【発明の詳細な説明】
CELOウイルス
本発明はアデノウイルスに関する。アデノウイルスの大きなファミリーはその
宿主によってホ乳動物に感染するアデノウイルス(マストアデノウイルス科)と
トリに感染するアデノウイルス(アビアデノウイルス科)にさらに分かれる。CE
LOウイルス(ニワトリ胎仔致死オーファン(Chiken Embryo Lethal Orphan);Mcf
erranらの論文、1977;McCrackenおよびAdair、1993)は1957年に感染媒介物と
して同定された(YatesとFry)1957)。CELOウイルスは家禽アデノウイルス1型(F
AV-1)に分類され、最初ハムスターの乳仔において発癌性があるという性質のた
めに関心をひいた。しかし、CELOウイルスによる感染は重大な健康上の、および
経済的重要性を有しないので、このウイルスに対する関心は近年失われてしまっ
た。FAV-1アデノウイルスは健康なニワトリから単離することができ、実験的に
ニワトリに再導入してもいかなる病気も起こさない(Cowenら、1978)。病気のト
リからからこれらが単離されるのは、おそらく他の影響によって免疫系が弱った
宿主中でアデノウイルスが複製した結果であろう。
CELOウイルスの一般的な構造的構成は、ヘクソンおよびペントン構造からなる
70〜80nmの20面体キャプシドであり、ホ乳動物のアデノウイルスの構造と類似
している(Laverら、1971)。CELOウイルスゲノムは直線状の2本鎖DNA分子であり
、このDNAはウイルスにコードされるコアタンパク質によってビリオン中に凝縮
されている(Laverら、1971;Liら、1984b)。CELOウイルスゲノムは共有結合した
末端タンパク質を有し(Liら、1983)、ゲノムは逆位末端反復(IT
dとTrist、1992)。CELOウイルスはホ乳動物アデノウイルスプロテアーゼと61〜6
9%のホモロジーのあるプロテアーゼをコードしている(CaiとWeber、1993)。
CELOウイルスとマストアデノウイルスとの間には著しい違いがある。CELOウイ
ルスはより大きなゲノムを有するが、CELOウイルスゲノムの2つの短い領域にお
いてのみ(ハイブリダイゼーションによって)検出されるAd5との配列上のなる2種のファイバーを有することが報告されている。CELOウイルスはAd5のE1A
機能を相補することができず、CELOウイルスの複製はAd5 E1Aの活性によって容
易にはならない(Liら、1984c)
本発明の範囲では、CELOウイルスの全配列解析が行われる;この理由は、ひと
つには、広く研究されているホ乳動物アデノウイルスとは非常に遠縁のアデノウ
イルスのゲノム構成を明らかにすることはアデノウイルスの生物学を理解するた
めに有用だからである。トリ類に感染するウイルスの伝染と生存のための条件は
おそらくホ乳動物のウイルスとは異なっているだろうから、トリアデノウイルス
は新しいウイルス機能を獲得しているか、または、マストアデノウイルスよりも
高い変異率を示す可能性がある。また、完全なCELOウイルス配列によって、機能
解析に関して、CELOウイルスゲノム中の変更が可能となる。
アデノウイルスベクターは遺伝子導入に非常に効率的であることが分かってい
るため(Graham,1990;KozarskyとWilson、1993;TrapnellとGorziglia、1994によ
る総説を見よ)、完全なCELOウイルス配列は、もう一方で、遺伝子導入のための
新規な組換えベクターを調製する基礎として特に興味深い。
配列解析により、CELOウイルスゲノムは43.8kbあり、ヒトサブタイプAd2およ
びAd5よりも8kb長いことが示された。一方、主要な構造タンパク質(ヘクソン
、ペントンベース、IIIa、ファイバー、pVI、pVII、pVIII)に対する遺伝子が存
在し、かつゲノム中の対応する部位に位置している。初期領域2(E2;DNA結合
タンパク質、DNAポリメラーゼおよび末端タンパク質)も存在する。しかしなが
ら、CELOウイルスはホ乳動物アデノウイルスのE1、E3およびE4領域に対する配列
ホモロジーを欠いている。マストアデノウイルスゲノムと僅かなホモロジーしか
ない、あるいは、全くホモロジーのない、CELOウイルスゲノムの左末端側約5kb
、および右末端側15kbが存在している。これらの新しい配列はいくつかのオープ
ンリーディングフレームを含んでおり、これらが欠損しているE1、E3、そしてお
そらくE4領域を置換する機能をコードしていることが想定できる。
CELOウイルス配列の一部分は既に公表されている;それらは表1に掲げてあり
、データバンクから知られた配列と本発明の範囲で決定された配列との違いは
表の通りである。特定のウイルス遺伝子に特化した研究により、マストアデノウ
イルスのVA RNA遺伝子の類似物が知られており(Larssonら、1986)、エンドプロ
テアーゼを含むゲノム配列部分が記載されている(CaiとWeber、1993)。さらに、
CELOウイルスゲノムの断片が公表されている(Akopianら、1990;Akopianら、199
2;Hessら、1995)。関連するウイルスFAV-10のペントンベースの配列も報告され
ている(SheppardとTrist、1992)。他のいくつかの断片はデータバンクに寄託さ
れており,表1にも示してある。結局、CELOウイルスゲノムの約50%が断片の形
で入手できる(全体で約24kb)。本発明の範囲で得られた配列は完全なものであり
、単離された単一の材料から得られているという利点を有する。CELOウイルスの
全配列は配列表に示されている(配列表中で「相補的」の語はオープンリーディ
ングフレームが逆配列中に存在することを示す)。Ad2とCELOウイルス間の驚くほ
どの相違が示されている。配列解析に基づいて認められるCELOウイルスゲノムの
オープンリーディングフレーム(ORFs)の構成をAd2と比較して図1Aに示してあ
る:この図はAd2/5とCELOウイルスのゲノム構成の全体像を示したものである。
矢印はコーディング領域の位置を示すが、遺伝子産物の正確な分断パターンを示
すものではない。CELOウイルスのパターン(最初の6,000bpおよび最後の13,000b
p)は、メチオニンから始まり99よりも多くのアミノ酸残基をコードする、す
べての関連性のないオープンリーディングフレームも示す。ドットマトリックス
に基づくホモロジーを示す(図3を参照)2つのゲノムの中央領域および他のア
デノウイルスとホモロジーのない(「CELOに固有の」)CELOウイルスゲノムの末端
の領域も示されている。図中の略語は表中の略号とも一致し、以下の意味である
:PB、ペントンベース;EP、エンドプロテイナーゼ;DBP、DNA結合タンパク質;b
TP、プレ末端タンパク質;pol、DNAポリメラーゼ。
シーケンシングしたCELOウイルスゲノムは43,804bpの長さがあり54.3%という
G+C含量を有する。初期の段階で、CELOウイルスゲノムは34-36kbのマストア
デノウイルスゲノムよりも大きいことは既に想定されていた;CELOウイルスDNA
は、Ad2が24x106ダルトンである(Greenら、1967)のに対して、沈降係数
によって決定された30x106ダルトンの分子量を有していることが(Laverら
、1971)分かっていた。制限酵素断片を加えて決定されたCELOウイ
ルスゲノムのサイズは約43kbである(CaiとWeber、1993;Denisovaら、1,979)。
精製したビリオンから単離したCELOウイルスゲノムのパルスフィールドゲル解析
を図2Aに示し、Ad5 Dl1014(34,600bp;BridgeとKetner、1989)または野生型Ad
5ビリオン(35,935bp:vt300;Chroboczekら、1,992;JonesとShenk、1,978)か
ら単離したDNAと比較した;未切断のバクテリオファージλ-DNAおよび5種類の
異なる制限酵素で切断したλ-DNA(Biorad)をサイズマーカーとして使用した(
トラック1および7は分子量マーカーを示し、トラック2はAd5 dl1014のDNAを
示し、トラック3はAd5 wt300のDNAを示し、トラック4はCELOウイルスDNAを示
し、トラック5はOTEのDNAを示し、トラック6はIndiana CのDNAを示す)。図2
AはCELOウイルスゲノムが44kbの長さを有することを示している。この解析によ
り、CELOウイルスゲノムはホ乳動物ウイルスのゲノムよりも現実に、本質的に大
きいことが明らかである。λバクテリオファージ断片の移動度に基づく計算から
CELOウイルスゲノムの大きさとして43kbが示される。他の2種のFAV-1単離株、I
ndiana CおよびOTEから抽出したDNAはCELOウイルス種と一緒に移動しCELOウイ
ルスゲノムのサイズのさらなる証拠となる。図2BはバクテリアのプラスミドpBR3
27中に含まれるCELOウイルス配列が同じサイズであることを示す。
同定可能なE1領域はない。CELOウイルスゲノムとAd2の最初の4,000bpとの間に
有意なホモロジーは見いだされなかった。CELOウイルスの最初の5,000bp中にい
くつかの小さなオープンリーディングフレームがあり、E1の仕事のいくつかを行
う可能性がある。ウイルスゲノムの右側末端におけるオープンリーディングフレ
ーム(GAM-1)は機能アッセイにおいてE1B 19Kに代替えし得るが、GAM-1とE1B 1
9Kの間の有意なホモロジーは全く存在しない。左側末端が野生型CELOウイルスに
由来しクローン化した変異体の配列でないことを確認するために、種々のテスト
を行った;異なる3箇所のCELOビリオンのダイレクトシーケンス解析とクローニ
ングした配列の対応する部位との比較;同じ制限酵素断片を与えた、種々のウイ
ルス単離株のDNAのサザン解析;遺伝的多型性を示さなかった、種々のウイルス
ゲノムのパルスフィールドゲル電気泳動。
同定可能なE3領域はない;CELOウイルスの対応する領域中の2つの小さなオ
ープンリーディングは、記載されているE3機能と有意なホモロジーは全くない。
ホ乳動物ウイルスのE4領域の位置を示す、36,000と31,000の間に小さなオープ
ンリーディングフレームの一群があるが、CELOウイルスの左側末端にさらに8Kb
の配列がある。
タンパク質IXに類似の配列も同定されなかった(タンパク質IXはヘクソン-ヘク
ソン相互作用およびホ乳動物アデノウイルスビリオンの安定性に必須である)。
Vタンパク質遺伝子も同定されなかった。
以下の領域はCELOウイルスとAd2間で保存されている:CELOウイルスゲノムの
中央部分は、左側の鎖上のIVa2遺伝子(ほぼヌクレオチド(nt)5,000から)か
ら右側鎖上のファイバー遺伝子(ほぼnt33,000まで)まではマストアデノウイル
ス中のように構成されており、重要なウイルス遺伝子の大部分は位置および配列
ホモロジーの両方により同定することができる。CELOとAd2間のホモロジ
ズするCELOウイルスの2つの領域を明らかにした。これらの2つの断片は、nt5,
626から8,877(IVa2およびDNAポリメラーゼのC末端をコードする)、およびnt 1
7,881から21,607(ヘクソンをコードする)である。図3に示したドットマトリ
ックス解析(UWGCGのプログラム、コンペア(Compare)を用いて、窓枠30、スト
リンジェンシー20で行った;図1Aに要約した)によりCELOウイルスとAd5との間
の全体のDNA配列ホモロジーはCELOウイルスゲノムの中央領域にマップされるこ
とが示される。これは、キャプシドタンパク質がこの中央領域にコードされてお
りCELOビリオンの粗構造がホ乳動物アデノウイルスのキャプシドに匹敵する(La
verら、1971;Liら、1984a)ためであると予想される。ヒトアデノウイルスタン
パク質ヘクソン、IIIa、ペントンベース、タンパク質VIおよびタンパク質VIIIに
対応するタンパク質をコードする遺伝子が存在し、実際、予想される配列と位置
に存在する(図1Aおよび表2A;表2Bは99アミノ酸残基よりも多い遺伝子産物をコ
ードする、関連のないオープンリーディングフレームを示している。)マストア
デノウイルスビリオンの各頂点は、3コピーのファイバーポリペプチドからなる
単一のファイバーと接合したペントンベースタン
パク質のペンタマーを含んでいる。Ad2は、大部分のマストアデノウイルスと同
様に、単一のファイバー遺伝子を有するが、いくつかのアデノウイルスタイプは
2つのファイバー遺伝子を有する。CELOウイルスゲノムは長さと配列の異なる2
つのファイバーポリペプチドをコードしている。
DNA結合タンパク質が領域E2中に同定された(Liら、1984c);類似のペプチドマ
ップを有する4種のタンパク質が記述され、このことは、後で切断または分解さ
れる、単一の前駆体の存在を示すものである。nt 23,224から始まるCELOウイル
スゲノムの左側のオープンリーディングフレームは予想されるDNA結合タンパク
質領域中に位置する。DNAポリメラーゼおよびpTP(プレ末端タンパク質)をコー
ドする遺伝子が存在し、予想される位置に存在する(図1A、表2A)。
CELOウイルスに基づくベクターの調製という目的で、CELOウイルスがヒトアデ
ノウイルスと同様なサイズの、そのパッケージング容量にかなりの制約を受ける
ビリオン中に、ほぼ44kbのDNAをパッケージングするために使うメカニズムを明
らかにすることは有用である(Bettら、1983;CaravokyriとLeppard、1995;Ghos
h-Choudhury,1987)。ひとつの可能性は、CELOビリオンは、Ad2およびAd5と実質
的に同一の大きさではあるが、大きなゲノムに適合するために十分拡張された構
造を持つということである。もうひとつの仮説は、CELOはDNAを凝縮させる異な
るメカニズムを持っており、従って、DNAパッケージングに関与するコアタンパ
ク質の供給が異なっているということである。Laverらは1971年にCELOウイルス
の核中に2つのタンパク質を同定し、タンパク質Vに類似する分子が存在しない
ことを示した。Liら(1984b)では、高分解能の電気泳動が用いられ、3種のポリ
ペプチド(20kD、12kDおよび9.5kD)を含む核構造が報告された。この2つの発
見によりCELOウイルスはホ乳動物アデノウイルスに現れる、より大きな塩基性核
タンパク質V(41kD)を欠いているに違いないという結論に達する。おそらくタ
ンパク質Vが存在しないこと、および/または、より小さな塩基性タンパク質が
存在することはCELOビリオンの特別のパッケージング能力の原因であろう。Liら
(1984b)によって明らかにされたCELOウイルスコアタンパク質の最も小さなも
のは(9.5kD)、ヒトアデノウイルスのタンパク質VIIに類似したウイルスDNAとも
っとも密接に関連している。72アミノ酸を有する8,5
97Dのタンパク質が予想されるオープンリーディングフレームがnt 16,679に位置
している;コードされているタンパク質はアルギニンリッチであり(32.9モル%
)2つのプロテアーゼ切断部位を有している(Ad2のpVIIは1つの切断部位しか持
たない)。188アミノ酸残基を有する19,777Dのタンパク質が予想されるオープン
リーディングフレームがnt 16,929に位置している。このタンパク質は22番、128
番および145番残基の後にプロテアーゼ切断部位を有しており、カルボキシル末
端残基はマストアデノウイルスのpXとホモロジーを有している。図4は、CELOウ
イルスおよびFAV-10のコアタンパク質、コア2、コア1と比較した、種々のマス
トアデノウイルスのタンパク質VIIおよびpXのアミノ酸配列を示したものである
。配列はUWGCGベストフィットプログラム(Bestfit Program)をギャップ加重3.
0、加重およびギャップ長(「ギャップ長加重」(“Gap Length Weight”))0.1で
用いて整列させた。アデノウイルスのプロテアーゼ切断部位は下線をつけた。こ
れと関連して、19残基からなる「mu」と呼ばれるマストアデノウイルスDNA
結合タンパク質はpX前駆体の2箇所のプロテアーゼ切断によって形成されること
は興味深い(HosokawaとSung、1976;WeberとAnderson、1988;Andersonら、1989
)。188残基を有するタンパク質の、128番および145番残基の後での切断は、17残
基からなるmu―様塩基性タンパク質(41%アルギニン、12%リジン)を作り出す
であろう。このタンパク質の未切断型もまた非常に塩基性である;このタンパク
質の末切断コピーはLiら(1984b)に見られる20kDコアタンパク質に対応するで
あろう;これらの著者によって同定された3つめの12kDコアタンパク質は未だ対
応づけができていない。
さらに、CELOウイルスゲノム中に新しい、あるいは帰属されていないオープン
リーディングフレームが見つかった。これらのオープンリーディングフレームの
概要を表2Aに示してある;これらのオープンリーディングフレームは図1Aにも
示してある。この概要はnt 0〜6,000および31,000〜43,804の配列に限っており
、メチオニン残基を含み99アミノ酸残基より大きいタンパク質をコードするORF
のみについて記載してある。既に述べたように、パルボウイルスREPにホモロジ
ーのあるタンパク質をコードするORFがnt 1999にあり、dTUPaseおよびAd2 E4 OR
F1にホモロジーのあるORFがnt 794にある。本発明の目的は新規
なCELOウイルスを調製することである。
このように、完全なCELOウイルスゲノム配列に基づいて、本発明は、プラスミ
ドにクローニングしたCELOウイルスDNAのin vitro操作によって得られるCELOウ
イルスに関する。
本発明によりゲノムDNAに由来するCELOウイルスは、好ましい実施態様におい
ては、左および右末端反復およびパッケージングシグナルを含み、CELOウイルス
DNA中の、これと異なる領域中に、挿入および/または欠失および/または変異
の形での修飾を有している。
左または右末端反復(「逆位末端反復」、ITR)はヌクレオチド1〜68またはヌ
クレオチド43734〜43804にわたっており、パッケージングシグナル(Psiとも呼
ばれる)はヌクレオチド70〜200にわたっている。これら以外のDNA部分における
修飾は、その修飾によって影響を受ける遺伝子は機能を持たないか欠失すること
を保証するものである。
好ましくは、CELOウイルスゲノムの修飾は、ヌクレオチド約201から約5,000を
含むCELOウイルスDNAの部分(これは左側末端部位の左末端反復に続くもので、以
後、「セクションA」と称する)、および/またはヌクレオチド約31,800〜約43,73
4のヌクレオチドを含む部分(これは右側部分の右末端反復の前にあり、以後「セ
クションB」と称する)、および/またはヌクレオチド約28,114〜30,495(ファ
イバー1遺伝子の領域で、以後「セクションC」と称する)を含む部分で行われ
る。
いくつかの遺伝子、例えばホ乳動物アデノウイルスのE3領域遺伝子のアンタゴ
ニストのような宿主の免疫応答に影響する遺伝子が機能を持たない、または欠失
しているCELOウイルスはワクチンとして使用できる。
本発明のひとつの実施態様ではCELOウイルスは1以上の外来DNA分子を含み、
特に宿主生物中で発現されるべきDNAを含む。この実施態様ではCELOウイルスは
外来DNAをより高等な真核細胞、組織あるいは生物体、特にホ乳動物およびトリ
に伝達し、そこで発現させることができるベクターとして働く。
外来DNAのための適切は挿入部位はセクションAおよび/またはBおよび/ま
たはCである。
外来DNAはこれらの部分の1以上の配列を置換することが好ましい。
本発明によるCELOウイルスは、バクテリアまたはイースト中で複製可能で、適
切な細胞に導入された後ウイルス粒子を産生するプラスミドに含まれている。適
切な細胞の例はトリ胎仔の腎臓または肝臓細胞である。
遺伝子治療に組換えCELOウイルスベクターを利用する目的で、外来DNAは1以
上の治療上活性のある遺伝子からなっていてもよい。これらの例としては、免疫
調節物質または炎症過程の調節物質をコードする遺伝子(IL-2、GM-CSF、IL-1、I
L-6、IL-12のようなサイトカイン;インターフェロン、腫瘍抗原、IκB、および
セリンリン酸化部位を欠くIκB(Traencknerら、1995)あるいリジンユビキチン
化部位を欠くIκB;グルココルチコイドレセプター;カタラーゼ、マンガンスパ
ーオキシドジスムターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼのような酵素、LIPま
たはLAPのようなC/EBPファミリーのLIPメンバー(DescombesとSchibler、1991)、
ADF(Tagayaら、1989))、アポトーシスに影響を与える遺伝子(Bcl-2のようなBcl
-2ファミリーのメンバー、アデノウイルスE1B19K、Mcl-2;BAX;IRF-2;ICEプロ
テアーゼファミリーのメンバー;TAM-67のようなcJunの変異体(Brownら、1991)
、アデノウイルスE1A;p53)および他の治療タンパク質(例えば、第VIII因子ま
たは第IX因子のような凝固因子;エリスロポイエチンのような成長因子;嚢胞性
線維症膜横断制御遺伝子(CFTR);ジストロフィンおよびその誘導体;グロビン;
LDLレセプター;β-グルクロニダーゼような、リソソーム貯蔵機能不全において
欠損している遺伝子;その他)が挙げられる。
細胞性腫瘍ワクチン、または、腫瘍に対する免疫応答がそれによって増強され
る医薬組成物を生産するために外来DNAは免疫賦活タンパク質または腫瘍抗原若
しくはその断片をコードする。
治療的に活性なDNAは、標的細胞中で遺伝子の発現または特異的なRNA配列の転
写を妨げるアンチセンス分子をコードしていてもよい。
ワクチンとして組換えCELOウイルスを使用することに関して、外来DNAは治療
される個体において免疫応答を引き起こす1以上の抗原をコードする。
本発明の1つの実施態様では、外来DNAはヒトの病原体、特に感染病の病原体
由来の抗原をコードする。
組換えCELOウイルスで発現し得るエピトープには、HIV、A型、B型、C型肝炎ウ
イルス、ハンタウイルス、ポリオウイルス、インフルエンザウイルス、呼吸器合
胞体ウイルス、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、パピローマおよびその他の多くの
ウイルスのようなあらゆる種類のヒトウイルス病原体由来のエピトープが含まれ
る。非ウイルス性病原体には、トリパノゾーマ(眠り病およびシャーガス病の原
因媒介物)、レーシュマニア、プラスモジウム・ファルシパルム(マラリア)、結
核、ハンセン病、緑膿菌(嚢胞性線維症における合併症)および多くの他の病原
体のような種々の細菌性病原体が含まれる。
マストアデノウイルスに基づくワクチンの概要を表3に示した;ここで例とし
て述べたエピトープはCELOウイルスを基にするベクター中のインサートとして使
用することもできる。
組換えCELOウイルスベクターを獣医学の分野において、たとえば、トリ、特に
家禽用のワクチンとして使用することについては、他の好ましい実施態において
、外来DNAは動物の疾病、特にトリの感染性疾病の病原体のタンパク質に由来す
る抗原をコードする。
トリの疾病の病原体の例としては、トリ伝染性気管支炎ウイルス(IBV、コロナ
ウイルス;Jiaら、1995;IgnjatovicとMcWaters、1991;Kustersら、1990;Lens
traら、1989;Cavanaghら、1988;Cunningham、1975)、トリインフルエンザウイ
ルス(オルソミクソウイルスA型;Kodihalliら、1994;Treanorら、1991;Tripat
hyとSchnitzlein、1991)、鶏痘ウイルス(McMillenら、1994)、トリ伝染性喉頭気
管炎ウイルス(Guoら、1994;Scholzら、1993;Keelerら、1991)、マイコプラズ
マ・ガリセプティクム(Nascimentoら、1993)、トリパスツレラ−ムルトシダ(Wil
sonら、1993;Leeら、1991;Hertmanら、1980;Hertmanら、1979)、トリレオウ
イルス(NiとKemp、1992;Huangら、1987)、マレック病ウイルス(MDV;Malkinson
ら、1992;Scottら、1989)、七面鳥ヘルペスウイルス(HVT、Herpes virus of Tu
rkeys)、ニューカッスル病ウイルス(NVD;Cossetら、1991;Morrisonら、1990)
、トリパラミクソウイルスI型(Jestinら、1989)、ジュンコ痘ウイルス、鳩痘ウ
イルス、およびトリポックスウイルスの野生型(Field)およびワクチン株のよ
うなアビポックスウイルス単離株(Schnitzleinら、
1988)、トリ脳脊髄炎ウイルス(ShafrenとTannock、1991;Nicholasら、1987;De
shmukhら、1974)、トリ肉腫ウイルス、ロタウイルス(EstesとGraham、1985)、ト
リレオウイルス(Haffer、1984;Gouveaら、1983;GouveaとSchnitzer、1982)、H
7インフルエンザウイルス(Fynanら、1993)。
治療上活性な遺伝子産物または抗原をコードするDNA配列以外に、外来DNAはCE
LOウイルスの振舞い、特に細胞への結合能を、ホ乳動物の使用については、特に
ホ乳動物細胞への振舞いを変えるタンパク質またはタンパク質断片をコードして
いてもよい。そのようなタンパク質の例として、ホ乳動物および他のアデノウイ
ルスのファイバーあるいはペントンベースタンパク質、他のウイルスの表面タン
パク質およびホ乳動物細胞に結合し細胞内にCELOウイルスを移送する能力を持つ
リガンドが挙げられる。適切なリガンドには種々のホ乳動物種のトランスフェリ
ン、レクチン、抗体または抗体断片その他が含まれる。当業者はこの種のリガン
ドに気づくであろうし、他の例はWO 93/07283に見つけることができる。
組換えCELOウイルスは1以上の外来DNA分子を含んでもよい。これらはタンデ
ムでもCELOウイルス配列の異なる部位に離れて挿入されてもよい。
外来DNAは制御配列の支配下にある;適切なプロモーターには例えば、CMV前初
期プロモーター/エンハンサー、ラウス肉腫ウイルスLTR、アデノウイルス主要
後期プロモーターおよびCELOウイルス主要後期プロモーターが含まれる。
CELOウイルスがベクターを調製するのに適していること、およびこれらのベク
ターの利点、およびその応用は特にCELOウイルスの以下の性質に基づくものであ
る:
i)安全性:本来、CELOウイルスはホ乳動物細胞中では複製しない。従って、こ
のウイルスを基礎とするベクターは、このベクターを相補し複製を許容する可能
性のある野生型ヒトアデノウイルスによるその後の感染という危険性を全くとも
なわずにヒトで使用することができる。これが現在使われているAd2およびAd5ベ
クターに対する利点である。
ii)増大したパッケージング能:CELOウイルスゲノムは約44kbの長さであり、Ad
5ゲノムの36kbに匹敵する。両方のウイルスとも同程度のビリオンサイズを持つ
ため、CELOウイルスベクターによりAd5で得られる35kbの厳しいパッケー
ジング限界を拡張することができる。本発明の範囲内でおこなわれるシーケンシ
ングに基づき、CELOウイルスのDNA-パッケージングコアタンパク質が同定され、
Ad2との驚くほどの違いが見つかり、それが増大したパッケージング能の原因か
もしれない。CELOウイルスの両末端に、構造タンパク質(例えば、キャプシド構
成物)あるいはウイルス複製に直接必要なタンパク質(例えば、DNAポリメラー
ゼ)をコードしていないように見える約13kbが存在する。ベクターの作製のため
に、CELOウイルスゲノム上のこれらの配列は取り除くことができ、必要であれば
相補的な細胞株で置き換えることができる。これらの配列は宿主細胞の免疫機能
またはアポトーシス機能(例えばGAM-1)をコードする、または、ウイルス複製
に対して宿主細胞を活性化することに関与する(Ad2のE1、E3およびE4領域のア
ンタゴニスト)と仮定することができる。これらはAd2のE3遺伝子のように(Wol
dとGooding、1991;Gooding、1992)細胞培養においてウイルスの増殖のために
は必須でないタイプの遺伝子であるか、または、293細胞中のE1領域(Grahamら
、1977)やW162細胞中のE4領域(WeinbergとKetner、1983)のようにウイルスか
ら容易に取り除かれ相補的な細胞株により発現しうるタイプの遺伝子である。
iii)安定性:CELOビリオンは非常に安定である。その伝染性およびDNAの伝達能
は60℃で30分の処理に耐える。これに対して、Ad5は48℃で伝染性が1/102に低下
し、52℃で完全に失活する。おそらく、CELOウイルスはその熱安定性を自然に発
達させたものではなく、この熱安定性はビリオンに対する別のタイプの選択圧に
対する応答を示すものであろう。CELOウイルスの自然な感染経路は便−口経路で
あり、ビリオンは、極端なpH値とプロテアーゼを伴う化学的に激しい環境との
接触を生き延びることを要求される。遺伝子治療における特定の応用のために、
例えば消化管の中や嚢胞性繊維症に苦しむ患者の肺の中で生き延びる、より耐性
のあるウイルスが望まれる。
iv)標的限定使用(targeted use):CELOウイルスはそれ自体はホ乳動物細胞にご
くわずかしか結合せず、細胞内への効率的移入には更リガンド(トランスフェリ
ンまたはレクチン;Cottenら、1993)が加わることが必要である。従って、組換
えCELOビリオンはヒト細胞へ侵入することができず、その結果以下の応用
が可能となる:
上に述べたように、ウイルスをその表面に標的を定めた輸送を行えるリガンド
,例えば特異的なペプチドあるいはヒトのアデノウイルスのファイバーおよび/
またはペントンベースのようなリガンドを発現させるために遺伝的に修飾しても
よい。
他の可能性は、トランスフェリンのような特異的リガンドをウイルスにカップ
リングさせるためのウイルスの化学的修飾であり、例えばWO 94/24299に提案さ
れており、さらにウイルスはビオチン化されてもよく(WO 93/07283)、コムギ胚
芽凝集素あるいは他のレクチンのような、ビオチン化されたリガンドにストレプ
トアビジンを介して結合する(WO 93/07283)。従って、CELOウイルスベクターは
ヒト細胞に強い結合能を持つというヒトアデノウイルスの不利益を有しないが、
リガンドを介した特異的な、標的を定めた使用のためにマスクしなければならな
い。
v)ワクチンのための利用可能性:CELOウイルスはトリの病気にめったに関係せ
ず、このことはトリ宿主に強い保護免疫応答を呼び起こすこと示している。CELO
ウイルスベクターは容易に新しいワクチンエピトープを発現すべく適合させるこ
とができる。
CELOウイルスDNAの領域を除去することに関してはマストアデノウイルスから
得られた結果から、CELOゲノムの中央部が除去された場合は、これらの部分はト
ランスに、例えば、パッケージング細胞株によって利用できなければならないと
結論された。この制限は、ウイルスのアッセンブリに必要なビリオン構成物が多
量であることと、これらのタンパク質をいかなる毒性もなく、相当する量を産生
できる細胞株を作製する必要性に基づくものである。
この点でマストアデノウイルスについてこれまで成功することが分かったアプ
ローチは、制御タンパク質(E1およびE4領域)または酵素タンパク質(DNAポリ
メラーゼ、DNA結合タンパク質)を発現する細胞株を作製することからなってい
るが、これは、それらのタンパク質が増殖性ウイルス感染の過程で多くの量を必
要とされないからである。
既知のCELO遺伝子の解析からすると、ウイルスの構造構成物をコードするnt
約12,000から約33,000のゲノム部分は分断されないことが好ましい。nt約5,000
から約12,000の領域はE2遺伝子IVa2(ウイルスの転写因子)、ウイルスDNAポリメ
ラーゼ(POL)および末端ウイルスタンパク質(viral terminal protein:pTP)をコ
ードする。これらの遺伝子はマストアデノウイルスの機能に必須である;従って
、これらはCELOウイルスにも必須に違いない。しかしながら、理論的には、例え
ば、パッケージング株によって、トランスに産生しうるならば、この種の必須の
遺伝子を欠くことも可能である。例えば、Ad5 DNAポリメラーゼを産生するパッ
ケージング細胞株が調製され、これによりウイルスゲノムからこの遺伝子を欠失
させることを可能とする。CELOウイルスベクターの構築に同様な手法が利用され
てもよく、これはnt 5,000〜12,000の部分的または全体の領域がCELOウイルスか
ら除去され、対応する機能がパッケージング細胞株によりトランスに制御される
ことによる。
別の制限の可能性が、約nt 7,000の領域に仮に割り当てられる(nt 7,488のTAT
Aボックス)、推定される主要後期プロモーターに関して存在する。マストアデノ
ウイルスでは、このプロモーターは後期遺伝子の発現を駆動するために必須であ
る。従って、CELOゲノムのnt 7,000領域のいかなる変異もこの領域のプロモータ
ー機能が維持されるように行わなければならない。
表4はCELOウイルスゲノムの配列要素を列挙するものであり、CELOウイルスベ
クターの作製における欠失および/または変異に関して種々のカテゴリーに分け
てある(表4中のL1、L2 etc.は「後期メッセージ1、2、ect.」を表し、マスト
アデノウイルスに通常用いられる命名法に対応する)。
カテゴリー1は、シスに要求される配列要素を含み、従って、相補的細胞株ま
たは相補的プラスミドによってトランスに利用可能とすることはできない。この
部分は必須であり、従って本発明によるCELOウイルスに存在する;これらは左お
よび右末端反復とパッケージングシグナルである。
カテゴリー2の配列はヴィリオン産生のために多量に必要なタンパク質をコー
ドする。これらのタンパク質は所望により相補的細胞株または相補的プラスミド
に含まれる遺伝子によって産生されてもよい。カテゴリー2の他の配列には、主
要後期プロモーター、3分節リーダー配列(tripartite leader sequence)およ
び、必須であって、トランスに利用できない、遺伝子のスプライシング受容部位
(SA)あるいはポリアデニル化部位(ポリA部位)がある。
基本的に、遺伝子の境界で行われるCELOウイルスDNAの修飾においては、いか
なる制御シグナルも存在することが保証されるように、例えば、ポリA部位が分
断されず、または可能な他のいかなる方法でも影響されないように、注意が払わ
れなければならない。
CELOウイルスから欠失させた遺伝子またはそこで機能のない遺伝子はトランス
に、例えば相補的細胞株により調製することもできる。
相補的細胞株(「ヘルパー細胞」)は文献で知られた方法で、ホ乳動物アデノウ
イルスの機能を相補するヘルパー細胞を類推して調製することができる。これを
行うため、プラスミド上の関連するCELOウイルス遺伝子が、好ましくは選択マー
カーと結合され、CELOウイルスの複製を許容する細胞中に、好ましくはLMHのよ
うな不死細胞株(Kawaguchiら、1987)または不死化したウズラ細胞株に例えばG
uilhotら(1993)に記載されている導入される。関連するCELOウイルス遺伝子、
所望により安定に組み込まれたウイルス遺伝子、を発現するヘルパー細胞中で、
欠損CELOウイルスは複製することができる。
ベクター中で欠失している領域を細胞株によって利用できるようにする代わり
に、プラスミドに含めた関連遺伝子のコピーによって欠失を相補してもよい。こ
のために、例えば、WO 96/03517に記載された、Cottenら、(1994aおよび1994b)
によって記載された方法、あるいはWagnerら(1992)によって記載された方法を利
用してもよく、そこでは欠失を含むCELOウイルスベクターが、ポリリジンとUV/
ソラレン-不活性化アデノウイルス(ヒトの、または CELOウイルス)および所望
によりトランスフェリンーポリリジンの結合体を含むトランスフェクション複合
体の構成成分として、ニワトリ胚腎臓細胞または肝臓細胞、ウズラ胚細胞または
ウズラ不死化細胞、例えば肝臓細胞または腎臓細胞に挿入され、このトランスフ
ェクション複合体はCELOウイルスベクターが欠いている遺伝子のコピーを有する
プラスミドも含んでいる。ベクター上に含まれる遺伝子とプラスミドが有する遺
伝子の組み合わせは正常なウイルス複製サイクルを生じさせる。(同様なアプロ
ーチはE1欠損アデノウイルス(Goldsmithら、1994)およびE4欠損アデ
ノウイルス(Scariaら、1995)を相補するためにマストアデノウイルス系でも使
用された。)続くウイルスの増幅は、欠損ウイルスを相補的プラスミドに依存し
たキャリアーとして用い、上述の方法で行われるだろう。
CELOウイルスから失われた遺伝子を置き換える他の可能な方法はヘルパーウイ
ルスを使用する方法である。
使用するヘルパーウイルスはCELOウイルス(野生型あるいは部分的欠損型)
でもよい。この実施態様では変異を持つCELOプラスミド(例えば、pCELO7の誘導
体)が、ニワトリ細胞に導入され、これは例えばWO 96/03517またはCottenら(1
994)によって記載された方法を用い、誘導体のキャリアーとして例えばソラレン
/UV-不活性化アデノウイルス(ヒトの、またはCELO)とともにアデノウイルス(
ヒトまたはCELO)が欠損を相補する遺伝子をもつプラスミドに対するキャリアー
として使用される。また、野生型CELOウイルスはキャリアーとしても相補的遺伝
子機能の供給源としても使用されるかもしれない。得られた欠損CELOウイルスの
続いて起こる増幅は相補的アデノウイルス(例えば、野生型CELOまたはゲノムの
他の場所に変異を持つCELO)とともに欠損CELOウイルスを共感染させることによ
って行われる。
カテゴリー3のCELOウイルス遺伝子はセクションA、BおよびCの配列を含む。
これらは宿主細胞の機構または宿主の免疫系と相互作用するために必要なタンパ
ク質またはRNA分子をコードする配列である。これらのタンパク質はかなり低能
で要求されるはずで、または組織培養におけるウイルスの培養には不要かもしれ
ない。
従って、本発明によるCELOウイルスベクターではカテゴリー3の遺伝子が問題
とする遺伝子で置換されるのが好ましい;必要であれば、それらが対応する遺伝
子産物を産生する相補的な細胞株またはプラスミドまたはヘルパーウイルスを調
製することができる。
本発明の1つの実施態様では、本発明によるベクターはファイバー遺伝子の1
つの代わりに問題の遺伝子を含んでいる。CELOウイルスは2種類のファイバータ
ンパク質を有する(Laverら、1971;GelderblomとMaichleLauppe,1982;Liら、19
84a)。CELOウイルスのファイバーの1つはビリオンのアッセンブリおよ
び感染性には必要ないことが仮定できる。この仮定は、長いファイバー(ファイ
バー1)は複合体側面に沿ってペントンベースと結合しているが、一方短い方の
ファイバー(ファイバー2)はペントンベースの真ん中から突き出しているとい
う電子顕微鏡観察で支持され、これはマストアデノウイルスのペントン/ファイ
バー複合体と似ている(Hessら、1995)。単一のファイバーしか持たないアデノウ
イルスではファイバー分子はウイルスのアッセンブリに必要である;ファイバー
を欠くと安定な成熟ウイルスは全く形成されない。従って、CELOビリオンは安定
性のために、およびリガンドとしてファイバー2を必要とするが、一方ファイバ
ー1はリガンドとして働くだけに違いない。本発明の範囲内で、CELOウイルスの
2つの遺伝子のうち領域Cに位置するファイバー遺伝子1は不要であり、問題の
遺伝子と置き換えることができるという仮定は、ファイバー1遺伝子を取り除き
これをルシフェラーゼ発現ユニットに置き換えることによって正しいことが分か
った。
他の例は領域Aおよび/またはB中の挿入である。
本発明の範囲で、nt794(領域A)においてdUTPaseをコードするリーディング
フレームの破壊は活性のあるウイルスを作り出すことが分かった。従って、dUTP
ase遺伝子は、細胞培養において増殖に不必要な遺伝子である。
本発明のひとつの実施態様では、従って、組換えCELOはdUTPaseをコードする
リーディングフレーム領域に挿入された外来遺伝子を含む。
他の側面により本発明は組換えCELOウイルスを調製する方法に関する。
この方法は、プラスミドに含まれたCELOウイルスゲノムまたはその部分が遺伝
的に操作されることを特徴とする。
本発明の1つの側面において、この遺伝的操作は挿入および/または欠失から
なる。挿入および/または欠失はCELOウイルスDNA中のこれらのセクションに天
然に現れる制限酵素切断部位、例えばセクションBの35,693番位置にあるFseI部
位を利用して行うことができる。挿入はこの切断部位に直接行うことができ、ま
たはこの切断部位を越えて、あるいはこの切断部位の近くに行うことができ、ま
たはこの切断部位を周辺領域との組換えを可能とするために利用してもよい。
1つの好ましい実施態様では、操作は分子生物学の標準的な方法(Maniatisら
、1989)を用いて挿入および/または欠失を行うことからなる。天然に現れる制
限切断部位はこのために利用することができ、例えば、宿主細胞中でウイルスを
培養するために必須でないゲノム領域中に存在する部位、例えば、セクションB
中の35,693番位置あるFseI切断部位を利用することができる。挿入はこの切断部
位に直接行うことができ、またはこの切断部位を越えて、あるいはこの切断部位
の近くに行うことができ、またはこの切断部位は周辺領域との組換えを容易にす
るために用いられるかもしれない。外来DNA配列を挿入することができ、例えば
、マーカー遺伝子または治療上活性のあるタンパク質をコードする遺伝子が挿入
できる。
もうひとつの可能性は、2つの制限部位が両側にあるCELO配列を除去しそれを
新たな配列で置き換えることである。(これの例は実施例7で行ったようなdUTPa
se変異)。これらの場合には、操作はCELOウイルスゲノム全体で行われる。制限
部位が存在する場合には、欠失/挿入はまた部分断片中でおこなうことができ、
この部分断片はライゲーションにより全ゲノム中に再び取り込まれ、所望であれ
ば、バクテリア中で再クローニングされる。
他の可能性は、外来遺伝子を通常の組換えDNA技術(Maniatis、1989)で作製
される人工的な制限酵素切断部位に挿入することである。
1つの実施態様では、本方法は操作がCELOウイルスゲノムを含むプラスミドDN
A中で行われ、左および右逆末端反復およびパッケージングシグナルを除くCELO
DNA配列中で行われることを特徴とする。
他の好ましい方法では、CELOゲノムの操作は組換えによって行われる。このた
めに、CELOゲノムの部分断片が変異および/または新たな配列を導入するために
操作される。部分断片は種々の方法、具体的にはPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)
により、PCR産物とのライゲーションまたは制限断片とのライゲーションまたは
バクテリア中でのサブクローニングにより調製できる(前発明の実施例中に記載
したとおりである;またChartierら、1996を見よ。)。組換えに適したバクテリ
ア株の例として、BJ 5183(Hanahan,1983)またはJC 8679(Gillenら、1974)または
JC 5176(Capado-KimballとBarbour、1971)が挙げられる。
PCR産物を利用した組換えのために、CELOゲノム中に挿入される配列は、CELO
ゲノム中の挿入部位に相補的な配列で約15ヌクレオチド余分に伸ばしたプライマ
ーを用いたPCRによって調製される(Olinerら、1993)。2回目のPCRにおいて、CE
LOに相補的な配列から別の15ヌクレオチドが付け加えられ、両端に30ヌクレオチ
ドのCELO配列を有する、挿入されるべき配列からなるPCR産物が生じる。この断
片はCELO DNAを含むプラスミド(例えば、本発明の範囲内で調製されるプラスミ
ドpCELO7)と混合されるが、このプラスミドはPCRによって、その配列から伸び
た2つの側方配列のみを切断する制限酵素で直線状にされている。
リガーゼ反応産物(例えば、Maniatisら(1989)に記載された通常の技法によ
って調製される)を用いた組換えのためには、クローン化した断片との組換えと
同じ手順が原則として使用されるが、中間のクローニング段階が省略される。
各場合に、得られた操作産物は特性が明らかにされ、トリ細胞にトランスフェ
クションし(例えば、Wagnerら、1992;Cottenら、1994;またはCottenら、1993
に記載された方法を用いる)それらを培養することによりウイルスを調製するた
めに使用され、その後ウイルスが集められる。
クローン化した断片を用いて組換えCELOウイルスを調製するためには、その方
法は、外来遺伝子が挿入されるべきCELOウイルスの対応領域に由来する小さな断
片をバクテリアのプラスミドにサブクローニングすることを含み、それによって
CELOウイルスゲノムに数回現れる制限部位がプラスミド上に1度しか現れないこ
とが保証されることが好ましい。これらの制限部位はこの小断片から領域を取り
出すのに利用される。CELOウイルスの調製のためにはこの領域は外来DNAによっ
て置換される。外来DNAはただ一度しか現れない制限部位を持つリンカーのみか
らなっていてもよく、タンパク質あるいは抗原をコードする配列からなっていて
もよい。この配列は、ただ一度しか現れない制限部位を有するレポーター遺伝子
をコードしていてもよい。これにより、治療上活性のある遺伝子産物または抗原
をコードする外来DNAをこの制限部位に挿入することによるCELOウイルスの操作
がさらに容易になり、同時に、プラスミドを細胞に導入してレポーター遺伝子の
発現をモニターすることにより、このレポーター遺伝子はベクターの効
率に関する迅速な報告を可能とする。
図の概要
図1A:Ad2/5とCELOウイルスのゲノム構造の比較
図1B:CELOウイルスゲノムの制限地図
図2AおよびB:アデノウイルスゲノムサイズのパルスフィールドゲル電気泳動
解析
図2C:制限エンドヌクレアーゼによるCELOウイルスゲノムのプラスミド-クロ
ーン化コピーの特性解析
図3:CELOウイルスとAd2間のDNA配列ホモロジーのドットマトリックス解析。
図4:種々のマストアデノウイルス由来のタンパク質VIIとpXのアミノ酸配列とC
ELOウイルスおよびコアタンパク質、コア2およびコア1との比較。
図5:CELOゲノムの全長を含むプラスミドの構築。
図6:プラスミド上に含まれるCELOウイルスゲノムコピーからのCELOベクターの
調製。
図7:dUTPase遺伝子中に欠失を含むバクテリアクローンの同定。
図8:野生型CELOおよびdUTPase遺伝中に欠失を含むCELOの、ウエスタンブロッ
ト解析による比較。
実施例中では、別に述べない限り、以下の材料と方法が用いられた。
a)ウイルスおよびウイルスDNA
CELOウイルスからのプレート精製単離株(FAV-1、フェルプス(Phelps)株)は
ダイレクトシーケンシングとバクテリア用プラスミドクローン作製の両方で出発
材料として用いたが、9日齢の病原体フリーのニワトリ胚中でCottenら(1993)
に記載されたように増殖させたものである。FAV-1単離株0TE(Kawamuraら、1963
)およびIndianaC(CalnekとCowen、1975;Cowenら、1978)はニワトリ胚腎臓
細胞中で培養した。ウイルスは、Laverら(1971)およびCottenら(1993)に記
載されたように、尿膜腔液あるいは感染した胚腎臓細胞から、CsCl勾配中で分離
することにより精製した。ウイルスDNAは精製したビリオンをプロテイナ
ーゼK(0.1mg/ml)およびSDS(0.2%)で56℃45分間処理し、続いてエチヂウム
ブロミド存在下、CsCl勾配中でDNAを平衡遠心して単離した。2度目の勾配の後、
エチヂウムブロミドをCsCl飽和イソプロパノールで抽出して除き、ウイルスDNA
は10mM Tris、0.1mM EDTA、pH8に対して徹底的に透析した。
b)ニワトリ胚腎臓細胞
14日齢のニワトリ胚の腎臓を集め、PBSで洗浄し37℃で膵臓トリプシン(2.5mg
/ml PBS中)で消化した。分散させた細胞は等量のウシ胎仔血清と混合し、細胞
を遠心して集め、氷中でFCK培地で一度洗浄し、再び同じ培地中に取り出した。
(FCK培地は、アールの塩(Earle's salts)(Sigma M2154)を加え、10%リン酸
トリプトース(Sigma T8159)、10%ウシ胎仔血清、2mMグルタミン、100μg/mlス
トレプトマイシンおよび100IU/mlペニシリンを補足した培地199である。)細胞
は175cm2の組織培養フラスコにプレートし(フラスコあたり2個の胚腎)、5%C
O2下、37℃で保存し、24〜48時間後に感染させた。細胞は、細胞あたり約1,000
個のウイルスで感染させ、感染後3〜4日の、細胞変性効果が完結したときに集
めた。
c)パルスフィールド電気泳動
精製したアデノウイルスDNAの一定量(10〜20ng)を1%アガロースゲル(Bio
Rad、PFCアガロース)にのせ、BioRad CHEF Mapperパルスフィールド電気泳動シ
ステム(FIGEモード)を用い、24時間、0.5xTBE中、14℃に冷却して分離した。
スイッチング時間は、順方向と逆方向とも、0.22秒から0.92秒まで対数的に変
化させ、ランプファクターを0.357(21%)とした。順方向電位差は9V/cm(300
V)で、逆方向電位差は6V/cm(200V)であった。泳動後、ゲルを25分間0.5μg
/mlのエチヂウムブロミド水溶液で染色し、次に1時間脱染色し、DNAパターンが
UV灯の下で見えるようになった。
d)シーケンシング方法、データ解析
シーケンシングのために、CELOウイルスDNAのEcoRIおよびHindIII制限断片をp
BlueScript SK(-)中にクローニングした。EcoRIクローンのうちのEcoRI断片C、D
、Eを含む3つ(図1Bを見よ)およびHindIIIクローンのうちのHindIII断片F、A
、G、BおよびEを含む5つ(図1B参照)をエクソヌクレアーゼII
Iを用いた一方向欠失を調製するために選択した(図1Bには、制限酵素EcoRI、Hin
dIII、BamHIおよびBglIIの切断部位が示してある;その相対的サイズに基づく、
EcoRIおよびHindIII断片のアルファベット名も示してある)。これらの欠失クロ
ーンはTaq Dydeoxy Terminator Systemを用い、自動シーケンシング装置ABI373
により、装置の説明書に従ってシーケンシングした。CELOウイルスゲノムの左側
末端の2,000bpと右側末端の1,000bpの配列解析、EcoRI C/HindIIIG断片およびHi
ndIII B/EcoRI D断片間のギャップを埋めるためのシーケンシングおよびゲノム
の種々の点での配列を確認するためのシーケンシングはウイルスDNAのダイレク
トシーケンシングによって行なった。すべての配列データは少なくとも3つのシ
ーケンシング反応の結果である。配列データはプログラムSeqEd(ABI)とSeqMan
(Lasergene)を用いて結合した。配列解析はウイスコンシン大学のプログラムG
CGを用いて行なった。
実施例1
CELOウイルスゲノムの組換えバクテリアプラスミドクローンの調製
a)CELOウイルスのクローニングのための、低コピー数プラスミドベクターの調
製
バクテリアのベクターpBR327(ATCC No.37516)をこのために選んだが、これは
バクテリア宿主株中で比較的低コピー数で維持されるからである(このプラスミ
ドの代わりに、pBR322のような低コピー数の他のどんなプラスミドも同等に申し
分なく使用することができる)。ただ1度だけ現れ、かつCELOウイルス配列中に
は見られない制限部位をベクター上に作製することが本質的である。以下に記載
するように、ウイルス配列は増殖性感染を導入するためにプラスミドベクター配
列から切り出されなければならない;従って,CELO配列の両側にくる(しかし、
CELO配列内には存在しない)制限部位がベクター中に含まれていなければならな
い。
行なった実験では、制限酵素SpeIを使用した;しかしながら、CELO配列中に認
識部位をもたない、AscI、PacI、SfiIのような他のどんな酵素を代わりに使用し
てもよい。
プラスミドp327SpeIを、SpeIリンカー(New England Biolabs)をpBR327のKleno
w処理したEcoRI部位にライゲーションすることによって調製したが、これによっ
てEcoRI部位が破壊され、ただ一度しか現れないSpeI部位が作られる。
b)CELO末端のクローニング
2つの末端HindIII断片をクローニングした。このため、CsCl精製CELOゲノムD
NAをHindIIIで消化し、低融点アガロースケル(TAE中の0.7%低融点アガロース
ゲル)で分離した。1601bpの左端断片と959bpの右端断片をゲルから切り出し、
各ゲル片を300μlの10mM Tris、1mM EDTA pH7.4に懸濁し、ゲルを溶かすため
に70℃で10分間加熱した。末端ペプチドはNaOHを0.3Nになるように加え37℃で90
分間加熱することによって除去した(Hayら、1984)。この溶液を環境温度まで冷
却し、次にTris pH7.4(0.1Mになるよう)およびHCl(0.3Mになるよう)をNaOH
を中和するために加えた。この断片を56℃で20分間加熱し、再アニーリングが容
易となるようにゆっくりと(1時間以上)環境温度まで冷却した。次にDNAをQiaq
uickカラムで精製し、16℃で4時間、Pharmacia T4ライゲース反応(New Engla
nd Biolabs)でSpeIリンカー(New England Biolabs)にライゲーションした。
リガーゼは70℃で10分間加熱することによって失活させ、過剰のリンカーは制限
エンドヌクレアーゼSpeIで2時間消化することによって除去した(かつ、SpeIに
相補的な突出を形成させた)。DNA断片は次にQiaquickカラムクロマトグラフィー
で精製し、SpeI/HindIII/仔ウシアルカリホスファターゼ処理したp327SpeIにラ
イゲーションした。ライゲーション産物で菌株DH5αをトランスフォーメーショ
ンし、1601bp左側末端断片か959bp右側末端断片(双方ともSpeI/HindIII消化で
切り離される)を有するプラスミドクローンを同定した。両断片の末端300bpを
確認するために、DNA配列解析を行なった。
c)CELOの両末端の同一プラスミド上へのクローニング
1601bp左側末端と959bp右側末端断片をHindIII/SpeIによってベクターから切
り出し、ゲル電気泳動によって分離し、Qiaquickクロマトグラフィーによって精
製した。2つの断片を適当な等モル量で混合し、Pharmacia T4リガーゼ反応を利
用して30分間ライゲーションした。SpeI/CIP処理したp327SpeIの一定量を加え、
ライゲーションは4時間続けた。ライゲーション混合物でDH5αをト
ランスフォーメーションし、正しいダブルインサートを有するプラスミドクロー
ンを同定した(pWu#1およびpWu#3)。
2つめのHindIII部位は、pWu#3をClaIとBamHIで切断することによって除去し
、Klenow酵素で処理し、再ライゲーションし、DH5αをトランスフォーメーショ
ンして、ClaI/BamHI断片(HindIII部位を有していた)を欠くクローンを選択し
た。この結果のプラスミドをpWU-H35と名付けたが、左および右側CELO末端断片
の間に単一のHindIII部位を含むこととなった。
d)全CELOゲノムのクローニング
c)で得られたプラスミドpWu-H35をHindIIIとCIPで処理し低融点アガロース
ゲルと、続いてQiaquickクロマトグラフィーで精製した。直線状にしたベクター
pWu-H35を0.3μgの精製したCELOウイルスDNAと混合し、30μlのエレクトロコ
ンピテント(Electro-competent)菌株JC8679(Gillenら、1974;Olinerら、199
3)をこのDNA混合物に氷中で加えた。10分後、混合物をBioRad Electroporatio
nチャンバーに移し、2.4kVに充電してパルスをかけた(BioRad GenePulser;Oline
rら、1993)。次にこのバクテリアをLBアンピシリンプレートにプレーティングし
、アンピシリン耐性コロニーをそのプラスミド内容物について調べた。pWu-H35
上の末端CELO配列とCELOゲノムDNAの末端との間の組換えにより直線状化したプ
ラスミドの環化が再び起こり、アンピシリン上での増殖が可能になる。CELOゲノ
ムをその全長にわたって含むプラスミドを同定し、pCELO7と称されるこのプラス
ミドを後の研究で使用した。図2Cはプラスミドにクローン化されたCELOウイル
スゲノムコピーの特徴を示すものである。pCELO7、8,9、13と称されるクロー
ンのプラスミドDNAまたは精製CELOウイルスから単離したDNAをBgIII(トラック2
-6)あるいはHindIII(トラック7-11)で消化し、0.6%アガロースゲルで分離し
、DNAをエチジウムプロミド染色で見えるようにした。分子量マーカー(トラッ
ク1および12)はHindIIIおよびEcoRIで切断したバクテリオファージλ-DNAとし
た。ある分子量の断片のサイズは(塩基対で)図の右に示した。それぞれの酵素
について、クローニグの過程でバクテリアプラスミドに結合した2つのCELO末端
断片(従って、制限酵素消化の後に放出されない)を図の左に(塩基対で)示し
た。それらは、BgIIIについては5832
bpおよび5102bp、または、HindIIIについては1601bpおよび959bpの断片である。
pCELO7の構築は図5に示した。
e)クローニングしたCELOゲノムによるCELOウイルス感染の開始
pCELO7をSpeI(アデノウイルス末端の両側の部位で切断する)で切断し、フェ
ノール/クロロホルムで抽出し、HBS平衡化ゲル濾過カラム(Pharmacia Nickカ
ラム)を通していかなる不純物をも除去した。切断したDNAは、W0 93/07283に記
載されたように、ストレプトアビジン-ポリリジン/トランスフェリン-ポリリジ
ン/ビオチン-アデノウイルス(UV/ソラレン-不活性化)に取り込んだ。0.5
μgのSpeI切断pCELO7に5.5μgのキャリアーDNA(pSP65;Boehringer Mannheim
)を加えた複合体をニワトリ初代胚腎臓細胞にトランスフェクションするために
使用し(複合体は、約3x106個の細胞を含む180cm2のフラスコあたり4mgのDNAを
含む)、ウイルス複製によって起こる細胞変性効果についてこの細胞を調べた。
トランスフェクションの5日後、トランスフェクションされた細胞の大部分が丸
くなりプレートの表面から剥がれた後、遠心によってこの細胞を得、CELOウイル
スをCottenら(1993)に記載されたように精製した。プラスミドにクローン化し
たCELOウイルスから産生されたウイルスを純粋なCELOウイルスDNA(ビリオンか
ら精製された)を用いて得られる産物と比較した。
実施例2
右側末端のnt35,870〜42,373の配列を欠くCELO変異体の調製
位置31771のL5-ポリアデニル化部位をもつ2つのファイバー遺伝子を越えて、
同定可能なウイルス構造遺伝子は存在しない。(位置39,841〜39,751に潜在的なV
A-遺伝子がある)。従って、約32,000と右ITRの間の配列が細胞培養においてウイ
ルスの増殖に必要かどうかを知るための研究を行った。このために、位置35,870
、36,173、38,685、38,692、39,015、42,348および42,373の、7つのAseI部位の
ひとかたまりを使用したが、これはCELOウイルスゲノムの他の場所には全く現れ
ない。pCELO7をAseIで消化し、再びライゲーションし、内部のAseI
断片を欠くプラスミドを同定し、pALMCELO_35870-42373Pと名付けた。これとの
関係で、プラスミドベクターもAseI部位を有することは注意すべきである;しか
し、これはアンピシリン耐性遺伝子中に位置し、アンピシリン耐性での選択はす
べての陽性コロニーは少なくともamp遺伝子の右および左半分を有する2つの断
片を持つことを必要とする。
欠けているゲノムの左側末端でウイルスのさらなる操作を補助するため、pALM
CELO_35870-42373をAseIで消化し(これはアンピシリン耐性遺伝子中で1箇所、
位置35,870で1箇所切断する)、制限エンドヌクレアーゼPacIの切断部位をコー
ドし、AseI消化の過程で形成される末端に相補的な末端をコードするリンカーオ
リゴヌクレオチドTACCCTTAATTAAGGGにライゲーションした。再ライゲーションと
、それに続いてアンピシリン耐性について選択することにより、オリゴヌクレオ
チドをアンピシリン耐性遺伝子のAseI部位に組み込んでいないプラスミドを同定
した。制限酵素消化によりCELOの位置35,870にある初めの方のAseI部位において
PacI部位を有するプラスミドを同定した。このプラスミドをpALMCELO_35870-429
79Pと名付けた。
実施例3
ファイバー遺伝子が欠失し、注目している遺伝子で置換されたCELOウイルスベ
クターの調製
CELOのファイバー遺伝子はnt27,060から33,920に至るHindIII断片上に含まれ
ている(HindIIIB断片。図1Bの制限地図参照)。この断片上でファイバー1遺伝
子をコードする配列はnt1,054から3,435にわたっている。5H3断片をBglII(nt1,
168で切断する)およびHpaI(3,440で切断する)で切断し、BglII末端をKlenow
酵素で埋め、プラスミドpCMVL(Plankら、1992)由来の平滑化したCMV/ルシ
フェラーゼ/βグロビン切断(cleavage)/ポリアデニル化シグナル断片にライゲ
ーションし、フィバー1配列のほとんど全部を欠き、ルシフェラーゼ発現ユニッ
トで置き換えられているプラスミドp5H_28227-30502(luc)を作製した。
CELO中の関連する制限切断部位は以下のとおりである:
BglII A`GATC_T
切断位置: 0 5102 15979 23472 28227 37972 43804
サイズ: 5102 10877 7493 4755 9745 5832
HIndIII A`AGCT_T
切断位置: 0 1601 5626 17881 23327 27060 33920 38738
42845 43804
サイズ: 1601 4025 12255 5446 3733 6860 4818
4107 959
HpaI GTT`AAC
切断位置: 0 5503 20673 23355 30502 43804
サイズ: 5503 15170 2682 7147 13302
NotI GC`GGCC_GC
切断位置: 0 17389 43804
サイズ: 17389 26415
XbaI T`CTAG_A
切断位置: 0 1659 1988 28608 39268 41746 43804
サイズ: 1659 329 26620 10660 2478 2058
p5H_28227-30502(luc)に行った修飾を以下の手法で全CELOゲノムに導入した:CEL
O/ルシフェラーゼ/CELO断片をp5H_28227-30502(luc)からHindIII断片として切
り出した。この断片を26kb XbaI断片(CELOヌクレオチド1988-28608)とpCELO7
由来の末端HpaI断片(これはHpalで切断することによって得られ、CELOウイルス
の左側端とpBR327配列を含み、HpaI部位によって同定される)と組換えを起こさ
せた。3つのDNA断片(それぞれ約50ng)を水中で混合し上述の
通りJC8679にエレクトロポレーションした。
実施例4
CELOゲノム中へのレポーター遺伝子(ルシフェラーゼ)の挿入
i)CMVルシフェラーゼ構築物を含む左側末端断片の調製
7R1と名付けたEcoRI断片(位置79から8877のヌクレオチド)をpAAALMというpS
P65誘導体(WO 95/33062に記載されている)にクローニングした。このプラスミ
ドをDAMメチラーゼ陰性株、JM110にトランスフォーメーションし、断片中のClaI
部位の切断が可能となるようにした。このプラスミドを精製し、ClaI(位置1083)
、および、NcoI(位置4334)で切断しKlenow酵素でオーバーハングしている末端
を埋め、平滑化したCMV/ルシフェラーゼ/β-グロビン切断/ポリアデニル化シグ
ナル(Plankら、1992)にライゲーションした。得られたプラスミドをp7R1_1083
-4334Lucと名付けた。
ii)ルシフェラーゼ左側端断片の完全な(全長)CELO配列への組換え
プラスミドp7R1_1083-4334LucをEco47 IIIで切断したが、これはCELOヌクレオ
チドの937、1292、2300および8406番(ヌクレオチド1292と2300はp7R1_1083-433
4Lucでは存在しない)で切断するもので、CELOnt937-1083/CMVLusPA/CELOnt4333
4-8406の配列を含む大きな断片を遊離する。この断片をpCELO7中に組換えた。pC
ELO7をCELOnt7433の唯一のPmeI部位で切断し仔ウシ腸フォスファターゼで徹底的
に脱リン酸した。直線化したpCELO7を、およそ3〜5倍過剰モルのCELOnt937-10
83/CMVLusPA/CELOnt43334-8406と混合した。この混合物を菌株JC8679にエレクト
ロポレーションし、アンピシリン耐性コロニーを、求める組換えDNAを含むプラ
スミドについて調べた。正しいプラスミドを同定し、制限酵素解析によって特徴
を明らかにし、pCELOLucIと名付けた。
iii)ルシフェラーゼを発現するCELOウイルスは、上述のようにpCELOLucIを初代
ニワトリ胚腎臓細胞にトランスフェクションすることによって調製した。
実施例5
プラスミド上に含まれるCELOウイルスゲノムコピーからのCELOベクターの調製
DraIII部位(元のCELOウイルスゲノムのnt34,426に含まれる)とXhoI部位(元の
CELOウイルスゲノムのnt36,648に含まれる)の間の領域をプラスミドpAALMH3か
ら除去したが、このプラスミドはpAALMにクローニングした、nt33,920からnt38,
738のHindIII断片を含むものである。次に、これをT4-DNAポリメラーゼで処理し
て、平滑末端を生成させ、CMV/ルシフェラーゼ/β-グロビン断片(実施例4参照
)とライゲーションした。このようにして、プラスミドp7H3Δ34426-36648Lucを
得た。CELO/ルシフェラーゼ/CELO断片をHindIII断片上で切断し、位置35,694に
一度だけ現れるFseI部位を介した組換えによりpCELO7のCELOゲノム中に挿入した
。これによって、プラスミドpCELOΔ34426-36648Lucが作られた。SpeIでの消化
とニワトリ胚腎臓細胞へのトランスフェクションによりウイルスCELOΔ34426-36
648Lucを生成させた。次にルシフェラーゼの配列を注目している他の遺伝子に置
き換えることにより更に挿入を行ったが、これには、ルシフェラーゼ配列と共に
導入された、一度しか現れないPacI部位を用いた。図6は、実施例で用いたクロ
ーニングストラテジーを一般的な形で示したものである:小さなCELO断片を(制
限部位Cを有する)プラスミドにサブクローニングし;このプラスミドに一度し
か現れない制限部位AおよびBを外来DNAによってこの配列を置き換えるために
使用する。次のステップとして、CELO配列の間に外来DNAを含んだ断片全体をプ
ラスミドから切り出し、CELO DNA全体を含み、CELO-DNAのみを1箇所だけ切断す
る制限酵素Dで切断しておいたプラスミドと混合する。この混合物でバクテリア
(例えば、菌株JC8679;Olinerら、1993;あるいは同様な組換え能をもった他の
菌株)をトランスフォーメーションし;組換えにより外来DNAをCELOウイルスゲ
ノム中のインサートとして含む求めるプラスミドを産生する。
実施例6
CELO中の7R1欠失および/または9R1欠失を相補する、ウズラ細胞株の調製
プラスミドpX7R1およびpX9R1(WO 95/33062に記載されている)をWO 93/07283
に記載されたようにトランスフェクションにより、初代ウズラ胚腎あるいは
肝臓細胞に導入した。トランスフェクションの4日後、細胞をトリプシン処理し
、もとの密度の1/5でまいた。この細胞にFCK培地を週に2度供給した。クローン
化した株を拡張し、7R1、9R1プラスミドのいずれか、または両方のプラスミドを
もつクローンをPCR解析によって同定した。組み込まれたプラスミドのRNA発現は
ノーザン解析によって測定した。
実施例7
a)ORF794dUTPase遺伝子に変異のあるCELOウイルスゲノムの調製
pWuΔdutというプラスミドをpWu-H35(実施例1cを見よ)中のORF794由来の5
40bp AflIII-SacI断片を除去することによって作製した。pCELOΔdutを作製する
ために、pWuΔdutをHindIIIで直線化し、エビアルカリフオォスファターゼを用
いて脱リン酸した。ゲル精製の後、このDNAを精製CELO DNAと混合し大腸菌BJ518
3(Degryse、1996)をアンピシリン耐性にトランスフォーメーションするのに使
用した。得られたアンピシリン耐性バクテリアコロニーからDNAを抽出し、大腸
菌DH5aをこれによりトランスフォーメーションした。これらのバクテリアから抽
出したDNAを制限酵素マッピングにより解析して組換えウイルスプラスミドを同
定した。クローンの素性は制限酵素マッピングにより決定した(図7;図中でpW
u-H35は「pWu」と示されている。)野生型プラスミドpWu-H35をHindIIIおよびSp
eIで消化すると2944bp、1607bpおよび961bpの断片が生成される(トラック2)。d
UTPaseを変異させる欠失はこの1607bp断片を1071bp断片に変換する(トラック3
;修飾断片はアステリスクで印をつけた)。完全なCELO配列、または、完全なCEL
O配列にdUTPase変異を加えたプラスミドを、SpeI/HindIII消化で解析し1607bp
断片が961bp断片に変化するという(トラック4および5)同じ変異が示された
。
b)ニワトリ細胞からの組換えCELOクローンの調製
6μgのpCELO7(実施例1dを見よ)あるは6μgのpCELOΔdut(上述のように
、Spelで消化)をニワトリ初代胚腎臓細胞(2.5cmのウェルに約500,000個の細胞
)に、ポリエチレンアミン(PEI)/アデノウイルス複合体を用いてトランスフェ
クションするのに使用した。このために、Qiagen精製DNAをCottenら(19
94)に記載されたようにリポ多糖を除去するためにTritonX-114で抽出した。250
μlの20mM HEPES、pH7.4に溶解した6μgの消化したDNAを希釈してトランスフ
ェクション複合体を調製した。20μlの10mM PEI(分子量2,000、pH7)を250μ
lの20mM HEPES、pH7.4で希釈した。PEI溶液をDNA溶液に1滴ずつ加え、環境温
度で20分間インキュベーションし、1.5μlのアデノウイルス調製物(ソラレン/
U-不活性化アデノウイルス5型、1.5x1012粒子/ml)と混合した。さらに20分後
、この複合体を血清を含まないDMEM中の細胞に加えた(250μlの複合体を1.25ml
の培地へ)。培地を通常の増殖培地(血清入り)に交換し4〜5日後細胞を集め
、再び100μlのHBS中に取り、2分間超音波処理した。この超音波処理物(継代
第1代のウイルス)の10μl分取物を、細胞培養プレートの2.5cmウェル中の同
じ数のニワトリ初代胚腎臓細胞に感染させるために使用した。さらに4〜5日後
、細胞変性効果を測定するために細胞を数えた(CPE終結点アッセイあるいはプラ
ークアッセイ、PreciousとRussel、1985)。最初のステップのように細胞を集め(
継代第2代のウイルス)、新しいニワトリ細胞に感染させるために使用した;こ
れらの細胞を収穫することにより第3代のウイルスを生成させ、この解析を図8
に示してある。
c)ウエスタンブロット
ウイルス感染した細胞を集め、HBS中にとり、超音波処理した。一定量を5x
チャージバッファー(250mM Tris-Cl、pH6.8、500mM DTT、10%SDS、0.5%ブロ
モフェノールブルー、50%グリセロール)と混合し、95℃で3分間加熱し、10%
ポリアクリルアミドゲルで泳動させた。タンパク質をニトロセルロースに転写し
、5%スキムミルク/TBST(10mM Tris-Cl、pH7.4、150mM NaCl、0.05% Tween
20)中で一晩ブロッキングした。ウイルスタンパク質はウサギの抗CELO抗血清(
1:1000)と、抗ウサギ西洋ワサビペルオキシダーゼ(DAKO;1:20000)を用いて
顕在化させ、ECL(Amersham)で目に見えるようにした。CELOウイルス(2.5x101 2
ウイルス粒子/ml)を対照として用いた。ウサギ血清はCsCl-精製CELOウイルス
を用いて調製され、60℃で30分問加熱失活させた。
d)ウイルスDNAの抽出
ウイルス感染細胞を集め、100μlのHBS/0.1%SDS/1g/mlプロテイナーゼKに
取り、56度で1時間インキュベーションしフェノール/クロロホルムで抽出した
。DNAはエタノールで沈殿させた。解析することにより、直線化したプラスミドp
WuΔdutとCELO DNAとの間の組み替えにより2つの型のプラスミドが作られるこ
とが示された。dUTPase変異の左側末端への組換えにより野生型CELOゲノムが作
り出され;dUTPase変異の右側末端での組換えはdUTPase変異をもつCELOゲノムを
作り出す。
CELO DNAとCELO-Δdut-DNAのいずれによるニワトリ初代胚細胞の感染でも、36
時間後に、膨潤した、剥がれた細胞の形で細胞変性効果を生み出したが、一方対
照細胞(空のベクター(Bluescript pBS、Stratagene))でトランスフェクショ
ンされた細胞のライセートで処理されている)は、形態上健全のままであった。
ウエスタンブロット解析により、CELOウイルスとプラスミドDNAによって作り
出されたCELOΔdutウイルスは、9日齢のニワトリ受精卵中で増殖させた野生型
ウイルスと区別できないことが示された。
結局、本実施例で行ったテストにより、pCELO7は生存可能なCELOウイルスゲノ
ムをコードしていることが示された。SpeIで切り出してニワトリ初代胚腎臓細胞
ヘトランスフェクションすると、このDNAは感染性のある、継代可能なウイルス
を生成する。第1および第2代のウイルスライセートはニワトリ初代胚腎臓細胞
に対して細胞変性効果を起こす。これらのライセートが超音波処理によって作製
されており、第2代および3代の感染におけるCPEが、ライセート中に残ってい
たプラスミドDNAに由来するウイルス遺伝子の発現のためかもしれないという可
能性は除外されることは注意すべきである;プラスミドDNAはライセートを作製
するために使用した方法に耐えるとは考えられない。さらに、各回の感染でCPE
を起こす病原体の100倍の増幅が見られた;このことはウイルスの増殖に従うも
ので、最初のトランスフェクションに由来する残存プラスミドDNAの1度の継代
に従ったものではない。
CELOゲノム中の、塩基対番号609のAflIII部位と塩基対番号1145のSacI部位の
間が除去され、dUTPaseをコードするオープンリーディングフレームが破壊され
る540bpの欠失により、ニワトリ初代胚細胞中でも生存可能なウイルスゲノ
ムが生成される。このように、dUTPase遺伝子とともに細胞培養における増殖に
必要でない遺伝子が同定された。
表1
CELOウイルス配列、公表されたもの、またはデータバンクからのもの 表2A CELOウイルスゲノムの構成表2A. 続き表2B 帰属のないオープンリーディングフレーム、99アミノ酸残基よりも大
きいもの表3 組換えアデノウイルスワクチン
表4 CELOウイルスゲノムの特徴表4.続き
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C12N 5/10 C12N 7/00
7/00 C12N 5/00 B
//(C12N 15/09 ZNA
C12R 1:92)
(72)発明者 キオッカ スザンナ
イタリア イ―20129 ミラノ ヴィア
マルコーナ 93
(72)発明者 クルツバウアー ロベルト
オーストリア アー3470 キルヒベルク
フーベルトゥスガッセ 1―7
(72)発明者 シャッフナー ゴットホールト
オーストリア アー1040 ウィーン アル
ジェンティニアーシュトラーセ 36