JP2001237303A - ウェハ用真空チャックおよびその製造方法 - Google Patents

ウェハ用真空チャックおよびその製造方法

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JP2001237303A
JP2001237303A JP2000043963A JP2000043963A JP2001237303A JP 2001237303 A JP2001237303 A JP 2001237303A JP 2000043963 A JP2000043963 A JP 2000043963A JP 2000043963 A JP2000043963 A JP 2000043963A JP 2001237303 A JP2001237303 A JP 2001237303A
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vacuum chuck
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ceramic
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JP2000043963A
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English (en)
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Yasuki Yoshitomi
靖樹 吉富
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離やクラックが生じず耐摩耗性の良好な被
覆層を有するコージェライト製真空チャックを提供する 【解決手段】 ウェハ用真空チャック40は、コージェ
ライトを主成分とするセラミックスからなる基材41、
および基材41のウェハを保持する側の面に形成された
被覆層42を備える。被覆層42は、材質の異なる2以
上の層が積層された構造を有する。該2以上の層のう
ち、最表面の層は、基材41よりも高い硬度を有するセ
ラミックスからなる。また、該2以上の層のうち、基材
41に最も近い層は、該最表面の層のセラミックスと基
材41との間の線膨張係数を有する金属またはセラミッ
クスからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空チャックおよ
びその製造方法に関し、特に、半導体露光プロセスにお
いて半導体ウェハを保持するための真空チャックおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIなどの高集積化に伴い、回路の超
微細化が進められ、その線幅は0.1μmを切るレベル
にまで到達しようとしている。従って、そのような回路
を形成するため、露光装置に対する精度も年々高まって
おり、半導体製造装置用部品を構成するセラミックス材
も温度変化に対して寸法変化のより少ないものが求めら
れるようになってきた。
【0003】そのような要求に対し、特開平11−20
9171号公報は、コージェライトを80重量%以上含
有し、気孔率が0.1%以下、最大ボイド径5μm以
下、10〜40℃における熱膨張係数1×10-6/℃以
下である緻密質低熱膨張セラミックスを開示する。同公
報は、かかる緻密質低熱膨張セラミックスを半導体製造
装置用部材として用いることを提案し、さらにコーティ
ングが施されるような部材、例えば、真空チャック、ス
テージ位置測定用ミラーへの適用を提案し、コーティン
グとして、膜厚0.1〜10μmのTiN、Al23
ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン(DLC)を挙
げている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同公報は、コ
ーティングを形成するための具体的手法を何ら開示して
いない。実際、TiN、Al23あるいはダイヤモンド
の膜を形成する場合、たとえばプラズマCVD法におい
て700℃以上の高温が必要であり、コージェライトの
ような低膨張材料にそのような温度でセラミックス膜を
形成すると、冷却時の熱膨張差によって膜剥離やクラッ
クが生じ、必要なコーティングが得られないという問題
が生じる。DLC膜は、比較的低い温度で形成できる
が、2μmより厚い膜を剥離やクラック無しに安定して
形成するのが困難であるという問題を有している。特
に、300mm(通称12インチ)以上の径のSiウェ
ハを保持する真空チャックでは、その外径が305mm
以上となり、ウェハ保持部はサブミクロンレベルの平坦
度が要求されるため、コーティング後に平坦度修正のた
めの研磨加工が必要となる。この場合、たとえば厚さ3
μmのコーティングは、研磨加工によって0.5μm程
度の厚さとなる。したがって、2μm程度の厚みしか得
られないDLC膜では、研磨加工の後、十分に機能し得
る厚みを残すことは困難である。また、必要とされる平
坦度の精度が高いため、長期間の使用にともない平坦度
が低下し再修正加工が必要となる場合があるが、DLC
膜では、このような再修正加工に対応できないことはい
うまでもない。
【0005】本発明の目的は、かかる問題点を克服し、
実際に使用できるコーティングを備えたコージェライト
製真空チャックを提供することである。
【0006】より具体的に、本発明の目的は、剥離やク
ラックが生じず、耐摩耗性の良好な被覆層を有し、長期
間にわたり使用できるコージェライト製真空チャックを
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により真空源に接
続してウェハを吸引保持するためのウェハ用真空チャッ
クが提供され、該真空チャックは、コージェライトを主
成分とするセラミックスからなる基材、および該基材の
少なくともウェハを保持する側の面に形成された被覆層
を備え、該被覆層は、材質の異なる2以上の層が積層さ
れた構造を有する。該2以上の層のうち、最表面の層
は、基材よりも高い硬度を有するセラミックスからな
る。また、該2以上の層のうち、基材に最も近い層は、
最表面の層のセラミックスと基材との間の線膨張係数を
有する金属およびセラミックス、ならびに最表面の層の
セラミックスより低いヤング率を有する金属およびセラ
ミックスよりなる群から選ばれた少なくとも1つの材料
からなる。
【0008】本発明において、最表面の層は、周期律表
における第3族、第4族、第5族および第6族に属する
金属または半金属の炭化物、窒化物および炭窒化物より
なる群から選ばれた少なくとも1種のセラミックス材料
からなることが好ましく、基材に最も近い層は、周期律
表における第3族、第4族、第5族および第6族に属す
る金属および半金属、ならびに前記金属または前記半金
属の炭化物、窒化物および炭窒化物よりなる群から選ば
れた少なくとも1種の材料からなることが好ましい。
【0009】本発明において、2以上の層のうち、少な
くとも最表面の層が導電性を有することが好ましい。
【0010】さらに本発明により、上記ウェハ用真空チ
ャックの製造方法が提供され、該製造方法は、コージェ
ライトを主成分とするセラミックスからなる基材のウェ
ハを保持すべき側の面を平坦度1μm以下に研削および
研磨する工程、研削および研磨の結果得られた面上に、
セラミックスを含む被覆層を形成する工程、および該被
覆層を研磨する工程を含む。
【0011】
【発明の実施の形態】回路の超微細化に伴い、露光精度
を確保するため、真空チャック本体の熱膨張係数は10
℃〜40℃において1×10-6/℃以下であることが求
められる。従来、低膨張材として利用されてきた石英、
β−スポジューメン、結晶化ガラスなどは、いずれもこ
の要求を満たすが、ヤング率に問題があった。ヤング率
が低く、半導体基板を保持する際に十分な剛性を示さな
い材料を真空チャック本体に使用すると、露光不良を引
き起こし得る。それに対して、気孔率0.1%以下の緻
密質コージェライト材は比較的高いヤング率を示し、半
導体基板を保持する際に好ましい剛性を示す。したがっ
て、本発明は、コージェライトを主成分とするセラミッ
クスからなる基材を採用する。
【0012】本発明において基材は、コージェライトを
主成分とするセラミックスであれば、種々のものを使用
することができる。基材におけるコージェライトの含量
は、80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより
好ましい。基材における気孔率が高かったり、平均ボイ
ド径が大きい場合、パーティクルがボイドに付着し、露
光不良の原因となり得るため、基材における気孔率は
0.1%以下が好ましく、最大ボイド径は10μm以下
が好ましい。このような緻密な材質は、原料をホットプ
レス焼成するか、あるいは大気焼成品をHIP処理する
ことにより得ることができる。また、基材の10℃〜4
0℃における熱膨張係数は1×10-6/℃以下であるこ
とが好ましく、そのヤング率は130GPa以上である
ことが好ましい。コージェライトは、一般式2MgO・
2Al23・5SiO2で表される複合酸化物を主体と
する材料である。基材を構成するセラミックスにおい
て、コージェライトは1〜10μmの平均粒径を有する
結晶粒として通常存在し得る。
【0013】本発明は、コージェライトを主成分とする
セラミックスからなる基材に対し、好適な被覆層を提供
する。被覆層について、剥離やクラックなどの成膜不良
を回避するため、本発明は、被覆層の材質を選択すると
ともに、基材と被覆層との熱膨張差を極小にし得る構成
を提供する。
【0014】本発明による被覆層は、材質の異なる2以
上の層が積層された構造を有する。該2以上の層のう
ち、最表面の層は、基材よりも高い硬度を有するセラミ
ックスからなる。この最表面の層が、基材に耐摩耗性を
付与する。セラミックスからなる最表面の層のビッカー
ス硬度は1000以上であることが好ましい。また、該
2以上の層のうち、基材に最も近い層は、最表面の層の
セラミックスと基材との間の線膨張係数を有する金属お
よびセラミックス、ならびに最表面の層のセラミックス
より低いヤング率を有する金属およびセラミックスより
なる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなる。こ
の基材に最も近い層は、最表面層と基材との間の膨張係
数の差を埋め、成膜時の膨張収縮差を緩和し、硬度の高
い最表面層の剥離やクラック発生を防止する。また、被
覆層を構成する2以上の層において、基材により近い層
ほど、基材により近い線膨張係数を有することが好まし
い。たとえば、被覆層を構成する2以上の層において、
基材に近づくに従って線膨張係数が低くなる構造を形成
することが好ましい。一方、ヤング率に着目した場合、
基材に最も近い層として、最表面の層のセラミックスよ
り低いヤング率を有する金属またはセラミックスを使用
すればよい。
【0015】図1(a)〜(c)は、2層以上の積層構
造を有する被覆層を示している。図1(a)に示す被覆
層10は、中間層11および最表面層12を有する。最
表面層12は、基材15よりも高い硬度を有するセラミ
ックスからなる。中間層11は、基材15に接し、層1
2と基材15との物性の差を緩和する役割を果たす。層
11は、層12のセラミックスの線膨張係数と基材15
の線膨張係数との間の線膨張係数を有する金属またはセ
ラミックスからなるか、層12のセラミックスのヤング
率より低いヤング率を有する金属またはセラミックスか
らなる。図1(b)に示す被覆層20は、第1中間層2
1、第2中間層22および最表面層23を有する。最表
面層23は、基材25よりも高い硬度を有するセラミッ
クスからなる。第1中間層21は、基材25に接し、層
23と基材25との物性の差を緩和する役割を果たす。
第2中間層22も同様の役割を果たし得る。層21は、
層23のセラミックスと基材25との間の線膨張係数を
有する金属またはセラミックスからなるか、層23のセ
ラミックスより低いヤング率を有する金属またはセラミ
ックスからなる。層22も同様に、層23のセラミック
スと基材25との間の線膨張係数を有する金属またはセ
ラミックスからなるか、層23のセラミックスより低い
ヤング率を有する金属またはセラミックスからなること
が好ましい。図1(c)に示す被覆層30は、第1中間
層31、第2中間層32、第3中間層33および最表面
層34を有する。最表面層34は、基材35よりも高い
硬度を有するセラミックスからなる。第1中間層31
は、基材35に接し、層34と基材35との物性の差を
緩和する役割を果たす。第2中間層32および第3中間
層33も同様の役割を果たし得る。層31は、層34の
セラミックスと基材35との間の線膨張係数を有する金
属またはセラミックスからなるか、層34のセラミック
スより低いヤング率を有する金属またはセラミックスか
らなる。層32および層33も同様に、層34のセラミ
ックスと基材35との間の線膨張係数を有する金属また
はセラミックスからなるか、層34のセラミックスより
低いヤング率を有する金属またはセラミックスからなる
ことが好ましい。図1(b)および(c)に示すよう
に、3層以上で被覆層を構成する場合、層の線膨張係数
は、基材に近づくに従って基材の線膨張係数に近づいて
いくか、あるいは、基材に近づくに従って低くなること
が好ましい。一方、ヤング率に着目した場合、層のヤン
グ率が基材に近づくに従って低くなる積層構造を形成す
ることができる。
【0016】2以上の層からなる被覆層のうち、最表面
層は、周期律表における第3族、第4族、第5族および
第6族に属する金属または半金属の炭化物、窒化物およ
び炭窒化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種のセ
ラミックス材料からなることが好ましい。最表面層の材
質として、具体的には、Al、Si、Ti、Zr、V、
Cr、Mo、W等の炭化物、窒化物、炭窒化物、または
それらの組合せが好ましく、より具体的には、TiC、
TiN、SiC、Si34、CrN、TiAlN等が好
ましい。表1に好ましい窒化物および炭化物の物性を示
す。TiC、TiN、TiAlN、SiC等は、導電性
を有する他、ビッカース硬度が1000以上であり、耐
摩耗性に優れる。また、これらの材料は、灰色〜黒色あ
るいは金色を呈し、膜厚差による色ムラを生じさせず、
付着した汚れが目立たないなどの利点を有する。
【0017】
【表1】
【0018】一方、2層以上を有する被覆層において、
基材に最も近い層を含む中間層は、周期律表における第
3族、第4族、第5族および第6族に属する金属および
半金属、ならびに前記金属または前記半金属の炭化物、
窒化物および炭窒化物よりなる群から選ばれた少なくと
も1種の材料からなることが好ましい。中間層の材質と
して、Al、Si、Ti、Zr、V、Cr、Mo、W等
の金属または半金属、あるいは、それら金属または半金
属の炭化物、窒化物、炭窒化物、またはそれらの組合せ
が好ましく、より具体的には、Ti、Si、TiC、T
iN、SiC、Si34、CrN、TiAlN等が好ま
しい。
【0019】コージェライトを主成分とする基材に対
し、中間的な線膨張係数を有する中間層と最表面層の好
ましい組合せ(中間層−最表面層)には、たとえば、S
34層−TiC層、Si34層−TiN層、CrN層
−TiAlN層などがある。また、基材に対し、中間層
として最表面層より低いヤング率を有するものを採用す
る場合、好ましい中間層−最表面層には、たとえば、T
iN層−TiAlN層、Ti−TiAlN層などがあ
る。
【0020】本発明において被覆層の厚みは、たとえば
1μm〜40μmであり、好ましくは、3μm〜20μ
mである。このうち最表面層の厚みは、たとえば0.5
〜20μm、好ましくは3〜10μmであり、中間層の
厚みは、たとえば0.2〜20μmであり、好ましくは
0.5〜10μmである。必要な耐摩耗性を得るため、
最表面層の厚みは0.5μm以上であることが望まし
い。また、3μm以上の厚い最表面層を設ければ、長期
使用のうちに平坦度が低下した場合にも、再研磨を行っ
て平坦度を確保することができるのでさらに望ましい。
なお、中間層として、最表面層に必要な特性を有する
層、たとえばビッカース硬度1000以上で導電性を合
わせ持つ層を用いれば、最表面層が再研磨の繰返しによ
って取り除かれたとしても、問題なく長期間真空チャッ
クとして有効に機能させることができる。
【0021】上述したような積層構造の被覆層は、CV
D法およびPVD法のいずれによっても形成することが
できる。適当な材料の組合せを選択し、通常の蒸着法に
より被覆層を形成することができる。基材上に直接1回
で形成できる層の厚みは、一般に材質や成膜条件にかか
わらず6μm程度が限度であり、剥離やクラックが発生
せずに安定して成膜できる実用的な範囲は2〜3μm程
度までである。しかし、中間層を挟むことにより、1回
に3〜6μm程度の成膜も実用的に可能となり、2層で
8μm以上、さらには3層、4層と重ねることにより2
0μm以上の厚みを確保することも可能である。
【0022】露光装置において、被覆層が導電性を有す
る真空チャックを使用すれば、ウェハ載置時に発生する
静電気を効果的に除去することができ、パーティクルの
ウェハ付着による露光不良の問題を有効に回避できる。
また、色のついた被覆層は、色ムラや汚れを目立ちにく
くし、商品価値を高める。
【0023】本発明による真空チャックの製造方法にお
いて、常法により調製されたコージェライトを主成分と
するセラミックスからなる基材を準備する。そして基材
のウェハを保持すべき側の面を平坦度(平面度)1μm
以下に研削および研磨する。研削および研磨には、ダイ
ヤモンド砥粒を使用した通常の研削および研磨加工を使
用することができる。平坦度1μm以下の面を調製する
ことにより、後に被覆層を形成したあとでも、良好な平
坦度を有するウェハ保持面を得ることが容易になる。次
いで研削および研磨の結果得られた面上に、セラミック
スを含む被覆層を形成する。形成する被覆層の材質およ
び構成は、上述したとおりである。得られる被覆層のう
ち、最表面層の厚みは3μm以上であることが望ましい
(最表面層の厚みを3μm以上とすることで、後の修正
研磨工程のあとでも耐摩耗性を発揮する十分な厚みの層
を確保することができる)。特に、300mm(通称1
2インチ)またはそれを超える径のSiウェハを保持す
べき真空チャックの場合、ウェハ保持面はサブミクロン
レベルの平坦度が必要であり、被覆層の形成後に修正研
磨加工を実施する必要があるが、形成する最表面層の厚
みを3μm以上とすることで、修正研磨加工後も耐摩耗
性に必要な膜厚を確保することができる。また、最表面
層の厚みを3μmを超えて増やすことで、長期間の使用
において平坦度が低下した場合でも、再修正研磨を行っ
て最表面層の必要な平坦度を確保することが可能にな
り、さらに長期間真空チャックとして有効に機能させる
ことができる。一方、形成する最表面層の厚みは、最大
でも20μm程度あれば十分である。膜厚と成膜コスト
は比例関係にあり、コストを抑える意味でも膜厚をむや
みに増やす必要はない。被覆層は、たとえばイオンプレ
ーティング法、スパッタリング法などのPVD法、プラ
ズマCVD法等により形成される。次いで形成された被
覆層は、より平坦なウェハ保持面を得るため研磨され
る。研磨には、ダイヤモンド砥粒を使用した通常の研磨
加工を使用することができる。研磨加工後に得られる面
の平坦度(平面度)は1μm以下とすることが好まし
い。
【0024】
【実施例】純度99%以上、平均粒径3μmのコージェ
ライト粉末に対して、平均粒径が1μmのAl23
末、平均粒径が1μmのSiO2粉末、および平均粒径
が1μmのMgO粉末を所定割合で調合した後、ボール
ミルで24時間混合した。その後、得られた混合粉末を
1t/cm2での圧力で金型成形し、相対密度が60%
の真空チャック成形体を作製した。
【0025】得られた成形体をアルミナ質の棚板に載置
して、大気雰囲気下において1400℃で1時間保持焼
成し、相対密度が95%の真空チャック1次焼結体を得
た。さらに、この焼結体を100気圧以上1350℃の
条件下で加圧処理することにより、気孔率が0.1%で
平均ボイド径が10μm以下の真空チャック焼結体を得
た。この焼結体に所定の研削および研磨加工を施し、真
空チャック基材を得た。この時、半導体基板を保持すべ
き面の平坦度は1μm以下を確保した。
【0026】さらに、得られたチャック基材のウェハを
保持すべき面に表2に示す構成の被覆層をそれぞれ形成
した。被覆層の剥離やクラックがないことを確認した
後、修正研磨加工を被覆層表面に施して、表面の平坦度
が1μm以下のウェハ用真空チャックを得た。修正研磨
加工後の層の厚みは表2に示すとおりであり、本実施例
においては、基材表面に耐摩耗性の層が残っていること
が確認された。また、実施例において最表面に黒色また
は金色の層を形成したことにより、真空チャックの表面
には色が付き、表面の色ムラがなく、また汚れが目立ち
にくく、商品価値の高いものを得ることができた。一
方、比較例としてDLC層、TiN層、SiC層を単独
でそれぞれ形成したが、DLC層の場合2μmの厚みし
か得ることができず、修正研磨を行うことができなかっ
た。TiN層またはSiC層単独の場合、層にクラック
が発生した。
【0027】
【表2】
【0028】得られたウェハ用真空チャックを図2
(a)および(b)に示す。ピンコンタクト方式のウェ
ハ用真空チャック40は、円盤形状であり、ウェハを保
持する部分において周囲にリム45が形成され、その内
側には多数の突起部(ピン)46が形成されている。リ
ム45の上面と突起部46の先端部は同一平面上の存在
するよう仕上げられている。また、ウェハ用真空チャッ
ク40には排気用貫通孔44が形成されており、その出
口にはニップル47が接続される。ニップル47は、図
示しない排気管を介して真空ポンプに接続される。ま
た、図3に拡大して示すように、ウェハ用真空チャック
40を構成するチャック基材41上には、被覆層42が
形成されている。被覆層42において、ウェハと接触す
べき部分42bは平坦に加工されている。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、低膨張性であり、しか
も良好な耐摩耗性コーティングを有するウェハ用真空チ
ャックを提供することができる。本発明によれば、耐摩
耗性コーティングは、導電性で静電気除去可能なものと
することができ、しかも、1〜20μmの十分な厚みを
有することができる。また、本発明による耐摩耗性コー
ティングは、汚れや色むらが防止された黒色あるいは金
色とすることができ、製品の商業的価値を向上させ得
る。本発明によるウェハ用真空チャックは、半導体露光
装置における半導体保持用真空チャックとして特に有用
である。また、本発明による真空チャックは、300m
m(通称12インチ)またはそれを超える径のウェハを
保持すべき真空チャックとして特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(c)は、本発明によるウェハ用真
空チャックにおける被覆層の具体例を示す概略断面図で
ある。
【図2】 (a)は、実施例のウェハ用真空チャックを
模式的に示す平面図であり、(b)はその断面図であ
る。
【図3】 図2に示すウェハ用真空チャックの一部を拡
大して示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 被覆層、11 中間層、12 最表面層、15
基材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空源に接続してウェハを吸引保持する
    ためのウェハ用真空チャックであって、 コージェライトを主成分とするセラミックスからなる基
    材、および前記基材の少なくともウェハを保持する側の
    面に形成された被覆層を備え、 前記被覆層は、材質の異なる2以上の層が積層された構
    造を有し、 前記2以上の層のうち、最表面の層は、前記基材よりも
    高い硬度を有するセラミックスからなり、かつ前記2以
    上の層のうち、前記基材に最も近い層は、前記最表面の
    層のセラミックスと前記基材との間の線膨張係数を有す
    る金属およびセラミックス、ならびに前記最表面の層の
    セラミックスより低いヤング率を有する金属およびセラ
    ミックスよりなる群から選ばれた少なくとも1つの材料
    からなることを特徴とする、ウェハ用真空チャック。
  2. 【請求項2】 前記最表面の層は、周期律表における第
    3族、第4族、第5族および第6族に属する金属または
    半金属の炭化物、窒化物および炭窒化物よりなる群から
    選ばれた少なくとも1種のセラミックス材料からなり、
    かつ前記基材に最も近い層は、周期律表における第3
    族、第4族、第5族および第6族に属する金属および半
    金属、ならびに前記金属または前記半金属の炭化物、窒
    化物および炭窒化物よりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の材料からなることを特徴とする、請求項1に記載
    のウェハ用真空チャック。
  3. 【請求項3】 前記2以上の層のうち、少なくとも前記
    最表面の層が導電性を有することを特徴とする、請求項
    1または2に記載のウェハ用真空チャック。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のウ
    ェハ用真空チャックの製造方法であって、 コージェライトを主成分とするセラミックスからなる基
    材のウェハを保持する側の面を平坦度1μm以下に研削
    および研磨する工程、 前記研削および研磨の結果得られた面上に、セラミック
    スを含む被覆層を形成する工程、および前記被覆層を研
    磨する工程を含むことを特徴とする、ウェハ用真空チャ
    ックの製造方法。
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