JP2002017272A - 粒状食品入り酸性ゾル状食品及びその製造法 - Google Patents
粒状食品入り酸性ゾル状食品及びその製造法Info
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Abstract
実や野菜、胡麻等の種子、胡椒等の香辛料、パルプやフ
ァイバー等の粒状食品を均一に分散させ、長期保存して
も粒状食品が沈殿または浮上したりしない長期安定な粒
状食品入り酸性ゾル状食品を提供する。 【解決手段】 酸性ゾル状食品中に、脱アシル型ジェラ
ンガム、ι−カラギナン及び可溶性カルシウム塩を含
む。
Description
グ、たれ等の酸性ゾル状食品に、例えば小さくカットし
たゼリー等のゲル状の粒状食品、または、柑橘果実のさ
のう、混濁果汁、小さくカットした果実や野菜、胡麻等
の種子、胡椒等の香辛料、パルプやファイバー等の粒状
食品を均一に分散させ、長期保存しても粒状食品が沈殿
または浮上したりしない長期安定な粒状食品入り酸性ゾ
ル状食品の製造法に関するものである。
て、飲料の中にカットゼリーや柑橘果実のさのう、果実
のカット品等を混入した飲料や、炒り胡麻などの粒状食
品入りのドレッシング、香辛料、たれ等が市販されてい
る。こういった粒状食品は比重が大きいため、保存中に
容器の底に沈殿してしまい、飲食の際、消費者が容器を
振ることで粒状食品を分散させて使用しなければならな
かったり、また、透明な容器に入れたときに粒状食品が
底に沈殿しているのは、見た目が悪く商品価値が劣ると
いった問題があった。
ば、特開平5−3773号公報には、飲料溶液に粒状食
品が分散した粒状食品入り飲料を製造するに当たり、飲
料溶液100部に対し、0.015〜0.03部の脱アシル型ジェラ
ンガム又はそれに0.01〜0.04部のκ−カラギナンを加え
た多糖類及び0.01〜0.06部の可溶性カルシウムを加え溶
解し、しかも該飲料溶液の粘度を7〜90cpsの間に調整す
ることを特徴とする粒状食品入り飲料の製造法が挙げら
れている。しかし、この飲料は、直径およそ4〜5mm
の比較的大きな粒状を有する球形ゲル等には分散効果を
奏するが、混濁果汁といった、1〜20μm程度の小さ
な粒状を有する粒状食品に対しては、分散効果は充分で
なかった。
のを防ぐ、つまり、粒状食品を分散させるため、非常に
粘度を高めた酸性ゾル状食品があるが、口溶けが悪く、
原料素材の風味を損なっていた。また、カラギナン等の
ゲル化剤にて全体をゲル化させる方法もあるが、粒状食
品を均一に分散させることは難しく、容器充填後の殺菌
も難しい。よって、粘度を上げすぎることなく、大きな
粒径を有するものから小さな粒径を有する粒状食品まで
均一に分散できることの出来る粒状食品入り酸性ゾル状
食品が望まれていた。
に鑑みて開発されたものであり、大きな粒径を有するも
のから小さな粒径を有する粒状食品まで均一に分散でき
ることの出来る粒状食品入り酸性ゾル状食品を提供する
ことを目的とする。
技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、酸
性ゾル状食品中に、脱アシル型ジェランガム、ι−カラ
ギナン及び可溶性カルシウム塩を含むことにより、口溶
けが良く、粒状食品の風味を保ったまま、粒径が4〜5
mm程度の大きな粒径のものから1〜20μm程度の小
さな粒径のものまで粒状食品を均一に分散できることを
見つけた。
ギナン及び可溶性カルシウム塩の添加量を特定量にする
ことにより、更に、好ましい分散効果を発揮し、加え
て、酸性ゾル状食品の粘度、ゲル粒子の粒子経、pHを
規定することにより、更に良好な効果を発揮した。
広い研究を重ねたところ、予め脱アシル型ジェランガム
及びι−カラギナンを水に溶解した後、可溶性カルシウ
ム塩溶液を添加しながら攪拌した後、粒状食品を添加す
ることで、本発明の効果を最も良く発揮できることを確
認して、本発明を開発・完成するに至った。
脱アシル型ジェランガム、ι−カラギナン及び可溶性カ
ルシウム塩を含むことを特徴とする粒状食品入り酸性ゾ
ル状食品に関する。
脱アシル型ジェランガム、ι−カラギナン及び可溶性カ
ルシウム塩を含むことを特徴とする粒状食品入り酸性ゾ
ル状食品に係るものである。脱アシル型ジェランガムの
溶液と可溶性カルシウム塩の溶液を合わせて攪拌するこ
とによりゲル化するが、それを更に攪拌することで、微
細なゼリー粒子(以下、本発明では「ゲル粒子」とい
う)を形成するが、それらが粒状食品の分散安定に寄与
することが知られている。本発明は、更に弾力性の高い
ゲルを形成するゲル化剤であるι−カラギナンを併用添
加することにより、更なる分散安定効果を発揮すること
を特徴とする。ι−カラギナンを添加することにより、
粒径が4〜5mm程度の大きな粒径のものから1〜20
μm程度の小さな粒径のものまで粒状食品を均一に分散
できるようになったものである。尚、カラギナンはι−
タイプの他に、硬くてもろいゲルを形成するκ(カッ
パ)タイプとゲル化しないλ(ラムダ)タイプのカラギ
ナンがあるが、本発明には適さない。κ−タイプやλ−
タイプは粒状食品の分散安定には効果を発揮せず、ι−
タイプのカラギナンのみが、脱アシル型ジェランガムと
可溶性カルシウム塩とで形成するゲル粒子と相乗的に分
散安定効果を発揮するものである。
料、清涼飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、果実ネクター
等の飲料や、ドレッシング、たれ等が挙げられるが、粒
状食品を添加分散させた場合に、好ましい食味を有する
ゾル状の食品であれば、特に制限されない。
は、有機酸塩或いは無機酸塩の何れでもよく、例えば、
乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、フマル酸カル
シウム、クエン酸カルシウム、コハク酸カルシウム、酢
酸カルシウム等の有機酸塩、塩化カルシウム等の無機酸
塩を好ましくあげることができ、これらより1種又は2
種以上を選択して使用することが出来る。
及び可溶性カルシウム塩のそれぞれの添加量であるが、
酸性ゾル状食品100重量部中、脱アシル型ジェランガ
ムの添加量は0.03〜0.08重量部、より好ましく
は、0.04〜0.06重量部であり、ι−カラギナン
の添加量は、0.01〜0.06重量部、より好ましく
は、0.02〜0.03重量部であり、可溶性カルシウ
ム塩の添加量は0.03〜0.08重量部、より好まし
くは、0.04〜0.06重量部である。これより添加
量が多いと、粘性が高くなるため、酸性ゾル状食品が飲
料の場合は喉越しが悪くなったり、ゲル化したりするた
め均一な酸性ゾル状食品が得られず、また、可溶性カル
シウム塩の添加量が多いと、カルシウム自体の渋みが生
じるので、好ましくない。また、添加量がこれより少な
いと所望の分散安定効果を発揮しない。
の他に、酸性ゾル状食品の粘度が、10〜70mPa・
sであるものが好ましい。粘度がこれより低いと分散安
定効果が充分でなく、これより高いと飲料の場合喉越し
が悪くなったり、ゲル化したりすることがあるからであ
る。
あると、更に好ましい。ゲル粒子の粒径がこれより小さ
いと、分散安定効果が充分でなく、これより大きいとゲ
ル粒子自体の食感を感じるようになることがあるからで
ある。ゲル粒子の光学電子顕微鏡写真を図1に示す。
は、pH3.0〜3.8に調整されたもの酸性ゾル状食
品に好適な分散安定効果を発揮する。pHがそれより高
いと保存性が悪くなり、低いと味が酸っぱくなり嗜好性
からも好まれないからである。
いたゼリー、柑橘類果実のさのう、果実ジュース搾汁パ
ルプ、混濁果汁、皮を剥いたままの又は細断した果実や
細切した野菜などの動植物性食品の細片などが用いられ
る。
感が感じなければよく、例えばゼリーの場合直径が10
mm以下とするのが望ましい。また、小さな粒径を持つ
粒状食品に対しても良好な分散安定効果を奏し、例え
ば、混濁果汁のような1〜20μm程度の小さな粒径を
有する粒状食品でもよい。
は、使用する粒状食品の性質や好みにより任意に定めら
れるが、粒状ゼリーなどのゲル状食品を用いた場合、酸
性ゾル状食品100重量部に対し1〜50重量部加える
のが望ましいが、それ以外の添加量でも作業上問題なけ
れば使用できる。
状食品の製造の際、必要に応じて粒状食品添加の後pH
調整を行うことができる。pH調整は、果汁(pH4以
下のもの)、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、
グルコン酸、アスコルビン酸、酢酸等の食用酸溶液を1
種又は2種以上混合して添加することにより行う。
て、その他の糊料、香料、色素、酸化防止剤、日持ち向
上剤、保存料等の添加剤を併用することが出来る。その
他の糊料として、ファーセレラン、ペクチン、キサンタ
ンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、タラガ
ム、グルコマンナン、寒天、タマリンド種子多糖類、ア
ルギン酸ナトリウム、ゼラチン、λ−カラギナン、κ−
カラギナン等の糊料を1種又は2種以上を併用すること
もできる。糊料を併用することで、酸性ゾル状食品の食
感改良、離水防止及び流動性に変化を与えることがで
き、さまざまな食感、流動性を付与できる。
の製造方法であるが、常法により製造することも出来る
が、予め脱アシル型ジェランガム及びι−カラギナンを
水に溶解した後、可溶性カルシウム塩溶液を添加しなが
ら攪拌した後、粒状食品を添加することにより製造した
方が、より分散安定効果の高い粒状食品入り酸性ゾル状
食品となる。
型ジェランガム及びι−カラギナンを溶解する。溶解す
る際、加熱攪拌溶解(例えば、70〜90℃5〜15分
間)する。この溶液に、可溶性カルシウム塩溶液を攪拌
しながら添加し、一定時間(例えば、3〜10分間)攪
拌する。可溶性カルシウム塩溶液を添加する際、連続的
に撹拌しながら、常温(5〜30℃程度)に冷却しても
よいし、予め脱アシル型ジェランガム及びι−カラギナ
ン溶液を常温に冷却してから、可溶性カルシウム塩溶液
を添加しても良い。粒状食品の添加時期は、加熱撹拌溶
解時に添加しておいても良いし、撹拌後冷却時に添加し
ても良いが、可溶性カルシウム塩溶液添加後の方がより
好ましい。更に、必要に応じて有機酸塩、香料、色素等
を添加し、pH調整後、容器充填、殺菌、冷却を行い、
かかる粒状食品入り酸性ゾル状食品を得ることができ
る。殺菌後、容器を一定時間(数秒〜2,3分間程度)
横にして静置しておくと、更に分散効果が高くなる。
風味を保ったまま、大きな粒径を有するものから小さな
粒径を有する粒状食品まで均一に分散できることの出来
る粒状食品入り酸性ゾル状食品を提供することができる
ようになった。また、付加的な効果として、80〜10
0℃の殺菌を行っても、酸性ゾル状食品の物性に変わり
がなく、良好な食品となることがわかった。
の調製 脱アシル型ジェランガム0.3部、ι−カラギナン0.
2部及びクエン酸三ナトリウム0.1部を水99.4部
に添加し、新東科学(株)タイプ3000Hの攪拌機に
て、攪拌(500〜800rpm)しつつ、80℃10
分間加熱攪拌溶解し、溶液の温度を30℃まで冷却し、
A液を調製した。
を混合し、攪拌(300〜500rpm)しつつ、5%
の乳酸カルシウム1部を添加し、5分間攪拌した。更
に、5倍濃縮混濁オレンジ果汁6部、みかんさのう4部
及びクエン酸三ナトリウム0.1部を添加し、5分間攪
拌後、50%クエン酸溶液にてpH3.6にpH調整を
行った。
rpm)しつつ、95℃まで加熱殺菌し、200ml透
明ビンにホットパックし、ビンを横にして30秒間静置
した後、そのまま水冷し、さのう入り混濁オレンジ果汁
飲料を得た。得られた粘度は、43mPa・s(品温8
℃)であった。
混濁果汁が均一に分散した状態になっており、見た目に
も鮮やかなさのう入りオレンジ飲料となった。この飲料
は喉ごしもさわやかで、さのうや混濁果汁の果肉の食感
も楽しめる飲料となった。
λ−タイプ、κ−タイプのカラギナンを用いた以外は上
記と同じ製法で、さのう入り混濁オレンジ果汁飲料を作
成した。実施例と比較例の飲料を室温にて4日間保存し
た結果の写真を図1に記す。
プのカラギナンを使用した比較例の飲料は、さのう及び
混濁果汁の沈殿が見受けられたが、3のι−タイプを使
用した実施例の飲料は、さのう及び混濁果汁が均一に分
散しており、見た目にも鮮やかなさのう入り混濁オレン
ジ果汁飲料となった。
イルドレッシングの調製 脱アシル型ジェランガム0.5部及びι−カラギナン
0.3部、クエン酸三ナトリウム0.1部を水99.1
部に添加し、新東科学(株)タイプ3000Hの攪拌機
にて、攪拌(500〜800rpm)しつつ、80℃1
0分間加熱攪拌溶解し、溶液の温度を30℃まで冷却
し、A液を調製した。
混合し、攪拌(300〜500rpm)しつつ、5%の
乳酸カルシウム1部を添加し、5分間攪拌した。更に、
醸造酢15.2部、上白糖4部、食塩3部、L−グルタ
ミン酸ナトリウム0.25部、スパイスミックス1部、
ハーブミックス1部を添加し、5分間攪拌した。
〜400rpm)しつつ、95℃まで加熱殺菌し、20
0ml透明ビンにホットパックし、ビンを横にして30
秒間静置した後、そのまま水冷し、スパイス及びハーブ
入りノンオイルドレッシングを得た。得られた粘度は、
62mPa・s(品温20℃)、pH3.7であった。
オイルドレッシングは、スパイス及びハーブが均一に分
散した見た目も鮮やかで、しかも食感はさっぱりしたノ
ンオイルドレッシングになった。また、このスパイス及
びハーブ入りノンオイルドレッシングを室温で3ヶ月保
存したところ、スパイス及びハーブの沈降もしくは、浮
上は認められなかった。
真(600倍)である。
月間保存した結果の写真である(実施例1)。
オレンジ果汁飲料(比較例) 2 κ−タイプのカラギナンを使用したさのう入り混濁
オレンジ果汁飲料(比較例) 3 ι−タイプのカラギナンを使用したさのう入り混濁
オレンジ果汁飲料(実施例)
Claims (6)
- 【請求項1】脱アシル型ジェランガム、ι(イオタ)−
カラギナン及び可溶性カルシウム塩を含むことを特徴と
する粒状食品入り酸性ゾル状食品。 - 【請求項2】酸性ゾル状食品100重量部中、脱アシル
型ジェランガム0.03〜0.08重量部、ι−カラギ
ナン0.01〜0.06重量部及び可溶性カルシウム塩
0.03〜0.08重量部含むことを特徴とする請求項
1記載の粒状食品入り酸性ゾル状食品。 - 【請求項3】酸性ゾル状食品の粘度が、10〜70mP
a・sである請求項1又は2に記載の粒状食品入り酸性
ゾル状食品。 - 【請求項4】酸性ゾル状食品中のゲル粒子の粒径が3〜
400μmである請求項1乃至3のいずれかに記載の粒
状食品入り酸性ゾル状食品。 - 【請求項5】pHが2.7〜4である請求項1乃至4の
いずれかに記載の粒状食品入り酸性ゾル状食品。 - 【請求項6】予め脱アシル型ジェランガム及びι−カラ
ギナンを水に溶解した後、可溶性カルシウム塩溶液を添
加しながら攪拌した後、粒状食品を添加することを特徴
とする粒状食品入り酸性ゾル状食品の製造方法。
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