JP2002003298A - 酸化物単結晶の作製方法 - Google Patents
酸化物単結晶の作製方法Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属Gaを用いて、白金坩堝を破損させるこ
となく、安価で良好な酸化物単結晶の作製方法を提供す
る。 【解決手段】 金属Ga及び酸化化合物からなる原料混
合物3を乾式混合した後、空気中で、熱処理温度500
℃〜1000℃で熱処理し、引き続いて、酸素中で、熱
処理温度1300℃〜1400℃で熱処理を行って、原
料混合物3中にGa2O3を形成して粉末状の原料酸化物
5を作製した後、この原料酸化物5を焼成して粉末結晶
6を作製し、更に、この粉末結晶6を溶融して融液13
を作製し、次に、チョクラルスキー法により、この融液
13を用いて、酸化物単結晶14の引き上げを行う。
となく、安価で良好な酸化物単結晶の作製方法を提供す
る。 【解決手段】 金属Ga及び酸化化合物からなる原料混
合物3を乾式混合した後、空気中で、熱処理温度500
℃〜1000℃で熱処理し、引き続いて、酸素中で、熱
処理温度1300℃〜1400℃で熱処理を行って、原
料混合物3中にGa2O3を形成して粉末状の原料酸化物
5を作製した後、この原料酸化物5を焼成して粉末結晶
6を作製し、更に、この粉末結晶6を溶融して融液13
を作製し、次に、チョクラルスキー法により、この融液
13を用いて、酸化物単結晶14の引き上げを行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学材料、圧電材
料として用いられる酸化物単結晶の作製方法に関する。
料として用いられる酸化物単結晶の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックや酸化物単結晶等の酸化物材
料は、電子デバイス分野には、不可欠となっている。セ
ラミックは、パッケージや圧電セラミック等に、酸化物
単結晶は、圧電デバイス、レーザ素子及びその他の光学
応用等といった幅広いエレクトロニクスのキーデバイス
として利用されている。一般的に、前記酸化物単結晶
は、酸素を含む複合酸化物からなり、高品質化や従来と
は性質の異なる新機能化を目ざした研究開発が盛んに行
われている。例えば、Y−Alガーネット(以下、YA
Gという)、Li−Ta−O(以下、LTという)及び
Li−Nb−O(以下、LNという)といった酸化物単
結晶は、その代表的なものである。
料は、電子デバイス分野には、不可欠となっている。セ
ラミックは、パッケージや圧電セラミック等に、酸化物
単結晶は、圧電デバイス、レーザ素子及びその他の光学
応用等といった幅広いエレクトロニクスのキーデバイス
として利用されている。一般的に、前記酸化物単結晶
は、酸素を含む複合酸化物からなり、高品質化や従来と
は性質の異なる新機能化を目ざした研究開発が盛んに行
われている。例えば、Y−Alガーネット(以下、YA
Gという)、Li−Ta−O(以下、LTという)及び
Li−Nb−O(以下、LNという)といった酸化物単
結晶は、その代表的なものである。
【0003】また、「Sov.Phys.Dokl.2
7(6),June 1982,434.B.V.Mi
ll et al」に記載されているように、Ca3G
a2Ge4O14と同じ構造を有する多数の置換体材料が見
出され、新機能を有する圧電材料としての応用が期待さ
れる。特に、La3Ga5SiO14やLa3Ta0.5Ga
5.5O14、La3Nb0.5Ga5.5O14等のGaを含む酸化
物単結晶は、デジタル応用の通信デバイスとして開発が
急がれている。通常、これらの酸化物単結晶を作製する
ためには、La2O3、Ga2O3、SiO2、Ta2O5及
びNb酸化物が原料として用いられる。
7(6),June 1982,434.B.V.Mi
ll et al」に記載されているように、Ca3G
a2Ge4O14と同じ構造を有する多数の置換体材料が見
出され、新機能を有する圧電材料としての応用が期待さ
れる。特に、La3Ga5SiO14やLa3Ta0.5Ga
5.5O14、La3Nb0.5Ga5.5O14等のGaを含む酸化
物単結晶は、デジタル応用の通信デバイスとして開発が
急がれている。通常、これらの酸化物単結晶を作製する
ためには、La2O3、Ga2O3、SiO2、Ta2O5及
びNb酸化物が原料として用いられる。
【0004】これらの酸化物単結晶の作製には、Ga2
O3が多量に用いられるが、Ga2O3は、単価が高いの
で、これらの酸化物単結晶の製造コストを上昇させる。
そこで、比較的安価に6N(純度99.9999%)以
上の高純度な金属Gaが入手できることから、この金属
Gaを酸化させてGa2O3を作製して、このGa2O3を
用いて酸化物単結晶の製造コストを低下させることが試
みられている。
O3が多量に用いられるが、Ga2O3は、単価が高いの
で、これらの酸化物単結晶の製造コストを上昇させる。
そこで、比較的安価に6N(純度99.9999%)以
上の高純度な金属Gaが入手できることから、この金属
Gaを酸化させてGa2O3を作製して、このGa2O3を
用いて酸化物単結晶の製造コストを低下させることが試
みられている。
【0005】金属Gaを用いた酸化物単結晶は、以下の
ようにして作製される。まず始めに、金属Gaを融点以
上に加熱して溶融した後、原料粉末を乳鉢に入れて原料
混合物を作製する。この後、この原料混合物を白金坩堝
に入れて、酸素を含む空気中で熱処理を行って、金属G
aの酸化と共に、原料混合物間の反応を行って粉末状の
原料酸化物を作製する。次に、この原料酸化物を白金坩
堝に入れて、溶融して融液とした後、この融液を用いて
チョクラルスキー法により酸化物単結晶の引き上げを行
う。
ようにして作製される。まず始めに、金属Gaを融点以
上に加熱して溶融した後、原料粉末を乳鉢に入れて原料
混合物を作製する。この後、この原料混合物を白金坩堝
に入れて、酸素を含む空気中で熱処理を行って、金属G
aの酸化と共に、原料混合物間の反応を行って粉末状の
原料酸化物を作製する。次に、この原料酸化物を白金坩
堝に入れて、溶融して融液とした後、この融液を用いて
チョクラルスキー法により酸化物単結晶の引き上げを行
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属G
aの酸化を空気中で行った場合、空気中の酸素は、十分
多くないため、金属Ga全体が酸化されず、未反応の金
属Gaが形成される。また、Ga2O3以外にGa2Oが
形成され、このGa2Oが、揮発性であるので、空気中
に放出されてしまう。このため、粉末状の原料酸化物
は、Gaが不足した組成となり、チョクラルスキー法で
結晶の引き上げを行って作製される酸化物単結晶は、化
学量論的な組成を得ることができなくなるといった問題
を生じていた。
aの酸化を空気中で行った場合、空気中の酸素は、十分
多くないため、金属Ga全体が酸化されず、未反応の金
属Gaが形成される。また、Ga2O3以外にGa2Oが
形成され、このGa2Oが、揮発性であるので、空気中
に放出されてしまう。このため、粉末状の原料酸化物
は、Gaが不足した組成となり、チョクラルスキー法で
結晶の引き上げを行って作製される酸化物単結晶は、化
学量論的な組成を得ることができなくなるといった問題
を生じていた。
【0007】この不具合を解消するために、金属Gaの
酸化と共に原料混合物の反応を純粋な酸素中で行うこと
が考えられた。この場合、酸素は活性であるので、金属
Gaと激しく反応して、Ga2Oを形成することなく、
Ga2O3を加速度的に形成する。しかし、この反応熱に
よって発生する温度は、約1800℃となり、白金坩堝
の融点は、1770℃であるので、この白金坩堝が溶け
てしまうといった問題を生じていた。
酸化と共に原料混合物の反応を純粋な酸素中で行うこと
が考えられた。この場合、酸素は活性であるので、金属
Gaと激しく反応して、Ga2Oを形成することなく、
Ga2O3を加速度的に形成する。しかし、この反応熱に
よって発生する温度は、約1800℃となり、白金坩堝
の融点は、1770℃であるので、この白金坩堝が溶け
てしまうといった問題を生じていた。
【0008】そこで、本発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、金属Gaを用いて、白
金坩堝を破損させることなく、安価で化学量論組成を有
した酸化物単結晶の作製方法を提供することを目的とす
る。
解消するためになされたもので、金属Gaを用いて、白
金坩堝を破損させることなく、安価で化学量論組成を有
した酸化物単結晶の作製方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化物単結晶の
作製方法の第1の発明は、金属Ga及び酸化化合物から
なる原料混合物を乾式混合した後、空気中で、熱処理温
度500℃〜1000℃で熱処理し、引き続いて、酸素
中で、熱処理温度1300℃〜1400℃で熱処理を行
って、前記原料混合物中にGa2O3を形成して粉末状の
原料酸化物を作製した後、この原料酸化物を焼成して粉
末結晶を作製し、更にこの粉末結晶を溶融して融液を作
製し、次に、チョクラルスキー法により、この融液を用
いて、酸化物単結晶の引き上げを行うことを特徴とす
る。第3の発明は、請求項1又は2記載の酸化物単結晶
の作製方法において、前記粉末結晶は、La3Ta0.5G
a5.5O14、La3Ga5SiO14、La3Nb0.5Ga5.5
O14であることを特徴とする。
作製方法の第1の発明は、金属Ga及び酸化化合物から
なる原料混合物を乾式混合した後、空気中で、熱処理温
度500℃〜1000℃で熱処理し、引き続いて、酸素
中で、熱処理温度1300℃〜1400℃で熱処理を行
って、前記原料混合物中にGa2O3を形成して粉末状の
原料酸化物を作製した後、この原料酸化物を焼成して粉
末結晶を作製し、更にこの粉末結晶を溶融して融液を作
製し、次に、チョクラルスキー法により、この融液を用
いて、酸化物単結晶の引き上げを行うことを特徴とす
る。第3の発明は、請求項1又は2記載の酸化物単結晶
の作製方法において、前記粉末結晶は、La3Ta0.5G
a5.5O14、La3Ga5SiO14、La3Nb0.5Ga5.5
O14であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態における
酸化物単結晶の作製方法について図1、2及び表1を用
いて説明する。本発明の実施形態では、代表的な酸化物
単結晶としてLa3Ta0.5Ga5.5O1 4(以下、LTG
という)を取り上げて説明する。図1は、本発明の実施
形態における原料混合物から粉末結晶を作製するまでの
作製方法を示し、(A)は、原料混合物を作製する工程
図、(B)は、原料酸化物を作製する工程図、(C)
は、粉末結晶を作製する工程図である。図2は、酸化物
単結晶の作製に用いられる高周波誘導加熱型のチョクラ
ルスキー炉を示す断面図である。まず始めに、図1
(A)に示すように、純度4N(99.99%)のLa
2O3粉末、Ta2O5粉末及び純度6N(99.9999
%)の金属Ga粉末(粒径1mm〜5mm)をそれぞ
れ、146.6g、33.1g及び115.0g秤量す
る。
酸化物単結晶の作製方法について図1、2及び表1を用
いて説明する。本発明の実施形態では、代表的な酸化物
単結晶としてLa3Ta0.5Ga5.5O1 4(以下、LTG
という)を取り上げて説明する。図1は、本発明の実施
形態における原料混合物から粉末結晶を作製するまでの
作製方法を示し、(A)は、原料混合物を作製する工程
図、(B)は、原料酸化物を作製する工程図、(C)
は、粉末結晶を作製する工程図である。図2は、酸化物
単結晶の作製に用いられる高周波誘導加熱型のチョクラ
ルスキー炉を示す断面図である。まず始めに、図1
(A)に示すように、純度4N(99.99%)のLa
2O3粉末、Ta2O5粉末及び純度6N(99.9999
%)の金属Ga粉末(粒径1mm〜5mm)をそれぞ
れ、146.6g、33.1g及び115.0g秤量す
る。
【0011】金属Gaを予め約60℃に保たれた容器1
内に入れ、Ga溶液を作製し、このGa溶液にLa2O3
粉末、Ta2O5粉末を加える。金属Gaの融点は、約3
0℃であるので、このGaの融解は、数分程度で完了す
る。更に、セラミックボール2を容器1内に入れて、G
a溶液と共にLa2O3粉末、Ta2O5粉末を乾式混合し
て、粉末状の原料混合物3を作製する。
内に入れ、Ga溶液を作製し、このGa溶液にLa2O3
粉末、Ta2O5粉末を加える。金属Gaの融点は、約3
0℃であるので、このGaの融解は、数分程度で完了す
る。更に、セラミックボール2を容器1内に入れて、G
a溶液と共にLa2O3粉末、Ta2O5粉末を乾式混合し
て、粉末状の原料混合物3を作製する。
【0012】次に、図1(B)に示すように、坩堝4中
に原料混合物3を入れ、所定雰囲気ガス中で所定温度の
熱処理を行って、原料酸化物5を作製する。
に原料混合物3を入れ、所定雰囲気ガス中で所定温度の
熱処理を行って、原料酸化物5を作製する。
【0013】ここで、原料混合物3の熱処理において、
空気中で500℃〜1000℃の熱処理温度で熱処理を
行った後、雰囲気ガスとして酸素を用い、熱処理温度を
1000℃〜1400℃の範囲に変化させて原料混合物
3の熱処理を行って、試料1乃至試料5の原料酸化物5
を作製して、金属Gaが全てGa2O3に変化する最適な
原料酸化物5の作製条件について調べた。なお、空気中
で500℃〜1000℃の熱処理温度で熱処理を行うの
は、金属Gaの酸化の始まる温度が500℃であり、1
000℃以上では酸素が不足すると金属GaがGa2O3
にならず、Ga2Oとなり揮発してしまうためである。
空気中で500℃〜1000℃の熱処理温度で熱処理を
行った後、雰囲気ガスとして酸素を用い、熱処理温度を
1000℃〜1400℃の範囲に変化させて原料混合物
3の熱処理を行って、試料1乃至試料5の原料酸化物5
を作製して、金属Gaが全てGa2O3に変化する最適な
原料酸化物5の作製条件について調べた。なお、空気中
で500℃〜1000℃の熱処理温度で熱処理を行うの
は、金属Gaの酸化の始まる温度が500℃であり、1
000℃以上では酸素が不足すると金属GaがGa2O3
にならず、Ga2Oとなり揮発してしまうためである。
【0014】金属Gaが全てGa2O3に変化したことは
以下のようにしてわかる。即ち、原料混合物3中のLa
2O3粉末、Ta2O5粉末は、熱処理によって変化しない
が、金属GaはGa2O3に変化するので、原料混合物3
と原料酸化物5との間には重量変化を生じる。金属Ga
が全てGa2O3に変化すると、原料酸化物5の重量は原
料混合物3に対する重量比が+13.4%となることが
理論的にわかっているので、原料酸化物5の重量が原料
混合物3の重量よりも+13.4%増加していれば、金
属Gaが全てGa2O3に変化したことがわかる。
以下のようにしてわかる。即ち、原料混合物3中のLa
2O3粉末、Ta2O5粉末は、熱処理によって変化しない
が、金属GaはGa2O3に変化するので、原料混合物3
と原料酸化物5との間には重量変化を生じる。金属Ga
が全てGa2O3に変化すると、原料酸化物5の重量は原
料混合物3に対する重量比が+13.4%となることが
理論的にわかっているので、原料酸化物5の重量が原料
混合物3の重量よりも+13.4%増加していれば、金
属Gaが全てGa2O3に変化したことがわかる。
【0015】その結果を表1に示す。表1は、原料混合
物を処理する雰囲気ガス及び熱処理温度を変化させた時
の重量変化を示す表である。
物を処理する雰囲気ガス及び熱処理温度を変化させた時
の重量変化を示す表である。
【0016】
【表1】
【0017】表1中、重量比とは、原料混合物3の重量
に対する原料酸化物5の重量である。試料1、2、3
は、熱処理温度1000℃、1100℃、1200℃で
原料混合物3の熱処理を行った場合であるが、重量比は
いずれも13.4%以下であり、一部の金属Gaが酸化
されず、原料酸化物5中に未反応の金属Gaがあること
がわかる。これに対して、試料4、5は、熱処理温度1
300℃、1400℃で原料混合物3の熱処理を行った
場合であるが、重量比は+13.4%であり、全ての金
属GaがGa2O3に変わったことがわかる。
に対する原料酸化物5の重量である。試料1、2、3
は、熱処理温度1000℃、1100℃、1200℃で
原料混合物3の熱処理を行った場合であるが、重量比は
いずれも13.4%以下であり、一部の金属Gaが酸化
されず、原料酸化物5中に未反応の金属Gaがあること
がわかる。これに対して、試料4、5は、熱処理温度1
300℃、1400℃で原料混合物3の熱処理を行った
場合であるが、重量比は+13.4%であり、全ての金
属GaがGa2O3に変わったことがわかる。
【0018】このように、原料混合物3を空気中で、熱
処理温度500℃〜1000℃で原料混合物3の熱処理
を行った後、酸素中で熱処理温度1300℃〜1400
℃で熱処理を行うと、金属Gaが全てGa2O3に変化し
た原料酸化物5が得られることがわかる。
処理温度500℃〜1000℃で原料混合物3の熱処理
を行った後、酸素中で熱処理温度1300℃〜1400
℃で熱処理を行うと、金属Gaが全てGa2O3に変化し
た原料酸化物5が得られることがわかる。
【0019】次に、図1(C)に示すように、上記のよ
うにして作製された原料酸化物5を坩堝4に入れて、酸
素中、熱処理温度1450℃〜1500℃で焼成して、
結晶粉末6を作製する。ここで、熱処理温度1450℃
とは、LTG結晶の合成温度であり、熱処理温度150
0℃とは、LTG結晶の融点である。この粉末結晶6を
X線回折で分析したところ、LTGのピークが観察さ
れ、LTG粉末が得られていることが確認された。
うにして作製された原料酸化物5を坩堝4に入れて、酸
素中、熱処理温度1450℃〜1500℃で焼成して、
結晶粉末6を作製する。ここで、熱処理温度1450℃
とは、LTG結晶の合成温度であり、熱処理温度150
0℃とは、LTG結晶の融点である。この粉末結晶6を
X線回折で分析したところ、LTGのピークが観察さ
れ、LTG粉末が得られていることが確認された。
【0020】更に、粉末結晶6を坩堝4に溶かし込んで
融液を作製して、この融液を用いてチョクラルスキー法
により、結晶の引き上げを行ないLTG結晶を得る。
融液を作製して、この融液を用いてチョクラルスキー法
により、結晶の引き上げを行ないLTG結晶を得る。
【0021】ここで、チョクラルスキー法によるLTG
結晶の作製方法について図2を用いて説明する。図2に
示すように、チョクラルスキー炉7は、加熱用の高周波
コイル8が石英管9の外周囲に設けられ、この石英管9
の内側には、複数の保温筒10に囲まれて、イリジウム
(Ir)製の坩堝11が配置されている。高周波コイル
8の上端部と坩堝11の上端部の高さは、ほぼ揃えられ
ている。
結晶の作製方法について図2を用いて説明する。図2に
示すように、チョクラルスキー炉7は、加熱用の高周波
コイル8が石英管9の外周囲に設けられ、この石英管9
の内側には、複数の保温筒10に囲まれて、イリジウム
(Ir)製の坩堝11が配置されている。高周波コイル
8の上端部と坩堝11の上端部の高さは、ほぼ揃えられ
ている。
【0022】坩堝11の大きさは、例えば、作製しよう
とする結晶の径の約倍の大きさの内径を有するものを用
いる。石英管9中央上部には、一定速度で回転しなが
ら、かつ、一定速度で引き上げられる引き上げ棒12が
備えられている。LTG結晶の作製方法は、以下のよう
にして行う。坩堝11の中に粉末結晶6を入れ、加熱溶
融して、融液13を作製する。この時の加熱温度は約1
500℃とする。次に、LTGの種結晶を引き上げ棒1
2の下端に固定し、引き上げ棒12を10rpm〜20
rpmの回転速度でゆっくり回転させながら、1〜3m
m/hの速度で種結晶を引き上げて、LTG結晶14を
作製する。
とする結晶の径の約倍の大きさの内径を有するものを用
いる。石英管9中央上部には、一定速度で回転しなが
ら、かつ、一定速度で引き上げられる引き上げ棒12が
備えられている。LTG結晶の作製方法は、以下のよう
にして行う。坩堝11の中に粉末結晶6を入れ、加熱溶
融して、融液13を作製する。この時の加熱温度は約1
500℃とする。次に、LTGの種結晶を引き上げ棒1
2の下端に固定し、引き上げ棒12を10rpm〜20
rpmの回転速度でゆっくり回転させながら、1〜3m
m/hの速度で種結晶を引き上げて、LTG結晶14を
作製する。
【0023】以上のように、金属Ga、La2O3粉末及
びTa2O5粉末からなる原料混合物3を乾式混合した
後、この原料混合物3を空気中で500℃〜1000℃
の熱処理温度で熱処理し、次に、酸素中で1300℃〜
1400℃の熱処理温度で熱処理を行って、Ga2O3を
形成すると共に原料酸化物5を作製した後、この原料酸
化物5を1450℃〜1500℃の熱処理温度で焼成し
て粉末結晶6を作製し、チョクラルスキー法により、こ
の粉末結晶6を溶融して融液13を作製し、この融液1
3を用いて、結晶の引き上げを行うので、高価なGa2
O3を用いる必要がないので、安価で化学量論組成を有
したLTG結晶14を作製することができる。このよう
にして作製したLTG結晶14の原料価格は、従来のG
a2O3を原料に用いて作製した場合の約1/2にするこ
とができる。
びTa2O5粉末からなる原料混合物3を乾式混合した
後、この原料混合物3を空気中で500℃〜1000℃
の熱処理温度で熱処理し、次に、酸素中で1300℃〜
1400℃の熱処理温度で熱処理を行って、Ga2O3を
形成すると共に原料酸化物5を作製した後、この原料酸
化物5を1450℃〜1500℃の熱処理温度で焼成し
て粉末結晶6を作製し、チョクラルスキー法により、こ
の粉末結晶6を溶融して融液13を作製し、この融液1
3を用いて、結晶の引き上げを行うので、高価なGa2
O3を用いる必要がないので、安価で化学量論組成を有
したLTG結晶14を作製することができる。このよう
にして作製したLTG結晶14の原料価格は、従来のG
a2O3を原料に用いて作製した場合の約1/2にするこ
とができる。
【0024】これと同様にして、金属Ga,CaCO3
及びGeO2を用いてCa3Ga2Ge 4O14の粉末結晶、
金属Ga,La2O3及びSiO2を用いてLa3Ga5S
iO14の粉末結晶、金属Ga,La2O3及びNb2O5を
用いてLa3Nb0.5Ga5.5O1 4の粉末結晶を作製し、
これらの粉末結晶を溶融して融液を作製し、この融液を
用いて、チョクラルスキー法により、これらの結晶を作
製することもできる。また、金属GaとGd2O3を用い
てGd−Gaガーネット(GGG)や金属Ga,Gd2
O3及びY2O3を用いてGd−Y−Gaガーネット(G
YGG)のガーネット構造を有する結晶を安価に作製す
ることもできる。
及びGeO2を用いてCa3Ga2Ge 4O14の粉末結晶、
金属Ga,La2O3及びSiO2を用いてLa3Ga5S
iO14の粉末結晶、金属Ga,La2O3及びNb2O5を
用いてLa3Nb0.5Ga5.5O1 4の粉末結晶を作製し、
これらの粉末結晶を溶融して融液を作製し、この融液を
用いて、チョクラルスキー法により、これらの結晶を作
製することもできる。また、金属GaとGd2O3を用い
てGd−Gaガーネット(GGG)や金属Ga,Gd2
O3及びY2O3を用いてGd−Y−Gaガーネット(G
YGG)のガーネット構造を有する結晶を安価に作製す
ることもできる。
【0025】
【発明の効果】本発明の酸化物単結晶の作製方法によれ
ば、金属Ga及び酸化化合物からなる原料混合物を乾式
混合した後、空気中で、熱処理温度500℃〜1000
℃で熱処理し、引き続いて、酸素中で、熱処理温度13
00℃〜1400℃で熱処理を行って、前記原料混合物
中にGa2O3を形成して粉末状の原料酸化物を作製した
後、この原料酸化物を焼成して粉末結晶を作製し、更に
この粉末結晶を溶融して融液を作製し、次に、チョクラ
ルスキー法により、この融液を用いて、酸化物単結晶の
引き上げを行うので、高価なGa2O3を用いる必要がな
いので、安価で化学量論組成を有した酸化物単結晶を作
製することができる。
ば、金属Ga及び酸化化合物からなる原料混合物を乾式
混合した後、空気中で、熱処理温度500℃〜1000
℃で熱処理し、引き続いて、酸素中で、熱処理温度13
00℃〜1400℃で熱処理を行って、前記原料混合物
中にGa2O3を形成して粉末状の原料酸化物を作製した
後、この原料酸化物を焼成して粉末結晶を作製し、更に
この粉末結晶を溶融して融液を作製し、次に、チョクラ
ルスキー法により、この融液を用いて、酸化物単結晶の
引き上げを行うので、高価なGa2O3を用いる必要がな
いので、安価で化学量論組成を有した酸化物単結晶を作
製することができる。
【図1】本発明の実施形態における原料混合物から粉末
結晶を作製するまでの作製方法を示し、(A)は、原料
混合物を作製する工程図、(B)は、原料酸化物を作製
する工程図、(C)は、粉末結晶を作製する工程図であ
る。
結晶を作製するまでの作製方法を示し、(A)は、原料
混合物を作製する工程図、(B)は、原料酸化物を作製
する工程図、(C)は、粉末結晶を作製する工程図であ
る。
【図2】本発明の実施形態における酸化物単結晶の作製
方法に用いられる高周波誘導加熱型のチョクラルスキー
炉を示す断面図である。
方法に用いられる高周波誘導加熱型のチョクラルスキー
炉を示す断面図である。
1…容器、2…セラミックボール、3…原料混合物、
4、11…坩堝、5…原料酸化物、6…粉末結晶、7…
チョクラルスキー炉、8…高周波コイル、9…石英管、
10…保温筒、12…引き上げ棒、13…融液、14…
LTG結晶(酸化物単結晶)
4、11…坩堝、5…原料酸化物、6…粉末結晶、7…
チョクラルスキー炉、8…高周波コイル、9…石英管、
10…保温筒、12…引き上げ棒、13…融液、14…
LTG結晶(酸化物単結晶)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/24 H01L 41/22 A
Claims (3)
- 【請求項1】金属Ga及び酸化化合物からなる原料混合
物を乾式混合した後、空気中で、熱処理温度500℃〜
1000℃で熱処理し、引き続いて、酸素中で、熱処理
温度1300℃〜1400℃で熱処理を行って、前記原
料混合物中にGa2O3を形成して粉末状の原料酸化物を
作製した後、この原料酸化物を焼成して粉末結晶を作製
し、更にこの粉末結晶を溶融して融液を作製し、次に、
チョクラルスキー法により、この融液を用いて、酸化物
単結晶の引き上げを行うことを特徴とする酸化物単結晶
の作製方法。 - 【請求項2】前記粉末結晶は、前記原料酸化物を酸素雰
囲気中で、熱処理温度1450℃〜1500℃で熱処理
を行って作製されることを特徴とする請求項1記載の酸
化物単結晶の作製方法。 - 【請求項3】前記粉末結晶は、La3Ta0.5Ga5.5O
14、La3Ga5SiO14、La3Nb 0.5Ga5.5O14で
あることを特徴とする請求項1又は2記載の酸化物単結
晶の作製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000182665A JP2002003298A (ja) | 2000-06-19 | 2000-06-19 | 酸化物単結晶の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000182665A JP2002003298A (ja) | 2000-06-19 | 2000-06-19 | 酸化物単結晶の作製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002003298A true JP2002003298A (ja) | 2002-01-09 |
Family
ID=18683383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000182665A Pending JP2002003298A (ja) | 2000-06-19 | 2000-06-19 | 酸化物単結晶の作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002003298A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2349548C1 (ru) * | 2007-08-03 | 2009-03-20 | Георгий Георгиевич Кознов | Способ получения ультрадисперсного оксида галлия |
| WO2024053010A1 (ja) * | 2022-09-07 | 2024-03-14 | 住友電気工業株式会社 | 高純度三酸化二ガリウムおよびその製造方法 |
-
2000
- 2000-06-19 JP JP2000182665A patent/JP2002003298A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2349548C1 (ru) * | 2007-08-03 | 2009-03-20 | Георгий Георгиевич Кознов | Способ получения ультрадисперсного оксида галлия |
| WO2024053010A1 (ja) * | 2022-09-07 | 2024-03-14 | 住友電気工業株式会社 | 高純度三酸化二ガリウムおよびその製造方法 |
| JPWO2024053010A1 (ja) * | 2022-09-07 | 2024-03-14 | ||
| JP7803423B2 (ja) | 2022-09-07 | 2026-01-21 | 住友電気工業株式会社 | 高純度三酸化二ガリウムおよびその製造方法 |
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