JP2002166554A - インクジェットヘッド、その製造方法、及びインクジェットプリンタ - Google Patents
インクジェットヘッド、その製造方法、及びインクジェットプリンタInfo
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- JP2002166554A JP2002166554A JP2000368303A JP2000368303A JP2002166554A JP 2002166554 A JP2002166554 A JP 2002166554A JP 2000368303 A JP2000368303 A JP 2000368303A JP 2000368303 A JP2000368303 A JP 2000368303A JP 2002166554 A JP2002166554 A JP 2002166554A
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】発熱素子の温度を適切に制御することによっ
て、その応答周波数の低下を抑制し、高速印刷を行なう
ことができるようにする。 【解決手段】発熱素子層11bを備えた可動部材11
は、発熱素子6の発熱によりカバープレート12側に撓
みカバ−プレート12に接触することから、接触部分か
ら放熱し速やかに冷却されるため、応答周波数が向上す
る。
て、その応答周波数の低下を抑制し、高速印刷を行なう
ことができるようにする。 【解決手段】発熱素子層11bを備えた可動部材11
は、発熱素子6の発熱によりカバープレート12側に撓
みカバ−プレート12に接触することから、接触部分か
ら放熱し速やかに冷却されるため、応答周波数が向上す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バブルジェット
(登録商標)方式のインクジェットプリンタ、これに使
用するインクジェットヘッド、及びインクジェットヘッ
ドの製造方法に関する。
(登録商標)方式のインクジェットプリンタ、これに使
用するインクジェットヘッド、及びインクジェットヘッ
ドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタのインクジェッ
トヘッドとして、バブルジェット方式のものがある。こ
の方式のインクジェットヘッドは、ヒータをパルス的に
駆動・発熱させることによって、インク室内のインクを
発泡させて外部に吐出させるものである。
トヘッドとして、バブルジェット方式のものがある。こ
の方式のインクジェットヘッドは、ヒータをパルス的に
駆動・発熱させることによって、インク室内のインクを
発泡させて外部に吐出させるものである。
【0003】従来のインクジェットヘッドでは、発生し
た気泡による圧力の伝搬方向を規定する構成にはなって
おらず、気泡の圧力が効率良くインク吐出に寄与するわ
けではなかった。そのため、吐出性能の向上のため圧力
室内で発生するインク供給口側への圧力波、所謂バック
波を抑制するために弁を設ける等の対策がされているも
のがあった。例えば、特開平9−48127に開示され
たインクジェットヘッドでは、図1(a)に示すよう
に、気泡100による圧力の伝搬方向を規定する弁とし
ての可動部材101の弁を設け、可動部材101の支点
103側のカバープレート102の高さh2より自由端
部104側のカバープレート102の高さh1が高くな
っており、カバープレート102の形状は直線的にスロ
ープになっている。このような構成により、同図(b)
に示すように発生した気泡100によって可動部材が変
位する際、自由端は均一的に変位するようになり、吐出
性能は安定して均一な特性となる、とされている。
た気泡による圧力の伝搬方向を規定する構成にはなって
おらず、気泡の圧力が効率良くインク吐出に寄与するわ
けではなかった。そのため、吐出性能の向上のため圧力
室内で発生するインク供給口側への圧力波、所謂バック
波を抑制するために弁を設ける等の対策がされているも
のがあった。例えば、特開平9−48127に開示され
たインクジェットヘッドでは、図1(a)に示すよう
に、気泡100による圧力の伝搬方向を規定する弁とし
ての可動部材101の弁を設け、可動部材101の支点
103側のカバープレート102の高さh2より自由端
部104側のカバープレート102の高さh1が高くな
っており、カバープレート102の形状は直線的にスロ
ープになっている。このような構成により、同図(b)
に示すように発生した気泡100によって可動部材が変
位する際、自由端は均一的に変位するようになり、吐出
性能は安定して均一な特性となる、とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェットヘッドでは発熱素子(ヒータ)が基板上
に形成され、この発熱素子の温度が上がり易いように断
熱層の上に形成しており、この構成では一旦発熱した発
熱素子の温度を素早く下げることが困難であった。従っ
て、パルス電流を印加しても発熱素子が持続的に発熱し
てしまい(オーバーヒート状態)、発熱素子の応答周波
数が低下してインクの吐出量を高速に制御できないとい
う問題があった。
インクジェットヘッドでは発熱素子(ヒータ)が基板上
に形成され、この発熱素子の温度が上がり易いように断
熱層の上に形成しており、この構成では一旦発熱した発
熱素子の温度を素早く下げることが困難であった。従っ
て、パルス電流を印加しても発熱素子が持続的に発熱し
てしまい(オーバーヒート状態)、発熱素子の応答周波
数が低下してインクの吐出量を高速に制御できないとい
う問題があった。
【0005】この発明の目的は、発熱素子の温度を適切
に制御することによって、その応答周波数の低下を抑制
し、高速印刷を行なうことができるインクジェットヘッ
ド、その製造方法、及びインクジェットプリンタを提供
することである。
に制御することによって、その応答周波数の低下を抑制
し、高速印刷を行なうことができるインクジェットヘッ
ド、その製造方法、及びインクジェットプリンタを提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は以下の構成を
備えている。
備えている。
【0007】(1)インク吐出方向に平行な複数の内壁
に囲まれたインク室内にインクを供給し、このインク内
に発熱素子の発熱により気泡を発生させる際に生じる圧
力によりインクの吐出を行なうインクジェットヘッドに
おいて、前記インク室の内壁面に支持部を配置し、支持
部に弾性材料の可動部材を一端が揺動自在の自由端とな
り他端が支持部に固定される固定端となるように設け、
自由端をノズル側に位置するよう配置し、発熱素子の発
熱時には前記可動部材が前記内壁面に対向する壁面側と
なる可撓方向に撓むことを特徴とするこの構成において
は、インク室内のインクに気泡を発生させる発熱素子を
インク室の内壁面とは非接触の可動部材内に設けたこと
により発熱素子の熱容量を低下させることになり、発熱
素子が加熱され易くなる。また、発熱素子を含む可動部
材は発熱素子の発熱時には前記壁面に対向する面側の可
撓方向に撓むことにより、加熱により得た熱を前記壁面
に対向する壁面に対して放出することから、可動部材は
速やかに冷却される。
に囲まれたインク室内にインクを供給し、このインク内
に発熱素子の発熱により気泡を発生させる際に生じる圧
力によりインクの吐出を行なうインクジェットヘッドに
おいて、前記インク室の内壁面に支持部を配置し、支持
部に弾性材料の可動部材を一端が揺動自在の自由端とな
り他端が支持部に固定される固定端となるように設け、
自由端をノズル側に位置するよう配置し、発熱素子の発
熱時には前記可動部材が前記内壁面に対向する壁面側と
なる可撓方向に撓むことを特徴とするこの構成において
は、インク室内のインクに気泡を発生させる発熱素子を
インク室の内壁面とは非接触の可動部材内に設けたこと
により発熱素子の熱容量を低下させることになり、発熱
素子が加熱され易くなる。また、発熱素子を含む可動部
材は発熱素子の発熱時には前記壁面に対向する面側の可
撓方向に撓むことにより、加熱により得た熱を前記壁面
に対向する壁面に対して放出することから、可動部材は
速やかに冷却される。
【0008】(2)前記可動部材は、インク吐出方向と
直交する積層方向において線膨張係数の異なる2層以上
の多層構造であり、該線膨張係数は積層方向に沿って段
階的に変化することを特徴とする。
直交する積層方向において線膨張係数の異なる2層以上
の多層構造であり、該線膨張係数は積層方向に沿って段
階的に変化することを特徴とする。
【0009】この構成においては、可動部材がインク吐
出方向と直交する積層方向において線膨張係数の異なる
2層以上の多層構造であり、その線膨張係数が積層方向
に沿って段階的に変化していることから、発熱素子の発
熱により可動部材が加熱されると、加熱による各層は一
体でありつつも伸びの量が段階的に異なるため、伸びの
大きい層が小さい層の方向に撓むことになり、可動部材
が可撓方向に撓む際における付勢力を得る。
出方向と直交する積層方向において線膨張係数の異なる
2層以上の多層構造であり、その線膨張係数が積層方向
に沿って段階的に変化していることから、発熱素子の発
熱により可動部材が加熱されると、加熱による各層は一
体でありつつも伸びの量が段階的に異なるため、伸びの
大きい層が小さい層の方向に撓むことになり、可動部材
が可撓方向に撓む際における付勢力を得る。
【0010】(3)前記可動部材は、前記可撓方向と反
対側に発熱素子を設けたことを特徴とする。
対側に発熱素子を設けたことを特徴とする。
【0011】この構成においては、発熱素子が可動部材
の可撓方向と反対側に設けられたことにより、可動部材
の可撓方向側のインクには気泡が生じにくくなり、気泡
発生による圧力により可動部材に可撓方向と反対側への
付勢力が作用することがない。また、発生した気泡によ
る圧力が、撓み変形後の可動部材によって伝搬方向を規
制され、インク吐出方向とは逆に伝達しインク吐出に悪
影響を与えることがなくなる。
の可撓方向と反対側に設けられたことにより、可動部材
の可撓方向側のインクには気泡が生じにくくなり、気泡
発生による圧力により可動部材に可撓方向と反対側への
付勢力が作用することがない。また、発生した気泡によ
る圧力が、撓み変形後の可動部材によって伝搬方向を規
制され、インク吐出方向とは逆に伝達しインク吐出に悪
影響を与えることがなくなる。
【0012】(4)前記内壁の1部は、前記可動部材が
発熱素子への通電により前記可撓方向に撓み変形をした
とき、変形後の可動部材の一部と略平行に当接する傾斜
面を設けたことを特徴とする。
発熱素子への通電により前記可撓方向に撓み変形をした
とき、変形後の可動部材の一部と略平行に当接する傾斜
面を設けたことを特徴とする。
【0013】この構成においては、内壁の1部が撓み変
形後の可動部材の一部と面当接することになり接触面積
が大きくなることから、可動部材から内壁への熱伝導が
され易くなり可動部材が速やかに冷却される。
形後の可動部材の一部と面当接することになり接触面積
が大きくなることから、可動部材から内壁への熱伝導が
され易くなり可動部材が速やかに冷却される。
【0014】(5)前記可動部材は、自由端側の端部に
おいて該端部以外の部分より熱伝導率が大きくなってい
ることを特徴とする。
おいて該端部以外の部分より熱伝導率が大きくなってい
ることを特徴とする。
【0015】この構成においては、可動部材のうち内壁
との当接部分となる自由端側の端部のみが熱伝導率が大
きくなっており、可動部材から内壁への放熱がされ易
い。また、発熱素子から可動部材の当接部分以外には熱
が伝わりにくくその部分を必要以上に加熱することがな
いため、可動部材の可撓方向側のインクが発泡されにく
い。
との当接部分となる自由端側の端部のみが熱伝導率が大
きくなっており、可動部材から内壁への放熱がされ易
い。また、発熱素子から可動部材の当接部分以外には熱
が伝わりにくくその部分を必要以上に加熱することがな
いため、可動部材の可撓方向側のインクが発泡されにく
い。
【0016】(6)前記可動部材の可撓方向に位置する
内壁は、熱伝導率が所定値より大きい部材であることを
特徴とする。
内壁は、熱伝導率が所定値より大きい部材であることを
特徴とする。
【0017】この構成においては、可動部材の可撓方向
に位置する内壁、すなわち可動部材の1部と当接する内
壁が熱伝導率が大きい部材であることから、可動部材か
らの熱を吸収し易く、これにより可動部材が速やかに冷
却される。
に位置する内壁、すなわち可動部材の1部と当接する内
壁が熱伝導率が大きい部材であることから、可動部材か
らの熱を吸収し易く、これにより可動部材が速やかに冷
却される。
【0018】(7)前記可動部材の可撓方向に位置する
内壁は、ヒートシンクであることを特徴をする。
内壁は、ヒートシンクであることを特徴をする。
【0019】この構成においては、可動部材の可撓方向
に位置する内壁がヒートシンクであることにより、可動
部材は該内壁との当接時において強制的に冷却されるこ
とから、加熱された可動部材が速やかに冷却される。
に位置する内壁がヒートシンクであることにより、可動
部材は該内壁との当接時において強制的に冷却されるこ
とから、加熱された可動部材が速やかに冷却される。
【0020】(8)前記支持部には、インクが通過する
インク流入口を設けたことを特徴とする。
インク流入口を設けたことを特徴とする。
【0021】この構成においては、支持部にインク供給
口からインク室に供給されるインクを通過させるインク
流入口を設けたことから、内壁と可動部材の間にも十分
な量のインクが流入されるとともに、この流入されるイ
ンクと可動部材との接触により、可動部材の冷却が速や
かに行なわれる。
口からインク室に供給されるインクを通過させるインク
流入口を設けたことから、内壁と可動部材の間にも十分
な量のインクが流入されるとともに、この流入されるイ
ンクと可動部材との接触により、可動部材の冷却が速や
かに行なわれる。
【0022】(9)前記可動部材は、発熱素子の駆動前
において予め自由端側ほど可撓方向に位置することを特
徴とする。
において予め自由端側ほど可撓方向に位置することを特
徴とする。
【0023】この構成においては、可動部材は、発熱素
子の駆動前において予め自由端側ほど可撓方向に位置し
ており、可動部材の発熱素子を備えた面が吐出方向に傾
斜していることから、気泡発生により生じる圧力のうち
インク供給口の方へ伝わる圧力が減少する。また、あら
かじめ可動部材が可撓方向に位置していることから、発
熱素子の発熱後に、可動部材が可撓方向に位置する内壁
に接触され易くなり、その冷却が速やかに行なわれる。
子の駆動前において予め自由端側ほど可撓方向に位置し
ており、可動部材の発熱素子を備えた面が吐出方向に傾
斜していることから、気泡発生により生じる圧力のうち
インク供給口の方へ伝わる圧力が減少する。また、あら
かじめ可動部材が可撓方向に位置していることから、発
熱素子の発熱後に、可動部材が可撓方向に位置する内壁
に接触され易くなり、その冷却が速やかに行なわれる。
【0024】(10)前記支持部又は可動部材の少なく
ともいずれかは蓄熱層にすることを特徴とする。
ともいずれかは蓄熱層にすることを特徴とする。
【0025】この構成においては、発熱素子へのエネル
ギ供給用の配線パターン以外、特に可動部材の支持部又
は可動部材の少なくともいずれかは蓄熱層であることか
ら発熱素子に加熱する際の加熱の効率が向上する。
ギ供給用の配線パターン以外、特に可動部材の支持部又
は可動部材の少なくともいずれかは蓄熱層であることか
ら発熱素子に加熱する際の加熱の効率が向上する。
【0026】(11)前記インク室内にサ−ミスタを設
け、インクの温度変化により発熱素子に入力する電流の
電流値又パルス幅を制御する制御手段を設けたことを特
徴とする。
け、インクの温度変化により発熱素子に入力する電流の
電流値又パルス幅を制御する制御手段を設けたことを特
徴とする。
【0027】この構成においては、インク室内に温度制
御用のサ−ミスタを設け、インクの温度変化により発熱
素子に入力する電流の電流値又パルス幅を制御すること
から、インク室内のインクの温度を一定に保ち、それに
よりインクの吐出に寄与する圧力も一定にすることにな
りインク吐出量が精度よく制御される。
御用のサ−ミスタを設け、インクの温度変化により発熱
素子に入力する電流の電流値又パルス幅を制御すること
から、インク室内のインクの温度を一定に保ち、それに
よりインクの吐出に寄与する圧力も一定にすることにな
りインク吐出量が精度よく制御される。
【0028】(12)(1)〜(11)のいずれかに記
載のインクジェットヘッドをインクジェットプリンタに
備えたことを特徴とする。
載のインクジェットヘッドをインクジェットプリンタに
備えたことを特徴とする。
【0029】この構成においては、前記のインクジェッ
トヘッドをインクジェットプリンタに適用しており、イ
ンクジェットヘッドの周波数応答が速くなることからプ
リンタの高速化が実現される。
トヘッドをインクジェットプリンタに適用しており、イ
ンクジェットヘッドの周波数応答が速くなることからプ
リンタの高速化が実現される。
【0030】(13)インク室の内壁にフォトレジスト
成膜工程により、可動部材及び可動部材を支持する支持
部を設ける工程を含むことを特徴とする。
成膜工程により、可動部材及び可動部材を支持する支持
部を設ける工程を含むことを特徴とする。
【0031】この構成においては、可動部材はフォトレ
ジスト成膜工程によって製造されることから、形成後の
可動部材は残留応力がゼロとなり、発熱素子の加熱によ
る変形を妨げる可動部材内部の不要な応力が除去され
る。
ジスト成膜工程によって製造されることから、形成後の
可動部材は残留応力がゼロとなり、発熱素子の加熱によ
る変形を妨げる可動部材内部の不要な応力が除去され
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施形
態を説明する。なお、本実施形態のインクジェットヘッ
ドは、インクジェットプリンタに使用される一般的なバ
ブルジェット方式のインクジェットヘッドである。
態を説明する。なお、本実施形態のインクジェットヘッ
ドは、インクジェットプリンタに使用される一般的なバ
ブルジェット方式のインクジェットヘッドである。
【0033】図2(a)及び2(b)は、本発明のイン
クジェットヘッドの構成を示す図であり、図2(a)は
その斜視図、図2(b)は断面図である。同図に示すよ
うに、インクジェットヘッド1はインクを用紙に向かっ
て吐き出すノズル2を有するノズルプレート3と、ノズ
ル2に連通しつつインクを収容するインク室4と、イン
ク室4に連通するインク供給口5と、インク内に気泡を
発生させる発熱素子6と、を備えている。
クジェットヘッドの構成を示す図であり、図2(a)は
その斜視図、図2(b)は断面図である。同図に示すよ
うに、インクジェットヘッド1はインクを用紙に向かっ
て吐き出すノズル2を有するノズルプレート3と、ノズ
ル2に連通しつつインクを収容するインク室4と、イン
ク室4に連通するインク供給口5と、インク内に気泡を
発生させる発熱素子6と、を備えている。
【0034】インク室4は基板7、この基板7に対向す
る面に設けられたカバープレート12、そして図外の2
つの内壁、及び上記のノズルプレート3からなる5つの
内壁によって囲われており、残る1方向はインク供給口
5に向かって開放している。これにより、インク室4に
供給すべきインクは、必要によりインク供給口5からイ
ンク室4に供給される。また、インク室4内において、
基板7上に可動部材を支持する支持部8が固着されてお
り、支持部8には可動部材11が片持ち梁状に設けられ
ている。
る面に設けられたカバープレート12、そして図外の2
つの内壁、及び上記のノズルプレート3からなる5つの
内壁によって囲われており、残る1方向はインク供給口
5に向かって開放している。これにより、インク室4に
供給すべきインクは、必要によりインク供給口5からイ
ンク室4に供給される。また、インク室4内において、
基板7上に可動部材を支持する支持部8が固着されてお
り、支持部8には可動部材11が片持ち梁状に設けられ
ている。
【0035】このとき、可動部材11は自由端9と固定
端10とを有する梁状で支持部8に備え付けられてい
る。なお、前記の発熱素子6はこの可動部材11上に備
えられている。この構成において、図外のパルス電源か
ら発熱素子6にパルス電流が印加されることにより、発
熱素子6が瞬間的に発熱し、インク室4内のインクがそ
の瞬間に沸騰・発泡されることから、インク室4内部に
圧力変化が生じて、インクがノズル2を通って図外の用
紙に向かって吐出する。
端10とを有する梁状で支持部8に備え付けられてい
る。なお、前記の発熱素子6はこの可動部材11上に備
えられている。この構成において、図外のパルス電源か
ら発熱素子6にパルス電流が印加されることにより、発
熱素子6が瞬間的に発熱し、インク室4内のインクがそ
の瞬間に沸騰・発泡されることから、インク室4内部に
圧力変化が生じて、インクがノズル2を通って図外の用
紙に向かって吐出する。
【0036】ここで、上述の可動部材11は基板7と対
向する側がニッケル等の金属材料からなる弾性材料で形
成される発熱素子層11bであり、カバープレート12
と対向する側が二酸化シリコン、プラスチック材料(ポ
リイミド等)からなる弾性材料で形成される絶縁層11
aとなっている。この実施形態では、2層構造の可動部
材11を用いているが、これに限定されることはなく3
層以上の多層構造となるようにすることもできる。
向する側がニッケル等の金属材料からなる弾性材料で形
成される発熱素子層11bであり、カバープレート12
と対向する側が二酸化シリコン、プラスチック材料(ポ
リイミド等)からなる弾性材料で形成される絶縁層11
aとなっている。この実施形態では、2層構造の可動部
材11を用いているが、これに限定されることはなく3
層以上の多層構造となるようにすることもできる。
【0037】そして、この可動部材11の発熱素子層1
1bへパルス電源からの通電がされると、発熱素子層1
1bは加熱されるが、このときの基板7からインク室4
内のインク層、発熱素子層11b、絶縁層11a、及び
カバープレート12の温度状態を示すと図3のようにな
る。
1bへパルス電源からの通電がされると、発熱素子層1
1bは加熱されるが、このときの基板7からインク室4
内のインク層、発熱素子層11b、絶縁層11a、及び
カバープレート12の温度状態を示すと図3のようにな
る。
【0038】図3は、上述の各部材間における熱勾配を
示したものである。同図が示すように、可動部材11内
部では発熱素子層11bの方が絶縁層11aと比較して
高温である。通常、部材の熱膨張は、部材の線膨張係数
を除外して考えると、温度変化の大きさに比例すること
から、発熱素子層11bの方が絶縁層11aより熱膨張
の度合いが大きくなる。
示したものである。同図が示すように、可動部材11内
部では発熱素子層11bの方が絶縁層11aと比較して
高温である。通常、部材の熱膨張は、部材の線膨張係数
を除外して考えると、温度変化の大きさに比例すること
から、発熱素子層11bの方が絶縁層11aより熱膨張
の度合いが大きくなる。
【0039】よって、可動部材11はバイメタル効果に
より弾性変形し、その結果、カバープレート12の方に
撓む。なお、撓みが最大となるのは発熱素子層の温度が
最高値に達するインク吐出直後又はインクの吐出と同時
に起こる。
より弾性変形し、その結果、カバープレート12の方に
撓む。なお、撓みが最大となるのは発熱素子層の温度が
最高値に達するインク吐出直後又はインクの吐出と同時
に起こる。
【0040】ところが、同図に示す熱勾配が生じると、
可動部材11はカバープレートに接近するので可動部材
11の熱はインク室4に収容されているインクを介し
て、より低温のカバープレート12に伝導され、これに
より可動部材11は熱を放出しパルス電流が印加される
前の、すなわち元の状態における温度に戻る。そして、
このときの熱を放出する速度は、撓みにより可動部材1
1がカバープレート12に接近するほど増大する。
可動部材11はカバープレートに接近するので可動部材
11の熱はインク室4に収容されているインクを介し
て、より低温のカバープレート12に伝導され、これに
より可動部材11は熱を放出しパルス電流が印加される
前の、すなわち元の状態における温度に戻る。そして、
このときの熱を放出する速度は、撓みにより可動部材1
1がカバープレート12に接近するほど増大する。
【0041】インク吐出後は、上述のとおり可動部材1
1は熱を放出し発熱素子層11bと絶縁層11aとの間
の温度差はほとんどなくなっているため、熱応力による
負荷がなくなり、可動部材11はその弾性復元力によっ
て速やかにパルス電流が印加前の元の状態へ戻る。
1は熱を放出し発熱素子層11bと絶縁層11aとの間
の温度差はほとんどなくなっているため、熱応力による
負荷がなくなり、可動部材11はその弾性復元力によっ
て速やかにパルス電流が印加前の元の状態へ戻る。
【0042】この構成によれば、ヒータの応答周波数を
印加されるパルス電流の周波数とほぼ等しくすることが
可能となり、インク吐出量を精度よく制御することがで
きる。また、可動部材11からカバープレート12に対
する放熱により、発熱素子層11bの温度が上がり続け
て破壊することが確実に防止され、印字動作における信
頼性の高いプリントヘッドを実現できる。
印加されるパルス電流の周波数とほぼ等しくすることが
可能となり、インク吐出量を精度よく制御することがで
きる。また、可動部材11からカバープレート12に対
する放熱により、発熱素子層11bの温度が上がり続け
て破壊することが確実に防止され、印字動作における信
頼性の高いプリントヘッドを実現できる。
【0043】なお、第2の実施形態として可動部材11
を構成する部材の線膨張係数αを意図的に、 (カバープレート12側)α1<α2<α3<・・・<αn(基板7側) となるようにする構成を採っている。これにより、第1
の実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、
線膨張係数αは単位温度変化あたりの膨張の度合いを示
したものであり、基板7側に線膨張係数αの大きい部材
を配することにより、基板側の熱膨張がより大きくな
り、上述と同様にバイメタル効果により可動部材11は
カバープレート12側に撓むことになる。
を構成する部材の線膨張係数αを意図的に、 (カバープレート12側)α1<α2<α3<・・・<αn(基板7側) となるようにする構成を採っている。これにより、第1
の実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、
線膨張係数αは単位温度変化あたりの膨張の度合いを示
したものであり、基板7側に線膨張係数αの大きい部材
を配することにより、基板側の熱膨張がより大きくな
り、上述と同様にバイメタル効果により可動部材11は
カバープレート12側に撓むことになる。
【0044】ここで、図4(a)及び(b)を用いて可
動部材11とカバープレート12との間隔による可動部
材11の放熱効果の相違について説明する。
動部材11とカバープレート12との間隔による可動部
材11の放熱効果の相違について説明する。
【0045】図4(a)及び(b)共に、同一の部材か
ら構成されるインクジェットヘッド1の断面を示してい
る。ただし、バイメタル効果による撓みが生じた後にお
いて、図4(a)の構成では可動部材11とカバープレ
ート12との間隔が比較的狭いことから、可動部材11
とカバープレート12とは接触する。これに対して、図
4(b)の構成では可動部材11とカバープレート12
との間隔が比較的広いことから、可動部材11とカバー
プレート12とは接近はするが、接触はしない。
ら構成されるインクジェットヘッド1の断面を示してい
る。ただし、バイメタル効果による撓みが生じた後にお
いて、図4(a)の構成では可動部材11とカバープレ
ート12との間隔が比較的狭いことから、可動部材11
とカバープレート12とは接触する。これに対して、図
4(b)の構成では可動部材11とカバープレート12
との間隔が比較的広いことから、可動部材11とカバー
プレート12とは接近はするが、接触はしない。
【0046】図4(a)の場合、可動部材11の熱はイ
ンクを介することなく、カバープレート12に伝導し冷
却される。この冷却により、膨張していたそれぞれの層
の部材が速やかに元の状態に戻る。特に、図4(b)に
示すように可動部材11がカバープレート12に接触す
ることなく、接近するのみの場合と比較して、可動部材
11はより速く冷却され元の状態に戻ることができる。
ンクを介することなく、カバープレート12に伝導し冷
却される。この冷却により、膨張していたそれぞれの層
の部材が速やかに元の状態に戻る。特に、図4(b)に
示すように可動部材11がカバープレート12に接触す
ることなく、接近するのみの場合と比較して、可動部材
11はより速く冷却され元の状態に戻ることができる。
【0047】図5(a)は、従来の発熱素子6が基板上
に形成されている場合の発熱素子の温度変化とパルスの
タイミングの関係を示しており、図5(b)は本発明の
発熱素子6を可動部材11上に形成しインク吐出後は可
動部材11がカバープレート12に接触する場合の発熱
素子の温度変化とパルスのタイミングとの関係を示した
図である。
に形成されている場合の発熱素子の温度変化とパルスの
タイミングの関係を示しており、図5(b)は本発明の
発熱素子6を可動部材11上に形成しインク吐出後は可
動部材11がカバープレート12に接触する場合の発熱
素子の温度変化とパルスのタイミングとの関係を示した
図である。
【0048】図5(a)に示す従来の構成では、パルス
電流による発熱の後、可動部材11が元の温度に戻る前
に次のパルス電流が印加されるため、パルスの回数が
(インクの吐出)の増加するとともに温度が上昇し続け
ており、図5(b)の構成では、パルスの度に温度が元
の状態に戻っている(定常状態に戻る)ことがわかる。
つまり、もっと連続してインクを吐出すれば図5(a)
の構成では発熱素子の温度が更に上昇し、発熱素子がオ
ーバーヒートして素子が破壊するか、温度の上昇に伴う
インクの粘性度変化により安定したインクの吐出ができ
なくなる。従って、温度を定常状態に戻すために周波数
を下げる必要があるが、これは駆動周波数の低下につな
がり、高速プリントが困難になる。
電流による発熱の後、可動部材11が元の温度に戻る前
に次のパルス電流が印加されるため、パルスの回数が
(インクの吐出)の増加するとともに温度が上昇し続け
ており、図5(b)の構成では、パルスの度に温度が元
の状態に戻っている(定常状態に戻る)ことがわかる。
つまり、もっと連続してインクを吐出すれば図5(a)
の構成では発熱素子の温度が更に上昇し、発熱素子がオ
ーバーヒートして素子が破壊するか、温度の上昇に伴う
インクの粘性度変化により安定したインクの吐出ができ
なくなる。従って、温度を定常状態に戻すために周波数
を下げる必要があるが、これは駆動周波数の低下につな
がり、高速プリントが困難になる。
【0049】一方、図5(b)の場合は、発熱素子はパ
ルスの度に元の温度に戻るので、周波数を下げる必要が
なく高速プリントが可能である。本実施形態のように、
温度が一定となるフラットな部分が存在するということ
は、パルスの間隔をさらに短くしても温度は元の状態へ
と戻ることが可能であることを示しており、さらに周波
数を上げて駆動することが可能である。
ルスの度に元の温度に戻るので、周波数を下げる必要が
なく高速プリントが可能である。本実施形態のように、
温度が一定となるフラットな部分が存在するということ
は、パルスの間隔をさらに短くしても温度は元の状態へ
と戻ることが可能であることを示しており、さらに周波
数を上げて駆動することが可能である。
【0050】図6は、可動部材11の絶縁層11aの一
部に熱伝導率が大きい放熱用材料11c、例えば金属材
料等を配した構成を示す図である。この構成によればカ
バープレート12と放熱用材料11cとが当接すること
により、当接部分を介して可動部材11の熱がカバープ
レート12へと伝導されることにより、カバープレート
12への熱の放出は更に容易になる。
部に熱伝導率が大きい放熱用材料11c、例えば金属材
料等を配した構成を示す図である。この構成によればカ
バープレート12と放熱用材料11cとが当接すること
により、当接部分を介して可動部材11の熱がカバープ
レート12へと伝導されることにより、カバープレート
12への熱の放出は更に容易になる。
【0051】図7は、図6の構成において放熱用材料1
1cと発熱素子層11bとが一体構造である構成を示し
たものである。このとき、一体構造にしないまでも、放
熱用材料11cと発熱素子層11bとの間を、熱電伝導
率の大きい材料で接続する構成にしてもよい。
1cと発熱素子層11bとが一体構造である構成を示し
たものである。このとき、一体構造にしないまでも、放
熱用材料11cと発熱素子層11bとの間を、熱電伝導
率の大きい材料で接続する構成にしてもよい。
【0052】図6又は図7の何れの場合においても、カ
バープレート12の素材の熱伝導率を大きくすることに
より、より高い冷却効果を奏することになるため、カバ
ープレート12には可動部材11に使用する材料と同程
度或いはそれ以上の熱伝導率の材料を用いると良い。
バープレート12の素材の熱伝導率を大きくすることに
より、より高い冷却効果を奏することになるため、カバ
ープレート12には可動部材11に使用する材料と同程
度或いはそれ以上の熱伝導率の材料を用いると良い。
【0053】また、カバープレート12は発熱素子6を
形成した可動部材11とは独立した構造なので、冷却し
ても、可動部材11の加熱に何ら影響を与えるものでは
ない。従って、図8に示すようにカバープレート12を
可動部材11からの熱を排出するためのヒ−トシンクと
して用いることができる。この構成によれば、可動部材
11の冷却効果があがり、加熱後短い時間で元の温度に
戻るため、周波数応答を飛躍的に速くすることが可能に
なる。
形成した可動部材11とは独立した構造なので、冷却し
ても、可動部材11の加熱に何ら影響を与えるものでは
ない。従って、図8に示すようにカバープレート12を
可動部材11からの熱を排出するためのヒ−トシンクと
して用いることができる。この構成によれば、可動部材
11の冷却効果があがり、加熱後短い時間で元の温度に
戻るため、周波数応答を飛躍的に速くすることが可能に
なる。
【0054】カバープレート12をヒートシンクにする
ためには、カバープレート12自身をアルミニウム等の
熱伝導率の大きい材料で、しかも熱容量の大きい厚板で
構成するか、或いはカバープレート12を強制的に冷却
すれば良い。
ためには、カバープレート12自身をアルミニウム等の
熱伝導率の大きい材料で、しかも熱容量の大きい厚板で
構成するか、或いはカバープレート12を強制的に冷却
すれば良い。
【0055】次に、発熱素子層11bを加熱する際のエ
ネルギー効率について考えてみる。発熱素子層11bに
エネルギーを入力してインクを発泡させる際は、図2で
示したように可動部材11の可動部となる自由端9は基
板7から離れており熱が基板7に放熱され難いので加熱
され易い。従って、インクを発泡させるのに必要なエネ
ルギーは、従来の発熱素子6が基板7に密着している場
合と比較して小さくて良い。
ネルギー効率について考えてみる。発熱素子層11bに
エネルギーを入力してインクを発泡させる際は、図2で
示したように可動部材11の可動部となる自由端9は基
板7から離れており熱が基板7に放熱され難いので加熱
され易い。従って、インクを発泡させるのに必要なエネ
ルギーは、従来の発熱素子6が基板7に密着している場
合と比較して小さくて良い。
【0056】特に、可動部材11の支持部8の近傍を蓄
熱層にする場合、或いは図9に示すように支持部8自体
をガラス或いはポリイミド等のプラスチックによる蓄熱
層13にした場合は、支持部8を経由する基板からの熱
の放出も小さくなるためにインクを発泡させるのに必要
なエネルギーを更に小さくすることができる。
熱層にする場合、或いは図9に示すように支持部8自体
をガラス或いはポリイミド等のプラスチックによる蓄熱
層13にした場合は、支持部8を経由する基板からの熱
の放出も小さくなるためにインクを発泡させるのに必要
なエネルギーを更に小さくすることができる。
【0057】また、図2で示したようにインク吐出時は
前記可動部材11はインク供給口を塞ぐ作用があるの
で、インクがインク供給口側へ逆流するのを防ぐ逆流防
止弁の効果がある。従って、圧力のロスが小さく、ノズ
ル2側へのインクの吐出に寄与する圧力が増大する。ま
た、十分な圧力によって吐出されることにより、ノズル
2から吐き出されるインクの速度が速くなるので、紙面
を印刷した際の紙の凹凸、或いは双方向印刷時のインク
着弾点の誤差の発生等、悪影響を受けることがないので
プリンタとして応用した際の印刷品位が向上する。
前記可動部材11はインク供給口を塞ぐ作用があるの
で、インクがインク供給口側へ逆流するのを防ぐ逆流防
止弁の効果がある。従って、圧力のロスが小さく、ノズ
ル2側へのインクの吐出に寄与する圧力が増大する。ま
た、十分な圧力によって吐出されることにより、ノズル
2から吐き出されるインクの速度が速くなるので、紙面
を印刷した際の紙の凹凸、或いは双方向印刷時のインク
着弾点の誤差の発生等、悪影響を受けることがないので
プリンタとして応用した際の印刷品位が向上する。
【0058】さらにこの実施形態では、支持部材8にイ
ンク供給口5発熱素子と基板との間にインクを補給する
ためのインク流入口14を設けている。インク吐出の直
後、インク供給口は可動部材11により塞がれているた
め、圧力室にインクを素早く補給することが難しいが、
前記インク流入口によりインクの素早い補給が可能とな
る。
ンク供給口5発熱素子と基板との間にインクを補給する
ためのインク流入口14を設けている。インク吐出の直
後、インク供給口は可動部材11により塞がれているた
め、圧力室にインクを素早く補給することが難しいが、
前記インク流入口によりインクの素早い補給が可能とな
る。
【0059】また、インク流入口14を通りインクが発
熱素子層11bの表面に供給される。このインクは発熱
素子6より加熱されていないので温度が低く、熱変換素
子層11bを速やかに冷却する効果も有する。従って、
この構成によれば、ヒータの応答周波数を、印加される
パルス電流の周波数が高いときにおいても、これとほぼ
等しくすることができる。
熱素子層11bの表面に供給される。このインクは発熱
素子6より加熱されていないので温度が低く、熱変換素
子層11bを速やかに冷却する効果も有する。従って、
この構成によれば、ヒータの応答周波数を、印加される
パルス電流の周波数が高いときにおいても、これとほぼ
等しくすることができる。
【0060】これにより、高速印刷が可能でしかもイン
ク吐出量を精度良く制御することが可能となる。
ク吐出量を精度良く制御することが可能となる。
【0061】さらに図2の構成では、発熱素子層11b
は可動部材11の基板7側に設けられているため、前記
インクの沸騰・発泡は基板7と可動部材11の間で起こ
る。これにより成長する気泡の圧力が、可動部材11に
可撓方向の付勢力として作用するため、可動部材11は
カバープレート12側に変形する。
は可動部材11の基板7側に設けられているため、前記
インクの沸騰・発泡は基板7と可動部材11の間で起こ
る。これにより成長する気泡の圧力が、可動部材11に
可撓方向の付勢力として作用するため、可動部材11は
カバープレート12側に変形する。
【0062】即ち、可動部材11はバイメタル効果によ
る変形と気泡の圧力の両方によってカバープレート12
側に変形するので、どちらか一方のみを可動部材11の
変形に利用する場合と比べて変形に寄与する力が大きい
ため、可動部材に使用する材料の曲げ剛性値等の考慮が
不要となり、耐久使用可能な頑丈な可動部材11を設け
ることができる。
る変形と気泡の圧力の両方によってカバープレート12
側に変形するので、どちらか一方のみを可動部材11の
変形に利用する場合と比べて変形に寄与する力が大きい
ため、可動部材に使用する材料の曲げ剛性値等の考慮が
不要となり、耐久使用可能な頑丈な可動部材11を設け
ることができる。
【0063】また、可動部材11は、基板7側に変形す
ることが無く確実にカバープレート12側に変形するた
め、より確実にカバープレート12への放熱により元の
温度まで冷却される。
ることが無く確実にカバープレート12側に変形するた
め、より確実にカバープレート12への放熱により元の
温度まで冷却される。
【0064】次に、第3の実施形態として、可動部材1
1形成時の残留応力をゼロにしたものがある。こうする
ことにより、非加熱状態で可動部材は基板に対して平行
の状態を保持することができる。
1形成時の残留応力をゼロにしたものがある。こうする
ことにより、非加熱状態で可動部材は基板に対して平行
の状態を保持することができる。
【0065】従って、加熱状態で可動部材11がカバー
プレート12側へ接近或いは接触したとき、平行状態か
らの撓み量の度合いが一定となり、変形後の可動部材1
1とカバープレート12との間に隙間が生じにくくな
り、逆止弁として、一定した作用を奏する安定したイン
クの吐出が可能である。
プレート12側へ接近或いは接触したとき、平行状態か
らの撓み量の度合いが一定となり、変形後の可動部材1
1とカバープレート12との間に隙間が生じにくくな
り、逆止弁として、一定した作用を奏する安定したイン
クの吐出が可能である。
【0066】可動部材11の残留応力は,可動部材を構
成する発熱素子層11bの厚さが、保護膜の厚さより圧
倒的に厚い場合には、発熱素子層の応力によってその値
が左右される。
成する発熱素子層11bの厚さが、保護膜の厚さより圧
倒的に厚い場合には、発熱素子層の応力によってその値
が左右される。
【0067】ここで、金属ニッケルで構成される発熱素
子を残留応力がゼロになるようにする製造方法を図11
に示す。なお、各工程のアルファベットは、それぞれ同
図のアルファベットと対応している。
子を残留応力がゼロになるようにする製造方法を図11
に示す。なお、各工程のアルファベットは、それぞれ同
図のアルファベットと対応している。
【0068】(a)同図中の基板7は、インクジェット
ヘッド1のインク室4が形成される基板7を所定の形状
に切り出したものである。
ヘッド1のインク室4が形成される基板7を所定の形状
に切り出したものである。
【0069】(b)基板7上におけるインク室4内の位
置に、例えば、ガラス、シリコンあるいは金属等の基板
7に支持部8を形成するためのニッケルメッキの下地と
して第1のニッケル下地膜15aを例えば厚さ200Å
スパッタ法で成膜する。次に、例えばポリイミド16を
100μmの厚さに塗布し、支持部8の形状にパターニ
ングする。
置に、例えば、ガラス、シリコンあるいは金属等の基板
7に支持部8を形成するためのニッケルメッキの下地と
して第1のニッケル下地膜15aを例えば厚さ200Å
スパッタ法で成膜する。次に、例えばポリイミド16を
100μmの厚さに塗布し、支持部8の形状にパターニ
ングする。
【0070】(c)次いで、スルファミン酸ニッケル浴
で前記第1のニッケル下地膜15を電極にして、電流密
度20mA/cm2 、pH4.4、温度50°Cの条件
で電解メッキを行ない、厚さが例えば100μmのニッ
ケルの支持部8を形成する。このとき、発熱素子層11
bを基板7に対して断熱構造にするためには基板7に、
ガラス等の熱伝導率の小さい材料を貼り付けても良い。
で前記第1のニッケル下地膜15を電極にして、電流密
度20mA/cm2 、pH4.4、温度50°Cの条件
で電解メッキを行ない、厚さが例えば100μmのニッ
ケルの支持部8を形成する。このとき、発熱素子層11
bを基板7に対して断熱構造にするためには基板7に、
ガラス等の熱伝導率の小さい材料を貼り付けても良い。
【0071】(d)次に、可動部材11の主要構成要素
である発熱素子層11bを形成するためには、前記ポリ
イミド16及び支持部8の上にニッケルメッキの下地と
して例えば厚さ200Åの第2のニッケル下地膜15b
をスパッタ法で成膜する。
である発熱素子層11bを形成するためには、前記ポリ
イミド16及び支持部8の上にニッケルメッキの下地と
して例えば厚さ200Åの第2のニッケル下地膜15b
をスパッタ法で成膜する。
【0072】(e)さらに図示しない第1のフォトレジ
ストを塗布し発熱素子の形状にパターニングし、前記第
1のフォトレジストを剥離し、新たに第2のフォトレジ
スト17を発熱素子層の厚さ例えば10μm塗布し、発
熱素子層11bの形状にパターニングする。
ストを塗布し発熱素子の形状にパターニングし、前記第
1のフォトレジストを剥離し、新たに第2のフォトレジ
スト17を発熱素子層の厚さ例えば10μm塗布し、発
熱素子層11bの形状にパターニングする。
【0073】(f)次いで、スルファミン酸ニッケル浴
で前記第2のニッケル下地膜を電極にして、電流密度2
0mA/cm2 、pH4.4、温度50°Cの条件で電
解メッキを行ない、厚さが例えば10μmのニッケルの
発熱素子層11bを形成する。このとき、図12に示す
ように上記の電流密度では生成されるニッケルメッキの
残留応力はゼロなので、残留応力がゼロの発熱素子層1
1bを形成することができる。
で前記第2のニッケル下地膜を電極にして、電流密度2
0mA/cm2 、pH4.4、温度50°Cの条件で電
解メッキを行ない、厚さが例えば10μmのニッケルの
発熱素子層11bを形成する。このとき、図12に示す
ように上記の電流密度では生成されるニッケルメッキの
残留応力はゼロなので、残留応力がゼロの発熱素子層1
1bを形成することができる。
【0074】(g)そして、絶縁層11aとして例えば
二酸化シリコン等を厚さ200Åスパッタ法で成膜し、
可動部材11の形状にパターニングする。
二酸化シリコン等を厚さ200Åスパッタ法で成膜し、
可動部材11の形状にパターニングする。
【0075】(h)最後に、この状態の素子を水酸化ナ
トリウム溶液に浸漬すると、前記第2のフォトレジスト
17及びポリイミド16がエッチングされ、前記発熱素
子の部分が基板から分離し可動部材11及び支持部8が
完成する。
トリウム溶液に浸漬すると、前記第2のフォトレジスト
17及びポリイミド16がエッチングされ、前記発熱素
子の部分が基板から分離し可動部材11及び支持部8が
完成する。
【0076】一方、電解ニッケルメッキの工程(f)
で、電流密度を1mA/cm2 の条件で電解メッキした
場合は、図12に示すようにニッケルメッキ膜に約55
MPaの圧縮応力が付与され成膜される。これにより、
予め可動部材は図13に示すように前記圧縮応力の回復
により図示しないカバープレート12側に変形している
ので、加熱時に温度が上がり易い構造を実現することが
できる。なお、同図中の矢印は応力の向きを示す(矢印
が外向きを圧縮応力とする)。
で、電流密度を1mA/cm2 の条件で電解メッキした
場合は、図12に示すようにニッケルメッキ膜に約55
MPaの圧縮応力が付与され成膜される。これにより、
予め可動部材は図13に示すように前記圧縮応力の回復
により図示しないカバープレート12側に変形している
ので、加熱時に温度が上がり易い構造を実現することが
できる。なお、同図中の矢印は応力の向きを示す(矢印
が外向きを圧縮応力とする)。
【0077】また、可動部材11は前記圧縮応力の付与
によりカバープレート12側に常に変形するため、逆流
防止弁をしての作用が一定で安定したインクの吐出が可
能である。
によりカバープレート12側に常に変形するため、逆流
防止弁をしての作用が一定で安定したインクの吐出が可
能である。
【0078】図14では、インク室4内にサーミスタ1
8を設けインク室内のインクの温度をモニタし、発熱素
子6に入力する熱エネルギーを調整し、可動部材11に
蓄積される熱を適切に調整してインクの温度を一定に保
ちインク吐出量を精度良く制御している。
8を設けインク室内のインクの温度をモニタし、発熱素
子6に入力する熱エネルギーを調整し、可動部材11に
蓄積される熱を適切に調整してインクの温度を一定に保
ちインク吐出量を精度良く制御している。
【0079】図15(a)〜(c)では、発熱素子6に
入力する電流パルスと発熱素子6の温度の関係を示した
図である。図15(a)は、従来の発熱素子6が基板上
に形成されている場合、(b)及び(c)は本発明の発
熱素子6を可動部材11上に形成しインク吐出後は可動
部材11がカバープレート12に接近する場合であり、
特に(b)はインク滴を吐出する頻度によって、発熱素
子6に入力する電流値を下げている。(c)はインク滴
を吐出する頻度によって、発熱素子6に入力するパルス
幅を小さくしている。
入力する電流パルスと発熱素子6の温度の関係を示した
図である。図15(a)は、従来の発熱素子6が基板上
に形成されている場合、(b)及び(c)は本発明の発
熱素子6を可動部材11上に形成しインク吐出後は可動
部材11がカバープレート12に接近する場合であり、
特に(b)はインク滴を吐出する頻度によって、発熱素
子6に入力する電流値を下げている。(c)はインク滴
を吐出する頻度によって、発熱素子6に入力するパルス
幅を小さくしている。
【0080】図示はしないが、同じパルス条件で比較す
ると、本発明の発熱素子6を可動部材11上に形成しイ
ンク吐出後は可動部材がカバープレート12に接近する
場合は、従来の発熱素子6が基板7上に形成されている
場合と比べて、パルス毎の温度の上昇は抑制される。し
かし、これは前述の可動部材11がカバープレート12
に接触する場合と比べると充分ではない。
ると、本発明の発熱素子6を可動部材11上に形成しイ
ンク吐出後は可動部材がカバープレート12に接近する
場合は、従来の発熱素子6が基板7上に形成されている
場合と比べて、パルス毎の温度の上昇は抑制される。し
かし、これは前述の可動部材11がカバープレート12
に接触する場合と比べると充分ではない。
【0081】ところが、(b)に示すように一つのノズ
ル2からインク滴を吐出する頻度によって、発熱素子6
に入力する電流値を小さくすれば、可動部材11の温度
を一定に保つことができる。これにより、インクの吐出
量を精度良く制御することができる。
ル2からインク滴を吐出する頻度によって、発熱素子6
に入力する電流値を小さくすれば、可動部材11の温度
を一定に保つことができる。これにより、インクの吐出
量を精度良く制御することができる。
【0082】また。例えば(c)に示すように一つのノ
ズル2からインク滴を吐出する頻度によって、発熱素子
6に入力するパルス幅を変えることにより、可動部材1
1の温度を一定に保っている。これによりインクの吐出
量を精度良く制御することができる。
ズル2からインク滴を吐出する頻度によって、発熱素子
6に入力するパルス幅を変えることにより、可動部材1
1の温度を一定に保っている。これによりインクの吐出
量を精度良く制御することができる。
【0083】さらに、図示しないが前述の可動部材11
がカバープレートに接触する場合で、上記(b)及び
(c)のようにインク滴を吐出する頻度によって、発熱
素子6に入力する電流値を小さくするか、発熱素子6に
入力するパルス幅を小さくするれば、可動部材11の温
度をさらに速く定常状態に戻すことができる。従って、
駆動周波数をさらに速くでき、更なる高速印刷並びに高
画質印刷が可能になる。
がカバープレートに接触する場合で、上記(b)及び
(c)のようにインク滴を吐出する頻度によって、発熱
素子6に入力する電流値を小さくするか、発熱素子6に
入力するパルス幅を小さくするれば、可動部材11の温
度をさらに速く定常状態に戻すことができる。従って、
駆動周波数をさらに速くでき、更なる高速印刷並びに高
画質印刷が可能になる。
【0084】このように構成のインクジェットヘッドを
キャリッジ上に設けたインクジェットプリンタにより、
印刷速度が速く、消費エネルギーが少なく、インクの吐
出量の安定した高画質のプリンタを実現することができ
る。
キャリッジ上に設けたインクジェットプリンタにより、
印刷速度が速く、消費エネルギーが少なく、インクの吐
出量の安定した高画質のプリンタを実現することができ
る。
【0085】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、 (1)インク室内のインクに気泡を発生させる発熱素子
をインク室の内壁面とは非接触の可動部材内に設けたこ
とにより発熱素子の熱容量を低下させることになり、発
熱素子が加熱され易くすることができる。また、発熱素
子を含む可動部材は発熱素子の発熱時には前記内壁に対
向する面側の可撓方向に撓むことにより、加熱により得
た熱を前記内壁に対向する内壁に対して放出することか
ら、可動部材を速やかに冷却することができる。
をインク室の内壁面とは非接触の可動部材内に設けたこ
とにより発熱素子の熱容量を低下させることになり、発
熱素子が加熱され易くすることができる。また、発熱素
子を含む可動部材は発熱素子の発熱時には前記内壁に対
向する面側の可撓方向に撓むことにより、加熱により得
た熱を前記内壁に対向する内壁に対して放出することか
ら、可動部材を速やかに冷却することができる。
【0086】(2)可動部材がインク吐出方向と直交す
る積層方向において線膨張係数の異なる2層以上の多層
構造であり、その線膨張係数が積層方向に沿って段階的
に変化していることから、発熱素子の発熱により可動部
材が加熱されると、加熱による各層は一体でありつつも
伸びの量が段階的に異なるため、伸びの大きい層が小さ
い層の方向に撓むことになり、可動部材が可撓方向に撓
む際における付勢力を得ることができる。
る積層方向において線膨張係数の異なる2層以上の多層
構造であり、その線膨張係数が積層方向に沿って段階的
に変化していることから、発熱素子の発熱により可動部
材が加熱されると、加熱による各層は一体でありつつも
伸びの量が段階的に異なるため、伸びの大きい層が小さ
い層の方向に撓むことになり、可動部材が可撓方向に撓
む際における付勢力を得ることができる。
【0087】(3)発熱素子が可動部材の可撓方向と反
対側に設けられたことにより、可動部材の可撓方向側の
インクには気泡が生じにくくなり、気泡発生による圧力
により可動部材に可撓方向と反対側への付勢力が作用す
ることが防止できる。また、発生した気泡による圧力
が、撓み変形後の可動部材によって伝搬方向を規制さ
れ、インク吐出方向とは逆に伝達しインク吐出に悪影響
を与えることをなくすことができる。
対側に設けられたことにより、可動部材の可撓方向側の
インクには気泡が生じにくくなり、気泡発生による圧力
により可動部材に可撓方向と反対側への付勢力が作用す
ることが防止できる。また、発生した気泡による圧力
が、撓み変形後の可動部材によって伝搬方向を規制さ
れ、インク吐出方向とは逆に伝達しインク吐出に悪影響
を与えることをなくすことができる。
【0088】(4)内壁の1部が撓み変形後の可動部材
の一部と面当接することになり接触面積が大きくなるこ
とから、可動部材から内壁への熱伝導がされ易くなり可
動部材を速やかに冷却することができ、高速印字に寄与
することができる。
の一部と面当接することになり接触面積が大きくなるこ
とから、可動部材から内壁への熱伝導がされ易くなり可
動部材を速やかに冷却することができ、高速印字に寄与
することができる。
【0089】(5)可動部材のうち内壁との当接部分と
なる自由端側の端部のみが熱伝導率が大きくなってお
り、可動部材から内壁への放熱を容易にすることができ
る。また、発熱素子から可動部材の当接部分以外には熱
が伝わりにくくその部分を必要以上に加熱することがな
いため、可動部材の可撓方向側のインクが発泡すること
を防止できる。
なる自由端側の端部のみが熱伝導率が大きくなってお
り、可動部材から内壁への放熱を容易にすることができ
る。また、発熱素子から可動部材の当接部分以外には熱
が伝わりにくくその部分を必要以上に加熱することがな
いため、可動部材の可撓方向側のインクが発泡すること
を防止できる。
【0090】(6)可動部材の可撓方向に位置する内
壁、すなわち可動部材の1部と当接する内壁が熱伝導率
が大きい部材であることから、可動部材からの熱を吸収
し易く、これにより可動部材を速やかに冷却することが
できる。
壁、すなわち可動部材の1部と当接する内壁が熱伝導率
が大きい部材であることから、可動部材からの熱を吸収
し易く、これにより可動部材を速やかに冷却することが
できる。
【0091】(7)可動部材の可撓方向に位置する内壁
がヒートシンクであることにより、可動部材は該内壁と
の当接時において強制的に冷却されることから、加熱さ
れた可動部材を速やかに冷却することができる。
がヒートシンクであることにより、可動部材は該内壁と
の当接時において強制的に冷却されることから、加熱さ
れた可動部材を速やかに冷却することができる。
【0092】(8)支持部にインク供給口からインク室
に供給されるインクを通過されるインク流入口を設けた
ことから、内壁と可動部材の間にも十分な量のインクが
流入されるとともに、この流入されるインクと可動部材
との接触により、可動部材の冷却を速やかに行なうこと
ができる。
に供給されるインクを通過されるインク流入口を設けた
ことから、内壁と可動部材の間にも十分な量のインクが
流入されるとともに、この流入されるインクと可動部材
との接触により、可動部材の冷却を速やかに行なうこと
ができる。
【0093】(9)可動部材は、発熱素子の駆動前にお
いて予め自由端側ほど可撓方向に位置しており、可動部
材の発熱素子を備えた面が吐出方向に傾斜していること
から、気泡発生により生じる圧力のうちインク供給口の
方へ伝わる圧力を減少させることができる。また、予め
可動部材が可撓方向に位置していることから、発熱素子
の発熱後に可動部材が可撓方向に位置する内壁に接触さ
れ易くなり、その冷却を速やかに行なうことができる。
いて予め自由端側ほど可撓方向に位置しており、可動部
材の発熱素子を備えた面が吐出方向に傾斜していること
から、気泡発生により生じる圧力のうちインク供給口の
方へ伝わる圧力を減少させることができる。また、予め
可動部材が可撓方向に位置していることから、発熱素子
の発熱後に可動部材が可撓方向に位置する内壁に接触さ
れ易くなり、その冷却を速やかに行なうことができる。
【0094】(10)発熱素子へのエネルギ供給用の配
線パターン以外、特に可動部材の支持部又は可動部材の
少なくともいずれかは蓄熱層であることから発熱素子に
加熱する際の加熱の効率を向上することができる。
線パターン以外、特に可動部材の支持部又は可動部材の
少なくともいずれかは蓄熱層であることから発熱素子に
加熱する際の加熱の効率を向上することができる。
【0095】(11)インク室内に温度制御用のサ−ミ
スタを設け、インクの温度変化により発熱素子に入力す
る電流の電流値又パルス幅を制御することから、インク
室内のインクの温度を一定に保ち、それによりインクの
吐出に寄与する圧力も一定にすることになりインク吐出
量が精度よく制御することができる。
スタを設け、インクの温度変化により発熱素子に入力す
る電流の電流値又パルス幅を制御することから、インク
室内のインクの温度を一定に保ち、それによりインクの
吐出に寄与する圧力も一定にすることになりインク吐出
量が精度よく制御することができる。
【0096】(12)前記インクジェットヘッドをイン
クジェットプリンタに適用しており、インクジェットヘ
ッドの周波数応答が速くなることからプリンタの高速化
を実現できる。
クジェットプリンタに適用しており、インクジェットヘ
ッドの周波数応答が速くなることからプリンタの高速化
を実現できる。
【0097】(13)可動部材はフォトレジスト成膜工
程によって製造されることから、形成後の可動部材は残
留応力がゼロとなり、発熱素子の加熱による変形を妨げ
る可動部材内部の不要な応力を除去することができる。
これにより、発熱素子の加熱により可動部材が変形され
易くなるようにすることができる。
程によって製造されることから、形成後の可動部材は残
留応力がゼロとなり、発熱素子の加熱による変形を妨げ
る可動部材内部の不要な応力を除去することができる。
これにより、発熱素子の加熱により可動部材が変形され
易くなるようにすることができる。
【0098】よって、発熱素子の温度を適切に制御する
ことによって、その応答周波数の低下を抑制し、高速印
刷を行なうことができる。
ことによって、その応答周波数の低下を抑制し、高速印
刷を行なうことができる。
【図1】従来のインクジェットヘッドの構成を示す図で
ある。
ある。
【図2】本発明のインクジェットヘッドの構成を示す図
である。
である。
【図3】インク室内の熱勾配の状態を示した図である。
【図4】変形後の可動部材と内壁の状態を示した図であ
る。
る。
【図5】可動部材の温度変化を示した図である。
【図6】本発明の可動部材の構成の一例を示す図であ
る。
る。
【図7】本発明の可動部材の構成の一例を示す図であ
る。
る。
【図8】本発明のカバープレートの構成の一例を示す図
である。
である。
【図9】本発明の蓄熱層の構成を示す図である。
【図10】本発明の可動部材の構成の一例を示す図であ
る。
る。
【図11】本発明の可動部材の製造工程を示す図ある。
【図12】応力を電流密度との関係を示した図である。
【図13】本発明の可動部材の構成の一例を示す図であ
る。
る。
【図14】本発明のインク室の構成の一例を示す図であ
る。
る。
【図15】パルス電流と発熱素子との関係を示す図であ
る。
る。
1−インクジェットヘッド 2−ノズル 3−ノズルプレート 4−インク室 5−インク供給口 6−発熱素子 7−基板 8−支持部 9−自由端 10−支点 11−可動部材 12−カバープレート 100−気泡 101−可動部材 102−カバープレート 103−支点 104−自由端
Claims (13)
- 【請求項1】インク吐出方向に平行な複数の内壁に囲ま
れたインク室内にインクを供給し、このインク内に発熱
素子の発熱により気泡を発生させる際に生じる圧力によ
りインクの吐出を行なうインクジェットヘッドにおい
て、 前記インク室の内壁面に支持部を配置し、支持部に弾性
材料の可動部材を一端が揺動自在の自由端となり他端が
支持部に固定される固定端となるように設け、自由端を
ノズル側に位置するよう配置し、発熱素子の発熱時には
前記可動部材が前記内壁面に対向する壁面側となる可撓
方向に撓むことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】前記可動部材は、インク吐出方向と直交す
る積層方向において線膨張係数の異なる2層以上の多層
構造であり、該線膨張係数は積層方向に沿って段階的に
変化することを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
ットヘッド。 - 【請求項3】前記可動部材は、前記可撓方向と反対側に
発熱素子を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記
載のインクジェットヘッド。 - 【請求項4】前記壁面の1部は、前記可動部材が発熱素
子への通電により前記可撓方向に撓み変形をしたとき、
変形後の可動部材の一部と略平行に当接する傾斜面を設
けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
インクジェットヘッド。 - 【請求項5】前記可動部材は、自由端側の端部において
該端部以外の部分より熱伝導率が大きくなっていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項6】前記可動部材の可撓方向に位置する内壁
は、熱伝導率が所定値より大きい部材であることを特徴
とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット
ヘッド。 - 【請求項7】前記可動部材の可撓方向に位置する内壁
は、ヒートシンクであることを特徴をする請求項1〜6
のいずれかに記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項8】前記可動部材は、発熱素子の駆動前におい
て予め自由端側ほど可撓方向に位置することを特徴とす
る請求項1〜7に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項9】前記支持部には、インクが通過するインク
流入口を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれ
かに記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項10】前記支持部又は可動部材の少なくともい
ずれかは蓄熱層にすることを特徴とする請求項1〜9の
いずれかに記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項11】前記インク室内にサ−ミスタを設け、イ
ンクの温度変化により発熱素子に入力する電流の電流値
又パルス幅を制御する制御手段を設けたことを特徴とす
る請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェットヘ
ッド。 - 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載のイン
クジェットヘッドを備えたことを特徴とするインクジェ
ットプリンタ。 - 【請求項13】インク室の内壁にフォトレジスト成膜工
程により、可動部材及び可動部材を支持する支持部を設
ける工程を含むことを特徴とするインクジェットヘッド
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000368303A JP2002166554A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | インクジェットヘッド、その製造方法、及びインクジェットプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000368303A JP2002166554A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | インクジェットヘッド、その製造方法、及びインクジェットプリンタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002166554A true JP2002166554A (ja) | 2002-06-11 |
Family
ID=18838580
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000368303A Pending JP2002166554A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | インクジェットヘッド、その製造方法、及びインクジェットプリンタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002166554A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007290361A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Canon Inc | 液体吐出ヘッド及びそれを用いた液体吐出装置 |
| JP2008149496A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Canon Inc | ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置 |
| JP2014113745A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Seiko Epson Corp | 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 |
-
2000
- 2000-12-04 JP JP2000368303A patent/JP2002166554A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007290361A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Canon Inc | 液体吐出ヘッド及びそれを用いた液体吐出装置 |
| JP2008149496A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Canon Inc | ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置 |
| JP2014113745A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Seiko Epson Corp | 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 |
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