JP2002000200A - 吸水米の製造法 - Google Patents

吸水米の製造法

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JP2002000200A JP2001110389A JP2001110389A JP2002000200A JP 2002000200 A JP2002000200 A JP 2002000200A JP 2001110389 A JP2001110389 A JP 2001110389A JP 2001110389 A JP2001110389 A JP 2001110389A JP 2002000200 A JP2002000200 A JP 2002000200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 完全にα化しないで、充分吸水した吸水米
を、すみやかに、かつ、均一な吸水を達成する吸水米の
製造方法を提供する。 【解決手段】 浸漬米を水性液に投入し、熱水性液中で
米粒の一粒一粒が飛び跳ねて循環するジャンピング加熱
を行い、吸水水性液とともに容器又は密閉容器に入れ、
容器には蓋をするか又は密閉容器は密閉し、冷却するこ
とによって課題を解決した。 【効果】 吸水米を後で電子レンジなどで加熱したと
き、均一で固いところのない炊きたての御飯を提供する
ことを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水米の製造の改
良方法に関するものである。更に詳細には、本発明は、
きわめて効率よく吸水米を製造する方法に関するもので
ある。本発明によって製造された吸水米は、家庭用の小
分けした1食用の容器詰でも、レストランや病院などに
原料米として供給する大量容器詰でも可能であって、食
するときは、電子レンジや蒸し器や炊飯器で短時間加熱
するだけで、α化が完了し、炊きたての御飯の香りがし
て、美味な御飯となるのである。
【0002】
【従来の技術】従来、密閉容器を用いて吸水米を製造す
る方法は特許第2873993号公報に示されている。
この公報には、浸漬米(α化はしていない)と吸水する
量の水性液を一緒に密閉容器に入れて、密閉した後、密
閉容器のまま65℃以上に加熱し、次いで0〜25℃に
冷却し、この加熱と冷却をくりかえすなどして密閉容器
入り吸水米(生米100重量部に対して含水量が100
〜160重量部の)を製造することが示されている。
【0003】この吸水米の製法は、吸水米製造の原理に
沿ったすぐれた製造方法にみえるのであるが、密閉容器
内に浸漬米と吸水される水性液を入れて、密閉した後、
加熱と冷却をくりかえして吸水させるために、熱湯中で
密閉容器を横転させたり、反転させたり、揺動させたり
しなければならなかった。
【0004】このような操作は機械的にもきわめて困難
で、かつ、十分にこの操作をくり返した場合でも、米粒
への加熱は均一に行かないことがあり、その結果、吸水
が米粒に均一に行なわれず、完全で優秀な吸水米を製造
するのはむずかしかった。均一に吸水していない吸水米
を電子レンジや蒸し器で加熱して御飯にしたとき、炊き
たての御飯の香りはしても、部分的に固さの違った食感
を与えることがあって、完壁な御飯といえるものではな
かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、研究を重ねた結果、容器に入れる前
に、浸漬米を熱水性液中で米粒のジャンピング加熱を行
うことによって、米粒全周に均一な熱を与え、均一なα
化を進行させ、これが後で均一な吸水をより広い範囲に
達成することを可能としたのである。
【0006】本発明における「ジャンピング加熱」と
は、熱水性液中で、米粒が一粒ずつ飛び上って粒全周が
均一に熱水性液に接触し、均一に加熱され、米粒はその
まま(一粒ずつ分離した状態で)循環をくりかえし、所
望のα化度まで、この処理を行うことをいうものであ
る。
【0007】ジャンピング加熱を行うには、次の方法が
ある。 1.沸騰水性液では加熱される底部から泡(気泡)が上
方に出ているが、ここに浸漬米を入れると、泡が米粒を
一粒ずつ上方に飛ばしながら、全体の米粒は循環させ
て、α化を進行させる。この方法は、加熱温度が、常圧
で、90℃〜100℃程度の加熱に採用され、更に、加
圧しておけば、100℃から120℃程度までの加熱も
可能となる。
【0008】2.次の方法は、設置又は挿入した攪拌機
によって熱水性液を攪拌しつつ、投入した浸漬米の米粒
を一粒ずつ飛ばしながら、全体を循環させ、α化を進行
させる。この方法は、加熱温度が60〜120℃のいず
れにおいても採用できる。
【0009】3.更なる方法は、設置又は挿入した泡出
し機によって、底部(中心部又は適宜ヶ所)より室温又
は加熱状の空気を送り、泡として吹出し、投入した浸漬
米の米粒を一粒ずつ飛ばしながら、全体を循環させ、α
化を進行させる。この方法は、加熱温度が60〜120
℃のいずれにおいても採用できる。
【0010】本発明の原料は、精白米や無洗米でも良
く、これを洗米したものでも良く、また、浸漬米でも良
い。本発明に用いる浸漬米は、精白米を水又は湯に10
分以上浸漬したものをそのまま、又は、これを、水性液
に投入前に、ぬれた状態で瞬間的に米粒表面が120℃
程度に加熱され、殺菌されるように、熱風又は蒸気及び
/又は加圧蒸気により処理したものが使用される。しか
し、これらの処理は必須ではない。
【0011】本発明に用いる水性液は、水、ソース添加
水、スープ添加水、ダシ汁添加水、酢添加水など炊飯に
用いる水性液であれば、どのような水性液でもよい。
【0012】本発明においては、浸漬米などが常温もし
くはあらかじめ加熱した水性液に投入される。水性液の
量はあとで米粒をジャンピング加熱するに十分な量でな
ければならない。米粒のジャンピング加熱は、熱水性液
中で、60℃〜120℃の間で、一定温度又は変化する
温度で、所望のα化度まで行なわれる。
【0013】ジャンピング加熱は、上述した3つの方法
どれでもよく、また、組合せてもよい。米粒のジャンピ
ング加熱は、これによって、全部の米粒は均一に加熱さ
れ、加熱むらが起ることはなく、あとの吸水を均一にす
る重要な工程である。
【0014】α化度は熱水性液による加熱温度とジャン
ピング加熱の時間によって決定されるが、その関係を次
の表1に示す。
【0015】本発明における吸水量は、生米(精白米)
100重量部に対して、50〜280重量部程度迄の吸
水米の製造は可能であるが、85〜160重量部程度が
好ましい。ここにおいて100〜130重量部の吸水量
の吸水米は電子レンジで3分程度の加熱で普通の御飯の
固さとなり、130〜160重量部の吸水量の吸水米は
電子レンジで3分程度の加熱で少しやわらかいところか
らやや粥状となる範囲である。完全に粥用の吸水米とし
ては、米100重量部に対し200〜280重量部の吸
水量のものがよい。
【0016】吸水量はα化度と容器に入れる水性液の量
によって左右される。α化度は高いほど、冷却されてβ
化するとき多くの水を吸収するが、完全にα化されたも
のは煮えた状態になって(即ち、のり化が起って)、吸
水米にはなりにくい。本発明においては、α化度65〜
90%で、かつ米粒の表面がのり化されていないものが
よい。しかし、米粒の表面の1m/m程度がややのり化
された程度のものであれば、一部混合していても、全部
でも使用することができる。
【0017】表1をみれば明らかなように、100℃で
ジャンピング加熱すれば、30秒で74.58%のα化
した米粒が得られ、100℃で1分では77.97%の
α化度となる。好ましいα化度は80%以下で、吸水米
の製造に適しているのは60〜80%のα化度のものと
考えられる。
【0018】吸水可能にα化が進行した米粒と吸水させ
る水性液は容器に入れられる。水性液としては、ジャン
ピング加熱に用いた熱水性液であり、また、別の水性液
でもよく、更に、これらの混合水性液でもよい。米粒と
水性液は、容器に入れる前に計量して、最初に使用した
浸漬米の量から換算して、正確に添加する水性液の量を
決定することができる。また、加熱終了後、水性液を追
加して吸水量を調整することもできる。
【0019】容器は、開放容器でも密閉容器でもよい。
開放容器としては、丈夫なアルミ製の箱型開放容器など
がよく、できれば蓋を用意するのがよい。密閉容器は1
50℃位の耐熱性があり、密閉し、冷却できるものであ
れば、いかなるものでもよいが、ナイロン膜製等の丈夫
な気密性の袋やポリプロピレン等の耐熱性樹脂容器等が
好ましい。ポリプロピレンをラミネイトしたナイロン膜
製の袋やポリプロピレン製の耐熱性樹脂容器であれば、
α化米と吸水米性液を入れて、ヒートシールすれば、完
全に密封することができる。
【0020】開放容器又は密閉容器にα化米と吸水米性
液を入れた後は、すみやかに冷却して、吸水を完成させ
るのがよい。冷却は、放置してもよく、冷蔵又は冷凍で
もよいが、密閉容器の場合は3〜30℃の冷却水に投入
したり、冷気(炭酸ガスや窒素ガス等の冷気体)を吹き
かけるなどして、可及的速かに冷却して吸水を促進する
のが好ましい。
【0021】吸水が完了した吸水米は密閉容器に密閉し
たまま、そのまま又は冷蔵又は冷凍で長期間保存するこ
とが可能である。
【0022】本発明の吸水米の製造法は、熱水性液中で
浸漬米のジャンピング加熱を行ったことによって、米粒
の全周に加熱が伝わり、得られたα化米と吸水水性液を
容器に入れて、冷却したとき、均質な吸水を可能とする
ものである。均質に吸水した吸水米は、食する前に電子
レンジや蒸し器での短時間の加熱で、炊きたての美味な
御飯となるのである。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。
【0024】
【実施例1】精白米1.4kgを水に2時間浸漬し、浸
漬米1.8kgを得る。別に、10Lのテフロン(登録
商標)加工釜を用意し、これに熱湯1.8L入れて下方
よりガスバーナーで常時沸騰するように加熱する。沸騰
する釜の中に順次浸漬米1.8kgを投入し、1分間米
粒の循環ジャンピング加熱を行った。釜の中身全部(米
と水で3.1kgであった)をナイロン膜で作った袋に
入れ、直ちにヒートシールして密封し、袋を直ちに5℃
の冷水タンクに投入し、冷却した。
【0025】袋をとり出し、そのまま3℃の冷蔵庫に入
れて3日間貯蔵した。貯蔵後、開封して、中身(吸水
米)の重量を計ったところ、3.0kgで、余分な水分
はなかった。得られた吸水米は、生精白米(1.4k
g)100重量部に対して、水(1.6kg)114重
量部を吸収したものであった。この吸水米3.0kgを
そのまま、布巾を敷いた蒸し器に入れ、7分間蒸気加熱
したところ、炊きたての御飯の香りがして、美味なもの
であった。
【0026】
【実施例2】精白米0.7kgを水に3時間浸漬し、浸
漬米0.9kgを得る。別に、攪拌機付きテフロン加工
釜(10L)を用意し、これに熱湯2.15kg入れ、
これを攪拌しつつあるところに上記浸漬米0.9kgを
順次投入し、湯の温度を80℃に維持し、攪拌機で攪拌
しつつ米粒を5分間循環ジャンピング加熱した。釜の中
身全部(米と水で3.0kgであった)のうち米(1.
0kg)のみを、ナイロン膜で作った袋に入れ、これに
ダシ汁を入れた水0.8kgを入れ、直ちにヒートシー
ルし、密封し、袋を直ちに15℃の流動水道水おけに入
れ、冷却し、3日間冷蔵貯蔵した。
【0027】貯蔵後、開封し、中身(吸水米)の重量を
計ったところ、1.8kgで、少し周囲がぬれた状態で
あった。得られた吸水米は、生精白米(0.7kg)1
00重量部に対して、水(1.1kg)157重量部を
吸水したものであった。この吸水米100gに水50g
を加え、電子レンジで4分間加熱したところ、ダシ味の
きいた美味な粥となり、炊きたての御飯の香りがするも
のであった。
【0028】
【実施例3】精白米1.0kgを水に2時間浸漬し、浸
漬米1.2kgを得る。別に、底部に泡出し口を設けた
テフロン加工釜(10L)を用意し、これに熱湯1.6
l入れ、ガスバーナーで下方より加熱し、同時に底部よ
り加熱した空気の泡を、沸騰する感じで、噴出させる。
90℃に維持した釜の中に浸漬米1.2kgを順次投入
し、3分間米粒の循環ジャンピング加熱を行った。釜の
中身全部(米と水で2.3kgであった)をナイロン膜
で作った袋に入れ、直ちにヒートシールして密封し、袋
を直ちに5℃の冷水タンクに投入し、冷却した。
【0029】袋をとり出し、そのまま3℃の冷蔵庫に3
日間貯蔵した。貯蔵後、開封して、中身(吸水米)の重
量を計ったところ、2.3kgで、余分な水分はなかっ
た。得られた吸水米は、生精白米(1.0kg)100
重量部に対して、水(1.3kg)130重量部を吸水
したものであった。得られた吸水米2.3kgを150
gづつ小分けし、500W電子レンジで3分10秒加熱
したところ、炊きたての御飯の香りがして、美味な御飯
ができた。
【0030】
【実施例4】精白米1.0kgを水に8時間浸漬し、得
られた浸漬米をベルトコンベアー上で105℃の加圧蒸
気を通し表面を殺菌し、殺菌浸漬米1.2kgを得る。
別に、底部に泡出し口を設けたテフロン加工釜(10
L)を用意し、これに熱湯1.6l入れ、ガスバーナー
で下方より加熱し、同時に底部より加熱した空気の泡
を、沸騰する感じで、噴出させる。90℃に維持した釜
の中に殺菌浸漬米1.2kgを順次投入し、3分間米粒
の循環ジャンピング加熱を行った。釜の中身全部(米と
水で2.3kgであった)を開放アルミ製容器に入れ、
アルミ板の蓋をして、直ちに3℃の冷蔵庫に入れ、冷却
した。
【0031】そのまま3℃の冷蔵庫に3日間貯蔵した。
貯蔵後、吸水米の重量を計ったところ、2.3kgで、
余分な水分はなかった。又、別途に、蓋をフックで抑
え、5℃の水にアルミ容器の半分程度沈め、20分程度
放冷したのち3℃の冷蔵庫に保管した場合もほぼ同様の
結果となった。得られた吸水米は、生精白米(1.0k
g)100重量部に対して、水(1.3kg)130重
量部を吸水したものであった。得られた吸水米2.3k
gを150gづつ小分けし、500W電子レンジで3分
10秒加熱したところ、炊きたての御飯の香りがして、
美味な御飯ができた。
【0032】
【発明の効果】浸漬米を水性液に投入し、熱水性液中で
米粒の一粒一粒が飛び跳ねて循環するジャンピング加熱
を行い、吸水水性液とともに容器に入れ、冷却すること
によって、吸水を均一なものとし、後で電子レンジなど
で加熱したとき、均一で固いところのない炊きたての御
飯を提供することを可能とした。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精白米又は無洗米及び/又は浸漬米を水
    性液に投入し、熱水性液中で米粒のジャンピング加熱を
    行い、吸水可能にα化が進行した米粒を、吸水水性液と
    ともに容器に入れ、そのまま放置もしくは冷却すること
    を特徴とする吸水米の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1の浸漬米が、精白米又は無洗米
    を10分以上水又は湯に浸漬し、高温の熱風又は蒸気及
    び/又は加圧蒸気で短時間殺菌してなるものであること
    を特徴とする請求項1に記載の吸水米の製造法。
  3. 【請求項3】 水性液が、水、ソース添加水、スープ添
    加水、ダシ汁添加水、酢添加水から選ばれた一つで、熱
    水性液は60℃から120℃に加熱された、又は60℃
    から120℃の間で加熱中の水性液であることを特徴と
    する請求項1〜2のいずれかの項に記載の吸水米の製造
    法。
  4. 【請求項4】 米粒のジャンピング加熱が、沸騰させた
    熱水性液の泡によって米粒がジャンピングして循環する
    か、又は熱水性液中に設けた、又は挿入した攪拌機又は
    泡出し機で、攪拌又は泡出しすることによって、米粒を
    ジャンピングさせ、米粒を均一に加熱するもので、時間
    は80℃で約2〜5分から100℃で約1分の基準であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載
    の吸水米の製造法。
  5. 【請求項5】 吸水可能にα化が進行した米粒が、α化
    度65〜90%の範囲でα化され、かつ米粒の表面がの
    り化されていないものであること及び/又は表面の1m
    /m程度がややのり化されたものであることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかの項に記載の吸水米の製造
    法。
  6. 【請求項6】 吸水水性液が、容器に入れるα化吸水米
    が吸収し、含水量が、生米100重量部に対して50〜
    280重量部となる量で、かつ、この水性液は、ジャン
    ピング加熱に用いた熱水性液であり、また、別の水性液
    であり、また、これらを混合した水性液であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の吸水米の
    製造法。
  7. 【請求項7】 容器が密閉容器又は開放容器であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の吸水
    米の製造法。
  8. 【請求項8】 密閉容器がナイロン膜製等の丈夫な気密
    性の袋又はポリプロピレン等の耐熱性樹脂容器で、α化
    米と吸水水性液を入れて、ヒートシールされるものであ
    ることを特徴とする請求項7に記載の吸水米の製造法。
  9. 【請求項9】 吸水可能にα化が進行した米粒を、吸水
    水性液とともに容器に入れた後、可及的速やかに冷却し
    て十分な吸水を行なわせるものであることを特徴とする
    請求項1〜8のいずれかの項に記載の吸水米の製造法。
  10. 【請求項10】 冷却が、冷水、冷気、チルド水、冷
    蔵、冷凍又はこれらの2以上の組合せによるものである
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の
    吸水米の製造法。
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Cited By (4)

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