JP2001019727A - 塩化ビニル系樹脂 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂

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JP2001019727A
JP2001019727A JP11193298A JP19329899A JP2001019727A JP 2001019727 A JP2001019727 A JP 2001019727A JP 11193298 A JP11193298 A JP 11193298A JP 19329899 A JP19329899 A JP 19329899A JP 2001019727 A JP2001019727 A JP 2001019727A
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vinyl chloride
acrylate
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chloride resin
meth
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JP11193298A
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Takahiro Omura
貴宏 大村
Takeo Morikawa
岳生 森川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れると共に熱安定性及び成形加
工性に優れた塩化ビニル系樹脂を提供することを課題と
する。 【解決手段】 (メタ)アクリレートを主成分とするラ
ジカル重合性モノマーをソープフリー重合して得られ
る、ガラス転移温度が−20℃以下のアクリル系共重合
体1〜30重量%に、塩化ビニルを主成分とするビニル
モノマー99〜70重量%をグラフト共重合させてなる
ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性に優れる
と共に熱安定性及び成形加工性に優れた塩化ビニル系樹
脂に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、機械的強度、耐候
性、耐薬品性等に優れた特性を有する材料として多くの
用途に用いられている。しかし、硬質製品に用いると耐
衝撃性に劣るという欠点を有している。
【0003】これらの欠点を改良する方法として、例え
ば、特開昭60−255813号公報には、架橋したア
クリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト共重合させた
塩化ビニル系樹脂が開示され、特に、耐衝撃性や耐候性
を必要とする用途向けの塩化ビニル系樹脂として提案さ
れている。しかし、このグラフト塩化ビニル系樹脂は、
ストレートの塩化ビニル樹脂と比し、熱成形時に初期着
色を起こしやすく、若干熱安定性に劣ることが分かって
きた。また、上記グラフト塩化ビニル系樹脂は、樹脂滑
性が高いためゲル化時間が長く、加工性能に劣るという
欠点も有する。
【0004】これらの問題点の原因としては、塩化ビニ
ル系樹脂中に残存している乳化剤の影響が考えられる。
特開昭60−255813号公報を含め、これまで開示
されているアクリル系共重合体と塩化ビニルのグラフト
共重合体の乳化重合法による好ましい製造方法において
は、当該アクリル系共重合体は、乳化剤を用いた乳化重
合法により製造されている。このアクリル系モノマーの
乳化重合の際に使用される乳化剤は、塩化ビニルのグラ
フト重合過程において、一部は重合排液と共に系外に排
出されるが、大部分は塩化ビニル系樹脂中に取り込まれ
ている。この乳化剤は、樹脂と化学的に結合しているわ
けではなく、塩化ビニル系樹脂の溶融成形時に、樹脂よ
り遊離して樹脂に滑性を与えたり、化学的に変化して樹
脂の熱安定性を損なうきっかけとなっていると考えられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するために、耐衝撃性に優れると共に熱安定性及
び成形加工性に優れた塩化ビニル系樹脂を提供すること
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による塩化ビニル
系樹脂は、(メタ)アクリレートを主成分とするラジカ
ル重合性モノマーをソープフリー重合して得られる、ガ
ラス転移温度が−20℃以下のアクリル系共重合体1〜
30重量%に、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマ
ー99〜70重量%をグラフト共重合させてなることを
特徴とする。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】上記(メタ)アクリレートは、塩化ビニル
系樹脂の耐衝撃性を向上させる目的で使用され、室温で
の柔軟性を付与するために、当該(メタ)アクリレート
の単独重合体のガラス転移温度が−20℃以下であるこ
とが好ましく、さらに、工業的に一般に使用されるポリ
マーのガラス転移温度を考慮すると、−140℃以上が
好ましい。尚、このガラス転移温度は、培風館発行、高
分子学会編「高分子データハンドブック(基礎編)」等
によった。また、本明細書において、上記(メタ)アク
リレートは、アクリレート及びメタクリレートを総称す
るものとする。
【0009】ガラス転移温度が−140〜−20℃の
(メタ)アクリレートとしては特に限定されず、例え
ば、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
i−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレー
ト、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘプチルアクリレ
ート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−メチル
ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、2−メ
チルオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘプチ
ルメタクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、
2−メチルノニル(メタ)アクリレート、2−エチルオ
クチル(メタ)アクリレート、n−ドデシルメタクリレ
ート等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上が
併用されてもよい。
【0010】また、本発明において、(メタ)アクリレ
ート以外のラジカル重合性モノマーとしては、塩化ビニ
ル系樹脂の機械的強度、耐薬品性及び成形性を改善する
目的で添加され、特に限定されず、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブ
チルメタクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−アクリロイルオキシエチルフタル酸等の極性基含有
ビニルモノマー、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−クロロスチレン等の芳香族ビニル
モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
不飽和ニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の
ビニルエステル等が挙げられ、これらは単独もしくは2
種以上が併用されてもよい。
【0011】さらに、本発明において、(メタ)アクリ
レートを主成分とするラジカル重合性モノマーには、本
発明のアクリル系共重合体を架橋する目的で、必要に応
じて多官能性モノマーが添加されてもよい。
【0012】当該多官能性モノマーとしては、例えば、
ジ(メタ)アクリレートとして、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリ
レート等が挙げられ、トリ(メタ)アクリレートとし
て、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。また、その他の多官
能性モノマーとしては、ペンタエリストールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレ
ート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、ト
リアリルイソシアヌレート等のジもしくはトリアリル化
合物、ジビニルベンゼン、ブタジエン等のジビニル化合
物等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上が併用
されてもよい。
【0013】これら多官能性モノマーの、(メタ)アク
リレートを主成分とするラジカル重合性モノマーに対す
る添加量としては、ラジカル重合性モノマー90〜10
0重量%に対して、多官能性モノマーを10〜0重量%
添加するのが好ましく、0.1〜5重量%がより好まし
い。多官能性モノマーの添加量が10重量%を超える
と、架橋密度の過乗により耐衝撃性が得られにくくなる
ことがある。
【0014】また、本発明に用いられるアクリル系共重
合体は、ガラス転移温度が−20℃以下であることが必
要である。ガラス転移温度が−20℃を超えると、雰囲
気温度が0℃以下になる場合、塩化ビニル系樹脂が耐衝
撃性を発現しなくなり、寒冷地での使用に耐えうること
ができなくなる。
【0015】上記アクリル系共重合体は、(メタ)アク
リレートを主成分とするラジカル重合性モノマーをソー
プフリー重合して得られるが、該ソープフリー重合の方
法としては特に限定されず、例えば、乳化剤又は分散剤
を一切使用しないか、あるいは極微量に使用して重合を
行う方法、ポリアクリル酸やポリビニルアルコール等の
親水性ポリマーが分散された系中で重合を行う方法又は
乳化剤の分離を防ぐために反応性乳化剤を用いて重合を
行う方法等が挙げられる。本発明においては、乳化剤の
影響をより厳密に排除するため、乳化剤又は分散剤を一
切使用しないか、あるいは極微量に使用して重合を行う
方法が好ましい。
【0016】上記ソープフリー重合で用いられる重合開
始剤としては、疎水性開始剤として例えば、ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジ
カーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、
t−ブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパ
ーオキシネオデカノエート等の有機過酸化物、2,2−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,
4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系開始剤が挙げら
れ、親水性開始剤として、例えば、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム、過酸化水素水等が挙げられる。本発
明においては、重合時の分散安定性を向上させる親水性
開始剤の使用が好ましい。
【0017】このソープフリー重合においては、生成し
たポリマー粒子の分散安定性を向上させるために、極微
量の乳化剤又は分散剤が添加されても良く、当該乳化剤
又は分散剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、
ノニオン系界面活性剤、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セ
ルロース系分散剤、ゼラチン等が挙げられる。本発明に
おいては、アニオン系界面活性剤の使用が好ましく、例
えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサ
ルフェート等が挙げられる。この乳化剤又は分散剤の添
加量としては、ラジカル重合性モノマー100重量部に
対して0.1重量部以下が好ましい。0.1重量部を超
えると、塩化ビニル系樹脂の熱安定性、成形加工性が損
なわれることがある。
【0018】本発明において、ソープフリー重合の方法
には、モノマー添加方法の違いから一括重合法とモノマ
ー滴下法との2つの方法が挙げられるが、特に限定され
るものではない。ここで、一括重合法とは、例えば、ジ
ャケット付重合反応槽内にイオン交換水、モノマーを一
括して添加し、重合槽内部を減圧にして酸素除去を行っ
た後、窒素にて大気圧に圧戻しを行った窒素雰囲気下に
おいて、撹拌により重合系を懸濁状態とし、重合槽内を
所定の温度にした後、重合開始剤を添加して重合する方
法である。また、モノマー滴下法とは、例えば、ジャケ
ット付重合反応槽内にイオン交換水、重合開始剤を入
れ、重合槽内部を減圧して酸素除去を行った後、窒素に
て大気圧に圧戻しを行った窒素雰囲気下において、まず
重合槽内を所定の温度にした後、モノマーを一定量ずつ
滴下することにより徐々に重合する方法である。さら
に、モノマー滴下法において、重合初期にモノマーの一
部(以下、シードモノマーと記す)を一括添加し、シー
ドポリマー粒子を生成させた後、残りのモノマーを滴下
する方法を用いれば、シードモノマーの量を変化させる
ことにより生成ラテックスの粒径を制御することができ
る。
【0019】また、本発明のソープフリー重合において
は、必要に応じて、連鎖移動剤、pH調整剤、酸化防止
剤等の各種添加剤の単独もしくは2種以上が添加されて
もよい。
【0020】本発明において、ソープフリー重合で得ら
れるアクリル系共重合体はラテックス状態で得られ、こ
の樹脂固形分は、特に限定されず、ラテックスの生産
性、重合反応の安定性を考慮すると、5〜60重量%が
好ましい。
【0021】上記アクリル系共重合体ラテックスの平均
樹脂粒子径としては特に限定されず、0.01〜1.0
μmが好ましい。1μmを超えると、塩化ビニル系樹脂
の耐衝撃性と抗張力が共に低下することがあり、また、
0.01μm未満であると、耐衝撃性がやや低下するこ
とがある。
【0022】上記アクリル系共重合体ラテックスには、
ラテックスの機械的安定性を向上させるために、ラテッ
クス重合反応の終了後に保護コロイド剤が必要に応じて
添加されてもよい。
【0023】本発明の塩化ビニル系樹脂において、上記
アクリル系共重合体の含有量が1〜30重量%が必要で
あり、4〜20重量%が好ましい。アクリル系共重合体
の含有量が1重量%未満であると、耐衝撃性が不十分で
あり、また、30重量%を超えると、曲げ強度や引張強
度等の機械的強度が低くなる。
【0024】本発明において、アクリル系共重合体にグ
ラフト共重合させる塩化ビニルを主成分とするビニルモ
ノマーとは、50重量%以上の塩化ビニルとこれと共重
合可能なビニルモノマーとの混合物を意味し、さらに、
共重合可能なモノマーとしては、特に限定されず、例え
ば、酢酸ビニル、アルキル(メタ)アクリレート、アル
キルビニルエーテル、エチレン、フッ化ビニル、マレイ
ミド等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上が併
用されてもよい。
【0025】上記アクリル系共重合体に塩化ビニルを主
成分とするビニルモノマーをグラフト共重合させる方法
としては、特に限定されず、例えば、懸濁重合法、乳化
重合法、溶液重合法、塊状重合法等が挙げられるが、懸
濁重合法が好適に用いられる。
【0026】この懸濁重合に用いる分散剤は、上記アク
リル系共重合体ラテックスの分散安定性を向上させ、塩
化ビニルのグラフト重合を効率的に行うために添加さ
れ、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アク
リル酸塩−アルキルアクリレート共重合体、メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル
及びその部分ケン化物、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、デンプン、無水マレイン酸−スチレン共重合体等が
挙げられ、これらは単独もしくは2種以上が併用されて
もよい。
【0027】また、この懸濁重合に用いる疎水性重合開
始剤は、ラジカル重合開始剤が好適に用いられ、例え
ば、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t−ブチル
パーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネ
オデカノエート等の有機パーオキサイド類、2,2−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられ
る。
【0028】本発明において、上記アクリル系共重合体
に塩化ビニルを主成分とするビニルモノマーをグラフト
共重合させる場合に、重合中に重合槽内に付着するスケ
ールを減少させるために、上記アクリル系共重合体ラテ
ックスに、凝集剤を添加しても良い。また、上記懸濁重
合法では、必要に応じてpH調整剤、酸化防止剤等が添
加されてもよい。
【0029】本発明の塩化ビニル系樹脂中のポリ塩化ビ
ニルの重合度は、300〜2000が好ましく、400
〜1600がより好ましい。重合度が300未満でも、
2000を超えても、成形加工性が不十分となることが
ある。
【0030】本発明の塩化ビニル系樹脂を成形する場合
には、必要に応じて、熱安定剤、安定化助剤、滑剤、加
工助剤、酸化防止剤、光安定剤、充填剤、顔料等の添加
剤が添加されて用いられてもよい。
【0031】上記熱安定剤としては、例えば、ジメチル
錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メ
ルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポ
リマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレート
ポリマー、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレー
トポリマー等の有機錫安定剤、ステアリン酸鉛、二塩基
性亜リン酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の鉛系安定剤、カルシ
ウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜鉛系安定剤、バリウ
ム−カドミウム系安定剤等が挙げられる。
【0032】上記安定化助剤としては、例えば、エポキ
シ化大豆油、エポキシ化アマニ豆油、エポキシ化テトラ
ヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、リン酸
エステル等が挙げられる。
【0033】上記滑剤としては、例えば、モンタン酸ワ
ックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、
ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸ブ
チル等が挙げられる。
【0034】上記加工助剤としては、例えば、重量平均
分子量10〜200万のアルキルアクリレート−アルキ
ルメタクリレート共重合体であるアクリル系加工助剤が
挙げられ、具体的には、n−ブチルアクリレート−メチ
ルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルアクリ
レート−メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート
共重合体等が挙げられる。
【0035】上記酸化防止剤としては、例えば、フェノ
ール系抗酸化剤等が挙げられる。
【0036】上記光安定剤としては、例えば、サリチル
酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤、あるいは
ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。
【0037】上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、タルク等が挙げられる。
【0038】上記顔料としては、例えば、アゾ系、フタ
ロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔料、
酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物
系、フェロシアン化物系等の無機顔料等が挙げられる。
【0039】また、本発明の塩化ビニル系樹脂には、成
形時の加工性を向上させるために可塑剤が添加されても
良く、例えば、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート
等が挙げられる。
【0040】これらの添加剤を上記塩化ビニル系樹脂に
混合する方法としては、例えば、ホットブレンドによる
方法、コールドブレンドによる方法等が挙げられ、ま
た、成形方法としては、例えば、押出成形法、射出成形
法、カレンダー成形法、プレス成形法等が挙げられる。
【0041】本発明の塩化ビニル系樹脂は、上述のよう
な構成であるので、耐衝撃性に優れると共に熱安定性及
び成形加工性に優れた性能を発揮することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。
【0043】(実施例1〜3、比較例2及び4) (1)アクリル系共重合体の調製 撹拌機及びジャケットを備えた重合器にイオン交換水を
入れ、攪拌を開始し、重合器内を減圧して容器内の脱酸
素をおこなった後、窒素により圧戻しをして置換し、重
合器内の液温度を70℃まで昇温した。昇温が完了した
重合器に、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.1
部を一括添加した後、15分間撹拌溶解した。次に、表
1に示す組成を有するモノマーの滴下を開始し、モノマ
ーの滴下を2時間で終了した。そのまま、1時間の熟成
時間を置いた後重合を終了して、固形分濃度約20%、
粒径0.2〜0.3μmのラテックス状態のアクリル系
共重合体(以下、ラテックスと記す)を得た。
【0044】(2)塩化ビニル系樹脂の調製 撹拌機及びジャケットを備えた重合器に、イオン交換
水、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの3%水溶液、t−ブチ
ルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシ
ネオデカノエート及び表1に示す組成の上記(1)のラ
テックスを一括投入し、真空ポンプで重合器内の空気を
排出した後、撹拌条件下で表1に示す組成の塩化ビニル
を投入し、ジャケット温度の制御により重合温度57℃
にて重合を開始した。反応器内の圧力が6.0kgf/
cm2 の圧力まで低下することで反応終了を確認し、冷
却して停止した。その後、未反応の塩化ビニルモノマー
を除去し、更に脱水乾燥することにより、重合度が約1
000のポリ塩化ビニルを含む塩化ビニル系樹脂を得
た。
【0045】(3)性能評価 上記(2)の塩化ビニル系樹脂の性能を以下の方法で評
価した。その結果は、表1に示すとうりであった。 熱安定性:JIS K 7212に準拠し、熱老化性
試験を行った。試験片には、塩化ビニル系樹脂100部
に対して、有機錫系安定剤1.0部、モンタン酸系滑剤
0.5部を混合した樹脂組成物を、190℃で3分間ロ
ール混練して得られたロールシートを使用した。試験温
度は190℃で、サンプルを10分に取り出し、初期着
色が見られるまでの時間を評価した。 ゲル化時間:東洋精機社製ラボプラストミル(mod
el 50C150)を用い、金型温度190℃、回転
速度40rpm、試料充填量55gの条件下で、トルク
が立ち上がる時間を測定した。試料は、塩化ビニル系樹
脂100部に対して、有機錫系安定剤1.0部、ポリエ
チレン系滑剤0.5部、ステアリン酸カルシウム0.5
部を混合した樹脂組成物を用いた。評価したゲル化時間
は、実用面から360秒以下が好ましい。 耐衝撃性:JIS K 7111に準拠して測定した
シャルピー衝撃値で評価した。試験片は、塩化ビニル系
樹脂100部に対して、有機錫系安定剤1.0部、ポリ
エチレン系滑剤0.5部、ステアリン酸カルシウム0.
5部を混合した樹脂組成物を、200℃で3分間ロール
混練した後、200℃で3分間プレス成形して得られた
厚さ3mmのプレス板より作製した。測定温度は23℃で
行った。 引張強度:JIS K 7113に準拠して測定した
引張強さで評価した。試験片は、上記シャルピー衝撃試
験と同様にして作製した。測定温度は23℃で行った。
【0046】(比較例1及び3) (1)アクリル系共重合体の調製 重合に使用する全量の30%のイオン交換水、乳化分散
剤N−08(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルアンモニウムサルフェート)1.0部及び表1に示
す組成を有するモノマーを混合、撹拌し、乳化モノマー
を調製した。一方、重合器に残りのイオン交換水を入
れ、攪拌を開始し、重合器内を減圧して容器内の脱酸素
をおこなった後、窒素により圧戻しをして置換し、重合
器内の液温度を70℃まで昇温した。昇温が完了した重
合器に、過硫酸アンモニウム0.1部及び上記乳化モノ
マーの10%をシードモノマーとして一括して投入して
重合を開始した。続いて、乳化モノマーの残りを滴下し
2時間で終了した。そのまま、1時間の熟成時間を置い
た後重合を終了して、固形分濃度約30%、粒径0.2
〜0.3μmのアクリル系共重合体ラテックスを得た。
【0047】(2)塩化ビニル系樹脂の調製 上記(1)のラテックスを用いたこと以外は実施例と同
様にして塩化ビニル系樹脂を得た。
【0048】比較例1及び3で得られた2種類の塩化ビ
ニル系樹脂の性能を実施例の場合と同様にして評価し
た。その結果は表1に示すとおりであった。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜3の塩化ビニル系樹脂は、耐衝撃性及び機械的
強度に優れ、また、熱安定性及びゲル化特性にも優れて
いる。
【0051】これに対し、ソープフリー重合ではなく、
乳化剤を用いた乳化重合により得られたアクリル系共重
合体を用いた比較例1及び3の塩化ビニル系樹脂は、熱
安定性及びゲル化特性が劣っている。
【0052】また、アクリル系共重合体の含有量が1重
量%未満の比較例2及びガラス転移温度が−20℃を超
えるアクリル系共重合体を含有する比較例4の塩化ビニ
ル系樹脂は、耐衝撃性が大きく低下する。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の塩化ビニル
系樹脂は、耐衝撃性に優れると共に熱安定性及び成形加
工性に優れているため、高い衝撃性を要求されるパイ
プ、外壁、異形断面を有する防音壁のような用途及び良
好な成形性と表面性を要求される窓枠、サッシ等に好適
に用いられる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J026 AA17 AA18 AA21 AA37 AA38 AA40 AA45 AA46 AA47 AA48 AA49 AA55 AA61 AA68 AA76 AC34 AC36 BA02 BA10 BA11 BA16 BA20 BA27 BA38 BB01 BB02 BB08 DA04 DA07 DA09 DA12 DA14 DA15 DB02 DB03 DB04 DB05 DB10 DB12 DB13 DB15 DB29 GA01 GA09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリレートを主成分とするラ
    ジカル重合性モノマーをソープフリー重合して得られ
    る、ガラス転移温度が−20℃以下のアクリル系共重合
    体1〜30重量%に、塩化ビニルを主成分とするビニル
    モノマー99〜70重量%をグラフト共重合させてなる
    ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014237789A (ja) * 2013-06-10 2014-12-18 積水化学工業株式会社 塩化ビニル系共重合体及び塩化ビニル系共重合体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014237789A (ja) * 2013-06-10 2014-12-18 積水化学工業株式会社 塩化ビニル系共重合体及び塩化ビニル系共重合体の製造方法

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