JP2000510514A - 融解成分を使用するポリマーセメントからのイオン性汚染物の除去 - Google Patents

融解成分を使用するポリマーセメントからのイオン性汚染物の除去

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JP2000510514A JP09540547A JP54054797A JP2000510514A JP 2000510514 A JP2000510514 A JP 2000510514A JP 09540547 A JP09540547 A JP 09540547A JP 54054797 A JP54054797 A JP 54054797A JP 2000510514 A JP2000510514 A JP 2000510514A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、イオン性汚染物を含有するポリマーセメントからイオン性汚染物を除去するための方法であって:i)イオン性汚染物と反応する能力のある融解成分をポリマーセメントと接触させ;及びii)その様にして得たポリマーセメントから融解成分を分離することからなる方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 融解成分を使用するポリマーセメントからのイオン性汚染物の除去 本発明はポリマーセメントからイオン性汚染物を除去する方法に関する。 多くの重合操作は金属触媒を使用する。生産性が極度に高い場合又は最終用途 が純粋なポリマーを必要としないときは、金属は単に組成中に残すことができる 。しかし、多くの場合、金属はポリマーを使用可能にする前に除去しなければな らない。 濾過は不溶性金属汚染物を除去する方法として長い間、知られている。しかし 、粘性のあるポリマー溶液の濾過は通常、遅く費用がかかる。金属を酸又はキレ ートの水溶液により抽出することが知られている。この手法はしばしば乳化物の 形成、静置時間の長いこと、又は水による有機相の飽和を伴なうため、満足でき ない。又、ポリマー、特にエラストマーを分解することなくどの程度厳しく取り 扱うことができるかに制限がある。 本発明の一つの目的はポリマーセメントからイオン性汚染物を除去する方法を 提供することである。 従って、本発明はイオン性汚染物を含有するポリマーセメン トからイオン性汚染物を除去するための方法であって、 i) イオン性汚染物と反応し得る融解成分(moltencomponent)をポリマー セメントと接触させ;及び ii) その様にして得たポリマーセメントから融解成分を分離することからな る方法を提供する。 この方法により乳化物形成は有利にも回避され得る。 図1に開始剤除去を含む重合プロセス、続く水素化及びポリマーセメント回収 の流れ図を示し;図2にポリマーを生成し、水素化し、その後に金属汚染物を除 去する本発明の他の実施態様の流れ図を示す。 本発明によれば、ポリマー溶液からのリチウム触媒残渣のようなイオン性汚染 物を除去するために重硫酸塩のような融解成分を使用するとき、乳化物形成が回 避されることが見出された。これは更に、融解相は実質的に有機相より高密度で あるので、処理完了後に、より容易な分離を可能とする利点がある。更に、大量 の水を導入することを回避するために効果の減少を容認することなしに、融解シ ステムは水性組成物が有するより大きな汚染物除去能力を有する。 融解成分はイオン性汚染物除去に使用する条件で液体であり、 著しくポリマーを傷めることがなく汚染物と反応する能力があればいかなる材料 でもよい。適切には、融解成分は塩又は塩水和物である。酸塩、有機酸、キレー ト剤、及び塩の共融混合物が適切である。リチウム触媒によるエラストマーから の開始剤除去は、30〜150℃の温度、好ましくは50〜80℃の温度、そし て更に好ましくは60〜70℃の温度で適切に実施することができる。この様に 58.5℃で融解する重硫酸ナトリウム一水和物は、その融点と酸性プロトン源 を提供する能力の故に、かくのごとき反応に理想的である。一塩基性燐酸ナトリ ウム二水和物(二水素燐酸ナトリウム二水和物)、オルト亜燐酸ナトリウム五水 和物、酸性亜燐酸ナトリウム五水和物、及び硫酸ナトリウム十水和物も使用でき るが、水和の水量が大きいので、それ程望ましくない。 本発明によって、望ましくないイオン性汚染物は、ポリマーの真溶液又は液体 希釈剤中の懸濁物であってもどのポリマーセメントからでも除去することができ る。イオン性汚染物は同じタイプのイオン性汚染物であっても又、異なるタイプ のイオン性汚染物であってもよい。一般に、本発明の方法は有機溶媒中又はポリ マー調製に使われたモノマー中のポリマー溶液から金 属イオンを除去するために使われる。 除去される不純物は通常、重合触媒からの又は次の水素化のごとき処理に使わ れた触媒からの金属イオンであるが、本発明はその他のどの望ましくないイオン 、特にカチオン(アンモニウムイオンのような成分を含む)の除去のためにも応 用することができる。この様に、本発明によりポリマーセメントから除去可能な 金属イオンは、リチウム、ニッケル及びアルミニウムイオンを含む。金属が金属 の形態(すなわちゼロ価金属)で存在し得る場合には、組成物は金属を金属イオ ンに転化する酸化処理にかけることができる。 融解成分と除去されるイオン性汚染物の間には、化学反応が起こり得ることを 保証する十分な接触がなければならない。多分、この除去は次の例示式に示され るごとく、過剰の重硫酸ナトリウム一水和物とエラストマー(二リチウム開始剤 を使い、続いて酸化エチレンにより反応を停止して酸素を各末端のリチウムとポ リマー鎖の間に導入して調製された)の溶液とのイオン交換により進行する。 2NaHSO4・H2O(1)xs+Li−O〜O−Li →2NaLiSO4+HO〜OH +xsNaHSO4・H2O 上述した様に、水素化反応からの残留ニッケルのごとき金属状態の汚染物の場 合、抽出の前に次に記すごとき酸化が必要であろう。 Ni0+H2O+1/2O2→Ni+2+2OH- その後 2NaHSO4・H2O+Ni+2+2OH- →Na2Ni(SO42+2H2O イオン交換又は、リチウムアルコキシドの重硫酸ナトリウム一水和物又は、他 の適切な融解塩による中和の後、生成する硫酸ナトリウムリチウムは融解した過 剰の重硫酸一水和物中に溶解することができる。有機相より密度の高い融解塩は 迅速な相分離を可能とし、水抽出系を使う場合に遭遇する乳化問題を回避する。 本発明の方法は連続又はバッチ基準で最短1分間又は最長24時間の接触時間 で適切に実施することができる。好ましくは接触時間は5分間〜5時間、更に好 ましくは10分〜2.5時間の範囲である。 接触は攪拌、振とう又はスタチックミキサーを使用した翻転(tumbling)、ミ キサーセトラー、遠心接触機又はその他の通常の装置により実施することができ る。2相を並流的又は向 流的に通過させることによって(例えば回転パドルを備えたカラムを通して)、 連続的方法が実現され得る。 反応終了時に連続又はバッチプロセスいずれが使用されても、反応物を単に静 置させるだけで足り、静置は融解相の密度のために非常に迅速に起こる。この時 点で、2相をデカンテーション又は低相のドレーン抜取りのごとき汎用手法によ りバッチ又は連続いずれの様式でも分離することができる。好ましくは分離は界 面を検知するサイトガラス又は伝導度プローブを使い、デカンテーションにより 行われる。 融解成分は通常、除去物質を含むより高密度の連続液相を得るために、イオン 性汚染物との反応に必要な量に対して過剰量が使用される。このように、融解成 分の不純物に対する比は当量基準(リチウムイオンを除去する水素硫酸ナトリウ ム一水和物の場合、モル基準と同じである)で、2:1〜200:1の範囲であ ることができる。好ましくは、2:1〜100:1の範囲の当量比を使う。更に 好ましくは2:1〜30:1の当量比である。実際には、200:1を越えても 抽出の利点は少ししか無くしかもより高価になるので、上限は経済的条件によっ てのみ設定される。 アルカリ金属開始重合で生成するポリマーは、時々は反応物混合物からの回収 の前に更に精製することなく使用される。しかし、しばしば脂肪族不飽和の少な いポリマーが望まれるので、水素化工程か必要となる。これはポリマー回収の前 に実施するのが好ましく、触媒を使い反応組成物に追加の金属を加える可能性が ある。或る場合には、アニオン重合で生成したポリマー溶液からのアルカリ金属 の除去が、水素化の前に有利である。従って、本発明は、リチウムのごとき金属 汚染物を重合後直ちに除去し、続いて除去されたイオン性汚染物を含有する相を 分離し、ポリマーの直接回収又は回収の前にポリマーの水素化をすることに使う ことができる。特に、最終生成物が水素化されていることが望ましいジリチウム 開始重合では、本発明を水素化前のリチウムイオンを除去するために使うことが 好ましい。水素化技術は例えば米国特許第3,700,633号及び米国特許第 4,970,254号に記載されており、本発明の参考として組み込む。 代替として、水素化をアルカリ金属開始剤の存在で実施し、その後、アルカリ 金属開始剤と水素化触媒カチオンの両方を除去することができる。 ある場合にはポリマー鎖特にエラストマーポリマーの末端に官能基を結合する ことが好ましい。これは単にジリチウム開始剤に、ポリマーの各末端に末端リチ ウム−酸素構造を与える酸化エチレンのごとき停止剤を加えることにより行うこ とができる。しかし、このようなポリマーはゲル生成の傾向がある。モノリチウ ム開始剤から生成したポリマーは酸化エチレンにより停止して、官能基結合に使 い得るO−Li構造を一末端に与える停止が可能であるが、これは他末端を官能 基のないまま放置する。最近、保護官能基開始剤(PFI)と呼ばれるものを使 い、各末端に官能基を付与する技術が開発された。かかる技術は米国特許第5, 416,168号及びWO91/12277に記載されており、本発明の参考と して組み込む。これらの方法は構造R”OR’Li[式中、R”は保護基であり 、すなわちR3SiOR’Li(式中、R基はアルキル又は一対のアルキル基及 び水素である)、R’はアルキレン基である]を有する開始剤を使う。重合が完 了した後、酸化エチレンによる停止は一末端に通常のLiO−ポリマー構造を生 じ、保護基により保護された他の末端には変化を生じない。その後、保護シリル 基は「脱保護」と呼ばれる技術により除去することができる。 かかる保護官能基開始剤システムにおいて融解成分を使用すると「脱保護」と好 ましくない金属汚染物の除去が起こることが見出されており、これは本発明によ るものである。この全方法は次の通り実施することが可能であり、この場合、保 護官能基開始剤への前駆体はトリメチルシリルクロライドと3−クロロ−2,2 −ジメチルプロパノールから生成される。この生成物はリチウムと反応して開始 剤を与える。その後、ポリマーは1,3−ブタジエンのごときモノマーから形成 され、反応は酸化エチレンにより停止される。その後、本発明に従い融解成分を 使い「脱保護」し、かくして一末端から有機シリル基を除去し、他の末端からリ チウムを除去する。 これは広い意味では次のごとくである。 これは更に特定的には次のごとくである。 ポリマーセメント中に存在するポリマーは、適切には共役ジエン、モノビニル 芳香族炭化水素又はこれらとの混合物からなる群から選択されるモノマーを上に 記載した保護官能基開始剤により重合して作られる。ポリマーセメントはモノマ ー又は他の適切な溶媒中に溶解したポリマーを意味する。適切には、ポリマーは ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレンコポリマー、ブタジ エン−スチレンコポリマー及びイソプレン−スチレンコポリマーからなる群から 選択される。好ましくは、ポリマーは少なくとも一つのポリ(モノビニル−芳香 族炭化水素)ブロックと少なくとも一つのポリ(共役ジエン)ブロックを含むブ ロックコポリマー組成を含む。 説明のために図1に本発明の一つの実施態様を示すが、この図において、モノ マー、溶媒及び触媒は供給ライン10を経由 して、反応器12からなる反応域に導入される。反応混合物は軸16により回転 させる羽根14により攪拌される。リチウム末端ポリマーと溶媒を含むポリマー セメントは第一輸送ライン18により抜き出され、接触容器20からなるリチウ ム除去域へ導入され、その内容物は攪拌機手段22(軸16及び羽根14と同様 である)により混合される。融解重硫酸ナトリウム一水和物は貯蔵容器24から なる貯蔵域から接触容器20へ第二の輸送ライン26を経由して運ばれる。重硫 酸ナトリウム一水和物を容器24内で通常の加熱手段(図示されてない)により 加熱して融解状態にする。ポリマーセメントからリチウムを除去した結果として 得られる過剰重硫酸ナトリウム一水和物を含有する重い低相を接触容器20から リチルム含有塩除去ライン28を経由して抜き取る。部分的に消費された塩の一 部は弁31で制御される第一回収ライン30を経由して回収することができるが 、Ni及びAC除去に必要な塩は第三の輸送ライン32を経由して触媒除去容器 34からなる水素化触媒除去域へ運ばれる。もし望ましければ、接触容器20中 でより高い塩のポリマーセメントに対する比を与えるために過剰の融解塩を使う ことができる。これを行う場合、過剰分は弁37で制御され るライン35を経由して除去し貯蔵容器24にリサイクルすることができる。触 媒除去容器の内容物は混合手段36(軸16及び羽根14と同様である)により 混合される。この触媒除去は有機又は無機酸のごとき通常の手法により行うこと ができるが、好ましくは、リチウム除去に使われる追加の融解物質、すなわち融 解重硫酸ナトリウム一水和物との接触により行われる。先に示したごとくライン 32を経由して導入される重硫酸ナトリウム一水和物はもし必要があれば通常の 加熱手段(図示されてない)によって再加熱することができる。溶解したリチウ ム、ニッケル及びアルミニウムの硫酸塩を含有するより重い融解過剰重硫酸ナト リウム一水和物相は、水素化触媒を含有する塩除去ライン38を経由して抜き取 られ、完成ポリマーセメントは製品回収ライン40を経由して除去される。所望 であれば、触媒除去容器34は、高い塩対ポリマーセメント比を得るために過剰 の融解塩を使い操作することができる。この過剰はその後、弁44により制御さ れるライン42を経由して抜き取って貯蔵容器24へリサイクルされる。その後 、残留する部分消費した塩は弁48により制御されるライン46を経由して回収 される。仕込み塩は仕込みライン50を経由して導入される。これは新 しい塩、又はライン30及び/又は46を経由して回収し精製された塩のいずれ であってもよい。 リチウム開始エラストマー重合において本質的に無水条件を維持して鎖の不充 分な停止を避けることが望ましく、又、ポリマーセメント中の水は乳化形成の可 能性ある故に好ましくないので、系全体を通じて本質的に無水条件を維持するこ とが好ましい。 したがって、リチウム除去域からのポリマーセメント排出物は任意に第四の輸 送ライン49を経由して攪拌機手段53を有する乾燥容器51からなる乾燥域へ 輸送される。貯留容器47で定義される貯留域からの重硫酸ナトリウムは第五ラ イン55を経由して乾燥容器51へ輸送され、そこで水は吸収されて重硫酸ナト リウム一水和物を生成し、これは第六の輸送ライン57を経由して貯蔵容器24 へ輸送される。ポリマーセメントは直接に接触容器20から弁63で制御された ライン59を経由して、又は任意に乾燥容器51から第七の輸送ライン54を経 由して、水素化容器52からなる水素化域へ導入され、ここで通常のニッケルア ルミニウム水素触媒のごとき触媒と及び水素(これらは全て単独ライン又は多数 ラインであることができ る導入手段56を経由して導入することができる)と接触させる。通常の水素化 に有効な水素化触媒との通常の接触の後に、この様に水素化したポリマーセメン トは水素化ポリマー抜き取りライン58を経由して抜き取られ、水素化触媒除去 容器34中へ導入される。 代替として、他の水除去法を使うことができるが、これはLi除去工程へのリ サイクルの利点を放棄することになる。 図2に示される通り、反応器12からのポリマーセメントは、図1のライン5 4に相当するライン60を経由して水素化容器52に導入され、図1中のごとき 最初のリチウム除去工程がなく、流出物はこの工程で乾燥しているべきなので通 常、乾燥工程がないことを理解されたい。水素化容器52からの流出物はライン 58を経由して除去され、脱保護容器61からなる触媒除去及び脱保護複合域中 に導入される。重硫酸ナトリウム一水和物は代替貯蔵容器62により定義される 代替貯蔵域から第八の輸送ライン64を経由して脱保護容器61中に導入され、 ここで攪拌機66によってポリマーセメントと接触させる。脱保護からのリチウ ム及びニッケルとアルミニウム水素化触媒の両方を含有する過剰重硫酸ナトリウ ム一水和物のより重い融解相 は金属含有塩除去ライン68を経由して抜き取られ、ポリマーセメントは代替製 品除去ライン70を経由して抜き取られる。脱保護容器61中の高い塩対ポリマ ーセメント比を得ることが望ましければ、脱保護容器61は過剰の融解塩で操作 することができる。その後、この過剰はライン72を経由して抜き取られ、弁7 4で制御されるライン72を経由して代替貯蔵容器62へリサイクルされる。部 分的に消費された塩は、リサイクル、投棄又は精製のために、ライン78で制御 されたライン76を経由して除去される。 この様に、本発明のこの実施態様によって、α−ω−ジオールポリマーはジリ チウム開始剤又は保護官能基開始剤を使って生成される。PFIの一つのファミ リーは保護シラノール基の加水分解によりポリマー分子中のヒドロキシ官能性を 生成して末端アルコールを生成する。図2に示されるごとく、本発明のこの態様 は同時に、(1)OH末端ポリマーを生成する保護基の加水分解;(2)ポリマ ー合成中に結合する金属の除去(Li)、及び(3)任意の水素化中に導入され る金属の除去(Ni及びAl)を可能にする。 さて、本発明は次の実施例により説明されるであろう。実施例 実施例 1 水素化前のポリマーセメントからのリチウムの除去 最初にジャケット付き釜に、sec−ブチルリチウムで開始したブタジエンベ ースのモノポリマーのシクロヘキサン中の20重量%溶液613g、及び重硫酸 ナトリウム一水和物68.7gを充填する。その後、この混合物を500rpm でパドル撹拌機により撹拌し、水和塩が融解する65℃に加熱する。混合物をこ のやり方で2時間撹拌し、その後、冷却にまかせる。有機相のリチウム含量は3 59ppmから7ppmに減少し、容易に水素化して97%の不飽和を除去した 。実施例 2 ポリマーセメントからのリチウム、ニッケル、及びアルミニウムの除去;シラノ ール保護基の加水分解によるヒドロキシド官能性の同時生成を伴なう 同様なやり方で、ブタジエンをシリコン−ベース保護官能基開始剤で重合して 生成したポリマーの20%シクロヘキサン溶液410gを、重硫酸ナトリウム一 水和物46.5gと共にジャケット付き釜中に入れた。この混合物を塩が融解す る64℃ に加熱して、5%酸素を含む窒素の気体混合物を溶液中に徐々に泡立たせて撹拌 した。溶液中の残留金属の水準は次に示すとおり減少した。 処理前 処理後 Li 169ppm 5ppm Ni 59ppm <2ppm Al 62ppm <2ppm 同時にシリコン−ベース保護基は完全に加水分解され、これはプロトンNMR 及びHPLCで定量した。実施例 3 二水素燐酸ナトリウム二水和物によるポリマーセメントからのLi、Ni、及び Alの除去 ブタジエンをシリコン−ベース保護官能基開始剤で重合して生成したポリマー の20%溶液の600gを、二水素燐酸ナトリウム二水和物の60gと接触させ 、塩が融解する73℃に加熱して、同様なやり方で6時間攪拌した。燐酸塩によ る処理により残留金属の水準は次に示すとおり実質的に減少した。処理前 処理後 Li 390ppm 61ppm Ni 181ppm 96ppm Al 165ppm 86ppm 以上から、本発明によりイオン性汚染物を非常に魅力的にポリマーセメントから 除去することが明らかになった。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年5月29日(1998.5.29) 【補正内容】 明細書 融解成分を使用するポリマーセメントからのイオン性汚染物の除去 本発明はポリマーセメントからイオン性汚染物を除去する方法に関する。 多くの重合操作は金属触媒を使用する。生産性が極度に高い場合又は最終用途 が純粋なポリマーを必要としないときは、金属は単に組成中に残すことができる 。しかし、多くの場合、金属はポリマーを使用可能にする前に除去しなければな らない。 濾過は不溶性金属汚染物を除去する方法として長い間、知られている。しかし 、粘性のあるポリマー溶液の濾過は通常、遅く費用がかかる。金属を酸又はキレ ートの水溶液により抽出することが知られている。この手法はしばしば乳化物の 形成、静置時間の長いこと、又は水による有機相の飽和を伴なうため、満足でき ない。又、ポリマー、特にエラストマーを分解することなくどの程度厳しく取り 扱うことができるかに制限がある。論じられた方法の例は米国特許第2,787 ,644号、第2,999,891号及び第5,177,391号;英国特許出 願第776,682号及びドイツ特許出願第3,520,103 号に見られる。 本発明の一つの目的はポリマーセメントからイオン性汚染物を除去する方法を 提供することである。 従って、本発明はイオン性汚染物を含有するポリマーセメントからイオン性汚 染物を除去するための方法であって、 i) イオン性汚染物と反応し得る塩又は金属水和物である融解成分をポリマー セメントと接触させ;及び ii) その様にして得たポリマーセメントから融解成分を分離することからな る方法を提供する。 この方法により乳化物形成は有利にも回避され得る。 図1に開始剤除去、続く水素化及びポリマーセメント回収を含む重合プロセス の流れ図を示し;図2にポリマーを生成し、水素化し、そして金属汚染物を除去 する本発明の代替の様態の流れ図を示す。 本発明により、ポリマー溶液からのリチウム触媒残渣のごときイオン性汚染物 の除去に重硫酸塩のごとき融解成分の使用は乳化物形成を回避することが見出さ れた。これは更に、融解相は実質的に有機相より高密度であるので、処理完了後 に、より容易な分離を可能とする利点がある。更に、大量の水を導入することを 回避する目的で効果の減少を容認することなしに、融解システムは水性組成物が 有するより大きな汚染物除去能力を有する。 融解成分は、イオン性汚染物除去に使用する条件で液体であり著しくポリマー を傷めることがなく汚染物と反応する能力があるいかなる塩又は塩水和物である ことができる。酸塩、有機酸、キレート剤、及び塩の共融混合物が適切である。 リチウム触媒によるエラストマーからの開始剤除去は、30〜150℃の温度、 好ましくは50〜80℃の温度、そして更に好ましく は60〜70℃の温度で適切に実施することができる。この様に58.5℃で融 解する重硫酸ナトリウム一水和物は、その融点と酸性プロトン源を提供する能力 の故に、かくのごとき反応に理想的である。 或る場合には、アニオン重合で生成したポリマー溶液からのアルカリ金属の除去 が、水素化の前に有利である。従って、本発明は、リチウムのごとき金属汚染物 を重合後直ちに除去し、続いて除去されたイオン性汚染物を含有する相を分離し 、ポリマーの直接回収又は回収の前にポリマーの水素化をすることに使うことが できる。特に、最終生成物が水素化されていることが望ましいジリチウム開始重 合では、本発明を水素化前のリチウムイオンを除去するために使うことが望まし い。水素化技術は例えば米国特許第3,700,633号及び米国特許第4,9 70,254号に記載されている。 代替として、水素化をアルカリ金属開始剤の存在で実施し、その後、アルカリ 金属開始剤と水素化触媒カチオンの両方を除去することができる。 ある場合にはポリマー鎖特にエラストマーポリマーの末端に官能基を結合する ことが好ましい。これは単にジリチウム開始剤に、ポリマーの各末端に末端リチ ウム−酸素構造を与える酸化エチレンのごとき停止剤を加えることにより行うこ とができる。しかし、このようなポリマーはゲル生成の傾向がある。モノリチウ ム開始剤から生成したポリマーは酸化エチレンにより 停止して、官能基結合に使い得るO−Li構造を一末端に与える停止が可能であ るが、これは他末端を官能基のないまま放置する。最近、保護官能基開始剤(P FI)と呼ばれるものを使い、各末端に官能基を付与する技術が開発された。か かる技術は米国特許第5,416,168号及びWO91/12277に記載さ れている。これらのプロセスは構造R”OR’Li[式中、R”は保護基であり 、すなわちR3SiOR’Li(式中、R基はアルキル又は一対のアルキル基及 び水素である)、R’はアルキレン基である]を有する開始剤を使う。重合が完 了した後、酸化エチレンによる停止は一末端に通常のLiO−ポリマー構造を生 じ、保護基により保護された他の末端には変化を生じない。その後、保護シリル 基は「脱保護」と呼ばれる技術により除去することができる。かかる保護官能基 開始剤システムにおいて融解成分を使用すると「脱保護」と好ましくない金属汚 染物の除去が起こることが見出されており、これは本発明によるものである。こ の全プロセスは次の通り実施することが可能であり、この場合、保護官能基開始 剤への前駆体はトリメチルシリルクロライドと3−クロロ−2,2−ジメチルプ ロパノールから生成される。この生成物はリチウムと反応して開始 剤を与える。その後、ポリマーは1,3−ブタジエンのごときモノマーから形成 され、反応は酸化エチレンにより停止される。その後、本発明に従い融解成分を 使い「脱保護」し、かくして一末端から有機シリル基を除去し、他の末端からリ チウムを除去する。 これは広い意味では次のごとくである。脱保護からのリチウム及びニッケルとアルミニウム水素化触媒の両方を含有する 過剰重硫酸ナトリウム一水和物のより重い融解相は金属含有塩除去ライン68を 経由して抜き取られ、ポリマーセメントは代替製品除去ライン70を経由して抜 き取られる。脱保護容器61中の高い塩対ポリマーセメント比を得ることが望ま しければ、脱保護容器61は過剰の融解塩で操作することができる。その後、こ の過剰はライン68を経由して抜き取られ、弁74で制御されるライン72を経 由して代替貯蔵容器62へリサイクルされる。部分的に消費された塩は、リサイ クル、投棄又は精製のために、弁78で制御されたライン76を経由して除去さ れる。 この様に、本発明のこの様態によって、α−ω−ジオールポリマーはジリチウ ム開始剤又は保護官能基開始剤を使って生成される。PFIの一つのファミリー は保護シラノール基の加水分解によりポリマー分子中のヒドロキシ官能性を生成 して末端アルコールを生成する。図2に示されるごとく、本発明のこの様態は同 時の(1)OH末端ポリマーを生成する保護基の加水分解;(2)ポリマー合成 中に結合する金属の除去(Li)、及び(3)任意の水素化中に導入される金属 の除去(Ni及び Al)を可能にする。 さて、本発明は次の実施例により説明されるであろう。実施例 実施例 1 水素化前のポリマーセメントからのリチウムの除去 最初にジャケット付き釜に、sec−ブチルリチウムで開始したブタジエンベ ースのモノポリマーのシクロヘキサン中の20重量%溶液613g、及び重硫酸 ナトリウム一水和物68.7gを充填する。その後、この混合物を500rpm でパドル撹拌機により攪拌し、水和塩が融解する65℃に加熱する。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年7月10日(1998.7.10) 【補正内容】 請求の範囲 1. イオン性汚染物を含有するポリマーセメントからイオン性汚染物を除去す るための方法であって、 i) イオン性汚染物と反応する能力のある塩又は金属水和物である融解成分を ポリマーセメントと接触させ;及び ii) その様にして得たポリマーセメントから融解成分を分離することからな る前記方法。 2. 当該イオン性汚染物がリチウム、ニッケル及びアルミニウムイオンを含む 請求項1に記載の方法。 3. ポリマーがポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレンコ ポリマー、ブタジエン−スチレンコポリマー及びイソプレン−スチレンコポリマ ーからなる群から選択される請求項1又は2に記載の方法。 4. 融解成分が、融解成分のイオン性汚染物に対するモル当量比が5:1〜1 00:1の範囲の量で存在する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 5. ポリマーセメントを融解塩成分と50〜80℃の範囲の温度で接触させる 請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。 6. 融解成分が重硫酸ナトリウム一水和物であり、イオン性汚染物がリチウム であり、そして重硫酸ナトリウム一水和物のリチウムに対するモル当量比が10 :1〜30:1の範囲にある請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。 7. 接触が5分間〜5時間の範囲の時間で実施される請求項1〜6のいずれか 一つに記載の方法。 8. ポリマーセメントがリチウム開始ポリマーをシクロヘキサン溶液中に含み 、これを10分〜2.5時間の範囲の時間に50〜80℃の範囲内の温度で融解 重硫酸ナトリウム一水和物と接触させ、その後、融解重硫酸ナトリウム一水和物 とイオン交換した結果として減少したリチウム含量を有する上部ポリマー相を液 −液相分離により得る請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),BR,CA,CN,J P,KR,MX (72)発明者 ベイス,キヤリー・アラン アメリカ合衆国、テキサス・77094、ヒユ ーストン、エメラルド・スプリングス・コ ート・1506

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. イオン性汚染物を含有するポリマーセメントからイオン性汚染物を除去す るための方法であって、 i) イオン性汚染物と反応し得る融解成分をポリマーセメントと接触させ;及 び ii) その様にして得たポリマーセメントから融解成分を分離することからな る前記方法。 2. 当該イオン性汚染物がリチウム、ニッケル及びアルミニウムイオンを含む 請求項1に記載の方法。 3. ポリマーがポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレンコ ポリマー、ブタジエン−スチレンコポリマー及びイソプレン−スチレンコポリマ ーからなる群から選択される請求項1又は2に記載の方法。 4. 融解成分が、融解成分のイオン性汚染物に対するモル当量比が5:1〜1 00:1の範囲の量で存在する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 5. ポリマーセメントを融解塩成分と50〜80℃の範囲の温度で接触させる 請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。 6. 融解成分が塩又は塩水和物である請求項1〜5のいずれか一つに記載の方 法。 7. 融解成分か重硫酸ナトリウム一水和物であり、イオン性汚染物がリチウム であり、そして重硫酸ナトリウム一水和物のリチウムに対するモル当量比が10 :1〜30:1の範囲にある請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。 8. 接触が5分間〜5時間の範囲の時間で実施される請求項1〜7のいずれか 一つに記載の方法。 9. ポリマーセメントがリチウム開始ポリマーをシクロヘキサン溶液中に含み 、これを10分〜2.5時間の範囲の時間に50〜80℃の範囲内の温度で融解 重硫酸ナトリウム一水和物と接触させ、その後、融解重硫酸ナトリウム一水和物 とイオン交換した結果として減少したリチウム含量を有する上部ポリマー相を液 −液相分離により得る請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
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