【発明の詳細な説明】
造影剤
本発明は、新規な多核クラスター、それらの調製物、及び画像診断、特にX線
画像でのそれらの使用、及びそのような部分を含む造影剤に関する。
全ての画像診断法は、体内の異なる構造からの異なる信号レベルの到達に基づ
く。従って、例えば、X線画像法においては、所定の体の構造が画像に見えるよ
うにするには、そのような構造によるX線減衰が周囲の組織のそれとは異ならな
ければならない。体の構造と、その周囲との信号の相違は、よくコントラストと
呼ばれ、画像診断法におけるコントラスト増強手段に多大な努力がなされてきた
。なぜなら、体の構造とその周囲とのコントラストが大きいほど、画像の質がよ
くなり、診断にあたる医師にとってそれらの価値が高くなるからである。尚、コ
ントラストが大きいほど、画像処理において、より小さな体の構造が見え得る。
すなわち、コントラストの増加により、空間的解像度が高くなる。
画像の診断の質は、画像処理における固有のノイズレベルに強く依存しており
、コントラストレベルとノイズレベルの比は、従って、効果的な画像診断におけ
る有効な診断の質的ファクターを表していることがわかる。
そのような診断の質的ファクターは、長い間改良されてきているが、依然とし
て重要な目標のままである。例えば、X線や超音波等の技術においては、診断の
質的ファクター改良へのアプローチの1つとして、画像化される体の部位へのコ
ントラスト増強物質、造影剤の導入が行われてきた。
従って、例えば、X線における早い時期の造影剤の例は、それらが分配される
体のゾーンでX線減衰を増強させる不溶性無機バリウム塩であった。もっと最近
では、X線造影剤の分野は、例えば、ナイコムドAS(Nycomed AS)から、オム
ニペーク アンド アミペーク(Omnipaque and Amipaque)の商標名で市販されて
いる物質を含有する可溶性ヨードが支配的であった。
X線造影剤に関する最近の研究の多くは、重金属イオンのアミノポリカルボン
酸(APCA)キレートに集中してきた。そして、多くの体の部位の効果的な画
像
化が、金属イオンの濃度が比較的高いと思われる体の部位の局所化が必要である
ことがわかり、ポリキラント(polychelant)、即ち複数の分離したキラント(che
lant)部分を持つ物質を、これを達成するために使用できるかもしれないと示唆
されてきた。
もっと最近では、多核錯体、すなわち複合化した部分自体が2以上のコントラ
スト増強原子を含む錯体、または、X線においては、2以上の重金属原子を含む
錯体を使用することによって、コントラスト増強が特に効果的に達成し得ること
がわかった。WO91/14460及びWO92/17215参照。
明確にするために、「原子」という語は、イオン性及び共有結合した形態を表
すために用いられるのであって、単に分離した、変化していない原子を表すので
はない。尚、多核性である複合部分は、粒子そのものとみなされるほど大きくな
い。従って、通常それは、最大80Å以下、特に40Å以下であろう。
例えば、ECF、血液プール、肝臓画像化といった様々な分野で使用され、高
品質のX線減衰、高い水溶性及び安定性、空気中での高い安定性、良好な浸透圧
性及び粘度を提供する低い荷電性、及び都合のよい合成によって良好な収率で容
易に製造できる望ましい特徴をもつ造影剤の開発が今、注目されている。
本発明は、上記した従来技術の種類の多核クラスター部分の改良に関し、また
、本発明は、今述べた望ましい基準のいくつか、もしくは全てを満足し得る化合
物を提供する。従って、最初の局面においては、式(I)の化合物を提供する。
[M6Q8BnL6-n]X (I)
但し、Mは、ReもしくはRhを表し;
各Qは、O、S、Se及びTeから選ばれる架橋原子を表し;
Bは、1価の非架橋原子もしくは部分、例えば、ニトリルもしくはイソニトリル
、例えば、MeCNもしくはMeNC、もしくはアミド、例えば、ジメチルホル
ムアミド、好ましくは、ハロゲンもしくは擬ハロゲン、例えば、Cl、Brもし
くはSCN、及び特に好ましくはIを表し;
Lは、PR3基(但し、Rは、C1-6アルキルもしくはアリルであり、アルキルも
しくはアリル基が1以上の水溶性基、例えば、アミン基もしくは水酸基によっ
て任意に置換されており、または3つのR基が一緒に、3つまでの窒素原子もし
くは酸素原子を含み得るC6-103価の基を形成する、例えば、リン原子とともに
トリアザ-ホスファ-アダマンタン基を形成する)を表し;
nは、0から6の整数、好ましくは0から3の整数を表し;
xは、−2から+4の整数であり、ゼロ以外が、等電荷及び平衡電荷の1以上の
対イオン、好ましくは生理学的に受け入れられる対イオンを伴っているとき、前
記クラスターの電荷全体を表す。
本発明は、また、上記化合物のダイマー類、例えば、以下に、より詳細に述べ
た[Re12Se16(PEt3)10]4+ダイマーを含む。そのようなダイマー類は、
X線吸収効率をさらに高め、及び/または、浸透圧毒性を減少させる。
クラスター上の電荷と平衡し得る対イオンとしては、Cl-、Br-、I-、S
CN-、酢酸塩、クエン酸塩、ClO4 -、トリフラート、BF4 -、PF6 -、Na+
、K+、Cs+、Ca2+、Mg2+、N−メチルグルコサミン、メグルミン、R4N+
(但し、Rは、例えば、EtもしくはBuを表す)、及びPh4P+があげられる。
以下に、より詳細に述べたように、クラスター上の電荷は、1以上のキレートリ
ガンドによって平衡させることもできる。
本発明のさらに別の局面によれば、1以上のリガンド分子をもつ式(I)の化
合物を含む画像診断用造影剤を提供する。
本発明のさらに別の局面によれば、画像診断用造影剤として使用するための式
(I)の化合物を提供する。
本発明のさらに別の局面によれば、1以上のリガンド分子と結合した式(I)
の化合物を、少なくとも1つの無菌処理された製薬の担体、もしくは賦形剤とと
もに含む診断用造影剤を提供する。
本発明のさらに別の局面によれば、ヒトもしくはヒト以外の動物の体の画像を
生成する方法であって、その方法は、生理学的に許容できる、造影効果を高める
量の、1以上のリガンド分子と錯体化した式(I)の化合物の前記体への投与、
及び少なくとも前記体の前記一部の画像の生成を含む方法を提供する。
式(I)の金属/ヨウ素化合物は、2つのすぐれたX線減衰、重金属及びヨウ
素を含むため、それらは造影剤として特に好ましい。従って、これらの錯体を基
礎とする造影剤は、放射線処置を最適化するために使用し得るX線エネルギーの
選択を放射線医に提供する点でユニークである。
式(I)の金属/ホスフィン化合物は、それらが都合よく水溶性であり、水中
、また酸素の存在下で安定である点が、また、それらが、ほんのかすかな色、通
常、黄色である点が特に望ましい。既知の濃厚色の多核クラスター造影剤は、画
像診断を受ける被験者に投与する際、被験者の一部あるいは全員において皮膚を
変色させることもあり、またこの変色が、造影剤の排泄速度によっては、最高数
日続くかもしれないという問題がある。
本発明の化合物とリガンド分子との錯体形成、及び造影剤としての結果生成物
に関して、式(I)の化合物が、より小さなリガンドLのかわりに、EDTA,
DTPAもしくは他のAPCA類を含む錯体として存在することは、特に好都合
である。そのような錯体は、重金属イオンもしくはクラスターの放散が著しく安
定している。APCA類は、また、オリゴマー造影剤を提供する本発明の2つ、
もしくはそれ以上の多核クラスター間を架橋する役割をも果たす。
錯体を形成する部分がもつ電荷が、完全ではないにしても、ほぼ、錯体物質が
もつ電荷と平衡を保つべきであり、APCAキラントにおいては、これは、例え
ば、1以上のカルボキシル部分の脱落、置換、もしくは、不活性化(例えば、エ
ステルもしくはアミド形成による)によって容易に達成される。そのような、「
平衡化された」錯体は、非イオンの形態であるため、低粘度及び良好な浸透圧性
をもつことが予測されるであろう。
他の多くの好適なキラントが、公知である。即ち、文献、特に、重金属解毒化
物質である二官能性キラントやキレート系造影剤に関する文献、例えば、W0-A89
100557(Berg)及びその文献やそれに添付されたサーチレポート中に記載された文
献、US-A4647447(Gries)、US-A-4826673(Dean)、EP-A-230893(Felder)、EP-A-21
7577(Frincke)、US-A-4652519(Warshawsky)、US-A-4687659(Quay)及びNycomed A
S、Salutar Inc,Schering AG,Squibb,Bracco,Mallinckrodt,Dow Guerbetのその
他多くの最近の特許公報に記載されている。
多核部分を複合化するために有用なキラントは、広い範囲の構造から選択可能
である。その最も有用なキラントの多くは、一般式(II)で表される。
(II)
Z’(X(CHR1)a)bXZ’
(但し、aは、2から12、好ましくは2から10の整数、例えば、2、3もし
くは4であり;bは、1から8の整数、好ましくは2、3もしくは4を表し;
各Rは、それぞれ、水素、親水性基もしくは架橋基(例えば、ヒドロキシアル
キル基)、もしくは、2つのR1基、もしくは1つのR1基と1つのZ’基が、と
もに飽和したあるいは不飽和の複素環式環、または、好ましくは5から7の環原
子をもつ炭素環式の環を表し;
各Xは、それぞれO、S、NZ'、もしくはPZ’を表し;
各Z’は、それぞれ、水素、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、カル
ボキシアルキル(またはそれらのアミドもしくはエステル誘導体、例えば、−C
H2CONHCH3)、もしくは任意にヒドロキシまたはメルカプト置換アシルを
表し、もしくは側鎖((CHR1)aX*)cZ*(但し、Cは1から4であり、X*及び
Z*は、X及びZ’として定義されるが、X*もしくはZ*基を含む基を表さない)
、またはそれらの塩を表す)。
ポリアミン類、特に、線状、もしくは環状ポリアミン類、例えば、エチレンジ
アミン、1,4,7−トリアザシクロノナン及びシクレンが、キラント類として
使用できる。通常、APCA類、特に、DTPA、EDTA及びそれらの誘導体
、及びWO-A-89/00557に記載のその他の環状及び非環状APCA類、及び式IIIの
APCA類が好ましい。
(III)
但し、各R1は、それぞれ水素、もしくは、任意に水酸化及び/またはアルコキ
シル化したアルキル基、または高分子への付着に適用される、もしくは付着した
有機側鎖を表し;
d及びeは、それぞれ、1、2もしくは3の値をもつ整数を表し;
各Xは、それぞれCOOH基もしくはそれらの誘導体を表し;
各Yは、それぞれX、SR1、OR1もしくはN(R3)2基を表し;
Eは、(CHR2)f(X”(CHR2)f)g基を表す。
前記式において、fは2から5の整数、好ましくは、2もしくは3であり、gは
、0、1もしくは2、好ましくは0もしくは1であり、各fは、好ましくは、g
が0でないとき2であり、
X”は、O、SもしくはN(CHR1)dY,好ましくはOもしくはSを表し、各
R2は、それぞれR1もしくは、それが付着している炭素が、窒素、水酸基、もし
くは2つのR2基と結合していないとき、特に、fが2であるとき、介在炭素と
ともに、任意に水酸基もしくはR1基によって置換されたシクロアルキル基を形
成してもよく、また、各R3は、それぞれR1基を表し、またはN(R3)2は、好
ましくは、環数が5もしくは6であり、任意にさらなるヘテロ原子として、窒素
もしくは酸素を含み、任意にR1基によって置換された、飽和した複素環式の基
を表す。
式XIIIもしくはXIVのキラントにおいて、アルキル部分は、好ましくは、炭素
原子含有量8までであり、シクロアルキル基は、好ましくはC3-8環、特に、C5 -7
環であり、カルボキシル誘導体は、好ましくはCON(R3)2もしくはCON
(OH)R1基である。
好適なキラントの例としては、下記式の化合物があげられる。
(但し、y=6,7,8,9もしくは10であり
x=0もしくは1である)
テトラ−N−アルキル−エチレンジアミン (xix)
ペンタ−N−アルキル−ジエチレントリアミン (xx)
及び、リガンドに基づくこれらの窒素ドナーのリン類似体。
本発明のキラントのM6Q8錯体としては、例えば、(xvi)が特に興味深い。(ii
)、(vi)、(xi)、(xiii)等のキラントもまた、特に興味深い。なぜなら、本発明
のクラスターとしては、硫黄性リガンドが好ましいからである。
溶液の安定性を高めるための手段として、大環状キラント類、例えば、式(vii
)のキラント類を使用することは特に好ましい。特に、好ましいキラントとして
は、シクレン、EDTA,EDTA−BMA,DTPA,DOTA,DO3A,
HP−DO3A,DTPAの6-オキサ、6-チア類似体、並びにそれらのアミド類
、例えば、DTPA−BMA及びDTPA−BMOがあげれらる。
キラントが、高分子に付着する場合、これは、いかなる組織、器官、もしくは
細胞標的高分子、例えば、タンパク質、抗生物質、もしくは抗生物質断片などの
生体分子でも好都合である。または、生物学的に比較的不活性な物質、例えば、
ポリサッカライド、もしくは多糖アルコール、例えば、デキストランやデンプン
などでもよい。そのような高分子は、造影剤に関する最近の文献で盛んに議論さ
れている。
式II及びIIIのキラントは、文献から既に公知である。もしくは、公知の
キラントと類似の方法で調製することができる。式II及びIIIのキラントの調製
は、しかし、通常、ポリアミンの誘導体化、もしくは多官能性化合物のアミノ化
といった2つのカテゴリーのうちの1つに落ち着く。誘導体化は、複数の段階に
おいて行われる。そして導入された基に対して、中間段階、もしくは最終段階で
、還元工程、もしくは脱保護工程を行う。
ポリアミン開始物質は、市販されているか、もしくはルーティーンの方法で調
製し得る。例えば、市販されている好適なポリアミン類としては、NH2(CH2)2-5
NH2、NH2(CH2)2O(CH2)2NH2、NH2CH2CHOHCH2NH2、N
H2(CH)2S(CH2)2NH2があげられる。任意に置換されたポリアミン類もま
た、EP-A-287465(Schaeffer)やWO-A-89/00557(Berg)、Brechbbiel他著、Inorg.
Chem.25:2772(1986)、Yeh
(1977)、1344、Kasina他著、J.Med.Chem.29:1933(1986)、Bedell他著、Inrog.Ch
em.21:874(1982)等に記載の方法と類似の方法によって調製してもよい。
ポリアミン類の誘導体化は、アルキル化剤、例えば、EP-A-230893(Felder)
等に記載されている物質、例えば、HalCH2COL"、HalCH(COOH)CH2Oベンジル、Hal
CH(COOH)2(但し、Halは、ClもしくはBrであり、L"は、OH、NHAlkyl、もしく
はNAlkyl2(例えば、NHCH3もしくはN(CH3)2)、またはHalCH2NAlkyl2(例
えば、ClCH2N(CH3)2)を用いて行い得る。必要であれば、保護基の脱保護を続け
て行う。そのような機構の例としては、下記があげられる。
アミン類の選択的アルキル化は、Nordlander他著、Tetr.Lett.(1978)4987及び
J.Org.Chem.49:133(1984)、及びAspinall他著、JACS 63:852(1941)に記載されて
いる。他の多くの適切な誘導体化処理が、その文献に記載されている。
上記の還元処理としては、同様もしくは類似のポリアミン類の多くと、アルデ
ヒド、カルボキシルもしくはカルボキシル誘導体化合物との反応を行い、続いて
、
例えば、ナトリウムシアノボロヒドリドもしくはジボランを用いたアミドカルボ
ニル基の還元を、例えば、次の機構のように行う。 得られたチオエステル類は、アミノカルボン酸試薬とクロロアルキル硫化物の
反応によって、等しく生成することができる。例えば、
上記のように式(XIV)のキラント類は、多官能試薬のアミノ化によって生
成することもできる。この処理の一例が、Huber他著、J.Chem.Soc.Chem.Comm.(1
989)879にあげられている。
その後、得られたポリアミンを、HOCH2CNとの反応によって、式XIV
の化合物に変換する。その後、加水分解を行う。多様な、他のポリハロ、及びそ
の
ような反応に好適に使用されるアミン化合物は市販されているか、もしくは、教
科書的方法によって調製することができる。
同様に、必要であれば、酸基の活性化の後に、多官能酸を適切なアミン類と反
応させてもよい。アミドの還元とアルキル化が式XIVのキラントを生成する。
このようにして使用できる市販の多官能酸としては、例えば、
HOOCBCOOH
但し、Bは、−CHOHCH2CH2−、−(CHOH)2−、−(CH2)1-3
、もしくは、
があげられる。
キラントを、タンパク質や炭水化物等の高分子に付着させるには、キラントに
反応側鎖を付与してもよい(例えば、Meares他著、Anal.Biochem.142:68(1984)等
に記載されている)。また、付着は、例えば、Salutar Inc.によって開発された
方法(例えば、WO-A-90/12050、Sieving他著、Bioconjugate Chem.1:65-71(1990)
参照)、もしくは、Kericarek他著、Biochemical and Biophysical Research Com
m.77:881(1977)、もしくはHnatowich他著、Science 220:613(1983)等に記載さ
れている混合無水物もしくは環状無水物法を用いて行うことができる。キラント
の付着は、高分子に直接行ってもよく、また、例えば、EP-A-331616(Deutsh)に
記載されているように、中間ポリマー、例えば、複数のキラントをのせることが
できるポリ−L-リジン、もしくはポリエチレン−イミドに対して行うことが好ま
しい。
例えば、下記の高分子架橋キラント類が、文献に記載されている。 Holmら(JACS 112:8015-8023(1990)、及びJACS 110:2484-2494(1988)参照)の
二座性チオラート、オキシラート、トリデンテートトリス-チオール類を使用し
てもよい。
リガンド類による多核クラスターの連結は、オリゴマー性、例えば、ダイマー
性造影剤を生成するのに使用できる。そのリガンド類は、直線状、分枝状もしく
は環状のポリアミノ、ボリアミノカルボン酸もしくはポリカルボン酸でも好都合
である。より、具体的には、それらは、下記式(IV)によって表される。
(R2)2N[(CHR4)mNR1]n(CHR4)mN(R2)2 (IV)
前記式において、同一でも異なってもよい各R1は、R2基またはC1-4アルキル
基、phen−C1-4アルキル基、C1-4ヒドロキシアルキル基またはアミノ−C1-4
アルキル基を表し、または2つのR1基が一緒になって、CH2CH2NR3CH2
CH2基を表し、この式において、R3は、R2基、またはヒドロキシル基、カル
ボキシル基、アリル基またはアミノ基によって任意に置換されたC1-4アルキル
基を表し;nは、0,1または2を表し;各mは、2,3または4を表し;各R4
は、R1基またはカルボキシル基、ヒドロキシル基またはC1-4アルコキシ基を
表し;そして、各R2は、個別に水素原子または、任意にアミド化またはエステ
ル化したカルボキシ−(C1-4アルキル)基を表し、ここで、アミド窒素は、水
素原子及び任意に水酸化されたC1-4アルキル基から選ばれた基によって置換さ
れ;好ましくは、R4もしくはR1が第4級アミン基を含む。
特に好ましいリガンドは、式V、VIまたはVIIで表される。前記式において、R1、R2及びR4は上に記載した通りである。
例えば、それらは、下記から選択することができる。
及び
前記式において、各R5は、水素またはカルボキシメチルを表し、R3はヒドロキ
シアルキルまたはN−カルボキシメチル化アミノアルキルを表す。
特に好ましくは、それらは、
(HOOCCH2)2NCH2CH2N(CH(CH2OH)2)CH2CH2N(CH2COO
H)2及び
(HOOCCH2)2NCH2CH2N(C(CH2OH)3)CH2CH2N(CH2COOH
)2から選択することができる。
さらに好適なリガンドを以下の表1に示す。また、脂溶性、安定性、及び/ま
たは、リガンドの電荷補償が、調整を必要とする場合、ジアミド、ジエステル及
びそれらのジアルコール誘導体を使用することもできる。 上記リガンドにおいて、特に記載のない限り、アルキル部分、好ましくは、含有
量8までの炭素原子をもつことが好ましく、マクロ環状リガンドの高分子骨格以
外の環状基は、3〜8の番号を付けられた環であることが好ましく、また、カル
ボンキシル誘導体は、アミド基であることが好ましい。
本発明において使用される錯体において、リガンドによる電荷が、クラスター
による電荷と、完全ではないにしても、ほぼ平衡していることが特に好ましい。
従って、例えば、クラスター錯体の水溶性/親水性を上昇させると同時に、その
ような錯体に固有の負電荷全体を減少することが好ましい。
われわれは、正電荷を有する、いわゆる「電荷補償」キレートリガンドを、好
ましくは、架橋リガンドの骨格鎖、または、より好ましくは、リガンドの置換基
の骨格鎖に位置する第4級アンモニウム基の形態で使用することによって、これ
を達成し得ることを発見した。複数のクラスターによる錯体化において、そのよ
うな「電荷補償」リガンドは、低い全体イオン電荷をもつ両性イオン性錯体を作
成することが可能である。
さらに、そのような「電荷補償」リガンドのポジティブセンターは、得られた
錯体の溶解性/親水性を高める役割をする基、例えばヒドロキシル基のような基
を用いて機能化してもよい。
電荷補償を導入するために、2つの主なアプローチが使用できる:(i)正電
荷を帯びたリガンド(例えば、第4級アンモニア含有)を調製し、その後、クラ
スターを有する錯体を生成するアプローチ、及び、(ii)前もって生成された
クラスター/リガンド錯体で開始し、非タングステン配位官能基(アミン、カル
ボキシレート等)での化学反応を利用して正電荷を導入する(例えば、第4級ア
ンモニウム)。
キレートリガンド上のポジティブセンターの正確な位置は、錯形成反応の経路
に影響を及ぼすことがわかっている。また、望ましい錯体から望ましくない重合
物質の形成へ経路をシフトさせる場合もある。
また、正電荷を前もって形成された錯体に導入することも可能である。このア
プローチは、タングステンへの配位に関与しない錯体中のリガンド部分を誘導す
るために、前もって形成された錯体の錯体形成後の機能化を使用する。電荷補
償は、ポジティブセンター(例えば、タングステンとの結合に関与しないリガン
ドのアミンを中心に、第4級アンモニウムを形成するためのアルキル化)を誘発
することによって、または、カチオン官能基(例えば、第4級アンモニウム基)
を、タングステンに付着しないリガンドの官能基に付着させることによって、達
成することができる。これは、魅力的なアプローチである。なぜなら、それは、
正電荷リガンドを用いた錯体形成の考えられ得る全ての困難を克服し、また、異
なるタイプの親水基及び荷電基を、既に形成され、精製されている錯体へ付着す
るために、簡単な有機化学を使用することができるからである。
ヒト被験者及びヒト以外の被験動物へ適用するためには、式(I)のキレート
化合物は、製薬の担体、もしくは獣医学の担体、もしくは賦形剤とともに都合よ
く製剤されるであろう。本発明の造影剤は、都合よく、薬学的もしくは獣医学的
調製の援助、例えば、安定剤、抗酸化物質、浸透圧調整物質、緩衝剤、pH調整
物質、着色剤、フレイバー、粘度調整剤などを含む。それらは、非経口投与、経
腸投与に好適な形態、例えば、注射または注入、または、例えば、胃腸管、膀胱
、子宮といった外部放出管をもつ体腔への直接投与の形態を取り得る。そのため
、本発明の造影剤は、従来の製薬の投与形態、例えば、錠剤、被覆錠剤、カプヤ
ル、散薬、液剤、懸濁剤、散剤、シロップ、坐薬等の形態であってもよい。しか
し、通常は、例えば、注射液といった、生理学的に許容し得る担体物質中の液剤
、懸濁剤及び散剤の形態が好ましい。その造影剤が、非経口投与用に製剤される
場合、多核錯体に組み込まれる担体物質は、等張または高張であることが好まし
い。また、非経口投与用剤は、少量の、例えば、多核錯体に対して0.01−1
0モル%の、フリーなキラントまたは、生理学的に許容し得るキレート化された
種(例えば、Ca2+)をもつ弱いキレート錯体を含むことが好ましい。少量のナ
トリウム塩またはカルシウム塩を添加することも有利である。
X線造影剤として使用する場合、本発明の造影剤は、通常、1ミリモル/1〜
5モル/1、好ましくは、0.1〜2モル/1の量の重い原子を持つ。通常、0.
5〜1.5ミリモル/Kgの用量で十分であるが、通常、0.8〜1.2ミリモル/
Kgが好ましい。
シンチグラフィーでは、通常、放射性種の線量は、より低い。
従って、要するに、本発明は、コントラスト増強重金属原子が占める分子の体
積の相対的割合を増加させることによって、造影剤効果が高められた、特に効果
的な方法を提供する。
本発明を、下記の非制限的な実施例によって、以下にさらに説明する。実施例1 “n=6”化合物の調製
Cs5Re6S8Br7 液体Br2(ca.0.2グラム)を、風袋錐溶融シリカアンプルに添
加し、そのアンプル及びその内容物を正確に秤量し、液体窒素を用いて冷却した
。Re、s及びCsBrの混合物(反応物の総質量を架橋する化学量論的量は、
ca.4グラムまで)を完全にすりつぶし、前記アンプルに添加する。その後、そ
れを真空にし、密閉した。そのサンプルを850℃で6000分(反応物を前記
アンプルのクーラー端部において)加熱し、0.2℃/分で約500℃まで冷却
した。その生成物は、濃い黄-橙色の六角形板状に結晶化した。EMPA:Cs5.1 5(6)
Re6.00(5)S8.0(2)Br7.5(2)
Cs6Re6S8I8 溶融シリカアンプルを、Cs8Re6S8I10(CsIの2つの余剰相当
)の化学量論全体に相当する比率でRe、S、I2、CsIを含むca.2グラム
の混合物とあわせ、静止真空で密閉した。そのサンプルを、850℃で6000
分間(反応物を前記アンプルのクーラー端部において)加熱し、0.2℃/分で
、約500℃まで冷却し、空冷した。その生成物は、CsIと様々な量の組成の
わからない不溶性の黒い相ともに、濃い黄色の長方形板状に結晶化した。EMP
A:Cs6.17(5)Re6.00(9)S7.7(1)I8.25(5)
Cs2Re6Se8Br4 Cs5Re6Se8Br7(CsBrの3つの余剰相当量)の化学量論全体に
相当する比率で、Re,Se,ReBr5、CsBrを含む0.500グラムの
混合物を、純粋なN2雰囲気中で完全にすりつぶし、溶融シリカアンプル中で、
真空下で密閉した。そのサンプルを、800℃で6000分(反応物を前記アン
プルのクーラー端部において)加熱し、0.2℃/分で、約400℃まで冷却し
、空冷した。その生成物は、(余剰CsBrとともに)金属的な黒の針状に結晶
化した。
CsRe6Se8I3 溶融シリカアンプルを、Re,Se,I2、CsIの化学量論的混
合物0.800グラムとあわせ、真空下で密閉した。そのサンプルを、850℃
で、6000分(反応物を前記アンプルのクーラー端部において)加熱し、0.
2℃/分で、約400℃まで冷却し、空冷した。その生成物は、金属的な黒色の
細長い菱面体板状に結晶化した。EMpA:Cs1.1(1)Re6.0(1)Se8.0(1)Se8.0(1)
I3.13(8)Cs4Re6Se8I6 溶融シリカアンプルを、Re,Se,I2、CsIの化学
量論的混合物ca.2グラムとあわせ、静止真空下で密閉した。そのサンプルを
、850℃で、6000分(反応物を前記アンプルのクーラー端部において)加
熱し、0.2℃/分で、約500℃まで冷却し、空冷した。その生成物は、暗赤
色の菱面体板状に結晶化した。ときに、CsRe6Se8I3(不溶性)及びCsIのわず
かな不純物も観察された。EMPA:
Cs4.5(2)Se7.6(9)Re6.0(2)Se7.6(9)I6.4(2)
(Bu4N)4[Re6S8Cl6] Cs5Re6S8Cl7を標的とする反応によって得た生成物のうち
、1.70グラムを粉砕し、200mLの1M HCl水溶液中で、45分間攪
拌した。その混合物をろ過し、少量の灰-黒色の固体と明るい黄色のろ過物を得
た。固体KOH(26グラム、0.46モル)を、そのろ過物に添加し、それが
完全に溶解するまで攪拌した。余剰(Bu4N)Cl(ca.1グラム)をその
攪拌した溶液中に添加した。それは、黄色の沈殿物を形成し、無色になった。そ
の沈殿物を、ろ過によって集め、100mLのアセトニトリルに溶解し、黄−橙
の溶液を得た。その溶液を減圧乾燥すると、黄-橙の固体が残った。それを、ア
セトンとトルエンのca.1:1(v/v)混合物から蒸発させることによって、
再び結晶化させた。得られた黄-橙板状結晶物を、それぞれ30mLのトルエン
、水、トルエン及びペンタンで続けて洗浄し、0.73グラム(38%)の生成
物
を得た。吸収スペクトル(MeCN):λmax(εM)377(sh、1860)、
434(1050)、537(140)nm。C64H144Cl6N4S8Re6の分析計算値
:C,30.07;H,5.68;Cl,8.32;N,2.19;Re,43.70;S,10.03。
実測値:C,29.88;H,5.59;Cl,10.11;N,2.17;Re,43.88;S,10.11。
(Bu4N)3[Re6S7(SH)Cl6] Cs5Re6S8Cl7を標的とする反応によって得られた生成物
(1.96グラム)を粉砕し、200mLの1M HCl水溶液中で、30分間
攪拌した。その混合物をろ過し、少量の灰-黒色の固体と明るい黄色のろ過物を
得た。余剰(Bu4N)Cl(ca.800ミリグラム)をその攪拌したろ過物
に添加した。それは、黄色の沈殿物を形成し、無色になった。その沈殿物を、ろ
過によって集め、100mLのアセトニトリルに溶解し、黄−橙の溶液を得た。
数滴の水と、ca.0.5mLのSOCL2を、その攪拌溶液に添加した、それ
は、すぐに、赤色に変わった。その溶液を減圧乾燥すると、赤色の固体が残った
。それを、アセトンとトルエンのca.1:1(v/v)の混合物から蒸発させ
ることによって、再び結晶化させた。得られた赤い板状物を、それぞれ30mL
のトルエン、水、トルエン及びペンタンで続けて洗浄し、1.31グラム(66
%)の生成物を得た。吸収スペクトル(MeCN):λmax(εM)378(sh
、1820)、489(785)、544(1190)nm。C48H109Cl6N3 S8Re6
の分析計算値:C,24.91;H,4.75;Cl,9.19;N,1.82;Re,48.26;S,11.08。実測値:C,
24.83;H,4.68;Cl,9.24;N,1.77;Re,48.34;S,11.21。
(Bu4N)4[Re6S8Br6].H2O Cs5Re6S8Br7を標的とする反応(上記)で得た生成物の
うち、1.17グラムを粉砕し、200mLの1M HBr水溶液中で、30分
間攪拌した。その混合物をろ過し、少量の灰-黒色の固体と明るい黄色のろ過物
を得た。固体NaOH(26グラム、0.65モル)を、そのろ過物に添加し、
その混合物が完全に溶解するまで攪拌した。余剰(Bu4N)Br(ca.60
0ミリグラム)をその攪拌した溶液中に添加した。それは、黄色の沈殿物を形成
し、無色になった。その沈殿物を、ろ過によって集め、100mLのMeCN中
に溶解し、黄-橙の溶液を得た。その溶液を減圧乾燥したところ、黄-橙の残留物
が残った。それを、アセトンとトルエンのca.1:1(v/v)混合物から蒸発
させることによって結晶化させた。得られた黄-橙板状物を、それぞれ30mL
のトルエン、水、トルエン及びペンタンで続けて洗浄し、0.73グラム(58
%)の精製生成物を得た。吸収スペクトル(MeCN):λmax(εM)401(
sh、1540)、443(945)、545(90)nm。C64H146Br6N4OS8Re6
の分析計算値:C,27.06;H,5.18;Br,16.87;N,1.97;Re,39.32;S,9.03。実測値:C,
27.15;H,5.16;Br,16.76;N,1.89;Re,39.26;S,9.18。
(Bu4N)3[Re6S7(SH)Br6] Cs5Re6S8Br7を標的とする反応(上記)によって得た
生成物(3.48グラム)を粉砕し、200mLの1M HBr水溶液中で、3
0分間攪拌した。その混合物をろ過し、少量の赤褐色の固体及び明るい黄色のろ
過物を得た。余剰(Bu4N)Br(ca.1.5グラム)を、攪拌したろ過物
に添加した。それは、黄色の沈殿物を形成し、無色になった。その沈殿物を、ろ
過によって集め、100mLのアセトニトリル中に溶解し、橙色の溶液を得た。
数滴の水と、ca.1mLのSOBr2をその攪拌溶液に添加した。それは、す
ぐに、赤色に変わった。その溶液を減圧乾燥したころ、赤色の固体が残った。そ
れを、アセトンとトルエンのca.1:1(v/v)混合物から蒸発させること
によって、再び結晶化させた。得られた赤い板状物を、それぞれ30mLのトル
エン、水、トルエン及びペンタンで続けて洗浄し、2.44グラム(71%)の
精製生成物を得た。吸収スペクトル(MeCN):λmax(εM)395(sh、
2380)、492(781)、541(1270)nm。C48H109Br6N3S8Re6の分
析計算値:C,22.33;H,4.26;Br,18.57;N,1.63;Re,43.28;Sr,9.94。実測値:C,22.
37;HI4.31;Br,18.88;N,1.58;Re,43.16;S,9.79。
(Bu4N)4[Re6S8I6].H2O Cs6Re6S8I8を標的とする反応(上記)によって得られた
生成物のうち、1.12グラムを粉砕し、200mLの1M HI水溶液中で、
2時間攪拌した。その混合物をろ過し、大量の灰-黒色の固体と黄色のろ過物を
得た。固体KOH(30グラム、0.53モル)を、そのろ過物に添加し、完全
に溶解するまで攪拌した。50-mLの0.05M水溶性(Bu4N)Iを、その
攪拌溶液に添加した。それは、黄-橙の沈殿物を形成し、無色になった。その沈
殿物を、ろ過によって集め、100mLのアセトニトリルに溶解し、黄-橙の溶
液を得た。その溶液を減圧乾燥したところ、黄−橙の固形物が残った。それを、
アセトンとトルエンのca.1:1(v/v)混合物から蒸発させることによっ
て、結晶化させた。得られた黄−橙板状物を、それぞれ30mLのトルエン、水
、トルエン及びペンタンで続けて洗浄し、0.041グラム(3.8%)の生成
物を得た。吸収スペクトル(MeCN):λmax(εM)393(sh、3290)
、420(2200)、507(sh、755)nm。
(Bu4N)3[Re6S7(SH)I6].2Me2CO Cs6Re6S8I8を標的とする反応(上記)によって
得られた生成物(2.69グラム)を粉砕し、200mLの1M H2SO4水溶
液中で1時間攪拌した。その混合物をろ過し、大量の灰-黒色の固体と黄-橙色の
ろ過物を得た。0.05Mの(Bu4N)I水溶液の50mLを、攪拌したろ過
物に添加した、それは、褐色の沈殿物を形成し、無色になった。その沈殿物を、
ろ過によって集め、100mLのCH2Cl2に溶解して、赤褐色の溶液を得た。
3滴のH2SO4濃縮水溶液を添加し、その溶液を30分攪拌した。その後その溶
液を減圧乾燥したところ、赤色の固体が残った。それを、アセトンとトルエンの
ca.1:1(v/v)混合物から蒸発させることによって、再結晶化させた。
得られた黒い結晶を、それぞれ30mLのトルエン、水、トルエン及びペンタン
で続けて洗浄し、0.22グラム(9%)の生成物を得た。吸収スペクトル(M
eCN):λmax(εM)534(590)、586(Sh、353)nm。
(Bu4N)3[Re6Se7(SeH)I6].2Me2CO Cs4Re6Se8I6を標的とする反応(上記)によっ
て得られた生成物(1.957グラム)を粉砕し、200mLの1M HI水溶
液中で、2時間攪拌した。その混合物をろ過し、少量の黒褐色の固体と明るい赤
色のろ過物を得た。0.05Mの(Bu4N)I水溶液の50mLをその攪拌し
たろ過物に添加した、それは、褐色の沈殿物を形成し、無色になった。その沈殿
物を、ろ過によって集め、100mLのアセトニトリルに溶解し、赤褐色の溶液
を得た。10滴のSOCl2水溶液を添加し、その溶液を15分間攪拌した。
その後、その溶液を減圧乾燥したところ、黒-褐色の固体が残った。それを、ア
セトンとトルエンのca.1:1(v/v)混合物から蒸発させることによって
、結晶化させた。得られた黒い、ブロック状結晶を、それぞれ30mLのトルエ
ン、水、トルエン及びペンタンで続けて洗浄し、1.31グラム(63%)の生
成物を得た。吸収スペクトル(MeCN):λmax(εM)477(sh、206
0)、525(sh、1180)、609(1190)nm。C48H109I6N3Se8Re6の
分析計算値:C,17.72;H,3.38;I,23.43;N,1.29;Re,34.51;Se,19.67。実測値:C,1
7.96;H,3.42;I,23.60;N,1.26;Re,34.32;Ser,19.36。実施例2
上記調製した(Bu4N)3[Re6Se7(SeH)I6]化合物を、以下の図1に示すようにある範
囲のリン置換類似体に変換した。そのようにして生成された化合物のより詳細な
構造を以下の図2に示す。実施例3
実施例2によって生成された化合物を、以下の図3に示すように、そのダイマー
に変換してもよい。実施例4
上記調製されたCs4[Re6Se8I6]化合物を、以下の図4a及び4bに示すように、
末端リガンド置換し、対応するヘキサ(1,3,5−トリアザ−7−ホスファ-
アダマンタニル化合物を生成した。その1,3,5−トリアザ−7−ホスファ-
アダマンタン開始物質は、Daigle、D.J.Pepperman、A.B.共著、J.Heterocyclic
Chem.,1975,12,579に従って調製した。実施例5
上記調製した[Re6Se7(SeH)I6]3-化合物を、以下の図5a及び図5bに示したM
eCNによって、末端リガンド置換した。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年6月5日(1998.6.5)
【補正内容】
本頁の翻訳文は、この手続補正書と同日に提出した特許法第184条の5第1
項の規定による書面に添付した明細書翻訳文の第2頁20行目の『[M6Q8BnL6-n
]X…』〜第3頁10行目『減少させる。』に該当します。
[M6Q8BnL6-n]X (I)
但し、Mは、ReもしくはRhを表し;
各Qは、O、S、Se、Teから選ばれる架橋原子を表し;
Bは、1価の非架橋原子もしくは部分、例えば、ニトリルもしくはイソニトリル
、例えば、MeCNもしくはMeNC、もしくはアミド、例えば、ジメチルホル
ムアミド、好ましくは、ハロゲンもしくは擬ハロゲン、例えば、Cl、Brもし
くはSCN、及び特に好ましくはIを表し;
Lは、PR3基(但し、Rは、C1-6アルキルもしくはアリルであり、アルキルも
しくはアリル基が1以上の水溶性基、例えば、アミン基もしくは水酸基によって
任意に置換されており、または3つのR基が一緒に、3つまでの窒素原子もしく
は酸素原子を含み得るC6-103価の基を形成する、例えば、リン原子とともにト
リアザ-ホスファ-アダマンタン基を形成する)を表し;
nは、0から6の整数、好ましくは0から3の整数を表し;
xは、−2から+4の整数であり、ゼロ以外が、等電荷及び平衡電荷の1以上の
対イオンを、
生理学的に受け入れられる対イオンを伴っているとき、前記クラスターの電荷全
体を表し、
MがReで、QがTeで、n=6、x=2のとき、Bは、TeBr2にはなり得
ない。
本発明は、また、上記化合物のダイマー類、例えば、以下に、より詳細に述べ
た[Re12Se16(PEt3)10]4+ダイマーを含む。そのようなダイマー類は、
X線吸収効率をさらに高め、及び/または、浸透圧毒性を減少させる。
請求の範囲
1.式(I)の化合物
[M6Q8BnL6-n]X (I)
前記式において、Mは、ReもしくはRhを表し;
各Qは、O、S、Se、Teから選ばれた架橋原子を表し;
Bは、1価の非架橋原子もしくは部分を表し;
Lは、PR3基(但し、Rは、C1-6アルキルもしくはアリルであり、アルキルも
しくはアリル基が1以上の水溶性基、例えば、アミン基もしくは水酸基によって
任意に置換されており、または3つのR基が一緒に、3つまでの窒素原子もしく
は酸素原子を含み得るC6-103価の基を形成する)を表し;
nは、0から6の整数を表し;
xは、−2から+4の整数であり、ゼロ以外が、等電荷及び平衡電荷の1以上の
対イオンを伴っているとき、前記クラスターの電荷全体を表し、
MがReで、QがTeで、n=6、x=2のとき、Bは、TeBr2にはなり得
ない。
2.Bが、ニトリル、イソニトリル、アミド、ハロゲンもしくは擬ハロゲンであ
る請求項1に記載の化合物。
3.Bが、MeCN、MeNC,ジメチルホルムアミド、Cl、Br,SCNも
しくはIである請求項2に記載の化合物。
4.Lが、トリエチルホスフィン、またはトリアザ-ホスファ-アダマンタン基で
ある請求項1に記載の化合物。
5.請求項1に記載の2つの化合物が、二量体の形態である化合物。
6.1以上のリガンド分子と結合した請求項1に記載の式(I)の化合物を含む
画像診断用造影剤。
7.画像診断用造影剤として使用するための請求項1に記載の式(I)の化合物
。
8.1以上のリガンド分子と結合した請求項1に記載の式(I)の化合物を、少
なくとも1つの効果のない製薬の担体もしくは賦形剤とともに含む診断用造影剤
。
9.ヒトもしくはヒト以外の動物の体の画像を生成する方法であって、その方法
は、生理学的に許容できる、造影効果を高める量の、1以上のリガンド分子と結
合した請求項1に記載の式(I)の化合物の前記体への投与、及び少なくとも前
記体の前記一部の画像の生成を含む方法。
10.前記画像が、X線画像である請求項9に記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU
,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,
CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G
B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG
,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,
LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N
Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI
,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,
UZ,VN,YU
(72)発明者 ホルム、リチャード
アメリカ合衆国、02178 マサチューセッ
ツ州、ベルモント、プレザント ストリー
ト #10 483
(72)発明者 サンダーソン、ウイリアム
アメリカ合衆国、19087 ペンシルバニア
州、ウェイン、ウッドフォード ドライブ
1448
(72)発明者 ユー、シー―バオ
アメリカ合衆国、19355 ペンシルバニア
州、マルバーン、ロジャース ウェイ 10
(72)発明者 ツェン、ジッピン
アメリカ合衆国、02138 マサチューセッ
ツ州、ケンブリッジ、オックスフォード
ストリート 12、デパートメント オブ
ケミストリー アンド ケミカル バイオ
ロジー、ハーバード ユニバーシティー
(72)発明者 ドレッジ、マイケル
アメリカ合衆国、94550 カリフォルニア
州、リバーモア、ビーナス ウェイ 977