JP2002138096A - リン含有フェノール化合物とその製造方法、及び、それを用いたエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

リン含有フェノール化合物とその製造方法、及び、それを用いたエポキシ樹脂組成物

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JP2002138096A
JP2002138096A JP2000328681A JP2000328681A JP2002138096A JP 2002138096 A JP2002138096 A JP 2002138096A JP 2000328681 A JP2000328681 A JP 2000328681A JP 2000328681 A JP2000328681 A JP 2000328681A JP 2002138096 A JP2002138096 A JP 2002138096A
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Hiroshi Moriyama
博 森山
Yoshiyuki Takahashi
芳行 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンによるに代わるハロゲン
フリーの難燃処方として優れた難燃効果を発現させると
共に、成形品の耐熱性、耐水性の物性に優れ、また電気
積層板用途における密着性に優れる難燃エポキシ樹脂を
提供すること。 【解決手段】 一般式(1)で示されるフェノー
ル化合物(A)。 【化1】 (式中、X、Zはそれぞれ独立にフェノール構造を有す
る有機基、または、ナフトール構造を有する有機基を、
nは0または1の整数を表し、Yは2価の炭化水素基を
表す。また、R1は下記一般式(2)で示される基を表
す。) 【化2】 (式中、A及びBは酸素または/および硫黄を表し、
l、mはそれぞれ独立に0または1を表す。また、R2
びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアルキル基ま
たは芳香族基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐湿性、
電気特性、難燃性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂
硬化剤として有用な多価ヒドロキシ化合物及びその製造
方法、さらにはそれを用いたエポキシ樹脂組成物に関
し、該化合物は、半導体封止材、積層板、コーティング
材料及び複合材料などに好適に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂組成物は、電気・電子材料
用として広く用いられている。これら電気・電子材料で
は、高い難燃性が求められるため、通常ハロゲン化され
たエポキシ樹脂が用いられており、例えば、プリント配
線板では、FR−4グレードとして一般に臭素化された
ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主原料成分とし、こ
れに種々のエポキシ樹脂を混合したエポキシ樹脂とジシ
アンジアミド等のエポキシ樹脂用硬化剤とを配合して用
いられている。また、半導体素子の封止用途では、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂及び臭素化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂を混合したエポキシ樹脂と、
フェノールノボラック樹脂等のエポキシ樹脂用硬化剤と
を配合して用いられている。しかし、このようなハロゲ
ン化されたエポキシ樹脂の使用は、ダイオキシンに代表
される環境問題の一要因となっていることや、高温環境
下でのハロゲン解離による電気的な長期信頼性への悪影
響などから、ハロゲンを低減するか、ハロゲンを使用し
ない難燃処方が強く求められている。
【0003】そこで、従来、この様なハロゲンによる難
燃処方に代わる技術として、例えば、リン酸エステル系
化合物などを添加系難燃剤として使用する技術が種々検
討されているが、この様な技術はいずれも成形品の耐熱
性や耐水性等の低下、更にとりわけ電気積層板用途にお
ける密着性の低下を来すものであった。そこで、反応型
のリン系化合物を使用し、成形品の耐熱性、耐水性等を
改善したものとして、例えば特開平11−279258
号公報には、特定のリン化合物でエポキシ樹脂を変性さ
せて、成形品の耐熱性、難燃性等を図った技術が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平11−
279258号公報記載の発明は、難燃性と耐熱性を付
与する目的で多官能のノボラック型エポキシ樹脂と2官
能のリン化合物を反応させたエポキシ樹脂を用いるた
め、架橋密度が高くなり、電気積層板用途において、マ
トリックス樹脂と銅箔および基材間の密着性に劣るもの
であった。
【0005】即ち、本発明が解決しようとする課題は、
ハロゲンによるに代わるハロゲンフリーの難燃処方とし
て優れた難燃効果を発現させると共に、成形品の耐熱
性、耐水性の物性に優れ、また電気積層板用途における
密着性に優れる難燃エポキシ樹脂組成物用のリン含有フ
ェノール系硬化剤とその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記の従来技術における欠点の存在を鑑み鋭意検討した結
果、窒素原子とリン原子を含有する下記一般式(1)で
示される構造をもつ多価フェノール化合物が新規な化合
物であり、該化合物が分子内にイミノ基を含有するフェ
ノール化合物と下記一般式(8)、または(9)で表さ
れるP−H基含有化合物[以下、P−H基含有化合物と
記す。]と反応させて容易に得られること、及び下記一
般式(1)で示される構造をもつ多価フェノール化合物
をエポキシ樹脂の硬化剤として用いた組成物が、ハロゲ
ンフリーで難燃性を有するとともに、密着性、耐熱性、
耐水性を改善できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】即ち、本発明は、 1.一般式(1)で示されるリン含有フェノール化合
物、
【化8】 (式中、X、Zはそれぞれ独立にフェノール構造を有す
る有機基、または、ナフトール構造を有する有機基を、
nは0または1を表し、Yは2価の炭化水素基を表す。
また、R1は下記一般式(2)で示される基を表す。)
【化9】 (式中、A及びBは酸素原子または/および硫黄原子を
表し、l、mはそれぞれ独立に0または1を表す。ま
た、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアル
キル基または芳香族基を表す。) 2.一般式(2)で示される基が一般式(3)、また
は、一般式(4)で示される基である前記1記載のフェ
ノール化合物、
【化10】 (式中、R4とR5はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
基、または芳香族基を表す。)
【化11】 (式中、R6とR7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、または芳香族基を表す。) 3.一般式(1)中のR1が、前記一般式(4)で示さ
れる基であって、一般式(1)中のnが0である、また
は、nが1であって、且つ、一般式(1)中のYが、メ
チレンジフェニル基、または繰り返し単位数2から6の
ポリメチレン基である前記1記載のリン含有フェノール
化合物、 4.一般式(1)が下記構造式(5)、(6)または
(7)である請求項1記載のリン含有フェノール化合
物、
【化12】 5.下記一般式(8)、または(9)で表されるP−H
基含有化合物[以下、P−H基含有化合物と記す。]と、
分子内にイミノ基を含有するフェノール化合物を、反応
させることを特徴とするリン含有フェノール化合物の製
造方法、
【化13】 (式中、R4とR5は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、または芳香族基を表す。)
【化14】 (式中、R6とR7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、または芳香族基を表す。) 6.P−H基含有化合物、フェノール性水酸基含有カル
ボニル化合物と、アミン化合物とを、または、P−H基
含有化合物、フェノール性水酸基含有アミノ化合物と、
カルボニル化合物とを、または、P−H基含有化合物、
フェノール性水酸基含有アミン化合物と、フェノール性
水酸基含有カルボニル化合物とを有機溶媒中で20〜2
00℃の温度で縮合反応させることを特徴とするリン含
有フェノール化合物の製造方法、 7.エポキシ樹脂及び前記1、2または3記載のリン含
有フェノール化合物を必須成分とすることを特徴とする
エポキシ樹脂組成物。 8.エポキシ樹脂及び前記5または6に記載の製造法で
得られたリン含有フェノール化合物を必須成分とするこ
とを特徴とするエポキシ樹脂組成物。を提供するもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】本発明に係るフェノール化合物は、下記一
般式(1)で示される。
【化15】 (式中、X、Zはそれぞれ独立にフェノール構造を有す
る有機基、または、ナフトール構造を有する有機基を、
nは0または1の整数を表し、Yは2価の炭化水素基を
表す。また、R1は下記一般式(2)で示される基を表
す。)
【化16】 (式中、A及びBは酸素または/および硫黄を表し、
l、mはそれぞれ独立に0または1を表す。また、R2
びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアルキル基ま
たは芳香族基を表す。)
【0010】また、前述のR1の構造としては、下記一
般式(3)または一般式(4)であることが、耐熱性、
耐湿性の点から好ましい。
【化17】 (式中、R4、R5、それぞれ独立に水素原子、アルキル
基、芳香族基を表す。)
【化18】 (式中、R6、R7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、芳香族基を表す。)
【0011】上記の一般式(3)または一般式(4)の
中でも、得られるフェノール化合物の、耐熱性の面から
一般式(4)の構造が好ましい。
【0012】更に、本発明のフェノール化合物の中で
も、下記構造式(5)、(6)または(7)で示される
構造を有する化合物が、耐熱性、基材との密着性の面で
好ましい。
【化19】
【0013】本発明に係るフェノール化合物を得る方法
としては、特に制限はないが、例えば、下記一般式
(8)および/または(9)で表されるP−H基含有化
合物と、分子内にイミノ基を含有するフェノール化合物
を付加反応させる方法、
【化20】 (式中、R4とR5は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、芳香族基を表す。)
【化21】 (式中、R6とR7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、芳香族基を表す。) P−H基含有化合物と、フェノール性水酸基含有カル
ボニル化合物と、アミン化合物を縮合反応させる方法、
P−H基含有化合物と、フェノール性水酸基含有アミ
ン化合物と、カルボニル化合物を縮合反応させる方法、
フェノール性水酸基含有アミン化合物と、フェノール
性水酸基含有カルボニル化合物を縮合反応させる方法な
どが挙げられ、いずれの場合も、本発明のリン含有フェ
ノール化合物を選択的に得ることができる。
【0014】更に上記のリン含有化合物の製造方法を具
体的に述べると、の方法は、P−H基含有化合物中
に、分子内にイミノ基を含有するフェノール化合物を、
発熱に注意しながら、滴下または分割添加することで得
ることができる。この際、反応溶媒として有機溶剤を用
いてもよい。ここで用いられる分子内にイミノ基を含有
するフェノール化合物としては、特に限定がなく、例え
ば、下記構造式(10)に示される化合物類が挙げられ
る。
【0015】上記の分子内にイミノ基を含有するフェノ
ール化合物を、P−H基含有化合物中に滴下する際の温
度は、20℃〜200℃が好ましく、反応性の制御、及
び反応熱の除去の容易さから、50℃〜160℃が特に
好ましい。
【0016】
【化22】
【0017】
【0018】上記のP−H基含有化合物と、分子内にイ
ミノ基を含有するフェノール化合物を付加反応するとき
の割合には、特に制限がないが、例えば、得られる生成
物が加水分解性に優れる点から、P−H基含有化合物を
イミノ基1当量に対し、1当量ないしはそれ以上過剰に
用いることが好ましい。また、得られた化合物をエポキ
シ樹脂用の硬化剤として用いる場合は、過剰に存在する
P−H基含有化合物を存在させたまま使用しても除去し
てから用いてもよいが、最終的に得られる硬化物が耐熱
性、耐湿性に優れる点から、本発明のリン原子含有フェ
ノール化合物とP−H基含有化合物の合計100重量部
中に、本発明のリン原子含有フェノール化合物を少なく
とも50重量部以上含有していることが好ましく、更
に、80重量部以上含有していることが、とくに好まし
い。
【0019】上記の反応において、反応溶媒として有機
溶剤を用いる場合、特に限定されないが、例えば、P−
H基含有化合物、分子内にイミノ基を含有するフェノー
ル化合物、フェノール性水酸基含有カルボニル化合物、
アミン化合物、、フェノール性水酸基含有アミノ化合
物、カルボニル化合物、フェノール性水酸基含有アミン
化合物とに不活性であるものが好ましく、例えば、脂肪
族アルコール、芳香族炭化水素又はこれらの混合溶剤が
用いられる。脂肪族アルコールとしては、用いる反応原
料、得られる生成物の溶解度、反応条件、反応の経済性
等を考慮して、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール、n−プロピルアルコール、t−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、エチレングリコール低級アルキルエーテル類、又
は、プロピレングリコール低級アルキルエーテル等を挙
げることができる、また、芳香族炭化水素溶剤として
は、例えば、トルエン、キシレン、クメン等を挙げるこ
とができる。このような溶剤は、通常、用いるP−H基
含有化合物、分子内にイミノ基を含有するフェノール化
合物、フェノール性水酸基含有カルボニル化合物、アミ
ン化合物、、フェノール性水酸基含有アミノ化合物、カ
ルボニル化合物、フェノール性水酸基含有アミノ化合物
の合計100重量部に対して、20〜500重量部の範
囲で用いられるが、これに限定されるものではない。
【0020】また、上記の、、の方法は、P−H
基含有化合物とアミノ基含有化合物を溶剤中で溶解し、
そこへカルボニル基含有化合物を発熱に注意しながら2
0〜200℃の温度で滴下または分割添加し、添加終了
後、減圧下で脱水縮合して得ることができる。
【0021】ここで用いられるアミノ化合物およびカル
ボニル化合物は、特に制限はなが、例えば、反応生成物
を得る際の使用原料として、アミノ化合物、カルボニル
化合物のすくなくともどちらか1つがフェノール性水酸
基を含有した化合物であれば、いずれの組み合わせでも
使用可能である。
【0022】上記のアミノ化合物としては、活性水素を
有するアミノ基を有する物質が使用可能であり、アンモ
ニア、第一アミン、第二アミンがいずれも使用可能であ
る。例えば、第一アミンとしては、メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アニリン、
ナフチルアミン、ジアミノメタン、ジアミノプロパン、
モノエタノールアミン、ジアミノベンゼン、ジアミノナ
フタレン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノベンゾ
フェノン、P−アミノフェノールなどがなどが挙げら
れ、また、第二アミンとしてはジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、メチルエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ
エタノールアミン、アミノアセト酸、フェニルベンジル
アミン等が挙げられる。また、メラミン、ベンゾグアナ
ミン等も使用可能である。
【0023】また、上記のカルボニル化合物としては、
アルデヒド類、ケトン類がいずれも使用可能であり、例
えば、アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、ベンズアルデヒド、アミノベンゾアルデヒ
ド、ナフタアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、2−ヒドロキシベンズアルデヒド(サリチルアルデ
ヒド)、3−ヒドロキシベンズアルデヒド等のヒドロキ
シベンズアルデヒド類;4−ヒドロキシ−2−メチル−
ベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−2−ターシャリー
ブチル−ベンズアルデヒド、4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシベンズアルデヒド等の炭素数1〜6のアルキ
ル基が置換されたアルキル基置換ヒドロキシベンズアル
デヒド類;4−ヒドロキシ−2−フェニルベンズアルデ
ヒド等のフェニル基置換ヒドロキシベンズアルデヒド類
等が挙げられ、また、ケトン類としては、アセトン、メ
チルエチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、
2−ペンタノン、3−ペンタノンなどが挙げられる。
【0024】本発明で用いられるP−H基含有化合物に
は特に制限がないが、硬化物とした時の難燃性と耐熱性
に優れることから、例えば、リン原子上にベンゼン環、
ナフタレン環といった芳香族基を有するものが好まし
く、中でも下記一般式(8)または(9)で表されるP
−H基含有化合物が、最終的な硬化物の耐熱性、耐湿性
が飛躍的に向上する点から好ましく、一般式(9)が特
に好ましい。これらは単独で用いても、2種以上併用し
てもよい。
【化23】 (式中、R4とR5は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、芳香族基を表す。)
【化24】 (式中、R6とR7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、芳香族基を表す。)
【0025】本発明のエポキシ樹脂組成物に使用するエ
ポキシ樹脂は、特に制限されないが、本発明がハロゲン
フリーであっても優れた難然効果を発現することからハ
ロゲン元素非含有のエポキシ樹脂が好ましい。ここで、
ハロゲン元素非含有のエポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂
を製造する際、エピクロロヒドリンと反応させる原料フ
ェノール樹脂中にハロゲン元素が含まれていないか或い
はハロゲン元素で実質的に変性されていないエポキシ樹
脂である。即ち、通常のエピクロルヒドリンの使用によ
り混入される塩素分は含んでいてもよく、具体的にはハ
ロゲン元素量5000ppm以下であることが好まし
い。
【0026】前述のエポキシ樹脂としては、例えば、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、テト
ラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹
脂;レゾルシノールジグリシジルエーテル、ジメチルビ
スフェノールCジグリシジルエーテル等の2官能型エポ
キシ樹脂;1,6−ジヒドロキシナフタレンのジグリシ
ジルエーテル、1,6−ジグリシジルオキシナフタレン
型エポキシ樹脂、1−(2,7−ジグリシジルオキシナ
フチル)−1−(2−グリシジルオキシナフチル)メタ
ン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチ
ル)メタン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキ
シナフチル)−1−フェニル−メタン等の縮合環骨格を
有するエポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA
Dノボラック樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェ
ノール−p−キシレングリコールジメチルエーテル重縮
合体のポリグリシジルエーテル等のフェノールアラルキ
ル型エポキシ樹脂;シクロヘキセンオキサイド基を有す
るエポキシ樹脂、トリシクロデセンオキサイド基を有す
るエポキシ樹脂、シクロペンテンオキサイド基を有する
エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンのエポキシ化物等
の環式脂肪族骨格を有するエポキシ樹脂;フタル酸ジグ
リシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル
エステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ジグリシジルp−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリ
シジルエステル、トリグリシジルエステル等のグリシジ
ルエステル型エポキシ樹脂;ジグリシジルアニリン、テ
トラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジ
ルp−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリ
レンジアミン、ジグリシジルトルイジン、テトラグリシ
ジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルア
ミン型エポキシ樹脂;ジグリシジルヒダントイン、グリ
シジルグリシドオキシアルキルヒダントイン等のヒダン
トイン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレー
ト等の複素環式エポキシ樹脂;フロログリシノールトリ
グリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグ
リシジルエーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリ
グリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテ
ル、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニ
ル]−2−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポ
キシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパ
ン、1,3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキ
シプロポキシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチ
ルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロ
パノール等の3官能型エポキシ樹脂;テトラヒドロキシ
フェニルエタンテトラグリシジルエーテル、テトラグリ
シジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリ
シジルエーテル、テトラグリシドキシビフェニル等の4
官能型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキ
シ樹脂は、その使用にあたって1種類のみに限定される
ものではなく、2種類以上の併用または、各種変性され
たものでも使用可能である。
【0027】これらのなかでも特に難然性の改善効果が
顕著である点から縮合環骨格を有するエポキシ樹脂類、
またはノボラック型エポキシ樹脂類が好ましい。
【0028】エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂と本
発明のフェノール化合物との配合割合は組成配合物によ
って異なり、特に制限はないが、得られる硬化物が、耐
熱性、耐湿性に優れることから、分子内の活性水素(−
NH基及びフェノール性水酸基)が、エポキシ樹脂中の
エポキシ基1当量に対し、0.4〜2.0当量となる割
合で配合することが好ましい。
【0029】本発明のフェノール化合物は、単独でエポ
キシ樹脂硬化剤として用いることができるが、必要に応
じて公知慣用のエポキシ樹脂硬化剤と併用してもよい。
公知慣用のエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、ジシ
アンジアミド、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミド
ポリアミン、マンニッヒ生成物、フェノールノボラック
樹脂、オルソクレゾールノボラック樹脂、ナフトールノ
ボラック樹脂等が挙げられる。この場合、本発明のフェ
ノール樹脂と公知慣用のエポキシ樹脂硬化剤との配合比
率は、特に限定されないが、難燃性を考慮すると本発明
のフェノール樹脂と公知慣用のエポキシ樹脂硬化剤の1
00重量部に対して、本発明のフェノール樹脂が50重
量部以上であることが好ましい。その際のエポキシ樹脂
との配合比率は、硬化剤中の活性水素が、エポキシ樹脂
中のエポキシ基1当量に対し、0.4〜2.0当量とな
る割合で配合することが好ましい
【0030】また、本発明のエポキシ樹脂組成物では、
上記各成分に加え更に、硬化促進剤を配合することが好
ましい。この硬化促進剤としては、DBU、ジメチルベ
ンジルアミン、ジメチルアミノピリジンなどの強塩基性
第三級アミン類、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化
トリブチルベンジルアンモニウム等の第四級アンモニウ
ム塩類、ホスフィン類、臭化テトラブチルホスホニウム
塩等の第四級ホスホニウム塩類、更に、ジシアンジアミ
ド、BF3アミン錯体などがいずれも使用可能である。
これらの硬化促進剤の使用量は硬化性組成物の所望の硬
化時間によって適宜選択されるが、通常はエポキシ樹脂
100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましく
は、0.05〜5重量部となる割合で配合することが好
ましい。
【0031】本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に
応じて充填剤、カップリング剤、難燃剤、滑剤、離型
剤、可塑剤、着色剤、増粘剤等の各種添加剤を添加して
用いてもよい。
【0032】本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば銅
張り電気絶縁積層板及びその前駆体たるプリプレグ、被
覆材、コーティング剤、成形材料等、従来通常のノボラ
ック系樹脂をエポキシ樹脂硬化剤として使用してきた用
途分野において性能を向上させることが期待できるもの
である。
【0033】
【実施例】以下に実施例と比較例によって本発明を説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】合成例1 4,4‘−ジアミノジフェニルメタン 198g(1.
0mol)とp−ヒドロキシベンズアルデヒド 244
g(2.0mol)を、イソプロピルアルコール中、還
流下で脱水しながら12時間反応させた。室温に冷却
後、溶剤を濾別し、得られた固体をトルエン100gで
洗浄後、減圧下で溶剤を除去し、下記構造式(11)で
示される褐色固体の化合物(B−1)を得た。
【化25】
【0035】合成例2 p−アミノフェノール 93g(1.0mol)とp−
ヒドロキシベンズアルデヒド 106g(1.0mo
l)を、イソプロピルアルコール中、還流下で脱水しな
がら12時間反応させた。室温に冷却後、溶剤を濾別
し、得られた固体をトルエン100gで洗浄後、減圧下
で溶剤を除去し、下記構造式(12)で示される褐色固
体の化合物(B−2)を得た。
【化26】
【0036】合成例3 9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナンスレン−10−オキサイド 39g、トルエン 8
3gを仕込み後、撹拌しながら70℃に加熱した。そこ
へ、1,4−ナフトキノン 25gを発熱に注意しなが
ら分割添加した。反応後、エポキシ当量が188のフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂(EPICLON N
−770:大日本インキ化学工業株式会社製)を188
部を仕込み90℃に昇温、トリフェニルホスフィン0.
08部添加して160℃にて7時間反応させてから、リ
ン含有量2.2重量%でエポキシ当量が380の目的樹
脂を得た。以下、これを樹脂(C−1)と略記する。
【0037】実施例1 9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキシド(三光株式会社製 HC
A)216g(1.0mol)とキシレン865部を仕
込み、100℃で加熱溶解した。次に、N,N’−ビス
(サリチリデン)−1,3−プロパンジアミン 12
7.1g(0.9mol)を1時間かけ分割添加した。
添加終了後、120℃に昇温、2時間反応させた後、室
温に冷却後、ろ過し、下記構造式(5)で示される黄色
固体の化合物(A−1)を得た。この化合物(A−1)
の生成は、IRスペクトルによる930cm-1付近及び1200c
m-1〜1300cm-1付近のリン構造の吸収、13CNMRによ
るイミノ基(166ppm)の消失と(-NH-CH-の生成 C;45pp
m)、及びマススペクトル(MS)のm+=714が理論
値と同じであることから確認した。
【化27】
【0038】実施例2 9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキシド(三光株式会社製 HC
A)216g(1.0mol)とプロパンジアミン74
部(1.0mol)を300gの水に溶解した後、10
0℃に維持しつつサリチリルアルデヒド 244g
(2.0mol)を1時間かけ分割添加した。添加終了
後、100℃で2時間反応させた。反応後、減圧下で水
を除去し、黄色固体の化合物(A−2)を得た。
【0039】実施例3 9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキシド(三光株式会社製 HC
A)216g(1.0mol)とキシレン865部を仕
込み、100℃で加熱溶解した。次に、合成例1で得た
化合物(B−1)398g(0.9mol)を1時間か
け分割添加した。添加終了後、120℃に昇温、2時間
反応させた後、室温に冷却後、ろ過し、得られた固体を
エチルセロソルブ150gで洗浄後、減圧下で溶剤を除
去し、下記構造式(6)で示される黄色固体の化合物
(A−3)を得た。この化合物(A−3)の生成は、I
Rスペクトルによる930cm-1付近及び1200cm-1〜1300cm
-1付近のリン構造の吸収、13CNMRによるイミノ基
(166ppm)の消失と(-NH-CH-の生成 C;44ppm)、及びマ
ススペクトル(MS)のm+=838が理論値と同じで
あることからを確認した。
【化28】
【0040】実施例4 9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキシド(三光株式会社製 HC
A)216g(1.0mol)とキシレン865部を仕
込み、100℃で加熱溶解した。次に、合成例2で得た
化合物(B−2)172g(0.95mol)を1時間
かけ分割添加した。添加終了後、120℃に昇温、2時
間反応させた後、室温に冷却後、ろ過し、得られた固体
をエチルセロソルブ150gで洗浄後、減圧下で溶剤を
除去し、下記構造式(7)で示される黄色固体の化合物
(A−4)を得た。この化合物(A−4)の生成は、I
Rスペクトルによる930cm-1付近及び1200cm-1〜1300cm
-1付近のリン構造の吸収、13CNMRによるイミノ基
(166ppm)の消失と(-NH-CH-の生成 C;44ppm)、及びマ
ススペクトル(MS)のm+=429が理論値と同じで
あることからを確認した。
【化29】
【0041】実施例3〜6および比較例1〜2 表1の配合で下記の方法でワニスを調製し、下記の如き
条件で硬化させて両面銅張積層板を試作し、ピール強
度、層間剥離強度、難燃性(UL)、Tg(℃)〔DM
A法〕、吸水率(PCT121゜C/2hr後)、耐湿耐ハンダ性試
験(常態及びPCT121゜C/2hr後)の試験を行った。評価結
果を表2に示す。なお、表中の部及び%は、特に断わり
のない限り重量基準である。
【0042】表1中のエポキシ樹脂および硬化剤は、下
記の物質を表す。EEはエポキシ当量、g/eqはグラム/当
量を表す。 ・「N-660」;クレソ゛ールノホ゛ラック型エホ゜キシ樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製、商品名: EPICLON N-660、EE=
206g/eq) ・「N-770」;フェノールノホ゛ラック型エホ゜キシ樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製、商品名: EPICLON N-770、EE=
188g/eq) ・「1051」;ヒ゛スフェノールA型エホ゜キシ樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製、商品名: EPICLON 1051-75M、
EE=475g/eq) ・「1121」はLow-Br型エホ゜キシ樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製、商品名: EPICLON 1121N-75
M、EE=492g/eq) ・「TD-2131」はノホ゛ラック型フェノール樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製、商品名: フェノライト TD-2131)
【0043】[ワニスの調製]ワニスは、予め、エポキ
シ樹脂と硬化剤をメチルエチルケトンに溶解し、硬化促
進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル)を加え、
最終的に組成物の不揮発分(N.V.)が58%となる
ように調製した。
【0044】また、硬化促進剤は、樹脂(エポキシ樹
脂、硬化剤の合計)100重量部に対して0.1部重量
となる割合とした。
【0045】 [積層板作製条件] 基材 :180μm; 日東紡績株式会社製 ガラスクロス「WEA 7628 H258」 プライ数 :8 プリプレグ化条件:160℃/3分 銅 箔 :35μm; 古河サ−キットホイ−ル株式会社製 硬化条件 :180℃、40kg/cm2で2時間 成型後板厚 :1.6mm 樹脂含有量 :40%
【0046】[物性試験条件] 燃焼試験: UL−94垂直試験に準拠して行った。 ガラス転移温度:エッチング処理を施し銅箔を除去した
後、DMA法にて測定(昇温スピード3℃/min)し
た。 ピール強度: JIS−K6481に準拠した。
【0047】
【表1】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ノンハロゲン難燃処方
として極めて優れた難燃効果を発現させると共に、電気
積層板の密着性に優れるエポキシ樹脂組成物を提供でき
る。従って、本発明の化合物は、半導体封止材、プリン
ト配線板用途の硬化剤やエポキシ樹脂原料、半導体用フ
ォトレジスト等の感光材料用ビニルエステル樹脂の原
料、ポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂の原料な
どに用いることが可能であり、これら有機材料にハロゲ
ンの存在なしに難燃性を付与するフェノール化合物とし
て使用でき、とりわけ電気積層板用途において有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた本発明に係る化合物の赤
外吸収スペクトルである。
【図2】 実施例1で得られた本発明に係る化合物の13
C核磁気共鳴吸収スペクトルである。
【図3】 実施例1で得られた本発明に係る化合物のマ
ススペクトルある。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるリン含有フェノ
    ール化合物。 【化1】 (式中、X、Zはそれぞれ独立にフェノール構造を有す
    る有機基、または、ナフトール構造を有する有機基を、
    nは0または1を表し、Yは2価の炭化水素基を表す。
    また、R1は下記一般式(2)で示される基を表す。) 【化2】 (式中、A及びBは酸素原子または/および硫黄原子を
    表し、l、mはそれぞれ独立に0または1を表す。ま
    た、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアル
    キル基または芳香族基を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(2)で示される基が一般式
    (3)、または、一般式(4)で示される基である請求
    項1記載のフェノール化合物、 【化3】 (式中、R4とR5はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
    基、または芳香族基を表す。) 【化4】 (式中、R6とR7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基、または芳香族基を表す。)
  3. 【請求項3】 一般式(1)中のR1が、前記一般式
    (4)で示される基であって、一般式(1)中のnが0
    である、または、nが1であって、且つ、一般式(1)
    中のYが、メチレンジフェニル基、または繰り返し単位
    数2から6のポリメチレン基である請求項1記載のリン
    含有フェノール化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(1)が下記構造式(5)、
    (6)または(7)である請求項1記載のリン含有フェ
    ノール化合物。 【化5】
  5. 【請求項5】 下記一般式(8)、または(9)で表さ
    れるP−H基含有化合物[以下、P−H基含有化合物と
    記す。]と、分子内にイミノ基を含有するフェノール化
    合物を、反応させることを特徴とするリン含有フェノー
    ル化合物の製造方法。 【化6】 (式中、R4とR5は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基、または芳香族基を表す。) 【化7】 (式中、R6とR7は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基、または芳香族基を表す。)
  6. 【請求項6】 P−H基含有化合物、フェノール性水酸
    基含有カルボニル化合物と、アミン化合物とを、また
    は、P−H基含有化合物、フェノール性水酸基含有アミ
    ノ化合物と、カルボニル化合物とを、または、P−H基
    含有化合物、フェノール性水酸基含有アミン化合物と、
    フェノール性水酸基含有カルボニル化合物とを有機溶媒
    中で20〜200℃の温度で縮合反応させることを特徴
    とするリン含有フェノール化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 エポキシ樹脂及び請求項1、または2記
    載のリン含有フェノール化合物を必須成分とすることを
    特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 エポキシ樹脂及び請求項5、または6に
    記載の製造法で得られたリン含有フェノール化合物を必
    須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
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