JP2003117452A - メタルマスク及び該メタルマスクの表面膜の製造方法 - Google Patents

メタルマスク及び該メタルマスクの表面膜の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック、金属等からなる超微粒子をノズ
ルから加熱基板上に噴射し、微細、高精度な造形物を形
成するガスデポジション製膜装置において使用するメタ
ルマスクを複数回繰り返して使用可能とする。 【解決手段】 メタルマスク1は、ステンレス系材料か
らなり、フォトエッチング法で所望の開口部を有するパ
ターン2を形成し、次に予め計画した領域を曲げ加工、
あるいは突き出し加工し、曲げ部あるいは突き出し部の
高さでメタルマスクと基板の隙間を一定間隔とし、その
後メタルマスクの表面に表面膜処理を施す。表面膜は、
一例として開口部を有するパターン2を形成する際に使
用するフォトレジスト材(膜厚1〜100μm、ヤング
率10×109Pa以下)が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超微粒子噴射製膜
用のメタルマスク及び該メタルマスクの表面膜の製造方
法に関し、さらに詳しくは、超微粒子をノズルから加熱
基板上に噴射し、基板上に微細形状の造形物を形成する
装置において、ノズルと基板との間に配置される耐久性
に優れたメタルマスク及び該メタルマスクの表面膜の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の微細造形装置の例として、特開平
10−202171号公報に開示されたものが知られて
いる。図3は、従来の微細造形装置が、微細・高精度な
造形物を形成する原理を示す図である。すなわち、金
属、セラミックス等からなる超微粒子11をノズル13
を通して基板14上に噴射し堆積させて微細形状の造形
物12を形成する場合、ノズル13と基板14との間に
所定の開口パターン16を有するマスク15を配置し、
マスク15と造形物12の成長表面または基板14の表
面との距離Dを一定に保った状態でノズル13をマスク
15に対して相対変位させつつ超微粒子11をマスク1
5の開口パターン16を通して基板14に噴射させるこ
とにより、基板14上に微細・高精度な造形物が形成さ
れる。
【0003】図4は、微細造形装置で用いられる従来の
マスクの例で、図4(A)は平面図、図4(B)は図4
(A)のB−B断面図である。マスク15の所定位置に
造形物を形成するための開口パターン16が設けられ、
またマスク15と基板14との間の距離Dを一定に保持
する間隔保持部17が設けられている。
【0004】図5は、図4に示す従来のマスク15を形
成する工程の概略を示す図である。マスク材料を決定
し、造形物に応じた開口パターン16、マスク15と基
板14との間の間隔保持部17等について設計し(S1
1)、開口パターン16をエッチングにより形成し(S
12)、次にマスク15の所用部分を突出加工、または
曲げ加工することによって間隔保持部17を形成し(S
13)、マスク15が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】超微粒子をノズルから
噴射し、微細形状の造形物を形成する装置(ガスデポジ
ション製膜法)においては、ノズルと加熱した基板との
間に所望のメタルマスクを配置し、メタルマスクの開口
部のパターンに相当する微細形状の造形物を基板に形成
する。したがって、メタルマスクの開口部以外にもノズ
ルから噴射した超微粒子は付着し成膜されてしまい、メ
タルマスクは変形によって、複数回繰り返し使用するこ
とができない。
【0006】ノズルから噴射した超微粒子はメタルマス
クの開口部を通過し、メタルマスクの開口パターンに相
当する微細形状の造形物を基板に形成する。その際、造
形に寄与できなかった超微粒子を除去しなければ、造形
に寄与できなかった超微粒子が基板上に形成された造形
物及びその付近に堆積されることとなり、良好な成膜を
得ることができない。
【0007】メタルマスクの開口パターン以外にもノズ
ルから噴射した超微粒子は付着し成膜されてしまい、メ
タルマスクの基板加熱温度の影響もあって、メタルマス
クが変形してしまうので、メタルマスクを複数回繰り返
し使用することができない。
【0008】圧力差により加速されたセラミックス粒子
等の超微粒子は基板に衝突することで運動エネルギーか
ら堆積現象にエネルギー変換され、超微粒子の膜化現象
が生じる。この時、エネルギー変換は衝突する対象の機
械的強度により変換効率が変化し、極端に柔らかいもの
に対しては運動エネルギーの緩和により成膜に至らな
い。また、緩和の急峻でない場合はブラスト現象が発生
する。この様な超微粒子を受け止める相手方の機械的性
質(主として、ヤング率)にガスデポジション成膜は左
右され、本発明のメタルマスク遮蔽板への微粒子付着/
成膜現象は、その表面相の膜質を適切に設定することで
繰り返し使用可能な好適な状態を与える。
【0009】本発明は、以上のような事情に鑑みなされ
たもので、メタルマスクの開口部以外の部分にノズルか
ら噴射された超微粒子が付着することなく、これにより
メタルマスクが変形されることがなく、メタルマスクを
複数回繰り返し使用することができるようにすることを
目的とする。
【0010】また、ノズルから噴射され開口パターンを
通過した超微粒子であって、造形に寄与しなかった超微
粒子を適切に除去することによって、良好な造形物を形
成することを目的とする。
【0011】また、メタルマスクの表面に形成される表
面膜のヤング率を適正に選定することにより、超微粒子
がメタルマスク表面でブラスト現象、ダンピング効果を
生じさせ、効果的に超微粒子の堆積を防止することを目
的とする。
【0012】また、予め開口パターンが形成されたガス
デポジション製膜用メタルマスクをディッピングするこ
とにより高分子膜を塗工し、低コストで容易に表面膜処
理を行うことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するためになされたものであって、請求項1の発明
は、超微粒子を基板上に噴射し微細形状の造形物を形成
する装置に使用するメタルマスクにおいて、該メタルマ
スクの表面に前記超微粒子付着防止のための表面膜処理
を施したことを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明のメタ
ルマスクにおいて、該メタルマスクはフォトエッチング
により所望の開口部を有するパターンを形成し、前記メ
タルマスクの部分を曲げ加工して形成した折曲部で前記
メタルマスクと基板との間隔保持部とし、前記メタルマ
スクの表面に表面膜処理を施したことを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項1の発明のメタ
ルマスクにおいて、該メタルマスクはフォトエッチング
により所望の開口部を有するパターンを形成し、前記メ
タルマスクの部分を突き出し加工した凸部で前記メタル
マスクと基板との間隔保持部とし、前記メタルマスクの
表面に表面膜処理を施したことを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項1〜3の発明の
メタルマスクにおいて、前記表面膜はヤング率10×1
9Pa以下の樹脂膜であることを特徴とする。
【0017】請求項5の発明は、請求項1の発明のメタ
ルマスクにおいて、メタルマスク母材にフォトリソグラ
フィーで用いられるフォトレジスト材料の塗膜を成膜
し、所望するパターンを写真製版した後、エッチングす
ることで前記開口部のパターンを形成し、その後前記フ
ォトレジスト材料を前記表面膜として用いることを特徴
とする。
【0018】請求項6の発明は、請求項4、5の発明の
メタルマスクにおいて、前記表面膜の膜厚は1μm以上
100μm以下であることを特徴とする。
【0019】請求項7の発明は、請求項5の発明のメタ
ルマスクにおいて、前記フォトレジスト材料はノボラッ
ク樹脂系の高分子材料からなるポジ型レジスト材である
ことを特徴とする。
【0020】請求項8の発明は、請求項5の発明のメタ
ルマスクにおいて、前記フォトレジスト材料はゴム系高
分子材料からなるネガ型レジスト材であることを特徴と
するメタルマスク。
【0021】請求項9の発明は、予め開口処理のなされ
たメタルマスクに浸漬法にて膜形成を行うメタルマスク
の表面膜の製造方法であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
に示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の実
施例による超微粒子噴射製膜用メタルマスクを示し、図
1(A)は平面図、図1(B)は図1(A)のA−A断
面図である。本発明のメタルマスクを使用する微細造形
装置のガスデポジション製膜装置は、ノズルと加熱した
基板との間にメタルマスク1を配置し、超微粒子をノズ
ルから噴射し、メタルマスクの開口パターン2に相当す
る微細形状の造形物を基板上に形成する。
【0023】成膜条件の概要は、ガスデポジション製膜
装置において、成膜室は2Torr(大気圧以下/減
圧)し、キャリアガスとしてHe、成膜材料の超微粒子
はPZTとし、メタルマスク1を介してノズルから流量
4SLMを噴射することによって、メタルマスクの開口
部のパターン2に相当するPZTの微細形状の造形物を
基板に形成することができる。
【0024】しかしながら、メタルマスクの開口部以外
(マスクした領域)にもノズルから噴射したPZT等の
超微粒子は付着・成膜されてしまう。具体的には、メタ
ルマスク(SUS系材料)の厚さは0.05mmに対し
て、付着し成膜されてしまう膜の厚さはメタルマスクの
厚さ相当に成ることもあり、メタルマスク自身が歪み・
変形してしまう。
【0025】ノズルから噴射した超微粒子は、メタルマ
スク1の開口パターン2を通過し、メタルマスクの開口
パターン2に相当する微細形状の造形物を基板に形成す
る。メタルマスク1と基板の間に隙間を形成することに
よって、造形に寄与できなかった超微粒子をその隙間か
ら逃がし除去することによってPZTの成膜品質を向上
させ良好な成膜を得ることができる。
【0026】メタルマスク1の表面にヤング率が約2〜
10×109Paの表面膜を形成することによって、ノ
ズルから噴射した余剰の超微粒子はメタルマスク1の表
面で表面膜のブラスト現象が生じ、表面膜の除去が終了
するまで、メタルマスク母材への粒子堆積は生じない。
【0027】また、メタルマスク1にヤング率が10×
108Pa以下の表面膜を形成することによって、ノズ
ルから噴射した余剰の超微粒子は表面膜のダンピング効
果により、粒子堆積は生じない。この時、前記したブラ
スト現象も発生しない。
【0028】メタルマスク1の開口パターン2を形成処
理する際、メタルマスク母材となる基板にドライフィル
ムをラミネートし、紫外線照射、現像によりドライフィ
ルムの開口を行う。引き続き、メタルマスク母材をエッ
チング加工する。通常はドライフィルムを除去しメタル
マスクを得るが、この加工に用いた高分子膜を表面膜と
して用いることで、ガスデポジション成膜の粒子付着を
防ぐ。ドライフィルムの代わりに、ノボラック樹脂、感
光材からなるポジ型フォトレジストを用いても、同様の
結果を得ることができる。両者はともにノボラック樹脂
系高分子であり、そのヤング率は2〜10×10 9Pa
の値を有する。100μmに近い膜厚を得るにはドライ
フィルムを、また20μm以下の場合はスピンコーティ
ング等の周知の塗膜形成方法を用いたフォトレジストを
用いるとよい。また、ガスデポジション成膜時のこれら
表面膜はブラストされるため、ガスデポジション成膜の
膜厚に対応させ、膜厚を選定することで、メタルマスク
母材への粒子堆積を防ぐことが可能である。
【0029】ポリエチレンのヤング率は0.4〜1.0×
109Paの値を有し、この材料上へのガスデポジショ
ン成膜はダンピング効果によりなされない。フォトリソ
グラフィーによる工程の簡略化と低いヤング率材料の両
立は、ゴム系高分子からなるネガ型フォトレジストによ
り実行できる。東京応化社製のネガ型レジストを用い、
先述同様のガスデポジション成膜を行ったところ、ゴム
材料による粒子衝突エネルギーの吸収により、表面膜の
ブラストや粒子堆積現象は発生しない。
【0030】開口パターン2を有するメタルマスク1に
ディッピングにより高分子膜を塗工することが可能であ
る。さらに、ヤング率の低いウレタン樹脂や弾性ゴム体
(ヤング率1.5〜5.0×10Pa)をコーティング
することで、同様の効果が得られる
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次のような効果を奏する。本発明は、メタルマ
スクの表面に前記超微粒子付着防止のための表面膜処理
を施したので、メタルマスクの開口部以外の部分にノズ
ルから噴射された超微粒子が付着することなく、これに
よりメタルマスクが変形されることがなく、メタルマス
クを複数回繰り返し使用することができる。
【0032】ノズルから噴射され開口パターンを通過し
た超微粒子のうち、基板上で造形に寄与しなかった超微
粒子を除去するので、微細・高精度な造形物を形成する
ことができる。
【0033】メタルマスクの表面に形成される表面膜の
ヤング率を適正に選定することにより、超微粒子がメタ
ルマスク表面でブラスト現象、ダンピング効果を生じさ
せることができ、効果的に超微粒子の堆積を防止するこ
とができる。
【0034】メタルマスクの開口パターン形成時に用い
るフォトレジスト材料を表面膜として用いるので、工程
の簡略化と適正なヤング率の選定を図ることができる。
【0035】予め開口パターンが形成されたガスデポジ
ション製膜用メタルマスクをディッピングすることによ
り高分子膜を塗工することができるので、低コストで表
面膜処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のメタルマスクを示す図であ
る。
【図2】 本発明の実施例のメタルマスクを形成する工
程の概要を示す図である。
【図3】 従来の微細造形装置が、微細・高精度な造形
物を形成する原理を示す図である。
【図4】 従来のメタルマスクを示す図である。
【図5】 従来のメタルマスクを形成する工程の概要を
示す図である。
【符号の説明】
1…メタルマスク、2…開口パターン、3…間隔保持
部、11…超微粒子材料、12…造形物、13…ノズ
ル、14…基板、15…マスク、16…開口パターン、
17…間隔保持部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 26/00 C23C 26/00 A 28/00 28/00 E G03F 7/40 521 G03F 7/40 521 Fターム(参考) 2H096 AA24 BA01 BA11 HA13 LA30 4D073 AA01 AA07 BB03 BB06 DB03 DB07 DB13 DB31 4D075 AB01 BB41Z CA02 CA04 CA34 DA06 DB01 DC38 EA05 EA45 EB38 4K029 CA01 DA10 HA05 HA07 4K044 AA03 BA12 BA21 BB01 BB10 BC04 BC07 BC14 CA23 CA53 CA71

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超微粒子を基板上に噴射し微細形状の造
    形物を形成する装置に使用するメタルマスクにおいて、
    該メタルマスクの表面に前記超微粒子付着防止のための
    表面膜処理を施したことを特徴とするメタルマスク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメタルマスクにおいて、
    該メタルマスクはフォトエッチングにより所望の開口部
    を有するパターンを形成し、前記メタルマスクの部分を
    曲げ加工して形成した折曲部で前記メタルマスクと基板
    との間隔保持部とし、前記メタルマスクの表面に表面膜
    処理を施したことを特徴とするメタルマスク。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のメタルマスクにおいて、
    該メタルマスクはフォトエッチングにより所望の開口部
    を有するパターンを形成し、前記メタルマスクの部分を
    突き出し加工した凸部で前記メタルマスクと基板との間
    隔保持部とし、前記メタルマスクの表面に表面膜処理を
    施したことを特徴とするメタルマスク。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のメタル
    マスクにおいて、前記表面膜はヤング率10×109
    a以下の樹脂膜であることを特徴とするメタルマスク。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のメタルマスクにおいて、
    メタルマスク母材にフォトリソグラフィーで用いられる
    フォトレジスト材料の塗膜を成膜し、所望するパターン
    を写真製版した後、エッチングすることで前記開口部の
    パターンを形成し、その後前記フォトレジスト材料を前
    記表面膜として用いることを特徴とするメタルマスク。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のメタルマスクに
    おいて、前記表面膜の膜厚は1μm以上100μm以下
    であることを特徴とするメタルマスク。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のメタルマスクにおいて、
    前記フォトレジスト材料はノボラック樹脂系の高分子材
    料からなるポジ型レジスト材であることを特徴とするメ
    タルマスク。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のメタルマスクにおいて、
    前記フォトレジスト材料はゴム系高分子材料からなるネ
    ガ型レジスト材であることを特徴とするメタルマスク。
  9. 【請求項9】 予め開口処理のなされたメタルマスクに
    浸漬法にて膜形成を行うことを特徴とするメタルマスク
    の表面膜の製造方法。
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