JP2002122017A - 多気筒内燃機関の触媒昇温装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の触媒昇温装置

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JP2002122017A JP2000316463A JP2000316463A JP2002122017A JP 2002122017 A JP2002122017 A JP 2002122017A JP 2000316463 A JP2000316463 A JP 2000316463A JP 2000316463 A JP2000316463 A JP 2000316463A JP 2002122017 A JP2002122017 A JP 2002122017A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は排ガスを十分に混合し、排ガス中の
未燃燃料を効率良く反応させ、多気筒内燃機関の触媒の
早期活性化を促進することにある。 【解決手段】内燃機関1の排気通路7に設けられる排気
浄化用の触媒35と、燃料を噴射する燃料噴射弁8と、
触媒35の昇温が要求される場合、主燃焼用燃料噴射後
の膨張行程中に燃料噴射弁8により追加燃料を噴射させ
る制御手段A−2bと、排気を滞留させる容積部31と
各気筒からの排気を容積部31に導く分岐管部29とを
有する排気マニホールド15とを備え、同排気マニホー
ルドは分岐管部29からの排気の流線が上記容積部内で
分岐管部出口が対向する容積部内壁面を指向するように
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒内燃機関の
触媒昇温装置、特に、排気を滞留させる容積部が設けら
れた排気マニホールドを有し、主噴射後に追加燃料を噴
射して触媒を昇温させる多気筒内燃機関の触媒昇温装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平11−294157号公報には、
冷態始動時の排ガス対策で触媒の早期昇温を助けるた
め、2段燃焼技術を適用した触媒昇温装置が示されてい
る。この触媒昇温装置では、主噴射とは別に膨張行程中
に燃料を噴射し.その追加燃料を排気路上の容積部で再
燃焼させ発生した熱エネルギで触媒を加熱し、触媒の早
期活性化を促進している。この2段燃焼技術を適用した
触媒昇温装置を用いた場合、追加燃料は燃焼室内で低温
着火後、排気弁が開いた直後に狭い排気通路をブローダ
ウンガスと共に高速で流れ出る際に消炎しやすいが、排
気ポートに流れ出た排ガス中の未燃HCは他の気筒から
容積室に排出された消炎を免れた排ガスと混合すること
で再燃焼することが期待され、そのために触媒の上流側
に未燃HCを再燃焼させるための容積部を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記公報
には、排気中の未燃燃料を効率良く反応させるために容
積部を設ける技術思想が開示されているが容積部内で排
気を十分に混合滞留させるには比較的大容量の容積部が
必要となり、スペースやコスト面で不利になる問題があ
る。また、容積部の容積が過度に大きくなると放熱性が
高まり、暖気性が低下する問題がある。
【0004】いずれにしても、このような触媒昇温装置
で用いる容積部は、容積を比較的小さく抑えることが望
ましく,容積部内に流入した排ガスを十分に混合し、滞
留させる機能を向上させ、排ガス中の未燃HCを効率よ
く再燃焼(2段燃焼)させることが望まれている。上記
公報中には容積部内の排気の流線が模擬的に図示されて
いるものの、望ましい流線についてまでは考慮されてお
らず、改良の余地がある。上述の課題に基づき、本発明
は、分岐管部より容積部内に流入した排ガスを十分に混
合し、排ガス中の未燃燃料を効率良く反応させ、触媒の
早期活性化を促進することができる多気筒内燃機関の触
媒昇温装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、内燃機関の排気通路に設けら
れる排気浄化用の触媒と、燃焼室内に燃料を直接噴射す
る燃料噴射弁と、上記触媒の昇温が要求される場合、主
燃焼用燃料噴射後の膨張行程中に上記燃料噴射弁により
追加燃料を噴射させる制御手段と、排気を滞留させる容
積部と各気筒からの排気を上記容積部内に導く分岐管部
とを有する排気マニホールドとを備え、同排気マニホー
ルドは分岐管部からの流線が上記容積部内で分岐管部出
口が対向する容積部内壁面を指向するように形成されて
いることを特徴としている。このように、排気マニホー
ルドは分岐管部からの排気の流線が容積部内で分岐管部
出口が対向する容積部の内壁面を指向するよう形成され
ているため、気筒からの相互に異なる方向の排気流れが
容積部の内部を横切ることに成り、気筒間の排気流れの
干渉が促進されて、比較的小容量の容積部でも排気の混
合を効率良く促進できると同時に容積部出口への排気流
れを弱めることができ、排気の滞留時間を長くすること
ができる。そして、上記の混合促進用と滞留時間延長作
用とにより追加燃料の噴射により増加する未燃燃料を容
積内で効率良く反応させることができるし、容積部の容
積を小型化することも可能になる。
【0006】好ましくは、上記触媒は排気マニホールド
に直接接続されるマニホールド触媒であり、排気マニホ
ールドにマニホールド触媒を直付けすると容積室の確保
がレイアウト上大きな問題となり易いが、この場合は比
較的小容量の容積室で十分な触媒昇温効果を得ることが
できる。好ましくは、排気マニホールドは、気筒列方向
両端の気筒に対応する分岐管部からの排気の流線が、容
積部内で容積部出口の直上流部を横切り気筒列方向逆側
の内壁面を指向するよう形成される。この場合、気筒列
方向両端の気筒から相互に異なる方向の排気流れが容積
部の内部を横切ることになり、排気ガスの滞留時間をよ
り確実に延ばして排ガス同士の干渉をより促進させるこ
とができる。
【0007】好ましくは、排気マニホールドの分岐管部
は気筒間で互いに異なる方向の各排気流れを容積部内に
流入させ,容積部内の上流側部位で各排気流れを千渉さ
せるように容積部に対して接続される。この場合、容積
部内の上流側部位で排気を積極的に混合させる作用が得
られると同時に下流への流れを抑えることができ,容積
部内の下流側部位の容積も効率良く利用して、排気の滞
留時間を長くする作用を得ることができる。そして、こ
れら混合促進作用と滞留時間延長作用とにより、追加燃
料の噴射により増加する未燃燃料を容積部内で効率良く
反応させることができ、該反応による熱エネルギで触媒
を効率良く昇温させることができるし、互いに異なる方
向から流入する排気流れを千渉させて混合を促進させる
分、容積部の容積を小型化することも可能になる。好ま
しくは、上記容積部内の上流側部位で上記各排気流れを
干渉させた上で同排気流れを容積部の上流側内壁と衝突
するように形成されても良く、この場合、容積部内の上
流側部位で排気をより積極的に拡散し、混合させると同
時に下流への流れを弱めて、混合促進作用と滞留時間延
長作用をより向上させることができ、未燃燃料を容積部
内で効率良く反応させ、該反応による熱エネルギで触媒
を効率良く昇温させることができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の多気筒
内燃機関の触媒昇温装置において、上記触媒は、上記排
気マニホールドの容積部に直接接続されるマニホールド
触媒であり、上記容積室の内室は、下流側部位の断面形
状が上記マニホールド触媒の断面形状と略同一で、上記
上流側部位の断面積が下流側部位の断面積以下となるよ
う形成されている。この場合、上流側断面積が小さく下
流側断面積が大きくできるので、放熱面積を減らし、か
つ、熱容量を低減することができるため、熱エネルギを
マニホールド触媒に効率良く伝達して昇温させ、排ガス
中の未燃HCを効率よく再反応させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1乃至図3には本発明の実施形
態としての多気筒内燃機関の触媒昇温装置を装備した筒
内噴射型内燃機関1を示した。この筒内噴射型内燃機関
(以後単にエンジンと記す)1は火花点火式の4サイク
ル4気筒エンジンである。各燃焼室2は図1に示す第1
気筒とほぼ同様の構成を採ることより、ここでは主に第
1気筒を説明する。燃焼室2はシリンダブロック3とそ
の内部で上下動するピストン4とシリンダヘッド5とに
より容積可変室として形成され、ここには吸気通路6お
よび排気通路7が連通可能に形成される。燃焼室2と対
向するシリンダヘッド5内壁には燃料噴射弁としてのイ
ンジェクタ8がその開口を、点火プラグ9がその着火部
をそれぞれ燃焼室2に臨ませるように装着される。排気
通路7の上流端の排気ポート20と燃焼室2とは排気弁
11によって連通可能に形成され、吸気通路6と燃焼室
2とは吸気弁12によって連通可能に形成される。吸気
通路6の上流には、図示しないエアクリーナおよびスロ
ットル弁13が設けられており吸気ポート14は燃焼室
2に対して比較的直立して接続されている。なお、図中
符号10は排ガス再循環装置を示し、これはEGR通路
101のEGR弁102の開時に排気通路7の排ガスを
吸気通路6に導入してNOx排出量を低減する機能を備
える。
【0010】排気通路7には、各気筒の燃焼室2から排
出された排ガスを一つに集合させる排気マニホールド1
5およびそれに直結されるマニホールド触媒コンバータ
16とが連接され、マニホールド触媒コンバータ16の
下流側には排気浄化装置17およぴ図示しないマフラ
〈消音器)が設けられている。排気マニホールド15お
よびそれに直結されるマニホールド触媒コンバータ16
は触媒昇温装置の主要部を成し、この部位については後
述する。マニホールド触媒コンバータ16の上流側には
排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ18が設
けられ、排気浄化装置17の上流側には排気の温度を検
出する排気温度センサ19が設けられている。
【0011】排気浄化装置17はそのケーシング171
内にNOx触媒21と三元触媒22とを直列配備してい
る。NOx触媒21及び三元触媒22は活性温度雰囲気
下で浄化機能を発揮し、NOx触媒21はエンジン1の
リーン運転時に排ガス中のNOxを効率良く浄化処理す
るよう機能し、三元触媒22は理論空燃比、フィードバ
ック運転時に排出ガス中のCO,HC,NOxを効率良
く浄化するよう機能する。なお、ケーシング171の中
央に別途触媒温度センサ39を設け、これにより排気浄
化装置17側の活性化を精度良く判定しても良い。図1
に示すように、本発明の内燃機関の触媒昇温装置の主要
部を成す排気マニホールド15はその流入側フランジ2
3をシリンダヘッド5の側壁に締め付け結合され、マニ
ホールド触媒コンバータ16の下フランジ26は排気管
27の連結フランジ28に一体結合されている。
【0012】図2(b)に示すように、排気マニホール
ド15は各気筒の排気ポートに接続されて延出する分岐
管部29と同分岐管部29より連続して延出する容積部
31とを備え、これらは一体的に形成されている。分岐
管部29は4つの気筒からの排気を容積部31内に導く
よう形成され、容積部31の上流側部位mに各枝管29
1〜294の端部を結合する。この上流側部位mは気筒
列方向(図2(a)で紙面左右方向)が長く幅方向(図
2(a)で紙面上下方向)が短い偏平な形状となってお
り、容積部31の下流側部位dは筒状を成し、上流側部
位mより径方向の断面積が大きく設定されている。その
下流側部位dはその出口から排出される排ガスをマニホ
ールド触媒コンバータ16に流下させるよう形成され
る。
【0013】分岐管部29は第1気筒から第4気筒まで
の各枝管291〜294がそれぞれ湾曲形成され、図2
(b)、図3(b)に示すように、これら各枝管は容積部
31の上流側部位mで開口している。しかも、気筒列方
向の両端に位置する第1、第4気筒用の各枝管291,
294の各開口は互いに対向するように配置して形成さ
れる。このため、気筒列方向両端の各枝管291,29
4からの排気流f1,f4(図2(b)、図3(b)参
照)の各流線は容積部31の中央域e1や容積部31の
開口の直上流に位置する筒状の下流側部位dを横切り、
気筒列方向逆側の内壁面を指向するよう形成される。こ
れらの排気流f1,f4は直接マニホールド触媒35に
流入することなく、容積部内壁面e2に衝突し、排気流
fcの流線を形成する.この流れが形成されることによ
り、容積部内での排ガスの滞留時間が延び、排ガス同士
が干渉する可能性が高くなる。
【0014】ここで4気筒のエンジン1の点火順序は第
1気筒、第3気筒、第4気筒、第2気筒と設定されてい
る。このため、図2(a)、(b)に示すように、容積
部31の上流側部位mにおいて、第1気筒の枝管291
からの排気流f1もしくはfcに対して、後からの第3
気筒の枝管293からの排気流f3が中央域e1や下流
側部位dで衝突するように形成されている。同じく、図
3(a)、(b)に示すように、容積部31の上流側部
位mにおいて、第4気筒の枝管291からの排気流f4
もしくはfcに対し、後からの第2気筒の枝管292か
らの排気流f2が中央域e1や下流側部位dで衝突する
ように形成している。
【0015】なお、ここでの排気マニホールド15は第
1気筒から第4気筒までの各枝管291〜294を有す
る分岐管部29とその下流側の容積部31とが一体的に
形成されているが、これに変えて、第1気筒から第4気
筒までの各枝管291〜294を金属パイプで、容積部
31を板金製の容器状にそれぞれ形成し、各枝管の下流
端を容積部31にそれぞれ溶接した板金構造を採っても
良い。この場合も、第1気筒からの排気流f1もしくは
fcに対して、後からの第3気筒の排気流f3が衝突す
るように、第4気筒からの排気流f4もしくはfcに対
し、後からの第2気筒の排気流f2が衝突するように、
分岐管の容積部側の開口を容積部内壁面に対向した形状
を成すように製造されることとなる。
【0016】図1のエンジン1は4気筒で、点火順序は
第1気筒、第3気筒、第4気筒、第2気筒と設定されて
いたが、これとは異なる点火順序のエンジンであれば、
その異なる点火順序に応じて、第1気筒から第4気筒ま
での各枝管の下流側の容積部における開口の対向位置を
調整し、順次容積部に流入する前後各排気流が順次中央
域e1や下流側部位dで衝突するように設定することと
なる。図1、図2(b)に示すように、マニホールド触
媒コンバータ16は短筒状のケーシング32と、ケーシ
ング32内に収容されたマニホールド触媒35とで構成
される。マニホールド触媒35はハニカム状の触媒担持
体に三元触媒を担持してなる。このマニホールド触媒3
5は活性温度雰囲気下で理論空燃比フィードバック運転
した場合に排出ガス中のCO,HC,NOxを効率良く
浄化するよう機能する。
【0017】ここで、ケーシング32の上端部は容積部
31の出口と同等の大きさの開口を形成され、容積部3
1からの排ガスはスムーズにマニホールド触媒35の全
域に分散して流入できるように構成されている。エンジ
ン1には制御手段をなすエンジン制御ユニット(以後単
にECUと記す)36が配備される。ECU36はエン
ジン1の燃料、点火系を制御するものであり、ここで
は、運転モード選択手段A−1と燃料噴射制御手段A−
2と点火時期制御手段A−3としての機能を備える。
【0018】運転モード選択手段A−1は、エンジン回
転数Ne及ぴエンジン負荷(ここでは目標平均有効圧力
Peで、アクセル開度でも良い)に応じて後述の主噴射
における各運転モード(燃料噴射の態様)の中から一つ
のモードを選択するようになっている。即ち、ECU3
6は主噴射制御において、層状燃焼による超リーン運転
を実現し燃費を向上させるために圧縮行程中〈特に、圧
縮行程後半)で燃料噴射を行なう後期噴射モード、リー
ン運転で出力を得るために吸気行程中〈特に吸気行程前
半)に燃料噴射を行なう前期噴射モード、前期噴射モー
ドより出力を向上させるために吸気行程中に理論空燃比
で燃料噴射を行なうストイキオモード等の複数の運転モ
ードを設け、これらを予め作成された図示しない運転モ
ード選択マップで選択できるように構成されている。こ
こではこの運転モード選択マップを用いて、運転モード
選択手段A−1により現在の運転状態に応じた運転モー
ド(燃料噴射の態様)を設定するよう構成される。
【0019】燃料噴射制御手段A−2は、エンジン出力
を得るための通常の燃焼を行なうべく燃料を主噴射する
主噴射制御手段A−2aと、マニホールド触媒35を活
性化させるために、主噴射後の膨張行程中に追加燃料を
噴射する追加燃料噴射制御手段A−2bとしての機能を
備える。これら両燃料噴射制御手段A−2a,A−2b
は排気温度センサ19の出力に基づいてマニホールド触
媒35の温度を推定し、同温度が暖気済温度(活性化温
度)Tcを上回ると,エンジン出力を得るための通常の
燃焼を行なうべく主噴射制御手段A−2aのみが駆動
し、運転状態に応じた運転モード(燃料噴射の態様)を
運転モード選択マップを用い設定し、通常噴射燃料を実
行するよう機能する。逆に、マニホールド触媒35の温
度が暖気済温度Tcを下回ると、マニホールド触媒35
を早期に活性化させるために、追加燃料噴射制御手段A
−2bをも同時駆動し、主噴射制御手段26による主噴
射後の膨張行程中に追加燃料を噴射するための追加燃料
噴射を実行するよう機能する。
【0020】ここで主噴射制御手段26は、運転モード
選択手段A−1で設定された運転モードに応じた燃料噴
射制御マップを選択して、この選択した燃料噴射制御マ
ップを用いて、エンジン回転数Ne及び目標平均有効圧
カPeに応じた、通常の主噴射を行なうための燃料噴射
量及び噴射時期(即ち,燃料噴射終了時期及び燃料噴射
開始時期〉を設定する。なお、エンジン回転数Neには
エンジン回転数センサ37の検出情報(又は、演算情
報)が用いられ、目標平均有効圧力Peにはエンジン回
転数Neおよびアクセルボジションセンサ(APS)3
8で検出されたアクセル開度の各情報から算出したもの
が用いられる。点火時期制御手段A−3は、主噴射制御
手段A−2aの燃料噴射制御に対応して点火プラグ9の
点火時期を制御するものであり、運転モード選択手段A
−1で設定された運転モードに応じた点火時期制御マッ
ブを選択して、この選択した点火時期制御マッブを用い
て、エンジン回転数Ne及び平均有効圧力Peに応じ
て、主噴射制御手段A−2aの燃料噴射制御に対応した
点火時期を設定し、点火制御する。
【0021】次に、エンジン1における主噴射および追
加燃料噴射制御について説明する。運転モード選択手段
A−1は、冷態始動時においてエンジンが低負荷・低回
転であれば、後期噴射モード、即ち、層状燃焼による超
リーン運転を実行すると共に主噴射後の膨張行程中に追
加燃料を噴射する追加燃料噴射モードを選択するように
なっている。このため、圧縮行程の後半に主噴射制御手
段A−2aからインジェクタ8に燃料噴射信号が入力さ
れる。インジェクタ8は燃料噴射信号が入力されている
間、燃焼室2内に燃料を主噴射する。この間、燃焼室2
内はクランク輔の回転にともなうピストン4の上昇によ
り圧縮され続けており、燃焼室2の温度(筒内温度),
圧力(筒内圧力〉はピストン4による燃焼室2内の圧縮
比に応じて上昇を続けている。そして、インジェクタ8
からの燃料噴射が終了した圧縮行程末期において、点火
時期制御手段A−3から点火プラグ9へ点火信号が入力
され、点火プラグ9が燃焼室2内の混合気への点火を行
なう。
【0022】インジェクタ8から主噴射された燃料は、
このとき、吸気ポート14から吸入された流入空気によ
る縦渦流(逆タンブル流)により、燃焼室2の頂部中央
の点火ブラグの近傍に集められる。このため、点火プラ
グ9の近傍のみが理論空燃比又はリッチな空燃比とな
り、燃焼室2内の混合気は容易に点火され、安定した層
状燃焼(層状超リーン燃焼)を行なうことができる。混
合気の燃焼により、ピストン4が上死点をわずかに過ぎ
た所で筒内温度は1000Kを大きくこえ、燃焼室2の
温度,圧力の急激な上昇に伴い、ピストンが受けた圧力
がエンジントルクとしてクランク軸より出力される。ピ
ストン4の膨張行程にともない、燃焼室2内の温度は1
000Kを大きく下回り、このままでは活性化温度以上
の高温の排ガスをマニホールド触媒35に供給すること
はできない。しかも、筒内噴射型内燃機関のように層状
超リーン燃焼を行なう場合には、混合気中の燃料は高効
率で燃焼するので、燃え残りの燃料が燃焼して燃焼ガス
が高温(活性化温度以上)に維持されるということは期
待できない。
【0023】そこで、ECU36は追加燃料噴射制御手
段A−2bが働き、排気温度センサ19の検出出力に基
づく触媒温度が暖気済温度Tcよりも低い場合は、膨張
行程中期(クランク角が80°)付近又はやや過ぎた所
で、インジェクタ8へ追加燃料噴射信号を出力する。こ
の追加燃料噴射信号は先の主噴射のための燃料噴射信号
よりも長めに設定されており、この間、インジェクタ8
は燃焼室2内へ追加燃料を直接噴射する。燃焼室2内へ
噴射された追加燃料は、点火ブラグ9を再点火すること
なく高温雰囲気により着火する。なお、この着火は膨張
行程後半から排気行程にかけて主燃焼に比べて比較的低
温で燃焼し、燃焼室2内の温度を1000Kを上回った
程度まで上昇させる。このとき、追加燃料の燃焼により
発生したエネルギーは燃焼室2内の圧力の上昇に変換さ
れることなく、専ら燃焼室2内の温度上昇に用いられ
る。
【0024】そして、膨張行程が末期に排気弁11が開
き、燃焼室2内から排気通路7へ1000K以上の高温
の燃焼ガスが排出される。排気弁11が開いた瞬間の排
気通路7は非常に狭く、排気弁開時初期の燃焼ガスの流
速は非常に大きいため、冷態始勤時のように雰囲気温度
が低い場合に、燃焼室2内で燃焼していた燃焼ガスの一
部は、狭い排気通路7をブローダウンガスとともに高速
で流れ出る際に消炎してしまい、その結果、燃え残った
追加燃料はプローダウンガスとともに未燃HCとして排
出される。この場合、触媒昇温装置の適用されたエンジ
ン1における排気マニホールド15に流入した排ガスは
次ぎのようにして再燃焼(2段燃焼)する。ここで4気
筒のエンジン1の点火順序は第1気筒、第3気筒、第4
気筒、第2気筒と設定されている。
【0025】まず、第1気筒が排気行程に達すると、枝
管291から容積部31の上流側部位mに流入する排気
流f1は、図2(a)、(b)に示すように、枝管29
1にその流れ方向を規制され、対向する内壁面を指向し
て容積部31の上流側部位m(中央域e1等)を通り直
接触媒35に流入することなく、容積部内壁面e2に衝
突し、排気流fcの流線を形成する。この流れが形成さ
れることにより、容積部内での排ガスの滞留時間が延
び、排ガス同士が干渉する頻度を高める。第1気筒に続
いて第3気筒が排気行程に達すると、第3気筒の枝管2
93から容積31の上流側部位mに流入する排気流f3
は、枝管293にその流れ方向を規制され、容積部31
の上流側部位mの中央域e1や下流側部位dに流動し、
第1気筒の排気流f1もしくはfcと衝突する。
【0026】各排気流は干渉して方向変換し、滞留しな
がら容積部31の出口に向かう。同様に、第4気筒が排
気行程に達すると、枝管294から容積部31の上流側
部位mに流入する排気流f4は、図3(a)、(b)に
示すように、枝管294にその流れ方向を規制され、対
向する内壁面を指向して容積部31の上流側部位mを通
り、直接マニホールド触媒35に流入することなく、容
積部内壁面e2に衝突し、排気流fcを形成する。この
流れが形成されることにより、容積部内での排ガスの滞
留時間が延び、排ガス同士が干渉する頻度を高めること
となる。第4気筒に続いて第2気筒が排気行程に達する
と、第2気筒の枝管292から容積部31の上流側部位
mに流入する排気流f2は、枝管292にその流れ方向
を規制され、容積部31の上流側部位mの中央域e1や
下流側部位dに流動し、第4気筒の排気流f4もしくは
fcと衝突する。各排気流は干渉して方向変換し、滞留
しながら容積部31の出口に向かう。
【0027】このように、4気筒のエンジン1が1、
3、4、2の各気筒順に点火駆動し、同モードで排気順
序が繰り返されることで、各気筒よりの排気が分岐管部
29を経て対向する内壁面を指向して容積部31の上流
側部位mに達し、直接マニホールド触媒35に流入する
ことなく、容積部内壁面e2に衝突し、排気流fcを形
成する。この流れが形成されることにより、流動速度を
低減させ、しかも流動方向を複数回変換させる。このた
め容積部31に流入した排ガスは、そのままマニホール
ド触媒35に向けて吹き抜けてしまうことなく容積部3
1に滞留し、これにより各気筒からの排ガスが容積部3
1の上流側部位mより下流側部位dに流動するにあた
り、十分に撹拌が進み、また排ガス同士の干渉が促進す
ることで、排ガス中の未燃HCの再燃焼が促進され、活
性温度以上の高温の燃焼ガスが生成され、これがスムー
ズにマニホールド触媒35に流入する。この結果、比較
的小容量の容積部であってもマニホールド触媒35は早
期に暖気が進み、早期に排出ガス中のCO,HC,NO
xを浄化することになる。
【0028】上述のところにおいて、排気マニホールド
15は容積部31の下流側部位(筒状部)dの長さh
(図2(b)参照)をより長くすることで排ガス滞留域
を拡大でき、しかも、容積部31が拡大することで、排
ガスが上流側部位mより下流側部位dに流動するにあた
り、撹拌がより十分に進み、排ガス中の未燃HCの再燃
焼が促進される。しかし、この場合、排気マニホールド
15の容積部31が拡大し、熱容量が大きくなるととも
に表面積が拡大し、放熱量の増大による暖気の遅れとい
う逆の効果が生じてくる。このため、筒状部dの長さh
を過度に長くすることは好ましくなく、放熱性を考慮し
て適宜設定される。更に、容積部31の下流側部位dは
筒状に形成され、マニホールド触媒コンバータ16のケ
ーシング32の上端開口と同等の外径を成している。一
方、容積部31の上流側部位mは偏平形状に形成され、
その断面積が下流側部位dの断面積より小さく形成され
ている。
【0029】このため、特開平11−294174号公
報に示されるような上流側断面積が大きく下流側断面積
が小さい排気マニホールドに比べて放熱面積を減らし、
かつ熱容量を低減することで、熱エネルギをマニホール
ド触媒に効率良く伝達して昇温させることができ、排ガ
ス中の未燃HCを効率よく再燃焼させることができる。
図4は本発明の第2実施形態としての排気マニホールド
を示すものであり、上述の第1実施形態に対応する符号
を用いて説明する。
【0030】本第2実施形態では、排気マニホールド1
5が板金製である点が第1実施形態と異なり、これに伴
い排気マニホールド15の形状も異なるものとなってい
る。排気マニホールド15は、排気の流れ方向に沿って
2分割される2つの板金部品より成り、両板金部品をも
なか合わせして構成されるが、分岐管部29と容積部3
1を有する点では第1実施形態と同じである。
【0031】容積部31の上流側部位mは全体的に先細
形状で気筒列方向に長く幅方向に短い偏平形状となって
おり、容積部31の下流側部位dは筒状に形成されてい
る。ここで、先細形状の上流側部位mでは排気マニホー
ルド15の気筒列方向端縁29L、29Rが下流に進む
に従い内側に向き、その延長線が下流側部位dの対向す
る内壁面を指向するように形成されている。また、分岐
管部29は、その気筒列方向両端に位置する第1、第4
気筒用の枝管291,292が互いに対向するように配
置されている。
【0032】このため、気筒列方向両端の各枝管29
1,292からの排気流f1,f4の各流線は、容積部
31の出口の直上流に位置する筒状の下流側部位dを横
切り気筒列方向逆側の内壁面を指向するようになり、上
述の第1実施形態の場合と同様、他の気筒からの排気と
干渉し易くなり、排気の流れが触媒に直接向かうことが
抑制され、排気の撹拌や滞留が進むので、効率良く排ガ
ス同士を干渉させ触媒作用を促進できる。なお、本発明
は上記実施形態に限定されるものではなく、排気マニホ
ールド15に直付けされるマニホールド触媒コンバータ
16に換えて、エンジン下方に始動時用の触媒を設ける
ようにしても良く、また、始動時用触媒を使用しないも
のにおいて、主触媒の暖機用に本発明を適用しても良
い。
【0033】更に、吸気ポートにも燃料噴射弁を設け、
主燃焼用の燃料噴射はこの噴射で行い、追加燃料は筒内
に直接噴射するようにしても良い。また、内燃機関とし
ては、ガソリンエンジンに限らずディーゼルエンジンで
も適用可能である。図1のエンジン1において、マニホ
ールド触媒35は三元触媒として説明したが、場合によ
りNOx触媒等、他の触媒でも良く、この場合も、図1
の装置と同様の作用効果が得られる。
【0034】また、マニホールド触媒コンバータとして
2つの触媒が並列に配置されるリアルマニホールド触
媒、即ち、排気弁が開くタイミングが重なり合う、それ
ぞれの気筒の分岐管部を、各々別のマニホールド触媒に
接続するタイプの触媒を本発明に適用しても良い。この
場合、排気弁が開くタイミングが重なり合う、それぞれ
の気筒の分岐管部を、各々別のマニホールド触媒に接続
するように形成することで、排気干渉を抑え、中低速ト
ルクを向上させると同時に、容積部内に流入した排ガス
を十分に混合し、滞留させる機能を向上させることで、
再燃焼現象を促進することも可能となる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明は、分岐管部から
の排気の流線が分岐部出口が対向する容積部の内壁面を
指向するよう排気マニホールドが形成されているため、
気筒からの相互に異なる方向の排気流れが容積部の内部
を横切ることになり、気筒間の排気流れの干渉が促進さ
れて比較的小容量の容積部でも排気の混合を効率良く促
進できと同時に容積部出口への排気流れを弱めることが
でき、排気の滞留時間を長くすることができる。そし
て、上記の混合促進作用と、滞留時間延長作用とにより
追加燃料の噴射により、増加する未燃燃料を容積部内で
効率良く反応させることができ、該反応による熱エネル
ギで触媒を効率良く昇温させることができるし、容積部
の容積を小型化することも可能になる。
【0036】特に、上記触媒がマニホールド触媒であ
り、容積室の下流側部位の断面形状がマニホールド触媒
の断面形状と略同一で、上流側部位の断面積が下流側部
位の断面積以下となるよう形成した場合、断面形状が逆
の従来例に比べて放熱面積を減らし、かつ、熱容量を低
減することができるため、熱エネルギをマニホールド触
媒に効率良く伝達して昇温させ、排ガス中の未燃HCを
効率よく再反応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての多気筒内燃機関の
触媒昇温装置の全体構成図である。
【図2】図1の触媒昇温装置で用いる排気マニホールド
内での1、3気筒の排気流の挙動を説明する図であり、
(a)は平面視の説明図を、(b)は正面視の説明図で
ある。
【図3】図1の触媒昇温装置で用いる排気マニホールド
内での4、2気筒の排気流の挙動を説明する図であり、
(a)は平面視の説明図を、(b)は正面視の説明図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態で用いるマニホールド触
媒コンバータを示し、(a)は拡大正面図を、(b)は
拡大側面図である。
【符号の説明】
1 エンジン(多気筒内燃機関) 7 排気通路 8 燃料噴射弁 15 排気マニホールド 16 マニホールド触媒コンバータ 29 分岐管部 31 容積部 35 マニホールド触媒 36 ECU(制御手段) m 容積部の上流側部位 A−2b 追加燃料噴射制御手段 d 下流側部位 e1 中央域 e2 容積部内壁面 fc 排気流
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/34 F02D 41/34 H Fターム(参考) 3G004 AA01 BA06 DA01 DA12 DA21 FA04 GA03 GA04 3G091 AA11 AA17 AA24 AB03 AB05 BA03 CB02 CB03 EA17 EA18 FA04 FB02 FC07 HA03 HA09 HA36 HA38 HA47 HB01 3G301 HA01 HA02 HA04 HA06 HA13 HA16 JA21 KA00 LA01 LB04 MA01 MA03 MA11 MA19 MA23 NC02 ND01 NE14 NE15 PB03A PB05A PC02Z PD02A PD12Z PE01Z PE09A PF03Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化
    用の触媒と、燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁
    と、上記触媒の昇温が要求される場合、主燃焼用燃料噴
    射後の膨張行程中に上記燃料噴射弁により追加燃料を噴
    射させる制御手段と、排気を滞留させる容積部と各気筒
    からの排気を上記容積部内に導く分岐管部とを有する排
    気マニホールドとを備え、同排気マニホールドは分岐管
    部からの排気の流線が上記容積部内で分岐管部出口が対
    向する容積部内壁面を指向するように形成されているこ
    とを特徴とする多気筒内燃機関の触媒昇温装置。
  2. 【請求項2】上記触媒は上記排気マニホールドの容積部
    に直接接続されるマニホールド触媒であり、上記容積部
    の内室は下流側部位の断面形状が上記マニホールド触媒
    の断面形状と略同一で、上記上流側部位の断面積が下流
    側部位の断面積以下となるよう形成されたことを特徴と
    する請求項1記載の多気筒内燃機関の触媒昇温装置。
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