JP2001237146A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサおよびその製造方法Info
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Abstract
小さい固体電解コンデンサとその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の固体電解コンデンサは、弁金属
からなる陽極電極体と、陽極電極体上に形成された陽極
酸化皮膜と、電導度の低下を抑制するように酸素捕捉性
金属有機錯体を添加物として含む高分子固体電解質から
なり陽極酸化皮膜上に形成された固体電解質層とを有す
る。
Description
サおよびその製造方法に関する。
固体電解コンデンサが要望されている。この要望に応え
るために、特開平2−130906号公報は高分子固体
電解質から形成された固体電解質層を有する固体電解コ
ンデンサを提案している。このような固体電解コンデン
サは下記のようにして製造される。
オブなどの弁金属からなる多孔体を陽極酸化することに
より、多孔体表面に化成皮膜を成長させる。この化成皮
膜上に高分子固体電解質からなる固体電解質層を形成す
る。続いて、固体電解質層の表面にカーボン層を形成
し、さらにカーボン層上に銀を含有する塗料を塗布して
銀導電性樹脂層からなる陰極引出電極を設ける。カーボ
ン層は、固体電解質層と銀導電性樹脂層とを接合して、
コンデンサ内での導通を向上させる。
固体電解質はコンデンサの製造工程時における様々な熱
処理により酸素劣化し、電導度が低下する。従って、固
体電解コンデンサの静電容量が低下し、等価直列抵
抗("Equivalent series resi
stance"以下、ESRと称する)および誘電損失
が増大するという問題があった。
めになされたものであり、大容量で、ESRが低く、損
失の小さい固体電解コンデンサおよびその製造方法を提
供することを目的とする。
ンサは、弁金属からなる陽極電極体と、陽極電極体上に
形成された陽極酸化皮膜と、陽極酸化皮膜上に形成され
た、酸素捕捉性金属有機錯体を添加物として含む高分子
固体電解質からなる固体電解質層とを有する。固体電解
質層が添加物として酸素捕捉性金属有機錯体を含むの
で、酸素補足性金属錯体が外部から固体電解質層に酸素
が浸入するのを抑制し、酸素が固体電解質層表面の細孔
から内部に拡散するのを経時的に遅延させ、固体電解質
層周囲における酸素濃度の増加を抑えることができる。
従って、固体電界コンデンサの製造工程時における様々
な熱処理によって固体電解質層が酸素劣化し、電導度が
低下するのが抑制されるので、大容量で、ESRが低
く、誘電損失の小さい固体電解コンデンサを提供するこ
とができる。上記の「固体電解質層が酸素劣化する」と
は、固体電解質層に含まれる高分子固体電解質が酸素と
結合することにより、高分子固体電解質の有する自由電
子が減少し、導電性が低下することを示す。
およびニオブからなる群から選択された少なくとも1つ
であることが好ましい。
1.0×10-7S/cm以上であれば、酸素捕捉性金属
有機錯体の固体電解質層への添加による電導度低下を防
ぐことができる。
して酸素捕捉性金属有機錯体を0.2重量%以上10重
量%以下含有すれば、酸素捕捉性金属有機錯体の固体電
解質層への添加による固体電解質層の電導度低下を防ぐ
ことができる。
ニン金属錯体であることが好ましい。
属が鉄、コバルト、銅およびニッケルからなる群から選
択されることが好ましい。
リン、および3、4−エチレンジオキシチオフェンから
なる群から選択される少なくとも1つの高分子であるこ
とが好ましい。
は、弁金属からなる陽極電極体を陽極酸化して形成した
陽極酸化皮膜上に、添加物として酸素捕捉性金属有機錯
体を含む高分子固体電解質からなる固体電解質層を形成
する工程と、固体電解質層上に陰極電極層を形成する工
程とを包含する。添加物として酸素捕捉性金属有機錯体
を含む高分子固体電解質から固体電解質層を形成するの
で、固体電界コンデンサの製造工程時における様々な熱
処理によって固体電解質層が酸素劣化し、電導度が低下
することが抑制される。従って、大容量で、ESRが低
く、誘電損失の小さい固体電解コンデンサを容易に製造
することができる。
て、酸素捕捉性金属有機錯体を添加物として含有する重
合液を用いることが好ましい。
極電極層を形成する工程の少なくとも一方が空気中の酸
素分圧以下で行われれば、固体電解質層の電導度低下を
より防ぐことができる。
ンサ100の一実施例を示す断面概略図である。
金属からなる陽極電極体2、陽極電極体2上に形成され
た陽極酸化皮膜4(誘電体層)、および、陽極酸化皮膜
4上に形成された固体電解質層6を有する。固体電解質
層6は、酸素捕捉性金属有機錯体12を添加物として含
む高分子固体電解質から形成されている。固体電解質層
6の上には例えばカーボン層8が形成され、このカーボ
ン層8を介して固体電解質層6と陰極電極体10とが接
続されている。
ミニウム、およびニオブ等の弁作用を有する金属(弁金
属)、またはその微粒子からなる多孔質焼結体から形成
される。実効表面積を増大させて静電容量をより大きく
するために、エッチングなどにより表面処理を施した弁
金属箔を陽極電極体2として用いてもよい。
体12を添加物として含む高分子固体電解質から形成さ
れている。高分子固体電解質は例えば、ピロール、アニ
リン、チオフェン、および3,4―エチレンジオキシチ
オフェン等の単量体から形成される高分子である。化学
重合および電解重合のいずれの重合方法によって高分子
を形成してもよい。酸素捕捉性金属有機錯体12の添加
による固体電解質層6の電導度の低下を防ぐために、酸
素捕捉性金属有機錯体12の電導度は約1.0×10-7
S/cm以上であり、固体電解質層6が、酸素捕捉性金
属有機錯体12を高分子固体電解質に対して0.2重量
%以上10重量%以下含有することが好ましい。
タロシアニン鉄(II)(電導度1.0×10-7S/c
m)、フタロシアニンコバルト(II)(電導度1.5×
10-7S/cm)、フタロシアニン銅(II)(電導度
2.8×10-7S/cm)およびフタロシアニンニッケ
ル(II)(電導度2.2×10-7S/cm)などのフタ
ロシアニン金属錯体であることが好ましい。なお、上記
に示した各種材料の電導度は、各種材料の粉末を理論密
度の50%になるように成形して測定した結果得られ
た。
ン層8は、例えばカーボン粒子から形成される。カーボ
ン層8は、固体電解質層6と銀導電性樹脂層からなる陰
極電極体10とを接合して、コンデンサ内での導通を向
上させる。
の製造方法を説明する。
知の方法を用いて陽極酸化し、陽極電極体2表面に誘電
体層である陽極酸化皮膜4を形成する。図1に示される
ように、実効表面積を増大させるために、エッチングな
どにより陽極電極体2を粗面化することが好ましい。陽
極酸化皮膜4は、陽極電極体2に形成された空孔部20
にも形成される。
2を含む高分子固体電解質からなる固体電解質層6を陽
極酸化皮膜4上に形成する。固体電解質層6において、
添加物として含まれる例えばフタロシアニン金属錯体か
らなる酸素捕捉性有機錯体12は、高分子固体電解質の
重合反応には寄与しない。酸素捕捉性有機錯体12は、
固体電解質層6の外部から酸素が浸入するのを抑制し、
酸素が固体電解質層6表面の細孔から内部に拡散するの
を経時的に遅延させ、固体電解質層6の周囲における酸
素濃度の増加を抑えるように機能する。
の方法により、カーボン層8を形成する。
電性樹脂層からなる陰極電極層10をカーボン層8上に
形成し、固体電解コンデンサ100を完成する。
的に説明する。
ンデンサ100の製造方法を説明する。タンタル微細粉
からなる、サイズ1.4mm×3.0mm×3.8m
m、単位重量当たりの電気量42000μF・V/gの
多孔質焼結体(陽極電極体)2に、電圧32Vを印加し
ながら80℃のリン酸溶液中で陽極酸化により化成を行
い、誘電体層(陽極酸化皮膜)4を形成する。
オフェン140gと、酸化剤かつドーパントであるp−
トルエンスルホン酸鉄(III)1100gと、添加物で
ある酸素捕捉性金属有機錯体としてフタロシアニン鉄
(II)とを、溶媒1−ブタノ−ル800gに混合して重
合液を調製し、4℃に保つ。混合するフタロシアニン鉄
(II)の重量をそれぞれ変化させ、7種類の重合液を調
製する。混合するフタロシアニン鉄(II)の重量はそれ
ぞれ、0.2g(得られる固体電解質層の重量に対して
0.1重量%)、0.4g(得られる固体電解質層の重
量に対して0.2重量%)、1g(得られる固体電解質
層の重量に対して0.5重量%)、4g(得られる固体
電解質層の重量に対して2重量%)、10g(得られる
固体電解質層の重量に対して5重量%)、20g(得ら
れる固体電解質層の重量に対して10重量%)、および
40g(得られる固体電解質層の重量に対して20重量
%)である。これらの重合液にそれぞれ陽極酸化皮膜4
が形成された多孔質焼結体2を15分間浸漬する。重合
液から多孔質焼結体2を取り出し、雰囲気温度を室温〜
150℃に徐々に昇温して、1−ブタノールの気化、お
よび3,4−エチレンジオキシチオフェンの酸化重合を
行う。その後、多孔質焼結体2の洗浄および乾燥を行
う。この浸漬、酸化重合、洗浄および乾燥の工程を8回
繰り返すことにより、固体電解質層6を陽極酸化皮膜4
上に形成する。
み、粒径約10nm〜5μmのカーボン粒子120g/
リットル溶液を調製する。このカーボン粒子溶液に陽極
酸化皮膜4および固体電解質層6を有する多孔質焼結体
2を3分間浸漬した後、120℃で30分間乾燥し、固
体電解質層6上にカーボン層8を形成する。
塗布し、180℃で1時間乾燥硬化させ、銀導電性樹脂
層からなる陰極引出電極(陰極電極体)10を設ける。
その後150℃で8時間熱処理を行い、本実施例1の7
種類の固体電解コンデンサ100を完成する。
物である酸素捕捉性有機錯体として、フタロシアニンコ
バルト(II)、フタロシアニン銅(II)およびフタロシ
アニンニッケル(II)を使用する。これらの酸素捕捉性
有機錯体が添加剤としてそれぞれ混合された固体電解質
層6を有する3種類の固体電解コンデンサ100を作製
する。
電解質層6を形成するための重合液にそれぞれ10g
(得られる固体電解質層6の重量に対して5重量%)混
合される。異なる酸素捕捉性有機錯体を添加剤として使
用する以外は上記の実施例1と同様にして本実施例2の
3種類の固体電解コンデンサ100を完成する。
デンサ200を示す断面概略図である。固体電解コンデ
ンサ200は、弁金属の多孔質焼結体からなる陽極電極
体2と陽極電極体2に対向する銀導電性樹脂層からなる
陰極電極体10との間に、陽極電極体2の陽極酸化膜4
(誘電体層)、固体電解質層18、およびカーボン層8
を有する。固体電解コンデンサ200は酸素捕捉性金属
有機錯体を含まない。上記実施例と実質的に同様の機能
を有する部材は同じ参照符号で示し、その詳細な説明は
省略する。
の製造方法を説明する。
極電極体)2表面に誘電体層(陽極酸化皮膜)4を形成
する。
オキシチオフェン140gと、酸化剤かつドーパントで
あるp−トルエンスルホン酸鉄(III)1100gと
を、溶媒1−ブタノ−ル800gに混合して調製した4
℃の重合液に、陽極酸化膜4を有する多孔質焼結体2を
15分間浸漬する。重合液から多孔質焼結体2を取り出
し、雰囲気温度を室温〜150℃に徐々に昇温させて1
−ブタノールの気化、および3,4−エチレンジオキシ
チオフェンの酸化重合を行う。その後、多孔質焼結体2
の洗浄および乾燥を行う。この浸漬、酸化重合、洗浄お
よび乾燥の工程をを8回繰り返し行うことにより、固体
電解質層18を陽極酸化皮膜4上に形成する。
び銀導電性樹脂層からなる陰極電極体10を設け、固体
電解コンデンサ200を完成する。
サ100および比較例による固体電解コンデンサ200
の120Hzおよび100kHzにおける静電容量、な
らびに1MHzにおけるESRを表1に示す。
コンデンサ100の静電容量が比較例による固体電解コ
ンデンサ200の静電容量よりも高いことが分かる。ま
た、本発明の実施例による固体電解コンデンサ100の
ESRが比較例による固体電解コンデンサ200のES
Rよりも低いことが分かる。
0において、固体電解質層8が添加物としてフタロシア
ニン鉄(II)(酸素捕捉性金属有機錯体12)を含むの
で、固体電界コンデンサの製造工程時における様々な熱
処理によって固体電解質層8が酸素劣化し、電導度が低
下するのが抑制されたためである。固体電解質層8中に
含まれるフタロシアニン鉄(II)は、固体電解質層8に
酸素が浸入するのを抑制し、また、酸素が固体電解質層
8表面の細孔から内部に拡散するのを経時的に遅延さ
せ、固体電解質層8周囲における酸素濃度の増加を抑え
ることができる。
体電解質に対して酸素捕捉性金属有機錯体を0.2重量
%以上10重量%以下含有すればより好ましいことがわ
かる。酸素捕捉性金属有機錯体の固体電解質層への添加
による固体電解質層の電導度低下を防ぐことができるか
らである。
量で、ESRが低く、誘電損失の小さい固体電解コンデ
ンサとその製造方法を提供することができる。
断面概略図である。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 弁金属からなる陽極電極体と、 該陽極電極体上に形成された陽極酸化皮膜と、 電導度の低下を抑制するように酸素捕捉性金属有機錯体
を添加物として含む高分子固体電解質からなり該陽極酸
化皮膜上に形成された固体電解質層とを有する、固体電
解コンデンサ。 - 【請求項2】 前記弁金属がアルミニウム、タンタル、
およびニオブからなる群から選択された少なくとも1つ
である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項3】 前記酸素捕捉性金属有機錯体の電導度が
約1.0×10-7S/cm以上である、請求項1または
2に記載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項4】 前記酸素捕捉性金属有機錯体がフタロシ
アニン金属錯体である、請求項1から3のいずれかに記
載の固体電解コンデンサ。 - 【請求項5】 前記酸素捕捉性金属有機錯体に含まれる
金属が鉄、コバルト、銅およびニッケルからなる群から
選択される、請求項1から4のいずれかに記載の固体電
解コンデンサ。 - 【請求項6】 前記固体電解質層は、前記酸素捕捉性金
属有機錯体を前記高分子固体電解質に対して0.2重量
%以上10重量%以下含有する、請求項4に記載の固体
電解コンデンサ。 - 【請求項7】 前記高分子固体電解質がピロール、アニ
リン、および3、4−エチレンジオキシチオフェンから
なる群から選択される少なくとも1つの高分子である、
請求項1から6のいずれかに記載の固体電解コンデン
サ。 - 【請求項8】 弁金属からなる陽極電極体を陽極酸化し
て形成した陽極酸化皮膜上に、添加物として酸素捕捉性
金属有機錯体を含む高分子固体電解質からなる固体電解
質層を形成する工程と、 該固体電解質層上に陰極電極層を形成する工程とを包含
する、固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項9】 前記固体電解質層を形成する工程におい
て、前記酸素捕捉性金属有機錯体を添加物として含有す
る重合液が用いられる、請求項8に記載の固体電解コン
デンサの製造方法。 - 【請求項10】 前記固体電解質層を形成する工程また
は前記陰極電極層を形成する工程の少なくとも一方が空
気中の酸素分圧以下で行われる、請求項1から9のいず
れかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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| JP2000045847A JP3663104B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
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| JP2001237146A true JP2001237146A (ja) | 2001-08-31 |
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| JP2023536226A (ja) * | 2020-08-20 | 2023-08-24 | ケメット エレクトロニクス コーポレーション | Esr安定化を改良したハイブリッドコンデンサ |
-
2000
- 2000-02-23 JP JP2000045847A patent/JP3663104B2/ja not_active Expired - Fee Related
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