JP2002309247A - 窒化ガリウム蛍光体及びその製造方法 - Google Patents
窒化ガリウム蛍光体及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 発光特性の優れた窒化ガリウム蛍光体及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式が次式で表される蛍光体の表面
に、PとSbのうち少なくとも一種を含む表面処理化合
物を、PとSbの総量が蛍光体100重量部に対して
0.0001〜10.0重量部の範囲で被覆することに
より、発光特性の優れた窒化ガリウム蛍光体を得る。 (Ga,In)N:Y,Z (Ga,In,X)N:Y,Z ただし、XはB、Alの少なくとも一種であり、YはB
e、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd及びHgから
なる群より選ばれる少なくとも一種であり、ZはO、
S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及びSnからな
る群より選ばれる少なくとも一種である。
の製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式が次式で表される蛍光体の表面
に、PとSbのうち少なくとも一種を含む表面処理化合
物を、PとSbの総量が蛍光体100重量部に対して
0.0001〜10.0重量部の範囲で被覆することに
より、発光特性の優れた窒化ガリウム蛍光体を得る。 (Ga,In)N:Y,Z (Ga,In,X)N:Y,Z ただし、XはB、Alの少なくとも一種であり、YはB
e、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd及びHgから
なる群より選ばれる少なくとも一種であり、ZはO、
S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及びSnからな
る群より選ばれる少なくとも一種である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光表示管、FE
D及び投写管に用いられる窒化ガリウム蛍光体とその製
造方法に関し、特に、発光特性の優れた窒化ガリウム蛍
光体及びその製造方法に関する。
D及び投写管に用いられる窒化ガリウム蛍光体とその製
造方法に関し、特に、発光特性の優れた窒化ガリウム蛍
光体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光表示管及びフィールドエミッション
ディスプレイ(以下FEDと述べる。)は、基本的に、
カソードとそれに対向するアノードとを有し、アノード
側に設けられた蛍光膜を電子線で励起して発光させる構
造を有するフラットパネルディスプレイである。アノー
ドを励起する電子線の加速電圧は、蛍光表示管において
は0.2kV以下、FEDにおいては0.1〜10kV
程度である。この加速電圧は、CRTの加速電圧である
数十kVに比較すると、何れも低い加速電圧となる。上
記したことから、蛍光表示管及びFEDには低速電子線
で励起される蛍光体が使用される。
ディスプレイ(以下FEDと述べる。)は、基本的に、
カソードとそれに対向するアノードとを有し、アノード
側に設けられた蛍光膜を電子線で励起して発光させる構
造を有するフラットパネルディスプレイである。アノー
ドを励起する電子線の加速電圧は、蛍光表示管において
は0.2kV以下、FEDにおいては0.1〜10kV
程度である。この加速電圧は、CRTの加速電圧である
数十kVに比較すると、何れも低い加速電圧となる。上
記したことから、蛍光表示管及びFEDには低速電子線
で励起される蛍光体が使用される。
【0003】低速電子線に励起されて発光する蛍光体と
して、従来より、発光色を緑色とするZnO:Zn蛍光
体を除く他の蛍光体は、酸化インジウムを粒子表面に被
覆して蛍光体粒子の導電率を向上させている。このタイ
プの蛍光体として、ZnS:Zn(青色)、ZnS:C
u,Al(黄緑色)、ZnS:Au,Al(黄緑色)、
(Zn,Cd)S:Au,Al(緑黄色〜黄橙色)、
(Zn,Cd)S:Ag,Cl(橙色〜赤橙色)の蛍光
体がある。ところが、これ等の硫化物蛍光体は、電子線
励起時の硫化物ガスの放出や蛍光体物質の分解飛散によ
って、酸化物フィラメントの汚染や蛍光体の発光効率の
低下が生じやすいという問題があった。また、蛍光表示
管及びFEDにおいては、多色表示の要望から種々の発
光色の低速電子線励起蛍光体の開発が必要とされてい
た。このようなことから硫化物以外の組成を有する種々
の発光色の蛍光体の実用化が望まれていた。
して、従来より、発光色を緑色とするZnO:Zn蛍光
体を除く他の蛍光体は、酸化インジウムを粒子表面に被
覆して蛍光体粒子の導電率を向上させている。このタイ
プの蛍光体として、ZnS:Zn(青色)、ZnS:C
u,Al(黄緑色)、ZnS:Au,Al(黄緑色)、
(Zn,Cd)S:Au,Al(緑黄色〜黄橙色)、
(Zn,Cd)S:Ag,Cl(橙色〜赤橙色)の蛍光
体がある。ところが、これ等の硫化物蛍光体は、電子線
励起時の硫化物ガスの放出や蛍光体物質の分解飛散によ
って、酸化物フィラメントの汚染や蛍光体の発光効率の
低下が生じやすいという問題があった。また、蛍光表示
管及びFEDにおいては、多色表示の要望から種々の発
光色の低速電子線励起蛍光体の開発が必要とされてい
た。このようなことから硫化物以外の組成を有する種々
の発光色の蛍光体の実用化が望まれていた。
【0004】硫化物以外の蛍光体で有望されるものとし
て、窒化ガリウム蛍光体が研究されている。特開昭51
−41686号には、Zn又はCdをドープしたGaN
蛍光体が開示される。この公報は、GaN蛍光体を得る
方法として、酸化ガリウムをNH3ガス雰囲気下で焼成
し窒化する方法を記載する。この場合、酸化ガリウムは
粒子の表面から窒化されるが、完全に窒化するのは難し
く、未反応分が残存する。このため、得られた窒化ガリ
ウム蛍光体は、低速電子線で励起して発光させるとき
に、発光特性が低く、蛍光表示管等への実用化が困難で
あった。原料として酸化ガリウム以外の原料、例えば硫
化ガリウム等を用いた場合も同様の問題がある。
て、窒化ガリウム蛍光体が研究されている。特開昭51
−41686号には、Zn又はCdをドープしたGaN
蛍光体が開示される。この公報は、GaN蛍光体を得る
方法として、酸化ガリウムをNH3ガス雰囲気下で焼成
し窒化する方法を記載する。この場合、酸化ガリウムは
粒子の表面から窒化されるが、完全に窒化するのは難し
く、未反応分が残存する。このため、得られた窒化ガリ
ウム蛍光体は、低速電子線で励起して発光させるとき
に、発光特性が低く、蛍光表示管等への実用化が困難で
あった。原料として酸化ガリウム以外の原料、例えば硫
化ガリウム等を用いた場合も同様の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上述
した問題を解決することを目的とし、すなわち、発光特
性の優れた窒化ガリウム蛍光体を提供することにある。
した問題を解決することを目的とし、すなわち、発光特
性の優れた窒化ガリウム蛍光体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手投】本発明者等は上述した問
題を解決するために種々の方法を鋭意検討した。その結
果、蛍光体の粒子表面に、PとSbの少なくとも一種を
含む表面処理化合物を被覆させることにより、発光特性
の優れた窒化ガリウム蛍光体が得られることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
題を解決するために種々の方法を鋭意検討した。その結
果、蛍光体の粒子表面に、PとSbの少なくとも一種を
含む表面処理化合物を被覆させることにより、発光特性
の優れた窒化ガリウム蛍光体が得られることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
【0007】したがって、本発明の窒化ガリウム蛍光体
は、蛍光体の粒子表面を、PとSbの少なくとも一種を
含む表面処理化合物で被覆することを特徴とする。
は、蛍光体の粒子表面を、PとSbの少なくとも一種を
含む表面処理化合物で被覆することを特徴とする。
【0008】窒化ガリウム蛍光体を被覆する表面処理化
合物は、PとSbの総量を、好ましくは、蛍光体100
重量部に対し0.0001〜10.0重量部とする。表
面処理化合物の被覆量が0.0001重量部よりも少な
いと効果が少なく、逆に10重量部よりも多いと、被覆
量が多すぎることにより蛍光体の励起及び発光が阻害さ
れ、蛍光体の発光特性が低下する。
合物は、PとSbの総量を、好ましくは、蛍光体100
重量部に対し0.0001〜10.0重量部とする。表
面処理化合物の被覆量が0.0001重量部よりも少な
いと効果が少なく、逆に10重量部よりも多いと、被覆
量が多すぎることにより蛍光体の励起及び発光が阻害さ
れ、蛍光体の発光特性が低下する。
【0009】PとSbの少なくとも一種を含む表面処理
化合物は、リン化合物やアンチモン化合物であり、たと
えばリン酸塩、アンチモン酸塩等の化合物である。とく
に、リン酸塩は優れた発光特性を実現する。リン酸塩
は、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸
塩、リン酸ガリウム等である。とくに、リン酸ガリウム
が最も好ましい発光特性を示す。
化合物は、リン化合物やアンチモン化合物であり、たと
えばリン酸塩、アンチモン酸塩等の化合物である。とく
に、リン酸塩は優れた発光特性を実現する。リン酸塩
は、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸
塩、リン酸ガリウム等である。とくに、リン酸ガリウム
が最も好ましい発光特性を示す。
【0010】窒化ガリウム蛍光体は、下記の一般式のも
のが使用できる。 (Ga,In)N:Y,Z ただし、YはBe、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、C
d及びHgからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
り、ZはO、S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及
びSnからなる群より選ばれる少なくとも一種である。
のが使用できる。 (Ga,In)N:Y,Z ただし、YはBe、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、C
d及びHgからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
り、ZはO、S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及
びSnからなる群より選ばれる少なくとも一種である。
【0011】さらに、窒化ガリウム蛍光体として、下記
の一般式で表されるものも使用できる。 (Ga,In,X)N:Y,Z ただし、XはB、Alの少なくとも一種であり、Yは、
Be、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd及びHgか
らなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ZはO、
S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及びSnからな
る群より選ばれる少なくとも一種である。
の一般式で表されるものも使用できる。 (Ga,In,X)N:Y,Z ただし、XはB、Alの少なくとも一種であり、Yは、
Be、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd及びHgか
らなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ZはO、
S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及びSnからな
る群より選ばれる少なくとも一種である。
【0012】本発明は、基本的には、蛍光体を窒化ガリ
ウム蛍光体として優れた効果を実現する。特に、上記の
一般式で表される窒化ガリウム蛍光体においては、極め
て優れた発光特性を実現する。
ウム蛍光体として優れた効果を実現する。特に、上記の
一般式で表される窒化ガリウム蛍光体においては、極め
て優れた発光特性を実現する。
【0013】本発明の窒化ガリウム蛍光体の製造方法
は、PとSbの少なくとも一種を含む表面処理液を窒化
ガリウム蛍光体の表面に接触させて、窒化ガリウム蛍光
体の表面にPとSbの少なくとも一種を含む表面処理化
合物を被覆する被覆工程と、PとSbの少なくとも一種
を含む表面処理化合物が被覆された蛍光体を乾燥する乾
燥工程とからなる。
は、PとSbの少なくとも一種を含む表面処理液を窒化
ガリウム蛍光体の表面に接触させて、窒化ガリウム蛍光
体の表面にPとSbの少なくとも一種を含む表面処理化
合物を被覆する被覆工程と、PとSbの少なくとも一種
を含む表面処理化合物が被覆された蛍光体を乾燥する乾
燥工程とからなる。
【0014】被覆工程においては、PとSbの少なくと
も一種に加えて、Gaを含む表面処理液を使用すること
ができる。
も一種に加えて、Gaを含む表面処理液を使用すること
ができる。
【0015】さらに、被覆工程において、表面処理液に
窒化ガリウム蛍光体を入れて蛍光体スラリーとし、この
蛍光体スラリーのpHを調整して、蛍光体の粒子表面に
表面処理化合物を被覆することができる。
窒化ガリウム蛍光体を入れて蛍光体スラリーとし、この
蛍光体スラリーのpHを調整して、蛍光体の粒子表面に
表面処理化合物を被覆することができる。
【0016】被覆工程において、窒化ガリウム蛍光体は
表面処理液に添加される。表面処理液に蛍光体を添加し
て蛍光体スラリーとする。蛍光体スラリーは撹拌され
る。撹拌されることにより、窒化ガリウム蛍光体粒子の
表面に残存している未反応の酸化ガリウムは、表面処理
液に含まれるPやSbと速やかに反応する。反応によっ
て、蛍光体粒子の表面には、リン酸ガリウムやアンチモ
ン酸ガリウム等の表面処理化合物が生成される。表面処
理化合物は蛍光体の粒子表面を被覆する。
表面処理液に添加される。表面処理液に蛍光体を添加し
て蛍光体スラリーとする。蛍光体スラリーは撹拌され
る。撹拌されることにより、窒化ガリウム蛍光体粒子の
表面に残存している未反応の酸化ガリウムは、表面処理
液に含まれるPやSbと速やかに反応する。反応によっ
て、蛍光体粒子の表面には、リン酸ガリウムやアンチモ
ン酸ガリウム等の表面処理化合物が生成される。表面処
理化合物は蛍光体の粒子表面を被覆する。
【0017】表面処理化合物は、表面処理液に蛍光体を
入れている蛍光体スラリーのpHを調整して、蛍光体粒
子の表面に被覆することもできる。この方法は、pH調
整することにより蛍光体粒子の表面から溶出するガリウ
ムイオンをPやSbと反応させる。この方法も、リン酸
ガリウム、アンチモン酸ガリウム等の表面処理化合物を
蛍光体の粒子表面に生成させる。
入れている蛍光体スラリーのpHを調整して、蛍光体粒
子の表面に被覆することもできる。この方法は、pH調
整することにより蛍光体粒子の表面から溶出するガリウ
ムイオンをPやSbと反応させる。この方法も、リン酸
ガリウム、アンチモン酸ガリウム等の表面処理化合物を
蛍光体の粒子表面に生成させる。
【0018】PとSbの少なくとも一種を含む表面処理
液は、リン酸、アンチモン酸、リン酸塩、リン酸水素
塩、リン酸二水素塩、アンチモン酸塩等の水溶液であ
る。リン酸又はリン酸塩の水溶液はより好ましい特性を
示す。リン酸としては、オルトリン酸、ピロリン酸が好
ましい。リン酸塩としては、リン酸アンモニウム、ピロ
リン酸アンモニウム、又はリン酸カリウム、リン酸ナト
リウムなどのアルカリ金属リン酸塩等の水溶性リン酸塩
が好ましい。
液は、リン酸、アンチモン酸、リン酸塩、リン酸水素
塩、リン酸二水素塩、アンチモン酸塩等の水溶液であ
る。リン酸又はリン酸塩の水溶液はより好ましい特性を
示す。リン酸としては、オルトリン酸、ピロリン酸が好
ましい。リン酸塩としては、リン酸アンモニウム、ピロ
リン酸アンモニウム、又はリン酸カリウム、リン酸ナト
リウムなどのアルカリ金属リン酸塩等の水溶性リン酸塩
が好ましい。
【0019】表面処理液は、PとSbのうちの少なくと
も一種に加えて、Gaを含む水溶液とすることもでき
る。この表面処理液は、Gaを添加するために、塩化ガ
リウム、硝酸ガリウム、硫酸ガリウム等を添加して溶解
し、あるいはこれ等の水溶液を添加する。Gaを添加し
ている表面処理液は、水溶液に含有されるGaを、Pや
Sbと反応させて、蛍光体粒子の表面に被覆できる。
も一種に加えて、Gaを含む水溶液とすることもでき
る。この表面処理液は、Gaを添加するために、塩化ガ
リウム、硝酸ガリウム、硫酸ガリウム等を添加して溶解
し、あるいはこれ等の水溶液を添加する。Gaを添加し
ている表面処理液は、水溶液に含有されるGaを、Pや
Sbと反応させて、蛍光体粒子の表面に被覆できる。
【0020】また、PとSbの少なくとも一種を含む表
面処理化合物と窒化ガリウム蛍光体を溶剤中で混合して
蛍光体スラリーとし、その後、蛍光体スラリーが乾燥さ
れて、蛍光体粒子の表面に表面処理化合物を被覆でき
る。
面処理化合物と窒化ガリウム蛍光体を溶剤中で混合して
蛍光体スラリーとし、その後、蛍光体スラリーが乾燥さ
れて、蛍光体粒子の表面に表面処理化合物を被覆でき
る。
【0021】ここで用いられる表面処理化合物として
は、リン酸塩、アンチモン酸塩等の化合物が好ましく、
リン酸塩がより好ましい。リン酸塩としては、アルカリ
金属リン酸塩等の水溶性リン酸塩でも良く、アルカリ土
類金属リン酸塩やリン酸ガリウム等の水に不溶性又は難
溶性のリン酸塩でも良い。とくに、表面処理化合物とし
てリン酸ガリウムが最も好ましい。表面処理化合物が水
に不溶性又は難溶性のリン酸塩の場合、リン酸塩粒子の
平均粒径は0.5μm以下であることが望ましい。これ
よりもリン酸塩粒子が大きいと、緻密なリン酸塩の被膜
が形成されず、効果が期待できなくなる。溶剤として
は、水又はメタノール等の有機溶媒を用いる。
は、リン酸塩、アンチモン酸塩等の化合物が好ましく、
リン酸塩がより好ましい。リン酸塩としては、アルカリ
金属リン酸塩等の水溶性リン酸塩でも良く、アルカリ土
類金属リン酸塩やリン酸ガリウム等の水に不溶性又は難
溶性のリン酸塩でも良い。とくに、表面処理化合物とし
てリン酸ガリウムが最も好ましい。表面処理化合物が水
に不溶性又は難溶性のリン酸塩の場合、リン酸塩粒子の
平均粒径は0.5μm以下であることが望ましい。これ
よりもリン酸塩粒子が大きいと、緻密なリン酸塩の被膜
が形成されず、効果が期待できなくなる。溶剤として
は、水又はメタノール等の有機溶媒を用いる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の窒化ガリウム蛍光体は次
のようにして製造される。原料であるガリウム化合物と
亜鉛化合物等を混合した原料混合物が、NH3ガスを流
しながら1000〜1200℃で焼成されて、窒化ガリ
ウム蛍光体となる。次に、得られる蛍光体を水中に懸濁
させた後、リン酸又はリン酸塩等の水溶液を加えて表面
処理液とする。この表面処理液を撹拌すると、リン酸ガ
リウム等の表面処理化合物が蛍光体の粒子表面に被覆さ
れる。表面処理化合物を被覆している蛍光体は、その後
の乾燥工程で水分を除去する。
のようにして製造される。原料であるガリウム化合物と
亜鉛化合物等を混合した原料混合物が、NH3ガスを流
しながら1000〜1200℃で焼成されて、窒化ガリ
ウム蛍光体となる。次に、得られる蛍光体を水中に懸濁
させた後、リン酸又はリン酸塩等の水溶液を加えて表面
処理液とする。この表面処理液を撹拌すると、リン酸ガ
リウム等の表面処理化合物が蛍光体の粒子表面に被覆さ
れる。表面処理化合物を被覆している蛍光体は、その後
の乾燥工程で水分を除去する。
【0023】表面処理化合物は、表面処理液のpHを調
整して、蛍光体粒子の表面に被覆すこともできる。この
方法は、上記の方法と同様に焼成して得られる窒化ガリ
ウム蛍光体を水中に縣濁し、この懸濁液に、リン酸又は
リン酸塩等の水溶液を加えて表面処理液とする。この表
面処理液を撹拌しながら、スラリーのpHをアンモニア
水等でpH3以上とすると、リン酸ガリウム等の表面処
理化合物が蛍光体の粒子表面に被覆される。表面処理化
合物を被覆している蛍光体は、その後の乾燥工程で水分
を除去する。
整して、蛍光体粒子の表面に被覆すこともできる。この
方法は、上記の方法と同様に焼成して得られる窒化ガリ
ウム蛍光体を水中に縣濁し、この懸濁液に、リン酸又は
リン酸塩等の水溶液を加えて表面処理液とする。この表
面処理液を撹拌しながら、スラリーのpHをアンモニア
水等でpH3以上とすると、リン酸ガリウム等の表面処
理化合物が蛍光体の粒子表面に被覆される。表面処理化
合物を被覆している蛍光体は、その後の乾燥工程で水分
を除去する。
【0024】表面処理液は、Gaを含む溶液とすること
ができる。この方法は、上記と同様に焼成して得られる
窒化ガリウム蛍光体の懸濁液に、リン酸又はリン酸塩等
の水溶液に加えて、さらに塩化ガリウム等の水溶液を加
えて表面処理液とする。この表面処理液を撹拌しなが
ら、スラリーのpHをアンモニア水等でpH3以上とす
ると、リン酸ガリウム等の表面処理化合物が蛍光体粒子
の表面に被覆される。表面処理化合物を被覆している蛍
光体は、その後の乾燥工程で水分を除去する。
ができる。この方法は、上記と同様に焼成して得られる
窒化ガリウム蛍光体の懸濁液に、リン酸又はリン酸塩等
の水溶液に加えて、さらに塩化ガリウム等の水溶液を加
えて表面処理液とする。この表面処理液を撹拌しなが
ら、スラリーのpHをアンモニア水等でpH3以上とす
ると、リン酸ガリウム等の表面処理化合物が蛍光体粒子
の表面に被覆される。表面処理化合物を被覆している蛍
光体は、その後の乾燥工程で水分を除去する。
【0025】さらに他の方法として蛍光体スラリーを乾
燥して、蛍光体の粒子表面に表面処理化合物を被覆した
蛍光体を製造できる。この方法は、蛍光体を懸濁してい
る水又はメタノール等の有機溶媒に、リン酸ガリウム等
を加え、撹拌して蛍光体スラリーとし、この蛍光体スラ
リーを乾燥して、リン酸ガリウム等の表面処理化合物を
蛍光体粒子表面に被覆する窒化ガリウム蛍光体を製造で
きる。
燥して、蛍光体の粒子表面に表面処理化合物を被覆した
蛍光体を製造できる。この方法は、蛍光体を懸濁してい
る水又はメタノール等の有機溶媒に、リン酸ガリウム等
を加え、撹拌して蛍光体スラリーとし、この蛍光体スラ
リーを乾燥して、リン酸ガリウム等の表面処理化合物を
蛍光体粒子表面に被覆する窒化ガリウム蛍光体を製造で
きる。
【0026】窒化ガリウム蛍光体が蛍光表示管に使用さ
れる場合、蛍光体は0.2kV以下の低速電子線で励起
して発光される。蛍光体の粒子を励起する低速電子は、
蛍光体粒子に侵入する深さが50〜100nm前後と浅
くなる。したがって、発光の大部分は蛍光体の表面で発
生する。従来の窒化ガリウム蛍光体は、蛍光体の粒子表
面に酸化ガリウム等の未反応分が残存している。この窒
化ガリウム蛍光体は、酸化ガリウム等の未反応分によっ
て発光特性が低下する。
れる場合、蛍光体は0.2kV以下の低速電子線で励起
して発光される。蛍光体の粒子を励起する低速電子は、
蛍光体粒子に侵入する深さが50〜100nm前後と浅
くなる。したがって、発光の大部分は蛍光体の表面で発
生する。従来の窒化ガリウム蛍光体は、蛍光体の粒子表
面に酸化ガリウム等の未反応分が残存している。この窒
化ガリウム蛍光体は、酸化ガリウム等の未反応分によっ
て発光特性が低下する。
【0027】本発明の窒化ガリウム蛍光体は、蛍光体粒
子の表面にリン酸ガリウム等の表面処理化合物を被覆し
ている。この蛍光体は、表面処理化合物によって、発光
特性が著しく改善される。未反応分に起因する発光特性
の低下が防止されるからである。リン酸ガリウム等の表
面処理化合物で蛍光体粒子の表面を均一に被覆する本発
明の窒化ガリウム蛍光体は、有効発光面積が広がること
により、発光特性が改善される。
子の表面にリン酸ガリウム等の表面処理化合物を被覆し
ている。この蛍光体は、表面処理化合物によって、発光
特性が著しく改善される。未反応分に起因する発光特性
の低下が防止されるからである。リン酸ガリウム等の表
面処理化合物で蛍光体粒子の表面を均一に被覆する本発
明の窒化ガリウム蛍光体は、有効発光面積が広がること
により、発光特性が改善される。
【0028】本発明の表面処理化合物を被覆している窒
化ガリウム蛍光体は、表面処理化合物の被覆量によって
発光特性が変化する。表面処理化合物の添加量によって
発光特性が変化することは、以下の方法で試験できる。
(1) (Ga,In)N:Zn,S蛍光体が水に入れて
縣濁される。(2) 蛍光体の懸濁液に、リン酸アンモニ
ウム水溶液と塩化ガリウム水溶液が加えられて表面処理
液に蛍光体を添加している蛍光体スラリーが得られる。
(3) 蛍光体スラリーが撹拌され、撹拌される蛍光体ス
ラリーにアンモニア水が添加されて蛍光体スラリーのp
Hが4.0に調整される。この状態で、蛍光体スラリー
中にリン酸ガリウムが生成され、これが蛍光体粒子の表
面に被覆される。添加するリン酸アンモニウムや塩化ガ
リウムの量を種々に変化させると、窒化ガリウム蛍光体
の発光輝度(相対輝度)が変化する。図1は、蛍光体粒
子に被覆するP量(重量部)に対する発光特性を示す。
発光輝度は、窒化ガリウム蛍光体を、加速電圧0.5k
V、電流密度0.5μA/cm2の電子線で励起したと
きの測定値である。発光輝度は、表面処理化合物を被覆
しない窒化ガリウム蛍光体、いいかえると、表面処理化
合物を被覆する前の蛍光体の輝度を100%とする相対
輝度(%)である。また、蛍光体に被覆されるP量は、
蛍光体100重量部に対する被覆後のPの量を示してい
る。
化ガリウム蛍光体は、表面処理化合物の被覆量によって
発光特性が変化する。表面処理化合物の添加量によって
発光特性が変化することは、以下の方法で試験できる。
(1) (Ga,In)N:Zn,S蛍光体が水に入れて
縣濁される。(2) 蛍光体の懸濁液に、リン酸アンモニ
ウム水溶液と塩化ガリウム水溶液が加えられて表面処理
液に蛍光体を添加している蛍光体スラリーが得られる。
(3) 蛍光体スラリーが撹拌され、撹拌される蛍光体ス
ラリーにアンモニア水が添加されて蛍光体スラリーのp
Hが4.0に調整される。この状態で、蛍光体スラリー
中にリン酸ガリウムが生成され、これが蛍光体粒子の表
面に被覆される。添加するリン酸アンモニウムや塩化ガ
リウムの量を種々に変化させると、窒化ガリウム蛍光体
の発光輝度(相対輝度)が変化する。図1は、蛍光体粒
子に被覆するP量(重量部)に対する発光特性を示す。
発光輝度は、窒化ガリウム蛍光体を、加速電圧0.5k
V、電流密度0.5μA/cm2の電子線で励起したと
きの測定値である。発光輝度は、表面処理化合物を被覆
しない窒化ガリウム蛍光体、いいかえると、表面処理化
合物を被覆する前の蛍光体の輝度を100%とする相対
輝度(%)である。また、蛍光体に被覆されるP量は、
蛍光体100重量部に対する被覆後のPの量を示してい
る。
【0029】この図は、P量の被覆量を0.0001〜
10.0重量部の範囲として、表面処理化合物を被覆し
ない蛍光体に比較して発光輝度が高くなることを示して
いる。特に、0.001〜1.0重量部の範囲で発光輝
度が非常に高いことがわかる。このように、蛍光体にリ
ン酸ガリウムを被覆する場合、被覆量としては、蛍光体
100重量部に対しP量が0.0001〜10.0重量
部の範囲が好ましく、0.001〜1.0重量部の範囲
がさらに好ましいことがわかる。
10.0重量部の範囲として、表面処理化合物を被覆し
ない蛍光体に比較して発光輝度が高くなることを示して
いる。特に、0.001〜1.0重量部の範囲で発光輝
度が非常に高いことがわかる。このように、蛍光体にリ
ン酸ガリウムを被覆する場合、被覆量としては、蛍光体
100重量部に対しP量が0.0001〜10.0重量
部の範囲が好ましく、0.001〜1.0重量部の範囲
がさらに好ましいことがわかる。
【0030】表面処理化合物をアンチモン化合物とする
蛍光体の発光特性を図2に示す。この図は、アンチモン
化合物の被覆量に対する蛍光体の発光輝度を示してい
る。この蛍光体は、以下のようにして製作できる。(G
a,In)N:Zn,S蛍光体を水中に縣濁させた後、
塩化アンチモン水溶液を加え、撹拌しながら、スラリー
のpHをアンモニア水でpH5.0とし、アンチモン化
合物を蛍光体粒子表面に被覆する。添加する塩化アンチ
モンの量を種々に変化させ、得られる本発明の窒化ガリ
ウム蛍光体の発光輝度(相対輝度)とSb量(重量部)
の関係を図2に示す。発光輝度は、蛍光体を加速電圧
0.5kV、電流密度0.5μA/cm2の電子線で励
起したときの測定値であり、アンチモン化合物被覆前の
蛍光体の輝度を100%としたときの相対輝度(%)で
ある。また、Sb量は、蛍光体100重量部に対する被
覆後のSbの量を示す。この図から、Sb量が0.00
01〜10.0重量部の範囲で蛍光体の発光輝度が高く
なっており、特に、0.001ないし1.0重量部の範
囲で発光輝度が非常に高いことがわかる。
蛍光体の発光特性を図2に示す。この図は、アンチモン
化合物の被覆量に対する蛍光体の発光輝度を示してい
る。この蛍光体は、以下のようにして製作できる。(G
a,In)N:Zn,S蛍光体を水中に縣濁させた後、
塩化アンチモン水溶液を加え、撹拌しながら、スラリー
のpHをアンモニア水でpH5.0とし、アンチモン化
合物を蛍光体粒子表面に被覆する。添加する塩化アンチ
モンの量を種々に変化させ、得られる本発明の窒化ガリ
ウム蛍光体の発光輝度(相対輝度)とSb量(重量部)
の関係を図2に示す。発光輝度は、蛍光体を加速電圧
0.5kV、電流密度0.5μA/cm2の電子線で励
起したときの測定値であり、アンチモン化合物被覆前の
蛍光体の輝度を100%としたときの相対輝度(%)で
ある。また、Sb量は、蛍光体100重量部に対する被
覆後のSbの量を示す。この図から、Sb量が0.00
01〜10.0重量部の範囲で蛍光体の発光輝度が高く
なっており、特に、0.001ないし1.0重量部の範
囲で発光輝度が非常に高いことがわかる。
【0031】
【実施例】[実施例1](1) 窒化ガリウム蛍光体の製
造工程 Ga2S3粉末10g、In2S3粉末1g、及びZn
S粉末2gを良く混合し、得られる原料混合物をアルミ
ナボートに入れ、これを石英管に挿入する。その後、N
H3ガスを流量1.5リットル/minで供給しなが
ら、1100℃で3時間保持した後、冷却する。アルミ
ナボートを取り出して(Ga,In)N:Zn,S蛍光
体を得る。得られる蛍光体は、In=170ppm、Z
n=2130ppm、S=190ppm含有する。以
下、この蛍光体を蛍光体母体として、表面処理(被覆)
試験を行う。
造工程 Ga2S3粉末10g、In2S3粉末1g、及びZn
S粉末2gを良く混合し、得られる原料混合物をアルミ
ナボートに入れ、これを石英管に挿入する。その後、N
H3ガスを流量1.5リットル/minで供給しなが
ら、1100℃で3時間保持した後、冷却する。アルミ
ナボートを取り出して(Ga,In)N:Zn,S蛍光
体を得る。得られる蛍光体は、In=170ppm、Z
n=2130ppm、S=190ppm含有する。以
下、この蛍光体を蛍光体母体として、表面処理(被覆)
試験を行う。
【0032】(2) 表面処理化合物を被覆する工程 (表面処理化合物の被覆工程) 以上の方法で得られる蛍光体母体5gが水5ml中に縣
濁され、さらに、この懸濁液に、1wt%(NH4)3
PO4水溶液5gと、1wt%GaC13水溶液5gが
加えられて、蛍光体が表面処理液に接触する蛍光体スラ
リーとなる。蛍光体スラリーは、室温下で撹拌される。
撹拌される蛍光体スラリーに、アンモニア水が添加され
てpHを4.0に調整する。この状態で、蛍光体の粒子
表面に表面処理化合物が被覆される。 (乾燥工程)表面処理化合物で被覆された蛍光体が蛍光
体スラリーから分離される。分離された蛍光体は、乾燥
工程で水分が除去される。この方法で、表面処理化合物
であるリン酸ガリウムで蛍光体粒子表面を被覆する窒化
ガリウム蛍光体が製造される。この蛍光体は、表面処理
化合物として被覆されるP量を、蛍光体母体100重量
部に対して0、033重量部とするものである。
濁され、さらに、この懸濁液に、1wt%(NH4)3
PO4水溶液5gと、1wt%GaC13水溶液5gが
加えられて、蛍光体が表面処理液に接触する蛍光体スラ
リーとなる。蛍光体スラリーは、室温下で撹拌される。
撹拌される蛍光体スラリーに、アンモニア水が添加され
てpHを4.0に調整する。この状態で、蛍光体の粒子
表面に表面処理化合物が被覆される。 (乾燥工程)表面処理化合物で被覆された蛍光体が蛍光
体スラリーから分離される。分離された蛍光体は、乾燥
工程で水分が除去される。この方法で、表面処理化合物
であるリン酸ガリウムで蛍光体粒子表面を被覆する窒化
ガリウム蛍光体が製造される。この蛍光体は、表面処理
化合物として被覆されるP量を、蛍光体母体100重量
部に対して0、033重量部とするものである。
【0033】[実施例2](NH4)3PO4に代わっ
て、(NH4)4P2O7を用いる以外は、実施例1と
同様にして、表面処理化合物としてリン酸ガリウムを被
覆した窒化ガリウム蛍光体を製造する。この蛍光体のP
量は、蛍光体母体100重量部に対し0.029重量部
である。
て、(NH4)4P2O7を用いる以外は、実施例1と
同様にして、表面処理化合物としてリン酸ガリウムを被
覆した窒化ガリウム蛍光体を製造する。この蛍光体のP
量は、蛍光体母体100重量部に対し0.029重量部
である。
【0034】[実施例3] (表面処理化合物の被覆工程)実施例1で得られる窒化
ガリウム蛍光体母体である表面処理化合物を被覆しない
蛍光体5gを、水5ml中に縣濁させた後、1wt%H
3PO4水溶液5gを加え、室温下で撹拌することで、
蛍光体粒子表面からガリウムイオンを溶出させる。次
に、スラリーのpHをアンモニア水でpH4.0とし
て、蛍光体粒子の表面にリン酸ガリウムを生成させる。 (乾燥工程)リン酸ガリウムを生成している蛍光体を分
離して乾燥する。以上の工程で、表面処理化合物をリン
酸ガリウムとして蛍光体粒子の表面を被覆する窒化ガリ
ウム蛍光体を製造する。この蛍光体のP量は、蛍光体母
体100重量部に対し0.029重量部となる。
ガリウム蛍光体母体である表面処理化合物を被覆しない
蛍光体5gを、水5ml中に縣濁させた後、1wt%H
3PO4水溶液5gを加え、室温下で撹拌することで、
蛍光体粒子表面からガリウムイオンを溶出させる。次
に、スラリーのpHをアンモニア水でpH4.0とし
て、蛍光体粒子の表面にリン酸ガリウムを生成させる。 (乾燥工程)リン酸ガリウムを生成している蛍光体を分
離して乾燥する。以上の工程で、表面処理化合物をリン
酸ガリウムとして蛍光体粒子の表面を被覆する窒化ガリ
ウム蛍光体を製造する。この蛍光体のP量は、蛍光体母
体100重量部に対し0.029重量部となる。
【0035】[実施例4]H3PO4に代わって、H4
P2O7を用いる以外は、実施例3と同様にして窒化ガ
リウム蛍光体を製造する。この蛍光体のP量は、蛍光体
母体100重量都に対し0.026重量部とする。
P2O7を用いる以外は、実施例3と同様にして窒化ガ
リウム蛍光体を製造する。この蛍光体のP量は、蛍光体
母体100重量都に対し0.026重量部とする。
【0036】[実施例5] (表面処理化合物の被覆工程)実施例1で得られる蛍光
体母体5gを水5ml中に縣濁させ、1wt%H3PO
4水溶液5gを加え、室温下で撹拌して、蛍光体の粒子
表面にリン酸ガリウムを生成させる。 (乾燥工程)その後、蛍光体を懸濁液から分離して乾燥
する。以上の工程で、表面処理化合物をリン酸ガリウム
として蛍光体粒子表面を被覆する窒化ガリウム蛍光体を
製造する。この蛍光体のP量は、蛍光体母体100重量
部に対し0.018重量部となる。
体母体5gを水5ml中に縣濁させ、1wt%H3PO
4水溶液5gを加え、室温下で撹拌して、蛍光体の粒子
表面にリン酸ガリウムを生成させる。 (乾燥工程)その後、蛍光体を懸濁液から分離して乾燥
する。以上の工程で、表面処理化合物をリン酸ガリウム
として蛍光体粒子表面を被覆する窒化ガリウム蛍光体を
製造する。この蛍光体のP量は、蛍光体母体100重量
部に対し0.018重量部となる。
【0037】[実施例6]実施例1で得られる蛍光体母
体5gを水5ml中に縣濁させた後、平均粒径が0.1
μmのGaPO4を加え、室温下で撹拌する。こうして
得られる蛍光体スラリーを全量乾燥すると、リン酸ガリ
ウムで被覆された窒化ガリウム蛍光体が製造される。こ
の蛍光件のP量は、蛍光体母体100重量部に対し0.
095重量部となる。
体5gを水5ml中に縣濁させた後、平均粒径が0.1
μmのGaPO4を加え、室温下で撹拌する。こうして
得られる蛍光体スラリーを全量乾燥すると、リン酸ガリ
ウムで被覆された窒化ガリウム蛍光体が製造される。こ
の蛍光件のP量は、蛍光体母体100重量部に対し0.
095重量部となる。
【0038】[実施例7] (被覆工程)実施例1で得られる蛍光体母体5gを水5
ml中に縣濁させ、1wt%SbCl3水溶液5gを加
え、室温下で撹拌しながら、スラリーのpHをアンモニ
ア水でpH5.0とする。この工程で、蛍光体粒子の表
面に表面処理化合物であるアンチモン化合物が被覆され
る。 (乾燥工程)その後、蛍光体をスラリーから分離して乾
燥する。以上の工程で、アンチモン化合物が蛍光体粒子
表面を被覆する窒化ガリウム蛍光体が製造される。この
蛍光体のSb量は、蛍光体母体100重量部に対して
0.030重量部となる。
ml中に縣濁させ、1wt%SbCl3水溶液5gを加
え、室温下で撹拌しながら、スラリーのpHをアンモニ
ア水でpH5.0とする。この工程で、蛍光体粒子の表
面に表面処理化合物であるアンチモン化合物が被覆され
る。 (乾燥工程)その後、蛍光体をスラリーから分離して乾
燥する。以上の工程で、アンチモン化合物が蛍光体粒子
表面を被覆する窒化ガリウム蛍光体が製造される。この
蛍光体のSb量は、蛍光体母体100重量部に対して
0.030重量部となる。
【0039】[実施例8] (被覆工程)実施例1で得られる蛍光体母体5gを水5
ml中に縣濁させ、1wt%H3PO4水溶液2.5g
と1wt%SbCl3水溶液2.5gを加え、室温下で
撹拌しながら、スラリーのpHをアンモニア水でpH
5.0として、表面処理化合物を蛍光体粒子の表面に被
覆させる。 (乾燥工程)その後、蛍光体を分離して乾燥すると、リ
ン酸ガリウムとアンチモン化合物が蛍光体粒子表面に被
覆された窒化ガリウム蛍光体が製作される。この蛍光体
のP量とSb量は、蛍光体母体100重量部に対しそれ
ぞれ0.020重量部と0.015重量部となる。
ml中に縣濁させ、1wt%H3PO4水溶液2.5g
と1wt%SbCl3水溶液2.5gを加え、室温下で
撹拌しながら、スラリーのpHをアンモニア水でpH
5.0として、表面処理化合物を蛍光体粒子の表面に被
覆させる。 (乾燥工程)その後、蛍光体を分離して乾燥すると、リ
ン酸ガリウムとアンチモン化合物が蛍光体粒子表面に被
覆された窒化ガリウム蛍光体が製作される。この蛍光体
のP量とSb量は、蛍光体母体100重量部に対しそれ
ぞれ0.020重量部と0.015重量部となる。
【0040】[実施例9]窒化ガリウム蛍光体の製造工
程において、蛍光体原料としてH3BO3を0.003
gを加える以外は、実施例1と同様にして、表面処理前
の(Ga,In,B)N:Zn,S蛍光体を製作する。
この蛍光体は、In=170ppm、B=20ppm、
Zn=2050ppm、S=180ppm含有する。次
に、この蛍光体について実施例1と同じ被覆工程と乾燥
工程で、同じ様にしてリン酸ガリウムを被覆し、窒化ガ
リウム蛍光体を得る。この蛍光体のP量は蛍光体母体1
00重量部に対し0.029重量部となる。
程において、蛍光体原料としてH3BO3を0.003
gを加える以外は、実施例1と同様にして、表面処理前
の(Ga,In,B)N:Zn,S蛍光体を製作する。
この蛍光体は、In=170ppm、B=20ppm、
Zn=2050ppm、S=180ppm含有する。次
に、この蛍光体について実施例1と同じ被覆工程と乾燥
工程で、同じ様にしてリン酸ガリウムを被覆し、窒化ガ
リウム蛍光体を得る。この蛍光体のP量は蛍光体母体1
00重量部に対し0.029重量部となる。
【0041】[実施例10]窒化ガリウム蛍光体の製造
工程において、蛍光体原料としてAl(OH)30.0
02gを加える以外は、実施例1と同様にして、表面処
理前の(Ga,In,Al)N:Zn,S蛍光体を製作
する。この蛍光体は、In=160ppm、Al=20
ppm、Zn=2080ppm、S=190ppm含有
する。次に、この蛍光体について実施例1と同様の被覆
工程と乾燥工程で、リン酸ガリウムで被覆する窒化ガリ
ウム蛍光体を製作する。この蛍光体のP量は、蛍光体母
体100重量部に対し0.031重量部である。
工程において、蛍光体原料としてAl(OH)30.0
02gを加える以外は、実施例1と同様にして、表面処
理前の(Ga,In,Al)N:Zn,S蛍光体を製作
する。この蛍光体は、In=160ppm、Al=20
ppm、Zn=2080ppm、S=190ppm含有
する。次に、この蛍光体について実施例1と同様の被覆
工程と乾燥工程で、リン酸ガリウムで被覆する窒化ガリ
ウム蛍光体を製作する。この蛍光体のP量は、蛍光体母
体100重量部に対し0.031重量部である。
【0042】[実施例11]窒化ガリウム蛍光体を製造
する蛍光体の原料として、H3BO30.003gとA
l(OH)30.001gを加える以外は、実施例1と
同様にして、表面処理前の(Ga,In,B,Al)
N:Zn,S蛍光体を得る。この蛍光体は、In=15
0ppm、B=20ppm、Al=10ppm、Zn=
2100ppm、S=160ppm含有する。次に、こ
の蛍光体について実施例1と同様の被覆工程と乾燥工程
で、リン酸ガリウムで被覆している窒化ガリウム蛍光体
を製作する。この蛍光体のP量は、蛍光体母体100重
量部に対し0.035重量部である。
する蛍光体の原料として、H3BO30.003gとA
l(OH)30.001gを加える以外は、実施例1と
同様にして、表面処理前の(Ga,In,B,Al)
N:Zn,S蛍光体を得る。この蛍光体は、In=15
0ppm、B=20ppm、Al=10ppm、Zn=
2100ppm、S=160ppm含有する。次に、こ
の蛍光体について実施例1と同様の被覆工程と乾燥工程
で、リン酸ガリウムで被覆している窒化ガリウム蛍光体
を製作する。この蛍光体のP量は、蛍光体母体100重
量部に対し0.035重量部である。
【0043】実施例1〜11で製作される蛍光体につい
て、X線光電子分光法(XPS)による表面分析を行
う。XPSとは、固体表面にX線を照射し、光電効果に
より表面から発生する光電子のエネルギーと強度を測定
して、表面に存在する元素の数と種類を同定する方法で
あり、表面分析に適した分析法である。エネルギー分解
能に優れた分光器を使うことにより、存在する元素の結
合状態に関する情報を得ることができる。測定装置とし
て、SHIMADZU ESCA l000A(島津製
作所製)を用い、粒子表面層(表面層深さ0〜100オ
ングストローム)でのGa、P原子の結合状態を調べる
と、リン酸ガリウムが蛍光体粒子表面に被覆されている
ことが確認される。
て、X線光電子分光法(XPS)による表面分析を行
う。XPSとは、固体表面にX線を照射し、光電効果に
より表面から発生する光電子のエネルギーと強度を測定
して、表面に存在する元素の数と種類を同定する方法で
あり、表面分析に適した分析法である。エネルギー分解
能に優れた分光器を使うことにより、存在する元素の結
合状態に関する情報を得ることができる。測定装置とし
て、SHIMADZU ESCA l000A(島津製
作所製)を用い、粒子表面層(表面層深さ0〜100オ
ングストローム)でのGa、P原子の結合状態を調べる
と、リン酸ガリウムが蛍光体粒子表面に被覆されている
ことが確認される。
【0044】また、このことは、測定装置として Ri
gaku RINT ULTIMA+を用い、これらの
蛍光体についてX線回折を測定して、被覆量が多い蛍光
体の場合に窒化ガリウムに加えてリン酸ガリウムの回折
線が見られることからも確認される。
gaku RINT ULTIMA+を用い、これらの
蛍光体についてX線回折を測定して、被覆量が多い蛍光
体の場合に窒化ガリウムに加えてリン酸ガリウムの回折
線が見られることからも確認される。
【0045】次に、実施例1〜11で得られる窒化ガリ
ウム蛍光体について、低速電子線励起による発光輝度
(相対輝度)及び色度x,yを表1にまとめる。測定条
件は加速電圧0.5kV、電流密度0.5μA/cm2
で行う。表1は、蛍光体の粒子表面に、PとSbのうち
少なくとも一種を含む表面処理化合物を被覆することに
よって、発光輝度の高い窒化ガリウム蛍光体が得られる
ことを示す。
ウム蛍光体について、低速電子線励起による発光輝度
(相対輝度)及び色度x,yを表1にまとめる。測定条
件は加速電圧0.5kV、電流密度0.5μA/cm2
で行う。表1は、蛍光体の粒子表面に、PとSbのうち
少なくとも一種を含む表面処理化合物を被覆することに
よって、発光輝度の高い窒化ガリウム蛍光体が得られる
ことを示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の窒化ガリウ
ム蛍光体とその製造方法は、蛍光体の粒子表面に、Pと
Sbの少なくとも一種を含む表面処理化合物を被覆する
ことにより、発光特性の優れた窒化ガリウム蛍光体が得
られる。また、本発明の蛍光体は低速電子線励起による
発光輝度が非常に高いため、蛍光表示管等に効果的に用
いられることが期待される。
ム蛍光体とその製造方法は、蛍光体の粒子表面に、Pと
Sbの少なくとも一種を含む表面処理化合物を被覆する
ことにより、発光特性の優れた窒化ガリウム蛍光体が得
られる。また、本発明の蛍光体は低速電子線励起による
発光輝度が非常に高いため、蛍光表示管等に効果的に用
いられることが期待される。
【図1】本発明の窒化ガリウム蛍光体の相対輝度(%)
とP量(重量部)の関係を示すグラフ図
とP量(重量部)の関係を示すグラフ図
【図2】本発明の窒化ガリウム蛍光体の相対輝度(%)
とSb量(重量部)の関係を示すグラフ図
とSb量(重量部)の関係を示すグラフ図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀島 正敏 徳島県阿南市上中町岡491番地100 日亜化 学工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 義孝 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 Fターム(参考) 4H001 CA06 CC09 CC12 XA05 XA07 XA13 XA31 XA49 YA04 YA06 YA08 YA12 YA14 YA16 YA20 YA30 YA32 YA34 YA38 YA48 YA50 YA52 YA56 YA80 YA82
Claims (11)
- 【請求項1】 蛍光体の粒子表面を、PとSbの少なく
とも一種を含む表面処理化合物で被覆してなることを特
徴とする窒化ガリウム蛍光体。 - 【請求項2】 PとSbの総量が、蛍光体100重量部
に対し0.0001〜10.0重量部であることを特徴
とする請求項1に記載の窒化ガリウム蛍光体。 - 【請求項3】 表面処理化合物がリン化合物である請求
項1に記載される窒化ガリウム蛍光体。 - 【請求項4】 表面処理化合物がリン酸塩である請求項
3に記載される窒化ガリウム蛍光体。 - 【請求項5】 表面処理化合物がアンチモン化合物であ
る請求項1に記載される窒化ガリウム蛍光体。 - 【請求項6】 前記蛍光体が次の一般式で表されること
を特徴とする請求項1または2に記載の窒化ガリウム蛍
光体。 (Ga,In)N:Y,Z ただし、Yは、Be、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、
Cd及びHgからなる群より選ばれる少なくとも一種で
あり、ZはO、S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge
及びSnからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
る。 - 【請求項7】 前記蛍光体が次の一般式で表されること
を特徴とする請求項1または2に記載の窒化ガリウム蛍
光体。 (Ga,In,X)N:Y,Z ただし、XはB、Alの少なくとも一種であり、Yは、
Be、Zn、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd及びHgか
らなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ZはO、
S、Se、Te、Pb、C、Si、Ge及びSnからな
る群より選ばれる少なくとも一種である。 - 【請求項8】 PとSbの少なくとも一種を含む表面処
理液を窒化ガリウム蛍光体の表面に接触させて、窒化ガ
リウム蛍光体の表面にPとSbの少なくとも一種を含む
表面処理化合物を被覆する被覆工程と、 PとSbの少なくとも一種の表面処理化合物が被覆され
た蛍光体を乾燥する乾燥工程とからなる窒化ガリウム蛍
光体の製造方法。 - 【請求項9】 被覆工程において、PとSbの少なくと
も一種に加えて、Gaを含む表面処理液を窒化ガリウム
蛍光体の表面に接触させる請求項8に記載される窒化ガ
リウム蛍光体の製造方法。 - 【請求項10】 被覆工程において、表面処理液に窒化
ガリウム蛍光体を入れて蛍光体スラリーとし、この蛍光
体スラリーのpHを調整して、蛍光体粒子表面にPとS
bの少なくとも一種を含む表面処理化合物を被覆させる
請求項8または9に記載される窒化ガリウム蛍光体の製
造方法。 - 【請求項11】 PとSbの少なくとも一種を含む表面
処理化合物と窒化ガリウム蛍光体を溶剤中で混合して蛍
光体スラリーとし、この蛍光体スラリーを乾燥させて、
蛍光体粒子表面にPとSbの少なくとも一種を含む表面
処理化合物を被覆させることを特徴とする窒化ガリウム
蛍光体の製造方法。
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