JP2002253183A - 柿のクエン酸添加搾汁方法。 - Google Patents

柿のクエン酸添加搾汁方法。

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昌弘 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】甘柿、渋柿の渋を人為で脱渋した柿を搾汁す
る。柿果汁抽出の工程後半で酸味と保存に必要な酸度を
得る効果を有するクエン酸を、工程前半の柿を破砕した
時点に加えて、クエン酸で搾汁を容易にして、且つ、酸
味と保存に必要な酸度を出す作用を兼ね備えて安全、簡
単、高効率、安価な搾汁を可能にする。 【構成】甘柿、渋柿の渋を人為で脱渋した柿を破砕す
る。これに製品保持に必要な酸度3,8度のエン酸量を
目安に添加する。クエン酸の作用で細胞内から果汁を浸
透圧と酸に因る細胞膜の溶解によって流出させる。この
流出果汁はペクチンの濃度を薄める効果も発揮して搾汁
の効率を上げる。調合、充填、殺菌の工程を経て、柿飲
料と成す。柿はタンニン類(ポリヘノール)、フラボノ
イド、カロテン類、ビタミンC、カリウム、植物繊維等
の成分を含有する。血圧降下作用、解毒、二日酔い防
止、胃腸粘膜の炎症を治す作用が認められている。本発
明は健康食品の効果も期待出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、甘柿、渋柿を干し柿以
外で渋を不溶化した柿から果汁を搾汁して、柿食品を製
造する方法である。昔より生活習慣病の予防や二日酔い
に効くと言われる。柿には水溶性柿タンニンと縮合型柿
タンニンを多量に含有する。これはポリフェノール系物
質である。したがって、全ての柿から搾った果汁は健康
飲料及び、健康食品の原料と成す事が出来る。
【0002】
【従来の技術】柿の利用方法は、甘柿は生食用であり、
渋柿の未熟果を搾って渋を取る。成熟果は皮を剥いて乾
かし干し柿とする。他にアルコール、ドライアイス、冷
凍による渋抜き、等の用法を用いて渋を抜いて生食柿と
して供するのと、過熟果を用いた食酢等が有る。柿果汁
を搾汁する手段はペクチンをペクチナーゼ添加処理によ
る搾汁、水酸化カルシューム添加処理搾汁方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ペクチンの含有が特に
渋柿に多く、搾汁、ろ過の際に、ペクチナーゼ添加処理
もしくは、水酸化カルシューム処理が一般に考えられる
処理法で有る。ペクチナーゼ添加処理には50〜60℃
での温度管理が必要である。水酸化カルシューム処理は
柿の多くの成分が凝固して搾汁液は甘みは有るが、柿の
特質が無くなる。常温処理で柿の特徴が失わず、安価に
処理する事が課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】生食用、加工用に不向き
で廃棄される柿を有益な価値有る製品にする手段とし
て、果実破砕時にペクチン分解酵素ペクツナーゼ一を添
加する代わりに、柿果汁を容器に充填して保存するのに
必要な酸度にする量のクエン酸を加え搾汁する。柿は、
高温加熱、冷凍と相反する条件で、それぞれ渋が抜け
る。アルカリ性の水酸化カルシュームを加えて搾汁が出
来る。ならばアルカリ性と、相反する柿の酸性を一層酸
性にすることで搾汁出来ると考察した。クエン酸を、破
砕した柿に加えた。クエン酸の濃度と柿の細胞液との濃
度の差による浸透圧で細胞液の流出。酸による細胞膜の
溶解で細胞液が流出する。従来の果汁製造時にクエン酸
添加の順序は果実の破砕、ペクチナーゼ添加、搾汁、加
熱、濾過、クエン酸添加、充填、殺菌、で行われてい
る。これに対して、本発明のクエン酸添加順序は、果実
の破砕、クエン酸添加、搾汁、加熱、濾過、調合、充
填、殺菌、と変更する。この手段は添加物質が少なく、
安価で高効率に柿果汁が搾汁出来る。
【0005】
【作用】柿自体が持つ、ペクチンによる粘性が搾汁時の
果汁の移動を阻み、果汁の搾汁を阻害する。本発明は、
添加するクエン酸の作用で細胞内から溶液を浸透圧と酸
に因る細胞膜の溶解によって果汁を流出させてペクチン
濃度を薄めて搾汁する。
【0006】丸姿の柿、もしくは、大きく切った渋柿を
外部からの水に触れる事なく高温加熱して脱渋を行う。
この脱渋法は、本発明者が発明した高温加熱脱渋法であ
る。この方法に因り煮えた柿は、加熱中に白濁液が2割
位流出する。この白濁物は水酸化カルシュームを添加し
て白濁物を凝固する事で搾汁が可能と成る。残った八割
の軟化した柿を無添加で一次搾汁をする。残留物にクエ
ン酸を添加する。添加するクエン酸の作用で細胞内から
溶液を浸透圧と酸に因る細胞膜の溶解によって果汁を流
出させてペクチン濃度を薄めた後、二次搾汁する。水酸
化カルシューム添加搾汁液、一次搾汁液、二次搾汁液を
合わせて柿飲料と成す。
【0007】段落番号0005の搾汁した液を新たに破
砕した柿に任意の量を添加する。この液のクエン酸の酸
度で細胞内から溶液が浸透圧で流出する。これと酸に因
る、細胞膜の溶解で溶液が流出するのと段落番号000
5の搾汁した液の水分がペクチン濃度を薄めて搾汁効率
を高める。
【0008】請求項5に於いては、渋柿名、市田柿の糖
度は、高温加熱による脱渋抜法での2000年11月7
日、長野県食品工業試験場加工食品部でのペクチン分解
酵素ペクチナーゼ使用による搾汁法の測定では糖度は2
3,2度有った。水酸化カルシュームを使ってペクチン
を凝固する搾汁法の測定では糖度は16度で有った。ク
エン酸添加搾汁法に於いても同じ程度の糖度が有る。こ
れで10〜12度の糖度の飲料水を製造する手段とし
て、この糖度差を薄める分量の水を加えてペクチン濃度
を薄めて搾汁する。残留する柿果肉質に搾汁総量の酸度
が飲料に適する範囲内の分量のクエン酸を加えて再度搾
汁して搾汁効率を高める。
【0009】
【実施例】無破砕の市田柿をマイクロ波出力600Wの
電子レンジによる高温加熱方式によって1Kgを10分
で渋抜きし、材料とした。すでに柿からは、ペクチンを
多量に含んだ白濁色の液体が加熱に因って2割位流出し
ている。この液を分け水酸化カルシューム0,25%を
加え酸度8,2度でペクチンを凝固して搾汁する。搾汁
液糖度16度であった。前記のペクチンの流出で残った
柿約800gは、無添加で圧搾する。搾汁率40%位で
搾汁不能と成る。搾汁不能の柿、酸度4,9度を製品完
成時の全量の酸度3,8度に成るのを目安にクエン酸を
混ぜて攪拌した後に圧搾する。搾汁液糖度は18度で有
た。この3方法の合計で搾汁率70%を得た.この高糖
度の果汁を調合して糖度12度、酸度3,8度で瓶詰
め、殺菌して柿飲料製品とした。
【00010】富有柿4個1Kgを破砕する。破砕した
柿を無添加で搾汁する。搾汁率35〜40%位で搾汁不
能と成る。搾汁不能の柿に製品完成時の酸度3,8度を
目安にクエン酸を入れて攪拌する。クエン酸が柿細胞に
充分染み込む時間をおいて圧搾する。無添加搾汁液とク
エン酸添加搾汁液を加える。搾汁液のペクチンがゼリー
状物質と成る。この搾汁液を80℃〜90℃に加熱す
る。ゼリー状ペクチンが、小さく分かれて、濾過が可能
となる。柿色、柿匂、を有し、糖度12度の飲料690
gを得た。
【00011】
【発明の効果】本発明は上述の通りの製造方法にて構成
されているので、次に記載する効果を奏する。柿の生
食、干し柿、としての製品価値は形状の善し悪しと大小
に因って左右され不良果は廃棄されていた。新しい利用
方法として、全ての柿を渋味を取り除いた後にクエン酸
と一緒に攪拌して細胞膜の溶解と浸透圧に因って細胞内
の溶液を取り出して多種類の新たな柿食品の製造が可能
である。柿には、タンニン類(ポリヘノール)、フラボ
ノイド、カロテン類、ビタミンC、カリウム、植物繊維
等の成分を含有する。すでに血圧を降下する作用、解毒
作用、二日酔い防止作用、胃腸の粘膜の炎症を治す作
用、が有る事は認められている。抗癌作用、抗酸化作
用、免疫機能向上作用、老化防止作用等多くの効用が期
待されている。因って本発明による製品は健康食品とし
ての効果も期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B017 LC02 LC03 LG04 LK01 LK08 LP01 4B018 LB08 LB10 MD04 MD09 MD47 MD52 ME06 ME08 ME10 ME11 ME14 MF01 MF04 MF07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甘柿、渋柿の渋を人為で不溶性化した柿
    を破砕する。この破砕果からの果汁搾汁率の向上を目的
    にクエン酸を添加する。クエン酸添加量は果汁を容器に
    充填し保存に必要な量で、飲食に適する酸度範囲の量と
    する。クエン酸が柿果肉内に浸透する時間をおいてから
    搾汁して柿果汁と繊維質に分離する。搾汁液の酸度を調
    整してから一般的保存工程を経て製品と成す。
  2. 【請求項2】 原形の渋柿、大切りに成した渋柿の高温
    加熱脱渋法に因り煮えた柿は、加熱中に白濁液が2割程
    流れ出る。この白濁液に水酸化カルシューム0,25%
    を目安に添加して白濁物を凝固してから搾汁する。残っ
    た8割程の軟化した柿を無添加で搾汁する。残留する柿
    果肉質にクエン酸を攪拌して混ぜる。クエン酸の添加量
    は飲料の容器に充填し保存に必要な量で飲食に適する酸
    度範囲の量とする。クエン酸が柿果肉内に浸透する時間
    をおき搾汁して柿果汁と繊維質に分離する。水酸化カル
    シュームに因る抽出液と無添加搾汁液とクエン酸添加に
    因る抽出液は、酸度を調整して、柿飲料と成す。
  3. 【請求項3】 甘柿、渋柿の渋を人為で不溶性化した柿
    を破砕する。製品として飲食に適する酸度のクエン酸を
    添加して搾汁する。この搾汁液を、新たに破砕した柿に
    添加し搾汁する。この新たな柿の量を合わせて、クエン
    酸に因る酸度を容器に充填し保存に必要な量で飲食に適
    する酸度に調整し柿飲料と繊維質に分離する。
  4. 【請求項4】 甘柿、又は、渋柿の渋を人為で不溶性化
    した柿を破砕する。破砕した柿を無添加で搾汁する。残
    留する柿果肉質にクエン酸を添加して再度搾汁する。無
    添加搾汁液とクエン酸添加搾汁液を加えて飲料と成す。
    この際のクエン酸の添加量は、無添加搾汁液とクエン酸
    添加搾汁液の総量の酸度が容器に充填し保存に必要な量
    で飲料に適する範囲内の分量とする。
  5. 【請求項5】 甘柿、又は、渋柿の渋を人為で不溶性化
    した柿で飲料に適する糖度を越えて、糖度が高い柿は、
    糖度調整の分量の範囲内で、水を製造工程前半の破砕し
    た柿に添加し攪拌して搾汁する。この搾汁で残留する柿
    果肉質にクエン酸を添加して再度搾汁する。水添加搾汁
    液とクエン酸添加搾汁液を加えて飲料と成す。この際の
    クエン酸の添加量は、水添加搾汁液とクエン酸添加搾汁
    液の総量の酸度が容器に充填し保存に必要な量で飲料に
    適する範囲内の分量とする。
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