JP2000515926A - エレクトロルミネセンス素子に使用される有機金属錯体 - Google Patents

エレクトロルミネセンス素子に使用される有機金属錯体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、低駆動電圧で駆動することができ、電力変換効率が向上され、有機エレクトロルミネセンス素子に使用される電子注入物質を提供する。本発明の技術的の特徴を達成するために、本発明による有機エレクトロルミネセンス素子は陽極電極と、陰極電極と、前記陽極電極と陰極電極との間に形成される有機薄膜層とから構成され、前記有機薄膜層は式(1)で表される有機金属錯体からなる。式(1)中、R1からR8は、水素又はC1からC8のアリール基を、それぞれ独立して表す。(1)

Description

【発明の詳細な説明】 エレクトロルミネセンス素子に使用される有機金属錯体 発明の背景 発明の分野 本発明は有機エレクトロルミネセンス素子に使用される電子注入物質に関する 。より詳しくは、低駆動電圧で駆動することができ、電力変換効率が向上され、 有機エレクトロルミネセンス素子に使用される電子注入物質に関する。本発明の 技術的の特徴を達成するために、本発明による有機エレクトロルミネセンス素子 は陽極電極と、陰極電極と、前記陽極電極と陰極電極との間に形成される有機薄 膜層とから構成され、前記有機薄膜層は2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズ チアゾールベリリウム錯体(2-O-hydroxyphenyl)benzthiazol berylium complex) からなる。 関連技術の説明 従来の陽極、エレクトロルミネセンス層、陰極の順に構成される効率的な有機 エレクトロルミネセンス素子(以下では“EL素子”と称する)を製作する試み は、反対電極から有機着色分子を含むエレクトロルミネセンス層へのキャリヤ注 入が困難であるため成功しなかった。効率的な有機EL素子を製作するためには 、有機着色分子が電極からキャリヤを受け入れることができ、エレクトロルミネ センス層内におけるキャリヤが高移動性を有するのが好ましい。さらに、金属電 極による励起子ケンチングが発生しないようにキャリヤの再組合せ領域が電極か ら離れて位置するのが好ましい。 前記従来技術の問題点を解決するために、1985年9月3日付に登録された 米国特許第4,539,507号(出願人:Steven A.VanSlyke外)には陽極/ 正孔移送層/電子移送層/陰極の順に構成される2つの層を有する素子が開示さ れている。前記特許に開示された有機EL素子において、トリフェニルアミン含 有化合物及び8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体がそれぞれ正孔移送物質 及び電子移送物質として使用され、また前記8−ヒドロキシキノリンアルミニウ ム錯体は発光層としての役割も果す。前記2層EL素子においてキャリヤ注入が 容易なことと正孔及び電子が高移動性であることによって駆動電圧が低くなる。 さらに、電子移送層において、電子に比べて正孔の移動性が低いために移送層の 界面に近接し、且つ陰極から離れたところに再組合せ領域が形成されるので、金 属陰極による励起子クエンチング発生の可能性が減少される。これによって、有 機EL素子の電力変換効率が1.5lm/Wまでに向上され、10Vより低い電 圧で数百cd/m2の輝度が得られる。 前記米国特許第4,539,507号には、また、前記2層素子より改善され た耐久性及び高効率を有し、陽極と正孔移送層との間に金属フタロシアニンを含 む正孔注入層を介在して製作される有機EL素子が開示されている。従って、キ ャリヤ注入の強化はEL素子の改良のための重要な要素の1つとみなされる。 最近では、陰極と接して位置する接着層を有する有機EL素子(マツウラマサ ヒデ、その他によって出願され1996年5月14日付で登録された米国特許第 5,516,577号参照)で発光の均一性及び効率の改良が行われている。前 記マツウラの素子において、前記接着層は、8−ヒドロキシキノリン金属錯体ま たは結晶化を防止するために少量の追加化合物を添加することによって不純にな ったその誘導体からなる。従って、形態上安定化された接着層により前記素子に 均一な発光及び耐久性が提供される。さらに、前記8−ヒドロキシキノリン金属 錯体の最低非占有分子軌道(lowest unoccupied molecular orbital)(以下“L UMO”と称する)のエネルギレベルは、陰極からの容易な電子注入が確実にな るように陽極/正孔注入層/正孔移送層/発光層/接着層/陰極の順に構成される 素子において接着層と接している他の発光分子のエネルギレベルより低い。 一般に、陰極から電子移送層へ容易に電子注入をすることは有機EL素子の電 力変換効率に大きな影響を及ぼす。このため、電子移送層のLUMOレベルに合 わせて陰極の仕事関数を低めることによって電子の注入バリヤを減少させようと する多大の研究が進められている。Mg:AgまたはAl:Liの合金がこのよ うな目的のための最も好ましい陰極物質の1つであることは周知の事実である。 しかし、低仕事関数を有する金属は環境安定性が悪く、結局、陰極物質の改良の ための研究進行を遅延させてしまう。 いくらかの電子移送が可能な有機金属物質が従来の技術(米国特許第5,46 6,392号、米国特許第5,150,006号、米国特許第5,486,40 6号、米国特許第5,529,853号、米国特許第4,539,507号、ヨ ーロッパ特許公開第0652273号、日本国特開平8−113576号、日本 国特開平6−336586号参照)において有機EL素子の製作に有用であるこ とが発表されている。しかし、前記有機金属物質は有機EL素子の駆動電圧を低 めることができる特定の有機金属分子に焦点を合わせていたものではなかった。 発明の要約 本発明の目的は低駆動電圧及び改善された電力変換効率を有する有機エレクト ロルミネセンス(EL)素子のための電子注入物質を提供することにある。 本発明によると、下記一般化学式(1)によって示される構造の電子注入物質 が提供される。 (1) 前記化学式(1)において、R1ないしR8は夫々水素またはC1ないしC8アル キル基を示す。 化合物(1)の亜鉛誘導体、2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾー ル亜鉛錯体が青色光放出電子移送物質として知られている(ヨーロッパ特許公開 第0652273号、日本国特開平8−113576号参照)。しかし、本発明 の発明者は前記一般化学式(1)によって示される化合物が前記従来の特許では 見られなかった優秀な電子注入及び移送特性を有するという点を発見した。 図面の簡単な説明 下記の添付図面と連関して説明される次の実施例を参照して本発明の長所及び 特徴がよりよく理解できる。 図1ないし3は本発明で使用され得る有機EL素子の概略図である。 図4は実施例1、比較例1.1、比較例1.2におけるそれぞれの光度(適宜 に定めたユニット)と電圧との関係を示すグラフである。 図5は実施例2及び比較例2におけるそれぞれの光度(適宜に定めたユニット )と電圧との関係を示すグラフである。 実施例の説明 低仕事関数及び高環境安定性を同時に維持しながら有機または有機金属電子移 送層で安定した界面を形成することができる陰極物質を選ぶことは容易ではない 。現在は実用的ないくつかの合金及び金属だけが開発されている。特定例をあげ ると、インジウム金属(米国特許第4,539,507号参照)、Mg:Ag合 金(米国特許第4,885,211号参照)、Mg:Al(米国特許第5,05 9,862号参照)、Al:Li合金(米国特許第5,429,844号参照)、 Bi:Li(米国特許第5,500,568号参照)がある。低仕事関数を有す る安定した陰極を使用することは効率のよいEL素子を商品化するための重大な 要因である。従来の電子注入層(陰極に接して位置する層)のLUMOレベルが 陰極物質の仕事関数と合わないため、陰極から有機媒体への電子注入時に相当の 高エネル ギバリヤが存在する。例えば、Mg:Ag合金からEL素子において最も広く使 用される電子注入層の1つである8−ヒドロキシキノリンアルミニウム塩(以下 ではAlq3と称する)への電子注入時に約0.6eVのエネルギバリヤが存在 する。 本発明は、前記化学式(1)によって示される錯体が従来のEL素子の陰極電 極と正孔移送層との間に薄層として介在する時、高電力効率及び低駆動電圧を有 するEL素子を提供することができるという発見に基づく。 図1ないし3はそれぞれ内部接合有機EL素子の概略的な断面を示している。 この素子は、一般に、上部に高仕事関数を有する陽極電極2が被覆される透明保 持層1を含む。前記陽極電極2のための導電物質の特定例をあげると、Au、イ ンジウムスズ酸化物(ITO)、SnO2、導体ポリマー、ZnO2があげられる。 低仕事関数を有する導電性物質の蒸気蒸着またはスパッタリング方式によって 陰極電極7が形成される。この陰極電極7はアルミニウム、銀、マグネシウム、 リチウム、サマリウム、インジウム、スズ、鉛、イットリウム、ルテニウム、そ してこれらの合金の群から選択される物質からなり得るが(米国特許第4,88 5,211号、米国特許第4,539,507号、米国特許第5,059,86 2号、米国特許第5,429,844号、米国特許第5,500,568号参照 )、これに限られない。 結晶化の可能性を抑制し、EL素子の性能を向上させるために、正孔移送層3 が、前記陽極電極2から正孔を受け入れて高い移動性を有して移送することがで きる物質、即ち、好ましくはアリールアミン誘導体又は分子構造が異なる少なく とも2つのアリールアミンの混合物から形成される。また、前記正孔移送層3は それぞれ異なる正孔移送物質からなる多くの副層に分離され得る。電子移送層4 が前記陰極電極7から電子を受け入れて移送することができる物質から形成され る。図1に示されているように、前記電子移送層4は前記陰極電極7と前記正孔 移送層3との間に位置する。 図2及び3はそれぞれ、前記陽極電極2から正孔移送層3への正孔の注入を向 上させ有機EL素子の寿命を延長させるために陽極電極2と正孔移送層3との間 に介在する正孔注入層5を有する有機EL素子の概略的な断面を示している。前 記正孔注入層5は前記陽極電極2及び前記正孔移送層3で安定した界面を形成し 得る物質からなる。また、前記正孔注入物質は陽極の仕事関数と正孔移送物質( 米国特許第4,539,507号及び米国特許第4,769,292号参照)の 最高占有分子軌道(highest occupied molecular orbital)(HOMO)レベルと の間にHOMOエネルギレベルを有するのが好ましい。 図1及び2に概略的に示されている有機EL素子において、電子移送層4は、 前述したように、適当な順方向バイアスの適用時に前記陰極電極7から電子を受 け入れて移送することができる物質からなり、前記陰極電極7と前記正孔移送層 3との間に位置する。このような素子の構造において、キャリヤの再組合せは、 必ずしもそうというわけではないが、一般に前記電子移送層4で行われ、高蛍光 量子効率を有する分子のうちから電子移送物質を選択することが好ましい。電力 変換効率をもっと向上させるために、高蛍光物質が前記電子移送層4に低濃度で ドーピングされ得る。前記電子移送層4が蛍光ドープ剤物質でドーピングされる 時、電子移送物質から蛍光ドープ剤へエネルギが移動してドープ剤から光の放出 が行われる。 この方法においては、ドープ剤物質のバンドギャップ及び前記電子移送層4の 厚さ方向における位置のような2つの重要な要求条件がある。前記ドープ剤物質 のバンドギャップが電子移送物質4のバンドギャップより大きい場合、効率的な エネルギ移動が得られない。従って、前記電子移送物質より低い又は類似したバ ンドギャップを有するドープ剤物質を選択することが好ましい。 もう1つの要求条件、即ち、ドープ領域の位置は有機EL素子の電力変換効率 を最大化するために満たされなければならない。前記ドープ剤のLUMOレベル が前記電子移送層4のLUMOレベルより低い場合、前記ドープ剤は電子の浅い トラップとして作用する。前記浅いトラップは空間電荷密度を増加させるため、 EL素子を駆動することに高電圧が要求される。従って、励起子形成が行われる 厚さ方向にドープ領域を位置させることが好ましい。 図3には図2(米国特許第4,539,507号参照)に示されている有機E L素子に基づいて前記電子移送層4と前記正孔移送層3との間に発光層6を介在 させることによって製作された有機EL素子が概略的に示されている。この素子 において、上記米国特許の発明者によると、前記発光層6より小さいバンドギャ ップ(エネルギギャップ)を有する電子移送層4からの発光の可能性を最小化す るために前記電子移送層4の厚さが前記発光層6より小さいことが好ましい。 本発明は低駆動電圧及び改善した電力変換効率を有する有機EL素子に関する 。本発明の電子注入物質は下記の化学式(1)によって示される。 (1) 前記化学式(1)において、R1ないしR8は夫々水素またはC1ないしC8アル キル基を示す。 本発明の電子注入物質の特定例は下記の化学式(2)及び(3)によって示さ れる。 (2) (3) 化合物(2)のエネルギギャップは2.82eVに相当する薄膜のUV光線か ら可視光線にわたる吸収スペクトルの吸収端の波長から得た。400nmの波長 で励起された前記化合物(2)の放射ホトルミネセンススペクトルをCIEダイ アグラムに転換させる時、発光色は青色(CIE 0.138、0.149)に なることがわかる。従って、前記化合物(2)は前記電子移送層4及び前記発光 層6において青色を放射するための優秀な候補物質である。また、青色発光に相 当する大きなバンドギャップエネルギのため、この物質は、Alq3が緑色に相 当するバンドギャップエネルギを有する電子移送/ホスト分子として使用される 時の緑から赤までのカラーレンジと比べて、青から赤までのカラーレンジに相当 するバンドギャップエネルギを有するドープ剤物質の選択可能性を拡大させる。 実用性のために、前記化合物(2)は熱安定性、電気化学安定性、電子受入能力 (低LUMOエネルギレベル)などのような他の要求条件を満たさなければなら ない。DSCサーモグラム(thermogram)によると、化合物(2)は実用上の十 分に高い温度である開始温度325℃で溶ける。前記化合物(2)の前記のよう な物理的特性が表1に示されている。 以下、本発明の実施例を比較例と比較して詳しく説明する。 実施例 2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾールベリリウム錯体の合成 処理A 蒸留水(20ml)とエチルアルコール(70ml)との混合液にNaOH( 176mg)を溶解した溶液に、2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾ ール(1g)を加える。この溶液を、70mlの蒸留水にベリリウム塩化物(beryl lium chloride)(170mg)の溶液に徐々に加える。これによって得られる混 合液を攪拌して2時間還流させ、温度を室温に低下させる。その後、反応沈殿物 を真空濾過によって集め、ジエチルエーテルで洗浄し真空オーブンで乾燥させて 、0.77gの化合物(2)(78%収率)を収得する。 (2) 前記収得物はトレイン昇華(train sublimation)によってさらに精製される 。前記収得物の分析結果は下記の通りである。 m.p.:325℃(開始) 1H−NMR(DMSO−d6):δ6.8−6.9(2H)、7.0−7.1(1 H)、7.25(t、1H)、7.35(t、1H)、7.45(t、1H)、7. 92(d、1H)、8.17(d、1H) 元素分析:理論値(C:67.65、H:3.49、N:6.06、Be:1 .95) 実験値(C:67.31、H:3.33、N:5.98、Be:1 .90) 処理B 蒸留水(2ml)とエチルアルコール(7ml)との混合液にNaOH(35 mg)を溶解した溶液に、2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾール( 0.2g)を加える。この溶液を、10mlの蒸留水に硫酸ベリリウムテトラヒ ドレート(beryllium sulfatete trahydrate)(0.08g)を溶解した溶液に徐 々に加える。これによって得られる溶液に、pHが10になるまで水性水酸化ナ トリウム(1M)を加える。これによって得られる混合液を1時間攪拌する。そ の後、反応沈殿物を真空濾過によって集め、ジエチルエーテルで洗浄し真空オー ブンで乾燥させて、0.14gの化合物(2)(70%収率)を収得する。前記 収得物はトレイン昇華(train sublimation)によってさらに精製される。2−(O−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンズチアゾールベリリウム錯体の 合成 蒸留水(10ml)とエチルアルコール(50ml)との混合液にNaOH( 27mg)を溶解した溶液に、2−(O−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベ ンズチアゾール(0.18g)を加える。この溶液を、5mlの蒸留水にベリリ ウム塩化物(berylliumchloride)(29mg)を溶解した溶液に徐々に加える。 これによって得られる混合液を攪拌して2時間還流させ、温度を室温に低下させ る。その後、反応沈殿物を真空濾過によって集め、ジエチルエーテルで洗浄し真 空オーブンで乾燥させて、185mgの化合物(3)(96%収率)を収得する。 (3) 前記収得物はトレイン昇華(train sublimation)によってさらに精製される 。前記収得物の分析結果は下記の通りである。 m.p.:349℃(開始) 1H−NMR(DMSO−d6):δ3.3(s、3H)、6.75(1H)、7.0 2(1H)、7.2−7.4(3H)、7.65(1H)、8.15(1H) 化合物(2)の還元電位 化合物(2)の電子注入物質としての能力はサイクリックボルタンメーター( cyclic voltammeter)を用いて還元電位を既知の電子移送物質と比べることによ って測定される。本実験に使用される比較化合物はAlq3である。化合物(2 )の亜鉛誘導体の還元電位、2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾール 亜鉛錯体は日本国特開平8−113576号に開示されているようにDMFに溶 解しないため本実験から除外された(化合物(2)の電子注入物質としての2− (O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾール亜鉛錯体との直接比較は後で行う )。 化合物(2)及び比較化合物の還元電位は溶媒としてDMFを使用する参照電 極Ag/Ag+に対応してサイクリックボルタメトリーによって決定される。そ の結果を表2に示す。 このデータから、化合物(2)がAlq3より低い還元電位を有することがわ かる。 実施例1 電子注入物質としての化合物(2)の性能を評価するために、次の通り化合物 (2)による有機EL素子とそうではない有機EL素子を製作した。商業的に利 用できるITOコーティングガラスをメタノール、アセトン、イソプロピルアル コール、ア七トン及びメタノールを用いて夫々の溶媒において5分超音波洗浄し 、110℃の真空オーブンで1時間乾燥する。洗浄された基板を熱真空蒸着チャ ンバの基板ホルダに固定させる。それぞれ60nm(TPD)、50nm(Alq 3)、20nm(化合物(2))、100nm(Mg:Ag)、150nm(Ag)の 薄膜厚さを有するITO/TPD/Alq3/化合物(2)/Mg:Ag(10 :1)/Agの順の積層で有機EL素子を構成する。工程中に、蒸着率は室温に セットした基板温度と約10-6torrの高真空で1〜3Å/secの範囲に維 持する。シャドーマスクは陰極電極のパタ−ニングを0.15cm2の能動素子 領域につくるように使用される。この有機EL素子の概略的な断面は電子移送層 4と陰極電極7との間に化合物(2)からなる付加層を有することを除いて図1 に示されている素子と類似している。 この素子の電力変換効率は100cd/m2の明るさで2.11m/Wであっ た。7.1Vで1mA/cm2の電流密度を注入した。その結果は表3に示され ている。また、本発明の改良を明白にするために、比較例を製作した。 比較例1.1 電子注入物質(2)が除外されたことを除いてEXAMPLE1と同一な方式によっ てITO/TPD/Alq3/Mg:Ag(10:1)/Agの順の積層で構成 される有機EL素子を得た。この有機EL素子の概略的な断面は図1に示されて いる。 この素子の電力変換効率は100cd/m2の明るさで1.21m/Wであっ た。9.1Vで1mA/cm2の電流密度を注入した。その結果は表3に示され ている。 比較例1.2 電子注入物質(2)が化合物(1)と同一の厚さの亜鉛錯体物質(2)に置き 換えられたことを除いてEXAMPLE1と同一な方式によってITO/TPD/Al q3/2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾール亜鉛錯体/Mg:Ag (10:1)/Agの順の積層で構成される有機EL素子を得た。この有機EL 素子の概略的な断面は電子移送層4と陰極電極7との間に2−(O−ヒドロキシ フェニル)ベンズチアゾール亜鉛錯体からなる付加層を有するのを除いて図1に 示されている素子と類似している。 この素子の電力変換効率は100cd/m2の明るさで1.61m/Wであっ た。8.4Vで1mA/cm2の電流密度を注入した。その結果は表3に示され ている。 この実験から、化合物(2)及びその亜鉛誘導体が電子注入物質として使用さ れる時、従来の有機素EL素子の駆動電圧を低めることがわかった。しかし、表 3に示されているように、化合物(2)は明白にその亜鉛類似体(zinc analogu e)より性能が優れる。また、化合物(2)のその亜鉛類似体より優れた性能は 実施 例1、比較例1.1、比較例1.2に使用される素子からの様々な電圧における 光度(適宜に定めたユニット)のグラフを図示している図4に示されている。同 一電圧において、実施例1の素子は最高の光度を発する。 実施例2 それぞれ60nm(TPD)、20nm(Alq3)、50nm(化合物(2))、 200nm(Ag)の薄膜厚さで実施例1と同様な方式によってITO/TPD /Alq3/化合物(2)/Agの順の積層で構成された有機EL素子を得た。 この素子において、Alq3は発光物質として使用され、化合物(2)は電子注 入/移送物質として使用された。また、低仕事関数マグネシウム銀(Mg:Ag )合金が高仕事関数銀(Ag)電極に置き換えられた。前記有機EL素子の概略 断面は正孔注入層5を有していないことと電子移送層4と陰極電極7との間に化 合物(2)からなる付加層を有することを除いて図3に示されている素子と類似 する。 その結果は表4に示されている。また、本発明の改良を明白にするために、比 較例を製作した。 比較例2 それぞれ60nm(TPD)、20nm(Alq3)、50nm(2−(O−ヒド ロキシフェニル)ベンズチアゾール亜鉛錯体)、200nm(Ag)の薄膜厚さ で実施例1と同様な方式によってITO/TPD/Alq3/2−(O−ヒドロ キシフェニル)ベンズチアゾール亜鉛錯体/Agの順の積層で構成される有機E L素子を得た。この素子において、Alq3は発光物質として使用され、2−( O−ヒドロキシフェニル)ベンズチアゾール亜鉛錯体は電子注入/移送物質とし て使用された。また、低仕事関数マグネシウム銀合金が高仕事関数銀電極に置き 換えられた。前記有機EL素子の概略断面は正孔注入層5を有していないことと 電子移送層4と陰極電極7との間に2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンズチア ゾ ール亜鉛錯体からなる付加層を有することを除いて図3に示されている素子と類 似する。その結果は表4に示されている。 この実験から、化合物(2)が、表4に示されているように、電子注入物質と して亜鉛類似体より優れていることが明らかになった。また、実施例2及び比較 例2に使用される素子からの様々な電圧における光度(適宜に定めたユニット) のグラフを図示している図5は亜鉛類似体より優れている化合物(2)の性能を 明白に示している。同一電圧において、実施例2の素子は比較例2に比べてより 高い光度を発する。 実施例3 それぞれ60nm(TPD)、50nm(化合物(2):クマリン540)、10 0nm(Mg:Ag)、150nm(Ag)の薄膜厚さで実施例1と同様な方式に よってITO/TPD/化合物(2):クマリン540(100:1)/Mg:A g/Agの順の積層で構成された有機EL素子を得た。この素子において、クマ リン540はドープ剤分子として使用され、化合物(2)は同時に電子注入及び 移送の役割を果すホスト分子として使用された。クマリン540の化学的構造は 下に示されており、この有機EL素子の概略断面は図1に示されている。 その結果は表5に示されている。また、本発明の改良を明白にするために、比 較例を製作した。 比較例3 それぞれ60nm(TPD)、50nm(化合物(2):クマリン540)、10 0nm(Mg:Ag)、150nm(Ag)の薄膜厚さで実施例3と同様な方式に よってITO/TPD/Alq3:クマリン540(100:1)/Mg:Ag /Agの順の積層で構成される有機EL素子を得た。この素子において、クマリ ン540はドープ剤分子として使用され、Alq3は同時に電子注入及び移送の 役割を果すホスト分子として使用された。前記有機EL素子の概略断面は図1に 示されている。その結果は表5に示されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キム,ヒョ―ソク 大韓民国、305−340 テジョン、ユソン― グ、ドリョン―ドン、エルジー・アパート 7―201 (72)発明者 キム,オク―ヒ 大韓民国、305―340 テジョン、ユソン― グ、ドリョン―ドン、エルジー・アパート 3―103 (72)発明者 ユン,ソク―ヒ 大韓民国、301―140 テジョン、チュン― グ、ユチョン―ドン、ヒョンデイ・アパー ト 117―803

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.陽極電極と、陰極電極と、前記陽極電極と前記陰極電極との間に形成され る有機薄膜層とから構成され、前記有機薄膜層は下記一般化学式(1)に示され ている有機金属錯体からなる有機エレクトロルミネセンス素子。 (1) 前記化学式(1)において、R1ないしR8は夫々水素またはC1ないしC8アル キル基を示す。 2.前記R1ないしR8は水素を示す請求項1に記載の有機エレクトロルミネセ ンス素子。 3.前記R1、R2及びR4ないしR8は水素を示し、前記R3はメチルを示す請 求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。 4.前記有機薄膜層は、正孔移送層と電子移送層の順に構成され、前記電子移 送層は有機金属錯体(1)からなる請求項1ないし3に記載の有機エレクトロル ミネセンス素子。 5.前記有機薄膜層は、正孔注入層、正孔移送層、電子移送層の順に構成され、 前記電子移送層は有機金属錯体(1)からなる請求項1ないし3に記載の有機エ レクトロルミネセンス素子。 6.前記有機層は、正孔移送層、発光層、電子移送層の順に構成され、前記電 子移送層は有機金属錯体(1)からなる請求項1ないし3に記載の有機エレクト ロルミネセンス素子。 7.前記有機層は、正孔注入層、正孔移送層、発光層、電子移送層の順に構成 され、前記電子移送層は有機金属錯体(1)からなる請求項1ないし3に記載の 有機エレクトロルミネセンス素子。 8.前記電子移送層が蛍光分子でドーピングされている請求項1ないし3に記 載の有機エレクトロルミネセンス素子。 9.前記陽極電極はインジウム−スズ酸化物(indium-tin-oxide)(ITO)電 極である請求項1ないし3に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。 10.下記化学式(2)によって示される2−(O−ヒドロキシフェニル)ベ ンズチアゾールベリリウム錯体。 (2)
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