JP2000504253A - ゴルフボール組成物 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
ゴルフボール組成物は、約90未満の圧縮率を有するコアと、約50%を超える低曲げ弾性率のナトリウムアイオノマー樹脂及び50%末満のリチウムアイオノマー樹脂から製造されたカバーからなる。上記ボールは非常に良好な性能を有し、優秀なずり抵抗を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
ゴルフボール組成物
本出願は、1990年12月10日に出願された、米国特許出願番号07/625,2
25の係属出願である、1993年11月29日に出願された米国特許出願番号08
/160,370の一部係属出願である。
発明の分野
本発明はゴルフボールに関し、更に詳細には改良されたコア及びカバー組成物
を有するゴルフボールに関する。コアは低圧縮率コアであり、カバーは、低い曲
げ弾性率を有するナトリウムアイオノマー樹脂及びリチウムアイオノマー樹脂の
配合物を含む。本発明のコア及びカバー組成物で製造されたゴルフボールは良好
なずり抵抗を有するように思われる。
発明の背景
一般に、今日の市場には三種類のゴルフボールがある。すなわち、ワンピース
、ツーピース及び糸巻きボールである。ワンピースゴルフボールは均一な質量の
材料から製造されるが、ツーピースゴルフボールは固体コアの回りにカバーを成
形することにより製造される。糸巻きゴルフボールは、糸巻きコアの回りにカバ
ーを成形することにより製造される。糸巻きコアは好ましくはセンターの回りに
薄い弾性の繊維を巻き付けることにより製造される。
ゴルフボールコアは、糸巻きであろうと固体であろうと、典型的には1.4〜
1.6インチ(3.5〜4.1cm)の直径を有する。カバーがコアの回りに成
形され最小米国ゴルフ協会(USGA)の指定した1.68インチ(4.3cm
)の直径を有するゴルフボールを形成する。典型的には、カバーは約0.04イ
ンチ(0.1cm)の厚みを有する。
従来は、ツーピース及び糸巻きゴルフボールは、2つの方法のうちの1つ、す
なわち可倒式ピンモールド中に保持されたコアの回りにカバー材料を射出成形す
ることにより、又はコアの回りにプレフォームハーフシェルを圧縮成形すること
により製造される。プレフォームハーフシェルは、カバー材料をハーフシェル鋳
型に注入しカバー材料をハーフシェルの形に凝固させることにより製造される。
バラタは、E.I.DuPont de Nemours and Co.がアイオノマー又はアイオノマー
樹脂として知られる樹脂の新種を発見する1960年代半ばまでは標準的なカバ
ーストック材料であった。上記樹脂はだいたいとして商標サーリンとして市販さ
れ、カバーストック材料としてバラタに置き換えられた。化学的には、上記アイ
オノマー樹脂はオレフィン、及びα、βエチレン性不飽和カルボン酸と金属イオ
ンによって中和されるカルボン酸基の共重合体である。米国特許第3,264,272号
明細書を参照されたい。現在、唯一の市販されているアイオノマー樹脂はエチレ
ンとメタクリル酸又はアクリル酸との共重合体である。通常は、上記アイオノマ
ーは、金属イオンのタイプ、酸の量及び中和の程度によって区別される。
Dunlop Rubber Company は、ゴルフボールカバーについてのサーリンの使用に
ついての最初の特許を取得した。1969年7月8日に発行された米国特許第3,
454,280号明細書を参照されたい。それ以来、ゴルフボールのカバー組成物にお
ける上記アイオノマー樹脂の使用についての多数の開示が存在する。例えば、1
974年6月25日に発行された米国特許第3,819,768号明細書、1982年4
月6日に発行された米国特許第4,323,247号明細書、1985年7月2日に発行
された米国特許第4,526,375号明細書、1989年12月3日に発行された米国
特許第4,884,814号明細書、及び1990年3月27日に発行された米国特許第4
,911,451号明細書を参照されたい。
1986年11月、DuPont は、低い曲げ弾性率を有するナトリウム及び亜鉛
アイオノマーを紹介し、ゴルフボールカバーの製造における、それらの使用及び
他のアイオノマー樹脂との配合を示した。
1986年12月、DuPontは、エチレン及びメタクリル酸の共重合体であり、
任意に軟化アクリレートコモノマーを含有するリチウムアイオノマーを紹介した
。上記リチウムアイオノマー樹脂は高い曲げ弾性率を有する(典型的には約60,00
0psi 9415MPa)。DuPontは、リチウムアイオノマー樹脂が、ナトリウム又は亜鉛
アイオノマー樹脂で製造されたカバーよりも切断抵抗があり硬いゴル
フボールカバーを製造するために用い得ることを示した。また、DuPont は、リ
チウムアイオノマー樹脂から製造されたカバーを有するゴルフボールカバーが、
例えばナトリウム及び亜鉛アイオノマー及びそれらの配合物から製造されたゴル
フボールよりも更に遠くまで飛び、高い反発係数を有し、切断されにくい(耐久
性がある)ことを示した。更に、DuPont は、リチウムアイオノマーが他の材料
に対して良好な切断抵抗を与ええる他のアイオノマー樹脂との配合物において用
いられることを示した。
米国特許第5,000,459号明細書は、リチウムアイオノマー及びナトリウムアイ
オノマーの使用を開示している。更に詳細には、上記参考文献は少なくとも50
%のリチウムアイオノマー樹脂から製造されたボールが優秀な耐久性を有するこ
とを開示している。
米国ゴルフ協会(USGA)は、ゴルフボールは1秒あたり255フィート(
78m)の初速度を超えるべきでない、すなわち、2%の許容を有し1秒当たり
250フィート(76m)を超えるべきでないとのルールを公布した。低い曲げ
弾性率を有するアイオノマー樹脂から製造されたカバーを有するゴルフボールは
この最大値を下回り、全てのゴルフボール製造業者はこの限界に可能な限り接近
するように努力している。
今、カバーストツク中で低い曲げ弾性率を有するナトリウムアイオノマー樹脂
を用いたゴルフボールの初速度が、リチウムアイオノマー樹脂カバーをストック
に加えることにより増加し、ボールのずり抵抗が低い圧縮率を有するコアを用い
ることにより増加することが発見された。
発明の要約
広範囲には、本発明のゴルフボールカバー組成物は、樹脂の100重量部(phr
)に基づいて、約95〜約50重量部の低曲げ弾性率のナトリウムアイオノマー
樹脂、及び約5〜約50phrのリチウムアイオノマー樹脂を含有する配合物であ
る。
更に詳細には、本発明は、約1.55〜1.6インチ(3.9〜4.1cm)
の直径及び約90以下の圧縮率を有するコア、及び50%以上の第一の材料及び
50%未満の第二の材料の配合物を含有するカバーを含有するゴルフボールであ
って、上記第一の材料が10,000psi未満の曲げ弾性率を有し、上記第二
の材料が約60,000psiを超える曲げ弾性率を有するゴルフボールに関す
る。好ましくは、上記第一の材料は低弾性率であり、10,000psi未満の
曲げ弾性率のアイオノマーである。上記低弾性率アイオノマーは、好ましくはナ
トリウムアイオノマーを含むが、低弾性率亜鉛アイオノマーも含む。上記第二の
材料は好ましくはリチウムアイオノマーである。
大きい直径及び低い圧縮率を有するコア、及び低弾性率アイオノマーを有する
カバーを有するゴルフボールが非常に良好な性能特性と改良されたずり抵抗を有
することが発見された。
図面の簡単な説明
図1は、50%を超える低曲げ弾性率のナトリウムアイオノマーを有するカバ
ーを有するゴルフボールについてのずり抵抗におけるコア圧縮率の効果を示した
グラフである。
好ましい態様の詳細な説明
本発明のゴルフボールは、カバーにより包囲されたコアを含む。上記カバー材
料は、2種の材料、非常に軟らかい材料と硬い材料との配合物を含む。好ましく
は、上記カバーは樹脂の100重量部に基づいて約95〜約50重量部(phr)の
低曲げ弾性率のナトリウムアイオノマー、及び約5〜約50phrのリチウムアイ
オノマー樹脂を含有する。
好ましくは、本発明で用いられる低曲げ弾性率のナトリウムアイオノマー樹脂
の量は約50〜約70phrであり、本発明で用いられるリチウムアイオノマー樹
脂の量は約50〜約30phrである。
好ましくは、上記ナトリウムアイオノマー樹脂は約95〜約80重量部のエチ
レン、及び約10%〜約90%の酸基(acid group)がナトリウムで中和されてい
る、約5〜約20重量部のアクリル酸又はメタクリル酸の共重合体の共重合体で
ある。
好ましくは、上記リチウムアイオノマー樹脂は、共重合体の100重量部に基
づいて、約95〜約80重量部のエチレン、及び約5〜約20重量部のアクリル
酸又はメタクリル酸を含有する共重合体である。好ましくは、上記リチウムアイ
オノマー樹脂は、リチウムによって中和されている約10%〜約90%の酸基を
有する。
好ましくは、本発明で用いられる低曲げ弾性率ナトリウムアイオノマー樹脂は
、約1,000〜約20,000psi(5〜140MPa)、更に好ましくは
約2,00〜約10,000psi(10〜70MPa)の曲げ弾性率を有する
。
好ましくは、上記リチウムアイオノマー樹脂は、約60,000psi(41
5MPa)以上の高い曲げ弾性率を有する。更に好ましくは、本発明で用いられ
るリチウムアイオノマーは、約60,000〜約80,000(415〜550
MPa)の曲げ弾性率を有する。約60,000psi〜約70,000psi
(415〜485MPa)の範囲の曲げ弾性率を有するリチウムアイオノマー樹
脂で良好な結果が得られる。曲げ弾性率は、A.S.T.M.法D−790に従
って測定した。
リチウム及びナトリウムアイオノマー樹脂の双方は、好ましくは、それぞれの
金属イオンによって中和される、約10%〜約90%の上記カルボン酸基を有す
る。更に好ましくは、リチウム及びナトリウムアイオノマー樹脂の双方は、金属
イオンによって中和される約35%〜約65%のカルボン酸基を有する。
好ましくは、上記アイオノマー樹脂は同一のモノカルボン酸、例えば、メタク
リル酸又はアクリル酸のどちらかを有する。
カバーストックの製造を補助するために、所望の特性を得るために複数のアイ
オノマー樹脂を用いることは通常である。通常は、異なるメルトフローインデッ
クスを有するアイオノマー樹脂が、カバーストックの所望の特性を得るために用
いられる。カバーストックの特けを調整するために、ナトリウム及びリチウムの
他に他のアイオノマー樹脂が用いられる。
DuPont により、サーリン8320、サーリン8269及びサーリン8265
の名で市販されているナトリウムアイオノマー樹脂も、本発明において良好に機
能する。DuPont によりサーリン8118、7930及び7940の名で市販さ
れているリチウムアイオノマーで良好な結果が得られる。
サーリン8320、サーリン8269及びサーリン8265は、それぞれ2,
800psi(20MPa)、2,800psi(20MPa)及び7,100
psi(50MPa)の曲げ弾性率を有する(DuPont により公表された曲げ弾
性率)。サーリン8118、7930及び7940は、それぞれ61,000p
si(420MPa)、67,000psi(460MPa)及び61,000
psi(420MPa)の曲げ弾性率を有する。
サーリン8118、7930及び7940は、それぞれ1.4、1.8及び2
.6g/10分のメルトフローインデックスを有する。サーリン8269及びサ
ーリン8265は、約0.9g/10分のメルトフローインデックスを有する。
メルトフローインデックスは、A.S.T.M試験D1238、条件E、手順A
により測定した。好ましくは、本発明によりゴルフボールのカバーを製造するた
めに用いられるアイオノマー樹脂の配合物は約1〜約4g/10分のメルトフロ
ーインデックス、更に好ましくは約1〜約3g/10分のメルトフローインデッ
クスを有する。
上述したように、本発明によりカバーを製造するために用いられるリチウムア
イオノマー樹脂及びナトリウムアイオノマー樹脂の混合量は、一般にゴルフボー
ルカバーの全重量の少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%を
構成する。ゴルフボールカバー中に含まれる付加的な材料は、他のサーリン樹脂
、二酸化チタン等の白化剤、染料、UV吸収剤、蛍光増白剤、及びゴルフボール
カバーに通常に含まれる他の添加剤である。
本発明に従って製造されたゴルフボールカバーは、コアの回りにカバーストッ
クを成形することによる通常の方法により製造される。成形は、コアの回りにカ
バーストックを射出成形することにより、又はコアの回りにプレフオームハーフ
シェルを圧縮成型することにより達成される。好ましい方法は圧縮成形である。
ハーフシエルは、通常の方法で、通常のハーフシェル鋳型にカバーストックを射
出成形することにより製造される。
次いで、プレフオームハーフシェルをコアの回りに配置し、アセンブリーを圧
縮成形機に導入する。圧縮成形機は、上方及び下方成形プレートを有する水圧プ
レスである。1985年4月2日に発行された米国特許第4,508,309号明細書に
教示されているように、このような鋳型プレートは半分の鋳型を有し、それぞれ
は向かい側の鋳型プレートの他の半分の鋳型と合わさる。ハーフシェルが約30
0゜F(149℃)で約3分間でコアの回りに圧縮成形される時、本発明により
ゴルフボールがカバーと共に製造されることが見出された。次いで、成形された
ボールを鋳型中で、カバーが変形せずに扱うことが十分なほどに硬くなるまで冷
却させ、取り出す。
ボールを成形した後、バフみがき、塗装及びスタンピング(stanlping)等の種
々の通常の仕上作業を受ける。
好ましくは、本発明のゴルフボールカバーを製造するために用いられるカバー
ストックは、上記で特定した量のリチウムアイオノマー樹脂及びナトリウムアイ
オノマー樹脂の配合物である。アイオノマー樹脂の配合は、通常の装置を用い、
通常の方法で達成される。アイオノマー樹脂を固体、ペレット成形形状で混合し
、次いで混合物を射出成形機の加熱したバレルに供給するために用いられるホッ
パーに混合することにより、良好な結果が得られる。更に、混合は加熱されたバ
レル中のスクリューによって達成される。射出成形機は、コアの回りに圧縮成形
についてプレフォームハーフシェルを製造するか、レトラクタブルーピン成形中
のコアの回りのカバーを直接に成形するために用いられる。この様な機械は通常
のものである。
本発明の上記及び他の特徴は、以下の実施例を参考にして更に完全に理解され
るだろう。
実施例1
本実施例は、本発明に従って製造されたゴルフボールのシリーズと、リチウム
アイオノマー樹脂又はナトリウムアイオノマー樹脂から製造されたカバーを有す
るゴルフボールのシリーズとを比較する。以下の成分を混合し、カバーストック
を製造した。
表1
カバーストック(量 phr) 成分 A B C D E F
サーリン8118 25 25 20 15 − 100
(リチウム)
サーリン8269 25 − − − − −
(ナトリウム)
サーリン8265 50 75 80 85 100 −
(ナトリウム)
二酸化チタン 5 5 5 5 5 5
メルトフロー 1.0* 1.01* 0.98* 0.96* 0.9 1.4
*個々のメルトフローから計算した
カバーストックを400°F(204℃)に加熱し、鋳型中でカバーストック
を成形する、従来のハーフシェル射出成形機中でハーフシェルを製造するために
カバーストックを用いた。圧縮成形中で260゜〜280゜F(127〜138
℃)で10分間で固体コアの回りにハーフシェルを製造し、約1.68インチ(
4.3cm)の直径及び約0.04インチ(0.1cm)の名目上のカバー厚み
を有するゴルフボールを得た。
カバーストックから製造されたそれぞれのボールのシリーズを初速度、硬度及
び切断抵抗について試験した。上記試験からの結果を以下に示す。
また、ボールを壁に投げ出し、次いでカバー上の摩耗の量を視覚的に観察する
ことによりずり抵抗を試験した。この視覚的試験より、カバーストックEから製
造されたボールは最も高いずり抵抗を有するが、カバーストックFから製造され
たボールは最も低い。カバーストックA〜Dから製造されたボールは、カバース
トックEから製造されたボールのずり抵抗に接近する良好なずり抵抗を示した。
キロチン(quillotine)試験において、重力下で種々の高さから8ポンドナイフ
(3629グラム)がボールに対して衝突された。切断抵抗は、衝撃でゴルフボ
ールのカバーが切断されずに上昇し得るナイフの最大の高さにより決定した。切
断は、カバーを通して完全な貫通として定義され、ゴルフボール中の単なるしわ
は、試験の目的のための切断としては判断されない。カバーの切断を生じるナイ
フが高いほど、ゴルフボールの切断抵抗が高い。
ショアD硬度は、A.S.T.M.D2240−86デュロメーター硬度に従
って測定した。
上記表2より、本発明のゴルフボールカバーが柔軟なナトリウムアイオノマー
樹脂単独よりも、速く切断抵抗の優れたボールを製造することが明らかである。
図1を参照して、ボールコアの圧縮率は本発明のカバーを有するゴルフボール
のずり抵抗において効果を有する。ラインA、B及びCは50%以上の低弾性率
のナトリウムアイオノマーを有する直径1.58インチのボールを示す。ライン
Aは、55%の低弾性率ナトリウムアイオノマーを有するカバーの試験結果を示
し、ラインBは65%の低弾性率ナトリウムアイオノマーを有するカバーの試験
結果を示し、ラインCは75%の低弾性率ナトリウムアイオノマーを有するカバ
ーの試験結果を示す。更に詳細には、低弾性率のナトリウムアイオノマーの割合
が上昇すると、ずり抵抗は減少する。しかし、ずり抵抗は低圧縮率コア、特に9
0以下の圧縮率を有するコアと共に改良される。
実施例II
本発明の上記の及び他の特徴は、以下の非限定的な実施例を参照にして完全に
理解されるだろう。以下の実施例は本発明のゴルフボールの好ましい態様を示す
のみで、本発明を限定するものとしては構成されず、本発明の範囲は添付した請
求の範囲によって定義される。
本実施例に従って製造されたゴルフボールコア及びボールにより得られた結果
は、ゴルフボールコア及び本発明の組成物から製造されたカバーの改良された性
能特性を示す。実施例1は1.58インチ(4.0cm)の直径及び50%以上
の低弾性率アイオノマー(サーリン8320は約2,800psiの曲げ弾性率
を有する)を有するゴルフボールを示す。好ましいアイオノマーはナトリウムア
イオノマーであるが、低弾性率の亜鉛アイオノマー等の他のものも使用し得る。
実施例2は50%未満の低弾性率アイオノマー及びより硬いコアを有するゴルフ
ボールの代表であり、本発明の範囲外である。試験結果は、実施例1の性能特性
が実施例2のボールを超えて有意に改良されたことを示す。試験結果は、実施例
1におけるボールにおいて達成される改良された感触を示さない。例えば、低弾
性率のために、実施例1のボールはドライバーで打った時に良好な感触を有し、
より軟らかいカバーのために、パットをした時に良好な感触を有する。
表3は、軟らかいコアを用いた効果を説明するために製造されたゴルフボール
コアの内容を示す。実施例1のコントロールコアは33pph の亜鉛ジアクリレー
トを含み、実施例2の軟らかいコアは39pph の亜鉛ジアクリレートを含む。実
施例のゴルフボールコアを製造するために用いられる組成は、すべて、100重
量部のポリブタジエンに基づき、pph である。実施例の組成物において用いられ
る充填材は、リグラインド及び硫酸バリウム(BaSO4)である。Vulcup 40KE(登録
商標)及びVarox 231XL(登録商標)はフリーラジカル開始剤であり、それぞれ
、a-aビス(t-ブチルペルオキシ)ジイソプロピルゼンゼン及び1,1-ジ(t-ブチ
ルペルオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサンである。Yel MBは、同定の目的
のために組成物を着色するために用いられるスチレンブタジエンバインダー中の
黄色色素である。亜鉛ジアクリレートは、約4〜8%未満のステアリン酸亜鉛を
含む。
過酸化物を除いた全ての成分を、82.2〜93.3℃(180〜200゜F
)でProcess Lab Brabender mixer で混合した。第二段階で、過酸化物を最初の
混合物に加え、得られた混合物をBrabender から除去し、ラブミル(lab mil)で
配合し、均一性を確実にした。次いで、混合した後、混合物を実験室用ミルを用
いて回転させ、断片又はプレップ(prep)に切断した。上記プレップを160℃(
320゜F)で15分間圧縮成形し、コアを形成した。最終的なゴルフボー
ルを製造するために、コアを粉砕し、コアを挿入するために成形された、表4に
示したサーリン(登録商標)のリチウムーナトリウム配合物の2つのカバー半球
に挿入した。
上述のようにして製造されたコア及びボールについて圧縮率及び初速度を試験
した。圧縮率の評価は、New JerseyのATTI Engineeringで製造され市販されてい
る市販の圧縮率試験機を用いて得られた。得られた初速度は、コア又はボールを
二重の振り子で打ち、2つの光のゲートを通過させ、その速度を測定することに
より、標準技術で得られた。次いで、初速度を、USGA試験機によって打たれ
た場合に得られる速度に相当する測定速度に補正する標準式に従って計算した。
上記標準測定技術は、両方とも、ゴルフボールコア及びボールを製造する通常の
当業者に周知である。表5に示したように、実施例における亜鉛ジアクリレート
濃度の減少は、コア及びボールの圧縮率の減少及びボール初速度の減少を生じる
。
表3
コア組成(pph)
表4
カバー組成
以下の表は、上記実施例1及び2において製造されたゴルフボールについての
試験データを示す。
表6
ドライバーによるスピンの度合い及び距離試験
サンプル スピンの度合い(rpm) 全距離(ヤード)2
ピナクルゴールド 3000 262
タイトリスト ツアーバラタ 3900 249
実施例1 3350 256
実施例2 3500 256
表7
8番アイアンによるスピンの度合いの試験
サンプル スピンの度合い(rpm)
ピナクルゴールド 7800
タイトリスト ツアーバラタ 9150
実施例1 8150
実施例2 8250
表8
フルウェッジによるスピンの度合いの試験
サンプル スピンの度合い(rpm)
ピナクルゴールド 7150
タイトリスト ツアーバラタ 10,700
実施例1 9750
実施例2 8800
2全距離は、全体の距離標準試験についてUSGAで用いられるのと同一の条
件下でのキャリー及び転がりである。
表9
50ヤードウェッジによるスピンの度合いの試験
サンプル スピンの度合い(rpm)
ピナクルゴールド 3800
タイトリスト ツアーバラタ 7100
実施例1 6700
実施例2 6100
ピナクルゴールドは、Li/Na配合サーリンでカバーされた1.51インチ(3
.8cm)の直径を有し、低いスピン度合いを有する。このボールは良好な距離
のボールであると考えられる。タイトリストツアーバラタは、バラタラバーカバ
ーでカバーされた糸巻きコアを有し、高いスピン度合いを有する。このボールは
最も良い性能を有すると考えられるが、良好な距離のボールではない。
実施例1におけるボールの初速度は1より小さいけれども、実施例1の、本発
明の50%を超える低弾性率ナトリウムアイオノマーを有するボールは50%以
下の低弾性率ナトリウムアイオノマーを有するボールよりも有意に良好な性能特
性を有する。実施例1のボールは実施例2のボールよりも低い圧縮率を有するの
で、ドライバーによるスピンの度合いは小さく、ピナクルのボールに近い。従っ
て、実施例1及び2のボールの合計の距離は等しい。しかし、実施例1のゴルフ
ボールのスピンの度合いは実施例2のボールよりも良好である。すなわち、ウェ
ッジ及びハーフウェッジによる実施例1のスピンの度合いはツアーバラタボール
に近い。従って、本発明のボールはドライバーによる良好な距離及びショートア
イアンによる高いスピン度合いを提供する。更に、本発明のボールは約90ポイ
ント以下の低い圧縮率を有し、従って、ドライバーで打った時に良好な感触を有
する。本発明のボールは柔らかいカバーを有し、約60以下のショアD硬度を有
し、従って、パッティングをした時に良好な感触を与える。
上述したように、カバーはゴルフボールの初速度の効果をもたらし得る。本発
明の柔らかいカバーで良好な初速度を維持するために、コアは相対的に大きくな
ければならない。すなわち、コアは約1.55〜1.6インチ(3.9〜4.1
cm)の直径を有するべきである。最も好ましくは、ボールは約1.58インチ
(4.0cm)の直径を有する。
請求の範囲は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、説明の目的のため
に選択された本発明の好ましい態様の全ての変更及び修飾を含むことを意図する
だろう。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.約90以下の圧縮率を有するコア;及び第一の曲げ弾性率を有する50%未 満のリチウムアイオノマー樹脂、第一の曲げ弾性率よりも低い第二の曲げ弾性率 を有する50%以上のナトリウムアイオノマー樹脂を含有するカバーを含有する ゴルフボール。 2.上記ナトリウムアイオノマーが約2,000〜10,000psiの曲げ弾 性率を有する、請求項1記載のゴルフボール。 3.上記リチウムアイオノマー樹脂が約60,000〜70,000psiの曲 げ弾性率を有する、請求項1記載のゴルフボール。 4.上記ナトリウムアイオノマー樹脂が異なる曲げ弾性率を有する第一及び第二 のナトリウムアイオノマーからなる、請求項1記載のゴルフボール。 5.上記コアが、約86以下の圧縮率を有し、約1.55〜1.6の直径を有す る、請求項4記載のゴルフボール。 6.約1.55〜1.6インチの直径及び予定された圧縮率を有するコア;及び 第一の曲げ弾性率を有する50%未満の第一のアイオノマー樹脂、及び第一の曲 げ弾性率と異なり約10,000psiより低い第二の曲げ弾性率を有する50 %以上の第二のアイオノマー樹脂を含有するカバーを含有するゴルフボールであ って、コア及びカバー組成物の圧縮率が、それぞれゴルフボールが約90以下の 圧縮率を有するように関係しているゴルフボール。 7.上記第二のアイオノマー樹脂がナトリウム金属イオンを含有する、請求項6 記載のゴルフボール。 8.上記第一のアイオノマー樹脂がリチウム金属イオンを含有する、請求項7記 載のゴルフボール。 9.1.55〜1.6インチの直径及び約90以下の圧縮率を有するコア;及び 第一の曲げ弾性率を有する50%末満の第一のアイオノマー樹脂、及び約10, 000psi未満の第二の曲げ弾性率を有する50%以上の第二のアイオノマー 樹脂を含有するカバーを含有するゴルフボール。 10.上記第二の曲げ弾性率が2000psi〜7000psiである、請求項 9記載のゴルフボール。 11.上記カバーが、約50以下のショアD硬度を有する、請求項10記載のゴル フボール。 12.上記第一の曲げ弾性率が約60,000psiより大きい、請求項11記載 のゴルフボール。
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