JP2003118632A - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造

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JP2003118632A
JP2003118632A JP2001315977A JP2001315977A JP2003118632A JP 2003118632 A JP2003118632 A JP 2003118632A JP 2001315977 A JP2001315977 A JP 2001315977A JP 2001315977 A JP2001315977 A JP 2001315977A JP 2003118632 A JP2003118632 A JP 2003118632A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体骨格部材を特に補強することなく、車体
前部で吸収できなかった荷重を効率的に車体後部へ分散
伝達してキャビンへの影響を低減できる車体前部構造の
提供を図る。 【解決手段】 駆動ユニット50を搭載するサブフレー
ム30のクロス部材33に、サイドフレーム部材31と
の連結部34から車幅方向中央部に向かって車両前方に
傾斜する傾斜部33aを設けるとともに、それぞれの傾
斜部33aの合流部分に、前方からの衝突荷重で後方移
動する駆動ユニット50を受け止める受け部36を設け
ることにより、受け部36に入力した駆動ユニット50
の荷重を、傾斜部33aを介してサイドフレーム部材3
1へと伝達して車幅方向と車両後方とに分散して車体骨
格部材K2へ分散伝達することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体前部
構造に関し、とりわけ、前方からの衝突荷重を車体骨格
部材に効率的に伝達および分散するようにした車体前部
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車体前部構造としては、例えば特
開2000−16327号公報に開示されているよう
に、車体前部の前後方向骨格部材である左右のフロント
サイドメンバに跨ってサブフレームを連結したものが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の車体前部構
造にあっては、前面衝突により前方から衝突荷重が入力
された場合、この荷重が車体の後方へと伝達される際
に、フロントサイドメンバおよびサブフレームからフロ
ントサイドメンバの後方に連なる他の車体骨格部材へと
通る荷重伝達経路が構成される。
【0004】この場合、フロントサイドメンバで吸収で
きなかった荷重を、フロントサイドメンバよりも後方の
他の車体骨格部材へと伝達してその荷重を分散するため
には、フロントサイドメンバと他の車体骨格部材との連
結箇所を強固にする必要がある。
【0005】ところが、フロントサイドメンバと他の車
体骨格部材との連結部やその付近の部分を単に補強した
場合には重量が増加してしまう。
【0006】そこで、本発明は、車体骨格部材を特に補
強することなく、車体前部で吸収できなかった荷重を効
率的に車体後部へ分散伝達してキャビンへの影響を低減
することができる車体前部構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、車体前部の車幅方向両側部に車両前後方向に延在配
置されて後方側が他の車体骨格部材に連なるフロントサ
イドメンバと、車両前後方向に延在する左右1対のサイ
ドフレーム部材とこれらサイドフレーム部材の後端部同
士を車幅方向に連結したクロス部材を備え、前記フロン
トサイドメンバの下方に配置されて、該フロントサイド
メンバを含む車体骨格部材に取り付けられたサブフレー
ムと、前記クロス部材の前方位置に搭載した駆動ユニッ
トと、を備えた車体前部構造において、前記クロス部材
の車幅方向両側部を、前記サイドフレーム部材との連結
部から車幅方向中央部に向かって車両前方に傾斜する傾
斜部とするとともに、これらの傾斜部間をつなぐ合流部
分の少なくとも一部を、前方からの衝突荷重で後方移動
する前記駆動ユニットを受け止める受け部としたことを
特徴としている。
【0008】請求項2の発明にあっては、請求項1に記
載の車体前部構造において、前記他の車体骨格部材は、
前記各フロントサイドメンバの後端部から車両後方に延
びるエクステンションサイドメンバと、これらエクステ
ンションサイドメンバの車幅方向外側にそれぞれ配置さ
れて車両前後方向に延びるサイドシルと、車幅方向の同
一側に隣接したエクステンションサイドメンバとサイド
シルとを相互に連結するアウトリガーと、を備え、前記
サイドフレーム部材と前記クロス部材との連結部を、前
記エクステンションサイドメンバに取り付ける第1取付
箇所とするとともに、該連結部から車幅方向外方かつ車
両斜め後方に向けて突出する延設部を設けて、この延設
部の後端部をサイドシルに取り付ける第2取付箇所と
し、前記受け部を、車幅方向両側にそれぞれ設けられた
前記第1取付箇所と第2取付箇所とを結ぶそれぞれの延
長線の交点の近傍に配置したことを特徴としている。
【0009】請求項3の発明にあっては、請求項2に記
載の車体前部構造において、前記受け部の高さを、エク
ステンションサイドメンバおよびサイドシルに対する連
結部分の高さとほぼ同一に設定したことを特徴としてい
る。
【0010】請求項4の発明にあっては、請求項2に記
載の車体前部構造において、前記受け部の高さを、サエ
クステンションサイドメンバおよびサイドシルに対する
連結部分の高さよりも上方に設定したことを特徴として
いる。
【0011】請求項5の発明にあっては、請求項2に記
載の車体前部構造において、前記受け部の高さを、エク
ステンションサイドメンバおよびサイドシルに対する連
結部分の高さよりも下方に設定したことを特徴としてい
る。
【0012】請求項6の発明にあっては、請求項2〜5
に記載の車体前部構造において、前記サブフレームの前
端部を、フロントサイドメンバの前端部に取り付ける第
3取付箇所とし、この第3取付箇所と前記第1取付箇所
との間で前記駆動ユニットを前記サイドフレーム部材に
搭載するとともに、このサイドフレーム部材の駆動ユニ
ット搭載部分を前記第1取付箇所と前記第3取付箇所と
を結ぶ直線よりも下方に設定したことを特徴としてい
る。
【0013】請求項7の発明にあっては、請求項1〜6
に記載の車体前部構造において、前記サイドフレーム部
材に連結したクロス部材の傾斜部の根元部の剛性を、後
方移動する前記駆動ユニットの荷重が前記受け部に作用
した際に働くモーメントに応じて設定するとともに、車
体骨格部材に取り付けた前記サイドフレーム部材の後端
部の剛性を、サイドフレーム部材の前端部に衝突荷重が
作用した際に働くモーメントに応じて設定したことを特
徴としている。
【0014】請求項8の発明にあっては、請求項1〜7
に記載の車体前部構造において、前記受け部の前端に、
車両前後方向に対して垂直な平面部を設けたことを特徴
としている。
【0015】請求項9の発明にあっては、請求項1〜7
に記載の車体前部構造において、前記受け部の前端に、
この受け部に前記駆動ユニットが干渉した際に、この駆
動ユニットからの荷重伝達効率を増大する受圧面部を設
けたことを特徴としている。
【0016】請求項10の発明にあっては、請求項1〜
9に記載の車体前部構造において、前記傾斜部に、駆動
ユニットからの入力荷重が所定値以上の場合に、下向き
の折れ変形を誘起する剛性低下部を設けたことを特徴と
している。
【0017】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、前方か
ら入力される衝突荷重は、フロントサイドメンバおよび
このフロントサイドメンバに取け付けたサブフレームを
介して、このフロントサイドメンバの後方側に連なる他
の車体骨格部材へと伝達される。
【0018】このとき、フロントサイドメンバおよびサ
ブフレームの変形に伴って駆動ユニットが後方移動する
と、この駆動ユニットはサブフレームのクロス部材に設
けた受け部に受け止められる。
【0019】すると、前記受け部に入力された駆動ユニ
ットの荷重は、クロス部材の車幅方向両側に設けた傾斜
部を介してサイドフレーム部材へと伝達されるが、前記
傾斜部は前記受け部から車幅方向外方に向かって後方に
傾斜しているため、該傾斜部を介して前記駆動ユニット
の荷重を前記サイドフレーム部材に対して車幅方向と車
両後方とに分散することができる。
【0020】従って、車体前部で吸収できなかった荷重
を補強部材を必要とすることなく後方の他の車体骨格部
材に分散伝達してキャビンへの影響を低減することがで
きる。
【0021】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加えて、受け部に入力した駆動ユニット
の移動荷重は、第1取付箇所を介してエクステンション
サイドメンバに伝達されるとともに、第2取付箇所を介
してサイドシルに伝達される。
【0022】このとき、前記受け部は左右のそれぞれ第
1取付箇所と前記第2取付箇所とを結ぶ延長線の交点の
近傍に配置してあるので、受け部に入力された荷重を左
右の延設部に略均等に軸力として伝達できて、左右のエ
クステンションサイドメンバとサイドシルへの荷重の分
散効果を高めることができる。
【0023】請求項3に記載の発明によれば、請求項
1,2の発明の効果に加えて、駆動ユニットの移動荷重
を受け部を介して傾斜部の軸力として入力して、サイド
フレーム部材とクロス部材との連結部に伝達することが
でき、この荷重をサブフレームを介して他の車体骨格部
材に効率良く分散することができる。
【0024】請求項4に記載の発明によれば、請求項
1,2の発明の効果に加えて、受け部に駆動ユニットの
移動荷重が入力されることによって、クロス部材の傾斜
部には上方への曲げモーメントが発生する。
【0025】従って、サイドフレーム部材の後端部に発
生する下方への曲げモーメントを、前記クロス部材の傾
斜部分に発生する上方への曲げモーメントによって打ち
消すことにより、他の車体骨格部材に衝突荷重を効率良
く分散伝達することができる。
【0026】請求項5に記載の発明によれば、請求項
1,2の発明の効果に加えて、受け部の高さが下方とな
ることにより、前方からの衝突荷重により後方移動する
駆動ユニットが前記受け部に干渉するタイミングを遅ら
せることができる。
【0027】このため、駆動ユニットの移動荷重がサブ
フレームを介して他の車体骨格部材に伝達するタイミン
グがずれて、車体骨格部材に発生する荷重のピーク値を
低減することができる。
【0028】請求項6に記載の発明によれば、請求項2
〜5の発明の効果に加えて、駆動ユニットがサブフレー
ムの変形に伴って下方に移動するため、駆動ユニットを
より確実に受け部に干渉させることができる。
【0029】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜6の発明の効果に加えて、クロス部材の傾斜部やサイ
ドフレーム部材の後端部が大きく変形するのを防止で
き、衝突荷重の車体骨格部材への荷重伝達効率を向上す
ることができる。
【0030】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
〜7の発明の効果に加えて、受け部の平面部で後方移動
する駆動ユニットを確実に受け止めることができて、駆
動ユニットからの荷重をクロス部材を介して車体骨格部
材に効率よく伝達することができる。
【0031】請求項9に記載の発明によれば、請求項1
〜7の発明の効果に加えて、受け部の受圧面部に駆動ユ
ニットが干渉した際に、駆動ユニットから受け部への荷
重伝達効率を向上することができる。
【0032】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1〜7の発明の効果に加えて、駆動ユニットの後退量が
大きい場合に、剛性低下部を起点に傾斜部を下折れ変形
させて、後方移動する駆動ユニットを下方に案内するこ
とができるため、駆動ユニットが他の車体骨格部材に干
渉する度合いを減少して、キャビンの変形を防止若しく
は小さくすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に詳述する。
【0034】(第1実施形態)図1から図6は本発明に
かかる車体前部構造の第1実施形態を示し、図1は本発
明の対象とする自動車の外観斜視図、図2は車体前部の
車体骨格部材の車幅方向片側を示す要部斜視図、図3は
車体前部の車体骨格部材の平面図、図4は前面衝突時に
おける車体前部の車体骨格部材の平面図、図5は車体前
部の車体骨格部材の側面図、図6は前面衝突時における
車体前部の車体骨格部材の側面図である。
【0035】この第1実施形態の車体1の前部構造10
は、図2,図3に示すように、フロントサイドメンバ2
0やサブフレーム30およびフロントサイドメンバ20
の後方側に連なるエクステンションサイドメンバ40や
サイドシル41を備えて車体前部の車体骨格部材K1が
構成される。
【0036】前記フロントサイドメンバ20は、図3に
示すように車体前部の車幅方向両側部に配置され、それ
ぞれが車両前後方向(図2の左右方向)に延びるととも
に、このフロントサイドメンバ20の後方側には、他の
車体骨格部材K2としての前記エクステンションサイド
メンバ40や前記サイドシル41が連なる。
【0037】また、前記1対のフロントサイドメンバ2
0の前端部に跨ってバンパーBを取り付けてある。
【0038】前記エクステンションサイドメンバ40
は、図2に示すように各フロントサイドメンバ20の後
方端部に下向きの傾斜部分40aを介して車両後方へと
延びている。
【0039】また、前記サイドシル41は、各エクステ
ンションサイドメンバ40の車幅方向外方に所定間隔を
設けて略平行に配置され、これらエクステンションサイ
ドメンバ40とサイドシル41は、それぞれの前端部同
士が車両外方に向かって後方に傾斜するアウトリガー4
2を介して相互に連結している。
【0040】前記サブフレーム30は、フロントサイド
メンバ20の下方に配置され、1対のフロントサイドメ
ンバ20にそれぞれ略平行に配置される1対のサイドフ
レーム部材31と、サイドフレーム部材31,31の前
端部間を連結するフロントクロス部材32と、サイドフ
レーム部材31,31の後端部間を連結するリヤクロス
部材33と、によって全体的に略矩形状骨格として構成
してある。
【0041】サブフレーム30は、サイドフレーム部材
31とリヤクロス部材33との連結部34を第1取付箇
所P1として図5に示すように、この第1取付箇所P1
をエクステンションサイドメンバ40の前端部下面にボ
ルト,ナットを用いた締結部材f1を介して取り付けて
ある。
【0042】また、前記サブフレーム30のサイドフレ
ーム部材31の後端部には、前記連結部34から車幅方
向外方かつ車両斜め後方に向けて突出する延設部35を
設けてあり、この延設部35の後端部に第2取付箇所P
2を設け、この第2取付箇所P2を締結部材f2を介し
てサイドシル41の前端部下面に取り付けてある。
【0043】尚、本実施形態では前記延設部35の傾斜
方向を前記アウトリガー42の傾斜方向に揃えて、この
アウトリガー42の下側に略沿って延設部35が配置さ
れる。
【0044】前記サイドフレーム部材31の前端部には
第3取付箇所P3を設けてあり、フロントサイドメンバ
20の前端部下側に垂設した取付部20aの下面に前記
第3取付箇所P3を締結部材f3を介して取り付けてあ
る。
【0045】このように、前記サブフレーム30は前記
締結部材f1,f2,f3を介してフロントサイドメン
バ20、エクステンションサイドメンバ40およびサイ
ドシル41に結合され、このサブフレーム30にエンジ
ンやトランスミッションを結合した駆動ユニット50を
搭載している。
【0046】駆動ユニット50は、図5に示すように前
記第1取付箇所P1と前記第3取付箇所P3との間にお
いて、前記サイドフレーム部材31に設けたマウント部
材51を介して支持してある。
【0047】前記サイドフレーム部材31の前後両端部
には傾斜部分31a,31bを設けてあり、このサイド
フレーム部材31の駆動ユニット50を搭載した中央部
分を、前記第1取付箇所P1と前記第3取付箇所P3と
を結ぶ直線よりも下方に設定してある。
【0048】ここで、本実施形態では、前記リヤクロス
部材33の車幅方向両側部を、前記サイドフレーム部材
31との連結部34から車幅方向中央部に向かって車両
前方に傾斜する傾斜部33aとし、これら傾斜部33a
間をつなぐ合流部分を、前記駆動ユニット50の後側近
傍位置で、前方からの衝突荷重で後方移動する該駆動ユ
ニット50を受け止める受け部36としている。
【0049】前記受け部36は、車幅方向両側にそれぞ
れ設けられた前記第1取付箇所P1と前記第2取付箇所
P2とを結ぶそれぞれの延長線の交点Aの近傍に配置さ
れ、受け部36で受け止めた荷重が第1取付箇所P1と
第2取付箇所P2に直線的に入力するようになってい
る。
【0050】また、前記受け部36は、駆動ユニット5
0に対向する前端が、車両前後方向に対して垂直な平面
部36aとなっており、かつ、該受け部36の高さは、
図5に示すように傾斜部33aを略水平に形成すること
により、エクステンションサイドメンバ40およびサイ
ドシル41に対する連結部分の高さとほぼ同一に設定し
てある。
【0051】以上の構成により本実施形態の車体前部構
造10によれば、車両が壁面などに前面衝突した場合
に、図4,図6に示すように衝突荷重Fが車体前方から
入力され、フロントサイドメンバ20およびこのフロン
トサイドメンバ20に取け付けたサブフレーム30を介
して、このフロントサイドメンバ20の後方側に連なる
他の車体骨格部材K2へと伝達される。
【0052】具体的には、前記衝突荷重Fによりまずパ
ンパーBが変形し、その後フロントサイドメンバ20の
前端部が軸圧壊しつつサブフレーム30が変形する。
【0053】サブフレーム30の変形は、図6に示すよ
うにサイドフレーム部材31の前方の傾斜部分31aを
起立しつつフロントクロス部材32が後方移動し、この
後方移動するフロントクロス部材32が駆動ユニット5
0の前端面に干渉して、この駆動ユニット50を後方移
動させる。
【0054】このように、駆動ユニット50が後方移動
することによりリヤクロス部材33の中央部に設けた受
け部36に突き当たって受け止められ、この受け部36
に入力した荷重は、図4に示すようにリヤクロス部材3
3の車幅方向両側に設けた傾斜部33aを介してサイド
フレーム部材31へと伝達されるが、前記傾斜部33a
は前記受け部36に対して車幅方向外方に向かって後方
に傾斜しているため、該傾斜部33aを介して前記駆動
ユニット50の荷重を車幅方向と車両後方とに分散する
ことができる。
【0055】このとき、駆動ユニット50を搭載したサ
イドフレーム部材31は、前後両端部に傾斜部分31
a,31bを形成してマウント部材51を設けた中央部
が下方に位置しているため、衝突荷重Fの入力により前
方の傾斜部分31aが起立方向に変形することに伴っ
て、サイドフレーム部材31の中央部分が下方に押し出
されるため、前記駆動ユニット50は後方移動に伴って
下方に沈み込む。
【0056】このように、駆動ユニット50がサブフレ
ーム30の変形に伴って下方に移動するため、駆動ユニ
ット50をより確実に受け部36に干渉させることがで
きる。
【0057】受け部36に入力した駆動ユニット50の
移動荷重は、第1取付箇所P1を介してエクステンショ
ンサイドメンバ40に軸方向に伝達されるとともに、延
設部35の後端部に配置した第2取付箇所P2を介して
サイドシル41に軸方向に伝達される。
【0058】従って、車体前部で吸収できなかった衝突
荷重Fを、他の車体骨格部材K2としてのエクステンシ
ョンサイドメンバ40やサイドシル41に効率的に分散
伝達することができる。
【0059】また、前記受け部36は前記第1取付箇所
P1と前記第2取付箇所P2とを結ぶ延長線の交点Aの
近傍に配置してあるので、受け部36に入力された荷重
を左右の延設部35に略均等に軸力として伝達できて、
左右のエクステンションサイドメンバ40とサイドシル
41への荷重の分散効果を高めることができる。
【0060】このため、前記衝突荷重Fがキャビンへに
影響するのを効果的に低減することができる。また、従
来構造のような補強部分を必要としないことから、軽量
化を達成することができる。
【0061】特に本実施形態では、前記受け部36の前
述の高さ設定により、駆動ユニット50の移動荷重を受
け部36を介して傾斜部33aの軸力として入力して、
前記連結部34に伝達することができ、この荷重をサブ
フレーム30を介して他の車体骨格部材K2に効率良く
分散することができる。
【0062】また、前記受け部36の前端には、車両前
後方向に対して垂直な平面部36aを設けたので、この
平面部36aで後方移動する駆動ユニット50を確実に
受け止めることができて、駆動ユニット50からの荷重
をリヤクロス部材33を介して車体骨格部材K2に効率
よく伝達することができる。
【0063】(第2実施形態)図7,図8は本発明の第
2実施形態を示し、前記実施形態と同一構成部分に同一
符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0064】図7は車体前部の車体骨格部材の側面図、
図8は前面衝突時における車体前部の車体骨格部材の側
面図である。
【0065】この第2実施形態の車体前部構造10a
は、図7に示すようにリヤクロス部材33の傾斜部分3
3aを、サイドフレーム部材31とリヤクロス部材33
との連結部34から上方に向かって傾斜させることによ
り、受け部36の高さをエクステンションサイドメンバ
40およびサイドシル41に対する連結部分の高さより
も上方に設定してある。
【0066】従って、この第2実施形態の車体前部構造
10aでは、受け部36に駆動ユニット50の移動荷重
が入力した際、リヤクロス部材33の傾斜部33aには
上方への曲げモーメントM2が発生する。
【0067】このため、衝突荷重Fの入力によりサイド
フレーム部材31の後端部に形成した傾斜部分31bの
根元部(後部)に発生する下方への曲げモーメントM1
を、前記傾斜部33aの根元部(後部)に発生する上方
への曲げモーメントM1によって打ち消すことができ、
結果的にサイドフレーム部材31とリヤクロス部材33
との連結部34に発生するモーメントを効果的に低減し
て、他の車体骨格部材K2に前記衝突荷重Fを効率良く
分散伝達することができる。
【0068】ここで、前記サイドフレーム部材31に連
結したリヤクロス部材33の傾斜部33aの根元部の剛
性を、後方移動する前記駆動ユニット50の荷重が前記
受け部36に作用した際に働くモーメントM2に応じて
設定するとともに、前記サイドフレーム部材31の後端
部の剛性を、サイドフレーム部材31の前端部に衝突荷
重Fが作用した際に働くモーメントM1に応じて設定す
ることが好ましい。
【0069】これにより、リヤクロス部材33の傾斜部
33aやサイドフレーム部材31の後端部が大きく変形
するのを防止でき、衝突荷重Fの車体骨格部材K2への
荷重伝達効率を向上することができると共に、前記上方
への曲げモーメントM2による前記下方への曲げモーメ
ントM1の打ち消しをより確実なものとすることができ
る。
【0070】(第3実施形態)図9,図10は本発明の
第3実施形態を示し、前記実施形態と同一構成部分に同
一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0071】図9は車体前部の車体骨格部材の側面図、
図10は前面衝突時における車体前部の車体骨格部材の
側面図である。
【0072】この第3実施形態の車体前部構造10b
は、図9に示すようにリヤクロス部材33の傾斜部33
aを、サイドフレーム部材31とリヤクロス部材33と
の連結部34から下方に向かって傾斜させることによ
り、受け部36の高さをエクステンションサイドメンバ
40およびサイドシル41に対する連結部分の高さより
も下方に設定してある。
【0073】この実施形態では前記傾斜部分33aは、
サイドフレーム部材31の後端部の傾斜部31bの傾斜
角度に沿って傾斜し、図9に示すように側面視で前記受
け部36はサイドフレーム部材31と同一高さに設定し
てある。
【0074】従って、この第3実施形態の車体前部構造
10bでは、前方からの衝突荷重Fにより後方移動する
駆動ユニット50が前記受け部36に干渉するタイミン
グを遅らせることができる。
【0075】このため、駆動ユニット50の移動荷重が
サブフレーム30を介して他の車体骨格部材K2に伝達
するタイミングがずれて、車体骨格部材K2に発生する
荷重のピーク値を低減することができる。
【0076】(第4実施形態)図11〜図13は本発明
の第4実施形態を示し、前記実施形態と同一構成部分に
同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0077】図11は車体前部の車体骨格部材の側面
図、図12は前面衝突時における荷重入力の途中段階を
示す車体骨格部材の側面図、図13は前面衝突時におけ
る荷重入力の次段階を示す車体骨格部材K1の側面図で
ある。
【0078】この第4実施形態の車体前部構造10c
は、図11に示すように受け部36を支持するリアクロ
ス部材33の傾斜部33aに、駆動ユニット50からの
入力荷重が所定値以上の場合に、下向きの折れ変形を誘
起する剛性低下部としての脆弱部60を設けてある。
尚、この所定値は車体を構成する構成部材の種類により
異なり、衝突時に発生する加速度の値約30Gに基づい
てノッチの形状や断面係数を変更することにより決定さ
れる。
【0079】前記脆弱部60は、傾斜部33aの中間部
下側に設けたノッチ61によって形成し、受け部36に
過大荷重が入力した場合に、このノッチ61から傾斜部
33aの先端側(受け部36側)が下折れ変形するよう
になっている。
【0080】従って、この第4実施形態の車体前部構造
10cでは、傾斜部33aに脆弱部60を設けたことに
より、前面衝突により駆動ユニット50から受ける荷
重、特にこの荷重が過大である場合には必然的に駆動ユ
ニット50の後方移動量が増大するが、この駆動ユニッ
ト50の荷重入力により脆弱部60が下折れして、図1
2および図13に示すように、後方移動する駆動ユニッ
ト50を下方に案内することができる。
【0081】このように駆動ユニット50の当たり面が
受け部36上をスライドして駆動ユニット50が下方に
落ち込むことにより、駆動ユニット50がエクステンシ
ョンサイドメンバ40などの他の車体骨格部材K2に干
渉する度合いを減少し、ひいてはキャビンの変形を防止
若しくは小さくすることができる。
【0082】(他の実施形態)また、この第4実施形態
の車体前部構造10cにあって傾斜部33aに脆弱部6
0を設けた場合に、図14の要部拡大図に示すように受
け部36の前端に、駆動ユニット50の後側面の干渉に
より受け部36に下方への分力を発生する円弧面36b
を設けることが好ましい。
【0083】この場合、受け部36の円弧面36bに駆
動ユニット50が干渉することにより、傾斜部33aの
脆弱部60より前方の部分をより確実に下折れ変形させ
ることができる。
【0084】更に、図15,図16,図17はそれぞれ
受け部36の他の実施形態を示す要部拡大図で、この受
け部36の前端に、前記駆動ユニット50が干渉した際
に、この駆動ユニット50からの荷重伝達効率を増大す
る受圧面部70,71,72を設けてある。
【0085】図15に示す受圧面部70は、駆動ユニッ
ト50との干渉面積を増大する傾斜面として形成したも
ので、後方移動する駆動ユニット50が傾斜面70に大
きな接触面積で干渉できるため、両者間の摩擦力が大き
くなって駆動ユニット50から受け部36への荷重伝達
効率を向上することができる。
【0086】また、図16に示す受圧面部71は、受け
部36に干渉する駆動ユニット50の角部形状に沿った
凹部として形成したもので、駆動ユニット50が凹部7
1に干渉した際に、駆動ユニット50の角部を凹部71
で係合状態で受け止めることができるため、駆動ユニッ
ト50から受け部36への荷重伝達効率を向上すること
ができる。
【0087】更に、図17に示す受圧面部72は、階段
状に傾斜した凹凸面として形成したもので、駆動ユニッ
ト50が受け部36に干渉した際に、両者間に発生する
大きな摩擦抵抗力により荷重伝達効率を向上することが
できる。
【0088】尚、前記受圧面部は傾斜面70、凹部7
1、凹凸面72に限ることはなく、荷重伝達効率を高め
ることができる構造であればよい。
【0089】ところで、本発明は前記各実施形態に例を
とって説明したが、これら各実施形態以外にも本発明の
要旨を逸脱しない範囲でその他の実施形態を採ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とする自動車の外観斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態における車体前部の車体
骨格部材の車幅方向片側を示す要部斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態における車体前部の車体
骨格部材を示す平面図。
【図4】本発明の第1実施形態における前面衝突時の車
体前部の車体骨格部材を示す平面図。
【図5】本発明の第1実施形態における車体前部の車体
骨格部材を示す側面図。
【図6】本発明の第1実施形態における前面衝突時の車
体前部の車体骨格部材を示す側面図。
【図7】本発明の第2実施形態における車体前部の車体
骨格部材を示す側面図。
【図8】本発明の第2実施形態における前面衝突時の車
体前部の車体骨格部材を示す側面図。
【図9】本発明の第3実施形態における車体前部の車体
骨格部材を示す側面図。
【図10】本発明の第3実施形態における前面衝突時の
車体前部の車体骨格部材を示す側面図。
【図11】本発明の第4実施形態における車体前部の車
体骨格部材を示す側面図。
【図12】本発明の第4実施形態における前面衝突時の
荷重入力の途中段階を示す車体骨格部材の側面図。
【図13】本発明の第4実施形態における前面衝突時の
荷重入力の次段階を示す車体骨格部材の側面図。
【図14】本発明の車体前部構造の受け部に円弧面を設
けた他の実施形態を示す要部拡大図。
【図15】本発明の車体前部構造の受け部に傾斜面を設
けた他の実施形態を示す要部拡大図。
【図16】本発明の車体前部構造の受け部に凹部を設け
た他の実施形態を示す要部拡大図。
【図17】本発明の車体前部構造の受け部に凹凸面を設
けた他の実施形態を示す要部拡大図。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c 車体前部構造 20 フロントサイドメンバ 30 サブフレーム 31 サイドフレーム部材 33 リヤクロス部材(クロス部材) 33a 傾斜部 34 連結部 35 延設部 36 受け部 36a 平面部 40 エクステンションサイドメンバ 41 サイドシル 50 駆動ユニット 60 脆弱部 70 傾斜面(受圧面部) 71 凹部(受圧面部) 72 凹凸面(受圧面部) K1 車体骨格部材 K2 他の車体骨格部材 P1 第1取付箇所 P2 第2取付箇所 P3 第3取付箇所

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部の車幅方向両側部に車両前後方
    向に延在配置されて後方側が他の車体骨格部材に連なる
    フロントサイドメンバと、 車両前後方向に延在する左右1対のサイドフレーム部材
    とこれらサイドフレーム部材の後端部同士を車幅方向に
    連結したクロス部材を備え、前記フロントサイドメンバ
    の下方に配置されて、該フロントサイドメンバを含む車
    体骨格部材に取り付けられたサブフレームと、 前記クロス部材の前方位置に搭載した駆動ユニットと、
    を備えた車体前部構造において、 前記クロス部材の車幅方向両側部を、前記サイドフレー
    ム部材との連結部から車幅方向中央部に向かって車両前
    方に傾斜する傾斜部とするとともに、これらの傾斜部間
    をつなぐ合流部分の少なくとも一部を、前方からの衝突
    荷重で後方移動する前記駆動ユニットを受け止める受け
    部としたことを特徴とする車体前部構造。
  2. 【請求項2】 前記他の車体骨格部材は、前記各フロン
    トサイドメンバの後端部から車両後方に延びるエクステ
    ンションサイドメンバと、 これらエクステンションサイドメンバの車幅方向外側に
    それぞれ配置されて車両前後方向に延びるサイドシル
    と、 車幅方向の同一側に隣接したエクステンションサイドメ
    ンバとサイドシルとを相互に連結するアウトリガーと、
    を備え、 前記サイドフレーム部材と前記クロス部材との連結部
    を、前記エクステンションサイドメンバに取り付ける第
    1取付箇所とするとともに、該連結部から車幅方向外方
    かつ車両斜め後方に向けて突出する延設部を設けて、こ
    の延設部の後端部をサイドシルに取り付ける第2取付箇
    所とし、 前記受け部を、車幅方向両側にそれぞれ設けられた前記
    第1取付箇所と第2取付箇所とを結ぶそれぞれの延長線
    の交点の近傍に配置したことを特徴とする請求項1に記
    載の車体前部構造。
  3. 【請求項3】 前記受け部の高さを、エクステンション
    サイドメンバおよびサイドシルに対する連結部分の高さ
    とほぼ同一に設定したことを特徴とする請求項2に記載
    の車体前部構造。
  4. 【請求項4】 前記受け部の高さを、エクステンション
    サイドメンバおよびサイドシルに対する連結部分の高さ
    よりも上方に設定したことを特徴とする請求項2に記載
    の車体前部構造。
  5. 【請求項5】 前記受け部の高さを、エクステンション
    サイドメンバおよびサイドシルに対する連結部分の高さ
    よりも下方に設定したことを特徴とする請求項2に記載
    の車体前部構造。
  6. 【請求項6】 前記サブフレームの前端部を、フロント
    サイドメンバの前端部に取り付ける第3取付箇所とし、
    この第3取付箇所と前記第1取付箇所との間で前記駆動
    ユニットを前記サイドフレーム部材に搭載するととも
    に、このサイドフレーム部材の駆動ユニット搭載部分を
    前記第1取付箇所と前記第3取付箇所とを結ぶ直線より
    も下方に設定したことを特徴とする請求項2〜5のいず
    れかに記載の車体前部構造。
  7. 【請求項7】 前記サイドフレーム部材に連結したクロ
    ス部材の傾斜部の根元部の剛性を、後方移動する前記駆
    動ユニットの荷重が前記受け部に作用した際に働くモー
    メントに応じて設定するとともに、車体骨格部材に取り
    付けた前記サイドフレーム部材の後端部の剛性を、サイ
    ドフレーム部材の前端部に衝突荷重が作用した際に働く
    モーメントに応じて設定したことを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の車体前部構造。
  8. 【請求項8】 前記受け部の前端に、車両前後方向に対
    して垂直な平面部を設けたことを特徴とする請求項1〜
    7のいずれかに記載の車体前部構造。
  9. 【請求項9】 前記受け部の前端に、この受け部に前記
    駆動ユニットが干渉した際に、この駆動ユニットからの
    荷重伝達効率を増大する受圧面部を設けたことを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の車体前部構造。
  10. 【請求項10】 前記傾斜部に、駆動ユニットからの入
    力荷重が所定値以上の場合に、下向きの折れ変形を誘起
    する剛性低下部を設けたことを特徴とする請求項1〜9
    のいずれかに記載の車体前部構造。
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