JP2000504325A - 新規なトロンボポエチンの投与 - Google Patents

新規なトロンボポエチンの投与

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JP2000504325A JP9526889A JP52688997A JP2000504325A JP 2000504325 A JP2000504325 A JP 2000504325A JP 9526889 A JP9526889 A JP 9526889A JP 52688997 A JP52688997 A JP 52688997A JP 2000504325 A JP2000504325 A JP 2000504325A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生物学的に活性なトロンボポエチン物質が、該物質の従来報告されている投与と同程度の投与量率で、しかし1日1回または低回数の投与で、実質的な治療効果を生じることができるという、予想外の驚くべき発見に基づく。したがって、本発明の目的は、治療を受けているか、または治療が必要な哺乳動物に、1日1回または低回数、治療に有効な量のトロンボポエチンを投与することにより、血小板減少症を逆転させることに関する。活性物質の好ましい用量は、体重1kg 当たり約1〜約10μg/kg の範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】 新規なトロンボボエチンの投与 本願、および本願に含まれる事項は、以下の特許出願およびそれらの内容に関 連する。1994年12月28日に出願された国際特許出願第PCT/US94 /14553号(1995年7月13日に国際特許公開第95/18858号と して公開)ならびにそれに参照として引用されているいくつかの特許出願、すな わち、1994年1月3日に出願された米国特許出願第08/176,553号 、1994年1月21日に出願された米国特許出願第08/185,607号、 1994年2月15日に出願された米国特許出願第08/196,689号、1 994年4月4日に出願された米国特許出願第08/223,263号、199 4年5月25日に出願された米国特許出願第08/249,376号、1994 年12月2日に出願された米国特許出願第08/348,657号および199 4年12月2日に出願された米国特許出願第08/348,658号である。発明の分野 本発明は、トロンボポエチン、ならびにその生物学的に活性な誘導体およびそ のアイソフォームを、血小板減少症を含む免疫疾患および/または造血疾患の処 置のために使用する新規な方法に関する。この使用は、そのような物質を、サイ トカイン、特にコロニー刺激因子またはインターロイキンと同時投与することを 包含する。この使用は、治療が必要な哺乳動物に、治療的に有効な量の該物質を 投与することにより、血小板減少症を患っているか、またはその危険がある哺乳 動物を処置する方法を含み、かつ該方法に含まれる。発明の背景 造血系は、あらゆる哺乳動物の生存に必要であることが知られている、成熟し た高度に分化した血液細胞を産生する。これらの成熟細胞には、酸素および二酸 化炭素を輸送するよう分化した赤血球、細胞性および体液性の免疫反応を行うT リンパ球およびBリンパ球、血餅を形成するよう分化した血小板(plateletまた は thrombocyte)、ならびにスカベンジャーとしておよび感染と闘うためのアク セサリー細胞として分化した顆粒球およびマクロファージが含まれる。これ らの分化した成熟血液細胞は全て、主に骨髄に存在する、多能性幹細胞と呼ばれ る単一の共通の原始細胞型に由来する。 成熟した高度に分化した血液細胞は、哺乳動物の一生を通して、絶えず大量に 産生されなければならない。これらの分化した血液細胞の大多数は、わずか数時 間〜数週間しか機能的な活性を維持できないよう運命づけられている。したがっ て、哺乳動物が生存し続けるために必要な、正常な定常状態の血液細胞を維持す るためには、これら成熟血液細胞、その原始幹細胞のみならず、原始細胞と成熟 細胞との間に存在する全ての中間細胞または特定の系統に方向付けられた前駆細 胞系統が継続的に再生されることが必要である。 造血系の中心には、多能性幹細胞が存在する。これらの細胞は、比較的少数し か存在せず、増殖により自己再生し、娘幹細胞を産生するか、または一連の分化 段階において増加しながら系統限定された前駆細胞へと形質転換され、最終的に は高度に分化した成熟血液細胞を形成する。 正常な造血細胞系の基本的な原則として、多能性が失われ、系列限定および成 熟が得られるにつれ、自己再生能力は減少するようである。したがって、造血細 胞スペクトルの一端には、自己再生を行うことができ、様々な系統に特異的に方 向付けられた前駆体全てに分化することができる多能性幹細胞が存在する。スペ クトルの他方の端には、高度に系統限定された前駆細胞、および自己再生能は失 っているが、成熟した機能的活性を獲得した、それらの分化細胞が存在する。 幹細胞および系統制限された前駆細胞の増殖および分化は、様々な造血増殖因 子またはサイトカインにより慎重に制御されている。したがって、造血増殖因子 は、一つまたは複数の系統の増殖および分化に影響を与えることもあり、単一の 前駆細胞に他の増殖因子と重複した影響を与えることもあり、または他の因子と 共同作用することもある。 上記のことより、いかなるものであってもよい血液細胞またはそれらの前駆細 胞の生存、増殖、分化または成熟に影響を与える新規な造血増殖因子は、特に、 疾患または放射線療法もしくは化学療法により傷害を受けた造血系を再構成する ために有用であることが理解されよう。 血小板は、血液凝固メカニズムの重要な因子である。血小板減少症と呼ばれる 、 循環血中の血小板レベルの枯渇は、様々な臨床的状態および疾患で起こり、現れ る。臨床上の血小板減少症は、通常、1リットル当たりの血小板数が約150× 109より低い状態と定義されている。血小板減少症の主な原因は、血小板の寿 命に基づき大きく3つのカテゴリーに分類できる。即ち、1)骨髄による血小板 産生の障害、例えば化学療法および放射線療法により引き起こされる血小板減少 症、2)脾臓における血小板の枯渇(巨脾腫)、3)末梢循環系における血小板 破壊の増加、例えば自己免疫疾患により引き起こされる血小板減少症である。さ らに、血小板が少ない血液製剤を大量に急速に投与された患者では、希釈という 要因により血小板減少症が起こる場合がある。血小板減少症とその原因について のより詳細な説明は、Schafner,「Thrombocytepenia and Disorders of Platel et Disfunction」,Internal Medicine,John J.Hutton et al.編,Litt1e,Brown & Co.,Boston/Toronto/London,第3版(1990)および上記の国際特許出願第P CT/US94/14553号(国際公開第95/18858号)を参照のこと 。 血小板減少症患者の治療法は、臨床的な状態の重篤度および緊急性により決定 される。HIV関連血小板減少症および非HIV関連血小板減少症の治療は類似 しているが、多数の異なる治療法が用いられており、未だに治療は臨床的に議論 されている。 上記のことより、血小板減少症を処置するための一つの方法は、巨核球または それらの前駆細胞の血小板産生型への分化および成熟を促進できる物質を得るこ とであるということが理解されよう。そのような物質の同定には、相当の努力が 払われてきた。広く言及されている物資が、本出願の主題である、トロンボポエ チン(TPO)である。現時点で文献に一般的に見出されるTPOの別名には、 血小板産生刺激因子(TSF)、巨核球コロニー刺激因子(MK−CSF)、巨 核球成長・発育因子、巨核球刺激因子、巨核球増強因子およびmplリガンドが 含まれる。 引用された国際特許出願第PCT/US94/14553号には、「MPLリ ガンド」(ML)、またはより一般的には「トロンボポエチン」(TPO)と名 付けられた単離された哺乳動物巨核球産生増殖および成熟促進タンパク質の同定 、 単離、製造および使用が開示され、該タンパク質は、巨核球の成熟血小板産生型 への増殖、成熟および/または分化を刺激できることが示された。 国際特許公開第95/26746号、第95/21919号および第95/2 1920号も同様に参照のこと。 第PCT/US94/14553号出願には、治療に有効な量のTPO物質を 哺乳動物に投与することを含む、造血疾患、特に血小板減少症を患っているか、 またはその危険のある哺乳動物を治療する方法を含む、関連するTPOの実施態 様の様々な面が含まれる。場合により、TPOは、単独で、またはサイトカイン 、特にコロニー刺激因子またはインターロイキンと組み合わされて投与される。 該国際特許出願に開示された目的において、TPOは、血小板減少症の治療用の 、TPO自体、または完全なTPOと共通の少なくとも一つの生物学的性質を共 有する断片を含む、それらの様々な変異体、誘導体またはアイソフォームを含む と、広義に定義されている。該特許出願に記載された様々なTPO物質の定義と の関連において使用される場合、「生物学的性質」とは、TPO物質により直接 的または間接的に引き起こされる、または行われる、血小板産生活性またはイン ビボのエフェクターもしくは抗原としての機能もしくは活性を有していることを 意味する。 該第PCT/US94/14553号に開示されているトロンボポエチン物質 の治療のための使用に関して、該出願には、薬学的に許容される担体と混合され たTPO物質の、任意のいくつかの投与形態による投与が記載されている。1日 投与量は、体重1kg 当たり、およそ0.1〜100μg/kg、好ましくはおよそ 0.1〜50μg/kg の範囲であり、好ましくは初回投与量は、体重1kg 当たり およそ1〜5μg/kg の範囲であると記載されている。該特許出願の教示が意味 するところは、血小板数の減少状態が推測された後、または実際にそのような状 態になった後、数日〜多日数の期間にわたりそのような投与量率を投与する療法 である。 臨床投与されたトロンボポエチンの公開されている臨床試験には、血小板減少 症を特徴とする症状のためには、10日間にわたり1日に1回、体重1kg 当た り0.03〜5.0μg/kg の用量で皮下投与することからなる用量および投与 療法が示されている。Abstract 1977,Blood 86(1995)を参照のこと。Abstrac t 1012、1014、および1987,Blood 86(1995)も参照のこと。 同様に、エリスロポエチンに与えられた名称、化合物エポエチン・アルファ(e poetin alfa)(アムジェン(Amgen)社よりエポゲン(Epogen)として市販され ている)は、赤血球産生を刺激することが示された糖タンパク質である。どのよ うな方法で実施されるにせよ、赤血球が枯渇している患者において赤血球の増殖 を刺激するためには、何週間もの間、週に3回、1kg当たり150〜300単位 の範囲を越える用量ではじめることからなる用量および投与療法が示されている 。 アムジェン社がNeupogenとして販売しているフィルガストリム(Filgastrim) は、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)である。それが示す療法は、2週間 にわたり、1日当たり5〜10μg/kgを皮下投与することである。 このような逸話的な証拠に基づくと、血小板減少症の影響を逆転させるための 、赤血球またはその他の主要血液細胞を増殖させる物質の投与における従来の療 法は、血小板減少症に至る症状の発現の後に、そのような治療が必要な患者に、 多日数にわたり、毎日治療に有効な量の生物学的物質を継続的に投与するという ものである。 医師、および特に血小板減少症患者に便利なように、血小板減少症の影響を逆 転させるための、有利で、治療効果が同等かまたは優れている、そのような生物 学的物質の別の用量および投与療法を開発するという課題がある。発明の要旨 本発明は、生物学的に活性なトロンボポエチン物質が、血小板減少症の治療を 受けている、またはその治療が必要な患者に、治療に有効な量を、1日1回また は低回数投与することにより、治療効果を生じることができるという、予想外の 驚くべき発見に基づく。 したがって、本発明は、基本的な面において、処置が必要な哺乳動物に、1日 1回または低回数の用量で、治療に有効な量のトロンボポエチンを投与すること を含む、血小板減少症を患っている、またはその危険のある哺乳動物を処置する 方法に関する。好ましい面において、本発明は、治療に有効な量の1回投与に関 する。 用量に関して「低回数」という語は、治療に有効な量を短期間に複数回投与す ることを意味する。それは、治療反応、即ち血小板の産生/レベルの増加の開始 とは無関係であり、本明細書でそのことが見出された。したがって、基本的な目 的として、本発明は、治療に有効な量のトロンボボエチンのただ1回の投与に関 する。そのような1回投与は、治療に有効な量の同物質を、従来技術により指示 され教示されている、通常の複数回多日数療法で投与した場合に得られる治療効 果と同等の治療効果を生じることが見出された。 患者へのトロンボポエチンの1回投与は、血小板減少症の治療に治療的に有効 であることが見出されているが、低回数(1日)療法を用いてもよい。ただし、 その場合には、明白な臨床上の不利は別にしても、相当の、または有意な治療的 意義が失われることが理解されよう。1回投与により治療反応の開始が刺激され ること、そして、複数回投薬は本発明に含まれており、おそらくそれは臨床的状 態および実際により左右されるであろうが、1回または低回数の投与の後の投薬 の停止は、治療反応とは無関係であることが本発明において見出された。 本発明により、本発明の1回または低回数の投与療法は、患者の体重1kg 当 たり、およそ0.1〜10μg、好ましくはおよそ0.3〜10μg、より好まし くはおよそ0.5〜10μg、さらに好ましくはおよそ0.5〜5μg という程 度の比較的低い用量率で有効であることが見出された。1回投薬では、体重1kg 当たりおよそ2±1.5μgの全投与が好ましい。低回数投薬では、1回につき 、体重1kg当たりおよそ0.5〜1.5μg の投与が好ましい。上記の投与量は 、好ましい静脈内投与の場合のものである。皮下経路を介した投与の場合の総用 量は、静脈経路の場合のおよそ1〜3倍の範囲、好ましくは約2倍となろう。 最適な投薬速度および療法は、疾患の重篤度およびタイプ、体重、性別、食事 、投与の時間および経路、他の薬剤、ならびに他の関連する臨床的要因を含む、 物質の作用を修飾することが知られている様々な要因を考慮して、診療をする医 師により決定される。本発明によると、本発明の療法は、体重1kg 当たりおよ そ0.1〜100μg、好ましくは体重1kg 当たりおよそ0.1〜50μg と いう広い範囲の用量の、本発明のトロンボポエチン物質の、1回または低回数の 投与 を含む。最も好ましくは、本発明は、体重1kg 当たり約0.1〜約1.0μg、 またはより好ましくは体重1kg当たり約0.5〜約5μgの範囲内の用量の、1回 または低回数の投与が、同一またはそれ以上の量を、1週間またはそれ以上より 長く、多日数にわたり毎日投与する療法による投与と、治療的に同等な治療効果 を生じることができるという、予想外の結果から想到された。 本発明によると、本発明の生物学的に活性なトロンボポエチン物質は、鼻腔、 肺、皮下、および好ましくは静脈を介した経路を含む、様々な経路で投与されう る。全ての場合に、投与経路に応じて、本発明の生物学的に活性なトロンボポエ チン物質は、好ましくは、適当な薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合 わされて投与される。全身投与する場合には、治療用組成物は、発熱物質を含ま ず、適当な生理的pH、等張性および安定性を有する非経口投与において許容さ れる溶液中に内含されている必要がある。これらの条件は、一般的に周知であり 、当業者に容認されている。 簡単に述べると、本発明の物質の投与製剤は、所望の純度を有する化合物を、 生理学的に許容される担体、賦形剤および/または安定化剤と混合することによ り、保存用または投与用に調製される。そのような物質は、使用される用量およ び濃度において受容者に対して無毒であり、リン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩およ びその他の有機酸塩のような緩衝剤;アスコルビン酸のような抗酸化剤;ポリア ルギニンのような低分子量ペプチド、血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロ ブリンのようなタンパク質;ポリビニルピロリジノンのような親水性重合体;グ リシン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアルギニンのようなアミノ酸;セ ルロースもしくはその誘導体、グルコース、マンノースまたはデキストリンのよ うな、単糖、二糖およびその他の炭水化物;EDTAのようなキレート剤;マン ニトールまたはソルビトールのような糖アルコール:ナトリウムのような対イオ ンおよび/または Tween、Pluronics またはポリエチレングリコールのような非 イオン性界面活性剤を含む。 本発明の生物学的に活性なトロンボポエチン物質は、遊離の酸もしくは塩基の 形態として、または薬学的に受容可能な塩として投与することができ、そして容 認されている薬学的実践により必要とされるような、生理学的に受容可能なビヒ クル、担体、賦形剤、結合剤、保存料、安定化剤、香料などとの化合物にするこ ともできる。 無菌の注射用組成物は、通常の薬学的または薬理学的な実務に従い処方するこ とができる。例えば、水、またはゴマ油、ピーナッツ油もしくは綿実油などの天 然に生じる植物油、またはエチルオレエートなどのような合成脂溶性ビヒクル中 の活性物質の溶液または懸濁液が望ましい。また、緩衝液、保存料、抗酸化剤な ども、容認されている薬学的実務に従い添加することができる。本発明の生物学 的に活性なトロンボポエチン物質は、血小板減少症を特徴とする上記疾患および 状態の治療において、単独で用いることもできるし、他のサイトカイン、ヘマト ポエチン、インターロイキン、増殖因子、または抗体と組み合わせて投与するこ ともできる。したがって、本活性物質は、G−CSF、GM−CSF、LIF、 M−CSF、IL−2、IL−3、エリスロポエチン(EPO)、Kitリガン ド、IL−6、IL−11、FLT−3リガンドなどを含むトロンボポエチン活 性を含むタンパク質またはペプチドと組み合わせて用いることができる。 徐放性製剤の適当な例には、フィルムまたはマイクロカプセルのような成形物 の形態の、ポリペプチドを含む固体疎水性重合体の半透マトリクスが含まれる。 徐放性マトリクスの例には、ポリエステル、ハイドロゲル[例えば、Langer et al.J.Biomed.Mater.Res.,15: 167-277(1981)およびLanger,Chem.Tec.,12: 98- 105(1982)によって記載されたポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート) 、またはポリ(ビニルアルコール)]、ポリラクチド(米国特許第3,779, 919号、欧州特許第58,481号)、L−グルタミン酸とγエチル−L−グ ルタミン酸の共重合体(Sidman et al.,Biopolymers,22: 547-556[1983])、 非分解性エチレン−ビニル酢酸(Langerら、前記)、Luprom DepotTM(乳酸−グ リコール酸共重合体およびロイプロリド酢酸からなる注射可能なマイクロスフェ ア)のような分解性乳酸−グリコール酸共重合体、およびポリ−D−(−)−3 −ヒドロキシ酪酸(欧州特許第133,988号)が含まれる。 エチレン−酢酸ビニルおよび乳酸−グリコール酸のような重合体は、100日 以上の間分子を放出させることが可能であるが、ある種のハイドロゲルがタンパ ク質を放出する期間は、それよりも短い。カプセルに包含されたタンパク質が長 時間体内に滞留する場合、37℃で水分に曝されることにより変性または凝集し 、その結果、生物学的活性が失われ、おそらく免疫原性が変化する。関与するメ カニズムにより、タンパク質の安定化のため、合理的な方法を工夫することが可 能である。例えば、凝集のメカニズムがジスルフィド交換による分子間S−S結 合形成であることが明らかになれば、スルフヒドリル残基を修飾し、酸性溶液か ら凍結乾燥し、適当な添加物を用いて水分量を調節し、そして特定の重合体マト リクス組成物を開発することにより安定化を達成することができる。 徐放性血小板産生タンパク質組成物はまた、リポソームに取り込まれた巨核球 産生タンパク質も含む。巨核球産生タンパク質を含むリポソームは、それ自体公 知の方法により調製される(ドイツ特許第3,218,121号;Epstein et al .Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:3688-3698[1985];Hwang et al.Proc.Natl .Acad.Sci.USA,77: 4030-4034[1980];欧州特許第52,322号;欧州特許 第36,676号;欧州特許第88,046号;欧州特許第143,949号; 欧州特許第142,641号;日本特許出願第83−118008号;米国特許第 4,485,045号および第4,544,545号;ならびに欧州特許第10 2,324号)。通常のリポソームは、脂質含量が約30モル%コレステロール 以上であり、巨核球産生タンパク質治療が最適となるよう選択された比率に調整 されている、小さな(約200〜800Å)単ラメラ型である。 TPO即ちmplリガンドの共有結合性修飾の一つの型は、米国特許第4,6 40,835号、第4,496,689号、第4,301,144号、第4,6 70,417号、第4,791,192号または第4,179,337号に記載 された方法で、種々の非タンパク質性重合体の一つ、例えば、ポリエチレングリ コール、ポリプロピレングリコールまたはポリオキシアルキレンに、TPOポリ ペプチドを結合させることを含む。前記の重合体に共有結合したTPOポリペプ チドは、本明細書中ではPEG化したTPOという。 mplへの結合、および上で定義したような免疫学的および/または生物学的 活性の保持について最適な変異体を選択するためには、回収されたTPO変異体 をスクリーニングする必要があることが理解されよう。組換え細胞培養物または 血漿における安定性(例えば、タンパク質分解に対する安定性)、mplメンバ ー に対する高親和性、酸化安定性、分泌される量の増加などについて、スクリーニ ングを行うことが可能である。例えば、TPOポリペプチドの免疫学的な性質の 変化(例えばある特定の抗体に対する親和性)は、競合型イムノアッセイにより 測定される。酸化還元安定性または熱安定性、疎水性またはタンパク質分解に対 する感受性のようなタンパク質またはポリペプチドの特性の可能な修飾は、当該 分野で周知の方法によりアッセイされる。 本発明は、本明細書に記載された発明に含まれる関連する面および実施態様全 てに関することが理解されよう。これらおよびこれらに関するその他の詳細、な らびに本発明全般は、以下に、より詳細に引き続き説明される本発明の開示の一 部をなす。図面の簡単な説明 FIG.1 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより汎血球減少症にされた動物に、1、2、4または8日間、0.1μ gのrmTPO(335)を皮下注射した。パネルAは、28日間にわたる、治 療法に対する血小板の反応を示し、パネルBおよびCはそれぞれ赤血球および白 血球の反応を示す。パネルBに示された記号は、3つのパネル全てに対するもの である。 FIG.2 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより汎血球減少症にされた動物に、実験開始から24時間後に、種々の レベルのrmTPO(335)を1回、皮下注射した。パネルAは、28日間に わたる、治療法に対する血小板の反応を示し、パネルBおよびCはそれぞれ赤血 球および白血球の反応を示す。パネルBに示された記号は、3つのパネル全てに 対するものである。 FIG.3 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより汎血球減少症にされた動物の皮下または静脈へのrmTPO(33 5)の1回投与に対する血小板(パネルA)および赤血球(パネルB)の反応の 対数直線表示である。プロットされた細胞数は、実験開始後14日目の測 FIG.4 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより汎血球減少症にされた動物に、実験開始から24時間後に、種々の レベルのrmTPO(335)を1回、静脈注射した。パネルAは、28日間に わたる、治療法に対する血小板の反応を示し、パネルBおよびCはそれぞれ赤血 球および白血球の反応を示す。パネルBに示された記号は、3つのパネル全てに 対するものである。 FIG.5 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより汎血球減少症にされた動物に、実験開始から24時間後に、20K または40Kの分子量のポリエチレングリコール(peg)に結合させた、種々 の形態のrmTPO(153)を1回、皮下注射した。パネルAは、28日間に わたる、治療法に対する血小板の反応を示し、パネルBおよびCはそれぞれ赤血 球および白血球の反応を示す。パネルBに示された記号は、3つのパネル全てに 対するものである。 FIG.6 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより汎血球減少症にされた動物に、実験開始から24時間後に、rmT PO(335)または40Kの分子量のポリエチレングリコール(peg)に結 合させたrmTPO(153)を1回、皮下注射した。パネルAは、28日間に わたる、治療法に対する血小板の反応を示し、パネルBおよびCはそれぞれ赤血 球および白血球の反応を示す。パネルBに示された記号は、3つのパネル全てに 対するものである。 FIG.7 5.0Gyのγ線照射およびカルボプラチン(1.2mg)の組み 合わせにより、汎血球減少症にされた動物に、実験開始から24時間後に、rm TPO(335)または40Kの分子量のポリエチレングリコール(peg)に 結合させたrmTPO(153)を1回で静脈注射した。パネルAは、28日間 にわたる、治療法に対する血小板の反応を示し、パネルBおよびCはそれぞれ赤 血球および白血球の反応を示す。パネルBに示された記号は、3つのパネル全て に対するものである。詳細な説明 定義 「サイトカイン」とは、細胞間メディエーターとして他の細胞に作用する、あ る細胞集団から放出されるタンパク質の総称である。そのようなサイトカインの 例は、リンホカイン、モノカイン、および古くから知られているポリペプチドホ ルモンである。サイトカインには、成長ホルモン、インスリン様増殖因子、N− メチオニルヒト成長ホルモンを含むヒト成長ホルモン、ウシ成長ホルモン、副甲 状腺ホルモン、チロキシン、インスリン、プロインスリン、リラキシン、プロリ ラキシン、濾胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、およ び黄体刺激ホルモン(LH)などの糖タンパク質ホルモン、造血増殖因子、肝臓 増殖因子、繊維芽細胞増殖因子、プロラクチン、胎盤性ラクトゲン、腫瘍壊死因 子(TNF−αおよびTNF−β)、ミュラー阻害物質、マウスゴナドトロピン 関連ペプチド、インヒビン、アクチビン、血管内皮増殖因子、インテグリン、N GF−βのような神経増殖因子、インスリン様増殖因子−1およびIIエリスロポ エチン(EPO)、骨誘導因子(osteoinductive factor)、インターフェロン −α、βおよびγのようなインターフェロン(IFN)、マクロファージ−CS F(M−CSF)、顆粒球−マクロファージ−CSF(GM−CSF)、および 顆粒球−CSF(G−CSF)のようなコロニー刺激因子(CSF)、IL−1 、IL−1α、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7 、IL−8、IL−9、IL−11、IL−12のようなインターロイキン(I L)、ならびにLIF、SCF、FLT−3リガンドおよびkitリガンド(K L)を含む他のポリペプチド因子が含まれる。本明細書で用いられるように、上 記の語は、天然起源または組換え細胞培養物に由来するタンパク質を含む。同様 に、この語は、例えばアミノ酸配列が1つまたは複数のアミノ酸で異なるか、ま たはグリコシル化の型または程度が異なる生物学的に活性な等価物を含むものと する。 「生物学的に活性な」とは、トロンボポエチン(TPO)との関連において用 いられるとき、血小板産生活性を示し、再生不良性ブタ血漿から単離された、ま たは組換え細胞培養物中に発現したmplリガンドのエフェクター機能を共有し ている、トロンボポエチンまたは血小板産生ポリペプチドを意味する。mplの 主要な既知のエフェクター機能は、ヒトmplPでトランスフェクションされた IL−3依存性Ba/F3細胞のDNAへの、標識ヌクレオチド(3H−チミジ ン)の取り込みの刺激である。mplリガンドまたは本明細書中のポリペプチド のもう一つの既知のエフェクター機能は、マウス血小板回復アッセイにおける循 環血中血小板への35S取り込みの刺激能である。mplリガンドのさらにもう一 つの既知のエフェクター機能は、巨核球の糖タンパク質GPIIbIIIaに特異的な 放射標識モノクローナル抗体を用いることにより定量することができる、ヒト巨 核球産生をインビトロで刺激する能力である。 「mplリガンド」、「mplリガンドポリペプチド」、「ML」、「トロン ボポエチン」または「TPO」は、本明細書において交換可能に用いられ、サイ トカインレセプタースーパーファミリーの一員であるmplに結合する性質を有 し、MLの生物学的性質を有するいかなるポリペプチドをも含む。生物学的性質 の例としては、ヒトmplでトランスフェクションされたIL−3依存性Ba/ F3細胞のDNAへの標識ヌクレオチド(例えば、3H−チミジン)の取り込み を刺激する能力が挙げられる。もう一つの生物学的性質の例は、マウス血小板回 復アッセイにおける循環血中血小板への35Sの取り込みを刺激する能力である。 この定義は、本明細書に記載の再生不良性ブタ血漿のようなmplリガンド起源 もしくはヒトを含む他の動物種のようなその他の起源から単離されたポリペプチ ド、または組換え法もしくは合成法により調製されたポリペプチドを含み、それ らの機能的誘導体、断片、アレル体、アイソフォームおよびアナログを含む変種 型も含む。 「mplリガンド断片」または「TPO断片」は、1以上のアミノ酸残基また は炭水化物単位が欠失している、天然に生じる成熟完全長mplリガンドまたは TPO配列の一部である。アミノ酸残基の欠失は、N末端またはC末端または内 部を含む、ぺプチドのいずれの部位に起こってもよい。断片は、mplリガンド と共通の生物学的性質を少なくとも一つ有している。mplリガンド断片は、典 型的には、再生不良性ブタ血漿から単離されたリガンド、またはヒトもしくはマ ウスのリガンドを含む哺乳動物から単離されたmplリガンドの配列と同一の、 少なくとも10、15、20、25、30または40アミノ酸残基の連続配列、 特にそのEPOドメインを有している。N末端断片の代表的な例は、hML153 またはTPO(Met-11−153)である。 「TPO変種」、「mplリガンド変種」もしくは「mplリガンド配列変種 」、またはTPOと関連した「誘導体」という語などは、本明細書で定義される ように、組換え細胞培養物または再生不良性ブタ血漿から単離されたmplリガ ンドもしくはTPO、またはヒトリガンドと100%より低い配列同一性を有す る、以下に定義されるような生物学的に活性な物質を意味する。通常、生物学的 に活性なmplリガンドまたはTPOの変種は、再生不良性ブタ血漿から単離さ れたmplリガンド/TPO、またはマウスもしくはヒトの成熟リガンドまたは その断片と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、より好ましく は少なくとも約80%、さらに好ましくは少なくとも約85%、さらに好ましく は少なくとも約90%、そして最も好ましくは少なくとも約95%のアミノ酸配 列同一性を有するアミノ酸配列を有する。 「キメラ」は、第二の異種ポリペプチドまたは1以上のその断片と融合または 結合した、完全長親タンパク質(TPOまたはmplリガンド)または1以上の その断片を含むポリペプチドである。キメラは、少なくとも一つの共通の生物学 的性質を有している。第二のポリペプチドは、典型的には、サイトカイン、免疫 グロブリンまたはそれらの断片である。 「生物学的性質」とは、「mplリガンド」または「単離されたmplリガン ド」または「TPO」のいずれかと組み合わせて用いられる場合、血小板産生活 性を有すること、またはmplリガンドまたは「TPO」(天然のまたは変性し たコンホメーションの)またはその断片により直接的または間接的に引き起こさ れる、または行われるインビボのエフェクターまたは抗原としての機能または活 性を有していることを意味する。エフェクター機能には、mpl結合および任意 の担体との結合活性、mplに対するアゴニスト作用またはアンタゴニスト作用 、特に複製を含む増殖シグナルの伝達、DNA調節機能、他のサイトカインの生 物学的活性の調節、レセプター(特にサイトカイン)の活性化、不活化、アップ レギュレーションもしくはダウンレギュレーション、細胞の増殖または分化など が含まれる。抗原機能とは、天然のmplリガンドまたはTPOに対して生じた 抗体と交差反応することができるエピトープまたは抗原性部位を有していること を意味する。mplリガンドまたはTPOポリペプチドの主要な抗原機能は、少 な くとも約106l/モルの親和性で、再生不良性ブタ血漿から単離されたmplリ ガンドまたはTPOに対して生じた抗体と結合することである。通常、ポリペプ チドは、少なくとも約107l/モルの親和性で結合する。最も好ましくは、抗原 活性を有するmplリガンドまたはTPOポリペプチドは、上記のエフェクター 機能の一つを有するmplリガンドまたはTPOに対して生じた抗体に結合する 。「生物学的性質」を定義するために用いられる抗体は、組換え細胞培養物また は再生不良性ブタ血漿から単離されたmplリガンドまたはTPOを、フロイン ト完全アジュバント中に処方し、その混合物を皮下注射し、mplリガンドまた はTPOの抗体の力価がプラトーに達するまで、混合物を腹腔内注射して免疫反 応を追加刺激することにより生じた、ウサギポリクローナル抗体である。 「PEG化TPOポリペプチド」という語、または文言上のその変形は、TP Oポリペプチドを、種々の非タンパク質性重合体の一つ、例えば、前述のような ポリエチレングリコール、ボリプロピレングリコールまたはポリオキシアルキレ ンに結合させることにより、共有結合性修飾されたTPOポリペプチドを意味す る。 ヒトにおいて、「血小板減少症」とは、血液1リットル当たりの血小板数が約 150×109を下回る状態と定義される。 「血小板産生活性」とは、巨核球または巨核球前駆細胞の、これらの細胞の血 小板産生型への増殖、分化および/または成熟を促進することを含む、生物学的 活性と定義される。この活性は、インビボでのマウス血小板回復合成アッセイ、 ヒト白血球巨核芽細胞系(CMK)に対する抗血小板イムノアッセイ(抗GPIIb IIIa)により測定される血小板細胞表面抗原の誘導アッセイ、および巨核芽細 胞系(DAMI)における倍数体化の誘導を含む、種々の方法で測定できる。 「トロンボポエチン」(TPO)は、血小板産生活性を有する、または哺乳動 物において血清中の血小板数を増加させることができる化合物と定義される。T POは、好ましくは、内因性血小板数を少なくとも10%、より好ましくは50 %、増加させることができ、最も好ましくはヒトにおける血小板数を血液1リッ トル当たり150×109より多く上昇させることができる。参照として 上記に説明し言及した、TPOについての文献に現在見出される他の名称、およ び引用された特許出願書類も参照のこと。 本発明の「mplリガンド」ポリペプチドまたは「TPO」は、高度に精製さ れた実質的に均一なブタmplリガンドポリペプチドのアミノ酸配列全体の少な くとも70%の同一性を有し、ブタmplリガンドポリペプチドの「EPOドメ イン」と少なくとも80%の配列同一性を有する。場合により、本発明のmpl リガンド(TPO)は、成熟ヒトmplリガンド(hML)、またはその変種も しくは翻訳後修飾を受けた形態、または成熟ヒトmplリガンドと約80%の配 列同一性を有するタンパク質である。場合により、mplリガンド変種は、成熟 ヒトmplリガンド(hML)の断片、特にアミノ末端または「EPOドメイン 」断片である。好ましくは、アミノ末端断片は、1番目のシステイン残基と4番 目のシステイン残基との間のヒトML配列を実質的に全て保持しているが、その 領域外には、実質的な付加、欠失または置換を含んでいてもよい。本実施態様に よると、断片ポリペプチドは、下記式により表すことができる。 X−hTPO(7−151)−Y 式中、hTPO(7−151)はCys7からCys151まで(両端を含む)のヒ トTPO(hML)アミノ酸配列を示し、XはCys7のアミノ基、または成熟 TPO、もしくは該配列にMet、Lys、Tyr、もしくは該配列のアルギニ ンからリジンなどのアミノ酸置換体、もしくは例えばプロテアーゼ分解部位(例 えば、Xa因子またはトロンビン)を含むリーダー配列などが追加された延長ア ミノ酸配列の一つまたは複数のアミノ末端アミノ酸残基を示し;そしてYはCy s151のカルボキシ末端基、または成熟TPOもしくはその延長配列の1以上の カルボキシ末端アミノ酸残基を示す。作製方法 ヒトmplリガンド(TPO)遺伝子の単離 pR45を有するλ−Gem12中のヒトゲノムライブラリーを、低ストリン ジェンシー条件下または高ストリンジェンシー条件下で、mlpリガンドをコー ドするヒトcDNAの3’側半分に相当する断片を用いてスクリーニングするこ とにより、TPO遺伝子のヒトゲノムDNAクローンを単離した。35kbにわ たり重複する2つのラムダクローンを単離した。全長TPO遺伝子を含む2つの 重複する断片(BamHIおよびEcoRI)をサブクローニングし、配列を決 定した。 ヒト遺伝子の構造は、ゲノムDNAの7kb以内の6エキソンからなる。エキ ソン/イントロン接合部の境界は、哺乳動物遺伝子について確立されているコン センサス・モチーフと一致している(Shapiro,M.B.et al.,Nucl.Acids.Res .15: 7155[1987])。エキソン1およびエキソン2には、5’非翻訳配列および シグナルペプチドの最初の4アミノ酸が含まれる。分泌シグナルの残りおよび成 熟タンパク質の最初の26アミノ酸は、エキソン3にコードされている。カルボ キシドメイン全長および3’非翻訳部分ならびに約50アミノ酸からなるエリス ロポエチン様ドメインはエキソン6にコードされている。hML−2(hTPO −2)に見られる欠失に関与している4アミノ酸は、エキソン6の5’末端にコ ードされている。 サザンブロットによるヒトゲノムDNAの解析によると、TPOの遺伝子は単 一コピーで存在する。遺伝子の染色体内の位置は、蛍光インサイチューハイブリ ダイゼーション(FISH)により、染色体3q27−28であることが決定さ れた。 293細胞からのTPOの発現および精製 293細胞からのMLまたはTPOの調製および精製は、実施例1に詳細に記 載されている。簡単に説明すると、TPOの全オープンリーディングフレームに 対応するcDNAを、pRK5−hmplIを用いたPCRにより得た。PCR 産物を精製し、プラスミドpRK5tkneo.ORF(全オープンリーディン グフレームをコードするベクター)の制限部位であるClaIとXbaIとの間 にクローニングした。 異なるPCRプライマーを用いて同様にしてEPO相同ドメインをコードする 第二のベクターを作成し、pRK5−tkneoEPO−Dと名づけられた最終 的な構築物を得た。 これらの2つの構築物をヒト胎児腎細胞にCaPO4法によりトランスフェク ションし、ネオマイシン耐性クローンを選択し、コンフルエント状態になるまで 増殖させた。これらのクローンの馴化培地へのML153またはML332の発現を、 Ba/F3−mpl増殖アッセイを用いて確認した。 rhML332の精製は、実施例1に記載のようにして行った。簡単に説明する と、B1ue Sepharose(Pharmacia)カラムに、293−rhML332馴化培地を適 用し、次に、2M尿素を含有する緩衝液でカラムを洗浄し、2M 尿素および1M N aClを含む緩衝液で溶出した。次に、WGA−Sepharose カラムへ、B1ue Sep harose溶出プールを直接適用し、10倍カラム容量の2M 尿素および1M NaC lを含む緩衝液で洗浄し、0.5M N−アセチル−D−グルコサミンを含む同緩 衝液で溶出した。C4−HPLCカラム(Synchrom,Inc.)へ、WGA−Sephar ose 溶出液を適用し、不連続なプロパノール勾配で溶出した。精製された293 −rhML332は、SDS−PAGEで、ゲルの68〜80kDaの領域に広範 なバンドとして移動する。 rhML153の精製も、実施例1に記載のようにして行った。簡単に説明する と、rhML332の場合と同様にして、B1ue Sepharoseで、293−rhML153 馴化培地を分離した。上記と同様にして、Blue Sepharose溶出液を、mpl−ア フィニティカラムへ直接適用した。mpl−アフィニティカラムから溶出したr hML153を、rhML332の場合と同一の条件下で、C4−HPLCカラムを通 過させることにより、均質になるよう精製した。精製されたrhML153は、S DS−PAGEで、分子量が約18,000〜22,000の2つの主要なバン ドおよび2つの小さなバンドに分離される。 チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞からのTPOの発現および精製 CHO細胞をトランスフェクションするのに用いた発現ベクターは、以下のよ うに表記される:pSV15.ID.LL.MLORF(全長またはTPO332 )、およびpSV15.ID.LL.MLEPO−D(短縮型またはTPO153 )。 PCRにより、TPO全長オープンリーディングフレームに対応するcDNA を得た。PCR産物を精製し、プラスミドpSV15.ID.LLの2つの制限 部位(ClaIおよびSalI)間にクローニングし、ベクター pSV15.ID.LL.MLORFを得た。EPO相同ドメインに対応する第 二の構築物は、異なるリバースブライマー(EPOD.Sal)を用いて、同様 にして作製した。TPOのEPO相同ドメインをコードするベクターの最終的な 構築物を、pSV15.ID.LL.MLEPO−Dと呼ぶ。 これらの2つの構築物をNotIで直鎖状にし、チャイニーズハムスター卵巣 細胞(CHO−DP12細胞、1989年3月15日公開の欧州特許第307, 247号)にエレクトロポレーションによりトランスフェクションした。BRL エレクトロポレーション装置(350ボルト、330mF)低キャパシタンス) において、10、25または50mg の上記のDNAの存在下で、107細胞に対 してエレクトロポレーションを行った(Andreason,G.L.J.Tissue.Cult.Meth.,1 5,56[1993])。トランスフェクションの翌日、DHFR選択培地(2mM グル タミン、2〜5%の透析胎児ウシ血清を含み、グリシンは含まない、高グルコー スDMEM−F12 50:50)へ分注した。10−15日後、個々のコロニ ーを96穴プレートへ移し、コンフルエント状態になるまで増殖させた。馴化培 地中のML153またはML332のこれらのクローンからの発現を、Ba/F3−m pl増殖アッセイを用いて確認した。 採取したCHO細胞培養液からのTPOの精製および単離の方法は、実施例2 に記載されている。簡単に説明すると、採取した細胞培養液(HCCF)を、樹 脂1リットル当たり100l のHCCFの割合で、Blue Sepharoseカラム(Phar macia)に適用する。カラムを、3〜5倍カラム容量の緩衝液で洗浄した後、3〜 5倍カラム容量の2.0M 尿素を含む緩衝液で洗浄する。次に、3〜5倍カラム 容量の2.0M 尿素および1.0M NaCl両方を含む緩衝液で溶出する。 TPOを含むBlue Sepharose溶出プールを、次に、Blue Sepharose溶出緩衝液 で平衡化した小麦麦芽レクチンSepharoseカラム(Pharmacia)に、樹脂1ml当た り8〜16ml のB1ue Sepharose溶出液の割合で適用する。その後、2〜3倍カ ラム容量の平衡化緩衝液で洗浄する。2〜5倍カラム容量の2.0M 尿素および 0.5M N−アセチル−D−グルコサミンを含む緩衝液で、TPOを溶出させる 。 次に、TPOを含む小麦麦芽レクチン溶出液を酸性化し、C128を最 終濃度0.04%まで添加する。得られたプールを、0.1%TFA、0.04 %C128で平衡化したC4逆相カラムに、樹脂1ml 当たり約0.2〜0.5mg のタンパク質の負荷量で適用する。 タンパク質を0.1%TFAおよび0.04%C128を含むアセトニトリル の2相の直線勾配で溶出させ、SDS−PAGEに基づき、プールを作製する。 次に、C4プールを希釈し、10,000〜30,000ダルトンの分子量カ ットオフ値を有するアミコン(Amicon)YMまたは同様の限外濾過膜で、約6倍 容量の緩衝液に対して透析濾過する。次に、得られた透析濾過物を直接処理する か、またはさらに限外濾過により濃縮する。透析濾過物/濃縮物は、通常、0. 01%Tween-80 の最終濃度に調整される。 次に、計算カラム容量の2〜5%と等しい透析濾過物/濃縮物の全部または一 部を、0.01%Tween-80 を含む緩衝液で平衡化した Sephacryl S−300H Rカラム(Pharmacia)に適用し、クロマトグラフィーを行う。凝集物およびタ ンパク質分解産物を含まないTPO含有画分を、SDS−PAGEに基づきプー ルする。得られたプールを、濾過し、2〜8℃で保存する。 微生物における形質転換およびTPO合成の誘導、ならびにそこで産生されたT POの単離、精製および再折り畳みの方法 大腸菌TPO発現べクターの構築は、実施例3に詳細に説明されている。簡単 に説明すると、プラスミドpMP21pMP151、pMP41、pMP57お よびpMP202は全て、構築物により異なる短いリーダーの下流に、TPOの 最初の155アミノ酸を発現するよう設計されている。リーダーは、主に、高レ ベルの翻訳開始および迅速な精製のためのものである。プラスミドpMP210 −1、−T8、−21、−22、−24、−25は、開始メチオニンの下流に、 TPOの最初の153アミノ酸を発現するよう設計されており、TPOの最初の 6アミノ酸のコドン使用のみが異なるが、pMP251は、TPOのカルボキシ 末端に2アミノ酸が追加されている、pMP210−1の誘導体である。上記の プラスミドは全て、トリプトファンプロモーター(Yansure,D.G.et al.Methods in Enzymology 185: 54-60(Goeddel,D.V.,Ed.)Academic Press,San Diego[1990])の誘導により、大腸菌において高レベルのTPO細胞 内発現を生じる。プラスミドpMP1およびpMP172は、上記のTPO細胞 内発現プラスミドを構築する際の中間体である。 上記のTPO発現プラスミドを用いて、CaCl2熱ショック法(Mandel,M.etal .,J.Mol.Bio1.,53: 159-162,[1970])および実施例3に記載されたその他の 方法により、大腸菌を形質転換した。簡単に説明すると、形質転換された細胞を 、まず、培養液の吸光度(600nm)が約2〜3に達するまで、37℃で培養し た。次に、培養液を希釈し、通気培養した後、酸を添加した。さらに15時間、 通気培養を続けた後、細胞を遠心分離により採取した。 生物学的に活性な再折り畳みされたヒトTPOまたはその断片を作製するため の、以下の単離、精製および再折り畳みの手順は、実施例4に記載されており、 NおよびC末端が延長された型を含む、いかなるTPO変種の回収にも同様に適 用することができる。組換えTPOまたは合成TPOの再折り畳みに適した他の 方法は、大腸菌において不溶型として発現した様々な組換えタンパク質の回収お よび再折り畳みの方法の一般的な説明が記載された、以下の特許;Builder ら、 米国特許第4,511,502号;Jones ら、米国特許第4,512,922号 ;Olson、米国特許第4,518,526号;およびBuilder ら、米国特許第4 ,620,948号を参照のこと。 血小板産生活性の測定の方法 血小板産生活性は、Ba/F3mplリガンドアッセイ、インビボマウス血小 板回復合成アッセイ、ヒト白血球巨核芽細胞系(CMK)に対する抗血小板イム ノアッセイ(抗GPIIbIIIa)により測定される血小板細胞表面抗原の誘導アッ セイ(Sato et al.,Brit.J.Haematol.,72: 184-190[1989]参照)、および巨 核芽細胞系(DAMI)における倍数体化の誘導(Oguraetal.,Blood,72(1):49- 60[1988])を含む、種々のアッセイにより測定することができる。未成熟の大き な非DNA合成細胞から、形態学的に同定可能な巨核球への巨核球の成熟には、 背景に記載したような、細胞内小器官の出現、膜抗原(GPIIbIIIa)の獲得、 内部複製および血小板の放出を含む過程を含む。巨核球成熟の系統特異的な プロモーター(即ち、mplリガンド)は、血小板の放出および血小板減少症の 軽減をもたらす、未成熟巨核球のこれらの変化の少なくとも一部を誘導すると予 想される。したがって、アッセイは、未成熟巨核細胞系、すなわちCMK細胞お よびDAMI細胞におけるこれらのパラメータの出現を測定するよう設計されて いる。CMKアッセイは、特異的な血小板マーカーGPIIbIIIaの出現および血 小板の断片化(shedding)を測定するものである。DAMIアッセイでは、倍数 性の増加が成熟巨核球の特徴であるため、内部複製を測定する。認識可能な巨核 球は、2N、4N、8N、16N、32Nなどの倍数値を有する。最後に、イン ビボマウス血小板回復アッセイは、試験化合物(本発明においてはmplリガン ド)の投与が、血小板数を上昇させることを示すために有用である。 TPO活性を測定するための、さらに2つのインビトロアッセイが開発されて いる。一つは、CHO細胞をmpl−Rseキメラでトランスフェクションし、 キメラのmpl部分をmplリガンドに曝露した後、Rseのチロシンリン酸化 をELISAにより測定する、キナーゼレセプター活性化(KIRA)ELIS Aである。もう一つは、ウサギ抗ヒトIgGをコートしたELISAプレートが 、アッセイされるmplリガンドに結合するヒトキメラレヤプターmpl−Ig Gを捕捉する、レセプターに基づくELISAである。mplリガンド(TPO155 )に対する、ビオチン化されたウサギポリクローナル抗体を用いて、ストレ プトアビジン−ペルオキシダーゼを用いて測定される結合したmplリガンドを 検出する。トロンボポエチン物質の治療のための使用 生物学的に活性な血小板産生タンパク質(TPO)は、血小板の産生の障害、 枯渇、または破壊の増加による血小板減少症を患う患者において、巨核球産生ま たは血小板産生活性を刺激するための、無菌の医薬製剤または処方物中に使用で きる。血小板減少症に関連する骨髄再生不良性(例えば、化学療法または骨髄移 植の後の再生不良性貧血)だけでなく、汎発性血管内凝固(DIC)、免疫性血 小板減少症(HIV誘導ITPおよび非HIV誘導ITPを含む)、慢性特発性 血小板減少症、先天性血小板減少症、骨髄形成異常、および血栓性血小板減少症 を、本発明の化合物で効率よく治療することができる。さらに、これらの巨核球 産生タンパク質は、骨髄増殖性血小板増加症、ならびに炎症状態および鉄欠乏に 由来する血小板増加症の治療にも有用であろう。 本発明の血小板産生タンパク質(TPO)の好ましい使用は、白血病または固 形腫瘍を治療するための骨髄傷害性化学療法、自家または同種骨髄移植のための 骨髄切除化学療法、骨髄形成異常、特発性再生不良性貧血、先天性血小板減少症 、および免疫性血小板減少症における使用である。 本発明の血小板産生タンパク質で有用に治療されるさらに他の疾患には、物質 、人工表面上の毒性または活性化から生じる血小板の欠損または傷害が含まれる 。 これらの場合には、本化合物は、「断片化されつつある(shedding)」血小板ま たは新しい「傷害を受けていない」血小板を刺激するために使用することができ る。実施例 実施例1 293細胞からのTPOの発現および精製 293細胞発現ベクターの調製 以下のオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いるPCRにより、TPOの 全オープンリーディングフレームに対応するcDNAを得た。 pfu DNAポリメラーゼ(Stratagene)の存在下で、prk5−Hmpl を反応の鋳型として用いた。最初の変性は、94℃で7分間行い、次に増幅(9 4℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間)を25サイクル行った。最後 の伸張は、72℃で15分間行った。PCR産物を精製し、プラスミドpRK5 tkneoのClaI制限部位とXbaI制限部位との間にクローニングし、ベ クターpRK5tkneo.ORFを得た。pRK5tkneoとは、 チミジンキナーゼプロモーターの調節下でネオマイシン耐性遺伝子を発現するよ う改変された、pRK5由来のベクターである。epo相同ドメインに対応する 第二の構築物は、Cla.FL.Fをフォワードプライマーとして用い、以下の リバースプライマーを用いて、同様にして作製した。 最終的な構築物を、pRK5−tkneoEPO−Dと名付けた。両構築物の 配列を確認した。 ヒト胎児腎細胞のトランスフェクション CaPO4法を用いて、これらの2つの構築物をヒト胎児腎細胞にトランスフ ェクションした。トランスフェクションの24時間後、0.4mg/ml のG418 の存在下で、ネオマイシン耐性クローンの選別を開始した。10〜15日後、個 々のコロニーを96穴プレートに移し、コンフルエント状態になるまで増殖させ た。これらのクローンの馴化培地中にML153またはML332(TPO153また はTPO332)が発現していることを、Ba/F3−mpl増殖アッセイを用 いて確認した。 rhML332の精製 10mM のリン酸ナトリウム、pH7.4(緩衝液A)で平衡化しておいたBlue Sepharose(Pharmacia)カラムに、392−rhML332馴化培地を適用した。 次に、それぞれ10倍カラム容量の緩衝液Aおよび2M 尿素含有緩衝液Aでカラ ムを洗浄した。次に、カラムを、2M 尿素および1M NaClを含む緩衝液Aで 溶出した。次に、緩衝液Aで平衡化したWGA−Sepharose カラムヘ、Blue Sep harose溶出プールを直接適用した。次に、WGA−Sepharose カラムを、10倍 カラム容量の2M 尿素および1M NaClを含む緩衝液Aで洗浄し、0.5M N −アセチル−D−グルコサミンを含む同緩衝液で溶出した。0.1%TFAで平 衡化したC4−HPLCカラム(Synchrom,Inc.)へ、WGA−Sepharose溶出 液を適用した。C4−HPLCカラムを、不連続なプロパノール勾配(0〜25 %、 25〜35%、35〜70%)で溶出した。rhML332は、28〜30%プロ パノール勾配領域に溶出しているのが見出された。精製されたrhML332は、 SDS−PAGEで、ゲルの68〜80kDa の領域に広範なバンドとして移動す る。 rhML153の精製 rhML332の場合と同様にして、Blue Sepharose で、392−rhML153 馴化培地を分離した。上記と同様にして、Blue Sepharose 溶出液を、mpl− アフィニティカラムへ直接適用した。mpl−アフィニティカラムから溶出され たrhML153を、rhML332について記載したのと同一の条件下で、C4−H PLCカラムを通過させることにより、均質になるよう精製した。精製されたr hML153は、SDS−PAGEで、分子量が約18,000〜21,000の 2つの主要なバンドおよび2つの小バンドに分離される。 実施例2 CHOからのTPOの発現および精製 1.CHO発現ベクターの説明 下記のエレクトロポレーションプロトコルにおいて使用される発現ベクターは 、以下のように表記される。 pSV15.ID.LL.MLORF(全長またはhTPO332)、および pSV15.ID.LL.MLEPO−D(短縮型またはhTPO153)。 2.CHO発現ベクターの調製 以下の表のオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCRにより、hTPO 全オープンリーディングフレームに対応するcDNAを得た。 CHO発現ベクターPCRプライマー pfu DNAポリメラーゼ(Stratagene)の存在下で、PRK5− hmplIを反応の鋳型として用いた。最初の変性は、94℃で7分間行い、次 に増幅(94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間)を25サイクル行 った。最後の伸張は、72℃で15分間行った。PCR産物を精製し、プラスミ ドpSV15.ID.LLのClaI制限部位とSalI制限部位との間にクロ ーニングし、ベクターpSV15.ID.LL.MLORFを得た。EPO相同 ドメインに対応する第二の構築物は、Cla.FL.F2をフォワードプライマ ーとして用い、以下のリバースプライマーを用いて、同様にして作製した。 最終的な構築物を、pSV15.ID.LL.MLEPO−Dと名付けた。両 構築物の配列を確認した。 本質的には、全長リガンドおよび短縮型リガンドのコーディング配列を、CH O発現ベクターpSV15.ID.LLの多重クローニング部位に導入した。こ のベクターは、SV40初期プロモーター/エンハンサー領域、マウスDHFR cDNAを含む改変スプライスユニット、目的の遺伝子(本件の場合、上記の TPO配列)を導入するための多重クローニング部位、SV40のポリアデニル 化シグナルおよび複製開始部位、ならびにプラスミド選択および細菌における増 幅のためのβ−ラクタマーゼ遺伝子を含む。 3.組換えヒトTPO332およびTPO153を発現する安定的なCHO細胞系を樹 立するための方法 a.CHO親細胞系の説明 本明細書に記載のTPO分子の発現に用いた宿主CHO(チャイニーズハムス ター卵巣)細胞系は、CHO−DP12として知られている(1989年3月1 5日公開の欧州特許第307,247号参照)。親系統(CHO−K1DUX− B11(DHFR−)、L.Chasin 博士の許可を得てスタンフォード大学のFran k Lee 博士から譲り受けた)をプレプロインスリン発現ベクターでトランスフェ クションし、この哺乳動物細胞系をクローン選別して、インスリン要求性が減少 したクローンを得た。これらの細胞も、DHFRマイナスであり、ヌク レオシド(グリシン、ヒポキサンチン、およびチミジン)を添加しない培地で増 殖させることにより、DHFR cDNAベクターの存在に関してクローンを選 別することができる。安定的に発現するCHO細胞系を選別するためのこの系は 、一般的に使用されている。 b.トランスフェクション方法(エレクトロポレーション) 直鎖状にしたpSV15.ID.LL.MLORFまたはpSV15.ID .LL.MLEPO−Dプラスミドを、エレクトロポレーション法(Andreason, G.L.J.Tiss.Cult.Meth.,15,56(1993))を用いてDP12細胞をトランスフ ェクションすることにより、それぞれTPO332およびTPO153を発現する細胞 系を作製した。各プラスミドを切断するため、3つの制限酵素反応混合物を調製 した。すなわち、標準的な分子生物学的方法により、10μg、25μg および 50μg のベクターを酵素NOTIで切断した。この制限部位は、ベクターのT POリガンド転写ユニットの外側の直鎖化領域の3’に1ヶ所だけ見出される( FIG.23参照)。100μl反応液を、37℃で一晩インキュベーションす るために調製した。翌日、混合液を、フェノールークロロフォルム−イソアミル アルコール(50:49:1)で1回抽出し、約1時間ドライアイス上でエタノ ール沈殿を行った。次に、微量遠心分離を15分間行うことにより、沈殿物を回 収し、乾燥させた。直鎖状にしたDNAを、標準的な抗生物質および2mMのグル タミンを添加した、50μlのHam's DMEM−F12 1:1培地に再懸 濁した。 DP12細胞を培養している懸濁液を回収し、DNAの再懸濁について記載し た培地で1回洗浄し、最終的に、750μl当たり107細胞の濃度で同培地に 再懸濁した。細胞のアリコート(750μl)および各直鎖状にしたDNA混合 物を、室温で1時間、一緒にインキュベーションした後、BRLエレクトロポレ ーション・チャンバーに移した。次に、各反応混合物について、350ボルト、 330μF、低キャパシタンスで、標準的なBRLエレクトロポレーション装置 でエレクトロポレーションを行った。エレクトロポレーション後、細胞を5分間 装置内に放置し、さらに10分間氷上でインキュベーションした。エレクトロポ レーションを行った細胞を、5m1 のCHO細胞用の標準的な完全増殖培地(グ リシンを含まず、1×GHT、2mM グルタミン、および5%胎児ウシ血清を含 む、高グルコース含有DMEM−F12 50:50)を含む60mm の細胞培養 皿に移し、5%CO2細胞培養インキュベーター中で一晩増殖させた。 c.選別およびスクリーニングの方法 翌日、標準的な方法により、細胞をトリプシンでプレートから剥離し、DHF R選択培地(本発明者らが用いている標準的なDHFR選択培地である、2%ま たは5%いずれかの透析ウシ胎児血清を含み、グリシン、ヒポキサンチンおよび チミジンは含まない、上記のHam's DMEM−F12 1:1培地)を含 む150mm の組織培養皿へ移した。次に、細胞を、各60mm 皿〜5/150mm 皿に移した。クローンが出現し、96穴皿へ移すのに適したサイズに達するまで 、細胞を10〜15日間、37度/15%CO2でインキュベーションした。無 菌イエローチップを付けた50ml にセットしたピペットマンを用いて、4〜5 日をかけて、細胞系を96穴皿へ移した。細胞をコンフルエント状態になるまで (通常3〜5日)増殖させた後、トレーをトリプシン処理し、元のトレーと同一 のものを2コピー作製した。これらのコピーのうちの2つを、各ウェル中の細胞 を50μl の10%FCSを含むDMSOで希釈して短期間フリーザーで保存し た。5日後、コンフルエント状態のウェル由来の無血清馴化培地サンプルを、第 三のトレーで、Ba/F細胞に基づく活性アッセイによりTPO発現についてア ッセイした。このアッセイで最も高度に発現していたクローンを、保存液から再 生し、懸濁液調製、再アッセイおよび保存用に細胞培養群を移すため、2つのコ ンフルエント状態の150mmのT型フラスコに規模を拡大した。 d.増幅プロトコル 上記の選別から得られた最も高力価の細胞系のいくつかに対して、標準的なメ トトレキセート増幅法を行い、より高力価のクローンを作製した。CHO細胞ク ローンを増殖させ、2種または3種の細胞数(1皿当たり105、5×105、お よび105細胞)で、4種のメトトレキセート濃度(即ち、50nM、100nM、 200nM および400nM)で、10cmの皿に播種した。次に、クローンが確立 され、その後のアッセイのため、96穴皿に移すのに適するようになるまで、こ れらの培養物を37度/5%CO2でインキュベーションした。このようにして 選別されたいくつかの高力価クローンに、さらに高濃度(即ち、600nM、80 0nM、1000nMおよび1200nM)のメトトレキセートを与え、上記と同様に して、耐性クローンを確立させた後、96穴ディッシュに移し、アッセイを行っ た。 4.組換えヒトTPO332およびTPO153を発現する安定的なCHO細胞系の培 養 保存されていた細胞を解凍し、無血清培地または血清含有培地で、標準的な細 胞増殖法により細胞集団を増殖させる。充分な細胞濃度が得られるまで増殖させ た後、細胞を洗浄し、消費された細胞培養上清を除去する。次に、構成的に分泌 されたTPOが蓄積するまで、細胞を培養する。この培養は、25〜40℃、中 性pH、少なくとも5%のO2溶解量での回分培養、流加培養または連続培養を 含む、いかなる標準的な方法により行ってもよい。次に、遠心分離のような機械 的な手段により、細胞培養液を細胞から分離する。 5.CHO培養液からの組換えヒトTPOの精製 0.01M リン酸ナトリウム、pH7.4、0.15M NaClで平衡化したBl ue Sepharose 6ファストフローカラム(Pharmacia)に、収集された細胞培養液 (HCCF)を、樹脂1リットル当たり100l のHCCFの割合で、約300 ml/時間/cm2の一定の流速で、直接適用する。次に、カラムを、3〜5倍カラム 用量の平衡化緩衝液で洗浄した後、3〜5倍カラム用量の0.01M リン酸ナト リウム、pH7.4、2.0M 尿素で洗浄する。その後、3〜5倍カラム用量の0 .01M リン酸ナトリウム、pH7.4、2.0M 尿素、1.0M NaClで、T POを溶出させる。 TPOを含むBlue Sepharoseプールを、次に、0.01M リン酸ナトリウム、 pH7.4、2.0M 尿素、1.0M NaClで平衡化した小麦麦芽レクチンSephar ose6MBカラム(Pharmacia)に、樹脂1ml 当たり8〜16ml のBlue Sepharo seプールの割合で、約50m1/時間/cm2の流速で、適用する。次に、カラムを2 〜3倍カラム用量の平衡化緩衝液で洗浄する。その後、2〜5倍カラム用量の0 .01M リン酸ナトリウム、pH7.4、2.0M 尿素、0.5M N−アセチル− D−グルコサミンで、TPOを溶出させる。 次に、小麦麦芽レクチン・プールを、0.04%C128および0.1%トリ フルオロ酢酸(TFA)の最終濃度に調整する。得られたプールを、0.1%T FA、0.04%C128で平衡化したC4逆相カラム(Vydac214TP1022)に、 樹脂1ml 当たり0.2〜0.5mg のタンパク質の負荷量で、157ml/時間/cm2 の流速で、適用する。 タンパク質を0.1%TFA、0.04%C128を含むアセトニトリルの2 相からなる直線勾配で溶出させる。第1相は、15分間に0〜30%アセトニト リルの直線勾配からなり、第2相は、60分間に30〜60%アセトニトリルの 直線勾配からなる。TPOは、約50%アセトニトリルで溶出される。 SDS−PAGEに基づき、プールを作製する。 次に、C4プールを、2倍の0.1M リン酸ナトリウム、pH7.4、0.15 M NaClで希釈し、10,000〜30,000ダルトンの分子量カットオフ 値を有するアミコン(Amicon)YMまたは同様の限外濾過膜で、約6倍の0.0 1M リン酸ナトリウム、pH7.4、0.15M NaClに対して透析濾過する。 次に、得られた透析濾過物を直接処理するか、またはさらに限外濾過により濃縮 する。透析濾過物/濃縮物を、0.01%Tween-80 の最終濃度に調整する。 次に、計算カラム容量の2〜5%と等しい透析濾過物/濃縮物の全部または一 部を、0.01M リン酸ナトリウムpH7.4、0.15MNaCl、0.01%T ween-80 で平衡化したSephacryl S−300HRカラム(Pharmacia)に適用し 、約17ml/時間/cm2の流速でクロマトグラフィーを行う。凝集物およびタンパ ク質分解産物を含まないTPO含有画分を、SDS−PAGEに基づきプールす る。得られたプールを、0.22μのフィルター、Millex-GV などで濾過し、2 〜8℃で保存する。 実施例3 大腸菌における形質転換およびTPOタンパク合成の誘導 1.大腸菌TPO発現ベクターの構築 プラスミドpMP21、pMP151、pMP41、pMP57およびpMP 202は全て、構築物により異なる短いリーダーの下流に、TPOの 最初の155アミノ酸を発現するよう設計されている。リーダーは、主に、高レ ベルの翻訳開始および迅速な精製のためのものである。プラスミドpMP210 −1、−T8、−21、−22、−24、−25は、開始メチオニンの下流に、 TPOの最初の153アミノ酸を発現するよう設計されており、TPOの最初の 6アミノ酸のコドン使用のみが異なるが、プラスミドpMP251は、TPOの カルボキシ末端に2アミノ酸が追加されている、pMP210−1の誘導体であ る。上記のプラスミドは全て、トリプトファンプロモーター(Yansura,D.G.et a l.Methods in Enzymo1ogy(Goeddel,D.V.,Ed.)185: 54-60,Academic Press,S an Diego[1990])の誘導により、大腸菌において高レベルのTPO細胞内発現を 生じる。プラスミドpMP1およびpMP172は、上記のTPO細胞内発現プ ラスミドを構築する際の中間体である。 (a)プラスミドpMP1 プラスミドpMP1は、TPOの最初の155アミノ酸の分泌型ベクターであ り、5つのDNA断片を連結させることにより構築した。第一の断片は、短いM luI−BamHI断片が除去されているベクターpPho21である。pPh o21は、ヒト成長ホルモン遺伝子が、大腸菌のphoA遺伝子と置き換わって おり、MluI制限部位がSTII シグナル配列のコーディング配列のアミノ酸 20〜21の位置に組み込まれている、phGH1(Chang,C.N.et al.,Gene 55 : 189-196(1987))の誘導体である。 次の2つの断片、TPOアミノ酸19〜103をコードするpRK5−hmp l由来の258塩基対からなるHinfI−PstI断片、およびアミノ酸1〜 18をコードする以下のような合成DNAは、T4−DNAリガーゼにより予め 連結し、PstIで切断しておいた。 第四の断片は、TPOのアミノ酸104〜155をコードする、pRK5hm plI由来の152塩基対からなるPstI−HaeIII 断片である。最後の断 片は、既に開示されているような(Scholtissek,S.et.al.,NAR 15: 3185[19 87])転写終結因子までのλを含む、pdh108由来の、412塩基対からな るStuI−BamHI断片である。 (b)プラスミドpMP21 プラスミドpMP21は、STII シグナル配列の一部を含む13アミノ酸か らなるリーダーの補助により、TPOの最初の155アミノ酸を発現するよう設 計されている。これは、3つのDNA断片を連結することにより構築した。これ らの一つ目は、ベクターpVEG31から短いXbaI−SphI断片が除去さ れたものである。ベクターpVEG31は、ヒト成長ホルモン遺伝子が、血管内 皮増殖因子遺伝子に置き換わっている、pHGH207−1(de Boer,H.A.et.a l.,in Promotor Structure and Function(Rodriguez,R.L.and Chamberlain, M.J.,Ed),462,Praeger,New York[1982])の誘導体である(これと同一のベ クター断片は、後者のプラスミドからも得ることができる)。 連結のの第二部分は、以下の配列を有する合成DNA二本鎖である。 最後の断片は、TPOの155アミノ酸をコードする、pMP1由来の、10 72塩基対からなるMluI−SphI断片である。 (c)プラスミドpMP151 プラスミドpMP151は、STII シグナル配列の7アミノ酸、8ヒスチジ ン、およびXa因子開裂部位を含むリーダーの下流に、TPOの最初の155ア ミノ酸を発現するよう設計されている。pMP151は、3つのDNA断片を連 結することにより構築した。これらの一つ目は、ベクターpVEG31から短い XbaI−SphI断片が除去された先に記載したものである。第二の断片は、 以下の配列を有する合成DNA二本鎖である: 最後の断片は、TPOの154アミノ酸をコードする、pMP11由来の、1 064塩基対からなるBgLI−SphI断片である。プラスミドpMP11は 、STII シグナル配列の数個のコドンが変化していることを除けば、pMP1 と同一である(この断片は、pMP1からも得ることができる)。 (d)プラスミドpMP202 プラスミドpMP202は、リーダー内のXa因子開裂部位が、トロンビン開 裂部位に置き換わっていることを除けば、発現ベクターpMP151と極めて類 似している。FIG.36に示すように、pMP202は、3つのDNA断片を 連結することにより構築した。これらの一つ目は、前記のpVEG31から短い XbaI−SphI断片が除去された先に記載したものである。第二の断片は、 以下の配列を有する合成DNA二本鎖である: 最後の断片は、前記のプラスミドpMP11由来の、1064塩基対からなる BglI−SphI断片である。 (e)プラスミドpMP172 プラスミドpMP172は、TPOの最初の153アミノ酸の分泌型ベクター であり、pMP210を構築する際の中間体である。pMP172は、3つのD NA断片を連結することにより調製した。これらの一つ目は、ベクターpLS3 21amBから短いEcoRI−HindI部分が除去されたものである。第二 の断片は、前記のプラスミドpMP11由来の、946塩基対からなるEcoR I−HgaI断片である。最後の断片は、以下の配列を有する合成DNA二本鎖 である。(f)プラスミドpMP210 プラスミドpMP210は、翻訳開始メチオニンの後、TPOの最初の153 アミノ酸を発現するよう設計されている。このプラスミドは、実際には、TPO の最初の6コドンで、各コドンの3番目の位置がランダム化されている、プラス ミドバンクとして、3つのDNA断片を連結することにより作製された。これら の一つ目は、前記のベクターpVEG31から短いXbaI−SphI断片が除 去されたものである。第二の断片は、まずDNAポリメラーゼ(Klenow)により 処理した後、XbaIおよびHinIで消化した、開始メチオニンおよびTPO の最初のランダムな6コドンをコードする、以下のように表される合成DNA二 本鎖である。 第三の配列は、TPOのアミノ酸19〜153をコードするpMP172由来 の890塩基対からなるHinfI−SphI断片である。 約3700クローンからなるプラスミドpMP210バンクを、高テトラサイ クリン(50μg/ml)含有LBプレート上で再形質転換し、翻訳開始能の高いク ローンを選別した(Yansura,D.G.et al.,Methods: A Companion to Methods i n Enzymology 4: 151-158[1992])。高テトラサイクリン含有プレート上に出現 した8コロニーのうち、TPO発現が最も高い5つについてDNA配列決定を行 った。 (g)プラスミドpMP41 プラスミドpMP41は、STII シグナル配列の7アミノ酸およびそれに続 くXa因子開裂部位からなるリーダーに融合した、TPOの最初の155アミノ 酸を発現するよう設計されている。このプラスミドは、3つのDNA断片を連結 することにより構築した。これらの一つ目は、ベクターpVEG31から短い XbaI−SphI断片が除去されたものである。第二の断片は、以下の配列を 有する合成DNA二本鎖である: 連結の最後の断片は、前記のブラスミドpMP11由来の、1064塩基対か らなるBglI−SphI断片である。 (h)プラスミドpMP57 プラスミドpMP57は、StII シグナル配列の9アミノ酸および二塩基性 部位、Lys−Argからなるリーダーの下流に、TPOの最初の155アミノ 酸を発現する。この二塩基性部位は、プロテアーゼArgCによりリーダーを除 去するためのものである。このプラスミドは、3つのDNA断片を連結すること により構築した。これらの一つ目は、ベクターpVEG31から短いXbaI− SphI断片が除去されたものである。第二の断片は、以下の配列を有する合成 DNA二本鎖である。 連結の最後の部分は、前記のプラスミドpMP11由来の、1064塩基対か らなるBgiI−SphI断片である。 (i)プラスミドpMP251 プラスミドpMP251は、カルボキシ末端にTPOのアミノ酸がさらに2つ 含まれる、pMP210−1の誘導体である。このプラスミドは、2つのDNA 断片を連結することにより構築した。一つは、前記のpMP21から短いXba I−ApaI断片が除去されたものである。連結の第二の部分は、pMP210 −1由来の316塩基対からなるXbaI−ApaI断片である。 2.TPO発現ベクターによる大腸菌の形質転換および誘導 上記のTPO発現プラスミドを用いて、CaCl2熱ショック法(Mande1,M.et al.,J.Mol.Biol.,53: 159-162,[1970])により、大腸菌44C6株(w31 10tonAΔrpoHtsIonΔcipΔgalE)を形質転換し た。形質転換された細胞を、まず、培養液の吸光度(600nm)が約2〜3に達 するまで、50〜pg/ml カルベニシリンを含むLB培地中で37℃で培養した。 次に、LB培養物を、0.49%カザミノ酸(w/v)および50〜g/ml のカルベ ニシリンを含むM9培地で20倍に希釈した。30℃で1時間、通気培養した後 、インドール−3−アクリル酸を50g/ml の最終濃度で添加した。さらに15 時間30℃でこの培養物を生育させ、細胞を遠心分離により採取した。 実施例4 大腸菌における生物学的に活性なTPO(Met-11−153)の作製 生物学的に活性な再折り畳みされたTPO(Met-11−153)を作製する ための下記の方法は、NおよびC末端が延長された型を含む、他のTPO変種の 回収にも同様に適用することができる。 A.不溶性TPO(Met-11−153)の回収 プラスミドpMP210−1によりコードされるTPO(Met-11−153) を発現する大腸菌を、上記のようにして培養する。典型的には、約100gの細 胞を、ポリトロン(Polytron)ホモジナイザーを用いて、1(10倍量)の細胞 破壊緩衝液(10mM Tris、5mM EDTA、pH8)中で再懸濁し、細胞を500 0×gで30分間遠心分離する。洗浄した細胞ペレットを、ポリトロンホモジナ イザーを用いて、1Lの細胞破壊緩衝液に再び懸濁し、製品説明書に従って、細 胞懸濁液を、LH細胞破壊装置(LH Cell Disruptor) (LH Inceltech,Inc.)また はマイクロフルイダイザー(Microfluidizer)(Microfluidics Internatlonal )に通過させる。懸濁液を5,000×gで30分間遠心分離し、再懸濁し、再 び遠心分離を行い、洗浄された屈折体ペレットを作製する。洗浄されたペレット は、直ちに使用するか、または−70℃で保存する。 B.モノマーTPO(Met-11−153)の可溶化および精製 上記のペレットを、5倍重量の6〜8M グアニジンおよび25mMDTT(ジチ オスレイトール)を含む20mM Tris、pH8に再懸濁し、4℃で1〜3時間また は一晩攪拌し、TPOタンパク質を可溶化する。高濃度の尿素(6〜8M)も有 用であるが、一般的にグアニジンと比較すると収率は低い。可溶化の後、溶液を 30,000×gで30分間遠心分離し、変性した単量体TPOタンパク質を含 む清澄な上清を得る。次に、上清を、2ml/分の流速で、Superdex 200ゲル濾 過カラム(Pharmacia、2.6×60cm)上でクロマトグラフィーにかけ、10m M DTTを含む20mM リン酸ナトリウム、pH6.0でタンパク質を溶出させる 。160ml〜200ml の間に溶出する、単量体変性TPOタンパク質を含む画 分をプールする。TPOタンパク質を、半調製用C4逆相カラム(2×20cmV YDAC)でさらに精製する。30%アセトニトリルを含む0.1%TFA(ト リフルオロ酢酸)で平衡化したカラムに、5ml/分でサンプルを適用する。タン パク質をアセトニトリルの直線勾配(60分で30〜60%)で溶出させる。精 製された還元タンパク質は、約50%アセトニトリルで溶出する。この物質は、 生物学的に活性なTPO変種を得るための再折り畳みに用いる。 C.生物学的に活性なTPO(Met-11−153)の生成 0.1%TFA/50%アセトニトリル40ml 中に含まれる約20mg のモノ マー還元変性TPOタンパク質を、最適には以下の試薬を含む再折り畳み緩衝液 360ml で希釈する。 50mM Tris 0.3M NaCl 5mM EDTA 2% CHAPS界面活性剤 25% グリセロール 5mM 酸化グルタチオン 1mM 還元グルタチオン pHは8.3に調整 混合後、再折り畳み緩衝液を4℃で12〜48時間軽く攪拌し、正しいジスル フィド結合型のTPO(下記参照)の再折り畳み収率が最大となるようにする。 次に、溶液を最終濃度0.2%までTFAで酸性化し、0.45または0.22 ミ クロンのフィルターで濾過し、110倍量のアセトニトリルを添加する。次に、 この溶液を直接ポンプでC4逆相カラムへ通過させ、精製され再折り畳みされた TPO(Met-11−153)を、上記と同一の勾配プログラムで溶出させる。 再折り畳みされた生物学的に活性なTPOは、これらの条件下で45%アセトニ トリルで溶出する。不適切なジスルフィド結合型のTPOはそれよりも先に溶出 する。最終的な精製TPO(Met-11−153)は、SDS−PAGEゲルお よび分析用C4逆相クロマトグラフィーにより測定した場合、95%より高い純 度を有する。動物実験用に、C4精製された物質を、生理学的に適合する緩衝液 に対して透析した。150mM NaClおよび0.01% Tween 80 を含む等張 緩衝液(10mM 酢酸ナトリウム、pH5.5、10mM クエン酸ナトリウム、pH5 .5、または10mM リン酸ナトリウム、pH7.4)を用いた。 Ba/F3アッセイにおけるTPOの高い効果のため(最大の半分の刺激が約 3pg/ml で得られた)、多くの異なる緩衝液、界面活性剤および酸化還元条件を 用いて、生物学的に活性な物質を得ることが可能である。しかし、ほとんどの条 件下では、適切に折り畳まれた物質がほんの少量(<10%)しか得られない。 商業的な製造工程のためには、少なくとも10%、より好ましくは30〜50% 、最も好ましくは>50%の再折り畳み収率が望ましい。多くの異なる界面活性 剤(Triton X−100、ドデシル−β−マルトシド、CHAPS、CHAPS O、SDS、サルコシル、Tween 20、Tween 80、ツウィタージェント(Zwitterg ent)3−14など)が、高い再折り畳み収率をもたらすか否かを調べた。これ らの界面活性剤のうち、CHAPSファミリー(CHAPSおよびCHAPSO )のみが、折り畳み反応において、タンパク質凝集および不適切なジスルフィド 形成を制限するために、一般的に有用であることが見出された。1%より高いC HAPSレベルが、最も有用であった。収率を最も高めるには、0.1M〜0. 5Mの最適なレベルの塩化ナトリウムが必要であった。EDTA(1〜5mM)が 存在すると、いくつかの調製物で見られたような、金属触媒による酸化(および 凝集)の量が制限された。15%より高いグリセロール濃度で、最適な再折り畳 み条件が得られる。収率を最大にするには、酸化還元試薬の組として、酸化グル タチオンおよび還元グルタチオン両方、または酸化システインおよび還元システ イン両 方が必須である。一般的に、酸化された試薬が、酸化還元対の還元された試薬メ ンバーと同等かまたは過剰なモル比の時に、より高い収率が観察された。これら のTPO変異体の再折り畳みに最適なpH 値は7.5と約9の間であった。有機 溶媒(例えば、エタノール、アセトニトリル、メタノール)は、10〜15%ま たはそれ以下の濃度であれば使用できた。それ以上のレベルの有機溶媒は、不適 切な再折り畳み型の量を増加させた。一般的には、Tris およびリン酸緩衝液が 有用であった。4℃でインキュベーションすることによっても、適切な折り畳ま れたTPOのレベルが上昇した。 最初のC4段階で精製されたTPO調製物の再折り畳み収率は、典型的には( 再折り畳み反応で用いた還元変性TPOの量に対して)40〜60%であった。 調製物の純度が低い場合(例えば、Superdex 200カラムの直後または初期の 屈折体抽出の後)でも、活性な物質を得ることはできるが、沈殿が多く生じ、T PO再折り畳み過程において非TPOタンパク質が干渉することにより収率は低 い。 TPO(Met-11−153)は、4個のシステイン残基を有するため、この タンパク質の3種の異なるジスルフィド型を作成することが可能である。 1型:システイン残基1−4間および2−3間のジスルフィド 2型:システイン残基1−2間および3−4間のジスルフィド 3型:システイン残基1−3間および2−4間のジスルフィド 再折り畳み条件を決定するための初期の研究において、TPOタンパク質を含 むいくつかの異なるピークを、C4逆相クロマトグラフィーにより分離した。こ れらのピークのうちの一つのみが、Ba/F3アッセイで調べたところ、有意な 生物学的な活性を有していた。したがって、その型が選択的に得られるように、 再折り畳み条件を最適化した。これらの条件下で、不適切に折り畳まれた型は、 得られた全モノマーTPOのうちの10〜20%より少なかった。 質量分析およびタンパク質配列決定により、生物学的に活性なTPOのジスル フィドパターンは、1−4および2−3(すなわち1型)であることが決定され た。C4で分離された種々のピークのアリコート(5〜10ナノモル)をトリプ シン(1:25のトリプシン対タンパク質モル比)で分解した。分解混合物を、 DTT還元の前後に、マトリックスを用いたレーザー脱着質量分析により分析し た。還元後、TPOの大きい方のトリプシンペプチドのほとんどに相当する分子 量が検出された。還元されていないサンプルでは、これらの質量のいくつかが存 在せず、新たな質量が観察された。新しいピークの質量は、基本的に、ジスルフ ィド対に関与している個々のトリブシンペプチドの合計に相当していた。したが って、再折り畳みされた生物学的に活性な組換えTPOのジスルフィドパターン を明確に1−4および2−3に帰属することができた。これは、関連分子、エリ スロポエチンの既知のジスルフィドパターンと等しい。 D.組換え再折り畳みTPO(met1−153)の生物学的活性 再折り畳みされた精製TPO(Met-11−153)は、インビトロアッセイ でも、インビボアッセイでも活性を有している。Ba/F3アッセイでは、Ba /F3細胞へのチミジン取り込み刺激の最大の半分が、3.3pg/ml(0.3pM )で達成された。mplレセプターを用いたELISAでは、最大の半分の活性 が、1.9ng/ml(120pM)で得られた。正常な動物および致死量近いX線を 照射することにより作製した骨髄抑制動物で、TPO(Met-11−153)は 、新しい血小板の産生を刺激する高い効果を示した(マウス1匹当たり30ngと いう低い用量で活性が見られた)。 実施例5 骨髄抑制(カルボプラチン/放射線照射)マウスのデータ方法 動物 全ての動物実験は、ジェネンテック社(Genentech Inc.)のInstitutionalCar e and Use Committee の認可を得て行った。実験開始前に、全ての動物について 同定のため耳にタグを付け、基線の全血球数(CBC)を得た。10匹の雌C5 7BL/6マウスからなる群に、137Cs由来の5.0Gyのガンマ線を照射し た。6時間以内に、200μlの腹腔内注射として、1.2mgのカルボプラチン を投与した。 以下は、標準的なマウスモデルにおける組換えマウストロンボポエチン (rmTPO)を使用するプロトコルおよび結果である。当業者であれば、この モデルをヒトにも読み替えることができることを理解されたい。ヒトトロンボポ エチンが、同マウスモデルで試験され、関連のある活性を示したが、種特異性の ためレベルは低かった。したがって、以下のプロトコルは、関連のある効果が証 明できるよう、マウスにとって適切なマウスTPO対応物を用いて選択された。 マウスプロトコルでヒトTPOを使用しても、程度が異なるだけで、同様の結果 が得られると考えられる。明らかなことであるが、ヒトにおけるヒトTPOの使 用、他の適当なモデルとの比較を行うためには、FDAによる臨床試験の承認を 待つ必要がある。 血液サンプルの調製 実験の前、および実験中のある時点で、眼窩洞から40μLの血液を採取し、 凝固を防ぐために10ml の希釈剤で直ちに希釈した。採取から60分以内に、 各血液サンプルの全血球数(CBC)を、Serrono Baker system 9018 血液分析 機で測定した。各用量群の動物の半分のみを一定の日に採血し、したがって、各 動物は、異なる時点で採血された。 治療法 実験1:血小板減少症にされた動物における組換えマウストロンボポエチン( rmTPO335aa)に対する反応を決定するため、動物群を1、2、4また は8日連続で、0.1μg/日(約5μg/kg/日)で処置した。rmTPO(33 5aa)による処置は、モデルの開始から24時間後に開始し、1日に100μ lの皮下注射として投与を行った。 実験2:このモデルにおけるrmTPO(335)の用量反応関係の性質を決 定するため、モデルの開始から24時間後に、動物にrmTPO(335)を1 回注射した。動物群に、0.01、0.03、0.1または0.3μgのrmT PO(335)を、1回の100μlの皮下注射として投与した。2つの投与経 路を比較するため、4動物群に、静脈経路(外側尾静脈)で同量のrmTPO( 335)を投与する同時実験を行った。 実験3:この実験系は、様々なポリエチレングリコール(PEG)と結合した 、PEG化短縮型rmTPO分子[rmTPO(153)]の効力を比較するた めに行った。 i.この実験では、血小板減少症動物に、PEG化されていないrmTPO( 153)分子、一つの20K PEGと結合したrmTPO(153)分子、ま たは一つの40K PEGと結合したrmTPO(153)分子のうちの一つを 注射(0.1μg皮下)した。 ii.最後の実験では、血小板減少症にされた動物に皮下または静脈経路で、0 .1μgの単一の40K PEG化rmTPO(153)分子を投与し、その効 果を比較した。rmTPO(335)(0.1μg)を陽性対照として用いた。結果 準致死量の放射線照射およびカルボプラチンの組み合わせにより、再現性のあ る反応が得られ、100%の動物で持続的な血小板減少症が生じた。血小板減少 症の最下点は、10日目に起こり、21日目〜28日目までに血小板数は徐々に 回復した。この血小板減少症に伴い、顕著な貧血が見られ、その最下点は少し遅 れて14日目〜17日目に起こり、正常な赤血球数は28日目までに回復した。 白血球数も、実験の経過に伴い減少した。 実験1:モデルの開始から24時間後に0.1μgのrmTPO(335)を 1回投与することにより、このマウスモデルにおける血小板数の回復が、促進さ れた。この1回のrmTPO(335)の投与により、反応の最下点が、10日 目に196×103±33×103/μlであったのが、7日目に434×103± 7×103/μlに上昇した。血小板数減少の初期速度は、変化しなかったが、回 復期ははるかに速く、血小板数は、対照群では21日目までかかったのに対し、 14日目に正常値にまで回復した。1日目および2日目に0.1μg/日を投与し た場合には、さらにある程度の改良が見られたが、これが限界であった。4日ま たは8日連続でrmTPO(335)を投与しても、それ以上の改良は見られな かった(FIG.1a)。血小板数の回復促進に加え、これらの動物に発症する 貧血も、1日目にrmTPO(335)を1回投与することにより、寛解された 。血小板数と同様に、rmTPO(335)を1回より多 く投与しても、それ以上の利益は得られなかった(FIG.1b)。rmTPO (335)は、血小板数および赤血球数の減少を伴う白血球減少症には効果を示 さなかった(FIG.1c)。 実験2:モデルの開始から24時間後に1回皮下投与されたrmTPO(33 5)に対する反応は、用量依存的であった。試験した最も低い用量(0.01μ g)では、血小板の回復には対照と比較して効果が見られなかった。しかし、0 .03μgを投与したときに反応はほぼ最大になった(FIG.2a)。この極 めて急勾配の用量反応曲線は、14日目の血小板数を対数直線プロットでプロッ トした場合によりよく理解できる(FIG.3a)。同様な急勾配の用量反応は 、このモデルの赤血球の回復でも見られる(FIG.3b)。rmTPO(33 5)の静脈内投与でも、同様の用量依存的な反応が得られた。しかし、試験した 最も低い用量(0.01μg)が、静注により投与した場合には、有効であり( FIG.4a)、すなわち、用量反応曲線が左方にシフトした。シフトは、1桁 の半分にも満たないため、この効力の増強は小さい(FIG.3a)。より重要 なことは、両投与経路が、ほぼ同等の最大値を示したことである(FIG.3a )。皮下および静脈の投与経路は、貧血の回復も、用量依存的に増強した(FI G.2a、3b、4b)。しかし、皮下投与経路も、静脈投与経路も、試験した 用量の範囲では、白血球減少症には効果を示さなかった(FIG.2c、4c) 。 実験3: i.一つの20K PEGまたは一つの40K PEGによるrmTPO(15 3)のPEG化は、PEG化されていない分子と比較して血小板回復の効果が大 きかった。全長分子とは異なり、いずれのPEG化rmTPO(153)分子も 、モデルの開始から24時間後に1回0.1μgを皮下投与した場合、血小板減 少症の最下点には影響を与えなかったが、モデルの回復期は大きく促進した(F IG.5a)。このことは、14日目に極めて明白に示されており、対照、PE G化されていないrmTPO(153)、rmTPO(153)+20K PE GおよびrmTPO(153)+40K PEGの14日目の血小板数は、それ ぞれ、80×103±15×103/μ1、268×103±67×103/μ1、 697×103±297×103/μl/および878×103±31×103/μlで あった(FIG.5a)。同様の曲線が、赤血球の反応にも見られた(FIG.5 b)。これらのrmTPO(153)を基本とした分子はいずれも、このモデル において白血球減少症には効果を示さなかった(FIG.5c)。 ii.rmTPO(153)+40K PEG(0.1μg)は、静脈注射でも、 皮下注射でも、1回の投与で同様の反応を示した。この実験では、皮下経路では 、10日目の最下点がわずかに変化し、血小板レベルが、対照では28日目であ ったのに対し、14日目に正常なレベルに回復した(FIG.6a)。物質を静 脈内に投与された動物でも、最下点および回復速度に同様の効果が見られた(F IG.7a)。この40K PEG化短縮型rmTPO(153)分子に対する 反応は、皮下投与した場合(FIG.6b)にも、静脈投与した場合(FIG. 7b)にも、血小板および赤血球両方の回復に関する、rmTPO(335)に 対する反応とほぼ同一である。他の全ての実験と同様に、rmTPO(153) +40K PEGは、皮下経路でも、静脈経路でも、循環血中の白血球レベルに は効果を示さなかった(FIG.6c、7c)。平行して行った実験で、この分 子の10K PEG化型の使用は、血小板数または赤血球数に関する、rmTP O(153)に対する反応と比較して変化がなかった。 以下に、細胞傷害性化学療法を受けているヒト患者における、組換えヒトトロ ンボポエチン(rhTPO332)による1回投与治療の使用のプロトコルおよび 結果を示す。 細胞傷害性化学療法を受けているヒト患者における組換えヒトトロンボポエチン (rhTPO)による1回投与治療 集中的な化学放射線療法の前臨床モデルで、rhTPOの1回投与により、血 小板数の最下点が上昇し、重篤な血小板減少症の期間が短縮されることが示され た。化学療法を受けている癌患者にrhTPOを1回投与した、2つの第I相試 験の暫定的な結果を示す。患者および方法: 両実験は、0.3、0.6または1.2meg/kg を1回静脈内にボーラス注射 した後のrhTPOの安全性および血小板の反応を評価するため、21日間の前 化学療法期(サイクル0)に開始した(各実験で1群当たり3人の患者)。その 後、選択された次のサイクルで、化学療法後に、患者に同量のrhTPOを投与 した。第一の試験集団は、進行した悪性腫瘍をもつ患者からなり、それらの患者 には、2回の連続的な化学療法サイクルのそれぞれで、チオテパ化学療法(65 mg/m2 q28d)による救済の翌日にrhTPOを投与した。第二の試験では、 化学療法を受けたことがない肉腫患者に、AI化学療法(ドキソルビシン90mg /m2、10g/m2 q21d)による誘導処置を施した。サイクル0の後、この試 験の患者を、最初の化学療法サイクルの間モニターし、第二サイクルおよびその 後のサイクルでは、化学療法(d5)終了の翌日、rhTPOを1回注射した。結果: 現在までに、14人の患者を処置した。rhTPOに対する耐性は良好で、実 験物質が原因の重大な副作用は報告されていない。rhTPOに対する抗体は、 観察されていない。以下に示すように、サイクル0において、最も低い用量(0 .3mcg/kg)の活性は弱く、用量が増加するにつれ活性が増大した。 サイクル0の間、最大血小板数は11日目を中心(7〜14日)として最大と なった。WBCまたはHCTには有意な変化は見られなかった。骨髄のFACS 解析では、0.6mcg/kgを受けた2人の患者のうちの2人で、全てのCD34+ サブセットが増加していた。これらの患者では、末梢血CD34+細胞の増加も 見られ、それにより、TPOは幹細胞を動員する活性を有している可能性が示さ れた。用量の計算および化学療法後の治療は、現在進行中である。 これらの第I相試験は、総じて、rhTPOの1回投与が、安全であり、よく 寛容されていることを示している。0.3、0.6、および1.2mcg/kg とい う用量レベルで、血小板産生活性の増加が示された。進行中の、より高い用量レ ベルによる患者の処置により、rhTPOの1回の投与が集中的な化学療法後の 血小板減少症の改善において有効であるという仮説が、検証されよう。 おわりに 本発明を実施するために用いることができる特定の方法を詳細に上記に説明し た。このような特定の方法の詳細により、当業者は、本発明の成果の使用におい て、同一の情報に到達するための代替法を工夫することができよう。したがって 、上記の方法がいかに詳細に試験されていようとも、それは、決して本発明の範 囲全体を制限するものではなく、本発明の範囲は、合法的な添付の請求の範囲の 構築によってのみ決定される。本明細書に引用された全ての書類は、参照として 特別に本明細書に組み込まれる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年2月16日(1998.2.16) 【補正内容】 請求の範囲 1.血小板減少症を患っているか、またはその危険がある哺乳動物を処置するた めの医薬の製造におけるトロンボポエチンの使用であって、該医薬が1日に1回 のまたは2回の治療用量で投与されることを特徴とする、使用。 2.トロンボポエチンが1回の治療有効用量で投与される、請求項1に記載の使 用。 3.治療用量が約0.1〜約100μg/kg の範囲である、請求項1または請求 項2に記載の使用。 4.治療用量が約0.1〜約1μg/kgの範囲である、請求項1または請求項2に 記載の使用。 5.治療用量が約0.5〜2±1.5μg/kg の範囲である、請求項1または請 求項2に記載の使用。 6.治療用量が、それぞれ低回数2回用量投与において、約0.5〜1.5μg/ kgの範囲である、請求項1に記載の使用。 7.医薬が、サイトカイン、コロニー刺激因子およびインターロイキンからなる 群より選択された、治療に有効な量の物質と組み合わされて投与される、先の請 求項のいずれか1項に記載の使用。 8.物質がKL、LIF、G−CSF、GM−CSF、M−CSF、EPO、F LT−3、IL−1、IL−2、IL−3、IL−5、IL−6、IL−7、I L−8、IL−9およびIL−11から選択される、請求項7に記載の使用。 9.医薬が静脈内に投与される、先の請求項のいずれか1項に記載の使用。 10.医薬が皮下に投与される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。 11.医薬が薬学的に受容可能な担体または賦形剤と組み合わされて投与される 、先の請求項のいずれか1項に記載の使用。 12.担体または賦形剤がキレート剤を含む、請求項11に記載の使用。 13.キレート剤がEDTAである、請求項12に記載の使用。 14.トロンボポエチンが、 a)断片ポリペプチド、 b)変種ポリペプチド、 c)キメラポリペプチド、 d)PEG化ポリペプチド、 からなる群より選択される、先の請求項のいずれか1項に記載の使用。 15.PEG化ポリペプチドがボリエチレングリコールを用いて調製される、請 求項14に記載の使用。 16.トロンボポエチンが、 a)哺乳動物から単離されるポリペプチド、 b)組換え法により作製されるポリペプチド、および c)合成法により作製されるポリペプチド、 からなる群より選択される、先の請求項のいずれか1項に記載の使用。 17.トロンボポエチンが、 a)ヒト由来であるポリペプチド、および b)ヒトにおいて非免疫原性であるポリペプチド、 からなる群より選択される、先の請求項のいずれか1項に記載の使用。 18.トロンボポエチンが下記式: X−hTPO(7−151)−Y [式中、hTPO(7−151)はCys7からCys151まで(両端を含む)の ヒトTPO(hML)アミノ酸配列を示し;XはCys7のアミノ基、または成 熟TPO、もしくはMet、Lys、Tyrなどが追加された該配列の延長アミ ノ酸配列、もしくはアルギニンからリジンのような該配列のアミノ酸置換体、も しくはトロンビンの1以上のアミノ末端アミノ酸残基を示し;YはCys151の カルボキシル末端基、または成熟TPOもしくはその延長配列の1以上のカルボ キシ末端アミノ酸残基を示す。]により示されるものである、請求項1または請 求項2に記載の使用。 19.トロンボポエチンがヒトトロンボポエチンである、先の請求項のいずれか 1項に記載の使用。 20.トロンボポエチンがヒトトロンボポエチン(153)である、請求項19 に記載の使用。 21.トロンボポエチンがヒトトロンボポエチン(332)である、請求項19 に 記載の使用。 22.トロンボポエチンがrhTPO332である、先の請求項のいずれか1項に 記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA (31)優先権主張番号 08/697,631 (32)優先日 平成8年8月28日(1996.8.28) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.血小板減少症を患っているか、またはその危険がある哺乳動物を処置する方 法であって、そのような処置が必要な哺乳動物に、治療に有効な量のトロンボポ エチンを1日1回または低回数の用量投与することを含む、方法。 2.トロンボポエチンが治療に有効な用量で1回投与される、請求項1に記載の 方法。 3.治療用量が約1〜約10μg/kg の範囲である、請求項1または請求項2に 記載の方法。 4.サイトカイン、コロニー刺激因子およびインターロイキンからなる群より選 択される治療に有効な量の物質を、同時投与することをさらに含む、請求項1ま たは請求項2に記載の方法。 5.物質がKL、LIF、G−CSF、GM−CSF、M−CSF、EPO、F LT−3、IL−1、IL−2、IL−3、IL−5、IL−6、IL−7、I L−8、IL−9およびIL−11から選択されるものである、請求項4に記載 の方法。 6.物質が静脈内に投与される、請求項1または請求項2に記載の方法。 7.物質が皮下に投与される、請求項1または請求項2に記載の方法。 8.物質が薬学的に受容可能な担体または賦形剤と組み合わされて投与される、 請求項1または請求項2または請求項3に記載の方法。 9.担体または賦形剤がキレート剤を含む、請求項8に記載の方法。 10.キレート剤がEDTAである、請求項9に記載の方法。 11.トロンボポエチンが、 a)断片ポリペプチド、 b)変種ポリペプチド、 c)キメラポリペプチド、 d)PEG化ポリペプチド、 からなる群より選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。 12.PEG化ポリペプチドがポリエチレングリコールを用いて調製される、請 求項11に記載の方法。 13.トロンボポエチンが、 a)哺乳動物から単離されるポリペプチド、 b)組み換え法により作製されるポリペプチド、および c)合成法により作製されるポリペプチド、 からなる群より選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。 14.トロンボポエチンが、 a)ヒト由来であるポリペプチド、および b)ヒトにおいて非免疫原性であるポリペプチド、 からなる群より選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。 15.トロンボポエチンが下記式: X−hTPO(7−151)−Y [式中、hTPO(7−151)はCys7からCys151まで(両端を含む)の ヒトTPO(hML)アミノ酸配列を示し;XはCys7のアミノ基、または成 熟TPO、もしくはMet、Lys、Tyrなどが追加された該配列の延長アミ ノ酸配列、もしくはアルギニンからリジンのような該配列のアミノ酸置換体、も しくはトロンビンの1以上のアミノ末端アミノ酸残基を示し;そしてYはCys151 のカルボキシル末端基、または成熟TPOもしくはその延長配列の1以上の カルボキシ末端アミノ酸残基を示す。]により示されるものである、請求項1ま たは請求項2に記載の方法。 16.トロンボポエチンがヒトトロンボポエチンである、請求項1または請求項 2に記載の方法。 17.トロンボポエチンがヒトトロンボポエチン(153)である、請求項16 に記載の方法。 18.トロンボポエチンがヒトトロンボポエチン(332)である、請求項16 に記載の方法。 19.治療用量が約0.1〜約10mg/kg の範囲である、請求項1または請求項 2に記載の方法。 20.治療用量が約0.5〜2±1.5mg/kg の範囲である、請求項2に記載の 方法。 21.治療用量がそれぞれが低回数、二用量投与で、約0.5〜1.5mg/kg の 範囲である、請求項1に記載の方法。 22.トロンボポエチンが静脈内に投与される、請求項20または請求項21に 記載の方法。 23.トロンボポエチンが皮下に投与される、請求項1に記載の方法。 24.総投与量が静脈経路で投与される量の約1〜3倍の範囲である、請求項2 3に記載の方法。 25.トロンボポエチンがrhTPO332である、請求項1または請求項20に 記載の方法。
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