【発明の詳細な説明】
飽和三環配位子含有金属錯体およびオレフィン重合法
本発明は金属錯体、及びそれから製造した改良された触媒性能をもつ付加重合
触媒に関する。更に詳しくは、本発明は飽和三環配位子を含む4族金属錯体から
なる付加重合触媒組成物に関する。また、本発明は上記錯体からなる触媒組成物
に関する。最後に、本発明は付加重合性モノマーを重合するための付加重合法に
上記の触媒組成物を使用する方法に関する。
US−A−5,455,317およびUS−A−5,416,228には1つ
のシクロペンタジエニル配位子が1つの且つ唯一つの末端位置に嵩高の基を含む
ある種のビス−シクロペンタジエニル金属錯体が記載されている。このシクロペ
ンタジエニル配位子基は望ましくは立体的に異なる。これらの文献には更に、残
余のシクロペンタジエニル基が左右対象性又は凝似左右対象性をもつ錯体が記載
されている。このような金属錯体はオレフィン重合触媒として活性化共触媒と組
合せて、特に高度にアイソタクチックなC3および高級α−オレフィンのポリマ
ーの製造に有用である。
改良された金属錯体およびそれから誘導される改良された触媒組成物、ならび
にこのような触媒組成物を使用する改良された付加重合法、が提供されるならば
、望ましいことである。
本発明者等が行った研究の結果として、式
L1ZL2MXmX’n
に相当する新規で改良された4族金属錯体、又はその二量体、溶媒和付加物、キ
レート誘導体、あるいは混合物、が今や発見された。
ただし、
Mはそれぞれの場合独立に元素の周期律表の4族の金属であり;
L1は非局在化π電子によってMに結合している部分的に飽和の三環基であり
、該基は50以下の非水素原子を含み、
次式に相当する:(ただしR3それぞれの場合独立に水素であるか又は10以下の非水素原子のシ
リル、ヒドロカルビルまたはシリル置換ヒドロカルビル基であり、それぞれのw
は独立に4〜6の整数である)
L2は非局在化π電子によってMに結合している置換シクロペンタジエニル基
であり、該シクロペンタジエニル基はその2つの末端位置の1つ且つ唯1つで嵩
高配位子基R4で置換されており、該L2基は50以下の非水素原子を含み;
Zは式−(ER2 2)mをもつ50以下の非水素原子の2価置換基であり、Eは
それぞれの場合独立に、炭素、ケイ素またはゲルマニウムであり、R2はそれぞ
れの場合独立に水素以外の20以下の原子のヒドロカルビル、ヒドロカルビルオ
キシ、シリル、およびゲルミルからなる群からえらばれ、そしてmは1〜3の整
数である;
Xはそれぞれの場合40以下の非水素原子をもつ1価のアニオン性基であり、
任意に、2つのX基は一緒に共有結合して両方の原子価がMに結合する2価ジア
ニオン性基を形成し、更に任意に、2つのX基が一緒に共有結合して非局在化π
−電子によってMに結合する中性の共役または非共役ジエンを形成するか(その
際Mは+2酸化状態にある)、あるいは更に任意に1以上のXおよび1以上のX
’基は一緒に結合し、それによって両方がMに共有結合し且つそれに配位してい
る基を形成し;
mは1又は2であり且つMの形式酸化状態より2少ない値に等しく、ただし2
つのX基が一緒になってMにπ結合する中性の共役または非共役ジエンを形成す
るときはmはMの形式酸化状態に等しい、
X’はジエン以外の20以下の非水素原子をもつ中性の配位子であり、任意に
X’とL1又はX’とL2は一緒に共有結合し、そしてnは0〜3の数である。
付加的に本発明によれば、上記の金属錯体と、この金属錯体を触媒的に活性に
しうる1以上の活性化用共触媒とからなる触媒組成物が提供される。
更なる態様において、1以上の上記金属錯体と、1以上の活性化用共触媒と、
支持体物質とからなる支持された触媒系が提供される。
最後に1以上の上記触媒組成物または触媒系を使用する付加重合性モノマーの
改良された重合法が提供される。このような付加重合法を使用して、成形物品、
フィルム、シート、発泡物質の製造に使用するための、及び他の工業的用途に使
用するためのポリマーの製造をすることができる。
ここに述べる元素の周期律表の参照は、1989年にCRCプレスインコーポ
レーテッドによって刊行された元素の周期律表のことをいう。また族の参照は族
のナンバーリングについてIUPAC系を使用して元素の周期律表に反映されて
いる族のことをいう。
ここに使用する好ましいL1基は次式に相当する置換または非置換のオクタヒ
ドロフルオレニル錯体である:
ただしR3はそれぞれの場合独立に水素またはC1-6ヒドロカルビルである。
非常に好ましいL1基は次式に相当するオクタヒドロフルオレニルおよび置換
オクタヒドロフルオレニル配位子である:
ただしR3それぞれの場合独立に水素またはC1-4アルキルである。最も好ましい
L1基はオクタヒドロフルオレニル基である。
好ましいL2基は次式に相当する置換シクロペンタジエニル基である。
ただし1のR4基は水素であり、他のR4基は2級または3級の置換炭素原子に
よってシクロペンタジエニル環に結合するC3-20ヒドロカルビル基または20以
下の炭素のアリール基である。最も好ましくは1のR4基が水素であり他のR4基
が環式ヒドロカルビル基、最も好ましくはフェニル、シクロヘキシルまたはヒド
ロカルビル置換シクロヘキシル、とくにメンチルである。
好ましいZ基はジメチルシランジイル、ジフェニルシランジイル、メチルイソ
プロポキシシランジイル、メチルフェニルシランジイル、および1,2−エタン
ジイルである。
ここに使用する好ましい金属はチタン又はジルコニウム、とくにジルコニウム
である。
ここに好ましいX基はハライド、C1-20ヒドロカルビルであるが、あるいは2
つのX基は一緒になって中性のC5-20ジエンであり、mは好ましくは2に等しい
。
好ましいX’基として20以下の非水素原子のエーテル、アミン、及びホスフ
ィンがあげられる。然し更に好ましくはnはゼロである。
本発明による非常に好ましい錯体の例は次式に相当する: ただし、
Mは+2または+4形式酸化状態のチタンまたはジルコニウムであり;(R2 2
E)xはジメチルシランであり;そして
X、R3およびR4は前記定義のとおりである。
特定の例として次のものがあげられる。
(オクタヒドロフルオレニル)(3−シクロヘキシル−η5−シクロペンタジエ
ニル)ジメチルシランジルコニウムジクロリド、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−メチル−η5−シクロペンタジエニル)ジ
メチルシランジルコニウムジクロリド、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−t−ブチル−η5−シクロペンタジエニル
)ジメチルシランジルコニウムジクロリド、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−ナフチル−η5−シクロペンタジエニル)
ジメチルシランジルコニウムジクロリド、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−シクロヘキシル−η5−シクロペンタジエ
ニル)ジメチルシランジルコニウムジメチル、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−メチル−η5−シクロペンタジエニル)ジ
メチルシランジルコニウムジメチル、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−フェニル−η5−シクロペンタジエニル)
ジメチルシランジルコニウムジメチル、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−t−ブチル−η5−シクロペンタジエニル
)ジメチルシランジルコニウムジメチル、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−ナフチル−η5−シクロペンタジエニル)
ジメチルシランジルコニウムジメチル、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−シクロヘキシル−η5−シクロペンタジエ
ニル)ジメチルシランチタン(II)(1,4−ジフェニルブタジエン)、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−メチル−η5−シクロペンタジエニル)ジ
メチルシランチタン(II)(1,4−ジフェニルブタジエン)、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−フェニル−η5−シクロペンタジエニル)
ジメチルシランチタン(II)(1,4−ジフェニルブタジエン)、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−ナフチル−η5−シクロペンタジエニル)
ジメチルシランチタン(II)(1,4−ジフェニルブタジエン)、
(オクタヒドロフルオレニル)(3−シクロヘキシル−η5−シクロペンタジエ
ニル)ジメチルシランジルコニウムジクロリド、
(2,2,5,5,6,6,9,9−オクタメチルオクタヒドロフルオレニル)
(3−メチル−η5−シクロペンタジエニル)ジメチルシランジルコニウムジメ
チル、
(2,2,5,5,6,6,9,9−オクタメチルオクタヒドロフルオレニル)
(3−フェニル−η5−シクロペンタジエニル)1,2−エタンジイルジルコニ
ウムジベンジル、
(2,2,5,5,6,6,9,9−オクタメチルオクタヒドロフルオレニル)
(3−t−ブチル−η5−シクロペンタジエニル)ジメチルシランハフニウムジ
クロリド、及び
(2,2,5,5,6,6,9,9−オクタメチルオクタヒドロフルオレニル)
(3−ナフチル−η5−シクロペンタジエニル)ジメチルシランジルコニウムジ
クロリド。
これらの錯体は、これらを活性化用共触媒と組合せることによって、又は活性
化技術の使用によって、触媒的に活性化される。これに使用する好適な活性化用
共触媒として、重合状またはオリゴマー状のアルモキサン、とくにメチルアルモ
キサン、トリイソブチルアルミニウム変性メチルアルモキサン、又はジイソブチ
ルアルモキサン;強ルイス酸、たとえばC1-30ヒドロカルビル置換13族化合物
、とくに各ヒドロカルビル又はハロゲン化ヒドロカルビル基中に1〜10の炭素
をもつトリ(ヒドロカルビル)アルミニウム−又はトリ(ヒドロカルビル)ホウ
素化合物、とくにトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素;及び非ポリマー状
の、不活性の、相溶性、非配位性のイオン形成性化合物があげられる。(酸化条
件下でのこのような化合物の使用を含む)。好適な活性化技術はバルク電解であ
る(以後に更に詳細に説明する)。上記の活性化用共触媒と技術の組合せも所望
ならば使用することができる。上記の活性化用共触媒と活性化技術は異なった金
属錯体に関して次の文献に既に教示された:EP−A−277,003、US−
A−5,153,157、US−A−5,064,802、EP−A−468,
651、EP−A−520,732、及びUS−A−5,350,723。
本発明の1態様において共触媒として有用な好適な非ポリマー状の、不活性、
相溶性、非配位性、イオン形成性化合物は、プロトンを供与しうるブロンステッ
ド酸であるカチオンと、相溶性、非配位性のアニオンA-とからなる。好ましい
アニオンは電荷金属またはメタロイドからなる単一の配位錯体を含むアニオンで
あり、このアニオンは2成分が混合するときに生成する活性触媒種(金属カチオ
ン)の電荷を均衡させることができる。また、このアニオンはオレフィン性、ジ
オレフィン性、およびアセチレン性の不飽和化合物、または他の化合物たとえば
エーテルまたはニトリルによって置換されうる。好適な金属としてアルミニウム
、金およびプラチナがあげられるが、これらに限定されない。好適なメタロイド
としてホウ素、リン及びケイ素があげられるが、これらに限定されない。単一金
属またはメタロイド原子を含む配位錯体からなるアニオンを含む化合物は周知で
あり、そして多くの、とくにアニオン部分に単一ホウ素原子を含むそのような化
合物は商業的に入手しうる。
好ましくはこのような化合物は次の一般式
(L*−H)+ dAd-
によって表わすことができる。
ただし、
L*はL*H+の共役ルイス塩基であり;
(L*−H)+はブロンステッド酸であり;
Ad-はd−の電荷をもつ非配位性の相溶性アニオンであり、そして
dは1〜3の整数である。
更に好ましくはdは1である、すなわちAd-はA-である。
非常に好ましくは、A-は式〔BQ4〕-に相当する、ただし
Bは+3形式酸化状態のホウ素であり;そして
Qはそれぞれの場合独立にヒドリド、ジアルキルアミド、ハライド、アルコキ
シド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、ハロカルビル、及びハロ置換ヒドロ
カルビル基であり、該Qは20以下の炭素をもつ、ただし1以下の場合にはQハ
ライドである。
更に非常に好ましい態様において、Qはフッ素化C1-20ヒドロカルビル基であ
り、更に好ましくはフッ素化アリール基とくにペンタフルオロフェニルである。
本発明の触媒の製造に活性化用共触媒として使用しうるプロトン供与性カチオ
ンからなるイオン形成性化合物の例として次のものがあげられるが、これらに限
定されない。
トリ置換アンモニウム塩たとえば;
トリメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、
メチルジオクタデシルアンモニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、
メチルテトラデシルオクタデシルアンモニウムテトラフェニルボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、
N,N−ジメチル(2,4,6−トリメチルアニリニウム)テトラフェニルボレ
ート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタ−フルオロフェニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、
トリ(2級ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
、
N,N−ジメチル(2,4,6−トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル
)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル
)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニ
ル)ボレート、
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロ
フェニル)ボレート、
ジメチル(t−ブチル)アンモニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフル
オロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフ
ェニル)ボレート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフ
ェニル)ボレート、及び
N,N−ジメチル(2,4,6−トリメチルアニリニウム)テトラキス(2,3
,4,6−テトラフルオロフェニル)ボレート。
ジアルキルアンモニウム塩たとえば、
ジ−(i−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、及び
ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
。
トリ置換ホスホニウム塩たとえば、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(o−トリル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、及び
トリ(2,6−ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート。
好ましいのは長鎖アルキルモノおよびジ置換アンモニウム錯体のテトラキス(
ペンタフルオロフェニル)ボレート塩、とくにC14−C20アルキルアンモニウム
錯体、とくにメチルジ(オクタデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート及びメチルジ(テトラデシル)アンモニウムテトラキス(
ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
別の好適なイオン形成性、活性化用共触媒は、次式によって表わされるカチオ
イン性酸化剤と非配位性の相溶性アニオンとの塩からなる:
(OXe+)d(Ad-)e
ただし、
OXe+は電荷e+をもつカチオン性酸化剤であり;
eは1〜3の整数であり;そして
Ad-およびdは前記定義のとおりである。
カチオン性酸化剤の例としてフェロセニウム、ヒドロカルビル置換フェロセニ
ウム、Ag+又はPb+2があげられる。Ad-の好ましい態様はブロンステッド酸
含有活性化用共触媒に関して既に定義したアニオン、とくにテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレートである。
別の好適なイオン形成性活性化用共触媒は、カルベニウムイオンまたはシリリ
-によって表わされる:ただし、 A-は前記定義のとおりである。
好ましいカルベニウムイオンはトリメチルカチオン、すなわちトリフェニルカ
ルベニウムである。好ましいシリリウムイオンはトリフェニルシリリウムである
。
上記の活性化技術とイオン形成性共触媒はまた、各ヒドロカルビル基中に1〜
10の炭素をもつトリス(ヒドロカルビル)アルミニウム化合物、オリゴマー状
の又はポリマー状のアルモキサン化合物、各ヒドロカルビル又はヒドロカルビロ
キシ基中に1〜20の炭素をもつビス(ヒドロカルビル)(ヒドロカルビロキシ
)アルミニウム化合物、または所望ならば上記化合物の混合物と組合せて好まし
く使用される。これらのアルミニウム化合物は、酸素、水、及び重合混合物から
のアルデヒドのような不純物をスカベンジする有利な性質のために有用に使用さ
れる。
好適なビス(ヒドロカルビル)(ヒドロカルビロキシ)アルミニウム化合物は
式T1 2AIOT2に相当する、ただしT1はC3-62級または3級アルキル、最も
好ましくはイソプロピル、イソブチル又はt−ブチルであり;そしてT2はC12- 30
アルカリール基またはアラルキル基、最も好ましくは2,6−ジ(t−ブチル
)−4−メチルフェニル、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルトリル、2,
6−ジ(i−ブチル)−4−メチルフェニル、又は4−(3’,5’−ジ3級ブ
チルトリル)−2,6−ジ−3級ブチルフェニルである。
好ましいアルミニウム化合物としてC2-6トリアルキルアンモニウム化合物、
とくにアルキル基がエチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ネ
オペンチル又はイソペンチル、であるもの、アルキル基中に1〜6の炭素を含み
アリール基中に6〜18の炭素を含むジアルキル(アリールオキシ)アルミニウ
ム化合物、とくに(3,5−ジ(t−ブチル)−4−メチルフェノキシ)ジイソ
ブチルアルミニウム)、メチルアルモキサン、変性メチルアルモキサン及びジイ
ソブチルアルモキサン、があげられる。アルミニウム化合物と金属錯体のモル比
は好ましくは1:10,000〜100:1、更に好ましくは1:5000〜1
00:1、最も好ましくは1:100〜100:1である。
とくに好ましい活性化用共触媒は、各アルキル基中に1〜4の炭素をもつトリ
アルキルアルミニウム化合物と、テトラキス(ペンタフルオロ−フェニル)ボレ
ートのアンモニウム塩との、0.1:1〜1:0.1、のモル比の組合せからな
り、任意に1000モル%までのアルキルアルモキサンもMに対して存在させる
。
バルク電解の活性化技術として、非配位性不活性アニオンからなる支持用電解
液の存在下での電解条件下の金属錯体の電気化学的酸化があげられる。この技術
において、溶媒、支持用電解液、及び電解の電解質電位は、電解副生物が金属錯
体を触媒的に不活性にせず反応中に実質的に生成しないように使用される。更に
詳しくは、好適な溶媒は電解(一般に0〜100℃)の条件下に液体であり、支
持用電解液をとかすことができ、そして不活性である物質である。「不活性溶媒
」とは電解に使用する反応条件下で還元または酸化されない溶媒である。所望の
電解に使用する電気ポテンシャルによって影響されない溶媒および支持用電解液
をえらぶことは所望の電解反応の見地から一般に可能である。好ましい溶媒とし
てジフルオロベンゼン(すべての異性体)、DMEおよびそれらの混合物があげ
られる。
電解は、陽極と陰極(作業電極およびカウンター電極とも呼ぶ)を含む標準電
解層中で行なわれる。槽の構成に好適な物質はガラス、プラスチック、セラミッ
ク、およびガラス被覆金属である。電極は不活性伝導性物質から製造され、この
物質は反応混合物または反応条件によって影響されない伝導性物質のことを意味
する。プラチナまたはパラジウムは好ましい不活性伝導性物質であり通常、イオ
ン浸透性膜たとえば微細ガラスフリントは槽を別の小室に分離する、すなわち作
業電極室とカウンター電極室である。作業電極を活性化されるべき金属錯体と、
溶媒と、支持用電解液と、電解を温和にし又は生成錯体を安定化するのに望まれ
る他の物質とからなる反応媒質に浸漬する。カウンター電極を溶媒と支持用電解
液との混合物に浸漬する。所望の電圧を理論的計算によって又は基準電極たとえ
ば槽電解液に浸漬した銀電極を使用して槽を掃引することによって実験的に決定
することができる。背景の槽電流、所望電解の不在下での電流掃引も決定される
。電解は所望の水準から背景水準に電流が低下するときに完了する。このように
して、始めの金属錯体の完全な転化を容易に検知することができる。
好適な支持用電解液はカチオンと不活性、相溶性の非配位性アニオンA-とか
らなる塩である。好ましい支持用電解液は式G+A-に相当する塩である:ただし
、
G+は出発の及び生成する錯体に対して非反応性であり、そして
A-は非配位性、相溶性アニオンである。
カチオンG+の例として40以下の非水素原子をもつテトラヒドロカルビル置
換アンモニウムまたはホスホニウムカチオンがあげられる。好ましいカチオンは
テトラ−n−ブチルアンモニウムカチオンである。
バルク電解によって本発明の錯体を活性化するあいだに、支持用電解液のカチ
オンはカウンター電極を通りA-は作業電極に移動して生成酸化物のアニオンに
なる。支持用電解液の溶媒またはカチオンは、作業電極で生成する酸化金属錯体
の量と等モル量でカウンター電極で還元される。
好ましい支持用電解液は各ヒドロカルビル基中に1〜10の炭素をもつテトラ
キス(パーフルオロアリール)ボレートのテトラヒドロカルビルアンモニウム塩
とくにテトラ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレートである。
使用する触媒/共触媒のモル比は1:10,000〜100:1、更に好まし
くは1:5000〜10:1、最も好ましくは1:10〜1:2の範囲にある。
一般に、触媒は2成分(金属錯体および活性化剤)を好適な溶媒中に約100
℃〜約300℃の範囲の温度で混合することによって、又は活性化した触媒を先
に述べたように電気化学的に発生させることによって製造することができる。活
性化した触媒はそれぞれの成分を混合することによって、使用前に別に製造する
ことができ、又は重合させるべきモノマーの存在下に組合せることによってその
場で製造することができる。この方法で製造される活性化触媒の異常に高い触媒
活性のためにその場で活性化触媒を作るのが好ましい。触媒と共触媒ならびに活
性化触媒は水分と酸素に敏感であり、不活性雰囲気下で取扱い及び輸送すべきで
ある。
前述のように、本発明の金属錯体は支持された触媒の製造に使用するのに非常
に望ましい。特に好適な支持体としてアルミナ、シリカ、及び予め重合した重合
状物質があげられる。好適な支持体付き触媒系は、本発明の金属錯体を支持体と
、任意に混合物を加熱および/又は減圧にかけながら、接触させることによって
容易に製造される。
本発明に使用するのに好ましい支持体として、高度に多孔質のシリカ、アルミ
ナ、アルミノシリケート、及びそれらの混合物があげられる。最も好ましい支持
体物質はシリカである。支持体物質は顆粒状、集塊状、ペレット化した、又は任
意の他の物理形体でありうる。好適な物質としてグレースダビソン(W.R.グ
レース アンド カンパニー)からSD3216.30、ダビソンシロイド24
5、ダビソン948およびダビソン952、の名称で、及びデグサAGからエア
ロジル812の名称で入手しうるシリカ;及びアクゾ ケミカルス インコーポ
レーテッドからケッツエン グレードBの名称で入手しうるアルミナがあげられ
るが、これらに限定されない。
本発明に好適な支持体はB.E.T法を使用する窒素ポロシメータによって決
定して100〜約1000m2/g、好ましくは約100〜600m2/gの表面
積を好ましくはもつ。支持体の孔容積は窒素吸着によって決定して有利には0.
1〜3cm3/g、好ましくは0.2〜2cm3/gである。平均粒径は臨界的で
はないが、代表的に0.5〜500μm、好ましくは1〜100μmである。
シリカとアルミナの双方は、結晶構造に結合した少量のヒドロキシ官能基を固
有にもつことが知られている。ここに支持体として使用するとき、これらの物質
は好ましくは熱処理および/または化学処理を受けてそのヒドロキシ含量を減少
する。代表的な熱処理は30〜1000℃の温度で10分から50時間のあいだ
不活性雰囲気中で又は減圧下で行なわれる。代表的な化合処理として、ルイス酸
アルキル化剤たとえばトリヒドロカルビルアルミニウム化合物、トリヒドロカル
ビルクロロシラン化合物、トリヒドロカルビルアルコキシシラン化合物又は同様
の試剤との接触があげられる。ここに使用する好ましいシリカまたはアルミナ物
質は、固体支持体グラム当り0.8ミリモルより小さいヒドロキシ基、更に好ま
しくはグラム当り0.5ミリモルより小さい表面ヒドロキシ含量をもつ。ヒドロ
キシ含量は、過剰のジアルキルマグネシウムを固体支持体のスラリに加え、溶液
中に残るジアルキルマグネシウムの量を周知技術により決定することによって決
定することができる。この方法は次の反応にもとづく:
S−OH+Mg(Alk)2−−>S−OMg(Alk)+(Alk)H
ここにSは固体支持体であり、AlkはC1-4アルキル基である。
支持体は非官能化することができ(前述のようにヒドロキシ基を除く)または
シランまたはクロロシラン官能化剤で処理してこれに懸垂シラン−(Si−k)
=、又はクロロシラン−(Si−Cl)=官能基を結合させることによって官能
化することができる。ここにRはC1-10ヒドロカルビル基である。好適な官能化
剤は、支持体の表面ヒドロキシ基と反応する又はマトリックスのケイ素もしくは
アルミナと反応する化合物である。好適な官能化剤の例としてフェニル、ジフェ
ニルシラン、メチルフェニルシラン、ジメチルシラン、ジエチルシラン、ジクロ
ロシラン、及びジクロロジメチルシランがあげられる。このような官能化したシ
リカまたはアルミナ化合物を製造する技術は米国特許第3,687,920号お
よび第3,879,368号に既に記載された。
支持体もまたアルモキサンまたは式AlR3のアルミニウム化合物からえらば
れたアルミニウム成分で処理することができる。ここにRはそれぞれの場合独立
にヒドリド又はR1であり、R1はC1-4アルキルである。好ましくは、アルミニ
ウム成分はアルミノキサンおよびトリス(C1-4アルキル)アルミニウム化合物
からなる群からえらばれる。最も好ましいアルミニウム成分はアルミノキサン、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−イソブチル、及びそ
れらの混合物である。
アルモキサン(アルミノキサンとも呼ぶ)は交互のアルミニウム及び酸素原子
の鎖を含み、それによってアルミニウムが置換基好ましくはアルキル基をはこび
、オリゴマー状の又はポリマー状のアルミニウムオキシ化合物である。アルモキ
サンの構造は次の一般式、すなわち環状アルモキサンについて(−Al(R’)
−O)m'、及び線状化合物についてR1 2Al−O(−Al(R1)−O)m'−A
lR’2によって表されると信ぜられる。ここにR1はC1-4アルキルであり、そ
してm’は1〜約50の、好ましくは少なくとも約4の整数である。アルモキサ
ンは水とアルキルアルミニウム化合物との代表的に反応生成物であり、アルキル
基の他にハライドまたはアルコキシド基を含むことができる。若干の異なったア
ルキルアルミニウム化合物、たとえばトリメチルアルミニウムとトリ−イソブチ
ルアルミニウムを水と反応させるといわゆる変性、又は混合アルモキサンを生ず
る。好ましいアルモキサンはメチルアルモキサンおよび少量のC2-4アルキル基
、
とくにイソブチル基で変性したメチルアルモキサンである。アルモキサンは少量
から実質量の出発アルキルアルミニウム化合物を一般に含む。
アルキルアルミニウム化合物を結晶水含有の無機塩と接触させることによって
アルモキサン型化合物を製造する特定技術は、US−A−4,542,119に
記載されている。特に好ましい態様において、アルキルアルミニウム化合物基、
再生性水含有物質たとえば水和したアルミナ、シリカ又は他の物質と接触させる
。これはEP−A−338,044に記載されている。すなわち、アルモキサン
は、任意にシラン、シロキサン、ヒドロカルビルオキシシラン、又はクロロシラ
ン基で官能化された水和アルミナ又はシリカ物質と、ドリス(C1-10アルキル)
アルミニウム化合物との反応によって周知技術により支持体にくみ入れることが
できる。
任意のアルモキサンまたはトリアルキルアルミニウム荷重をも含めるための支
持体物質の処理は、これをアルモキサンまたはトリアルキルアルミニウム化合物
と、錯体もしくは活性化触媒の添加の前に、後に、又はこれと同時に接触させる
ことを含む。任意に、この混合物も不活性雰囲気下に、アルモキサン、トリアル
キルアルミニウム化合物、錯体または触媒系を支持体に固定させるに十分な時間
および温度で加熱することができる。任意に、アルモキサンまたはトリアルキル
アルミニウム化合物を含む処理した支持体成分は、トルエン又は同様の溶媒を使
用して1以上の洗浄工程にかけて、支持体に固定されていない過剰のアルモキサ
ンまたはトリアルキルアルミニウムを除くことができる。
支持体をアルモキサンと接触させる外に、アルモキサンは加水分解されていな
いシリカもしくはアルミナ又は水分のあるシリカもしくはアルミナを、トリアル
キルアルミニウム化合物と、任意に不活性希釈剤の存在下で、接触させることに
よってその場で発生させることができる。このような方法は当業技術において周
知であり、EP−A−250,600、US−A−4,912,075、及びU
S−A−5,008,228、に記載された。好適な脂肪族炭化水素希釈剤とし
て、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、
ノナン、イソノナン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、及び2
種以上のこのような希釈剤があげられる。好適な芳香族炭化水素希釈剤はベンゼ
ン、トルエン、キシレン、及び他のアルキル又はハロゲン置換芳香族化合物であ
る。最も好ましくは希釈剤は芳香族炭化水素とくにトルエンである。上記の方法
での製造後に、その残存ヒドロキシ含量は望ましくは支持体グラム当たり1.0
meq未満の水準に、前記の技術のいずれかによって、減少される。
触媒は、上記方法のいずれかによって支持されると否とにかかわりなく、使用
してエチレン性および/またはアセチレン性不飽和モノマーの、2〜100,0
00炭素原子を単独で又は組合せでもつモノマーを重合するのに使用することが
できる。好ましいモノマーとしてC2-20α−オレフィンとくにエチレン、プロピ
レン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、長鎖マ
クロ分子α−オレフィン、及びそれらの混合物があげられる。他の好ましいモノ
マーはスチレン、C1-4アルキル置換スチレン、テトラフルオロエチレン、ビニ
ルベンゾシクロブタン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,
7−オクタジエン、ビニルシクロヘキサン、4−ビニルシクロヘキセン、ジニル
ベンゼン、及びそれらのエチレンとの混合物である。長鎖マクロ分子α−オレフ
ィンはビニル末端ポリマーであり、残余は連続溶液重合反応中にその場で形成さ
れる。好適な処理条件下で、このような長鎖マクロ分子単位はエチレンと共に容
易に重合してポリマーとなり、他の短鎖オレフィンモノマーは生成ポリマー中に
少量の長鎖分岐を与える。更に好ましくは、本発明の金属錯体はプロピレンの重
合に使用されて高度のアイソタクティック性をもつポリプロピレンを製造する。
一般に、重合はチグラー・ナッタまたはカミンスキイ・シン型重合反応につい
て従来技術において周知の条件において、たとえば0〜250℃の温度および大
気圧から1000気圧(0.1〜100MPa)の圧力において、達成される。
懸濁、溶液、スラリ、気相または他の方法を所望ならば使用することができる。
支持体は使用する場合、好ましくは触媒(金属を基準):支持体の重量比1:1
00,000〜1:10、更に好ましくは1:50,000〜1:20、最も好
ましくは1:10,000〜1:30を与える量で好ましくは使用される。好適
な気相反応は反応に使用するモノマーの縮合を使用することができ、あるいは不
活性希釈剤を使用して反応器から熱を除去することができる。
ほとんどの重合反応において、使用する触媒:重合性化合物のモル比は10-1 2
:1〜10-1:1、更に好ましくは10-12:1〜10-5:1である。
溶液法による重合に好適な溶媒は非配位性の不活性液体である。例として直鎖
および枝分かれ鎖の炭化水素、たとえばイソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、及びそれらの混合物;環式および脂環式の炭化水素た
とえばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロ
ヘプタン、及びそれらの混合物;完全フッ素化炭化水素たとえばパーフルオロ化
C4-10アルカン;及び芳香族およびアルキル置換芳香族化合物たとえばベンゼン
、トルエン、及びキシレン、があげられる。好適な溶媒もモノマー又はコモノマ
ーとして働く液体オレフィンを包含し、例としてエチレン、プロピレン、1−ブ
テン、ブタジエン、シクロペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン
、4−メチル−1−ペンテン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、
1−オクテン、スチレン、ジビニルベンゼン、エチリデンノルボルネン、アルキ
ルベンゼン、ビニルトルエン(単独または混合状態のすべての異性体を含む)、
4−ビニルシクロヘキセン、及びビニルシクロヘキサンがあげられる。上記の混
合物も好適である。
触媒は、望ましい性質をもつポリマーブレンドを作るために、直列に又は平行
に接続した同一の又は別の反応器中で少なくとも1の追加の均一または不均一の
重合触媒と組合せて使用することもできる。このような方法の一例は、WO94
/00500に、ならびに1993年1月29日出願の米国継続No.08/1
0958に、記載されている。
1つのこのような重合法は次の工程からなる:すなわち、任意に溶媒中で、1
以上のα−オレフィンを本発明による触媒と、直列または並列に接続した1以上
の連続攪拌槽または管状反応器中で、または溶媒の不在下に、任意に流動床気相
反応器中で接触させ、そして生成ポリマーを回収する、ことからなる。当業技術
に周知のように、結合したモノマーまたは溶媒を気相反応器に加えることができ
る。
当業者は、ここに開示した本発明が具体的に開示されなかった成分の不在下に
実施しうることを理解するであろう。例 1
(オクタヒドロフルオレニル)(3−メチル−η5−シクロペンタジエニル)
ジメチルシリルジルコニウムジクロリド(OHF−Me2Si−MCp)Zr
Cl2の製造
空気に敏感な物質のすべての操作を、2重マニホールドのシュレンクライン上
の又は高真空(10-6トール)ラインに面した火炎シュレンク型ガラス衣料中で
、又は高性能循環器(1−2ppmのO2)をもつ窒素充填真空グローブボック
ス中で、酸素と水分の激しい排除を行って達成した。アルゴン(マテソン、予備
精製したもの)、窒素(マテソン、予備精製したもの)、エチレン(マテソン、
重合級)、及びプロピレン(マテソン、重合級)を、MnO/バーミキュライト
酸素除去カラム、及び活性化ダビソン4Aモレキュラーシーブに通し、次いでM
nO/シリカに通すことによって精製した。Na/K合金/ベンゾフェノンケチ
ルから蒸留することによってエーテル溶媒を精製した。炭化水素溶媒(トルエン
及びペンタン)を窒素下にNa/Kから蒸留した。真空ライン操作のすべての溶
媒を再密封性バルブ中のNa/K上に真空貯蔵した。重水素化溶媒をケンブリッ
ジアイソトープラボラトリーズから得て(すべて99+原子%D)、凍結−ポン
プ−解凍脱ガスした。非ハロゲン化溶媒をNa/K合金上で乾燥し、そしてハロ
ゲン化溶媒をP2O5上で乾燥し、活性ダビソン4Åモレキュラーシーブ上に貯蔵
した。ZrCl4(アルドリッチ、99.99%)を更なる精製なしに使用した
。チラール配位子試剤Na〔(−)メチルCp〕2をジラルデロらのJ.Am. Chem.Soc.
1994,116,10212−10240に記載の方法に
よって製造した。B(C6F5)3、及びPh3CB(C6F5)4を、メセイA.G
らのJ.Organomet.Chem.,1964,2,245−250、及
びシエンJ.C.W.らのJ.Am.Chem.Soc.,1984,106,
6355−6364に記載の技術により製造した。固体のメチルアルモキサンは
、MAOの溶液(シェーリング、トルエン中20wt%溶液)から25℃で真空
(10-6トール)中溶媒を徐々に除去することによって得た。残存固体の長い真
空下(12−16h)により大部分のAlMe3を除いた。
物理的および分析的測定
NMRスペクトルを、バリアンVXR300(FT,300MHz,1H;7
5MHz,13C)、又はバリアンXL−400(GT,400MHz,1H;1
00MHz,13C)器機のいずれかに記録した。1Hおよび13Cの化学シフトを
内部溶媒共鳴に参照し、そしてテトラメチルシランに対して報告する。すべての
可変温度NMR実験に温度標準として正味のメタノール又はエチレングリコール
を使用した。空気敏感の試料のNMR実験は、テフロンバルブ密封管(J.Yo
ung)またはスペクトル(ウイルマド)に合ったスクリューキャップ管のいず
れかの中で行った。円形ジクロイズム(CO)スペクトルを、JASCO DP
−500/ATソフトウエアパッケージ(バージョン1.2)を備えるJasc
o J−500分光計上に記録した。空気敏感の試料をテフロンニードルバルブ
を備える10mm路長の円筒石英キュベット(ヘルマセル)中で製造した。溶媒
ブランクを同一条件下で記録し、ベースラインを実験スペクトルから差し引いた
。モル・エリプティシティー〔θ〕を度・cm2 ・デシモル-1の単位で吸収最
大値に対して記録する。元素分析はニューヨーク州ホワイトソボロのワンイダリ
サーチサービシーズ インコーポレーテッドによつて行った。
オクタヒドロフルオレニルLi 2lフラスコ中で、500mlの濃硫酸をメ
カニカルスターラーを用いて攪拌した。これに部分溶解した1−アダマンタノー
ル(68.1g、0.44モル)を加えた。この混合物に40.0g(0.22
モル)のパーヒドロフルオレンを滴下状に加え、そして添加を完了した後に、反
応混合物を3時間攪拌した。この時間の後に、酸をヘキサン(3×500ml)
で抽出した。次に酸を3000mlの氷水に注意深くあけた。水性溶液を次いで
エーテル(3×600ml)で抽出した。集めたエーテル抽出物を水(3×60
0ml)で洗った。このエーテル抽出物を次いでMgSO4上で乾燥した。この
オイルを次いでヘキサンにとかし、ヘキサンで溶離するシリカゲルカラムに通し
た。ヘキサンを減圧下に除いて27.5g(0.16モル)のジエン混合物(G
Cにより分析)を得た。このジエン混合物を次いで脱気し200mlのペンタン
と混合した。この溶液に、66.4ml(0.17モル)のn−BuLi(ヘキ
サン中2.5M溶液)を滴下状に加えて一夜攪拌した。生成する固体を次いで吸
引濾過により集め、ペンタンで洗い、そして減圧下に乾燥して12.4g(0.
068モル、44%)の表記化合物をえた。
(オクタヒドロフルオレニル)ジメチルクロロシラン
テフロン入口バルブをもつ500mlのシュレンクフラスコにLi(オクタヒ
ドロフルオレニル)(12.5g、0.68モル)を充填した。アルゴンフラッ
シュのもと、THF100mlを反応フラスコに注射注入した。ジクロロジメチ
ルシラン(30ml、0.218モル)を次いで滴下状に−78℃の懸濁液に3
0分にわたって加えた。2時間以内に、白色懸濁溶液は淡黄色透明溶液に変わり
、この溶液を室温で一夜攪拌した。THFの蒸発後に、残渣を100mlのエー
テルで抽出し、濾過し、そしてエーテルを濾液から減圧下に除いた。純粋なMe2
SiCl(オクタヒドロフルオレニド)を、80−82℃/0.04mmHg
での分割蒸留によって得た(10.7g、0.040ミリモル、58%収率)。13
C NMR(C6D6)δ0.52,22.83,22.98,23.74,2
6.57,44.80,53.17,135.17,139.53.
(オクタヒドロフルオレニル)(3−メチルシクロペンタジエニル)ジメチル
シラン
テフロン入口をもつ250mlのフラスコに、グローブボックス中Na(−)
メチルCp(8.98g、0.040ミリモル)を充填した。THF(150m
l)を注射針からこの反応フラスコに加えた。混合物を攪拌し、固体を完全に溶
解させて、透明淡黄色溶液を得た。アルゴンフラッシュ下に、Me2SiCl(
オクタヒドロフルオレニド)(10.7g、0.040モル)をナトリウム塩の
攪拌溶液に注射注入した。直ちに浮遊無色固体(NaCl)の沈殿が起こった。
懸濁液を室温で18時間攪拌した。次いで溶媒を減圧下に除き、残渣を250m
1のペンタンで抽出した。ペンタン溶液を50mlに減少し、−78℃に冷却し
、そして純粋な化合物(14.5g、0.035モル、85%収率)を再結晶に
より2つの異性体の混合物としてえた。1
H NMR(C6D6)δ−0.07(d.3H),−0.05(d,3H),
0.82−2.03(m,36H),2.17−2.50(m,12H),2.
73(s,1H),3.38(d,1H),6.13(s,1H),6.45(
s,1H),6.61(s,1H).13C NMR(C6D6)δ−4.87,
−4.25,−4.17,−3.71,14.32,15.70,21.82,
22.75,22.93,23.25,23.59,24.40,24.71,
24.82,27.50,28.03,33.38,34.48,35.73,
42.98,44.61,44.82,47.21,47.54,48.17,
48.36,52.58,126.95,127.02,130.94,131
.71,134.00,136.71,136.80,137.92,150.
59.
(オクタヒドロフルオレニル)(3−メチルシクロペンタジエニル)ジメチル
シランジリチウム
テフロン入口バルブをもつ250mlフラスコに、グローブボックス中(オク
タヒドロフルオレニル)(3−メチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン(
2.00g、4.82ミリモル)を充填した。ペンタン(50ml)を反応フラ
スコに注射針を介して加えた。混合物を攪拌し、固体を完全にとかし、透明淡黄
色溶液を得た。アルゴンフラッシュ下に、ペンタン(30ml)中のLiCH2
(TMS)の溶液(91mg、9.64ミリモル)を攪拌溶液に注射した。この
溶液を室温で10時間攪拌した。次いで溶媒を真空除去し、生成固体を更なる精
製なしに使用した。1
H NMR(THF−d3):δ0.00(s,3H),0.02(s,3H)
,0.68(d,4H),0.72(d,4H),0.88(d,4H),0.
93−1.76(m,15H),1.88−2.17(m,6H),2.27−
2.38(m,1H),2.77(s,1H),5.71−5.77(m,2H
),5.85(s,1H).13C NMR(THF−d8)δ3.82,3.9
7,16.16,22.39,23.42,25.90,25.94,26.3
5,27.22,27.86,28.05,34.77,36.81,43.4
9,48.77,50.77,51.19,101.60,101.86,10
3.89,110.12,112.46,113.55,120.20,127
.47.
85/15(S)/(R)−(OHF−Me2Si−MCp)Zr(NMe2)2
テフロン入口バルブをもつ100mlのフラスコに、グローブボックス中、Z
r(NMe2)4(0.50g、1.9モル)と(OHF−Me2Si−MCp)
H2(0.78g、1.8ミリモル)を充填した。トルエン(50ml)を反応
フラスコに真空で−78℃で濃縮した。反応を次いでアルゴン下に120℃で6
時間攪拌した。次いで溶媒を真空除去し、ペンタン(20ml)を移して混合物
を濾過した。橙色固体(0.90g、82%収率)を蒸発後の濾液から得た。1
H NMR(C6D6)0 0.61(s,3H),0.63(s,3H),0
.81(d,3H),0.94(d,3H),1.09(d,3H),1.36
(t,1H),1.42−1.89(m,14H),2.24(d,1H),2
.26−2.86(m,12H),2.91(s,3H),2.99(s,3H
),3.00−3.14(m,4H),5.6o(t,1H),5.80(t,
1H),6.63(t,1H).13C NMR(C6D6)δ−1.64,−0.
28,15.88,21.78,23.00,23.20,23.51,23.
62,24.25,24.28,25.41,26.41,26.74,27.
55,33.86,35.77,41.40,42.82,47.68,48.
86,51.74,102.10,109.13,110.54,113.30
,116.41,119.30,124.48,125.21,132.86,
141.54.
85/15(S)/(R)−(OHF−Me2Si−MCp)Zr−Cl2
テフロン入口バルブをもつ100mlのフラスコに、グローブボックス中(O
HF−Me2Si−MCp)Zr(NMe2)2(0.50g、0.82ミリモル
)を充填した。このフラスコをグローブボックスから除き、不活性雰囲気下でC
H2Cl2(20ml)を−78℃で反応フラスコに移した。次にMe2NH・H
Cl(150mg、1.80ミリモル)/CH2Cl2の溶液を−78℃で滴下状
に加えた。生成する透明黄色溶液を室温で1時間攪拌した。減圧下で溶媒を除き
、次いでペンタン(50ml)で抽出して、溶媒の除去後に淡黄色固体(620
mg、79%収率)を得た。ペンタン中での徐冷によるこの固体の2つの再結晶
化は90/10(S)/(R)ジアステレオマー化合物混合物(20%収率)を
生じた。1
H NMRδ0.21(s,3H),0.25(s,3H),0.61(d,
4H),0.74(d,4H),0.83(d,4H),1.14−1.36(
m,6H),1.46(t,1H),1.56−2.06(m,6H),2.0
−2.15(m,6H),2.76−3.05(m,4H),5.24(t,1
H),5.38(t,1H),6.80(t,1H).13C NMR(C6D6)
δ−2.16,−1.13,14.27,15.89,21.75,22.06
,22.29,22.65,22.87,22.96,25.19,26.98
,27.29,27.63,33.30,34.40,35.77,41.56
,50.83,96.17,104.20,112.O8,114.87,12
5.59,127.19,130.68,134.21,137.28,143
.58.Anal.Calcd for C30H44Cl2SiZr:C,60.
57;H.7.46;N.0.00.Found:C,61.09;H.7.6
2;N.0.00.
(R)/(S)−(OHF−Me2Si−MCp)ZrCl2
Li2Me,Si(C13H16)〔(−)−メチルCp〕(0.30g、0.6
7ミリモル)とZrCl4(0.16g、0.70ミリモル)をグローブボック
ス中で充填し、Et2O(20ml)を減圧下に−78℃で凝縮した。混合物を
室温に加温し、30分間攪拌した。揮発物を次いで真空除去し、残渣を3時間真
空乾燥した。次いでペンタンを真空で残渣に充填し、溶液を室温に加温した。外
部マグネットにより残渣を十分に混合し、生成溶液を濾過し、そしてLiClを
ペンタン(3×50ml)で十分に洗った。集めた抽出物を真空濃縮して固体生
成物を得た。13
C NMR(C6D6)δ−2.14,−1.95,−1.27,−1.10,
14.26,15.90,16.78,21.77,22.08,22.09,
22.32,22.69,22.72,22.89,22.93,23.01,
23.05,25.22,27.00,27.22,27.25,27.31,
27.41,27.64,32.96,33.31,34.41,35.36,
35.80,40.80,41.57,41.61,43.94,48.35,
50.86,96.12,96.19,104.21,105.65,111.
57,112.09,114.90,123.80,125.61,127.2
0,127.25,130.56,130.71,134.21,134.47
,136.90,137.28,143.59,148.21.例 2
90/10(S)/(R)−Me2Si(C13H16)〔(−)−メチルCp〕
ZrMe2の合成
100mlのフラスコにグローブボックス中、90/10(R)/(S)−M
e2Si(C13H16)(−)−メチルCp〕ZrCl2(0.25g、0.41ミ
リモル)を充填した。次でトルエン(20ml)を−78℃で真空の固体上に充
填した。MeLi(0.61ml、0.85ミリモル、Et2O中1.4M溶液
)をこの溶液に滴下状に加え、そして混合物を室温で4時間攪拌した。次いで揮
発成分を真空除去し、残渣を3時間真空乾燥した。次いでペンタン(30ml)
を真空で残渣に充填し、溶液を室温に加温した。外部マグネットの助けにより、
残渣を十分に混合し、生成溶液を濾過し、LiClをペンタン(3×50ml)
で十分に洗った。集めた抽出物を真空濃縮した。白色固体生成物(173mg、
0.30ミリモル)をえた。
(173mg,0.30mmol)was obtained.1H NMR(
C6D6)δ−0.05(s,3H),−0.01(s,3H),0.40(s,
3H),0.44(s,3H),0.88(d,4H),1.00(d,4H)
,1.22(d,4H),1.10−1.35(m,4H),1.37−2.2
6(m,9H),2.32−2.73(m,9H),2.87(t,1H),5
.32(t,1H),5.54(t,1H),6.87(t,1H).13C N
MR(C6D6)δ−1.97,−0.72,15.93,21.89,22.5
6,22.76,23.03,23.14,23.52,23.67,25.2
7,26.82,26.98,27.48,33.41,33.79,34.8
4,35.80,41.31,41.90,51.34,90.14,98.0
2,111.35,113.09,119.09,124.03,127.39
,127.56,128.20,137.52.Anal.Calcd for
C32H50SiZr;C,69.30;H.9.10;N.0.00.
Found C,69.32;H.8.87;N.0.00.重合
マグネティックスクーラーを備えた100mlの耐火反応フラスコに、メタロ
セン(5−20mg)と共触媒を充填し、次いでフラスコを高真空ラインに再度
取付けた。次に測定量のトルエンを固体上に充填し、混合物を15分間攪拌しな
から0℃に加温して触媒を予め活性化した。淡黄色から赤色の溶液を次いで外部
の一定温度浴を使用して所望の反応温度で平衡にした。次いで迅速に攪拌しなが
らガス状プロピレンを導入し、水銀バブラーによって圧力を1気圧に保った。測
定時間の後に、酸性化メタノールの添加によって反応を急冷した。溶媒を真空除
去し、次いでペンタン(50ml)を加え、混合物を攪拌した。濾過によってポ
リマーを集め、ペンタンで次いでメタノールで自由に洗った。次いでポリマーを
数時間真空乾燥した。すべての揮発物を濾液から除き、残存有機物をHPLC級
ペンタンを含むシリカ上でクロマトグラフ処理した。
えられるポリマーの数平均(Mn)および重量平均(Mw)分子量を、Wat
ers 150℃ ALC/GPC;Waters Milennium(バー
ジョン2.15)クロマトグラフコントロール及びデータステーションのGPC
分析によって決定した。ポリマー溶液は、それぞれの試料を熱い(T=135℃
)1,2,4−トリクロロベンゼン(アルドリッチ、HPLC級)にとかし、1
μmのセルロースフィルターに160℃で通して濾過することによって予め精製
した。Mn及びMw値およびMWDプロットを、ポリスチレン標準物を用いる通
常のキャリブレーション技術を使用して計算した。低分子量試料について、Mn
およひMw/MnはNMR末端基分析、GLC、及びGC−MSにより決定した
。すべての測定値は良く一致した。これらの結果を表1に示す。
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