JP2003017779A - セラミック積層体の製造方法 - Google Patents
セラミック積層体の製造方法Info
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Abstract
造する際に,製造効率を低下させることなく,内部電極
層の変形を抑制して信頼性の高いセラミック積層体を得
ることができる製造方法を提供すること。 【解決手段】 幅広のセラミックシート110を積層
し,加熱すると共に積層方向に加圧して予備積層体11
1を形成する一次圧着工程と,予備積層体111を,外
周部がなめらかな曲面形状を有するように打ち抜くこと
により,ユニット体115を形成するユニット切断工程
と,ユニット体115を複数個積層して,加熱すると共
に積層方向に加圧してセラミック積層体1を形成する二
次圧着工程と,セラミック積層体1のセラミック層11
に含有されているバインダ樹脂を90%以上加熱除去す
る脱脂工程と,セラミック積層体1を焼成する焼成工程
とを含む。
Description
るセラミック積層体を製造する方法に関する。
い変位を得るために,一層の厚みが一般に20〜200
μmの薄板の圧電セラミックと金属製の電極(内部電
極)を交互に設け,それを一般には50〜700枚積層
する構造をとっている。上記のような積層体を製造する
方法として,特表2000−500925号公報では,
シートを積層・仮圧着した第一積層体を切断もしくは打
抜き,脱脂した後に,その積層体を更に積層・焼成する
ことが述べられている。
して四角形のものが記載されている。実際に四角形で打
抜いた場合,角部において内部電極の極端に変形し,内
部電極間距離が不均一となるという観測された。この変
形の原因は,被打抜き体である第一積層体が単純に厚い
ことと内部電極と圧電シートの粘弾性特性が異なること
により,第一積層体の打抜き応力が不均一になる為であ
ると考えられる。
剥離)を発生したり,均一な電圧が印加されないために
製品特性変動をおこさせる。従って,打抜き後どこかの
工程,たとえば焼成後に変形部を削除する必要がある。
削除するためには,多くの工数が必要となるし,削除さ
れた材料は無駄となる。またこの変形は,ワークの反り
と相関があるので,反りを低減できれば,変形も低減す
ることができると考えられる。
は,シート状態で切断し複数枚積層して圧着し第一積層
体を形成する。その第一積層体上に更に複数枚のシート
を積層・圧着することを複数回繰り返し,最終枚数まで
積層することが述べられている。しかしながら,本公報
による方法では,シートの状態ですでに小さく切断する
為,その後積層のためシートを搬送する際にも1枚ずつ
取り扱う必要があり,多大な時間を要し,製造効率が悪
い。
点に鑑みてなされたものであって,多くの積層数からな
るセラミック積層体を製造する際に,製造効率を低下さ
せることなく,内部電極層の変形を抑制して信頼性の高
いセラミック積層体を得ることができる製造方法を提供
しようとするものである。
電極層とを交互に積層してなるセラミック積層体を製造
する方法において,複数のセラミック層を幅方向に含む
幅広のセラミックシートを積層し,加熱すると共に積層
方向に加圧して予備積層体を形成する圧着工程と,上記
予備積層体を,全ての角の内角が90°を超える多角形
状又は外周部がなめらかな曲面形状を有するように打ち
抜くことにより,1枚のセラミック層を幅方向に含む幅
寸法を有しているユニット体を形成するユニット切断工
程と,上記ユニット体の上記セラミック層に含有されて
いるバインダ樹脂を90%以上加熱除去する脱脂工程
と,上記ユニット体を焼成する焼成工程とを含むことを
特徴とするセラミック積層体の製造方法にある(請求項
1)。
予備積層体を作製した後,これを上記ユニット切断工程
において複数の上記ユニット体に切断する。このとき,
ユニット体の外周形状は,全ての角の内角が90°を超
える多角形状,又はなめらかな曲面形状を有するように
打ち抜く。そのため,このユニット切断工程における打
ち抜き時には,打ち抜き応力の集中がほとんどない。そ
のため,切断されたユニット体には,内部電極層の大き
な変形を防止することができる。それ故,その後の脱脂
工程,焼成工程を行った後においても,内部電極層の変
形に起因するデラミやクラックの発生を抑制することが
できる。
予め複数のセラミックシートを積層してなる予備積層体
を切断する。そのため,予備積層体の積層数の単位でユ
ニット体を取り扱うことができ,セラミック層を1枚ご
とに扱う場合のような製造能率の低下も招かない。
させることなく,内部電極層の変形を抑制して信頼性の
高いセラミック積層体を得ることができる製造方法を提
供することができる。なお,本発明は,上記のごとく,
セラミック層と内部電極層とを交互に積層してなるセラ
ミック積層体を製造する方法であるが,このセラミック
積層体は,その一部分がセラミック層同士を積層した部
分により構成されている場合も含む概念であることは言
うまでもない。
とを交互に積層してなるセラミック積層体を製造する方
法において,複数のセラミック層を幅方向に含む幅広の
セラミックシートを,最終積層数よりも少ない枚数だけ
積層し,加熱すると共に積層方向に加圧して予備積層体
を形成する一次圧着工程と,上記予備積層体を幅方向に
おいて実質的な円形状,樽形形状又は八角形状に打ち抜
くことにより,1枚のセラミック層を幅方向に含む幅寸
法を有していると共に最終積層数よりも少ない積層数の
ユニット体を形成するユニット切断工程と,上記ユニッ
ト体を複数個積層して,加熱すると共に積層方向に加圧
して円柱状,樽形柱状又は八角形柱状のセラミック積層
体を形成する二次圧着工程と,上記セラミック積層体の
上記セラミック層に含有されているバインダ樹脂を90
%以上加熱除去する脱脂工程と,上記セラミック積層体
を焼成する焼成工程と,上記円柱状のセラミック積層体
の側面を2ヶ所以上研削または切削して2以上の側面平
坦部を形成する研削工程とを含むことを特徴とするセラ
ミック積層体の製造方法にある(請求項11)。
工程において,その打ち抜き形状を実質的な円形状,樽
形形状又は八角形状とする。これにより,さらに打ち抜
き時の応力集中を防止することができ,ユニット体の内
部電極層の変形を抑制することができる。また,本発明
では,上記焼成工程の後に上記研削工程を行い,上記側
面平坦部を2ヶ所以上設ける。これにより,焼成工程ま
で円柱形状であったセラミック積層体の断面形状を,樽
形,多角形,その他の所望の形状にすることができる。
そして,側面電極を配設する場合には,上記側面平坦部
を利用することにより,外径寸法を大型化することなく
側面電極の配設を実現することもできる。その他は第1
の発明と同様の作用効果が得られる。
ける,上記ユニット切断工程において上記予備積層体を
打ち抜く際には,上記のごとく,全ての角の内角が90
°を超える多角形状又は外周部がなめらかな曲面形状を
有するように打ち抜く。ここで,上記の全ての角の内角
が90°を超える多角形状とは,五角形以上の多角形を
含む概念である。この中でも特に八角形以上が好まし
い。また,外周部がなめらかな曲面形状を有する形状と
は,多角形が有するような角部を持たない形状を意味す
る。例えば,多角形の角部をすべて円弧状に面取りした
ような形状,円形,楕円形,レーストラック状の形状な
どを含む形状である。
程との間には,上記ユニット体を複数個積層して,加熱
すると共に積層方向に加圧する二次圧着工程を行うこと
ができる(請求項2)。この場合には,上記ユニット体
を複数重ねることによって,比較的積層長さが長いセラ
ミック積層体を得ることができる。また,上記第1の発
明においては,上記ユニット体を1つでセラミック積層
体を構成することも勿論可能である。
抜き形状は,実質的な円形状,樽形形状又は八角形状で
あることが好ましい(請求項3)。この場合には,上記
ユニット切断工程における打ち抜き時の応力集中をより
確実に抑制することができる。
ミック層の厚みの1/100〜1/10の範囲にあるこ
とが好ましい(請求項4)。内部電極層の厚みは,薄け
れば薄いほど,デラミやクラックの発生への影響が少な
くなる。そのため,内部電極層は,セラミック層の1/
10以下の厚みにすることが好ましい。一方,内部電極
層の電気的特性を安定的に確保するためには,その厚み
をセラミック層の厚みの1/100以上とすることが好
ましい。
は,上記セラミック層に含有されている樹脂成分のガラ
ス転移点をG(℃)とした場合,−70(℃)〜G
(℃)の範囲内において行うことが好ましい(請求項
5)。上記ユニット切断工程においては,上記のごとく
複数枚のセラミックシートを積層してなる予備積層体を
打ち抜く。この打ち抜き性を向上させるためには,セラ
ミックシートの弾性率を上げることが有効である。これ
には,予備積層体の温度を低くすることが有効である。
そのため,セラミック層,即ちセラミックシートに含有
されている樹脂成分のガラス転移点G(℃)以下の温度
にすることが好ましい。一方,予備積層体の温度を低く
しすぎれば,雰囲気によっては容易にその表面に霜が生
じる。そしてこの霜の存在は,その後の脱脂工程,焼成
工程等において気泡の発生等の悪影響を及ぼす。そのた
め,予備積層体の温度は,−70℃以上とすることが好
ましく,さらに好ましくは−30℃以上がよい。
クチュエータ用のセラミック積層体であることが好まし
い(請求項6)。ピエゾアクチュエータに用いる場合に
は,セラミック層の厚みを薄くすると共に,積層数を増
やし,縦横比の大きい形状が採用される。そのため,こ
の場合には,特にデラミやクラックが発生しやすいの
で,上記製造方法の採用が有効である。
の先端面を有するパンチと,該パンチと所定のクリアラ
ンスを保って挿入可能な打ち抜き穴を有するダイとを用
いて行い,かつ,上記パンチと上記ダイの少なくとも一
方には,上記切断形状に沿って突起部を有していること
が好ましい(請求項7)。この場合には,パンチとダイ
による剪断を行う前に,上記突起部による切り込みを設
けることができ,パンチとダイによる剪断をスムーズに
行うことができる。それ故,剪断応力によるセラミック
層及び内部電極層の変形をさらに抑制することができ
る。
を有するパンチと,該パンチと所定のクリアランスを保
って挿入可能な打ち抜き穴を有するダイと,上記パンチ
の外周において該パンチと別に進退可能に配設されてい
ると共にその先端には突起部を有するストリッパーとを
用いて行い,上記ダイの上に載置された上記予備積層体
に対して上記ストリッパーを前進させて上記突起を上記
予備積層体の厚みの途中まで突き刺して切り込みを設
け,その後,上記パンチを前進させて上記予備積層体を
打ち抜いて上記ユニット体を形成することもできる(請
求項8)。この場合にも,パンチとダイによる剪断を行
う前に,上記突起部による切り込みを設けることがで
き,パンチとダイによる剪断をスムーズに行うことがで
きる。それ故,剪断応力によるセラミック層及び内部電
極層の変形をさらに抑制することができる。
ち抜かれた上記ユニット体を受ける受け台が設けられて
おり,連続的に行われた打抜工程によって生じた上記ユ
ニット体を上記受け台上において順次積層することが好
ましい(請求項9)。この場合には,上記受け台上に積
層された複数のユニット体を一体的に取り扱うことがで
き,さらに製造時の合理化を図ることができる。また,
受け台により打ち抜き直後のユニット体を支持すること
ができ,反りあるいは変形の低減効果を高めることがで
きる。
において順次積層すると共に順次圧着することが好まし
い(請求項10)。この場合には,複数のユニット体を
圧着された状態で扱うことができ,さらに製造時の合理
化を図ることができる。
ク積層体の製造方法につき,図1〜図9を用いて説明す
る。本例は,図9に示すごとく,セラミック層11と内
部電極層2とを交互に積層してなるセラミック積層体1
を製造する方法である。この製造方法は,図1に示すご
とく,少なくとも下記の一次圧着工程S4,ユニット切
断工程S5,二次圧着工程S6,脱脂工程S7,焼成工
程S8を行う。
(c)にしめすごとく,複数のセラミック層11を幅方
向に含む幅広のセラミックシート110を,最終積層数
よりも少ない枚数だけ積層し,加熱すると共に積層方向
に加圧して予備積層体111を形成す工程である。上記
ユニット切断工程S5は,図2(d)に示すごとく,予
備積層体111を,外周部がなめらかな曲面形状を有す
るように(本例では円形に)打ち抜くことにより,1枚
のセラミック層を幅方向に含む幅寸法を有していると共
に最終積層数よりも少ない積層数のユニット体115を
形成する工程である。
4,図5に示すごとく,ユニット体115を複数個積層
して,加熱すると共に積層方向に加圧して上記セラミッ
ク積層体1を形成する工程である。上記脱脂工程S7
は,上記セラミック積層体1のセラミック層11に含有
されているバインダ樹脂を90%以上加熱除去する工程
である。上記焼成工程S8は,セラミック積層体1を焼
成する工程である。以下,これを詳説する。
するに当たって,まず図1に示すごとく,セラミック層
11の基となる長尺のセラミックシートを成形するシー
ト成形工程S1と,この長尺のセラミックシートから所
定の大きさのセラミックシート110(図2)を打ち抜
くシート打抜き工程S2を行う。
法,押出成形法,その他の種々の方法を採ることができ
るが,本例では,ドクターブレード法によってロール状
に巻き上げた長尺のセラミックシートを作製する。この
原料としては,焼成後に所望の圧電セラミックスとなる
よう調整されたものを用いる。具体的には,種々の原料
を用いることができるが,本例では,PZT(ジルコン
酸チタン酸鉛)となる原料を用いた。上記シート打抜き
工程S2では,16枚のセラミック層11が採取可能な
大きさのセラミックシート110を上記の長尺のセラミ
ックシートから切り出す。
部電極印刷工程S3を実施する。この工程では,各セラ
ミックシート110に内部電極層2をパターン印刷す
る。このとき,内部電極層2の印刷位置は,最終的にセ
ラミック層11上に控え部15(図6)が形成されるよ
うに設定しておく。
0,即ちセラミック層11の厚みは,焼成後に80μm
となるようにし,また,内部電極層2の厚みは焼成後に
2μmとなるようにした。つまり,本例では,最終的な
内部電極層2の厚みが,セラミック層11の厚みの1/
40となるように設定した。
く,一次圧着工程S4を行う。この一次圧着工程S4で
は,内部電極層2を印刷済みのセラミックシート110
を10枚積層して熱圧着する。なお,図2では,枚数等
を簡略化して描いている。このときの熱圧着条件は,後
述の二次圧着工程S6よりも低温,低圧の条件で行う。
具体的な条件は,加熱温度80℃,加圧力5MPaであ
り,上下からのみ治具(図示略)により3分間プレスす
るという条件とした。また,上記セラミックシート11
0の積層は,内部電極2の存在しない上記控え部15の
位置が,積層した状態で交互に左右にずれるようにす
る。これにより,幅広の予備積層体111が得られる。
く,ユニット切断工程S5を行う。このユニット切断工
程S5では,上記セラミックシート110を10枚積層
してなる予備積層体111を幅方向において複数に切断
する。このとき,予備積層体111を,外周部がなめら
かな曲面形状を有するように,特に本例では,円形状に
打ち抜くことにより,1枚のセラミック層11を幅方向
に含む幅寸法を有している,円盤状のユニット体111
を得る。なお,本例では,図3に示すごとく,上記打ち
抜きを行うために,円形断面の先端面を有するパンチ6
1と,該パンチ61と所定のクリアランスを保って挿入
可能な打ち抜き穴620を有するダイ62とを用いて行
った。パンチ61及びダイ62は,特に突起等は設けず
に,通常のものを用いた。
5を行う温度,即ち,切断時の予備積層体111の温度
を25℃とする。これは,セラミック層11が有する樹
脂バインダのガラス転移点75(℃)よりも低く,かつ
−70℃よりも高い温度である。この温度で打ち抜きを
実施することにより,変形の少ない打ち抜きを行うこと
ができる。
図5に示すごとく,20個のユニット体115を積層し
て二次圧着工程S6を実施する。具体的には,図4に示
すごとく,側面治具71として,断面半円状の第1側面
治具711とこれに被せる断面半円状の第2側面治具7
12を用いる。また,端面治具72としては,円柱状の
一対のものを用いる。
ット体115を積層させながら第1側面治具711の凹
部713に挿入する。次いで,第1側面治具712に第
2側面治具712を被せる。この状態で,側面治具71
の両端から上記端面治具72を第1側面治具711の凹
部713挿入して熱圧着工程を実施する。
0℃に30分間加熱する。その後,プレス機に移動させ
圧着させる。また,本例では,端面治具72から積層方
向への加圧力を34MPaとした。なお,加熱温度は8
0〜190℃の範囲で変更することができる。さらに加
圧力は5〜100MPaの範囲で変更することができ
る。また,加圧及び加熱の時間は,セラミック層11の
大きさ,積層数などによって変更することができる。
加熱及び加圧を所定時間行った後,加圧力を除去し,上
記端面治具72を取り外した後,側面治具71を分解し
た。これにより,図2(f)に示すごとく,円柱形状を
有したセラミック積層体1が得られた。
示す。同図に示すごとく,セラミック積層体1を構成す
る各セラミック層11と内部電極層2とは円形状を有し
ている。また,セラミック積層体1は,隣り合ったセラ
ミック層11の間に内部電極層2が存在しない控え部1
5を左右に交互に有している。
体1のセラミック層11に含有されているバインダ樹脂
を90%以上加熱除去する脱脂工程S7を行う。具体的
には,上記セラミック積層体1を大気雰囲気の下,温度
350℃,保持時間5時間の条件で加熱してバインダ樹
脂を除去する。
ック積層体1を焼成する焼成工程S8を行う。本例で
は,加熱温度1100℃,保持時間2時間という条件で
行った。
く,側面研削工程S9を行う。図7に示すごとく,一対
のドラム状の砥石5を用いて,センタレス研削を行う。
具体的には,互いに回転する砥石5の間に,上記円柱状
のセラミック積層体1を位置させ,これをそのセンタを
固定することなく,連続的に軸方向に徐々に移動させ
る。これにより,各セラミック積層体1は,その側面が
均一に研磨される。
する対向する2つの面を平坦に研削し,側面平坦部10
1,102を設ける。その他の側面103,104は,
円弧状のままとなる。これにより,図9に示すごとく,
断面形状が樽形のセラミック積層体1が得られる。
例においては,上記一次圧着工程S4において予備積層
体11を作製した後,これを上記ユニット切断工程S5
において複数のユニット体115に切断する。このと
き,ユニット体の外周形状は,円形状に打ち抜く。その
ため,このユニット切断工程S5における打ち抜き時に
は,打ち抜き応力の集中がほとんどない。そのため,切
断されたユニット体115においては,内部電極層2の
大きな変形を防止することができる。それ故,その後の
脱脂工程S7,焼成工程S8を行った後においても,内
部電極層2の変形に起因するデラミやクラックの発生を
抑制することができる。
は,予め複数のセラミックシート110を積層してなる
予備積層体11を切断する。そのため,予備積層体11
の積層数の単位でユニット体115を取り扱うことがで
き,セラミック層11を1枚ごとに扱う場合のような製
造能率の低下も招かない。
の最初には,円柱状のセラミック積層体1をセンタレス
研削を行うことができる。そのため,複数のセラミック
積層体1を連続的に研削(研磨)することができる。こ
の工程は,四角柱のセラミック積層体の場合には取り得
ない。それ故,この点でも,四角形状のユニット体を用
いる場合よりも製造能率を向上させることができる。
切断工程S5において,円形状に打ち抜くので,余剰部
分が屑として発生する。しかしながら,この屑は,未だ
脱脂工程を実施していないので,セラミックシート用の
原料として,再利用でき,材料歩留まりの向上を図るこ
とができる。
上記のごとく,セラミック層11の厚みの1/40に設
定した。これにより,内部電極層2の存在によるデラミ
やクラックの発生への影響を少なくすることができると
共に,十分な電気的特性を維持することができる。
セラミック層11として圧電セラミックスを用いてな
り,ピエゾアクチュエータとして用いることができる。
そしてまた,セラミック積層体1は,上記のごとく,デ
ラミやクラックの発生が抑制される。それ故,非常に過
酷な使用がなされる,インジェクタに内蔵させた場合に
も,優れた耐久性を発揮しうる。
ト切断工程S5に適用可能な打ち抜き方法の別例を示
す。図10に示すごとく,本例では,パンチ61,ダイ
62に加えて,パンチ61と別個に進退可能に配設され
たストリッパー63を有する装置を用いる。上記パンチ
61は,円形状の先端面を有するものである。また,ダ
イ62は,パンチ61と所定のクリアランスを保って挿
入可能な打ち抜き穴620を有するものである。そし
て,ストリッパー63は,その先端には突起部631を
有している。
20には,打ち抜かれたユニット体115を受ける受け
台625が設けられている。この受け台625はその表
面に吸引口を設けてあり,ここを負圧にすることによっ
て,打ち抜かれたユニット体115を吸着するよう構成
されている。
実施する際には,ダイ62の上に載置された予備積層体
111に対して,まずストリッパー63を前進させて上
記突起631を予備積層体111の厚みの途中まで突き
刺して切り込みを設ける。その後,パンチ61を前進さ
せて予備積層体111を打ち抜いて円盤状のユニット体
115を形成する。
剪断を行う前に,上記突起部631による切り込みを設
けることができ,パンチ61とダイ62による剪断をス
ムーズに行うことができる。それ故,剪断応力によるセ
ラミック層11及び内部電極層2の変形をさらに抑制す
ることができる。
ているので,予備積層体111を移動させて連続的に次
のユニット体115を切断することにより,受け台62
5にユニット体115が順次積層される。そのため,得
られたユニット体115を複数積層した状態でまとめて
取り扱うことができ,製造能率を向上させることができ
る。その他は実施例1と同様の作用効果が得られる。
のユニット切断工程S5に適用可能な打ち抜き方法の別
例を示す。図11に示すごとく,本例で用いる装置は,
実施例2の場合と上下関係を反対にしたものである。即
ち,本例では,上方にダイ62及び受け台64を配置
し,下方にパンチ61,ストリッパー63を配置した。
また,ストリッパー63には,その先端に突起部631
を設けた。
20には,打ち抜かれたユニット体115を受ける受け
台625が設けられている。この受け台625はその表
面に吸引口を設けてあり,ここを負圧にすることによっ
て,打ち抜かれたユニット体115を吸着するよう構成
されている。
実施する際には,ストリッパー63上に載置された予備
積層体111を,ストリッパー63の上昇と共に上昇さ
せて,ダイ62に当接させ,更にストリッパー63を前
進させて上記突起631を予備積層体111の厚みの途
中まで突き刺して切り込みを設ける。その後,パンチ6
1を前進(上昇)させて予備積層体111を打ち抜いて
円盤状のユニット体115を形成する。
ているので,打ち抜かれたユニット体115が受け台6
25に吸着保持される。次に,2枚目以降のユニット体
115を打ち抜いた際には,打ち抜き時のプレス圧力に
よって,順次,先に打ち抜かれたユニット体115に仮
圧着される。それ故,打ち抜かれたユニット体115は
全て上記吸着力によって保持される。これにより,その
後のユニット体115の取り扱いがさらに容易となる。
その他は実施例1,2と同様の作用効果が得られる。
ト切断工程S5において,外周部がなめらかな曲面形状
を有するように打ち抜くことによる反り低減の効果を定
量的に求めた。具体的には,外周部がなめらかな曲面形
状を有する形状の代表として円形状にユニット体115
を打ち抜く場合と,ユニット体を四角形状に打ち抜く場
合とを比較する実験を行った。
った。第1の方法は,実施例1と同様に,図3に示すご
とく,パンチ61とダイ62のみを用いた方法であり。
第2の方法は,実施例2と同様に,図10に示すごと
く,パンチ61の周囲にストリッパー63を設け,スト
リッパー63には上記と同様の突起部631を設けた
が,受け台64は有していない装置を用いた。第3の方
法は,実施例1におけるダイ62の打ち抜き穴620の
周囲にパンチ側に突出する突起(図示略)を設けた装置
を用いた。第4の方法は,第2の方法の装置に,受け台
64を設けて,全く実施例2と同様にした例である。な
お,いずれの方法においても,所望の形状に応じて,パ
ンチ及び打ち抜き穴の形状を,円形あるいは矩形に切り
替えた。
に打ち抜き方法を,縦軸に切断後に測定した反り(m
m)をとった。なお,反り量は,図13に示すごとく,
反りのない状態(a)の高さをa,反りのある状態
(b)の最大高さをbとした場合のb−a(mm)によ
り求めた。
き方法を用いても,角のある四角形よりも,角部のない
なめらかな曲線を有する円形状の方が,反りが少なかっ
た。また,通常のパンチ及びダイの組合せだけの場合よ
りも,突起を有するストリッパーの採用,あるいはダイ
への突起の配設,受け台の配設等が反り改善に効果があ
ることがわかった。
ト切断工程S5における,予備積層体111の温度と反
り及びデラミ不良との相関を求めた。具体的には,実施
例1と同様の切断方法を用い,予備積層体111の温度
のみを変化させてユニット体をそれぞれ作製した。そし
て,その反り量を測定した。また,各ユニット体を用い
て実施例1と同様に最終形状のセラミック積層体1を作
製し,デラミ不良の発生率を調べた。
打ち抜き温度(予備積層体の温度)を,左縦軸に反り
(mm)を,右縦軸にデラミ不良率(%)をとったもの
である。同図から知られるごとく,反りは,打ち抜き温
度が低いほど良好であるが,デラミ不良は温度が低すぎ
ても高すぎても増加する傾向があることがわかった。本
例の結果から,−70℃よりも低くなればデラミが急激
に増え,また,セラミック層のバインダ樹脂のガラス転
移点Gよりも高くなれば徐々にデラミが増えるので,少
なくとも−70℃〜G(℃)の範囲の温度で上記ユニッ
ト切断工程S5の打ち抜きを行うことが好ましいことが
わかる。
ット体を打ち抜いたが,本発明は円形に限定されるもの
ではなく,図15に示すような樽形形状のユニット体1
15や,図16に示すようなポッチ部118を有するが
それ以外の部分は略円形である実質的な円形形状であっ
てもよい。また,後述するごとく八角形状であってもよ
い。特に上記のようなポッチ部118を設けることによ
り,圧着時における積層体の軸を中心とした回転を抑制
でき,均一な製品を得ることができる。
すごとく,ユニット体115を1個でセラミック積層体
1を製造する例である。この製造方法は,図17に示す
ごとく,実施例1と同様に,シート成形工程S201,
シート打抜き工程S202,内部電極印刷工程S203
を行う。その後,図17,図18(a)〜(c)に示す
ごとく,圧着工程S204を行う。
120℃,加圧力15MPa,保持時間3分間とした。
次に,得られた予備積層体111からユニット体115
を切断するユニット切断工程S205を行う。本例で
は,図18(d)に示すごとく,四角形の4つの角を落
としたような八角形状のユニット体115を得る。即
ち,本例では,ユニット体の切断形状として,全ての角
の内角が90°を超える多角形状という形状を採用し
た。
で,脱脂工程S206,焼成工程S207を行った。そ
の後,側面研削工程S208を行う。本例の側面研削工
程S208では,全体形状が八角形柱状を維持するよう
に行った。
を1つ用いてセラミック積層体1を作製したが,この場
合にも,実施例1と同様の作用効果が得られる。即ち,
本例では,上記ユニット切断工程S205において,全
ての角の内角が90°を超える多角形状である八角形に
打ち抜いた。これにより,このユニット切断工程S20
5における打ち抜き時には,打ち抜き応力の集中がほと
んどない。そのため,切断されたユニット体115にお
いては,内部電極層2の大きな変形を防止することがで
きる。それ故,その後の脱脂工程S207,焼成工程S
208を行った後においても,内部電極層2の変形に起
因するデラミやクラックの発生を抑制することができ
る。その他実施例1と同様の作用効果が得られる。
すごとく,実施例6と同形状のセラミック積層体であっ
て,積層方向の寸法が大きいセラミック積層体1を作製
する例である。本例では,図20に示すごとく,実施例
6と同様のシート成形工程S401,シート打抜き工程
S402,内部電極印刷工程S403,圧着工程S40
4,ユニット切断工程S405,脱脂工程S406,焼
成工程S407を行って,焼成済みのユニット体115
を複数得る。
層4を介してユニット体115を積み重ねた(接着工程
S408)。これにより,積層方向の寸法が大きいセラ
ミック積層体が得られる。なお,本例でも,最後に側面
研削工程S409を行った。また,この側面研削工程S
409は,接着工程S408の前に行なうこともでき
る。本例の場合も実施例6と同様の作用効果が得られ
る。
示すごとく,実施例6と同形状のセラミック積層体の積
層方向の寸法を大きくするために,実施例6の製造工程
に実施例1と同様の二次圧着工程S306を追加した例
である。即ち,本例では,図22に示すごとく,実施例
1と同様にシート成型工程S301,シート打抜き工程
S302,内部電極印刷工程S303,一次圧着工程S
304,ユニット切断工程S305を行った。このユニ
ット切断工程S305は,実施例6と同様に,八角形状
とした。
く,二次圧着工程S306を行う。この条件は,実施例
1と同様とした。その後,脱脂工程S307,焼成工程
S308,及び側面研削工程S309を行って,図24
に示すごとく,積層高さが高いセラミック積層体1が得
られる。この場合にも,実施例1及び実施例6と同様の
作用効果が得られる。なお,本例では,二次圧着した際
の積層高さのセラミック積層体を得たが,これを実施例
7と同様に接着層を介して積み重ねて,さらに積層高さ
が高いセラミック積層体を得ることも勿論可能である。
すごとく,実施例6〜9におけるセラミック積層体に採
用しうる内部電極層2の形状の一例を示す。本例におけ
る内部電極層2としては,図25(a)(b)に示すご
とく,2種類の形状のものを交互に配置した。
1,152を有している。図25(a)に示すごとく,
一方の控え部151の形状は,4つの長辺と4つの短辺
を交互に連ねた略八角形のうち,1つの長辺とそれを囲
む2つの短辺の外周側のみに設けたものである。同図
(b)に示すごとく,他方の控え部152は,1つの長
辺を除く7つの辺の外周側に設けたものである。
におけるH1〜H5の辺に接する内部電極層の領域25
1と,H7の辺に接する内部電極層の領域252とが交
互に存在し,さらに透過すれば八角形の領域250には
必ず内部電極層2が存在する状態となる。これにより,
一対の側面電極を配設するに当たっては,上記領域25
1のいずれかの場所に接するところに一方の側面電極を
配置し,領域252に接する場所に他方の側面電極を配
置することができる。なお,本例の内部電極層2の形状
は一例であって,他の形状に変えることも可能である。
装置を示す説明図。
を示す説明図。
態を示す説明図。
示す展開説明図。
ス研削を行っている状態を示す説明図。
部を形成している状態を示す説明図。
層体を示す斜視図。
る装置を示す説明図。
る装置を示す説明図。
の関係を示す説明図。
図。
良及び反り量との関係を示す説明図。
例を示す説明図。
した例を示す説明図。
図。
図。
図。
説明図。
Claims (11)
- 【請求項1】 セラミック層と内部電極層とを交互に積
層してなるセラミック積層体を製造する方法において,
複数のセラミック層を幅方向に含む幅広のセラミックシ
ートを積層し,加熱すると共に積層方向に加圧して予備
積層体を形成する圧着工程と,上記予備積層体を,全て
の角の内角が90°を超える多角形状又は外周部がなめ
らかな曲面形状を有するように打ち抜くことにより,1
枚のセラミック層を幅方向に含む幅寸法を有しているユ
ニット体を形成するユニット切断工程と,上記ユニット
体の上記セラミック層に含有されているバインダ樹脂を
90%以上加熱除去する脱脂工程と,上記ユニット体を
焼成する焼成工程とを含むことを特徴とするセラミック
積層体の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において,上記ユニット切断工
程と上記脱脂工程との間には,上記ユニット体を複数個
積層して,加熱すると共に積層方向に加圧する二次圧着
工程を行うことを特徴とするセラミック積層体の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ユニット
切断工程における打ち抜き形状は,実質的な円形状,樽
形形状又は八角形状であることを特徴とするセラミック
積層体の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
上記内部電極層の厚みは,上記セラミック層の厚みの1
/100〜1/10の範囲にあることを特徴とするセラ
ミック積層体の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において,
上記ユニット切断工程における切断は,上記セラミック
層に含有されている樹脂成分のガラス転移点をG(℃)
とした場合,−70(℃)〜G(℃)の範囲内において
行うことを特徴とするセラミック積層体の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において,
上記セラミック積層体は,ピエゾアクチュエータ用のセ
ラミック積層体であることを特徴とするセラミック積層
体の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において,
上記ユニット切断工程は,所望形状の先端面を有するパ
ンチと,該パンチと所定のクリアランスを保って挿入可
能な打ち抜き穴を有するダイとを用いて行い,かつ,上
記パンチと上記ダイの少なくとも一方には,上記切断形
状に沿って突起部を有していることを特徴とするセラミ
ック積層体の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において,
上記打抜工程は,所望形状の先端面を有するパンチと,
該パンチと所定のクリアランスを保って挿入可能な打ち
抜き穴を有するダイと,上記パンチの外周において該パ
ンチと別に進退可能に配設されていると共にその先端に
は突起部を有するストリッパーとを用いて行い,上記ダ
イの上に載置された上記予備積層体に対して上記ストリ
ッパーを前進させて上記突起を上記予備積層体の厚みの
途中まで突き刺して切り込みを設け,その後,上記パン
チを前進させて上記予備積層体を打ち抜いて上記ユニッ
ト体を形成することを特徴とするセラミック積層体の製
造方法。 - 【請求項9】 請求項7又は8において,上記ダイの上
記打ち抜き穴には,打ち抜かれた上記ユニット体を受け
る受け台が設けられており,連続的に行われた打抜工程
によって生じた上記ユニット体を上記受け台上において
順次積層することを特徴とするセラミック積層体の製造
方法。 - 【請求項10】 請求項9において,上記ユニット体
は,上記受け台上において順次積層すると共に順次圧着
することを特徴とするセラミック積層体の製造方法。 - 【請求項11】 セラミック層と内部電極層とを交互に
積層してなるセラミック積層体を製造する方法におい
て,複数のセラミック層を幅方向に含む幅広のセラミッ
クシートを,最終積層数よりも少ない枚数だけ積層し,
加熱すると共に積層方向に加圧して予備積層体を形成す
る一次圧着工程と,上記予備積層体を幅方向において実
質的な円形状,樽形形状又は八角形状に打ち抜くことに
より,1枚のセラミック層を幅方向に含む幅寸法を有し
ていると共に最終積層数よりも少ない積層数のユニット
体を形成するユニット切断工程と,上記ユニット体を複
数個積層して,加熱すると共に積層方向に加圧して円柱
状,樽形柱状又は八角形柱状のセラミック積層体を形成
する二次圧着工程と,上記セラミック積層体の上記セラ
ミック層に含有されているバインダ樹脂を90%以上加
熱除去する脱脂工程と,上記セラミック積層体を焼成す
る焼成工程と,上記円柱状のセラミック積層体の側面を
2ヶ所以上研削または切削して2以上の側面平坦部を形
成する研削工程とを含むことを特徴とするセラミック積
層体の製造方法。
Priority Applications (3)
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| JP2002048230A JP4042431B2 (ja) | 2001-04-27 | 2002-02-25 | セラミック積層体の製造方法 |
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