【発明の詳細な説明】
アルコール蒸気乾燥機
技術分野
本発明は、半導体ウエハ或いはLCD製造工程中の被加工物を乾燥する為の乾
燥機システムに関し、特に、イソプロピルアルコール(IPA)蒸気に被加工物
を露出することにより、被加工物に残留している微液滴を乾燥させるイソプロピ
ルアルコール乾燥機システムに関する。
背景技術
半導体ウエハ或いはLCD(以下、被加工物と称する)の生産工程中において
、被加工物等は、概ね化学薬品を用いる数々の湿式洗滌段階を経るようになる。
この如き洗滌段階を終えた後、被加工物上の化学薬品は、純水にて洗浄すること
になる。この如き被加工物等が自然的に乾燥されれば、前記水分は被加工物の表
面にしみ又はスポット(spot)を残すことになり、結果的に、製品に欠陥を生ず
ることにもなる。従って、被加工物の表面上に残余物が残らないよう、被加工物
の表面を完璧に乾燥する為数々の乾燥機システムが開発されてきた。
従来、洗浄段階後、被加工物を乾燥する為、遠心力を用いる回転式乾燥装置が
使われていた。しかし、この如き類型の乾燥機は、乾燥性能が結構満足に思われ
ず、且つ、製品の欠陥率も、半導体メモリの容量及びLCD基板の大きさが増す
につれ増加する。
従って、前述の問題を解決する為、アルコール蒸気を用いる新たな乾燥機シス
テム(概ね、アルコール蒸気乾燥機システムと称する)が開発され広く使用され
た。蒸気乾燥機システムにおいて、アルコール(例えば、IPA)は凝縮し被加
工物の表面の残余水滴と結合する。この如き結合により、水滴はその表面張力を
失い、被加工物の表面から分離され放出されることになる。
従来の多くの乾燥機システムは、一つのチャンバのみを用い、アルコールの蒸
気化及び乾燥工程が同一のチャンバ内で遂行される。例えば、液体IPAがチャ
ンバの底部に供給され、液体IPAの沸点より3倍高いほぼ240℃近くに加熱
される。その後、乾燥される被加工物は、同一チャンバ内において加熱処理によ
り発生したIPA蒸気雲に露出される。このような類型の蒸気乾燥機システムは
、Bettcherに許与られた米国特許4,841,645及び他の数々の出版物に開示されて
いる。
しかし、このような従来の蒸気乾燥機システムは、依然と数々の欠点を有して
いた。加工物を乾燥機システム内へ搬入したりシステムから搬出したりする動作
が、液体IPAが加熱され蒸気化されるそのチャンバ内にて行われる為、チャン
バは封止することができない。従って、液体IPA蒸気を発生し、又、これを搬
送する為の非常に高い温度まで加熱される事実と結合して、IPAが漏出(leak
)される場合、火災が発生する可能性が非常に高い。更に、被加工物が、チャン
バ内へ搬入されたり、チャンバ外へ搬出されたりする毎に、チャンバ内へ導入さ
れる大気中の数々の汚染源と接触する為、被加工物の製品欠陥率も増加する。
又、従来の蒸気乾燥機システムにおいては、供給されるIPA蒸気の量を制御
する為の別途の制御手段が提供されていないので、乾燥過程の動作条件が、初期
設定値に保持されなければならない。従って、乾燥される被加工物の大きさに従
い、IPA蒸気の量を調節するのが不可能である。故に、被加工物が相対的に大
型の場合には、完全に乾燥され難く、被加工物が相対的に小型の場合には、過度
のIPA蒸気が供給される。その結果、欠陥率が増加するか又はコストが増す問
題点をそれぞれ発生する。
前述の問題を部分的に解決する乾燥機システムが、Robert S.等に許与られ、S
anta Clara Plasticsに譲渡された来国特許5,226,242号に開示されている。前記
システムにおいて、IPA蒸気を発生させる領域と、被加工物を乾燥させる領域
が分離されている。このシステムにおいて、二つの容器(vessel)が、容器のい
ずれかが、他の一つの内に位置するよう配置され、二つの容器間の空間に蒸気発
生領域が形成される。蒸気の発生は、二つの容器の底部壁間の空間で起こり、外
側容器の底部壁に沿い提供されたベース加熱板が、液体IPAを蒸気化するのに
要する熱を提供する。加熱された窒素も、また、前記蒸気発生領域に提供され、
効率的な蒸気発生を助ける。このように発生された蒸気及び窒素ガスは、蒸気発
生空
間上の、前記二つの容器間の空間を流動して、乾燥の為に被加工物が置かれてい
る内側容器へ流れ込む。
しかし、Robert等により公開された前記アルコール蒸気乾燥機システムにおい
ては、実際的な乾燥処理が始まる前に、蒸気発生領域に予めIPA蒸気を発生す
ることが不可能である。その理由は、若し、IPA蒸気が予め発生されれば、乾
燥過程が始まる前に、二つの容器間のインジェクションチャンネル間を介し、蒸
気が内側容器へ流れ込んでしまうからである。その為、IPA蒸気は、乾燥過程
が実際開始された直後に発生され、前記内側容器(処理チャンバに対応)へ供給
される。このような構成により、既に、内側容器に導入されている被加工物の表
面に、前記IPA蒸気が達するまで、相当の時間が掛ることになる。これは、前
記時間の間に、前記被加工物の表面にある一部の水滴が、内側容器自体の熱によ
り自然的に乾燥されてしまう(水滴の実際の大きさは種々であるが、概ね、これ
らは、小量の熱にても容易に乾燥される程度に小さい)。前述した如く、被加工
物を自然的に乾燥させるのは、被加工物の表面に水の残留物のスポットを残し易
く、これは結局最終製品の不良率の増加を起こすのである。さらに、前記システ
ムは、火災の危険から完全に安全なものとは言い難い。
従って、本発明の目的は、従来の乾燥機システムの前記した問題点を解決し、
被加工物が乾燥されるチャンバを、蒸気発生領域から完全分離できるようにする
蒸気乾燥機システムを提供するのことにある。
本発明の他の目的は、火災の可能性を完全に排除するアルコール蒸気乾燥機シ
ステムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、操作者にして、被加工物の大きさと、全乾燥工程の
間、被加工物を保持するジグの形態により、乾燥過程の条件を容易に調節可能に
するアルコール蒸気乾燥機システムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、被加工物のどの部分も、自然的に乾燥されぬように
する蒸気乾燥機システムを提供することにある。
本発明の付加的な目的は、被加工物に向かってIPA蒸気及び加熱された窒素
ガスを噴射するスプレー管の構成を変更し、又、被加工物の大きさ及び乾燥過程
の間、前記被加工物を保持するジグの形態により、スプレー管に形成された貫通
ホール(即ち、ジェット)の噴射角度を調節することにより、乾燥工程が最適の
条件で行われるようにするIPA蒸気乾燥機を提供することにある。
図面の簡単な説明
図1は、本発明によるアルコール蒸気乾燥機システムの正面図。
図2は、図1に示すアルコール蒸気乾燥機システムの右側面図。
図3は、図1に示すアルコール蒸気乾燥機システムの平面図。
図4aは、本発明の一実施例による乾燥機システムのIPA蒸気噴射動作を概
略的に示す図、
図4bは、本発明の他の実施例による乾燥機システムのアルコール蒸気噴射動
作を概略的に示す図。
図4cは、本発明の更に他の実施例による乾燥機システムのアルコール蒸気噴
射動作を概略的に示す図。
発明を実施する為の最良の形態
本発明の前記の目的及び他の目的等は、次の如き蒸気乾燥機システムを提供す
ることにより達成できる。
外部源から供給される液体アルコールが入っており、かつ液体アルコールの
表面上に設置されたファン(Fan)を含む円筒状の蒸気発生チャンバと、
前記蒸気発生チャンバの下に設置され、前記蒸気発生チャンバに含まれた液体
アルコールを、液体アルコールの沸点以下に加熱する加熱手段と、
複数の流体ダクトを通じ前記蒸気発生チャンバと連通し、胴体及びこの胴体を
覆う為のカバー板を含み、前記胴体には、乾燥される被加工物を保持するジグ及
び複数の貫通ホールが形成されている多数のスプレー管が備えられている処理チ
ャンバと、
加熱窒素ガスを形成し、このガスを供給して、前記加熱窒素ガス及び/又は前
記アルコール蒸気を、前記処理チャンバに連結される流体ダクトへ移送するガス
供給手段と、
前記処理チャンバの胴体の底部及び前記蒸気発生チャンバの底部と連通し、前
記処理チャンバ及び前記蒸気発生チャンバから排出されるアルコール蒸気混合物
を収容し、又、前記混合物が放出される前に、該混合物を所定温度に冷却する排
出容器と、
前記処理チャンバに残留したアルコール蒸気及び前記被加工物と、ジグ上の凝
縮された液体アルコールを速やかに乾燥させる為、前記排出容器に一端部が連結
されている吸入手段と
を含んでなされるアルコール蒸気乾燥機システム。
望ましくは、蒸気発生手段及び流体ダクトは、蒸気発生チャンバにて発生され
た蒸気が、乾燥機システム内で移動する間、凝縮しないようにする為のラギング
(lagging)材料で取り囲まれる。
以下、添付図面を参照し、本発明の具体的な実施例を説明する。
図1は、本発明による蒸気乾燥機システムの望ましい一実施例に関する正面断
面図で、図2及び図3は、それぞれ、図1に示されたシステムの右側面図及び平
面図を示す。
図2を参照すれば、望ましい実施例の蒸気乾燥機システムは、チャンバ内部の
液体IPAを加熱することにより、IPA蒸気を発生する蒸気発生チャンバ2を
含む。望ましくは、前記蒸気発生手段2は、円筒状を有し、石英ガラスにて製造
される。又、前記チャンバは、フッ素樹脂がコーティングされたステンレススチ
ールで製造され得る。外部の貯蔵所(図示しない)より液体IPA1を供給する
為の管3が、前記蒸気発生チャンバ2の後方壁の一側で前記蒸気発生チャンバに
連結され、液体アルコール1を放出する為の排出管4が、蒸気発生チャンバ2の
底部及び排出容器5に連結されている。排出管4は、必要の場合、液体アルコー
ルを排出容器5へ排出するのに用いられる。
IPAと水との混合物の温度を冷却する為、排出容器5の内側壁に冷却水管6
が設置されている。前記混合物は、液体IPAが、被加工物18の表面の水滴と
接触して形成されたものであり、前記容器54内にて収集される。温度が室温ま
で低くなった後、前記混合物は、システムの外部へ排出される。
蒸気発生チャンバ2内には、複数のホール(hole)を有する循環ファン7が、
液体アルコール1の水面上に設置されている。望ましくは、蒸気発生チャンバの
上部、底部及び側部がラギング材料にて取り囲まれる。蒸気発生チャンバ2を一
定温度に維持する為のヒーター(図示しない)が、チャンバの外側に設置される
こともできる。
蒸気発生チャンバ2の外側底部の下には、蒸気発生チャンバ2内に入っている
液体アルコール1を、液体アルコールの沸点より高くない温度まで加熱する為の
ヒーター8が提供される。前記ヒーター8及び蒸気発生チャンバ2は、全てステ
ンレススチールで製造されたケーシング9の底部板9a上に位置する。
蒸気発生チャンバ2内のファン7は、ガスダクト10aを通じて、前記ケーシ
ング9とは別途に設置されているガス発生器11に連結される。加熱された窒素
ガスが、前記ガスダクト10aを通じ、前記ガス発生器11からファン7にて供
給され次第、蒸気発生チャンバ内で発生されたアルコール蒸気は、流体ダクト1
2を介し処理チャンバ15へ送られる。処理チャンバ15については、後に詳細
に説明する。
ガス発生器11からの更に別のガスダクト10bが、流体ダクト13を介し、
前記処理チャンバ15の上部と連通する。望ましくは、各ガスダクト10a、1
0bには、エア弁14a、14bがそれぞれ設けられ、このエア弁14a、14
bの開/閉動作により、ガス発生器11からの加熱された窒素ガスを、流体ダク
ト13へ、又は、直接ファン7へ選択的に供給する。各ダクトに供給されるガス
の量は、ガス流れ調節機30により調節される。
処理チャンバ15は、被加工物18の表面にある水滴及び他の汚染源をアルコ
ール蒸気に露出することにより、これらが全て、完全除去され、又、被加工物を
完全乾燥する働きを行う。本発明の望ましい実施例では、処理チャンバ15が、
石英ガラスで製造されたが、これは、ステンレススチールのような他の材料で製
造することもできる。望ましくは、処理チャンバ15は、蒸気発生チャンバ2よ
りは高い位置に設置され、又、ステンレススチールで製作された中央の壁板28
により、前記蒸気発生チャンバ2と完全分離される。処理チャンバ15は、円筒
型であり、胴体15a及びカバー板15bにて構成される。それぞれ複数の貫通
ホール22を有する多数のスプレー管16が、前記胴体15aの上部領域に提供
される。
前記多数のスプレー管16は、石英ガラスにて製造することができ、又、被加
工物の大きさ及びジグの形熊を考慮し前記胴体15aのいろいろな位置に設置す
ることができる。多数のスプレー管16のそれぞれにある多数の貫通ホール22
は、乾燥性能を最大化可能な方向に形成される。多数のスプレー管の形状と、各
管の上にある貫通ホールの方向に対する例が、図4a、図4b及び図4cに示さ
れている。
本発明の望ましい実施例において、ジグ19は、石英ガラスで製造されたが、
被加工物の角端が破損されるのを防ぐ為に、フッ素樹脂の一種のPEEK材料で
製造することもできる。前記胴体15aの底部は、最終的な混合物が排出される
排出管30を用い、排水筒5と連通される。被加工物上の水滴とアルコール蒸気
との接触により形成された前記混合物は、前記排出容器5にて収集され、収集さ
れた混合物の温度は、排出容器5の対向する二つの側壁に設置された冷却水管6
で低められ、このように冷却された混合物は、排出容器5の下の排出管21を介
しシステムの外部へ放出される。
一端部が前記排出容器5の上部に連結され、他端部が蒸気排気手段25に連結
されている吸入手段23が、前記処理チャンバ15から速やかに残余アルコール
蒸気を吸入する。凝縮されていない残余アルコール蒸気は、前記吸入手段23が
動作する間、前記蒸気排気手段25により最終的に収集される。
処理チャンバ15のカバー板15bは、エアシリンダ29、29aで開/閉さ
れ、望ましくは、前記カバー板15bと胴体15aとの間にO−リングを設け、
カバー板が処理チャンバの胴体を閉鎖する時、処理チャンバを完璧に封止するよ
うにし、アルコール蒸気及び加熱された窒素ガスが、処理チャンバ15から漏出
しないようにする。
以下には、本発明に関する乾燥機システムの動作を説明する。
先ず、処理チャンバ15のカバー板15aが、エアシリンダ29a、29bに
より持上げられた後、後方に動き、処理チャンバが開放される。この状態で、被
加工物18が、処理チャンバ15内へ導入された後、ジグ19の上に置かれる。
しかる後、カバー板15bが処理チャンバを閉め乾燥処理が開始される。
液体アルコール1が蒸気発生チャンバ2の底部に供給された後、蒸気発生チャ
ンバ2の下方に位置したヒーターにより、液体アルコールの沸点より低い温度に
加熱する。従って、本発明の実施例では、低温のヒーター8が用いられる為、ア
ルコール蒸気又は液体アルコールが漏出する場合にも火災の危険性がない。ひい
ては、液体アルコールが沸点以下の温度に加熱される為、液体アルコールに含ま
れている一部汚染源が蒸気化されることも防ぐことができる。
このように発生したアルコール蒸気は、その自体では流体ダクト12を介して
処理チャンバへ移動することはできない。処理チャンバへの自発的な移動を考慮
する時、その量は、被加工物18を完全乾燥させる程十分でない。従って、加熱
された窒素ガス発生器11からの窒素ガスが、蒸気発生チャンバ2内の液体アル
コール1の表面上に位置したファン7に向かって供給され、アルコール蒸気を処
理チャンバ15へ移動させる。窒素ガスにより、蒸気発生チャンバ2には、付加
的なアルコール蒸気が発生する。既に発生したアルコール蒸気のみならず、付加
的に発生した蒸気も、全て流体ダクト12、13へ伝達され、前記窒素ガスによ
り、処理チャンバ15の上部領域に位置した多数のスプレー管16に伝達される
。しかる後、アルコール蒸気が、スプレー管16の上に形成された複数の貫通ホ
ール22を介し処理チャンバ15の胴体15a内へ噴射される。
化学薬品処理され、純水で洗浄された後、濡れた状態でジグ19に配置された
被加工物18上の水滴は、前記スプレー管16から噴出されたアルコール蒸気と
接触する。結果的に混合物は、その内部に埃及び他の汚染源を含んでいる為、処
理チャンバ15から直ちに排出されなければならない。放出される混合物は、処
理チャンバ15の底部に連結された排出管を介し排出容器5内に収集される。収
集された混合物は、相対的に高い温度のほぼ80℃程度であり、これらは、排出
容器5の側壁に配置された冷却水管6内の冷却水により、室温まで冷却された後
、排出容器5の一側に連結されている管21を介し乾燥機システムから放出され
る。
被加工物の全表面から水滴が除去され、排出容器5へ排出された後にも、依然
と、一部のアルコール蒸気が処理チャンバ15内に残留し得る。被加工物を完璧
に乾燥する為には、全てのアルコール蒸気が、処理チャンバから放出されなけれ
ばならない。この為、ガスダクト10aに設置されたエア弁14aが閉鎖され、
加熱された窒素ガスがファン7に向かって提供されるのを遮断する。その代わり
、
流体ダクト13に直接連結されたガスダクト10bへ窒素ガスが供給され、多数
のスプレー管16の上に形成された複数の貫通ホール22を介し、処理チャンバ
15の胴体15a内へ噴射される。
処理チャンバ15内へ噴射された純粋窒素ガスにより、被加工物18及びジグ
19の上のアルコール蒸気のみならず、処理チャンバ15の内部空間の残余アル
コール蒸気も全て放出され、排出管20を介し排出容器5内に収集される。排出
容器5に連結されている吸入手段23により、処理チャンバ15から排出容器5
へ、排出管20を介し残余アルコール蒸気を排出する速度も相当に増加すること
ができる。
又、前記吸入手段23は、被加工物18及びジグ13の上に残留するアルコー
ル蒸気の凝縮により形成された液体を乾燥するのを加速化する。アルコール蒸気
が、蒸気状態で排出されるのを防ぐ為、即ち、液体状態で凝縮されなく排出され
るのを防ぐ為、これらは、ダクト26を介し、前記吸入手段23から蒸気排気手
段25へ移送される。
被加工物上の水滴とアルコール蒸気との接触により形成された混合物の冷却と
関連し、前記の如く、アルコール蒸気の凝縮液は同様な方法にて冷却、即ち、排
出容器5の内部に配置された冷却水管6内を流れる冷却水で冷却され、その後、
システム外へ排出される。
前記の過程を全て終えた後、処理チャンバ内の被加工物18は、きれいで、乾
燥された状態となる。
以下には、図4a、図4b及び図4cを参照して、処理チャンバ15内での前
記複数のスプレー管16によるスプレー動作を説明する。これら図面のそれぞれ
は、蒸気スプレー管16の可能なる構成を示す。
図4aを参照すれば、多数のスプレー管16が、処理チャンバの上部領域にて
二つの側部に設置されており、それぞれのスプレー管の上には、複数の貫通ホー
ル22が水平方向に形成され、アルコール蒸気を、前記ホールを介し、処理チャ
ンバ内の上部中心側へ噴出するようにする。処理チャンバの上部中心領域におい
て噴出され集まれたアルコール蒸気が、ジグ19上に置かれた被加工物の全表面
に亘って下向き移動することにより、被加工物は完全に乾燥される。このような
構成は、標準大きさの被加工物を乾燥するのに特に適切である。
図4bでは、所定の断面積を有するスプレー管16が、胴体15aの上部領域
の中心部に位置し、中心に置かれた前記管の断面積のほぼ半分を有する二つのス
プレー管が、二つの側部領域に、前記中心部にある管のやや下方に配置される。
中心にあるスプレー管の貫通ホールは、少なくとも二つのラインを形成し、アル
コール蒸気を胴体の上側部に広く分布させ、二つの側部スプレー管の貫通ホール
は、各パイプ毎に一つのラインを形成する。各スプレー管の全ての貫通ホールは
、垂直方向に形成される。多数のスプレー管から噴射されたアルコール蒸気が下
向き移動するに従い、被加工物が完全に乾燥される。このような構成は、標準大
きさより相対的に大きい被加工物を乾燥するのに特に適切である。
図4cでは、二つのスプレー管16が、胴体15aの上部領域に隣接して二つ
の側部に位置し、又、パイプ上の貫通ホール22は、垂直方向に形成される。ス
プレー管16からジグ19のフランジへ噴出され、被加工物18の二つの側部領
域に分布されたアルコール蒸気が下向き移動することにより、被加工物は完全に
乾燥される。このような構成も、やはり、標準大きさの被加工物を乾燥するに適
切である。
従って、図4a、図4b及び図4cに示すように、被加工物18の大きさ及び
ジグ19の形態により、多数のスプレー管16の構成及び貫通ホール22の方向
を変更することにより、乾燥過程をより効率的に行える。又、多数のスプレー管
16から供給されるアルコール蒸気及び加熱された窒素の量を調節することによ
り、乾燥過程をより最適化することができる。これは、前記の如く、加熱窒素ガ
ス発生器11にて発生する加熱窒素ガスの量を調節するガス流れ調節機30を用
いて達成することができる。
本発明によるアルコール蒸気乾燥機システムによれば、次の如き長点及び他の
長点が得られる。
始めに、蒸気発生チャンバ2が完全封止構造を有しているので、その内部の液
体アルコールは空気と接触することができない。従って、蒸気発生チャンバ2内
の液体アルコールの純度が変化なく維持され、処理される被加工物の品質に悪影
響を与える何の影響も回避できる。又、被加工物が空気と接触することにより生
ずるどのような悪影響も回避することができる。
二番目に、ヒーターが位置する場所は、ステンレススチールにて作られた板に
より、システムの他の部分と完全に分離され、又、液体アルコールを、アルコー
ルの沸点以下の温度まで加熱する類型のヒーターを用いることができるので、火
災の危険から完璧に安全である。
三番目に、加熱窒素発生器11から発生された加熱窒素ガスの温度を調節し、
又、供給される窒素ガスの量を調節することにより、加熱窒素だけでなく、アル
コール蒸気の量を自動調節することも可能である。
四番目に、液体アルコール又はその蒸気に対する自然的な消耗がないので、高
揮発性の液体アルコールに対する消費を大幅軽減することができる。
本発明の前記の特徴及び他の長点により、半導体或いはLCDの製造過程中に
得られる高生産性により、工程の全コストが大幅に減少する。