JP2002017343A - イネ苗病害の防除剤および防除方法 - Google Patents
イネ苗病害の防除剤および防除方法Info
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- JP2002017343A JP2002017343A JP2000200999A JP2000200999A JP2002017343A JP 2002017343 A JP2002017343 A JP 2002017343A JP 2000200999 A JP2000200999 A JP 2000200999A JP 2000200999 A JP2000200999 A JP 2000200999A JP 2002017343 A JP2002017343 A JP 2002017343A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 イネ苗病害であるイネばか苗病およびイネ苗
いもち病に対して防除効果が高く、環境汚染のないイネ
苗病害の防除剤および防除方法を提供する。 【解決手段】 イネ苗病害に対して拮抗能を有するシュ
ードモナス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamie
nsis)を有効成分として含む防除剤。
いもち病に対して防除効果が高く、環境汚染のないイネ
苗病害の防除剤および防除方法を提供する。 【解決手段】 イネ苗病害に対して拮抗能を有するシュ
ードモナス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamie
nsis)を有効成分として含む防除剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、学名シュードモナ
ス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamiensis)に
属する細菌を用いたイネ苗病害の防除剤および防除方法
に関する。
ス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamiensis)に
属する細菌を用いたイネ苗病害の防除剤および防除方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】イネばか苗病およびイネ苗いもち病は、
イネの育苗時に発生する種子伝染性の糸状菌病害であ
る。ばか苗病は、特に保温育苗、箱育苗の導入により全
国的に発生するようになった。病徴としては、苗の黄化
・徒長で、枯死する場合もある。苗いもち病は、育苗中
の苗が暗灰色または褐変し、苗の生育が抑制されたり、
苗が萎ちょうし、のちに枯死したりする。
イネの育苗時に発生する種子伝染性の糸状菌病害であ
る。ばか苗病は、特に保温育苗、箱育苗の導入により全
国的に発生するようになった。病徴としては、苗の黄化
・徒長で、枯死する場合もある。苗いもち病は、育苗中
の苗が暗灰色または褐変し、苗の生育が抑制されたり、
苗が萎ちょうし、のちに枯死したりする。
【0003】現在これらの病害の防除には、種子消毒剤
としていくつかの化学薬剤が使用されている。しかし、
これらの化学薬剤には、薬害の問題や消毒後の廃液処理
の問題や種子消毒剤に対する耐性菌の問題、さらに近年
の消費者の減農薬・無農薬指向に合致しないというよう
な問題がある。
としていくつかの化学薬剤が使用されている。しかし、
これらの化学薬剤には、薬害の問題や消毒後の廃液処理
の問題や種子消毒剤に対する耐性菌の問題、さらに近年
の消費者の減農薬・無農薬指向に合致しないというよう
な問題がある。
【0004】そこで、これらの病害の防除には、防除効
果が高く、水質汚染などの環境汚染のない防除剤の開発
が望まれている。
果が高く、水質汚染などの環境汚染のない防除剤の開発
が望まれている。
【0005】これまでにシュードモナス属ベトナミエン
シス(Pseudomonas vietnamiensis)を用いた生物防除
は、豆科植物のピシュームによる立枯病の防除の報告が
あるが(Phytopathology 88,No.9,Suppl.,S46-S47,199
8)、イネの病害に対する例はない。
シス(Pseudomonas vietnamiensis)を用いた生物防除
は、豆科植物のピシュームによる立枯病の防除の報告が
あるが(Phytopathology 88,No.9,Suppl.,S46-S47,199
8)、イネの病害に対する例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、イネ
苗病害であるイネばか苗病およびイネ苗いもち病に対し
て防除効果が高く、環境汚染のないイネ苗病害の防除剤
および防除方法を提供することである。
苗病害であるイネばか苗病およびイネ苗いもち病に対し
て防除効果が高く、環境汚染のないイネ苗病害の防除剤
および防除方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、イネばか苗病
およびイネ苗いもち病に対して高い防除効果を有するシ
ュードモナス属ベトナミエンシスに属する微生物を見い
だし、本発明に至った。
を解決するために鋭意検討を行った結果、イネばか苗病
およびイネ苗いもち病に対して高い防除効果を有するシ
ュードモナス属ベトナミエンシスに属する微生物を見い
だし、本発明に至った。
【0008】本発明は、シュードモナス属ベトナミエン
シス菌株並びにその生菌を有効成分として含有すること
を特徴とするイネばか苗病およびイネ苗いもち病の防除
剤並びにそれを用いたイネ苗病害の防除方法である。
シス菌株並びにその生菌を有効成分として含有すること
を特徴とするイネばか苗病およびイネ苗いもち病の防除
剤並びにそれを用いたイネ苗病害の防除方法である。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の微生物は、イネばか苗病およびイ
ネ苗いもち病に対して高い防除効果を有するシュードモ
ナス属ベトナミエンシス(CGF4153菌株,CGF4164菌株,CG
F5100菌株)である。
ネ苗いもち病に対して高い防除効果を有するシュードモ
ナス属ベトナミエンシス(CGF4153菌株,CGF4164菌株,CG
F5100菌株)である。
【0011】シュードモナス属ベトナミエンシスCGF415
3、CGF4164、CGF5100菌株は、イネや野菜から分離・収
集した約7000菌株の細菌から、イネばか苗病菌、イ
ネ苗いもち病菌に対する抗菌活性、さらに育苗試験によ
る選抜の結果得られた菌株である。
3、CGF4164、CGF5100菌株は、イネや野菜から分離・収
集した約7000菌株の細菌から、イネばか苗病菌、イ
ネ苗いもち病菌に対する抗菌活性、さらに育苗試験によ
る選抜の結果得られた菌株である。
【0012】シュードモナス属ベトナミエンシスCGF415
3,CGF4164,CGF5100は、光学顕微鏡および電子顕微鏡で
の形態観察の結果、細胞の大きさは、1〜3μmの桿菌
であり、細胞の多形性はなく、いずれも運動性を有して
いた。グラム反応は、陰性で、内胞子は形成しなかっ
た。
3,CGF4164,CGF5100は、光学顕微鏡および電子顕微鏡で
の形態観察の結果、細胞の大きさは、1〜3μmの桿菌
であり、細胞の多形性はなく、いずれも運動性を有して
いた。グラム反応は、陰性で、内胞子は形成しなかっ
た。
【0013】その他の細菌学的性質について、以下に示
す。1培養的性質CGF4153,CGF4164,CGF5100のブイヨン
寒天培地における生育状態を以下に示す。観察は、30
℃、3日間培養後に行った。
す。1培養的性質CGF4153,CGF4164,CGF5100のブイヨン
寒天培地における生育状態を以下に示す。観察は、30
℃、3日間培養後に行った。
【0014】CGF4153,CGF4164のコロニー形態は、クリ
ーム色、円形、全縁滑らか、低凸状、光沢あり、CGF510
0のコロニー形態は、クリーム色、円形、全縁やや波
状、目玉焼き状、光沢ありである。水溶性の色素は産生
しない。 2一般的性質
ーム色、円形、全縁滑らか、低凸状、光沢あり、CGF510
0のコロニー形態は、クリーム色、円形、全縁やや波
状、目玉焼き状、光沢ありである。水溶性の色素は産生
しない。 2一般的性質
【0015】
【表1】
【0016】以上の細菌学的性質により、CGF4153,CGF4
164及びCGF5100は、いずれも運動性を有するグラム陰性
の桿菌で、カタラーゼ活性陽性、オキシダーゼ活性陽
性、内胞子を形成せず、さらにニトロゲナーゼ活性を有
することにより、シュードモナス属ベトナミエンシスに
属する細菌に分類された。
164及びCGF5100は、いずれも運動性を有するグラム陰性
の桿菌で、カタラーゼ活性陽性、オキシダーゼ活性陽
性、内胞子を形成せず、さらにニトロゲナーゼ活性を有
することにより、シュードモナス属ベトナミエンシスに
属する細菌に分類された。
【0017】本発明の該当菌株は、工業技術院生命工学
工業研究所に寄託され、以下の寄託番号を得ている。
工業研究所に寄託され、以下の寄託番号を得ている。
【0018】 Pseudomonas vietnamiensis CGF4153:FERM-17842 Pseudomonas vietnamiensis CGF4164:FERM-17843 Pseudomonas vietnamiensis CGF5100:FERM-17844 次に、これらの菌の培養および防除剤としての製剤は、
慣用の手法で行うことができるが、以下に例をもって説
明する。ここで使用する培地は菌が増殖するものであれ
ば特に限定するものではない。生育に可能な炭素源、窒
素源、無機物を適当に含有している培地であれば、天然
培地、合成培地のいずれも用いることができる。培地と
しては802培地、ブイヨン培地、キングB培地、PS
培地、PDB培地などが例示できる。以上のような培地
で15〜42℃好ましくは28℃〜35℃で10〜35
時間培養し増殖させたのちに遠心分離機もしくは膜濃縮
機により濃縮して集菌を行い培地成分を取り除く。この
操作により菌体の濃度は通常1〜50×1010cfu/ml程度に
濃縮される。ついで、湿菌体に糖類とグルタミン酸ナト
リウム、リン酸ナトリウム緩衝液からなる保護剤を加
え、真空乾燥するものである。真空乾燥する前に保護剤
と混合した菌体を予備凍結し、凍結したまま真空乾燥す
ることが菌の生存率を維持するためには好ましい。な
お、保護剤は水溶液の状態で菌体と混合してもよく、個
体のまま混合してもよい。
慣用の手法で行うことができるが、以下に例をもって説
明する。ここで使用する培地は菌が増殖するものであれ
ば特に限定するものではない。生育に可能な炭素源、窒
素源、無機物を適当に含有している培地であれば、天然
培地、合成培地のいずれも用いることができる。培地と
しては802培地、ブイヨン培地、キングB培地、PS
培地、PDB培地などが例示できる。以上のような培地
で15〜42℃好ましくは28℃〜35℃で10〜35
時間培養し増殖させたのちに遠心分離機もしくは膜濃縮
機により濃縮して集菌を行い培地成分を取り除く。この
操作により菌体の濃度は通常1〜50×1010cfu/ml程度に
濃縮される。ついで、湿菌体に糖類とグルタミン酸ナト
リウム、リン酸ナトリウム緩衝液からなる保護剤を加
え、真空乾燥するものである。真空乾燥する前に保護剤
と混合した菌体を予備凍結し、凍結したまま真空乾燥す
ることが菌の生存率を維持するためには好ましい。な
お、保護剤は水溶液の状態で菌体と混合してもよく、個
体のまま混合してもよい。
【0019】本発明の菌体の固定化は、保護剤としてサ
ッカロース、フルクトース、グルコースおよびソルビト
ールの一種または二種以上からなる糖類を用いることで
行い、菌体と混合し、真空乾燥もしくは凍結真空などの
方法で乾燥することによって行うことができる。
ッカロース、フルクトース、グルコースおよびソルビト
ールの一種または二種以上からなる糖類を用いることで
行い、菌体と混合し、真空乾燥もしくは凍結真空などの
方法で乾燥することによって行うことができる。
【0020】さらに、製剤の担体としては、タルク、カ
オリン、ケイソウ土、炭酸カルシウムなどが糖類と共に
または単独で使用できる。
オリン、ケイソウ土、炭酸カルシウムなどが糖類と共に
または単独で使用できる。
【0021】一般にイネの育苗は、播種前に種籾を冷水
に1週間程度浸漬し(浸種)、種籾に水分を充分吸収さ
せたあと、30℃前後の水に1日漬け(催芽)、播種を
行う。 本発明の防除剤は、薬害の問題もなく使用時期
も限定せず、幅広く使用できるイネばか苗病およびイネ
苗いもち病の防除剤である。本発明の防除剤は、その希
釈液に、浸種時あるいは催芽時の種籾を浸漬処理した
り、浸種前、催芽前あるいは播種前の種籾を湿粉衣処理
したり、用土または覆土に土壌混和したり、あるいは播
種した後に上記防除剤の希釈液を土壌かん注して使用す
る。
に1週間程度浸漬し(浸種)、種籾に水分を充分吸収さ
せたあと、30℃前後の水に1日漬け(催芽)、播種を
行う。 本発明の防除剤は、薬害の問題もなく使用時期
も限定せず、幅広く使用できるイネばか苗病およびイネ
苗いもち病の防除剤である。本発明の防除剤は、その希
釈液に、浸種時あるいは催芽時の種籾を浸漬処理した
り、浸種前、催芽前あるいは播種前の種籾を湿粉衣処理
したり、用土または覆土に土壌混和したり、あるいは播
種した後に上記防除剤の希釈液を土壌かん注して使用す
る。
【0022】本発明の防除剤を上記方法で使用する場
合、浸漬処理または土壌かん注処理の場合は、浸漬液中
の菌濃度が107cfu/ml以上、好ましくは108cfu/ml以上に
なるように調整する。用土あるいは覆土に土壌混和する
場合は、培養土1Lに対して本防除剤を1g以上混合
し、均一になるように撹拌する。
合、浸漬処理または土壌かん注処理の場合は、浸漬液中
の菌濃度が107cfu/ml以上、好ましくは108cfu/ml以上に
なるように調整する。用土あるいは覆土に土壌混和する
場合は、培養土1Lに対して本防除剤を1g以上混合
し、均一になるように撹拌する。
【0023】また、浸種時あるいは催芽時に本防除剤希
釈液に種籾を浸漬処理する場合の希釈液の温度は、15
℃〜35℃、好ましくは20℃〜30℃にて瞬時〜48
時間、好ましくは1時間〜24時間処理をする。
釈液に種籾を浸漬処理する場合の希釈液の温度は、15
℃〜35℃、好ましくは20℃〜30℃にて瞬時〜48
時間、好ましくは1時間〜24時間処理をする。
【0024】本発明の防除剤は、培養後の生菌をそのま
ま使用しても良いが、一般には農薬として使用可能な固
体または液体の製剤として使用される。
ま使用しても良いが、一般には農薬として使用可能な固
体または液体の製剤として使用される。
【0025】ここで培養したシュードモナス・ベトナミ
エンシスCGF4153,4164及び5100は、しかるべき担体と混
合し、粉剤もしくは粒剤とすることもできる。この場合
の担体には、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ケイソ
ウ土等の鉱物性粉末や、ピートモス、さらには、ポリビ
ニルアルコールなどの高分子化合物、ザンサンゴムやア
ルギン酸などの天然高分子化合物などがある。菌体の濃
度は、液剤の場合は、106cfu/ml以上、好ましくは107cf
u/ml以上とするのが好ましい。固体(水和剤、粉剤)の
場合は、105cfu/ml以上、好ましくは107cfu/ml以上とす
る。
エンシスCGF4153,4164及び5100は、しかるべき担体と混
合し、粉剤もしくは粒剤とすることもできる。この場合
の担体には、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ケイソ
ウ土等の鉱物性粉末や、ピートモス、さらには、ポリビ
ニルアルコールなどの高分子化合物、ザンサンゴムやア
ルギン酸などの天然高分子化合物などがある。菌体の濃
度は、液剤の場合は、106cfu/ml以上、好ましくは107cf
u/ml以上とするのが好ましい。固体(水和剤、粉剤)の
場合は、105cfu/ml以上、好ましくは107cfu/ml以上とす
る。
【0026】次に、シュードモナス属ベトナミエンシス
CGF4153,CGF4164及びCGF5100の選抜について詳しく記載
する。CGF4153、CGF4164及びCGF5100は、イネや野菜か
ら分離・収集した約7000菌株の細菌から、イネばか
苗病菌、イネ苗いもち病菌に対する抗菌活性、さらに育
苗試験による選抜の結果、シュードモナス属ベトナミエ
ンシスCGF4153,CGF4164及びCGF5100の3菌株を選抜し
た。具体的には、圃場から採取した植物の根を水道水で
洗浄した後、根を細かく裁断し滅菌水に入れ、ミキサー
で潰した。その潰した液を、適当に希釈し、ブイヨン寒
天培地に塗布し、培養を行った。そこで出現したコロニ
ーを単離、保存し、供試菌株とした。
CGF4153,CGF4164及びCGF5100の選抜について詳しく記載
する。CGF4153、CGF4164及びCGF5100は、イネや野菜か
ら分離・収集した約7000菌株の細菌から、イネばか
苗病菌、イネ苗いもち病菌に対する抗菌活性、さらに育
苗試験による選抜の結果、シュードモナス属ベトナミエ
ンシスCGF4153,CGF4164及びCGF5100の3菌株を選抜し
た。具体的には、圃場から採取した植物の根を水道水で
洗浄した後、根を細かく裁断し滅菌水に入れ、ミキサー
で潰した。その潰した液を、適当に希釈し、ブイヨン寒
天培地に塗布し、培養を行った。そこで出現したコロニ
ーを単離、保存し、供試菌株とした。
【0027】イネばか苗病菌、イネ苗いもち病菌に対す
る抗菌活性の測定は、イネばか苗病菌(Gibberella fuji
kuroi)またはイネ苗いもち病菌(Pyricularia oryzae)と
供試菌株をPDA培地(ポテトデキストロース培地)上
で対峙培養を行うことにより測定した。培養は、25℃
で1週間行った。
る抗菌活性の測定は、イネばか苗病菌(Gibberella fuji
kuroi)またはイネ苗いもち病菌(Pyricularia oryzae)と
供試菌株をPDA培地(ポテトデキストロース培地)上
で対峙培養を行うことにより測定した。培養は、25℃
で1週間行った。
【0028】さらに、対峙培養で得られた抗菌活性を有
する菌株について、イネばか苗に対する防除試験を行っ
た。方法は、供試菌株の108cfu/ml希釈液にイネばか苗
病保菌籾を催芽時に24時間浸漬処理を行い、播種後、
3週間育苗を行い、発病調査を行った。その結果、イネ
ばか苗病の発病を抑制する菌株がいくつか認められた。
する菌株について、イネばか苗に対する防除試験を行っ
た。方法は、供試菌株の108cfu/ml希釈液にイネばか苗
病保菌籾を催芽時に24時間浸漬処理を行い、播種後、
3週間育苗を行い、発病調査を行った。その結果、イネ
ばか苗病の発病を抑制する菌株がいくつか認められた。
【0029】そこで、これらのイネばか苗病の発病を抑
制する菌株について、苗いもち病に対する防除効果につ
いて検討を行った。方法は、まずろ紙湿室法(Blotter
test)による検定を行った。菌液を処理したいもち病菌
保菌籾をシャーレ内で25℃に4日間保った後に、実体
顕微鏡下でいもち病菌分生子胞子の形成の有無を観察
し、胞子形成籾率を測定することにより行った。つい
で、ろ紙湿室法(Blottertest)による検定で効果の認
められた菌株について、苗いもち病に対する育苗試験を
行った。
制する菌株について、苗いもち病に対する防除効果につ
いて検討を行った。方法は、まずろ紙湿室法(Blotter
test)による検定を行った。菌液を処理したいもち病菌
保菌籾をシャーレ内で25℃に4日間保った後に、実体
顕微鏡下でいもち病菌分生子胞子の形成の有無を観察
し、胞子形成籾率を測定することにより行った。つい
で、ろ紙湿室法(Blottertest)による検定で効果の認
められた菌株について、苗いもち病に対する育苗試験を
行った。
【0030】その結果、イネばか苗病菌、イネ苗いもち
病菌に対して強い発病抑制効果を持つシュードモナス属
ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及びCGF5100の3菌株
を選抜した。
病菌に対して強い発病抑制効果を持つシュードモナス属
ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及びCGF5100の3菌株
を選抜した。
【0031】
【実施例】次に実施例を示すが、本発明は以下の実施例
によって限定されるものではない。なお、実施例に用い
た培地の組成を次に示す。 ブイヨン培地:肉エキス 3g、ペプトン 10g、NaCl 15
g、水1L、pH7.0 PDA培地(ポテトデキストロース培地):ポテト滲出
液200g、ブドウ糖20g、水1L、pH5.6) 〔実施例1〕 イネばか苗病菌(Gibberella fujikuro
i)、イネ苗いもち病菌(Pyricularia oryzae)に対する抗
菌活性の測定 イネばか苗病菌(IFO-31251)またはイネ苗いもち病菌
(IFO-30732)と供試菌株をPDA培地上で対峙培養を
行い、供試菌によって産生される抗菌性物質によるイネ
ばか苗病菌またはイネ苗いもち病菌の生育阻止帯の有無
を観察することにより測定した。培養は、25℃で1週
間行った。
によって限定されるものではない。なお、実施例に用い
た培地の組成を次に示す。 ブイヨン培地:肉エキス 3g、ペプトン 10g、NaCl 15
g、水1L、pH7.0 PDA培地(ポテトデキストロース培地):ポテト滲出
液200g、ブドウ糖20g、水1L、pH5.6) 〔実施例1〕 イネばか苗病菌(Gibberella fujikuro
i)、イネ苗いもち病菌(Pyricularia oryzae)に対する抗
菌活性の測定 イネばか苗病菌(IFO-31251)またはイネ苗いもち病菌
(IFO-30732)と供試菌株をPDA培地上で対峙培養を
行い、供試菌によって産生される抗菌性物質によるイネ
ばか苗病菌またはイネ苗いもち病菌の生育阻止帯の有無
を観察することにより測定した。培養は、25℃で1週
間行った。
【0032】その結果を表2に示す。シュードモナス属
ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164,CGF5100の3菌株と
もに、PDA培地上で、イネばか苗病菌およびイネ苗い
もち病菌の生育を強く阻止をした。
ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164,CGF5100の3菌株と
もに、PDA培地上で、イネばか苗病菌およびイネ苗い
もち病菌の生育を強く阻止をした。
【0033】
【表2】
【0034】 〔実施例2〕 イネばか苗に対する防除試験 イネばか苗病菌およびイネ苗いもち病菌に対する抗菌活
性をもつ菌株を供試菌として、これらの供試菌株をブイ
ヨン液体培地で24時間培養し、得られた菌体を遠心に
より分離し、供試菌の懸濁液を調整した。この懸濁液
に、浸種後のばか苗病菌保菌籾を浸漬し、懸濁液に浸漬
したまま24時間催芽処理を行い、催芽処理後播種し
た。播種後、3週間育苗を行い、発病の有無を調査し、
防除効果の判定を行った。その結果を表3に示す。シュ
ードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及びCGF
5100ともに、催芽時の懸濁液の濃度は、108cfu/mlで行
った。その結果、シュードモナス属ベトナミエンシスCG
F4153,CGF4164及びCGF5100ともに高い防除効果が認めら
れた。
性をもつ菌株を供試菌として、これらの供試菌株をブイ
ヨン液体培地で24時間培養し、得られた菌体を遠心に
より分離し、供試菌の懸濁液を調整した。この懸濁液
に、浸種後のばか苗病菌保菌籾を浸漬し、懸濁液に浸漬
したまま24時間催芽処理を行い、催芽処理後播種し
た。播種後、3週間育苗を行い、発病の有無を調査し、
防除効果の判定を行った。その結果を表3に示す。シュ
ードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及びCGF
5100ともに、催芽時の懸濁液の濃度は、108cfu/mlで行
った。その結果、シュードモナス属ベトナミエンシスCG
F4153,CGF4164及びCGF5100ともに高い防除効果が認めら
れた。
【0035】
【表3】
【0036】〔実施例3〕 イネばか苗に対する防除試
験−製剤の効果− シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100の製剤を用いて、処理方法について検討を行
った。製剤の作成は、前述の方法で培養、乾燥した菌体
を担体(増量剤)で適宜希釈し、菌濃度が1×1010cfu/g
になるように調整したものを用いた。その結果を表4に
示す。シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4
164及びCGF5100のいずれの製剤においても、浸種前浸
漬、催芽時浸漬、用土混和、土壌かん注ともにばか苗病
に対する高い防除効果が認められた。
験−製剤の効果− シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100の製剤を用いて、処理方法について検討を行
った。製剤の作成は、前述の方法で培養、乾燥した菌体
を担体(増量剤)で適宜希釈し、菌濃度が1×1010cfu/g
になるように調整したものを用いた。その結果を表4に
示す。シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4
164及びCGF5100のいずれの製剤においても、浸種前浸
漬、催芽時浸漬、用土混和、土壌かん注ともにばか苗病
に対する高い防除効果が認められた。
【0037】
【表4】
【0038】〔実施例4〕 イネ苗いもちに対する防除
試験−ろ紙湿室法(Blotter test)による検定− まずろ紙湿室法(Blotter test)による検定を行った。
シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100のブイヨン液体培地で24時間培養し、得ら
れた菌体を遠心により分離し、供試菌の懸濁液を調整し
た。これらの菌液を処理したいもち病菌保菌籾をシャー
レ内で25℃に4日間保った後に、実体顕微鏡下でいも
ち病菌分生子胞子の形成の有無を観察し、胞子形成籾率
を測定することにより行った。その結果を表5に示す。
シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100のいずれにおいても、いもち病菌分生子胞子
の形成を完全に阻止することが判明した。
試験−ろ紙湿室法(Blotter test)による検定− まずろ紙湿室法(Blotter test)による検定を行った。
シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100のブイヨン液体培地で24時間培養し、得ら
れた菌体を遠心により分離し、供試菌の懸濁液を調整し
た。これらの菌液を処理したいもち病菌保菌籾をシャー
レ内で25℃に4日間保った後に、実体顕微鏡下でいも
ち病菌分生子胞子の形成の有無を観察し、胞子形成籾率
を測定することにより行った。その結果を表5に示す。
シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100のいずれにおいても、いもち病菌分生子胞子
の形成を完全に阻止することが判明した。
【0039】
【表5】
【0040】〔実施例5〕 イネ苗いもち病に対する防
除試験−製剤の効果− シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100の製剤を用いて、処理方法について検討を行
った。製剤の作成は、前述の方法で培養、乾燥した菌体
を担体(増量剤)で適宜希釈し、菌濃度が1×1010cfu/g
になるように調整したものを用いた。その結果を表6に
示す。シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4
164及びCGF5100のいずれの製剤においても、催芽時浸漬
においてイネ苗いもち病に対する防除効果が認められ
た。
除試験−製剤の効果− シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4164及
びCGF5100の製剤を用いて、処理方法について検討を行
った。製剤の作成は、前述の方法で培養、乾燥した菌体
を担体(増量剤)で適宜希釈し、菌濃度が1×1010cfu/g
になるように調整したものを用いた。その結果を表6に
示す。シュードモナス属ベトナミエンシスCGF4153,CGF4
164及びCGF5100のいずれの製剤においても、催芽時浸漬
においてイネ苗いもち病に対する防除効果が認められ
た。
【0041】
【表6】
【0042】
【発明の効果】本発明におけるイネ苗病害の防除剤また
は防除方法を用いれば、イネ苗いもち病およびイネばか
苗病の病害に対して発病を強く抑制することができ、現
在使用されている化学薬剤と同等以上の効果を奏する。
は防除方法を用いれば、イネ苗いもち病およびイネばか
苗病の病害に対して発病を強く抑制することができ、現
在使用されている化学薬剤と同等以上の効果を奏する。
【0043】また、本発明の防除剤の使用は既存の化学
薬剤のように農薬による環境汚染を引き起こすことはな
い。さらに、本発明の防除剤は市場において安定な状態
で流通させることができる。
薬剤のように農薬による環境汚染を引き起こすことはな
い。さらに、本発明の防除剤は市場において安定な状態
で流通させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 1/20 (C12N 1/20 E C12R 1:38) C12R 1:38) (72)発明者 渡辺 正弘 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株 式会社化学研究所内 (72)発明者 高原 吉幸 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株 式会社化学研究所内 Fターム(参考) 4B065 AA41X AC20 BA22 BD15 BD22 BD33 BD36 BD43 CA47 4H011 AA01 BA01 BA04 BB21 BC08 BC18 BC19 BC20 DA02 DA13 DA15 DD03 DD04 DG05 DH02 DH14
Claims (5)
- 【請求項1】イネ苗病害に対して拮抗能を有するシュー
ドモナス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamiens
is)を有効成分として含む防除剤。 - 【請求項2】イネ苗病害に対して拮抗能を有するシュー
ドモナス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamiens
is)がCGF4153、CGF4164またはCGF5100菌株である請求項
1記載の防除剤。 - 【請求項3】糖類を用いて固定化したことを特徴とする
請求項1または2に記載の防除剤。 - 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載の防除剤を
用いることからなるイネ苗病害の防除方法。 - 【請求項5】イネ苗病害に対して拮抗能を有するシュー
ドモナス属ベトナミエンシス(Pseudomonas vietnamiens
is)CGF4153、CGF4164またはCGF5100菌株。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000200999A JP2002017343A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | イネ苗病害の防除剤および防除方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000200999A JP2002017343A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | イネ苗病害の防除剤および防除方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002017343A true JP2002017343A (ja) | 2002-01-22 |
Family
ID=18698771
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000200999A Abandoned JP2002017343A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | イネ苗病害の防除剤および防除方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002017343A (ja) |
-
2000
- 2000-07-03 JP JP2000200999A patent/JP2002017343A/ja not_active Abandoned
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