JP2002000655A - 体液吸収体 - Google Patents

体液吸収体

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JP2002000655A JP2000186697A JP2000186697A JP2002000655A JP 2002000655 A JP2002000655 A JP 2002000655A JP 2000186697 A JP2000186697 A JP 2000186697A JP 2000186697 A JP2000186697 A JP 2000186697A JP 2002000655 A JP2002000655 A JP 2002000655A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の体液吸収体は、透水性表面シー
ト、体液体液吸収ユニットおよびバックシートとがこの
順序で一体に積層された積層構造を少なくとも有する体
液吸収体であり、該体液吸収ユニットが透水性表面シー
ト共に、バックシートから剥離可能に積層されているこ
とを特徴としている。 【効果】本発明によれば、水に対して溶解性を示さない
構成要素が一体となったバックシートと、透水性表面シ
ートおよび体液体液吸収ユニットとを分離することがで
き、バックシートは不燃ごみとして、透水性表面シート
および体液体液吸収ユニットは可燃ごみ、好適には水解
して、分別処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バックシートと体液を
吸収する体液吸収ユニットと透水性表面シートとを有
し、このバックシートが、体液吸収ユニットおよび透水
性表面シートから分離可能に形成されている体液吸収体
に関する。
【0002】
【従来技術】従来、生理用ナプキン、おむつ、おりもの
シート、失禁パット、母乳パット、ペットのトイレ用シ
ート等のような生体からの分泌物を吸収する吸収体(以
下これらを総称して、「体液吸収体」と記載することも
ある)には布等が使用されていたが、近年、布に代わっ
て紙、不織布が使用されることが多くなってきている。
こうした紙、不織布からなる上記体液吸収体は一回使い
切りであり、非常に便利であることから、今後益々その
需要の増大が予想される。
【0003】このような体液吸収体は、生体からの分泌
物を吸収する吸収部材(体液吸収ユニット)と、吸収部
材に吸収された体液が漏洩しないようにこの吸収部材の
一方の面に配置された防水部材(バックシート)とを有
している。この体液吸収体を構成する吸収部材は、コッ
トン、パルプ、不織布などで形成されており、この吸収
部材を形成する素材は可燃性であり、焼却処理が可能で
ある。ところが、この吸収部材の一方の面に配置されて
いる防水部材は、水分の透過を防止する層であることか
ら、合成樹脂フィルムなどで形成されていることが多
く、こうした合成樹脂フィルムは焼却処理には適してい
ない。従って、従来は、上記合成樹脂フィルムからなる
防水部材と吸収部材とを有する体液吸収体は全体として
不燃ごみとして処理する必要がある。
【0004】また、上記体液吸収体についての水に対す
る崩壊性に着目してみると、防水部材は、その機能から
して水に溶解することはありえないが、吸収部材は、所
定量の水分は吸収するが、この吸収部材の吸収許容量を
遥かに超える量の水が存在した場合に水に崩壊するよう
に形成することは可能である。さらに、従来の体液吸収
体には、身体への密着性を良好にして吸収された体液の
漏れを防止するために、体液吸収体の長手方向の縁部に
沿ってゴムなどの弾性部材を配置して側縁部にギャザー
を形成したものがあるが、この弾性部材は、吸収部材中
に組み込まれていることが多い。この弾性部材自体は、
不燃性であり、水に対する崩壊性も有していない。
【0005】このように体液吸収体を形成する各素材の
特性を考慮すると、不燃性素材と可燃性素材とが渾然一
体となっており、さらに水に対する崩壊性を有する素材
と水に不溶な素材とも渾然一体となっており、従って、
こうした体液吸収体を廃棄する際には、不燃性でかつ水
に不溶なものとして処理されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、こうした
体液吸収体の使用後の処理方法について検討したとこ
ろ、体液吸収体を構成する各素材には、上述のように可
燃物と不燃物とがあること、また、この体液吸収体を構
成する素材には、大過剰の水と接触した場合に崩壊する
との特性を付与できるものと絶対的な意味において耐水
性を必要とする部材があることを見出した。そして、従
来上述のような特性を考慮することなく特性の異なる素
材が渾然一体となって形成されていた体液吸収体を、そ
れぞれの特性を考慮して形成すれば、可燃物と不燃物と
の分別して廃棄することが可能であり、さらには水に投
入して崩壊処理するものと、一般ごみとして処理するも
のとに分離可能になるとの知見を得た。
【0007】即ち、本発明は上記のように体液吸収体に
おける使用後の処理を容易にするためになされたもので
あって、本発明は、異なる素材を分離して処理すること
が可能な体液吸収体を提供することを目的としている。
さらに本発明は、汚物を含む部分を水に不溶な部分から
分離して、好適にはこの汚物を含む部分を水に投入して
水解させて処理することを可能にした体液吸収体、ある
いは、不燃物と可燃物とに分離して処理することを可能
にした体液吸収体を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明の体液吸収体は、透水性表面シー
ト、体液吸収ユニットおよびバックシートとがこの順序
で一体に積層された積層構造を少なくとも有する体液吸
収体であり、該体液吸収ユニットが透水性表面シート共
に、バックシートから剥離可能に積層されていることを
特徴としている。
【0009】本発明の体液吸収体は、水に不溶であるバ
ックシート(防水シート)と、体液を吸収する体液吸収
ユニットおよびその表面にある透水性表面シートとが分
離可能に形成されている。体液吸収ユニットおよび透水
性表面シートは、可燃性の素材であると共に形成する繊
維の種類、バインダーの種類、繊維長さなどを調整する
ことにより、体液のように少量の水分を含有した状態で
は、この形態を維持し、大過剰の水に投入した際には水
解するとの特性を付与することは可能である。
【0010】一方、防水シートであるバックシートは、
不燃性のプラスチックシートであり、水分の漏れ出しを
防止するものであるから、このバックシートが水解する
ことはありえない。そこで、本発明の体液吸収体では、
好適には、使用後に、不燃性で水に対する溶解性を示し
得ないバックシートと、可燃性で水解可能な体液吸収ユ
ニットおよび表面シートとを分離することができるよう
に構成し、従来一体として処理されていた体液吸収体
を、その後処理方法を勘案して、可燃部分と不燃部分、
さらに望ましくは水解部分と非水解部分に分離可能にし
ているのである。
【0011】
【発明の具体的説明】次に、本発明の体液吸収体につい
て具体的に説明する。図1に本発明の体液吸収体の一例
である紙おむつの例を示す。図2は図1におけるA−A
断面図であり、図3はB−B断面図である。また、図4
は、本発明の体液吸収体におけるバックシートを示す斜
視図であり、図5は、このバックシートにおけるC-C断
面図であり、図6は、バックシートの他の態様を示す断
面図である。また、図7は、体液吸収体を使用後につま
み部を形成する破断線から吸収ユニットをバックシート
と分離する状態を示す斜視図である。
【0012】本発明の体液吸収体には、紙おむつ、生理
用ナプキン、失禁パット、おりものシート、母乳パッ
ト、ペットのトイレ用吸収シートなどがある。図1に示
すような紙おむつ10と同様に、これらは、いずれも透
水性表面シート12、体液吸収ユニット14およびバッ
クシート16を有している。本発明の体液吸収体10を
形成する透水性表面シート12は、尿などの体液が透過
する織布、不織布、多孔性シート、メッシュを有するフ
ィルムなどで形成することができる。また、この透水性
表面シート12は、体液を体液吸収ユニット14に吸収
させるように透過するが、体液吸収ユニット14に吸収
された体液が逆流しないような一方方向に透水する選択
的な透水性を有していることが好ましい。このような一
方方向に透水する選択的な透水性は、例えば、透水性表
面シート12の体液吸収ユニット14に接触する面のみ
を起毛させる方法、透水性表面シート12を、点状、線
状、格子状など透水性を有する部分と撥水性を有する部
分とに区分けして撥水加工する方法、疎水性繊維を用い
て特定目開きのメッシュ状にする方法などにより発現さ
せることができる。
【0013】また、この透水性表面シート12は、水解
性不織布から形成することもできる。水解性不織布は、
水解性繊維あるいは短繊維に不織布を構成するように交
絡を形成して水解性を発現させた不織布であり、ここで
謂う水解性とは、少量の水(例えば不織布重量と同重量
乃至3重量倍程度)を含有した際には、シートの形状が
崩壊することはないが、これを超える大過剰の水に投入
することにより、繊維の状態に解繊する不織布の特性を
いう。
【0014】透水性表面シート12を形成することがで
きる水解性不織布は、カチオン性樹脂とアニオン性樹脂
とを含有する樹脂組成物から形成された繊維から構成さ
れていることが好ましい。また、この樹脂組成物は通常
は基材樹脂を含有している。本発明の不織布において、
基材樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリアミド、セルロース、再生セルロースなどを
挙げることができる。これらの樹脂は単独であるいは組
み合わせて使用することができる。この基材樹脂は、繊
維を形成する樹脂組成物100重量%中に通常は1〜9
9重量%、好ましくは10〜95重量%の量で含有され
ている。本発明では基材樹脂として、再生セルロースを
使用することが特に好ましい。
【0015】従って、本発明において透水性表面シート
12を形成するのに好適な不織布は、再生セルロース、
カチオン性樹脂およびアニオン性樹脂を含有する樹脂組
成物から形成された繊維から構成されている。以下この
好適な不織布について詳述する。本発明の体液吸収体1
0における透水性表面シート12である不織布を構成す
る繊維は、基材樹脂としての再生セルロースと、後述す
る水溶性高分子とを含有してなる樹脂組成物から得られ
る。ここで、「水溶性高分子」とは、水と接触すること
で膨潤あるいは溶解する性質を有する物質をいう。
【0016】このような水溶性高分子を再生セルロース
とともに含有させた繊維を用いて不織布を形成すること
により、この不織布を大過剰の水に投入することにより
解繊するという特性を付与することができる。この不織
布には、この不織布を形成する繊維の形成樹脂成分の合
計を100重量%としたとき、上記再生セルロースが、
通常は20〜98重量%、好ましくは20〜95重量
%、特に好ましくは30〜85重量%、より好ましくは
50〜80重量%、さらに好ましくは70〜80重量%
の量で含有するとともに、上記水溶性高分子を通常は2
〜80重量%、好ましくは5〜80重量%、特に好まし
くは15〜70重量%、より好ましくは20〜50重量
%、さらに好ましくは20〜30重量%の量で含有され
ている。
【0017】特に、上記水溶性高分子においては、カチ
オン性樹脂は、通常は1〜79重量%、好ましくは2〜
68重量%、特に好ましくは2〜50重量%の量で含有
されるとともに、アニオン性樹脂が通常は1〜79重量
%、好ましくは2〜68重量%、特に好ましくは13〜
48重量%の量で含有されている。再生セルロースおよ
び水溶性高分子(カチオン性樹脂およびアニオン性樹
脂)の量が上記範囲内にある繊維からなる不織布は、乾
燥状態あるいは少量の水を含有した状態では、その形態
が損なわれることがなく、一方、この不織布を大過剰の
水に投入することによりこの不織布は繊維の状態にまで
水解する。
【0018】また、再生セルロースおよび水溶性高分子
が上記範囲内の量で用いることにより、不織布を製造す
る際に水溶性高分子の脱落が防止できることから繊維間
の膠着が少なくなるとの効果があり、従来と同じ繊維・
不織布製造設備を用いることができる点で工業的にも有
利である。さらに、このような従来の不織布の製造設備
を使用しても、歩留まりが低下することなく向上し、製
造コスト上でも有利である。
【0019】なお、この繊維を形成する樹脂組成物に
は、本発明で使用する不織布の特性を損なわない範囲内
で、基材樹脂(好ましくは再生セルロース)および水溶
性高分子以外の第三成分を含有していてもよく、その含
有量は80重量%以下、好ましくは40重量%以下、特
に好ましくは10重量%以下である。上記不織布は、例
えば以下の方法で得られた繊維を用いて製造することが
できる。例えば、パルプを水酸化ナトリウム溶液に浸漬
してアルカリセルロースに変化させ、老成させた後、二
硫化炭素を加えて硫化し、セルロースキサントゲン酸ナ
トリウムにして溶解し紡糸原液を調製する。この紡糸原
液にカチオン化セルロースの水溶液およびポリアクリル
酸ナトリウムの水溶液を加え混合する。この混合物を紡
糸孔から凝固浴中に圧出し紡糸する。こうして製造され
る繊維の長さは、通常2mm以上、好ましくは20〜10
0mm、さらに好ましくは30〜80mmである。本発明で
使用される不織布は、例えば上記のようにして製造され
た繊維を用いて製造することができる。上記繊維を用い
て不織布を製造する方法としては、水解性を損なわない
ように上記繊維に交絡を形成すれば良く、湿式法、湿式
スパンレース法、乾式スパンレース法、ニードルパンチ
法、ケミカルボンド法、サーマルボンド法の何れも好適
に挙げることができる。しかしながら、先に述べたよう
に、できるだけ化学物質からなるバインダーを用いない
ことがよいので、本発明において最も好ましい不織布加
工法は乾式スパンレース法およびニードルパンチ法であ
る。
【0020】上記例示した製法において使用されるセル
ロースとしては、ビスコースレーヨン、ポリノジックレ
ーヨン、キュプラ、鹸化アセテートなどが挙げられ、こ
れらの中でもビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨ
ン、キュプラが、衛生性、安全性の観点から好ましい。
これらの再生セルロースは単独であるいは組み合わせて
使用することができる。上記カチオン性樹脂としては、
カチオン化セルロース、カチオン化デンプン、カチオン
化グアーガム、カチオン化デキストリン、ポリ塩化ジメ
チルメチレンピペリジニウムなどが挙げられ、これらの
中でもカチオン化セルロース、カチオン化デンプンが、
衛生性、安全性、水解性の観点から好ましい。これらの
カチオン性樹脂は単独であるいは組み合わせて使用する
ことができる。上記アニオン性樹脂としては、ポリアク
リル酸塩、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルデンプン、ポリアルギン酸、キサンタンガムまたは
ポリメタクリル酸塩などが挙げられ、これらの中でもポ
リアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシメチルデンプンが、衛生性、安全性、水解性の観点
から好ましい。これらのアニオン性樹脂は単独であるい
は組み合わせて使用することができる。
【0021】また、上記三成分と共に使用される他の成
分しては、パルプ、レーヨン、ポリプロピレン熱融着繊
維、コットン、麻(ラミー)、ポリエステル繊維などが
挙げられる。本発明において透水性表面シートを形成す
る不織布を構成する水解性繊維には、ウェブが形成され
ていることが好ましい。本発明の体液吸収体で使用され
可能な不織布は、好ましくは上記のように、再生セルロ
ースとカチオン性樹脂とアニオン性樹脂とを含有する樹
脂組成物から繊維(水解性繊維)を製造し、この繊維を
用いて例えば上記の方法で製造することができるが、さ
らに、この水解性繊維に非水解性短繊維を加えて不織布
を製造することができる。
【0022】すなわち、本発明で透水性表面シートとし
て好適に使用される不織布は、再生セルロースとカチオ
ン性樹脂とアニオン性樹脂とを含有する樹脂組成物から
形成された繊維、および、非水解性短繊維から構成され
ている。ここで使用する非水解性短繊維は、それ自体で
は水に溶解あるいは安定に分散する特性は有していない
樹脂から形成されている短繊維であり、このような短繊
維の例としては、パルプ繊維、再生セルロース繊維
(例;ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、キ
ュプラ、鹸化アセテート)、ポリアミド繊維、ポリエス
テル繊維、ポリアクリル繊維、ポリウレタン繊維、ポリ
オレフィン繊維などの合成繊維、天然繊維および再生繊
維を挙げることができる。上記のような非水解性短繊維
の中でも、再生セルロース繊維を使用することが好まし
い。このような再生セルロース繊維を使用することによ
り、得られる不織布の風合いあるいは肌触りが著しく改
善されると共に、吸水性も高くなる。ここで使用する非
水解性短繊維は、本発明の不織布に有する水解性を損な
わないように非水解性短繊維が複雑な交絡を形成せず、
不織布の水解性が損なわれない程度の繊維長を有してい
ることが好ましい。このような非水解性短繊維の平均繊
維長は、通常は、80mm未満、好ましくは40mm未満、
さらに好ましくは20mm未満である。こうした非水解性
短繊維を水解性繊維に混合して不織布を製造した不織布
において、この不織布が良好な水解性を維持するために
は、非水解性短繊維の平均繊維長が短いことが好まし
い。また、この非水解性短繊維の平均繊維長の下限値
は、不織布を漉く際に非水解性短繊維が流出しないよう
な長さであればよく、不織布の製造方法により異なる
が、下限値は通常は0.1mm、好ましくは0.5mm程度で
ある。このような非水解性繊維は、水解性繊維と同様に
ウェブを形成していることが好ましい。
【0023】このような特に好ましい不織布において、
水解性繊維と非水解性繊維とは、この不織布の水解性を
損なわないような量比で使用することができ、水解性繊
維と非水解性繊維とは通常は1:99〜99:1の範囲
内の量、好ましくは30:70〜70:30の範囲内の
量で混合して使用される。すなわち、水解性繊維と非水
解性繊維とを上記の量で混合して、上述の湿式法、湿式
スパンレース法、乾式スパンレース法、ニードルパンチ
法、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、好ましくは
乾式スパンレース法あるいはニードルパンチ法などの公
知の方法を利用することにより不織布を製造することが
できる。
【0024】このような不織布は、非水解性繊維を有し
ているにも拘わらず水解性を有している。このようにし
て透水性表面シート12を構成する不織布としては、目
付は、通常は20〜60g/m2の範囲内にあり、また、
厚さは、通常は0.1〜2mmの範囲内にある。また、こ
の透水性表面シート12を構成する不織布は、湿潤時に
おいて充分な強度を保持し、過剰の水中で撹拌したとき
に水解性を示す。特にこの不織布は、多量の水との接触
により水解性を示す。さらに、水解する際に従来から用
いられる水解性不織布のように含水時に一価のアルカリ
成分を解離させるバインダーが溶出することがないの
で、直接肌に密着させても肌あれなどを引き起こしにく
い。従って、この不織布は、紙おむつ、尿取りパット、
生理用品などの体液吸収体10の透水性表面シート12
として好適に使用することができる。
【0025】本発明の体液吸収体10は、上記のような
水解性の不織布を透水性表面シート12として使用する
ことが好ましい。本発明の体液吸収体10において、体
液吸収ユニット14は、透水性表面シート12を透過し
た水分を吸収するものであり、繊維の集合である。この
体液吸収ユニット14を形成する繊維としては、上述し
たような、(a)カチオン性樹脂とアニオン性樹脂とを含
有する樹脂組成物から形成された繊維、(b)再生セルロ
ースとカチオン性樹脂とアニオン性樹脂とを含有する樹
脂組成物から形成された繊維、および、再生セルロース
とカチオン性樹脂とアニオン性樹脂とを含有する樹脂組
成物から形成された水解性繊維、(c)再生セルロースと
カチオン性樹脂とアニオン性樹脂とを含有する樹脂組成
物から形成された繊維、および、非水解性短繊維との混
合繊維、(d) パルプ、再生セルロースのような吸水性を
有するが水解性を有しない樹脂からなる非水解性短繊維
を挙げることができる。即ち、このような体液吸収ユニ
ット14に良好な水解性を付与するためには、上記のよ
うな水解性繊維を使用するか、水解性繊維と共に非水解
性短繊維を使用するか、あるいは、非水解性短繊維を使
用する。
【0026】ここで使用する非水解性短繊維の平均長さ
は、水解性繊維と併用するか否かによっても異なるが、
通常は8mm以下、好ましくは4mm以下、特に好ましくは
2mm以下である。このような短繊維からなる体液吸収ユ
ニット14は、繊維長さが短いか、あるいは、繊維が水
解性を有していることから、大過剰の水に投入すると解
繊する。本発明の体液吸収体10において、この体液吸
収ユニット14は、通常はティッシュと呼ばれる紙状体
15で囲繞されている。体液吸収ユニット14を形成す
る繊維は、通常は短繊維であるが、ティッシュ15で囲
繞することにより、これらの短繊維が、使用前、あるい
は、使用中に体液吸収ユニット14から抜け落ちること
はない。このティッシュ15は、パルプ、レーヨンなど
の繊維からなる薄い紙状の不織布の一種である。この透
水性表面シート12および/または体液吸収ユニット1
4は、使用後に、バックシート16から分離するための
つまみ部19を体液吸収体10の長手方向端部に有して
いる。このつまみ部は、透水性表面シート12と共に体
液吸収ユニット14がバックシート16から剥離しやす
いように、透水性表面シートの長手方向の両縁部に沿っ
て形成された破断線18によって形成されている。従っ
て、この体液吸収体10を使用後に、つまみ部19から
透水性表面シート12を引き上げることにより、透水性
表面シート12は破断線18から長手方向に沿って切断
されながら体液吸収ユニット14と共に、バックシート
16から分離される。
【0027】本発明の体液吸収体10は、最外部にバッ
クシート16を有する。本発明の体液吸収体10を形成
するバックシート16は、体液吸収ユニットの裏面に配
置され、吸収した体液の漏洩を防止するバックシートで
ある。本発明の体液吸収体10を形成するバックシート
16は、図4に示すように、水分不透過性シート21
と、この水分不透過性シート21の体液吸収ユニット敷
設面の長さ方向22および幅方向24の中央部近傍に貼
着された補助吸水部材35とを有する。
【0028】このバックシート16を形成する水分不透
過性シート21は、吸収された体液が漏洩しないように
水分が透過しない耐水性の素材で形成されている。この
ような耐水性の素材の例としては、ポリエチレン、炭素
数3以上のオレフィンからなるポリオレフィン(例;ポ
リプロピレン、LLDPEなどのα-オレフィン(共)
重合体);ポリ塩化ビニルなどのハロゲン化オレフィン
(共)重合体;ポリエチレンテレフタレート(PET)
などのポリエステル;ナイロンTMなどの合成樹脂から形
成されているフィルム;あるいはこれらの樹脂を用いて
紙、織布、不織布などの表面が被覆された複合フィル
ム、ラミネート紙を挙げることができる。
【0029】特に本発明では、このような合成樹脂のな
かでもα-オレフィン(共)重合体が好ましく、さらに
ポリエチレンが特に好ましい。このような合成樹脂は単
独であるいは組み合わせて使用することができる。この
ような合成樹脂からなる水分不透過性シート21は、体
液吸収体を装着したときの装着感を良くするためにでき
るだけ薄いことが好ましく、通常は、10〜50μm、
好ましくは10〜30μmの範囲内の厚さを有してい
る。
【0030】また、この水分不透過性シート21は、体
液が滲み出すことがないものであることが必要である
が、体液吸収体が装着されている部分(体液吸収体で囲
繞された身体部分)の湿気を放出することができるよう
に透湿性を有していることが好ましい。即ち、水分不透
過性シート21に体液吸収ユニットに吸収されている液
体状の水分は透過しないが、水蒸気は透過するように水
分不透過性シート21に微細孔を形成することが好まし
い。このような水蒸気透過性を水分不透過性シート21
に賦与するための微細孔の開口部の最小直径は、通常1
〜100μm、好ましくは1〜20μmの範囲内にあ
り、このような微細孔を1cm2あたり50〜1000
個、好ましくは100〜500個程度形成することによ
り、体液吸収体で囲繞された部分の湿気(気体状の水分
=水蒸気)を選択的に体液吸収体の外に放出することが
できる。このような微細孔は、例えばフィルムを製造す
る際に合成樹脂に酸などの特定の溶媒に可溶性の微細粒
子など(例えば炭酸カルシウムなど)を混合し、この微
細粒子を含有する合成樹脂を用いてフィルムを形成し、
延伸した後に酸処理などにより微細粒子を溶出すること
により形成することができる。即ち、微細粒子を含有す
る延伸シートを微細粒子は溶解するが合成樹脂は溶解し
ない溶媒で処理することにより、例えば上記炭酸カルシ
ウムを用いた場合には酸溶液で処理することにより、微
細粒子を溶出させて微細孔を形成することができる。こ
のようにして微細孔を形成したバックシートに体液吸収
ユニットを配置してこの体液吸収ユニットに多量の体液
が含浸されても、この微細孔からは液体の表面張力によ
り吸収された体液が水分不透過性シート21から滲み出
ることがないが、水蒸気は、この微細孔からは良好に排
出される。従って、本発明の体液吸収体10に透湿性の
微細孔を有するバックシート16を配置することによ
り、装着時に湿度による蒸れた感じがしなくなり、皮膚
の炎症などの発生を有効に防止することができる。
【0031】本発明で使用されるバックシート16に
は、上記のような水分不透過性シート21の幅方向24
の中央部近傍および長さ方向22の中央部近傍に補助吸
収体35を有する。本発明の体液吸収体10では、体液
の排出される部分の吸水能力を他の部分よりも高くし
て、排出された体液を体液吸収ユニットで充分吸収でき
るように構成されているが、体液吸収体の装着ずれ、あ
るいは、予定量を超えた排出体液量によって、排出され
た体液全部を吸収できない場合がある。こうした排出体
液はその周囲に拡散して体液吸収ユニット全体で吸収す
るように構成されているのが一般的であるが、その一部
が体液吸収体の側部などから漏出することがある。即
ち、従来の体液吸収体においては、例えば上記の理由な
どによって吸水能力の低い部分に排出された体液、ある
いは、吸収能力を超えて排出された体液は、水分不透過
性シートと体液吸収ユニットとの間に流れ込みバックシ
ートに添って広がって、最終的には流れた部分の体液吸
収ユニットの吸水能力を超えた分の体液は、体液吸収体
の縁部から滲み出してしまう。本発明の体液吸収体10
ではバックシート16に形成された補助吸収体35で上
記のように体液吸収ユニット14で吸収しきれなかった
体液を吸収する。
【0032】本発明の体液吸収体10に配置されるバッ
クシート16においては、図5に示すように水分不透過
性シート21の表面に薄い不織布31を積層してバック
シート基材30とすることが好ましい。このバックシー
ト基材30を形成する薄い不織布31は体液吸収体の技
術分野ではティッシュと呼ばれており、このティッシュ
31は通常はパルプ、レーヨンなどの繊維からなる薄い
不織布である。このティッシュ31は、水透過性を有し
ており、このティッシュ31に到達した体液は、このテ
ィッシュ31を通過してこのティッシュ31の下層に形
成されている補助吸水部材35によって吸収される。こ
のバックシートにおける補助吸水部材35は、例えば図
2および図5などに示すように樹脂フィルムからなる水
分不透過性シート21の表面に薄い不織布(ティッシ
ュ)31が積層されたバックシート基材30の水分不透
過性シート21とティッシュ31との間に形成すること
ができる。この補助吸水部材35は、水分不透過性シー
ト21とティッシュ31との間に挟まれてバックシート
基材30と一体不可分に形成されている。また、この補
助吸水部材35はバックシート基材30の表面、即ち、
ティッシュ31の表面に積層されていてもよい。
【0033】この補助吸水部材35は、織布あるいは不
織布と高分子吸水材とから形成されている。この補助吸
水部材35を形成する織布あるいは不織布は、例えば、
コットン、パルプなどの天然繊維、セルロースなどの再
生繊維、ポリアミド、ポリエステル、アクリルなどの合
成繊維から形成することができる。このような織布ある
いは不織布は、できるだけ薄いことが好ましく、この織
布あるいは不織布の厚さは、通常は0.1〜2mm、好ま
しくは0.5〜1.0mmである。この織布あるいは不織
布は、主としてこの補助吸水部材35中に含有される高
分子吸水材を保持するものであり、この織布あるいは不
織布の吸水能力は低くても差し支えない。従って、ここ
で使用される織布あるいは不織布としては、バックシー
ト全体の使用感が著しく変化しないように上記のような
範囲内の厚さを有するものを使用することが好ましい。
なお、本発明では、好ましい例として補助吸水部材35
に含有される高分子吸水材を安定に保持するために上記
のように織布あるいは不織布に高分子吸水材を含有させ
る方法を採用した例を示したが、高分子吸水材を安定に
保持できる他の方法を採用することもでき、他の方法を
採用する場合には織布あるいは不織布は必ずしも使用す
ることを必要としない場合もある。
【0034】本発明で補助吸水部材35中に含有される
高分子吸水材は、被吸収剤を水とした場合の吸水量が、
100g/g以上、好ましくは300g/g以上の吸水性を有
する吸水性の重合体である。体液は、種々の電解質を含
有するので、電解物質を含有する溶液について測定した
吸水量は、上記値よりも通常は低い値を示すこともあ
る。
【0035】このような高分子吸水材としては、原料別
に分類すると、でんぷん系吸水材(例;でんぷん/アク
リロニトリル系高分子吸水材、でんぷん/アクリル酸系
架橋型高分子吸水材、でんぷん/モノクロル酢酸塩系高
分子吸水材、でんぷん/ポリアクリル酸塩系高分子吸水
材)、セルロース系吸水材(例;セルロース/アクリロ
ニトリル系高分子吸水材、セルロース/モノクロル酢酸
塩系高分子吸水材、再生セルロースポリアクリル酸塩系
高分子給水材)、合成ポリマー系吸水材(例;アクリル
酸金属塩ポリマー系高分子吸水材、ポリアクリル酸塩系
高分子吸収剤、ポリビニルアルコール系高分子吸水材、
酢酸ビニル/(メタ)アクリル酸アルキルエステル系高
分子吸水材、ポリアクリルアミド系高分子吸水材、ポリ
オキシエチレン系高分子吸水材、ポリビニルアルコール
/ポリアクリル酸系高分子吸水材、アクリロニトリル/
酢酸ビニル系高分子吸水材、アクリロニトリル/アクリ
ル酸/N-メチロールアクリルアミド系高分子吸水材、ア
シル化ポリエチレンイミン/TDI系高分子吸水材)など
がある。本発明ではこれらの高分子吸水材を単独である
いは組み合わせて使用することができる。
【0036】本発明の体液吸収体10で使用されるバッ
クシート16を構成する補助吸水部材35には上記のよ
うな高分子吸水材が含有されているが、このバックシー
トにおける高分子吸水材の量は、電解質を含有する水溶
液(即ち、擬似体液(例えば擬似尿など))を通常は5
〜100g程度、好ましくは30〜100g程度吸収で
きる量であることが望ましい。高分子吸水材によって擬
似体液の吸収量は異なることから、高分子吸水材の使用
量はその種類によって適宜設定することができるが、例
えば高分子吸水材としてポリアクリル酸系高分子吸水材
を使用する場合には、バックシート1枚あたり、通常は
0.1〜10g、好ましくは1〜5g程度である。ま
た、他の高分子吸水材を使用する場合にも、ほぼ上記範
囲内の量の高分子吸水材を使用することができる。
【0037】即ち、本発明のバックシート16における
ティッシュ31上に体液吸収ユニットを配置して使用す
る場合、大部分の体液はこの体液吸収ユニットで吸収さ
れ、通常の場合、補助吸水部材35にまで到達する体液
の量は多い場合であっても1〜50g程度である。従っ
て、本発明の体液吸収体10を構成するバックシート1
6における補助吸水部材に含有される高分子吸水材は、
上記のようにして補助吸水部材35に達することもある
体液の量に対して1〜5倍、好ましくは3〜5倍であ
り、補助吸水部材35にまで体液が到達したとしても、
この体液は補助吸水部材35で吸収されるので、体液が
バックシート(水分不透過性シート)の表面に沿って漏
出するのを防止することができる。
【0038】この補助吸水部材35は、使用状態によっ
ても異なるが、バックシート16の全面積に対して、通
常は10〜80%、好ましくは20〜50%の範囲内に
面積になるように形成される。また、この補助吸収部材
35は、通常はバックシートの中央部に配置されるが、
バックシートの縁部に沿って配置してもよい。
【0039】なお、この補助吸水部材35中には、抗菌
剤、防黴材、消臭材、芳香剤などを配合することもでき
る。これらは補助吸収材35に配合することもできる
し、高分子吸水材中に配合することもできるし、さら
に、水分不溶性シートと積層されるティッシュに配合す
ることもできる。本発明の体液吸収体10を構成するバ
ックシート16の長手方向の縁部近傍には、図1、図
2、図4および図5に示すように、長手方向22に沿っ
て、弾性部材32が敷設されていることが好ましい。
【0040】このように縁部近傍に弾性部材32を配置
することにより、バックシート16の長手方向の縁部に
ギャザー33を形成することができる。このようにギャ
ザー33を形成することにより、このバックシート16
に体液吸収ユニットと共に使用する際にバックシート1
6の縁部が身体に密着するので、より確実に横漏れを防
止することができる。
【0041】この弾性部材32は、水分不透過性シート
21とティッシュ31との間に、紐状あるいはリボン状
の弾性部材32に張力をかけた状態で接着することによ
り配置することができるし、また、ティッシュ31の表
面に貼着することもできる。そして、この貼着の際の張
力を開放することにより、バックシート16の長手方向
22の縁部にギャザー33が形成される。
【0042】この弾性部材32は、上記のように水分不
透過性シート21とティッシュ31との間に敷設する
か、ティッシュ31の表面あるいは水分不透過性シート
21の裏面などに貼着することが好ましい。この弾性部
材32としては、天然ゴム、合成ゴムなどを含有する弾
性体を例えばひも状あるいはリボン状などの形態にして
使用することができる。
【0043】ここで使用される弾性部材32はできるだ
け薄いことが好ましく、通常この弾性部材の厚さ(ある
いは断面直径)は10〜1000μmの範囲内にある。
また、バックシート16の長手方向22の縁部には、疎
水性部材(疎水性不織布)40をバックシートの長手方
向の縁部に沿ってティッシュ31の表面に貼着すること
ができる。図2.図3および図6には、この疎水性不織
布40をバックシート16の長手方向22の縁部に位置
する端部42から所定幅で貼着し、内側に位置する端部
43は接着せずに貼着した態様が示されている。
【0044】この疎水性部材40と水分不透過性シート
21でバックシートの長手方向の縁部で直接接着してテ
ィッシュ31を挟み込み、ティッシュ31の側端部がバ
ックシートの長手方向の縁部から存在しないよう疎水性
部材40と水分不透過性シート21を接着することによ
り親水性を有するティッシュ31を伝っても縁部からの
体液の滲み出しを防止することができる(図6参照)。
【0045】ここで使用される疎水性部材として好適に
使用される疎水性不織布40は、疎水性のフィラメント
からなる不織布であり、この不織布は水と親和性がない
ので、仮に補助吸水部材35で捕捉できなかった水分が
あったとしても、この疎水性不織布40を貼着すること
により、この疎水性不織布40よりも外側に漏出しにく
くなる。特に疎水性不織布40の内側の端部43を接着
せずにバックシートから浮かせて配置することにより、
この非接着部分が内側から外側に向かう体液に対して、
所謂反しになり、この疎水性不織布40から外側への体
液の漏出を有効に防止することができる。
【0046】このような疎水性不織布は、疎水性を有す
るフィラメントから形成されているが、ここで使用され
る疎水性フィラメントとしては、フッ素化ポリオレフィ
ン、ケイ素含有単量体、ポリオレフィン、ポリエステル
などの水に対して親和性を有していない樹脂からなるフ
ィラメントから形成することができる。また、上記のよ
うなフィラメントとは異なり、本質的にフィラメントを
形成する樹脂として疎水性を示さない樹脂を用いてフィ
ラメントを調製し、このフィラメントの表面に疎水性処
理、例えばシリコン処理、フッ素樹脂コーティング、ワ
ックス処理などを施してフィラメントを疎水性にして用
いることができる。
【0047】また、通常の繊維から不織布を形成し、こ
の不織布を例えばフッ素樹脂処理、シリコン処理などの
疎水性処理することにより、この不織布を疎水性にして
使用することもできる。なお、この疎水性不織布40に
おいて不織布を用いるのが好適であるが織布であっても
よい。このような疎水性不織布の厚さは、通常は500
〜2000μm、好ましくは500〜1000μmの範囲
内にある。また、図8に示すように、反しとなる内側の
端部43の先端にさらに弾性部材50を張力をかけなが
ら貼着することにより立体ギャザーを形成することがで
き、このようにして立体ギャザーを形成することにより
吸収された体液の横漏れを効率的に防止することができ
る。なお、図8に立体ギャザーの部分を拡大して示して
ある。この図8において、他の図面の共通の部材には共
通の付け番を賦してある。
【0048】上記バックシート16と体液吸収ユニット
は図2および図3に示すように、接着剤20で接着され
ている。この接着剤20は、バックシート16の表面に
塗布されている。そして、この接着剤20は体液吸収ユ
ニットを囲繞しているティッシュ15の表面でバックシ
ート16と体液吸収ユニット14とを接着している。こ
の接着剤20は、体液吸収ユニット14が含水してもそ
の接着力が著しく低下しないように耐水性を有している
ことが好ましく、通常は水に対する溶解性を示さないホ
ットメルト型接着剤などが使用される。
【0049】本発明の体液吸収体10では、使用後にバ
ックシート16から体液吸収ユニット14を透水性表面
シート15と共に分離して処理することから、この接着
剤20は、体液吸収ユニット14をバックシート12か
ら剥離する際にバックシート側に残ることが好ましく、
従って、この接着剤20の接着強度は、体液吸収ユニッ
ト14の周囲にあるティッシュ15の破壊強度よりも高
いことが好ましい。このような接着強度を有する接着剤
20を使用することにより、体液吸収ユニット14をバ
ックシート16から剥離すると、接着剤20に接着され
ているティッシュ15の接着部分は破壊されて、バック
シート16側表面に残る。
【0050】上記のような本発明のバックシート16を
形成する構成成分は、全体が一体化されており、体液吸
収ユニット14とは別に取り扱うことができる。そし
て、本発明のバックシートを形成する構成要素である水
分不透過性シート21、補助吸水部材35、水不透過性
シート21と一体化されたティッシュ31、さらに必要
により配置される弾性部材32および疎水性不織布40
は、不燃性のものが多いと共に水に対する溶解性および
分散性を有していない。従って、例えば図7に示すよう
に、このバックシート16に、水解性の素材で形成した
体液吸収ユニット14の裏面に接着して配置して使用し
た後、廃棄の際に本発明のバックシートを体液吸収ユニ
ット14から剥離すれば、体液が吸収され、汚物が付着
している体液吸収ユニット14と不燃性で水に不溶なバ
ックシート16とを個別に処理することができる。そし
て、体液吸収ユニット14及び透水性表面シート12が
水解性を有する場合には、これらを水に投入して、水に
分散あるいは溶解させて処理することが可能になる。
【0051】即ち、バックシート16には不燃性で水に
分散あるいは溶解させて処理できない構成要素が一体化
されているおり、このバックシート16に接着して用い
られる体液吸収ユニット14および透水性表面シート1
2には、可燃性でありこうした水に不溶な成分を構成要
素を組み込まれていないから、バックシート16と、体
液吸収ユニット14および透水性表面シート12とを分
離して、これずれを個別に処理することができる。そし
て、図7に示すように、例えば体液吸収ユニット14、
例えば2mm以下の短繊維で形成することにより、この
体液吸収ユニット14を、使用後にバックシートを分離
して水中に投入すれば、この体液吸収ユニット14を水
に溶解若しくは分散させて処理することができる。
【0052】このように不燃性で水に分散しない構成要
素を一体にしたバックシートを使用して体液吸収体を形
成すると、使用後にバックシートを体液吸収ユニットか
ら剥離し、体液吸収ユニットは、可燃ごみとして若しく
は水解させて処理することが可能になり、また分離され
たバックシートは、不燃ごみとして分別して処理するこ
とが可能になる。
【0053】図5に本発明のバックシート10に体液吸
収ユニット14を配置した体液吸収体50の断面の例を
示す。なお、構成を明確にするため、実際よりも厚く示
している。また、体液吸収ユニット14が水崩壊性を有
していない場合であっても、汚物、体液を含有する水性
吸収ユニット40とバックシート10とを分離して可燃
ごみとして処理することができるので、環境にやさしく
しかも衛生的である。
【0054】また、本発明のバックシートは補助吸収部
材を有するので、仮に体液吸収ユニットで吸収しきれな
い体液がバックシートに形成されている補助吸収部材に
よってほぼ完全に吸収される。また、この補助吸収部材
によって吸収されなかった体液がある場合においてさえ
も、バックシートの縁部に敷設されている弾性部材によ
って形成されているギャザーおよび同様に縁部に形成さ
れている疎水性部材によって体液吸収体の側面からの吸
収体液の漏洩がほぼ完全に防止することができる。
【0055】上記のような本発明のバックシートは、本
発明の目的を損なわない範囲で種々改変することができ
る。例えば、本発明のバックシートには、水分不透過性
シートの表面に粘着剤層45を形成することができる。
即ち、本発明のバックシートに体液吸収ユニットを配置
し装着する際に下着などと接触する水分不透過性シート
11の表面の少なくとも一部に粘着剤層45を設けるこ
とにより、装着時の体液吸収体のずれを防止することが
できる。この粘着剤層45はバックシートの裏面全面に
形成することもできるし、その一部に形成することもで
きる。このような粘着剤層を形成した場合には、この粘
着剤層の表面に剥離紙(図示なし)を貼着することが好
ましい。この剥離紙は、少なくとも粘着剤層45を覆う
大きさであればよく、この剥離紙をバックシート16と
同等若しくはバックシートよりも若干大きく形成して本
発明のバックシートを有する体液吸収体を取り替えて装
着する際に使用済みの体液吸収体を囲繞して廃棄する際
の囲繞体とすることもできる。
【0056】なお、上記の説明では、体液吸収体につい
て紙おむつを例にして説明したが、紙おむつのほかに、
生理用ナプキン、おりものシート、失禁パット、母乳パ
ット、ペットのトイレ用シート等のような人体等からの
分泌物を吸収する吸収体についても同様に構成すること
ができる。
【0057】
【発明の効果】本発明の透水性表面シートおよび体液吸
収ユニットと、バックシートとを分離することができ
る。そして、バックシートには、不燃物を中心とした水
に対して水解性を示さない構成要素が一体化されてお
り、一方、体液吸収ユニットおよび透水性表面シートは
可燃性で、かつ水解性を有する素材で形成することが可
能であり、両者を分別処理することが可能である。さら
に、体液吸収ユニットおよび透水性表面シートを水解性
素材で形成することにより、使用後に体液吸収ユニット
および透水性表面シートを、バックシートから分離して
水洗処理することが可能になる。
【0058】また、本発明で使用されるバックシート
は、補助吸水部材と水分不透過性シートとが一体に形成
されていることから、体液吸収ユニットに過剰な体液が
供給された場合であってもこの補助吸水部材によって余
剰の体液を吸収することができる。従って、このバック
シートを用いることにより、体液吸収体の側縁部からの
体液の漏洩を有効に防止することができる。そして、バ
ックシートに補助吸水部材を一体に配置することによ
り、もしもの場合の余剰吸水能力をこの補助吸水部材に
委ねることができるので、嵩高な体液吸収ユニットを通
常の使用状態に併せて薄く形成することができる。従っ
て、このバックシートを用いることにより、体液吸収体
全体の厚さを薄くすることができる。
【0059】また、このバックシートは体液吸収ユニッ
トから分離することができる。従って、汚物が付着ある
いは体液が吸収されている体液吸収ユニットと、水分不
透過性シートとして合成樹脂フィルムを有するバックシ
ートとを別々に処理することができる。このようにバッ
クシートと体液吸収ユニットとを分離可能にすることに
より、分別してごみを処理することができ、さらに体液
吸収ユニットを水解性繊維を用いて形成して使用後にバ
ックシートから分離した体液吸収ユニットを水に投じて
水解させて処理すると共に、樹脂フィルムを有するバッ
クシートは不燃ごみとして処理することも可能になる。
【0060】さらに、本発明の体液吸収体の透水性表面
シートなどを形成することが可能な水解性不織布は、水
性バインダーを用いることなく形成することが可能であ
り、従って、アルカリ成分が解離しないので、皮膚に対
して刺激性が少なく、例えば抵抗力の低い皮膚に対して
も安全で、殊に乳幼児が使用しても皮膚の炎症などを引
き起こしにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1に本発明の体液吸収体の一例である紙お
むつの例を示す。
【図2】 図2は図1におけるA−A断面図である。
【図3】 図3はB−B断面図である。
【図4】 図4は、本発明の体液吸収体におけるバック
シートを示す斜視図である。
【図5】 図5は、図4に示すバックシートにおけるC-
C断面図である。
【図6】 図6は、バックシートの他の態様を示す断面
図である。
【図7】 図7は、体液吸収体を使用後につまみ部を形
成する破断線から吸収ユニットをバックシートと分離す
る状態を示す斜視図である。
【図8】 図8は、立体ギャザーを設けた態様を模式的
に示す図である。
【符号の説明】
10・・・体液吸収体 12・・・透水性表面シート 14・・・体液吸収ユニット 15・・・ティッシュ 16・・・バックシーt 18・・・破断線 19・・・つまみ部 20・・・接着剤 21・・・水分不透過性シート 31・・・ティッシュ 32・・・弾性部材 33・・・ギャザー 40・・・疎水性不織布 50・・・弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/539 Fターム(参考) 3B029 BA12 BC02 BC03 BC06 BC07 BD12 BD13 BD14 BD17 BD19 BD21 4C003 AA08 AA12 AA18 BA09 CA05 CA06 DA01 DA08 FA01 HA04 4C098 CC03 CC10 CC12 CC15 CC16 DD05 DD10 DD22 DD23 DD24 DD26 DD28

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透水性表面シート、体液吸収ユニットお
    よびバックシートとがこの順序で一体に積層された積層
    構造を少なくとも有する体液吸収体であり、該体液吸収
    ユニットが透水性表面シート共に、バックシートから剥
    離可能に積層されていることを特徴とする体液吸収体。
  2. 【請求項2】 上記バックシートと体液吸収ユニットと
    が剥離可能に接着剤により接着されており、かつ該接着
    剤が、該体液吸収ユニットを透水性表面シートと共にバ
    ックシートから剥離する際にバックシートの表面に残る
    ようにバックシート表面に塗設されていることを特徴と
    する請求項第1項記載の体液吸収体。
  3. 【請求項3】 上記体液吸収ユニットが、パルプ体と該
    パルプ体を囲繞する表層材とを有することを特徴とする
    請求項第1項記載の体液吸収体。
  4. 【請求項4】 上記接着剤の接着強度が、体液吸収ユニ
    ットを形成する表層材の表面破壊強度よりも高いことを
    特徴とする請求項第1項または第3項記載の体液吸収
    体。
  5. 【請求項5】 上記体液吸収ユニットの端部に、該体液
    吸収ユニットをバックシートから引き剥がすための引き
    剥がしつまみ部が形成されていることを特徴とする請求
    項第1項記載の体液吸収体。
  6. 【請求項6】 上記バックシートが、水分不透過性シー
    トと、該水分不透過性シートと一体に形成された補助吸
    水部材とを有し、該補助吸水部材中には高分子吸水材が
    含有されていることを特徴とする請求項第1項記載の体
    液吸収体。
  7. 【請求項7】 上記バックシートが水分不透過性シート
    と薄層不織布とが積層されたバックシート基材とを有
    し、補助吸収部材が、上記水不透過性シートと薄層不織
    布との間に、バックシート基材と一体不可分に配置され
    ていることを特徴とする請求項第1項記載の体液吸収
    体。
  8. 【請求項8】 上記バックシートの長さ方向の縁部近傍
    に弾性部材が張設されていることを特徴とする請求項第
    1項記載の体液吸収体。
  9. 【請求項9】 上記バックシートの長手方向の縁部近傍
    に沿って、疎水性部材が張設されていることを特徴とす
    る請求項第1項記載の体液吸収体。
  10. 【請求項10】 上記弾性部材が、水分不透過性シート
    と薄層不織布との間に水分不透過性シートと一体不可分
    に張設されていることを特徴とする請求項第8項記載の
    体液吸収体。
  11. 【請求項11】 上記バックシートが、透湿性を有する
    ことを特徴とする請求項第1項記載の体液吸収体。
  12. 【請求項12】 上記バックシートを形成する水分不透
    過性シートが、ポリエチレン、ポリエステルおよびポリ
    塩化ビニルよりなる群から選ばれる少なくとも一種類の
    合成樹脂からなるフィルムから形成されていることを特
    徴とする請求項第7項記載の体液吸収体。
  13. 【請求項13】 上記バックシートを形成する補助吸水
    部材が、不織布あるいは織布と該不織布あるいは織布に
    含有された高分子吸水材とからなることを特徴とする請
    求項第7項記載の体液吸収体。
  14. 【請求項14】 上記体液吸収体のバックシートの体液
    吸収ユニットが配置される面と反対の面に粘着剤層が形
    成されていることを特徴とする請求項第1項記載の体液
    吸収体。
  15. 【請求項15】 上記体液吸収体が、使い捨て紙おむつ
    であることを特徴とする請求項第1項乃至第14項のい
    ずれかの項記載の体液吸収体。
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