【発明の詳細な説明】
抗ウイルス方法
インフルエンザウイルスは感染症を起こすが、これに対する適当な治療剤は現
存しない。現行の処置法の欠点には36時間以内に発生する臨床的な耐性および
インフルエンザBに対する薬剤の無効性を含む。インフルエンザの死ウイルスワ
クチンは過去60年使用されてきた。しかしながら、これらワクチンは罹患率、
死亡率またはこの疾患によって生じる経済的損失を軽減することはなかった。そ
のためにインフルエンザ感染症を処置または予防する薬剤またはインフルエンザ
感染症に関連する臨床的症候を予防するのに有効な薬剤は社会に対して明確な利
益をもたらすことを意味する。
現在、インフルエンザ感染症の治療および予防的処置について認可されている
唯一の化合物はアダマンタン類:すなわちアマンタジンおよびリマンタジンであ
る。これらの化合物はウイルスのM2イオンチャネルの活性の機能を阻害するこ
とによってインフルエンザAを阻止する。プラーク減少検定法のような標準的抗
ウイルス検定法で証明されているようにアマンタジンはインフルエンザAウイル
スの強力な試験管内阻害剤である。アマンタジンを臨床的症候の発病から48時
間以内のインフルエンザAに感染した個体に投与する時には、熱および、これに
限定するものではないが、筋痛(筋肉痛)および疲労を含むその他の全身的病訴
期間を短縮することに有効である。また、アマンタジンは熱評価の劇的な低下に
関連して野生型インフルエンザウイルスに感染したヒトボランティアの鼻洗浄液
中にあるウイルス価に100倍もの低下を起こすことも観察されている。このよ
うに試験管内のインフルエンザ阻止は生体内の効果、すなわちインフルエンザ感
染症に関連する臨床的症候群の軽減を予見させる。
本発明はインフルエンザが細胞に遺伝子的な情報を導入する過程を開始するた
めにはウイルスのエンベロプが宿主細胞のエンドソーム膜と融合しなければなら
ないことを指図するエンベロプを有するウイルスであるという事実に由来する。
この過程はすべてのエンベロプを有するウイルスに共通なので、これは抗ウイル
ス化学療法の有望な標的である。本発明によって阻害されるエンベロプウイルス
の例には、インフルエンザ、ウシの下痢症、C型肝炎、ダニ媒介脳炎、その他を
含む。インフルエンザのエンベロプグリコプロテインにある融合ドメインである
ヘムアグルチニン(HA)の特性は良く解析されている。参考のためここに引用
するWhite,J.M.著、Annu.Rev.Physiol.、52巻:675〜697頁(1990年)を参照の
こと。
インフルエンザウイルスHAは少なくとも2種の明瞭な機能を提供する:1)
宿主細胞受容体、すなわち糖結合体上にあるシアル酸残基、の認識;および2)
ウイルスエンベロプとエンドソーム膜との融合。両機能は試験管内および生体内
におけるインフルエンザウイルスの増殖には必須である。ウイルスの成熟の過程
ではモノマー性のHAが脂質二重層に挿入され、翻訳後修飾され、同一サブユニ
ットの三量体にオリゴマー化する(三量体HA)。後代ウイルスの感染性は宿主
細胞プロテアーゼによるHAの部位特異的切断に随伴する。この切断で非共有結
合性相互作用ならびに分子内および分子間ジスルフィド結合が関連したままで、
ポリペプチド鎖2種、HA1およびHA2の形成が起きる。
インフルエンザHAは機能的に関連する立体配座2種を有することが確認され
ている。コンホーメーションの一つ(A型)は中性のpHでは準安定構造として
存在し、受容体認識を媒介する。宿主細胞との受容体媒介性結合に続いて、この
ウイルスはエンドソームのコンパートメントに輸送され、そこで酸性環境に遭遇
する。低いpHがHA(A型)の劇的な構造再配置を触発して安定性の高い他の
HAコンホーメーション(B型)をもたらす。
HAのB型はエンドソーム膜とウイスルエンベロプとが融合するために必要で
ある。HAの融合ドメインがエンドソーム膜と直接的に相互作用してウイルスの
遺伝子情報を宿主細胞の細胞質に放出することを可能にするのはHAのA型から
B型への構造再配置である。これらを考慮するとHAが媒介するウイルス−宿主
膜融合の排除に基づく抗ウイルス対策戦略を開発するために役立つ。
本発明は本明細書に開示する化合物をウイルス感染症およびそれに由来する症
状の治療または予防への応用のために使用する方法に関する。これらの化合物、
その医薬的に許容される塩、および医薬組成物は単独でまたはその他の抗ウイル
ス剤、免疫変調剤、抗生物質、またはワクチンとの組合せで使用できる。
本発明は宿主細胞とヘムアグルチニン媒介性融合を起こすエンベロプウイルス
であるウイルスの感染症を処置または予防する方法に関するものであって、その
ウイルスに感染した細胞、そのウイルス感染に感受性がある細胞、または処置を
要する哺乳類に有効量の式I:
[式中、
Rは水素であるか、またはRおよびR6が結合して一つの結合を形成する;
R0およびR1は独立に水素、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−ア
ルコキシ、ヒドロキシ(C1〜C6−アルキル)、スルフヒドリル、スルファミル
、−SO2−Cl、−S−C(O)−N(CH3)2、アミノ、C1〜C4−アルキ
ルアミノ、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルキルスルホニルア
ミノ、ジ(C1〜C4−アルキルスルホニル)アミノ、−X0−o−C(O)−C1
〜C4−アルキル、−O−(X1)i−X2、−C(O)−X3、−N−C(O)−
R2、または−O−R3である;
X0は結合または二価の(C1〜C6−アルキル)である;
X1はアミノ酸である;
X2は水素またはアミノ保護基である;
iは1、2または3である;
X3はC1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、ハロ(C1〜C6−アルキ
ル)、ヒドロキシ(C1〜C6−アルキル)またはフェニルである;
R2はC1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、ハロ(C1〜C4−アルキ
ル)、ヒドロキシ(C1〜C4−アルキル)、フェニル、p−メトキシフェニル、
p−フルオロフェニル、ナフチル、ピリジル、ピペリジニル、チアゾリル、オキ
サゾリル、チエニル、フリル、テトラヒドロフリル、またはシクロヘキシルであ
る;
R3はC1〜C6−アルケニル、−CH2−R3a、−C(O)−R3b、−C(S)
−R3c、−C(CH3)2C(O)NH2、フェニルまたは式:
で示される基である;
R3aはフェニル、p−フルオロフェニル、ピリジル、ピロリジニル、ピペリジ
ニル、ピペラジニル、モルホリニル、N−(C1〜C4−アルコキシカルボニル)
ピペリジニル、N−(トリフルオロメチル)ピペリジニル、チアゾリル、オキサ
ゾリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、キノリル、イソキ
ノリル、チエニル、フリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、シク
ロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピルまたはナフチルである;
R3bはピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、N−(C1
〜C4−アルコキシカルボニル)ピペリジニル、N−(トリフルオロメチル)ピ
ペリジニル、ベンジルオキシ、ピリジルメチルオキシ、C1〜C6−アルコキシ、
ハロ(C1〜C6−アルコキシ)、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノまたはジ(
C1〜C4−アルキル)アミノである;
R3cはアミノ、C1〜C4−アルキルアミノまたはジ(C1〜C4−アルキル)ア
ミノである;
R3dは酸素、ヒドロキシイミノ、ヒドラジノまたは=CHZである;
Zは水素、C1〜C4−アルキル、ハロゲン、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ
、C1〜C4−アルコキシカルボニル、カルバモイル(C1〜C4−アルキル)、N
−(C1〜C4−アルキル)カルバモイルまたはN,N−ジ(C1〜C4−アルキル
)カルバモイルである;
R3eは水素、ニトロまたはトリフルオロメチルである;
Xは結合または−(CH2)−である;
R4は水素、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ(C1〜C4
−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルコキシ、=O、−O−S(CH3)2C−(
CH3)3、C2〜C6−アルカノイルオキシ、N−(C2〜C6−アルカノイル)ア
ミノ、=N−R5であるか、またはR4およびR5は結合して一つの結合を形成す
る;
R5はヒドロキシ、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ(C1〜C4−アル
キル)アミノ、C1〜C4−アルコキシ、ピリジルメトキシ、ベンジルオキシ、ピ
ペラジニル、N−(メチル)ピペラジニルまたは−O−CH2−C(O)−R5a
である;
R5aはヒドロキシまたはC1〜C4−アルコキシである;
R6は水素、ハロ、C1〜C4−アルキルまたは=Oである;
R7は水素またはC1〜C4−アルキルである;
R8はヒドロキシ、ハロ、C1〜C6−アルコキシ、ピロリジニル、ピペリジニ
ル、ピペラジニル、4−メチルピペラジニル、モルホリニルまたは−N(R9)
−R10である;
R9は水素またはメチルである;
R10は−(二価C1〜C6−アルキル)−R10aである;
R10aはピリジルである。
但し、R6がR4とRとの双方とが結合して結合を形成することはできないもの
とする]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩を投与することを含むもので
ある。
本明細書に記載する温度は全て摂氏(℃)である。本明細書で採用する測定の
単位は全て重量単位であるが、液体は容積単位とする。
用語「ハロ」はクロロ、フルオロ、ブロモまたはヨードを表す。
用語「C1〜C6−アルキル」は炭素原子1個から6個までを有する直線状また
は分枝状のアルキル鎖を表す。典型的なC1〜C6−アルキル基にはメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2級ブチル、t−ブチル、
その他を含む。用語「C1〜C6−アルキル」はその定義内に用語「C1〜C4−ア
ルキル」を含む。
用語「ハロ(C1〜C6)アルキル」は炭素原子1個から6個までを有する直線
状または分枝状のアルキル鎖であって、ハロゲン原子1個、2個または3個を有
するものを表す。典型的なハロ(C1〜C6)アルキル基にはクロロメチル、2−
ブロモエチル、1−クロロイソプロピル、3−フルオロプロピル、2,3−ジブ
ロモブチル、3−クロロイソブチル、ヨード−t−ブチル、トリフルオロメチル
、その他を包含する。
用語「ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル」は直線状または分枝状で、炭素原子
1個から6個までを有するアルキル鎖であって、ヒドロキシ基を有するものを表
す。典型的なヒドロキシ(C1〜C6)アルキル基にはヒドロキシメチル、2−ヒ
ドロキシエチル、1−ヒドロキシイソプロピル、2−ヒドロキシプロピル、2−
ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシイソブチル、ヒドロキシ−t−ブチル、ヒド
ロキシペンチル、その他を包含する。
用語「C1〜C4−アルキルアミノ」はアミノ基に結合する直線状または分枝状
で、炭素原子1個から4個までを有するアルキルアミノ鎖を表す。典型的なC1
〜C4−アルキルアミノ基にはメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、
イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、2級ブチルアミノ、その他を包含する。
用語「ジ(C1〜C4)アルキルアミノ」は各々が共通のアミノ基に結合する直
線状または分枝状で、独立に炭素原子1個から4個までを有するアルキル鎖2個
を有するジアルキルアミノ鎖を表す。典型的なジ(C1〜C4)アルキルアミノ基
にはジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルイソプロピルアミノ、t−ブ
チルイソプロピルアミノ、ジ−t−ブチルアミノ、その他を包含する。
用語「C1〜C6−アルコキシ」は酸素原子に結合する直線状または分枝状で、
炭素原子1個から6個までを有するアルキル鎖を表す。典型的なC1〜C6−アル
コキシ基にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t
−ブトキシ、ペントキシ、その他を包含する。用語「C1〜C6−アルコキシ」は
その定義内に用語「C1〜C4−アルコキシ」を含む。
用語「C2〜C6−アルケニル」は炭素原子2個から6個までを有する直線状ま
たは分枝状のアルケニル鎖を表す。典型的なC2〜C6−アルケニルはエテニル、
プロペニル、イソプロペニル、ブテン−2−イル、t−ブテニル、ペンテン−1
−イル、ヘキセン−3−イル、3−メチルペンテニル、その他を包含する。
用語「C1〜C4−アルコキシカルボニル」はカルボニル基に結合する直線状ま
たは分枝状で、炭素原子1個から4個までを有するアルコキシ鎖を表す。典型的
なC1〜C4−アルコキシカルボニル基にはメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル
、t−ブトキシカルボニル、その他を包含する。
用語「カルバモイル(C1〜C4)アルキル」は直線状または分枝状で炭素原子
1個から4個までを有するアルキル鎖であってそれにカルバモイル基が結合する
ものを表す。典型的なカルバモイル(C1〜C4)アルキルにはカルバモイルメチ
ル、カルバモイルエチル、カルバモイルプロピル、カルバモイルイソプロピル、
カルバモイルブチルおよびカルバモイル−t−ブチル、その他を包含する。
用語「N−(C1〜C4)アルキルカルバモイル」は直線状または分枝状のアル
キル鎖で、炭素原子1個から4個を有し、カルバモイル基の窒素原子に結合する
ものを表す。典型的なN−(C1〜C4)アルキルカルバモイル基にはN−メチル
カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソ
プロピルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル、N−t−ブチルカルバモイル
、その他を包含する。
用語「N,N−ジ(C1〜C4−アルキル)カルバモイル」はカルバモイル基に
ある窒素原子に結合した直線状または分枝状のアルキル鎖を有する直線状または
分枝状のアルキル鎖を表す。典型的なN,N−ジ(C1〜C4−アルキル)カルバ
モイル基にはN,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモ
イル、N−プロピル−N−ブチルカルバモイル、N,N−ジイソプロピルカルバ
モイル、N−メチル−N−ブチルカルバモイル、その他を包含する。
用語「C1〜C4−アルキルスルホニルアミノ」は炭素原子1個から4個までを
有し、スルホニルアミノ基に結合する直線状または分枝状アルキル基を表す。典
型的なC1〜C4−アルキルスルホニルアミノ基にはメチルスルホニルアミノ、エ
チルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルア
ミノ、ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、2級ブチルスル
ホニルアミノおよびt−ブチルスルホニルアミノを包含する。
用語「ジ(C1〜C4−アルキルスルホニル)アミノ」はアミノ基1個に結合す
る2個のC1〜C4−アルキルスルホニル基を表す。典型的なジ(C1〜C4−アル
キルスルホニル)アミノ基にはメチルメチルスルホニルアミノ、エチルメチルス
ルホニルアミノ、プロピルエチルスルホニルアミノ、イソプロピルメチルスルホ
ニルアミノ、t−ブチルエチルスルホニルアミノ、ブチルブチルスルホニルアミ
ノ、その他を包含する。
用語「C2〜C6−アルカノイル」はカルボニル基に結合する直線状または分枝
状で、炭素原子1個から5個までを有するアルキル鎖を表す。典型的なC2〜C6
−アルカノイル基にはエタノイル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイ
ル、t−ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、3−メチルペンタノイル、
その他を包含する。
用語「C2〜C6−アルカノイルオキシ」はカルボニルオキシ基に結合する直線
状または分枝状で、炭素原子1個から5個までを有するアルキル鎖を表す。典型
的なC2〜C6−アルカノイルオキシ基にはエタノイルオキシ、プロパノイルオキ
シ、イソプロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、イソブタノイルオキシ、2級
ブタノイルオキシ、t−ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、その他を包含
する。
用語「C2〜C6−アルカノイルアミノ」はカルボニルアミノ基に結合する直線
状または分枝状で、炭素原子1個から5個までを有するアルキル鎖を表す。典型
的なC2〜C6−アルカノイルアミノ基にはエタノイルアミノ、プロパノイルアミ
ノ、イソプロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ、イソブタノイルアミノ、2級
ブタノイルアミノ、t−ブタノイルアミノ、ペンタノイルアミノ、その他を包含
する。
前記の通り、本発明は式Iで定義される化合物の医薬的に許容される塩を包含
する。一般には中性であるが、この発明の化合物は十分に酸性の、十分に塩基性
の、または両方の官能基を有することができ、従って多数の無機塩基、無機およ
び有機の酸のいずれかと反応して医薬的に許容される塩を形成する。
本明細書で使用する用語「医薬的に許容される塩」は生命のある有機体に対し
て実質的に毒性がない、前記の式で示される化合物の塩を示す。典型的な医薬的
に許容される塩には本発明の化合物と鉱酸または有機酸または無機塩基との反応
で製造される塩を包含する。このような塩は酸付加塩および塩基付加塩として知
られている。
酸付加塩の形成に通常に使用される酸は、たとえば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化
水素酸、硫酸、燐酸、その他のような無機酸、および、たとえばp−トルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、炭酸
、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、その他のような有機酸である。
そのような医薬的に許容される塩の例には硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫
酸塩、重亜硫酸塩、燐酸塩、一水素燐酸塩、二水素燐酸塩、メタ燐酸塩、ピロ燐
酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプ
リル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、
プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバ
カン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1
,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安
息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン
酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェ
ニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒
石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホ
ン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩、その他を包含する。好
適な医薬的に許容される酸付加塩は、たとえば塩酸および臭化水素酸のような鉱
酸により形成されるもの、およびマレイン酸およびメタンスルホン酸のような有
機酸によって形成されるものである。
塩基付加塩には、たとえばアンモニウムまたはアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、その他のような無機塩基から誘導されるも
のを包含する。この発明の塩を製造するために有用な塩基にはそこで水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、その
他を包含する。カリウムおよびナトリウム塩の型は殊に好適である。
この発明の塩の一部を形成する特定の対イオンは塩が全体として医薬的に許容
される限り、またその対イオンが全体としてその塩に望ましからざる性質を与え
ない限り限定的な性格のものではないことは認識されるべきことである。
本明細書で使用する用語「アミノ保護基」はその分子にある他の官能基を反応
させている間はアミノ官能基を閉鎖または保護するために通常に採用するアミノ
基の置換基を示す。このようなアミノ保護基の例にはホルミル、トリチル、フタ
ルイミド、トリクロルアセチル、クロロアセチル、ブロモアセチル、ヨードアセ
チル基またはウレタン型閉鎖基、たとえばベンジルオキシカルボニル、4−フェ
ニルベンジルオキシカルボニル、2−メチルベンジルオキシカルボニル、4−メ
トキシベンジルオキシカルボニル、4−フルオロベンジルオキシカルボニル、4
−クロロベンジルオキシカルボニル、3−クロロベンジルオキシカルボニル、2
−クロロベンジルオキシカルボニル、2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニ
ル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、3−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−シアノベンジルオキシカルボニ
ル、t−ブトキシカルボニル、2−(4−キセニル)イソプロポキシカルボニル
、1,1−ジフェニルエタン−1−イルオキシカルボニル、1,1−ジフェニル
プロパン−1−イルオキシカルボニル、2−フェニルプロパン−2−イルオキシ
カルボニル、2−(p−トルイル)プロパン−2−イルオキシカルボニル、シク
ロペンタニルオキシカルボニル、1−メチルシクロペンタニルオキシカルボニル
、シクロヘキサニルオキシカルボニル、1−メチルシクロヘキサニルオキシカル
ボニル、2−メチルシクロヘキサニルオキシカルボニル、2−(4−トルイルス
ルホニル)−エトキシカルボニル、2−(メチルスルホニル)エトキシカルボニ
ル、2−(トリフェニルホスフィノ)エトキシカルボニル、フルオレニルメトキ
シカルボニル(「FMOC」)、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル
、アリルオキシカルボニル、1−(トリメチルシリルメチル)プロパン−1−エ
ニルオキシカルボニル、5−ベンズイソオキサリルメトキシカルボニル、4−ア
セトキシベンジルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニ
ル、
2−エチニル−2−プロポキシカルボニル、シクロプロピルメトキシカルボニル
、4−(デシルオキシ)ベンジルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボ
ニル、1−ピペリジルオキシカルボニル、その他のようなもの;ベンゾイルメチ
ルスルホニル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィンオキシ
ド、その他のアミノ保護基を包含する。採用するアミノ保護基の種類は誘導され
たアミノ基が中間体分子のその他の位置での後続する反応の条件に安定であって
、別のアミノ保護基を含めて分子の残余の部分を崩壊せずに適当な時点で選択的
に除去できる限り限定的ではない。好適なアミノ保護基はt−ブトキシカルボニ
ル(t−Boc)、アリルオキシカルボニルおよびベンジルオキシカルボニル(
Cbz)である。前記用語で示される基のさらに別の例はJ.W.Barton著、「Pr
otective Groups in Organic Chemistry(有機化学における保護基)」、J.G.W
.McOmie編、Plenum Press社、ニューヨーク、N.Y.、1973年、第2章、およ
びT.W.Greene著、「Protective Groups in Organic Synthesis(有機合成にお
ける保護基)」、John Wiley and Sons社、ニューヨーク、N.Y.、1981年、
第7章に記載されている。
本明細書で使用する用語「カルボキシ保護基」はその分子にある他の官能基を
反応させている間はカルボキシ官能基を閉鎖または保護するために通常に採用す
るカルボキシ基の置換基を示す。このようなカルボキシ保護基の例にはメチル、
p−ニトロベンジル、p−メチルベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジ
メトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、2,4,6−トリメトキシベ
ンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、ペンタメチルベンジル、3,4−メ
チレンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、4,4’−ジメトキシベンズヒドリ
ル、2,2’,4,4’−テトラメトキシベンズヒドリル、t−ブチル、t−ア
ミル、トリチル、4−メトキシトリチル、4,4’−ジメトキシトリチル、4,
4’,4”−トリメトキシトリチル、2−フェニルプロパン−2−イル、トリメ
チルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェナシル、2,2,2−トリクロロ
エチル、β−(ジブチルメチルシリル)エチル、p−トルエンスルホニルエチル
、4−ニトロベンジルスルホニルエチル、アリル、シンナミル、1−(トリメチ
ルシリルメチル)プロパン−1−エン−3−イル、その他の基を包含する。好適
な
カルボキシ保護基はアリル、ベンジルおよびt−ブチルである。これらの基のさ
らに別の例はE.Haslam著、「Protective Groups in Organic Chemistry(有機
化学における保護基)」、J.G.W.McOmie編、Plenum Press社、ニューヨーク
、N.Y.、1973年、第5章、およびT.W.Greene著、「Protective Groups in
Organic Synthesis(有機合成における保護基)」、John Wiley and Sons社、
ニューヨーク、N.Y.、1981年、第5章に記載されている。
本発明に使用する化合物は次式に星印(*)で示す不斉中心を少なくとも2個
有する。
次の立体異性体が好適である: 本発明方法で使用する好適な化合物は式Iで示される化合物であって、
R0が水素、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、ヒド
ロキシ(C1〜C6-アルキル)、−X0−O−C(O)−C1〜C4−アルキル、−
O−(X1)i−X2、−C(O)−X3または−O−R3であり;
R1が水素、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、スルフヒドリル、スルファ
ミル、−SO2−Cl、アミノ、ジ(C1〜C4−アルキルスルホニル)アミノ、
−C(O)−X3、−N−C(O)−R2または−O−R3であり;
X0が結合または二価の(C1〜C6−アルキル)であり;
X1がアミノ酸であり;
X2が水素またはアミノ保護基であり;
iが1または2であり;
X3がC1〜C6−アルキルであり;
R2がヒドロキシ(C1〜C4−アルキル)であり;
R3がC1〜C6−アルケニル、−CH2−R3a、−C(O)−R3b、−C(S)
−R3c、−C(CH3)2C(O)NH2であるか、または式:で示される基であり;
R3aがフェニル、p−フルオロフェニル、ピリジル、ピペリジニル、ピペラジ
ニルまたはモルホリニルであり;
R3bがピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、N−(C1〜C4−アルコ
キシカルボニル)ピペリジニル、N−(トリフルオロメチル)ピペリジニル、ハ
ロ(C1〜C4−アルコキシ)またはジ(C1〜C4−アルキル)アミノであり;
R3cがジ(C1〜C4−アルキル)アミノであり;
R3dが酸素またはヒドロキシイミノであり;
R3eが水素、ニトロまたはトリフルオロメチルであり;
Xが結合であり;
R4が水素、ヒドロキシ、アミノ、=O、C2〜C6−アルカノイルオキシ、=
N−R5、−OSi(CH3)2であるか、またはR4およびR6が結合して一つの
結合を形成し;
R5がヒドロキシ、アミノ、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−ア
ルコキシ、ピリジルメトキシ、N−(メチル)ピペラジニルまたは−O−CH2
−C(O)−R5aであり;
R6が水素、クロロ、ブロモ、メチルまたは=Oであり;
R7が水素またはメチルであり;
R8がヒドロキシ、クロロ、メトキシ、4−メチルピペラジニルまたは−N(
R9)−R10であり;
R9が水素であり;
R10が−CH2−R10aであり;および
R10aがピリジルであるもの
またはその医薬的に許容される塩である。
これらの化合物の中で、式Iで示される化合物であって、
R0が水素、ヒドロキシ、C1〜C4−アルコキシ、−O−(X1)i−X2、−X0
−O−C(O)−C1〜C4−アルキルまたは−O−R3であり;
R1が水素、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシまたは−O−R3であり;
X0が結合であり;
X1がアミノ酸であり;
X2が水素またはアミノ保護基であり;
iが1または2であり;
R3がC1〜C6−アルケニル、−CH2−R3aまたは−C(O)−R3bであり;
R3aがp−フルオロフェニルまたはピリジルであり;
R3bがピペリジニルであり;
R4が水素、ヒドロキシ、=Oまたは=N−R5であり;
R5がヒドロキシ、ジメチルアミノまたはN−(メチル)ピペラジニルであり
;
R6が水素、ブロモまたは=Oであり;
R7がメチルであり;および
R8がメトキシであるもの
またはその医薬的に許容される塩はより好適な化合物である。
これらの化合物の中で、式Iで示される化合物であって、
Rが水素であり;
R0が水素、ヒドロキシ、C1〜C4−アルコキシ、−O−(X1)i−X2、−O
−C(O)−メチルまたは−O−R3であり;
R1が水素、ヒドロキシ、C1〜C4−アルコキシまたは−O−R3であり;
X1がグリシン、アラニンまたはバリンであり;
X2が水素またはt−ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルで
あり;
R4が=Oまたは=N−R5であり;
R5がヒドロキシであり;
R6が水素であるもの
またはその医薬的に許容される塩はさらにより好適である。
式Iで示される化合物は当技術分野で知られている操作法に従って製造しても
よい。例えば次の反応式を単独でまたは組合せて使用して所望の化合物を提供し
てもよい。反応が完結した後には中間体化合物を当技術分野で知られている操作
法によって単離してもよい;例えばこれらの化合物を結晶化させて次に濾取する
か、または反応溶媒を抽出、蒸発またはデカンテーションによって分離してもよ
い。次に所望ならば次段の反応式を実行する前に中間体化合物をさらに、たとえ
ば結晶化または、たとえばシリカゲルまたはアルミナのような固体支持体上での
クロマトグラフィーのような通常の技術によって精製してもよい。
R4が=Oまたは=N−Rである式Iで示される化合物は次の反応式Iに示す
操作法に従って製造してもよい。
反応式I [ここに、反応1.4Aおよび4Bは反応1.3に続けて行われる択一的な反応
を表す。反応1.4Cは反応1.2に続けて行われる別の反応である]
反応式Iは反応式1〜4を順次に実施することによって達成される。反応I.
1は式IAで示される化合物を、例えば酢酸/水混合物中の三酸化クロムとの反
応などによって酸化して対応するケトンを得ることによって実施される。三酸化
クロムは一般に式IAで示される化合物に対して等モル比から約4倍モル過剰ま
で、好ましくは約2〜4モル過剰の範囲の量で採用される。酢酸/水混合物は一
般に酢酸対水10:1から2:1、好ましくは約4:1の混合物である。この反
応は一般に約23℃から約60℃の温度で実施する時には約1時間から10時間
の後には実質的に完結する。この反応は好ましくは約23℃から約30℃の温度
では約5時間から10時間に実施する。
反応I.2では反応I.1で得たケトンを、たとえばジエチルエーテル、テト
ラヒドロフランまたはジメトキシエタンのような適当な溶媒中で臭素と反応させ
てブロモケトンの混合物を得るが、これを次にクロマトグラフィーのような標準
的な分離技術を使用して分離する。次にこれら立体異性的に純粋なブロモケトン
を使用して種々の立体異性的に純粋な式Iで示される化合物を得る。臭素は一般
にケトン反応剤に対して約等モル比から約2モル過剰までの範囲、好ましくは約
1〜1.5モル過剰の量で採用する。溶媒の選択は採用する溶媒が反応進行に対
して不活性であって、所望の反応をするために十分に反応剤を溶解する限り限定
的ではない。この反応は一般に約23℃から約30℃の温度で実行する時には、
約1時間から3時間後までに実質的に完了する。この反応は好ましくは室温で約
1から1.5時間に実施する。
あるいは、反応I.1から得られたケトンを、たとえば塩化メチレン、ジエチ
ルエーテルまたはテトラヒドロフランのような適当な溶媒中で、塩基の存在下に
シリル化剤と反応させて対応するシリル化エノールエーテルを得る。好適な塩基
には2,6−ルチジンおよびコリジンを包含する。好適なシリル化剤の一つには
t−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートがある。シリル化剤
は一般にケトン反応剤に対して約等モル比から約2モル過剰まで、好ましくは約
1〜1.5モル過剰までの範囲の量で採用される。溶媒の選択は採用する溶媒が
反応進行に対して不活性であって、所望の反応をするために十分に反応剤を溶解
する限り限定的ではない。この反応は一般に約0℃から約50℃の温度で実行す
る時には、約30分間から2時間後までに実質的に完了する。この反応は好まし
くは約10℃から約25℃までの温度で約30分間から約1時間実施する。
シリル化エノールエーテルを次に反応を酢酸の存在下に実施すること以外は前
記と同様に臭素と反応させる。この反応に使用するために適当な典型的な溶媒に
は、たとえば塩化メチレン、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフランのよう
な有機溶媒を包含する。溶媒の選択は採用する溶媒が反応進行に対して不活性で
あって、所望の反応をするために十分に反応剤を溶解する限り限定的ではない。
反応I.3ではブロモケトンを、例えば亜鉛末と酢酸ナトリウムとの氷酢酸中で
の反応などによって還元して対応するケトンを得る。亜鉛は一般にケトン反応剤
に対して約等モル比から約4モル過剰、好ましくは約1.5〜3モル過剰までの
範囲の量で採用する。酢酸ナトリウムは一般にケトン反応剤に対して約0.6モ
ル当量から約1.2モル当量の範囲の量で採用する。この反応は一般に約60℃
から混合物の還流温度までの温度で実行する時には、約1時間から10時間後ま
でに実質的に完了する。この反応は好ましくは還流温度で約1時間から2時間に
実施する。
あるいは、エタノールのような適当な溶媒中で酢酸ナトリウムとともにヒドロ
キシルアミン塩酸塩を反応させる。酢酸ナトリウムは一般にこのヒドロキシルア
ミンに対して約1.1モル当量から約50モル過剰までの範囲の量で採用する。
この反応は一般に約25℃から約80℃までの温度で実行する時には、約1時間
から72時間後までに実質的に完了する。この反応は好ましくは約25℃から約
30℃までの範囲の温度では約5時間から24時間に実施する。
反応I.4Aでは反応I.3から得られたケトンをメタノール、水および酢酸
の混合物中でヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させて所望のオキシム化合物を得
る。ヒドロキシルアミン塩酸塩は一般にケトン反応剤に対して約等モル比から約
4モル過剰まで、好ましくは約1.3〜3モル過剰までの範囲の量で採用する。
メタノール対水対酢酸の比率は一般に10〜20:1:0.1、好ましくは15
:1:0.1(容量比?)である。この反応は一般に約40℃から混合物の還流
温度までの温度で実行する時には、約1時間から2日間後までに実質的に完了す
る。この反応は好ましくは還流温度で約1時間から6時間に実施する。
反応I.4Bでは、反応I.3で得られたケトンと、例えば1−アミノ−4−
メチルピペラジン、1,1−ジメチルヒドラジンまたはヒドラジンのようなヒド
ラジンの塩酸塩とを塩基の存在下に不活性溶媒中で約25℃から80℃までの温
度で2時間から24時間に反応させる。典型的な塩基には酢酸ナトリウム、水酸
化カリウム、トリエチルアミン、その他を包含する。適当な溶媒にはエタノール
、イソプロパノールおよびジメチルホルムアミドを包含する。溶媒の選択は採用
す
る溶媒が反応進行に対して不活性であって、所望の反応をするために十分に反応
剤を溶解する限り限定的ではない。
反応I.4Cでは反応I.2で得られるRが水素である化合物をブロモケトン
反応剤および、たとえばメタノール中のナトリウムメトキシド、エタノール中の
ナトリウムエトキシドまたはトリエチルアミンのような塩基と脱離反応に付して
式Iで示される不飽和化合物であって、RおよびR6が結合して一つの結合を形
成するものを得てもよい。この塩基は一般にブロモケトン反応剤に対して約2〜
4モル過剰、好ましくは約3モル過剰を採用する。この反応は一般に約40℃か
ら混合物の還流温度までの温度で実行する時には、約3時間から9時間後までに
実質的に完了する。この反応は好ましくは還流温度で約3時間から5時間に実行
する。
前記で製造した式Iで示される化合物のフェニル部分を次のようにして反応式
IIに従って置換してもよい。
反応式II [式中、R0’およびR1’は独立に水素または−C(O)CH3であり;および
R0”およびR1”は独立に水素またはヒドロキシである]
反応II.1では式Iで示され、R0およびR1が各々水素である化合物をフリ
ーデルクラフツアシル化反応に付すが、ここではこの式Iで示される化合物を酸
のハライドと触媒の存在下に二硫化炭素のような溶媒中で反応させる。この酸の
ハライドは一般に式Iで示される化合物に対して約等モル比から約1.5モル過
剰、好ましくは約1.1〜1.3モル過剰までの範囲の量を採用する。好適な酸
ハライドには塩化アセチル、臭化アセチル、その他を包含する。好適な触媒には
三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、その他を包含する。溶媒の選択は採
用する溶媒が反応進行に対して不活性であって、所望の反応をするために十分に
反応剤を溶解する限り限定的ではない。この反応は一般に約50℃から混合物の
還流温度までの温度で実行する時には、約1時間から10時間後までに実質的に
完了する。この反応は好ましくは還流温度で約1時間から2時間に実行する。
反応II.2では、反応II.1から得られた式Iで示されるアシル化された
化合物を酸化して対応するフェノールを二工程の反応で得る。まず、酸触媒の存
在下にジメトキシエタンのような不活性溶媒中で過酸と反応させてアシル部分を
対応するエステルとし、これを重炭酸ナトリウムとアルコール/水混合物中で反
応させて所望のフエノールを得る。
この過酸は一般にアシル部分に対して約等モル比から約2モル過剰まで、好ま
しくは約1〜1.3モル過剰の範囲の量で採用する。触媒の量はアシル部分に対
して典型的には0.005〜0.04当量の範囲で採用する。好適な過酸はメタ
クロロ過オキシ安息香酸である。好適な触媒はp−トルエンスルホン酸である。
溶媒の選択は採用する溶媒が反応進行に対して不活性であって、所望の反応をす
るために十分に反応剤を溶解する限り限定的ではない。この反応は一般に約50
℃から混合物の還流温度までの温度で実行する時には、約1時間から10時間後
までに実質的に完了する。この反応は好ましくは還流温度で約1時間から3時間
に実行する。
得られるエステルを典型的には塩基とメタノール/水混合物の中で約1から7
時間還流させて所望のフェノール化合物を得る。好適な塩基には重炭酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、その他を包含する。
この塩基は一般にエステル部分に対し、例えば約1モル過剰から約6モル過剰、
好ましくは約2〜5モル過剰な量などの過剰量を採用する。
反応式IIから得られたフェノール化合物は次のような式Iで示される種々の
置換化合物を製造するために使用してもよい。
例えば、不活性溶媒中で塩基の存在下にフェノール化合物と適当なアルキル化
剤とを反応させてヒドロキシ部分をアルキル化してもよい。塩基の例にはトリエ
チルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、水素化ナトリウムおよび炭酸カリウ
ムを包含する。典型的な溶媒には塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、その他を包含する。溶媒の選択は採用する溶媒が反応進行に対し
て不活性であって、所望の反応をするために十分に反応剤を溶解する限り限定的
ではない。適当なアルキル化剤にはヨードメタン、ヨウ化アリル、臭化p−フル
オロフェニル、3−ブロモメチルピリジンおよび2−フルオロベンゾフェノン、
その他を包含する。この反応は一般に約0℃から170℃までの温度で実行する
時には、約1時間から20時間後までに実質的に完了する。この反応は好ましく
は約25℃から約80℃までの温度で約4時間から16時間に実行する。
あるいは、このヒドロキシ部分をこのフェノールとアルコールとをトリフェニ
ルホスフィンおよび適当な活性化剤の存在下に、たとえばテトラヒドロフランま
たはエチレングリコールジメチルエーテルのような不活性溶媒中で反応させるこ
とによってアルキル化してもよい。適当な活性化剤の例にはアゾジカルボン酸ジ
エチル、アゾジカルボン酸ジメチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、その他
を包含する。アルコールの例には3−ピリジルカルビノール、N−t−ブトキシ
カルボニル−3−ピペリジンメタノール、その他を包含する。この反応は一般に
約0℃から85℃までの温度で実行する時には、約0.5時間から2時間後まで
に実質的に完了する。この反応は好ましくは約25℃から約70℃までの温度で
約30分間から1時間に実行する。
このヒドロキシ部分はフェノールとアシル化剤とを塩基の存在下に、たとえば
塩化メチレン、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドのような不活性
溶媒中で反応させてエステルまたは炭酸エステルに変換してもよい。典型的な塩
基にはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、水素化ナトリウム、そ
の他を包含する。典型的なアシル化剤にはN−(t−ブトキシカルボニル)−4
−クロロカルボニルピペルジン、2,2,2−トリクロロエチルクロロホーメー
ト、N−(t−ブトキシカルボニル)−ヒドロキシベンゾトリアゾールアミノエ
ステル類を包含する。この反応は一般に約0℃から60℃までの温度で実行する
時には、約1時間から20時間後までに実質的に完了する。この反応は好ましく
は約10℃から約25℃までの温度で約1時間から5時間に実行する。
このヒドロキシ部分は三工程の反応で対応するアニリンに変換してもよい。ま
ず、このフェノールを、例えば2−メチル−2−ブロモプロパンアミドのような
適当に置換されたアミドと、たとえば水素化ナトリウムまたはトリエチルアミン
のような塩基の存在下に、たとえばジオキサンまたはテトラヒドロフランのよう
な不活性溶媒中で25℃から100℃までの温度で反応させて対応するアミドエ
ーテルを得る。次にこのアミドエーテルを水素化ナトリウムと、例えばジメチル
ホルムアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)
−ピリミドン、またはこれらの混合物のような不活性溶媒中で、25℃から14
5℃までの範囲の温度で反応させて転位したアミドアルコールを得る。最後にこ
のアミドアルコールを、たとえばジオキサン中の塩酸のような酸と50℃から1
00℃で反応させて所望のアニリンを得る。
このアニリンを、たとえば塩化メタンスルホニルまたは塩化イソプロピルスル
ホニルのような塩化スルホニルと、たとえばトリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミンまたは水素化ナトリウムのような塩基の存在下に約0℃から50℃
までの温度で、塩化メチレン、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド
のような不活性溶媒中で反応させてこのアニリンを対応するスルホンアミドに変
換してもよい。
このヒドロキシ部分は3工程の反応でチオフェノールに変換してもよい。最初
にこのフェノールをチオカルバモイル(例えば、塩化ジメチルチオカルバモイル
など)とを塩基の存在下に、たとえば水またはジメチルホルムアミドのような適
当な溶媒中で25℃から50℃までの範囲の温度で約1時間から3時間までにわ
たって反応させてオキソチオカルバメートを得る。典型的な塩基には水酸化カリ
ウム、トリエチルアミン、その他を包含する。このオキソーチオカルバメートを
ニートの固体をその融点までの加熱および分離をすることによって対応するチオ
ーオキソカルバメート化合物に変換する。最後にこのチオーオキソカルバメート
を、たとえば水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムのような塩基と、たとえば
メタノールまたはエタノールのようなアルコール性溶媒中で20℃から80℃ま
での温度で20分間から1時間反応させて対応するチオフェノールを得る。
このチオフェノールを、たとえばアセトニトリルのような不活性溶媒中で酸化
剤(例えば硝酸カリウムなど)と反応させ、続いて塩素化剤(例えば塩化スルフ
リルなど)を0℃から25℃までの温度で添加することによって塩化スルホニル
化合物の混合物を得て、これを標準的なクロマトグラフィー技術を使用して分離
することによって、このチオフェノールを対応するスルホンアミドに変換しても
よい。これら塩化スルホニルを、たとえば水酸化アンモニウム、メチルアミン、
イソプロピルアミンまたはベンジルアミンのように適当に置換されたアミンと約
0℃から40℃の温度で、たとえばテトラヒドロフランのような不活性溶媒中で
反応させることによって所望のスルホンアミドに変換してもよい。
このフェノールをアミノ保護アミノ酸と結合剤および触媒の存在下に、たとえ
ばジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたは塩化メチレンのような不活性溶
媒中で反応させてこのヒドロキシ部分を対応するアミノエステルに変換してもよ
い。好適なアミノ保護基にはt−ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカル
ボニルを包含する。アミノ反応剤は一般にフェノール反応剤に対して等モル比ま
たは僅か過剰(1.3当量)までを、結合剤等モル比または僅かに過剰量(1.
5当量)の存在下に採用する。典型的な結合剤にはジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイ
ミド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、N,N’−ジエチルカルボジイミ
ド、カルボニルジイミダゾール、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホ
スフィン酸塩化物(BOO−Cl)またはN−エトキシカルボニル−2−エトキ
シ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、その他を包含する。好適な結合剤
にはDCCおよびBOPを包含する。典型的な触媒にはDMAPおよび4−ピロ
ロピリジンを包含する。この反応は約−30℃から約35℃まで、好ましくは約
0℃から約25℃までの温度で実施する時には1時間から10時間で実質的に完
了する。
前記各項に詳記した本操作法で使用される出発物質は購入してもよく、または
当技術分野で知られている操作法に従って製造してもよい。例えば次式:
で示される立体化学を有するメチル−O−メチルポドカルペートはAldrich Chem
ical社から入手できる。
これに加え、下記の式IAで示される化合物はOhtaとOhmuri著、Chem.Pharm
.Bull.(Tokyo)、5巻:91頁(1957年)に詳記されている操作法に実質
的に従って製造してもよい。この化合物の異性体混合物は標準的な分離技術を使
用して分離してもよい。好ましくはこれらの異性体は前記反応式Iに記載したブ
ロム化の方策を使用して得られる。
また、Pelletierほか著、Tetrahedron Lett.、4179頁(1971年)に詳
記された操作法を使用して式IAで示される化合物をその他の異性体を製造する
ために使用してもよい。例えば式IAで示される化合物を、たとえばトリエチレ
ングリコールジメチルエーテル(トリグライム)のような高沸点溶媒中で加熱し
て次の式IBで示される化合物を得る:
得られる異性体の混合物を次に、たとえば再結晶またはカラムクロマトグラフ
ィーのような標準的な操作法を使用して分離するか、または反応式Iについて前
記した臭素化法に付してもよい。
以下の製造例および実施例はさらに本発明の特定的な側面を例示する。しかし
ながら、これらの各例は例示目的のためにのみ記載するものであって、いかなる
観点からも本発明の範囲を限定することを意図されたものではなく、そのように
解釈をすべきでもないことを理解すべきである。製造例1 N−t−ブトキシカルボニル−4−カルボキシピペリジン
4−カルボキシピペリジン1.0g(7.74ミリモル)の1:1水/ジオキ
サンの混合物40mL溶液に炭酸カリウム(K2CO3)3.2g(23.2ミリ
モル)を添加し、続いて二炭酸ジt−ブチル(Boc2O)2.1mL(9.3
ミリモル)を添加した。2時間後、混合物を塩化メチレン(CH2Cl2)で希釈
した。得られた両層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム(Na2SO4)上で乾燥
し、濾過し、真空濃縮した。粗製物質を熱3:1EtOAc/ヘキサン(EtO
Ac/ヘキサン)混合物から再結晶した。収率:1.52g(86%)。製造例2 N−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシメチルピペリジン
3−ヒドロキシメチルピペリジン5.0g(43.4ミリモル)とCH2Cl2
200mLの混合物にトリエチルアミン(Et3N)6.05mL(43.4ミ
リモル)を添加し、続いて(Boc2O)9.8mL(43.4ミリモル)を添
加した。反応混合物を1時間室温で撹拌し、次に0.1N−塩酸溶液(HCl)
75mLで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮した。
収率:7.1g(76%)。製造例3 2−ブロモ−2−メチルプロパンアミド
2−ブロモ−2−メチルプロピルブロミド11mL(89ミリモル)のヘキサ
ン25mL溶液を冷却(0℃)し、これに濃水酸化アンモニウム(NH4OH)
24mLを徐々に添加した。反応混合物を20分間撹拌すると白色沈殿が形成し
た。この沈殿を濾過によって分離し、水(H2O)で3回洗浄し、次に真空乾燥
して白色固体9.1gを得、これを熱クロロホルム(CHCl3)600mLに
再溶解し、直ちに濾過した。濾液をヘキサン2100mLと混合して一夜冷却し
た。収率:結晶6.1g(41%)。実施例1 A.メチルO−メチルポドカルペート
本化合物はここに参考のために引用するShaw著、JOC、39巻:1968頁
(1974年)の方法に従ってポドカルプ酸(podocarpic acid)から製造した
。
B.
実施例1Aの化合物2.0g(6.62ミリモル)の1,1,2−トリクロロ
エタン10mLの溶液にヨードトリメチルシラン1.0mL(7.0ミリモル)
を添加した。反応混合物を70℃に加熱し、10分間反応させ、冷却し、3:1
ヘキサン/ジエチルエーテル(ヘキサン/Et2O)混合物150mLで希釈し
て、次に飽和重炭酸水素ナトリウム溶液(NaHCO3)で洗浄し、Na2SO4
上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。
収率:明褐色固体1.51g(83%)。
C. この化合物は実施例1Aの化合物1.0g(3.31ミリモル)、ヨードトリ
メチルシラン1.0mL(7.0ミリモル)および1,1,2−トリクロロエタ
ン5mLを使用して、飽和NaHCO3洗浄液をpH2まで酸性化した点以外は
実質的に実施例1Bに詳記した操作法に従って製造した。次に、所望の化合物を
CH2Cl2で抽出し、この抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃
縮して白色固体100mgを得た(11%)。
実施例1Bの化合物780mgを回収した。
実施例2 実施例1Bの化合物100mg(0.35ミリモル)をジメチルホルムアミド
(DMF)2mLに溶解し、これにK2CO362mg(0.45ミリモル)を添
加し、続いて臭化イソプロピル42μL(0.45ミリモル)を添加した。反応
混合物を室温で2時間撹拌し、次にK2CO3180mg(1.3ミリモル)およ
び臭化イソプロピル130μL(1.38ミリモル)を追加した。この混合物を
24時間撹拌し、次に1:1ヘキサン/Et2O混合物で希釈した。得られた両
層を分離して有機層をH2Oおよび0.1N−HClで順次に洗浄し、Na2SO4
上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して油状残渣を得て、これをフラッシュク
ロマトグラフィー(SiO2、溶離液5%EtOAc含有ヘキサン)を使用して
精製した。収率:51mg。
実施例3〜5に記載する化合物は実質的に実施例2に詳記した操作法に従って
記載の出発物質を使用して製造した。
実施例3 DMF2mL中、実施例1Bの化合物100mg(0.35ミリモル)、K2
CO3242mg(1.75ミリモル)および臭化アリル169μL(1.40
ミリモル)。
収率:75mg(65%)。
実施例4 DMF2mL中、実施例1Bの化合物100mg(0.35ミリモル)、K2
CO393mg(0.67ミリモル)および塩化4−フルオロベンジル81μL
(0.68ミリモル)。
収率:87mg(63%)。
実施例5 DMF2mL中、実施例1Bの化合物100mg(0.35ミリモル)、K2
CO3180mg(1.30ミリモル)および塩化2−ピコリル・塩酸塩107
mg(0.65ミリモル)。
収率:35mg(26%)。
実施例6 三酸化クロム6.58g(65.04ミリモル)を4:1酢酸(AcOH)/
H2O混合物70mLに溶解し、これを実施例1Aの化合物7.0g(23.1
5ミリモル)とAcOH70mLとの混合物に添加した。反応混合物を18時間
撹拌して固体の沈殿を得た。この固体を濾過によって分離し、H2Oで洗浄し、
真空乾燥し、熱イソプロパノール(i−PrOH)75mLに再溶解し、熱濾過
した。濾液をH2O225mLと混合し、16時間5℃に冷却して結晶を得て、
これを濾取し、H2Oで洗浄し、45℃で真空乾燥した。
収率:6.31g(86%)。
元素分析:C19H24O4として
計算値:C72.13;H7.65。
実験値:C72.15;H7.79。
実施例7 乾燥エタノール(EtOH)3.0mLに実施例6の化合物316mg(1.
0ミリモル)を溶解し、これにヒドロキシルアミン塩酸塩80mg(1.15ミ
リモル)を添加し、続いて酢酸ナトリウム(NaOAc)94mg(1.15ミ
リモル)を添加した。反応混合物を室温で65時間撹拌し、次に真空濃縮して固
体を得て、これをEt2OおよびH2Oの間に分配した。両層を分離し、有機層を
Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して固体を得た。この固体をEt2O
0.5mLおよび熱ヘキサン8mLに再溶解し、次に0℃に冷却すると結晶が形
成した。
収率:282mg(85%)。
元素分析:C19H26NO4として
計算値:C68.86;H7.60;N4.23。
実験値:C69.12;H7.69;N4.21。
実施例8 実施例1Bの化合物426mg(1.48ミリモル)をコリジン3.0mLに
溶解し、溶液を100℃に加熱し、これに2−フルオロベンゾフェノン0.45
mL(2.66ミリモル)、K2CO3415mg(3.0ミリモル)および酸化
銅(II)(CuO)444mg(5.58ミリモル)を添加した。次に反応混
合物を171℃に加熱して16時間反応させた。冷却後、混合物をEt2O50
mLで希釈、1N−HCl20mLで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、
次に真空濃縮して茶色の油状物を得た。この油状物を放射クロマトグラフィー(
4000ミクロンプレート、勾配溶離液75%〜100%CH2Cl2含有ヘキサ
ン)を使用して精製した。
収率:352mg(51%)。
元素分析:C31H32O4として
計算値:C79.46;H6.88。
実験値:C79.53;H7.06。実施例9 この化合物は実質的に実施例6に詳記した操作法に従って実施例8の化合物2
60mg(0.56ミリモル)、三酸化クロム158mg(1.56ミリモル)
をAcOH3.05mL/H20.34mL混合物中で使用して製造した。
収率:231mg(86%)。元素分析:C31H30O5として
計算値:C77.16;H6.27。
実験値:C76.96;H6.29。
実施例10 この化合物はAldrich Chemical社のBader化学物質コレクションから購入した
。
元素分析:C31H31NO6として
計算値:C72.50;H6.08;N2.73。
実験値:C72.40;H6.11;N2.66。
実施例11
A:
この化合物は実質的に実施例7に詳記した操作法に従って、実施例9の化合物
150mg(0.311ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩22mg(0.
311ミリモル)およびNaOAc26mg(0.311ミリモル)をEtOH
3.0mL中で使用して製造した。粗製の物質を放射クロマトグラフィー(20
00ミクロンプレート、溶離液5%EtOAc含有CH2Cl2)を使用して精製
した。
収率:138mg(89%)。
B.
この化合物は実施例11Aに記載の反応混合物から単離した。
収率:5mg。
C:
この化合物は実施例11Aに記載の反応混合物から単離した。
収率:4mg。
実施例12 この化合物は実質的に実施例8に記載の操作法に従って、実施例1Bの化合物
100mg(0.347ミリモル)、2−ブロモビフェニル98mg(0.42
3ミリモル)、K2CO397mg(0.702ミリモル)およびCuO70mg
(0.88ミリモル)をコリジン1.5mL中で使用して製造した。粗製物質を
カラムクロマトグラフィー(溶離液30%ヘキサン含有CH2Cl2)を使用して
精製した。
収率:81mg(53%)。
実施例13 この化合物は実質的に実施例8に詳記した操作法に従って、実施例1Bの化合
物500mg(1.74ミリモル)、2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル
)ベンゾフェノン950mg(3.54ミリモル)、K2CO3500mg(3.
62ミリモル)およびCuO350mg(4.35ミリモル)をコリジン8.0
mL中で使用して製造した。粗製の物質を放射クロマトグラフィー(4000ミ
クロンプレート、溶離液25%ヘキサン含有CH2Cl2)を使用して精製した。
収率:670mg(72%)。 実施例14 この化合物は実質的に実施例6に詳記した操作法に従って、実施例13の化合
物75mg(0.14ミリモル)、三酸化クロム40mg(0.40ミリモル)
をAcOH0.85mL/H2O0.1mL混合物中で使用して製造した。
収率:49mg(64%)。
実施例15 実施例1Bの化合物200mg(0.694ミリモル)のCH2Cl25.0m
L溶液にジイソプロピルエチルアミン0.372mL(2.10ミリモル)およ
び4−ジメチルアミノピリジン86mg(0.70ミリモル)を添加し、続いて
、製造例1の化合物480mg(2.10ミリモル)、ピリジン0.207mL
(2.56ミリモル)および塩化チオニル0.170mL(2.33ミリモル)
をCH2Cl25.0mL中に含む混合物を添加した。反応混合物を室温で30分
間撹拌し、CH2Cl2で希釈し、1N−HClおよび飽和NaHCO3溶液で順
次に洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して褐色泡状物を得
た。この泡状物を放射クロマトグラフィー(2000ミクロンプレート、勾配溶
離液10%ヘキサン含有CH2Cl2から25%EtOAc含有CH2Cl2まで)
を使用して精製した。
収率:280mg(81%)。
実施例16 実施例15の化合物250mg(0.50ミリモル)のCH2Cl21.0mL
の溶液にトリエチルシラン0.160mL(1.0ミリモル)およびトリフルオ
ロ酢酸(CF3COOH)1.0mLを添加した。反応混合物を室温で30分間
撹拌し、アセトニトリル(CH3CN)15mLで希釈し、次に真空濃縮して褐
色固体231mgを得た。次にこの固体の200mgをCH2Cl220mLに溶
解して飽和NaHCO3溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃
縮した。
収率:170mg(98%)。
実施例17 実施例16の化合物の遊離塩基160mg(0.4ミリモル)を3:1Et2
O/ヘキサン混合物4.0mLに溶解し、これにメタンスルホン酸26μL(0
.4ミリモル)を添加した。
収率:固体190mg(定量的)。
実施例18 実施例17の化合物160mg(0.324ミリモル)をCH2Cl23.0m
Lに溶解し、これにEt3N100μL(0.712ミリモル)およびトリフル
オロ酢酸無水物50μL(0.356ミリモル)を添加した。この反応混合物を
室温で15分間撹拌し、EtOAc30mLで希釈し、0.2N−HCl10m
L、飽和NaHCO3溶液10mLおよび食塩水10mLで順次に洗浄し、Na2
SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮した。
収率130mg(81%)。
実施例19 実施例1Bの化合物470mg(1.63ミリモル)を1:2Et2O/CH2
Cl2混合物12.0mLに溶解し、これにEt3N0.237mL(1.70ミ
リモル)および2,2,2−トリクロロエチルクロロホーメート0.224mL
(1.63ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で20分間撹拌し、Et2
O50mLで希釈し、H2O15mL、0.2N−HCl15mL、NaHCO3
15mLおよび食塩水15mLで順次に洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次に真空
濃縮して油状残渣を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2
、溶離液30%ヘキサン含有CH2Cl2)を使用して精製した。
収率:620mg(82%)。
実施例20 この化合物は実質的に実施例6に詳記した操作法に従って実施例19の化合物
620mg(1.33ミリモル)、三酸化クロム405mg(4.0ミリモル)
をAcOH8.1mL/H2O0.9mL混合物中で使用して製造した。
収率:540mg(85%)。
実施例21 実施例20の化合物5.3g(11.1ミリモル)を1:2AcOH/EtO
H混合物90mLに溶解し、これに亜鉛末10.0g(153ミリモル)を添加
した。混合物を80℃で5分間反応させ、次に室温まで冷却し、濾過し、真空濃
縮して固体を得た。この固体をCH2Cl2中にスラリー化し、濾過した。濾液を
真空乾燥して固体を得、これを熱CHCl3100mLで希釈し、ヘキサン70
0mL中に濾過した。次に目的化合物をこの溶液から結晶化させた。
収率:3.31g(99%)。
実施例22 この化合物は実質的に実施例15に詳記した操作法に従って、実施例21の化
合物440mg(1.46ミリモル)、ジイソプロピルアミン0.645mL(
3.7ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン179mg(1.46ミリモル
)、製造例1の化合物845mg(3.7ミリモル)およびピリジン0.365
mL(4.5ミリモル)および塩化チオニル0.300(4.1ミリモル)をC
H2Cl245mL中で使用して製造した。
収率:380mg(51%)。
実施例23 この化合物は実質的に実施例16および実施例17に詳記した操作法に従って
実施例22の化合物160mg(0.31ミリモル)、トリエチルシラン0.1
mL(0.63ミリモル)、1:1CF3COOH/CH2Cl2混合物2.0m
Lおよびメタンスルホン酸20μL(0.31ミリモル)を使用して製造した。
収率:153mg(97%)。
実施例24 実施例21からの化合物250mg(0.83ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン(THF)8.0mLに溶解し、これに3−ピリジルカルビノール85μL(
0.87ミリモル)、トリフェニルホスフィン236mg(0.9ミリモル)お
よびアゾジカルボン酸ジエチル142μL(0.9ミリモル)を添加した。こ
の反応混合物を65℃に加熱して10分間反応させ、室温まで冷却し、真空濃縮
して油状残渣を得、これをEt2Oとかきまぜて濾過した。濾液をH2Oおよび0
.1N−K2CO3溶液で順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮
した。
収率:褐色固体198mg(61%)。
実施例25 実施例24の化合物38mg(0.097ミリモル)を1:1:0.2CH3
CN/Et2O/ヘキサン混合物2.2mLに溶解し、これにHCl/CH3CN
溶液(濃HCl1.0mL含有CH3CN11.0mL)0.1mLを添加して
沈殿を形成させ、これを濾過して分離した。
収率:40mg(96%)。
実施例26 この化合物は実質的に実施例24に詳記した操作法に従って、実施例21の化
合物300mg(0.992ミリモル)、製造例2の化合物214mg(0.9
92ミリモル)、トリフェニルホスフィン275mg(1.05ミリモル)およ
びアゾジカルボン酸ジエチル0.165mL(1.05ミリモル)をTHF9.
0mL中で使用して製造した。粗製物質を放射クロマトグラフィー(2000ミ
クロンプレート、溶離液5%EtOAc含有CH2Cl2)を使用して精製した。
収率:477mg(96%)。
実施例27 この化合物は実質的に実施例16および実施例25に詳記した操作法に従って
実施例26の化合物378mg(0.76ミリモル)、トリエチルシラン0.2
0mL(1.26ミリモル)、2:3CH2Cl2/CF3COOH混合物5.0
mLおよびHCl/CH3CN溶液(濃塩酸1.0mL含有CH3CN)0.71
4mLを使用して製造した。
収率:287mg(87%)。
実施例28 実施例21の化合物1.2g(3.97ミリモル)をジオキサン50mLに溶
解し、これを撹拌下に50%水素化ナトリウム(NaH)鉱油分散液210mg
(4.37ミリモル)を徐々に添加し、続いて製造例3の化合物663mg(3
.97ミリモル)を添加した。この混合物を100℃に加熱し、6時間反応し、
次に冷却して1N−水酸化ナトリウム(NaOH)5.0mLと混合し、続いて
EtOAc200mLを添加した。得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4
上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。
収率:500mg(32%)。
実施例29 実施例28の化合物480mg(1.23ミリモル)をDMF15.0mLお
よび1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミド
ン2.0mLの混合物に溶解し、これに50%NaH鉱油分散液66mg(1.
36ミリモル)を添加した。反応混合物を5分間還流し、次に室温に冷却した。
この混合物に飽和NaHCO3溶液10mLを添加し、続いてEtOAc100
mLを添加した。得られた両層を分離し、有機層をH2Oと0.2N−HClで
順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。
収率:褐色固体380mg(79%)。
実施例30 実施例29の化合物100mg(0.257ミリモル)をジオキサン5.0m
Lに溶解し、これに5N−HC10.8mLを添加した。得られた混合物を10
0℃に加熱し、2時間反応させ、冷却し、次にCH2Cl250mLで希釈した。
得られた両層を分離し、有機層を飽和NaHCO3溶液で洗浄し、Na2SO4上
で乾燥し、濾過し、真空濃縮して固体を得た。この固体を放射クロマトグラフィ
ー(1000ミクロンプレート、溶離液20%EtOAc含有CH2Cl2)を使
用して精製した。
収率:46mg(60%)。
実施例31 実施例30の化合物25mg(0.083ミリモル)をCH2Cl21.0mL
に溶解し、Et2N24μL(0.172ミリモル)および塩化メタンスルホニ
ル13μL(0.168ミリモル)を徐々に添加した。反応混合物をEtOAc
で希釈し、0.2N−HClおよび飽和NaHCO3溶液で順次洗浄し、濾過し
て真空濃縮した。
収率:白色固体31mg(82%)。
実施例32 この化合物は実質的に実施例7に詳記した操作法に従って実施例31の化合物
24mg(0.053ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩4.6mg(0.
066ミリモル)およびNaOAc5.4mg(0.066ミリモル)をEtO
H1.0mL中で使用して製造した。この粗製物質を放射クロマトグラフィー(
1000ミクロンプレート、溶離液5%EtOAc含有CH2Cl2)を使用して
精製した。
収率:20mg(80%)。
実施例33 実施例21の化合物1.5g(4.96ミリモル)および水酸化カリウム(K
OH)278mg(4.96ミリモル)をH2Oに溶解し、これに塩化ジメチル
チオカルバモイル817mg(6.6ミリモル)を添加した。反応混合物を15
分間にわたって急速に撹拌した。反応混合物をEt2O100mLで希釈し、有
機層を分離し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して油状固体を得たが
、これをMeOH中でかきまぜ、次に濾過して単離した。
収率:1.45g(75%)。
実施例34 この化合物は実施例33の化合物300mg(0.77ミリモル)を窒素下に
フラスコ内で溶融することによって製造した。液化した残渣を冷却してガラス状
固体300mgを得た(定量的)。
実施例35 実施例34の化合物480mg(1.23ミリモル)をMeOH15.0mL
に溶解し、これにKOH689mg(12.3ミリモル)を添加した。反応混合
物を20分間還流し、室温まで冷却し、H2O80mLおよびEt2O100mL
で希釈した。得られた両層を分離し、水性層を5N−HCl4.0mLで酸性化
し、次にCH2Cl2100mLと混合した。得られた両層を分離して、有機層を
Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。
収率:褐色固体370mg(94%)。 実施例36
A.
実施例35の化合物320mg(1.01ミリモル)をCH3CN20.0m
Lに溶解した溶液を0℃に冷却し、これに硝酸カリウム(KNO3)253mg
(2.5ミリモル)および塩化スルフリル0.201mL(2.5ミリモル)を
添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、Et2O100mLで希釈し、
H2O30mLで洗浄した。有機層を分離し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、
真空濃縮して粗製の黄色固体280mgを得た。この固体を放射クロマトグラフ
ィー(1000ミクロンプレート、溶離液2%EtOAc含有CH2Cl2)を使
用して精製した。
収率:105mg(27%)。
B. この化合物は実施例36Aに詳記した反応混合物から単離した。
収率:135mg。
実施例37 実施例36Aの化合物100mg(0.26ミリモル)のTHF1.0mL溶
液に濃NH4OH60μL(0.84ミリモル)を添加した。反応混合物をCH2
Cl220.0mLで希釈し、H2O10.0mLで洗浄し、Na2SO4上で乾燥
し、濾過し、真空濃縮した。
収率:90mg(95%)。
実施例38 実施例35の化合物50mg(0.157ミリモル)のEtOH15.0mL
溶液にラネーニッケル触媒100mgを添加した。反応混合物を室温で3時間水
素ガス(60psi)下に振盪し、次に濾過し、真空濃縮した。粗製の物質を放
射クロマトグラフィー(1000ミクロンプレート、勾配溶離液1〜10%Et
OAc含有CH2Cl2)を使用して精製した。
収率:15mg(33%)。
実施例39 実施例6の化合物200mg(0.632ミリモル)をEtOH2.5mLに
溶解し、これにAcOH43μL(0.75ミリモル)および1,1−ジメチル
ヒドラジン396μL(5.2ミリモル)を添加した。反応混合物を80℃に加
熱し、4時間反応させ、真空濃縮し、Et2Oで希釈し、H2Oで洗浄し、Na2
SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して油状物を得た。この油状物を放射
クロマトグラフィー(2000ミクロンプレート、溶離液8%EtOAc含有C
H2Cl2)を使用して精製した。
収率:145mg(64%)。
元素分析:C21H30N2O3として
計算値:C70.36;H8.44;N7.81。
実験値:C70.30;H7.91;N8.00。
実施例40 実施例39からの化合物98mg(0.273ミリモル)をEt2O2.0m
Lに溶解し、濃HC11.0mLおよびCH3CN11.0mLからなる溶液の
0.273mLを添加した。反応混合物をCH3CN10.0mLで希釈し、次
に真空濃縮して油状残渣を得た。この残渣をEt2O3.0mL中でかきまぜ、
次に濾過によって単離した。
収率:105mg(97%)。
元素分析:C21H31N2O3Clとして
計算値:C63.87;H7.91;N7.09;Cl8.98。
実験値:C64.17;H8.07;N7.07;Cl9.08。実施例41 実施例6からの化合物2.0g(6.32ミリモル)をEtOH20.0mL
に溶解し、これに1−アミノ−4−メチルピペラジン12.0mL(100ミリ
モル)およびKOH2.8g(50ミリモル)を添加した。この混合物を80℃
に2時間加熱し、真空濃縮し、Et2O250mLで希釈し、H2O100mLで
洗浄した。得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、真
空濃縮して濃厚な油状物を得た。この油状物を放射クロマトグラフィー(400
0ミクロンプレート、勾配溶離液0〜15%MeOH含有EtOAc)を使用し
て精製した。
収率:2.29g(88%)。
実施例42 この化合物は実質的に実施例40に詳記した操作法に従って実施例41の化合
物2.29g(5.54ミリモル)および濃HCl1.0mLおよびCH3CN
11.0mLからなる溶液の5.54mLを使用して製造した。
収率:2.31g(93%)。
元素分析:C24H36N3O3Clとして
計算値:C64.05;H8.06;N9.34;Cl7.21。
実験値:C63.85;H7.98;N9.50;Cl7.67。
実施例43 実施例6からの化合物330mg(1.04ミリモル)をEtOH4.0mL
に溶解し、メトキシアミン塩酸塩100mg(1.2ミリモル)とNaOAc9
8mg(1.2ミリモル)とを添加した。反応混合物を室温で67時間撹拌し、
80℃に加熱し、約3時間反応させ、次に真空濃縮した。粗製の物質を放射クロ
マトグラフィー(2000ミクロンプレート、溶離液3%EtOAc含有CH2
Cl2)を使用して精製して油状物を得、これをMeOHに溶解し、0℃で再結
晶した。
収率:43mg(12%)。 実施例44 実施例7からの化合物175mg(0.528ミリモル)をジオキサン3.0
mLに溶解し、これにK2CO3235mg(1.70ミリモル)および塩化3−
ピコリル・塩酸塩112mg(0.687ミリモル)を添加した。反応混合物を
100℃に加熱し、15分間反応させ、次に真空濃縮して褐色の残渣を得た。こ
の残渣をEtOAc75.0mLに溶解し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、N
a2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して粗製の物質180mgを得、こ
れを放射クロマトグラフィー(2000ミクロンプレート、勾配溶離液5〜20
%EtOAc含有CH2Cl2)を使用して精製した。
収率:90mg(40%)。
実施例45 実施例6からの化合物500mg(1.58ミリモル)をMeOH5.0mL
に溶解し、これにシアノ水素化ホウ素ナトリウム101mg(1.6ミリモル)
および痕跡量のメチルオレンジを添加した。2N−HClメタノール溶液を滴加
して反応物の赤色を保持した。約15分後、呈色が安定化(赤色)し、反応物を
さらに45分間撹拌した。反応混合物を真空濃縮して橙色の残渣を得た。残渣を
Et2Oに溶解し、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮
して油状物を得たがこれは放置によって固化した。この固体を放射クロマトグラ
フィー(4000ミクロンプレート、溶離液5%EtOAc含有CH2Cl2)を
使用して精製した。
収率:226mg(45%)。
実施例46 実施例6からの化合物1.0g(3.16ミリモル)をMeOH15.0mL
に溶解し、これに破砕して活性化した4.0Åモレキュラーシーブス1.0g、
酢酸アンモニウム2.46g(32ミリモル)およびシアノ水素化ホウ素ナトリ
ウム201mg(3.2ミリモル)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、
次にH2O30.0mLで反応停止させた。所望の化合物をEt2O100mLで
抽出し、飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空
濃縮して黄色の残渣を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶
離液0〜5%EtOAc含有CH2Cl2、SiO2)を使用して精製した。
収率:290mg(29%)。
実施例47 実施例46からの化合物20mg(0.063ミリモル)を2:1Et2O/
ヘキサン混合物3.0mLに溶解し、これに濃HCl1.0mLおよびCH3C
N11.0mLからなる溶液の63μLを添加した。得られた沈殿を濾過し、E
t2O/ヘキサン1:1混合物3.0mLで洗浄し、真空乾燥した。
収率:21mg(95%)。
実施例48 実施例6からの化合物1.0g(3.16ミリモル)のCH2Cl215.0m
L溶液に2,6−ルチジン0.44mL(3.8ミリモル)およびt−ブチルジ
メチルシリルトリフルオロメタンスルホネート0.80mL(3.5ミリモル)
を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、Et2Oで希釈し、H2Oおよび
飽和NaHCO3溶液で順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮
した。
収率:1.36g(定量的)。
実施例49 実施例48からの化合物1.36g(3.16ミリモル)をTHF10.0m
Lに溶解し、これに1M−臭素の酢酸溶液1.6mLを添加した。反応混合物を
Et2Oで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過
し、次に真空濃縮して黄色固体を得た。この固体をMeOH10.0mLに溶解
し、0℃に冷却し、18時問反応させた。得られた白色結晶を濾過し、真空濃縮
した。
収率:935mg(75%)。
実施例50 実施例49からの化合物910mg(2.30ミリモル)をMeOH10.0
mLに溶解し、これに0.5M−ナトリウムメトキシド(NaOMe)MeOH
溶液11.2mL(5.6ミリモル)を添加した。反応混合物を65℃に5時間
加熱し、次に真空濃縮して残渣を得、これを2:1Et2O/H2O混合物に溶解
した。得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃
縮した。
収率:705mg(98%)。
元素分析:C19H22O4として
計算値:C72.59;H7.05。
実験値:C72.72;H7.13。
実施例51 実施例50からの化合物100mg(0.318ミリモル)をEtOH5.0
mLに溶解し、これにヒドロキシルアミン・塩酸塩1.47g(21.2ミリモ
ル)およびNaOAc1.74g(21.2ミリモル)を添加した。反応混合物
を78℃に加熱し、18時間反応させ、次に真空濃縮して残渣を得、これを2:
1EtOAc/H2O混合物に溶解した。得られた両層を分離し、有機層をNa2
SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して黄色固体を得、これを放射クロマトグ
ラフィー(1000ミクロンプレート、溶離液1%MeOH含有CH2Cl2)を
使用して精製した。
収率:87mg(83%)。
元素分析:C19H22NO4として
計算値:C69.28;H7.04;N4.25。
実験値:C69.29;H7.23;N4.23。
実施例52 実施例50からの化合物150mg(0.48ミリモル)をEtOH2.0m
Lに溶解し、これにAcOH28μL(0.48ミリモル)とヒドラジン555
μL(11.4ミリモル)とを添加した。反応混合物を80℃に7時間加熱し、
真空濃縮して残渣を得た。この残渣をEt2O100mLで希釈し、飽和NaH
CO3溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して油状残渣を
得た。この残基を熱ヘキサン5.0mLに溶解し、0℃に16時間冷却した。
収率:135mg(85%)。
実施例53 実施例45からの化合物595mg(1.87ミリモル)をCH3CN3.5
mLに溶解し、冷却(0℃)し、これにCF3COOH2.0mL/CH3CN0
.1mL/H2O0.2mLを含む混合物を添加した。反応混合物を室温まで温
めて30分間撹拌し、次にEtOAc50.0mLで希釈した。得られた両層を
分離し、有機層をH2Oおよび飽和NaHCO3溶液で順次に洗浄し、Na2SO4
上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。
収率:494mg(88%)。
実施例54 実施例1Aからの化合物1.0g(3.31ミリモル)をTHF10.0mL
に溶解し、ベンゼンセレノール1.0g(6.4ミリモル)、50%NaH鉱油
分散液302mg(6.29ミリモル)および18−クラウン−6エーテル84
mg(0.32ミリモル)を添加した。反応混合物を15時間還流し、室温に冷
却し、Et2O100mLおよび1N−HCl20mLで希釈した。得られた両
層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗製物質
をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液25%EtOAc含有ヘキ
サン)を用いて精製して固体を得、これをEt2O/ヘキサンから再結晶した。
収率:731mg(77%)。
実施例55 実施例54からの化合物360mg(1.25ミリモル)をトルエン25.0
mLに溶解し、これに塩化オキサリル0.545mL(6.25ミリモル)のD
MF25μL溶液を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、その間ガス
が発生した。短時間(2分間)還流まで加熱し、次に真空濃縮した。
収率:結晶381mg(99%)。
実施例56 実施例55からの化合物100mg(0.33ミリモル)をCH2Cl22.0
mLに溶解し、これに2−(2−アミノエチル)ピリジン43μL(0.358
ミリモル)、Et3N50μL(0.36ミリモル)および4−ジメチルアミノ
ピリジン5mg(0.036ミリモル)をCH2Cl24.0mLに溶解して添加
した。反応混合物をCH2Cl2で希釈し、H2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥
し、濾過し、真空濃縮して褐色の固体を得た。この固体をCH3CN3.0mL
に溶解し、濃HCl1.0mL含有CH2CN11.0mL溶液の0.36mL
で処理した。
収率:120mg(78%)。
実施例57 NaOMe(ナトリウム2.6gおよび無水MeOH400mL(0.108モ
ル)から反応器中でN2下に製造)の溶液に70%アビエチン酸15.0g(0
.035モル)を添加した。混合物を10分間撹拌後、ヨードメタン14.0m
L(0.22モル)を添加し、混合物を24時間還流し、冷却し、真空濃縮して
残渣を得た。この残渣をEtOAc500mLに溶解し、飽和NaHCO3溶液
500mLおよび飽和塩化ナトリウム溶液(NaCl)で順次洗浄し、Na2SO4
上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー
(溶離液2%EtOAc含有ヘキサン)を使用して精製した。
収率:暗黄色油状物10.0g(90.4%)。
元素分析:C21H32O2として
計算値:C79.70;H10.19。
実験値:C79.49;H9.94。
実施例58 実施例57の化合物5.0g(15.8ミリモル)と酢酸無水物100mLと
の混合物に酸化セレン(IV)2.5g(22.5ミリモル)をN2下に添加し
た。この反応混合物を70℃に加温し、16時間撹拌し、冷却し、濾過し、次に
CH2Cl2500mLで希釈した。得られた両層を分離し、有機層をNaCl5
00mLで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空乾燥して暗黄色固
体を得た。この固体をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液5%EtOAc含
有ヘキサン)を使用して精製して主画分2個を得た。
第一画分を濃縮して油状物537mgを得た。この油状物をMeOH25mL
中で135mgの5%Pd/Cで水素化(8時間、室温、6.0psi)した。
反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。粗製物質をフラッシュクロマトグラ
フィー(溶離液2%EtOAc含有ヘキサン)を使用して精製して実施例59の
化合物(透明な油状物400mg(75%)、mp.50℃)を得た。第二画分
を真空濃縮して本化合物を得た。
収率:明黄色固体2.8g(47%)。
元素分析:C23H32O4として
計算値:C74.16;H8.66。
実験値:C74.44;H8.71。実施例59 実施例58の化合物23.6g(0.063ミリモル)およびMOeH150
0mLの混合物に5.8gの10%Pd/Cおよびp−トルエンスルホン酸一水
和物5.8g(0.030ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で16時間
60psiで反応させ、次に真空濃縮して残渣を得た。この残渣をEtOAc7
00mLに溶解し、飽和NaHCO3およびNaCl溶液700mLで順次洗浄
し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮した。
収率:油状物19.3g(97.5%)。
元素分析:C21H30O2として
計算値:C80.21;H9.62。
実験値:C80.34;H9.73。
実施例60 実施例58の化合物185mg(0.50ミリモル)をMeOH10mLに懸
濁し、これに0.1N−NaOH5mL(0.50ミリモル)を添加した。反応
混合物を2時間還流し、冷却し、EtOAcと50mLと0.2N−HCl50
mLとの間に分配した。得られた両層を分離し、有機層を飽和NaCl溶液50
mLで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して黄色油状物を
得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(溶離液10%EtOAc含有ヘキ
サン)を使用して精製した。
収率:透明油状物158mg(96%)。
実施例61 実施例60の標記化合物112mg(0.30ミリモル)を氷酢酸4mLおよ
びH2O1mLに溶解し、これに三酸化クロム10mg(1.0ミリモル)を添
加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次にEtOAc50mLおよび
飽和NaCl溶液50mLとの間に分配した。得られた両層を分離し、有機層を
Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空乾燥して暗黒色油状物を得た。この油
状物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液5%EtOAc含有ヘキサン)を
使用して精製して油状物を得、これを放置によって固化させた。
収率:100mg(90%)。
元素分析:C21H28O3として
計算値:C76.79;H8.59。
実験値:C76.52;H8.53。実施例62 実施例61からの化合物118mg(0.36ミリモル)、ヒドロキシルアミ
ン塩酸塩40mg(0.58ミリモル)、NaHCO340mg(0.48ミリ
モル)、氷酢酸1滴、H2O1.0mL、およびMeOH15mLを含む混合物
をディーンスタークトラップを装着して約5時間還流した。反応混合物を真空濃
縮して残渣を得た。この残渣をH2OおよびCH2Cl2の間で分配し、有機層を
Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗製物質をフラッシュクロマト
グラフィーを使用して精製した。
収率:120mg(97%)。
実施例63 実施例59の化合物500mg(1.59ミリモル)、KOH1.0g(17
.8ミリモル)およびn−ブチルアルコール20mLの混合物をN2下に16時
間還流した。冷却後、混合物を5N−HClで酸性とし、真空濃縮して残渣を得
た。この残基をH2O50mLに懸濁し、濾過した。得られた固体をMeOH5
0mLに溶解し、濾過し、濾液を真空濃縮した。
収率:泡状物330mg(69%)。
元素分析:C20H28・0.5H2Oとして
計算値:C79.01;H9.47。
実験値:C79.19;H9.52。
実施例64 実施例59の化合物8.0g(25.0ミリモル)を無水酢酸50mLおよび
AcOH38mLに溶解し、冷却(0℃)し、これにN2下に三酸化クロム11
.0g(0.11ミリモル)を徐々に添加した。反応混合物をEtOAcおよび
食塩水の間に分配し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、濃縮して黄色油
状物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液10%Et
OAc含有ヘキサン)を使用して精製して固体を得て、これをヘキサンを用いて
濾過した。
収率:2.5g(30.5%)。元素分析:C20H24O4として
計算値:C73.15;H7.37。
実験値:C72.86;H7.42。
実施例65 本化合物は実施例64に記載の反応混合物から単離した。
収率:白色固体4.2g(43.5%)。
元素分析:C23H30O5として
計算値:C71.48;H7.82。
実験値:C71.75;H8.03。
実施例66 実施例65の化合物4.14g(10.7ミリモル)のMeOH40mL溶液
に1N−NaOH13.4mL(13.4ミリモル)を添加した。反応混合物を
2.5時間還流し、冷却し、次に0.2N−HCl200mLおよびEtOAc
200mLの間に分配した。得られた両層を分離し、有機層を食塩水200mL
で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して暗黄色油状物を得
た。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液15%Et
OAc含有ヘキサン)を使用して精製した。
収率:白色泡状物2.9g(80%)。
元素分析:C21H28O4として
計算値:C73.23;H8.19。
実験値:C73.50;H8.46。
実施例67 実施例64の化合物500mg(1.52ミリモル)、50%m−クロロ過安
息香酸620mg(1.80ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水和物5.
0mg(0.03ミリモル)および1,2−ジクロロエタン5mLの混合物を4
時間還流し、次に室温で一夜撹拌した。混合物をEtOAc25mLで希釈し、
10%ヨウ化カリウム25mL 10%チオ硫酸ナトリウム、飽和NaHCO3
および食塩水で順次に洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮し
た。粗製物質を放射クロマトグラフィー(溶離液25%Et2O含有ヘキサン)
で精製した。
収率:30mg(6%)。
元素分析:C20H24O5として
計算値:C69.75;H7.02。
実験値:C69.77;H6.92。
実施例68 この化合物は実質的にMatsumotoほか著、Bull.Chem.Soc.Jpn.、61巻:7
23〜727頁(1988年)に詳記された操作法に従って実施例64の化合物
を使用して製造した。
収率:42%。
元素分析:C18H22O4として
計算値:C71.50;H7.33。
実験値:C71.22;H7.19。
実施例69 この化合物は実質的にMatsumotoほか著、Bull.Chem.Soc.Jpn.、61巻:723〜
727頁(1988年)に詳記された操作法に従って実施例68の化合物を使用して製造し
た。
収率:86%。
元素分析:C19H24O4として
計算値:C72.13;H7.65。
実験値:C72.16;H7.35。
実施例70
A. 実施例60Bの化合物475mg(1.5ミリモル)と無水塩化アルミニウム
425mg(3.19ミリモル)との混合物をトルエン15mL中、室温でN2
下に2時間撹拌した。反応混合物をトルエンと1N−HClとの間に分配した。
得られた両層を分離して、有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾
過し、真空濃縮して油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー
(SiO2、溶離液2%EtOAc含有ヘキサン)を使用して精製して油状物を
得たが、これはMeOHから結晶化した。
B.
三酸化クロム285mg(2.8ミリモル)を氷酢酸4mLとH2O1mLと
の混液に溶解し、これを実施例70Aの化合物275mg(1ミリモル)の氷酢
酸5mL溶液に滴加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次にEtOAcお
よび食塩水の間に分配した(2回)。有機層を集めてNa2SO4上で乾燥し、濾
過し、次に真空濃縮して黄色油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグ
ラフィー(SiO2、溶離液5%EtOAc含有ヘキサン)を使用して精製して
明黄色固体を得た。
収率:50mg(17%)。
元素分析:C18H20O4として
計算値:C71.98;H6.71。
実験値:C72.10;H6.66。
C.
この化合物は実施例70Bに記載した反応混合物から単離した。
収率:油状物136mg(47.5%)。
実施例71
A. 臭素0.9mL(17ミリモル)を無水Et2O30mLに溶解し、これを実
施例70Cの化合物3.8g(13.3ミリモル)の無水Et2O200mL溶
液に滴加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次にH2O、飽和NaHCO3
溶液および19%チオ硫酸ナトリウムで順次に洗浄し、Na2SO。上で乾燥し
、濾過し、真空濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフイー(溶離
液3:2CH2Cl2/ヘキサン)を使用して精製した。
収率:黄色油状物1.2g(25%)。
B.
この化合物は実施例71Aに記載した反応混合物から単離した。
収率:油状物1.2g(25%)。
実施例72 実施例71Aの化合物1.2g(3.3ミリモル)、亜鉛末450mg(6.
9ミリモル)、NaOAc225mg(2.7ミリモル)および氷酢酸50mL
の混合物をN2下に1時間還流した。冷後、反応混合物を濾過し、濾液をEt2O
と食塩水との間に分配した。得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾
燥し、濾過し、次に真空濃縮した。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィー
(SiO2、溶離液10%Et2O含有ヘキサン)を使用して精製した。
収率:淡黄色油状物897mg(93%)。
元素分析:C18H22O3として
計算値:C75.50;H7.74。
実験値:C75.75;H7.89。
実施例73
A.
この化合物は実質的に実施例72に記載した操作法に従って、実施例71Bの
化合物960mg(2.6ミリモル)、亜鉛末4.0g(61.2ミリモル)、
NaOAc2.0g(24.4ミリモル)および氷酢酸50mLを使用して製造
した。粗製物質をカラムクロマトグラフィーを使用して精製した。
収率:油状物500mg(67.2%)。
B.
この化合物は実施例73Aに記載した反応混合物から単離した。
収率:150mg(21%)。
実施例74
A.
実施例70Aの化合物1.54g(5.66ミリモル)および10%Pd/C
1.5gのトリエチレングリコールジメチルエーテル150mL溶液をN2下に
3時間還流した。冷後、混合物を濾過し、濾液をEtOAcおよび食塩水の間に
分配した(3回)。得られた両層を分離し、有機層を集めてNa2SO4上で乾燥
し、濾過し、真空濃縮して残渣1.5gを得た。この残基の一部(300mg)
をクロマトトロン(溶離液は最初に2%CH2Cl2含有ヘキサン、続いて200
mLが溶離した後にCH2Cl250mLを移動相に追加し、最後に300mLが
溶離した後荷EtOAc4mLを追加した)。
収率:29mg。
両化合物は実施例74Aに記載した反応混合物から単離した。
収率:216mg。
C.
この化合物は実質的に実施例70Bに詳記した操作法に従って、実施例74A
の化合物70mg(0.26ミリモル)を使用して製造した。
収率:灰白色固体30mg(40.3%)。元素分析:C18H22O3として
計算値:C75.50;H7.74。
実験値:C75.78;H7.63。
実施例75 両化合物は実質的に実施例70Bに詳記した操作法に従って、実施例74Aの
未精製残渣325mg(1.2ミリモル)の氷酢酸5mL溶液を使用して製造し
た。粗製物質はフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液15%Et2O
含有ヘキサン)を用いて精製した。
収率:油状物62mg。
B.
この化合物は実施例75Aに記載した反応混合物から単離した。
収率:油状物78mg。
注)この反応混合物からは実施例74Cの化合物16mgおよび実施例70Aの
化合物75mgも得られた。
実施例76
A.
この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例75Aの
化合物140mg(0.49ミリモル)のMeOH10mL溶液を使用して製造
した。粗製物質はフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液20%Et2
O含有ヘキサン)を用いて精製した。
収率:固体38mg(26%)。
元素分析:C18H23NO3として
計算値:C71.74;H7.69;N4.65。
実験値:C71.97;H7.77;N4.39。
B. この化合物は実施例76Aに記載した反応混合物から単離した。
収率:樹脂状物38mg(26%)。
実施例77 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例72の化
合物を使用して製造した。
収率:98%。
元素分析:C18H23NO3として
計算値:C71.73;H7.69;N4.65。
実験値:C71.79;H7.78;N4.44。実施例78 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例68の化
合物を使用して製造した。
元素分析:C18H23O4として
計算値:C68.12;H7.30;N4.41。
実験値:C67.95;H7.46;N4.12。
実施例79 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例69の化
合物を使用して製造した。
収率:93%。元素分析:C19H25NO4として
訃算値:C68.86;H7.60;N4.23。
実験値:C69.10;H7.83;N4.23。
実施例80 この化合物は実質的に実施例71Aに詳記した操作法に従って、実施例69の
化合物を使用して製造した。
収率:74%。
元素分析:C19H23BrO4として
計算値:C57.73;H5.86。
実験値:C57.78;H6.06。実施例81 実施例80の化合物200mg(0.506ミリモル)の無水MeOH5mL
溶液にNaOMe溶液(反応容器中で無水MeOH1mLにNa34mgを溶解
して製造)を徐々に添加した。反応混合物をN2下に2時間還流し、冷却し、お
よび食塩水30mLで希釈した。得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4上
で乾燥し、濾過し、濃縮して油状樹脂状物を得、これをフラッシュクロマトグラ
フィー(勾配溶離液0〜2%EtOAc含有CH2Cl2)を使用して精製した。
収率:黄色油状物140mg(88%)。
元素分析:C19H22O4・0.25H2Oとして
計算値:C71.54;H7.05。
実験値:C71.71;H7.14。実施例82 この化合物は実質的に実施例81に詳記した操作法に従って、実施例71Aの
化合物を使用して製造した。元素分析:C18H20O3・5H2Oとして
計算値:C73.74;H7.16。
実験値:C73.80;H7.15。
実施例83 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例81の化
合物を使用して製造した。
収率:50%。
実施例84 この化合物は実質的に実施例81に詳記した操作法に従って、実施例71Bの
化合物を使用して製造した。
収率:47%。
元素分析:C18H20O3として
計算値:C76.03;H7.09。
実験値:C75.77:H7.20。実施例85 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例82の化
合物を使用して製造した。
収率:58.5%。 実施例86 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例84の化
合物を使用して製造した。
収率:62。
実施例87 実施例73Aの化合物70mg(0.245ミリモル)を無水THF20mL
に溶解し、これに60%鉱油中NaH32mg(0.80ミリモル)をN2下に
添加した。得られた混合物を15分間撹拌し、続いてヨードメタン0.15mL
(2.25ミリモル)をシリンジから添加した。反応混合物を3時間撹拌し、反
応をH2Oを滴加して停止し、次にEt2OおよびH2Oの間に分配した。得られ
た両層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して残渣を
得、これを放射クロマトグラフィー(溶離液10%Et2O含有ヘキサン)によ
って精製した。
収率:透明油状物16mg(22%)。
元素分析:C19H24O3として
計算値:C75.97;H8.05。
実験値:C75.80;H7.96。
実施例88 実施例68の化合物50mg(0.165ミリモル)、カルボベンジルオキシ
グリシン35mg(0.165ミリモル)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(DCC)35mg(0.170ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジ
ン2mg(0.0165ミリモル)の混合物を無水Et2O25mL中で16時
間撹拌すると固体が形成した。この固体を濾去し、濾液をH2O、5%AcOH
溶液および食塩水で順次洗浄した。有機層を集めてNa2SO4上で乾燥し、濾過
し、次に真空濃縮して樹脂状物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(溶
離液20%Et2O含有ヘキサン)を使用して精製した。
収率:淡黄色固体54mg(66%)。
実施例89 この化合物は実質的に実施例88に詳記した操作法に従って、実施例68の化
合物およびN−t−ブトキシカルボニル−L−アラニンを使用して製造した。
収率:96%。
実施例90 実施例89の化合物100mg(0.21ミリモル)とCH2Cl22mLの混
合物を1:1CH2Cl2/CF3COOH混合物2mLに添加した。1時間撹拌
の後、反応混合物を真空濃縮した。得られた残渣をEt2Oから反復濃縮して泡
状物を形成させた。
収率:85mg(83%)。
実施例91
A.
実施例89の化合物550mg(1.0ミリモル)をCH2Cl210mLに溶
解し、これにCF3COOH3mL(39ミリモル)を添加した。1時間撹拌の
後、反応混合物を真空濃縮して泡状物を得た。この泡状物をCH2Cl220mL
に溶解し、続いてEt3NO.17mL(1.2ミリモル)を添加した。得られ
た両層を分離し、有機層をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真
空濃縮して泡状物を得た。
B.
この化合物は実質的に実施例88に詳記した操作法に従って、実施例91Aの
化合物およびN−t−ブチルオキシカルボニル−L−アラニン230mg(1.
2ミリモル)を使用して製造した。
収率:255mg(47%)。
元素分析:C29H40N2O8・0.75H2Oとして
計算値:C62.40;H7.43;N5.02。
実験値:C62.30;H7.24;N4.77。
実施例92 この化合物は実質的に実施例90に詳記した操作法に従って、実施例91Bの
化合物を使用して製造した。
収率:95%。
実施例93 この化合物は実質的に実施例88に詳記した操作法に従って、実施例68の化
合物およびN−t−ブチルオキシカルボニル−L−バリンを使用して製造した。
収率:47%。元素分析:C28H39NO7として
計算値:C67.04;H7.84;N2.79。
実験値:C66.82;H7.73;N2.58。
実施例94 この化合物は実質的に実施例90に詳記した操作法に従って、実施例93の化
合物を使用して製造した。
収率:99%収率。
元素分析:C25H32NO7として
計算値:C58.25;H6.26:N2.72。
実験値:C57.98;H6.32;N2.64。
実施例95 実施例77の化合物295mg(0.98ミリモル)を無水DMF5mLに溶
解し、これに60%鉱油中NaH60mg(1.50ミリモル)をN2下に添加
し、続いてブロモ酢酸メチル0.18mL(1.90ミリモル)をシリンジから
添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次に注意深く食塩水を滴加して反応停止
した。反応混合物を食塩水とEt2Oとの間に分配し、得られた両層を分離し、
有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して油状物を得、これをフラ
ッシュクロマトグラフィー(SiO2,溶離液20%Et2O含有ヘキサン)によ
って精製した。
収率:透明油状物175mg(48%)。
元素分析:C21H27NO5として
計算値:C67.54;H7.29;N3.75。
実験値:C67.84;H7.58;N3.89。
実施例96 実施例95の化合物56.7mg(0.152ミリモル)、1N−NaOH0
.2mL(0.2ミリモル)およびMeOH5mLの混合物を室温で4日間撹拌
し、次に食塩水で30mLに希釈し、EtOAcで抽出した。両層を分離し、水
層を5N−HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層を集めてNa2S
O4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮した。
収率:非晶形褐色樹脂状物45.7mg(84%)。
元素分析:C20H25NO5・0.25H2Oとして
計算値:C66.05;H7.01;N3.85。
実験値:C65.91;H7.35;N3.61。
実施例97 実施例96の化合物111.8mg(0.31ミリモル)、1N−NaOH0
.31mL(0.31ミリモル)および無水CH3CN10mLの混合物に30
分間超音波照射し、次に真空濃縮して残渣を得た。この残渣を新鮮なEt2Oか
ら反復濃縮して非晶形固体を得た。
収率:116mg(98%)。 実施例98
A.
実施例70Aの化合物4.0g(14.7ミリモル)、塩化アセチル1.2m
L(16.9ミリモル)および二硫化炭素60mLの混合物を滴下漏斗から無水
塩化アルミニウム2.6mg(19.5ミリモル)の二硫化炭素100mL懸濁
液に添加した。反応混合物を1時間還流し、次に下方向の蒸留によって、二硫化
炭素を除去した。得られた残渣に注意深く0.2N−HCl100mLを添加し
て反応を停止させた。所望の化合物をCH2Cl2100mLを使用して抽出し、
Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に真空濃縮して暗赤色油状物を得、これをフ
ラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液20%Et2O含有ヘキサン)を
使用して精製した。
収率:油状物1.7g(回収した出発物質を算入して87%)。
B. N2下に実施例98Aの化合物1.7g(5.4ミリモル)、50%3−クロ
ロ過オキシ安息香酸1.9g(5.5ミリモル)、p−トルエンスルホン酸一水
和物18mg(0.095ミリモル)と1,2−ジメトキシエタン25mLの混
合物を3時間還流した。冷却後、反応混合物をEt2Oで希釈し、10%ヨウ化
カリウム、10%チオ硫酸ナトリウム、飽和NaHCO3溶液および食塩水で順
次洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、次に濃縮して樹脂状物を得た。この
樹脂状物をNaHCO31.6g(19.0ミリモル)を含有するMeOH25
mLおよびH2O10mLに溶解した。得られた混合物を1.5時間還流し、冷
却し、濾過し、真空濃縮して残渣を得た。この残渣をH2OおよびEt2Oの間に
分配した。得られた両層を分離し、有機層を1N−HClおよび食塩水で順次洗
浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。
収率:1.55g(99%)。
C.
実施例98Bの化合物1.55g(5.4ミリモル)および60%鉱油中Na
H275mg(6.87ミリモル)の無水DMF懸濁液50mLにN2下にヨー
ドメタン0.5mL(7.50ミリモル)を添加した。反応混合物を1時間撹拌
し、次に注意深く食塩水を滴加して反応停止した。反応混合物をEt2Oおよび
食塩水の間に分配し、得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、
濾過し、真空濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフイー(SiO2
、溶離液20%Et2O含有ヘキサン)で精製した。
収率:透明淡黄色油状物1.3g(回収した出発物質を算入して88.5%)。
注)反応混合物は実施例98Aの化合物200mgも含有していた。
D.
この化合物は実質的に実施例70Bに詳記した操作法に従って、実施例98C
の化合物1.3g(4.3ミリモル)を使用して製造した。粗製物質はフラッシ
ュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液20%Et2O含有ヘキサン)で精製し
た。
収率:油状物820mg(60.5%)。E.
この化合物は実施例98Dに記載した反応混合物から単離した。
収率:油状物34.5mg。
F.
この化合物は実施例98Dに記載した反応混合物から単離した。
収率:油状物150mg(10.6%)。
G. この化合物は、実施例98Eの化合物(52mg)を放射クロマトグラフィー
(溶離液15%Et2O含有ヘキサン)で分離することによって得られた。
収率:20.5mg(1.1%)(通算収率)。
H.
この化合物は実質的に実施例71Aに記載した操作法に従って、実施例98D
の化合物975mg(3.08ミリモル)を使用して製造した。粗製物質はフラ
ッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液15%Et2O含有ヘキサン)で精
製した。
収率:532.6mg(44%)。I.
この化合物は実施例98Hに記載した反応混合物から単離した。
収率:油状物465.1mg(38%)。
J.
この化合物は実質的に実施例72の操作法に従って、実施例98Hの化合物5
32.0mg(1.35ミリモル)を使用して製造した。
収率:淡黄色固体280mg(66%)。元素分析:C19H24O4として
計算値:C72.13;H7.65。
実験値:C72.43;H7.67。
K.
この化合物は実質的に実施例72に詳記した操作法に従って、実施例981の
化合物465mg(1.17ミリモル)を使用して製造した。
収率:透明油状物328mg(89%)。
実施例99 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例98Jの
化合物465mg(1.17ミリモル)を使用して製造した。
収率:79%。
元素分析:C19H25NO4として
計算値:C68.86;H7.60;N4.23。
実験値:C68.56;H7.44;N4.25。
実施例100 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例98Kの
化合物を使用して製造した。
収率:61%。元素分析:C19H25NO4として
計算値:C68.86;H7.60;N4.23。
実験値:C68.79;H7.42;N4.33。
実施例101 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例98Gの
化合物を使用して製造した。
収率:90%。
実施例102
A. 実施例70Aの化合物(14.0g)をフラッシュクロマトグラフィー(Si
O2、溶離液ヘキサン)に付して油状物12.5gを得た。この油状物をヘキサ
ンに再溶解し、16時問冷蔵庫内に放置すると固体を形成した。この固体を濾過
によって分離し(3.9g、14.3ミリモル)、その1.0gを10%Pd/
Cを入れたトリエチレングリコールジメチルエーテル100mLに溶解し、N2
下に6時間還流した。冷却後、混合物をセライト上で濾過し、濾液をEtOAc
およびH2Oの間に分配した。得られた両層を分離し、有機層をNa2SO4上で
乾燥し、濾過し、真空濃縮して液体を得た。この液体をH2Oで希釈すると固体
を形成した。この固体を濾取し、ヘキサンに溶解し、室温で結晶化させた。
収率:297mg(1.09ミリモル)。
B.
この化合物は実質的に実施例98Aに詳記した操作法に従って、実施例102
Aの化合物を使用して製造した。
収率:330mg(98%)。
C. この化合物は実質的に実施例98Bに詳記した操作法に従って、実施例102
Bの化合物を使用して製造した。
収率:300mg(99%)。
D.
この化合物は実質的に実施例98Cに詳記した操作法に従って、実施例102
Cの化合物を使用して製造した。
収率:239mg(76%)。
E.
この化合物は実質的に実施例70Bに詳記した操作法に従って、実施例102
Dの化合物を使用して製造した。
収率:白色固体153mg(61%)。元素分析:C19H24O4として
計算値:C72.13;H7.65。
実験値:C72.13;H7.45。実施例103 この化合物は実質的に実施例62に詳記した操作法に従って、実施例102E
の化合物を使用して製造した。粗製の物質をEt2O/ヘキサンから再結晶して
精製した。
収率:84%。
元素分析:C19H25NO4として
計算値:C68.86;H7.60;N4.23。
実験値:C69.09;H7.55;N4.38。
前記のとおり本発明の化合物は宿主細胞とヘムアグルチニン介在融合を起こす
エンベロプウイルスを阻止するために有用である。本発明の態様の一つはウイル
ス感染症を処置または予防する方法であってそのウイルスは宿主細胞とヘムアグ
ルチニン介在融合を起こすものであって、その方法はウイルスに感染した細胞、
ウイルス感染に感受性がある細胞または処置または予防を必要とする哺乳類に有
効量の式Iで示される化合物またはその医薬的に許容される塩を投与するもので
ある。本発明の他の態様の一つはウイルス感染症に随伴する症状を処置または予
防する方法であって、必要とする哺乳類に有効量の式Iで示される化合物または
その医薬的に許容される塩を投与するものである。本発明の別の態様の一つはウ
イルスの複製を阻止する方法であって、ウイルス感染細胞、ウイルス感染に感受
性ある細胞または必要とする哺乳類に有効量の式Iで示される化合物またはその
医薬的に許容される塩を投与するものである。
用語「有効量」は本明細書では宿主細胞とウイルスのヘムアグルチニン介在融
合を阻止することのできる本発明の化合物の量を意味する。本発明方法が意図す
るウイルス阻止には適切な治療的処置および予防的処置の双方を包含する。この
発明に従って治療的および/または予防的効果を得るために投与される化合物の
特定的な用量は、もちろん、例えば投与する化合物、投与経路、処置すべき病状
および処置する対象の個人を含むその症例を巡る特定的な環境によって決定され
る。典型的な日用量(単回または複数回投与)はこの発明の活性化合物約0.0
1mg/kgから約50mg/kg体重までの用量水準を含むものとなる。好適
な日用量は一般に約0.05mg/kgから約20mg/kgであり、理想的に
は約0.1mg/kgから約10mg/kgとなろう。本化合物は経口経路、直
腸経路、経皮経路、皮下経路、血管内経路、筋肉内経路および鼻内経路を含む種
々の経路で投与できる。
本化合物は経口経路、直腸経路、経皮経路、皮下経路、血管内経路、筋肉内経
路および鼻内経路を含む種々の経路で投与できる。本発明の化合物は投与の前に
好ましくは製剤化される。そこで、本発明態様の他の一つは式Iで示される化合
物またはその医薬的に許容される塩の有効量および医薬的に許容される担体、希
釈剤または賦形剤を含む医薬的製剤である。
そのような製剤中の活性成分はその製剤の0.1重量%から99.9重量%を
占める。「医薬的に許容される」はその担体、希釈剤または添加剤がその他の成
分と適合性があり、その受容者に有害ではないことを意味する。
本医薬的製剤は知られている容易に入手できる成分を使用して知られている操
作法によって製造される。本発明の組成物を製造するには活性成分を通常は担体
と混合するか、または担体で希釈するか、またはカプセル、分包包装、紙または
その他の容器であってもよい担体に封入することになろう。その担体が希釈剤と
して役立つ時には、それらの担体は活性成分のための基剤、賦形剤または媒体と
して作用する固体、半固体または液体の物質であってもよい。そこで、各組成物
は錠剤、丸剤、粉末剤、ロゼンジ剤、分包包装剤、カシェ剤、エリキシール剤、
懸濁剤、乳剤、液剤、シラップ剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液体媒体中
で)、たとえば10重量%までの活性化合物を含む軟膏剤、軟または硬ゼラチン
カプセル剤、坐剤、無菌注射用液剤、無菌包装粉末剤、その他であることができ
る。
次の実験例は本発明化合物がインフルエンザを阻止する性能を証明するために
実施したものである。
試験管内CPE/XTT検定
マイクロタイタープレート(96ウェル)にアール平衡塩溶液(EBSS)、
1%ウシ胎児血清(FBS)、ペニシリン(100単位/mL)およびストレプ
トマイシン(100μg/mL)を含む199培地を入れ、MDCK細胞をウェ
ル当り10000細胞を散布した。37℃で二酸化炭素(CO2)培養器中に一
夜放置後、MDCK細胞を〜0.1moi(感染多重性)のインフルエンザウイ
ルス(すなわち、A/川崎/89株またはB/香港株およびB/グレートレーク
ス株)を0.03moiで感染させた。約1〜2時間この細胞にウイルスを吸着
させた後、薬剤の順次希釈を含む培地または培地単独をウェルに添加した。得ら
れた混合物を2〜3日間(培地単独のウェルにcpeが明確に観察されるまで)
インキュベーションした。被験化合物の抗ウイルス効果は次のXTT検定法を行
って評価した。
XTT[2,3−ビス(メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル)−2H
−テトラアゾリウム−5−カルボキシアニリド分子内塩のナトリウム塩]の新鮮
FBS不含温溶液(0.4mg/mL)を調製した。このXTT溶液各5mLに
5mM−PMS(フェナジンメトスルホネート)燐酸緩衝液食塩水液25μLを
添加した。培養上清液を除去後、各マイクロタイター板ウェルに新たに調製した
XTT/PMS混合物100μLを添加した。次に各ウェルを37℃で3〜4時
間または呈色の変化が顕著になるまでインキュベーション(CO2下に)した。
450nm(ref.650nm)の吸光度を分光光度計で測定した。薬剤を含
まない対照およびウイルス不在の対照と比較して細胞障害性50%を起こすため
に必要な被験化合物の濃度(TC50)およびウイルスの細胞変性効果(cpe)
の出現を50%(IC50)または90%(IC90)阻止するために必要な被験化
合物の濃度を各用量−応答曲線の直線部分から決定した。
このCPE/XTT検定を使用して式Iで示される化合物のIC50はインフル
エンザA/川崎/89株では0.01〜32.0μg/mLの範囲内にあること
、インフルエンザB/グレートレークス株では0.7〜97.0μg/mLの範
囲内にあることが判明した。
プラーク減少検定
感受性MDCK細胞を6ウェル組織培養処置クラスタープレートの1%ウシ胎
児血清、ペニシリン(100単位/mL)およびストレプトマイシン(100μ
g/mL)を含むミニマム199培地に1×105細胞/ウェルで生育させた。
37℃で一夜インキュベーション後、生育培地を除去して適当に希釈したウイル
ス0.2mL/ウェルを加えた。室温で1〜2時間吸着させた後、感染細胞層に
等量の1.5%無菌アガロース溶液および種々の濃度の被験化合物を含む2倍濃
度の199培地(2%ウシ胎児血清、ペニシリン100単位/mLおよびストレ
プトマイシン100μg/mLを含む)を重層した。
各化合物を20mg/mL濃度でDMSOに溶解し、その適量を希釈して所望
濃度のDMSO溶液とし、次に寒天培地混合物に添加した。プレートを37℃で
CO2培養器中でDMSO対照ウェルが至適サイズのプラークを含むまでインキ
ュベーションした。次に10%ホルマリンおよび2%酢酸ナトリウムを含む溶液
を各ウェルに添加してウイルスを不活化し、細胞層をプラスチックス表面に固定
させた。固定した細胞層を0.5%クリスタルバイオレットで染色し、プラーク
を計数した。各濃度のウェルから得た2重の結果を平均してDMSO対照ウェル
と比較した。ReedとMuench著、Am.J.Hyg.、27巻:493〜497頁(19
58年)の方法を用いて阻止濃度曲線の直線領域からプラーク形成50%または
90%阻止濃度(IC50またはIC90)を算出した。
プラック減少検定を使用して式Iで示される化合物のIC50はインフルエンザ
A/川崎/89株では0.006〜100.0μg/mLの範囲内、インフルエ
ンザB/グレートレークス株では1.47〜100.0μg/mLの範囲内にあ
ることが判明した。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 31/445 A61K 31/445
31/4465 604
31/495 31/495
31/695 31/695
38/00 C07D 211/22
C07D 211/22 211/62
211/62 213/30
213/30 295/12 A
295/12 295/22 A
295/22 A61K 37/02
(81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG,
CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T
D,TG),AP(GH,KE,LS,MW,SD,SZ
,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,
RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA,
BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,E
E,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG
,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,
LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N
Z,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK,TJ
,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,
YU
(72)発明者 モールディン,スコット・シー
アメリカ合衆国46221インディアナ州 イ
ンディアナポリス、スノーベリー・コート
5540番
(72)発明者 マンロー,ジョン・イー
アメリカ合衆国46220インディアナ州 イ
ンディアナポリス、ローリング・パイン
ズ・コート5783番
(72)発明者 タン,ジョゼフ・チョウ―チュン
アメリカ合衆国46033インディアナ州 カ
ーメル、ドーチェスター・プレイス1512番