JP2003115483A - 基板の湾曲を低減させる薄膜積層素子の製造方法 - Google Patents

基板の湾曲を低減させる薄膜積層素子の製造方法

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JP2003115483A
JP2003115483A JP2001310083A JP2001310083A JP2003115483A JP 2003115483 A JP2003115483 A JP 2003115483A JP 2001310083 A JP2001310083 A JP 2001310083A JP 2001310083 A JP2001310083 A JP 2001310083A JP 2003115483 A JP2003115483 A JP 2003115483A
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substrate
stress
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thin film
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JP2001310083A
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Masakazu Hirata
雅一 平田
Tokuo Chiba
徳男 千葉
Kazuyoshi Furuta
一吉 古田
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜積層素子の製造時において基板の湾曲を
低減させることを課題とする。 【解決手段】 基板1上に成膜された第一の膜2による基
板の湾曲を、第二の膜3の成膜により低減した。前記第
二の膜3は前記第一の膜2と同方向の応力を発生し、前記
第一の膜2が成膜された基板面の反対側に成膜される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基板の湾曲を低
減させる薄膜積層素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に膜を堆積させた際、その膜応力
が薄膜積層素子の製造に大きな問題となる。従来、この
問題に対して、堆積させた膜自体の応力を軽減させる手
法がとられてきた。
【0003】例えば、スパッタリングによる金属膜の成
膜ではカソード電流、アルゴン(Ar)圧力を適切に設
定することにより、膜応力の小さい膜を成膜する事がで
きる。たとえば、チタン膜の場合、Ar圧力0.3Pa
前後において膜応力が0に近い成膜が可能である。(権
田俊一監修「薄膜作製応用ハンドブック」エヌ・ティー
・エス)また、テトラエトキシシラン(TEOS)ガス
を用いたプラズマCVD法により成膜した二酸化珪素膜
を毎分10℃ずつ徐々に加熱し、500℃で20分間保
持後、−5℃/分で冷却することで、内部応力を緩和さ
せることが可能である。この理由としては、成膜時に形
成される欠陥のアニール効果や、熱残留応力の除去など
が考えられる。(T.Oguchi, M.Hayase and T.Hatsuzaw
a, 曲形状をもつAu−SiO2バイモルフ微細はりの作
製)以上の手法によっても、成膜方法や成膜材料によっ
ては、堆積させた膜自体の応力を軽減させるには限界が
あり、残留応力の存在をやむを得ないものとして製造を
進めていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基板の湾曲が
大きくなり基板自体の材料強度を超えると、基板が破損
する。材料強度を超えなくても基板が割れやすい状態に
あるため、衝撃を与えないように取り扱う必要がある。
【0005】一般に薄膜積層素子の製造工程で用いられ
る、フォトファブリケーション工程では、露光する前に
基板とマスクの相対位置を調整する必要がある。この調
整はアライナやステッパを用いて、基板外周部に設けた
アライメントマークと、マスク側の対応する箇所に設け
たアライメントマークをあわせることによって行う。こ
こで基板の湾曲がある場合、基板とマスクが接触しない
ためには、湾曲がない場合に比べて基板とマスクの間隔
を大きくとる必要がある。通常湾曲のない場合、基板と
マスクの間隔は5〜30mm程度であるが、湾曲が大きい
場合はこれを50mm以上とすることがある。その結果基
板側とマスク側のアライメントマークに同時に焦点を合
わせることができず、位置合わせ精度が低下し、製品の
寸法精度が低下する。
【0006】また、露光時において、基板の湾曲がある
ために基板とマスクの間隔を基板全面にわたって均一に
することができず、基板の場所によっては基板とマスク
の間隔が設定した値より大きくなる場所が生じる。そこ
では光の回折現象の影響が大きくなるため、露光精度が
低下し、結果として製品の寸法精度が低下する。
【0007】基板に湾曲が生じるような応力の大きい膜
をパターニングすると、パターンのエッジ部分で応力集
中が生じ、膜の剥離や損傷を生じさせることがある。
【0008】さらに、基板に湾曲があると、製造過程で
アライナ、レジストコータ、成膜装置等に付随する自動
搬送装置が使用できないことがあり、この場合、作業効
率が著しく低下する。これを使用できない理由の第一
は、湾曲があるために基板と自動搬送装置の周辺部が干
渉することがあげられる。第二の理由としては、自動搬
送装置の基板把持機構が、変形している基板に対して正
確に位置決めできない、もしくはバキューム式の把持機
構の場合は把持機構と変形した基板の間でリークが発生
する、などの理由から基板を把持できないことがあげら
れる。
【0009】また成膜時、湾曲した基板に別の膜を成膜
する場合、成膜材料源と基板の距離が均一でない、もし
くは成膜材料の基板への入射角が均一とならない等の理
由から、湾曲がない場合とは異なった膜厚分布や膜質で
成膜される。
【0010】光学顕微鏡、電子顕微鏡もしくは原子間力
顕微鏡を用いて、製造過程中もしくは製造完了後に視覚
的に検査する場合、基板の湾曲があると、検査する基板
の位置によって、その度ごとに顕微鏡の焦点を合わせ直
す必要があり、電子顕微鏡を用いる場合、さらに非点収
差も調節する必要があり、検査の作業効率が低下する。
また、原子間力顕微鏡を用いる場合、基板の湾曲のため
に高さ方向の測定レンジを広くとる必要があり、この場
合基板が湾曲していない場合に比べて高さ方向の分解能
が低下する。
【0011】この発明は、大きな膜応力を伴う薄膜積層
素子の従来の製造方法を改良して、上述のような問題点
を取り除くことを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記薄膜積層素子製造時
の課題を解決するため、本発明は、基板上に成膜した応
力の大きい第一の膜の膜応力によって生じる基板の湾曲
を、第一の膜と同方向の応力を発生する第二の膜を第一
の膜が成膜された反対の基板面上に成膜して、低減させ
るものである。
【0013】また、本発明は、基板上に成膜した応力の
大きい第一の膜の膜応力によって生じる基板の湾曲を、
第1の膜と逆方向の応力を発生する第二の膜を第一の膜
上に成膜して、低減させるものである。
【0014】また、第一の膜のパターニングが完了する
と、この膜が発生する応力が小さくなり、第二の膜の膜
応力が卓越することを防ぐために、第二の膜の膜厚を減
少させる工程を導入する。
【0015】また、上記応力低減用膜の膜厚を減少させ
る手法の代わりに、第一の膜のパターニングと同一な形
状もしくは近似的に同様な形状に第二の膜をパターニン
グすることができる。
【0016】上記手法の際、先に第一の膜のパターニン
グを完了すると第二の膜の膜応力が大きく卓越し基板が
破損することがある。この場合、第二の膜のパターニン
グも第一の膜のパターニングも同時にエッチングを行
う。
【0017】また、第一の膜のパターニング完了後、第
二の膜の膜応力が卓越することを防ぐため、第一の膜よ
りもアニールによって除荷されやすい材料を第二の膜と
して用い、第一の膜のパターニング工程に続いて、基板
をアニールする手法がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施例を図面
に基づいて説明する。
【0019】図1は本発明の実施の形態1を示す薄膜積
層素子の製造方法を表した断面図である。
【0020】(a)は基板1上に圧縮応力を有する第一
の膜2を成膜した工程後の状態を示しており、第1の膜
2の応力により基板1は凸状に変形している。一般に成
膜した膜に内部応力がある場合、基板に変形を生じさせ
る。膜の内部応力は式(1)で表される。 s=Eh2/(1-n)6Rt (1) ここで、σは平均膜応力、Eはヤング率、hは基板厚み、
nはポワソン比、Rは基板の曲率半径、tは膜厚である。
【0021】(b)は基板1の第一の膜2を成膜した面
とは反対の面に第1の膜2と同一の圧縮応力を有する第
二の膜3を第一の膜2の膜厚と同一膜厚に成膜した工程
後の状態を示しており、第一の膜2と第二の膜3の圧縮
力は等しいため基板は平面となっている。この工程にお
いて、第一の膜2と第二の膜3の圧縮力が等しいことが
主要な条件である。第二の膜3の膜厚はその応力が第一
の膜2の応力と異なる場合、式(1)から容易に推測さ
れる通り、第二の膜3の膜厚を選択することによって圧
縮力を調節する。(c)は第一の膜2をパターニングし
た工程後の状態を示しており、パターニングによって第
一の膜2の圧縮力が減少し、第二の膜3の圧縮力によっ
て基板1が凹状に変形している。(d)は第2の膜3の
膜厚を減少させる工程後の状態を示しており、第二の膜
3の圧縮力が減少して再び第一の膜2の圧縮力と等しく
なり、基板は平面となっている。
【0022】(a)、(b)で示した、第一の膜2およ
び第二の膜3の材料としては、二酸化珪素、窒化珪素な
どの誘電体材料や、各種金属などが用いられる。また、
第一の膜2および第二の膜3の成膜方法は、ガスや液体
を原料とするCVD法、スパッタ法、真空蒸着法などが
用いられる。
【0023】(c)で示したパターニングはフォトファ
ブリケーション工程を用いて行う。第一の膜2の表面に
フォトレジストを塗布し、パターン形状を決定するマス
クパターンを装着したアライナやステッパを用いてフォ
トレジストを感光させ、現像液を用いて現像する。現像
後、パターン形状に対応するようにフォトレジストが部
分的に除去されている。この後第一の膜2のエッチング
を行うが、フォトレジストが残存している部分はエッチ
ングされない。ここでのエッチングは、第一の膜2のみ
がエッチングされ、基板や第二の膜3が侵されない必要
がある。たとえば、第一の膜2にアルミニウム、第二の
膜3にチタンを用いた場合、アルミニウムのエッチング
にはリン酸を主成分としたエッチャントを用いることが
できる。このエッチャントはチタンを侵さない。また、
第一の膜2に二酸化珪素を用いた場合、二酸化珪素のエ
ッチング方法としては、エッチャントにフッ化水素酸水
溶液もしくはフッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合
液を用いたウエットエッチングが用いられる。フッ化水
素酸もしくはフッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合
液はアルミニウムやチタンなどの多くの金属を侵すの
で、これらの金属を第二の膜3に用いた場合は、第二の
膜3の表面にレジストを塗布し保護する必要がある。二
酸化珪素のエッチングに反応性イオンエッチング(RI
E)を用いる方法もある。
【0024】(d)で示すように、第二の膜3の膜厚を
減少させるには、第一の膜2を侵さないように、第二の
膜3が適切な膜厚になるまで第二の膜3の全面をエッチ
ングする。第一の膜2にアルミニウム、第二の膜3にチタ
ンを用いた場合、フッ化水素酸水溶液もしくはフッ化水
素酸とフッ化アンモニウムの混合液をエッチャントとし
て用いることができる。このエッチャントはアルミニウ
ムを侵すので、アルミニウム表面にレジストを塗布し保
護する必要がある。また、第一の膜2が二酸化珪素で第
二の膜3がアルミニウムの場合、リン酸を主成分とした
エッチャントを用いることができる。第二の膜3が二酸
化珪素や多結晶珪素やアルミニウムなどの場合は、エッ
チングにRIEを用いることができる。このとき、第一の
膜2にどのような種類の材料を用いても侵されることが
ない。また、第一の膜2が二酸化珪素で第二の膜3がチ
タンの場合、フッ化水素酸水溶液もしくはフッ化水素酸
とフッ化アンモニウムの混合液をエッチャントとして用
いると、第一の膜2を侵す。この場合、第一の膜2の表
面にレジストを塗布し保護する必要がある。
【0025】上記のような薄膜積層素子の製造方法によ
れば、基板上に第一の膜を成膜することによって生じた
基板の湾曲を、第一の膜の反対面の基板上に第二の膜を
成膜することによって低減させる効果がある。第一の膜
をパターニングすると、第二の膜の応力のために再び基
板が湾曲するが、第二の膜の膜厚を減少することによっ
て、この湾曲も低減することができる。これにより、基
板の破損を防止し、フォトファブリケーション工程の精
度の向上、検査工程の精度向上が得られるという効果が
ある。
【0026】上記図1に関する説明では膜応力が圧縮応
力である場合について説明を行った。第一の膜2が引張
応力を発生する場合、第二の膜3においても引張応力を
発生させることにより、図1に示した実施の形態とは基
板の変形方向は逆となるが、本実施の形態と同様の作用
及び効果が得られる。
【0027】図2は本発明の実施の形態2を示す薄膜積
層素子の製造方法を表した断面図である。
【0028】図2(a)は、前記図1(c)と同一な状
態である。圧縮応力を発生する第一の膜2が基板上に成
膜され、第一の膜2とは反対の面には圧縮応力を発生す
る第二の膜3が成膜されている。第一の膜2と第二の膜
3が等しい応力を発生することが必要である。ここで、
第一の膜2はパターニングされ、パターニングによって
第一の膜2の膜応力が減少し、第二の膜3の膜応力によ
り(a)のように凹状に湾曲する。(b)は第二の膜3
も第一の膜2と同一な形状、もしくは近似的に同様な形
状にパターニングさせた後の状態を示している。第二の
膜3の圧縮力が減少して再び第一の膜2の圧縮力と等し
くなり、基板は平面となっている。
【0029】実施の形態1と同様に第一の膜2のパター
ニングを行った後、第二の膜3のパターニングもフォト
ファブリケーション工程を用いて行う。パターニングの
際のエッチングは、第二の膜3のみがエッチングされ、
基板や第一の膜2が侵されない必要がある。
【0030】また、第一の膜2表面のレジスト現像と、
第二の膜3表面のレジスト現像までを行って、第一の膜
2と第二の膜3のエッチングを同時に行うこともでき
る。第一の膜2と第二の膜3に同一の材料を用いれば、同
時にエッチングできる。また、第一の膜2に二酸化珪素
を用い、第二の膜3にアルミニウムやチタンなどの金属
を用いた場合、第一第二の膜の両方をエッチングできる
エッチャントとして、フッ化水素酸水溶液もしくはフッ
化水素酸とフッ化アンモニウムの混合液を用いることが
できる。
【0031】第二の膜3のパターニングによっても基板
の湾曲が解消されない場合、もしくは次工程で生じる基
板の湾曲に備える場合、図2(c)のようにパターニン
グされた第二の膜3の膜厚を減少させることで対処でき
る。第二の膜3のパターニングが完了し、フォトレジス
トを除去した後、エッチングによって第二の膜3の膜厚
を減少させることができる。ここでのエッチングでは、
エッチャントが第一の膜2や基板を侵さないことが必要
である。たとえば、第一の膜2に二酸化珪素を用い、第
二の膜3にアルミニウムを用いた場合、第一第二の膜両
方のパターニングの際に、エッチャントとしてフッ化水
素酸水溶液もしくはフッ化水素酸とフッ化アンモニウム
の混合液を用いることができるが、第二の膜3の膜厚減
少には基板や二酸化珪素を侵さないリン酸を主成分とし
たエッチャントを用いる必要がある。
【0032】また、第一第二の膜のパターニングと第二
の膜の膜厚減少を同時に行うこともできる。第一の膜2
パターニングに用いるマスク材にはフォトレジストを用
い、第二の膜3のパターニングに用いるマスク材には、
パターニングの際に用いるエッチャントによってエッチ
ング可能な材料を用いる。前記第二の膜3のパターニン
グに用いるマスク材は、エッチャント中で第一第二の膜
のパターニングが完了する前に全てエッチングされて無
くなり、第二の膜3の全面がエッチャントに暴露された
状態となって、第二の膜3の膜厚を減少させることがで
きる。たとえば、第一の膜2に二酸化珪素を用い、第二
の膜3にチタンを用いた場合、第一第二の膜の両方をエ
ッチングできるエッチャントとしてフッ化水素酸水溶液
もしくはフッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合液を
用いると、第二の膜3のマスク材としてアルミニウムを
用いることができる。
【0033】本実施の形態における作用及び効果は第二
の膜3をパターニングする点、また第二の膜の膜厚を減
少させる点が異なる以外、図1で説明した本発明の実施
の形態1と変わるところはない。
【0034】図3は本発明の実施の形態3を示す薄膜積
層素子の製造方法を表した断面図である。
【0035】図3(a)は、前記図1(c)と同一な状
態である。圧縮応力を発生する第一の膜2が基板上に成
膜され、第一の膜2とは反対の面には圧縮応力を発生す
る第二の膜3が成膜されている。第一の膜2と第二の膜
3が等しい応力を発生することが必要である。ここで、
第一の膜2はパターニングされ、パターニングによって
第一の膜2の膜応力が減少し、第二の膜3の膜応力によ
り(a)のように凹状に湾曲する。(b)は基板をアニ
ールした後の状態を示している。このとき第二の膜3は
第一の膜2よりも低い温度のアニールによって除荷され
る材料を用いており、第一の膜2がアニールされず、第
二の膜3がアニールされる温度を適切に選んで、アニー
ル工程を実施することで、第二の膜3とパターニングさ
れた第一の膜2の圧縮力が釣り合い、基板は平面とな
る。
【0036】たとえば、第一の膜2にチタンを選択し、
第二の膜3にアルミニウムを選択した場合、チタンがア
ニールによって除荷される温度は500℃から700℃であ
り、アルミニウムのそれは300℃から400℃であるから、
基板全体に対して300℃から400℃でアニールを行えば、
アルミニウムのみが除荷される。
【0037】本実施の形態における作用及び効果は第二
の膜3をアニールによって除荷する点が異なる以外、図
1で説明した本発明の実施の形態1と変わるところはな
い。
【0038】図4は本発明の実施の形態4を示す薄膜積
層素子の製造方法を表した断面図である。
【0039】(a)は基板1上に圧縮応力を有する第一
の膜2を成膜した工程後の状態を示しており、第1の膜
2によって生じる式(1)で示される応力により基板1
は凸状に変形している。
【0040】(b)は基板1の第一の膜2を成膜面上に
引っ張り応力を有する第二の膜3を成膜した工程後の状
態を示している。第二の膜3の引っ張り応力と、第一の
膜2の圧縮応力の絶対値が等しくなるように第二の膜3の
材料と膜厚を設定しており、基板1は平面となってい
る。
【0041】(c)は第一の膜2をパターニングした工
程後の状態を示している。第一の膜2をパターニングす
ると同時に、第二の膜3も第一の膜2と同一形状もしくは
近似的に同一な形状にパターニングしている。この
(c)の状態においても、第一の膜2と第二の膜3の応力
は釣り合っており、基板1は平面となっている。
【0042】第一の膜2と第二の膜3のパターニングには
フォトファブリケーション工程を用いる。第一の膜2の
表面にレジストを塗布し、露光・現像を行い、第二の膜
3のエッチングを行う。ここでのエッチャントは第一の
膜2を侵さないものを用いる方法と、第一の膜2も同時に
エッチングできるものを用いる方法がある。前者の場
合、第二の膜3のエッチングを行った後、第一の膜2のエ
ッチングを行う。この第一の膜2のエッチングには、第
二の膜3を侵さないエッチャントを用いる。エッチング
にRIEを用いることもできる。
【0043】前者の例として、第一の膜2に二酸化珪素
を用い、第二の膜3にニッケル膜を用いた場合、第二の
膜3のエッチングに塩化第二鉄を用い、次に第一の膜2の
エッチングにフッ化水素酸水溶液もしくはフッ化水素酸
とフッ化アンモニウムの混合液を用いることができる。
【0044】後者の例として、第一の膜2に二酸化珪素
を用い、第二の膜3にチタン膜を用いた場合、エッチャ
ントとして、フッ化水素酸水溶液もしくはフッ化水素酸
とフッ化アンモニウムの混合液を用いることができる。
また、四フッ化炭素ガスによるRIEを用いることもでき
る。
【0045】本実施の形態における作用及び効果は第二
の膜3を第一の膜2上に成膜する点が異なる以外、図1で
説明した本発明の実施の形態1と変わるところはない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の実施の形
態1によれば、基板上に第一の膜を成膜することによっ
て生じた基板の湾曲を、第一の膜の反対面の基板上に第
二の膜を成膜することによって低減させる効果がある。
第一の膜をパターニングすると、第二の膜の応力のため
に再び基板が湾曲するが、第二の膜の膜厚を減少するこ
とによって、この湾曲も低減することができる。
【0047】本発明の実施の形態2によれば、前記第1
の膜をパターニングすると、第二の膜の応力のために再
び基板が湾曲するが、第二の膜を第一の膜と同一形状も
しくは近似的に同一な形状にパターニングすることによ
って、基板の湾曲を低減させる効果がある。
【0048】本発明の実施の形態3によれば、前記第1
の膜をパターニングすると、第二の膜の応力のために再
び基板が湾曲するが、第一の膜よりもアニールによって
除荷されやすい材料を第二の膜に用いると、アニールに
よって基板の湾曲を低減させる効果がある。
【0049】本発明の実施の形態4によれば、基板上に
第一の膜を成膜することによって生じた基板の湾曲を、
第一の膜上に第二の膜を成膜することによって低減させ
る効果がある。第一の膜をパターニングする際、第二の
膜も第一の膜と同一形状もしくは近似的に同一な形状に
パターニングすることによって、基板を湾曲させること
なくパターニングを行うことができる。
【0050】この発明は以上説明したように、基板の湾
曲を低減させる効果があるが、これにより、基板の破損
を防止し、フォトファブリケーション工程の精度の向
上、検査工程の精度向上が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す基板の構成を表し
た断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2を示す基板の構成を表し
た断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3を示す基板の構成を表し
た断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4を示す基板の構成を表し
た断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・第一の膜 3・・・第二の膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 一吉 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 4K029 BA03 BA12 BA17 BA46 BB04 BC00 CA01 CA05 GA01 4K030 BA02 BA14 BA18 BA44 BB11 DA09 5F058 BA04 BC02 BC08 BF02 BF12 BH01 BJ10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第一の膜を成膜する工程と、前
    記第一の膜の応力による基板の湾曲を、第二の膜を成膜
    する事で低減させる工程からなる薄膜積層素子の製造方
    法であり、前記第二の膜は前記第一の膜と同方向の応力
    を発生する膜であって、前記第一の膜が成膜された面の
    反対の基板面上に成膜することを特徴とする薄膜積層素
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に第一の膜を成膜する工程と、前
    記第一の膜の応力による基板の湾曲を、第二の膜を成膜
    する事で低減させる工程からなる薄膜積層素子の製造方
    法であり、前記第二の膜は前記第一の膜と逆方向の応力
    を発生する膜であって、前記第一の膜上に成膜すること
    を特徴とする薄膜積層素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の膜をパターニングする工程に
    続き、前記第二の膜の厚みを減少させ、前記第二の膜の
    膜応力が卓越することを防ぐことを特徴とする請求項1
    記載の薄膜積層素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の膜をパターニングする工程に
    続き前記第二の膜を、第一の膜と同一な形状または近似
    的に同様な形状にパターニングすることを特徴とする、
    請求項1記載の薄膜積層素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の膜をパターニングする工程に
    続き前記第二の膜を、第一の膜と同一な形状または近似
    的に同様な形状にパターニングし、かつ第二の膜の膜厚
    を減少させ、前記第二の膜の膜応力が卓越することを防
    ぐことを特徴とする、請求項1記載の薄膜積層素子の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記第一の膜と、前記第二の膜とを、同
    一な形状または近似的に同様な形状にパターニングする
    際、第一の膜および第二の膜の両方を同時にエッチング
    することを特徴とする請求項4記載の薄膜積層素子の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記第一の膜よりも低い温度でアニール
    される特徴を有する前記第二の膜を用いて、第一の膜を
    パターニングする工程に続き、第一の膜がアニールされ
    ず第二の膜がアニールされる温度で基板をアニールする
    ことによって、第二の膜の膜応力が卓越することを防ぐ
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜積層素子の製造方
    法。
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