JP2003010109A - 電子内視鏡装置および電子内視鏡用疑似色素撒布処理装置 - Google Patents

電子内視鏡装置および電子内視鏡用疑似色素撒布処理装置

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JP2003010109A JP2001198274A JP2001198274A JP2003010109A JP 2003010109 A JP2003010109 A JP 2003010109A JP 2001198274 A JP2001198274 A JP 2001198274A JP 2001198274 A JP2001198274 A JP 2001198274A JP 2003010109 A JP2003010109 A JP 2003010109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子内視鏡装置において、擬似色素撒布カラ
ー画像と通常カラー画像とを同一画面に表示する。 【解決手段】 プロセッサ50はスコープ10から得ら
れる1フレーム分の赤色画素信号、緑色画素信号および
青色画素信号に基づいて第1ビデオカラー信号であるR
GBコンポーネント信号を生成し、擬似色素撒布処理装
置100に出力する。擬似色素撒布処理装置100は、
RGBコンポーネント信号を第1モニタ装置200に出
力して通常カラー画像を表示させる。擬似色素撒布処理
装置100は、RGBコンポーネントビデオ信号に基づ
いて、特定画素の信号レベル値が周囲画素の平均信号レ
ベル値より低い場合には、その特定画素について赤色お
よび緑色画素信号の信号レベル値を低減させた第2ビデ
オ信号であるコンポジットビデオ信号を生成し、このコ
ンポジットビデオ信号に基づいて青色成分を強調した擬
似色素撒布カラー画像を第2モニタ装置210に表示さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スコープの先端に
固体撮像素子を設け、被写体像に対応したビデオカラー
信号を生成し、ビデオカラー信号に基づいてモニタ装置
の画面に被写体のカラー画像を再現する電子内視鏡装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子内視鏡装置はカラー画像を再
生するものが主流であり、これに伴い、電子内視鏡装置
を用いる医療分野では、カラー画像再生に基づく新たな
医療検査法として色素内視鏡検査法等が開発されるに至
った。例えば、内視鏡診断の補助診断法として、胃内壁
や大腸内壁等に適当な色素溶液を撒布して粘膜の微妙な
凹凸を強調して、その形態観察を行い易くするという検
査法が知られている。
【0003】詳述すると、胃内壁や大腸内壁は全体的に
赤橙系を呈し、その微妙な凹凸の形態観察を行いにくい
ものとなっている。このような場合には、赤橙系色に対
して明瞭な色コントラストを発揮する青色系の色素溶
液、例えばインジゴカルミン溶液がスコープの鉗子孔を
通して粘膜壁に撒布されると、その色素溶液は粘膜壁の
凹部に集まる傾向にあるのに対し、粘膜壁の凸部からは
排除される傾向にあり、このため粘膜壁面の微妙な凹凸
形態が色コントラストにより非常に観察し易くなる。
【0004】しかし、上述したような色素内視鏡検査法
では、人体に無害でかつ安価な色素を用意しなければな
らず、また色素撒布のために検査時間が長くなり患者の
苦痛が増大する、あるいは一旦色素撒布を行った直後に
はその粘膜壁を元の状態で観察することができない等の
問題点がある。この問題を改善するために、最近では特
開2001−25025号公報に示されるように、画像
処理によってあたかも色素撒布したかのような色コント
ラストで再現しうる電子内視鏡装置が考えられている。
【0005】具体的には、特定の画素の信号レベル値と
その周囲8画素の平均信号レベル値とを比較し、特定画
素の信号レベル値が低い場合には被写体の対応部位は周
囲から窪んでいると判断して、赤色画素信号および緑色
画素信号の信号レベル値を低減することにより青色を強
調する擬似色素撒布処理を行う。これにより、モニタ装
置に再現されるカラー画像は、あたかも青色系色素溶液
を撒布したかのような色コントラストを呈する。
【0006】しかし上記のような電子内視鏡装置では、
モニタ装置には擬似色素撒布処理が施されたカラー画像
と通常のカラー画像いずれか一方しか表示されないた
め、両者を同時に比較して診断することはできなかっ
た。一方の画像だけでは綿密な診断が困難な場合もあ
り、両画像を同時に観察できる電子内視鏡装置が望まれ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、擬似色素撒布処理されたカラー画像と通常のカラ
ー画像とを同時に画面表示する電子内視鏡装置を得るこ
とを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子内視鏡
装置は、スコープの先端に設けた固体撮像素子から得ら
れる1フレーム分の複数の色画素信号に基づいて第1ビ
デオカラー信号を生成する映像信号処理用プロセッサ
と、映像信号処理用プロセッサに接続され、第1ビデオ
カラー信号に基づいて所定の色素溶液を撒布した状態を
模したカラーバランスを有する第2ビデオカラー信号を
生成する疑似色素撒布処理装置と、第1ビデオカラー信
号に基づいて第1再現カラー画像を画面上に表示する第
1表示装置と、第2ビデオカラー信号に基づいて第2再
現カラー画像を画面上に表示可能な第2表示装置と、第
2表示装置における第2再現カラー画像の表示および表
示停止を切替える切替装置とを備えることを最も主要な
特徴とする。
【0009】上記電子内視鏡装置においては、色画素信
号が、原色の赤色画素信号、緑色画素信号および青色画
素信号を含み、擬似色素撒布処理回路が赤色画素信号お
よび緑色画素信号の信号レベル値を低減することにより
青色信号レベル値が相対的に高い第2カラービデオ信号
を生成してもよい。
【0010】また本発明に係る電子内視鏡用擬似色素撒
布処理装置は、スコープの先端に設けた固体撮像素子か
ら得られる1フレーム分の複数の色画素信号に基づいて
第1ビデオカラー信号を生成する映像信号処理用プロセ
ッサに接続される電子内視鏡用擬似色素撒布処理装置で
あって、映像信号処理用プロセッサから入力された第1
ビデオカラー信号を第1表示装置に出力するとともに、
第1ビデオカラー信号に含まれる特定の色画素信号の信
号レベル値を低減させることによりカラーバランスを変
更して第1ビデオカラー信号とは異なるカラーバランス
の第2ビデオカラー信号を生成して第2表示装置に出力
することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して説明する。
【0012】図1は本発明に係る電子内視鏡装置の第1
実施形態を示すブロック図である。電子内視鏡装置は、
可撓管20を有するスコープ10と、スコープ10に着
脱自在な映像信号処理用プロセッサ50と、プロセッサ
50の外部周辺機器としてプロセッサ50に接続される
擬似色素撒布処理装置100と、この擬似色素撒布処理
装置100に接続される2つのモニタ装置200および
210とを備える。
【0013】スコープ10には光ファイバ束から成る光
ガイド部材12が可撓管先端部20aにまで挿通してお
り、光ガイド部材12の基端側はスコープ10のプロセ
ッサ50への装着時にプロセッサ50に設けられた光源
52に光学的に接続される。光源52は、例えばキセノ
ンランプやハロゲンランプなどの白色光源ランプであ
る。
【0014】光源52の光射出側(図中左側)には絞り
54が設けられ、この絞り54は図示しない絞り調整回
路によりその開度が調整され、これにより光ガイド部材
12に供給する照明光の光量が適宜調節される。
【0015】本実施形態ではカラー画像を再現するため
に面順次方式が採用されるので、絞り62のさらに光ガ
イド部材12側には回転式のカラーフィルタ56が設け
られる。このカラーフィルタ56は円板状を呈し、白色
光に含まれる赤色光成分のみを透過する赤色フィルタ、
緑色光成分のみを透過する緑色フィルタおよび青色光成
分のみを透過する青色フィルタが円周方向に沿って等間
隔に配されている。各色フィルタの間は遮光領域とされ
る。カラーフィルタ64は一定速度で回転させられ、光
源52から供給された白色照明光が、各色フィルタを透
過することによって赤色(R)照明光、緑色(G)照明
光および青色(B)照明光に順次変換される。
【0016】カラーフィルタ56を経た赤色照明光、緑
色照明光または青色照明光は集光レンズ58によって光
ガイド部材12の入射端面12aに集光させられ、さら
に光ガイド部材12によって可撓管先端部20aへ導か
れる。このようにカラーフィルタ56が一定速度で回転
することにより、可撓管先端部20aからは赤色照明
光、緑色照明光および青色照明光が一定時間だけ間欠的
に射出され、その前方に位置する被写体、例えば消化器
官の内壁Xが各色照明光により順次照明される。
【0017】可撓管先端部20aには固体撮像素子例え
ばCCDから成る撮像センサ14が設けられ、この撮像
センサ14は対物レンズ系16と組み合わされる。3色
照明光は被写体により反射され、対物レンズ系16によ
ってCCDの受光面に結像される。各色照明光により被
写体が照明されている間は撮像センサ14によって各色
の光学的被写体像が1フレーム分のアナログ電気信号、
即ちアナログ画素信号に光電変換され、その後に続く遮
光期間においてこのアナログ画素信号が撮像センサ14
から読み出される。これにより、各色照明光に対応した
アナログ画素信号がそれぞれ1フレーム分だけ順に読み
出される。
【0018】撮像センサ14から読み出された3色のア
ナログ画素信号は、プロセッサ50の映像信号処理回路
62に順次入力され、ここで撮像センサ14の特性やス
コープ10の光学特性に応じた処理、例えばクランプ処
理やサンプルホールド処理、ガンマ補正処理、ホワイト
バランス補正処理、輪郭強調処理および増幅処理等が施
され、第1ビデオカラー信号であるRGBコンポーネン
ト信号として擬似色素撒布処理装置100に出力され
る。このRGBコンポーネント信号は、3原色信号であ
る赤色アナログ画素信号、緑色アナログ画素信号および
青色アナログ画素信号と、複合同期信号とからなり、各
信号は4系統の信号ラインにより独立してそれぞれ擬似
色素撒布処理装置100に伝送される。複合同期信号は
プロセッサ50の図示しない同期信号発生回路により生
成される。
【0019】RGBコンポーネント信号は常に何ら信号
処理を受けずにそのまま第1モニタ装置200に出力さ
れ、第1モニタ装置200はこのRGBコンポーネント
信号に基づいて画面上に被写体のカラー画像を表示す
る。ここで再現されるカラー画像は、白色光で照明した
被写体を肉眼で見たときのカラーバランスに極めて近い
カラーバランスを有する。後述する疑似色素撒布処理が
施されたカラー画像と区別するために、第1モニタ装置
200に表示される画像のようなカラーバランスを有す
る画像を通常カラー画像と定義する。
【0020】プロセッサ50にはキーボードやマウス等
の外部入力装置300が接続され、この外部入力装置3
00から入力された患者名や図示しないタイマ回路から
得られる検査日時等の文字情報は制御回路60により文
字パターン信号に変換されて映像信号処理回路62に出
力され、ここでコンポーネントビデオ信号に付加され
る。これにより、第1および第2モニタ装置200およ
び210の画面上には光学的被写体像の再現カラー画像
と共に文字情報が表示される。
【0021】プロセッサ50から擬似色素撒布処理装置
100に伝送された赤色アナログ画素信号は第1モニタ
装置200だけでなくA/D変換器122rにも送ら
れ、そこで例えば8ビットのデジタル画素信号に変換さ
れて、次いでフレームメモリ124rに書き込まれて一
時的に格納される。緑色アナログ画素信号および青色ア
ナログ画素信号も同様、A/D変換器122gおよび1
22bにおいてそれぞれ8ビットのデジタル画素信号に
変換されて、次いでフレームメモリ124gおよび12
4bにそれぞれ書き込まれて一時的に格納される。従っ
てこれらフレームメモリ124r、124gおよび12
4bには赤色デジタル画素信号、緑色デジタル画素信号
および青色デジタル画素信号がそれぞれ1フレーム分だ
け格納される。複合同期信号はデジタル変換されること
なくディレイライン132に入力される。
【0022】フレームメモリ124rの後段には第1擬
似色素撒布処理回路130r、赤色信号用画像メモリ
(Rメモリ)140rおよびD/A変換器142rが順
に接続される。またフレームメモリ124gの後段には
第2擬似色素撒布処理回路130g、緑色信号用画像メ
モリ(Gメモリ)140gおよびD/A変換器142g
が順に接続される。フレームメモリ124bの後段には
擬似色素撒布処理回路は設けられず、直接D/A変換器
142bに接続される。
【0023】1フレーム分の3原色デジタル画素信号
は、撮像センサ14の受光面にマトリクス状に配された
多数個の画素のそれぞれについて例えば256階調で表
された信号レベル値である画素データを全画素数分だけ
集めた集合であり、この信号レベル値には輝度情報と光
の3原色に関する色濃度情報とが含まれる。信号レベル
値が大きいほど輝度が高く(明るい)、色濃度が低い
(色が薄い)ことを示している。凹凸形状の被写体を撮
像した場合には、凹部は周囲より暗いため、その凹部に
相当する画素の信号レベル値は相対的に小さくなり、逆
に凸部に相当する画素の信号レベル値は相対的に大きく
なる。
【0024】図2にはフレームメモリ124rに格納さ
れた1フレーム分の赤色デジタル画素信号がm×nのマ
トリクス状に配置された8ビット構成の赤色画素データ
11〜rmnとして模式的に示され、各赤色画素データr
11〜rmnはその該当赤色画素信号のレベル値を示す。図
2に示すように、フレームメモリ124rからの個々の
赤色画素データの読み出しはライン読み出し方向および
画素読み出し方向に従って行われる。具体的には、第1
ラインに含まれる赤色画素データr11〜r1nが画素読み
出し方向に沿って一画素ずつ読み出され、第1ラインの
全画素データの読み出しが終了すると、第2ラインに含
まれる赤色画素データr21〜r2nが画素読み出し方向に
沿って一画素ずつ読み出される。同様にして、第mライ
ンまでの赤色画素データが読み出される。
【0025】再び図1を参照すると、赤色画素データr
11〜rmnが読み出されると同時に、緑色画素データg11
〜gmnおよび青色画素データb11〜bmnが同様の方法で
それぞれのフレームメモリ124gおよび124bから
読み出される。
【0026】本実施形態のプロセッサ50においては、
あたかも青色系色素溶液を撒布したかの様に赤色、緑色
および青色のカラーバランスを変更する擬似色素散布モ
ードと、そのようなカラーバランス変更を行わない通常
モードとのいずれか一方を選択可能であり、モード選択
は擬似色素撒布処理装置100の表面に設けられた操作
パネル118上のモード切替スイッチSW1または擬似
色素撒布処理装置100に接続されたフットスイッチS
W2により設定される。電源を投入した直後の初期状態
では通常モードが自動的に選択される。
【0027】擬似色素撒布モードが設定されているとき
には、フレームメモリ124rから読み出された赤色画
素データは、第1擬似色素撒布処理回路130rにおい
て近接周囲画素の平均信号レベル値より低い信号レベル
値を持つ画素についてその信号レベル値が低減される処
理、即ち擬似色素撒布処理が施され、Rメモリ140r
に出力されてここに書き込まれる。緑色画素データにつ
いても同様、第2擬似色素撒布処理回路130gにおい
て擬似色素撒布処理を受けた後、Gメモリ140gに書
き込まれる。青色画素データについては、何ら信号処理
されないずにそのままフレームメモリ124bに保持さ
れる。
【0028】Rメモリ140r、Gメモリ140gおよ
びフレームメモリ124bに格納された3色の画素デー
タは、これらメモリ140r、140g、124bから
同時に読み出され、それぞれD/A変換器142r、1
42gおよび142bによりアナログ信号に変換され、
ビデオプロセス回路144に送られる。またディレイラ
イン132からは所定時間だけ入力タイミングを遅らさ
れた複合同期信号がビデオプロセス回路144に出力さ
れ、これにより複合同期信号と3原色アナログ信号との
双方の入力タイミングが同期させられる。
【0029】ビデオプロセス回路144はカラーエンコ
ーダを備え、ここで3色アナログ画素信号から輝度信
号、色差信号、および色差信号を変調したクロマ信号が
生成され、さらに輝度信号とクロマ信号と同期信号とを
多重したNTSC方式のコンポジットビデオ信号(第2
ビデオカラー信号)が生成される。
【0030】ビデオプロセス回路144で生成されたコ
ンポジットビデオ信号は擬似色素撒布処理装置100か
ら第2モニタ装置210に出力され、第2モニタ装置2
10には通常カラー画像とカラーバランスが異なった擬
似色素散布カラー画像が表示される。
【0031】第2モニタ装置210の画面に表示される
擬似色素撒布カラー画像は、凹部や窪み部に対応する画
素について赤色成分および緑色成分が抑えられることに
より相対的に青色成分が強調され、あたかもインジゴカ
ルミン溶液等の赤橙色系に対して明瞭な色コントラスト
を発揮する青色系の色素溶液を被写体に撒布したときに
得られるような再現カラー画像であり、凹凸形態が容易
に観察できる。特に、信号レベル値が周囲より低い画素
はいっそう強調の度合いが大きくなるため、色コントラ
ストが大きくなって、胃内壁や大腸内壁などの微妙な凹
凸が強調され得る。
【0032】一方、通常モードが選択されているときに
は、第1および第2擬似色素撒布処理回路130rおよ
び130gでは擬似色素撒布処理が行われない。従っ
て、ビデオプロセス回路144では、第2モニタ装置2
10の画面に第1モニタ装置200と同様の通常カラー
画像を表示させるべくカラーバランスの変更されていな
いコンポジットビデオ信号(第1ビデオカラー信号)を
生成し、第2モニタ装置210に出力する。
【0033】システムコントロール回路150は擬似色
素撒布処理装置100の全動作を制御するマイクロコン
ピュータであり、中央演算処理ユニット(CPU)、種
々のルーチンを実行するためのプログラムやパラメータ
を格納する読み出し専用メモリ(ROM)、データ等を
一時的に格納する書き込み/読み出し自在なメモリ(R
AM)、入出力インターフェース(I/O)を備える。
【0034】タイミングジェネレータ152では、図示
しない基本クロックパルス発生回路から得られる基本ク
ロックパルスとシステムコントロール回路150からの
制御信号とに基づいて種々の制御クロックパルスが生成
され、これら制御クロックパルスにより擬似色素撒布処
理装置100の各回路が動作させられる。具体的には、
A/D変換器122r、122gおよび122bのサン
プリング、フレームメモリ124r、124gおよび1
24bやRメモリ140rおよびGメモリ140gに対
する画素データの書き込み/読み出し、D/A変換器1
42r、142gおよび142bの量子化、およびビデ
オプロセス回路144でのコンポジットビデオ信号の生
成等を制御する。
【0035】操作パネル118は擬似色素撒布処理装置
100の筐体の外側壁面に取付けられ、前述したモード
切替スイッチSW1の他に擬似色素撒布処理に関わるパ
ラメータを設定したり、種々のモードを設定するための
スイッチを複数個備えている。
【0036】第1および第2擬似色素撒布処理回路13
0rおよび130gはプログラミング可能な集積回路、
例えばPLD(Programmable Logic Device)から成
り、特定の画素を中心としてその画素と近接する周囲の
8画素の信号レベル値とにそれぞれ重み付けを行って積
和演算によって求めた値を中心の特定画素の信号レベル
値とするいわゆる空間フィルタリング処理を行う。
【0037】図3を参照して、第1擬似色素撒布処理回
路130rの構成および作用について詳述する。図3は
第1擬似色素撒布処理回路130rの回路構成を詳細に
示すブロック図である。なお、第2擬似色素撒布処理回
路130gは、第1擬似色素撒布処理回路130rと同
一の構成を有しており、ここでは説明を省略する。
【0038】第1擬似色素撒布処理回路130rは、互
いに直列に接続された2つの一ライン遅延回路D1およ
びD2を備える。第1の一ライン遅延回路D1の入力端
子はフレームメモリ124rの出力端子に接続され、第
1のライン遅延回路D1の出力端子は第2の一ライン遅
延回路D2の入力端子に接続される。各一ライン遅延回
路D1およびD2は、赤色画素データが入力されると、
各赤色画素データはそれぞれ一ライン分の転送時間に相
当する時間だけ遅れて出力される。
【0039】また、フレームメモリ124rの出力端子
には互いに直列に接続された1組の一画素遅延回路DL
1およびDL2が接続される。第1の一画素遅延回路D
L1の入力端子はフレームメモリ124r出力端子に接
続され、第1の一画素遅延回路DL1の出力端子は第2
の一画素遅延回路DL2の入力端子に接続される。各一
画素遅延回路DL1およびDL2に赤色画素データが入
力されると、各赤色画素データはそれぞれ一画素分の転
送時間に相当する時間だけ遅れて出力される。
【0040】同様に、第1の一ライン遅延回路D1の出
力端子には第3の一画素遅延回路DL3および第4の一
画素遅延回路DL4が順に接続され、第2の一ライン遅
延回路D2の出力端子には第5の一画素遅延回路DL5
および第6の一画素遅延回路DL6が順に接続され、そ
れぞれの一画素遅延回路DL3、DL4、DL5および
DL6では赤色画素データは一画素分の転送時間に相当
する時間だけ遅れて出力される。
【0041】フレームメモリ124rから前述したよう
な順序で赤色画素データr11〜rmn(図2参照)が読み
出されると、第1擬似色素撒布処理回路130rに一画
素ずつ入力される。例えばフレームメモリ124rから
赤色画素データr33が入力された段階では、係数器13
11には画素データr11、r13、r31およびr33の総和
が、係数器1312には画素データr12、r21、r23
よびr32の総和が、係数器1313には画素データr22
がそれぞれ入力されることになる。
【0042】即ち、係数器1311、1312および1
313にそれぞれ入力された9個の赤色画素データは、
図2に示したm×nのマトリクス状に配置された赤色画
素データから抽出された3×3のマトリクス状の赤色画
素データを構成することになり、係数器1313に入力
される赤色画素データは、係数器1311および131
2に入力された赤色画素データに囲まれる。言い換える
と、係数器1311および1312に入力された8個の
赤色画素データr11、r12、r13、r21、r23、r31
32およびr33は、係数器1313に入力される赤色画
素データr22に対する近接周囲画素データとなる。
【0043】各一画素遅延回路の後段には係数器131
が設けられ、この係数器131には固定値’−1/8’
が重み係数として設定されている第1の係数器1311
および第2の係数器1312と、重み係数’1’が設定
されている第3の係数器1313とを備える。第1の係
数器1311にはフレームメモリ124r、第2の一画
素遅延回路DL2、第2の一ライン遅延回路D2および
第6の一画素遅延回路DL6からの出力を加算した信号
が入力され、この入力に重み係数’−1/8’を乗算し
て加算器133に出力する。第2の係数器1312には
第1の一画素遅延回路DL1、第1の一ライン遅延回路
D1、第4の一画素遅延回路DL4および第5の一画素
遅延回路DL5からの出力を加算した信号が入力され、
この入力に重み係数’−1/8’を乗算して加算器13
3に出力する。第3の係数器1313には第3の一画素
遅延回路DL3の出力が入力され、この入力に重み係
数’1’を乗算する。即ち同じ値のまま加算器133に
出力する。各係数器1311、1312、1313の入
力画素データは一画素の転送時間毎に画素読み出し順に
更新される。加算器133では係数器1311、131
2および1313の各出力を全て加算し、その結果をク
リップ回路134へ出力する。
【0044】このように、2個の一ライン遅延回路D1
およびD2、6個の一画素遅延回路DL1〜DL6、係
数器131および加算器133によって、中心画素の信
号レベル値とその近接周囲画素の平均信号レベル値との
差ΔRが算出される。即ち、図2で示されるように3×
3のマトリクスで表される9画素の赤色画素データのレ
ベル値をそれぞれr11、r12、・・・・、r32、r33
すると、それら信号レベル値にはそれぞれ重み係数が乗
算されて、総和が算出される。このとき、中心画素の信
号レベル値r22には常に重み係数’1’が乗算され、近
接周囲画素の各信号レベル値には負の重み係数’−1/
8’が乗算される。これにより、中心画素の赤色画素デ
ータr22とその近接周囲画素の赤色画素データr11、r
12、r13、r21、r23、r31、r32およびr33の相加平
均値との赤色差データΔRが算出される。なお、緑色差
データΔGも同様に算出される。
【0045】クリップ回路134のクリップ値には0が
設定されており、差データΔR(第2擬似色素撒布処理
回路130gではΔG)の正負が判定される。差データ
ΔRがクリップ値0以上であった場合には出力値は0と
なり、差データΔRがクリップ値0より小さい、即ち負
の値であった場合には入力値である差データΔRがその
まま出力される。このように、2個の一ライン遅延回路
D1およびD2、6個の一画素遅延回路DL1〜DL
6、係数器131、加算器133およびクリップ回路1
34は、特定画素の信号レベル値を近接周囲画素の平均
信号レベル値と比較する比較手段としての機能を有す
る。
【0046】係数器136にはシステムコントロール回
路150により濃度係数kが設定され、クリップ回路1
34から出力された差データΔR(ΔG)または0が係
数器136に入力されると、入力値に濃度係数kが掛け
合わせられて加算器138へ出力される。
【0047】濃度係数kは、通常モード設定時には’
0’に設定され、擬似色素撒布モード設定時には適当な
正の値例えば’20’に設定される。クリップ回路13
4の出力は負の値である差データΔRまたは0であるか
ら、係数器136の出力は負の値もしくは0となる。加
算器138には、係数器136の出力と一画素遅延器D
L3の出力とが入力され、両者の和が出力される。
【0048】加算器138からの出力、即ち第1擬似色
素撒布処理回路130rから出力される赤色画素データ
ijおよび第2擬似色素撒布処理回路130gから出力
される緑色画素データGijは以下の(1)〜(2)式で
表される。加算器138は各色画素信号の信号レベル値
を変更するカラーバランス変更手段としての機能を有す
る。なお、パラメータiおよびjは条件1≦i≦m、1
≦j≦nを満たすものである。
【0049】
【数1】
【0050】ΔR<0のときに入力赤色画素データrij
に加算されるべきデータ’k・ΔR’は上述したように
負の値であるため、出力赤色画素データRijは入力赤色
画素データrijよりもレベル値が低減される。これは出
力緑色画素データGijについても同様である。
【0051】このように、擬似色素撒布モードが選択さ
れているときには、第1擬似色素撒布処理回路130r
において中心画素の赤色信号レベル値が近接周囲画素の
画素平均値よりも低い場合(ΔR<0)には被写体の凹
部に相当する箇所であると判断され、中心画素の赤色信
号レベル値は低減されて出力される。一方、中心画素の
赤色信号レベル値が近接周囲画素の画素平均値と同じま
たは高い場合(ΔR≧0)には被写体の平坦部または凸
部に相当する箇所であると判断され、中心画素の信号レ
ベル値はなんら変更されることなく出力される。このよ
うな擬似色素撒布処理は、緑色画素データに対しても第
2擬似色素撒布処理回路130gにおいて施される。
【0052】従って、擬似色素撒布モードが選択される
と、凹凸のある被写体を撮像すれば、凹部に相当する画
素についてのみ赤色成分および緑色成分のレベルが低減
され、青色成分のレベルが相対的に高められ、その再現
カラー画像においてはあたかも青色系色素溶液を撒布し
たかのような様相を呈する。
【0053】特に、各色画素データに対応する差データ
ΔR、ΔGの絶対値が大きいほど、即ち当該画素に対応
する箇所の窪み量が大きいほど信号レベル値から減算さ
れるべき値’k・ΔR’または’k・ΔG’の絶対値が
大きくなり、再現カラー画像における該当箇所の青色成
分がいっそう強調される。実際に青色色素溶液を撒布し
た場合には、凹部が深いほどそこに溜まる色素溶液の量
は多くなるので再現カラー画像においても青色濃度が濃
くなる。従って、本実施形態における擬似色素撒布処理
で得られる再現カラー画像は、色素溶液を実際に撒布し
た時に得られる再現カラー画像に極めて近いものとみな
せる。
【0054】なお、濃度係数kは、モード切替スイッチ
SW1およびフットスイッチSW2のOFF時即ち通常
モード選択時には自動的に0に設定され、モード切替ス
イッチSW1またはフットスイッチSW2のON時即ち
擬似色素撒布モード選択時には所定値に設定される。濃
度係数kは赤色および緑色デジタル画素信号の信号レベ
ルを低減する度合いを決定するパラメータであり、本実
施形態では’20’に設定されているが、とくにこの値
に限定されることはなく、操作パネル118から操作者
の好みに応じた値に変更することが可能である。
【0055】この濃度係数kを変えるということは、実
際に色素溶液を撒布する場合に置き換えると、濃度の異
なる何種類かの色素溶液を用いることに相当する。即
ち、操作パネル118を介して濃度係数kを変えるとい
う簡単な操作であたかも色素溶液の濃度を変えて撒布し
たような効果が得られる。
【0056】図4はシステムコントロール回路150に
おいて実行される濃度係数設定ルーチンを示すフローチ
ャートである。この濃度係数設定ルーチンの実行は擬似
色素撒布処理装置100の電源投入により開始される。
【0057】まず、ステップS102においてモード切
替スイッチSW1がONであるか否かが判定され、モー
ド切替スイッチSW1がOFFである場合にはさらにス
テップS104においてフットスイッチSW2がONで
あるか否かが判定される。モード切替スイッチSW1お
よびフットスイッチSW2のいずれか一方でもONであ
れば、ステップS106において擬似色素撒布モードが
設定され、ステップS108において濃度係数kが’2
0’に設定されてステップS102に戻る。モード切替
スイッチSW1およびフットスイッチSW2の双方がO
FFであると判定されると、ステップS110において
通常モードが設定され、ステップS112において濃度
係数kが’0’に設定されてステップS102に戻る。
【0058】以上のように、第1実施形態の電子内視鏡
装置によると、周囲より信号レベル値の低い画素につい
ては赤色成分および緑色成分を抑えることにより青色成
分を強調した擬似色素撒布カラー画像と、通常カラー画
像と2つのモニタ装置200および210において同時
に表示でき、両画像を比較観察することにより的確な診
断を効率よく行える。また、擬似色素撒布処理装置10
0はプロセッサ50と別体であり、プロセッサ50の外
部周辺機器として接続されるので、擬似色素撒布処理機
能のないプロセッサにも接続して用いることができる。
従って新たにプロセッサを買い換えることなく、操作者
の経済的負担が軽減される。
【0059】なお、第1実施形態において撮像方式は面
順次方式が採用されているが、同時方式を採用してもよ
いことは言うまでもない。また第1モニタ装置200は
擬似色素撒布処理装置100ではなく複数系統のビデオ
出力を有するプロセッサ50に直接接続されてもよい。
【0060】図5は、本発明による電子内視鏡装置の第
2実施形態を示す図であり、電子内視鏡装置全体のブロ
ック図である。第2実施形態の電子内視鏡装置は、第1
モニタ装置がプロセッサに直接接続されている点、スコ
ープのCCD画素数に応じて疑似色素撒布処理を変更す
る点および第2モニタ装置において擬似色素撒布処理を
施すべき表示領域を変更できる点が第1実施形態と異な
っているが、その他の構成は第1実施形態と同様であ
り、同じ構成については同符号を付し、説明を省略す
る。
【0061】第2実施形態のプロセッサ50’にはCC
Dの画素数が異なる複数のスコープ10、10’が装着
可能である。図5には便宜上単一のスコープ10のみを
示している。スコープ10のCCD画素数をm×n
(m:垂直方向の画素数、n:水平方向の画素数)とす
ると、スコープ10’のCCD画素数はM×N(M>
m,N>n)である。即ち、スコープ10のCCD画素
数は相対的に少なく、スコープ10’のCCD画素数は
相対的に多い。スコープ10にはこのCCD画素数のデ
ータを格納するROM22が設けられており、スコープ
10がプロセッサ50’に接続されると、制御回路60
によりROM22内のCCD画素数データが読み出され
る。制御回路60はCCD画素数に応じた第1制御信号
を擬似色素撒布処理装置500に出力する。スコープ1
0’についても同様である。従って、擬似色素撒布処理
装置500ではプロセッサ50’に接続されたスコープ
10または10’のCCD画素数が常に認識され、それ
ぞれCCD画素数に応じた信号処理が行われる。
【0062】擬似色素撒布処理装置500にはシグナル
ジェネレータ502が設けられ、このシグナルジェネレ
ータ502では、プロセッサ50’から伝送された複合
同期信号および各制御信号に基づいて種々の制御クロッ
クパルスが生成され、これら制御クロックパルスにより
擬似色素撒布処理装置100の各回路が動作させられ
る。具体的には、A/D変換器122r、122gおよ
び122bのサンプリング、フレームメモリ124r、
124gおよび124bやRメモリ140rおよびGメ
モリ140gに対する画素データの書き込み/読み出
し、D/A変換器142r、142gおよび142bの
量子化、およびビデオプロセス回路144でのコンポジ
ットビデオ信号の生成等を制御する。なお、図5ではシ
グナルジェネレータ502からの接続線は省略される。
【0063】第2実施形態において特に注目すべき点
は、再現カラー画像の空間周波数に応じて制御クロック
パルスの周波数を変更できることである。スコープ10
(または10’)のCCD画素数の違いにより同じ被写
体を撮像しても、再現カラー画像の1フレーム内の空間
周波数に違いが生じる。具体的には、CCD画素数が少
ないと、粗い画像即ち、フレーム内での相関性が高い
(空間周波数の低い)画像となる。このとき、中心画素
に対して信号レベル値の大きく異なる周辺画素も離れる
ため、従来のように周辺8画素と比較すると、結果とし
て凹部の境界部分だけ青色成分が強調されて凹部の中心
部分は強調されないことになり、観察し難い画像とな
る。スコープを取り替えただけで同一被写体であっても
第2モニタ装置210での再現カラー画像(擬似色素撒
布画像)の見え方は異なってしまい、正確に診断できな
くなるという問題がある。
【0064】そこで、本実施形態においては、シグナル
ジェネレータ502により空間周波数が低くなるにつれ
て制御クロックパルスの周波数を下げ、中心画素から相
対的に離れた周辺画素を比較するように設定している。
【0065】図6はシグナルジェネレータ502の詳細
ブロック図、図7は第1擬似色素撒布処理回路530r
の詳細ブロック図である。第2擬似色素撒布処理530
gは第1擬似色素撒布処理回路530rと同じ構成を有
し、ここでは説明を省略する。
【0066】シグナルジェネレータ502は周波数の異
なる3つのクロック発生器521、522および523
を備え、これらクロック発生器521、522および5
23から出力されたクロックパルスはデマルチプレクサ
524に入力される。デマルチプレクサ524はプロセ
ッサ50’から伝送された第1制御信号に基づいて、1
つのクロックパルスを選択してA/D変換器122r、
122gおよび122b、フレームメモリ124r、1
24gおよび124b、Rメモリ140rおよびGメモ
リ140g、D/A変換器142r、142gおよび1
42b、ビデオプロセス回路144に出力する。なお、
各クロックパルスはプロセッサ50から伝送された複合
同期信号に基づいて生成され、この複合同期信号に同期
している。
【0067】デマルチプレクサ524には、モード切替
スイッチSW1およびフットスイッチSW2のいずれか
一方がONになったときにハイレベルとなり、その他の
場合はローレベルであるモード選択信号が入力される。
即ち、モード切替スイッチSW1およびフットスイッチ
SW2からON/OFFを示す信号がOR回路540に
入力されると、OR回路540から出力されるモード選
択信号はいずれか一方がONのときにハイレベルとな
り、いずれもOFFのときはローレベルとなる。
【0068】デマルチプレクサ524は、モード選択信
号がローレベルのときは、第1クロック発生器521か
ら出力される標準周波数のクロックパルスを選択し、モ
ード選択信号がハイレベルのときは、第1制御信号即ち
CCD画素数に基づいて第2または第3クロック発生器
522および523からの第2または第3クロックパル
スのどちらかを選択する。すなわち、モード選択信号が
ハイレベルであってかつプロセッサ50’にCCD画素
数の多いスコープ10’が接続されたことを示す第1制
御信号が伝送されると、デマルチプレクサ524は第2
クロック発生器522から出力される、標準周波数より
高い周波数の第2クロックパルスを選択する。一方、モ
ード選択信号がハイレベルであってかつプロセッサ5
0’にCCD画素数の少ないスコープ10が接続された
ことを示す第1制御信号が伝送されると、デマルチプレ
クサ524は第3クロック発生器523から出力され
る、標準周波数より低い周波数の第3クロックパルスを
選択する。
【0069】周波数の相対的に高い第2クロックパルス
が選択されると、A/D変換器122r、122gおよ
び122bにより出力される3色デジタル画素信号の水
平画素数は多くなり、隣接する画素間距離は小さくな
る。擬似色素撒布処理では3×3のマトリクス状の9画
素について行っているので、9画素が占める面積が相対
的に狭くなると、空間周波数の高い画像に対して疑似色
素撒布処理が最も効果的に行える。逆に、周波数の低い
第3クロックパルスが選択されると、3色デジタル画素
信号の水平画素数は少なくなり、9画素が占める面積が
相対的に広くなって空間周波数の低い画像に対して疑似
色素撒布処理が最も効果的に行える。
【0070】なお、OR回路530から出力されるモー
ド選択信号は係数器136にも入力され、係数器136
はモード選択信号に基づいてハイレベルの時には濃度係
数kを20に設定し、ローレベルの時には0に設定す
る。
【0071】このように、第2実施形態においてはスコ
ープ10または10’のCCD画素数即ち擬似色素撒布
画像の空間周波数に応じて擬似色素撒布処理の係り具合
を自動的に調整しているので、CCD画素数によらずに
常に色コントラストの良好な観察し易い擬似色素撒布画
像を得ることができる。
【0072】また、第2実施形態の電子内視鏡装置で
は、第2モニタ装置210に表示される再現カラー画像
について、擬似色素撒布処理すべき領域(以下、処理対
象領域と記載する)を任意に選択できる。これは、第2
モニタ装置210には、被写体像だけではなく種々の文
字情報が表示されており、画面全体に擬似色素撒布処理
を施した場合、この文字情報に対しても擬似色素撒布処
理が施されることとなり、場合によっては文字情報が視
認できなくなる現象が生じる。一般に文字情報は白色で
表されるが、擬似色素撒布処理により信号レベルが低減
される赤および緑色成分は白色に対する寄与率が高く、
擬似色素撒布処理によって白色レベルは低減されやす
い。
【0073】そこで、本実施形態においては、画面の端
に表示される文字情報に対しては擬似色素撒布処理を行
わないように、処理対象領域を画面表示可能領域よりも
小さく設定している。
【0074】具体的には、第1擬似色素撒布処理回路5
30rにおいて、係数器136と加算器138との間に
AND回路504を設け、このAND回路504に係数
器136の出力とシグナルジェネレータ502からの擬
似色素撒布処理領域選択信号とを入力する。擬似色素撒
布処理領域選択信号はデジタル画素信号を擬似色素撒布
処理すべきときにハイレベルとなり、処理すべきときで
はないときにはローレベルとなる。
【0075】シグナルジェネレータ502には3つの信
号発生器511、512、513を備え、各信号発生器
の出力はデマルチプレクサ514に入力され、ここでモ
ード選択信号とプロセッサ50’からの第2制御信号と
に基づいていずれか1つの信号が選択されて第1擬似色
素撒布処理回路530rのAND回路504に入力され
る。
【0076】なお、プロセッサ50’において、外部入
力装置300から入力された患者名や図示しないタイマ
回路から得られる検査日時等の文字情報は文字生成回路
64により文字パターン信号に変換されて映像信号処理
回路62に出力され、ここでコンポーネントビデオ信号
に付加される。操作者は文字情報の表示領域を擬似色素
撒布処理しないように、処理対象領域を予め設定された
3種の範囲から任意に選択できる。何れの範囲を選択す
るかは外部入力装置300により指定され、制御回路6
0によりこの選択に応じた第2制御信号が擬似色素撒布
処理装置500に出力される。
【0077】AND回路504は、係数器136の出力
が0ではなく、かつシグナルジェネレータ502からの
擬似色素撒布処理領域選択信号がハイレベルであったと
きには係数器136の出力値、即ち差データ’k・Δ
R’をそのまま加算器に出力する。一方、係数器136
の出力が0、あるいはシグナルジェネレータ502から
の擬似色素撒布処理領域選択信号がローレベルであった
ときにはAND回路504は’0’を出力する。即ち、
処理対象領域に含まれる赤色画素データについては差デ
ータの絶対値|k・ΔR|分だけ信号レベル値が低減さ
れ、処理対象領域外の赤色画素データについては、その
信号レベル値は何ら変更されない。
【0078】図8は第2モニタ装置210の画面に設定
される処理対象領域の3つの具体例を示す図であり、図
9は1フレーム間での擬似色素撒布処理領域選択信号の
出力タイミングを示す図であり、図10は1ラインでの
擬似色素撒布処理領域選択信号の出力タイミングを示す
図である。なお、図9の(b)、(c)および(d)
と、図10の(b)、(c)および(d)は、図8の
(a)、(b)及び(c)にそれぞれ対応する。
【0079】図8(a)は第1信号発生器511から出
力された、第1領域が選択されたときの擬似色素撒布処
理領域選択信号に基づく処理対象領域を示す図であり、
処理対象領域の範囲は一点鎖線S1で示される。モニタ
装置210の画面表示可能領域AREAには、被写体像
が表示されるべき画像表示領域WAと、画像表示領域W
Aの周囲を取り囲む黒色領域WBとに分けられる。画像
表示領域WAの左上隅には患者名「Name」を表示す
るための患者名表示領域Cnameが設定され、またその右
上隅には観察日時「Date」を表示するための日時表
示領域Cdateが設定され、さらに左下隅には患者ID番
号「ID:001020」を表示するためのID表示領
域Cidが設定される。処理対象領域S1は、画像表示領
域WAの略中央に設定され、その外縁は画像表示領域W
Aの外縁から一定距離だけ内側に位置する。言い換える
と、画像表示領域WAの外縁に設定された患者名表示領
域Cname、日時表示領域CdateおよびID表示領域Cid
を避けて処理対象領域S1が設定され、これにより患者
名、観察日時および患者ID番号の文字情報には擬似色
素撒布処理が施されることはない。
【0080】図9(b)に示すように1フレーム単位で
みると、第1領域に対応した擬似色素撒布処理領域選択
信号は、Rメモリ140rおよびGメモリ140gへの
1フレーム分の2色画素データの書き込み開始タイミン
グより後でハイレベルとなり、同メモリへの1フレーム
分の書き込み終了タイミングより早くローレベルに戻
る。従って、該書き込み開始から擬似色素撒布処理領域
選択信号が立ち上がるまでの期間T1r及び擬似色素撒
布処理領域選択信号が立ち下がってから該書き込み終了
までの期間T1fにおいては、Rメモリ140rおよび
Gメモリ140gには擬似色素撒布処理されない画素デ
ータが出力される。即ち、処理対象領域S1の外側の上
下領域は擬似色素撒布処理されない再現カラー画像が表
示されることとなる。
【0081】一方、図10(b)に示すように1ライン
単位でみると、擬似色素撒布処理領域選択信号は、1ラ
イン毎の2色画素データの同メモリへの書き込み開始タ
イミングより後でハイレベルに立ち上がり、1ライン分
の同メモリへの書き込み終了タイミングより早くローレ
ベルに戻る。従って、該書き込み開始から擬似色素撒布
処理領域選択信号が立ち上がるまでの期間t1r及び擬
似色素撒布処理領域選択信号が立ち下がってから該書き
込み終了までの期間t1fの間は擬似色素撒布処理され
ない画素データがRメモリ140rおよびGメモリ14
0gに出力され、処理対象領域S1の外側の左右領域は
擬似色素撒布処理されない再現カラー画像が表示される
こととなる。
【0082】図8(b)に示すように、画像表示領域W
Aの右方中央にさらに別の文字情報(例えば医者名な
ど)を表示する文字表示領域Ccが設定されており、処
理対象領域S2を処理対象領域S1に対して上下方向を
詰めて画面左方に寄せた第2領域としたい場合には、図
10(c)に示すように、同メモリへの1ライン分の書
き込み開始から擬似色素撒布処理領域選択信号の立ち上
がりまでの期間t2rを短く、かつ擬似色素撒布処理領
域選択信号の立ち下がりから該書き込み終了までの期間
t2fを長く設定すると共に、図9(c)に示すよう
に、同メモリへの1フレーム分の書き込み開始タイミン
グから擬似色素撒布処理領域選択信号の立ち上がりまで
の期間T2r及び擬似色素撒布処理領域選択信号が立ち
下がってから該書き込み終了までの期間T2fを長く設
定すればよい。また、図8(c)に示すように、画像表
示領域WAの左方中央に他の文字情報を表示する文字表
示領域Ccが設定されており、処理対象領域S3をさら
に小さく中央に設定した第3領域としたい場合には、図
9(d)および図10(d)に示すように、同メモリへ
の書き込み開始から擬似色素撒布処理領域選択信号の立
ち上がりまでの期間t3r、T3rおよび擬似色素撒布
処理領域選択信号の立ち下がりから該書き込み終了まで
の期間t3f、T3fのそれぞれをさらに長く設定すれ
ばよい。
【0083】このように、擬似色素撒布処理領域選択信
号の立ち上がりおよび立下りのタイミングを調節するこ
とにより、容易に処理対象領域の範囲を変更できるの
で、接続されるプロセッサ50’の種類によって文字情
報が付加されるべき領域が変わったとしても、文字情報
に擬似色素撒布処理を施すことが避けられ、常に文字情
報を容易に視認できる。
【0084】以上のように、第2実施形態の電子内視鏡
装置においても、第1実施形態と同様、擬似色素撒布カ
ラー画像と、通常カラー画像と2つのモニタ装置200
および210において同時に表示でき、両画像を比較観
察することにより的確な診断を効率よく行える。さら
に、第2実施形態においてはスコープ10または10’
のCCD画素数に応じて擬似色素撒布処理の施し具合を
自動的に調整しているので、CCD画素数によらずに常
に色コントラストの良好な観察し易い再現カラー画像を
得ることができる。またさらに、第2モニタ装置210
に表示されるカラー画像について擬似色素撒布処理を行
うべき領域の大きさを変更でき、擬似色素撒布処理によ
る文字等が見難くなることが防止される。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電子内視鏡
装置は、擬似色素撒布カラー画像と、通常カラー画像と
2つのモニタ装置において同時に表示でき、両画像を比
較観察することにより的確な診断を効率よく行える。ま
た、本発明の擬似色素撒布処理装置はプロセッサと別体
であり、プロセッサの外部周辺機器として接続されるの
で、擬似色素撒布処理機能のないプロセッサにも接続し
て用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子内視鏡装置の第1実施形態を
示すブロック図である。
【図2】図1に示す擬似色素撒布処理回路に入力される
べき赤色デジタル画素信号をマトリクス状に配列して示
す模式図である。
【図3】図1に示す擬似色素撒布処理装置内の擬似色素
撒布処理回路の詳細ブロック図である。
【図4】図1に示す擬似色素撒布処理装置のシステムコ
ントロール回路において実行される濃度係数設定ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図5】本発明による第2実施形態の電子内視鏡装置を
示すブロック図である。
【図6】図5に示すシグナルジェネレータの詳細ブロッ
ク図である。
【図7】図5に示す擬似色素撒布処理装置内の擬似色素
撒布処理回路の詳細ブロック図である。
【図8】第2モニタ装置の画面に設定される処理対象領
域の具体例を示す図である。
【図9】1フレーム間での擬似色素撒布処理領域選択信
号の出力タイミングを示す図である。
【図10】1ラインでの擬似色素撒布処理領域選択信号
の出力タイミングを示す図である。
【符号の説明】
10 スコープ 14 撮像センサ 50 プロセッサ 100 擬似色素撒布処理装置 130r 第1擬似色素撒布処理回路 130g 第2擬似色素撒布処理回路 150 システムコントロール回路 200 第1モニタ装置 210 第2モニタ装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/04 H04N 9/04 Z 5C065 Fターム(参考) 2H040 GA02 GA06 GA11 4C061 CC06 HH51 LL02 WW08 XX02 5C022 AA09 AB15 AC42 AC55 5C024 AX02 BX02 CY50 DX08 EX52 HX02 HX03 HX23 HX28 HX30 HX50 HX57 HX60 5C054 AA01 CA04 CC02 CC07 CH02 EA01 EA05 EA07 EB05 EB07 ED14 EE06 EE08 EJ01 EJ04 FB03 FC12 FE09 GA04 GB17 GC03 GD03 HA12 5C065 AA04 BB02 BB14 BB16 BB41 BB48 CC02 CC03 DD02 DD17 GG13 GG18 GG21 GG23 GG29 GG32 HH04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スコープの先端に設けた固体撮像素子か
    ら得られる1フレーム分の複数の色画素信号に基づいて
    第1ビデオカラー信号を生成する映像信号処理用プロセ
    ッサと、 前記映像信号処理用プロセッサに接続され、前記第1ビ
    デオカラー信号に基づいて所定の色素溶液を撒布した状
    態を模したカラーバランスを有する第2ビデオカラー信
    号を生成する疑似色素撒布処理装置と、 前記第1ビデオカラー信号に基づいて第1再現カラー画
    像を画面上に表示する第1表示装置と、 前記第2ビデオカラー信号に基づいて第2再現カラー画
    像を画面上に表示可能な第2表示装置と、 前記第2表示装置における第2再現カラー画像の表示お
    よび表示停止を切替える切替装置とを備えることを特徴
    とする電子内視鏡装置。
  2. 【請求項2】 前記色画素信号が、原色の赤色画素信
    号、緑色画素信号および青色画素信号を含み、前記擬似
    色素撒布処理回路が赤色画素信号および緑色画素信号の
    信号レベル値を低減することにより前記青色信号レベル
    値が相対的に高い前記第2カラービデオ信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
  3. 【請求項3】 スコープの先端に設けた固体撮像素子か
    ら得られる1フレーム分の複数の色画素信号に基づいて
    第1ビデオカラー信号を生成する映像信号処理用プロセ
    ッサに接続される電子内視鏡用擬似色素撒布処理装置で
    あって、 前記映像信号処理用プロセッサから入力された前記第1
    ビデオカラー信号を第1表示装置に出力するとともに、
    前記第1ビデオカラー信号に含まれる特定の色画素信号
    の信号レベル値を低減させることによりカラーバランス
    を変更して前記第1ビデオカラー信号とは異なるカラー
    バランスの第2ビデオカラー信号を生成して第2表示装
    置に出力することを特徴とする電子内視鏡用擬似色素撒
    布処理装置。
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