JP2003111200A - 音響処理装置 - Google Patents
音響処理装置Info
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Abstract
数の影響が除去されて、良好に音像定位するようにした
音声を使用場所に左右されることなく提供することがで
きる音響処理装置を提供する。 【解決手段】 音像定位処理フィルタ部10において、
音像定位処理された音声信号に対して、再生音場におけ
る伝達関数の影響を除去するための補正処理をトランス
オーラルシステムフィルタ部20において行なう。この
とき、トランスオーラルシステムフィルタ部20の各フ
ィルタにおいて用いられる係数データは、スピーカデバ
イスが設けられているヘッドレストの形状、材質、スピ
ーカデバイスの設置位置などに応じて定められたものを
予め記録媒体30に記憶しておき、これを用いるように
する。
Description
背もたれ部に装着されるヘッドレスト部にスピーカが設
けられて構成される音響処理装置に関する。
部支持部分)を有するリクライニングチェアーなどが提
供されるようになってきている。このように、ヘッドレ
ストにスピーカを設けることにより、聴取者の耳の近傍
にスピーカを設けるようにすることができる。
レストを用いることにより、聴取者の耳の近傍において
高品位の音声を放音して、聴取者に提供することが行な
われるようになってきている。すなわち、ヘッドホンな
どを用いなくても、聴取者の耳の近傍に位置付けられる
スピーカを通じて、高品位の音声を聴取者が聴取するこ
とができる環境が整えられてきている。
スト部分にスピーカを設けた場合、聴取者の耳の近傍に
おいて高品位の音声を放音することができるものの、聴
取者の耳の後ろ側から直接音声が放音されるために、聴
取者の意識が聴取者の後方に惹かれ、聴取する音楽によ
っては、違和感を感じたり、いわゆる聞き疲れが生じた
りする場合がある。
て、聴取者の耳の後ろ側のスピーカから放音された音声
が、聴取者の前方等の予め想定した位置から聞こえるよ
うに、音声信号に対していわゆる音像定位処理を施すこ
とが考えられる。音像定位処理を施し、聴取者の耳の後
ろ側に位置するスピーカから放音される音声の音像を聴
取者の前方等の想定した位置に定位させることにより、
聴取者の耳の後ろ側に位置するスピーカから放音される
音声を聴取することによる違和感や聞き疲れを防止する
ことが可能となる。
音像を想定した位置に定位させるために重要となるの
が、実際に音声を聴取する場所である再生音場における
スピーカから聴取者の耳までの音声についての伝達関数
である。音像定位処理されスピーカから放音される音声
について、再生音場における伝達関数の影響を除去しな
ければ、スピーカから放音される音声の音像を想定した
位置に正確に定位させることができない。
再生するようにする方式の1つであるトランスオーラル
システムを用いることによって、再生音場における伝達
関数の影響を除去し、聴取者の耳の後ろ側に位置する例
えばヘッドレストに設けられたスピーカから放音される
音声の音像を聴取者の前方の想定された位置に定位させ
るようにすることができるようにされている。
だ1つのヘッドレストが椅子や座席に対応付けられて提
供され、これが固定的に使用されている。しかし、今後
は、形状、材質、スピーカ位置、スピーカの性能や特性
などが異なる様々なヘッドレストが豊富に提供され、こ
の中から聴取者が自分の好みに合ったものを選択して利
用できるようにすることが考えられる。
を自動車の座席において使用するとともに、同じヘッド
レストを家庭の椅子においても使用するなど、自分の好
みに合ったヘッドレストを複数の場所のオーディオシス
テムやオーディオ・ビジュアルシステムにおいて兼用す
ることも考えられる。
トは、形状、材質、スピーカ位置、スピーカの性能や特
性などが異なれば、伝達関数は異なる。このため、形
状、材質、スピーカ位置、スピーカの性能や特性などが
異なるヘッドレスト毎に、適正な伝達関数に応じたトラ
ンスオーラル処理を行なえるようにしておかなければな
らない。
カが設けられたヘッドレストを利用する場合、その使用
の時々によって、スピーカと聴取者の耳との位置関係が
まちまちとなり、いつでも同じ条件でヘッドレストに設
けられたスピーカから放音される音声を聴取することは
難しい。
カに対して、聴取者の頭部の位置(耳の位置)がいつで
も同じ位置となるように、強制的に聴取者の頭部の位置
を規制するようにすることは、聴取者のリラックス感を
阻害するなど好ましくない。また、頭部をヘッドレスト
に常時接触させているわけではないので、スピーカに対
して聴取者の頭部の位置を固定するようにすること自体
が難しい。
されるオーディオシステムやオーディオ・ビジュアルシ
ステムなどの様々な音声再生システムで兼用可能であっ
て、適正に再生音声の聴取を可能にする音響処理装置、
さらには、スピーカと聴取者の耳との位置関係が常時一
定でなくても、違和感なく、適正な状態とされた音声を
聴取できるようにする音響処理装置を提供することを目
的とする。
め、請求項1に記載の発明の音響処理装置は、スピーカ
デバイスと、前記スピーカデバイスに供給するようにす
る音声信号に対して、前記音声信号による音声の音像を
所定の位置に定位させるようにする処理を行なう音像定
位処理部と、前記スピーカデバイスに対する聴取者の頭
部の位置に応じた処理用情報に基づいて、前記音像定位
処理部からの音声信号に対して補正処理を行なうように
する補正処理部と、前記補正処理部で用いられる前記処
理用情報を記憶保持する記憶部と、前記記憶部に記憶保
持されている前記処理用情報を前記補正処理部に供給
し、前記補正処理部を制御するようにする制御部とを備
えることを特徴とする。
ば、スピーカデバイスに供給される音声信号は、音像定
位処理部において、その音声信号による再生音声の音像
が所定の位置に定位するように処理された後、スピーカ
デバイスと聴取者の頭部の位置(聴取者の耳の位置)と
を考慮した補正処理が行なわれることにより、スピーカ
デバイスから放音される音声の音像が所定の位置に定位
するようにされる。
関数や係数などの補正処理のために用いられる情報であ
って、スピーカデバイスが設けられている例えばヘッド
レストの形状、材質、スピーカデバイスの設置位置、ス
ピーカの性能や特性などに応じた処理用情報が、記憶部
に予め保持されており、この処理用情報が制御部を通じ
て補正処理部に供給され、スピーカが設けられた部位で
ある当該ヘッドレストに応じた補正処理を適正に行なう
ことができるようにされる。
た例えばヘッドレストを自動車の座席と家庭の椅子とで
兼用するような場合にも、その双方において、スピーカ
から放音される音声の音像を聴取者に対して所定の位置
に定位させ、違和感や聞き疲れなく放音される音声を聴
取することができるようにされる。
れた例えばヘッドレストの購入時において測定するよう
にした購入者である聴取者個人の耳元までの伝達関数に
応じた処理用情報を記憶させておくことにより、当該聴
取者にとって最も良好に当該スピーカデバイスから放音
される音声を提供するようにすることができる。
置は、請求項1に記載の音響処理装置であって、前記記
憶部には、前記スピーカデバイスに対する聴取者の頭部
の取り得る位置毎に、前記補正処理部に供給する前記処
理用情報が記憶するようにされており、前記スピーカデ
バイスに対する聴取者の頭部の位置を検出する頭部位置
検出部を備え、前記制御部は、前記頭部位置検出部から
の検出結果に応じて決まる前記記憶部の前記処理用情報
を前記補正処理部に供給して、前記補正処理部を制御す
るようにすることを特徴とする。
ば、スピーカデバイスは、例えばヘッドレストに設けら
れるが、当該スピーカデバイスが設けられたヘッドレス
トの使用時において、当該スピーカデバイスに対する聴
取者の頭部の位置(耳の位置)は、常に一定ではない。
聴取時の時々において、一番楽な姿勢でスピーカデバイ
スから放音される音声を聴取することになる。
に対して聴取者の頭部が取り得る複数の位置のそれぞれ
におけるスピーカデバイスから聴取者の耳までの伝達関
数に応じた処理用情報が、それぞれの位置に対応付けら
れて記憶されている。そして、頭部位置検出部により、
スピーカデバイスからの音声を聴取しようとしている聴
取者の頭部の位置が検出される。
り検出された聴取者の実際の頭部位置に応じた処理用情
報が、記憶部から読み出され、これが補正処理部に供給
されて聴取者の実際の頭部の位置に応じた補正処理が行
なわれる。
取者の頭部の位置(耳の位置)が常に一定の位置になく
ても、補正処理部において、聴取者の頭部の位置に応じ
た処理用情報に応じて適正な補正処理が行なわれるの
で、聴取者の頭部の位置によって、音像定位の効果が不
足するなどのことがなく、違和感なく、聞き疲れを生じ
させることなく、良好にスピーカデバイスから放音され
る音声を聴取することができるようにされる。
置は、請求項1または請求項2に記載の音響処理装置で
あって、少なくとも、前記スピーカデバイスと、前記記
憶部とは、複数の椅子の背もたれ部に対して着脱可能と
されたヘッドレストに設けられることを特徴とする。
ば、少なくともスピーカデバイスと記憶部とは、着脱可
能なヘッドレストに設けられ、それ以外の例えば音像定
位処理部や補正処理部等は、当該ヘッドレストの装着が
可能とされた椅子の背もたれ部や音声信号の再生装置な
どのヘッドレスト以外の部位に設けるようにされる。
スピーカデバイスの設置位置などに応じた処理用情報が
記憶された記憶部は、ヘッドレスト側に存在することに
なる。そして、当該ヘッドレストを種々の椅子に装着し
て使用する場合に、ヘッドレストに設けられる記憶部か
らの処理用情報を、ヘッドレスト以外の部分に設けられ
ることになる補正処理部に提供することにより、当該ヘ
ッドレストに応じた補正処理を適正に行ない、当該ヘッ
ドレストに設けられるスピーカデバイスから放音される
音声を違和感なく、聞き疲れを生じさせることなく、良
好に聴取することができるようにされる。
ドレストには、少なくとも音像定位処理部や補正処理部
が設けられることがないので、聴取者のニーズに応じ
て、形状、素材、スピーカデバイスの設置位置の異なる
様々な種類のヘッドレストをより安価に提供し、聴取者
が自分の好みに合ったヘッドレストを選択して使用する
ようにすることができる。また、スピーカデバイスが設
けられたヘッドレストを必要に応じて容易に交換するこ
とができるようにされる。
請求項2に記載の音響処理装置であって、前記頭部位置
検出部は、超音波を送信する超音波送信手段と、前記超
音波送信手段から送信され、聴取者の頭部により反射さ
れる反射超音波を受信する超音波受信手段と、前記超音
波受信手段による反射超音波の受信の有無、および、前
記超音波受信手段により反射超音波を受信した場合には
超音波の速度と超音波を送信してから反射超音波として
受信するまでの時間とに基づいて聴取者の頭部の前記ス
ピーカに対する位置を特定する頭部位置特定手段とから
なることを特徴とする。
ば、反射超音波の有無と、超音波送信手段から送信され
た超音波が、聴取者の頭部に反射して超音波受信手段に
より受信されるまでの時間と、予めわかっている超音波
の速度とに基づいて、頭部位置特定手段により、スピー
カデバイスに対する聴取者の頭部の位置が特定され、こ
の特定された聴取者の頭部の位置に応じて制御部により
補正処理部が制御される。
定の位置に設けられる超音波送信手段と超音波受信手段
とを用いることにより、スピーカデバイスと、当該スピ
ーカデバイスを用いて音声を聴取する聴取者の頭部との
位置関係を確実かつ正確に検出し、これに基づき補正処
理部において用いられる適切な処理用情報を記憶部から
抽出して用いることができるようにされる。
請求項4に記載の音響処理装置であって、前記超音波送
信手段と、前記超音波受信手段とは、前記スピーカデバ
イスの高音域スピーカであることを特徴とする。
ば、スピーカデバイスと聴取者の頭部の位置との位置関
係を検出するための超音波送信手段と超音波受信手段と
は、スピーカデバイスの高音域スピーカが用いられる。
すなわち、超音波送信手段と超音波受信手段とは、高音
域スピーカそのものが用いられるようにされる。
頭部との位置関係を検出するために、新たに超音波送信
手段と超音波受信手段とを別途設けることなく、既存の
高音域スピーカを超音波送信手段、超音波受信手段とし
て用いて、スピーカデバイスと聴取者の頭部との関係を
検出し、その位置に応じた処理用情報を記憶部から抽出
して用いることができるようにされる。
請求項4に記載の音響処理装置であって、前記超音波送
信手段は、左右2チャンネルの前記スピーカデバイスの
高音域スピーカであり、前記超音波受信手段は、所定の
位置に並べられた複数個の超音波感知素子からなるもの
であり、左右2チャンネルのそれぞれの前記高音域スピ
ーカからは、異なる周波数の超音波を送信することを特
徴とする。
ば、超音波送信手段として、左右チャンネルのスピーカ
デバイスの高音域スピーカが用いられ、超音波受信手段
としては、例えば超音波送信手段の近傍に複数個が並べ
られていわゆるアレイ構造とされた超音波感知素子が用
いられるようにされる。
のそれぞれからは、周波数の異なる超音波が送信され、
この超音波の聴取者の頭部により反射された反射超音波
を感知した超音波感知素子をも考慮して、スピーカデバ
イスに対する聴取者の頭部の位置が検出するようにされ
る。これにより、スピーカデバイスと聴取者の頭部との
位置関係をより正確に検出し、検出した聴取者の頭部の
正確な位置に応じた処理用情報を記憶部から抽出してこ
れを用いることができるようにされる。
請求項2に記載の音響処理装置であって、前記頭部位置
検出部は、前記スピーカデバイスを通じて音声を聴取す
るようにしている聴取者の頭部を含む画像を撮像する撮
像手段と、前記撮像手段により撮像された画像を解析
し、前記聴取者の頭部の前記スピーカデバイスに対する
位置を検出する画像解析手段とからなることを特徴とす
る。
ば、スピーカデバイスを通じて音声を聴取する位置にあ
る聴取者の頭部を含む画像が撮像手段により撮像され、
この撮像された画像が、画像解析手段により解析され
て、スピーカデバイスと聴取者の頭部との位置関係が検
出するようにされる。
声を聴取する位置にある聴取者の頭部を含む画像に基づ
いて、スピーカデバイスと聴取者の頭部との位置関係を
正確に検出し、これに応じて補正処理部において用いる
処理用情報を記憶部から抽出し、これを用いて補正処理
部における補正処理を適正に行なうことができるように
される。
明による音響処理装置の一実施の形態について説明す
る。以下に説明する実施の形態においては、例えば、自
動車の座席と家庭において用いられる椅子との双方に対
して着脱可能なヘッドレストにスピーカデバイスを搭載
して構成する音響処理装置を例にして説明する。
適用された第1の実施の形態の音響処理装置1を説明す
るためのブロック図であり、図2は、この第1の実施の
形態の音響処理装置が用いられる椅子の外観を説明する
ための図である。この第1の実施の形態の音響処理装置
1は、左右2チャンネルの音声信号を処理することがで
きるものである。
ンネルの音声信号を提供するもの(2ch音源(chは
チャンネル略称))である。このディスク100から再
生された左右2チャンネルの音声信号が、この図1に示
す第1の実施の形態の音響処理装置1に供給される。
理装置1は、図1に示すように、2ch音源であるディ
スク100からの左チャンネルの音声信号の供給を受け
付ける左チャンネル入力端子Linと、右チャンネルの
音声信号の供給を受け付ける右チャンネル入力端子Ri
nとを有している。
施の形態の音響処理装置1は、音像定位処理フィルタ部
10と、トランスオーラルシステムフィルタ部20と、
左右2チャンネルのスピーカデバイスとして、左スピー
カ(左チャンネルスピーカ)SLと右スピーカ(右チャ
ンネルスピーカ)SRと、記録媒体30と、CPU(C
entral Processing Unit)50
とを備えたものである。
ぞれ1つずつのスピーカからなる場合もあれば、スーパ
ーツイータやウハーを備えた高品位の音声の放音が可能
ないわゆるHiFiスピーカデバイスを用いることも可
能である。この第1の実施の形態の場合、左右のスピー
カSL、SRは、スーパーツイータやウハーを備えたH
iFiスピーカデバイスである。
この第1の実施の形態の音響処理装置は、図2に示すよ
うに、自動車の座席や家庭において用いられる椅子の背
もたれ部に対して着脱可能とされたヘッドレスト部St
3に構成するようにされる。ヘッドレスト部St3は、
図2に示すように、自動車の座席や家庭で用いられる椅
子などにおいて、使用者の頭部を支持する部分(頭部支
持部)に相当する。
席や家庭において用いられるリクライニングシートなど
のいわゆる椅子(座席)Stは、大きく分けると、使用
者が腰をおろす部分である腰掛部St1、使用者の背中
をもたせかける部分である背もたれ部St2、使用者の
頭部を支持する部分であるヘッドレスト部St3とから
なっている。
示すヘッドレスト部St3に相当する部分に、左右2チ
ャンネルのスピーカSL、SRを含む図1に示した構成
の音響処理装置を構成する。そして、2チャンネル音源
からの音声信号を再生する自動車に搭載された音声再生
装置(カーステレオ装置)や家庭内に設けられた音声再
生システム(ホームオーディオシステムやホームシアタ
ーシステムの音声再生装置)からの2チャンネルの音声
信号のそれぞれの供給を受けることができるようにされ
ている。
ようにされたこの第1の実施の形態の音響処理装置を用
いた場合には、図2に示した図からも分かるように、ヘ
ッドレスト部St3が装着された椅子Stに腰をかけた
聴取者(使用者)は、自己の頭部の斜め後方に位置する
左スピーカSL、右スピーカSRからの放音音声を聴取
することになる。
体に形成され、ヘッドレスト部分のみを取り外すことが
できないものもあるが、この実施の形態においては、前
述もしたように、自動車の座席や家庭の椅子などの複数
の椅子に対して着脱可能であって、複数の椅子において
兼用することができるようにしたものである。
装置1においては、音声の定位を実際に固定されたスピ
ーカの位置から、仮想的なスピーカの位置にずらすよう
にすることによって、音が聴取者の後頭部付近や聴取者
の耳の後方から聞こえることによる違和感、不快感を除
去するようにしている。
は、音像定位処理フィルタ部10、トランスオーラルシ
ステムフィルタ部20とにより、左スピーカSLと右ス
ピーカSRから放音される音声を、図1、図2において
点線で示す左仮想スピーカVSL、右仮想スピーカVS
Rの位置から放音されたように聞こえるようにする。換
言すれば、実スピーカSL、SRから放音される音声の
音像を仮想スピーカVSL、VSRから放音されたもの
のように感じるように定位させる。
想スピーカVSL、VSRは、左スピーカSL、右スピ
ーカSRから放音される音声を定位させるようにする仮
想位置であり、図1、図2に示すように、ヘッドレスト
部st3に対する聴取者の頭部が所定の位置にあるとき
に、当該聴取者の前方方向の所定の位置に設定するよう
にしたものである。
ーカSLと右スピーカSRから放音される音声が、左右
の仮想スピーカVSL、VSRが示す位置から放音され
たように定位させることにより、音声が聴取者の後頭部
付近や聴取者の耳の後方から聞こえることによる違和
感、不快感を除去し、自然な音声として聴取者が聴取で
きるようにしている。
置の各部について詳細に説明する。まず、音像定位処理
フィルタ部10を説明するに当たり、音像定位処理の原
理について説明する。図3は、音像定位処理の原理を説
明するための図である。
て、ダミーヘッドDHの位置を聴取者の位置とし、この
ダミーヘッドDHの位置の聴取者に対して、音像を定位
させようとする左右の仮想スピーカ位置(スピーカがあ
るとものと想定する位置)に実際に左実スピーカSP
L、右実スピーカSLRを設置する。
カSPRから放音される音声をダミーヘッドDHの両耳
部分において収音し、左実スピーカSPL、右実スピー
カSPRから放音された音声が、ダミーヘッドDHの両
耳部分に到達したときには、どのように変化するか示す
伝達関数(HRTF)を予め測定しておく。
においては、左実スピーカSPLからダミーヘッドDH
の左耳までの音声の伝達関数はM11であり、左実スピ
ーカSPLからダミーヘッドDHの右耳までの音声の伝
達関数はM12であるとする。同様に、右実スピーカS
PRからダミーヘッドDHの左耳までの音声の伝達関数
はM21であり、右実スピーカSPRからダミーヘッド
DHの右耳までの音声の伝達関数はM22であるとす
る。
とになるヘッドレスト部St3のスピーカSL、SRか
ら放音する音声の音声信号について、図3を用いて上述
したように予め測定した伝達関数を用いて処理し、その
処理後の音声信号による音声を放音するようにする。
ーカSL、SRから放音される音声が、あたかも仮想ス
ピーカ位置(図1、図2において、仮想スピーカVS
L、VSRの位置)から音声が放音されているように聴
取者が感じるように、スピーカSL、SRから放音され
る音声の音像を定位させることができる。
定に際し、ダミーヘッドDHを用いるようにしたがこれ
に限るものではない。伝達関数を測定する再生音場に実
際に人間を座らせ、その耳近傍にマイクを置いて音声の
伝達関数を測定するようにしてもよい。
るために、予め測定するようにした音声の伝達関数によ
る処理を行なう部分が、図1に示した音像定位処理フィ
ルタ部10である。この実施の形態の音像定位処理フィ
ルタ部10は、左右2チャンネルの音声信号を処理する
ことができるものであり、図1に示すように、4つのフ
ィルタ11、12、13、14と、2つの加算部15、
16からなるものである。
て供給を受けた左チャンネルの音声信号を伝達関数M1
1で処理するものであり、処理後の音声信号を左チャン
ネル用の加算部15に供給する。また、フィルタ12
は、左入力端子Linを通じて供給を受けた左チャンネ
ルの音声信号を伝達関数M12で処理するものであり、
処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部16に供給
する。
を通じて供給を受けた右チャンネルの音声信号を伝達関
数M21で処理するものであり、処理後の音声信号を左
チャンネル用の加算部15に供給する。また、フィルタ
22は、右入力端子Rinを通じて供給を受けた右チャ
ンネルの音声信号を伝達関数M22で処理するものであ
り、処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部16に
供給する。
からの出力音声信号による音声と、右チャンネル用の加
算部16からの出力音声信号による音声とは、図1、図
2において左仮想スピーカVSL、右仮想スピーカVS
Rから放音されるように、その音像が定位するようにさ
れる。
た左スピーカSL、右スピーカSRから放音される音声
は、音像定位処理が施されていても、図1に示すよう
に、実際の再生音場における伝達関数G11、G12、
G21、G22の影響を受けて、再生音声の音像を目的
とする仮想スピーカ位置に正確に定位させることができ
ない場合がある。
は、トランスオーラルシステムフィルタ部20を用い
て、音像定位処理フィルタ部10からの音声信号に対し
て補正処理を行なうようにすることで、左スピーカS
L、右スピーカSRから放音される音声を、正確に仮想
スピーカ位置の左右の仮想スピーカVSL、VSRから
放音されたように定位させる。
は、トランスオーラルシステムが適用されて形成された
音声フィルタである。トランスオーラルシステムは、ヘ
ッドホンを用いて音声を厳密に再生するようにする方式
であるバイノーラルシステム方式と同様の効果を、スピ
ーカを用いた場合にも実現しようとする技術である。
の場合を例にして説明すると、左スピーカSL、右スピ
ーカSRから放音される音声について、それぞれのスピ
ーカから放音される音声の聴取者の左右それぞれの耳ま
での伝達関数G11、G12、G13、G14の影響を
除去することにより、左スピーカSL、右スピーカSR
から放音される音声を厳密に再生させるようにするもの
である。
システムフィルタ部20は、左スピーカSL、右スピー
カSRから放音されることになる音声について、再生音
場における伝達関数の影響を除去することにより、左ス
ピーカSL、右スピーカSRから放音される音声の音像
を正確に仮想スピーカ位置応じた位置に定位させるよう
にする。
タ部20は、左スピーカSL、右スピーカSRから聴取
者の左右の耳までの伝達関数の影響を除去するために、
右スピーカSRから聴取者の左右の耳までの伝達関数の
逆関数に応じて音声信号を処理するフィルタ21、2
2,23、24と、加算部25、26を備えたものであ
る。なお、この第1の実施の形態において、フィルタ2
1、22,23、24においては、逆フィルタ特性をも
考慮した処理を行ないより自然な再生音声を放音できる
ようにしている。
れたスピーカから聴取者の左右の耳までの伝達関数は、
ヘッドレスト部St3の形状、材質、スピーカデバイス
の設置位置、スピーカの性能や特性などが異なれば変わ
ってしまう。すなわち、伝達関数は、スピーカデバイス
が設けられた形状等が異なるヘッドレスト部St3ごと
に異なるものであるといえる。
能とされた形状の異なるヘッドレスト部St3の例を説
明するための図である。図4に示すように、背もたれ部
St2に着脱可能なヘッドレスト部としては、箱型のヘ
ッドレスト部St31、湾曲面にスピーカSL、SRが
設けられた弓型のヘッドレスト部St32、スピーカS
L、SRを設けた張り出し部を有し、聴取者の耳の横方
向にスピーカSL、SRを位置させるようにした張り出
し型のヘッドレスト部St33、半円型のヘッドレスト
部34など、種々のものが考えられる。
ト部の形状が異なれば、ヘッドレスト部に設けられたス
ピーカSL、SRと聴取者の耳との位置関係が変わり、
また、スピーカから放音される音声の放音方向なども変
わるため、スピーカから放音された音声の聴取者の耳元
までの伝達関数は異なることになる。また、同じ形状の
ヘッドレスト部であっても、材質が異なれば、音声の吸
収率が異なるなどするために、スピーカから放音された
音声の聴取者の耳までの伝達関数が変わってしまうこと
も考えられる。
る音響処理システムの構成要素の1つである記録媒体3
0に、そのヘッドレスト部St3を用いて測定するよう
にした伝達関数に応じて求められた係数データであっ
て、そのヘッドレスト部St3を用いて音声を聴取する
場合の伝達関数の影響を除去するためにトランスオーラ
ルシステムフィルタ部20の各フィルタ21、22、2
3、24のそれぞれにおいて用いる係数データを予め記
憶させておく。
を通じて、記憶媒体30に記憶されているトランスオー
ラルシステムフィルタ部20の各フィルタに対する係数
データをトランスオーラルシステムフィルタ部20の各
フィルタに供給する。これにより、音像定位処理フィル
タ10からの音声信号に対して、そのヘッドレスト部S
t3の形状等に応じた適正な補正処理をトランスオーラ
ルシステムフィルタ部20において行なうことができる
ようにしている。
ィルタ部20の各フィルタ21、22、23、24のそ
れぞれは、記録媒体に予め蓄積されているヘッドレスト
St3の形状、材質、スピーカデバイスの設置位置、ス
ピーカの性能や特性などに応じた各フィルタに対するフ
ィルタ係数をCPU40を通じてセットすることがで
き、セットされた係数データに応じた処理を行なうこと
ができるようにされたものである。
チャンネル用の加算部15からの出力音声信号は、トラ
ンスオーラルシステムフィルタ部20の左チャンネル用
のフィルタ21と、右チャンネル用のフィルタ22とに
供給され、また、音像定位処理フィルタ部10の右チャ
ンネル用の加算部16からの出力音声信号は、トランス
オーラルシステムフィルタ部20の左チャンネル用のフ
ィルタ23と、右チャンネル用のフィルタ24とに供給
される。
ぞれは、CPU40からのフィルタ係数を用いて所定の
処理を行なうものであり、具体的には、前述もしたよう
に、スピーカSL、SRが設けられたヘッドレストSt
3が用いられて測定された聴取者の耳までの音声の伝達
関数の影響を除去する処理を自フィルタに供給された音
声信号に対して行なう。
ムフィルタ20の各フィルタは、記録媒体30に記憶さ
れている係数データをCPU40を通じてセットするこ
とにより、図1に示したところの伝達関数G1、G2、
G3、G4の逆関数を形成し、これにより音声信号を処
理することによって、再生音場における伝達関数G1、
G2、G3、G4の影響を除去するようにしている。
ャンネル用の加算部25に供給され、フィルタ22から
の出力は、右チャンネル用の加算部26に供給される。
同様に、フィルタ23からの出力は、左チャンネル用の
加算部25に供給され、フィルタ24からの出力は、右
チャンネル用の加算部26に供給される。
供給された音声信号を加算し、加算部25は、左スピー
カSLに音声信号を供給し、加算部26は、右スピーカ
SRに音声信号を供給する。これにより、ヘッドレスト
部St3のスピーカSL、SRから放音される音声は、
再生音場における現在の聴取者の頭部の位置に応じた伝
達関数の影響が除去され、その音像が正確に左仮想スピ
ーカVSL、右仮想スピーカVSRから放音された音声
のように定位させることができるようにしている。
処理装置1は、スピーカSL、SRが設けられたヘッド
レスト部St3の近傍に頭部が位置する聴取者は、ヘッ
ドレスト部St3のスピーカSL、SRから放音される
音声を仮想スピーカ位置VSL、VSRから放音された
ように聴取することができるようにされる。
位置する左スピーカSL、右スピーカSRから放音され
る音声を聴取するにもかかわらず、音声は聴取者の前方
方向から聞こえてくるようにされるので、左スピーカS
L、右スピーカSRから放音される音声が聴取者の後ろ
側に張り付いて聞こえるなどの違和感や不快感を感じる
ことなく、良好に音声を聴取できるようにすることがで
きる。
搭載されたヘッドレスト部St3を例えば自動車内に設
置された座席と家庭内に置かれた椅子とで兼用するよう
にした場合、自動車内、家庭内のいずれにおいても、ヘ
ッドレスト部St3のスピーカSL、SRから放音され
る音声の音像を聴取者に対して所定の位置に定位させる
ことができる。
処理装置1が搭載されたヘッドレスト部St3を用いる
ことにより、自動車内、家庭内のいずれにおいても、聴
取者は自己の前方の所定の位置に定位するようにされた
音声を聴取することができる。すなわち、聴取者の耳の
後方に位置するヘッドレスト部St3のスピーカSL、
SRから放音された音声を聴取するにもかかわらず、音
声が後ろに張り付いたような感じを受けることなく、ま
た、聞き疲れを生じさせることもないようにすることが
できる。
図1に示した音響処理装置1の構成部分前部、すなわ
ち、音像定位処理フィルタ10、トランスオーラルシス
テムフィルタ20、記録媒体30、CPU40、左右2
チャンネルのスピーカSL、SRの前部をヘッドレスト
部St3に設けた場合として説明した。
再生装置や家庭内に設けられた音響再生装置の左右の音
声信号の出力端子と、音響処理処理1の左右の音声信号
の入力端子とを接続することにより、音響処理装置1を
用いて音像定位処理された音声を違和感なく聴取するこ
とができる。
成部分の前部をヘッドレスト部St3に設ける必要はな
い。例えば、ヘッドレスト部St3には、少なくとも左
右2チャンネルのスピーカSL、SRと記録媒体30と
を設け、その他の構成部分をヘッドレスト部St3以外
に設けるようにすることもできる。
媒体30とをヘッドレスト部St3に設け、それ以外の
構成部分はヘッドレストSt3に設けないようにして構
成する音響処理装置を説明するための図である。図5に
示した音響処理装置は、図1に示した音響処理装置1と
ほぼ同様に構成されたものである。
合には、点線で分離するようにした上側の部分、すなわ
ち、スピーカSL、SRと記録媒体30とはヘッドレス
トSt3に設ける。そして、点線より下側の部分、すな
わち、スピーカSL、SRと記録媒体30以外の各部分
は、例えば、背もたれ部St2や腰掛部St1、あるい
は、ディスクなどの音源に記録されている音声信号を再
生する音声再生装置側に設けるようにする。
ト部St3には、音像定位処理部10、トランスオーラ
ルシステムフィルタ部20などを搭載しなくてもすみ、
音響処理装置の構成要素の1つであるスピーカが設けら
れたヘッドレスト部St3を安価に構成することができ
る。したがって、聴取者は、ヘッドレストSt3を気軽
に買え換えることができるようにされる。
に設けられるトランスオーラルシステムフィルタ部20
の各フィルタ21、22、23、24に供給する係数デ
ータであって、スピーカSL、SRが設けられたヘッド
レストSt3に応じた係数データは、ヘッドレスト部S
t3側に設けられる記録媒体30に記憶されている。
自動車の座席から取り外されて、家庭内の椅子に取り付
けられて使用されても、ヘッドレストSt3のスピーカ
SL、SRから放音される音声は、聴取者に対して所定
の位置に定位させることができる。すなわち、自動車の
座席と家庭内の椅子などというように、複数の椅子で当
該ヘッドレストSt3を兼用し、そのいずれの椅子にお
いても、ヘッドレスト部St3のスピーカSL、SRか
ら放音される音声の音像を聴取者に対して所定の位置に
定位させて提供することができる。
ト部St3に設けた場合であっても、また、左右のスピ
ーカSL、SRと記録媒体30とをヘッドレスト部St
3に設けた場合であっても、ヘッドレスト部St3をこ
れが着脱可能とされた椅子(座席)にヘッドレスト部S
t3を装着すると、CPU40によって記録媒体30か
ら係数データが読み出されてトランスオーラルシステム
フィルタ部20の各フィルタにセットされる。
(座席)に装着されたときには、音源からの音声を再生
する音声再生装置から左右のスピーカSL、SRまでが
接続され、音源からの音声信号に対して、音像定位処
理、トランスオーラル処理を行なって、処理後の音声信
号による音声を左右のスピーカSL、SRから放音する
ことができる。
EEPROMなどの半導体メモリである。また、記録媒
体30として、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディ
スクなどの記録媒体を用いるようにすることもできる。
1の実施の形態の音響処理装置の変形例を説明するため
のブロック図である。図6に示すように、この例の音響
処理装置2は、トランスオーラルシステムフィルタ部2
0に変えて、簡易型トランスオーラルシステムフィルタ
部50が搭載されたことを除けば、図1に示した第1の
実施の形態の音響処理装置1と同様に構成されたもので
ある。このため、この図6に示す音響処理装置2におい
て、図1に示した第1の音響処理装置1と同様に構成さ
れる部分には、同じ参照符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
レスト部St3に設けられるスピーカSL、SRと聴取
者の頭部とは通常近接しており、ヘッドレスト部St3
のスピーカSL、SRは、聴取者の耳に近いという性質
上、スピーカSL、SRから反対側の耳へのクロストー
ク成分は、スピーカSL、SRから当該スピーカに対応
する側の耳への音声信号成分よりも格段に小さい。
トーク成分の伝達関数G12、G21は、伝達関数G1
1、G22よりも格段に小さいので、クロストーク成分
の伝達関数G12、G21は無視することができる。こ
のため、クロストーク成分の考慮を通常のトランスオー
ラルシステムから省略することにより、簡略化を図った
ものが、図6に示す簡易型トランスオーラルシステムフ
ィルタ部50である。
ルタ部50は、図6に示すように、ヘッドレスト部St
3に設けられ左スピーカSLから聴取者の左耳までの音
声の伝達関数G1の逆関数で音声信号を処理するフィル
タ51と、ヘッドレスト部St3に設けられる右スピー
カSRから聴取者の右耳までの音声の伝達関数G2の逆
関数で音声信号を処理するフィルタ52とを備えたもの
である。このように、クロストーク成分を無視するよう
にした場合であっても、左右のスピーカSL、SRから
放音される音声の定位は仮想スピーカ位置になることは
実験により確認されている。
フィルタ部50の2つのフィルタ51、52のそれぞれ
に対しては、図1を用いて前述した音響処理装置1の場
合と同様に、左右2チャンネルのスピーカSL、SRが
設けられるヘッドレスト部を用いて測定するようにされ
た伝達関数に応じた係数データが供給される。この係数
データは、前述した音響処理装置1の場合と同様に、記
録媒体30に予め記憶するようにされており、これがC
PU40を通じて簡易型トランスオーラルシステムフィ
ルタ50のフィルタ51、52に供給される。
数データもフィルタ51、52に対するものだけでよい
ので、記録媒体30に記憶保持しておくデータ量を少な
くすることができる。したがって、記録媒体30として
記憶容量の小さなものを用いることができる。また、図
6に示した音響処理装置2の場合には、簡易型トランス
オーラルシステムフィルタ部50を用いることにより、
音響処理装置の構成を簡単にすることができる。
にも、図1に示した第1の実施の形態の音響処理装置1
の場合と同様に、聴取者の頭部の斜め後ろ側に位置する
左スピーカSL、右スピーカSRから放音される音声を
聴取するにもかかわらず、音声は聴取者の前方方向から
聞こえてくるようにされるので、左スピーカSL、右ス
ピーカSRから放音される音声が聴取者の後ろ側に張り
付いて聞こえるなどの違和感や不快感を感じさせずに、
良好に音声を聴取できるようにすることができる。
適用された第2の実施の形態の音響処理装置3を説明す
るためのブロック図である。この第2の実施の形態の音
響処理装置3は、例えばDVDなどのマルチチャンネル
のメディアからの音声信号を処理することができるもの
であり、この第2の実施の形態においては、5チャンネ
ルの音声信号を処理することができるものである。
の音響処理装置3は、5チャンネル分の音声信号の入力
端子i1〜i5を備え、例えば、DVDなどのマルチチ
ャンネルの記録媒体からの5チャンネル分の音声信号の
入力を受けることができるものである。そして、図7に
示す音響処理装置3は、左右2チャンネルのスピーカS
L、SR、記録媒体30、CPU40、簡易型トランス
オーラルシステムフィルタ50、音像定位処理フィルタ
部60を備えたものである。
また、第1の実施の形態の音響処理装置1の場合と同様
に、各種の椅子(座席)に着脱可能なヘッドレスト部S
t3に構成するようにされるものである。また、図7か
らも分かるように、この第2の実施の形態の音響処理装
置3は、音像定位処理フィルタ部60以外の各部は、第
1の実施の形態の変形例の音響処理装置2と同様に構成
されたものである。
装置3の音像定位処理フィルタ部60は、基本的には、
第1の実施の形態の音響処理装置の音像定位処理フィル
タ部10と同様の原理に基づいて、スピーカから放音さ
れる音声の音像を定位させるものである。
の音響処理装置3においては、ヘッドレスト部St3に
設けられる左右のスピーカSL、SRから放音される音
声の音像を、図7において、点線で示した5つの仮想ス
ピーカVS1〜VS5から放音されているように定位さ
せるようにするものである。
音響処理装置3の音像定位処理フィルタ部60の原理を
説明するための図である。図8に示すように、所定の再
生音場において、ダミーヘッドDHの位置を聴取者の位
置とし、このダミーヘッドDHの位置の聴取者に対し
て、音像を定位させようとする仮想スピーカ位置(スピ
ーカがあるとものと想定する位置)に実際に実スピーカ
SP1〜SP5を設置する。そして、実スピーカSP1
〜SP5のそれぞれから放音される音声のダミーヘッド
DHの左右それぞれの耳までの伝達関数(HRTF)を
予め測定しておく。
において、実スピーカSP1からダミーヘッドDHの左
耳までの音声の伝達関数はN11であり、実スピーカS
P1からダミーヘッドDHの右耳までの音声の伝達関数
はN12である。また、実スピーカSP2からダミーヘ
ッドDHの左の耳までの音声の伝達関数はN21であ
り、実スピーカSP2からダミーヘッドDHの右の耳ま
での音声の伝達関数はN22である。
ヘッドDHの左右それぞれの耳までの音声の伝達関数
は、N31、N32であり、実スピーカSP4からダミ
ーヘッドDHの左右それぞれの耳までの音声の伝達関数
は、N41、N42である。また、実スピーカSP5か
らダミーヘッドDHの左右それぞれの耳までの音声の伝
達関数は、N51、N52である。
ら入力される音声信号について、図8を用いて説明した
ように、予め測定した対応する伝達関数を用いて処理す
るとともに、再生音場における伝達関数による影響を除
去するための補正処理を行ない、その処理後の音声信号
による音声をヘッドレスト部St3に設けられる左右の
スピーカSL、SRに供給して、音声を放音するように
する。
スピーカSL、SRから放音される音声が、あたかも図
7において点線で示した仮想スピーカVS1〜VS5が
示す位置から放音されているように視聴者が感じるよう
にその音像を定位させることができるようにしている。
定した音声の伝達関数による処理を行なう部分が、図7
に示した音像定位処理フィルタ部60であり、再生音場
における伝達関数の影響を除去するための補正処理を行
なう部分が、前述した第1の実施の形態の変形例の場合
と同様に簡易型トランスオーラルシステムフィルタ50
である。
理フィルタ部60についてであるが、音像定位処理フィ
ルタ部60は、前述もしたように、5チャンネルの音声
信号を処理することができるものであり、図7に示した
ように、10個のフィルタ61〜70と、2つの加算部
71、72とからなるものである。
受けた音声信号を伝達関数N11で処理するものであ
り、処理後の音声信号を左チャンネル用の加算部71に
供給する。また、フィルタ62は、端子i2を通じて供
給を受けた音声信号を伝達関数N12で処理するもので
あり、処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部72
に供給する。
受けた音声信号を伝達関数N21で処理するものであ
り、処理後の音声信号を左チャンネル用の加算部71に
供給する。また、フィルタ64は、端子i2を通じて供
給を受けた音声信号を伝達関数N22で処理するもので
あり、処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部72
に供給する。
受けた音声信号を伝達関数N31で処理するものであ
り、処理後の音声信号を左チャンネル用の加算部71に
供給する。また、フィルタ66は、端子i3を通じて供
給を受けた音声信号を伝達関数N32で処理するもので
あり、処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部72
に供給する。
受けた音声信号を伝達関数N41で処理するものであ
り、処理後の音声信号を左チャンネル用の加算部71に
供給する。また、フィルタ68は、端子i4を通じて供
給を受けた音声信号を伝達関数N42で処理するもので
あり、処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部72
に供給する。
受けた音声信号を伝達関数N51で処理するものであ
り、処理後の音声信号を左チャンネル用の加算部71に
供給する。また、フィルタ70は、端子i5を通じて供
給を受けた音声信号を伝達関数N52で処理するもので
あり、処理後の音声信号を右チャンネル用の加算部72
に供給する。
からの出力音声信号による音声と、右チャンネル用の加
算部72からの出力音声信号による音声とは、図6にお
いて点線で示した仮想スピーカVS1〜VS5の位置か
ら放音されるように音像が定位するようにされる。
装置3の場合にも、第1の実施の形態の音響処理装置
1、2の場合と同様に、ヘッドレスト部St3に設けら
れた左スピーカSL、右スピーカSRから放音される音
声は、音像定位処理が施されていても、実際の再生音場
における伝達関数の影響を受けて、再生音声の音像を目
的とする仮想スピーカ位置に定位させることができない
場合があると考えられる。
装置3においても、クロストーク成分を考慮しない簡易
型のトランスオーラルシステムフィルタ部50を用いる
ことによって、ヘッドレスト部St3の左右のスピーカ
SL、SRから放音される音声の音像が、正確に各仮想
スピーカVS1〜VS5の各位置に定位するようにして
いる。
場合にも簡易型トランスオーラルシステム部50におい
ては、図6を用いて前述した第1の実施の形態の変形例
の音響処理装置2の場合と同様に、スピーカSL、SR
が設けられるヘッドレスト部St3に応じた伝達関数に
応じて定められ、記憶媒体30に記憶されている係数デ
ータがCPU40を通じて供給され、再生音場における
スピーカSL、SRから聴取者の耳元までの音声の伝達
関数の影響を除去することができるようにされる。
源を持つメディアも普及してきているが、この第2の実
施の形態の音響処理装置3のように、5チャンネルの音
声信号を処理できるようにしておくことによって、ヘッ
ドレスト部St3の2つのスピーカSL、SRを通じ
て、仮想的な5チャンネルの音像を得て、迫力ある再生
音声を楽しむことができる。
いても、左右のスピーカSL、SRが設けられたヘッド
レストを用いたときの左右のスピーカSL、SRから聴
取者の耳元までの伝達関数に応じて、当該伝達関数の影
響を除去するために、予め簡易型トランスオーラルシス
テムフィルタ部50のフィルタ51、52に供給する係
数データを記憶媒体30に用意するようにしている。
態の音響処理装置3が構成されたヘッドレストSt3を
複数の椅子(座席)で兼用するようにした場合、それら
のどの椅子(座席)に、この第2の実施の形態の音響処
理装置3が構成されたヘッドレストSt3を装着して使
用した場合にも、聴取者に対して所定の位置に音像を定
位するようにした音声を提供することができる。
置3において、簡易型トランスオーラルシステムフィル
タ50に変えて、図1に示した第1の実施の形態の音響
処理装置1の場合と同様に、トランスオーラルシステム
フィルタ部20を用いるようにすることもできる。この
場合には、4つにフィルタ21,22、23、24のそ
れぞれにヘッドレスト部St3に応じた係数データをセ
ットするようにすればよい。
置3の場合にも、少なくとも左右のスピーカSL、SR
と記憶媒体30とをヘッドレスト部St3に設け、それ
以外の各部は、ヘッドレスト部St3以外の例えば背も
たれ部St2や、音響再生装置側、あるいは、音響再生
装置と左右のスピーカSL、SRの間のいずれかに設け
る構成とすることもできる。
理装置3の構成部分のうちの必要最小限の部分のみを設
けるようにすることによって、音響処理装置3の一部分
を構成することになるヘッドレスト部を安価に構成する
ことができる。これにより、使用者は、気軽にスピーカ
が設けられたヘッドレスト部を交換することができるな
ど、使用者の要求に対応することができる。
て前述した音響処理装置1の場合、仮想スピーカVS
L、VSRが示す仮想スピーカ位置から聴取者の両耳ま
での位置関係、および、スピーカSL、SRから聴取者
の両耳までの位置関係が、伝達関数測定時と、システム
再生時(実際に音声を再生して聴取する時)とで大きく
変わってしまう場合には、各伝達関数も変わってしまう
ため、仮想スピーカ位置への音像の定位の効果が薄くな
る場合があると考えられる。
た音響処理装置1の場合には、ヘッドレスト部St3に
設けられた左右のスピーカSL、SLから聴取者の耳ま
での伝達関数が、伝達関数G11、G12、G21、G
22である位置に聴取者の頭部がある場合には、当該聴
取者は、ヘッドレスト部St3に設けられた左右のスピ
ーカSL、SRから放音される音声を仮想スピーカVS
L、VSRから放音されたかのように聴取することがで
きる。
た左右のスピーカSL、SRに対する聴取者の頭部の位
置が想定した位置よりもずれてしまえば、ヘッドレスト
部St3に設けられた左右のスピーカSL、SRから聴
取者の耳元までの伝達関数は変わってしまう。このた
め、再生音場における当該伝達関数の影響を確実に除去
することができなくなり、スピーカSL、SRから放音
した音声の音像を仮想スピーカ位置に定位させるように
する仮想スピーカ定位効果が十分には得られなくなる。
下方向や左右方向に動いてしまった場合には、スピーカ
の放音面に対して直交する方向に聴取者の頭部が動いた
場合(スピーカに近づくように、あるいは、スピーカか
ら遠ざかるように動いた場合)に比べてその影響は大き
い。
に得るためには、スピーカに対する聴取者の頭部の位置
(耳の位置)を必ず決まった位置となるようにして、音
声を聴取するか、聴取者の様々な頭部の位置における伝
達関数を測定しておき、その位置に適するような伝達関
数や逆フィルタを通したシステムで音声を再生するよう
にすることが望ましい。
る椅子に腰をかけた聴取者の頭部の位置を常にスピーカ
に対して所定の位置の保持するようにすることは難し
い。また、保持するようにすることができたとしても、
かえって聴取者のリラックス感を阻害することにもなり
かねない。
は、例えば、音響処理装置が動作状態にあるときに、あ
るいは、聴取者からの指示があった場合などにおいて、
スピーカに対する聴取者の耳の位置、換言すればスピー
カが設けられたヘッドレスト部からの聴取者の頭部の距
離を含むヘッドレスト部に対する聴取者の頭部の位置を
計測する。
者の頭部が取り得る複数の位置に応じた複数の係数デー
タを記録媒体30に予め用意しておき、測定した聴取者
の頭部の位置に応じた係数データを記憶媒体30から読
み出して、これを再生音場に置ける伝達関数による影響
を除去するためのフィルタに供給することによって、聴
取者の頭部の最新の位置に応じて音像定位処理後の音声
信号に対して適切な補正処理を施すことができるように
したものである。
装置4を説明するためのブロック図である。この第3の
実施の形態の音響処理装置4もまた、複数の椅子(座
席)に対して着脱可能とされたヘッドレスト部St3に
構成されるものである。
ッドレスト部St3に設けられるスピーカデバイスのス
ーパーツイータを聴取者の頭部の位置検出センサとして
用いるようにしている。近年、再生オーディオについて
のHiFi志向が進み、可聴周波数帯域以上の再生性能
を持つスピーカを実装することは珍しいことではないた
め、これを利用する。
理装置4のスピーカSL、SRのスーパーツイータは、
可聴周波数以上の再生能力を持つものであり、この構成
のスピーカ(スピーカデバイス)を聴取者の頭部の位置
の測定に用いることにより、聴取者の頭部の位置を検出
するために感圧式などの専用のセンサシステムを搭載し
なくても済むように構成したものである。
けられたスピーカのスーパーツイータから超音波を送信
し、この送信した超音波の聴取者の頭部からの反射波
(反射超音波)をスーパーツイータにより受信して、こ
れを頭部位置検出部(以下、単に検出部という。)80
で分析することにより、ヘッドレスト部St3に対する
聴取者の頭部の位置を検出する。
られた左右のスピーカSL、SRのスーパーツイータを
聴取者の頭部の位置を検出するための位置検出センサと
して用い、ヘッドレスト部St3に対する聴取者の頭部
の位置を検出するための検出部80を設けたことを除け
ば、図9に示すこの第3の実施の形態の音響処理装置4
は、第1の実施の形態の音響処理装置1とほぼ同様に構
成されたものである。
形態の音響処理装置において、図1に示した音響処理装
置1と同様に構成される部分には同じ参照符号を付し、
その詳細な説明については省略する。
施の形態の音響処理装置4においては、ヘッドレスト部
St3に設けられるスピーカSL、SRのスーパーツイ
ータから所定の周波数の超音波を送信し、この超音波の
聴取者の主に頭部からの反射をヘッドレスト部St3の
スピーカSR、SLのスーパーツイータを通じて受信す
る。
音波の反射波の受信の有無や、反射波を受信した場合に
は、超音波を送信してからその反射波を受信するまでに
かかった時間、当該時間と超音波の速度とから得られる
スピーカと聴取者との距離などに基づいて、ヘッドレス
ト部St3に対する聴取者の頭部の位置を検出するよう
にしている。
理装置4において行なう聴取者の頭部の位置の検出処理
を説明するための図である。図10に示すように、ヘッ
ドレスト部St3の左右のスピーカSL、SRのスーパ
ーツイータから40kHzの超音波を送信し、この超音
波の使用者の頭部からの反射波を、同じくヘッドレスト
部St3の左右のスピーカSL、SRのスーパーツイー
タにより受信する。
ータからの超音波の送信の制御は、例えばCPU40に
よって制御される。そして、左右のスピーカSL、SR
のスーパーツイータにより受信される超音波は、検出部
80に供給するようにされる。この検出部80におい
て、40kHzの超音波(反射波)の有無や、40kH
zの超音波(反射波)を受信したときには、当該超音波
の送信から受信までにかかった時間、超音波の速度など
からヘッドレスト部St3の左右のスピーカSL、SR
に対する聴取者の頭部の位置を検出する。
ドレスト部St3のスピーカSL、SRのスーパーツイ
ータのそれぞれが、同じように送信した超音波の反射波
を同じように受信した場合には、送信から受信までにか
かった時間に応じて、ヘッドレスト部St3に対する聴
取者の頭部の位置を検出することができる。
うに、超音波の送信から受信までにかかった時間が比較
的に長い場合には、聴取者の頭部は、ヘッドレスト部S
t3から比較的に離れた位置に位置していることがわか
る。また、図4Bに示したように、超音波の送信から受
信までにかかった時間が比較的に短い場合には、聴取者
の頭部の位置は、ヘッドレスト部St3から比較的に近
い位置に位置していることがわかる。
部St3に設けた左右のスピーカSL、SRのスーパー
ツイータから同じように送信した超音波を例えば左スピ
ーカSLのスーパーツイータのみが受信し、右スピーカ
SRのスーパーツイータは40kHzの超音波を受信し
なかった場合には、聴取者の頭部は、ヘッドレスト部S
t3に対して左側に片寄っていることがわかる。
左右のスピーカSL、SRのスーパーツイータから同じ
ように送信した超音波を例えば右スピーカSRのスーパ
ーツイータのみが受信し、左スピーカSLのスーパーツ
イータは40kHzの超音波を受信しなかった場合に
は、聴取者の頭部は、ヘッドレスト部St3に対して右
側に片寄っていることがわかる。
カから送信された超音波の聴取者の頭部からの反射波に
基づいて、ヘッドレスト部St3のスピーカSL、SR
からの距離および左右のオフセット(ずれ分)などがセ
ンシング可能である。この場合、聴取者の頭部の位置
は、例えば、本来聴取者の頭部が位置すべき基準位置か
らのずれ分(オフセット分)として検出され、これがC
PU40に通知される。
聴取者の頭部の位置の検出結果に基づいて、記録媒体3
0に記録されている係数データテーブルを参照し、現在
の聴取者の頭部の位置に応じたトランスオーラルシステ
ムフィルタ部20の各フィルタ21、22、23、24
に供給する係数データを読み出す。
30には、トランスオーラルシステムフィルタ部20の
各フィルタ21、22、23、24のそれぞれに供給す
る係数データであって、ヘッドレスト部St3に対して
聴取者の頭部が取り得る複数の位置に応じた複数の係数
データが各位置に対応付けられて記憶されている。
カSL、SRから放音された音声の聴取者の左右の耳元
までの伝達関数を、予めヘッドレスト部St3に対する
聴取者の頭部の位置をいろいろと変えて測定しておき、
この測定結果に基づいて、トランスオーラルシステムフ
ィルタ部20の各フィルタ21、22、23、24で用
いる係数データを求め、この求めた係数データと聴取者
の頭部の位置とを対応付けたデータが記録媒体30に記
憶するようにされている。
頭部の位置が、位置Aにおけるトランスオーラルシステ
ムフィルタ部20のフィルタ21、22、23、24の
それぞれで用いられる係数データ、位置Bにおけるトラ
ンスオーラルシステムフィルタ部20のフィルタ21、
22、23、34のそれぞれで用いられる係数データ、
…というように、ヘッドレスト部St3に対してその位
置を変えるようにした聴取者の頭部の各位置におけるフ
ィルタ21、22、23、24で用いる係数データが記
憶されている。
用者の頭部の位置の検出結果に基づいて、トランスオー
ラルシステムフィルタ部20の各フィルタ21、22、
23、24に供給する係数データを記録媒体30から読
み出し、これをトランスオーラルシステムフィルタ部2
0の対応するフィルタに供給する。
レスト部St3に対して動いても、聴取者の実際の頭部
の位置を測定して、その位置に応じて再生音場における
伝達関数の影響を除去するようにトランスオーラルシス
テムフィルタ部20において、補正処理を行なうことが
できる。したがって、ヘッドレスト部St3の左右のス
ピーカSL、SRから放音される音声の音像を聴取者の
頭部の位置にかかわりなく仮想スピーカ位置に定位させ
ることができる。
数データは、この第3の実施の形態の音響処理装置4が
構成されたヘッドレスト部St3に応じたものであるの
で、このヘッドレスト部St3を、これが着脱可能ない
ずれの椅子(座席)に装着されて用いられた場合であっ
ても、ヘッドレスト部St3に設けられた左右のスピー
カSL、SRから放音される音声の音像を聴取者に対し
て所定の位置に定位させることができる。
録媒体30には、聴取者の頭部が取り得る各位置におい
て測定した伝達関数に基づいて、頭部の各位置に対応し
てトランスオーラルシステムフィルタ部20の各フィル
タにセットする関数を求め、この関数と頭部の位置とを
対応付けて記憶するようにしてもよい。すなわち、補正
に用いる関数自体を頭部の位置に対応付けて記録媒体3
0に記憶しておき、これをトランスオーラルシステムフ
ィルタ部20の目的とするフィルタにセットするように
してもよい。
を測定し、この基準伝達関数に対する振幅調整用パラメ
ータや遅延処理用パラメータなどの必要なパラメータを
設定しておき、この基準パラメータを基準にして、検出
される聴取者の頭部の実際の位置に応じ、新たなパラメ
ータを求め、これを各フィルタに設定するようにしても
よい。
このモデルに対して聴取者の頭部の位置に応じて調整を
行なうようにすることによって、聴取者の実際の頭部の
位置に応じた補正処理を音声信号に対して行なうように
することもできる。この場合には、基準モデルとして、
基準位置に置けるパラメータを例えばCPUで実行する
プログラム中に保持するようにした場合には、パラメー
タを保持するためのメモリは必要ないし、また、基準パ
ラメータのみをメモリに保持しておくのであれば、大き
な記憶容量のメモリは必要ないことになる。
積され、トランスオーラルシステムフィルタ部20の各
フィルタに供給することになる処理用情報としては、係
数データ、関数データ、パラメータデータなど、複数種
類のものがかんがえられるが、これらは、実際に音響処
理装置に搭載されることになる各フィルタ回路に応じて
用いるようにすればよい。
トランスオーラルシステムフィルタ部20を用いるよう
にしたが、これに限るものではない。例えば、図11に
示すように、トランスオーラルシステムフィルタ部20
に代えて簡易型トランスオーラルシステムフィルタ部5
0を用いることにより、よい構成を簡単にした音響処理
装置5を構成することもできる。この場合には、記憶部
30に予め容易しておくデータを図9に示した第3の実
施の形態の音響処理装置4の約半分にすることができ
る。
タ10に変えて、図7に示した5チャンネルの音像定位
処理フィルタ部50などの多チャンネルの音像定位処理
フィルタを用いるようにすることもできる。
た音響処理装置4、および、図11に示した音響処理装
置5の場合にも、左右のスピーカSL、SRと記録媒体
30とをヘッドレスト部St3に設け、その他の部分を
背もたれ部St2や、音響再生装置側、あるいは、スピ
ーカSL、SRと音響再生装置との間に設けるようにし
てもよい。
た安価なヘッドレスト部St3を構成することができ、
形状、材質、スピーカ設置位置などが異なる様々なヘッ
ドレスト部を提供し、使用者は自分の好みに合ったもの
を購入して利用することができる。
位の音声の提供が可能な音響処理装置を実現するため
に、ヘッドレスト部に対する聴取者の頭部の位置の検出
精度を上げ、音声信号に対するトランスオーラルシステ
ムによる補正処理をより厳密に行なえるようにしたいと
する要求がある。
装置においても、聴取者の頭部の位置を検出するための
超音波を、前述した第3の実施の形態の音響処理装置
4、5の場合と同様に、ヘッドレスト部St3に設けら
れたスピーカSL、SRのスーパーツイータから送信す
る。
装置においては、送信された超音波の反射波は、ヘッド
レスト部St3、あるいは、その近傍に設ける複数個の
超音波受信素子によって受信するようにし、より精度よ
く聴取者の頭部の位置を検出できるようにしたものであ
る。
理装置6を説明するためのブロック図である。図12に
示すように、この第4の実施の形態の音響処理装置は、
複数個の超音波受信素子(超音波感知素子)が例えばヘ
ッドレスト部St3あるいはその近傍に設けられるとと
もに、複数個の受信素子からの検出出力を受け付ける頭
部位置検出部80Aが設けられている以外は、図1に示
した第1の実施の形態の音響処理装置1と同様に構成さ
れたものであるこのため、図12に示す第4の実施の形
態の音響処理装置6において、図1に示した第1の実施
の形態の音響処理装置1と同様に構成される部分には、
第1の実施の形態の音響処理装置1と同様の参照符号を
付し、その部分の説明は省略することにする。
処理装置6の場合には、ヘッドレスト部St3に、ある
いは、その近傍に、6つの超音波受信素子(以下、単に
受信素子という。)SS1〜SS6をアレイ状に設けて
いる。そして、左チャンネルSLのスーパーツイータ
と、右チャンネルSRのスーパーツイータから、周波数
の異なる超音波を送信し、その反射波を受信素子SS1
〜SS6で受信し、その検出出力に基づいて、検出部8
0Aが聴取者の頭部の位置をより正確に検出することが
できるようにしている。
理装置6において行なう聴取者の頭部の位置の検出処理
を説明するための図である。図13に示すように、本来
聴取者の頭部がある方向にその放音面が向けられた左右
のスピーカSL、SRから、異なる周波数の超音波を送
信し、この送信した超音波の聴取者の頭部からの反射波
を受信素子SS1〜SS6により受信するようにする。
Lのスーパーツイータからは、周波数が40kHzの超
音波を送信し、右スピーカSRのスーパーツイータから
は、周波数が50kHzの超音波を送信するようにして
いる。このようにすることによって、位置検出の精度を
より向上させるようにしている。
スト部St3に設けられた受信素子SS1〜SS6のい
ずれもが、左右のスピーカSL、SRのスーパーツイー
タから送信された超音波の反射波を受信できない場合に
は、聴取者の頭部の位置は、ヘッドレスト部St3から
所定の距離以上離れた位置にあると検出することができ
る。
SLのスーパーツイータから送信した超音波の聴取者の
頭部からの反射波、すなわち、40kHzの超音波が受
信素子SS3により受信され、かつ、右スピーカSRの
スーパーツイータから送信した超音波の聴取者の頭部か
らの反射波、すなわち、50kHzの超音波が受信素子
SS1により受信された場合には、聴取者の頭部の位置
は、ヘッドレスト部St3の左スピーカSL側によった
位置にあると検出することができる。
逆に、左スピーカSLのスーパーツイータから送信した
超音波の聴取者の頭部からの反射波、すなわち、40k
Hzの超音波が受信素子SS6により受信され、かつ、
右スピーカSRのスーパーツイータから送信した超音波
の聴取者の頭部からの反射波、すなわち、50kHzの
超音波が受信素子SS4が受信した場合には、聴取者の
頭部の位置は、ヘッドレスト部St3の右スピーカSL
側によった位置にあると検出することができる。
カSLのスーパーツイータから送信した超音波の聴取者
の頭部からの反射波、すなわち、40kHzの超音波が
受信素子SS3により受信され、かつ、右スピーカSR
のスーパーツイータから送信した超音波の聴取者の頭部
からの反射波、すなわち、50kHzの超音波が受信素
子SS4が受信した場合には、聴取者の頭部の位置は、
ヘッドレスト部St3の左右のスピーカSL、SRのち
ょうど中間の位置にあると検出することができる。
スーパーツイータから送信される、周波数の異なる超音
波をヘッドレスト部St3にアレイ状に設けられた6つ
の受信素子の内のどの受信素子が受信したかに応じて、
ヘッドレスト部St3に対する聴取者の頭部のオフセッ
ト(ずれ分)を検出することができる。
タから送信される超音波について、その送信から受信素
子により受信されるまでの時間を計測しておくことによ
り、当該時間と超音波の速度とに応じて、ヘッドレスト
部St3から聴取者の頭部までの距離を検出することが
できる。これらヘッドレスト部St3に対する聴取者の
頭部のオフセット、および、距離に基づいて、ヘッドレ
スト部St3に対する聴取者の頭部の位置をより正確に
検出することができる。
説明したように、ヘッドレスト部St3にアレイ状に設
けられた各受信素子からの検出出力に基づいて聴取者の
頭部の正確な位置を検出する。すなわち、検出部80A
は、上述したように、どの受信素子によって、左右それ
ぞれのスピーカのスーパーツイータから送信された超音
波を受信したか、さらに、左右それぞれのスピーカのス
ーパーツイータから送信された超音波の送信から受信ま
での時間を考慮して、聴取者の頭部の位置を検出する。
施の形態の音響処理装置1のCPU40の場合と同様
に、検出部80Aからのヘッドレスト部St3に対する
現在の聴取者の頭部の位置に対応する係数データを記録
媒体30から読み出し、この読み出した係数データをト
ランスオーラルシステムフィルタ部20の目的とするフ
ィルタ21、22、23、24に供給する。
20においては、ヘッドレスト部St3に対する現在の
聴取者の頭部の位置に応じて、音像定位処理後の音声信
号に対する補正処理が行なわれ、補正後の音声信号が左
右のスピーカSL、SRに供給され、ヘッドレスト部S
t3に対して聴取者の頭部の位置が変わってしまって
も、左右のスピーカSL、SRから放音される音声の音
像を仮想スピーカ位置に定位させることができる。
スト部St3に対して動いても、聴取者の実際の頭部の
位置を測定して、その位置に応じて再生音場における伝
達関数の影響を除去するようにトランスオーラルシステ
ムフィルタ部20において、補正処理を行なうことがで
きる。したがって、ヘッドレスト部St3の左右のスピ
ーカSL、SRから放音される音声の音像を聴取者の頭
部の位置にかかわりなく仮想スピーカ位置に定位させる
ことができる。
数データは、前述した第3の実施の形態の場合と同様
に、この第4の実施の形態の音響処理装置6が構成され
たヘッドレスト部St3に応じたものであるので、この
ヘッドレスト部St3を、これが着脱可能ないずれの椅
子(座席)に装着されて用いられた場合であっても、ヘ
ッドレスト部St3に設けられた左右のスピーカSL、
SRから放音される音声の音像を聴取者に対して所定の
位置に定位させることができる。
置6の場合にも、記憶媒体30に予め用意しておくデー
タは、係数データに限るものではなく、第3の実施の形
態の場合と同様に、関数データやパラメータデータな
ど、トランスオーラルシステムフィルタ部の各フィルタ
の構成に応じて、適切なものを用いるようにすることが
できる。
述した第3の実施の形態の場合と同様に、トランスオー
ラルシステムフィルタ部20に代えて簡易型トランスオ
ーラルシステムフィルタ部50を用いることにより、よ
い構成を簡単にした音響処理装置5を構成することもで
きる。この場合には、記憶部30に予め容易しておくデ
ータを図12に示した第4の実施の形態の音響処理装置
4の約半分にすることができる。
タ10に変えて、図7に示した5チャンネルの音像定位
処理フィルタ部50などの多チャンネルの音像定位処理
フィルタを用いるようにすることもできる。
した音響処理装置6の場合にも、左右のスピーカSL、
SRと記録媒体30とをヘッドレスト部St3に設け、
その他の部分を背もたれ部St2や、音響再生装置側、
あるいは、スピーカSL、SRと音響再生装置との間に
設けるようにしてもよい。
た安価なヘッドレスト部St3を構成することができ、
形状、材質、スピーカ設置位置などが異なる様々なヘッ
ドレスト部を提供し、使用者は自分の好みに合ったもの
を購入して利用することができる。
音響処理装置4、5、6の場合には、聴取者の頭部の位
置の検出に超音波を用いている。超音波は人間の耳では
音として聴取することはできないので、聴取者に頭部の
検出処理を行なっていることを気付かれることがない。
(測定精度)にかかわるほどの超音波成分は含まれてい
ないため、聴取目的の再生音声(音楽信号)との干渉が
問題になることはない。すなわち、音楽の再生中におい
て、再生音声を劣化させることなく、かつ、聴取者に気
付かれることなく、スピーカに対する聴取者の位置を測
定し、検出することが可能である。
理装置6においては、6つの超音波受信素子をヘッドレ
スト部St3、あるいは、その近傍に設けるようにした
が、これに限るものではなく、さらに多くの超音波受信
素子を用いるようにしてももちろんよいし、複数の受信
素子を複数列設けるようにしてもよい。また、受信素子
間の間隔や左右のスピーカSL、SRの放音面の向きな
どを適宜調整するようにすることもできる。
ッドレスト部St3やその近傍のほか、聴取者の頭部か
らの反射の受信が可能な任意の場所に設けるようにして
もよい。
の実施の形態においては、スピーカが設けられたヘッド
レスト部に対する聴取者の頭部の位置を超音波を送信
し、その反射波を受信することにより検出するようにし
た。しかし、聴取者の頭部の位置検出は、超音波を用い
るものに限るものではない。
能なテレビ電話が家庭において用いられるようになって
きている。そこで、例えば、図14に示すように、テレ
ビセット(TVセット)200と、左右2チャンネルの
スピーカSR、SLが設けられたヘッドレスト部St3
を有する音響処理装置が搭載された椅子とにより、いわ
ゆるホームシアターシステムを構築するような場合に
は、通常はテレビ電話用として用いられるCCDカメラ
210を、ヘッドレスト部St3に対する聴取者の頭部
の位置検出に用いることができる。
どの音声を聴取するようにすることも多い。そこで、図
15に示すように、自動車内の座席に左右2チャンネル
のスピーカ(SL1、SR1またはSL2、SR2)を
搭載したヘッドレスト部を設けることにより音響処理装
置を構成することが考えられる。このような場合に、自
動車内に例えばテレビ電話用のCCDカメラ310を搭
載することにより、当該テレビ電話用のCCDカメラ3
10をヘッドレスト部に対する聴取者の頭部の位置検出
に用いることが可能となる。
おいては、死角を排除するなどのために、自動車の外側
にCCDカメラを設け、このCCDカメラを通じて撮像
するようにした画像を車内のディスプレイに表示して観
視できるようにしたものも提供されており、自動車内撮
像用のCCDカメラを自動車に搭載することも可能であ
る。
装置7は、スピーカが設けられたヘッドレスト部に対す
る聴取者の頭部の位置を家庭内や自動車内に設けられる
CCDカメラ(CCD装置)を用い、聴取者の頭部がス
ピーカに対してどれ位オフセットして座っているかをリ
アルタイムに把握し、その位置に適した伝達関数をシス
テムに使用することで、より自由な姿勢で仮想スピーカ
定位効果を楽しむことができるようにしたものである。
置7もまた、前述した第1の実施の形態の音響処理装置
1の場合と同様に、左右2チャンネルの音声信号を処理
することができるものであり、ヘッドレスト部St3に
設けられた左右2チャンネルのスピーカから放音される
音声の音像を聴取者の前方方向に定位させることができ
るものである。すなわち、音響処理装置7は、ヘッドレ
スト部St3に設けられた左右2チャンネルのスピーカ
から放音される音声を仮想スピーカVSL、VSRから
放音されたように音像を定位させることができるもので
ある。
理装置7を説明するためのブロック図である。この図1
6に示す音響処理装置7は、図14、図15を用いて説
明したように、家庭の室内や自動車内に設けられるよう
にされるものである。そして、この図16に示す音響処
理装置5は、CCDカメラ210と、このCCDカメラ
210によって撮像された画像を解析し、ヘッドレスト
部St3に対する聴取者の頭部の位置を検出するように
する画像解析部90を除けば、図1に示した第1の実施
の形態の音響処理装置1と同様に構成されたものであ
る。
形態の音響処理装置7において、図1に示した第1の実
施の形態の音響処理装置1と同様に構成される部分に
は、同じ参照符号を付し、その部分の説明については省
略する。
装置7において、CCDカメラ210は、聴取者方向に
向けられてセットされ、常に聴取者方向の画像を撮像す
ることができるようにされている。そして、CCDカメ
ラ210は、例えば、CPU40からの制御により、音
響処理装置7が動作している間、常時、あるいは、所定
のタイミング毎に聴取者方向の画像を撮像し、撮像した
画像を画像解析部90に供給する。
らの画像データの解析処理を行ない、ヘッドレスト部S
t3に対する聴取者の頭部の位置を検出し、これをCP
U40に通知する。具体的には、聴取者が座る椅子や座
席のヘッドレスト部分などの所定の位置に目印をつけて
おくことにより、ヘッドレスト部St3のスピーカS
L、SRの位置を画像処理的に確認できるようにしてお
く。
でも必ず少しではあるが動いているので、これを利用
し、静止画像の時間軸差分を取ることにより、聴取者の
エッジ部分が抽出できる。この聴取者のエッジ部分とス
ピーカの位置とにより、聴取者の頭部とヘッドレスト部
St3のスピーカSL、SRとの位置関係がわかる。
結果(聴取者の頭部の位置)に基づいて、記録媒体30
に記憶されている係数データを読み出し、これをトラン
スオーラルシステムフィルタ部20の対応するフィルタ
に供給する。
ィルタ部20においては、音像定位処理された音声信号
に対して、聴取者の頭部の位置に応じた補正が施され、
ヘッドレスト部St3に対する聴取者の頭部の位置が変
わった場合であっても、ヘッドレスト部St3の左右の
スピーカSL、SRから放音された音声の音像を仮想ス
ピーカVSL、VSRから放音されているように定位さ
せることができる。
た画像を解析する場合には、ヘッドレスト部St3の頭
部接触面に対して直交する方向である縦方向に頭部が移
動した場合と、ヘッドレスト部St3の頭部接触面に対
して並行な方向である横方向に頭部が移動した場合とで
は、後者の横方向の移動の方が容易に検知可能である。
3に設けられ聴取者の耳の近傍に位置することになるた
め、聴取者の頭部が同じだけ移動するとしても、ヘッド
レスト部St3の頭部接触面に対して直交する方向であ
る縦方向に頭部が移動した場合と、ヘッドレスト部St
3の頭部接触面に対して並行な方向である横方向に頭部
が移動した場合とでは、横方向に移動した場合の方がス
ピーカか聴取者の耳までの伝達関数の変化がきい。
理装置7においては、CDDカメラ210により撮像し
た画像を解析することにより、聴取者の頭部の横方向の
位置(オフセット)をセンシングし、これに応じて、ト
ランスオーラルシステムフィル部20の各フィルタに対
して適切なフィルタ係数を用いるようにすることで、ヘ
ッドレスト部St3の左右のスピーカSL、SRから放
音される音声の音像を正確に所定の位置に定位させるよ
うにしている。
置7においても、トランスオーラルシステムフィルタ部
20に変えて、図11に示した音響処理装置5の場合と
どうように、簡易型トランスオーラルシステム部50を
用いるようにすることもできる。また、2チャンネルの
音像定位処理フィルタ部10に変えて、多チャンネル、
例えば、5チャンネルの音像定位処理フィルタ60を用
いるようにすることもできる。
処理装置7の場合にも、前述した第3、第4の実施の形
態の音響処理装置の場合と同様に、ヘッドレスト部St
3に対する聴取者の頭部の位置を、常に、あるいは、随
時に測定し、その測定した位置に応じた伝達関数に応じ
た補正処理(トランスオーラル処理)することで、従来
のような聴取者の頭部の測定位置と聴取位置の不正合に
よる仮想スピーカ定位効果の不足の状態を避け、聴取者
の頭部の位置に左右されることなく、音像の前方定位や
音像の全周囲定位などの効果を実現することができる。
び、第4の実施の形態において、ヘッドレスト部に設け
られるスピーカの放音面は、ヘッドレスト部の頭部が接
触する面に平行となるようにした場合を示したが、ヘッ
ドレスト部に設けるスピーカの放音面を聴取者側に傾け
るなど、適宜の修正を行なうようにすることも可能であ
る。
ドレスト部に左スピーカSL、右スピーカSRの2つの
スピーカを設けるようにした場合の例を示したが、スピ
ーカは、必ず2つである必要はなく、1つであってもよ
いし、また、3つ以上の複数であってもよい。また、前
述もしたように、ツイターなどを備えたいわゆるHiF
i志向のスピーカデバイスを用いることができることは
いうまでもない。
した音響処理装置7の場合にも、左右のスピーカSL、
SRと記録媒体30とをヘッドレスト部St3に設け、
その他の部分を背もたれ部St2や、音響再生装置側、
あるいは、スピーカSL、SRと音響再生装置との間に
設けるようにしてもよい。
た安価なヘッドレスト部St3を構成することができ、
形状、材質、スピーカ設置位置などが異なる様々なヘッ
ドレスト部を提供し、使用者は自分の好みに合ったもの
を購入して利用することができる。
ッドレスト部の購入に際し、そのヘッドレスト部を使用
する使用者の耳元までの伝達関数を測定し、そのヘッド
レストを用いるその使用者に固有の伝達関数に応じた係
数データ、関数データ、パラメータデータを記録媒体に
記憶するようにしてもよい。
を用いる使用者個人に対してより適合した補正処理を音
声信号に対して行なうことができるので、各使用者毎に
好適な音響処理装置を構成することができる。
ーカが設けられえるヘッドレスト部の形状、材質、スピ
ーカ設置位置、スピーカの性能や特性などに応じて再生
音場における伝達関数が異なるものとして説明した。こ
の場合、スピーカの性能としては、スピーカの指向特性
などを含むものであり、スピーカの特性としては、周波
数特性などを含むものである。すなわち、伝達関数は、
スピーカの指向特性や周波数特性によっても変わるが、
これらについても対応が可能である。
モリや各種のディスクに格納される係数データ、関数デ
ータ、パラメータデータなどの格納方法、データフォー
マットなどは、様々なものを用いることができる。ま
た、前述もしたように、記録媒体に格納しておくデータ
としては、再生用スピーカから聴取者の量耳までの伝達
関数でもよいし、実際にトランスオーラル演算を行なっ
ておき、実際の音声に畳み込む直前の形のデータを記録
媒体に記録するようにしてもよい。
でなく、複数の伝達関数情報を格納しておくようにする
こともできる。すなわち、聴取者自身の顔や耳の大き
さ、位置、形状、眼鏡の有無などに応じた伝達関数情報
を記録媒体に記録するようにし、これらの情報を聴取者
自身が選択することにより、若しくはセンサが自動的に
検知して、補正処理を行なうことによって、より仮想ス
ピーカの音像定位の効果を強くすることができる。
を記録しておくようにしてももちろんよい。この場合、
スピーカが設けられるヘッドレスト部の形状やこれに伴
うスピーカの設置位置に応じて、音像定位の効果が強く
なる位置を選んでヘッドレスト部作成時に設定できるメ
リットがあり、聴取者に対し、十分な音像定位効果を提
供することができる。
響処理装置を説明するためのブロック図には、いわゆる
パワーアンプは省略した。これは説明を簡単にするため
である。パワーアンプは、ヘッドレスト部側、椅子側、
あるいは、再生装置側などの適宜の位置に設けることが
できる。
る係数データなどだけでなく、例えば、楽曲データやそ
の他のデータを記憶しておき、これを用いるようにする
こともできる。
体に格納されている係数データや関数データなどは、例
えば、パーソナルコンピュータを介して比較的に簡単に
更新するようにすることもできる。この場合、ヘッドレ
スト部は、持ち運びが容易にできるで、パーソナルコン
ピュータに接続して行なうバージョンアップなどの処理
を簡単に行なうようにすることができる。
いう新たな商品を提供することができ、新しいビジネス
マーケットを創造することができる。
響処理装置によれば、スピーカを例えばヘッドレスト部
に設けた場合には、複数の異なる椅子に対して着脱可能
なヘッドレスト部を含む音響処理装置であって、当該ヘ
ッドレスト部をどの椅子に装着して使用した場合にも、
仮想スピーカ定位の効果が不足してしまうなどの不都合
を生じさることのない音響処理装置を実現することがで
きる。
ッドレスト部を変更する場合、ヘッドレストの形状、大
きさなどの情報を、音像定位された音声信号の補正処理
を行なう補正処理部に対して手動で設定するなどの面倒
な手間が不要で、ヘッドレスト部を椅子部に接続する作
業だけで、そのヘッドレスト部に固有の伝達関数に応じ
たデータを音響処理装置に組み込むことができる。
スピーカの設置位置などの異なる種々のヘッドレスト部
を安価に製造することができ、使用者は、自分の好みに
合い、自分にとって、音像定位効果の最も有効なヘッド
レスト部を選ぶことができるなど、ヘッドレスト部の選
択の幅を持たせることができる。
置を検出し、その実際の聴取位置に応じて、再生音場に
おける伝達関数の影響を除去するために音声信号に対し
て行なう補正処理を適切に行なうことができる。聴取者
は、自己の頭部の位置が制限されることなく、楽な状態
で、リラックスして音像定位処理されて放音される音声
を聴取することができる。
態を説明するためのブロック図である。
椅子の外観について説明するための図である。
において行なわれる音像定位処理の原理について説明す
るための図である。
て、形状の異なるヘッドレスト部の例を説明するための
図である。
するための図である。
ための図である。
態を説明するためのブロック図である。
において行なわれる音像定位処理の原理について説明す
るための図である。
態を説明するためのブロック図である。
置において行なわれる聴取者の頭部の位置の検出処理を
説明するための図である。
置の変形例を説明するためのブロック図である。
形態を説明するためのブロック図である。
装置において行なわれる聴取者の頭部の位置の検出処理
を説明するための図である。
装置の利用態様の例を説明するための図である。
装置の利用態様の他の例を説明するための図である。
装置を説明するためのブロック図である。
タ、15、16…加算部、20…トランスオーラルシス
テムフィルタ部、21〜24…フィルタ、25、26…
加算部、SL…左スピーカ、SR…右スピーカ、VSL
…仮想左スピーカ、VSR…仮想右スピーカ、30…記
録媒体、40…CPU、50…簡易型トランスオーラル
システムフィルタ部、51、52…フィルタ、60…音
像定位処理フィルタ部、61〜70…フィルタ、71、
72…加算部、80…頭部位置検出部、SS1〜SS6
…超音波受信素子、90…画像解析部、210、310
…CCDカメラ
Claims (7)
- 【請求項1】スピーカデバイスと、 前記スピーカデバイスに供給するようにする音声信号に
対して、前記音声信号による音声の音像を所定の位置に
定位させるようにする処理を行なう音像定位処理部と、 前記スピーカデバイスに対する聴取者の頭部の位置に応
じた処理用情報に基づいて、前記音像定位処理部からの
音声信号に対して補正処理を行なうようにする補正処理
部と、 前記補正処理部で用いられる前記処理用情報を記憶保持
する記憶部と、 前記記憶部に記憶保持されている前記処理用情報を前記
補正処理部に供給し、前記補正処理部を制御するように
する制御部とを備えることを特徴とする音響処理装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の音響処理装置であって、 前記記憶部には、前記スピーカデバイスに対する聴取者
の頭部の取り得る位置毎に、前記補正処理部に供給する
前記処理用情報が記憶するようにされており、 前記スピーカデバイスに対する聴取者の頭部の位置を検
出する頭部位置検出部を備え、 前記制御部は、前記頭部位置検出部からの検出結果に応
じて決まる前記記憶部の前記処理用情報を前記補正処理
部に供給して、前記補正処理部を制御するようにするこ
とを特徴とする音響処理装置。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の音響処理
装置であって、 少なくとも、前記スピーカデバイスと、前記記憶部と
は、複数の椅子の背もたれ部に対して着脱可能とされた
ヘッドレストに設けられることを特徴とする音響処理装
置。 - 【請求項4】請求項2に記載の音響処理装置であって、 前記頭部位置検出部は、 超音波を送信する超音波送信手段と、 前記超音波送信手段から送信され、聴取者の頭部により
反射される反射超音波を受信する超音波受信手段と、 前記超音波受信手段による反射超音波の受信の有無、お
よび、前記超音波受信手段により反射超音波を受信した
場合には超音波の速度と超音波を送信してから反射超音
波として受信するまでの時間とに基づいて聴取者の頭部
の前記スピーカに対する位置を特定する頭部位置特定手
段とからなることを特徴とする音響処理装置。 - 【請求項5】請求項4に記載の音響処理装置であって、 前記超音波送信手段と、前記超音波受信手段とは、前記
スピーカデバイスの高音域スピーカであることを特徴と
する音響処理装置。 - 【請求項6】請求項4に記載の音響処理装置であって、 前記超音波送信手段は、左右2チャンネルの前記スピー
カデバイスの高音域スピーカであり、 前記超音波受信手段は、所定の位置に並べられた複数個
の超音波感知素子からなるものであり、 左右2チャンネルのそれぞれの前記高音域スピーカから
は、異なる周波数の超音波を送信することを特徴とする
音響処理装置。 - 【請求項7】請求項2に記載の音響処理装置であって、 前記頭部位置検出部は、 前記スピーカデバイスを通じて音声を聴取するようにし
ている聴取者の頭部を含む画像を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段により撮像された画像を解析し、前記聴取
者の頭部の前記スピーカデバイスに対する位置を検出す
る画像解析手段とからなることを特徴とする音響処理装
置。
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