JP2003107201A - 光学フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、偏光板、光学フィルムの製造方法、偏光板の製造方法、偏光板保護フィルムの製造方法、および表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、偏光板、光学フィルムの製造方法、偏光板の製造方法、偏光板保護フィルムの製造方法、および表示装置

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JP2003107201A
JP2003107201A JP2001303576A JP2001303576A JP2003107201A JP 2003107201 A JP2003107201 A JP 2003107201A JP 2001303576 A JP2001303576 A JP 2001303576A JP 2001303576 A JP2001303576 A JP 2001303576A JP 2003107201 A JP2003107201 A JP 2003107201A
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film
cellulose ester
optical film
metal compound
polarizing plate
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JP2001303576A
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Takashi Murakami
隆 村上
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースエステルフィルムの平面性が悪化
するのを防止できる光学フィルムを提供する。 【解決手段】 光学フィルムは、セルロースエステルフ
ィルムを含んで構成されている。酸素原子と窒素原子の
うち少なくともいずれか一方と、金属原子と、を含んで
構成される金属化合物層が、セルロースエステルフィル
ムの少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介して設
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースエステ
ルフィルムを含んで構成される光学フィルム、偏光板保
護フィルム、位相差フィルム、および偏光板と、前記光
学フィルムの製造方法、前記偏光板の製造方法、前記偏
光板保護フィルムの製造方法、および、前記光学フィル
ムを含む表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースエステルフィルムは、光学的
に優れた性質を有するため、偏光板保護フィルム、位相
差フィルム、光学補償フィルムなどの各種光学フィルム
に利用されている。例えば、特開平2000−3526
20号公報に記載の光学フィルムは、溶融流延により形
成されたセルロースエステルフィルムを有している。こ
の構成により、光学的、物理的、寸法安定性に優れた光
学フィルムを得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セルロース
エステルフィルムは、ロール状に巻かれた状態で保存さ
れることが多く、このことはフィルムの平面性を悪化さ
せる原因となっていた。
【0004】また、セルロースエステルフィルムには、
通常、可塑剤や紫外線吸収剤といった添加剤が含まれて
いる。これらの添加剤は、セルロースエステルフィルム
の加工性や透湿性を改善するために添加されている。し
かし、その一方、これらの添加剤を含むことにより、各
種塗布層をセルロースエステルフィルム上に設ける際の
塗布性が悪くなる、という問題が生じていた。特に、こ
れらの添加剤のブリードアウトや、揮発による物性変化
により、未加工のセルロースエステルフィルムの保存安
定性が悪化する、という問題が生じていた。
【0005】さらに、セルロースエステルフィルムが水
分を吸収して、膨張したり収縮したりしてしまう、とい
う問題があった。特に、長尺のロールフィルムにおいて
フィルム端部にナーリング加工を施している場合には、
吸湿による膨張によってフィルムに伸びやたるみが生
じ、これによりフィルムに凹凸や筋、折れ、しわなどが
入ってしまうことがあった。この問題は、特に薄膜のフ
ィルムで顕著であり、改善が求められていた。
【0006】本発明の課題は、セルロースエステルフィ
ルムの平面性が悪化するのを防止できる光学フィルム、
これを用いて構成される偏光板保護フィルム、位相差フ
ィルム、偏光板、および、光学フィルムの製造方法、偏
光板の製造方法、偏光板保護フィルムの製造方法、光学
フィルムを含む表示装置を提供することである。さら
に、別の課題は、セルロースエステルフィルムへの塗布
性や、長尺ロール状のセルロースエステルフィルムの保
存安定性を改善し、また、セルロースエステルフィルム
による吸湿を防止することである。さらに、位相差フィ
ルムのリタデーション変動を抑制し、又、耐久性の優れ
た偏光板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、セルロースエステルフィル
ムを含んで構成される光学フィルムであって、酸素原子
(O)と窒素原子(N)のうち少なくともいずれか一方
と、金属原子と、を含んで構成される金属化合物層が、
前記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の面
に、直接又は他の層を介して設けられていることを特徴
とする光学フィルムである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
学フィルムにおいて、セルロースエステルフィルムの膜
厚が10〜500μmであることを特徴とする。請求項
3記載の発明は、請求項1または2記載の光学フィルム
において、金属化合物層の膜厚が0.005〜1μmで
あることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の光学フィルムにおいて、金属化合物層に
含まれる金属原子は珪素原子(Si)であり、前記金属
原子の数に対する、前記金属化合物層に含まれる酸素原
子、窒素原子の数の比を、それぞれx、yとした場合
に、xは0以上2以下であり、yは0以上4/3以下で
あることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の光学フィルムにおいて、金属化合物層
が、セルロースエステルフィルムの両面に、直接又は他
の層を介して設けられていることを特徴とする。請求項
6記載の発明は、請求項5記載の光学フィルムにおい
て、セルロースエステルフィルムの一方の面に設けられ
る金属化合物層の膜厚は、前記セルロースエステルフィ
ルムの他方の面に設けられる金属化合物層の膜厚よりも
厚いことを特徴とする。
【0011】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載の光学フィルムにおいて、金属化合物層
は、炭素原子を含むことを特徴とする。請求項8記載の
発明は、請求項7記載の光学フィルムにおいて、金属化
合物層の炭素原子の含有量は、0.1〜10質量%であ
ることを特徴とする。
【0012】請求項9記載の発明は、請求項1〜8のい
ずれかに記載の光学フィルムにおいて、少なくとも一つ
の金属化合物層の上に、直接又は他の層を介して樹脂層
が設けられていることを特徴とする。請求項10記載の
発明は、請求項9記載の光学フィルムにおいて、樹脂層
は、活性線硬化樹脂層又は熱硬化性樹脂層であることを
特徴とする。
【0013】請求項11記載の発明は、請求項1〜10
のいずれかに記載の光学フィルムにおいて、金属化合物
層の膜厚が、0.1μmよりも大きく、かつ、0.8μ
m以下であることを特徴とする。請求項12記載の発明
は、請求項1〜11のいずれかに記載の光学フィルムに
おいて、セルロースエステルフィルムの膜厚が10〜6
0μmであることを特徴とする。
【0014】請求項13記載の発明は、請求項1〜12
のいずれかに記載の光学フィルムにおいて、セルロース
エステルフィルムは、共流延法により形成された積層構
造を有することを特徴とする。請求項14記載の発明
は、請求項1〜13のいずれかに記載の光学フィルムに
おいて、端部には、高さがセルロースエステルフィルム
の膜厚の25%以下であるナーリングが設けられている
ことを特徴とする。
【0015】請求項15記載の発明は、請求項1〜14
のいずれかに記載の光学フィルムを用いて構成されてい
ることを特徴とする偏光板保護フィルムである。請求項
16記載の発明は、請求項1〜14のいずれかに記載の
光学フィルムを用いて構成されており、下記式(1)で
定義する膜厚方向のリターデーション値(Rt値)が7
0〜300nmであるか、下記式(2)で定義する面内
方向のリターデーション値(Ro値)が40〜1000
nmであるか、Rt値が70〜300nmであるととも
にRo値が40〜1000nmであることを特徴とする
位相差フィルムである。 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d …(1) Ro値=(nx−ny)×d …(2) (nxはフィルム面内の屈折率が最も大きい方向の屈折
率、nyはnxに直角な方向でのフィルム面内の屈折率、
nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルムの厚
み(nm)をそれぞれ表す。)
【0016】請求項17記載の発明は、請求項15記載
の偏光板保護フィルムを有することを特徴とする偏光板
である。請求項18記載の発明は、請求項17記載の偏
光板において、少なくとも一方の面から、活性線硬化樹
脂層、膜厚が0.01〜1μmである金属化合物層、セ
ルロースエステルフィルム、偏光子、セルロースエステ
ルフィルム、膜厚が0.01〜1μmである金属化合物
層、の順に積層される積層構造を有することを特徴とす
る。
【0017】請求項19記載の発明は、セルロースエス
テルを含む溶液を支持体上に流延し、剥離後乾燥させ
て、残留溶媒量が3〜40質量%であるときに幅手方向
に1.00〜2.0倍延伸し、さらに乾燥させ、これに
より得られたセルロースエステルフィルムの少なくとも
一方の面に、珪素化合物を含む反応ガスを供給しなが
ら、大気圧プラズマ処理によって、酸素原子と窒素原子
のうち少なくともいずれか一方と、珪素原子と、を含ん
で構成される金属化合物層を設けることを特徴とする光
学フィルムの製造方法である。
【0018】請求項20記載の発明は、請求項19記載
の光学フィルムの製造方法において、大気圧プラズマ処
理を、100kHzを越える高周波電圧で、かつ、1W
/cm2以上の電力を供給して放電させることにより行
うことを特徴とする。請求項21記載の発明は、請求項
19または20記載の光学フィルムの製造方法におい
て、少なくとも一つの金属化合物層の上に、直接又は他
の層を介して活性線硬化樹脂層を設けることを特徴とす
る。
【0019】請求項22記載の発明は、請求項19〜2
1のいずれかに記載の光学フィルム製造方法により製造
された光学フィルムを鹸化処理し、偏光子と貼合するこ
とを特徴とする偏光板の製造方法である。
【0020】請求項23記載の発明は、セルロースエス
テルを含む溶液を支持体上に流延し、剥離後乾燥させ
て、残留溶媒量が3〜40質量%であるときに幅手方向
に1.00〜2.0倍延伸し、さらに乾燥させ、これに
より得られたセルロースエステルフィルムの両面を鹸化
処理した後、鹸化処理した一方の面を残して、鹸化処理
した他方の面に、大気圧プラズマ処理により、酸素原子
と窒素原子のうち少なくともいずれか一方と、珪素原子
と、を含んで構成される金属化合物層を設けることを特
徴とする偏光板保護フィルムの製造方法である。
【0021】請求項24記載の発明は、セルロースエス
テルフィルムを含む偏光板保護フィルムと、偏光子と、
を貼合して偏光板を作製する偏光板の製造方法であっ
て、前記偏光板保護フィルムと前記偏光子との貼合前も
しくは貼合後に、前記偏光板保護フィルム上に、大気圧
プラズマ処理によって、酸素原子と窒素原子のうち少な
くともいずれか一方と、珪素原子と、を含んで構成され
る金属化合物層を設けることを特徴とする。請求項25
記載の発明は、請求項1〜14のいずれかに記載の光学
フィルムを含むことを特徴とする表示装置である。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
光学フィルムは、セルロースエステルフィルムを含んで
構成されており、このセルロースエステルフィルムの一
方の面もしくは両面には、直接又は他の層を介して、酸
素原子(O)と窒素原子(N)のうちの少なくともいず
れか一方と金属原子とを含んで構成される金属化合物層
が設けられている。
【0023】ここで、「酸素原子(O)と窒素原子
(N)のうちの少なくともいずれか一方と金属原子とを
含んで構成される金属化合物層」は、金属酸化物、金属
酸窒化物、金属窒化物、これらのうちの二つ以上を混合
した混合物、のいずれでも良い。
【0024】金属化合物層は、薄すぎると効果に乏し
く、厚すぎると割れ、クラック等の問題が発生するた
め、その膜厚は、0.005〜1μm程度であるのが好
ましく、特に0.1μmよりも大きく、かつ、0.8μ
m以下であるのが好ましく、さらには0.5μm以下で
あるのがより好ましく、0.2μm以下であるのが特に
好ましい。また、金属化合物層は、反射防止層を構成す
るSiO2層よりも厚い層であるのが好ましい。
【0025】金属化合物層に含まれる金属原子として
は、例えば、珪素(Si)、アルミニウム(Al)、チ
タン(Ti)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、
マグネシウム(Mg)、スズ(Sn)、銅(Cu)、鉄
(Fe)、ゲルマニウム(Ge)などが挙げられるが、
特に珪素原子(Si)が好ましい。金属化合物層に含ま
れる金属原子が珪素原子である場合には、金属化合物層
において、珪素原子の数に対する酸素原子、窒素原子の
数の比をそれぞれx、yとした場合、xは0以上2以下
であり、yは0以上4/3以下である。
【0026】また、金属化合物層には、所定量の炭素原
子(C)が含まれるのが好ましい。これにより、膜の柔
軟性と、積層時の密着性を得ることができる。ここで、
金属化合物層の炭素含有量は、0.1〜10質量%であ
るのが好ましく、さらに0.2〜8質量%であればより
好ましく、0.2〜5質量%であるのが特に好ましい。
炭素含有量が0.1質量%よりも小さいと、膜の柔軟性
が不足する傾向があり、10質量%よりも大きいと、金
属化合物層を設けることによる改善効果が低下し、金属
化合物層に必要な膜厚が厚くなるので、好ましくない。
【0027】金属化合物層は、蒸着、スパッタ、プラズ
マCVD、真空プラズマ等の各種方法により形成するこ
とができるが、特に、大気圧プラズマ処理によって形成
するのが好ましい。大気圧プラズマ処理は、例えば、特
願2001−127649号あるいは特願2001−1
31663号に記載されている処理方法及び装置により
行うことが出来る。
【0028】大気圧プラズマ処理においては、大気圧ま
たは大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に放
電することにより反応ガスをプラズマ状態とし、セルロ
ースエステルフィルムをプラズマ状態の反応ガスにさら
すことにより、セルロースエステルフィルム上に金属化
合物層を形成する。
【0029】大気圧プラズマ処理では、高いプラズマ密
度を得て製膜速度を大きくするため、高周波電圧で、あ
る程度大きな電力を供給するのが好ましく、対向する電
極間に、100kHzを越えた高周波電圧で、1W/c
m2以上の電力を供給して、反応ガスを励起してプラズ
マを発生させるのが好ましい。このようなハイパワーの
電界を印加することによって、緻密で、膜厚均一性の高
い高機能性を有する薄膜を、生産効率高く得ることが出
来る。
【0030】対向する電極間に印加する高周波電圧の周
波数は、好ましくは150MHz以下である。また、高
周波電圧の周波数は、好ましくは200kHz以上、さ
らに好ましくは800kHz以上である。また、対向す
る電極間に供給する電力は、好ましくは1.2W/cm
2以上であり、好ましくは50W/cm2以下、さらに好
ましくは20W/cm2以下である。なお、対向する電
極における電圧の印加面積(/cm2)は、放電が起こ
る範囲の面積のことを示している。対向する電極間に印
加する高周波電圧は、断続的なパルス波であっても、連
続したサイン波であっても構わないが、本発明の効果を
高く得るためには、連続したサイン波であることが好ま
しい。
【0031】また、溶液流延法によりセルロースエステ
ル製膜工程終了後、セルロースエステルフィルムを巻き
取る前に、大気圧プラズマ処理によって金属化合物層を
連続的に形成するのが好ましい。
【0032】以下、大気圧プラズマ処理によって金属化
合物層の薄膜を形成するのに用いられるプラズマ放電処
理装置の一例を、図1を参照して説明する。プラズマ放
電処理装置1は、回転電極2と、これに対向して配置さ
れた複数の対向電極3を有している。図示していない元
巻きロールまたは前工程から搬送されて来る基材フィル
ムFは、ガイドロール4、ニップロール5を経て、回転
電極2に導かれ、回転電極2に接した状態で回転電極2
の回転と同期しながら移送されるようになっている。
【0033】大気圧もしくはその近傍の圧力下にある放
電部6には、反応ガス発生装置7で調製された反応ガス
Gが給気管8から供給されるようになっており、対向電
極3に対向している側の基材フィルムF表面に薄膜(金
属化合物層)が形成されるようになっている。図1では
図示を省略しているが、基材フィルムFの幅手方向にお
いて、均一な濃度、流量で反応ガスGを供給出来るよう
にするため、それぞれの対向電極3の間に反応ガスGを
導入する給気管8が複数設けられていることが望まし
い。
【0034】回転電極2と対向電極3には、プラズマ放
電を発生させるための電圧を印加出来る電源9が、電圧
供給手段10・11を介して接続されている。回転電極
2、対向電極3、放電部6はプラズマ放電処理容器12
で覆われており、外界と遮断されている。処理に使用さ
れた排ガスG’は、処理室の上部にあるガス排気口13
から排出されるようになっている。また、対向電極3の
間に設けられたガス排気口(図示略)から、排ガスG’
を排気することも出来るようになっている。
【0035】プラズマ放電処理された基材フィルムF
は、ニップロール14及びガイドロール15を経て、次
工程または図示してない巻き取りロールへ搬送されるよ
うになっている。外界から基材フィルムFに同伴して侵
入してくる空気を遮断し、また出口においても、内部に
空気が侵入するのを防止するため、プラズマ放電処理容
器12の出入り部分のニップロール5・14のところに
は、外界との仕切板16・17が設けられていることが
望ましい。上述の同伴される空気は、プラズマ放電処理
容器12内の気体の全体積に対し、1体積%以下に抑え
ることが好ましく、0.1体積%以下に抑えることがよ
り好ましい。このことは、ニップロール5により達成す
ることが可能である。
【0036】プラズマ放電処理容器12内の圧力は、高
くすることが好ましく、外に対して+0.1kPa以
上、更には0.3〜10kPa圧力を高くすることが好
ましい。なお、図示はしてないが、必要に応じて、回転
電極2及び対向電極3は、温度調節のため、温度制御さ
れた媒体を循環するようになっている。媒体としては、
蒸留水、油等の絶縁性材料を好ましく用いることができ
る。
【0037】電源9より対向電極3に印加される電圧の
値は適宜決定されるが、例えば、電圧が0.5〜10k
V程度で、電源周波数は100kHzを越えて150M
Hz以下に調整されていることが好ましい。ここで、電
圧の印加法としては、連続モードと呼ばれる連続サイン
波状の連続発振モードと、パルスモードと呼ばれるON
/OFFを断続的に行う断続発振モードのどちらを採用
しても良いが、連続モードの方がより緻密で良質な薄膜
を得ることができる。対向する電極間に電圧を印加する
電源9としては、例えば、パール工業製高周波電源(2
00kHz)、パール工業製高周波電源(800kH
z)、日本電子製高周波電源(13.56MHz)、パ
ール工業製高周波電源(150MHz)等が使用出来る
が、特にこれらに限定されるものではない。
【0038】放電部6の電極間隔は、電極の母材に設置
した固体誘電体(図示略)の厚さ、印加電圧や周波数、
プラズマを利用する目的等を考慮して決定されている。
上記電極(電極2・3)の一方に固体誘電体を設置した
場合の固体誘電体と電極の最短距離、上記電極の双方に
固体誘電体を設置した場合の固体誘電体同士の距離は、
均一な放電を行う観点から、何れについても0.5mm
〜20mmが好ましく、更に好ましくは0.5〜5mm
であり、特に好ましくは1mm±0.5mmである。
【0039】プラズマ放電処理容器12にはパイレック
ス(R)ガラス製あるいはプラスティック製の処理容器
等が好ましく用いられるが、電極との絶縁がとれれば金
属製を用いることも可能である。例えば、アルミまた
は、ステンレスのフレームの内面にポリイミド樹脂等を
張り付けても良く、この金属フレームにセラミックス溶
射を行い絶縁性をとっても良い。
【0040】また、放電プラズマ処理の際、基材フィル
ムの温度によって得られる薄膜の物性や組成が変化する
ことがあり、基材フィルムへの影響を最小限に抑制する
ために、放電プラズマ処理時の基材フィルムの温度を適
宜制御することが好ましい。基材フィルムの温度は処理
条件によって異なるが、室温〜200℃が好ましく、よ
り好ましくは室温〜120℃である。より詳細には、常
温(15℃〜25℃)以上、200℃未満の温度に調整
することが好ましく、更に好ましくは50℃以上、15
0℃未満に調整することであり、更に好ましくは60℃
以上、120℃未満に調整することである。上記の温度
範囲に調整する為、必要に応じて電極、基材フィルムは
冷却手段で冷却あるいは加熱しながら放電プラズマ処理
される。
【0041】上記の放電プラズマ処理は、大気圧または
大気圧近傍で行われる。ここで、大気圧近傍とは、20
kPa〜200kPaの圧力を表す。本発明に記載の効
果を好ましく得るためには、90〜110kPa、特に
93kPa〜104kPaが好ましい。
【0042】また、大気圧プラズマ処理に使用する放電
用の電極(電極2・3)において、電極の少なくとも基
材フィルムFと接する側の表面は、JIS B 060
1で規定される表面粗さの最大高さ(Rmax)が10μ
m以下になるように調整されていることが好ましく、更
に、表面粗さの最大値が8μm以下であるのが好まし
く、特に7μm以下であるのが好ましい。
【0043】上記電極の表面は固体誘電体で被覆されて
いることが望ましく、特に金属等の導電性母材に対し固
体誘電体で被覆されていることが望ましい。固体誘電体
としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン
テレフタレート等のプラスティック、ガラス、二酸化珪
素、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム
(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)等の金属酸化物、
チタン酸バリウム等の複酸化物等を挙げることが出来
る。特に、セラミックスを溶射後、無機材料を用いて封
孔処理したセラミック被覆処理誘電体であることが望ま
しい。ここで、金属等の導電性母材としては、銀、白
金、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属等を挙げる
ことが出来るが、加工の観点からステンレスが好まし
い。また、ライニング材としては、ケイ酸塩系ガラス、
ホウ酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、ゲルマン酸塩系
ガラス、亜テルル酸塩ガラス、アルミン酸塩ガラス、バ
ナジン酸塩ガラス等が好ましく用いられるが、この中で
もホウ酸塩系ガラスが加工し易いので、更に好ましく用
いられる。
【0044】上記電極は、その裏面側(内側)から、必
要に応じて、加熱あるいは冷却することが出来るように
なっている。電極がベルトの場合には、その裏面より気
体で冷却することも出来るが、ロールを用いた回転電極
2では、内部に媒体を供給して電極表面の温度及び基材
フィルムの温度を制御することが好ましい。
【0045】プラズマ放電処理の際、幅手方向あるいは
長手方向での基材フィルムの温度ムラが出来るだけ生じ
ないようにするため、ロールを用いた回転電極2の内部
の温度を制御することが望ましい。温度ムラは±10℃
以内であることが好ましく、更に好ましくは±5℃以内
であり、より好ましくは±1℃以内であり、最も好まし
くは±0.1℃以内である。
【0046】大気圧プラズマ処理で使用する反応ガスG
は、基材フィルムF上に設けたい薄膜の種類によって異
なるが、基本的には、不活性ガスと、薄膜を形成するた
めの反応性ガスとが混合された反応ガスである。反応性
ガスは、反応ガスに対し、0.01〜10体積%含有さ
せることが好ましい。
【0047】上記不活性ガスとしては、周期表の第18
属元素、具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、ク
リプトン、キセノン、ラドン等が挙げられるが、本発明
に記載の効果を得るためには、ヘリウム、アルゴンが好
ましく用いられる。
【0048】反応性ガスとしては、金属化合物が用いら
れ、金属水素化合物、金属アルコキシド等の有機金属化
合物が好ましく用いられる。また、これらの有機金属化
合物を放電空間である電極間に導入するには、両者は常
温常圧で、気体、液体、固体何れの状態であっても構わ
ない。気体の場合は、そのまま放電空間に導入でき、液
体、固体の場合は、加熱、減圧、超音波照射等の手段に
より気化させて使用される。上記金属化合物ガスは、反
応ガス中0.01〜10体積%含有されることが好まし
く、0.1〜5体積%含有されるのがより好ましい。
【0049】上記金属化合物ガスとして珪素化合物を用
い、これを含む反応ガスを供給しながら大気圧プラズマ
処理を行うことにより、珪素原子を含む金属化合物層を
形成することができる。ここで、上記珪素化合物として
は、例えば、一般式Si(OR1)4(R1はアルキル
基であり、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であ
る。)や、一般式(R2)nSi(OR3)4-n(R2及
びR3はアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜5の
アルキル基である。また、nは1〜3の整数である。)
で表される有機珪素化合物や、シラン(SiH4)など
が挙げられる。具体的には、テトラエトキシシラン(T
EOS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、
テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシ
ロキサン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、トリメチルエトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロ
ピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシ
ラン、n−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリ
メトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、デカメチルシクロペン
タシロキサンが挙げられる。また、1,1,3,3−テ
トラメチルジシラザン、1,3−ビス(クロロメチル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサメ
チルジシラザン、1,3−ジビニルー1,1,3,3−
テトラメチルジシラザン、アミノメチルトリメチルシラ
ン、ジメチルジメチルアミノシラン、ジメチルアミノト
リメチルシラン、アリルアミノトリメチルシラン、ジエ
チルアミノジメチルシラン、1−トリメチルシリルピロ
ール、1−トリメチルシリルピロリジン、イソプロピル
アミノメチルトリメチルシラン、ジエチルアミノトリメ
チルシラン、アニリノトリメチルシラン、2−ピペリジ
ノエチルトリメチルシラン、3−ブチルアミノプロピル
トルメチルシラン、3−ピペリジノプロピルトリメチル
シラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、1−ト
リメチルシリルイミダゾール、ビス(エチルアミノ)ジ
メチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラ
ン、ビス(ブチルアミノ)ジメチルシラン、2−アミノ
エチルアミノメチルジメチルフェニルシラン、3−(4
−メチルピペラジノプロピル)トリメチルシラン、ジメ
チルフェニルピペラジノメチルシラン、ブチルジメチル
−3−ピペラジノプロピルシラン、ジアニリノジメチル
シラン、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシランなど
も用いることができる。また、メチルトリメトキシシラ
ンとTEOSを比率1:1で混合したもの、エチルトリ
エトキシシランとTEOSを比率1:2で混合したもの
など、上記の珪素化合物を所定比率で混合して用いるこ
ともできる。これらの有機珪素化合物に、さらに、酸素
ガスや窒素ガスなどを所定割合で組み合わせて、O原子
とN原子の少なくともいずれかと、Si原子とを含む金
属化合物層を形成することができる。
【0050】又、反応ガス中に酸素、オゾン、過酸化水
素、二酸化炭素、一酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒
素、水素、窒素から選択される成分を好ましくは0.0
1〜10体積%、より好ましくは0.1〜5体積%含有
させることにより、反応が促進され、かつ、薄膜の硬度
を著しく向上させたり、緻密で良質な薄膜を形成したり
することが出来る。特に、酸素または水素を添加するこ
とが好ましい。
【0051】このように、セルロースエステルフィルム
の少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介して金属
化合物層を設けることにより、巻き取られたロール状セ
ルロースエステルフィルムの保存安定性を著しく改善す
ることができ、巻き取り後、防眩層、クリアハードコー
ト層、反射防止層等の各種機能層を設けるまでの間に、
平面性や面品質が劣化しないロール状セルロースエステ
ルフィルムを提供することができる。特に、大気圧プラ
ズマ処理によって金属化合物層を形成した場合には、密
度の高い緻密な膜が形成されるので、セルロースエステ
ルフィルムによる吸湿を防止でき、また、強度が強く、
耐傷性に優れた光学フィルムを提供することができる。
【0052】本発明の光学フィルムは、偏光板保護フィ
ルムとして好ましく用いられる。なお、従来より、セル
ロースエステルフィルムは、偏光板保護フィルムとして
好ましく用いられている。これは、鹸化処理により、偏
光板との優れた接着性が得られるためである。
【0053】本発明の光学フィルムを鹸化処理して、こ
れを偏光子と貼合することにより、偏光板を製造するこ
とができる。ここで、偏光子に貼合される光学フィルム
(偏光板保護フィルム)には、両面に金属化合物層が設
けられているのが特に好ましい。なお、本発明の光学フ
ィルムでは、セルロースエステルフィルムの少なくとも
一方の面に金属化合物層が設けられていれば、上述の効
果を期待できるので、鹸化処理を施す面に金属化合物層
を設けないようにしておくこともできる。また、光学フ
ィルムにおいて、セルロースエステルフィルムの両面に
金属化合物層が設けられている場合には、偏光子と貼合
する側の金属化合物層を強い鹸化処理により溶解させ
て、偏光板製造上の障害とならないようにすることがで
きる。
【0054】鹸化処理条件や金属化合物層の製膜条件を
コントロールすることによって、鹸化処理後に、セルロ
ースエステルフィルムの少なくとも一方の面の金属化合
物層が残るようにすることもできる。ここで、セルロー
スエステルフィルムの両面に金属化合物層を設ける場合
には、セルロースエステルフィルムの一方の面に設けら
れる金属化合物層の膜厚を、他方の面に設けられる金属
化合物層の膜厚よりも厚くするのが好ましい。これによ
り、薄い方の金属化合物層と、この金属化合物層が設け
られている側のセルロースエステルフィルムの面を鹸化
処理により溶解でき、厚い方の金属化合物層は、鹸化処
理により一部は溶解されるものの、残しておくことがで
きる。
【0055】以上のようにして、金属化合物層を有する
光学フィルムを偏光板保護フィルムとして用いることに
より、偏光板の耐久性を著しく改善することができる。
なお、あらかじめ金属化合物層が設けられた光学フィル
ムを鹸化処理して、偏光子と貼合する場合に限らず、セ
ルロースエステルフィルムの両面を鹸化処理した後、鹸
化処理した一方の面を残して、他方の面に、大気圧プラ
ズマ処理により金属化合物層を形成して偏光板保護フィ
ルムを作製し、この偏光板保護フィルムを偏光子と貼合
するものとしても良い。また、金属化合物層が設けられ
た光学フィルムと偏光子とを貼合して偏光板を作製する
場合に限らず、セルロースエステルフィルムを含む偏光
板保護フィルムと偏光子とを貼合した後に、偏光板保護
フィルム上に大気圧プラズマにより金属化合物層を設け
るものとしても、偏光板の耐久性を改善することができ
る。
【0056】より安定した耐久性を得るには、光学フィ
ルムに設けられる金属化合物層の上に、直接又は他の層
を介して、樹脂層を設けるのがより好ましい。ここで、
光学フィルムに金属化合物層が設けられていることによ
り、塗布むらやブラッシングといった塗布故障が起こり
にくく、塗布加工しやすいので、本発明の光学フィルム
は、樹脂層を設けるのにより好ましい。
【0057】前記樹脂層としては、熱可塑性樹脂層、活
性線硬化樹脂層、又は熱硬化性樹脂層が好ましく、特に
活性線硬化樹脂層が好ましい。ここで、活性線硬化樹脂
層とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋
反応などを経て硬化する樹脂を主たる成分とする層をい
う。活性線硬化樹脂層または熱硬化性樹脂層は、防眩層
として設けられるものであっても、クリアハードコート
層として設けられるものであっても良い。また、これら
樹脂層の上に、更に反射防止層や防汚層を設けることが
できる。
【0058】防眩層あるいはクリアハードコート層等の
活性線硬化樹脂層は、エチレン性不飽和モノマーを含む
成分を重合させて形成した樹脂層であることが好まし
い。活性線硬化樹脂としては、紫外線硬化性樹脂や電子
線硬化性樹脂などが代表的なものとして挙げられるが、
その他、紫外線や電子線以外の活性線照射によって硬化
する樹脂でもよい。
【0059】紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外
線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエ
ステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアク
リレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート
系樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等を挙げるこ
とが出来る。
【0060】紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、
一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマ
ー、もしくはプレポリマーを反応させて得られた生成物
に、更に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート(以下アクリレートと記載
した場合、メタクリレートを包含するものとする)、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を有する
アクリレート系のモノマーを反応させることによって容
易に得ることが出来る(例えば、特開昭59−1511
10号公報等を参照)。
【0061】紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系
樹脂は、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系
のモノマーを反応させることによって容易に得ることが
出来る(例えば、特開昭59−151112号公報を参
照)。
【0062】紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂
の具体例としては、エポキシアクリレートをオリゴマー
とし、これに反応性希釈剤、光反応開始剤を添加し、反
応させたものを挙げることが出来る(例えば、特開平1
−105738号公報を参照)。光反応開始剤として
は、ベンゾイン誘導体、オキシムケトン誘導体、ベンゾ
フェノン誘導体、チオキサントン誘導体等のうちから、
1種もしくは2種以上を選択して使用することが出来
る。
【0063】また、紫外線硬化型ポリオールアクリレー
ト系樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタ
エリスリトールペンタアクリレート等を挙げることが出
来る。
【0064】これらの樹脂は、通常公知の光増感剤と共
に使用される。また上記光反応開始剤も光増感剤として
も使用出来る。光増感剤としては、具体的には、アセト
フェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノ
ン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステル、チ
オキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることが出来
る。また、エポキシアクリレート系の光反応剤を使用す
る際、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n
−ブチルホスフィン等の増感剤を用いることが出来る。
塗布乾燥後に揮発する溶媒成分を除いた紫外線硬化性樹
脂組成物に含まれる光反応開始剤または光増感剤は、こ
の組成物の通常1〜10質量%添加することができ、添
加量は2.5〜6質量%であることがより好ましい。
【0065】樹脂モノマーとしては、例えば、不飽和二
重結合が一つのモノマーとして、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニ
ル、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることが出来
る。また不飽和二重結合を二つ以上持つモノマーとし
て、エチレングリコールジアクリレート、プロピレング
リコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−
シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキシ
ルジメチルアジアクリレート、前出のトリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリルエステル等を挙げることが出来る。
【0066】紫外線硬化樹脂は、例えば、アデカオプト
マーKR・BYシリーズ:KR−400、KR−41
0、KR−550、KR−566、KR−567、BY
−320B(以上、旭電化工業株式会社製)、あるいは
コーエイハードA−101−KK、A−101−WS、
C−302、C−401−N、C−501、M−10
1、M−102、T−102、D−102、NS−10
1、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−1
06、M−101−C(以上、広栄化学工業株式会社
製)、あるいはセイカビームPHC2210(S)、P
HC X−9(K−3)、PHC2213、DP−1
0、DP−20、DP−30、P1000、P110
0、P1200、P1300、P1400、P150
0、P1600、SCR900(以上、大日精化工業株
式会社製)、あるいはKRM7033、KRM703
9、KRM7130、KRM7131、UVECRYL
29201、UVECRYL29202(以上、ダイセ
ル・ユーシービー株式会社)、あるいはRC−501
5、RC−5016、RC−5020、RC−503
1、RC−5100、RC−5102、RC−512
0、RC−5122、RC−5152、RC−517
1、RC−5180、RC−5181(以上、大日本イ
ンキ化学工業株式会社製)、あるいはオーレックスN
o.340クリヤ(中国塗料株式会社製)、あるいはサ
ンラッドH−601(三洋化成工業株式会社製)、ある
いはSP−1509、SP−1507(昭和高分子株式
会社製)、あるいはRCC−15C(グレース・ジャパ
ン株式会社製)、アロニックスM−6100、M−80
30、M−8060(以上、東亞合成株式会社製)ある
いはこの他の市販のものから適宜選択して利用出来る。
【0067】活性線硬化樹脂層は、公知の方法で塗設す
ることが出来る。活性線硬化性樹脂を光硬化反応により
硬化皮膜層を形成するための光源としては、紫外線を発
生する光源を何れも使用でき、例えば、低圧水銀灯、中
圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いる
ことが出来る。照射条件はそれぞれのランプによって異
なるが、照射光量は20〜10000mJ/cm2程度
あればよく、好ましくは、50〜2000mJ/cm2
である。近紫外線領域〜可視光線領域にかけては、その
領域に吸収極大のある増感剤を用いることによって使用
出来る。
【0068】活性線硬化樹脂層を塗設する際の溶媒とし
ては、例えば、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、
エステル類、グリコールエーテル類、その他の溶媒の中
から適宜選択して、あるいはこれらを混合して利用出来
る。好ましくは、プロピレングリコールモノ(炭素数1
〜4のアルキル基)アルキルエーテルやプロピレングリ
コールモノ(炭素数1〜4のアルキル基)アルキルエー
テルエステルを5質量%以上、さらに好ましくは5〜8
0質量%以上含有する溶媒が用いられる。
【0069】紫外線硬化性樹脂組成物塗布液の塗布方法
としては、グラビアコーター、スピナーコーター、ワイ
ヤーバーコーター、ロールコーター、リバースコータ
ー、押し出しコーター、エアードクターコーター等公知
の方法を用いることが出来る。塗布量はウェット膜厚で
0.1〜30μmが適当で、好ましくは、0.5〜15
μmである。
【0070】紫外線硬化性樹脂組成物は塗布乾燥された
後、紫外線を光源より照射する。照射時間は0.5秒〜
5分がよく、紫外線硬化性樹脂の硬化効率、作業効率と
から、3秒〜2分がより好ましい。
【0071】ブロッキングを防止するため、また、耐擦
り傷性等を高めるために、得られた硬化皮膜層に無機あ
るいは有機の微粒子を加えることが好ましい。例えば、
無機微粒子としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウム等を挙げ
ることが出来、また有機微粒子としては、ポリメタアク
リル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン
系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリ
コン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボ
ネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミ
ン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステ
ル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹
脂粉末、あるいはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等を挙げ
ることが出来、これらの微粒子粉末を紫外線硬化性樹脂
組成物に加えることが出来る。
【0072】これらの微粒子粉末の平均粒径としては、
0.005μm〜45μmが好ましく0.01〜1μm
であることが特に好ましい。また、微粒子粉末は、樹脂
組成物(紫外線硬化樹脂組成物)100質量部に対し
て、0.1〜10質量部となるように配合することが望
ましい。
【0073】紫外線硬化樹脂を硬化させた層は、中心線
平均粗さRaが1〜50nmのクリアハードコート層で
あっても、Raが0.1〜1μm程度の防眩層であって
もよい。また、これらの層の上に、公知の方法で反射防
止層を形成することが出来る。
【0074】金属化合物層の上に活性線硬化樹脂層を設
けた場合には、金属化合物層を設けなかった場合に比べ
て活性線硬化樹脂層の表面の硬度を硬くすることがで
き、より耐擦り傷性や鉛筆硬度の優れた光学フィルムを
得ることができる。
【0075】以上のような樹脂層が設けられている偏光
板としては、例えば、少なくとも一方の面から、反射防
止層、活性線硬化樹脂層、金属化合物層、セルロースエ
ステルフィルム、偏光子、セルロースエステルフィル
ム、金属化合物層、の順に積層される積層構造を有して
いるもの等が挙げられる。ここで、金属化合物層の膜厚
は0.01〜1μmであるのが好ましい。
【0076】金属化合物層が設けられた光学フィルム
は、位相差フィルムとしても好ましく用いられる。光学
フィルムを位相差フィルムとして用いる場合には、膜厚
方向のリターデーション値Rtが70〜300nmであ
るか、面内方向のリターデーション値Roが40〜10
00nmであるか、Rt値、Ro値それぞれが上記の範
囲内にあるのが特に好ましい。この構成とすることによ
り、環境によってこれらの特性が変動するのを極めて少
なくすることができ、耐久性に優れた位相差性能を有す
る位相差フィルムを提供することができる。
【0077】位相差フィルムとして本発明の光学フィル
ムを用い、透過型、半透過型、反射型の各種液晶表示装
置や、TN型、STN型、VA型、OCB型、HAN型
の各種駆動方式の液晶表示装置、プラズマディスプレ
イ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、あ
るいはその他の表示装置に利用することができる。これ
により、高温高湿環境においても位相差の変動が少な
く、表示性能の変化が少ない、安定性のある、耐久性に
優れた表示装置を提供することができる。
【0078】なお、本発明の光学フィルムにおいては、
セルロースエステルフィルムの膜厚は、10〜500μ
mであるのが好ましい。膜厚が10μmより薄いと機械
強度が不足し、また500μmを越えると取り扱い性や
加工性が悪くなるため、好ましくない。セルロースエス
テルフィルムの膜厚は、10〜200μmであるのがよ
り好ましく、特に、10〜60μmの薄膜フィルムであ
るのが好ましい。金属化合物層を設けることによる効果
が、薄膜のセルロースエステルフィルムでは特に顕著で
あるからである。
【0079】また、本発明のセルロースエステルフィル
ムは、共流延法により形成された積層構造を有している
のが好ましい。より具体的には、セルロースエステルフ
ィルムは、基層の両面に表層を有する3層以上の構成で
あることが好ましい。ここで、表層には、主に滑り性を
付与するための微粒子(マット剤)が添加され、基層に
は、紫外線吸収剤や可塑剤が含まれる。紫外線吸収剤や
可塑剤のうち、ブリードアウト性の成分は、主に基層に
添加するのが好ましい。なお、表層に可塑剤を入れない
場合や、添加量や成分比率が異なる場合には、その上に
塗設する防眩層やクリアハードコート層等の塗布性が変
わる恐れがあるが、本発明では、金属化合物層を設ける
ことによりフィルムに一定の特性を持たせることができ
るので、塗布加工適性に優れたセルロースエステルフィ
ルムを提供することができる。
【0080】本発明に用いられるセルロースエステルの
原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リ
ンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることが出来
る。また、これらから得られたセルロースエステルは、
それぞれを単独であるいは任意の割合で混合使用するこ
とが出来るが、綿花リンターを50質量%以上使用する
ことが好ましい。
【0081】本発明に用いられるセルロースエステル
は、セルロース原料のアシル化剤が酸無水物(無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢
酸のような有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を
用い、硫酸のようなプロトン性触媒を用いて反応を行っ
て得ることができる。アシル化剤が酸クロライド(CH
3COCl、C2H5COCl、C3H7COCl)の場合
には、触媒としてアミンのような塩基性化合物を用いて
反応を行って得ることができる。具体的には、特開平1
0−45804号公報に記載の方法で合成することが出
来る。
【0082】セルロースエステルの合成においては、ア
シル基がセルロース分子の水酸基に反応する。セルロー
ス分子はグルコースユニットが多数連結したものからな
っており、グルコースユニットに3個の水酸基がある。
この3個の水酸基に誘導されたアシル基の数を置換度と
いう。例えば、セルローストリアセテートでは、グルコ
ースユニットの3個の水酸基全てにアセチル基が結合し
ている。
【0083】本発明のセルロースエステルフィルムに用
いることが出来るセルロースエステルには特に限定はな
いが、総アシル基の置換度が2.5〜3.0であること
が好ましく、特に2.6〜2.9であることが好まし
い。アシル基のうちのアセチル基の置換度が1.4以上
であるものが好ましく用いられる。アシル基の置換度
は、ASTM−D817−96に準じて測定することが
出来る。
【0084】本発明に係わるセルロースエステルは、セ
ルローストリアセテートやセルロースジアセテート等の
セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオ
ネート、セルロースアセテートブチレート、またはセル
ロースアセテートプロピオネートブチレートのようなア
セチル基の他にプロピオネート基あるいはブチレート基
が結合したセルロースエステルであることが好ましい。
また、セルロースエステルとしては、上記の例の他に、
セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレ
ート等も挙げられる。なお、ブチレートは、n−の他に
iso−も含む。プロピオネート基の置換度が大きいセ
ルロースアセテートプロピオネートは耐水性が優れてい
る。
【0085】本発明のセルロースエステルの数平均分子
量Mn(測定法は下記)は、70,000〜250,0
00の範囲が、得られるフィルムの機械的強度が強く、
且つ適度のドープ粘度となり好ましく、更には80,0
00〜150,000の範囲がより好ましい。また、重
量平均分子量Mwとの比Mw/Mnが1.0〜5.0の
セルロースエステルが好ましく使用され、更には1.5
〜4.5のセルロースエステルが好ましく使用される。
【0086】セルロースエステルの数平均分子量は、高
速液体クロマトグラフィーにより、下記条件で測定でき
る。 溶媒 :アセトン カラム :MPW×1(東ソー(株)製) 試料濃度 :0.2(質量/体積)% 流量 :1.0mL/分 試料注入量:300μL 標準試料 :ポリメチルメタクリレート(重量平均分子
量188,200) 温度 :23℃
【0087】また、セルロースエステルの製造中に使用
する、または使用材料に微量ながら混在しているセルロ
ースエステル中の金属(Ca、Mg、Fe、Na等)
は、出来るだけ少ない方が好ましく、金属の総含有量は
100ppm以下が好ましい。
【0088】セルロースエステルを溶解したセルロース
エステル溶液またはドープ形成に有用な有機溶媒として
は、塩素系有機溶媒のメチレンクロライド(塩化メチレ
ン)を挙げることが出来、これは、セルロースエステ
ル、特にセルローストリアセテートの溶解に適してい
る。また、非塩素系有機溶媒としては、例えば、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒド
ロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサ
ン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリ
フルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ
−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパ
ノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2
−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,
3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエ
タン等を挙げることが出来る。これらの有機溶媒をセル
ローストリアセテートに対して使用する場合には、常温
での溶解方法も使用可能であるが、高温溶解方法、冷却
溶解方法、高圧溶解方法等の溶解方法を用いることが、
不溶解物を少なく出来るので好ましい。
【0089】セルローストリアセテート以外のセルロー
スエステルに対しては、メチレンクロライドを用いるこ
とも出来るが、メチレンクロライドを使用せずに、酢酸
メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく使用すること
が出来る。特に酢酸メチルが好ましい。ここで、以下、
上記セルロースエステルに対して良好な溶解性を有する
有機溶媒を良溶媒といい、また溶解に主たる効果を示
し、その中で大量に使用する有機溶媒を主(有機)溶媒
または主たる(有機)溶媒という。
【0090】ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜4
0質量%の炭素原子数1〜4のアルコールを含有させる
ことが好ましい。これらは、ドープを金属支持体に流延
した後、溶媒が蒸発し始めてアルコールの比率が多くな
ることでウェブをゲル化させ、ウェブを丈夫にし金属支
持体から剥離することを容易にするゲル化溶媒として用
いられたり、これらの割合が少ない時は非塩素系有機溶
媒のセルロースエステルの溶解を促進したりする役割も
ある。
【0091】炭素原子数1〜4のアルコールとしては、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−
プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、
tert−ブタノールを挙げることが出来る。これらの
うち、ドープの安定性に優れ、沸点も比較的低く、乾燥
性も良く、且つ毒性がないこと等からエタノールが好ま
しい。これらの有機溶媒は、単独ではセルロースエステ
ルに対して溶解性を有しておらず、貧溶媒という。
【0092】本発明において、セルロースエステルフィ
ルムは、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、微粒子
(マット剤)、リタデーション調製剤等を含有するのが
好ましい。
【0093】可塑剤としては、特に限定はないが、リン
酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリ
メリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑
剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑
剤、ポリエステル系可塑剤などを好ましく用いることが
出来る。
【0094】リン酸エステル系では、トリフェニルホス
フェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェ
ニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、
ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホス
フェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステ
ル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタ
レート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレー
ト、ジシクロヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタ
レート等、トリメリット酸系可塑剤として、トリブチル
トリメリテート、トリフェニルトリメリテート、トリエ
チルトリメリテート等、ピロメリット酸エステル系可塑
剤として、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニ
ルピロメリテート、テトラエチルピロメリテート等、グ
リコール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリ
ン、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリ
ルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート等、クエン酸エステル系可塑剤として、トリエチル
シトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルト
リエチルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレ
ート、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル)シト
レート、フタル酸ジシクロヘキシル等を好ましく用いる
ことができる。その他のカルボン酸エステルの例には、
オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバ
シン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含ま
れる。ポリエステル系可塑剤として、脂肪族二塩基酸、
脂環式二塩基酸、芳香族二塩基酸等の二塩基酸とグリコ
ールの共重合体を用いることが出来る。脂肪族二塩基酸
としては特に限定されないが、アジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキシル
ジカルボン酸などを用いることが出来る。グリコールと
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、1,2−ブチレングリコールなどを用
いることが出来る。これらの二塩基酸及びグリコールは
それぞれ単独で用いても良いし、二種以上混合して用い
ても良い。これらの可塑剤の使用量は、フィルム性能、
加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜20
質量%であることが好ましい。
【0095】紫外線吸収剤としては、波長370nm以
下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観
点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないも
のが好ましく用いられる。好ましく用いられる紫外線吸
収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系
化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エス
テル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリ
レート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられ
るが、これらに限定されない。又、特開平6−1484
30号公報に記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用い
られる。
【0096】本発明に有用な紫外線吸収剤の具体例とし
て、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−te
rt−ブチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,
5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’
−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メ
チレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フ
ェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert
−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチル−
フェノール<<チヌビン(TINUVIN)171>>、2
−オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル
−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
フェニル〕プロピオネートの混合物<<チヌビン(TIN
UVIN)109>>、2−(2H−ベンゾトリアゾール
−2イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニル
エチル)フェノール<<チヌビン234>>等を挙げること
が出来るが、これらに限定されない。また、上記のチヌ
ビン109、チヌビン171、チヌビン326等チヌビ
ンは何れもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製の市
販品で、好ましく使用出来る。
【0097】ベンゾフェノン系化合物の具体例として、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス
(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェ
ニルメタン)等を挙げることが出来るが、これらに限定
されない。
【0098】また、本発明のセルロースエステルフィル
ムに用いることのできる紫外線吸収剤は、プラズマ処理
工程の汚染が少なく、また、各種塗布層の塗布性にも優
れる為、特願平11−295209号に記載されている
分配係数が9.2以上の紫外線吸収剤を含むことが好ま
しく、特に分配係数が10.1以上の紫外線吸収剤を用
いることが好ましい。
【0099】また、特開平6−148430号公報及び
特願2000−156039号記載の高分子紫外線吸収
剤(または紫外線吸収性ポリマー)を好ましく用いるこ
とができる。特開平6−148430号の一般式
(1)、あるいは一般式(2)、あるいは特願2000
−156039の一般式(3)(6)(7)記載の高分
子紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
【0100】また、酸化防止剤としては、ヒンダードフ
ェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリ
チル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレ
ングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,
6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,
5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ト
リス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−イソシアヌレイト等を挙げることが出来る。特
に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタ
エリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ト
リエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕が好ましい。また、例えば、N,N’−ビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活
性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォ
スファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。こ
れらの化合物の添加量は、セルロースエステルに対して
質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜10
00ppmが更に好ましい。
【0101】この酸化防止剤は劣化防止剤ともいわれ
る。高湿高温の状態に液晶画像表示装置などがおかれた
場合には、セルロースエステルフィルムの劣化が起こる
場合がある。酸化防止剤は、例えば、セルロースエステ
ルフィルム中の残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤
のリン酸等によりセルロースエステルフィルムが分解す
るのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、前
記セルロースエステルフィルム中に含有させるのが好ま
しい。セルロースエステルフィルム中に添加される微粒
子としては、無機化合物の例として、二酸化珪素、二酸
化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸
カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カ
オリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カ
ルシウムを挙げることが出来る。中でもケイ素を含むも
のが濁度が低くなり、また、フィルムのヘイズを小さく
出来るので好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。二酸
化珪素のような微粒子は有機物により表面処理されてい
る場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを
低下出来るため好ましい。表面処理で好ましい有機物と
しては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザ
ン、シロキサンなどを挙げることが出来る。二酸化珪素
微粒子は、例えば、気化させた四塩化珪素と水素を混合
させたものを1000〜1200℃にて空気中で燃焼さ
せることで得ることが出来る。二酸化珪素の微粒子は、
1次平均粒子径が20nm以下、見かけ比重が70g/
L以上であるものが好ましい。1次粒子の平均径が5〜
16nmであるのがより好ましく、5〜12nmである
のが更に好ましい。1次粒子の平均径が小さい方がヘイ
ズが低く好ましい。見かけ比重は90〜200g/L以
上がより好ましく、さらに100〜200g/L以上が
より好ましい。見かけ比重が大きい程、高濃度の微粒子
分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が発生
せず好ましい。なお、本発明において、リットルをLで
表すこととする。微粒子の添加量は、セルロースエステ
ルフィルム1m2当たり0.01〜1.0gが好まし
く、0.03〜0.3gがより好ましく、0.08〜
0.16gが更に好ましい。これにより、セルロースエ
ステルフィルム表面に0.1〜1μmの凸部が好ましく
形成される。
【0102】好ましい二酸化珪素の微粒子としては、例
えば、日本アエロジル(株)製のアエロジルR972、
R972V、R974、R812、200、200V、
300、R202、OX50、TT600(以上日本ア
エロジル(株)製)の商品名で市販されているものを挙
げることが出来、アエロジル200V、R972、R9
72V、R974、R202、R812を好ましく用い
ることが出来る。酸化ジルコニウムの微粒子としては、
例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本ア
エロジル(株)製)の商品名で市販されており、何れも
使用することが出来る。これらの中でアエロジル200
V、アエロジルR972V、アエロジルTT600が本
発明のセルロースエステルフィルムの濁度を低くし、且
つ摩擦係数を下げる効果が大きいため特に好ましい。
【0103】ポリマーの微粒子の例として、シリコーン
樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることが出来
る。これらのうちシリコーン樹脂が好ましく、特に三次
元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパ
ール103、同105、同108、同120、同14
5、同3120及び同240(東芝シリコーン(株)
製)を挙げることが出来る。
【0104】微粒子の1次平均粒子径の測定において
は、透過型電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)で粒
子を観察を行い、粒子100個を観察し、その平均値を
もって、1次平均粒子径とすることができる。また、上
記記載の見掛比重は、二酸化珪素微粒子を一定量メスシ
リンダーに採り、この時の重さを測定し、下記式で算出
することができる。 見掛比重(g/L)=二酸化珪素質量(g)/二酸化珪
素の容積(L)
【0105】また、セルロースエステルフィルムは、溶
液流延製膜でつくられたものであることが好ましい。特
に、セルロースエステルを含む溶液を支持体上に流延
し、剥離後乾燥させて、残留溶媒量が3〜40質量%で
あるときに幅手方向に1.00〜2.0倍延伸し、さら
に乾燥させて得られたセルロースエステルフィルムであ
ることが好ましい。
【0106】以下、本発明に係わるセルロースエステル
フィルムの製膜方法について述べる。セルロースエステ
ルフィルムは溶液流延製膜方法により作製できる。
【0107】溶解工程:セルロースエステル(フレー
ク状の)に対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜
中で該セルロースエステル、ポリマーや添加剤を攪拌し
ながら溶解しドープを形成する工程、あるいはセルロー
スエステル溶液にポリマー溶液や添加剤溶液を混合して
ドープを形成する工程である。セルロースエステルの溶
解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方
法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−
95544号公報、特開平9−95557号公報、また
は特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法
で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如
き高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることが出来
るが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ま
しい。ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜3
5質量%が好ましい。溶解中または後のドープに添加剤
を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して
送液ポンプで次工程に送る。
【0108】流延工程:ドープを送液ポンプ(例え
ば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液
し、無限に移送する無端の金属ベルト、例えばステンレ
スベルト、あるいは回転する金属ドラム等の金属支持体
上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延す
る工程である。ダイの口金部分のスリット形状を調整出
来、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好ましい。加圧ダイ
には、コートハンガーダイやTダイ等があるが、何れも
好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となって
いる。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上
に2基以上設け、ドープ量を分割して重層してもよい。
あるいは複数のドープを同時に流延する共流延法によっ
て積層構造のセルロースエステルフィルムを得ることが
好ましい。
【0109】溶媒蒸発工程:ウェブ(金属支持体上に
ドープを流延した以降のドープ膜の呼び方をウェブとす
る)を金属支持体上で加熱し、金属支持体からウェブが
剥離可能になるまで溶媒を蒸発させる工程である。溶媒
を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び
/または金属支持体の裏面から液体により伝熱させる方
法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏
面液体伝熱の方法が乾燥効率がよく好ましい。またそれ
らを組み合わせる方法も好ましい。裏面液体伝熱の場合
は、ドープ使用有機溶媒の主溶媒または最も低い沸点を
有する有機溶媒の沸点以下で加熱するのが好ましい。
【0110】剥離工程:金属支持体上で溶媒が蒸発し
たウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離され
たウェブは次工程に送られる。なお、剥離する時点での
ウェブの残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると剥
離し難かったり、逆に金属支持体上で充分に乾燥させ過
ぎてから剥離すると、途中でウェブの一部が剥がれたり
する。
【0111】ここで、製膜速度を上げる方法(残留溶媒
量が出来るだけ多いうちに剥離することで製膜速度を上
げることが出来る)としてゲル流延法(ゲルキャスティ
ング)がある。例えば、ドープ中にセルロースエステル
に対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方
法、金属支持体の温度を低めてゲル化する方法等があ
る。金属支持体上でゲル化させ剥離時の膜の強度を上げ
ておくことによって、剥離を早め製膜速度を上げること
が出来るのである。金属支持体上でのウェブの乾燥が条
件の強弱、金属支持体の長さ等により5〜150質量%
の範囲で剥離することが出来るが、残留溶媒量がより多
い時点で剥離する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時
平面性を損なったり、剥離張力によるツレや縦スジが発
生し易いため、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の
残留溶媒量が決められる。本発明においては、該金属支
持体上の剥離位置における温度を10〜40℃とするの
が好ましく、15〜30℃とするのがより好ましい。ま
た、該剥離位置におけるウェブの残留溶媒量を10〜1
20質量%とすることが好ましい。残留溶媒量は下記の
式で表わすことが出来る。 残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100 ここで、Mはウェブの任意時点での質量、Nは質量Mの
ものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
【0112】乾燥及び延伸工程:剥離後、ウェブを乾
燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する
乾燥装置、及び/またはクリップでウェブの両端をクリ
ップして搬送するテンター装置を用いて、ウェブを乾燥
する。本発明においては、クリップ間の幅手方向に対し
て1.00〜2.0倍延伸する方法として、テンター装
置を用いて延伸することが好ましい。更に好ましくは縦
及び横方向に2軸延伸されたものである。延伸倍率は目
的の光学特性(Ro、Rt)に応じて設定される。又、
位相差フィルムを製造する場合、長尺方向に一軸延伸す
ることもできる。乾燥の手段はウェブの両面に熱風を吹
かせるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウエ
ーブを当てて加熱する手段もある。あまり急激な乾燥は
出来上がりのフィルムの平面性を損ね易い。全体を通し
て、通常乾燥温度は40〜250℃の範囲で行われる。
使用する溶媒によって、乾燥温度、乾燥風量及び乾燥時
間が異なり、使用溶媒の種類、組合せに応じて乾燥条件
を適宜選べばよい。
【0113】また、光学フィルムの透過率は、90%以
上であるのが好ましく、92%以上であるのがより好ま
しく、94%以上であるのが特に好ましい。また、セル
ロースエステルフィルムのヘイズは、0〜1%であるの
が好ましく、0〜0.1%であるのが特に好ましい。光
学フィルムに防眩層を設けた場合には、光学フィルム全
体のヘイズ値は、3〜30%であるのが好ましい。
【0114】また、本発明の光学フィルムにおいては、
透湿度を250g/m2・24時間以下とするのが好ま
しく、更に0〜220g/m2・24時間とするのが好
ましく、特に1〜200g/m2・24時間とするのが
好ましい。なお、透湿性が低すぎると、偏光子と貼合す
る際にポリビニルアルコール水溶液等の接着剤に含まれ
る水分の蒸発速度が遅くなり好ましくないが、セルロー
スエステルフィルム自身は透湿性・吸水性を有している
ので、本発明においては大きな問題はない。
【0115】また、本発明の光学フィルムは、膜厚方向
のリターデーション値Rtが0〜300nm、面内方向
のリターデーション値Roが0〜1000nmであるも
のが特に好ましく用いられる。また、本発明の光学フィ
ルムの端部には、ナーリングが設けられているのが好ま
しい。特に、ナーリングの高さは、セルロースエステル
フィルムの膜厚の25%以下であるのが好ましく、ロー
ル状フィルムの保管における安定性が改善される。
【0116】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下に示す「部」は、「質量部」を意味している。
【0117】[実施例1] <基材フィルムの作製>以下に示す方法に従って、基材
であるセルロースエステルフィルムを作製した。
【0118】(ドープの調製)以下に記載の素材を密閉
容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解、濾
過して、ドープ1〜7を調製した。なお、二酸化珪素微
粒子(アエロジルR972V)はエタノールに分散した
後に添加した。2次粒子の平均粒径は0.44μmであ
った。
【0119】 ドープ1 セルローストリアセテート(アセチル置換度2.88) 100部 トリフェニルホスフェート 8部 エチルフタリルエチルグリコレート 2部 チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 0.4部 チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 0.4部 チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 0.3部 メチレンクロライド 415部 エタノール 30部 アエロジル R972V(日本アエロジル(株)製) 0.13部
【0120】 ドープ2 セルローストリアセテート(アセチル置換度2.68) 100部 エチルフタリルエチルグリコレート 4部 チヌビン171 0.4部 チヌビン109 0.4部 チヌビン326 0.3部 メチレンクロライド 415部 エタノール 30部 アエロジル R972V(日本アエロジル(株)製) 0.13部
【0121】 ドープ3 セルローストリアセテート(アセチル置換度2.88) 100部 フタル酸ジシクロヘキシル 10部 チヌビン171 0.4部 チヌビン109 0.4部 チヌビン326 0.3部 メチレンクロライド 400部 エタノール 22部
【0122】 ドープ4 セルローストリアセテート(アセチル置換度2.88) 100部 メチレンクロライド 415部 エタノール 30部 アエロジル R972V(日本アエロジル(株)製) 0.15部
【0123】 ドープ5 セルロースアセテートプロピオネート (アセチル置換度1.9、プロピオニル置換度0.7) 100部 トリフェニルホスフェート 8部 エチルフタリルエチルグリコレート 2部 チヌビン171 0.4部 チヌビン109 0.4部 チヌビン326 0.3部 メチレンクロライド 380部 エタノール 50部
【0124】 ドープ6 セルロースアセテートプロピオネート (アセチル置換度1.9、プロピオニル置換度0.7) 100部 メチレンクロライド 380部 エタノール 50部 アエロジル R972V(日本アエロジル(株)製) 0.16部
【0125】 ドープ7 セルロースアセテートプロピオネート (アセチル置換度2.0、プロピオニル置換度0.8) 100部 トリフェニルホスフェート 8部 エチルフタリルエチルグリコレート 2部 チヌビン171 0.4部 チヌビン109 0.4部 チヌビン326 0.3部 酢酸エチル 250部 エタノール 80部 アエロジル R972V(日本アエロジル(株)製) 0.12部
【0126】(セルロースエステルフィルムの作製)得
られたドープ1〜7を用いて、以下のようにして下記の
表1に記載のセルロースエステルフィルム1〜15をそ
れぞれ作製した。まず、ドープを濾過した後、ベルト流
延装置を用い、ドープ温度34℃で33℃のステンレス
バンド支持体上に均一に流延した。支持体上で60秒間
乾燥させた後、ステンレスバンド支持体上からウェブを
剥離した。ここで、セルロースエステルフィルム12〜
15は共流延法により積層構成とした。すなわち、2種
のドープを1つのダイの中で合流させて流延し、3層構
成とした。
【0127】ステンレスバンド支持体から剥離した後、
80℃の雰囲気でロール搬送し、縦方向に搬送張力をか
けながら乾燥させた後、テンターで、残留溶媒量10%
のときに80℃の雰囲気内で幅方向に延伸した(なお、
セルロースエステルフィルム15については、テンター
を用いた幅手方向の延伸は行わず、長手方向に延伸し
た)。その後、幅保持を解放して、さらにロール搬送し
ながら120℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、フィル
ム両端に幅10mm、所定の高さのナーリング加工を施
して、ロール状に巻き取り、セルロースエステルフィル
ム1〜15を作製した。表1に、各々のドープから形成
された層の乾燥膜厚を示す。
【表1】
【0128】また、得られたセルロースエステルフィル
ム1〜15に、連続的に大気圧プラズマ処理を行って酸
化珪素層を片面もしくは両面に形成し、下記の表2に記
載の光学フィルム1〜30を得た。フィルム幅は130
0mm、巻き取り長は2500mとした。
【0129】ここで、大気圧プラズマ処理においては、
対向する電極間に下記の放電条件で放電することによ
り、反応ガスをプラズマ状態とし、このプラズマ状態の
反応ガスにフィルムを晒すことにより、フィルムの表面
に酸化珪素層を形成した。 放電条件 電源周波数 800kHz 電力 10W/cm2 気圧 大気圧+0.1kPa 反応ガス 不活性ガス:アルゴン 99.0体積% 反応ガス1:酸素ガス 0.7体積% 反応ガス2:テトラエトキシシラン蒸気(アルゴンガス
にてバブリング)0.3体積%
【0130】<炭素含有率の測定>作製した光学フィル
ム1〜15の炭素含有率を、XPS(X-ray Photoelect
ron Spectroscopy)表面分析装置を用いて測定した。X
PS表面分析装置としては、特に限定なく、いかなる機
種も使用することができるが、本実施例においてはVG
サイエンティフィックス社製ESCALAB−200R
を用いた。X線アノードにはMgを用い、出力600W
(加速電圧15kV、エミッション電流40mA)で測
定した。エネルギー分解能は、清浄なAg3d5/2ピ
ークの半値幅で規定したとき、1.5〜1.7eVとな
るように設定した。
【0131】測定をおこなう前に、汚染による影響を除
くために、フィルム膜厚の10〜20%の厚さに相当す
る表面層をエッチング除去する必要がある。この表面層
の除去には、希ガスイオンが利用できるイオン銃を用い
ることが好ましく、イオン種としては、He、Ne、A
r、Xe、Krなどが利用できる。本測定においては、
Arイオンエッチングを用いて表面層を除去した。
【0132】XPS表面分析において、結合エネルギー
0eVから1100eVの範囲を、データ取り込み間隔
1.0eVで測定し、いかなる原子が検出されるかを求
めた。
【0133】次に、検出された、エッチングイオン種を
除く全ての原子について、データの取り込み間隔を0.
2eVとして、その最大強度を与える光電子ピークにつ
いてナロースキャンをおこない、各原子のスペクトルを
測定した。得られたスペクトルは、測定装置、あるい
は、コンピューターの違いによる含有率算出結果の違い
を生じせしめなくするために、VAMAS−SCA−J
APAN製のCOMMON DATA PROCESS
ING SYSTEM (Ver.2.3以降が好まし
い。ここでは、Ver.2.3を使用した)上に転送し
た後、同ソフトで処理をおこない、炭素含有率の値を原
子数濃度(atomic concentration)として求めた。
【0134】定量処理をおこなう前に、各原子について
Count Scaleのキャリブレーションをおこな
い、5ポイントのスムージング処理をおこなった。定量
処理では、バックグラウンドを除去したピークエリア強
度(cps*eV)を用いた。バックグラウンド処理に
は、Shirleyによる方法を用いた。Shirle
y法については、D.A.Shirley,Phys.
Rev.,B5,4709(1972)を参考にするこ
とができる。測定の結果、形成した酸化珪素層の炭素含
有率は0.5%であった。
【0135】<高温高湿の巻き形状変化>光学フィルム
1〜15をそれぞれロール状に2000m巻き取ったも
のを埃付着防止のためのビニールシートで覆い、これを
35℃、80%RH(relativehumidity)の環境下に2
週間放置し、巻き状態での表面の形状の変化を目視で確
認した。比較として、これらの層を形成していないロー
ル状に巻き取ったセルロースエステルフィルム1〜15
についても形状変化を確認した(比較例31〜45)。
【0136】以下に、巻き形状変化の確認結果を示す。 ◎:変化は認められない。 ○:ロールの表面に弱い皺が認められる。 △:ロール表面付近には著しい形状の劣化があり、皺や
凹みが全面に認められる。 ×:ロール表面には著しい形状の劣化があり、皺や凹み
が全面に認められ、さらにロールの内部まで形状の劣化
が及んでいる。
【表2】 ここで、流延の際にステンレスバンド支持体に接してい
た面をB面とし、その反対側をA面としている。
【0137】[実施例2]下記の方法に従って、実施例
1で作製した光学フィルム1〜15の酸化珪素層の上に
クリアハードコート層をそれぞれ設け、光学フィルム4
6〜60を作製した。
【0138】<クリアハードコート層(CHC層)の塗
設>下記の塗布組成物(1)をグラビアコートし、次い
で80℃に設定された乾燥部で乾燥した後、118mJ
/cm2で紫外線照射し、乾燥膜厚で3μmの中心線平
均粗さ(Ra)10nmのクリアハードコート層を設け
た。ここで、上記の中心線平均粗さ(Ra)は、JIS
B 0601で規定される値である。
【0139】 塗布組成物(1)(クリアハードコート層(CHC層)塗布組成物) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20部 ジメトキシベンゾフェノン光反応開始剤 4部 酢酸エチル 50部 メチルエチルケトン 50部 イソプロピルアルコール 50部
【0140】また、下記の方法に従って、光学フィルム
1〜15の酸化珪素層の上に防眩層をそれぞれ設け、光
学フィルム61〜75を作製した。いずれも塗布すじや
ブラッシングも発生せず、良好な塗布性であった。
【0141】<防眩層の塗設>下記の素材を高速攪拌機
(TKホモミキサー、特殊機化工業(株)製)で攪拌し
た後、衝突型分散機(マントンゴーリン、ゴーリン
(株)製)で分散した。 酢酸エチル 50部 メチルエチルケトン 50部 イソプロピルアルコール 50部 アエロジルR972V(1次粒子平均粒径16nm) (日本アエロジル(株)製)) 5部
【0142】分散後、下記の成分を添加し、塗布組成物
(2)(防眩層(AG層)塗布組成物)を調製した。 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20部 ジメトキシベンゾフェノン光反応開始剤 4部 得られた塗布組成物(2)をグラビアコートし、次いで
80℃に設定された乾燥部で乾燥した後、118mJ/
cm2で紫外線照射し、乾燥膜厚で4μmの防眩層(中
心線平均粗さ(Ra)0.25μm)を設けた。
【0143】作製した光学フィルム46〜75につい
て、実施例1と同様にして高温高湿の巻き形状変化の評
価を行った。光学フィルム46〜75いずれについて
も、高温高湿処理による巻き状態の変化は認められなか
った。
【0144】[実施例3]実施例1で作製した光学フィ
ルム4、5、14、15、19、20、29、30、3
4、35、44、45について、23℃、55%RHに
24時間放置した後、自動複屈折率計KOBRA−21
ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃、5
5%RHの環境下で、波長590nmで3次元屈折率測
定を行い、膜厚方向のリターデーション値Rtと面内方
向のリターデーション値Roを求めた。また、これらの
サンプルを、35℃、80%RHに72時間放置した
後、同様に3次元屈折率測定を行い、リターデーション
値Rt、Roを求め、高温高湿処理前後の変動を求め
た。結果を表3に示す。
【表3】 比較例である34、35、44、45では、Rt値、R
o値がいずれも低減しているのに対し、光学フィルム
4、5、14、15では、Rt値、Ro値の変動はほと
んど認められなかった。また、光学フィルム19、2
0、29、30については、Rt値、Ro値の変動は認
められなかった。
【0145】[実施例4]実施例1で作製したセルロー
スエステルフィルム12のA面に、実施例1と同様の条
件で、プラズマ処理により膜厚0.3μmの酸化珪素層
を設け、同様にして、B面に膜厚0.01μmの酸化珪
素層を設け、光学フィルム76を得た。光学フィルム7
6のB面側に設けられた酸化珪素層の上に、実施例2記
載の方法でクリアハードコート層を設け、光学フィルム
77とした。また、光学フィルム76のB面側に設けら
れた酸化珪素層の上に、実施例2記載の方法で防眩層を
設け、光学フィルム78とした。
【0146】実施例1で作製したセルロースエステルフ
ィルム1のA面に、下記のように放電条件を変更した点
以外は実施例1と同様の方法で、プラズマ処理により膜
厚0.05μmの酸化珪素層を設け、下記のように放電
条件を変更した点以外は同様にして、B面に膜厚0.5
μmの酸化珪素層を設け、光学フィルム79を得た。
【0147】放電条件(A面側) 周波数 200kHz 電力 2W/cm2 反応ガス アルゴン 98.7% 水素 1% テトラエトキシシラン 0.25%(アルゴンガスでバ
ブリング) ジメチルジエトキシシラン 0.05%(アルゴンガス
でバブリング) ここで、A面側に設けられた酸化珪素膜の炭素含有量
は、6%であった。
【0148】放電条件(B面側) 周波数 2MHz 電力 8W/cm2 反応ガス アルゴン 98.7% 水素 1% テトラエトキシシラン 0.25%(アルゴンガスでバ
ブリング) ジメチルジエトキシシラン 0.05%(アルゴンガス
でバブリング) ここで、B面側に設けられた酸化珪素膜の炭素含有量
は、2%であった。
【0149】光学フィルム79のB面側に設けられた酸
化珪素層の上に、実施例2記載の方法でクリアハードコ
ート層を設け、光学フィルム80とした。また、光学フ
ィルム79のB面側に設けられた酸化珪素層の上に、実
施例2記載の方法で防眩層を設け、光学フィルム81と
した。
【0150】光学フィルム76〜81をロール状に巻き
取り、実施例1と同様にして高温高湿の巻き形状変化の
評価を行った。高温高湿条件で保管しても、巻き形状の
劣化は認められなかった。
【0151】実施例1で作製した長尺のセルロースエス
テルフィルム1を、2mol/Lの水酸化ナトリウム溶
液に50℃で80秒間浸漬し、次いで水洗、乾燥させ、
更に実施例1と同様の方法でB面側に膜厚0.2μmの
酸化珪素層をプラズマ処理で形成し、これを光学フィル
ム82とした。また、セルロースエステルフィルム1を
実施例1で作製した長尺のセルロースエステルフィルム
12に変えた点以外は同様にして、B面側に膜厚0.3
μmの酸化珪素層をプラズマ処理で形成し、これを光学
フィルム83とした。
【0152】長尺の光学フィルム76〜81を、2mo
l/Lの水酸化ナトリウム溶液に55℃で90秒間浸漬
し、次いで水洗、乾燥させて、鹸化処理された光学フィ
ルム76〜81を得た。長尺の光学フィルム1、12
を、2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液に45℃で3
0秒間浸漬し、次いで水洗、乾燥させて、鹸化処理され
た光学フィルム1、12を得た。
【0153】実施例1で作製したセルロースエステルフ
ィルム1、12に、実施例2記載の方法でクリアハード
コート層を設け、これにより得られた長尺フィルムを、
各々2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液に55℃で9
0秒間浸漬し、次いで水洗、乾燥させて、鹸化処理を行
った。これらは後述する偏光板21、23の作製にそれ
ぞれ使用した。偏光板21のクリアハードコート層の鉛
筆硬度は2Hであったのに対し、偏光板1〜19は3H
であり優れていることが確認された。鉛筆硬度は、JI
S K−5400に従って測定した。
【0154】鹸化処理された光学フィルムを偏光板用保
護フィルムとして用い、下記の方法に従って、下記の表
4に記載された偏光板1〜23を作製した。 <偏光膜の作製>厚さ120μmの長尺なポリビニルア
ルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍
率5倍)した。これを、ヨウ素0.08g、ヨウ化カリ
ウム5g、水100gの比率からなる水溶液に60秒間
浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、
水100gの比率からなる68℃の水溶液に浸漬した。
その後、これを水洗、乾燥して、長尺な偏光膜を得た。
【0155】<偏光板の作製>次いで、下記工程1〜5
に従って、得られた偏光膜と光学フィルムとを貼り合わ
せて、偏光板を作製した。 工程1:本発明の光学フィルム又はセルロースエステル
フィルムを、偏光板保護フィルムとして、前述の方法で
各々鹸化処理した。 工程2:前述の長尺な偏光膜を、固形分2質量%のポリ
ビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒間浸漬した。 工程3:工程2で偏光膜に過剰に付着した接着剤を軽く
取り除き、これを表4の組み合わせで偏光板保護フィル
ムの鹸化処理面で挟み込んで、積層配置した。 工程4:2つの回転するローラにより、20〜30N/
cm2の圧力、約2m/minの速度で、偏光膜と光学
フィルムを貼り合わせた。このとき、気泡が入らないよ
うに注意した。 工程5:工程4で作製した試料を80℃の乾燥機中で乾
燥処理し、偏光板を作製した。
【0156】<耐久性試験>偏光板1〜23を65℃、
95%RHの高温高湿条件下で、12日間放置し、その
前後の偏光度の変化量を求めた。ここで、測定検体であ
る二枚の偏光板を、それぞれの偏光子の配向方向が同一
になるように重ねた場合の透過率を平行位透過率Tpと
し、二枚の偏光板を、それぞれの偏光子の配向が直交す
るように重ねた場合の透過率を直交位透過率Tcとし、
下記式(3)により偏光度Pを算出した。
【数1】
【0157】以下に、耐久性試験の結果を示す。 ◎ 偏光度変化量 0%以下、かつ、−0.3
%より大 ○ 偏光度変化量 −0.3%以下、かつ、−0.5
%より大 △ 偏光度変化量 −0.5%以下、かつ、−1.0
%より大 × 偏光度変化量 −1.0%以下、かつ、−2.0
%より大 ×× 偏光度変化量 −2.0%以下
【表4】 本発明の光学フィルム75〜83を偏光板保護フィルム
として用いた偏光板1〜19は、高温高湿処理を行って
も偏光度の変動は著しく低く、耐久性に優れることが確
認された。また、本発明の光学フィルムに鹸化処理を施
すことも可能であり、偏光板保護フィルムとして特に好
ましいことが確認された。
【0158】[実施例5]市販の液晶表示パネル(NE
C製 カラー液晶ディスプレイ MultiSync
LCD1525J 型名 LA−1529HM)の最表
面の偏光板を注意深く剥離し、ここに偏光方向を合わせ
た耐久性試験後の偏光板1〜23を各々貼り付けた。そ
の結果、本発明の偏光板である偏光板1〜19では、コ
ントラストも高く、高い表示性能を維持していた。一
方、比較の偏光板20〜23では、明らかにコントラス
トが低いことが認められた。
【0159】
【発明の効果】本発明によれば、セルロースエステルフ
ィルムの少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介し
て、酸素原子と窒素原子のうち少なくともいずれか一方
と金属原子とを含んで構成される金属化合物層が設けら
れているので、ロール状セルロースエステルフィルムの
平面性や面品質が悪化するのを防止することができる。
また、金属化合物層が設けられていることにより、巻き
取られたロール状セルロースエステルフィルムの保存安
定性を著しく改善することができる。また、塗布むらや
ブラッシングといった塗布故障を起こりにくくさせて、
フィルムへの塗布性を改善することができる。また、大
気圧プラズマ処理によって金属化合物層を設けることに
より、密度の高い緻密な膜が形成されるので、セルロー
スエステルフィルムによる吸湿を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属化合物層の薄膜形成に用いられる
プラズマ放電処理装置の一例を示す図面である。
【符号の説明】
1 プラズマ放電処理装置 2 回転電極 3 対向電極 F 基材フィルム G 反応ガス 10・11 電圧供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02F 1/1335 510 4F205 G02F 1/1335 510 1/13363 1/13363 B29K 1:00 // B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 1:10 C08L 1:10 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2H049 BA02 BA25 BA27 BB33 BB43 BB51 BC03 BC14 BC22 2H091 FA08 FA11 FA50 FB03 FB08 FC07 GA16 LA30 2K009 BB28 CC01 CC03 CC42 DD04 EE00 4F006 AA02 AB76 BA00 BA02 CA05 DA01 EA03 4F100 AA01B AA01D AA17B AA17D AA20B AA20D AJ06C AK01A AK01E AK25 BA03 BA05 BA10A BA10E BA25B BA25C BA25D EH46C EJ61B EJ61D EJ612 JB13A JB13E JB14A JB14E JN06 4F205 AA01 AG01 AG03 AH73 GA07 GB02 GW21 GW34

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースエステルフィルムを含んで構
    成される光学フィルムであって、 酸素原子と窒素原子のうち少なくともいずれか一方と、
    金属原子と、を含んで構成される金属化合物層が、前記
    セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の面に、
    直接又は他の層を介して設けられていることを特徴とす
    る光学フィルム。
  2. 【請求項2】 セルロースエステルフィルムの膜厚が1
    0〜500μmであることを特徴とする請求項1記載の
    光学フィルム。
  3. 【請求項3】 金属化合物層の膜厚が0.005〜1μ
    mであることを特徴とする請求項1または2記載の光学
    フィルム。
  4. 【請求項4】 金属化合物層に含まれる金属原子は珪素
    原子であり、 前記金属原子の数に対する、前記金属化合物層に含まれ
    る酸素原子、窒素原子の数の比を、それぞれx、yとし
    た場合に、xは0以上2以下であり、yは0以上4/3
    以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の光学フィルム。
  5. 【請求項5】 金属化合物層が、セルロースエステルフ
    ィルムの両面に、直接又は他の層を介して設けられてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光
    学フィルム。
  6. 【請求項6】 セルロースエステルフィルムの一方の面
    に設けられる金属化合物層の膜厚は、前記セルロースエ
    ステルフィルムの他方の面に設けられる金属化合物層の
    膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項5記載の光学フ
    ィルム。
  7. 【請求項7】 金属化合物層は、炭素原子を含むことを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィル
    ム。
  8. 【請求項8】 金属化合物層の炭素原子の含有量は、
    0.1〜10質量%であることを特徴とする請求項7記
    載の光学フィルム。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの金属化合物層の上に、
    直接又は他の層を介して樹脂層が設けられていることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学フィル
    ム。
  10. 【請求項10】 樹脂層は、活性線硬化樹脂層又は熱硬
    化性樹脂層であることを特徴とする請求項9記載の光学
    フィルム。
  11. 【請求項11】 金属化合物層の膜厚が、0.1μmよ
    りも大きく、かつ、0.8μm以下であることを特徴と
    する請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルム。
  12. 【請求項12】 セルロースエステルフィルムの膜厚が
    10〜60μmであることを特徴とする請求項1〜11
    のいずれかに記載の光学フィルム。
  13. 【請求項13】 セルロースエステルフィルムは、共流
    延法により形成された積層構造を有することを特徴とす
    る請求項1〜12のいずれかに記載の光学フィルム。
  14. 【請求項14】 端部には、高さがセルロースエステル
    フィルムの膜厚の25%以下であるナーリングが設けら
    れていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに
    記載の光学フィルム。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の光
    学フィルムを用いて構成されていることを特徴とする偏
    光板保護フィルム。
  16. 【請求項16】 請求項1〜14のいずれかに記載の光
    学フィルムを用いて構成されており、下記式(1)で定
    義する膜厚方向のリターデーション値(Rt値)が70
    〜300nmであるか、下記式(2)で定義する面内方
    向のリターデーション値(Ro値)が40〜1000n
    mであるか、Rt値が70〜300nmであるとともに
    Ro値が40〜1000nmであることを特徴とする位
    相差フィルム。 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d …(1) Ro値=(nx−ny)×d …(2) (nxはフィルム面内の屈折率が最も大きい方向の屈折
    率、nyはnxに直角な方向でのフィルム面内の屈折率、
    nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルムの厚
    み(nm)をそれぞれ表す。)
  17. 【請求項17】 請求項15記載の偏光板保護フィルム
    を有することを特徴とする偏光板。
  18. 【請求項18】 少なくとも一方の面から、活性線硬化
    樹脂層、膜厚が0.01〜1μmである金属化合物層、
    セルロースエステルフィルム、偏光子、セルロースエス
    テルフィルム、膜厚が0.01〜1μmである金属化合
    物層、の順に積層される積層構造を有することを特徴と
    する請求項17記載の偏光板。
  19. 【請求項19】 セルロースエステルを含む溶液を支持
    体上に流延し、剥離後乾燥させて、残留溶媒量が3〜4
    0質量%であるときに幅手方向に1.00〜2.0倍延
    伸し、さらに乾燥させ、これにより得られたセルロース
    エステルフィルムの少なくとも一方の面に、珪素化合物
    を含む反応ガスを供給しながら、大気圧プラズマ処理に
    よって、酸素原子と窒素原子のうち少なくともいずれか
    一方と、珪素原子と、を含んで構成される金属化合物層
    を設けることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  20. 【請求項20】 大気圧プラズマ処理を、100kHz
    を越える高周波電圧で、かつ、1W/cm2以上の電力
    を供給して放電させることにより行うことを特徴とする
    請求項19記載の光学フィルムの製造方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも一つの金属化合物層の上
    に、直接又は他の層を介して活性線硬化樹脂層を設ける
    ことを特徴とする請求項19または20記載の光学フィ
    ルムの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項19〜21のいずれかに記載の
    光学フィルム製造方法により製造された光学フィルムを
    鹸化処理し、偏光子と貼合することを特徴とする偏光板
    の製造方法。
  23. 【請求項23】 セルロースエステルを含む溶液を支持
    体上に流延し、剥離後乾燥させて、残留溶媒量が3〜4
    0質量%であるときに幅手方向に1.00〜2.0倍延
    伸し、さらに乾燥させ、これにより得られたセルロース
    エステルフィルムの両面を鹸化処理した後、鹸化処理し
    た一方の面を残して、鹸化処理した他方の面に、大気圧
    プラズマ処理により、酸素原子と窒素原子のうち少なく
    ともいずれか一方と、珪素原子と、を含んで構成される
    金属化合物層を設けることを特徴とする偏光板保護フィ
    ルムの製造方法。
  24. 【請求項24】 セルロースエステルフィルムを含む偏
    光板保護フィルムと、偏光子と、を貼合して偏光板を作
    製する偏光板の製造方法であって、 前記偏光板保護フィルムと前記偏光子との貼合前もしく
    は貼合後に、前記偏光板保護フィルム上に、大気圧プラ
    ズマ処理によって、酸素原子と窒素原子のうち少なくと
    もいずれか一方と、珪素原子と、を含んで構成される金
    属化合物層を設けることを特徴とする偏光板の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項1〜14のいずれかに記載の光
    学フィルムを含むことを特徴とする表示装置。
JP2001303576A 2001-09-28 2001-09-28 光学フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、偏光板、光学フィルムの製造方法、偏光板の製造方法、偏光板保護フィルムの製造方法、および表示装置 Pending JP2003107201A (ja)

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