JP2003102736A - 血管挟持クリップ - Google Patents

血管挟持クリップ

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JP2003102736A JP2001303770A JP2001303770A JP2003102736A JP 2003102736 A JP2003102736 A JP 2003102736A JP 2001303770 A JP2001303770 A JP 2001303770A JP 2001303770 A JP2001303770 A JP 2001303770A JP 2003102736 A JP2003102736 A JP 2003102736A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血管挟持ブレードにクリップ軸線に対する立
上がり部、角度或いは湾曲を設けた動脈瘤などの血管挟
持クリップにおいて、閉鎖圧を大きく,且つ一様に維持
すると共にシザーリングを防止する。 【解決手段】 血管を挟持する一対の相対向する挟持ブ
レード2、交差部3、弧状の鉗子把持部4及びその後方
のコイル状のループ5からなる血管挟持クリップにおい
て、上記交差部3の交差部材31,32の交差点Xの移
動する範囲の前後に屈曲部35,36を設けて上記軸線
方向に対して傾斜せしめる、或いは交差点Xの移動範囲
において湾曲せしめる。これらの傾斜、湾曲部位が交差
部にあるため、ブレードを延長することがなく、閉鎖圧
を維持できると共にブレードの捩れ、撓みを抑制してシ
ザーリングを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、外科手術の際に血
流を止めるために用いる血管挟持クリップに関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】血管挟持用クリップは、脳外科手術の際
に動脈瘤に至る血管を挟持するため等に用いるが、手術
の際の侵入路となる手術創は一般に極めて狭隘であり、
特に脳内血管に形成された動脈瘤などの外科手術におい
ては、半径15mm程度の開頭部から進入しなければな
らないため一層視野の確保が困難であり、クリップを所
定の動脈瘤の位置に掛ける操作にも著しい制約があっ
た。従来用いられていた血管挟持用クリップ1は、例え
ば、図3(a)、(b)に示すように、平行な一対の相
対する血管挟持ブレード2、交差部3、弧状の鉗子把持
部4、ばね作用を有するコイル状連結部5とからなり、
一対のブレードはコイル状連結部のばね作用により、交
差部を経て相互に逆方向に戻る作用により血管を所定の
閉鎖圧によって挟持する。 【0003】使用に際しては、専用の鉗子(クリップサ
プライヤー)先端の把持部にクリップのコイル状連結部
を収容して弧状の鉗子把持部を開いた鉗子把持部に嵌合
し、鉗子のグリップを握り込むことによって、鉗子先端
を閉じて、クリップのブレードを(c)に示すように所
定の間隔に開いた状態で鉗子グリップのラッチ機構によ
りロックする。血管を挟持する際には、一対の開いたブ
レードの間に対象とする血管を入れ、鉗子のグリップを
更に握り込むことにより、上記ラッチが解放され、鉗子
グリップのばねにより鉗子先端が開いて血管を挟持した
状態でクリップを解放することができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】血管挟持クリップが、
上記した機能を達成するためには、ブレードは平行に閉
じて挟持すると共に、ブレード全体に亘って均一に所定
の閉鎖圧を維持しなけれならない。また、上記したとお
り、術野は極めて狭く、しかも操作のための姿勢やスペ
ースは限られているため、鉗子がクリップを把持した状
態で視野を妨げないこと及びクリップが対象とする血管
の種々の位置や方向に対応して、挟持操作ができる必要
がある。このため、クリップの形状・構造にも種々の工
夫があり、例えば図4(a)のクリップはブレード基部
を屈曲させて立上がり部Bを形成してブレード挟持部の
位置をクリップ軸線から所定の間隔ずらしている。これ
によって、所定の挟持個所を確認してクリップを掛ける
操作を行うことができる。 【0005】また、ブレードの基部を屈曲Cさせてその
方向を血管の挟持部位に応じて変えたり(b)、或いは
ブレード基部から先端に向けて湾曲Dさせたもの(c)
が使用されている。しかしながら、これらブレードを屈
曲させて立上がり部等を形成した場合、血管を挟持する
一対のブレード間の閉鎖圧が低下するばかりか均一な閉
鎖圧が保たれ難く、また、血管が太い場合や硬い組織の
場合、血管の挟持部位でクリップのブレードがずれて外
れるいわゆるシザーリングが生じ易くなる。ブレードに
よる閉鎖圧が充分でなければ、動脈瘤などの血流を完全
に止めることができないが、不均一な閉鎖圧の場合も同
様に部分的な血流を残して目的が達成できないこととな
り、滑り易い生体組織である血管がブレード挟持部から
滑って逃げて挟持位置がズレたり、失敗の原因となる。
また、シザーリングを起こせば、血管挟持操作のやり直
しとなるばかりでなく、ばね作用によって弾け飛んだク
リップが柔らかい神経組織を損傷する虞があり、極めて
危険である。これらの問題は、手術において大きな負担
となることは避けられない。 【0006】これらの原因は、クリップの構造から次の
ように考えられる。図3においてコイルばね5の中心O
を通る軸線に対象に一対のブレード、交差部、鉗子把持
部全体が位置し、ブレードの開閉動作はこれら全体の撓
みやコイルばねの働きを合わせたものとなるが、ばね5
は相対的に太く、極めて剛性の高いばねとして作用する
ため、ブレード、交差部、鉗子把持部全体がコイルばね
の中心Oよりも遠方の点Pと先端Aを結ぶアームのよう
に中心Oの廻りに回動するような軌跡を描くこととな
る。このため一対のブレードの開閉動作は一様に行わ
れ、特に閉じた状態では平行となって、閉鎖圧を均一一
様に保つことができる。また、コイルばねの作用もその
剛性が大きく、且つコイル径が相対的に大きいことか
ら、閉鎖圧が大きく且つブレードに均一に負荷される。
これに対して、上記のようにブレードに立上がり部Bを
形成すると、ブレードの全長が長くなり、それに伴って
閉鎖圧が小さくなるばかりでなく、同時に全体の撓みや
捩れの影響が表れ易くなる。 【0007】即ち、閉鎖圧を挙げるために寸法を大きく
することは、上述の条件から術式を問わず困難であり、
また材質上強化することも制約がある。これに対してば
ねを強化しても撓みや捩れが増すと、ブレードの先端と
基部、或いは幅方向に亘って閉鎖圧に差が生じることは
避けられない。また、血管挟持クリップはその交差部の
交差部材31,32の相対する面を平坦にしておき、逆
に捩って交差させることにより1対のブレードの相対す
る挟持面を一致させており、この交差状態が外れずに維
持されるように予めそれぞれ反対側に向けて捩ってお
き、或いは更にそれぞれコイルばねの上下位置に対して
上下反対側において交差させてその相互の押圧力によ
り、相互に外れないように保持させている。 【0008】ところが、図5(a)に示すように、ブレ
ード2の挟持面21に対して交差部3は上記したように
交差部材31,32の相対する交差面を平坦にするため
その断面の外側半ばでブレード及び後方の鉗子把持部と
接続しており、閉鎖圧の反力は図の矢印mのようにブレ
ード挟持面21に偏って作用することとなり、交差部、
鉗子把持部全体に対してモーメントMとして交差部の係
合が外れる方向に働く。この作用は、挟持された血管な
どの組織10が細く、柔らかい場合には左程影響しない
が、ある程度太い場合や硬い場合など、図5(b)に示
すようにブレードの間隔が開くとモーメントMの影響が
大きくなり、これが交差部の相互に押圧している圧力に
対して相対的に大きくなると、挟持している血管の挟持
状態やクリップに触れたショックなどよって交差部が反
転して外れる、いわゆるシザーリングを生じる。 【0009】従って、上記のようにブレードが延長され
てモーメントアームが長くなるに従い、撓み及び捩れが
生じ易くなるため、上記モーメントMの影響が大きくな
ることとなる。これらの現象は、上記の図4(a)の例
によって説明したが、同図(b)、(c)の場合によう
に屈曲部Cや湾曲したカーブDを設ける場合であっても
図に示すようにその形成部位はいずれもブレードの一部
であってブレードを延長した構造となることには変わり
はないのであって、いずれもこれらの影響が生じること
は避けられない。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、血管を挟持す
る一対の相対向する挟持ブレード、該一対のブレードに
続く交差部、弧状の鉗子把持部及びその後方のコイル状
のループからなる連結部から構成される血管挟持クリッ
プにおいて、上記挟持ブレードの方向及び/又は位置を
クリップ軸線に対して変更するため上記交差部を上記軸
線方向に対して傾斜若しくは湾曲せしめてなることを特
徴とする血管挟持クリップである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明においては、クリップのブ
レードの軸線に対する角度及び/又は位置関係を変更す
る部位を交差部に形成するが、その動作を以下に説明す
る。図1は、前述の図4(a)に対応する例で、血管挟
持ブレード2、交差部3、鉗子把持部4及びコイルばね
からなる連結部5の構成は、従来と変わらない。本発明
においては、ブレードの軸線に対する角度や位置をずら
すため、交差部3の交差部材31、32の交差点X(ク
ロス線で示す。)の移動する範囲前後にそれぞれ屈曲部
35,36を形成し、その間を傾斜した立上がり部とす
る。従って、上記従来例のようにクリップのブレードに
所定の角度や立上がりを設けても、ブレードからコイル
ばねに至る間隔が延長されることはなく、所要の閉鎖圧
を均一、且つ一様に保つことができ、また、シザーリン
グを防止することができる。 【0012】この動作を、模式的に図2(a)及び
(b)で説明する。図中A1Pはブレードから交差部を
経て連結部までの動きを模式的に表し、交差点Xはブレ
ード先端AをA1の方向に向けて開くに連れて図中の点
Pの方向に移動し、最大開度となるA1に至るまでの
間、屈曲部35、36の間で移動する。このときの線分
A1Pは、ブレードの一方の軌跡を模式的に示すもの
で、厳密には上記したようにコイルばね中心Oの廻りを
回動すると共に全体の撓みを伴ってその延長線上の点P
を中心とする回動などを複合したものとなると考えられ
るが、簡単にするため便宜的に図中の点Pを中心とする
軌跡を描くとする。ところで、図1(a)、(c)に示
す平面内においては、Aを始めとして各交差部材上の点
の軌跡は図2に示すように中心線両側に向かって円弧を
描く。交差点Xは、ほぼその中心線上にあって交差部材
は同一平面内で交差摺動するので、ブレードの開度に拘
わらず相互の位置関係は同じく保たれ、両者間の捩られ
て逆に交差された構成から、交差点Xで相互に押圧作用
を維持しつつ中心線上を移動することができる。 【0013】ところで、本発明においては交差点Xの前
後に屈曲部を設けているため、交差部材はこの屈曲部の
間の一定の角度で傾斜した面内で交差摺動することとな
る。この関係を図2(b)に示す。すなわち、交差部3
はそれぞれ図の屈曲部35及び36を通る円弧の間の円
弧上で交差することとなる。従って,厳密にはこれらの
円弧はその曲率が中心Pからの距離によって異なり、ま
た交差部材も円弧状の軌跡を描かなければならないが、
交差点Xは常に中心線上にあってその上を移動する間も
交差部材31及び32の位置関係が一定であり、またこ
れらの寸法形状は対象であること、また、これらの円弧
の半径に対して交差摺動部位の幅、長さは小さなもので
あるから、実際上その交差摺動には支障なく、平面にお
けると同様に円滑にブレードの開閉操作を行うことがで
きる。 【0014】以上の例は、クリップの交差部に立上がり
部を設けたタイプの例であるが、図4(b)に示すよう
なブレードにクリップの軸線方向に角度を設けた場合で
も、交差部基部を屈曲して交差部に所要の角度を付けれ
ば同様にブレード長さを延長することなく、ブレードに
所要の角度をつけることができる。この場合も上記実施
例同様にブレードの閉鎖圧を充分大きく、且つ均一に保
ち、且つシザリング防止効果を発揮することができる。
さらに、上記説明は、交差部3が傾斜面であって交差点
Xが直線上にある場合であったが、交差点Xが円弧上を
移動する場合も同様に交差部材31,32はその摺動し
つつブレードを開閉する操作を行うことができる。即
ち、同図を参照すると上記傾斜面に替わって曲面であっ
ても、その軸線に対して対象であり、比較的曲率が大き
い場合には、交差点Xは上記と同じく、常に中心線上に
あって交差部材31及び32の位置関係が一定であり、
またこれらの寸法形状は対象であって曲面の曲率半径に
対して交差部位の幅、長さは小さなものであるから、実
際上交差摺動には差し支えないことが判る。このような
機構例は、構造・用途を相違するが、爪切りバサミにお
いても見ることができ、これらの鋏の刃面は湾曲して形
成されているが、相互に相接して円滑に開閉操作を行う
ことができる。 【0015】従って、図4(c)に示すような湾曲した
ブレードにおいても、その湾曲部を交差部から開始する
ことが可能であり、必要によりこのような構造とするこ
とによって、上記例と同様の作用効果を発揮することが
できる。また、これらの交差部に形成する傾斜部、若し
くは湾曲部は単独に形成するのみではなく、屈曲して角
度を付けてから所要の曲率で湾曲することも可能であ
り、必要により組み合わせることにより、効果的に所要
の構造・形状のクリップを作成することができる。本発
明のクリップにおいては、これらクリップの材質には格
別の制約はないが、生体組織との適合性を考慮するとチ
タン(純チタン)が望ましく、その使用状況が緊急を要
する場合が多く、CTスキャンの使用を考慮すると純チ
タンが好適である。特に、脳内動脈瘤を形成した血管挟
持用としては、生存中そのままその生体内にとどめてお
くものであるから、適合性の面から純チタンが最も適す
る。 【0016】 【発明の効果】本発明の血管挟持クリップは、ブレード
間に充分な閉鎖圧を保持することができ、閉鎖圧が均一
一様であり、シザーリングを発生し難い効果を有してお
り、繊細且つ緻密でしかも緊急性を要する外科手術にお
いて、使い易く、安全である。近年、これらの高度医療
の著しい進歩により、種々のケースに対応する術式も開
発され、応用されるに至っているが、本発明のクリップ
は、これら、特に脳外科領域において優れた医療効果を
発揮することが望まれ、これらの分野の産業の発展に寄
与することが大である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の血管挟持クリップ 【図2】本発明の動作原理図 【図3】従来例(標準型) 【図4】従来例各種 【図5】従来例のシザーリング発生の説明図 【符号の説明】 1 血管挟持クリップ 2 血管挟持ブレード 3 交差部 4 鉗子把持部 5 コイル状連結部 10 血管挟持部 21 ブレード挟持面 31、32 交差部材 35,36 屈曲部 A、A1 ブレード先端 B 立上がり部 C ブレード屈曲部 D ブレード湾曲部 O ブレード回動中心 P ブレード延長点 X 交差点

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 血管を挟持する一対の相対向する挟持ブ
    レード、該一対のブレードに続く交差部、弧状の鉗子把
    持部及びその後方のコイル状のループからなる連結部か
    ら構成される血管挟持クリップにおいて、上記挟持ブレ
    ードの方向及び/又は位置をクリップ軸線に対して変更
    するため上記交差部を上記軸線方向に対して傾斜若しく
    は湾曲せしめてなることを特徴とする血管挟持クリッ
    プ。
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