JP2001192582A - 着色微粒子およびインクジェット用インク - Google Patents

着色微粒子およびインクジェット用インク

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JP2001192582A
JP2001192582A JP2000331122A JP2000331122A JP2001192582A JP 2001192582 A JP2001192582 A JP 2001192582A JP 2000331122 A JP2000331122 A JP 2000331122A JP 2000331122 A JP2000331122 A JP 2000331122A JP 2001192582 A JP2001192582 A JP 2001192582A
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ink
dye
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JP2000331122A
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Hiroaki Arima
弘朗 在間
Hideo Matsui
英雄 松井
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Kansai Research Institute KRI Inc
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Kansai Research Institute KRI Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ナノメートルサイズの粒度分布の狭い着色微
粒子を安定的に、かつ再現性よく得る。さらに、このよ
うな着色微粒子を用いて、容易に無極性溶媒から極性溶
媒の広い範囲の溶媒に分散し得、粒子からの染料の溶出
もなく、着色性、透明性、および分散安定性の良好な着
色液を得る。 【解決手段】 ナノメートルサイズの粒子径を有する金
属酸化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイド
ロゾルに染料とイオン性基を有する有機化合物を作用さ
せて、微粒子表面を有機化合物で被覆し、安定化させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散性が良好な着
色微粒子およびこれを含むインクジェット用インクに関
する。
【0002】
【従来の技術】染料インクは、透明度、精細度および発
色性などの点で優れているため、高精細を要求されるイ
ンクとして染料インクが用いられている。しかし、染料
インクは、耐水性および耐光性の問題を有する。これら
の問題を解決するために染料に代えて有機顔料やカーボ
ンブラックを用いたインクが製造されている。
【0003】しかしながら、有機顔料やカーボンブラッ
クを用いたインクでは、有機顔料やカーボンブラックを
分散剤の助けを借りて機械的に粉砕・分散する方法が採
られているが、有機顔料やカーボンブラックを、非常に
微細にし、かつ安定に媒体に分散しなければ良好な透明
度、精細度および発色性が得られないばかりか、二次凝
集、保存安定性などの問題を生じ、さらにインクジェッ
ト用インクにおいてはノズルの目詰まりの原因となる。
【0004】他方で、機械的に有機顔料やカーボンブラ
ックの粒子径を非常に微細にしようとすると、表面エネ
ルギーが非常に大きくなるため多大なエネルギーが必要
となるばかりでなく、二次凝集を防いで分散を安定に保
つには様々な工夫が必要となる。
【0005】こうした問題を解決するために、従来の有
機顔料やカーボンブラックを分散剤の助けを借りて機械
的に粉砕・分散する方法に代わり、染料をマイクロカプ
セル化した着色微粒子をインクに用いる方法(特開昭6
2−95366号公報)、着色乳化重合粒子をインクに
用いる方法(特開平6−313141号公報)、W/O
エマルジョンを用いてレーキ顔料微粒子を得る方法(特
公平7−47696号公報)、多孔質セラミック微粒子
に染料を吸着させて着色剤とする方法(特開平9−71
732号公報)などが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、染料を
マイクロカプセル化した着色微粒子、着色乳化重合粒子
などは粒子径が大きいため、透明度、精細度および発色
性に問題があり、さらに含まれる着色材濃度が低いため
着色力が十分でない問題がある。
【0007】また、W/Oエマルジョンを用いて調製さ
れたレーキ顔料微粒子では、エマルジョンを利用するた
め、数十ナノメートルといった超微細な粒子を再現性よ
く得ることは難しく、得られる粒子の粒度分布も広くな
るという問題がある。得られる粒子の粒度分布が広い場
合、彩度の低下を招く。さらに工程が煩雑であるという
問題点もある。
【0008】多孔質セラミック微粒子に染料を吸着させ
て着色剤とする場合、ゾル−ゲル法などで作製した粒子
凝集体を粉砕して用いるため、粒子径が非常に小さくか
つ粒度分布の狭い着色剤を得ることは困難である。さら
に、多孔質セラミック微粒子を作製後、染料を吸着させ
るため工程が煩雑である問題点がある。
【0009】また、染料を吸着した多孔質粒子を液媒体
中に分散してインクとした場合、染料の吸着は単に物理
的吸着であるので、液媒体のpH変化、あるいは界面活
性剤の添加などにより、吸着した染料が再び脱離するお
それがある。
【0010】さらに、インクとして用いる場合に、界面
活性剤を添加することがあるが、界面活性剤は単に物理
的に多孔質粒子に吸着するのみであり、液媒体のpH変
化などにより、界面活性剤が脱離するおそれがある。界
面活性剤の脱離はインクとしての機能を損なう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決することを目的として行われたものである。本発明者
らは、ナノメートルサイズの粒子径を有する金属酸化物
および金属水酸化物を含有する微粒子のハイドロゾルに
染料とイオン性基を有する有機化合物を作用させると、
微粒子表面が有機化合物で被覆された、ナノメートルサ
イズの粒度分布の狭い着色微粒子を安定的に、かつ再現
性よく得ることができることを見出した。さらに、この
ような着色微粒子は、容易に無極性溶媒から極性溶媒の
広い範囲の溶媒に分散し得、粒子からの染料の溶出もな
く、着色性、透明性、および分散安定性の良好な着色液
を得ることができることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0012】本発明により、保存安定性、透明度、精細
度、発色性および着色力の優れた着色微粒子が得られ、
インクジェット用インクの色材として優れた性能を発揮
する。
【0013】本発明は、染料と金属酸化物とを含有する
微粒子の表面がイオン性基を有する有機化合物で被覆さ
れている着色微粒子に関する。
【0014】好ましい実施態様においては、前記金属酸
化物が金属酸化物ハイドロゾルである。
【0015】また、好ましい実施態様において、前記微
粒子表面と前記イオン性基とが電気的に相互作用してい
る。
【0016】別の好ましい実施態様においては、前記イ
オン性基を有する有機化合物がイオン性界面活性剤であ
る。
【0017】また、好ましい実施態様においては、前記
電気的な相互作用がイオン結合である。
【0018】別の好ましい実施態様においては、前記微
粒子の表面が、イオン性基を粒子表面側に向けた状態の
前記イオン性基を有する有機化合物で被覆されており、
さらにその周りが疎水性部分を内側に向けた界面活性剤
で被覆されている。
【0019】好ましい実施態様においては、前記着色微
粒子の粒度分布を表すCV値が50%以下である。
【0020】より好ましいい実施態様においては、前記
着色微粒子の粒度分布を表すCV値が40%以下であ
る。
【0021】さらに好ましい実施態様においては、前記
着色微粒子の粒度分布を表すCV値が30%以下であ
る。
【0022】別の実施態様においては、前記金属酸化物
が酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、
酸化鉄、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化セリウム、およびこ
れらの2またはそれ以上の混合物からなる群から選択さ
れる。
【0023】また、別の実施態様においては、前記染料
が金属酸化物に内包されているか、あるいは前記染料が
金属酸化物粒子の表面に吸着されている。
【0024】さらに別の実施態様においては、前記着色
微粒子の平均粒子径が1nm〜500nmである。
【0025】より好ましい実施態様においては、前記着
色微粒子の平均粒子径が3nm〜250nmである。
【0026】また、別の実施態様においては、前記金属
酸化物が金属塩化物、金属水酸化物、金属硝酸塩、金属
硫酸塩、または金属酢酸塩から製造される。
【0027】本発明は、また、前記いずれかの着色微粒
子と液媒体とを含有するインクジェット用インクに関す
る。
【0028】好ましい実施態様においては、前記液媒体
が、水または親水性有機溶媒を主成分とする液媒体であ
る。
【0029】別の実施態様においては、前記液媒体が、
疎水性有機溶媒を主成分とする液媒体である。
【0030】さらに、本発明は、(a)金属塩化物、金
属水酸化物、金属硝酸塩、金属硫酸塩、および金属酢酸
塩からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合
物の水溶液を調製する工程; (b)該金属化合物の水溶液のpHを調整して、金属酸
化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイドロゾ
ルを作成する工程; (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
および (d)該オルガノゾルに染料を加えて微粒子表面に染料
を吸着させる工程;を含む、表面がイオン性基を有する
有機化合物で被覆されている着色微粒子の製造方法に関
する。
【0031】また、本発明は、(a)金属塩化物、金属
水酸化物、金属硝酸塩、金属硫酸塩、および金属酢酸塩
からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物
の水溶液を調製する工程; (b)該金属化合物の水溶液のpHを調整し、染料を添
加して、染料が吸着した金属酸化物および金属水酸化物
を含有するハイドロゾルの微粒子を作成する工程;およ
び (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
を含む、表面がイオン性基を有する有機化合物で被覆さ
れている着色微粒子の製造方法に関する。
【0032】そして、本発明は、(a)金属塩化物、金
属水酸化物、金属硝酸塩、金属硫酸塩、および金属酢酸
塩からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合
物と染料との混合水溶液を調製する工程; (b)該混合水溶液のpHを調整して、染料が吸着した
金属酸化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイ
ドロゾルを作製する工程;および (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
を含む、表面がイオン性基を有する有機化合物で被覆さ
れている着色微粒子の製造方法に関する。
【0033】好ましい実施態様においては、前記いずれ
かの方法は、さらに、得られた着色微粒子を界面活性剤
を含む水または親水性有機溶媒で処理する工程を含む。
【0034】本発明は、インクジェット用インクの製造
方法であって、前記いずれかに記載の着色粒子の工程
に、更に (e)得られた着色微粒子を、水もしくは親水性有機溶
媒を主成分とする液媒体または疎水性有機溶媒を主成分
とする液媒体に移行させる工程;を含む、インクジェッ
ト用インクの製造方法に関する。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の着色微粒子は、染料と金
属酸化物とを含有する微粒子の表面がイオン性基を有す
る有機化合物で被覆されている。
【0036】本発明の着色微粒子は、平均粒子径がln
m〜500nmの範囲、好ましくは3nm〜250nm
の範囲、より好ましくは5nm〜100nmの範囲であ
る。平均粒子径が1nmより小さいと着色性、耐光性に
問題が生じる。500nmより大きいとインクジェット
インクに適用した場合、インクジェットヘッドのノズル
詰りなどの問題が発生しやすい。
【0037】さらに、本発明の着色微粒子の粒度分布
は、式:(平均粒子径の標準偏差/平均粒子径)×10
0で算出される値(以降CV値とする)が50%以下で
あることが好ましく、40%以下であることがより好ま
しく、30%以下であることがさらに好ましい。CV値
が50%以下であれば、彩度がより改善される。
【0038】なお、着色微粒子のサイズは、レーザード
ップラー型粒度分布測定器、透過型電子顕微鏡などを用
いて測定できる。
【0039】本発明に用いられる染料としては特に制限
はなく、水溶性、油溶性のいずれの染料も用いることが
できる。
【0040】水溶性染料を用いる場合、金属酸化物およ
び金属水酸化物を含有する微粒子が有する電荷によって
染料を選択することが好ましい。すなわち、微粒子が正
電荷を有する場合、酸性染料が好ましい。微粒子が負電
荷を有する場合、塩基性染料が好ましい。
【0041】本発明に用いられる水溶性染料としては、
特に制限されないが、例えば、 C.I.アシッドブラック2、7、24、26、31、
52、63、112、118; C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、
102、104、113、117、120、167、2
29、234; C.I.アシッドレッド1、6、32、35、37、5
1、52、80、85、87、92、94、115、1
80、256、317、315; C.I.アシッドイエロー11、17、23、25、2
9、42、61、71; C.I.アシッドオレンジ7、19; C.I.べーシックブラック2; C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24,
25、26、28、29; C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、1
4、37; C.I.ベーシックイエロー2、 C.I.ベーシックバイオレット7、14、27; C.I.フードブラック1、2 およびメチルレッドなどを挙げることができる。これら
は、単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0042】また、油溶性染料として、 C.I.ソルベントイエロー19、 C.I.ソルベントレッド8、24、43、48、73 C.I.ソルベントブルー2、11、 C.I.ソルベントブラック3、 C.I.ソルベントオレンジ3、40、45 C.I.ソルベントグリーン3、7 C.I.ソルベントバイオレット3などが用いられる。
これらは、単独または2種以上組み合わせて用いられ
る。
【0043】その他の使用できる染料として、 C.I.ナチュラルグリーン3、 C.I.ナチュラルレッド25、 C.I.ディスパースイエロー3,5、 C.I.ディスパースレッド4、 C.I.ディスパースブルー3、 C.I.ディスパースオレンジ13などが挙げられる。
これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0044】本発明において、染料は、金属酸化物10
0重量部に対して、1〜80重量部添加されることが好
ましく、3〜60重量部添加されることがより好まし
く、5〜50重量部添加されることがさらに好ましい。
1重量部より少ないと十分な着色が得られない。80重
量部より多いと微粒子に含まれない染料が遊離する。
【0045】本発明に用いられる金属酸化物としては、
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸
化鉄、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化セリウムを挙げること
ができる。金属酸化物は、機械的粉砕法、蒸発凝縮法、
気相反応法、沈殿法、溶媒蒸発法など、当業者が適切に
選択して用いる方法を用いて、ナノメートルサイズの微
粒子とされる。
【0046】金属酸化物として、金属酸化物の水分散体
および金属酸化物ハイドロゾルもまた、用いられる。金
属酸化物ハイドロゾルは、例えば、金属塩の水溶液を加
水分解して調製される。なお、ここでいう水溶液とは、
水または水と親水性有機溶媒との混合液を溶媒とする溶
液を意味する。
【0047】金属塩としては、金属塩化物、金属水酸化
物、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属酢酸塩が挙げられ
る。具体的には、例えば、チタニウム、アルミニウム、
ジルコニウム、鉄、スズ、亜鉛、またはセリウムの塩化
物、硝酸塩、硫酸塩、または酢酸塩などを挙げることが
できる。
【0048】なお、後に説明するようにpHを調整して
着色微粒子を作成する場合には、金属酸化物と金属水酸
化物とが混在する組成となる。
【0049】本発明の着色微粒子は、染料を金属酸化物
に内包させる、あるいは金属酸化物粒子の表面に吸着さ
せるなどの方法を用いて金属酸化物に染料を複合させて
微粒子を調製し、ついで、イオン性基を有する有機化合
物でこの微粒子の表面を被覆することによって得られ
る。
【0050】まず、金属酸化物を、当業者が適切に選択
して用いることができる方法、例えば、機械的粉砕法、
蒸発凝縮法、気相反応法、沈殿法、溶媒蒸発法などの方
法によりナノメートルサイズの微粒子とし、水に分散さ
せて分散液とするか、あるいは金属塩水溶液を加水分解
して得られる金属酸化物ハイドロゾルとする。この金属
酸化物分散液または金属酸化物ハイドロゾルに染料を複
合化させ、イオン性基を有する有機化合物で被覆するこ
とで本発明の着色微粒子が得られる。イオン性基を有す
る有機化合物による被覆は、微粒子表面とイオン性基と
が電気的相互作用することで達成される。ここで、電気
的相互作用としては、静電的相互作用および/またはイ
オン結合であり得る。
【0051】例えば、金属塩化物である塩化アルミニウ
ムを用いて本発明の微粒子を作製する場合について定性
的に説明する。塩化アルミニウム水溶液に塩基を加えて
pHを調整すると、アルミニウムの酸化物および水酸化
物からなるナノメートルオーダーの微粒子が析出してく
る。ここで、例えばスルホン酸基を有する有機化合物を
系に添加すると、生成粒子表面に残存する塩素イオンと
スルホン酸基を有する有機化合物とが交換反応を起こ
す。交換反応生成物が沈殿するような条件であれば平衡
は交換反応を促進する方向にずれるので、結果としてス
ルホン酸基を有する有機化合物がイオン結合した微粒子
が、沈殿として得られることになる。
【0052】このような過程で得られた着色粒子は、粒
子表面が有機物で覆われて安定化するため、液体媒体中
に容易に再分散し得、液体媒体中でもナノメートルオー
ダーの粒子径および狭い粒度分布を維持しており、外界
の変化によって染料が溶出するなどが起こらない安定し
た着色液が得られる。
【0053】また、イオン性基を有する有機化合物で被
覆された着色微粒子を、さらに界面活性剤で被覆しても
よい。この場合、界面活性剤の疎水性部分を内側に向け
た状態で界面活性剤により被覆された着色微粒子が得ら
れる。このような処理により、水を主体とする液体媒体
中への分散性をより向上し得る。
【0054】界面活性剤でさらに被覆された着色微粒子
も、本発明でいう、イオン性基を有する有機化合物で被
覆された着色微粒子である。
【0055】なお、本発明で用いられるイオン性基を有
する有機化合物は、下式で表すことができる。
【0056】R−X ここで、Rは、直鎖状、分岐状または環状のC6〜C2
0の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基、C6〜C20
の芳香族炭化水素基、直鎖状、分岐状または環状のC6
〜C20の飽和または不飽和炭化水素置換基を有する芳
香族炭化水素基、分岐状または環状のC6〜C20の飽
和または不飽和炭化水素置換基を有するフェノール基、
複素環基、糖鎖、ポリオキシエチレン鎖、ポリシロキサ
ン鎖等を挙げることができる。
【0057】Xとしては、カルボキシル基、スルホン酸
基、硫酸基、リン酸基、またはこれらの塩、ホスホニウ
ム塩基、アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基、イミダ
ゾリニウム塩基などをあげることができる。
【0058】このような有機化合物としては、特に制限
されないが、例えば、ラウリン酸ナトリウムなどのアル
キルカルボン酸塩、ラウリル硫酸エステルナトリウムな
どのアルキルまたはアルキルフェノール硫酸エステル
塩、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアル
キルまたはアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリルリ
ン酸エステルナトリウムなどのアルキルリン酸エステル
塩、ラウリルジメチルアンモニウムクロリドなどの第4
級アンモニウム塩、コハク酸ポリオキシエチレンモノエ
ステルナトリウム塩などを挙げることができる。
【0059】イオン性基を有する有機化合物による被覆
は、染料が複合化された金属酸化物および金属水酸化物
の分散液100重量部に、例えば5〜20%濃度のイオ
ン性基を有する有機化合物を10〜30重量部添加する
ことにより行われ、本発明の着色微粒子が得られる。
【0060】ついで、本発明の着色微粒子は回収され、
例えば、真空乾燥機などで、40〜100℃、例えば7
0℃で乾燥される。
【0061】イオン性基を粒子表面側に向けた状態のイ
オン性基を有する有機化合物で被覆されており、さらに
その周りが疎水性部分を内側に向けた界面活性剤で被覆
されている着色微粒子は、前記イオン性基を有する有機
化合物で被覆された着色微粒子を、界面活性剤を添加し
た水または親水性有機溶媒で処理することにより得られ
る。このようにして得られた着色微粒子は、水性または
親水性のインクに好ましく用いられる。
【0062】添加する界面活性剤としては、特に制限は
なく、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤など
が用いられる。イオン性界面活性剤としては、例えば、
ラウリン酸ナトリウムなどのアルキルカルボン酸塩、ラ
ウリル硫酸エステルナトリウムなどのアルキルまたはア
ルキルフェノール硫酸エステル塩、ドデシルスルホン酸
ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムな
どのアルキルまたはアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラ
ウリルリン酸エステルナトリウムなどのアルキルリン酸
エステル塩、ラウリルジメチルアンモニウムクロリド、
塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムなどの第4級
アンモニウム塩、ラウリルジメチル酢酸ベタイン、2-ウ
ンデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタインなどのアルキルベタイン類、その
他、アルキルピリジニウム塩、アルキルアミノ酸塩等が
挙げられる。
【0063】非イオン性界面活性剤としては、例えば、
グリセリンモノステアレート、ソルビタンステアレー
ト、しょ糖ステアレート、ポリオキシエチレンオレイル
エーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ドデシルポリオキシエチレンエーテル等が挙げられ
る。
【0064】界面活性剤による被覆は、前記表面がイオ
ン性基を有する有機化合物で被覆された着色微粒子を、
例えば5〜20%濃度の界面活性剤を含む水または親水
性有機溶媒で処理することにより、行われる。
【0065】以下、表面がイオン性基を有する有機化合
物で被覆されている着色微粒子の製造方法を説明する。
まず、第1の方法は、以下の工程を含んでいる: (a)金属塩化物、金属水酸化物、金属硝酸塩、金属硫
酸塩、および金属酢酸塩からなる群から選択される少な
くとも一つの金属化合物の水溶液を調製する工程; (b)該金属化合物の水溶液のpHを調整して、金属酸
化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイドロゾ
ルを作成する工程; (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
および (d)該オルガノゾルに染料を加えて微粒子表面に染料
を吸着させる工程。
【0066】第2の方法は、以下の工程を含んでいる: (a)金属塩化物、金属水酸化物、金属硝酸塩、金属硫
酸塩、および金属酢酸塩からなる群から選択される少な
くとも一つの金属化合物の水溶液を調製する工程; (b)該金属化合物の水溶液のpHを調整し、染料を添
加して、染料が吸着した金属酸化物および金属水酸化物
を含有するハイドロゾルの微粒子を作成する工程;およ
び (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程。
【0067】第3の方法は、以下の工程を含んでいる: (a)金属塩化物、金属水酸化物、金属硝酸塩、金属硫
酸塩、および金属酢酸塩からなる群から選択される少な
くとも一つの金属化合物と染料との混合水溶液を調製す
る工程; (b)該混合水溶液のpHを調整して、染料が吸着した
金属酸化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイ
ドロゾルを作製する工程;および (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程。
【0068】さらに、イオン性基を粒子表面側に向けた
状態のイオン性基を有する有機化合物で被覆されてお
り、さらにその周りが疎水性部分を内側に向けた界面活
性剤で被覆されている着色微粒子は、前記いずれかの方
法で得られた着色微粒子をさらに界面活性剤を含む水ま
たは親水性有機溶媒で処理することにより得られる。
【0069】得られた着色微粒子がイオン性基を有する
有機化合物で被覆されていることは、以下のようにして
判定できる。例えば、得られた着色微粒子をアルコール
などの両親媒性溶媒に分散後、粒子を遠心分離などで回
収し、残液中の有機成分をガスクロマトグラフィー、液
体クロマトグラフィなどの分析手段を用いて分析する。
この有機化合物がイオン結合していれば、溶媒中にイオ
ン性基を有する有機化合物ほとんど確認されないが、イ
オン性基を有する有機化合物が単なる物理吸着のみで粒
子表面に存在する場合、溶媒中に溶出するので明確に確
認できる。
【0070】さらに、ゼータ電位を測定する方法、固体
NMRで測定する方法もある。
【0071】本発明のインクジェット用インクは、着色
微粒子と液媒体とから構成されており、液媒体に着色微
粒子を分散させて得られる。
【0072】本発明のインクジェット用インクにおい
て、着色微粒子はインクの全重量の約0.5〜80重量
%含有されることが好ましく、約2〜60重量%含有さ
れることがより好ましい。
【0073】本発明のインクジェット用インクで使用す
る液媒体としては、水と親水性有機溶媒との混合溶媒が
好ましい。水としては、種々のイオンを含有する一般の
水でなく、脱イオン水を用いることが好ましい。
【0074】水と混合して使用される親水性有機溶媒と
しては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどの
炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセト
ン、ジアセトンアルコールなどのケトンまたはケトアル
コール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、などのエ
ーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのポリアルキレングリコール類;エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2,6−へキサント
リオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、
ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2〜6個の
炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;
エチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、
ジエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチ
ル)エーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエー
テル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジンなどを挙げることができる。
【0075】特に好ましいのは親水性有機溶媒としてイ
ンクの乾燥防止効果を有する多価アルコールを含有する
ものである。これらのなかでジエチレングリコールなど
の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル
(またはエチル)エーテルなどの多価アルコールの低級
アルキルエーテルが好ましい。
【0076】本発明のインクジェット用インク中の上記
親水性有機溶媒の含有量は、インク全重量の9〜80重
量%が好ましく、20〜50重量%の範囲がより好まし
い。
【0077】水の含有量は、上記親水性有機溶媒の種
類、組成あるいは要求されるインク物性に依存して広い
範囲で決定されるが、インク全重量の約10〜90重量
%が好ましく、約10〜70重量%がより好ましく、約
20〜70重量%がさらに好ましい。
【0078】本発明のインクジェット用インクは、上記
成分の他に必要に応じて、当業者が必要に応じて用いる
分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤など
を含んでもよい。
【0079】本発明のインクジェット用インクは、上記
のように、前記各方法で得られた着色微粒子をいったん
単離してから目的とする溶媒に分散させてもよいが、着
色微粒子を単離することなく、直接インクジェット用イ
ンクを作成することもできる。例えば、前記第1、第
2、または第3の着色微粒子製造工程の最後の工程の後
に、インクジェット用インクに用いる液媒体(水または
親水性有機溶媒を主成分とする液媒体あるいは疎水性有
機溶媒を主成分とする液媒体)に移行させる工程を加え
ることにより、本発明のインクジェット用インクが製造
される。
【0080】また、イオン性基を粒子表面側に向けた状
態のイオン性基を有する有機化合物で被覆されており、
さらにその周りが疎水性部分を内側に向けた界面活性剤
で被覆されている着色微粒子を含有するインクジェット
用インクは、前記いずれかの方法で得られた着色微粒子
を単離することなく、さらに界面活性剤を含む水または
親水性有機溶媒で処理したのち、インクジェット用イン
クに用いる液媒体(水または親水性有機溶媒を主成分と
する液媒体あるいは疎水性有機溶媒を主成分とする液媒
体)に移行させることにより得られる。
【0081】本発明のインクジェット用インクが使用さ
れる基材としては、一般の紙、コート紙、合成紙、各種
プラスチックフィルムなどが挙げられ、特に限定されな
い。
【0082】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明は、実施例に限定されない。
【0083】(実施例1:着色微粒子の作製)5%−T
iCl水溶液100mlに10%−NaCO水溶
液約12mlを加え、溶液のpHを1.2〜1.3に制
御することにより酸化チタンハイドロゾルを調製した。
この酸化チタンハイドロゾル分散水溶液に、2%−ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS)水溶液約
30mlを加え、ハイドロゾル表面に界面活性剤が密に
吸着した酸化チタンオルガノゾルを調製した。次いで水
相から分離したTiO−SDSオルガノゾルを回収
し、真空乾燥機中70℃で乾燥させてTiO−SDS
粒子を得た。
【0084】上記TiO−SDS粒子の10%トルエ
ン分散液10mlに、染料としてメチルレッド(MR)
50mgを加え、TiO−SDS表面にMRを吸着さ
せた。30分放置後、トルエン分散液にメタノールを加
えTiO−SDS/MR吸着体を再沈殿させることに
より本発明の着色微粒子を得た。
【0085】本発明の粒子はトルエン、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの無極
性の溶媒から極性の高い溶媒の幅広い溶媒に、容易に分
散した。トルエン分散液は透明であり、1ヶ月放置後も
沈殿、濁りなど生じなかった。トルエン分散液中の粒度
分布をレーザードップラー式粒度分布計で測定したとこ
ろ、平均粒子径は74.1nm、CV値は12.28%
であった。
【0086】(実施例2:着色微粒子の作製)5%−T
iCl水溶液100mlに10%−NaCO水溶
液約12mlを加え、溶液のpHを1.2〜1.3に制
御することにより、酸化チタンハイドロゾルを調製し
た。これに、C.I.ベーシックブルー26を50mg
加え、酸化物ハイドロゾルに吸着させた後、2%−ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS)水溶液約
30mlを加えTiO−SDSオルガノゾル/染料吸
着体を調製した。水相から分離したTiO−SDSオ
ルガノゾル/染料吸着体を回収し、真空乾燥機中70℃
で乾燥することにより、本発明の着色微粒子を得た。
【0087】本発明の粒子はトルエン、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの無極
性の溶媒から極性の高い溶媒の幅広い溶媒に、容易に分
散した。トルエン分散液は透明であり、1ヶ月放置後も
沈殿、濁りなど生じなかった。トルエン分散液中の粒度
分布をレーザードップラー式粒度分布計で測定したとこ
ろ、平均粒子径は10.2nm、CV値は12.08%
であった。また染料の含有量は4重量%であった。
【0088】(実施例3:着色微粒子の作製)10%A
lCl・6HO水溶液100mlに10%−Na
CO水溶液約4mlを加え、溶液のpHを3.0〜
4.0に制御することによりアルミナハイドロゾルを調
製した。これに、C.I.ベーシックレッド1を50m
g加え、酸化物ハイドロゾルに吸着させた後、2%−ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS)水溶液
約30mlを加えAl−SDSオルガノゾル/染
料吸着体を調製した。水相から分離したAl−S
DSオルガノゾル/染料吸着体を回収し、真空乾燥機中
70℃で乾燥することにより、本発明の着色微粒子を得
た。
【0089】本発明の粒子はトルエン、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの無極
性の溶媒から極性の高い溶媒の幅広い溶媒に、容易に分
散した。トルエン分散液は透明であり、1ヶ月放置後も
沈殿、濁りなど生じなかった。トルエン分散液中の粒度
分布をレーザードップラー式粒度分布計で測定したとこ
ろ、平均粒子径は12.5nm、CV値は47.59%
であった。また染料の含有量は6重量%であった。
【0090】(実施例4:着色微粒子の作製)2%−A
l(OH)/10%KOH水溶液100mlに1N−
HCl水溶液約80mlを加え、溶液のpHを8.0〜
9.0に制御することによりアルミナハイドロゾルを調
製した。これに、C.I.アシッドブルー40を50m
g加え、酸化物ハイドロゾルに吸着させた後、2%−塩
化へキサデシルトリメチルアンモニウム(HTAC)水
溶液約100mlを加えAl−HTACオルガノ
ゾル/染料吸着体を調製した。水相から分離したAl
−HTACオルガノゾル/染料吸着体を回収し、真
空乾燥機中70℃で乾燥することにより、本発明の着色
微粒子を得た。
【0091】本発明の粒子はトルエン、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの無極
性の溶媒から極性の高い溶媒の幅広い溶媒に、容易に分
散した。トルエン分散液は透明であり、1ヶ月放置後も
沈殿、濁りなど生じなかった。トルエン分散液中の粒度
分布をレーザードップラー式粒度分布計で測定したとこ
ろ、平均粒子径は8.3nm、CV値は46.41%で
あった。また染料の含有量は7重量%であった。
【0092】この着色粒子のトルエン分散液を本発明の
インクとした。このインクをインクジェットプリンター
(セイコーエプソン社製PM−750C)改造機のイン
クタンクに充填し、吐出試験を行ったところ、このイン
クは正常に吐出され、インクジェットプリンター用イン
クとして使用可能であることが判明した。印字濃度は、
プリンターのオリジナルインクと比べて遜色のない濃度
であった。また、このインクは紙上でのにじみが少な
く、耐水性に優れていることも判明した。
【0093】(実施例5:インクジェット記録用水性イ
ンクの作製)実施例2で作製した着色微粒子0.75g
をテトラエチレングリコールモノブチルエーテル2.0
gに分散し、これを脱イオン水15g、グリセリン2.
5g、ジエチレングリコール2.2gの混合液に加えて
本発明のインクジェット用インクを得た。
【0094】インク中の粒度分布をレーザードップラー
式粒度分布計で測定したところ、平均粒子径は25nm
であった。
【0095】このインクをインクジェットプリンター
(セイコーエプソン社製PM−750C)のインクタン
クに充填し、吐出試験を行ったところ、本インクは正常
に吐出され、インクジェットプリンター用インクとして
使用可能であることが判明した。印字濃度は、プリンタ
のオリジナルインクと遜色のない濃度であった。また、
本インクは紙上でのにじみが少なく、耐水性に優れてい
ることも判明した。
【0096】(実施例6:インクジェット記録用水性イ
ンクの作製)5%−TiCl水溶液100mlに10
%−NaCO水溶液約12mlを加え、溶液のpH
を1.2〜1.3に制御することにより、酸化チタンハ
イドロゾルを調製した。これに、C.I.ベーシックブ
ルー26を50mg加え、酸化物ハイドロゾルに吸着さ
せた後、2%SDS水溶液約30mlを加えTiO
SDSオルガノゾル/染料吸着体を調製した。この水溶
液からTiO−SDSオルガノゾル/染料吸着体を抽
出し、さらに水で洗浄した後、濃縮してTiO −SD
Sオルガノゾル/染料吸着体のトルエン溶液を得た。
【0097】これを0.5%SDS水溶液10mlに加
えて超音波ホモジナイザーを用いて分散処理した。分散
液を室温で1晩攪拌して透明性のよい着色液を得た。こ
れに脱イオン水10g、グリセリン2.5g、ジエチレ
ングリコール2.2gの混合液に加えて本発明のインク
ジェット用インクを得た。インク中の粒度分布をレーザ
ードップラー式粒度分布計で測定したところ、平均粒子
径は71nmであった。実施例5と同様にしてインクの
吐出試験を行った。印字濃度は、プリンタのオリジナル
インクと遜色のない濃度であった。また、このインクの
紙上でのにじみも少なく、耐水性に優れていた。
【0098】(実施例7〜9:着色微粒子およびインク
ジェト用インクの作成 )AlCl・6HO水溶液
に添加するNaCO水溶液の量を変化させて、溶液
のpHを、2.5、3.0、および4.0に制御し、染
料およびSDS水溶液の添加のタイミングを各実施例毎
に調整した以外は、実施例3と同様にして3種類(pH
が低い順に、それぞれ、実施例7、8、9)の着色微粒
子を作製した。
【0099】得られた実施例7〜9および実施例3の着
色微粒子を用いてインクジェット記録用水性インクを作
製した。各着色微粒子0.75gを非イオン性界面活性
剤であるテトラエチレングリコールモノブチルエーテル
2.0gに分散し、これを脱イオン水15g、グリセリ
ン2.5g、ジエチレングリコール2.2gの混合液に
加えて本発明のインクジェット用インクを得た。
【0100】インク中の粒度分布をレーザードップラー
式粒度分布計で測定したところ、実施例3の着色微粒子
の平均粒子径は14.4nm、CV値は49.59%で
あった。実施例7の着色微粒子の平均粒子径は18.3
4nm、CV値は56.39%であった。実施例8の着
色微粒子の平均粒子径は14.2nm、CV値は34.
54%であった。実施例9の着色微粒子の平均粒子径は
13.2nm、CV値は21.17%であった。
【0101】得られた各実施例のインクをインクジェッ
トプリンター(セイコーエプソン社製PM−750C)
のインクタンクに充填し、吐出試験を行った。このイン
クは正常に吐出され、インクジェットプリンター用イン
クとして使用可能であることが判明した。印字濃度は、
プリンタのオリジナルインクと遜色のない濃度であっ
た。また、本インクは紙上でのにじみが少なく、耐水性
に優れていることも判明した。
【0102】さらに、これらのインクを用いて記録紙お
よびOHPシートに印刷したサンプルを用いて、目視に
より彩度の評価を行った。その結果、各インクの印刷サ
ンプルはすべて実用上十分な彩度を有していることが判
明した。中でも、実施例9の着色微粒子を用いた印刷サ
ンプルの彩度が最も高かった。2番目に彩度が高かった
のは、実施例8の着色微粒子を用いた印刷サンプルであ
った。実施例3および実施例7の彩度は、記録紙では同
レベルであったが、OHPシートでは実施例3の彩度が
高かった。このような彩度の差は、粒度分布(CV値)
に起因していると考えられる。
【0103】さらに、OHPシートに印刷したサンプル
をプロジェクターで投影して評価したところ、特に実施
例9、8および3のサンプルの濃度が高く、鮮明であっ
た。
【0104】
【発明の効果】本発明により、無極性溶媒にも極性溶媒
にも容易に分散することが可能で、保存安定性、透明
性、着色性および着色力の優れた分散液を調製し得るナ
ノサイズの着色微粒子が得られ、インクジェット用イン
クの色材として優れた性能を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/00 B41J 3/04 101Y

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料と金属酸化物とを含有する微粒子の
    表面がイオン性基を有する有機化合物で被覆されてい
    る、着色微粒子。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化物が金属酸化物ハイドロゾ
    ルである、請求項1に記載の着色微粒子。
  3. 【請求項3】 前記微粒子表面と前記イオン性基とが電
    気的に相互作用している、請求項1または2に記載の着
    色粒子。
  4. 【請求項4】 前記イオン性基を有する有機化合物がイ
    オン性界面活性剤である、請求項1から3のいずれかの
    項に記載の着色微粒子。
  5. 【請求項5】 前記電気的な相互作用がイオン結合であ
    る、請求項1から4のいずれかの項に記載の着色微粒
    子。
  6. 【請求項6】 前記微粒子の表面が、イオン性基を粒子
    表面側に向けた状態の前記イオン性基を有する有機化合
    物で被覆されており、さらにその周りが疎水性部分を内
    側に向けた界面活性剤で被覆されている、請求項1から
    5のいずれかの項に記載の着色微粒子。
  7. 【請求項7】 前記着色微粒子の粒度分布を表すCV値
    が50%以下である、請求項1から6いずれかの項に記
    載の着色微粒子。
  8. 【請求項8】 前記着色微粒子の粒度分布を表すCV値
    が40%以下である、請求項1から6いずれかの項に記
    載の着色微粒子。
  9. 【請求項9】 前記着色微粒子の粒度分布を表すCV値
    が30%以下である、請求項1から6いずれかの項に記
    載の着色微粒子。
  10. 【請求項10】 前記金属酸化物が酸化チタン、酸化ア
    ルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化スズ、酸
    化亜鉛、酸化セリウム、およびこれらの2またはそれ以
    上の混合物からなる群から選択される、請求項1から9
    のいずれかの項に記載の着色微粒子。
  11. 【請求項11】 前記染料が金属酸化物に内包されてい
    るか、あるいは前記染料が金属酸化物粒子の表面に吸着
    されている、請求項1から10のいずれかの項に記載の
    着色微粒子。
  12. 【請求項12】 前記着色微粒子の平均粒子径が1nm
    〜500nmである、請求項1から11のいずれかの項
    に記載の着色微粒子。
  13. 【請求項13】 前記着色微粒子の平均粒子径が3nm
    〜250nmである、請求項1から11のいずれかの項
    に記載の着色微粒子。
  14. 【請求項14】 前記金属酸化物が金属塩化物、金属水
    酸化物、金属硝酸塩、金属硫酸塩、または金属酢酸塩か
    ら製造される、請求項1から13のいずれかの項に記載
    の着色微粒子。
  15. 【請求項15】 請求項1から14のいずれかの項に記
    載の着色微粒子と液媒体とを含有するインクジェット用
    インク。
  16. 【請求項16】 前記液媒体が、水または親水性有機溶
    媒を主成分とする液媒体である、請求項15に記載のイ
    ンクジェット用インク。
  17. 【請求項17】 前記液媒体が、疎水性有機溶媒を主成
    分とする液媒体である、請求項15に記載のインクジェ
    ット用インク。
  18. 【請求項18】 (a)金属塩化物、金属水酸化物、金
    属硝酸塩、金属硫酸塩、および金属酢酸塩からなる群か
    ら選択される少なくとも一つの金属化合物の水溶液を調
    製する工程; (b)該金属化合物の水溶液のpHを調整して、金属酸
    化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイドロゾ
    ルを作成する工程; (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
    化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
    微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
    子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
    および (d)該オルガノゾルに染料を加えて微粒子表面に染料
    を吸着させる工程;を含む、表面がイオン性基を有する
    有機化合物で被覆されている着色微粒子の製造方法。
  19. 【請求項19】 (a)金属塩化物、金属水酸化物、金
    属硝酸塩、金属硫酸塩、および金属酢酸塩からなる群か
    ら選択される少なくとも一つの金属化合物の水溶液を調
    製する工程; (b)該金属化合物の水溶液のpHを調整し、染料を添
    加して、染料が吸着した金属酸化物および金属水酸化物
    を含有するハイドロゾルの微粒子を作成する工程;およ
    び (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
    化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
    微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
    子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
    を含む、表面がイオン性基を有する有機化合物で被覆さ
    れている着色微粒子の製造方法。
  20. 【請求項20】 (a)金属塩化物、金属水酸化物、金
    属硝酸塩、金属硫酸塩、および金属酢酸塩からなる群か
    ら選択される少なくとも一つの金属化合物と染料との混
    合水溶液を調製する工程; (b)該混合水溶液のpHを調整して、染料が吸着した
    金属酸化物および金属水酸化物を含有する微粒子のハイ
    ドロゾルを作製する工程;および (c)得られたハイドロゾルにイオン性基を有する有機
    化合物を添加して、イオン性基を有する有機化合物と該
    微粒子表面とを電気的に相互作用させ、ついで、該微粒
    子を有機溶媒層に移行させてオルガノゾルとする工程;
    を含む、表面がイオン性基を有する有機化合物で被覆さ
    れている着色微粒子の製造方法。
  21. 【請求項21】 さらに、得られた着色微粒子を界面活
    性剤を含む水または親水性有機溶媒で処理する工程を含
    む、請求項18から20のいずれかの項に記載の着色微
    粒子の製造方法。
  22. 【請求項22】 インクジェット用インクの製造方法で
    あって、請求項18から21のいずれかの項に記載の各
    工程に、更に(e)得られた着色微粒子を、水もしくは
    親水性有機溶媒を主成分とする液媒体または疎水性有機
    溶媒を主成分とする液媒体に移行させる工程;を含む、
    インクジェット用インクの製造方法。
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