JP4010077B2 - 冷陰極電界電子放出素子の製造方法及び冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、かかる冷陰極電界電子放出素子を組み込んだ冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空中に置かれた金属や半導体等に或る閾値以上の強さの電界を与えると、金属や半導体等の表面のエネルギー障壁が低下するために、トンネル効果によってこのエネルギー障壁を乗り越えることが可能な電子が増大し、常温でも真空中に電子が放出されるようになる。かかる原理に基づく電子放出を、冷陰極電界電子放出、あるいは単に電界放出(フィールド・エミッション)と称する。近年、この電界放出の原理を画像表示に応用した平面型の冷陰極電界電子放出表示装置、所謂フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)が提案されており、高輝度、低消費電力等の長所を有することから、従来の陰極線管(CRT)に代わる画像表示装置として期待されている。
【0003】
冷陰極電界電子放出表示装置(以下、単に、表示装置と称する場合がある)は、一般に、2次元マトリクス状に配列された各画素に対応して電子放出領域を有するカソード・パネルと、電子放出領域から放出された電子との衝突により励起されて発光する蛍光体層を有するアノード・パネルとが、高真空層を介して対向配置された構成を有する。カソード・パネル上の各電子放出領域においては、通常、複数の電子放出電極が形成され、更に、電子放出電極から電子を引き出すためのゲート電極も形成されている。この電子放出電極とゲート電極を有する部分が冷陰極電界電子放出素子であり、以下、単に電界放出素子と称する。
【0004】
かかる表示装置の構成において、低い駆動電圧で大きな放出電子電流を得るためには、例えば、電界放出素子を構成する電子放出電極の先端形状を鋭く尖らせた形状とすること、個々の電子放出電極を微細化して、1画素に対応する電子放出領域内における電子放出電極の存在密度を高めること、電子放出電極の先端とゲート電極との距離を短縮することが必要である。従って、これらを実現するために、従来より様々な構成を有する電界放出素子が提案されている。
【0005】
かかる従来の電界放出素子の代表例の1つとして、電子放出電極を円錐形の導電体で構成した、所謂スピント(Spindt)型電界放出素子(以下、スピント型素子と称する)が知られている。スピント型素子の製造方法の概要を、以下、図9及び図10を参照して説明する。この製造方法は、基本的には、円錐形の電子放出電極55を金属材料の垂直蒸着により形成する方法である。即ち、開口部54に対して蒸着粒子は垂直に入射するが、開口部54の開口端部に形成されるオーバーハング状の堆積物による遮蔽効果を利用して、開口部54の底部に到達する蒸着粒子の量を漸減させ、円錐形の堆積物から成る電子放出電極55を自己整合的に形成する。ここでは、不要なオーバーハング状の堆積物の除去を容易とするために、ゲート電極53上に剥離層56を予め形成しておく方法について説明する。
【0006】
[工程−10]
先ず、図9の(A)に示すように、例えばガラス基板から成る支持体50上にニオブ(Nb)から成るカソード電極51を形成した後、その上にSiO2から成る絶縁層52、導電材料から成るゲート電極53を順次製膜し、次に、このゲート電極53と絶縁層52をパターニングすることにより開口部54を形成する。このパターニングは、通常のフォトリソグラフィによるレジストマスク(図示せず)の形成と、このレジストマスクを介したドライエッチングにより行われる。
【0007】
[工程−20]
次に、図9の(B)に示すように、支持体50に対してアルミニウムを斜め蒸着することにより、剥離層56を形成する。このとき、支持体50の法線に対する蒸着粒子の入射角を十分に大きく選択することにより、開口部54の底部にアルミニウムを殆ど堆積させることなく、ゲート電極53の上に剥離層56を形成することができる。この剥離層56は、開口部54の開口端部から庇状に張り出しており、これにより開口部54が実質的に縮径される。
【0008】
[工程−30]
次に、全面に例えばモリブデン(Mo)を垂直蒸着する。このとき、図10の(A)に示すように、剥離層56上でオーバーハング形状を有する導電材料層55Aが成長するに伴い、開口部54の実質的な直径が次第に縮小されるので、開口部54の底部において堆積に寄与する蒸着粒子は、次第に開口部54の中央付近を通過するものに限られるようになる。この結果、開口部54の底部には円錐形の堆積物が形成され、この円錐形の堆積物が電子放出電極55となる。
【0009】
[工程−40]
その後、図10の(B)に示すように、電気化学的プロセス及び湿式プロセスによって剥離層56をゲート電極53の表面から剥離し、ゲート電極53の上方の導電材料層55Aを選択的に除去する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図10の(B)に示した構造を有する電界放出素子の電子放出特性は、開口部54の上端部を成すゲート電極53の縁部53Aから電子放出電極55の先端部までの距離に大きく依存する。この距離は通常、サブミクロンのオーダーであり、開口部54の形状の加工精度や直径の寸法精度、[工程−30]において製膜される導電材料層55Aの膜厚精度、更にはその下地となる剥離層56の形状精度に大きく依存する。しかしながら、実際に大面積の支持体全体に亙って均一な膜厚を有する導電材料層55Aを垂直蒸着により形成したり、均一な寸法の庇形状を有する剥離層56を斜め蒸着により形成することは、極めて困難であり、何らかの面内ばらつきやロット間ばらつきは避けられない。このばらつきにより、表示装置の画像表示特性、例えば画像の明るさにばらつきが生じる。しかも、大型の蒸着装置が必要とされること、スループットが低下すること、大面積に亙って形成された剥離層56を除去する際に、その残渣がカソード・パネルを汚染する原因となり、表示装置の製造歩留まりを低下させること、といった問題もある。
【0011】
そこで、本発明は、電子放出効率の高い電子放出電極を均一、且つ、容易に形成可能な冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、かかる冷陰極電界電子放出素子を組み込んだ冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出素子と略す)の製造方法は、
(イ)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(ロ)カソード電極上を含む支持体上に絶縁層を形成する工程と、
(ハ)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、
(ニ)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、
(ホ)カソード電極とゲート電極との間に電位差を与えた状態で、開口部の上方から帯電した粉体を供給してカソード電極上に該粉体を堆積させ、以て、該粉体から成り、開口部内の電界強度分布を反映した略錐状の形状を有する電子放出電極を形成する工程、
から成ることを特徴とする。
【0013】
また、上記の目的を達成するための本発明の冷陰極電界電子放出表示装置(以下、表示装置と略す)の製造方法は、上述の電界放出素子を組み込んだ表示装置の製造方法である。即ち、アノード電極及び蛍光体層が形成された基板と、電界放出素子が形成された支持体とを、該蛍光体層と該電界放出素子とが対向するように配置し、該基板と該支持体とを周縁部において接着する表示装置の製造方法であって、
各電界放出素子は、
(イ)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(ロ)カソード電極上を含む支持体上に絶縁層を形成する工程と、
(ハ)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、
(ニ)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、
(ホ)カソード電極とゲート電極との間に電位差を与えた状態で、開口部の上方から帯電した粉体を供給してカソード電極上に該粉体を堆積させ、以て、該粉体から成り、開口部内の電界強度分布を反映した略錐状の形状を有する電子放出電極を形成する工程、
を経て製造されることを特徴とする。
【0014】
本発明の電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法(以下、本発明と総称する場合がある)において、帯電した粉体の極性は、工程(ホ)におけるゲート電極の極性と同一であり、工程(ホ)におけるカソード電極の極性と逆とすることができる。このように極性を選択することにより、粉体のゲート電極表面への付着は電気的斥力によって防止され、粉体のカソード電極への付着が電気的吸引力によって促進される。従って、可能な極性の組合せとしては、
(1)粉体/ゲート電極/カソード電極=負/負/正、又は、
(2)粉体/ゲート電極/カソード電極=正/正/負、
の2通りがある。但し、上記(1)の組合せにおいて、ゲート電極の極性のカソード電極の極性は、電界放出素子あるいは表示装置の実稼働時の極性とは逆である。ゲート電極の極性とカソード電極の極性に関して「工程(ホ)における」と断っているのは、実稼働時の極性との区別を明確化するためである。本発明において、カソード電極とアノード電極との間に安定した電位差を与えるためには、カソード電極を接地し、(1)の組合せを採用することが特に好ましい。
【0015】
本発明では、カソード電極上に形成された粉体の堆積物が電子放出電極となるが、電子放出電極の形状が開口部内の電界強度分布に応じて自己整合的に制御される点が、本発明のメリットの一つである。即ち、スピント型の電界放出素子、あるいはスピント型と同様の動作原理に基づく電界放出素子の構成においては、開口部の上端にゲート電極が位置し、開口部の底部にカソード電極が露出しているので、開口部内には両電極間の電位差や開口部の形状に応じた電界強度分布が生ずる。開口部の中央部近傍では電界強度が最も低く、中央部から周辺部へ遠ざかるにつれて電界強度は高くなる。帯電した粉体は、電界強度の低い部分ほど多く集中するため、開口部の中央部近傍にピークを有する略錘状の堆積物(即ち、電子放出電極)が形成される。ここで、「略錐状の形状」には、通常の錐状形状の他、通常の錐状の側面が若干外側へ膨らんだり、あるいは側面が若干内側へ凹んだりした形状も含まれる。開口部が円形であれば電子放出電極の形状は略円錐状となり、開口部がn角形であれば電子放出電極の形状は略n角錐状となる。尚、開口部が矩形である場合には、電子放出電極は矩形の長辺に沿って稜線が延在した凸条体となるが、本発明ではかかる電子放出電極の形状も「略錐状」に含めるものとする。
【0016】
上述のようにカソード電極上に形成された粉体の堆積物は、そのままで十分な機械的強度や安定な電気的特性を有していれば電子放出電極として実用に供することができるが、機械的強度や電気的特性の安定性が不十分である場合には、工程(ホ)の後に、
(ヘ)電子放出電極を焼成する工程、
を設けることが特に好ましい。焼成温度は、ゲート電極やカソード電極やゲート電極の耐熱性が十分に保証できる温度とし、焼成雰囲気は、ゲート電極やカソード電極の電気抵抗率が酸化によって上昇したり、あるいはゲート電極やカソード電極が燃焼によって除去されることのないよう、不活性ガス雰囲気とすることが特に好ましい。
【0017】
本発明で使用する粉体は電子放出電極の構成材料であるから、その構成成分の全体又は一部が導電性を備える必要がある。導電性物質は、一般にバルク状態では帯電しないとされるが、粉体となって空中に浮遊した状態では電荷が漏洩しないので、粉体の構成成分の全体が導電性を備える場合であっても、帯電した粉体を供給することは可能である。導電性を備える粉体としては、カーボン、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)等の高融点金属、あるいはITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電材料の粉体を使用することができる。
【0018】
一方、構成成分の一部が導電性を備えた粉体とは、例えば、導電性粒子を結合剤(バインダ)の被膜で覆った粉体である。上述のような焼成によって機械的強度や電気的安定性に優れる電子放出電極を形成する場合には、かかる粉体を使用することが極めて好適である。結合剤の被膜を有する粉体は、静電粉体塗装の分野で通常使用されている粉体塗料と同様に取り扱うことが可能である。粉体の核を成す導電性粒子としては、上述した導電性を備える粉体を使用することができる。結合剤としては、汎用樹脂を使用することができる。結合剤は、焼成によって燃焼除去されてもよいし、炭化した状態で導電性物質から成る粒子の隙間に残存し、粒子同士の接着に寄与してもよい。但し、重合度が極端に大きかったり、多重結合含有量が極端に多い汎用樹脂では、焼成に高温を要し、焼成時にカソード電極、絶縁層、ゲート電極に悪影響を及ぼす虞れがある。そこで、これらに対する悪影響が生じる虞れのない温度にて燃焼若しくは炭化させることが可能な汎用樹脂を選択することが好ましい。かかる汎用樹脂としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースエステル樹脂、フッ素樹脂を例示することができ、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂を例示することができる。粉体の形状は特に限定されず、球形、板状、針状、柱状、多面体、不定形のいずれであってもよいが、堆積物中の粉体の充填密度を高め得る形状が特に好ましい。
【0019】
粉体の帯電方法や粉体の供給に用いる装置としては、静電粉体塗装の分野で通常使用されている方法や装置を挙げることができる。帯電方法としては、粉体同士の接触・摩擦による帯電、障害物との衝突による帯電、静電誘導による帯電、荷電粒子や電子との衝突による帯電を例示することができる。各帯電方法を単独で採用しても構わないが、通常使用される装置において粉体が帯電する過程では、複数の帯電方法が関与している場合が多い。中でも代表的な帯電方法は、荷電粒子との衝突による帯電であり、この荷電粒子とは、通常、静電粉体吹付けガンによるコロナ放電で発生したイオンである。コロナ放電を利用した静電粉体吹付けガンには、単極外部荷電式、単極内外部荷電式、単極内部荷電式、両極外部荷電式等の種類があり、いずれも本発明に使用することができる。この他、摩擦帯電式の静電粉体吹付けガンも知られており、本発明に使用することができる。
【0020】
ところで、本発明では、工程(ホ)の粉体供給時におけるゲート電極と粉体の極性が等しいことにより、ゲート電極上への粉体の堆積は電気的斥力により防止されているが、ゲート電極のパターン形状や寸法に依っては、隣り合うゲート電極間のスペースに堆積した粉体によってゲート電極同士が短絡する場合もあり得る。そこで、この短絡を防止するために、工程(ホ)において、少なくとも絶縁層上に保護層を形成した状態で粉体を供給し、電子放出電極を形成した後に保護層を除去することが特に好ましい。保護層は、絶縁層上にのみ形成してもよいし、全面(即ち、ゲート電極上を含む絶縁層上)に形成してもよい。
【0021】
保護層については、その構成材料と厚さが開口部内の電界強度分布に実質的に影響を与えないことが要求される。半導体装置の製造分野で通常使用されているフォトレジスト層のような有機高分子材料層は、保護層として好適である。保護層は、例えば、工程(ニ)における開口部の形成が終了した後、薄いフォトレジスト層をスピンコート法により全面に形成し、開口部の底部のカソード電極上の部分においてフォトレジスト層を選択的に除去することにより形成可能である。あるいは、隣り合うゲート電極間のスペースを塞ぐような保護層を例えば印刷法により形成してもよい。更にあるいは、工程(ニ)において絶縁層に開口部を形成する際のエッチングマスクとしてフォトレジスト材料層を使用し、且つ、エッチング終了後のフォトレジスト層の残膜厚が十分に薄い場合には、該フォトレジスト層をそのまま保護層として利用することができる。
【0022】
本発明により製造される電界放出素子及び表示装置のカソード電極は、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)等の高融点金属、カーボン、あるいはITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電材料を用いて形成することができる。本発明により製造される電界放出素子及び表示装置のゲート電極は、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Au)等の金属層又はこれらの金属元素を含む合金層、又はこれらの金属元素を含む化合物(例えば、TiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド)、不純物を含有するシリコン等の半導体層、カーボン、あるいはITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電材料を用いて形成することができる。更に、本発明により製造される表示装置のアノード電極の構成材料は、表示装置の構成によって選択する。即ち、表示装置が透過式であって、且つ、基板上にアノード電極と蛍光体層がこの順に積層されている場合は、アノード電極が形成される基板は元より、アノード電極自身も透明である必要があり、ITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電材料を用いる。一方、表示装置が反射式である場合、及び、透過式であっても基板上に蛍光体層とアノード電極とがこの順に積層されている場合は、ITOの他、カソード電極やゲート電極に関連して上述した材料を適宜選択して用いることができる。
【0023】
カソード電極、ゲート電極及びアノード電極の形成には、構成材料に応じて、CVD法、蒸着法、塗布法、スパッタリング法、印刷法等の公知のプロセスが適用できる。CVD法、蒸着法、塗布法及びスパッタリング法では、カソード電極やゲート電極を構成する材料層の全面成膜が行われるが、予め被成膜体上にリフトオフ用の剥離層が形成されている場合には剥離層の除去によってカソード電極やゲート電極を所定のパターンに形成することができ、剥離層が形成されていない場合には、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術によるパターニングが可能である。スクリーン印刷法等の印刷法では、カソード電極やゲート電極の最終的なパターンを、単一工程で得ることができ、特にゲート電極に関しては、寸法精度に裕度があれば、初めから開口部を有するゲート電極を印刷法のみによって形成することもできる。工程(ニ)における開口部の形成に関し、開口部を「少なくとも」絶縁層に形成すると表現しているのは、上述のように印刷法により開口部も同時に形成する場合もあることから、工程(ニ)におけるゲート電極への開口部の形成が必ずしも必要ではないからである。
【0024】
絶縁層の構成材料としては、SiO2、SiN、SiON、ガラス・ペースト硬化物を単独あるいは適宜積層して使用することができる。絶縁層の形成には、構成する材料に応じて、CVD法、塗布法、スパッタリング法、印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
【0025】
アノード電極が形成される基板としては、ガラス基板、表面に絶縁層が形成されたガラス基板、石英基板、表面に絶縁層が形成された石英基板を例示することができる。また、カソード電極が形成される支持体は、少なくとも表面が絶縁性部材より構成されていればよく、ガラス基板、表面に絶縁層が形成されたガラス基板、石英基板、表面に絶縁層が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成された半導体基板を例示することができる。
【0026】
アノード電極及び蛍光体層が形成された基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体とを周縁部において接着して表示装置を製造する際、周縁部はフリットガラスのみによって接着されていてもよいし、あるいは枠体を介して接着されていてもよい。接着後の基板と支持体とに挟まれた空間は、おおよそ10-2Paのオーダー、あるいはそれ以上(即ち、より低圧)の真空度に維持される。枠体を用いる場合の枠体と基板との間の接着や、枠体と支持体との間の接着は、フリットガラスや低融点金属材料を用いて行うことができる。上記低融点金属材料の「低融点」とは、概ね400°Cの温度範囲を指し、該材料は、インジウム、インジウム系合金、錫系はんだ、鉛系はんだ、亜鉛系はんだの中から適宜選択することができる。かかる低融点金属材料はフリットガラスに比べて脱ガスを生じにくいため、枠体と支持体と基板に囲まれた空間の真空度を長期間に亘り維持し、以て、表示装置の長寿命化を図る上で好適である。
【0027】
尚、本発明において、電界放出素子がさらに収束電極を備えており、しかも、収束電極が個々の電子放出電極に対応して開口部の上端部に形成されている場合には、カソード電極とゲート電極との間に電位差を与える代わりに、カソード電極と収束電極との間に電位差を与えた状態で、開口部の上方から帯電した粉体を供給してカソード電極上に該粉体を堆積させることもできる。収束電極とは、開口部の外へ飛び出してアノード電極へ向かう電子が所望の蛍光体層のみに入射するように、電子軌道を収束させるための電界を発生する電極である。収束電極を設ける場合は、通常、ゲート電極上を含む絶縁層上に更に第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層上に収束電極を形成し、少なくとも第2の絶縁層に、開口部と連通する第2の開口部を形成する。粉体供給時のカソード電極と収束電極と粉体の極性の組合せについては、前述した通りである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、発明の実施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発明を説明する。
【0029】
(実施の形態1)
実施の形態1は、本発明の電界放出素子の製造方法と、本発明の表示装置の製造方法に関する。電界放出素子の製造方法の工程図を図1乃至図3に示し、電子放出電極を形成するための静電粉体吹付け装置の概念的な構成図を図4に示し、帯電した粉体の供給により略錐状の電子放出電極が自己整合的に形成される様子を図5に概念的に示し、かかる電界放出素子を組み込んだ表示装置の概念的な構成図を図6に示す。
【0030】
[工程−100]
先ず、例えばガラス基板から成る支持体10上に、カソード電極11を形成する。カソード電極11は、例えば支持体10上にタングステン膜を全面製膜し、続いてこのタングステン膜をパターニングして形成することができる。尚、カソード電極11は単一の材料層ではなく、複数の材料層を積層して構成することもできる。例えば、後工程で形成される各電子放出電極(図2の符号15)の電子放出特性のばらつきをカバーするために、カソード電極11の表層部を残部よりも電気抵抗率の高い材料で構成することができる。次に、カソード電極11上を含む支持体10上に絶縁層12を形成する。ここでは、一例としてガラス・ペーストを全面に約5μmの厚さに印刷する。次に、絶縁層12に含まれる水分や溶剤を除去し、且つ、絶縁層12を平坦化するために、例えば150゜Cにて絶縁層12を乾燥する。尚、上述のようなガラス・ペーストを用いた印刷に替えて、例えばプラズマCVD法によりSiO2膜を形成しても、勿論構わない。
【0031】
次に、絶縁層12上にゲート電極13を形成する。ゲート電極13は、例えば絶縁層12上にタングステン膜を全面製膜し、続いてこのタングステン膜をパターニングして形成することができる。このときのストライプの延在方向は、カソード電極11と直交する方向である。図1の(A−1)は、ストライプ状のパターニングのみを行ったゲート電極13を示し、図1の(A−2)は、カソード電極11と重複する領域において開口部のパターニングも同時に行われたゲート電極13Aを示す。
【0032】
[工程−110]
次に、図2の(A)に示すように、例えばフォトレジスト材料から成るエッチングマスク16を介してエッチングを行う。ここで、[工程−100]の終了時点における状態が図1の(A−1)に示した状態である場合には、ゲート電極13と絶縁層12の双方をエッチングし、[工程−100]の終了時点における状態が図1の(A−2)に示し状態である場合には、絶縁層12のみをエッチングする。いずれにしても、このエッチングにより、底部にカソード電極11が露出した開口部14Aを形成する。ここでは、一例としてフッ素系ガスを用いた異方性ドライエッチングにより、垂直壁を有する開口部14Aを形成する。
【0033】
[工程−120]
次に、等方的なエッチングを行い、図2の(B)に示すように、開口部14Aを構成する絶縁層12の側壁面を後退させ、開口部14Bを形成する。等方的なエッチングは、ケミカルドライエッチングのようにラジカルを主エッチング種として利用するドライエッチング、あるいは、エッチング液を利用するウェットエッチングにより行うことができる。エッチング液としては、49%フッ酸と純水の1:100(容量比)混合液を用いることができる。更に、図2の(C)に示すように、エッチングマスク16を除去する。ここまでのプロセスが終了した基体(基板10、カソード電極11、絶縁層12,ゲート電極13Aの総称)が、次工程の静電粉体吹付けの被処理体となる。
【0034】
[工程−130]
次に、図3に示すように、略錐状の形状を有する電子放出電極15をカソード電極11上に形成する。図3の(B)は、電界放出素子の一部を示す模式的な斜視図であり、図3の(A)は図3の(B)のA−A線断面図である。図3の(B)では、電子放出電極15の全体が見えるように、絶縁層12とゲート電極13Aの一部を破断している。また、図3には簡略化のため、カソード電極11とゲート電極13Aとの各重複領域において電子放出電極15が1つだけ形成された状態を図示するが、実際の電界放出素子の構成においては、各重複領域に開口部14Bと電子放出電極15の組が数十個〜数千個ものオーダーで形成され、これら複数の電子放出電極15の集合体によって1画素に対応する電子放出領域が構成される場合が多い。
【0035】
ここで、電子放出電極15を形成するための静電粉体吹付け装置の構成について、図4を参照しながら説明する。この装置は、粉体供給系統、粉体吹付け系統、粉体回収系統に大別される。粉体供給系統は、粉体100を圧縮空気によって静電粉体吹付けガン26へ圧送する粉体供給管24と、粉体供給管24に接続され、粉体を貯留するホッパ23を主な構成要素とする。ホッパ23に貯留される粉体100は、新しい粉体と、後述の粉体回収系統から回収された粉体との混合物である。粉体供給管24が一部屈曲しているのは、管壁との衝突により粉体100の帯電を促進するためである。
【0036】
粉体吹付け系統は、静電粉体吹付けガン26と吹付けブース20を主な構成要素とする。静電粉体吹付けガン26は、粉体供給管24に接続され、エポキシ樹脂等の堅牢な絶縁体より成る筒体27と、筒体27の前端中央部に配設され、直流高圧電源25に接続されたコロナ電極28を有する。直流高圧電源25により印加される電圧は、通常−30〜−90kV程度である。図4に示した静電粉体吹付けガン26は、所謂単極外部荷電式のガンであり、圧縮空気流によって搬送された粉体100は、コロナ電極28の近傍前方の空間で荷電される。吹付けブース20は、被処理体を収容する容器であり、側壁面には窓部が設けられ、この窓部を通じて静電粉体吹付けガン26から帯電した粉体100が吹付けブース20内へ供給される。吹付けブース20は、図4の紙面に垂直な方向に延在されており、被処理体は図示されないハンガに懸吊された状態で、吹付けブース20内を紙面に垂直な方向に搬送される。吹付けブース20の底部は、中央部に向かって下降するごとく傾斜し、被処理体上に堆積しなかった粉体100の回収を容易としている。
【0037】
粉体回収系統は、吹付けブース20の底部に接続された排気ダクト21と、該排気ダクト21に接続された回収装置22を主な構成要素とする。回収装置22内では、サイクロンとフィルタを用いて粉体100が回収される。回収された粉体100はホッパ23へ戻される。
【0038】
かかる静電粉体吹付け装置を用いて電子放出電極15を形成するには、図4に示すように、吹付けブース20内に支持体10を懸吊し、カソード電極11を接地する。この状態で、カソード電極11は陽極となり、高電圧が印加されるコロナ電極28の対向接地電極となる。本発明では更に、ゲート電極13Aを直流電源29に接続し、負電位とする。静電粉体吹付けガン26から放出されて負に帯電した粉体100は、図5に示すように、カソード電極11に引き付けられる。この時、粉体100は、電界強度の低い開口部14Bの中央部近傍により多く集中する。その結果、図示されるように、略円錐状の電子放出電極15が形成される。尚、図3、図5、及び図6では、通常の円錐よりも側面が内側に向かって湾曲した「略円錐状」の電子放出電極15を例示するが、電子放出電極15の形状は必ずしも図示される形状には限られない。
【0039】
実施の形態1では一例として、バインダ樹脂で被覆したカーボン粒子を粉体100として使用し、上述のようにして形成された電子放出電極15を焼成する。この焼成は不活性ガス雰囲気中で行うため、タングステンから成るカソード電極11やゲート電極13Aが酸化されて電気抵抗率が上昇する虞れはない。また、焼成温度も既に形成されている基体の各部に何ら悪影響を与えない温度とする。この焼成により、機械的強度と電気的特性の安定性に優れる電子放出電極15が得られる。
【0040】
表示装置を製造するには、上述のような電界放出素子が形成された支持体10と、アノード電極及び蛍光体層が形成された基板とを、該蛍光体層と該電界放出素子とが対向するように配置し、該基板と該支持体10とを周縁部において接着する。ここで、電界放出素子が形成された支持体10をカソード・パネルCPと称し、アノード電極及び蛍光体層が形成された基板をアノード・パネルAPと称することにする。具体的には、セラミックスやガラスから作製された高さ約1mmの枠体(図示せず)を用意し、枠体とアノード・パネルAPとカソード・パネルCPとをフリットガラスを用いて仮接着した後、約450゜Cで10〜30分焼成すればよい。その後、表示装置の内部を10-4Pa程度の真空度となるまで排気し、適当な方法で封止する。あるいは、真空槽内で枠体とアノード・パネルAPとカソード・パネルCPとをフリットガラスを用いて接着してもよく、この場合には、接着と同時に表示装置の内部が真空となるので、後工程における排気が不要となる。
【0041】
このようにして得られる表示装置は、図6に示すように、複数の画素から構成されている。各画素は、上述の電界放出素子の複数個と、これらに対向配置して基板30上に設けられたアノード電極32及び蛍光体層31から成る。アノード電極32は例えばアルミニウムから成り、ガラスから成る基板30の上に所定のパターンをもって形成された蛍光体層31を被覆するように形成されている。基板30上における蛍光体層31とアノード電極32の積層順を上記と逆にしても構わないが、この場合は、表示装置の観察面側から見てアノード電極32が蛍光体層31の手前に来るため、アノード電極32をITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電材料にて構成する必要がある。
【0042】
カソード電極11には、走査回路33から相対的に負電圧が印加され、ゲート電極13Aには制御回路34から相対的に正電圧が印加され、アノード電極32にはゲート電極13Aよりも更に高い正電圧が加速電源35から印加される。表示装置において表示を行う場合、制御回路34にはビデオ信号、走査回路33には走査信号が入力される。カソード電極11とゲート電極13とに電圧を印加した際に生ずる電界により、電子放出電極15の先端部から電子eが引き出される。この電子eが、アノード電極32に引き付けられて蛍光体層31に衝突すると、蛍光体層31が発光し、所望の画像を得ることができる。本発明の表示装置においては、電子放出電極15の先端部が先鋭化されているため、電流効率、即ち、カソード電流値に対するアノード電流値の比も良好である。
【0043】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の変形例である。実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、電子放出電極15を形成するための静電粉体吹付けを行う前に、ゲート電極13A上を含む絶縁層12上に保護層を形成し、粉体を供給して電子放出電極15を形成した後、保護層を除去する点である。実施の形態2の電界放出素子の製造方法を、図7を参照しながら説明する。尚、図7の参照符号は図2と一部共通であり、共通部分については詳しい説明を省略する。
【0044】
[工程−200]
先ず、異方性エッチングにより絶縁層12に垂直壁を有する開口部14Aを形成する工程までを、実施の形態1の[工程−100]と同様に行う〔図2の(A)参照〕。この段階でゲート電極13A上を含む絶縁層12上に形成されているエッチングマスク16をそのまま保護層として用いることも場合によっては可能であるが、ここではエッチングマスク16の膜厚が大きく、次工程の静電粉体吹付けにおいて粉体100の飛行の妨げになったり、開口部14A内の電界強度分布に影響を与える虞れがあるので、エッチングマスク16を一旦除去する。そして、図7の(A)に示すように、改めて保護層17を形成する。この保護層17は、例えばフォトレジスト材料をスピンコート法により塗布し、開口部14Aの底部の部分のみを除去するようなパターニングを行うことによって形成される。尚、図7では、開口部14Aの底部の部分の保護層17を除去するに際し、アライメントに余裕を持たせた結果、開口部14Aの側壁面も保護層17で覆われた状態を示しているが、開口部14Aの側壁面は必ずしも保護層17で覆われていなくてもよい。また、保護層17は、等方的なエッチングにより側壁面を後退させた開口部14Bを形成した後に形成してもよい。
【0045】
[工程−210]
次に、実施の形態1の[工程−130]と同様に静電粉体吹付けを行うことにより、図7の(B)に示すように、カソード電極11上に電子放出電極15を形成する。
【0046】
[工程−220]
更に、保護層17を除去すると、図7の(C)に示す状態が得られる。この後は、必要に応じて絶縁層12の等方的なエッチングを行い、開口部14Aを構成する絶縁層12の側壁面を後退させる。実施の形態2で得られた電界放出素子を用いて、更に、実施の形態1と同様に表示装置を製造することができる。
【0047】
以上、本発明を、発明の実施の形態に基づき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。電界放出素子の構造の細部、電界放出素子の製造方法における加工条件や使用した材料等の詳細事項、電界放出素子を適用した表示装置の構造の細部は例示であり、適宜変更、選択、組合せが可能である。例えば、開口部の形状によっては、上述した略円錐状の電子放出電極15に替えて、別の形状を有する電子放出電極を形成することができる。例えば、図8に示すように、支持体40上にカソード電極41、絶縁層42、ゲート電極43を順次形成し、カソード電極41とゲート電極43の重複領域において、ゲート電極43と絶縁層42に複数(図では3個)の矩形の開口部44を形成した場合、開口部44の底面に露出したカソード電極11上には、上述と同様の静電粉体吹付けによって、図示されるような凸条体から成る電子放出電極45を形成することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明の電界放出素子の製造方法によれば、電子放出効率の高い電子放出電極を均一、且つ、容易に形成することができる。更に、本発明の表示装置の製造方法によれば、高度に均一な輝度分布と画質を有する表示装置の提供が可能となる。従って、表示装置の表示画面の大面積化を想定した場合にも、製造設備投資の削減、プロセス時間の短縮化、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る電界放出素子の製造方法を示す工程図である。
【図2】図1に引き続き、実施の形態1に係る電界放出素子の製造方法を示す工程図である。
【図3】図2に引き続き、実施の形態1に係る電界放出素子の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明で用いられる静電粉体吹付け装置の概念的な構成図である。
【図5】帯電した粉体の供給により略錐状の電子放出電極が自己整合的に形成される様子を概念的に説明するための原理図である。
【図6】上記の電界放出素子を組み込んだ表示装置の構成例を概念的に示す一部端面図である。
【図7】実施の形態2に係る電界放出素子の製造方法を示す工程図である。
【図8】電子放出電極の形状の他の例を示す模式的な斜視図である。
【図9】従来のスピント型電界放出素子の製造方法を示す工程図である。
【図10】図9に引き続き、従来のスピント型電界放出素子の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
10・・・支持体、11,41・・・カソード電極、12,42・・・絶縁層、13A,43・・・ゲート電極、14A,14B,44・・・開口部、15,45・・・電子放出電極、17・・・保護層、30・・・基板、31・・・蛍光体層、32・・・アノード電極、CP・・・カソード・パネル、AP・・・アノード・パネル
Claims (5)
- (イ)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(ロ)カソード電極上を含む支持体上に絶縁層を形成する工程と、
(ハ)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、
(ニ)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、
(ホ)カソード電極とゲート電極との間に電位差を与えた状態で、開口部の上方から帯電した粉体を供給してカソード電極上に該粉体を堆積させ、以て、該粉体から成り、開口部内の電界強度分布を反映した略錐状の形状を有する電子放出電極を形成する工程、
から成り、
帯電した粉体の極性は、工程(ホ)におけるゲート電極の極性と同一であり、工程(ホ)におけるカソード電極の極性と逆であることを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方法。 - 工程(ホ)の後に、
(ヘ)電子放出電極を焼成する工程、
を有することを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。 - 工程(ホ)では、少なくとも絶縁層上に保護層を形成した状態で粉体を供給し、電子放出電極を形成した後に保護層を除去することを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
- 保護層として有機高分子材料層を用いることを特徴とする請求項3に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
- アノード電極及び蛍光体層が形成された基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体とを、該蛍光体層と該冷陰極電界電子放出素子とが対向するように配置し、該基板と該支持体とを周縁部において接着する冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、
各冷陰極電界電子放出素子は、
(イ)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(ロ)カソード電極上を含む支持体上に絶縁層を形成する工程と、
(ハ)絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、
(ニ)底部にカソード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、
(ホ)カソード電極とゲート電極との間に電位差を与えた状態で、開口部の上方から帯電した粉体を供給してカソード電極上に該粉体を堆積させ、以て、該粉体から成り、開口部内の電界強度分布を反映した略錐状の形状を有する電子放出電極を形成する工程、
を経て製造され、
帯電した粉体の極性は、工程(ホ)におけるゲート電極の極性と同一であり、工程(ホ)におけるカソード電極の極性と逆であることを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
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