【発明の詳細な説明】
抗精神病組成物のためのインデン誘導体
本発明は、新規なインデン様化合物およびそのインデン様化合物を活性成分と
して含有する医薬または動物用医薬製剤に関する。
現在、中枢神経系の障害を処置するために利用できる薬物は多数存在する。こ
れらの薬物のなかには、精神分裂病および分裂病型疾患などの精神病のような重
篤な精神状態を処置するための抗精神病薬として知られるカテゴリーがある。当
業者であれば、これらの精神病状態の特徴が、患者が現実検討テストにて明らか
な欠陥を有していることを示す幻覚、妄想または全体的に秩序のない挙動である
ことは理解される。このような抗精神病活性を有する薬物は種々の重要な精神障
害に有用であり得る。このような症状に対して市販されている薬物はしばしば、
望ましくない副作用を伴う。最も安全かつ有効な態様でこの症状を制御または除
去するためのさらなる治療的手段が求められている。さらに、現在の薬物処置に
応答しない、または部分的にしか応答しない患者がしばしば存在し、このような
部分的または非応答患者は処置患者の40%から80%と推定される。
抗精神病薬が導入されて以来、患者は薬物誘導性のパーキンソニズム、急性筋
失調反応、静座不能、遅発性ジスキネジーなどの薬物誘導性の錐体外路系症状に
見舞われやすいことが観察されている。シンプソン・アンガス尺度、バーネス静
座不能率スケールおよび異常不随意運動スケールが錐体外路症状を評価する周知
の測定尺度である。精神分裂病の処置に利用できる非常に多くの薬物は疾患の症
状に対して有益な作用を与える用量で使用すると、これらの錐体外路系の副作用
を引き起こす傾向がある。非常に多くの患者における副作用が重篤であり、およ
び/または効能が欠如すると、コンプライアンスが低下し、または処置を終わら
せてしまうことがしばしばである。
多くの薬物は鎮静作用を併有し、疾患の情緒的症状に対して望ましくない作用
を示すこともあり、これがうつ病を引き起こす。ある場合には、薬物を長期間使
用することで、上述した遅発性ジスキネジーおよび遅発性失調症などの不可逆的
な症状が引き起こされることもある。
広く使用されている抗精神病薬のハロペリドールはこのような薬物のひとつで
あり、錐体外路系症状を高頻度で引き起し、遅発性ジスキネジーの原因ともなり
得ると報告されている。最近になって、大きなグループのヘテロ環系抗精神病薬
のひとつであるクロザピンが錐体外路系作用を有さないことをうたい文句に導入
された。しかし、この化合物はいくらかの患者に致命的となり得る白血球数が減
少する顆粒球減少症を引き起こすことが見出され、現在では、これは非常に徹底
した医療観察と管理の下でしか使用され得ない。
従って、抗精神病活性を有する新たな化合物が強く望まれている。
本発明は、式I:
[式中、R1は水素、−OR4、−SR5、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニ
ル、ハロ、−CN、S(O)m2、−COR4b' および−OC(O)−R15の中から
選ばれる基であり、
m2は0−2であり、
R2はC1−C10アルキル、置換C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、置
換C2−C10アルケニル、C3−C8シクロアルキル、置換C3−C8シクロアルキ
ル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロ環
および置換ヘテロ環の中から選ばれる基であり;
R4は水素、C1−C3アルキルであり;
R5は水素、C1−C3アルキルであり;
R10は水素、カルボニル、ハロおよびC1−C3アルキルの中から選ばれる基で
あり;
R11は水素およびC1−C3アルキルの中から選ばれる基であり;
R12は水素、C1−C10アルキルおよびアリールの中から独立して選ばれる基
であり;
R13は水素、C1−C10アルキルおよびアリールの中から独立して選ばれる基
であるか、または
R12およびR13はそれらが結合する窒素と一緒になって式II:
またはII'[ここに、基:II'は非置換である式IIの基である]
で示される基を形成し;または
R11およびR12はそれらが結合する窒素および炭素と一緒になって結合し、3
−6員環を形成することがあり;
R14は水素、ハロ、C1−C3アルキル、S(O)m3および−OR16の中から選
ばれる基であり;
R15はC1−C3アルキルまたはアリールであり;
R16はC1−C3アルキルであり;
R17は水素、−OR4'、−SR5'、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、
ハロ、−CN、S(O)m2'、−COR4bおよび−OC(O)−R15'の中から独立
して選ばれる基であり;
R4bおよびR4b'はそれぞれ独立して水素およびC1−C3アルキルの中から選
ばれる基であり;
R15'はC1−C3アルキルまたはアリールであり;
m2'は0−2であり;
R4'は水素、C1−C3アルキルであり;
R5'は水素、C1−C3アルキルであり;
m2は0−2であり;
XはC、O、S、N、カルボニルおよび結合の中から選ばれる基であり;
n'は0−2であり;
m'は0−2であり;
m3は0−2であり;
nは0−3である]
で示される化合物、またはその製薬的に許容される塩もしくは溶媒和物に関する
。
さらに、本発明は、式Iで示される化合物を精神病の処置を必要としている哺
乳類に投与することを特徴とする、精神病の処置方法に関する。
また、本発明は式Iの化合物を投与することを特徴とするムスカリン作動性レ
セプターと相互作用させる方法に関する。
最後に、本発明は、式Iで示される化合物を活性成分として含有する製剤に関
する。
さらに、本発明は式III:
[式中、R1は水素、−OR4、−SR5、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニ
ル、ハロ、−CN、S(O)m2、−COR4b' および−OC(O)−R15の中から
選ばれる基であり、
m2は0−2であり、
R2はC1−C10アルキル、置換C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、置
換C2−C10アルケニル、C3−C8シクロアルキル、置換C3−C8シクロアルキ
ル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロ環
および置換ヘテロ環の中から選ばれる基であり;
R4は水素、C1−C3アルキルであり;
R5は水素、C1−C3アルキルであり;
R10は水素、カルボニル、ハロおよびC1−C3アルキルの中から選ばれる基で
あり;
R11は水素およびC1−C3アルキルの中から選ばれる基であり;
R12は水素、C1−C10アルキルおよびアリールの中から独立して選ばれる基
であり;
R13は水素、C1−C10アルキルおよびアリールの中から独立して選ばれる基
であるか、または
R12およびR13はそれらが結合する窒素と一緒になって式II:
またはII'[ここに、基:II'は非置換である式IIの基である]
で示される基を形成し;または
R11およびR12はそれらが結合する窒素および炭素と一緒になって結合し、3
−6員環を形成することがあり;
R14は水素、ハロ、C1−C3アルキル、S(O)m3および−OR16の中から選
ばれる基であり;
R15はC1−C3アルキルまたはアリールであり;
R16はC1−C3アルキルであり;
R17は水素、−OR4'、−SR5'、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、
ハロ、−CN、S(O)m2'、−COR4bおよび−OC(O)−R15'の中から独立
して選ばれる基であり;
R4bおよびR4b'はそれぞれ独立して水素およびC1−C3アルキルの中から選
ばれる基であり;
R15'はC1−C3アルキルまたはアリールであり;
m2'は0−2であり;
R4'は水素、C1−C3アルキルであり;
R5'は水素、C1−C3アルキルであり;
m2は0−2であり;
XはC、O、S、N、カルボニルおよび結合の中から選ばれる基であり;
n'は0−2であり;
m'は0−2であり;
m3は0−2であり;
nは0−3である]
で示される化合物、またはその製薬的に許容される塩もしくは溶媒和物に関する
。
さらに、本発明は、式IIIで示される化合物および1つまたはそれ以上の製
薬的に許容される賦形剤または担体を含有する製剤に関する。
また、本発明はムスカリン作動性レセプターの調整に関連する症状を処置する
方法であって、そのような処置を必要としている哺乳類に式IIIで示される化
合物の有効量を投与することを特徴とする方法に関する。
さらに、本発明は、式IV:
[式中、R21およびR22はHおよびOの中から選ばれる基であり;
R20はアミノ保護基の中から選ばれる基であり;
R1'は−OR4、−SR5、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、ハロ、−
CN、S(O)m2、−COR4b' および−OC(O)−R15の中から選ばれる基で
あり、
m2は0−2であり、
R4およびR4b'はそれぞれ独立して水素およびC1−C3アルキルの中から選ば
れる基であり;
R5は水素およびC1−C3アルキルの中から選ばれる基であり;
R15はC1−C3アルキルまたはアリールである]
で示される化合物、またはその製薬的に許容される塩もしくは溶媒和物に関する
。発明の詳しい説明
本明細書中、「処置」は、ここに記載した身体的および/または精神的状態の
予防または一旦確立した発達した身体的および/または精神的状態の改善または
排除を含む用語である。
式IIの置換分は3員環から8員環であることができる。式II'の置換分は非置
換である。式II'は芳香族であることができるが、芳香族である必要はない。式I
I'は1または2個の二重結合を含有する。
「ムスカリン作動性レセプターと相互作用する」なる用語は、ムスカリン作動
性レセプターアゴニスト、アンタゴニストまたは部分アゴニストとしての化合物
機能を意味する。最も好ましくは、本発明の化合物はムスカリン作動性レセプタ
ーのアゴニストとして機能する。本発明の化合物はm4ムスカリン作動性レセプ
ターサブタイプと選択的に相互作用するのが特に好ましい。さらに、本発明の化
合物は選択的m4ムスカリン作動性レセプターアゴニストとして機能するのが特
に好ましい。
本明細書中、「C1−Cmアルキル」なる用語(ここに、mは2−10)は炭
素原子数1から特定した数の原子を有している分枝鎖状または直鎖状アルキル基
を示す。典型的なC1−C6アルキル基には例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
ペンチル、ヘキシルなどがある。
「置換C1−Cmアルキル」なる用語は、C2−C6アルケニル、ハロ、−CF3
、−OR4a、−SR5a、−CO2R6a、ハロ、C3−C8シクロアルキル、置換C4
−C8シクロアルキルおよび−CN(ここに、4a、5aおよび6aはそれぞれ
独立してハロゲン、C1−C3アルキル、アリールおよび置換アリールの中から選
ばれる)の中から選ばれる1から5個によって置換されているアルキル基を意味
する。
「カルボニル」なる用語は当業者がこの用語について普通に用いている意味を
有しており、例えば=Oである。
本明細書中、「C2−Cnアルケニル」なる用語(ここに、nは3−10)は
炭素原子数2から10個を有し少なくとも1つの二重結合を有するオレフィン系
列の不飽和分枝鎖状または直鎖状の基を示す。この基は分枝鎖であっても直鎖で
あってもよい。このような基の例としては1−プロペニル、2−プロペニル(−
CH2−CH=CH2)、1−ブテニル(−CH=CHCH2CH3)、1,3−ブ
タジエニル(−CH=CHCH=CH2)、ヘキセニル、ペンテニルなどが挙げ
られる。
「ハライド」、「ハロゲン」および「ハロ」なる用語はフッ素、塩素、臭素お
よびヨウドを包含する。好ましいハロゲンは塩素である。
「C3−Cnシクロアルキル」なる用語(nは4−8)はシクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル
などを示す。
「ヘテロ環」なる用語は、N、OおよびSまたはそれらの組合わせの中から選
ばれる1から3個の非炭素原子を有する4から8員のヘテロ環リングを意味し、
このヘテロアリール基はフェニル基と縮合することができる。
「置換ヘテロ環」なる用語は、ハロゲン(類)、−CF3、NO2、−CN、C1
−C15アルキル、C2−C5アルケニル、C2−C5アルキニル、−COR6a、−
OR4a)−SR5a、C3−C8シクロアルキル、C5−C8シクロアルケニル、置換
C3−C8シクロアルキル、置換C5−C8シクロアルケニル、およびアリール(こ
こに、4a、5aおよび6aはそれぞれ独立してハロゲン、−CF3、C1−C3
アルキル、アリールおよび−C1−C3アルキル−アリールの中から選ばれる)の
中から選ばれる1から3個によって置換されていることがあるヘテロ環基を意味
する。
本明細書にて使用している「アミノ保護基」なる用語は、Theodora W.Greene
,Protective Groups in Organic Synthesis,(Wiley,1981) pp218-287 に論じ
られているような保護を意味する。特に好ましいアミノ保護基はカルバメートで
ある。殊に好ましいアミノ保護基はBOCである。
「置換(C5−Cn)シクロアルキル」なる用語は、シクロアルキル基が、水素
、C1−C6アルキル、C3−C8シクロアルキル、NO2、ハロ、ハロ(C1−C6)
アルキル、ハロ(C2−C6)アルケニル、C2−C6アルケニル、C3−C8シクロ
アルキル−(C1−C3)アルキル、C5−C8シクロアルケニル、C5−C8シクロ
アルケニル−(C1−C3)アルキル、COR5a、C1−C10アルカノイル、C7−
C16アリールアルキル、CO2R5a、(C1−C6アルキル)mアミノ、−SR5aお
よびOR5a(ここに、5aはハロゲンおよびC1−C3アルキルから選ばれ、mは
1または2である)から独立して選ばれる1−4の置換分によって置換されてい
ることがある上述のシクロアルキル基を意味する。
「C3−C8シクロアルキル−(C1−C3)アルキル」なる用語は、末端炭素が
C3−C8シクロアルキル基によって置換されている直鎖状アルキル基を示す。代
表的なシクロアルキルアルキル基には、シクロヘキシルエチル、シクロヘキシル
メチル、3−シクロペンチルプロピルなどがある。
「C5−C8シクロアルケニル」なる用語は、炭素原子数5から8であるオレフ
ィン系列の不飽和環基を示し、そのような基にはシクロヘキサジエニル、シクロ
ヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロ
ヘキサジエニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクタトリエニルなどが挙げら
れる。シクロアルケニル基は、水素、C1−C6アルキル、NO2、ハロ、ハロ(
C1−C6)アルキル、ハロ(C2−C6)アルケニル、C2−C6アルケニル、(C1
−C6アルキル)mアミノ、COR5、C1−C10アルカノイル、OR5、CO2R5
、−SR5およびC7−C16アリールアルキルからなる群から選択される1から
4個の置換分によって置換されていてもよい。
「C5−C8シクロアルケニル−(C1−C3)アルキル」なる用語は、末端炭素
がC5−C8アルケニル基によって置換されている直鎖状C1−C3アルキル基を示
す。
本明細書中で使用している「カルボキシ」なる用語は、結合部位が基の炭素ま
たは酸素原子を介してよい、当業者が理解できる普通の意味を有する置換基を意
味する。
本明細書中で使用している「アリール」なる用語は、1つの原子が失われて芳
香族炭化水素から誘導される有機基を意味する。例えば、この用語にはビフェニ
ル、フェニルまたはナフチルが包含されるが、これらに限定されない。「アリー
ル」なる用語は炭化水素アリール基を意味する。最も好ましくは、アリールは6
から10の炭素原子からなる、アルキル置換基を含むアリール環系であるC6−
C10アリールを意味し、例えば、フェニル、3,3−ジメチルフェニル、ナフチ
ルなどがある。アリール基は、1つまたは2つの直鎖状または分枝鎖状のC1−
C6アルキルによって置換されていてもよい。アリール基はヘテロアリールまた
はヘテロ環と縮合することができる。
「置換アリール」なる用語は、ハロゲン(類)、−CF3、NO2、−CN、C1
−C15アルキル、C2−C5アルケニル、C2−C5アルキニル、−COR6a、−
OR4a、−SR5a、C3−C8シクロアルキル、C5−C8シクロアルケニル、置換
C3−C8シクロアルキル、置換C5−C8シクロアルケニル、およびアリール(こ
こに、4a、5aおよび6aはそれぞれ独立してハロゲン、−CF3、C1−C3
アルキル、アリールおよび−C1−C3アルキル−アリールの中から選ばれる)の
中から選ばれる1から3個の置換分によって置換されていることがあるアリール
基を意味する。これらの置換分は環上の利用可能なあらゆる位置に結合できるが
、アリール、C3−C8シクロアルキル、置換C3−C8シクロアルキル、C5−C8
シクロアルケニルおよび置換C5−C8シクロアルケニルの中から選ばれる基は多
くても1つである。
本明細書中で使用している「ヘテロアリール」なる語句は、1から3個の窒素
(N)、酸素(O)または硫黄(S)原子またはそれらの組合わせを含むアリー
ル基であり、このヘテロアリール基はフェニル基と縮合していることもある。「
ヘテロアリール」なる用語には、1つのヘテロ原子を有する5員ヘテロ環(例え
ば、チオフェン類、ピロール類、フラン類);1,2または1,3位に2つのヘテ
ロ原子を有する5員ヘテロ環(例えば、オキサゾール類、ピラゾール類、イミダ
ゾール類、チアゾール類、プリン類);3つのヘテロ原子を有する5員ヘテロ環
基(例えば、トリアゾール類、チアジアゾール類);3−ヘテロ原子を有する5
員ヘテロ環基;1つのヘテロ原子を有する6員ヘテロ環基(例えば、ピリジン、
キノリン、イソキノリン、フェナントリン、5,6−シクロヘプテノピリジン)
;2つのヘテロ原子を有する6員ヘテロ環基(例えば、ピリダジン類、シンノリ
ン類、フタラジン類、ピラジン類、ピリミジン類、キナゾリン類);3つの
ヘテロ原子を有する6員ヘテロ環基(例えば、1,3,5−トリアジン);および
4つのヘテロ原子を有する6員ヘテロ環基が挙げられるが、これに限定されるも
のではない。特に好ましいのは、ベンゾチオフェン類、ピリジン類およびフラン
類である。最も好ましいヘテロアリール基は4−8員環である。
「置換ヘテロアリール」なる用語は、C1−C6アルキル、−CF3、フェニル
、ベンジル、置換アリールまたはチエニルによって炭素または窒素原子が置換さ
れているヘテロアリール基を意味し、またはそのヘテロアリール基の炭素原子が
酸素原子と一緒になってカルボニル基を形成している基を意味する。このような
置換ヘテロアリールはフェニル基と縮合していてもよい。
「C7−C16アリールアルキル」なる用語は、アリール−(C1−C10)アルキ
ル置換分(ここに、アルキル基が直鎖状の場合、例えばベンジル、フェネチル、
3−フェニルプロピル、またはフェニル−t−ブチルであり、または分枝鎖状で
ある)を意味する。アリールアルキル部分はアルキル基を介して母核と結合する
。
「有機溶媒」なる用語は、炭素を含有する溶媒を含み、例えばハロゲン化炭化
水素、エーテル、トルエン、キシレン、ベンゼンおよびテトラヒドロフランがあ
る。
「アジテート」なる用語は攪拌、遠心、混合および他の同様な方法などの手法
を包含する。
「リガンド」なる用語は、明示したレセプターと結合する化合物を意味する。
リガンドとして有用な化合物は目的のレセプター部位を占有するのに使用するこ
とができ、または目的のレセプター部位における選択的なアゴニストとして機能
することができる。
本明細書にて使用している略語は特に明記しない限り、それぞれ許容された意
味を有している。このような許容された意味とは当業者にまたはアメリカ化学界
にて受け入れられている意味である。
「MeO」および「EtO」なる用語は酸素を介して母核と結合しているメト
キシおよびエトキシ置換分を意味する。
本発明の化合物を製造する目的で使用されるインダン骨格を作製する方法は以
下の一連の工程から構成される:
1.インダノン出発物質をニトロ化してニトロインダノンとし、次いでそれを微
量成分である副生成物から分離する。
2.工程1の生成物を還元して対応するアルコール体を得る。
3.工程2の生成物を酸触媒脱水反応に付し、対応するインデン体を得る。
4.工程3の生成物の二重結合を酸化し、エポキシドを得る。
5.工程4のエポキシド生成物を水酸化アンモニウムと反応させ、アミノアルコ
ールを得る。
6.工程5のアミノアルコールを通常の保護基で保護する。
インダン骨格を製造する上記方法はさらに、以下の反応式によって示される:
インダン骨格の作製 これらのライブラリーにおけるインダン化合物の作製は、以下に一般的に示す
ポリマー結合反応式によって行われる:
A)カルボン酸官能基を有するポリマーを次式で示される保護インダンとカッ
プリングする:
B)工程(A)の反応体をカップリングする;
C)工程(B)の生成物を脱保護して樹脂支持体と結合しているアミノ官能性
インダンを得る;
D)工程(C)の生成物をアシル化し、最初の別種基E1 +を結合させる;
E)工程(D)の生成物を還元し、対応するアニリンを得る;
F)工程(E)の生成物を再びアシル化し、第2の別種基E2 +を結合させる;
G)塩基によって工程(E)の生成物をポリマーから切断し、式:
[式中、E1 +およびE2 +は求電子性の基である]
で示される生成物を形成させる。インダンライブラリーおよび化合物製造の説明
この製造セクションにおいてより詳しく説明される反応は以下の反応式IAに
よって例示される:
反応式IA
固相インダン化学 種々の方法、例えば米国特許第5,324,483号に記載されている多重同
時合成によって多重同時合成を行うことができる(この記載は引用によって本明
細書に包含される)。
本発明の化合物は以下の一般的手法によって製造できる。当業者ならば、ここ
に特許請求している化合物を入手するための別法が存在することは理解されよう
。
反応式I 反応式Iに示しているように、市販されているまたは当業者ならば既知の方法
によって製造できる化合物1をピリジン、4−ジメチルアミノピリジンおよび不
活性有機溶媒の混液に溶解する(ここに、好ましい不活性有機溶媒は塩化アセチ
ルを加えたTHFまたはCH2Cl2などであるが、これらに限定されない)。こ
の混合物を冷水で処理し、有機層を分離する。得られた有機性溶液を洗浄し、有
機層を乾燥し、溶媒を留去して化合物2を得る。化合物2のTHFまたは他の適
当な溶媒中溶液を乾燥HCl気流で処理する。得られた溶液を最も好ましくは冷
重炭酸ナトリウム溶液で処理し、有機層を洗浄し、乾燥し、溶媒を留去し、化合
物3を得る。ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンおよびCH2Cl2の混液中
、化合物3の溶液をアリールスルホニル クロライドの溶液で処理し、得られた
反応物を攪拌する。この反応物を最も好ましくは氷水中に注加し、有機層を分離
し、続いて洗浄した。好ましい洗液は1N塩酸および塩水(ブライン)である。
反応物を乾燥し、溶媒を留去して化合物14を得た。化合物14の溶液をSnC
l2−2H2Oで処理する。反応混合物を好ましくは氷水中に注加し、反応物を塩
基性にし、混合物を抽出する。有機性抽出物を洗浄し、溶液を乾燥し、溶媒を留
去して化合物15を得る。あるいは、酢酸エチルまたはTHF中の化合物14の
溶液を触媒の存在下に水素(約60psi)で処理する。好ましい触媒はPtO2
、ラニーニッケルおよびPd−Cの中から選ばれるが、これらに限定されない
。触媒を除去し、溶媒を留去して化合物15を得る。化合物15の溶液をクロロ
アルキレン・ジアルキルアンモニウムクロライドの溶液で処理する。ここでは、
当業者ならばクロロアルキレン・ジアルキルアンモニウムクロライドに類似する
他の試薬も所望の化合物を与えることを認識していることに留意すべきである。
この反応は好ましくは氷水中に注加し、有機層を分離し、次いで洗浄した。好ま
しくは飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインによって洗浄する。有機層を乾燥し
、溶媒を留去して化合物18を得る。化合物18の塩基性溶液を攪拌する。この
反応混合物を好ましくは、氷水中に注加し、抽出する。有機性抽出液を洗浄し、
乾燥し、溶媒を留去して、所望の本発明化合物を得る。反応式II 反応式IIに示されるように、本発明の化合物は、ベンゾアミドの溶液をNa
Hで処理し、好ましくは反応混合物をガス放出が止むまで攪拌することによって
、製造できる。1,2−エポキシ−6−ニトロインダンを加える。好ましくは、
1,2−エポキシ−6−ニトロインダンを約60℃で加え攪拌する。この反応物
は好ましくは氷水中に注加し、抽出する。有機性抽出物を洗浄し、乾燥し、溶媒
を留去する。選ばれる残留物をクロマトグラフィーにかけ、化合物17を得る。
ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンおよび不活性有機溶媒の混液(ここに、
好ましい不活性有機溶媒は塩化アセチルを加えたTHFまたはCH2Cl2などで
あるが、これらに限定されない)の混液中、化合物17の溶液。この反応物を好
ましくは冷水で処理し、有機層を分離する。有機性溶液を洗浄し、乾燥し、溶媒
を留去し、化合物14を得る。反応式Iに沿って化合物14を処理し、本発明の
所望の化合物を製造する。
反応式III 反応式IIIにて示されるように、本発明の特定の化合物は、6−ニトロイン
ダン−1−オンおよび触媒、好ましくはエタノール中、PtO2、ラニーニッケ
ルおよびPd−Cの中から選ばれる(これらに限定されない)触媒の混合物を水
素で処理することによって製造できる。触媒を除去し、溶媒を留去して化合物8
を得る。ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンおよびCH2Cl2の混液中、化
合物8の溶液をクロロアルキリデン・ジアルキルアンモニムクロライドの溶液で
処理し、得られた反応混合物を好ましくは撹拌する。当業者ならばクロロアルキ
リデン・ジアルキルアンモニムクロライドに類似する他の試薬を用いても所望の
化合物が製造されることを理解していることに留意すべきである。この反応物を
好ましくは氷水中に注加し、有機層を分離して次いで洗浄する。好ましくは、洗
浄は飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインによって行う。有機層を乾燥し、溶媒
を留去して化合物12を得る。低級アルコールおよびNH3の混液中、化合物1
2の溶液を、最も好ましくはPd−C硫酸化またはPt−C硫酸化のいずれかの
触媒(これらに限定されない)の存在下、水素で処理する。触媒を除去し、溶媒
を留去して化合物13を得る。ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンおよびC
H2Cl2の混液中、化合物13の溶液をアリールスルホニルクロライドの溶液で
処理する。この反応物を好ましくは、氷水中に注加し、有機層を分離し、次いで
洗浄する。好ましくは、洗浄は飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインによって行
う。有機層を乾燥し、溶媒を留去して、所望の本発明化合物を得る。標準的な条件下(参考1:Greene および Wurs,Protecting Groups in Organic
Chemistry)、好ましくはt−ブチルカルバメートなどのカルバメートとしての
化合物5のアミノ基の保護により、化合物1(上述の化合物6とも記載)を得る
。t−ブチルカルバメートに代え、他の類似の保護基を利用できる。カルバメー
ト類は工程1に示す合成のための特に好ましい保護基である。
工程2
ニトロ基の還元は、SnCl2、NaBH4などの試薬を使用して、またはより
好ましくは金属触媒水素添加反応(参考2:Rylander,Hydrogenation)によっ
て行うことができる。最も好ましくは、Pd/Cをエタノール中、50psiで
環境温度にて使用した。
工程3
化合物57−76のアミジン官能基は、Gold試薬などの試薬を使用して種
々の方法によってアミンから製造できる。最も好ましくは、N,N−ジメチルホ
ルムアミド ジメチル アセタールから標準的な条件下(参考3:Patel amidine
series and Meyers paper and ref.4.)にジメチル アミジンを製造した。
工程4
アミジンは、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンまたはベンジルアミンなど
の高沸点アミン類の存在下に交換して、化合物6−56および77−105を製
造することができる(参考4:Transamidination reaction references)。
工程5
t−ブチルカルバメート保護基は標準的な条件下(参考1)にて冷トリフルオ
ロ酢酸を使用して除去した。
工程6
得られたアミンのトリフルオロ酢酸塩を、塩化メチレンなどの溶媒中、トリエ
チルアミンのような塩基の存在下に種々の酸クロライドと−10℃から環境温度
にて反応させ、化合物VIIを得た。
工程7
化合物5−105のアルコール基をトリエチルアミンなどの塩基の存在下、無
水酢酸などの試薬でアシル化またはアルキル化すればよい。
本発明の化合物は種々の無機酸および有機酸と酸付加塩を形成できる。使用し
得る典型的な酸としては硫酸、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、次リン酸、ヨ
ウ化水素酸、スルホン酸、クエン酸、酢酸、マレイン酸、リンゴ做、コハク酸、
酒石酸、桂皮酸、安息香酸、アスコルビン酸、マンデル酸、p−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、馬尿酸など
が挙げられる。本発明化合物の製薬的に許容される酸付加塩は特に好ましい。
本発明の化合物はM−1レセプターを調整しまたはブロックするのに有用であ
り、またセロトニンレセプターの調整またはブロックに有用であり得る。本発明
化合物の中にはこれらの使用に好ましい特定のものがある。本発明の好ましい化
合物および態様は以下の特徴を有する者である。以下の好ましい特徴は独立して
組合わせることができ、それによりさらに好ましい本発明の態様が提供される:
A)R3がアリール;
B)R1が水素;
C)R1が−OH;
D)R3が3,4−ジクロロ置換分を有する置換フェニル;
E)R2が3,4−ジクロロまたはメタ−トリフルオロメチル置換分を有する
置換フェニル;
F)nが0;
G)インダン環が飽和しているもの;
H)R3がビシクロアリール(二環式アリール);
I)R3がメタ−NO2(m−NO2)置換分を有する置換フェニル;
J)R3がC1−C4アルキル;
K)R3が、アルキル鎖の末端炭素がCO2R4(ここに、R4は水素、メチルま
たはエチル)によって置換されている置換C1−C6アルキル;
L)R1がOHであり、nが1であり、OH基が環の2位に位置している;
M)精神病を処置するために使用される本発明化合物;
N)式I:で示される化合物;
O)nが1;
P)R2が置換フェニル;
Q)式IIIで示される化合物;
R)R20がカルバメートである式IVで示される化合物;
S)R12およびR13が独立してC1−C3アルキルである式Iで示される化合物
;
T)R10が水素であり、R1がOHである式Iで示される化合物;
U)M4ムスカリン作動性サブタイプレセプターの調整に関連する症状を処置
するための式Iで示される化合物;
V)ムスカリン作動性レセプターアゴニストとして機能する式Iで示される化
合物。
さらに、本発明は式Iで示される化合物のシスおよびトランス立体異性体の両
者を包含する。トランス配置が好ましい。
本発明は式Iで示される化合物のラセミ混合物および実質的に純粋なそのエナ
ンチオマーも包含する。「エナンチオマー」なる用語は、偏光面を回転させる化
合物として有機化学の分野で普通に使用されているものとして本明細書で使用し
ている。従って、「−エナンチオマー」は偏光面を左に回転させ、式Iで示され
る左旋性の化合物を包含する。+および−エナンチオマーは通常の分割手法によ
って分離できる。このような方法を説明しているひとつの特に有用な文献はJacq
ues らの ENATIOMERS,RACEMATES,AND RESOLUTIONS(John Wiley and Sons 1981
)、である。適当な分割方法には、直接結晶化、エントレインメントおよび光学
活性溶媒による結晶化などがある。Chrisey,L.A.Heterocycles,267,30(1990)
。好ましい分割方法は光学活性酸による結晶化、またはA.I.Meyers.Loewe,M.F.
らの Tetrahedron Letters,3291,26(1985)、A.I.Meyers.らのJ.Am.Chem.4778,1
10(1988)の方法によるキラル合成によるものである。好ましい光学活性酸にはシ
ョウノウスルホン酸および酒石酸の誘導体などがある。
本発明の化合物は水和物および適当な溶媒と溶媒和物を形成することが知られ
る。溶媒和物を製造するための好ましい溶媒は水、アルコール類、テトラヒドロ
フラン、DMFおよびDMSOなどである。好ましいアルコール類はメタノール
およびエタノールである。他の適当な溶媒は、溶媒分子のサイズに応じて選択す
ることができる。対応する溶媒和物を形成するには小さな溶媒分子が好ましい。
溶媒和物または水和物は通常、再結晶によって、または塩形成反応によって形成
される。溶媒和物に関するひとつの有用な文献はSykes,Peter,A Guidebook to
Mechanism in Organic Chemistry,56+,6版(1986,john Wiley & Sons,ニ
ューヨーク)である。本明細書にて使用している「溶媒和物」なる用語は、一水
和物および二水和物などの水和物の形態を包含する。
カラムクロマトグラフィー手法は標準的なフラッシュクロマトグラフィー法を
使用している。適当なフラッシュクロマトグラフィー法を説明する1つの周知な
文献はStill,W.C.Kahn,およびMitra,J.Org.Chem.1978,43,2932である。
生成物を含有する画分を一般には減圧下に留去し、生成物を入手する。
旋光度はメタノール、ピリジンまたは他の適当な溶媒を用いて入手した。
特定の化合物の塩酸塩は、その遊離塩基をジエチルエーテルに入れることで製
造した。このエーテル溶液を攪拌しつつ、ジエチルエーテル中塩酸溶液をその溶
液が酸性になるまで滴加する。あるいは、エーテル溶液を乾燥塩酸ガスで処理す
る。
特定の化合物のマレイン酸塩はその遊離塩基を酢酸エチル中に入れ、マレイン
酸で処理することで製造した。生成した沈殿物を濾過し、乾燥して対応する遊離
塩基のマレイン酸塩を得る。
I.ムスカリン作動活性
本明細書にて使用している「ムスカリンコリン作動系の機能不全」とは当業者
に受け入れられている意味を有している。例えば、この用語は緑内障、精神病、
精神分裂病または精神分裂病型症状、うつ病、睡眠障害、てんかん、および胃腸
の運動障害などを意味するが、これらに限定されない。このような症状の他のも
のはアルツハイマー病および失調症である。
本明細書化合物の薬理特性は、3H−オキソトレモリン−M(3H−Oxo)の
特異的結合性を阻害する能力を測定することで証明できる。Birdsdall N.J.M.,
Hulme E.C.、および Burgen A.S.V.(1980)。「ラット脳における種々の領域にお
けるムスカリン作動性レセプターの特性」、Proc.Roy.Soc.ロンドン(Bシリー
ズ)207,1.
3H−OxoはCNSにおけるムスカリン作動性レセプターを標識する(レセ
プターのアゴニストドメインに指向的)。3つの異なる部位が3H−Oxoによ
って標識される。これらの部位はそれぞれ1.8、20および3000nMの親
和性を示した。ここに記載の実験条件を用い、高および中の親和性の部位を決定
した。
3H−Oxo結合に対する化合物の阻害作用はムスカリン作動性アセチルコリ
ンレセプターの親和性を反映するものである。
すべての調製は特に明記しない限り、0−4℃で行う。雄性ウイスターラット
(150−250g)から得た新鮮な大脳(0.1−1g)を20nMヘペスp
H:7.4(10ml)中にてウルトラターレックス(Ultra-Turrax)ホモジナイ
ザーによって5−10秒間ホモジナイズする。ホモジナイザーを緩衝液10ml
で洗浄し、懸濁液をまとめ、それを40,000xgで15分間遠心する。得ら
れたペレットを緩衝液で3回洗浄する。各工程では、緩衝液2x10ml中にて
上記のようにペレットをホモジナイズし、40,000xgにて10分間遠心す
る。
最終ペレットを10mMヘペスpH:7.4(初期組織1g当たり100ml
)中でホモジナイズし、これを結合アッセイに使用する。その0.5mlに試験
溶液25μLおよび3H−オキソトレモリン(終濃度1.0nM)25μLを加
え、混合し、25℃にて30分インキュベートする。非特異的結合はアレコリン
(終濃度1μg/ml)を試験物質として用い、3回試験で測定する。インキュ
ベートした後、試料を氷冷緩衝液5mlに加え、それをワットマンGF/Cガラ
スファイバーフィルター上に直接、吸引下に注加し、すばやく氷冷緩衝液5ml
で2回洗浄する。フィルター上の放射活性量を通常の液体シンチレーションカウ
ンターで測定する。特異的結合は全結合から非特異的結合を差し引いたものであ
る。
試験物質を濃度2.2mg/mlにて水10mlに溶解する(要すれば5分以
内でスチームバスにて加熱する)。IC50の計算の前には特異的結合の25−7
5%が阻害されなければならない。試験値はIC50(3H−Oxoの特異的結合
の50%を阻害する試験物質の濃度(nM))として得る。
IC50=(適用した試験物質濃度)x(Cx/Co−Cx)nM
[ここに、Coは対照アッセイにおける特異的結合であり、Cxは試験アッセイ
における特異的結合である] この計算は正規質量−作用動力学とみなされる。
さらに、本発明化合物の薬理特性は、ラット大脳皮質膜に対する3HPRZ(
ピレンゼピン、[N−メチル−3H])結合を阻害する能力を測定することによ
っても説明できる。
ピレンゼピンはムスカリン作動性レセプターのサブタイプに選択的に結合する
。歴史的には、このタイプはM1部位と呼ばれ、ピレンゼピン感受性部位はより
適切であろう。ピレンゼピンはM1部位選択的であるが、M2部位とも相互作用す
る。
すべての調製は特に明記しない限り、0−4℃で行う。雄性ウイスターラット
(150−250g)から得た新鮮な大脳(0.1−1g)を20nMヘペぺス
pH:7.4(10ml)中にてウルトラターレックス(Ultra-Turrax)ホモジナ
イザーによって5−10秒間ホモジナイズする。ホモジナイザーを緩衝液10m
l
で洗浄し、懸濁液をまとめ、それを40,000xgで15分間遠心する。得ら
れたペレットを緩衝液で3回洗浄する。各工程では、緩衝液3x10ml中にて
上記のようにペレットをホモジナイズし、40,000xgにて10分間遠心す
る。
最終ペレットを20mMペペスpH:7.4(初期組織1g当たり100ml
)中でホモジナイズし、これを結合アッセイに使用する。その0.5mlに試験
溶液20μLおよび3HPRZ(終濃度1.0nM)25μLを加え、混合し、
20℃にて60分インキュベートする。非特異的結合はアトロピン(終濃度1.
0μg/ml)を試験物質として用い、3回試験で測定する。インキュベートし
た後、試料を氷冷緩衝液5mlに加え、それをワットマンGF/Cガラスファイ
バーフィルター上に直接、吸引下に注加し、すばやく氷冷緩衝液5mlで2回洗
浄する。フィルター上の放射活性量を通常の液体シンチレーションカウンターで
測定する。特異的結合は全結合から非特異的結合を差し引いたものである。
試験物質を濃度0.22mg/mlにて水10mlに溶解する。IC50の計算
の前には特異的結合の25−75%が阻害されなければならない。
試験値はIC50(3HPRZの特異的結合の50%を阻害する試験物質の濃度
(nM))として得る。
IC50=(適用した試験物質濃度)x(Cx/Co−Cx)nM
[ここに、Coは対照アッセイにおける特異的結合であり、Cxは試験アッセイ
における特異的結合である] この計算は正規質量−作用動力学とみなされる。
本発明の化合物は蒸気のムスカリン作動性レセプター検定において特に望まし
い活性を示した。殆どの化合物はIC50濃度が10μモルより低い濃度にて有効
であった(アトロピンなし)。ムスカリン作動作用は、この作用がアトロピンに
よってブロックされるか否かを判定することで確認された。
II.M4 ムスカリン様受容体結合試験:
百日咳毒処理CHO m4 細胞におけるサイクリックAMP蓄積
ヒトm4受容体でトランスフェクションしたCHOK1細胞を、10%胎児血
清を含有したダルベッコ修正イーグル培地(DMEM)を用いてT−150フラス
コ中でほぼ集密的に培養した。細胞は0.05%トリプシン、0.53mMEDT
Aで剥離させ、100ng/mlの百日咳毒を含有した培地に懸濁させた。細胞
を96穴プレートの各ウェルに30,000細胞の割合で入れた。18から20
時間後、培地を除き、細胞を血清を含まない培地で洗浄した。1mM 3−イソ
ブチル−1−メチルキサンチンおよび1mMフォスルコリンプラスあるいはマイ
ナスの試験薬剤を含有した血清を含まないDMEM100mlを加えた後、結合
した細胞は37℃で1時間インキュベートした。インキュベーションを0.3%
トリトン−X−100含有で血清は含まないDMEMを各ウェル毎に200ml
加えて終了させた。インキュベーション終了後、プレートを20分間静置してc
AMPを抽出し、サンプルをついで2.5倍に希釈し、アマシャムのシンチレー
ションプロキシミティーアッセイ(scintillation
proximity assay)(アーリントンハイツ、IL)を用いて測定した。
M4試験から得た代表的結果は以下のとおりである.
CHO−m4細胞におけるサイクリックAMP生成の刺激
III.精神病試験
本発明化合物の抗精神活性は既知の十分に確立された方法を用いたモデルで示
すことが出来る。例えば、化合物がマウスにおけるアポモルフィン−誘導起立行
動(climbing behavior)および低体温を拮抗するか否かを調べる(モーア、N.A.
ら、精神薬理学、94(2)、263−266(1988)、および96、539(
1988))。それによればN−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジ
ヒドロキノリン(EEDQ)、ドーパミン受容体不活性化試薬(メラーら、セント
ラルD1ドーパミン受容体、プレナムプレス、1988)で24時間前処理する
ことにより誘導した起立反応の破裂を防ぐ能力、および/またはラットにおける
条件回避反射(ED50;4−7mg/kg)を阻害する能力を測定する。
用いた葛藤工程はゲラーおよびセイフター、精神薬理学、1:482−492
(1960)の方法に基づく。ラットを3要素からなる多重スケジュールで教育す
る。各要素は以下のとおりである。1)9分間、レバー押しは可変間隔30秒ス
ケジュールで増強する(VI30、報酬)、この期間はハウスライトのみの照明で
合図する。2)続く3分間は、レバー押しは記録されるが、プログラムされた結
果はない(タイムアウト)。3)レバー押しは3分間、一定の率10秒食物供与に
より増強する(FR10);しかしながら、各増強された応答は500msec間
グリッド床に通した電流(0.5mA)を伴う(心的葛藤)。この要素はハウスライ
トと前面パネル上の3つのキューライトの照明で合図を送る。3要素のこの順序
(報酬/タイムアウト/心的葛藤)は同じ順序で2回毎日30分間行われる。動物
には、下記の基準を満足するまで、このスケジュールでの教育が延長して与えら
れる:1)各VI30要素期間の応答率は、10%以上には違わない;2)タイム
アウトおよび心的葛藤要素期間の応答率がVI要素期間の応答率の10%以下で
ある;および3)上記の基準を5日間満足させる。
教育工程後、薬剤試験を開始する。この期間試験の60分間前、動物に試験化
合物あるいは溶媒を無作為順で経口投与する。試験の間、少なくとも2つの薬剤
なしの教育日を設ける。この試験により、化合物が典型的抗精神薬には
見られない抗不安活性を持つことが示される(スピールマンら、J.Pharmacol.E
xo.Ther.,212:435−440、1980)。
さらに、本化合物の薬理学的側面は、ムスカリン様受容体関与に関連する他の
症状の治療に有用である。そのような症状は、例えば、アルツハイマー病、緑内
障、過敏性腸症候群、膀胱機能不全および尿失禁、痛覚治療、痛覚消失、ハンチ
ントン氏(舞踏)病、癲癇、パーキンソン氏病、不安症、およびDSM−IVで記
述した他の精神状態等を含む。
本発明の化合物を製剤化することなく直接投与することは可能だが、化合物は
好ましくは薬理学的に許容される賦形剤および少なくとも本発明の1化合物を含
有する医薬製剤の形で用いることが望ましい。そのような組成物は約0.1重量
%から約90重量%の本化合物を含有する。かくして本発明は、本発明の化合物
と、薬理学的に許容される賦形剤を含有する医薬製剤をも提供するものである。
本発明の組成物を調製するにあたり、活性成分は通常担体、あるいは希釈剤と
なり得る賦形剤と混合されるか、あるいは担体で希釈されるか、あるいはカプセ
ル、サシェ剤、紙、他の容器の形となる担体に封入される。担体が希釈剤といし
て機能する場合は、ビヒクル、賦形剤、あるいは活性成分の溶媒として作用する
、固体、半固体、あるいは液体物質のいずれでもよい。このように、組成物は錠
剤、丸剤、粉剤、ロゼンジ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、乳剤、溶液
、シロップ剤、懸濁剤、エアゾール剤(固体あるいは液体溶媒の)、および軟およ
び硬カプセル剤などがある。
本発明の化合物は要すれば経皮的に投与できる。パッチ剤等を含む経皮浸透促
進剤および輸送システムは本分野の同業者には良く知られている。
ふさわしい担体、賦形剤、および希釈剤の例としては、乳糖、デキストロース
、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カル
シウム、アルギニン酸塩、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポイビニルピ
ロリドン、セルロース、トラガカント、ゼラチン、シロップ、メチルセルロース
、安息香酸メチルおよびプロピルヒドロキシ安息香酸、タルク、ステアリン酸マ
グネシウム、水、および無機油がある。製剤は加湿剤、乳化剤、懸
濁剤、保存剤、甘味剤、風味剤等を含有してもよい。本発明の製剤は、本分野で
良く知られた工程を用いることより、患者に投与後、活性成分を直ちに、あるい
は持続して、あるいは遅延して放出するように、製剤することができる。
本発明の化合物は既知の経皮輸送システムを用いて経皮的に投与することがで
きる。最も好ましくは、本発明の化合物は、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコールモノラウレート、およびアザシクロアルカン−2−オン等を含む(
しかしこれらには限定されないが)浸透促進剤と混合して、パッチあるいは同様
の輸送システムに組み込まれる。たとえばゲル化剤、乳化剤、および緩衝剤など
の、さらなる賦形剤もまた要すれば経皮製剤に加えてもよい。
経口投与には、本発明の化合物を理想的に担体、希釈剤と混合し、錠剤成形し
たり、あるいはゼラチンカプセル中に封入することが出来る。
組成物は、好ましくは約0.1から約500mgあるいはそれ以上、通常は約
5から約300mgの活性成分を含有する単位投与形に製剤化される。用語「単
位投与形」とは生理学的に分離した、ヒトおよび他の哺乳類のための単位の投与
形としてふさわしい単位を意味し、各単位は所望の治療効果を得るために計算さ
れた、あらかじめ決められた量の活性物質と、適当は薬理学的担体を含有する。
本発明の実施をさらに十分に例示するため、下記の製剤例を提供する。実施例
は例示のみを意図し、本発明範囲を限定するものではない。製剤は本発明のいず
れの化合物も活性化合物として用いることが出来る。製剤例1
硬ゼラチンカプセル剤を下記の成分を用いて調製する。
カプセル1個当りの量 重量濃度(%)本
発明の化合物 250mg 55.0
乾燥デンプン 200mg 43.0ステアリン酸マグネシウム 10mg 2.0
460mg 100.0
上記成分を混合し、硬ゼラチンカプセルに460mgの量ずつ充填する。製剤例2
薬剤を20mgずつ含有するカプセル剤を下記のとおり調製する。
カプセル1個当りの量 重量濃度(%)
本発明の化合物 20mg 10.0
デンプン 89mg 44.5
微結晶セルロース 89mg 44.5ステアリン酸マグネシウム 2mg 1.0
200mg 100.0mg
活性成分、セルロース、デンプン、およびステアリン酸マグネシウムを混合し
、No.45メッシュのU.S.篩にかけ、硬ゼラチンカプセルに充填する。製剤例3
薬剤を100mgずつ含有するカプセル剤を下記のとおり調製する。
カプセル1個当りの量 重量濃度(%)
本発明の化合物 100mg 30.00
ポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレエート 50mg 0.02デンプン粉末 250mg 69.98
350.05mg 100.00
上記成分を十分に混合し、空のゼラチンカプセルに充填する。製剤例4
活性成分を10mgずつ含有する錠剤を下記のとおり調製する。
カプセル1個当りの量 重量濃度(%)
本発明の化合物 10mg 10.0
デンプン 45mg 45.0
微結晶セルロース 35mg 35.0
ポリビニルピロリドン
(10%水溶液として) 4mg 4.0
カルボキシメチル
デンプンナトリウム 4.5mg 4.5
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg 0.5タルク 1mg 1.0
100mg 100.0
活性成分、デンプンおよびセルロースをNo.45メッシュのU.S.篩にかけ
、十分に混合する。ポリビニルピロリドン溶液を得られた粉末と混合し、ついで
No.14メッシュのU.S.篩にかける。得られた顆粒を50℃〜60℃で乾燥
し、No.18メッシュのU.S.篩にかける。カルボキシメチルデンプンナトリ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、タルクをあらかじめNo.60メッシュのU.
S.篩にかけておき、ついで顆粒に加え、混合後、圧縮打錠して100mgの重
さの錠剤を得る。製剤例5
錠剤を下記の成分を用いて調製する。
カプセル1個当りの量 重量濃度(%)
本発明の化合物 250mg 38.0
微結晶セルロース 400mg 60.0
2酸化ケイ素ガス 10mg 1.5ステアリン酸 5mg 0.5
665mg 100.0
上記成分を混合し、各665mgの重さの錠剤を成形する。製剤例6
薬剤を5ml投与形当り5mgずつ含有する懸濁剤を下記のとおり調製する。
懸濁剤5ml当りの量
本発明の化合物 5mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg
シロップ 1.25ml
安息香酸溶液 0.10ml
風味剤 適量
着色剤 適量
水 総量5mlになるような適量
薬剤をNo.45メッシュのU.S.篩にかけ、カルボキシメチルセルロースナ
トリウムとシロップと混合し、滑らかなペーストを調製する。安息香酸溶液、風
味剤および着色剤をいくらかの水で希釈し、攪拌しながらペーストに加える。十
分量の水をついで加えて必要容量に調節する。製剤例7
下記の成分を含んだエアゾール溶液を調製する。
重量濃度(%)
本発明の化合物 0.25
エタノール 29.75
プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00
100.00
活性化合物をエタノールと混合し、混合物をプロペラント22の一部に加え、
−30℃まで冷却し、充填器材に移す。所望量をステンレススチール容器に入れ
、残りのプロペラントでさらに希釈する。バルブ部品を容器にセットする。
下記の実施例は本発明化合物のある種、およびそれらの製造方法を例示する。
実施例は例示の為のみのものであり、本発明範囲を限定するものではない。参考例1
インダン化合物は、参考例1、実施例1および2で表される下記の12工程によ
り例示される一連の工程により、固体ポリマー担体上に形成される。この工程は
さらに反応式IAで例示される。
反応式IAの合成の1〜4工程:
1.1−インダノン25g(0.189モル)の濃硫酸84ml溶液に、0℃で
硝酸カリウム8.33g(0.0824モル)の硫酸40ml溶液を加え、内部温度
を15℃以下に保持した。0℃で1時間攪拌後、反応混合物を破砕氷に注ぎ、激
しく30分間攪拌した。懸濁液を濾過し、空気乾燥し、LC(5%酢酸エチル/ト
ルエン)により精製して、化合物1a(18.90g、56%)を淡黄色固体として
得た。
2.化合物1a(18.90g、0.107モル)のメタノール300ml溶液
を0℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム4.04g(0.107モル)を数回に
分けて少量ずつ加えた。反応液を25℃で一晩攪拌した。0℃でメタノール性塩
酸200mlを加えて反応を止め、減圧下濃縮し、塩化メチレンに再溶解し、水
洗し、有機層を再濃縮して、褐色固体の粗アルコールを得た。
3.粗アルコール溶液のトルエン溶液300mlにp−トルエンスルホン酸の
触媒量を加え、反応液を1時間、ディーンスターク装置で生成する水を除きなが
ら還流した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム200mlで3回洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を真空除去し、生成物をメタノールで再結晶して黄褐
色固体の化合物3a(13.41g、2工程を経て78%)を得た。
4.化合物3a(10.53g、0.0653モル)のジクロロメタン350ml
溶液に0℃でmCPBA29g(0.0924モル)を少量ずつ1時間かけて加え
た。25℃で一晩攪拌後、混合物を飽和硫酸ナトリウム200mlで2回、飽和
炭酸水素ナトリウム200mlで2回洗浄し、コットンプラグで濾過し、真空濃
縮した。生成物は化合物4aとする。実施例1
反応式IAの合成の工程5:
化合物4aの濃水酸化アンモニウム250ml懸濁液を油浴中で45℃で一晩
加熱する。翌日水を加え、塩基性の水層を塩化ナトリウムで飽和した。濁った反
応混合物をTHFでTLCで生成物が検知されなくなるまで抽出した。有機層を
集め、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、酢酸エチルで再結晶して化合物5a(
11.54g、2工程を経て91%)を毛羽立った褐色固体として得た。
融点:148〜150℃。実施例2
反応式IAの合成の工程6:
化合物5a(8.34g、0.0429モル)のTHF200ml溶液にジーtert
−ブチルジカーボネート11.25g(0.0515モル)のTHF溶液を加えた。
25℃で1時間攪拌後、溶媒を減圧除去し、得られた固体を酢酸エチルで再結晶
して白色固体の化合物6a(11.37g、90%)を得た。
反応式IAの合成の工程7:
窒素雰囲気下、オーバーヘッド攪拌器と追加煙突を備えた3リットル容量の3
首丸底フラスコにカルボキシル化ポリスチレン樹脂70g(樹脂1gあたり2.
77ミリモルのカルボキシル基)、無水ジクロロメタン1000ml、および無
水DMF10mlを入れた。次に、塩化オキサリル50.75ml(0.582モ
ル)を追加煙突を通じてゆっくり滴下した。窒素下一晩還流後、溶媒をガス拡散
チューブを用いて真空下除去した。樹脂をついで無水ジクロロメタン500ml
で3回洗浄した。最後の洗浄が完了後、樹脂を真空下2〜3時間乾燥した。この
とき、ポリマーを乾燥THF1000mlに再懸濁し、乾燥ピリジン314ml
(3.88モル)、DMAP11.85g(0.0970モル)および化合物6(85.
62g、0.291ミリモル)を加えた。混合物を10日間不活性雰囲気下で還流
した。溶媒を真空濾過して除き、樹脂をTHF300mlで3回、塩化メチレン
で3回洗浄し、真空オーブン内で一晩乾燥して、化合物7a(122.18g)を褐
色樹脂として得た。実施例3
反応式IAの総合成の工程8〜12:
攪拌棒を備えた丸底フラスコに化合物7a(28mg、0.02827ミリモル)
、ジクロロメタン0.500ml)およびTFA0.109ml(0.14135ミ
リモル)を入れた。反応混合物を25℃で一晩攪拌し、濾過して樹脂を集め、1
0%TEA/塩化メチレンに再懸濁し、15分間攪拌し、再度濾過し、最後にジ
クロロメタンで洗浄して、化合物8a、および9を得た。10ml容量の丸底フ
ラスコに化合物7a(0.02827ミリモル)を入れ、ピリジン0.03659m
1(0.4524ミリモル)とDMAP0.518mg(0.004241ミリモル)
のジクロロメタン溶液0.5mlを加えた。次に、親電子物質の1Mジクロロメ
タン溶液0.1838ml(0.1838ミリモル)を加え、得られた混合物を2
5℃で一晩攪拌する。このとき、溶媒を真空濾過して除き、樹脂を塩化メチレン
、DMF、メタノール、DMF、メタノール、および塩化メチレンで洗浄した。
この生成物を化合物9aとする。
10.化合物9a(0.02828ミリモル)のDMF0.625ml溶液に塩化
スズ2水和物102mg(0.4524ミリモル)を加えた。25℃で48時
間攪拌後、樹脂を濾過して単離し、塩化メチレン、DMF、メタノール、DMF
、メタノール、および塩化メチレンで洗浄して化合物10aを得た。
11.10ml容量の丸底フラスコに化合物10a(0.02827ミリモル)を
加え、ピリジン0.03659ml(0.4524ミリモル)およびDMAP0.5
18mg(0.004241ミリモル)のジクロロメタン溶液0.5mlを加えた。
次に、親電子物質の1Mジクロロメタン溶液0.1838ml(0.1838ミリ
モル)を加え、得られた混合物を25℃で一晩攪拌した。このとき、溶媒を真空
濾過して除き、樹脂を塩化メチレン、DMF、メタノール、DMF、メタノール
、および塩化メチレンで洗浄して化合物11を得た。
12.化合物11a(0.02827ミリモル)を含んだフラスコに1M水酸化ナ
トリウムのメタノール溶液0.375ml(0.375ミリモル)とTHF0.40
0mlを加えた。25℃で一晩攪拌後、反応液を4M塩酸のメタノール溶液0.
100ml(0.400ミリモル)で中和し、樹脂を濾過し、濾液を減圧濃縮して
化合物12aを得た。実施例4
3ガロンのステンレススチール水素化反応釜に2.79g(5%重量、負荷)の
5%Pd/Cを窒素置換下で入れた。触媒はトルエン25mlで湿らせた。この
反応混合物に化合物1(55.39g、0.188モル)の3A−エタノール6リッ
トル溶液を加えた。反応釜を窒素置換後、反応容器を45psiまで水素加圧し
、室温で4.5時間攪拌する。TLC(シリカ、塩化メチレン:メタノール=9
0:10+1%水酸化アンモニウム)により反応が完了したことを確認した。混
合物をHi−Floで濾過し、濾過ケーキを塩化メチレン2リットルで濯いだ。
濾液を12L容量のバッチフラスコに移し、真空濃縮して化合物2(47.79g
、96%)を白色固体として得た。
化合物2(5.0g、0.089モル)のメタノール50ml溶液にジメチルホル
ムアミド−ジメチルアセタール3.77ml(0.028モル)を加えた。1時間還
流下攪拌後、ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタール3.77ml(0.02
8モル)を追加し、さらに1.5時間還流を続けた。TLC(シリカ、酢酸エチル
:ヘキサン=90:10+2%トリエチルアミン)により、反応が完了
していることを確認した。混合物を室温まで冷却し、濃厚な油状になるまで濃縮
した。粗生成物を塩化メチレン100mlに溶解し、D.I.水和物25mlで
1回、5%炭酸水素ナトリウム50mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
た。真空乾燥して淡褐色泡状の化合物3(6.17g、96%)を得た。
化合物3(1.66g、0.0049モル)の無水ピロリジン15ml溶液を硫酸
アンモニウム5mgで処理し、油浴中で80℃に加熱した。80℃で4時間後、
反応混合物の少量部を除き、乾燥してNMR(CDCl3、500MHz)で分析
した。7.78ppmで新しいアミジン−H信号を7.52ppmで残っている信
号がないことを観察して、反応が完了したことを確認した。混合物を濃縮して粗
ピロリジンを得た。得られた粗油を塩化メチレン50mlに溶解し、水25ml
、5%炭酸水素ナトリウム25ml、および食塩水25mlで洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥した。真空乾燥して褐色泡状の化合物4(1.70g、95%)を得
た。実施例5
化合物4(1.49g、0.0041モル)を冷(−5℃)トリフルオロ酢酸15m
lに溶解し、−5℃から−10℃で15分間攪拌した。TLC(シリカ、塩化メ
チレン:メタノール=90:10+1%水酸化アンモニウム)により、反応が完
了したことを確認した。混合物を真空濃縮し、過剰のトリフルオロ酢酸を除いた
。粗油を2B−エタノール4mlに溶解し、ジエチルエーテル30mlを滴下し
て処理した。得られた沈澱物を濾過し、ジエチルエーテル15mlで洗浄し、4
0℃で真空乾燥した。化合物5(1.70g、87%)を白色固体として回収した。実施例6〜105
実施例6〜105は実質的に下記の工程を用い、対応する試薬を用いて調製し
、所望の化合物を得た。
化合物5(106mg、0.000224モル)を塩化メチレン3.3mlに懸濁
し、0℃まで冷却し、トリエチルアミン0.09ml(0.000894モル)で
処理した。得られた溶液を塩化ベンゾイル31ml(0.000268モル)で処
理し、混合物を0.5時間攪拌した。TLC(シリカ、塩化メチレン:メタ
ノール=90:10+1%水酸化アンモニウム)で反応が完了したことを確認後
、混合物を塩化メチレン2.5mlで希釈し、反応を水2.5ml加えて止めた。
有機層を水5mlで1回、5%炭酸水素ナトリウム2.5mlで3回、および食
塩水2.5mlで1回洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、混合物を真空濃縮し
、白色泡状の化合物6(76mg、97%)を得た。実施例6〜105
実施例6〜105は下記の表に示す。「Comp.#」は化合物番号と実施例番号
の両者と対応する。 実施例106 6−アミノ−1−インダノン t-ブチルカルバメート106
6−アミノ−1−インダノン4.41gおよび酢酸エチル250mlの混合物
をジ−t-ブチル−ジ−カーボネート7.2gで処理し、反応物を2日間攪拌した
。酸化カリウム4gを添加後、反応物を70℃で一晩加熱した。混合物を冷却し
、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和クエン酸水溶液と食塩水
で洗浄し、溶媒を乾燥し、留去して暗色の粘稠な油を得、それは固化した。生成
物をさらにHPLCに供し、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して凝集した褐
色固体5.1gを得た。実施例107 2−アミノ−6−t-ブチルカルバミド−インダン107
化合物106(2.5g)、THF75ml、アンモニア25ml、Pt/C−S
0.9gの混合物を水素圧1000psi下8時間140℃で処理した。触媒を
濾別し、溶媒を留去して、泡状物を得た。これを円形クロマトグラフィーに供し
、20%エタノール−2%水酸化アンモニウム-クロロホルムで溶出して、白色
固体0.9gを得た。実施例108 2−m-トリフロオロメチルベンズアミド−6−t-ブチルカルバミド−インダン1 08
化合物107(0.9g)および触媒量の4−ジメチルアミノピリジンのピリジ
ン10ml溶液を氷浴で冷却し、その間m-トリフルオロメチルベンゾイルクロリ
ド0.9gを滴下した。冷却浴を除き、反応溶液を一晩攪拌した。溶媒を留去し
、残渣を冷水で処理し、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、0.2N
塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、溶媒を乾燥し、留去して白色固
体1.42gを得た。実施例109 6-アミノ−2−m-トリフルオロメチルベンズアミド−インダン109
化合物108(1.4g)の酢酸エチル溶液を氷水で冷却し、無水塩化水素気流
下2分間処理した。さらに10分間後、溶媒を留去し、残渣を冷水に懸濁し、
混合物を塩基性にした。混合物をエーテルで抽出し、食塩水で抽出液を洗浄し、
溶媒を乾燥、留去して白色固体1gを得た。実施例110 6−ジメチルホルムアミド−2−m-トリフルオロメチルベンズアミド−インダン 110
クロロメチレン−塩化ジメチルアンモニウム(0.1g)および塩化メチレン5
mlの混合物を化合物109(0.16g)で処理した。反応物をトリエチルアミ
ン0.3mlで処理し、5分後、溶媒を留去した。残渣を氷水で処理し、混合物
を酸性とし、エーテルで抽出した。水相を塩基性とし、混合物をエーテルで抽出
し、抽出液を水と食塩水で洗浄した。溶媒を留去し、残渣を円形クロマトグラフ
ィーに供し、10%エタノール−クロロホルムで溶出した。酢酸エチル−アセト
ンで再結晶して白色固体の塩酸塩70mgを得た。融点:239℃(分解)。 実施例111 6−ニトロ−1,2−ジヒドロナフタレン111
7−ニトロテトラロン20g(0.105モル)のメタノール300ml懸濁液
を水素化ホウ素ナトリウム4.1gで間欠的に冷却しながら処理した。添加後、
冷却を中止し、反応溶液を一晩攪拌した。反応溶液を氷水で冷却し、メタノール
200mlと濃塩酸35mlを加えて反応を止めた。溶媒を留去し、残渣を水に
懸濁し、混合物をクロロホルムで抽出した。抽出液を乾燥し、溶媒を留去して褐
色固体を得た。該固体、p-トルエンスルホン酸0.4g、およびトルエン300
mlの混合物を、生じた水をディーンスターク装置で除きながら、一晩還流下加
熱した。反応液を冷却し、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、および食塩水で洗浄
後、溶媒を乾燥、留去して暗色液体15.6gを得た。これは所望物質と一致す
るNMR値を示した。実施例112 ( ±)−トランス−1−アミノ−2−ヒドロキシ−7−ニトロテトラリン112
化合物111(15.6g)の塩化メチレン400ml溶液を氷水で冷却し、m-
クロロ−パーオキシ安息香酸(50−55%純体の42g)を少しづつ1時間かけ
て加えた。過剰の強酸化性物質をチオ硫酸ナトリウム水溶液で分解した。反応液
を濾過し、有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液と食塩水で洗浄し、ついで溶媒を
乾燥、留去して黄色固体16.9gを得た。固体を水酸化アンモニウム550m
lに懸濁し、混合物を55℃に72時間加熱した。固体を濾取し、メタノールで
再結晶して凝集した白色固体12.3gを得た。融点:216−218℃。実施例113 ( ±)−トランス−1−(3,4−ジクロロベンズアミド)−2−ヒドロキシ−7− ニトロテトラリン113
化合物112(2.1g)の温THF300ml溶液をトリエチルアミン5ml
で処理し、反応溶液を室温まで放冷した。3,4−ジクロロベンゾイルクロリド
2.3gのTHF50ml溶液を20分間かけて滴下した。一晩攪拌後、溶媒を
留去し、ふさわしいNMRスペクトルを示す固体3.97gを得た。実施例114
(±)−トランス−1−(3,4−ジクロロベンズアミド)−2−アセトキシ−7− ニトロテトラリン114
化合物113(1.9g、0.005モル)のTHF200ml、トリエチルア
ミン1.3ml、および触媒量の4−ジメチルアミノピリジンの混合物を無水酢
酸0.9mlで処理した。一晩攪拌後、溶媒を留去し、残渣を水で処理した。2
時間後、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N硫酸、食塩水、炭酸水素
ナトリウム水溶液、および食塩水で処理し、溶媒を乾燥、留去して凝集した白色
固体1.94gを得、これは所望物質にふさわしいNMR値を示した。実施例115 ( ±)−トランス−1−(3,4−ジクロロベンズアミド)−2−アセトキシ−7− アミノテトラリン115
化合物114(1.9g)のDMF100ml溶液を塩化スズ2水和物4gで処
理した。4時間後、さらに塩化スズ2水和物1gを3日間に亘って3回加えた。
溶媒を留去し、残渣を水−酢酸エチルに懸濁し、混合物を5N水酸化ナトリウム
で中和し、濾過した。有機層を分取し、食塩水で洗浄し、乾燥し、溶媒を留去し
て褐色泡状物1.9gを得た。実施例116 ( ±)−トランス−1−(3,4−ジクロロベンズアミド)−2−アセトキシ−7−( ピロリジノホルムアミド)テトラリン116
ピロリジンカルボキサミド1.5mlの塩化メチレン25ml溶液を塩化ホス
ホリル0.23mlで処理した。1.5時間後、反応溶液をトリエチルアミン1m
lと化合物115(0.5g)で処理した。一晩攪拌後、溶媒を留去し、残渣を氷
水で処理して、混合物を中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄
し、溶媒を乾燥、留去して暗色油を得た。油を円形クロマトグラフィーに供し、
5%エタノール−クロロホルムで溶出して、褐色固体を得、これを酢酸エチルか
ら再結晶して白色固体0.18gを得た。融点:229℃(分解)。実施例117 ( ±)−トランス−1−(3,4−ジクロロベンズアミド)−2−ヒドロキシ−7 −(ピロリジノホルムアミド)テトラリン117
化合物116(0.27g)のメタノール10ml溶液を0.135Mナトリウ
ムメトキシド4.9mlのメタノール溶液で処理した。4時間後、溶媒を留去し
、残渣を水に懸濁し、固体を濾取した。固体を酢酸エチル−エーテルで結晶し、
褐色粉末を得た。融点:206−208℃。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 31/381 A61K 31/38 601
31/40 31/40
31/44 31/44
31/4453 31/445 601
C07C 233/41 C07C 233/41
255/57 255/57
C07D 213/81 C07D 213/81
295/12 295/12 Z
333/40 333/40
333/70 333/70
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,
CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G
E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR
,KZ,LC,LK,LR,LS,LU,LV,MD,
MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P
T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ
,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ
(72)発明者 ヒューズ,フィリップ・エフ
アメリカ合衆国27514ノース・カロライナ
州チャペル・ヒル、アーリントン・ストリ
ート627番
(72)発明者 メンドーサ,ホセ・エセ
アメリカ合衆国27713ノース・カロライナ
州ダーラム、ローリングウッド・ドライブ
4609番
(72)発明者 ミッチ,チャールズ・エイチ
アメリカ合衆国47203インディアナ州コロ
ンブス、グローブ・パークウェイ3210番
(72)発明者 スタスザック,マイケル・エイ
アメリカ合衆国46234インディアナ州イン
ディアナポリス、ノース・レイクリッジ・
ドライブ4515番
(72)発明者 ウォード,ジョン・エス
アメリカ合衆国46227インディアナ州イン
ディアナポリス、イースト・ブランズウィ
ック・アベニュー241番
(72)発明者 ウィルソン,ジョゼフ・ダブリュー
アメリカ合衆国27713ノース・カロライナ
州ダーラム、フォーチューンズ・リッジ・
ドライブ5405番