JP2002200149A - 消臭剤 - Google Patents

消臭剤

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JP2002200149A
JP2002200149A JP2000400674A JP2000400674A JP2002200149A JP 2002200149 A JP2002200149 A JP 2002200149A JP 2000400674 A JP2000400674 A JP 2000400674A JP 2000400674 A JP2000400674 A JP 2000400674A JP 2002200149 A JP2002200149 A JP 2002200149A
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Toshiro Hirukawa
敏郎 蛭川
Osamu Takagi
修 高木
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルデヒド系ガスからなる悪臭の消臭効果が
高く、なおそれ以外のアンモニアなどの塩基性ガス、硫
化水素、メルカプタン類などの硫黄系ガス、酢酸などの
酸性ガスからなる悪臭を消臭する材料と混合しても、ど
の消臭剤が本来もつ消臭機能が低減しない消臭剤を提供
する。 【解決手段】 担体に、分子内第一級アミノ基を有する
化合物及びアミノ基を有する有機ケイ素化合物を担持さ
せてなる消臭剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルデヒド系ガス
に対して優れた消臭能を有する消臭剤及び該消臭剤と他
の悪臭ガスを消臭する機能を持つ他の特定物質との混合
消臭組成物に関するものであり、各種の悪臭特にアルデ
ヒド系ガスを含む複数の悪臭源が混合している悪臭を効
率よく吸収する複合型消臭組成物として利用する場合に
極めて有用な消臭剤である。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の生活空間に存在する悪臭
に対する関心が高まり、身の回りの不快な悪臭を除去す
るための消臭剤が求められている。なかでも、実際の日
常生活においては多種の悪臭源が同時に存在することも
多いため、一製品で多種の悪臭を除去できる消臭剤や、
複数の悪臭源が混合した状態でも効果的な消臭機能を持
つ消臭剤が期待されている。種々の悪臭源のなかでも、
特に煙草臭を対象とした消臭に対するニーズが急速に高
まっているが、この煙草臭の主要成分はアセトアルデヒ
ドである。また、シックハウス/シックビル症候群など
に見られるように、ホルムアルデヒドによる健康障害も
注目をされている。これらアルデヒド系ガスの除去剤と
して、アミン系アルデヒド除去剤が検討されている。
【0003】アミン化合物はアルデヒドガスと親和性が
高く、アルデヒドガスを含有する排ガスをアミン化合物
溶液と接触させることにより、排ガス中のアルデヒドガ
スを除去できることが知られている(特開昭51-44587号
公報)。しかし、液状のアミン化合物は、強い不快臭を
放つため生活空間、例えば居間や台所を始めとする日常
生活に応用するには不適であった。また、アミン化合物
を耐熱性の無機物に担持させたガス吸収剤が知られてお
り、このガス吸収剤は樹脂や抄紙、フィルムへ添加する
際の加熱処理に耐えうる特徴を有している。
【0004】例えば、活性炭にアンモニウム塩やアニリ
ン等を担持させガス吸収剤(特開昭53−29292号
公報、特開昭56−53744号公報)、ケイ酸マグネ
シウム質粘土鉱物に分子内に第一級アミノ基を有する化
合物を担持させたガス吸収剤(特開平9−28778号
公報)、層状燐酸塩(α燐酸ジルコニウム)の層間にポ
リアミン化合物を担持させたガス吸収剤が知られている
(津波古ら PHARM.TECH.JAPAN Vol.
12.No.12 P.P.77-87(1996))。
【0005】更に、シリカにアミノアルコールを担持さ
せた炭酸ガス吸収剤(特開昭53−23899号公
報)、シリカにポリアリルアミンを担持させた脱臭剤
(特開昭63−141642号公報)及びN原子1個当
たりの分子量が110以下で、沸点が100℃以上であ
るアミン化合物及び水をシリカゲルに担持させた炭酸ガ
ス吸収剤(特開平4−200742)が知られている。
しかし、これらのガス吸収剤は、アルデヒドガスに対す
る吸収能が実用的水準より低いだけでなく、繊維や塗料
に添加することによって、更にアルデヒド吸着能力が低
下してしまう。
【0006】また、本発明者らは別途検討の結果、第一
級アミノ基を有するポリアミン化合物を担持した特定の
物性を有する多孔質二酸化ケイ素は、耐熱性も兼ね備
え、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドに対する消臭
性能が極めて優れていることを見出した。(特開平11
−206864号公報)
【0007】本発明者らは、この第一級アミノ基を有す
る化合物を担持した多孔質二酸化ケイ素は、単独で使用
した場合には極めて優れた消臭性能を示すが、アンモニ
アガスなどの塩基性ガスに対して消臭効果の高い材料と
混合して使用した場合には、本来発揮されるはずのアル
デヒド系悪臭の消臭性能が大きく低下するという問題が
あることを認めた。さらにこの問題は、従来の芳香族第
一級アミンを含浸した活性炭からなるガス吸収剤やアミ
ノ基を持つ高分子化合物などのアルデヒド用消臭剤と、
通常酸性物質である塩基性ガス用消臭剤とを混合した時
にも一般的に起きる現象であることが判り、従ってアル
デヒドガスと塩基性ガスとを一剤で効率よく消臭できる
消臭剤は、事実上存在しないことを確認した。
【0008】また、一方で、シリカの表面にアミノ基を
含有する有機ケイ素化合物を担持させることによりアセ
トアルデヒドの消臭性能を発現させたものが提案されて
いるが(特開平9-173830号公報)、この材料について
も、塩基性ガスや硫黄系ガスに効果の高い消臭剤を併用
すると本来発揮されるはずの消臭性能が十分に発揮でき
なくなることが明らかになった。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、それ自身
でアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒ
ド系中性ガスの悪臭を消臭する機能が高い上、他の悪臭
例えば塩基性ガス、硫黄系ガス、酸性ガスを消臭する能
力を有する他の消臭剤を混合した場合にも、本来個々の
消臭剤のもつ消臭性能を十分に発揮することができる消
臭剤及び、該消臭剤と特定の他の消臭剤からなる混合消
臭剤組成物を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、担体に分子内
に第一級アミノ基を有する化合物及びアミノ基を有する
有機ケイ素化合物を担持させてなる消臭剤、及びこの消
臭剤と珪酸アルミニウム、4価金属リン酸塩、水和酸化
ジルコニウム及び酸化亜鉛からなる群から選ばれる少な
くとも1種以上の物質とからなる消臭性組成物に係るも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。 ○担体 本発明における担体としては、第一級アミノ基を有する
化合物を担持してアセトアルデヒド消臭性能が発揮され
るものであれば有機質又は無機質のいずれも用いること
ができる。有機質担体としては、大豆粉、血粉、ポリエ
ステル樹脂、ポリアクリル系樹脂などが挙げられ、一
方、無機質担体としては、多孔質二酸化ケイ素、活性炭
の他、セピオライト、雲母などが挙げられるが、耐熱性
の点からは無機質担体の方が好ましい。
【0012】無機質担体の中でも、アセトアルデヒド消
臭性能に優れる点から、比表面積が400〜900m
/gの多孔質二酸化ケイ素が好ましい担体である。二酸
化ケイ素の比表面積が400m2/gに達しない場合に
は、第一級アミノ基を有する化合物と悪臭ガスとの接触
面積が減少し、ガス吸着量が損なわれる。また、比表面
積が900m2/gを超えるものは、第一級アミノ基を
有する化合物が多く吸着されすぎて、繊維等に加工され
た際など、加熱により変色を生じさせる原因となり易
い。比表面積は、窒素吸着量から算出するBET法によ
り、容易に測定できる。
【0013】多孔性二酸化ケイ素は、その平均細孔径が
0.1〜10nmであるものが好ましい。特に好ましい
平均細孔径は、2〜8nmである。多孔質二酸化ケイ素
の平均細孔径が10nmよりも大きいと、比表面積が減
り、第一級アミノ基を有する化合物の担持量が少なくな
り、悪臭ガスの吸着性能が低下する。平均細孔径が大き
すぎるにも係らず比表面積を充分な大きさにしようとす
ると、多孔質体における空隙率が大きくなりすぎ、機械
的強度が小さくなったり、第一級アミノ基を有する化合
物を担持する能力が弱くなり、僅かな加熱により第一級
アミノ基を有する化合物を放出してしまうという問題が
ある。一方、平均細孔径が0.1nmより小さいと、二
酸化ケイ素の比表面積は増加するが、第一級アミノ基を
有する化合物が細孔内に入り難くなり、結果として第一
級アミノ基を有する化合物の担持量を増加できなくな
り、悪臭ガス吸収能は減少する。平均細孔径(D)は、
BET法により求めた細孔容積及び比表面積から下記式
を用いて容易に算出される。
【0014】
【数1】 (V:細孔容積[ml/g]、Sc:比表面積[m2/g])
【0015】本発明における多孔質二酸化ケイ素の好ま
しい含水率は0.5〜20重量%であり、より好ましく
は8〜15重量%である。含水率が0.5重量%未満の
場合、表面のシラノール基が少ないため、本発明におけ
る第一級アミノ基を有する化合物に対する担持能力が小
さく、逆に、含水率が20重量%より多いと、繊維等に
加工した際、着色や劣化の原因となる。多孔質二酸化ケ
イ素の含水率は、JIS K7120〜7122に準じ
て容易に測定できる。多孔質二酸化ケイ素の市販品とし
て、シリカゲルやニップシール(微粒子含水二酸化ケイ
素)等がある。
【0016】○分子内に第一級アミノ基を有する化合物 分子内に第一級アミノ基を有する化合物は、分子内に第
一級アミノ基を1個以上有している化合物であれば脂肪
族アミン、芳香族アミン、脂環式アミンのいずれも使用
できる。例えば、下記式で表わされるような脂肪族アミ
ンや、アニリンのような芳香族アミンが使用可能であ
る。
【0017】
【化1】
【0018】担体に対する第一級アミノ基を有する化合
物の好ましい担持量は、0.02〜10.0mmol/
gである。担持量が0.02mmol/gより少ない
と、アルデヒド系ガスの吸着能が低下し、逆に担持量が
10.0mmol/gを超えると、繊維等へ加工する
際、第一級アミノ基を有する化合物が担体から脱離し
て、変色の原因になる上、第一級アミノ基を有する化合
物自身が悪臭源となる。また、アセトアルデヒド、ホル
ムアルデヒド吸着量も減少する。第一級アミノ基を有す
る化合物の担持量は、有機元素分析により検出される窒
素含有率から容易に測定、算出できる。
【0019】○アミノ基を含有する有機ケイ素化合物 本発明におけるアミノ基を含有する有機ケイ素化合物
は、担体表面の水酸基と化学結合しうる水酸基やアルコ
キシ基等の官能基と、アルデヒドガスを吸収しうるアミ
ノ基を併有する有機ケイ素化合物であり、具体例として
は、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
ジメチルトリメチル−シリルアミンなどがある。
【0020】本発明におけるアミノ基を含有する有機ケ
イ素化合物の好ましい担持量は、消臭剤の全重量を基準
として0.01〜3.0mmol/gである。アミノ基
を含有する有機ケイ素化合物の担持量が0.01mmo
l/gよりも少ないと、アルデヒドガス単体としての消
臭性能が十分でないのに加え、塩基性ガス、酸性ガス及
び硫黄系ガスに対して消臭効果を持つ他の消臭剤と混合
した複合型消臭剤組成物とした場合に、消臭剤組成物全
体のアルデヒドガス消臭性が著しく低下する。また、ア
ミノ基を含有する有機ケイ素化合物の含有量が3.0m
mol/gより多いと、本発明の消臭剤のアルデヒドガ
ス消臭性能が添加量に見合って向上することはなく不経
済の上、むしろ消臭剤組成物の粒子が凝集しやすくなる
ため好ましくない。
【0021】○消臭剤組成物 本発明の消臭剤は、上記のようにアセトアルデヒド、ホ
ルムアルデヒドなどアルデヒド系ガスに対して有効であ
る。また、同時にアルデヒド系ガス以外の悪臭も消臭す
る目的で、以下に述べる他の消臭剤と混合、併用するこ
とは、特に本発明の消臭剤の持つ特長が生かされる点
で、好ましい。
【0022】具体的に、例えば、アンモニア、トリメチ
ルアミン等の塩基性ガスを消臭するためには、4価金属
リン酸塩及び、珪酸アルミニウムを混合することができ
る。4価金属リン酸塩の好ましい具体例として、リン酸
ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸スズ等がある。こ
れらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶、ナ
シコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと
非晶質のものがありいずれも使用できる。また4価金属
リン酸塩の中でも、イオン交換性を有するものは、特に
好ましく本発明の消臭剤と混合することができる。
【0023】また、硫化水素、メチルメルカプタンなど
の硫黄系ガスを同時に消臭するためには、リン酸ジルコ
ニウム、リン酸チタン、リン酸スズ等の4価金属リン酸
塩に、銅、亜鉛、マンガンから選ばれる少なくとも1種
以上の金属イオンを担持したもの、あるいは酸化亜鉛
を、本発明の消臭剤に混合することが好ましい。
【0024】4価金属リン酸塩には、α型結晶、β型結
晶、γ型結晶、ナシコン型結晶等、種々の結晶系を有す
る結晶質のものや非晶質のもののいずれも使用可能であ
り、特にイオン交換性を有するものが好ましく使用でき
る。金属イオンを担持した4価金属リン酸塩の中でも、
銅イオンを担持した4価金属リン酸塩は、硫化水素など
の消臭効果が高いため特に好ましい。4価金属リン酸塩
に金属イオンを担持させるには、4価金属リン酸塩を、
金属イオンの塩溶液に接触させ、イオン交換により担持
させればよい。金属イオンの担持量は、4価金属リン酸
塩のイオン交換容量内であれば、100%まで所望によ
り自由に調整することができる。また、酸化亜鉛につい
ては比表面積の大きいものが、消臭性能が高く好まし
い。
【0025】酢酸、イソ吉草酸、酪酸などの酸性ガスに
よる悪臭を消臭するためには、本発明の消臭剤に水和酸
化ジルコニウムを混合することが好ましい。本発明の消
臭剤において使用する水和酸化ジルコニウムは、オキシ
塩化ジルコニウム水溶液などのジルコニウム含有溶液
を、水やアルカリ溶液で加水分解することにより作製す
ることができる。なお、水和酸化ジルコニウムは、オキ
シ水酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、含水酸化
ジルコニウム、酸化ジルコニウム水和物など、いろいろ
な言い方がなされる場合があるが、いずれも本発明で使
用する水和酸化ジルコニウムと同じである。
【0026】本発明における消臭剤組成物に使用する各
消臭剤は、いずれも通常粉体状で得られ、好ましい平均
粒径は0.01〜50μmであり、より好ましくは0.
01〜20μmであり、さらに好ましくは0.1〜5μ
mである。平均粒径が0.01μm未満では取扱いが困
難である、再凝集しやすいといった問題があり好ましく
ない。また、50μmより大きいと、バインダー樹脂液
に分散させ、表面処理剤として繊維等の後加工に使用す
る場合に、バインダー樹脂液中で均一に分散しにくく、
また成形用樹脂へ添加する場合には、成形機のフィルタ
ーが目詰まりを起す、分散不良が起きる等の問題があり
好ましくない。
【0027】また、使用目的により本発明の消臭剤又は
消臭剤組成物を粒状化してもよい。本発明の消臭剤組成
物の場合、混合する各消臭剤を1成分ごとに粒状化して
も、あるいは、混合した後に粒状化しても構わない。粒
状体の製造方法は通常粉体を粒状化する方法はいずれも
用いることができる。例えば、アルミナゾル、粘土等を
バインダーとして用い、粒状体とする方法がある。粒径
は粒状体の硬さや、密度、粉砕強度のなどにより様々に
調整することができるが、取り扱いのし易さから0.1
mm以上とすることが好ましい。
【0028】本発明における第1級アミノ基を有する化
合物を担持させ、更にアミノ基を有する有機ケイ素化合
物を担持させた消臭剤と、上記の4価金属リン酸塩、珪
酸アルミニウム、水和酸化ジルコニウム、4価金属リン
酸塩、酸化亜鉛から選ばれる1種以上の物質との混合割
合には、特に制限はなく、消臭剤を使用する環境に存在
する悪臭源の内容により適宜変化させて使用することが
できる。
【0029】○製造方法 以下に本発明の消臭剤の好ましい製造例を記載するが、
これに限定されるものではない。本発明の消臭剤は、分
子内に第1級アミノ基を有する化合物を多孔質二酸化ケ
イ素等の担体に担持させる工程と、これによって得られ
た化合物に、更に有機ケイ素化合物を担持させる工程と
を経て製造される。まず、第1級アミノ基を有する化合
物を担持させる製造工程について、製造法の一例として
湿式法について説明する。第1級アミノ基を有する化合
物を水等で希釈した液を多孔質二酸化ケイ素などの担体
と混合すると、第1級アミノ基を有する化合物を均一に
担持した担体を得ることができる。通常、担体に対して
過剰量の第1級アミノ基を有する化合物を混合するの
で、混合後は純水で洗浄し、その表面に付着した過剰の
第1級アミノ基を有する化合物を除去する。その後、洗
浄物を50〜120℃で乾燥する。
【0030】次に、この第1級アミノ基を有する化合物
を担持した多孔質二酸化ケイ素などの担体(以下、単に
アミン担持体という)に、アミノ基を含有する有機ケイ
素化合物を担持させる工程については、湿式法、乾式法
などいずれも用いることができる。例えば、湿式法につ
いて詳細に説明する。まず、アミノ基を含有する有機ケ
イ素化合物をアミン担持体表面に担持できる量の等量あ
るいはそれ以上となるように計量していれた容器の中
に、これに溶媒(通常は水)を加えてアミノ基含有のケ
イ素化合物を加水分解させた溶液を調整する。そして、
この調整液の中に、アミン担持体を投入し、浸漬させ
る。温度は通常、常温で行い、10分から24時間程度攪拌
して上記アミン担体に上記溶液を含浸させる。さらに、
含浸後のアミン担持体を水で洗浄し、乾燥することで目
的とする消臭剤が得られる。
【0031】アミン担持体に、アミノ基を含有する有機
ケイ素化合物を担持させる、好ましい他の製造法として
乾式法がある。この乾式法は、洗浄工程がないため、環
境汚染に繋がるアミン排液を排出することなく、又洗浄
工程後の乾燥工程が不要であることから湿式方に比べ有
利である。乾式法では、ヘンシェルミキサー、振動ミ
ル、ボールミル、リボンミキサー、ジェットミル、らい
かい器等の一般的に用いられる混合装置中で、アミン担
持体に、予めアミノ基を含有する有機ケイ素化合物を加
水分解させた後、直接混合あるいは担体を粉砕しながら
製造する。製造後、必要に応じて振動篩、サイクロン等
の一般的な分級器を利用して消臭剤を分級することもで
きる。
【0032】○用途 本発明の消臭剤及び消臭剤組成物は、アセトアルデヒ
ド、ホルムアルデヒド、或いは、これらに加えてアンモ
ニア、硫化水素、メチルメルカプタン等の種々の悪臭に
対する消臭効果に優れているので、活性炭等、従来の消
臭剤が使用されている種々の分野、例えば、タバコ臭消
臭、生活臭消臭、体臭消臭、糞尿臭消臭、ゴミ臭消臭等
の分野で利用可能である。
【0033】本発明の消臭剤及び消臭剤組成物は、粉末
あるいは顆粒、粒状の最終消臭製品として使用すること
ができる。例えば消臭剤(組成物)粉末、顆粒、粒状品
をカートリッジに詰めて消臭製品とすることや、消臭剤
(組成物)粉末を分散させた液を用いたスプレー状の消
臭剤とすることが可能である。その他に、本発明の消臭
剤(組成物)を各種製品に含有させて各種消臭性加工品
とすることも可能である。
【0034】本発明の消臭剤及び消臭組成物の大きな用
途として消臭繊維がある。消臭繊維は、消臭性を必要と
する各種の分野で利用可能であり、例えば、肌着、スト
ッキング、靴下、布団、布団カバー、座布団、毛布、じ
ゅうたん、カーテン、ソファー、カーシート、エアーフ
ィルターを始めとして、多くの繊維製品に使用できる。
又、本発明の消臭剤及び消臭組成物を配合した塗料は、
消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例え
ば、建物の内壁、外壁、鉄道車両の内壁等で使用でき
る。
【0035】又、本発明の消臭剤及び消臭組成物を配合
した消臭性シートは、消臭性を必要とする各種の分野で
利用可能であり、例えば、医療用包装紙、食品用包装
紙、鮮度保持紙、紙製衣料、空気清浄フィルター、壁
紙、ティッシュペーパー、トイレットペーパー等があ
る。また、本発明の消臭剤及び消臭組成物を配合した消
臭性成形品は消臭性を必要とする各種の分野で利用可能
であり、例えば、空気清浄器、冷蔵庫などの家電製品
や、ゴミ箱、水切りなどの一般家庭用品、、ポータブル
トイレなどの各種介護用品、日常品がある。
【0036】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明する。消臭
剤(組成物)の調製方法と得られたサンプルの各種評価
試験方法及びその結果は以下の通りである。
【0037】○消臭剤の調製方法(試料A〜試料D) 比表面積が400m2/g、平均細孔径が2.5nmで
ある二酸化ケイ素1kgを、表1に示した第1級アミノ
基を有する化合物に所定量添加し、さらに純水を10k
g加えて十分攪拌する。40℃で2時間振とうした後、
スラリーをブフナーロートで濾過し、純水で濾液の電気
伝導度が20μS/cm以下になるまで洗浄する。洗浄し
た粉体を100℃で12時間乾燥して、第1級アミノ基
を有する化合物を担持させた二酸化ケイ素を得た。さら
に、この第1級アミノ基を有する化合物を担持させた二
酸化ケイ素をヘンシェルミキサーで攪拌しながら、予め
加水分解させた表1に示すアミノ基を有する有機ケイ素
化合物を所定量滴下し、滴下終了後、100℃で12時
間乾燥することにより、表1に示す本発明の消臭剤試料
(試料A〜試料D)を得た。
【0038】
【表1】
【0039】比較消臭剤調整方法(試料a〜試料d):
アミノ基を有する有機ケイ素化合物を担持させてない消
臭剤 比表面積が400m2/g、平均細孔径が2.5nmで
ある二酸化ケイ素1kgを、表2に示す第1級アミノ基
を有する化合物に所定量添加し、さらに純水を10kg
加えて十分攪拌する。40℃で2時間振とうした後、ス
ラリーをブフナーロートで濾過し、純水で濾液の電気伝
導度が20μS/cm以下になるまで洗浄する。洗浄した
粉体を100℃で12時間乾燥することにより、第1級
アミノ基を有する化合物を担持した二酸化ケイ素からな
る消臭剤試料(試料a〜試料d)を得た。担持量は表2
に示した通りである。
【0040】
【表2】
【0041】○比較消臭剤調整方法(試料e〜試料
h):第1級アミノ基を有する化合物を担持させて い
ない消臭剤 比表面積が400m2/g、平均細孔径が2.5nmで
ある二酸化ケイ素1kgをヘンシェルミキサーで攪拌し
ながら、予め純水で加水分解した表3に示したアミノ基
を有する有機ケイ素化合物を所定量滴下し、滴下終了
後、100℃で12時間乾燥することにより表3に示す
消臭剤試料(試料e〜試料h)を得た。
【0042】
【表3】
【0043】(実施例1〜実施例12及び比較例1〜比
較例16)本発明の消臭剤の試料A〜Dを表4の実施例
1〜4に示した。また試料A〜Dに特定の消臭性化合物
を表4に示す重量比で配合した消臭剤組成物を表4の実
施例5〜12に示した。比較のため、比較消臭剤の試料
a〜hを表5の比較例1〜8に示した。また試料a〜h
に特定の消臭性化合物を表5に示す重量比で配合した消
臭剤組成物を調整し、表5の比較例9〜16に示した。
これらの消臭剤及び消臭剤組成物は均一に混合するた
め、純水100重量部に対して各10重量部を加え24
時間振とう攪拌した後、100℃で乾燥しさらに粉砕し
た。この消臭剤(及び組成物)0.05gをテドラーバ
ッグに入れ、表6に示す組成の混合悪臭ガス1Lを注入
し、2時間放置後のテドラーバッグ中の残存ガス濃度を
検知管で測定した。その結果を表8に示した。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】(実施例13、14及び比較例17〜比較
例21)純水100重量部に対して表4の実施例3及び実
施例9に示した消臭剤(組成物)試料(試料C、試料
I)各3重量部、アクリル系ポリマーからなるバインダ
ー(BK-1300 東亞合成(株)製)3重量部を添加した懸
濁液を作製した。また、比較のため、純水100重量部に
対して表5の比較例3、比較例7、比較例11及び比較
例16に示した消臭剤(組成物)の試料(試料c、試料
g、試料l、試料q)を3重量部、アクリル系ポリマー
からなるバインダー(BK-1300 東亞合成(株)製)を3
重量部添加した懸濁液を作製した。
【0050】これらの懸濁液をポリエステル繊維100
重量部に対して50重量部を塗布し150℃で乾燥後、消
臭性繊維(消臭剤の含有量は樹脂100重量部に対して
1.5部)を得た。この繊維5gをテドラーバッグに入
れ、表7に示す混合悪臭ガス1Lを注入し、2時間後の
テドラーバッグ中の残存ガス濃度を測定した。その結果
を表9に示した。また、消臭剤を添加しないこと以外は
実施例12と同様の操作を行った結果を比較例21とし
て表9に示した。
【0051】(実施例15、16及び比較例22〜2
6)溶剤キシレン100重量部に対して、アクリル樹脂(J
-500 SCジョンソンポリマー社(株)製)を70重量部、
分散剤(BYK-110 BYK Chemie(株)製)を3重量部、
増粘剤(ベントンSD2 ウィルバーエルス(株)製)を2重
量部、表4の実施例3及び実施例9に示した本発明の消
臭剤(組成物)の試料(試料C、試料I)各200重量部
からなる消臭剤含有液と、比較のため、表5の比較例
3、比較例7、比較例11及び比較例16に示した比較
消臭剤(組成物)の試料(試料c、試料g、試料l、試
料q)を各200重量部添加し、3本ロールで良く練り分散
させたペースト状組成物を得た。これをキシレンで10倍
に希釈し、70×150mmの亜鉛めっき鋼板の両面に膜厚100
μmで塗付し、乾燥させた。この70×150mmの塗装亜鉛め
っき鋼板1枚をテドラーバッグに入れ、表7に示す悪臭
ガス1Lを注入し、2時間後のテドラーバッグ中の残存
ガス濃度を測定した。その結果を表10に示した。ま
た、消臭剤を添加しないこと以外は実施例14と同様の
操作を行った結果を比較例26として表10に示した。
【0052】
【表9】
【0053】
【表10】
【0054】
【発明の効果】実施例及び比較例における各種悪臭に対
する消臭性能評価から明らかなように、本発明の消臭剤
は、それ自身でアセトアルデヒドに対する消臭性能に優
れるのは勿論のこと、塩基性ガス、塩基性ガス及び硫黄
系ガスに対して優れた消臭性能を示す他の消臭剤と混合
した消臭組成物として使用しても、優れた塩基性ガスや
硫黄系ガス消臭性能を持ちつつ、本発明の消臭剤組成物
の本来持っているアセトアルデヒド消臭性能を十分発揮
することができる。また、本発明の消臭剤および消臭剤
組成物を含有させることにより、繊維、塗料、シート、
成形品等の加工品に消臭性を付与できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担体に、分子内に第一級アミノ基を有す
    る化合物及びアミノ基を有する有機ケイ素化合物を担持
    させてなる消臭剤。
  2. 【請求項2】 担体が、比表面積が400〜900m2
    gである多孔質二酸化ケイ素であることを特徴とする請
    求項1記載の消臭剤。
  3. 【請求項3】 分子内に第一級アミノ基を有する化合物
    の担持量が、消臭剤の全重量を基準として0.02〜1
    0.0mmol/gであることを特徴とする請求項1記
    載の消臭剤。
  4. 【請求項4】 アミノ基を有する有機ケイ素化合物の担
    持量が消臭剤の全重量を基準として0.01〜3mmo
    l/gであることを特徴とする請求項1記載の消臭剤。
  5. 【請求項5】 珪酸アルミニウム、4価金属リン酸塩、
    水和酸化ジルコニウム及び酸化亜鉛からなる群から選ば
    れる少なくとも1種以上の物質と、請求項1、請求項
    2、請求項3または請求項4記載の消臭剤とからなる消
    臭剤組成物。
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