JP2002201340A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2002201340A
JP2002201340A JP2001001463A JP2001001463A JP2002201340A JP 2002201340 A JP2002201340 A JP 2002201340A JP 2001001463 A JP2001001463 A JP 2001001463A JP 2001001463 A JP2001001463 A JP 2001001463A JP 2002201340 A JP2002201340 A JP 2002201340A
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epoxy resin
resin composition
red phosphorus
flame retardant
semiconductor
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JP2001001463A
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Tatsu Suzuki
達 鈴木
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物を含ま
ず、成形性、耐湿信頼性、耐半田性、難燃性、及び高温
保管特性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、(E)ホ
スファゼン化合物、及び(F)赤燐系難燃剤を必須成分
とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン系難燃
剤、アンチモン化合物を含まず、難燃性、高温保管特性
に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、集積
回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物で封止さ
れている。これらのエポキシ樹脂組成物中には、難燃性
を付与するために、通常、臭素原子含有難燃剤、及び三
酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン
等のアンチモン化合物が配合されている。しかしなが
ら、世界的な環境保護の意識の高まりの中、ハロゲン系
難燃剤やアンチモン化合物を使用しなくても難燃性を有
するエポキシ樹脂組成物の要求が大きくなってきてい
る。又、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含む
エポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置を高温下で
保管した場合、これらの難燃剤成分から熱分解したハロ
ゲン化物が遊離し、半導体素子の接合部を腐食し、半導
体装置の信頼性を損なうことが知られており、難燃剤と
してハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物を使用しなく
ても難燃グレードがUL−94のV−0を達成できるエ
ポキシ樹脂組成物が要求されている。このように、半導
体装置を高温下(例えば、185℃等)に保管した後の
半導体素子の接合部(ボンディングパッド部)の耐腐食
性のことを高温保管特性といい、この高温保管特性を改
善する手法としては、五酸化二アンチモンを使用する方
法(特開昭55−146950号公報)や、酸化アンチ
モンと有機ホスフィンとを組み合わせる方法(特開昭6
1−53321号公報)等が提案され、効果が確認され
ているが、最近の半導体装置に対する高温保管特性の高
い要求レベルに対して、エポキシ樹脂組成物の種類によ
っては不満足なものもある。そこで特開平10−259
292号公報で提案されている様な環状ホスファゼン化
合物を使用することにより、臭素化合物及びアンチモン
化合物を使用せずに十分な難燃性を達成できてはいた
が、硬化性の低下、ブリードの発生による型汚れ、強度
の低下、吸湿率の増加等により耐湿信頼性が低下する不
具合が発生していた。このため、環状ホスファゼン化合
物の添加量を少なくしても難燃性を得ることができるエ
ポキシ樹脂組成物が望まれている。又、赤燐系難燃剤も
提案されているが、単独で使用すると、臭素化合物及び
アンチモン化合物を使用した封止材と同等の難燃性を得
るには、硬化性、強度、耐湿信頼性の低下等の問題があ
る。即ち、難燃性を維持し、成形性、高温保管特性に優
れ、ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物を使用し
ないエポキシ樹脂組成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハロゲン系
難燃剤、及びアンチモン化合物を含まず成形性、難燃
性、高温保管特性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組
成物、及びこれを用いて半導体素子を封止してなる半導
体装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、[1](A)
エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進
剤、(D)無機充填材、(E)ホスファゼン化合物、及
び(F)赤燐系難燃剤を必須成分とすることを特徴とす
る半導体封止用エポキシ樹脂組成物、[2]赤燐系難燃
剤が、赤燐表面を有機化合物及び/又は無機化合物で被
覆したものである第[1]項記載の半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物。[3]赤燐系難燃剤が、赤燐表面を熱硬
化性樹脂及び/又は金属水酸化物で被覆したものである
第[1]、又は[2]項記載の半導体封止用エポキシ樹
脂組成物。[4]赤燐系難燃剤が、赤燐の表面を水酸化
アルミニウムで被覆した後、更にその表面をフェノール
樹脂及び/又はエポキシ樹脂で被覆したもので、該赤燐
系難燃剤中の赤燐の含有量が60〜95重量%で、かつ
該赤燐系難燃剤の平均粒径が0.1〜70μm、最大粒
径が200μm以下である第[1]、[2]、又は
[3]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[5]ホスファゼン化合物が、環状ホスファゼン化合物
である第[1]、[2]、[3]、又は[4]項記載の
半導体封止用エポキシ樹脂組成物、[6]環状ホスファ
ゼン化合物が、一般式(1)で示される環状ホスファゼ
ン化合物である第[5]項記載の半導体封止用エポキシ
樹脂組成物、
【化2】 (式中、nは3〜7の整数、Rは互いに同一もしくは異
なる有機基を示す。) [7]一般式(1)で示される環状ホスファゼン化合物
の2n個のRのうち、少なくともn個がフェノキシ基で
ある第[6]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物、[8]全エポキシ樹脂組成物中に含有される臭素原
子及びアンチモン原子が、それぞれ0.1重量%未満で
ある第[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、
[6]、又は[7]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物、[9]第[1]〜[8]項記載のいずれかの半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止してなることを特徴とする半導体装置、である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるエポキシ樹脂とし
ては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ト
リフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリ
フェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エ
ポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エ
ポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フ
ェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフト
ール型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独でも2
種類以上併用して用いても差し支えない。
【0006】本発明に用いるフェノール樹脂としては、
1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシ
クロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フ
ェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノー
ルアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格
等を有する)、ナフトール樹脂等が挙げられ、これらは
単独でも2種類以上併用して用いても差し支えない。特
に、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン
変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テル
ペン変性フェノール樹脂等が好ましい。これらの配合量
としては、赤燐の被覆に用いるエポキシ樹脂やフェノー
ル樹脂を含めた全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェ
ノール樹脂のフェノール性水酸基数の比で0.8〜1.
3が好ましい。
【0007】本発明に用いる硬化促進剤としては、エポ
キシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させる
ものであればよく、一般に封止材料に使用するものを使
用することができる。例えば、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィ
ン、2−メチルイミダゾール、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレート等が挙げられ、これらは
単独でも2種類以上併用して用いても差し支えない。
【0008】本発明に用いる無機充填材としては、一般
に封止材料に使用されているものを使用することができ
る。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミ
ナ、窒化珪素、水酸化アルミニウム等が挙げられ、これ
らは単独でも2種類以上併用して用いても差し支えな
い。これらの内では、球形度の高い溶融シリカを全量、
あるいは一部破砕シリカを併用することが好ましい。無
機充填材の平均粒径としては5〜30μm、最大粒径と
しては74μm以下が好ましい。又、粒子の大きさの異
なるものを混合することにより充填量を多くすることが
できる。無機充填材は、予めシランカップリング剤等で
表面処理されているものを用いてもよい。無機充填材の
含有量としては、成形性と耐半田性のバランスから、無
機充填材と赤燐の被覆に用いた無機化合物との合計量で
全エポキシ樹脂組成物中に60〜95重量%が好まし
い。60重量%未満だと、吸湿率の上昇に伴う耐半田性
が低下し、95重量%を越えると、ワイヤースィープ及
びパッドシフト等の成形性の問題が生じる可能性があ
る。
【0009】本発明に用いるホスファゼン化合物は、化
合物中にホスファゼン構造を有するものであればよく、
例えば、一般式(2)で示される構造を有する化合物等
を挙げることができ、難燃剤として作用する。
【化3】 一般式(2)中、nは3〜1000の整数であり、Rと
しては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルコキ
シ基、アリール基、アリールオキシ基等が一般的である
が、又、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、フル
オロアルキル基等に代表される様に、N、S、O、F原
子等を含有していても差し支えない。これらのホスファ
ゼン化合物は、単独でも2種類以上併用して用いてもよ
い。ホスファゼン化合物の難燃機構は、その含有してい
るリンによる炭化促進効果、即ち、硬化物の表面に不燃
性の炭化層を形成することにより、硬化物表面の保護、
及び酸素を遮断する効果が得られること、又、含有して
いる窒素により、熱分解時に窒素ガスが発生し、気相に
おいても酸素を遮断することによる。この固相と気相の
両方で働く難燃効果から、ホスファゼン化合物は高い難
燃性を付与することができる。
【0010】好ましいホスファゼン化合物としては、本
発明のエポキシ樹脂組成物の流動性の点から、環状ホス
ファゼン化合物である。環状ホスファゼン化合物として
は、例えば、一般式(1)で示される環状ホスファゼン
化合物等があり、一般式(1)中のRはアルキル基、ア
ルケニル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基等が一般的であるが、又、アミノ基、メルカプト
基、ヒドロキシ基、フルオロアルキル基等に代表される
様に、N、S、O、F原子等を含有していても差し支え
ない。これらの環状ホスファゼン化合物は、単独でも2
種類以上併用して用いてもよい。更に、3量体の6員環
を主成分としていることがより好ましい。一般式(1)
で示される環状ホスファゼン化合物としては、具体的に
は、例えば、ヘキサプロピルシクロトリホスファゼン、
テトラエトキシジプロポキシシクロトリホスファゼン、
ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン、ヘキサアニ
リノシクロトリホスファゼン、ヘキサキス(3−メルカ
プトプロピル)シクロトリホスファゼン、ヘキサキス
(ヘプタフルオロプロピルオキシ)シクロトリホスファ
ゼン等が一例として挙げられる。一般式(2)、一般式
(1)中のRとしては、耐熱性、耐湿性の観点からはア
リールオキシ基が好ましく、エポキシ樹脂との相溶性や
エポキシ樹脂組成物の流動性の観点から、2n個のRの
うち、少なくともn個がフェノキシ基であることが、よ
り好ましい。
【0011】又、別の環状ホスファゼン化合物の例とし
て、難燃性を高めるために、一つの環状ホスファゼンが
別の有機基を介して他の環状ホスファゼンと結合した形
態の化合物も好ましい。この場合、環状ホスファゼンは
同じ種類でもよく、異なった種類でもよい。例えば、一
般式(1)で示される一つの環状ホスファゼンのRの一
部が他の環状ホスファゼンのRの一部との間で別の有機
基又はRを介して結合した形態の化合物でもよく、これ
らの別の有機基は、単独の基だけではなく、他の基との
複合の基でもよい。例えば、有機基の両末端にホスファ
ゼン基を有している化合物でもよい。これらの環状ホス
ファゼン同士を結合する別の有機基としては、例えば、
1,6−ジオキシヘキサン等の様にジオール化合物の水
酸基から水素原子を除いた有機基、あるいはハイドロキ
ノン、4,4’−ビフェノール、ビスフェノールF等の
2官能フェノール化合物等のジヒドロキシ化合物から水
素原子を除いた基等を好ましく用いることができる。
【0012】本発明のホスファゼン化合物の配合量は、
全エポキシ樹脂組成物中に0.01〜15重量%が好ま
しく、更に好ましくは0.1〜10重量%である。0.
01重量%未満だと難燃性が不足し、15重量%を越え
ると硬化性、耐熱性及び強度が低下し、吸水率が増加す
るので好ましくない。
【0013】本発明に用いる赤燐系難燃剤としては、赤
燐単独も含まれ、一般に封止材料に使用されているもの
を用いることができる。赤燐としては、黄燐を直接球状
体化した赤燐又はその集合体からなる微粒子が特に好ま
しく、これらのものは破砕して用いる必要はない。更
に、赤燐系難燃剤としては、赤燐の表面を有機化合物及
び/又は無機化合物で被覆したものが好ましい。被覆に
有機化合物と無機化合物とを併用する場合は、赤燐に被
覆する有機化合物の層と無機化合物の層はいずれが内側
でも外側でもよいし、又、有機化合物と無機化合物とを
混合して被覆に用いてもよい。
【0014】有機化合物としては、特に限定するもので
はないが、例えば、熱硬化性樹脂、カップリング剤等が
挙げられ、特に熱硬化性樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂
としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、キ
シレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン・ホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、ア
ルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、特
にフェノール樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。これらの
有機化合物は単独でも2種類以上併用して用いても差し
支えない。
【0015】無機化合物としては、特に限定するもので
はないが、例えば、金属水酸化物、二酸化チタン、アル
ミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物、金
属の窒化物、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、アパ
タイト、タルク、ベントナイト、カオリン等の金属化合
物、シリカ、窒化ケイ素、珪藻土等が挙げられ、特に金
属水酸化物が好ましい。金属水酸化物としては、特に限
定するものではないが、例えば、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、水酸化チタン等が挙げられ、アル
ミニウムは赤燐の酸化を抑制する効果があり、赤燐から
燐酸イオンや亜燐酸イオンが溶出するのを抑制するた
め、半導体装置の耐湿信頼性の点から、水酸化アルミニ
ウムが好ましい。これらの無機化合物は単独でも2種類
以上併用して用いても差し支えない。
【0016】即ち、本発明の赤燐系難燃剤としては、赤
燐の表面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にフェ
ノール樹脂及び/又はエポキシ樹脂で被覆したものがよ
り好ましい。被覆の方法については何ら制限を加えるも
のではないが、被覆の均一性の点から、液相中で硫酸ア
ルミニウムや硝酸アルミニウム等を還元して水酸化アル
ミニウムに変化させることで赤燐を被覆し、更にレゾー
ル樹脂溶液中で酸を用い、生成したフェノール樹脂で被
覆し、乾燥する方法が最も好ましい。赤燐を微粒子状に
破砕すると、破断面の赤燐が非常に活性が高く不安定と
なり、耐湿性が悪化する傾向にある。しかし、予め水酸
化アルミニウムで被覆した後、フェノール樹脂及び/又
はエポキシ樹脂で被覆しておくことにより、耐湿性の悪
化を防止できる。被覆に用いるエポキシ樹脂とは、少な
くともエポキシ樹脂と硬化剤を含んでいるものである。
赤燐の表面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にそ
の表面をフェノール樹脂及び/又はエポキシ樹脂で被覆
した赤燐系難燃剤中の赤燐の含有量としては、60〜9
5重量%が好ましい。60重量%未満だと被覆層が厚く
なり、難燃化の効果が低下し、95重量%を越えると被
覆層が薄くなり、水分の存在下で酸化還元不均一化反応
を起こし、赤燐から容易に燐酸イオンや亜燐酸イオンが
生成するため、耐湿信頼性が低下する可能性がある。
【0017】被覆に用いるフェノール樹脂としては、1
分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシ
クロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フ
ェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノー
ルアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格
等を有する)、ナフトールアラルキル樹脂(フェニレン
骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、こ
れらは単独でも2種類以上併用して用いても差し支えな
い。
【0018】被覆に用いるエポキシ樹脂としては、1分
子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に
限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノール
メタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメ
タン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、
ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、
フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨
格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフトール型エポ
キシ樹脂等が挙げられ、これらは単独でも2種類以上併
用して用いても差し支えない。被覆に用いるエポキシ樹
脂に配合する硬化剤としては、1分子内にフェノール性
水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマ
ー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するも
のではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、ク
レゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フ
ェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェ
ノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェ
ニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフトー
ルアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格
等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも2種類以
上併用して用いても差し支えない。被覆に用いるフェノ
ール樹脂、及びエポキシ樹脂と硬化剤の合計量として
は、赤燐系難燃剤中に40重量%以下が好ましい。
【0019】赤燐の表面を水酸化アルミニウムで被覆し
た後、更にフェノール樹脂及び/又はエポキシ樹脂で被
覆した赤燐系難燃剤としては、平均粒径が0.1〜70
μm、最大粒径が200μm以下のものが好ましい。平
均粒径が0.1μm未満だと凝集等が起こり、70μm
を越えると分散性が低下する可能性がある。分散性を良
くするためには、最大粒径が200μm以下のものが好
ましく、200μmを越えると分散性が低下する可能性
がある。これらの被覆した赤燐系難燃剤としては、例え
ば、燐化学工業(株)・製のノーバエクセル、ノーバク
エル等があり、市場から容易に入手することができる。
【0020】本発明の赤燐系難燃剤の含有量としては、
全エポキシ樹脂組成物中に0.2〜2重量%が好まし
い。0.2重量%未満だと難燃性が不足し、2重量%を
越えると耐湿性が大幅に低下する可能性がある。
【0021】ホスファゼン化合物及び赤燐系難燃剤は、
各々単独でも難燃性を付与する性質があるが、十分な難
燃性を発現させるには、多量の配合量が必要となる。し
かし多量に配合すると、成形性及び強度の低下、吸湿率
の増加を引き起こす傾向にあり、耐半田性が低下する。
これらの諸物性の低下を防ぐためにも配合量は極力少な
くする必要がある。本発明者は、ホスファゼン化合物と
赤燐系難燃剤とを併用することにより、その相乗効果と
して更に難燃性が向上し、配合量を低減できることを見
いだした。ホスファゼン化合物の難燃機構は、その含有
しているリンによる炭化促進効果、即ち、硬化物の表面
に不燃性の炭化層を形成することにより、硬化物表面の
保護、及び酸素を遮断する効果が得られること、又、含
有している窒素により、熱分解時に窒素ガスが発生し、
気相においても酸素を遮断することによる。この固相と
気相の両方で働く難燃効果から、ホスファゼン化合物は
高い難燃性を付与することができる。又、赤燐はポリ燐
酸の被膜形成によって炭化層の強度を向上させる作用が
ある。理由は定かでないが、両者を併用することによ
り、互いの能力を補い合い、その相乗効果として高い難
燃性を得ることができる。その結果として、配合量を少
なくしても難燃性を維持し、成形性及び強度の低下、吸
湿率の増加等を防ぐことができる。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜
(F)成分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三
酸化アンチモン等の難燃剤を含有することは差し支えな
いが、半導体装置の150〜200℃の高温下での電気
特性の安定性が要求される用途では、臭素原子、アンチ
モン原子の含有量が、それぞれ全エポキシ樹脂組成物中
に0.1重量%未満であることが好ましく、完全に含ま
れない方がより好ましい。臭素原子、アンチモン原子の
いずれかが0.1重量%以上だと、高温下に放置したと
きに半導体装置の抵抗値が時間と共に増大し、最終的に
は半導体素子の金線が断線する不良が発生する可能性が
ある。又、環境保護の観点からも、臭素原子、アンチモ
ン原子のそれぞれの含有量が0.1重量%未満で、極力
含有されていないことが望ましい。本発明のエポキシ樹
脂組成物は、(A)〜(F)成分を必須成分とするが、
これ以外に必要に応じてシランカップリング剤、カーボ
ンブラック等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等
の離型剤、及びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加
剤等の種々の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
又、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成
分、及びその他の添加剤等をミキサー等を用いて充分に
均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融
混練し、冷却後粉砕して得られる。本発明のエポキシ樹
脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封
止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモー
ルド、コンプレッションモールド、インジェクションモ
ールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割
合は重量部とする。 <実施例1> ビフェニル型エポキシ樹脂[4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ) −3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とする。融点105℃ 、エポキシ当量191] 5.9重量部 フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量174) 5.1重量部 トリフェニルホスフィン 0.2重量部 溶融球状シリカ(平均粒径20μm) 86.9重量部 式(3)で示されるホスファゼン化合物 0.5重量部
【化4】 赤燐系難燃剤1(燐化学工業(株)・製ノーバエクセルST140、赤燐の表 面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にその表面をフェノール樹脂で被覆し たもの。赤燐含有量93重量%、平均粒径30μm、最大粒径110μm) 0.2重量部 カーボンブラック 0.3重量部 カルナバワックス 0.5重量部 その他添加剤 0.4重量部 をミキサーを用いて常温で混合した後、表面温度が90
℃と45℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕し
て、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂
組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0024】<評価方法> スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、
注入圧力7MPa、硬化時間120秒で測定した。単位
はcm。 硬化性:トランスファー成形機を用いて、金型温度17
5℃、注入圧力7.5MPa、硬化時間120秒で成形
した。金型が開いて10秒後のランナーの表面硬度をバ
コール硬度計#935で測定した。バコール硬度は硬化
性の指標であり、数値が大きい方が硬化性が良好であ
る。 吸湿率:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度
175℃、注入圧力7.5MPa、硬化時間120秒で
直径50mm、厚さ3mmの円板を成形し、175℃、
8時間で後硬化し、85℃、相対湿度85%の環境下で
168時間放置し、重量変化を測定して吸湿率を求め
た。単位は重量%。 熱時曲げ強度:JIS K 6911に準じて240℃
での曲げ強度を測定した。単位はN/mm2。 難燃性:低圧トランスファー成形機を用いて金型温度1
75℃、圧力7MPa、硬化時間120秒で試験片(1
27mm×12.7mm×3.2mm)を成形し、17
5℃、8時間で後硬化した後、UL−94垂直法に準じ
てΣF、Fmaxを測定し、難燃性を判定した。 耐半田性:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温
度175℃、注入圧力7.5MPa、硬化時間120秒
で80pQFP(2mm厚、チップサイズ9.0mm×
9.0mm)を成形し、175℃、8時間で後硬化し、
85℃、相対湿度85%で168時間放置し、その後2
40℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡で観察し、
クラック発生率[(外部クラック発生パッケージ数)/
(全パッケージ数)×100]を求めた。単位は%。
又、半導体素子面積とエポキシ樹脂組成物の硬化物の剥
離面積との割合を超音波探傷装置を用いて測定し、剥離
率[(剥離面積)/(半導体素子面積)×100]を求
めた。単位は%。 高温保管特性:低圧トランスファー成形機を用いて金型
温度175℃、圧力7MPa、硬化時間120秒で16
pDIP(チップサイズ3.0mm×3.5mm)を成
形し、175℃、8時間で後硬化した後、高温保管試験
(185℃、1000時間)を行い、配線間の電気抵抗
値が初期値に対し20%増加したパッケージを不良と判
定した。15個のパッケージ中の不良な個数の率(不良
率)を百分率で示した。単位は%。 臭素原子、アンチモン原子含有量:圧力5.9MPaで
直径40mm、厚さ5〜7mmに圧縮成形し、得られた
成形品を蛍光X線分析装置を用いて、全エポキシ樹脂組
成物中の臭素原子、アンチモン原子の含有量を定量し
た。単位は重量%。
【0025】<実施例2〜3、比較例1〜6>表1の配
合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を
得て、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1
に示す。なお、実施例3で用いた赤燐系難燃剤2は燐化
学工業(株)・製ノーバクエルRX630(赤燐の表面
を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にその表面をフ
ェノール樹脂で被覆したもの。赤燐含有量30重量%、
平均粒径30μm、最大粒径150μm)である。な
お、実施例2で用いたホスファゼン化合物は式(4)で
示されるものである。
【化5】 又、比較例で用いた臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂はエポキシ当量365、臭素原子含有率48重量%
である。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明に従うと、ハロゲン系難燃剤、及
びアンチモン化合物を含まず、成形性に優れた半導体封
止用エポキシ樹脂組成物が得られ、これを用いた半導体
装置は耐湿信頼性、耐半田性、難燃性、及び高温保管特
性に優れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC03X CC04X CC05X CC07X CC27X CD02W CD03W CD04W CD05W CD06W CD14W CQ013 DA058 DE147 DJ007 DJ017 DJ047 EU116 EU206 EW016 EW176 EY016 FB078 FB268 FD017 FD138 FD156 GQ05 4J036 AA01 DA01 DA02 DA05 DC41 DC46 DD07 FA01 FA04 FB06 FB07 GA23 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EB03 EB04 EB07 EB12 EC14 EC20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
    樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、(E)ホ
    スファゼン化合物、及び(F)赤燐系難燃剤を必須成分
    とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 赤燐系難燃剤が、赤燐の表面を有機化合
    物及び/又は無機化合物で被覆したものである請求項1
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 赤燐系難燃剤が、赤燐の表面を熱硬化性
    樹脂及び/又は金属水酸化物で被覆したものである請求
    項1、又は2記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 赤燐系難燃剤が、赤燐の表面を水酸化ア
    ルミニウムで被覆した後、更にその表面をフェノール樹
    脂及び/又はエポキシ樹脂で被覆したもので、該赤燐系
    難燃剤中の赤燐の含有量が60〜95重量%で、かつ該
    赤燐系難燃剤の平均粒径が0.1〜70μm、最大粒径
    が200μm以下である請求項1、2、又は3記載の半
    導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ホスファゼン化合物が、環状ホスファゼ
    ン化合物である請求項1、2、3、又は4記載の半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 環状ホスファゼン化合物が、一般式
    (1)で示される環状ホスファゼン化合物である請求項
    5記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、nは3〜7の整数、Rは互いに同一もしくは異
    なる有機基を示す。)
  7. 【請求項7】 一般式(1)で示される環状ホスファゼ
    ン化合物の2n個のRのうち、少なくともn個がフェノ
    キシ基である請求項6記載の半導体封止用エポキシ樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 全エポキシ樹脂組成物中に含有される臭
    素原子及びアンチモン原子が、それぞれ0.1重量%未
    満である請求項1、2、3、4、5、6、又は7記載の
    半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載のいずれかの半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して
    なることを特徴とする半導体装置。
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