JP2002203473A - 冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置 - Google Patents

冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置

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JP2002203473A
JP2002203473A JP2001328906A JP2001328906A JP2002203473A JP 2002203473 A JP2002203473 A JP 2002203473A JP 2001328906 A JP2001328906 A JP 2001328906A JP 2001328906 A JP2001328906 A JP 2001328906A JP 2002203473 A JP2002203473 A JP 2002203473A
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forming
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electron
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Makoto Noda
真 野田
Ichiro Saito
一郎 齋藤
Takenobu Urazono
丈展 浦園
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子放出効率の高い電子放出部を均一、且つ、
容易に形成可能な冷陰極電界電子放出素子を提供する。 【解決手段】支持体10上に形成されたカソード電極1
1;支持体10及びカソード電極11上に形成された絶
縁層12;絶縁層12上に形成されたゲート電極13;
ゲート電極13及び絶縁層12に形成された開口部1
4;並びに、開口部14の底部に位置するカソード電極
11上に形成された複数の電子放出部15A,15Bを
有する冷陰極電界電子放出素子において、複数の電子放
出部15A,15Bは、開口部14の中心部を中心とし
た同心の開口部相似図形上に配置され、各電子放出部1
5A,15Bの電子放出端部15a,15bの高さは、
開口部14の中心部に近い位置に配置された電子放出部
ほど高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極電界電子放
出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出
表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空中に置かれた金属や半導体に或る閾
値以上の強さの電界を与えると、金属や半導体の表面近
傍の薄いエネルギー障壁を電子が量子トンネル効果によ
って通過し、常温でも真空中に電子が放出されるように
なる。かかる原理に基づく電子放出は、冷陰極電界電子
放出、あるいは単に電界放出(フィールド・エミッショ
ン)と呼ばれる。近年、この電界放出の原理を画像表示
に応用した平面型の冷陰極電界電子放出表示装置、所謂
フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)が
提案されており、高輝度、低消費電力等の長所を有する
ことから、従来の陰極線管(CRT)に代わる画像表示
装置として期待されている。
【0003】冷陰極電界電子放出表示装置(以下、単
に、表示装置と呼ぶ場合がある)は、一般に、2次元マ
トリクス状に配列された各画素に対応して電子放出領域
を有するカソードパネルと、電子放出領域から放出され
た電子との衝突により励起されて発光する蛍光体層を有
するアノードパネルとが、高真空層を介して対向配置さ
れた構成を有する。カソードパネル上の各電子放出領域
には、通常、複数の冷陰極電界電子放出素子(以下、単
に、電界放出素子と呼ぶ場合がある)が設けられてい
る。各電界放出素子は、電子放出部を有し、更に、電子
放出部から電子を引き出すためのゲート電極を有する。
【0004】かかる表示装置の構成において、低い駆動
電圧で大きな放出電子電流を得るためには、例えば、電
界放出素子を構成する電子放出部の先端形状を鋭く尖ら
せた形状とすること、個々の電界放出素子を微細化し
て、1画素に対応する電子放出領域内における電界放出
素子の存在密度を高めること、電子放出部の先端とゲー
ト電極との距離を短縮することが要求される。従って、
これらの要求を満たすために、従来より様々な構成を有
する電界放出素子が提案されている。
【0005】かかる従来の電界放出素子の代表例の1つ
として、電子放出部を円錐形の導電体で構成した、所謂
スピント(Spindt)型電界放出素子が知られてい
る。このスピント型電界放出素子を組み込んだ表示装置
の概念図を、図39に示す。この表示装置のカソードパ
ネルCPは、支持体210上に形成されたカソード電極
211と、カソード電極211上を含む支持体210上
に形成された絶縁層212と、絶縁層212上に形成さ
れたゲート電極213と、ゲート電極213及び絶縁層
212に設けられた開口部214と、開口部214内に
形成された円錐形の電子放出部215から構成されてい
る。電界放出素子が所定数、2次元マトリクス状に配列
されて1画素が形成される。一方、アノードパネルAP
は、基板20上に所定のパターンにより蛍光体層21が
形成され、この蛍光体層21がアノード電極22で覆わ
れた構造を有する。
【0006】電子放出部215とゲート電極213との
間に電圧を印加すると、その結果生じた電界によって電
子放出部215の先端から電子が引き出される。この電
子は、アノードパネルのアノード電極22に引き付けら
れ、アノード電極22と基板20との間に形成された発
光体層である蛍光体層21に衝突する。その結果、蛍光
体層21が励起されて発光し、所望の画像を得ることが
できる。この電界放出素子の動作は、基本的にゲート電
極213及びカソード電極211に印加される電圧によ
って制御される。
【0007】かかるスピント型電界放出素子の製造方法
の概要を、以下、図40及び図41を参照して説明す
る。この製造方法は、基本的には、円錐形の電子放出部
215を金属材料の垂直蒸着により形成する方法であ
る。即ち、開口部214に対して蒸着粒子は垂直に入射
するが、開口部214の開口端部に形成されるオーバー
ハング状の堆積物による遮蔽効果を利用して、開口部2
14の底部に到達する蒸着粒子の量を漸減させ、円錐形
の堆積物から成る電子放出部215を自己整合的に形成
する。ここでは、不要なオーバーハング状の堆積物の除
去を容易とするために、ゲート電極213上にピールオ
フ層216を予め形成しておく方法について説明する。
【0008】[工程−10]先ず、例えばガラス基板か
ら成る支持体210上にニオブ(Nb)から成るカソー
ド電極211を形成した後、その上にSiO2から成る
絶縁層212、導電材料から成るゲート電極213を順
次成膜し、次に、このゲート電極213と絶縁層212
をパターニングすることにより開口部214を形成する
(図40の(A)参照)。このパターニングは、通常の
フォトリソグラフィ技術によるレジストマスクの形成
と、このレジストマスクを介したドライエッチング技術
により行うことができる。
【0009】[工程−20]次に、支持体210に対し
てアルミニウムを斜め蒸着することにより、ピールオフ
層216を形成する。このとき、支持体210の法線に
対する蒸着粒子の入射角を十分に大きく選択することに
より、開口部214の底部にアルミニウムを殆ど堆積さ
せることなく、ゲート電極213及び絶縁層212の上
にピールオフ層216を形成することができる。このピ
ールオフ層216は、開口部214の開口端部から庇状
に張り出しており、これにより開口部214が実質的に
縮径される(図40の(B)参照)。
【0010】[工程−30]次に、全面に例えばモリブ
デン(Mo)を垂直蒸着する。このとき、ピールオフ層
216上でオーバーハング形状を有する導電材料層21
7が成長するに伴い、開口部214の実質的な直径が次
第に縮小されるので、開口部214の底部において堆積
に寄与する蒸着粒子は、次第に開口部214の中央付近
を通過する分に制限されるようになる。その結果、図4
1の(A)に示すように、開口部214の底部には円錐
形の堆積物が形成され、この円錐形の堆積物が電子放出
部215となる。
【0011】[工程−40]その後、電気化学的プロセ
ス及び湿式プロセスによってピールオフ層216をゲー
ト電極213及び絶縁層212の表面から剥離し、ゲー
ト電極213及び絶縁層212の上方の導電材料層21
7を選択的に除去する(図41の(B)参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図41の
(B)に示した構造を有する電界放出素子の電子放出特
性、放出電子電流は、開口部214の上端部を成すゲー
ト電極213の縁部213Aから電子放出部215の先
端部までの距離に大きく依存する。この距離は通常、サ
ブミクロンのオーダーであり、開口部214の形状の加
工精度や直径の寸法精度、[工程−30]において成膜
される導電材料層217の膜厚精度、更にはその下地と
なるピールオフ層216の形状精度に大きく依存する。
しかしながら、実際に大面積の支持体全体に亙って均一
な膜厚を有する導電材料層217を垂直蒸着により形成
したり、均一な寸法の庇形状を有するピールオフ層21
6を斜め蒸着により形成することは、極めて困難であ
り、或る程度の面内ばらつきやロット間ばらつきは避け
られない。このばらつきは、表示装置の画像表示特性、
例えば画像の明るさにばらつきが生ずる原因となる。し
かも、大型の蒸着装置が必要とされること、スループッ
トが低下すること、大面積に亙って形成されたピールオ
フ層216を除去する際に、その残渣がカソードパネル
を汚染する原因となり、表示装置の製造歩留まりを低下
させること、といった問題もある。
【0013】また、表示装置として実用的な輝度を得る
ために、電界放出素子の存在密度は1万個/mm2のオ
ーダーにも及ぶ場合があり、各電界放出素子の寸法の縮
小に伴ってその形成には半導体プロセスが多用される傾
向にある。しかしながら、半導体プロセスの多用につい
ては、スループットの低下や製造コストの上昇等の問題
が常に避けられない。
【0014】このような問題に対して、各種の平面型の
電界放出素子が提案されている。図42に模式的な一部
端面図を示す平面型の電界放出素子は、支持体310上
に形成されたカソード電極311と、全面に形成された
絶縁層312と、絶縁層312上に形成されたゲート電
極313と、ゲート電極313及び絶縁層312に形成
された開口部314と、開口部314の底部に位置する
カソード電極311の上に形成された平面上の電子放出
部315から構成されている。電子放出部315は、仕
事関数の低い材料から構成されている。そして、ゲート
電極313とカソード電極311との間に印加される電
圧によって形成される電界に基づき、量子トンネル効果
によって電子放出部315から電子が放出される。
【0015】このような平面型の電界放出素子は、スピ
ント型電界放出素子と比較して製造し易い。しかしなが
ら、電子放出部から電子を放出するための電界強度がゲ
ート電極313の縁部313Aからの距離に依存するた
め、開口部314の底部に位置する電子放出部315の
部分、部分によって電界強度が異なる。従って、電子放
出部315から効率良く電子が放出されないといった問
題がある。あるいは又、表示画面に、例えば、ちらつき
が発生し、安定した表示画面が得られなくなる虞があ
る。
【0016】従って、本発明は、電子放出効率の高い電
子放出部を均一、且つ、容易に形成することができ、電
子放出特性のばらつきが少ない冷陰極電界電子放出素子
及びその製造方法、並びに、かかる冷陰極電界電子放出
素子を組み込んだ冷陰極電界電子放出表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子
は、(A)支持体上に形成されたカソード電極、(B)
支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、(C)
絶縁層上に形成されたゲート電極、(D)ゲート電極及
び絶縁層に形成された開口部、並びに、(E)開口部の
底部に位置するカソード電極の部分の上に形成された複
数の電子放出部、を有する冷陰極電界電子放出素子であ
って、複数の電子放出部は、開口部の中心部を中心とし
た同心の開口部相似図形上に配置され、各電子放出部の
電子放出端部の高さは、開口部の中心部に近い位置に配
置された電子放出部ほど高いことを特徴とする。
【0018】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子は、(A)支持体
上に形成されたカソード電極、(B)支持体及びカソー
ド電極上に形成された絶縁層、(C)絶縁層上に形成さ
れたゲート電極、(D)ゲート電極及び絶縁層に形成さ
れた開口部、並びに、(E)開口部の底部に位置するカ
ソード電極の部分の上若しくはその上方に形成された炭
素系薄膜選択成長領域の上に形成された電子放出部、を
有する冷陰極電界電子放出素子であって、電子放出部は
炭素系薄膜から成り、開口部の中心部を通る仮想垂直面
で電子放出部を切断したときの電子放出端部の描く軌跡
は、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるい
は又、開口部の中心部に向かって階段状に昇っているこ
とを特徴とする。
【0019】本発明の第1の態様若しくは第2の態様に
係る冷陰極電界電子放出素子は、冷陰極電界電子放出表
示装置に組み込むことができる他、例えば、走査型電子
顕微鏡等の各種電子ビームを使用する装置における電子
ビーム発生源として使用することができる。
【0020】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置は、複数の画
素から構成され、各画素は、複数の冷陰極電界電子放出
素子と、冷陰極電界電子放出素子に対向して基板上に設
けられたアノード電極及び蛍光体層から構成され、各冷
陰極電界電子放出素子は、(A)支持体上に形成された
カソード電極、(B)支持体及びカソード電極上に形成
された絶縁層、(C)絶縁層上に形成されたゲート電
極、(D)ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部、
並びに、(E)開口部の底部に位置するカソード電極の
部分の上に形成された複数の電子放出部、を有し、複数
の電子放出部は、開口部の中心部を中心とした同心の開
口部相似図形上に配置され、各電子放出部の電子放出端
部の高さは、開口部の中心部に近い位置に配置された電
子放出部ほど高いことを特徴とする。
【0021】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置は、複数の画
素から構成され、各画素は、複数の冷陰極電界電子放出
素子と、冷陰極電界電子放出素子に対向して基板上に設
けられたアノード電極及び蛍光体層から構成され、各冷
陰極電界電子放出素子は、(A)支持体上に形成された
カソード電極、(B)支持体及びカソード電極上に形成
された絶縁層、(C)絶縁層上に形成されたゲート電
極、(D)ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部、
並びに、(E)開口部の底部に位置するカソード電極の
部分の上若しくはその上方に形成された炭素系薄膜選択
成長領域の上に形成された電子放出部、を有し、電子放
出部は炭素系薄膜から成り、開口部の中心部を通る仮想
垂直面で電子放出部を切断したときの電子放出端部の描
く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、
あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇って
いることを特徴とする。
【0022】ところで、電子放出部が存在しない場合、
ゲート電極に正の電圧を印加し、カソード電極を接地し
たとき、開口部内に形成される電界は、模式的には、図
38に示すとおりとなる。尚、カソード電極の法線方向
であって、開口部の中心を通る軸をZ軸とし、Z軸と交
わるカソード電極上の直交する2つの軸をX軸、Y軸と
する。図38の(A)には、X−Z平面において、X軸
に沿ったZ軸方向の電界強度EZを模式的に示す。ま
た、図38の(B)には、X−Z平面において、Z軸に
沿ったZ軸方向の電界強度EZを模式的に示す。図38
の(A)からも明らかなように、X軸に沿っては、開口
部の中心部における電界強度EZが最も低い。また、図
38の(B)からも明らかなように、Z軸に沿っては、
ゲート電極から遠ざかるほど、電界強度EZは低くな
る。
【0023】従って、開口部の底部に位置する電子放出
部にあっては、開口部の中心部に近い部分に配置された
電子放出部の部分ほど、加わる電界強度EZは低くな
る。ところで、電子放出部に加わる電界強度に相違が存
在すると、電子放出部からの放出電子電流値に相違が生
じる。その結果、表示画面に、例えば、ちらつきが発生
し、安定した表示画面が得られなくなる虞がある。
【0024】然るに、本発明の第1の態様に係る冷陰極
電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装
置、あるいは又、後述する本発明の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法においては、各電子放出部の電子放出端
部の高さが、開口部の中心部に近い部分に配置された電
子放出部ほど高くなっている。また、本発明の第2の態
様に係る冷陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電
子放出表示装置、あるいは又、後述する本発明の冷陰極
電界電子放出素子の製造方法においては、開口部の中心
部を通る仮想垂直面で電子放出部を切断したときの電子
放出端部の描く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調
に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階
段状に昇っている。その結果、各電子放出部(あるいは
電子放出部)が開口部の底部のどの位置に位置するかに
拘わらず、電子放出部の先端部近傍における電界強度の
ばらつきを少なくすることができる結果、各電子放出部
(あるおは電子放出部)からの放出電子電流値を概ね一
定とすることが可能となるし、冷陰極電界電子放出素子
からの放出電子電流密度を高くすることができる。ま
た、開口部の中心部に近い部分に配置された電子放出部
の部分ほど電子放出部の電子放出端部の高さを高くしな
いと、より外側に位置する電子放出部の部分のシールド
効果によって、開口部の中心部に近い部分に配置された
電子放出部の部分に強い電界が加わらなくなる虞がある
が、このような問題も解決することができる。
【0025】尚、各電子放出部(あるいは電子放出部)
の電子放出端部の高さ(Z軸方向における位置)は、各
電子放出部の電子放出端部におけるZ軸方向の電界強度
Zの値が出来る限り等しくなるように決定することが
好ましい。
【0026】開口部相似図形とは、支持体の表面と平行
な仮想平面に開口部を投影したときの開口部の図形(開
口部平面形状と呼ぶ)と相似の図形を意味する。開口部
平面形状が、例えば円形の場合、開口部相似図形は円形
であり、開口部平面形状が、例えば矩形の場合、開口部
相似図形は矩形である。
【0027】尚、本発明の第1の態様若しくは第2の態
様に係る冷陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電
子放出表示装置においては、あるいは又、後述する本発
明の第1の態様〜第11の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子の製造方法(以下、これらを総称して、単に、本
発明と呼ぶ場合がある)において、開口部平面形状は、
円形、楕円形、矩形、多角形、丸みを帯びた矩形、丸み
を帯びた多角形等、任意の形状とすることができる。
【0028】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置にあって
は、開口部の中心部を中心とした同心の任意の縮尺倍率
の開口部相似図形上に複数の電子放出部が配置されてい
るが、電子放出部は、開口部の中心部に配置されていて
もよいし、配置されていなくともよい。開口部相似図形
の縁部に位置する各電子放出部の電子放出端部の高さに
ばらつきがある場合、高さの平均値を電子放出部の電子
放出端部の高さとする。開口部相似図形上に、各電子放
出部は、連続的に形成されていてもよいし、不連続状態
にて形成されていてもよい。
【0029】本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置にあって
は、開口部の中心部を通る仮想垂直面で電子放出部を切
断したときの電子放出端部の描く軌跡は、開口部の中心
部に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中
心部に向かって階段状に昇っているが、微視的には、こ
の要件を満足しない場合もある。即ち、例えば、電子放
出部をカーボンナノチューブから構成した場合、1本、
1本のカーボンナノチューブの電子放出端部を結ぶ軌跡
は、開口部の中心部に向かって単調に高くなっていない
場合もあるし、開口部の中心部に向かって階段状に昇っ
ていない場合もある。しかしながら、巨視的に見れば、
即ち、全体として見れば、上記の要件を満足している。
言い換えれば、微視的には上記の要件をたとえ満足して
いなくとも、電子放出部全体として上記の要件を満足し
ていれば、上記の要件を満足していると云える。
【0030】本発明の第1の態様若しくは第2の態様に
係る冷陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放
出表示装置にあっては、電子放出部の電子放出端部の高
さは、例えば、平坦な支持体表面を基準とした高さとす
ればよい。以下の各種の説明においても同様である。
【0031】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置において
は、各電子放出部の電子放出端部の高さを、開口部の中
心部に近い部分に配置された電子放出部ほど高くするた
めに、開口部の底部に位置するカソード電極の部分の厚
さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くすることが好
ましい。あるいは又、開口部の底部に位置するカソード
電極の部分の上、又は、開口部の底部に位置するカソー
ド電極の部分と支持体との間に形成された基部を更に有
し、基部の厚さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚
く、複数の電子放出部は開口部の底部に位置する基部
上、又は、カソード電極の部分の上に形成されている構
成とすることもできる。あるいは又、開口部の底部に位
置する支持体の部分の厚さは、開口部の中心部に近い部
分ほど厚い構成とすることもできる。
【0032】そして、本発明の第1の態様に係る冷陰極
電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置
におけるこれらの場合、カソード電極の部分や基部、支
持体の部分の厚さは、滑らかに厚くなっていてもよい。
言い換えれば、支持体に対して垂直な仮想平面で開口部
の底部に位置するカソード電極の部分や基部、支持体の
部分を切断したときのカソード電極の部分や基部、支持
体の部分の断面形状を、例えば、三角形や台形とするこ
とができる。あるいは又、カソード電極の部分や基部、
支持体の部分の厚さは、階段状に厚くなっていてもよい
し、場合によっては、開口部の底部に位置するカソード
電極の中央部に、厚さ一定の基部を設けてもよく、この
ような場合も、カソード電極の部分や基部、支持体の部
分の厚さが開口部の中心部に近い部分ほど厚いという概
念に包含される。
【0033】あるいは又、本発明の第1の態様に係る冷
陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示
装置においては、開口部の中心部を通る仮想垂直面で開
口部の底部に位置するカソード電極の部分や基部、支持
体の部分を切断したときのカソード電極の部分や基部、
支持体の部分の表面の描く軌跡は、開口部の中心部に向
かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に
向かって階段状に昇っている構成とすることもできる。
そして、カソード電極の部分や基部、支持体の部分の表
面の描く軌跡が開口部の中心部に向かって単調に高くな
る場合として、開口部の中心部を通る仮想垂直面で開口
部の底部に位置するカソード電極の部分や基部、支持体
の部分を切断したときのカソード電極の部分や基部、支
持体の部分の断面形状が、例えば、三角形である例を挙
げることができる。また、開口部の中心部に向かって階
段状に昇っている場合として、開口部の中心部を通る仮
想垂直面で開口部の底部に位置するカソード電極の部分
や基部、支持体の部分を切断したときのカソード電極の
部分や基部、支持体の部分の断面形状が、例えば、1段
の階段形状、2段以上の階段形状、1つの台形、複数の
台形の組合せである例を挙げることができる。ここで、
階段形状とは、略垂直な線分と水平な線分の組合せを意
味する。尚、水平な線分あるいは台形の上辺は、開口部
の中心部に向かってその高さを一定としてもよいし、単
調に高くなっていてもよいし、単調に高くなる部分と高
さが一定の部分の組合せとしてもよい。
【0034】本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置におい
て、炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底部に位置す
るカソード電極の部分の上に形成されており、開口部の
中心部を通る仮想垂直面で炭素系薄膜選択成長領域を切
断したときの炭素系薄膜選択成長領域の表面の描く軌跡
は、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるい
は又、開口部の中心部に向かって階段状に昇っている構
成とすることができる。あるいは又、炭素系薄膜選択成
長領域は、開口部の底部に位置するカソード電極の部分
の上に形成されており、開口部の中心部を通る仮想垂直
面で開口部の底部に位置するカソード電極の部分を切断
したときの開口部の底部に位置するカソード電極の部分
の表面の描く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調に
高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段
状に昇っている構成とすることができる。あるいは又、
開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上、又
は、開口部の底部に位置するカソード電極の部分と支持
体との間に形成された基部を更に有し、開口部の中心部
を通る仮想垂直面で基部を切断したときの基部の表面の
描く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調に高くな
り、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇
っており、炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底部に
位置する基部上、又は、カソード電極の部分の上に形成
されている構成とすることができる。あるいは又、炭素
系薄膜選択成長領域は、開口部の底部に位置するカソー
ド電極の部分の上に形成されており、開口部の中心部を
通る仮想垂直面で開口部の底部に位置する支持体の部分
を切断したときの開口部の底部に位置する支持体の部分
の表面の描く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調に
高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段
状に昇っている構成とすることができる。
【0035】ここで、炭素系薄膜選択成長領域やカソー
ド電極の部分、基部、支持体の部分の表面の描く軌跡が
開口部の中心部に向かって単調に高くなっている場合と
して、開口部の中心部を通る仮想垂直面で開口部の底部
に位置する炭素系薄膜選択成長領域や、カソード電極の
部分、基部、支持体の部分を切断したときの炭素系薄膜
選択成長領域やカソード電極の部分、基部、支持体の部
分の断面形状が、例えば、三角形である例を挙げること
ができる。また、開口部の中心部に向かって階段状に昇
っている場合として、開口部の中心部を通る仮想垂直面
で開口部の底部に位置する炭素系薄膜選択成長領域やカ
ソード電極の部分、基部、支持体の部分を切断したとき
の炭素系薄膜選択成長領域やカソード電極の部分、基
部、支持体の部分の断面形状が、例えば、1段の階段形
状、2段以上の階段形状、1つの台形、複数の台形の組
合せである例を挙げることができる。ここで、階段形状
とは、略垂直な線分と水平な線分の組合せを意味する。
尚、水平な線分あるいは台形の上辺は、開口部の中心部
に向かってその高さを一定としてもよいし、単調に高く
なってもよいし、単調に高くなる部分と高さが一定の部
分の組合せとしてもよい。
【0036】本発明の第1の態様若しくは第2の態様に
係る冷陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放
出表示装置においては、絶縁層及びゲート電極上に形成
された第2の絶縁層、並びに、第2の絶縁層上に形成さ
れた収束電極を更に有し、少なくとも第2の絶縁層に
は、開口部に連通した第2の開口部が形成されている構
成とすることができる。収束電極は、アノード電極とカ
ソード電極との間の電位差が数キロボルトのオーダーで
あって両電極間の距離が比較的長い、所謂高電圧タイプ
の冷陰極電界電子放出表示装置において、電子放出部か
ら放出された電子の軌道の発散を防止するために設けら
れる電極である。放出電子軌道の収束性を高めることに
よって、画素間の光学的クロストークを低減し、以て、
更に画素を微細化しても表示画面の高精細度を図ること
が可能となる。尚、収束電極は、必ずしも各冷陰極電界
電子放出素子毎に個別に設けられていなくてもよく、例
えば2次元マトリクス状に配列された冷陰極電界電子放
出素子の列毎、あるいは行毎に帯状に設けられていても
よい。収束電極を列毎あるいは行毎に帯状に設ける場
合、第2の絶縁層にのみ第2の開口部を形成すればよ
い。これに対して、収束電極を各冷陰極電界電子放出素
子毎に設ける場合には、収束電極と第2の絶縁層の双方
を貫通した第2の開口部を形成する必要がある。
【0037】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)少なくとも絶縁
層に開口部を形成する工程、を備え、更に、(e)開口
部の中心部を中心とした同心の開口部相似図形上に配置
されるように、複数の電子放出部をカソード電極上に形
成する工程、を備え、前記工程(a)において、工程
(d)にて開口部を形成する部分に対応するカソード電
極の部分の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚く
し、工程(e)を工程(d)の後に実行し、あるいは
又、工程(e)を工程(a)の後に実行することを特徴
とする。
【0038】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)底部にカソード
電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する
工程と、(e)開口部の中心部を中心とした同心の開口
部相似図形上に配置されるように、複数の電子放出部を
開口部の底部に露出したカソード電極上に形成する工
程、から成り、前記工程(d)の後、開口部の底部に露
出したカソード電極の部分の厚さを、開口部の中心部に
近い部分ほど厚くすることを特徴とする。
【0039】上記の目的を達成するための本発明の第3
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上に基部を形成する工程と、(b)支持体
及び基部上にカソード電極を形成する工程と、(c)全
面に絶縁層を形成する工程と、(d)絶縁層上にゲート
電極を形成する工程と、(e)少なくとも絶縁層に開口
部を形成する工程、を備え、更に、(f)開口部の中心
部を中心とした同心の開口部相似図形上に配置されるよ
うに、複数の電子放出部をカソード電極上に形成する工
程、を備え、前記工程(a)において、工程(e)にて
開口部を形成する部分に対応する支持体上に基部を形成
し、且つ、基部の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほ
ど厚くし、工程(f)を工程(e)の後に実行し、ある
いは又、工程(f)を工程(b)の後に実行することを
特徴とする。
【0040】尚、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界
電子放出素子の製造方法においては、場合によっては、
工程(e)において、底部にカソード電極が露出した開
口部を形成したとき、開口部の底部に位置するカソード
電極の中央部の下に、厚さ一定の基部が設けられていて
もよい。
【0041】上記の目的を達成するための本発明の第4
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)カソード電極上に基部を形成する工程と、(c)
全面に絶縁層を形成する工程と、(d)絶縁層上にゲー
ト電極を形成する工程と、(e)少なくとも絶縁層に開
口部を形成する工程、を備え、更に、(f)開口部の中
心部を中心とした同心の開口部相似図形上に配置される
ように、複数の電子放出部を基部上に形成する工程、を
備え、前記工程(b)において、工程(e)にて開口部
を形成する部分に対応するカソード電極の部分の上に基
部を形成し、且つ、基部の厚さを、開口部の中心部に近
い部分ほど厚くし、工程(f)を工程(e)の後に実行
し、あるいは又、工程(f)を工程(b)の後に実行す
ることを特徴とする。
【0042】尚、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界
電子放出素子の製造方法においては、基部は、場合によ
っては、絶縁層の下のカソード電極上や支持体上に延在
していてもよい。また、工程(e)において、底部に基
部が露出した開口部を形成したとき、カソード電極も露
出する場合もあり得る。この場合には、工程(f)にお
いて、複数の電子放出部が開口部の底部に露出した基部
及びカソード電極上に形成されるが、このような形態
も、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子
の製造方法に包含される。
【0043】上記の目的を達成するための本発明の第5
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)底部にカソード
電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する
工程と、(e)開口部の底部に露出したカソード電極上
に基部を形成する工程と、(f)開口部の中心部を中心
とした同心の開口部相似図形上に配置されるように、複
数の電子放出部を開口部の底部に形成された基部上に形
成する工程、から成り、前記工程(e)において、基部
の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くすること
を特徴とする。
【0044】尚、本発明の第5の態様に係る冷陰極電界
電子放出素子の製造方法においては、工程(e)におい
て、開口部の底部に露出したカソード電極の部分の上に
基部を形成したとき、カソード電極も露出する場合もあ
り得る。この場合には、工程(f)において、複数の電
子放出部が開口部の底部に形成され、露出された基部及
びカソード電極上に形成されるが、このような形態も、
本発明の第5の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製
造方法に包含される。
【0045】上記の目的を達成するための本発明の第6
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)少なくとも絶縁
層に開口部を形成する工程、を備え、更に、(e)開口
部の中心部を中心とした同心の開口部相似図形上に配置
されるように、複数の電子放出部をカソード電極上に形
成する工程、を備え、前記工程(a)に先立ち、工程
(d)にて開口部を形成する部分に対応する支持体の部
分の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くし、工
程(e)を工程(d)の後に実行し、あるいは又、工程
(e)を工程(a)の後に実行することを特徴とする。
【0046】上記の目的を達成するための本発明の第7
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)少なくとも絶縁
層に開口部を形成する工程、を備え、更に、(e)電子
放出部を形成すべきカソード電極の部分の上に、開口部
の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く
軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あ
るいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るよう
な炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程、及び、
(f)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
成長領域の上に形成する工程、を更に備え、工程(e)
を工程(a)の後に実行し、その後、工程(f)を実行
するか、あるいは又、工程(e)を工程(a)の後に実
行し、工程(f)を工程(d)の後に実行するか、ある
いは又、工程(e)を工程(d)の後に実行し、その
後、工程(f)を実行することを特徴とする。
【0047】上記の目的を達成するための本発明の第8
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)少なくとも絶縁
層に開口部を形成する工程、を備え、更に、(e)開口
部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描
く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、
あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るよ
うに、電子放出部を形成すべきカソード電極の部分を加
工する工程、(f)電子放出部を形成すべきカソード電
極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工
程、及び、(g)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素
系薄膜選択成長領域の上に形成する工程、を更に備え、
工程(e)を工程(a)の後に実行し、その後、工程
(f)を実行し、その後、工程(g)を実行するか、あ
るいは又、工程(e)を工程(a)の後に実行し、その
後、工程(f)を実行し、工程(g)を工程(d)の後
に実行するか、あるいは又、工程(e)を工程(a)の
後に実行し、工程(f)を工程(d)の後に実行し、そ
の後、工程(g)を実行するか、あるいは又、工程
(e)を工程(d)の後に実行し、その後、工程(f)
を実行し、次いで、工程(g)を実行することを特徴と
する。
【0048】上記の目的を達成するための本発明の第9
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)電子放出部を形成すべき支持体の部分の上に、後
に形成される開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断し
たときの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって
単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かっ
て階段状に昇るような基部を形成する工程と、(b)支
持体及び基部上にカソード電極を形成する工程と、
(c)全面に絶縁層を形成する工程と、(d)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(e)少なくとも絶縁
層に開口部を形成する工程、を備え、更に、(f)基部
の上のカソード電極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領
域を形成する工程、及び、(g)炭素系薄膜から成る電
子放出部を炭素系薄膜選択成長領域の上に形成する工
程、を更に備え、工程(f)を工程(b)の後に実行
し、その後、工程(g)を実行するか、あるいは又、工
程(f)を工程(b)の後に実行し、工程(g)を工程
(e)の後に実行するか、あるいは又、工程(f)を工
程(e)の後に実行し、その後、工程(g)を実行する
ことを特徴とする。
【0049】上記の目的を達成するための本発明の第1
0の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(b)全面に絶縁層を形成する工程と、(c)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(d)少なくとも絶縁
層に開口部を形成する工程、を備え、(e)電子放出部
を形成すべきカソード電極の部分の上に、開口部の中心
部を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡
が、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるい
は又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るような基
部を形成する工程、(f)基部の上に炭素系薄膜選択成
長領域を形成する工程、及び、(g)炭素系薄膜から成
る電子放出部を炭素系薄膜選択成長領域の上に形成する
工程、を更に備え、工程(e)を工程(a)の後に実行
し、その後、工程(f)を実行し、次いで、工程(g)
を実行するか、あるいは又、工程(e)を工程(a)の
後に実行し、その後、工程(f)を実行し、工程(g)
を工程(d)の後に実行するか、あるいは又、工程
(e)を工程(a)の後に実行し、工程(f)を工程
(d)の後に実行し、その後、工程(g)を実行する
か、あるいは又、工程(e)を工程(d)の後に実行
し、その後、工程(f)を実行し、次いで、工程(g)
を実行することを特徴とする。
【0050】上記の目的を達成するための本発明の第1
1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(a)後に形成される開口部の中心部を通る仮想垂直面
で切断したときの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に
向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部
に向かって階段状に昇るように、電子放出部を形成すべ
き支持体の部分の厚さを加工する工程と、(b)支持体
上にカソード電極を形成する工程と、(c)全面に絶縁
層を形成する工程と、(d)絶縁層上にゲート電極を形
成する工程と、(e)少なくとも絶縁層に開口部を形成
する工程、を備え、更に、(f)電子放出部を形成すべ
きカソード電極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を
形成する工程、及び、(g)炭素系薄膜から成る電子放
出部を炭素系薄膜選択成長領域の上に形成する工程、を
更に備え、工程(f)を工程(b)の後に実行し、その
後、工程(g)を実行するか、あるいは又、工程(f)
を工程(b)の後に実行し、工程(g)を工程(e)の
後に実行するか、あるいは又、工程(f)を工程(e)
の後に実行し、その後、工程(g)を実行することを特
徴とする。
【0051】本発明の第1の態様〜第11の態様に係る
冷陰極電界電子放出素子の製造方法(以下、これらを総
称して、本発明の製造方法と呼ぶ場合がある)にあって
は、絶縁層上にゲート電極を形成した後、絶縁層及びゲ
ート電極上に第2の絶縁層を形成し、次いで、第2の絶
縁層上に収束電極を形成する工程を含み、少なくとも絶
縁層に開口部を形成する工程においては、少なくとも第
2の絶縁層に第2の開口部を形成し、更に、第2の開口
部に連通する開口部を少なくとも絶縁層に形成する構成
とすることもできる。
【0052】ここで、本発明の製造方法において、開口
部を「少なくとも」絶縁層に形成すると表現したのは、
それ以前の工程においてゲート電極に開口部が形成され
ており、ゲート電極に既に形成された開口部の内部にお
いて絶縁層にだけ開口部を形成すればよい場合もあり得
るからである。また、収束電極を形成する場合、第2の
開口部を「少なくとも」第2の絶縁層に形成すると表現
したのは、それ以前の工程において収束電極に開口部が
形成されており、収束電極に既に形成された開口部の内
部において第2の絶縁層にだけ第2の開口部を形成すれ
ばよい場合もあり得るからである。絶縁層や第2の絶縁
層に開口部を形成する方法として、例えば、エッチング
用マスクを用いた、等方性エッチング、異方性エッチン
グ、異方性エッチングと等方性エッチングの組合せを例
示することができる。エッチングは、ドライエッチング
法あるいはウェットエッチング法から適宜選択して行え
ばよい。
【0053】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置におい
て、電子放出素子は、電子照射面あるいはアノード電極
に対向して配置され、各電子放出部は、長軸と短軸とを
有する複数の導電性粒子から成り、導電性粒子の長軸
は、電子照射面あるいはアノード電極と交叉する方向に
配されている構成とすることができる。尚、「電子照射
面あるいはアノード電極と交叉する方向」とは、電子照
射面あるいはアノード電極と垂直に交叉する方向であっ
てもよいし、あるいは、電子照射面あるいはアノード電
極(更には蛍光体層)に電子が衝突し得る限りにおい
て、電子照射面あるいはアノード電極と斜めに交叉する
方向であってもよい。本発明の第1の態様〜第6の態様
に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法にあっても、
電子放出素子は、長軸と短軸とを有する複数の導電性粒
子から成ることが望ましい。導電性粒子の形状は、電子
放出部の表層部における導電性粒子の露出部が鋭い突起
となり得るような形状である限りにおいて特に限定され
ないが、即ち、長軸と短軸とを有している限りにおいて
特に限定されないが、針状粒子、及び、平坦面を有する
板状粒子を典型例として挙げることができる。尚、平坦
面には凹凸があってもよい。針状粒子の場合、長軸をそ
の長手方向に平行と規定し、短軸を長手方向に垂直であ
ると規定する。また、平坦面を有する板状粒子の場合、
長軸を平坦面に平行であると規定し、短軸を平坦面に垂
直であると規定する。導電性粒子の長軸が電子照射面あ
るいはアノード電極と交叉する方向に配されていると
は、より具体的には、針状粒子については針先に相当す
る先鋭部、板状粒子については粒子の厚さに相当する幅
を有する側面が電子照射面あるいはアノード電極の方を
向いていることを意味する。これらの先鋭部や側面には
電界が集中し易いために、電子放出部において高い電子
放出効率を得ることができる。従って、冷陰極電界電子
放出表示装置については、低消費電力と高輝度表示を達
成することができる。
【0054】導電性粒子として、黒鉛等の炭素系材料の
粒子;タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル
(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロ
ム(Cr)等の高融点金属の粒子;ITO(インジウム
・錫酸化物)等の透明導電材料の粒子;鉄(Fe)及び
その合金(例えば、Fe−Co合金、Fe−Ni合金)
の粒子;フェライトの粒子;フェライト粒子に鉄を被着
させた粒子を挙げることができるが、中でも、炭素系材
料の粒子を使用することが好ましい。炭素系材料とし
て、グラファイト、アモルファスカーボン、DLC(ダ
イヤモンドライクカーボン)を挙げることができる。中
でもグラファイトは、バインダと併用されなくても、フ
ァンデルワールス力によって電子放出部の所定の形状を
維持することが可能である。
【0055】電子放出効率の向上のためには、導電性粒
子の粒径が電子放出部の寸法に比べて十分に小さいこと
が好ましい。寸法や形状の異なる導電性粒子を混合して
使用することもできる。一例として、円形の開口部の直
径を概ね1〜20μmとし、導電性粒子として炭素系材
料粒子を使用した場合、炭素系材料粒子の粒径(長軸の
長さ)は概ね0.1μm〜1μmの範囲とすることが好
ましい。更には、炭素系材料から成る導電性粒子として
は、グラファイトから成る平均直径(長軸の長さ)0.
5μm、平均厚さ(短軸の長さ)0.02μmの板状粒
子を典型的に用いることができる。炭素系材料粒子の粒
径をかかる範囲に選択することにより、電子放出部の縁
部に十分に高い機械的強度が備わり、且つ、カソード電
極に対する電子放出部の密着性が良好となる。あるいは
又、導電性粒子は平坦面を有する板状粒子であることが
好ましい。
【0056】また、導電性粒子が板状粒子である場合、
平坦面の面積(S)の平方根[S1/ 2]を厚さ(t)で
除して求められる導電性粒子のアスペクト比[S1/2
t]の平均値が5以上、より好ましくは10以上である
ことが望ましい。更には、導電性粒子の平坦面の外形形
状は略円形であり、平坦面の面積(S)の平方根(S1/
2)の平均値(以下、面積の平方根と称する)が4.4
μm以下であることが好ましい。面積の平方根が4.4
μm以下であることは、仮に全ての導電性粒子の外形形
状を円形と仮定すると、その平均直径が約5μmである
ことに相当する。面積の平方根は、2.7μm(平均直
径約3μmに相当)以下であることがより好ましい。更
に、後述する電子放出部形成層の厚さ均一性や電子放出
部の形状均一性を考慮すると、面積の平方根が0.09
μm(平均直径約0.1μmに相当)以下の導電性粒子
が導電性粒子の全体重量の40〜95%を占めているこ
とが好適であり、面積の平方根が0.04〜0.07μ
m(平均直径約0.05〜0.08μmに相当)である
ことが特に好ましい。尚、導電性粒子の外形形状が円形
である場合の粒子径(ストークス径)及び粒度分布は、
遠心沈降光透過型粒度分布測定装置を用いた測定から求
めることができる。
【0057】導電性粒子の面積の平方根やアスペクト比
は、実用的な冷陰極電界電子放出表示装置の設計上の要
請に基づいている。いま、冷陰極電界電子放出素子の電
子放出部の先端部の曲率半径をρ(cm)とし、電子放
出部の先端部の電界強度をE(ボルト/cm)とし、電
子放出部の先端の電位をV(ボルト)とすると、下記の
式(1)が成り立つ。
【0058】E=V/5ρ (1)
【0059】ここで、電子放出部の先端の電位Vが電子
放出の閾値電圧Vthである場合を考える。電子放出部に
は、カソード電極を通じて例えばカソード電極制御回路
から電圧が印加されるが、この電圧は、カソード電極制
御回路を構成するトランジスタの性能とコストとの兼合
いから数十〜百ボルトのオーダーであることが望まし
い。閾値電圧Vthに対応する閾値電界Ethは、電子放出
部の構成材料によって決まり、構成材料が金属である場
合には一般に107(ボルト/cm)程度、構成材料が
炭素系材料である場合には一般に106(ボルト/c
m)程度である。例えば、閾値電圧Vth=10(ボル
ト)、閾値電界Eth=106(ボルト/cm)とする
と、上式より、ρ=2×10-6(cm)(=0.02μ
m)となる。この値が、導電性粒子の先端部の寸法のオ
ーダーである。この先端部の寸法は、導電性粒子が板状
粒子である場合、板状粒子の厚さ(短軸の長さ)に相当
する。
【0060】一方、板状粒子の面積の平方根は電子放出
部の寸法に依存し、電子放出部の寸法は冷陰極電界電子
放出表示装置の表示画面寸法と画素数とに依存して決定
される。例えば、高解像度を有する所謂XGA(eXtend
ed Graphics Array)規格に基づく対角寸法17〜20
インチのコンピュータ用ディスプレイでは、画素数は1
024×768である。単色表示装置の1画素分(カラ
ー表示装置では1サブピクセル分)に相当する領域の寸
法は、カソード電極とゲート電極の射影像が互いに直交
する領域(電子放出領域)の寸法で表され、カソード電
極幅を60μm、ゲート電極幅を100μmとすると、
電子放出領域の寸法は、例えば60μm×100μmで
ある。冷陰極電界電子放出素子は、各電子放出領域に数
個〜数百個形成されるので、1つの冷陰極電界電子放出
素子の寸法は数μm〜10μmのオーダーとなる。この
程度の寸法の冷陰極電界電子放出素子を精度良く形成す
るためには、電子放出部を構成する板状粒子の直径(長
軸の長さ)を0.1μm〜0.5μm程度とすることが
好ましい。先に、電子放出部の曲率半径として見積もっ
た板状粒子の厚さが0.02μmであることから、板状
粒子のアスペクト比は5〜25となる。これが、導電性
粒子のアスペクト比の平均値を5以上、好ましくは10
以上とすることの根拠である。
【0061】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置におい
て、あるいは又、本発明の第1の態様〜第6の態様に係
る冷陰極電界電子放出素子の製造方法において、各電子
放出部を複数の導電性粒子から構成することによって、
電子放出部の表面は、導電性粒子の粒径や形状に応じた
突起が生じた状態となり得る。カソード電極とゲート電
極との間に所定の電位差を与えた場合に開口部内に形成
される電界の強度は、突起の近傍で大きくなるため、最
も理想的には、導電性粒子の露出部分から個々に電子が
放出され得る。つまり、電子放出部1つにつき先端部の
1カ所からしか電子が放出されない従来のスピント型冷
陰極電界電子放出素子の電子放出部と異なり、各電子放
出部を複数の導電性粒子から構成することによって、各
電子放出部の表面の複数箇所から電子が放出され得る。
従って、個々の冷陰極電界電子放出素子を著しく微細化
したり、冷陰極電界電子放出素子の存在密度を著しく高
めたりすることなく、ゲート電圧に対する放出電子電流
の値を容易に増大させることができる。即ち、電子放出
効率を高めることができる。
【0062】あるいは又、本発明の第1の態様〜第6の
態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法にあって
は、電子放出部を開口部の底部に形成する工程は、所謂
リフトオフ・プロセスから構成することができる。即
ち、最上層及び開口部の側壁面、並びに、開口部の底部
の電子放出部を形成しない領域を剥離層で被覆した後、
全面に電子放出部形成層を形成し、次いで、剥離層を、
剥離層上の電子放出部形成層の部分と共に除去すること
によって、電子放出部を開口部の底部に形成することが
できる。ここで「最上層」とは、ゲート電極及び絶縁層
を指し、あるいは又、収束電極及び第2の絶縁層を指
す。
【0063】剥離層の構成材料として、半導体装置の製
造分野で通常使用されているフォトレジスト材料のよう
な有機高分子材料を例示することができる。剥離層は、
例えば、開口部の形成が終了した後、薄いフォトレジス
ト層をスピンコート法やブレード塗布法により全面に形
成し、開口部の底部のカソード電極上あるいは基部上の
フォトレジスト層を選択的に除去することにより形成す
ることができる。開口部の底部のカソード電極上及び/
又は基部上のフォトレジスト層を選択的に除去したと
き、除去部分は、開口部の中心部を中心とした同心の開
口部相似図形上に配置されている必要がある。電子放出
部形成層は、剥離層上と、開口部の底面に露出したカソ
ード電極上及び/又は基部上に形成される。後述する導
電性組成物が適当な粘度、表面張力を有する液体である
場合、例えばスピンコート法によって電子放出部形成層
を形成することができる。例えば、開口部の平面形状が
円形であれば、開口部の中心部に位置する電子放出部の
形状は、王冠(クラウン)状となる。また、開口部の中
心部に位置する電子放出部以外の、開口部の中心部を中
心とした同心の開口部相似図形上に配置された電子放出
部の形状は、連続した、あるいは、不連続の環状(リン
グ状)となる。フォトレジスト層の除去部分内に位置す
る電子放出部形成層は、その頂面が凹状態となっている
ことが好ましい。電子放出部形成層をこのような形状と
することによって、最終的に得られる電子放出部の電子
放出端部が鋭い形状となり、効果的に電子を放出するこ
とができる。即ち、王冠状あるいは環状の電子放出部
は、急峻に切り立った縁部を有する状態となるが故に、
この縁部に多数の導電性粒子が露出し、効率良い電子放
出を期待することができる。尚、電子放出部形成層中に
おいて、或る程度の形状均一性を有する導電性粒子が特
定の方向に配向する傾向を示す場合には、電子放出部の
表面に露出した導電性粒子の部分の形状や突出方向を或
る程度揃えることが可能である。
【0064】電子放出部形成層は、例えば、前述の導電
性粒子とバインダから成る導電性組成物に基づき形成す
ることができる。尚、導電性組成物には、後の工程で何
も処理を加えられず、従って、何ら組成変化や構造変化
を起こさないまま電子放出部を構成するタイプもあり得
るが、多くのタイプでは、例えば熱処理を行うことによ
り、バインダが架橋や重合、あるいは一部分解等の変化
を起こして電子放出部が形成される。バインダとして
は、ガラスや汎用樹脂を使用することができる。ガラス
は、水ガラスであってもよい。汎用樹脂としては、塩化
ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、セ
ルロースエステル樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂
や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等
の熱硬化性樹脂を例示することができる。熱処理の温度
は、導電性組成物に含まれるバインダの種類に応じて、
適宜、決定すればよい。例えば、バインダが水ガラスの
ような無機材料である場合には、無機材料を焼成し得る
温度で熱処理を行えばよい。バインダが熱硬化性樹脂で
ある場合には、熱硬化性樹脂を硬化し得る温度で熱処理
を行えばよい。但し、導電性粒子同士の密着性を保つた
めに、熱硬化性樹脂が過度に分解したり炭化する虞のな
い温度で熱処理を行うことが好適である。いずれのバイ
ンダを用いるにしても、熱処理温度は、ゲート電極やカ
ソード電極や絶縁層に損傷や欠陥が生じない温度とする
必要がある。熱処理雰囲気は、ゲート電極やカソード電
極の電気抵抗率が酸化によって上昇したり、あるいはゲ
ート電極やカソード電極に欠陥や損傷が生ずることのな
いように、不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。バ
インダとして熱可塑性樹脂を使用した場合には、熱処理
を必要としない場合がある。
【0065】導電性組成物の構成成分である分散媒は、
水ガラスのように分散媒を兼ね得るバインダであっても
よいし、水であってもよいし、あるいは、アルコール
系、エーテル系、ケトン系、エステル系、炭化水素系等
の有機溶媒であってもよい。即ち、バインダは、(1)
それ自身が導電性粒子の分散媒であってもよいし、
(2)導電性粒子を被覆していてもよいし、(3)適当
な溶媒に分散あるいは溶解させることによって、導電性
粒子の分散媒を構成してもよい。(3)のケースの典型
例は水ガラスであり、日本工業規格(JIS)K140
8に規定される1号乃至4号、又はこれらの同等品を使
用することができる。1号乃至4号は、水ガラスの構成
成分である酸化ナトリウム(Na2O)1モルに対する
酸化珪素(SiO2)のモル数(約2〜4モル)の違い
に基づく4段階の等級であり、それぞれ粘度が大きく異
なる。従って、リフトオフ・プロセスで水ガラスを使用
する際には、水ガラスに分散させる導電性粒子の種類や
含有量、剥離層との親和性、開口部のアスペクト比等の
諸条件を考慮して、最適な等級の水ガラスを選択する
か、又は、これらの等級と同等の水ガラスを調製して使
用することが好ましい。あるいは又、K2Oを主成分と
する水ガラスを用いることもできる。
【0066】バインダは一般に導電性に劣るので、導電
性組成物中の導電性粒子の含有量に対してバインダの含
有量が多過ぎると、形成される電子放出部の電気抵抗値
が上昇し、電子放出が円滑に行われなくなる虞がある。
従って、例えば水ガラス中に導電性粒子として炭素系材
料粒子を分散させて成る導電性組成物を例にとると、導
電性組成物の全重量に占める炭素系材料粒子の割合は、
電子放出部の電気抵抗値、導電性組成物の粘度、導電性
粒子同士の接着性等の特性を考慮し、概ね30〜95重
量%の範囲に選択することが好ましい。炭素系材料粒子
の割合をかかる範囲内に選択することにより、形成され
る電子放出部の電気抵抗値を十分に下げると共に、炭素
系材料粒子同士の接着性を良好に保つことが可能とな
る。但し、導電性粒子として炭素系材料粒子にアルミナ
粒子を混合して用いた場合には、導電性粒子同士の接着
性が低下する傾向があるので、アルミナ粒子の含量に応
じて炭素系材料粒子の割合を高めることが好ましく、6
0重量%以上とすることが特に好ましい。尚、導電性組
成物には、導電性粒子の分散状態を安定化させるための
分散剤や、pH調整剤、乾燥剤、硬化剤、防腐剤等の添
加剤が含まれていてもよい。尚、導電性粒子を結合剤
(バインダ)の被膜で覆った粉体を、適当な分散媒中に
分散させて成る導電性組成物を用いてもよい。尚、電子
放出部の表面に露出したバインダをエッチングによって
除去してもよい。
【0067】尚、カーボン粒子を用いた(具体的には、
カーボン粒子を分散させたアンモニア溶液を電解液とし
て用いた)電気泳動法に基づき、電子放出部形成層を形
成することもできるし、感光性ペースト法やスクリーン
印刷法にて電子放出部形成層を形成することもできる。
【0068】あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷
陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示
装置、若しくは、本発明の第7の態様〜第11の態様に
係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法においては、炭
素系薄膜選択成長領域の上に炭素系薄膜から成る複数の
電子放出部が形成される。ここで、炭素系薄膜は、結晶
性を有するグラファイトから構成されていることが好ま
しい。結晶性を有するグラファイトは、sp2結合を有
するグラファイトから構成されており、1層のカーボン
グラファイトシートが巻かれた構造を有する単層カーボ
ンナノチューブ、あるいは、2層以上のカーボングラフ
ァイトシートが巻かれた構造を有する所謂カーボンナノ
チューブである。あるいは又、カーボングラファイトシ
ートが重なったカーボンナノファイバーや、カーボンナ
ノチューブあるいはカーボンナノファイバーの周囲にア
モルファスカーボンが堆積(付着)したものから構成さ
れている。sp2結合を有する炭素原子は、通常、6個
の炭素原子から六員環を構成し、これらの六員環の集ま
りがカーボングラファイトシートを構成する。このカー
ボングラファイトシートが巻かれたチューブ構造を有す
るものがカーボンナノチューブである。一方、カーボン
グラファイトシートが巻かれておらず、カーボングラフ
ァイトのフラグメントが重なってファイバー状になった
ものが、カーボンナノファイバーである。場合によって
は、円錐状の形状をも有し得る。電子放出部がどのよう
な構造になるかは、化学的気相成長法(CVD法)にお
ける形成条件や炭素系薄膜選択成長領域を構成する材料
等に依存する。電子放出部は、巨視的には炭素系薄膜か
ら構成されているが、微視的には、1つの炭素系薄膜選
択成長領域に、カーボンナノチューブから構成された複
数の電子放出部、カーボンナノファイバーから構成され
た複数の電子放出部、あるいは又、円錐状の形状を有す
る複数の電子放出部が形成されている。尚、電子放出部
は、炭素系薄膜選択成長領域の上に選択的に形成され、
ゲート電極やカソード電極上に形成されることはない。
【0069】炭素系薄膜選択成長領域を構成する材料と
して、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、チタン
(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、タング
ステン(W)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(T
a)、鉄(Fe)、銅(Cu)、白金(Pt)、亜鉛
(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、鉛(P
b)、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、金(Au)、イ
ンジウム(In)、マンガン(Mn)、パラジウム(P
d)及びタリウム(Tl)から成る群から選択された少
なくとも1種類の金属、あるいは、これらの元素を含む
金属化合物又は合金を挙げることができる。更には、上
記に挙げた金属以外でも、電子放出部を形成(合成)す
るときの雰囲気中で触媒作用を有する金属や金属化合
物、合金を用いることができる。
【0070】炭素系薄膜選択成長領域の形成方法とし
て、物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法
(CVD法)、電解メッキ法や無電解メッキ法を含むメ
ッキ法を挙げることができる。ここで、PVD法とし
て、 電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着等
の各種真空蒸着法、 プラズマ蒸着法、 2極スパッタ法、直流スパッタ法、直流マグネトロ
ンスパッタ法、高周波スパッタ法、マグネトロンスパッ
タ法、イオンビームスパッタ法、バイアススパッタ法等
の各種スパッタ法、 DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性
化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング
法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレ
ーティング法、を挙げることができる。
【0071】あるいは又、炭素系薄膜選択成長領域を形
成する方法として、例えば、炭素系薄膜選択成長領域を
形成すべき領域以外の領域を適切な材料(例えば、マス
ク層)で被覆した状態で、溶媒と金属粒子から成る層を
炭素系薄膜選択成長領域を形成すべき領域の表面に形成
した後、溶媒を除去し、金属粒子を残す方法を挙げるこ
とができる。あるいは又、炭素系薄膜選択成長領域を形
成する方法として、例えば、炭素系薄膜選択成長領域を
形成すべき領域以外の領域を適切な材料(例えば、マス
ク層)で被覆した状態で、金属粒子を構成する金属原子
を含む金属化合物粒子を係る領域の表面に付着させた
後、金属化合物粒子を加熱することによって分解し、以
て、炭素系薄膜選択成長領域(一種の金属粒子の集まり
である)を係る領域に形成する方法を挙げることができ
る。この場合、具体的には、溶媒と金属化合物粒子から
成る層を炭素系薄膜選択成長領域を形成すべき領域の表
面に形成した後、溶媒を除去し、金属化合物粒子を残す
方法を例示することができる。金属化合物粒子は、炭素
系薄膜選択成長領域を構成する金属のハロゲン化物(例
えば、ヨウ化物、塩化物、臭化物等)、酸化物、水酸化
物及び有機金属から成る群から選択された少なくとも1
種類の材料から成ることが好ましい。尚、これらの方法
においては、適切な段階で、炭素系薄膜選択成長領域を
形成すべき領域以外の領域を被覆した材料(例えば、マ
スク層)を除去する。
【0072】あるいは又、炭素系薄膜選択成長領域を有
機金属化合物薄膜から構成することもできる。この場
合、有機金属化合物薄膜は、亜鉛(Zn)、錫(S
n)、アルミニウム(Al)、鉛(Pb)、ニッケル
(Ni)及びコバルト(Co)から成る群から選択され
た少なくとも1種の元素を含有して成る有機金属化合物
から構成されている形態とすることができ、更には、錯
化合物から構成されていることが好ましい。ここで、錯
化合物を構成する配位子として、アセチルアセトン、ヘ
キサフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメタネー
ト、シクロペンタジエニルを例示することができる。
尚、形成された有機金属化合物薄膜には、有機金属化合
物の分解物が一部含まれていてもよい。有機金属化合物
薄膜から成る炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程
は、有機金属化合物溶液から成る層を炭素系薄膜選択成
長領域を形成すべき領域の上に成膜する工程から構成す
ることができ、あるいは又、有機金属化合物を昇華させ
た後、かかる有機金属化合物を炭素系薄膜選択成長領域
を形成すべき領域の上に堆積させる工程から構成するこ
とができる。
【0073】炭素系薄膜選択成長領域の上に炭素系薄膜
から成る電子放出部を化学的気相成長法(CVD法)に
基づき選択的に形成することが好ましい。CVD法にお
ける原料ガスとして、炭化水素系ガスと水素ガスの組合
せを用いることが好ましい。ここで、炭化水素系ガスと
して、メタン(CH4)、エタン(C26)、プロパン
(C38)、ブタン(C410)、エチレン(C
24)、アセチレン(C22)等の炭化水素系ガスやこ
れらの混合ガス、メタノール、エタノール、アセトン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等を気化し
たガスを挙げることができる。また、放電を安定にさせ
るため及びプラズマ解離を促進するために、ヘリウム
(He)やアルゴン(Ar)等の希釈用ガスを混合して
もよいし、窒素、アンモニア等のドーピングガスを混合
してもよい。また、炭化水素系ガスと水素ガスの組合せ
を用いる場合、炭化水素系ガスと水素ガスの全流量に対
する炭化水素系ガスの流量を1%乃至50%、好ましく
は5%乃至50%とすることが望ましい。ここで、水素
ガスは、形成された炭素系薄膜を構成する結晶粒子の
内、結晶性の良くない結晶粒子を除去(一種のエッチン
グ)する役割を果たす。
【0074】このCVD法にあっては、支持体にバイア
ス電圧を印加した状態で、プラズマ密度が1016
-3(107mm-3)以上、好ましくは1017-3(108
mm-3)以上、一層好ましくは1019-3(1010mm
-3)以上の条件のプラズマCVD法に基づくことが、電
子放出部形成に用いる原料ガスの解離度を高くし、電子
放出部を確実に形成するといった観点から好ましい。あ
るいは又、電子放出部を形成するためのCVD法は、支
持体にバイアス電圧を印加した状態で、電子温度が1乃
至15eV、好ましくは5eV乃至15eV、イオン電
流密度が、0.1mA/cm2乃至30mA/cm2、好
ましくは5mA/cm2乃至30mA/cm2の条件のプ
ラズマCVD法に基づくことが、電子放出部形成に用い
る原料ガスの解離度を高くし、電子放出部を確実に形成
するといった観点から好ましい。そして、これらの場
合、プラズマCVD法として、マイクロ波プラズマCV
D法、トランス結合型プラズマCVD法、誘導結合型プ
ラズマCVD法、電子サイクロトロン共鳴プラズマCV
D法、ヘリコン波プラズマCVD法、容量結合型プラズ
マCVD法、平行平板型CVD装置を用いたCVD法を
挙げることができる。あるいは又、ホットフィラメント
CVD法を採用してもよい。場合によっては、熱CVD
法を採用してもよい。尚、電子放出部を形成する工程に
おける支持体加熱温度を、600゜C以下、好ましくは
500゜C以下、更に好ましくは400゜C以下、一層
好ましくは300゜C以下とすることが望ましい。支持
体加熱温度の下限は、電子放出部を形成し得る温度とす
ればよい。
【0075】本発明において、カソード電極は、タング
ステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チ
タン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)等
の高融点金属や、アルミニウム(Al)、銅(Cu)と
いった金属、Al−Nd、Mo−Taといったこれらの
高融点金属や金属の合金、これらの高融点金属や金属の
化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoS
2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド)、炭素系
材料、あるいはITO(インジウム・錫酸化物)等の透
明導電材料を用いて形成することができる。また、ゲー
ト電極や収束電極は、タングステン(W)、ニオブ(N
b)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン
(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅
(Cu)、銀(Au)、アルミニウム等の金属層又はこ
れらの金属元素を含む合金層(例えば、Al−Nd、M
o−Ta)、あるいは化合物層(例えばTiN等の窒化
物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等の
シリサイド)、不純物を含有するシリコン等の半導体
層、炭素系材料、あるいはITO(インジウム・錫酸化
物)等の透明導電材料を用いて形成することができる。
【0076】尚、炭素系薄膜を形成する場合、カソード
電極、ゲート電極及び収束電極を構成する材料と、炭素
系薄膜選択成長領域を構成する材料とは、カソード電
極、ゲート電極及び収束電極上に電子放出部を形成させ
ないといった観点から、異なる材料であることが好まし
い。あるいは又、CVD法にて電子放出部を形成すると
きのCVD条件において炭素系薄膜が形成されないよう
な材料からカソード電極、ゲート電極及び収束電極を形
成すればよい。
【0077】炭素系薄膜選択成長領域の上における電子
放出部の選択成長を一層確実なものとするために、炭素
系薄膜選択成長領域の表面の酸化物(所謂、自然酸化
膜)を除去してもよい。酸化物の除去を、例えば、水素
ガス雰囲気やアンモニアガス雰囲気におけるマイクロ波
プラズマ法、トランス結合型プラズマ法、誘導結合型プ
ラズマ法、電子サイクロトロン共鳴プラズマ法、RFプ
ラズマ法等に基づくプラズマ還元処理、アルゴンガス雰
囲気におけるスパッタ処理、若しくは、例えばフッ酸等
の酸や塩基を用いた洗浄処理によって行うことが望まし
い。
【0078】本発明の第1の態様若しくは第2の態様に
係る冷陰極電界電子放出表示装置において、アノードパ
ネルの構成としては、 有効領域(即ち、表示画面として機能する領域)内の
基板上の全面にアノード電極が形成され、アノード電極
上に所定のパターンを有する蛍光体層が設けられている
構成、 有効領域内の基板上に所定のパターンを有する蛍光体
層が設けられ、蛍光体層及び基板上に全面的にメタルバ
ック膜を兼ねたアノード電極が設けられている構成、を
挙げることができる。尚、の構成において、蛍光体層
の上に、アノード電極と電気的に接続された所謂メタル
バック膜を形成してもよい。また、の構成において、
アノード電極の上にメタルバック膜を形成してもよい。
【0079】アノード電極は、冷陰極電界電子放出表示
装置の構成に依存して、有効領域を1枚のシート状の導
電材料で被覆した形式のアノード電極としてもよいし、
1又は複数の電子放出部、あるいは、1又は複数の画素
に対応するアノード電極ユニットが集合した形式のアノ
ード電極としてもよいし、ストライプ状のアノード電極
としてもよい。
【0080】また、本発明の第1の態様若しくは第2の
態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置におけるアノー
ド電極の構成材料は、表示装置の構成によって選択すれ
ばよい。即ち、冷陰極電界電子放出表示装置が透過型
(基板が画像表示部に相当する)の場合であって、基板
上にアノード電極と蛍光体層がこの順に積層されている
場合には、アノード電極が形成される基板は元より、ア
ノード電極自身も透明である必要があり、ITO(イン
ジウム・錫酸化物)等の透明導電材料を用いる。一方、
冷陰極電界電子放出表示装置が反射型(支持体が画像表
示部に相当する)である場合、及び、透過型であっても
基板上に蛍光体層とアノード電極とがこの順に積層され
ている場合には、ITOの他、カソード電極やゲート電
極に関連して上述した材料を適宜選択して用いることが
できる。
【0081】カソード電極、ゲート電極、アノード電極
の形成には、構成材料に応じて、CVD法、蒸着法、塗
布法、スパッタリング法、スクリーン印刷法等の公知の
プロセスを適用することができる。CVD法、蒸着法、
塗布法及びスパッタリング法では、カソード電極やゲー
ト電極を構成する材料層が全面に亘って成膜されるが、
カソード電極やゲート電極のパターニングはリフトオフ
・プロセスにより行ってもよいし、フォトリソグラフィ
技術とエッチング技術により行ってもよい。スクリーン
印刷法等の印刷法では、カソード電極やゲート電極の最
終的なパターンを、単一工程で得ることができ、特にゲ
ート電極に関しては、寸法精度に裕度があれば、初めか
ら開口部を有するゲート電極を形成することもできる。
本発明の製造方法における開口部の形成に関し、開口部
を「少なくとも」絶縁層に形成すると表現しているの
は、上述のようにスクリーン印刷法により開口部も同時
に形成する場合もあることから、ゲート電極への開口部
の形成が必ずしも必要ではないからである。
【0082】絶縁層や第2の絶縁層は、SiO2、Si
N、SiON、ガラス・ペースト硬化物を単独で用いる
か、あるいは適宜積層して形成することができる。絶縁
層と第2の絶縁層との構成材料は、同じであっても、互
いに異なっていてもよい。絶縁層の形成には、構成する
材料に応じて、CVD法、塗布法、スパッタリング法、
スクリーン印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
【0083】支持体とカソード電極との間に基部を形成
する場合、基部は、導電材料、絶縁材料(例えば、Si
2やSiN、SiONといった絶縁材料)のいずれか
ら形成されていてもよい。一方、カソード電極上に基部
を形成する場合、基部は、導電材料から形成されている
必要がある。尚、後者の場合、基部を、高抵抗材料から
構成することもできる。これによって、冷陰極電界電子
放出素子の動作安定化、電子放出特性の均一化を図るこ
とができる。高抵抗材料として、シリコンカーバイド
(SiC)といったカーボン系材料、SiN、アモルフ
ァスシリコン等の半導体材料、酸化ルテニウム(RuO
2)、酸化タンタル、窒化タンタル等の高融点金属酸化
物を例示することができ、抵抗値は、概ね1×105
1×107Ω、好ましくは数MΩとすればよい。基部の
形成方法として、スパッタ法やCVD法とエッチング法
の組合せや、スクリーン印刷法、リフトオフ法を例示す
ることができる。
【0084】あるいは又、カソード電極の構造を、導電
材料層の1層構成とすることもできるし、下層導電材料
層、下層導電材料層上に形成された抵抗体層、抵抗体層
上に形成された上層導電材料層の3層構成とすることも
できる。後者の場合、上層導電材料層の表面に炭素系薄
膜選択成長領域を形成する。あるいは又、カソード電極
を、導電材料層と導電材料層上に形成された抵抗体層の
2層構成とすることもできる。このように、抵抗体層を
設けることによって、電子放出部の電子放出特性の均一
化を図ることができる。抵抗体層を構成する材料とし
て、シリコンカーバイド(SiC)といったカーボン系
材料、SiN、アモルファスシリコン等の半導体材料、
酸化ルテニウム(RuO2)、酸化タンタル、窒化タン
タル等の高融点金属酸化物を例示することができる。抵
抗体層の形成方法として、スパッタリング法や、CVD
法やスクリーン印刷法を例示することができる。抵抗値
は、概ね1×105〜1×107Ω、好ましくは数MΩと
すればよい。
【0085】蛍光体層を構成する蛍光体として、高速電
子励起用蛍光体や低速電子励起用蛍光体を用いることが
できる。冷陰極電界電子放出表示装置が単色表示装置で
ある場合、蛍光体層は特にパターニングされていなくと
もよい。また、冷陰極電界電子放出表示装置がカラー表
示装置である場合、ストライプ状又はドット状にパター
ニングされた赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に
対応する蛍光体層を交互に配置することが好ましい。
尚、パターニングされた蛍光体層間の隙間は、表示画面
のコントラスト向上を目的としたブラックマトリックス
で埋め込まれていてもよい。
【0086】アノード電極が形成される基板として、ガ
ラス基板、表面に絶縁層が形成されたガラス基板、石英
基板、表面に絶縁層が形成された石英基板を例示するこ
とができるが、中でも、ガラス基板、表面に絶縁膜が形
成されたガラス基板を用いることが、製造コスト低減と
いった観点から好ましい。また、カソード電極が形成さ
れる支持体は、少なくとも表面が絶縁性部材より構成さ
れていればよく、ガラス基板、表面に絶縁層が形成され
たガラス基板、石英基板、表面に絶縁層が形成された石
英基板、表面に絶縁膜が形成された半導体基板を例示す
ることができるが、中でも、ガラス基板、表面に絶縁膜
が形成されたガラス基板を用いることが、製造コスト低
減といった観点から好ましい。尚、基板と支持体とを、
同じ材料から構成してもよいし、異なる材料から構成し
てもよい。
【0087】アノード電極及び蛍光体層が形成された基
板(アノードパネル)と、冷陰極電界電子放出素子が形
成された支持体(カソードパネル)とを周縁部において
接着して表示装置を製造する際、周縁部はフリットガラ
スや低融点金属材料によって接着されていてもよいし、
あるいは枠体を介して接着されていてもよい。接着後の
基板と支持体とに挟まれた空間は、おおよそ10-2Pa
のオーダー、あるいはそれ以上(即ち、より低圧)の真
空度に維持される。枠体を用いる場合の枠体と基板との
間の接着や、枠体と支持体との間の接着は、フリットガ
ラスや低融点金属材料を用いて行うことができる。上記
低融点金属材料の「低融点」とは、概ね400°Cの温
度範囲を指す、低融点金属材料として、In(インジウ
ム:融点157゜C);インジウム−金系の低融点合
金;Sn80Ag20(融点220〜370゜C)、Sn95
Cu5(融点227〜370゜C)等の錫(Sn)系高
温はんだ;Pb97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb
94.5Ag5.5(融点304〜365゜C)、Pb97.5
1.5Sn1.0(融点309゜C)等の鉛(Pb)系高温
はんだ;Zn95Al5(融点380゜C)等の亜鉛(Z
n)系高温はんだ;Sn5Pb95(融点300〜314
゜C)、Sn2Pb98(融点316〜322゜C)等の
錫−鉛系標準はんだ;Au88Ga12(融点381゜C)
等のろう材(以上の添字は全て原子%を表す)を例示す
ることができる。かかる低融点金属材料はフリットガラ
スに比べて脱ガスを生じ難いため、枠体と支持体と基板
に囲まれた空間の真空度を長期間に亘り維持し、以て、
表示装置の長寿命化を図る上で好適である。
【0088】基板と支持体と枠体の三者を接合する際に
は、三者同時接合を行ってもよいし、あるいは、第1段
階で基板又は支持体のいずれか一方と枠体とを先に接合
し、第2段階で基板又は支持体の残りと枠体とを接合し
てもよい。三者同時接合や第2段階における接合を高真
空雰囲気中で行えば、基板と支持体と枠体と接着層とに
より囲まれた空間は、接合と同時に真空層となる。ある
いは、三者の接合終了後、基板と支持体と枠体と接着層
とによって囲まれた空間を排気し、真空層を形成するこ
ともできる。接合後に排気を行う場合、接合時の雰囲気
の圧力は常圧/減圧のいずれであってもよく、また、雰
囲気を構成する気体は、大気であっても、あるいは窒素
ガスや周期律表0族に属するガス(例えばArガス)を
含む不活性ガスであってもよい。
【0089】接合後に排気を行う場合、排気は、基板及
び/又は支持体に予め接続されたチップ管を通じて行う
ことができる。チップ管は、典型的にはガラス管を用い
て構成され、基板及び/又は支持体の無効領域(即ち、
表示画面として機能する有効領域以外の領域)に設けら
れた貫通孔の周囲に、フリットガラスを用いて接合さ
れ、空間が所定の真空度に達した後、熱融着によって封
じ切られる。尚、封じ切りを行う前に、冷陰極電界電子
放出表示装置全体を一旦加熱してから降温させると、空
間に残留ガスを放出させることができ、この残留ガスを
排気により空間外へ除去することができるので好適であ
る。
【0090】本発明においては、ゲート電極の外形形状
をストライプ状とし、カソード電極の外形形状をストラ
イプ状とすることが好ましく、ストライプ状のカソード
電極とストライプ状のゲート電極の延びる方向は異なっ
ていることが望ましい。ストライプ状のカソード電極の
射影像とストライプ状のゲート電極の射影像は、互いに
直交することが、構造の簡素化といった観点から一層好
ましい。尚、ストライプ状のカソード電極とストライプ
状のゲート電極の射影像が重複する重複領域(電子放出
領域であり、1画素分の領域あるいは1サブピクセル分
の領域に相当する)に複数の冷陰極電界電子放出素子が
設けられており、かかる重複領域(ゲート電極/カソー
ド電極重複領域)が、カソードパネルの有効領域(実際
の表示部分として機能する領域)内に、通常、2次元マ
トリクス状に配列されている。カソード電極に相対的に
負の電圧を印加し、ゲート電極に相対的に正の電圧を印
加し、アノード電極にゲート電極より更に高い正の電圧
を印加する。列選択されたカソード電極と行選択された
ゲート電極(あるいは、行選択されたカソード電極と列
選択されたゲート電極)とのゲート電極/カソード電極
重複領域に位置する複数の電子放出部から選択的に真空
空間中へ電子が放出され、この電子がアノード電極に引
き付けられてアノードパネルを構成する蛍光体層に衝突
し、蛍光体層を励起、発光させる。
【0091】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0092】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子(以下、電
界放出素子と略称する)、かかる電界放出素子を組み込
んだ冷陰極電界電子放出表示装置(以下、表示装置と略
称する)、及び、かかる電界放出素子を製造するため
の、本発明の第1の態様に係る電界放出素子の製造方法
に関する。実施の形態1の電界放出素子の模式的な一部
端面図を図1の(A)に示し、模式的な部分的平面図を
図1の(B)に示し、実施の形態1の電界放出素子の一
部を切り欠いた模式的な斜視図を図2に示す。更に、実
施の形態1の表示装置の模式的な一部端面図を図3に示
し、表示装置を分解した模式的な部分斜視図を図4に示
す。尚、図1の(B)においては、電界放出素子の各構
成要素を明確にするために、各構成要素に斜線を付し
た。
【0093】実施の形態1の電界放出素子は、(A)支
持体10上に形成されたカソード電極11、(B)支持
体10及びカソード電極11上に形成された絶縁層1
2、(C)絶縁層12上に形成されたゲート電極13、
(D)ゲート電極13及び絶縁層12に形成された開口
部14、並びに、(E)開口部14の底部に位置するカ
ソード電極11の部分の上に形成された複数(実施の形
態1においては2つ)の電子放出部15A,15Bを有
する。そして、複数の電子放出部15A,15Bは、開
口部14の中心部を中心とした同心の開口部相似図形上
に配置され、各電子放出部15A,15Bの電子放出端
部15a,15bの高さは、平坦な支持体10の表面を
基準としたとき、開口部14の中心部に近い位置に配置
された電子放出部ほど高い。
【0094】尚、実施の形態1においては、開口部平面
形状は円形であり、開口部相似図形も開口部平面形状と
相似の円形である。また、開口部の中心部に位置する電
子放出部15Aの形状は、直径約3μmの王冠(クラウ
ン)状であり、開口部の中心部を中心とした同心の開口
部相似図形上に配置された電子放出部15Bの形状は、
内径10μm、外径16μm、幅3μmの連続した環状
(リング状)である。
【0095】そして、実施の形態1においては、開口部
14の底部に位置するカソード電極11の部分の厚さ
は、開口部14の中心部に近い部分ほど厚い。尚、この
カソード電極11の厚さの厚い部分を隆起部11Aと呼
ぶ。実施の形態1においては、隆起部11Aを支持体1
0に対して垂直な仮想平面で切断したときの隆起部11
Aの断面形状を、台形とした。
【0096】実施の形態1の表示装置は、カソードパネ
ルCPとアノードパネルAPとが真空層を挟んで対向し
た構造を有する。カソード電極11とゲート電極13と
は、これらの両電極の射影像が互いに直交する方向に各
々ストライプ状に形成されており、これらの両電極の射
影像が重複する部分に相当する領域(1画素分の領域に
相当し、電子放出領域である)に、通常、複数の電界放
出素子が配列されている。更に、かかる電子放出領域
が、カソードパネルCPの有効領域(実際の表示画面と
して機能する領域)内に、通常、2次元マトリクス状に
配列されている。
【0097】カソードパネルCPには、複数の電界放出
素子が形成されている。一方、アノードパネルAPは、
基板20と、基板20上に形成され、所定のパターンに
従って形成された蛍光体層21(ストライプ状あるいは
マトリックス状に形成された赤色発光蛍光体層21R,
緑色発光蛍光体層21G,青色発光蛍光体層21B)
と、蛍光体層21を被覆したアノード電極22(アルミ
ニウム薄膜から成る)から構成されている。1画素は、
カソードパネルCP側のカソード電極11とゲート電極
13との重複領域に所定数配列された電界放出素子の一
群と、これらの電界放出素子の一群に対面したアノード
パネルAP側の蛍光体層21及びアノード電極22(電
子照射面に相当する)とによって構成されている。有効
領域には、かかる画素が、例えば数十万〜数百万個もの
オーダーにて配列されている。蛍光体層と蛍光体層との
間には、所謂ブラックマトリックスが形成されていても
よい。
【0098】アノードパネルAPとカソードパネルCP
とを、電界放出素子と蛍光体層21とが対向するように
配置し、周縁部において枠体(図示せず)を介して接合
することによって、表示装置を作製することができる。
有効領域を包囲し、画素を選択するための周辺回路が形
成された無効領域には、真空排気用の貫通孔(図示せ
ず)が設けられており、この貫通孔には真空排気後に封
じ切られたチップ管(図示せず)が接続されている。即
ち、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体と
によって囲まれた空間は真空となっている。
【0099】カソード電極11には相対的な負電圧がカ
ソード電極制御回路(図示せず)から印加され、ゲート
電極13には相対的な正電圧がゲート電極制御回路(図
示せず)から印加され、アノード電極22にはゲート電
極13よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路
(図示せず)から印加される。かかる表示装置において
表示を行う場合、例えば、カソード電極11にカソード
電極制御回路からビデオ信号を入力し、ゲート電極13
にゲート電極制御回路から制御信号を入力する。カソー
ド電極11とゲート電極13との間に電圧を印加した際
に生ずる電界により、量子トンネル効果に基づき電子放
出部15A,15Bから電子が放出され、この電子がア
ノード電極22に引き付けられ、蛍光体層21に衝突す
る。その結果、蛍光体層21が励起されて発光し、所望
の画像を得ることができる。
【0100】以下、支持体等の模式的な一部端面図であ
る図5及び図6を参照して、実施の形態1の電界放出素
子及び表示装置の製造方法を説明する。
【0101】[工程−100]先ず、支持体10上にカ
ソード電極11を形成する。このとき、後の工程にて開
口部を形成する部分に対応するカソード電極11の部分
の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くする。具
体的には、例えばガラス基板から成る支持体10上に、
例えばクロム(Cr)から成るカソード電極用導電材料
層11’をスパッタリング法にて形成する。次いで、後
の工程にて開口部を形成する部分に対応するカソード電
極11の部分の中央部にマスク層31を形成する(図5
の(A)参照)。マスク層31の形成は、レジスト材料
を用いたフォトリソグラフィ技術によって行うことがで
きる。
【0102】その後、マスク層31をエッチング用マス
クとして用いて、カソード電極用導電材料層11’を反
応性イオンエッチング法(RIE法)に基づきエッチン
グする。エッチング条件を最適化することによって、後
の工程にて開口部を形成する部分に対応するカソード電
極11の部分の中央部に隆起部11Aを形成することが
できる。その後、マスク層31を除去し、フォトリソグ
ラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用
導電材料層11’をストライプ状にパターニングするこ
とによって、ストライプ状のカソード電極11を形成す
ることができる(図5の(B)参照)。尚、ストライプ
状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向に延びて
いる。
【0103】[工程−110]次に、支持体10及びカ
ソード電極11上に絶縁層12を形成する。具体的に
は、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガ
スとして使用するCVD法により、全面に、厚さ約1μ
mの絶縁層12を形成する。但し、絶縁層12の厚さ
は、このような値に限定するものではない。
【0104】[工程−120]その後、絶縁層12上に
ゲート電極13を形成する。具体的には、絶縁層12上
にゲート電極を構成するためのクロム(Cr)から成る
ゲート電極用導電材料層をスパッタリング法にて形成し
た後、ゲート電極用導電材料層上にパターニングされた
エッチング用マスク(図示せず)を形成し、かかるエッ
チング用マスクを用いてゲート電極用導電材料層をエッ
チングして、ゲート電極用導電材料層をストライプ状に
パターニングした後、エッチング用マスクを除去する。
次いで、ゲート電極用導電材料層及び絶縁層12上にパ
ターニングされたエッチング用マスク(図示せず)を形
成し、かかるエッチング用マスクを用いてゲート電極用
導電材料層をエッチングし、更に、絶縁層12をエッチ
ングする。これによって、絶縁層12上に、ストライプ
状のゲート電極13を得ることができ、更には、ゲート
電極13及び絶縁層12を貫通した開口部14(平面形
状は円形)を得ることができる(図5の(C)参照)。
開口部14の底部にはカソード電極11(より具体的に
は、隆起部11A)が露出している。ストライプ状のゲ
ート電極13は、カソード電極11と異なる方向(例え
ば、図面の紙面垂直方向)に延びている。尚、開口部1
4の直径を約20μmとした。
【0105】[工程−130]次に、開口部14の中心
部を中心とした同心の開口部相似図形上に配置されるよ
うに、複数(実施の形態1においては2つ)の電子放出
部15A,15Bを開口部14の底部に露出したカソー
ド電極11上(より具体的には、隆起部11A上)に形
成する。具体的には、例えば、ノボラックタイプのポジ
型フォトレジスト層32’をスピンコート法により全面
に形成した後(図6の(A)参照)、露光用マスク及び
露光光を用いて、開口部14の底部のカソード電極11
上のフォトレジスト層32’を選択的に露光し、次い
で、フォトレジスト層32’をアルカリ現像液を用いて
現像することによって、開口部14の底部のカソード電
極11上のフォトレジスト層32’を選択的に除去す
る。こうして、最上層(絶縁層12及びゲート電極1
3)及び開口部14の側壁面、並びに、開口部14の底
部の電子放出部を形成しない領域を剥離層32で被覆す
ることができる(図6の(B)参照)。尚、開口部14
の底部の電子放出部を形成すべき領域を、参照番号32
A,32Bで示すが、領域32Aの平面形状は、直径約
3μmの円形であり、領域32Bの平面形状は、内径1
0μm、外径16μm、幅3μmの連続した環状(リン
グ状)である。
【0106】[工程−140]次いで、全面に電子放出
部形成層33を形成する。具体的には、グラファイトか
ら成る平均直径0.5μm、平均厚さ0.02μmの板
状の導電性粒子と、水ガラスとから成る導電性組成物を
スピンコート法にて全面に塗布することによって、全面
に電子放出部形成層33を形成することができる(図6
の(C)参照)。次いで、電子放出部形成層33を乾燥
させる。このとき、導電性粒子は、領域32A,32B
における剥離層32の側壁に沿って、導電性粒子の長軸
が電子照射面(アノード電極)と交叉する方向に配向す
る。より具体的には、板状の導電性粒子は、その直径方
向が、支持体10の法線と略平行となる。その後、バイ
ンダの予備焼成を行い、次いで、剥離層32を、アルカ
リ溶液を用いて、剥離層32上の電子放出部形成層33
の部分と共に除去すると、図1に示した電界放出素子を
得ることができる。尚、その後、純水を用いた高圧スプ
レー洗浄を行い、最後にバインダの焼成を行うことが好
ましい。
【0107】[工程−150]その後、表示装置の組立
を行う。具体的には、蛍光体層21と電界放出素子とが
対向するようにアノードパネルAPとカソードパネルC
Pとを配置し、アノードパネルAPとカソードパネルC
P(より具体的には、支持体10と基板20)とを、枠
体(図示せず)を介して、周縁部において接合する。接
合に際しては、枠体とアノードパネルAPとの接合部
位、及び枠体とカソードパネルCPとの接合部位にフリ
ットガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソードパ
ネルCPと枠体とを貼り合わせ、予備焼成にてフリット
ガラスを乾燥した後、約450゜Cで10〜30分の本
焼成を行う。その後、アノードパネルAPとカソードパ
ネルCPと枠体と接着層(図示せず)とによって囲まれ
た空間を、貫通孔(図示せず)及びチップ管(図示せ
ず)を通じて排気し、空間の圧力が10-4Pa程度に達
した時点でチップ管を加熱溶融により封じ切る。このよ
うにして、アノードパネルAPとカソードパネルCPと
枠体とに囲まれた空間を真空にすることができる。その
後、必要な外部回路との配線を行い、表示装置を完成す
る。
【0108】(実施の形態2)実施の形態2は、本発明
の第2の態様に係る電界放出素子の製造方法に関する。
実施の形態2の製造方法にて製造された電界放出素子の
構造は、実質的には、図1に示した電界放出素子と同様
であるので、詳細な説明は省略する。以下、支持体等の
模式的な一部端面図である図7を参照して、実施の形態
2の電界放出素子の製造方法を説明する。
【0109】[工程−200]先ず、支持体10上にカ
ソード電極11を形成する。具体的には、例えばガラス
基板から成る支持体10上に、例えばクロム(Cr)か
ら成るカソード電極用導電材料層をスパッタリング法に
て形成した後、フォトリソグラフィ技術及びドライエッ
チング技術に基づき、ストライプ状のカソード電極11
を支持体10上に形成する。次に、実施の形態1の[工
程−110]及び[工程−120]と同様にして、支持
体10及びカソード電極11上に絶縁層12を形成し、
更に、絶縁層12上にゲート電極13を形成し、底部に
カソード電極11が露出した開口部14(平面形状は円
形)を、ゲート電極13及び絶縁層12に形成する。こ
うして、図7の(A)に示す構造を得ることができる。
【0110】[工程−210]その後、開口部14の底
部に露出したカソード電極11の部分の厚さを、開口部
14の中心部に近い部分ほど厚くする。具体的には、例
えば、フォトレジスト層をスピンコート法により全面に
形成した後、フォトリソグラフィ技術に基づき、開口部
14の底部中央部のカソード電極11上にフォトレジス
ト層から成るマスク層34を選択的に残す(図7の
(B)参照)。その後、マスク層34をエッチング用マ
スクとして用いて、開口部14の底部に露出したカソー
ド電極11の部分をエッチングする。これによって、マ
スク層34で被覆されていたカソード電極11の部分の
厚さを、開口部14の底部に露出したカソード電極11
の部分の厚さよりも厚くすることができる結果、開口部
14の底部に露出したカソード電極11の部分の厚さ
が、開口部14の中心部に近い部分ほど厚い構造を得る
ことができる(図7の(C)参照)。尚、図7の(C)
においては、開口部14の中心部に位置するカソード電
極11の部分を隆起部11Aで表す。隆起部11Aの平
面形状は円形である。実施の形態2においては、開口部
14の底部に位置するカソード電極11の厚さは階段状
に変化している。
【0111】[工程−220]その後、実施の形態1の
[工程−130]及び[工程−140]と同様の工程を
実行することによって、即ち、開口部14の中心部を中
心とした同心の開口部相似図形上に配置されるように、
複数の電子放出部を開口部の底部に露出したカソード電
極11上に形成することによって、電界放出素子を完成
させることができる。更に、実施の形態1の[工程−1
50]と同様の工程を実行することによって表示装置を
完成させることができる。
【0112】(実施の形態3)実施の形態3は、本発明
の第3の態様に係る電界放出素子の製造方法に関する。
実施の形態3の製造方法にて製造された電界放出素子の
構造は、開口部14の底部に位置するカソード電極の部
分の構造が異なる点を除き、実質的には、図1に示した
電界放出素子と同様であるので、詳細な説明は省略す
る。以下、支持体等の模式的な一部端面図である図8を
参照して、実施の形態3の電界放出素子の製造方法を説
明する。
【0113】[工程−300]先ず、支持体10上に基
部40を形成するが、このとき、後の工程にて開口部を
形成する部分に対応する支持体10の部分の上に基部4
0を形成し、且つ、基部40の厚さを、開口部の中心部
に近い部分ほど厚くする。具体的には、SiO 2から成
る基部形成材料層40’をCVD法にて支持体10上に
形成する。尚、基部形成材料層40’を、SiNやSi
ONから構成することもできる。その後、後の工程にて
開口部を形成する部分に対応する支持体10の部分の中
央部上方にマスク層41を形成する(図8の(A)参
照)。マスク層41の形成は、レジスト材料を用いたフ
ォトリソグラフィ技術によって行うことができる。その
後、マスク層41をエッチング用マスクとして用いて、
基部形成材料層40’をRIE法に基づきエッチングす
る。エッチング条件を最適化することによって、後の工
程にて開口部を形成する部分に対応する支持体10の部
分の中央部に基部形成材料層40’から成る基部40を
形成することができる(図8の(B)参照)。基部40
の平面形状は円形である。
【0114】[工程−310]その後、例えばクロム
(Cr)から成るカソード電極用導電材料層をスパッタ
リング法にて形成した後、フォトリソグラフィ技術及び
ドライエッチング技術に基づき、ストライプ状のカソー
ド電極11を支持体10及び基部40上に形成する(図
8の(C)参照)。尚、ストライプ状のカソード電極1
1は、図面の紙面左右方向に延びている。
【0115】[工程−320]その後、実施の形態1の
[工程−110]〜[工程−140]と同様の工程を実
行することによって、即ち、カソード電極11及び支持
体10上に絶縁層12を形成した後、絶縁層12上にゲ
ート電極13を形成し、次いで、底部にカソード電極が
露出した開口部14をゲート電極13及び絶縁層12に
形成し、更に、開口部14の中心部を中心とした同心の
開口部相似図形上に配置されるように、複数の電子放出
部を開口部の底部に露出したカソード電極11上に形成
することによって、電界放出素子を完成させることがで
きる。更に、実施の形態1の[工程−150]と同様の
工程を実行することによって表示装置を完成させること
ができる。
【0116】(実施の形態4)実施の形態4は、本発明
の第4の態様に係る電界放出素子の製造方法に関する。
実施の形態4の製造方法にて製造された電界放出素子の
構造は、開口部14の底部に位置するカソード電極の部
分の構造が異なる点を除き、実質的には、図1に示した
電界放出素子と同様であるので、詳細な説明は省略す
る。以下、支持体等の模式的な一部端面図である図9を
参照して、実施の形態4の電界放出素子の製造方法を説
明する。
【0117】[工程−400]先ず、支持体10上にカ
ソード電極11を形成する。具体的には、例えばガラス
基板から成る支持体10上に、例えばクロム(Cr)か
ら成るカソード電極用導電材料層をスパッタリング法に
て形成した後、フォトリソグラフィ技術及びドライエッ
チング技術に基づき、ストライプ状のカソード電極11
を支持体10上に形成する。
【0118】[工程−410]次に、カソード電極11
上に基部40を形成するが、後の工程にて開口部を形成
する部分に対応するカソード電極11の部分の上に基部
40を形成し、且つ、基部40の厚さを、開口部の中心
部に近い部分ほど厚くする。具体的には、タングステン
(W)から成る基部形成材料層40”を、スパッタリン
グ法にて全面に、カソード電極11上及び支持体10上
に形成する。その後、後の工程にて開口部を形成する部
分に対応する領域の中央部に位置する基部形成材料層4
0”の部分にマスク層41を形成する(図9の(A)参
照)。マスク層41の形成は、レジスト材料を用いたフ
ォトリソグラフィ技術によって行うことができる。その
後、マスク層41をエッチング用マスクとして用いて、
基部形成材料層40”をRIE法に基づきエッチングす
る。エッチング条件を最適化することによって、後の工
程にて開口部を形成する部分に対応するカソード電極1
1の部分の中央部に基部形成材料層40”から成る基部
40を形成することができる(図9の(B)参照)。基
部40の平面形状は円形である。
【0119】[工程−420]その後、実施の形態1の
[工程−110]及び[工程−120]と同様の工程を
実行する。即ち、カソード電極11、基部40及び支持
体10上に絶縁層12を形成した後、絶縁層12上にゲ
ート電極13を形成し、次いで、底部に基部40(実施
の形態4においては、更に、カソード電極11)が露出
した開口部14(平面形状は円形)をゲート電極13及
び絶縁層12に形成する(図9の(C)参照)。更に、
実施の形態1の[工程−130]及び[工程−140]
と同様の工程を実行することによって、即ち、開口部1
4の中心部を中心とした同心の開口部相似図形上に配置
されるように、複数の電子放出部を開口部の底部に露出
した基部40(実施の形態4においては、更に、カソー
ド電極11)上に形成することによって、電界放出素子
を完成させることができる。更に、実施の形態1の[工
程−150]と同様の工程を実行することによって表示
装置を完成させることができる。
【0120】(実施の形態5)実施の形態5は、本発明
の第5の態様に係る電界放出素子の製造方法に関する。
実施の形態5の製造方法にて製造された電界放出素子の
構造は、開口部14の底部に位置するカソード電極の部
分の構造が異なる点を除き、実質的には、図1に示した
電界放出素子と同様であるので、詳細な説明は省略す
る。以下、支持体等の模式的な一部端面図である図10
を参照して、実施の形態5の電界放出素子の製造方法を
説明する。
【0121】[工程−500]先ず、支持体10上にカ
ソード電極11を形成する。具体的には、例えばガラス
基板から成る支持体10上に、例えばクロム(Cr)か
ら成るカソード電極用導電材料層をスパッタリング法に
て形成した後、フォトリソグラフィ技術及びドライエッ
チング技術に基づき、ストライプ状のカソード電極11
を支持体10上に形成する。次に、実施の形態1の[工
程−110]及び[工程−120]と同様にして、支持
体10及びカソード電極11上に絶縁層12を形成し、
更に、絶縁層12上にゲート電極13を形成し、底部に
カソード電極11が露出した開口部14(平面形状は円
形)を、ゲート電極13及び絶縁層12に形成する。こ
うして、図10の(A)に示す構造を得ることができ
る。
【0122】[工程−510]その後、開口部14の底
部に露出したカソード電極11の中央部上に基部40を
形成する。具体的には、例えば、フォトレジスト層をス
ピンコート法により全面に形成した後、フォトリソグラ
フィ技術に基づき、開口部14の底部中央部のカソード
電極11上からフォトレジスト層から成るマスク層42
を選択的に除去する(図10の(B)参照)。その後、
マスク層42を含む全面にタングステン(W)から成る
基部形成材料層をスパッタリング法にて形成し、次い
で、マスク層42を除去すると、マスク層42上の基部
形成材料層も併せて除去され、開口部14の底部中央部
のカソード電極11上に基部形成材料層から成る基部4
0が残される(図10の(C)参照)。尚、図10の
(C)においては、開口部14の中心部に位置する基部
40の平面形状は円形であり、厚さは一定である。
【0123】[工程−520]次いで、実施の形態1の
[工程−130]及び[工程−140]と同様の工程を
実行することによって、即ち、開口部14の中心部を中
心とした同心の開口部相似図形上に配置されるように、
複数の電子放出部を開口部の底部に形成された基部40
(実施の形態5においては、更に、開口部14の底部に
露出したカソード電極11)上に形成することによっ
て、電界放出素子を完成させることができる。更に、実
施の形態1の[工程−150]と同様の工程を実行する
ことによって表示装置を完成させることができる。
【0124】(実施の形態6)実施の形態6は、本発明
の第6の態様に係る電界放出素子の製造方法に関する。
実施の形態6の製造方法にて製造された電界放出素子の
構造は、開口部14の底部に位置する支持体及びカソー
ド電極の部分の構造が異なる点を除き、実質的には、図
1に示した電界放出素子と同様であるので、詳細な説明
は省略する。以下、支持体等の模式的な一部端面図であ
る図11を参照して、実施の形態6の電界放出素子の製
造方法を説明する。
【0125】[工程−600]先ず、後の工程にて開口
部を形成する部分に対応する支持体10の部分の厚さ
を、開口部の中心部に近い部分ほど厚くする。具体的に
は、例えば、フォトレジスト層をスピンコート法により
全面に形成した後、フォトリソグラフィ技術に基づき、
後の工程にて開口部を形成する部分に対応する支持体1
0の部分の上にフォトレジスト層から成るマスク層51
を選択的に残す(図11の(B)参照)。その後、マス
ク層51をエッチング用マスクとして用いて、支持体1
0をエッチングする。これによって、マスク層51で被
覆されていた支持体10の部分の厚さを、その他の部分
の厚さよりも厚くすることができる結果、後の工程にて
開口部を形成する部分に対応する支持体10の部分の厚
さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くすることがで
きる。尚、図11の(B)においては、支持体10の厚
い部分を支持体突起部52で表す。支持体突起部52の
平面形状は円形である。
【0126】[工程−610]その後、支持体10上に
カソード電極11を形成する。具体的には、例えばガラ
ス基板から成る支持体10上に、例えばクロム(Cr)
から成るカソード電極用導電材料層をスパッタリング法
にて形成した後、フォトリソグラフィ技術及びドライエ
ッチング技術に基づき、ストライプ状のカソード電極1
1を支持体10上に形成する(図11の(C)参照)。
カソード電極11は、支持体突起部52を被覆してい
る。
【0127】[工程−620]その後、実施の形態1の
[工程−110]及び[工程−120]と同様の工程を
実行する。即ち、カソード電極11及び支持体10上に
絶縁層12を形成した後、絶縁層12上にゲート電極1
3を形成し、次いで、底部にカソード電極11が露出し
た開口部14(平面形状は円形)をゲート電極13及び
絶縁層12に形成する。更に、実施の形態1の[工程−
130]及び[工程−140]と同様の工程を実行する
ことによって、即ち、開口部14の中心部を中心とした
同心の開口部相似図形上に配置されるように、複数の電
子放出部を開口部の底部に露出したカソード電極11上
に形成することによって、電界放出素子を完成させるこ
とができる。更に、実施の形態1の[工程−150]と
同様の工程を実行することによって表示装置を完成させ
ることができる。
【0128】(実施の形態7)実施の形態7も、本発明
の第1の態様に係る電界放出素子及び表示装置に関す
る。実施の形態7においては、電界放出素子は、(1)
支持体上にカソード電極を形成する工程と、(2)後の
工程にて開口部を形成する部分に対応するカソード電極
の部分の上に複数の電子放出部を形成する工程と、
(3)全面に絶縁層を形成する工程と、(4)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(5)底部に電子放出
部が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工
程、に基づき製造される。そして、前記工程(1)にお
いて、後の工程にて開口部を形成する部分に対応するカ
ソード電極の部分の厚さを、開口部の中心部に近い部分
ほど厚くし、前記工程(2)において、複数の電子放出
部を、開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
形上に配置する。
【0129】即ち、実施の形態7における電界放出素子
の製造方法は、実施の形態1にて説明した本発明の第1
の態様に係る電界放出素子の製造方法において、複数の
電子放出部の形成順序を変更した方法に相当する。以
下、実施の形態7における電界放出素子の製造方法を、
支持体等の模式的な一部端面図である図12及び図13
を参照して説明する。
【0130】[工程−700]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、後の工程にて開口部を
形成する部分に対応するカソード電極の部分の厚さが、
開口部の中心部に近い部分ほど厚いカソード電極11を
支持体10上に形成する(図12の(A)参照)。厚さ
の厚いカソード電極11の領域を隆起部11Aで表す。
【0131】[工程−710]その後、複数の電子放出
部が、後の工程にて形成される開口部の中心部を中心と
した同心の開口部相似図形上に配置されるように、後の
工程にて開口部を形成する部分に対応するカソード電極
11の部分の上に複数の電子放出部15A,15Bを形
成する。具体的には、実施の形態1の[工程−130]
と同様の工程を実行する。即ち、例えば、ノボラックタ
イプのポジ型フォトレジスト層32’をスピンコート法
により全面に形成した後(図12の(B)参照)、露光
用マスク及び露光光を用いて、後の工程にて開口部を形
成する部分に対応するカソード電極11の部分の上のフ
ォトレジスト層32’を選択的に露光し、次いで、フォ
トレジスト層32’をアルカリ現像液を用いて現像する
ことによって、後の工程にて開口部を形成する部分に対
応するカソード電極11の部分の上のフォトレジスト層
32’を選択的に除去する。こうして、電子放出部を形
成しないカソード電極11の領域を被覆した剥離層32
を形成することができる(図12の(C)参照)。尚、
電子放出部を形成すべき領域を、参照番号32A,32
Bで示すが、領域32Aの平面形状は、直径約3μmの
円形であり、領域32Bの平面形状は、内径10μm、
外径16μm、幅3μmの連続した環状(リング状)で
ある。
【0132】[工程−720]次いで、全面に電子放出
部形成層33を形成する。具体的には、実施の形態1の
[工程−140]と同様の工程を実行する。即ち、グラ
ファイトから成る平均直径0.5μm、平均厚さ0.0
2μmの板状の導電性粒子と、水ガラスから成る導電性
組成物をスピンコート法にて全面に塗布することによっ
て、全面に電子放出部形成層33を形成することができ
る(図12の(D)参照)。次いで、電子放出部形成層
33を乾燥させる。このとき、導電性粒子は、領域32
A,32Bにおける剥離層32の側壁に沿って、導電性
粒子の長軸が電子照射面(アノード電極)と交叉する方
向に配向する。より具体的には、板状の導電性粒子は、
その直径方向が、支持体10の法線と略平行となる。そ
の後、バインダの予備焼成を行い、次いで、剥離層32
を、アルカリ溶液を用いて、剥離層32上の電子放出部
形成層33の部分と共に除去すると、図13の(A)に
示す構造を得ることができる。尚、その後、純水を用い
た高圧スプレー洗浄を行い、最後にバインダの焼成を行
うことが好ましい。
【0133】[工程−730]その後、実施の形態1の
[工程−110]と同様の工程を実行し、更に、実施の
形態1の[工程−120]と同様に、絶縁層12上にゲ
ート電極13を形成した後(図13の(B)参照)、更
に、底部に電子放出部15A,15が露出した開口部
(平面形状は円形)をゲート電極13及び絶縁層12に
形成すると、図1に示したと同様の構造を有する電界放
出素子を得ることができる。その後、更に、実施の形態
1の[工程−150]と同様の工程を実行することによ
って表示装置を完成させることができる。
【0134】尚、実施の形態3にて説明した本発明の第
3の態様に係る電界放出素子の製造方法において、複数
の電子放出部の形成順序を変更した方法により電子放出
部を製造することもできる。即ち、電界放出素子を、
(1)支持体上に基部を形成する工程と、(2)支持体
及び基部上にカソード電極を形成する工程と、(3)後
の工程にて開口部を形成する部分に対応するカソード電
極の部分の上に複数の電子放出部を形成する工程と、
(4)全面に絶縁層を形成する工程と、(5)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(6)底部に電子放出
部が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工
程、に基づき製造することもできる。そして、前記工程
(1)において、後の工程にて開口部を形成する部分に
対応する支持体の部分に基部を形成し、且つ、基部の厚
さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くし、前記工程
(3)において、複数の電子放出部を、開口部の中心部
を中心とした同心の開口部相似図形上に配置する。
【0135】あるいは又、実施の形態4にて説明した本
発明の第4の態様に係る電界放出素子の製造方法におい
て、複数の電子放出部の形成順序を変更した方法により
電子放出部を製造することもできる。即ち、電界放出素
子を、(1)支持体上にカソード電極を形成する工程
と、(2)カソード電極上に基部を形成する工程と、
(3)基部上(場合によっては、基部及びカソード電極
上)に複数の電子放出部を形成する工程と、(4)全面
に絶縁層を形成する工程と、(5)絶縁層上にゲート電
極を形成する工程と、(6)底部に電子放出部が露出し
た開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程、に基づ
き製造することもできる。そして、前記工程(2)にお
いて、後の工程にて開口部を形成する部分に対応する支
持体の部分に基部を形成し、且つ、基部の厚さを、開口
部の中心部に近い部分ほど厚くし、前記工程(3)にお
いて、複数の電子放出部を、開口部の中心部を中心とし
た同心の開口部相似図形上に配置する。
【0136】あるいは又、実施の形態6にて説明した本
発明の第6の態様に係る電界放出素子の製造方法におい
て、複数の電子放出部の形成順序を変更した方法により
電子放出部を製造することもできる。即ち、電界放出素
子を、(1)支持体上にカソード電極を形成する工程
と、(2)後の工程にて開口部を形成する部分に対応す
るカソード電極の部分の上に複数の電子放出部を形成す
る工程と、(3)全面に絶縁層を形成する工程と、
(4)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、(5)
底部に電子放出部が露出した開口部を、少なくとも絶縁
層に形成する工程、に基づき製造することもできる。そ
して、前記工程(1)に先立ち、後の工程にて開口部を
形成する部分に対応する支持体の部分の厚さを、開口部
の中心部に近い部分ほど厚くし、前記工程(2)におい
て、複数の電子放出部を、開口部の中心部を中心とした
同心の開口部相似図形上に配置する。
【0137】尚、実施の形態3、実施の形態4、実施の
形態6にて説明した電界放出素子の製造方法を変形した
これらの電界放出素子の製造方法は、複数の電子放出部
の形成順序が変更されている点を除き、実質的に、実施
の形態3、実施の形態4、実施の形態6にて説明した電
界放出素子の製造方法と同様とすることができるので、
詳細な説明は省略する。
【0138】(実施の形態8)実施の形態8は、電子放
出部が炭素系薄膜から構成された本発明の第2の態様に
係る電界放出素子、かかる電界放出素子を組み込んだ本
発明の第2の態様に係る表示装置、及び、かかる電界放
出素子を製造するための、本発明の第7の態様に係る電
界放出素子の製造方法に関する。実施の形態8の電界放
出素子の模式的な一部端面図を図15の(C)に示す。
また、実施の形態8の表示装置の模式的な一部端面図を
図14に示す。尚、表示装置を分解した模式的な部分斜
視図は、実質的に図4に示したと同様である。
【0139】実施の形態8において、電子放出部115
を構成する炭素系薄膜121は、結晶性を有するグラフ
ァイト、具体的には、複数の所謂カーボンナノチューブ
から構成されている。そして、電子放出部115とカソ
ード電極11との間には、電子放出部115を選択成長
させるための炭素系薄膜選択成長領域120が更に形成
されている。ここで、炭素系薄膜選択成長領域120
は、開口部14の底部に位置するカソード電極11の部
分の上に形成されており、開口部14の中心部を通る仮
想垂直面で炭素系薄膜選択成長領域120を切断したと
きの炭素系薄膜選択成長領域120の表面の描く軌跡
は、開口部14の中心部に向かって階段状に昇ってい
る。具体的には、台形である。これらの点を除き、実施
の形態8の電界放出素子あるいは表示装置は、実施の形
態1にて説明した電界放出素子あるいは表示装置と同様
の構造を有しているので、詳細な説明は省略し、以下、
実施の形態8の電界放出素子の製造方法、表示装置の製
造方法を説明する。
【0140】[工程−800]先ず、支持体10上にカ
ソード電極11を形成する。具体的には、例えばガラス
基板から成る支持体10上に、例えばアルミニウム(A
l)から成るカソード電極用導電材料層をスパッタリン
グ法にて形成した後、フォトリソグラフィ技術及びドラ
イエッチング技術に基づき、ストライプ状のカソード電
極11を支持体10上に形成する。尚、ストライプ状の
カソード電極11は、図面の紙面左右方向に延びてい
る。
【0141】[工程−810]次に、電子放出部を形成
すべきカソード電極11の部分の上に炭素系薄膜選択成
長領域120を形成する。即ち、電子放出部を形成すべ
きカソード電極11の部分の上に、後の工程にて形成す
る開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの表
面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって階段状に昇
るような(具体的には、台形の)炭素系薄膜選択成長領
域120を形成する。具体的には、例えばニッケル(N
i)層を例えば表1に例示するスパッタリング法にて全
面に形成する。その後、後の工程で形成される開口部の
底部に位置するニッケル層の部分の上に、フォトリソグ
ラフィ技術に基づきマスク層を形成する。次いで、酸素
プラズマを用いたアッシング処理を行うことによって、
マスク層の縁部及びその近傍におけるマスク層とニッケ
ル層との間の密着力を低下させることが、次の工程で、
後の工程にて形成する開口部の中心部を通る仮想垂直面
で切断したときの表面の描く軌跡が開口部の中心部に向
かって階段状に昇るように炭素系薄膜選択成長領域12
0を形成することを容易とするといった観点から望まし
い。
【0142】[表1] [ニッケル層の成膜条件] ターゲット :Ni Ar流量 :100SCCM 圧力 :0.5Pa DCパワー :2kW スパッタ温度:200゜C 膜厚 :150nm
【0143】その後、液温40゜Cの燐酸、硝酸、酢酸
の混酸でニッケル層をウエットエッチングすることによ
って、後の工程にて形成する開口部の中心部を通る仮想
垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が開口部の中心
部に向かって階段状に昇っているような(具体的には、
台形の)炭素系薄膜選択成長領域120を形成すること
ができる。次いで、マスク層を除去する。その後、必要
に応じて、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術
によって、炭素系薄膜選択成長領域120を所望の形状
にパターニングする。こうして、図15の(A)に示す
構造を得ることができる。炭素系薄膜選択成長領域12
0には隆起部120Aが形成される。炭素系薄膜選択成
長領域120及び隆起部120Aの平面形状は円形であ
る。
【0144】[工程−820]次いで、実施の形態1の
[工程−110]及び[工程−120]と同様にして、
全面に(具体的には、支持体10、カソード電極11及
び炭素系薄膜選択成長領域120上に)絶縁層12を形
成し、更に、絶縁層12上にアルミニウム(Al)から
成るゲート電極13を形成し、底部に炭素系薄膜選択成
長領域120及びカソード電極11が露出した開口部1
4(平面形状は円形)を、ゲート電極13及び絶縁層1
2に形成する。ここで、ストライプ状のゲート電極13
は、図面の紙面垂直方向に延びている。こうして、図1
5の(B)に示す構造を得ることができる。尚、開口部
14の底部に炭素系薄膜選択成長領域120のみが露出
し、炭素系薄膜選択成長領域120が、開口部14の底
部から絶縁層12によって被覆されたカソード電極11
の上にまで延在していてもよい。
【0145】[工程−830]その後、炭素系薄膜から
成る電子放出部115を炭素系薄膜選択成長領域120
上に形成する。具体的には、例えば、ヘリコン波プラズ
マCVD装置を用いて、以下の表2に示すプラズマCV
D条件にて、炭素系薄膜選択成長領域120上に炭素系
薄膜121から成る電子放出部115を選択的に形成す
る(図15の(C)参照)。カソード電極11及びゲー
ト電極13がアルミニウムから構成されているので、炭
素系薄膜がカソード電極11及びゲート電極13の上に
形成されることはない。尚、電子放出部115は、炭素
系薄膜選択成長領域120上に形成された結晶性を有す
るグラファイト(より具体的には、sp2結合を有する
グラファイトから構成されたカーボンナノチューブ)の
集合した炭素系薄膜121から構成されている。電子放
出部115を構成する炭素系薄膜121の結晶性を変化
させるために、CVD条件を随時変化させてもよい。ま
た、放電を安定にさせるため及びプラズマ解離を促進す
るために、ヘリウム(He)やアルゴン(Ar)等の希
釈用ガスを混合してもよいし、窒素、アンモニア等のド
ーピングガスを混合してもよい。開口部14の底部に露
出したカソード電極11上に形成された炭素系薄膜選択
成長領域120の上に炭素系薄膜121から成る電子放
出部115を選択的に形成することができるので、炭素
系薄膜121のパターニング等は一切不要である。
【0146】[表2] 使用ガス :CH4/H2=50/50sccm 電源パワー :1500W 支持体印加電力 :100V プラズマ密度 :3×1012/cm3 反応圧力 :0.1Pa 支持体温度 :300゜C 電子温度 :6.5eV イオン電流密度 :25mA/cm2
【0147】[工程−840]こうして図15の(C)
に示したと同様の構造を有する電界放出素子を得た後、
更に、実施の形態1の[工程−150]と同様の工程を
実行することによって表示装置を完成させることができ
る。
【0148】尚、実施の形態8においては、[工程−8
00]、[工程−810]、[工程−830]、[工程
−820]の順に実行してもよい。即ち、(1)支持体
上にカソード電極を形成する工程と、(2)電子放出部
を形成すべきカソード電極の部分の上に、後の工程にて
形成する開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したと
きの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調
に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階
段状に昇るような炭素系薄膜選択成長領域を形成する工
程と、(3)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄
膜選択成長領域の上に形成する工程と、(4)全面に絶
縁層を形成する工程と、(5)絶縁層上にゲート電極を
形成する工程と、(6)底部に電子放出部が露出した開
口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程、から構成す
ることもできる。この場合の上記工程(3)が完了した
時点における構造の模式的な一部断面図を図16に示
す。
【0149】あるいは又、[工程−800]、[工程−
830]、[工程−810]、[工程−820]の順に
実行してもよい。即ち、(1)支持体上にカソード電極
を形成する工程と、(2)全面に絶縁層を形成する工程
と、(3)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、
(4)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なく
とも絶縁層に形成する工程と、(5)開口部の底部に露
出した電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
に、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるい
は又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るような炭
素系薄膜選択成長領域を形成する工程と、(6)炭素系
薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択成長領域の上
に形成する工程、から構成することもできる。
【0150】(実施の形態9)実施の形態9は、電子放
出部が炭素系薄膜から構成された本発明の第2の態様に
係る電界放出素子、かかる電界放出素子を組み込んだ本
発明の第2の態様に係る表示装置、及び、かかる電界放
出素子を製造するための、本発明の第8の態様に係る電
界放出素子の製造方法に関する。実施の形態9の電界放
出素子の模式的な一部端面図を図18の(C)に示す。
また、実施の形態9の表示装置の模式的な一部端面図を
図17に示す。尚、表示装置を分解した模式的な部分斜
視図は、実質的に図4に示したと同様である。
【0151】実施の形態9においても、電子放出部11
5を構成する炭素系薄膜121は、結晶性を有するグラ
ファイト、具体的には、複数の所謂カーボンナノチュー
ブから構成されている。そして、電子放出部115とカ
ソード電極11との間には、電子放出部115を選択成
長させるための炭素系薄膜選択成長領域120が更に形
成されている。実施の形態9においては、炭素系薄膜選
択成長領域120は、開口部14の底部に位置するカソ
ード電極11の部分の上に形成されており、開口部14
の中心部を通る仮想垂直面で開口部14の底部に位置す
るカソード電極11を切断したときの開口部14の底部
に位置するカソード電極11の表面の描く軌跡は、開口
部14の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは
又、開口部14の中心部に向かって階段状に昇ってい
る。これらの点を除き、実施の形態9の電界放出素子あ
るいは表示装置は、実施の形態1にて説明した電界放出
素子あるいは表示装置と同様の構造を有しているので、
詳細な説明は省略し、以下、実施の形態9の電界放出素
子の製造方法、表示装置の製造方法を説明する。
【0152】[工程−900]先ず、後の工程で形成さ
れる開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの
表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高
くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状
に昇るように、電子放出部を形成すべきカソード電極の
部分を加工する。具体的には、実施の形態1の[工程−
100]と同様にして、支持体10上にアルミニウム
(Al)から成るカソード電極11を形成する。尚、ス
トライプ状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向
に延びている。
【0153】[工程−910]次いで、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、カソード電極11に隆
起部11Aを形成する。隆起部11Aの平面形状は円形
である。
【0154】[工程−920]次に、電子放出部を形成
すべきカソード電極11の部分の上に炭素系薄膜選択成
長領域120を形成する。この炭素系薄膜選択成長領域
120の厚さは、実施の形態8と異なり、均一な厚さで
ある。具体的には、例えばニッケル(Ni)層を例えば
表1に例示したスパッタリング法にて全面に形成した
後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によっ
て、ニッケル層を所望の形状にパターニングすること
で、炭素系薄膜選択成長領域120を形成することがで
きる(図18の(A)参照)。炭素系薄膜選択成長領域
120の平面形状は円形である。
【0155】[工程−930]次に、実施の形態1の
[工程−110]及び[工程−120]と同様にして、
支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を形成
し、更に、絶縁層12上にアルミニウム(Al)から成
るゲート電極13を形成し、底部にカソード電極11が
露出した開口部14(平面形状は円形)を、ゲート電極
13及び絶縁層12に形成する(図18の(B)参
照)。ストライプ状のゲート電極13は、図面の紙面垂
直方向に延びている。尚、開口部14の底部に炭素系薄
膜選択成長領域120のみが露出し、炭素系薄膜選択成
長領域120が、開口部14の底部から絶縁層12によ
って被覆されたカソード電極11の上にまで延在してい
てもよい。
【0156】[工程−940]次いで、実施の形態8の
[工程−830]と同様にして、炭素系薄膜121から
成る電子放出部115を炭素系薄膜選択成長領域120
上に形成する。こうして、図18の(C)に示す構造を
有する電子放出部を得ることができる。
【0157】[工程−950]その後、実施の形態1の
[工程−150]と同様の工程を実行することによって
表示装置を完成させることができる。
【0158】尚、実施の形態9においては、[工程−9
00]、[工程−910]、[工程−920]、[工程
−940]、[工程−930]の順に実行してもよい。
即ち、(1)支持体上にカソード電極を形成する工程
と、(2)後の工程で形成される開口部の中心部を通る
仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、開口部
の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口
部の中心部に向かって階段状に昇るように、電子放出部
を形成すべきカソード電極の部分を加工する工程と、
(3)電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程と、(4)炭
素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択成長領域
の上に形成する工程と、(5)全面に絶縁層を形成する
工程と、(6)絶縁層上にゲート電極を形成する工程
と、(7)電子放出部が底部に露出した開口部を、少な
くとも絶縁層に形成する工程、から構成することもでき
る。この場合の上記工程(4)が完了した時点における
構造の模式的な一部断面図を図19に示す。
【0159】あるいは又、[工程−900]、[工程−
910]、[工程−930]、[工程−920]、[工
程−940]の順に実行してもよい。即ち、(1)支持
体上にカソード電極を形成する工程と、(2)後の工程
で形成される開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断し
たときの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって
単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かっ
て階段状に昇るように、電子放出部を形成すべきカソー
ド電極の部分を加工する工程と、(3)全面に絶縁層を
形成する工程と、(4)絶縁層上にゲート電極を形成す
る工程と、(5)カソード電極が底部に露出した開口部
を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、(6)開口部
の底部に露出した、電子放出部を形成すべきカソード電
極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程
と、(7)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜
選択成長領域の上に形成する工程、から構成することも
できる。この場合の上記工程(5)が完了した時点にお
ける構造の模式的な一部端面図を図20の(A)に示
す。また、上記工程(6)を図20の(B)及び図20
の(C)に示す。尚、この工程(6)にあっては、実施
の形態1の[工程−130]と同様にして、最上層(絶
縁層12及びゲート電極13)及び開口部14の側壁
面、並びに、開口部14の底部の電子放出部を形成しな
いカソード電極の部分を剥離層132で被覆する(図2
0の(B)参照)。次いで、実施の形態8の[工程−8
10]と同様にして、全面に、例えばニッケル(Ni)
層をスパッタリング法にて形成した後、剥離層132を
除去することによって、開口部14の底部に炭素系薄膜
選択成長領域120を形成することができる(図20の
(C)参照)。
【0160】あるいは又、[工程−900]、[工程−
930]、[工程−910]、[工程−920]、[工
程−940]の順に実行してもよい。即ち、(1)支持
体上にカソード電極を形成する工程と、(2)全面に絶
縁層を形成する工程と、(3)絶縁層上にゲート電極を
形成する工程と、(4)カソード電極が底部に露出した
開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、(5)
開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの表面
の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高くな
り、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇
るように、開口部の底部に露出した、電子放出部を形成
すべきカソード電極に部分を加工する工程と、(6)開
口部の底部に露出した、電子放出部を形成すべきカソー
ド電極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成する
工程と、(7)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系
薄膜選択成長領域の上に形成する工程、から構成するこ
ともできる。この場合の上記工程(5)においては、実
施の形態2の[工程−210]と同様にして、後の工程
で形成される開口部14の中心部を通る仮想垂直面で切
断したときの表面の描く軌跡が、開口部14の中心部に
向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部14の中
心部に向かって階段状に昇るように、電子放出部を形成
すべきカソード電極14の部分を加工する(図21の
(A)参照)。開口部14の中心部に位置するカソード
電極11の部分を隆起部11Aで表すが、隆起部11A
の平面形状は円形である。この場合、開口部14の底部
に位置するカソード電極11の厚さは階段状に変化して
いる。また、この場合の上記工程(6)においては、実
施の形態1の[工程−130]と同様にして、最上層
(絶縁層12及びゲート電極13)及び開口部14の側
壁面、並びに、開口部14の底部の電子放出部を形成し
ないカソード電極の部分を剥離層132で被覆する(図
21の(B)参照)。次いで、実施の形態8の[工程−
810]と同様にして、全面に、例えばニッケル(N
i)層をスパッタリング法にて形成した後、剥離層13
2を除去することによって、開口部14の底部に炭素系
薄膜選択成長領域120を形成することができる(図2
1の(C)参照)。
【0161】(実施の形態10)実施の形態10は、電
子放出部が炭素系薄膜から構成された本発明の第2の態
様に係る電界放出素子、かかる電界放出素子を組み込ん
だ本発明の第2の態様に係る表示装置、及び、かかる電
界放出素子を製造するための、本発明の第9の態様に係
る電界放出素子の製造方法に関する。実施の形態10の
電界放出素子の模式的な一部端面図を図22の(C)に
示す。尚、実施の形態10の表示装置は、電子放出部の
構造を除き、図14に示したと同様の構造を有する。ま
た、表示装置を分解した模式的な部分斜視図は、実質的
に図4に示したと同様である。
【0162】実施の形態10においても、電子放出部1
15を構成する炭素系薄膜121は、結晶性を有するグ
ラファイト、具体的には、複数の所謂カーボンナノチュ
ーブから構成されている。そして、電子放出部115と
カソード電極11との間には、電子放出部115を選択
成長させるための炭素系薄膜選択成長領域120が更に
形成されている。ここで、開口部14の底部に位置する
カソード電極11の部分と支持体10との間に基部14
0が形成されている。そして、炭素系薄膜選択成長領域
120は、開口部14の底部に位置するカソード電極1
1の部分の上に形成されており、開口部14の中心部を
通る仮想垂直面で基部140を切断したときの基部14
0の表面の描く軌跡は、開口部14の中心部に向かって
単調に高くなり、あるいは又、開口部14の中心部に向
かって階段状に昇っている。これらの点を除き、実施の
形態10の電界放出素子あるいは表示装置は、実施の形
態1にて説明した電界放出素子あるいは表示装置と同様
の構造を有しているので、詳細な説明は省略し、以下、
実施の形態10の電界放出素子の製造方法、表示装置の
製造方法を説明する。
【0163】[工程−1000]先ず、実施の形態3の
[工程−300]と同様にして、支持体10上に基部1
40を形成する。このとき、電子放出部を形成すべき支
持体10の部分の上に、後に形成される開口部の中心部
を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、
開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは
又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るような基部
140を形成する。基部140の平面形状は円形であ
る。
【0164】[工程−1010]その後、実施の形態3
の[工程−310]と同様にして、アルミニウム(A
l)から成るカソード電極11を支持体10及び基部1
40上に形成する。こうして、図22の(A)に示す構
造を得ることができる。尚、ストライプ状のカソード電
極11は、図面の紙面左右方向に延びている。
【0165】[工程−1020]次に、電子放出部を形
成すべきカソード電極11の部分の上に炭素系薄膜選択
成長領域120を形成する。この炭素系薄膜選択成長領
域120の厚さは、実施の形態8と異なり、均一な厚さ
である。具体的には、例えばニッケル(Ni)層を例え
ば表1に例示したスパッタリング法にて全面に形成した
後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によっ
て、ニッケル層を所望の形状にパターニングすること
で、炭素系薄膜選択成長領域120を形成することがで
きる(図22の(B)参照)。炭素系薄膜選択成長領域
120の平面形状は円形である。
【0166】[工程−1030]次いで、実施の形態1
の[工程−110]及び[工程−120]と同様にし
て、支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を
形成し、更に、絶縁層12上にアルミニウム(Al)か
ら成るゲート電極13を形成し、底部にカソード電極1
1が露出した開口部14(平面形状は円形)を、ゲート
電極13及び絶縁層12に形成する。こうして、図22
の(C)に示す構造を得ることができる。ストライプ状
のゲート電極13は、図面の紙面垂直方向に延びてい
る。尚、開口部14の底部に炭素系薄膜選択成長領域1
20のみが露出し、炭素系薄膜選択成長領域120が、
開口部14の底部から絶縁層12によって被覆されたカ
ソード電極11の上にまで延在していてもよい。
【0167】[工程−1040]次いで、実施の形態8
の[工程−830]と同様にして、炭素系薄膜121か
ら成る電子放出部115を炭素系薄膜選択成長領域12
0上に形成する。こうして、図22の(D)に示す構造
を有する電子放出部を得ることができる。
【0168】[工程−1050]その後、実施の形態1
の[工程−150]と同様の工程を実行することによっ
て表示装置を完成させることができる。
【0169】尚、実施の形態10においては、[工程−
1000]、[工程−1010]、[工程−102
0]、[工程−1040]、[工程−1030]の順に
実行してもよい。即ち、(1)電子放出部を形成すべき
支持体の部分の上に、後に形成される開口部の中心部を
通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、開
口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは又、
開口部の中心部に向かって階段状に昇るような基部を形
成する工程と、(2)支持体及び基部上にカソード電極
を形成する工程と、(3)電子放出部を形成すべきカソ
ード電極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成す
る工程と、(4)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素
系薄膜選択成長領域の上に形成する工程と、(5)全面
に絶縁層を形成する工程と、(6)絶縁層上にゲート電
極を形成する工程と、(7)底部に電子放出部が露出し
た開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程、から構
成することもできる。この場合の上記工程(4)が完了
した時点における構造の模式的な一部断面図を図23に
示す。
【0170】あるいは又、[工程−1000]、[工程
−1010]、[工程−1030]、[工程−102
0]、[工程−1040]の順に実行してもよい。即
ち、(1)電子放出部を形成すべき支持体の部分の上
に、後に形成される開口部の中心部を通る仮想垂直面で
切断したときの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向
かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に
向かって階段状に昇るような基部を形成する工程と、
(2)支持体及び基部上にカソード電極を形成する工程
と、(3)全面に絶縁層を形成する工程と、(4)絶縁
層上にゲート電極を形成する工程と、(5)底部にカソ
ード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成
する工程と、(6)開口部の底部に露出したカソード電
極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程
と、(7)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜
選択成長領域の上に形成する工程、から構成することも
できる。この場合の上記工程(5)が完了した時点にお
ける構造の模式的な一部端面図を図24の(A)に示
す。また、上記工程(6)を図24の(B)及び図24
の(C)に示す。尚、この工程(6)にあっては、実施
の形態1の[工程−130]と同様にして、最上層(絶
縁層12及びゲート電極13)及び開口部14の側壁
面、並びに、開口部14の底部の電子放出部を形成しな
いカソード電極の部分を剥離層132で被覆する(図2
4の(B)参照)。次いで、実施の形態8の[工程−8
10]と同様にして、全面に、例えばニッケル(Ni)
層をスパッタリング法にて形成した後、剥離層132を
除去することによって、開口部14の底部に炭素系薄膜
選択成長領域120を形成することができる(図24の
(C)参照)。
【0171】(実施の形態11)実施の形態11は、電
子放出部が炭素系薄膜から構成された本発明の第2の態
様に係る電界放出素子、かかる電界放出素子を組み込ん
だ本発明の第2の態様に係る表示装置、及び、かかる電
界放出素子を製造するための、本発明の第10の態様に
係る電界放出素子の製造方法に関する。実施の形態11
の電界放出素子の模式的な一部端面図を図25の(C)
に示す。尚、実施の形態11の表示装置は、電子放出部
の構造を除き、図14に示したと同様の構造を有する。
また、表示装置を分解した模式的な部分斜視図は、実質
的に図4に示したと同様である。
【0172】実施の形態11においても、電子放出部1
15を構成する炭素系薄膜121は、結晶性を有するグ
ラファイト、具体的には、複数の所謂カーボンナノチュ
ーブから構成されている。そして、電子放出部115と
カソード電極11との間には、電子放出部115を選択
成長させるための炭素系薄膜選択成長領域120が更に
形成されている。ここで、開口部14の底部に位置する
カソード電極11の部分の上に、基部140が形成され
ている。そして、炭素系薄膜選択成長領域120は、開
口部14の底部に位置する基部140上に形成されてお
り、開口部14の中心部を通る仮想垂直面で基部140
を切断したときの基部140の表面の描く軌跡は、開口
部14の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは
又、開口部14の中心部に向かって階段状に昇ってい
る。これらの点を除き、実施の形態11の電界放出素子
あるいは表示装置は、実施の形態1にて説明した電界放
出素子あるいは表示装置と同様の構造を有しているの
で、詳細な説明は省略し、以下、実施の形態11の電界
放出素子の製造方法、表示装置の製造方法を説明する。
【0173】[工程−1100]先ず、実施の形態4の
[工程−400]と同様にして、例えばアルミニウム
(Al)から成るカソード電極11を形成する。尚、ス
トライプ状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向
に延びている。
【0174】[工程−1110]次いで、[工程−41
0]と同様にして、電子放出部を形成すべきカソード電
極の部分の上に、後の工程で形成される開口部の中心部
を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、
開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは
又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るような基部
140を形成する。具体的には、開口部の底部に位置す
るカソード電極の部分の中央部に、厚さ一定の基部14
0が設けられる。基部140の平面形状は円形である。
【0175】[工程−1120]次に、電子放出部を形
成すべき基部140及びカソード電極11の部分の上に
炭素系薄膜選択成長領域120を形成する。この炭素系
薄膜選択成長領域120の厚さは、実施の形態8と異な
り、均一な厚さである。具体的には、例えばニッケル
(Ni)層を例えば表1に例示したスパッタリング法に
て全面に形成した後、フォトリソグラフィ技術及びエッ
チング技術によって、ニッケル層を所望の形状にパター
ニングすることで、炭素系薄膜選択成長領域120を形
成することができる(図25の(A)参照)。炭素系薄
膜選択成長領域120の平面形状は円形である。
【0176】[工程−1130]次に、実施の形態1の
[工程−110]及び[工程−120]と同様にして、
支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を形成
し、更に、絶縁層12上にアルミニウム(Al)から成
るゲート電極13を形成し、底部にカソード電極11が
露出した開口部14(平面形状は円形)を、ゲート電極
13及び絶縁層12に形成する。こうして、図25の
(B)に示したと同様の構造を得ることができる。
【0177】[工程−1140]次いで、実施の形態8
の[工程−830]と同様にして、炭素系薄膜121か
ら成る電子放出部115を炭素系薄膜選択成長領域12
0上に形成する。こうして、図25の(C)に示す構造
を有する電子放出部を得ることができる。
【0178】[工程−1150]その後、実施の形態1
の[工程−150]と同様の工程を実行することによっ
て表示装置を完成させることができる。
【0179】尚、実施の形態11においては、[工程−
1100]、[工程−1110]、[工程−112
0]、[工程−1140]、[工程−1130]の順に
実行してもよい。即ち、(1)支持体上にカソード電極
を形成する工程と、(2)電子放出部を形成すべきカソ
ード電極の部分の上に、後に形成される開口部の中心部
を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、
開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは
又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るような基部
を形成する工程と、(3)基部(場合によっては、基部
及びカソード電極)の上に炭素系薄膜選択成長領域を形
成する工程と、(4)炭素系薄膜から成る電子放出部を
炭素系薄膜選択成長領域の上に形成する工程と、(5)
全面に絶縁層を形成する工程と、(6)絶縁層上にゲー
ト電極を形成する工程と、(7)底部に電子放出部が露
出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程、か
ら構成することもできる。この場合の上記工程(4)が
完了した時点における構造の模式的な一部断面図を図2
6に示す。
【0180】あるいは又、[工程−1100]、[工程
−1110]、[工程−1130]、[工程−112
0]、[工程−1140]の順に実行してもよい。即
ち、(1)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(2)電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
に、後に形成される開口部の中心部を通る仮想垂直面で
切断したときの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向
かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に
向かって階段状に昇るような基部を形成する工程と、
(3)全面に絶縁層を形成する工程と、(4)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(5)底部に基部(場
合によっては、基部及びカソード電極)が露出した開口
部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、(6)基部
の上に(場合によっては、基部及びカソード電極の上
に)炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程と、(7)
炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択成長領
域の上に形成する工程、から構成することもできる。こ
の場合の上記工程(5)が完了した時点における構造の
模式的な一部端面図を図27の(A)に示す。また、上
記工程(6)を図27の(B)及び図27の(C)に示
す。尚、この工程(6)にあっては、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、最上層(絶縁層12及
びゲート電極13)及び開口部14の側壁面、並びに、
開口部14の底部の電子放出部を形成しないカソード電
極の部分を剥離層132で被覆する(図27の(B)参
照)。次いで、実施の形態8の[工程−810]と同様
にして、全面に、例えばニッケル(Ni)層をスパッタ
リング法にて形成した後、剥離層132を除去すること
によって、開口部14の底部に炭素系薄膜選択成長領域
120を形成することができる(図27の(C)参
照)。
【0181】あるいは又、[工程−1100]、[工程
−1130]、[工程−1110]、[工程−112
0]、[工程−1140]の順に実行してもよい。即
ち、(1)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(2)全面に絶縁層を形成する工程と、(3)絶縁層上
にゲート電極を形成する工程と、(4)底部にカソード
電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する
工程と、(5)電子放出部を形成すべきカソード電極の
部分の上に、開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断し
たときの表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって
単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かっ
て階段状に昇るような基部を形成する工程と、(6)基
部の上に(場合によっては、基部及びカソード電極の上
に)炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程と、(7)
炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択成長領
域の上に形成する工程、から構成することもできる。
尚、上記工程(5)にあっては、実施の形態5の[工程
−510]と同様にして、基部140を形成することが
できる。基部140の平面形状は円形である。また、こ
の工程(6)にあっては、実施の形態1の[工程−13
0]と同様にして、最上層(絶縁層12及びゲート電極
13)及び開口部14の側壁面、並びに、開口部14の
底部の電子放出部を形成しないカソード電極の部分を剥
離層で被覆する。次いで、実施の形態8の[工程−81
0]と同様にして、全面に、例えばニッケル(Ni)層
をスパッタリング法にて形成した後、剥離層を除去する
ことによって、開口部14の底部に炭素系薄膜選択成長
領域120を形成することができる。
【0182】(実施の形態12)実施の形態12は、電
子放出部が炭素系薄膜から構成された本発明の第2の態
様に係る電界放出素子、かかる電界放出素子を組み込ん
だ本発明の第2の態様に係る表示装置、及び、かかる電
界放出素子を製造するための、本発明の第11の態様に
係る電界放出素子の製造方法に関する。実施の形態12
の電界放出素子の模式的な一部端面図を図28の(C)
に示す。尚、実施の形態12の表示装置は、電子放出部
の構造を除き、図14に示したと同様の構造を有する。
また、表示装置を分解した模式的な部分斜視図は、実質
的に図4に示したと同様である。
【0183】実施の形態12においても、電子放出部1
15を構成する炭素系薄膜121は、結晶性を有するグ
ラファイト、具体的には、複数の所謂カーボンナノチュ
ーブから構成されている。そして、電子放出部115と
カソード電極11との間には、電子放出部115を選択
成長させるための炭素系薄膜選択成長領域120が更に
形成されている。ここで、炭素系薄膜選択成長領域12
0は、開口部14の底部に位置するカソード電極11の
部分の上に形成されており、開口部14の中心部を通る
仮想垂直面で開口部14の底部に位置する支持体10の
部分を切断したときの開口部14の底部に位置する支持
体10の部分の表面の描く軌跡は、開口部14の中心部
に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心
部に向かって階段状に昇っている。これらの点を除き、
実施の形態12の電界放出素子あるいは表示装置は、実
施の形態1にて説明した電界放出素子あるいは表示装置
と同様の構造を有しているので、詳細な説明は省略し、
以下、実施の形態12の電界放出素子の製造方法、表示
装置の製造方法を説明する。
【0184】[工程−1200]先ず、実施の形態6の
[工程−600]と同様にして、後に形成される開口部
の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く
軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、あ
るいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るよう
に、電子放出部を形成すべき支持体10の部分の厚さを
加工する。尚、支持体10の厚い部分を支持体突起部1
52で表す。支持体突起部152の平面形状は円形であ
る。
【0185】[工程−1210]その後、実施の形態6
の[工程−610]と同様にして、支持体10上にアル
ミニウム(Al)から成るカソード電極11を形成す
る。尚、ストライプ状のカソード電極11は、図面の紙
面左右方向に延びている。
【0186】[工程−1220]次に、電子放出部を形
成すべきカソード電極11の部分の上に炭素系薄膜選択
成長領域120を形成する。この炭素系薄膜選択成長領
域120の厚さは、実施の形態8と異なり、均一な厚さ
である。具体的には、例えばニッケル(Ni)層を例え
ば表1に例示したスパッタリング法にて全面に形成した
後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によっ
て、ニッケル層を所望の形状にパターニングすること
で、炭素系薄膜選択成長領域120を形成することがで
きる(図28の(A)参照)。炭素系薄膜選択成長領域
120の平面形状は円形である。
【0187】[工程−1230]その後、実施の形態1
の[工程−110]及び[工程−120]と同様にし
て、支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を
形成し、更に、絶縁層12上にアルミニウム(Al)か
ら成るゲート電極13を形成し、底部にカソード電極1
1が露出した開口部14(平面形状は円形)を、ゲート
電極13及び絶縁層12に形成する(図28の(B)参
照)。ストライプ状のゲート電極13は、図面の紙面垂
直方向に延びている。尚、開口部14の底部に炭素系薄
膜選択成長領域120のみが露出し、炭素系薄膜選択成
長領域120が、開口部14の底部から絶縁層12によ
って被覆されたカソード電極11の上にまで延在してい
てもよい。
【0188】[工程−1240]次いで、実施の形態8
の[工程−830]と同様にして、炭素系薄膜121か
ら成る電子放出部115を炭素系薄膜選択成長領域12
0上に形成する。こうして、図28の(C)に示す構造
を有する電子放出部を得ることができる。
【0189】[工程−1250]その後、実施の形態1
の[工程−150]と同様の工程を実行することによっ
て表示装置を完成させることができる。
【0190】尚、実施の形態12においては、[工程−
1200]、[工程−1210]、[工程−122
0]、[工程−1240]、[工程−1230]の順に
実行してもよい。即ち、(1)後に形成される開口部の
中心部を通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌
跡が、開口部の中心部に向かって単調に高くなり、ある
いは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇るよう
に、電子放出部を形成すべき支持体の部分の厚さを加工
する工程と、(2)支持体上にカソード電極を形成する
工程と、(3)電子放出部を形成すべきカソード電極の
部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程と、
(4)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
成長領域の上に形成する工程と、(5)全面に絶縁層を
形成する工程と、(6)絶縁層上にゲート電極を形成す
る工程と、(7)底部に電子放出部が露出した開口部
を、少なくとも絶縁層に形成する工程、から構成するこ
ともできる。この場合の上記工程(4)が完了した時点
における構造の模式的な一部断面図を図29に示す。
【0191】あるいは又、[工程−1200]、[工程
−1210]、[工程−1230]、[工程−122
0]、[工程−1240]の順に実行してもよい。即
ち、(1)後に形成される開口部の中心部を通る仮想垂
直面で切断したときの表面の描く軌跡が、開口部の中心
部に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中
心部に向かって階段状に昇るように、電子放出部を形成
すべき支持体の部分の厚さを加工する工程と、(2)支
持体上にカソード電極を形成する工程と、(3)全面に
絶縁層を形成する工程と、(4)絶縁層上にゲート電極
を形成する工程と、(5)底部にカソード電極が露出し
た開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、
(6)開口部の底部に露出した、電子放出部を形成すべ
きカソード電極の部分の上に炭素系薄膜選択成長領域を
形成する工程と、(7)炭素系薄膜から成る電子放出部
を炭素系薄膜選択成長領域の上に形成する工程、から構
成することもできる。この場合の上記工程(5)が完了
した時点における構造の模式的な一部端面図を図30の
(A)に示す。また、上記工程(6)を図30の(B)
及び図30の(C)に示す。尚、この工程(6)にあっ
ては、実施の形態1の[工程−130]と同様にして、
最上層(絶縁層12及びゲート電極13)及び開口部1
4の側壁面、並びに、開口部14の底部の電子放出部を
形成しないカソード電極の部分を剥離層132で被覆す
る(図30の(B)参照)。次いで、実施の形態8の
[工程−810]と同様にして、全面に、例えばニッケ
ル(Ni)層をスパッタリング法にて形成した後、剥離
層132を除去することによって、開口部14の底部に
炭素系薄膜選択成長領域120を形成することができる
(図30の(C)参照)。
【0192】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施の形態において説明した各種の条件、使用材
料、電界放出素子や表示装置の構造、電子放出部の形状
等は例示であり、適宜変更することができる。場合によ
っては、開口部の底部に露出した階段状のカソード電極
あるいは基部上に平坦な(即ち、厚さが概ね一定の)電
子放出部を形成してもよい。
【0193】また、例えば、図1に示した電界放出素子
において、隆起部11A上に電子放出部15A,15B
を形成した例を、図31の(A)に模式的な一部端面図
で示す。更には、図1に示した電界放出素子において、
隆起部11A上に電子放出部15A,15Bを形成し、
カソード電極11上に電子放出部15Cを形成した例
を、図31の(B)に模式的な一部端面図で示す。図3
1の(B)に示した例においては、開口部の中心部に位
置する電子放出部15Aの形状は王冠(クラウン)状で
あり、開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
形上に配置された電子放出部15B,15Cの形状は連
続した環状(リング状)である。
【0194】本発明の第1の態様あるいは第2の態様に
係る電界放出素子において、ゲート電極13及び絶縁層
12上に更に第2の絶縁層60を設け、第2の絶縁層6
0上に収束電極61を設けてもよい。このような構造を
有する電界放出素子の模式的な一部端面図を図32の
(A)及び図32の(B)に示す。第2の絶縁層60に
は開口部14に連通した第2の開口部62が設けられて
いる。収束電極61の形成は、例えば、実施の形態1に
あっては、[工程−120]において、絶縁層12上に
ストライプ状のゲート電極13を形成した後、第2の絶
縁層60を形成し、次いで、第2の絶縁層60上にパタ
ーニングされた収束電極61を形成した後、収束電極6
1及び第2の絶縁層60に第2の開口部62を設け、更
に、ゲート電極13及び絶縁層12に開口部14を設け
ればよい。他の実施の形態においても、このような工程
と同様の工程で収束電極61を形成することができる。
【0195】尚、収束電極は、このような方法にて形成
するだけでなく、例えば、厚さ数十μmの42%Ni−
Feアロイから成る金属板の両面に、例えばSiO2
ら成る絶縁膜を形成した後、各画素に対応した領域にパ
ンチングやエッチングすることによって開口部を形成す
ることで収束電極を作製することもできる。そして、カ
ソードパネル、金属板、アノードパネルを積み重ね、両
パネルの外周部に枠体を配置し、加熱処理を施すことに
よって、金属板の一方の面に形成された絶縁膜と絶縁層
12とを接着させ、金属板の他方の面に形成された絶縁
膜とアノードパネルとを接着し、これらの部材を一体化
させ、その後、真空封入することで、表示装置を完成さ
せることもできる。
【0196】実施の形態8〜実施の形態12において
は、電子放出部をカーボンナノチューブから構成した
が、電子放出部を形成するためのCVD条件によって
は、電子放出部をカーボンナノファイバーから構成で
き、あるいは又、円錐状の形状を有する電子放出部を形
成することも可能である。また、実施の形態8〜実施の
形態12においては、炭素系薄膜選択成長領域をスパッ
タ法にて形成したが、その他のPVD法やCVD法にて
形成することもできるし、メッキ法にて形成することも
できる。電解メッキの条件を以下の表3に例示する。
尚、陽極としてニッケル板を用いる。
【0197】 [表3] メッキ浴組成:塩化アンモニウム 1重量% ホウ酸 2重量% 硫酸ニッケル 4重量% ドデシル硫酸ナトリウム 0.1重量% メッキ浴温度:50゜C 印加電流 :陽極/ゲート電極間 25mA/dm2 :ゲート電極/カソード電極間 0.5mA/dm2 電位 :陽極の電位VA :10ボルト ゲート電極電位VG : 2ボルト カソード電極電位VC:−5ボルト メッキ時間 :10分
【0198】実施の形態8〜実施の形態12にて説明し
た製造方法にあっては、場合によっては、炭素系薄膜選
択成長領域120の表面が自然酸化され、電子放出部1
15の形成が困難となる場合がある。このような場合に
は、炭素系薄膜選択成長領域120の表面の金属酸化物
(所謂、自然酸化膜)を除去することが望ましい。尚、
炭素系薄膜選択成長領域120の表面の金属酸化物は、
例えば、プラズマ還元処理若しくは洗浄処理によって除
去することができる。
【0199】具体的には、炭素系薄膜選択成長領域12
0を形成した後、炭素系薄膜を形成する前に、炭素系薄
膜選択成長領域120の表面の金属酸化物(自然酸化
膜)を、以下の表4に例示するプラズマ還元処理(マイ
クロ波プラズマ処理)に基づき除去する。あるいは又、
例えば50%フッ酸水溶液と純水の1:49(容積比)
混合液を用いて、露出した炭素系薄膜選択成長領域12
0の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を除去することも
できる。
【0200】[表4] 使用ガス :H2=100SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:600W(13.56MHz) 処理温度 :400゜C
【0201】実施の形態においては、開口部14の平面
形状を専ら円形としたが、開口部の平面形状はこれに限
定するものではなく、例えば矩形とすることもできる。
開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの炭素
系薄膜選択成長領域120の表面の描く軌跡が開口部の
中心部に向かって階段状に昇っているような(具体的に
は、台形の)場合の、即ち、炭素系薄膜選択成長領域1
20の厚さが開口部の中心部に近い部分ほど厚い場合
の、炭素系薄膜選択成長領域120の模式的な平面図を
図33の(A)に示し、図33の(A)の矢印B−Bに
沿った模式的な断面図を図33の(B)に示す。尚、こ
のような形状は、他の実施の形態に対しても適用するこ
とができる。
【0202】あるいは又、電界放出素子を、支持体10
上に配設された絶縁材料から成る帯状のゲート電極支持
部112、支持体10上に形成されたカソード電極1
1、複数の開口部114が形成された帯状材料113A
から成るゲート電極113、並びに、カソード電極11
上に形成された電子放出部15A,15B(あるいは電
子放出部115)から構成する。そして、ゲート電極支
持部112の頂面に接するように、且つ、電子放出部1
5A,15B(あるいは電子放出部115)の上方に開
口部114が位置するように帯状材料113Aが張架さ
れている構造とすることもできる。電子放出部15A,
15B(あるいは電子放出部115)は、実施の形態1
〜実施の形態12に基づき形成することができる。
【0203】帯状材料113Aは、ゲート電極支持部1
12の頂面に、熱硬化性接着剤(例えばエポキシ系接着
剤)にて固定されている。実施の形態8の電界放出素子
に対してこのような構造を適用した場合の模式的な一部
断面図を図34の(A)に示し、カソード電極11、帯
状材料113A及びゲート電極113、並びに、ゲート
電極支持部112の模式的な配置図を図34の(B)に
示す。このような電界放出素子は、例えば、以下に説明
する方法にて製造することができる。尚、実施の形態8
における電子放出部115を例にとり、以下、説明する
が、実施の形態1〜実施の形態7にて説明した電子放出
部15A,15B、あるいは、実施の形態9〜実施の形
態12にて説明した電子放出部115に対しても適用す
ることができる。
【0204】即ち、支持体10上にゲート電極支持部1
12を、例えば、サンドブラスト法に基づき形成する。
あるいは又、ゲート電極支持部112を、例えば、CV
D法とエッチング法の組合せに基づき形成してもよい。
その後、支持体10上に、例えば、炭素系薄膜選択成長
領域120及び電子放出部115を形成する。具体的に
は、実施の形態8(あるいは実施の形態1〜実施の形態
7、実施の形態9〜実施の形態12)にて説明したと同
様の方法を実行すればよい。カソード電極11はストラ
イプ状であり、ゲート電極支持部112とゲート電極支
持部112との間に位置する支持体10の部分に形成さ
れる。その後、複数の開口部114が形成されたストラ
イプ状の帯状材料113Aを、複数の開口部114が電
子放出部115の上方に位置するように、ゲート電極支
持部112によって支持された状態に配設し、以て、ス
トライプ状の帯状材料113Aから構成され、複数の開
口部114を有するゲート電極113を電子放出部11
5の上方に位置させる。ストライプ状の帯状材料113
Aを、ゲート電極支持部112の頂面に、熱硬化性接着
剤(例えばエポキシ系接着剤)にて固定することができ
る。尚、ストライプ状のカソード電極11の射影像と、
ストライプ状の帯状材料113Aの射影像は、直交す
る。
【0205】尚、図35に、支持体10の端部近傍の模
式的な一部断面図を示すように、ストライプ状の帯状材
料113Aの両端部が、支持体10の周辺部に固定され
ている構造とすることもできる。より具体的には、例え
ば、支持体10の周辺部に突起部117を予め形成して
おき、この突起部117の頂面に帯状材料113Aを構
成する材料と同じ材料の薄膜118を形成しておく。そ
して、ストライプ状の帯状材料113Aを張架した状態
で、かかる薄膜118に、例えばレーザを用いて溶接す
る。尚、突起部117は、例えば、ゲート電極支持部の
形成と同時に形成することができる。
【0206】開口部114の平面形状は円形に限定され
ない。帯状材料113Aに設けられた開口部114の形
状の変形例を図36の(A)、(B)、(C)及び
(D)に例示する。
【0207】アノードパネルAPの製造方法の一例を、
以下、図37を参照して説明する。
【0208】先ず、発光性結晶粒子組成物を調製する。
そのために、例えば、純水に分散剤を分散させ、ホモミ
キサーを用いて3000rpmにて1分間、撹拌を行
う。次に、発光性結晶粒子を分散剤が分散した純水中に
投入し、ホモミキサーを用いて5000rpmにて5分
間、撹拌を行う。その後、例えば、ポリビニルアルコー
ル及び重クロム酸アンモニウムを添加して、十分に撹拌
し、濾過する。
【0209】アノードパネルAPの製造においては、例
えばガラスから成る基板20上の全面に感光性被膜70
を形成(塗布)する。そして、露光光源(図示せず)か
ら射出され、マスク73に設けられた孔部74を通過し
た紫外線によって、基板20上に形成された感光性被膜
70を露光して感光領域71を形成する(図37の
(A)参照)。その後、感光性被膜70を現像して選択
的に除去し、感光性被膜の残部(露光、現像後の感光性
被膜)72を基板20上に残す(図37の(B)参
照)。次に、全面にカーボン剤(カーボンスラリー)を
塗布し、乾燥、焼成した後、リフトオフ法にて感光性被
膜の残部72及びその上のカーボン剤を除去することに
よって、露出した基板20上にカーボン剤から成るブラ
ックマトリックス22を形成し、併せて、感光性被膜の
残部72を除去する(図37の(C)参照)。その後、
露出した基板20上に、赤、緑、青の各蛍光体層21を
形成する(図37の(D)参照)。具体的には、各発光
性結晶粒子(蛍光体粒子)から調製された発光性結晶粒
子組成物を使用し、例えば、赤色の感光性の発光性結晶
粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、
現像し、次いで、緑色の感光性の発光性結晶粒子組成物
(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像し、更
に、青色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラ
リー)を全面に塗布し、露光、現像すればよい。その
後、蛍光体層21及びブラックマトリックス23上にス
パッタ法にて厚さ約0.07μmのアルミニウム薄膜か
ら成るアノード電極22を形成する。尚、スクリーン印
刷法等により各蛍光体層21を形成することもできる。
【0210】ゲート電極を、有効領域を1枚のシート状
の導電材料(開口部を有する)で被覆した形式のゲート
電極とすることもできる。この場合には、カソード電極
の形状を、例えば、1画素に対応した矩形形状とする。
そして、ゲート電極に正の電圧(例えば160ボルト)
を印加する。更には、各画素を構成するカソード電極と
カソード電極制御回路との間に、例えば、TFTから成
るスイッチング素子を設け、かかるスイッチング素子の
作動によって、各画素を構成するカソード電極への印加
状態を制御し、画素の発光状態を制御する。
【0211】あるいは又、カソード電極を、有効領域を
1枚のシート状の導電材料で被覆した形式のカソード電
極とすることもできる。この場合には、1枚のシート状
の導電材料の所定の部分に、電界放出素子から成り、各
画素を構成する電子放出領域を形成しておく。そして、
カソード電極に電圧(例えば0ボルト)を印加する。更
には、例えば、1画素に対応する矩形形状のゲート電極
とゲート電極制御回路との間に、例えば、TFTから成
るスイッチング素子を設け、かかるスイッチング素子の
作動によって、各画素を構成する電子放出部への電界の
加わる状態を制御し、画素の発光状態を制御する。
【0212】
【発明の効果】本発明においては、各電子放出部の電子
放出端部の高さが、開口部の中心部に近い位置に配置さ
れた電子放出部ほど高くなっているが故に、あるいは
又、開口部の中心部を通る仮想垂直面で電子放出部を切
断したときの電子放出端部の描く軌跡が、開口部の中心
部に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中
心部に向かって階段状に昇っているので、電子放出部が
開口部の底部のどの位置に位置するかに拘わらず、電子
放出部からの放出電子電流値を概ね一定とすることが可
能となる結果、表示画面に、例えば、ちらつきが無くな
り、安定した高品質の表示画面が得られる。また、本発
明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子あるいは
冷陰極電界電子放出表示装置、これらの製造方法にあっ
ては、複数の電子放出部が形成されているので、冷陰極
電界電子放出素子からの放出電子電流密度を高くするこ
とができる。また、本発明の第2の態様に係る冷陰極電
界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置、
これらの製造方法にあっては、電子放出部を炭素系薄膜
から構成しているので、極めて効率良く、電子放出部か
ら電子を放出することができる。しかも、表示装置の大
型化に比較的容易に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素子
の模式的な一部端面図、及び、模式的な部分的平面図で
ある。
【図2】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素子
の一部を切り欠いた模式的な斜視図である。
【図3】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置の模式的な一部端面図である。
【図4】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置を分解した模式的な部分斜視図である。
【図5】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素子
の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図6】図5に引き続き、発明の実施の形態1の冷陰極
電界電子放出素子の製造方法を説明するための、支持体
等の模式的な一部端面図である。
【図7】発明の実施の形態2の冷陰極電界電子放出素子
の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図8】発明の実施の形態3の冷陰極電界電子放出素子
の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図9】発明の実施の形態4の冷陰極電界電子放出素子
の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図10】発明の実施の形態5の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一
部端面図である。
【図11】発明の実施の形態6の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一
部端面図である。
【図12】発明の実施の形態7の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一
部端面図である。
【図13】図12に引き続き、発明の実施の形態7の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための、支
持体等の模式的な一部端面図である。
【図14】発明の実施の形態8の冷陰極電界電子放出表
示装置の模式的な一部端面図である。
【図15】発明の実施の形態8の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一
部端面図である。
【図16】発明の実施の形態8の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法の変形例を説明するための、支持体等の模
式的な一部断面図である。
【図17】発明の実施の形態9の冷陰極電界電子放出表
示装置の模式的な一部端面図である。
【図18】発明の実施の形態9の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な一
部端面図である。
【図19】発明の実施の形態9の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法の変形例を説明するための、支持体等の模
式的な一部断面図である。
【図20】発明の実施の形態9の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法の別の変形例を説明するための、支持体等
の模式的な一部端面図である。
【図21】発明の実施の形態9の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法の更に別の変形例を説明するための、支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図22】発明の実施の形態10の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な
一部端面図である。
【図23】発明の実施の形態10の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法の変形例を説明するための、支持体等の
模式的な一部断面図である。
【図24】発明の実施の形態10の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法の別の変形例を説明するための、支持体
等の模式的な一部端面図である。
【図25】発明の実施の形態11の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な
一部端面図である。
【図26】発明の実施の形態11の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法の変形例を説明するための、支持体等の
模式的な一部断面図である。
【図27】発明の実施の形態11の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法の別の変形例を説明するための、支持体
等の模式的な一部端面図である。
【図28】発明の実施の形態12の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法を説明するための、支持体等の模式的な
一部端面図である。
【図29】発明の実施の形態12の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法の変形例を説明するための、支持体等の
模式的な一部断面図である。
【図30】発明の実施の形態12の冷陰極電界電子放出
素子の製造方法の別の変形例を説明するための、支持体
等の模式的な一部端面図である。
【図31】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素
子の変形例の模式的な一部端面図である。
【図32】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素
子の変形例の模式的な一部端面図である。
【図33】平面形状が矩形の開口部の模式的な平面図、
及び、模式的な断面図である、
【図34】冷陰極電界電子放出素子の変形例の模式的な
一部断面図、及び、ゲート電極等の模式的な配置図であ
る。
【図35】図34に示した変形例における冷陰極電界電
子放出素子の模式的な一部断面図である。
【図36】図34に示した変形例におけるゲート電極の
有する複数の開口部を示す模式的な平面図である。
【図37】本発明の冷陰極電界電子放出表示装置におけ
るアノードパネルの製造方法を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
【図38】冷陰極電界電子放出素子に設けられた開口部
内に形成される電界を模式的に示す図である。
【図39】スピント型冷陰極電界電子放出素子を組み込
んだ従来の一般的な表示装置の構成例を示す模式図であ
る。
【図40】従来のスピント型冷陰極電界電子放出素子の
製造方法を示す工程図である。
【図41】図40に引き続き、従来のスピント型冷陰極
電界電子放出素子の製造方法を示す工程図である。
【図42】従来の平面型の冷陰極電界電子放出素子の模
式的な一部端面図である。
【符号の説明】
10・・・支持体、11・・・カソード電極、11A・
・・隆起部、11’・・・カソード電極用導電材料層、
12・・・絶縁層、13・・・ゲート電極、14・・・
開口部、15A,15B,15C,115・・・電子放
出部、15a,15b・・・電子放出部の電子放出端
部、20・・・基板、21・・・蛍光体層、22・・・
アノード電極、31,34,41,42,51・・・マ
スク層、32,132・・剥離層、32’・・・フォト
レジスト層、33・・・電子放出部形成層、40,14
0・・・基部、40’・・・基部形成材料層、52,1
52・・・支持体突起部、60・・・第2の絶縁層、6
1・・・収束電極、62・・・第2の開口部、120・
・・炭素系薄膜選択成長領域、121・・・炭素系薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦園 丈展 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C036 EE02 EE04 EE14 EF01 EF06 EF09 EG12 EH04 EH11

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)支持体上に形成されたカソード電
    極、 (B)支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、 (C)絶縁層上に形成されたゲート電極、 (D)ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部、並び
    に、 (E)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された複数の電子放出部、を有する冷陰極電界電
    子放出素子であって、 複数の電子放出部は、開口部の中心部を中心とした同心
    の開口部相似図形上に配置され、 各電子放出部の電子放出端部の高さは、開口部の中心部
    に近い位置に配置された電子放出部ほど高いことを特徴
    とする冷陰極電界電子放出素子。
  2. 【請求項2】開口部の底部に位置するカソード電極の部
    分の厚さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚いことを
    特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  3. 【請求項3】開口部の底部に位置するカソード電極の部
    分の上、又は、開口部の底部に位置するカソード電極の
    部分と支持体との間に形成された基部を更に有し、 基部の厚さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚く、 複数の電子放出部は、開口部の底部に位置する基部上、
    又は、カソード電極の部分の上に形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  4. 【請求項4】開口部の底部に位置する支持体の部分の厚
    さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚いことを特徴と
    する請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  5. 【請求項5】絶縁層及びゲート電極上に形成された第2
    の絶縁層、並びに、第2の絶縁層上に形成された収束電
    極を更に有し、 少なくとも第2の絶縁層には、開口部に連通した第2の
    開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の冷陰極電界電子放出素子。
  6. 【請求項6】電子放出素子は、電子照射面に対向して配
    置され、 各電子放出部は、長軸と短軸とを有する複数の導電性粒
    子から成り、 導電性粒子の長軸は、電子照射面と交叉する方向に配さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界
    電子放出素子。
  7. 【請求項7】導電性粒子は炭素系材料から成ることを特
    徴とする請求項6に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  8. 【請求項8】(A)支持体上に形成されたカソード電
    極、 (B)支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、 (C)絶縁層上に形成されたゲート電極、 (D)ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部、並び
    に、 (E)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    若しくはその上方に形成された炭素系薄膜選択成長領域
    の上に形成された電子放出部、を有する冷陰極電界電子
    放出素子であって、 電子放出部は炭素系薄膜から成り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で電子放出部を切断し
    たときの電子放出端部の描く軌跡は、開口部の中心部に
    向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部
    に向かって階段状に昇っていることを特徴とする冷陰極
    電界電子放出素子。
  9. 【請求項9】炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底部
    に位置するカソード電極の部分の上に形成されており、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で炭素系薄膜選択成長
    領域を切断したときの炭素系薄膜選択成長領域の表面の
    描く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調に高くな
    り、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇
    っていることを特徴とする請求項8に記載の冷陰極電界
    電子放出素子。
  10. 【請求項10】炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底
    部に位置するカソード電極の部分の上に形成されてお
    り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で開口部の底部に位置
    するカソード電極の部分を切断したときの開口部の底部
    に位置するカソード電極の部分の表面の描く軌跡は、開
    口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは又、
    開口部の中心部に向かって階段状に昇っていることを特
    徴とする請求項8に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  11. 【請求項11】開口部の底部に位置するカソード電極の
    部分の上、又は、開口部の底部に位置するカソード電極
    の部分と支持体との間に形成された基部を更に有し、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で基部を切断したとき
    の基部の表面の描く軌跡は、開口部の中心部に向かって
    単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かっ
    て階段状に昇っており、 炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底部に位置する基
    部上、又は、カソード電極の部分の上に形成されている
    ことを特徴とする請求項8に記載の冷陰極電界電子放出
    素子。
  12. 【請求項12】炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底
    部に位置するカソード電極の部分の上に形成されてお
    り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で開口部の底部に位置
    する支持体の部分を切断したときの開口部の底部に位置
    する支持体の部分の表面の描く軌跡は、開口部の中心部
    に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心
    部に向かって階段状に昇っていることを特徴とする請求
    項8に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  13. 【請求項13】複数の画素から構成され、 各画素は、複数の冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電
    界電子放出素子に対向して基板上に設けられたアノード
    電極及び蛍光体層から構成され、 各冷陰極電界電子放出素子は、 (A)支持体上に形成されたカソード電極、 (B)支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、 (C)絶縁層上に形成されたゲート電極、 (D)ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部、並び
    に、 (E)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された複数の電子放出部、を有し、 複数の電子放出部は、開口部の中心部を中心とした同心
    の開口部相似図形上に配置され、 各電子放出部の電子放出端部の高さは、開口部の中心部
    に近い位置に配置された電子放出部ほど高いことを特徴
    とする冷陰極電界電子放出表示装置。
  14. 【請求項14】開口部の底部に位置するカソード電極の
    部分の厚さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚いこと
    を特徴とする請求項13に記載の冷陰極電界電子放出表
    示装置。
  15. 【請求項15】開口部の底部に位置するカソード電極の
    部分の上、又は、開口部の底部に位置するカソード電極
    の部分と支持体との間に形成された基部を更に有し、 基部の厚さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚く、 複数の電子放出部は、開口部の底部に位置する基部上、
    又は、カソード電極の部分の上に形成されていることを
    特徴とする請求項13に記載の冷陰極電界電子放出表示
    装置。
  16. 【請求項16】開口部の底部に位置する支持体の部分の
    厚さは、開口部の中心部に近い部分ほど厚いことを特徴
    とする請求項13に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置。
  17. 【請求項17】絶縁層及びゲート電極上に形成された第
    2の絶縁層、並びに、第2の絶縁層上に形成された収束
    電極を更に有し、 少なくとも第2の絶縁層には、開口部に連通した第2の
    開口部が形成されていることを特徴とする請求項13に
    記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  18. 【請求項18】電子放出素子は、アノード電極に対向し
    て配置され、 各電子放出部は、長軸と短軸とを有する複数の導電性粒
    子から成り、 導電性粒子の長軸は、アノード電極と交叉する方向に配
    されていることを特徴とする請求項13に記載の冷陰極
    電界電子放出表示装置。
  19. 【請求項19】導電性粒子は炭素系材料から成ることを
    特徴とする請求項18に記載の冷陰極電界電子放出表示
    装置。
  20. 【請求項20】複数の画素から構成され、 各画素は、複数の冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電
    界電子放出素子に対向して基板上に設けられたアノード
    電極及び蛍光体層から構成され、 各冷陰極電界電子放出素子は、 (A)支持体上に形成されたカソード電極、 (B)支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、 (C)絶縁層上に形成されたゲート電極、 (D)ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部、並び
    に、 (E)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    若しくはその上方に形成された炭素系薄膜選択成長領域
    の上に形成された電子放出部、を有し、 電子放出部は炭素系薄膜から成り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で電子放出部を切断し
    たときの電子放出端部の描く軌跡は、開口部の中心部に
    向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部
    に向かって階段状に昇っていることを特徴とする冷陰極
    電界電子放出表示装置。
  21. 【請求項21】炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底
    部に位置するカソード電極の部分の上に形成されてお
    り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で炭素系薄膜選択成長
    領域を切断したときの炭素系薄膜選択成長領域の表面の
    描く軌跡は、開口部の中心部に向かって単調に高くな
    り、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状に昇
    っていることを特徴とする請求項20に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置。
  22. 【請求項22】炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底
    部に位置するカソード電極の部分の上に形成されてお
    り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で開口部の底部に位置
    するカソード電極の部分を切断したときの開口部の底部
    に位置するカソード電極の部分の表面の描く軌跡は、開
    口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは又、
    開口部の中心部に向かって階段状に昇っていることを特
    徴とする請求項20に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置。
  23. 【請求項23】開口部の底部に位置するカソード電極の
    部分の上、又は、開口部の底部に位置するカソード電極
    の部分と支持体との間に形成された基部を更に有し、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で基部を切断したとき
    の基部の表面の描く軌跡は、開口部の中心部に向かって
    単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かっ
    て階段状に昇っており、 炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底部に位置する基
    部上、又は、カソード電極の部分の上に形成されている
    ことを特徴とする請求項20に記載の冷陰極電界電子放
    出表示装置。
  24. 【請求項24】炭素系薄膜選択成長領域は、開口部の底
    部に位置するカソード電極の部分の上に形成されてお
    り、 開口部の中心部を通る仮想垂直面で開口部の底部に位置
    する支持体の部分を切断したときの開口部の底部に位置
    する支持体の部分の表面の描く軌跡は、開口部の中心部
    に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の中心
    部に向かって階段状に昇っていることを特徴とする請求
    項20に記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  25. 【請求項25】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (e)開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
    形上に配置されるように、複数の電子放出部をカソード
    電極上に形成する工程、を備え、 前記工程(a)において、工程(d)にて開口部を形成
    する部分に対応するカソード電極の部分の厚さを、開口
    部の中心部に近い部分ほど厚くし、 工程(e)を工程(d)の後に実行し、あるいは又、工
    程(e)を工程(a)の後に実行することを特徴とする
    冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  26. 【請求項26】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なく
    とも絶縁層に形成する工程と、 (e)開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
    形上に配置されるように、複数の電子放出部を開口部の
    底部に露出したカソード電極上に形成する工程、から成
    り、 前記工程(d)の後、開口部の底部に露出したカソード
    電極の部分の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚
    くすることを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造
    方法。
  27. 【請求項27】(a)支持体上に基部を形成する工程
    と、 (b)支持体及び基部上にカソード電極を形成する工程
    と、 (c)全面に絶縁層を形成する工程と、 (d)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (e)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (f)開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
    形上に配置されるように、複数の電子放出部をカソード
    電極上に形成する工程、を備え、 前記工程(a)において、工程(e)にて開口部を形成
    する部分に対応する支持体上に基部を形成し、且つ、基
    部の厚さを、開口部の中心部に近い部分ほど厚くし、 工程(f)を工程(e)の後に実行し、あるいは又、工
    程(f)を工程(b)の後に実行することを特徴とする
    冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  28. 【請求項28】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)カソード電極上に基部を形成する工程と、 (c)全面に絶縁層を形成する工程と、 (d)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (e)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (f)開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
    形上に配置されるように、複数の電子放出部を基部上に
    形成する工程、を備え、 前記工程(b)において、工程(e)にて開口部を形成
    する部分に対応するカソード電極の部分の上に基部を形
    成し、且つ、基部の厚さを、開口部の中心部に近い部分
    ほど厚くし、 工程(f)を工程(e)の後に実行し、あるいは又、工
    程(f)を工程(b)の後に実行することを特徴とする
    冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  29. 【請求項29】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なく
    とも絶縁層に形成する工程と、 (e)開口部の底部に露出したカソード電極上に基部を
    形成する工程と、 (f)開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
    形上に配置されるように、複数の電子放出部を開口部の
    底部に形成された基部上に形成する工程、から成り、 前記工程(e)において、基部の厚さを、開口部の中心
    部に近い部分ほど厚くすることを特徴とする冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  30. 【請求項30】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (e)開口部の中心部を中心とした同心の開口部相似図
    形上に配置されるように、複数の電子放出部をカソード
    電極上に形成する工程、を備え、 前記工程(a)に先立ち、工程(d)にて開口部を形成
    する部分に対応する支持体の部分の厚さを、開口部の中
    心部に近い部分ほど厚くし、 工程(e)を工程(d)の後に実行し、あるいは又、工
    程(e)を工程(a)の後に実行することを特徴とする
    冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  31. 【請求項31】絶縁層上にゲート電極を形成した後、絶
    縁層及びゲート電極上に第2の絶縁層を形成し、次い
    で、第2の絶縁層上に収束電極を形成する工程を含み、 少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程においては、
    少なくとも第2の絶縁層に第2の開口部を形成し、更
    に、第2の開口部に連通する開口部を少なくとも絶縁層
    に形成することを特徴とする請求項25乃至請求項30
    のいずれか1項に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造
    方法。
  32. 【請求項32】最上層及び開口部の側壁面、並びに、開
    口部の底部の電子放出部を形成しない領域を剥離層で被
    覆した後、全面に電子放出部形成層を形成し、次いで、
    剥離層を、剥離層上の電子放出部形成層の部分と共に除
    去することによって、電子放出部を開口部の底部に形成
    することを特徴とする請求項25乃至請求項30のいず
    れか1項に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  33. 【請求項33】各電子放出部は、長軸と短軸とを有する
    複数の導電性粒子から成ることを特徴とする請求項25
    乃至請求項30のいずれか1項に記載の冷陰極電界電子
    放出素子の製造方法。
  34. 【請求項34】導電性粒子は炭素系材料から成ることを
    特徴とする請求項33に記載の冷陰極電界電子放出素子
    の製造方法。
  35. 【請求項35】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (e)電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
    に、開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの
    表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高
    くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状
    に昇るような炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程、
    及び、 (f)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
    成長領域の上に形成する工程、を更に備え、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行するか、あるいは又、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、工程(f)を工
    程(d)の後に実行するか、あるいは又、 工程(e)を工程(d)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行することを特徴とする冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  36. 【請求項36】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (e)開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したとき
    の表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に
    高くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段
    状に昇るように、電子放出部を形成すべきカソード電極
    の部分を加工する工程、 (f)電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
    に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程、及び、 (g)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
    成長領域の上に形成する工程、を更に備え、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行し、その後、工程(g)を実行するか、あ
    るいは又、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行し、工程(g)を工程(d)の後に実行す
    るか、あるいは又、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、工程(f)を工
    程(d)の後に実行し、その後、工程(g)を実行する
    か、あるいは又、 工程(e)を工程(d)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行し、次いで、工程(g)を実行することを
    特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  37. 【請求項37】(a)電子放出部を形成すべき支持体の
    部分の上に、後に形成される開口部の中心部を通る仮想
    垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、開口部の中
    心部に向かって単調に高くなり、あるいは又、開口部の
    中心部に向かって階段状に昇るような基部を形成する工
    程と、 (b)支持体及び基部上にカソード電極を形成する工程
    と、 (c)全面に絶縁層を形成する工程と、 (d)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (e)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (f)基部の上のカソード電極の部分の上に炭素系薄膜
    選択成長領域を形成する工程、及び、 (g)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
    成長領域の上に形成する工程、を更に備え、 工程(f)を工程(b)の後に実行し、その後、工程
    (g)を実行するか、あるいは又、 工程(f)を工程(b)の後に実行し、工程(g)を工
    程(e)の後に実行するか、あるいは又、 工程(f)を工程(e)の後に実行し、その後、工程
    (g)を実行することを特徴とする冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  38. 【請求項38】(a)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (b)全面に絶縁層を形成する工程と、 (c)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (d)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 (e)電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
    に、開口部の中心部を通る仮想垂直面で切断したときの
    表面の描く軌跡が、開口部の中心部に向かって単調に高
    くなり、あるいは又、開口部の中心部に向かって階段状
    に昇るような基部を形成する工程、 (f)基部の上に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工
    程、及び、 (g)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
    成長領域の上に形成する工程、を更に備え、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行し、次いで、工程(g)を実行するか、あ
    るいは又、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行し、工程(g)を工程(d)の後に実行す
    るか、あるいは又、 工程(e)を工程(a)の後に実行し、工程(f)を工
    程(d)の後に実行し、その後、工程(g)を実行する
    か、あるいは又、 工程(e)を工程(d)の後に実行し、その後、工程
    (f)を実行し、次いで、工程(g)を実行することを
    特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  39. 【請求項39】(a)後に形成される開口部の中心部を
    通る仮想垂直面で切断したときの表面の描く軌跡が、開
    口部の中心部に向かって単調に高くなり、あるいは又、
    開口部の中心部に向かって階段状に昇るように、電子放
    出部を形成すべき支持体の部分の厚さを加工する工程
    と、 (b)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (c)全面に絶縁層を形成する工程と、 (d)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、 (e)少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程、を備
    え、 更に、 (f)電子放出部を形成すべきカソード電極の部分の上
    に炭素系薄膜選択成長領域を形成する工程、及び、 (g)炭素系薄膜から成る電子放出部を炭素系薄膜選択
    成長領域の上に形成する工程、を更に備え、 工程(f)を工程(b)の後に実行し、その後、工程
    (g)を実行するか、あるいは又、 工程(f)を工程(b)の後に実行し、工程(g)を工
    程(e)の後に実行するか、あるいは又、 工程(f)を工程(e)の後に実行し、その後、工程
    (g)を実行することを特徴とする冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  40. 【請求項40】絶縁層上にゲート電極を形成した後、絶
    縁層及びゲート電極上に第2の絶縁層を形成し、次い
    で、第2の絶縁層上に収束電極を形成する工程を含み、 少なくとも絶縁層に開口部を形成する工程においては、
    少なくとも第2の絶縁層に第2の開口部を形成し、更
    に、第2の開口部に連通する開口部を少なくとも絶縁層
    に形成することを特徴とする請求項35乃至請求項39
    のいずれか1項に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造
    方法。
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