JP2003127260A - 複合不織布 - Google Patents

複合不織布

Info

Publication number
JP2003127260A
JP2003127260A JP2001320564A JP2001320564A JP2003127260A JP 2003127260 A JP2003127260 A JP 2003127260A JP 2001320564 A JP2001320564 A JP 2001320564A JP 2001320564 A JP2001320564 A JP 2001320564A JP 2003127260 A JP2003127260 A JP 2003127260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
stretched
composite
woven fabric
dry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001320564A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Fujita
倫明 藤田
Yorio Kumehara
偉男 粂原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP2001320564A priority Critical patent/JP2003127260A/ja
Publication of JP2003127260A publication Critical patent/JP2003127260A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 延伸一方向配列不織布を用い、意匠性および
印刷特性に優れたものとしながらも、延伸一方向配列不
織布の繊維の配列方向以外にも十分な強度を有する複合
不織布を提供する。 【解決手段】 複合不織布1は、熱可塑性樹脂から紡糸
されフィラメントが一方向に配列かつ延伸された延伸一
方向配列不織布2と、その両面に設けられた、熱融着生
繊維を主成分とする乾式不織布3とを有する。延伸一方
向配列不織布2と乾式不織布3とは、ニードルパンチ加
工によって絡合され、その後、熱カレンダー処理で一体
化されることで複合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、延伸一方向配列不
織布と乾式不織布とを複合させた、インテリア素材や包
装資材に好適に用いることができる複合不織布に関す
る。
【0002】
【従来の技術】不織布には、その製造方法によって、乾
式不織布と湿式不織布とがある。近年、乾式不織布は、
その生産性および経済性に優れる点で、生産量が増加し
ている。乾式不織布の中でも特に、熱可塑性樹脂を多数
の口金孔から押し出し、これによって形成された連続長
繊維のフィラメント群をエジェクタから高速高圧エアで
細化し、支持体上に捕集・堆積して形成されるスパンボ
ンド不織布は、高い生産性を有し、衛生・医療用品の基
材、家庭用および産業用の各種基材や、農業用資材な
ど、様々な用途に利用されている。
【0003】しかし、スパンボンド不織布は、一般に繊
維径が20μmを超え、しかも全体としては繊維配列が
ランダムであるため、表面の平滑性が劣り、印刷特性に
欠けるので、包装資材やインテリア素材としてはそれほ
ど用途が拡大していない。また、スパンボンド不織布
は、坪量を小さくすると厚みムラが顕著になるため、包
装資材分野で使用されたとしても安価な簡易包装材とし
て使用されるに過ぎない。一般的には、スパンボンド不
織布の最低の坪量は20g/m2とされる。包装資材や
インテリア素材の分野では、低い坪量で地合いが均質で
あり、印刷特性に優れた不織布が強く望まれている。
【0004】一方、特公平3−36948号公報には、
熱可塑性樹脂からなる繊維を一方向に配列し延伸させた
延伸一方向配列不織布を互いに直交して積層させた直交
積層不織布が開示されている。延伸一方向不織布は、繊
維をその配列方向に延伸させ、強度を向上させたもので
ある。直交積層不織布は延伸一方向不織布を用いている
ので、繊維の配列に伴う光の反射が顕著に現れ、非常に
光沢感がある不織布となる。また、紡糸条件や延伸条件
を調整することによって、繊維径を自在に制御すること
が可能であり、低い坪量の場合には、繊維径を細くして
不織布の地合いを均質にすることが容易である。
【0005】また、延伸一方向配列不織布は、繊維が一
方向に配列されているので、低い坪量でありながら高強
度を発揮するという特徴がある。従って、スパンボンド
不織布では難しかった、坪量が20g/m2以下であっ
ても高強度で厚みムラのない不織布とすることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】延伸一方向配列不織布
は、上述したように、それ単独では優れた特性を有して
いる。しかしながら、延伸一方向配列不織布は、それを
積層させて直交積層不織布とする際には、互いに直交し
た繊維同士を良好に融着させるために、一般的には熱エ
ンボス法により積層されるので、エンボス部の繊維の融
着によって表面が凹凸となり、繊維配列により生じる外
観上の意匠性や印刷特性を低下させてしまう。一方、延
伸一方向配列不織布は繊維を一方向に配列したものであ
るので、繊維の配列方向と直角な方向については強度が
極端に低下し、延伸一方向配列不織布を単独で用いるこ
とはできない。
【0007】本発明の目的は、延伸一方向配列不織布を
用い、意匠性および印刷特性に優れたものとしながら
も、延伸一方向配列不織布の繊維の配列方向以外にも十
分な強度を有し、包装資材やインテリア素材として好適
に用いることのできる複合不織布を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の複合不織布は、熱可塑性樹脂から紡糸されフィ
ラメントが一方向に配列されかつ延伸された、少なくと
も単層の延伸一方向配列不織布で構成された中間層と、
前記中間層の両面に設けられ、前記一方向配列不織布と
ニードルパンチ加工によって絡合され、その後、熱カレ
ンダー処理によって一体化された、熱融着性繊維を主成
分とする乾式不織布からなる表層とを有する。
【0009】本発明の複合不織布では、上述のように、
少なくとも単層の延伸一方向配列不織布で構成された中
間層を、熱融着性繊維を主成分とする乾式不織布からな
る表層でサンドウィッチし、中間層と表層とが、乾式不
織布の持つヒートシール性を利用して熱カレンダー処理
により一体化されている。これにより、フィラメントの
配列により生ずる意匠性、低い坪量での地合いの均質
性、光沢感、および表面の平滑性などといった延伸一方
向配列不織布の特性を生かした、意匠性および印刷特性
に優れた複合不織布が得られる。しかも、中間層と表層
とは、熱カレンダー処理に先立ってニードルパンチ加工
が施されているので、これによって両者が絡合し両者の
剥離強度が向上するので、結果的に、複合不織布の強度
が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施形態による複合不
織布の断面図である。図1に示すように、複合不織布1
は、熱可塑性樹脂からなるフィラメントがほぼ一方向に
配列され、かつフィラメントの配列方向に延伸された、
中間層となる延伸一方向配列不織布2と、この延伸一方
向配列不織布2の両面に表層として設けられた、熱融着
性繊維を主体繊維とする乾式不織布3とを有する。延伸
一方向配列不織布2と乾式不織布3とは、ニードルパン
チ加工によって絡合され、さらに熱カレンダー処理によ
って一体化されることで複合されている。なお、図1に
は、延伸一方向配列不織布2と乾式不織布3との絡合状
態は示しておらず、単に積層した状態として示してい
る。
【0012】以下に、延伸一方向配列不織布2および乾
式不織布3について詳細に説明する。
【0013】〈延伸一方向配列不織布〉延伸一方向配列
不織布2は、前述のように、フィラメントをその配列方
向に延伸したものであり、この方法によれば、紡糸段階
では通常の不織布と同様に紡糸されるが、これをフィラ
メントの配列方向に5〜8倍に延伸することにより、フ
ィラメントの繊度は主として1.5dTex以下とされ
る。この場合、紡糸段階においてはフィラメントが未配
向であり、かつ集積されたフィラメントが一定方向に配
列されているので、フィラメントの配列方向に延伸する
ことで延伸後の強度が向上する。しかし、紡糸段階にお
けるフィラメントの配列は完全ではないので、延伸され
た延伸一方向配列不織布には、未延伸フィラメントや未
配向フィラメントが若干混じっており、主として1.5
dTex以下のフィラメントからなる延伸一方向配列不
織布2となる。未延伸フィラメントは、融点も低く、そ
の後の熱カレンダー処理で融解するため、延伸一方向配
列不織布2のフィラメント同士の接着剤的機能を果た
す。
【0014】延伸一方向配列不織布2を構成するフィラ
メントは長繊維フィラメントである。ここでいう長繊維
フィラメントとは、実質的に長繊維であればよく、平均
長さが100mmを超えているものをいう。フィラメン
トの直径は、50μm以上では剛直で交絡が不十分にな
るため、望ましくは30μm以下、さらに望ましくは2
5μm以下である。特に強度の強い不織布を目的とする
場合は、フィラメント径が5μm以上であることが望ま
しい。フィラメントの長さおよび径は顕微鏡写真により
測定する。
【0015】延伸一方向配列不織布2の繊度は、0.1
dTex〜5dTexが好ましい。0.1dTex未満
では長繊維フィラメントを製造するのが困難である。一
方、5dTexを超えると延伸一方向配列不織布2の地
合いが低下し、さらに、フィラメントの配列状態も悪く
なり意匠性が低下することがある。また、複合不織布1
としたときの平面性が劣り、その結果、印刷特性が低下
することがある。
【0016】延伸一方向配列不織布1には、タテ延伸不
織布とヨコ延伸不織布とがあるが、本発明においてはこ
れらの何れも使用することができる。タテ延伸不織布と
は、不織布を製造する際の送り方向であるタテ方向にフ
ィラメントが配列され延伸された不織布であり、ヨコ延
伸不織布とは、不織布を製造する際の送り方向と直角な
方向であるヨコ方向にフィラメントが配列され延伸され
た不織布である。
【0017】タテ延伸不織布およびヨコ延伸不織布につ
いて、詳細に説明する。
【0018】タテ延伸不織布としては、例えば、特開平
10−204767号公報に開示されている不織布を使
用することができる。以下に、タテ延伸不織布について
その製造方法とともに説明する。
【0019】まず、ダイスに設けられたノズルから押し
出されたフィラメントにドラフト張力を与え、これによ
ってフィラメントを細径化し、コンベア上に集積する。
このとき、ノズルを出た直後のフィラメント融液を積極
的に加熱し、またはノズル近傍(フィラメントがノズル
から紡出された直後の位置)の雰囲気温度を高温に維持
する。この間の温度はフィラメントの融点よりも十分に
高くし、フィラメントのドラフトによるフィラメントの
分子配向をできるだけ小さくする。ノズル近傍の雰囲気
温度を高温にする手段としては、ダイスからの熱風吹き
出し、ヒータ加熱、保温筒など何れも用いることができ
る。また、フィラメント融液を加熱する手段としては、
赤外線放射やレーザ放射を用いることができる。
【0020】フィラメントにドラフト張力を与える方法
として、メルトブロー(MB)ダイスを使用する方法が
ある。この方法は、熱風の温度を高くすることによりフ
ィラメントの分子配向を小さくすることができるという
利点がある。ただし、通常のMB法ではコンベア上でフ
ィラメントがランダムに集積し、また、熱風の影響によ
りフィラメントがコンベア上で熱処理を受け、延伸性の
低いものとなる。そこで、ノズルから紡出されたフィラ
メントに、霧状の水分を含むエア等をコンベアの搬送面
に対して斜めに噴射する。これによって、フィラメント
のタテ方向への配列および冷却が行われる。
【0021】フィラメントにドラフト張力を与える他の
方法として、狭義のスパンボンド(SB)法、すなわ
ち、多数のノズルの下方にいわゆるエジェクタあるいは
エアサッカーを使用する方法がある。通常のSB方法
も、フィラメントはノズルから出た直後に冷却されるの
でフィラメントに分子配向が生じ、また、コンベア上で
フィラメントがランダムに集積する。そこで、上述した
MB法の場合と同様に、ノズル近傍でのフィラメントを
高温に維持する手段を組み合わせて分子配向を小さく
し、また、エジェクタ内に霧状の水分や冷風等を供給し
てフィラメントを十分に冷却して延伸性の良好なフィラ
メントとし、さらに、このフィラメントを含む流体をコ
ンベアの搬送面に対して斜めに供給し、フィラメントの
配列性を向上させることができる。
【0022】このように、コンベアの搬送面に対して傾
斜させてフィラメントを紡糸することにより、フィラメ
ントをタテ方向に良好に配列させることができる。フィ
ラメントを搬送面に対して傾斜させる手段としては、ノ
ズル方向をコンベアに対して傾けることや、流体の補助
によりフィラメントを斜行させることや、コンベアをフ
ィラメントの紡出方向に対して傾斜させることなどが有
効である。これらは、単独で用いてもよいし、複数の手
段を適宜組み合わせて用いてもよい。なお、ノズル近傍
で流体を使用する場合は、流体は加熱されていることが
望ましい。また、ノズル近傍で流体を使用しない場合
は、フィラメントとノズル近傍で積極的に加熱する。こ
れは、フィラメントがドラフトにより細径化される際
に、できるだけ分子配向を伴わないようにするためであ
る。
【0023】上述したMB法およびSB法の何れの方法
においても、フィラメントをコンベアの搬送面に対して
傾斜させるために流体を使用しているが、この流体とし
ては、コンベア近傍では冷流体、特に霧状の水を含んだ
流体が最も望ましい。紡出されたフィラメントを急冷す
ることにより、結晶化を進行させないようにするためで
ある。結晶化が進むと延伸性が低下してしまう。また、
霧状の水を噴射することは、コンベア上に集積したウェ
ブをコンベア上に貼り付けさせる作用もあり、その結
果、紡糸の安定性、およびフィラメントの配列性の向上
により効果がある。
【0024】以上のようにして、フィラメントがコンベ
ア上に集積してウェブが形成されるが、コンベアの裏面
側からウェブを吸引することにより、コンベアの搬送面
に対して斜行させられて不安定になったウェブを安定化
させることができ、しかも熱を除去する効果も得られ
る。この場合、ウェブの吸引は、コンベアの幅方向に直
線状にかつ狭い幅で行うことが重要である。通常のSB
法においても吸引を行うことは多いが、その場合には広
い面積で吸引を行っており、ウェブ平面内の坪量の均一
性を高め、かつフィラメントの配列をできるだけランダ
ムとすることを目的としており、本実施形態での吸引の
目的とは異なる。さらに、本実施形態での吸引は、冷却
のために霧状に噴射された水分も除去するため、後の延
伸工程における水分の影響を低下させる効果もある。ポ
リエステルにおいては、水分が延伸性に大きく影響し、
部位による水分のばらつきにより延伸の均一性が損なわ
れ、延伸倍率や延伸後のウェブの強度が低くなる。
【0025】コンベア上に集積したウェブはタテ方向に
延伸され、これによりタテ延伸不織布とされる。ウェブ
をタテ方向に延伸することにより、フィラメントのタテ
方向への配列性をより向上させることができる。このと
き、フィラメントのタテ方向への配列性が良いものほ
ど、ウェブのタテ延伸時にフィラメントが実質的に延伸
される確率が高くなり、最終延伸ウェブの強度も大きく
なる。フィラメントの配列が悪いと、ウェブを延伸して
もフィラメントの間隔が広がるだけでフィラメントが実
質的に延伸される確率が低くなり、延伸後の十分な強度
が得られなくなる。
【0026】ウェブのタテ延伸には、1段で全延伸する
場合もあるが、主に多段延伸法が用いられている。多段
延伸法においては、1段目の延伸は紡糸直後の予備延伸
として行われ、さらにその後に延伸する2段目以降の延
伸が主延伸として行われている。その中でも特に、多段
延伸の1段目の延伸に近接延伸法を用いることが本発明
に適している。
【0027】近接延伸とは、隣接する2組のロールの表
面速度の差によりウェブを延伸する方式において、短い
延伸間距離(延伸の開始点から終点までの距離)を保っ
て延伸を行うものであり、延伸間距離が100mm以下
であることが望ましい。特に、フィラメントが全体とし
てタテ方向に配列していても個々にはある程度屈曲して
いる場合には、近接延伸においてできるだけ延伸間距離
を短く保つことが、個々のフィラメントを有効に延伸す
る上で重要である。近接延伸における熱は、通常は延伸
するロールを加熱することにより与えられ、その延伸点
が熱風や赤外線により補助的に加熱される。また、近接
延伸の際の熱源としては、温水や蒸気等も使用すること
ができる。
【0028】一方、多段延伸においては、2段目以降の
延伸には近接延伸ばかりでなく、通常のウェブ(不織布
などにおける繊維やフィラメントの集合体)の延伸に用
いられる種々の手段を適用することができる。例えば、
ロール延伸、温水延伸、蒸気延伸、熱盤延伸、ロール圧
延等の延伸方式である。近接延伸が必ずしも必要ないの
は、1段目の延伸で既に個々のフィラメントがタテ方向
に長くわたっているためである。
【0029】次に、ヨコ延伸不織布について説明する。
ヨコ延伸不織布としては、例えば、特公平3−3694
8号公報に開示されている不織布を使用することができ
る。
【0030】ヨコ延伸不織布を製造するには、まず、フ
ィラメントがほぼヨコ方向に配列したウェブを形成す
る。フィラメントがほぼヨコ方向に配列したウェブは、
紡糸ノズルより押し出されたフィラメントを、紡糸ノズ
ルの周囲に配したエア噴出孔からのエア噴射によりヨコ
方向に振らせ、コンベア上に集積させることによって形
成することができる。
【0031】紡糸ノズルの周囲からのエア噴射でフィラ
メントをヨコ方向に振らせるためには、紡糸ノズルの周
囲に、それぞれ紡糸ノズルを中心とした円周方向の成分
を持ってエアを噴射する複数(通常は3〜8個)の第1
のエア噴出孔を設け、さらに、これら第1のエア噴出孔
の外側に、噴射したエアがコンベアによるウェブの搬送
方向と平行な方向で互いに衝突するように配された2つ
の第2のエア噴出孔を設ける。紡糸ノズルから押し出さ
れたフィラメントは、第1のエア噴出孔からのエア噴射
によりスパイラル状に回転させられる。一方、第2のエ
ア噴出孔から噴射されたエアは、回転しているフィラメ
ントの通過経路上で互いに衝突し、コンベアによる搬送
方向と直角すなわちヨコ方向に広がる。回転しているフ
ィラメントは、このエアの勢いでヨコ方向に散らされ
る。これにより、コンベア上には、ヨコ方向に配列成分
が多い状態でフィラメントが集積される。
【0032】このようにして得られたウェブは、ヨコ方
向に延伸される。ウェブをヨコ方向に延伸する方法とし
ては、テンター方式やプーリ方式などが挙げられる。テ
ンター方式は、フィルムなどを拡幅する方式として一般
に用いられるが、広い床面積が必要なこと、および製品
幅や拡幅倍率の変更が困難である。不織布は用途に応じ
て製品幅を自由に変える必要があり、また、原料の厚さ
等に応じて延伸倍率を変更しなければならない。そこ
で、これらの変更を運転操作中でも簡単に行えるプーリ
方式を用いるのが好ましい。
【0033】プーリ方式による延伸装置は、ウェブの両
側端部を把持するためにウェブの幅方向に間隔をあけて
配置された一対のプーリとベルトとを有する。プーリ
は、ウェブの幅方向の中心線に対して左右対称にその外
周が末広がりの軌道を持つように配置され、それぞれ同
一周速で回転される。一方、ベルトは各プーリに対応し
て張力下で掛け回されており、このベルトの一部位が、
プーリの間隔の狭まった位置から広がった位置にわたる
領域にかけて、それぞれプーリの外周端面に形成された
溝にはめ込まれている。
【0034】ウェブは、プーリの間隔の狭まった箇所か
ら導入され、両側端部がプーリとベルトとにより把持さ
れる。プーリの回転に伴い、ウェブはベルトとの間で把
持されながら一対のプーリが作る末広がりの軌道を通
り、これによりウェブはヨコ方向に延伸される。この間
の加熱は、熱水や熱風が利用できる。
【0035】以上のようにして、フィラメントがヨコ方
向に配列され延伸されたヨコ延伸不織布が得られる。
【0036】延伸一方向配列不織布2の代表的な製造方
法について、タテ延伸不織布およびヨコ延伸不織布を例
に挙げて説明したが、延伸一方向配列不織布2の製造方
法は上述した方法に限定されるものではなく、フィラメ
ントをほぼ一方向に配列し、かつフィラメントをその配
列方向に延伸することができる方法であれば任意の方法
を利用することができる。
【0037】延伸一方向配列不織布2のフィラメントの
配列方向は、複合不織布1が主として強度を必要とする
方向に応じて決められる。すなわち、複合不織布1が、
主としてタテ方向に強度を必要とする場合にはフィラメ
ントの配列方向はタテ方向とされ、主としてヨコ方向に
強度を必要とする場合にはフィラメントの配列方向はヨ
コ方向とされる。
【0038】延伸一方向配列不織布2のフィラメントを
構成する熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロンやポリエ
ステルが挙げられる。中でもポリプロピレンやポリエス
テルが、コストや取り扱いなどの点で優れている。
【0039】〈乾式不織布〉延伸一方向配列不織布2が
ポリエステルの場合は、延伸一方向配列不織布2との接
着性を高めるために、乾式不織布3もポリエステルを用
いるのが好ましい。この場合、乾式不織布3は、ポリエ
ステルからなる第一成分と、第一成分よりも20℃以上
低い融点を有するポリエステル共重合体からなる第二成
分とを、並列型または芯鞘型に複合紡糸した熱融着型複
合ステープル繊維、または、この熱融着型複合ステープ
ル繊維とポリエステルステープル繊維とを混紡したもの
からなる。乾式不織布3における熱融着型複合ステープ
ル繊維の割合は30質量%以上とすることが好ましい。
熱融着型複合ステープル繊維の重量比が30%未満で
は、延伸一方向配列不織布2との接着力が弱く、剥離強
度が小さくなってしまうので好ましくない。
【0040】第二成分であるポリエステル共重合体とし
ては、目的とする融点になるように、適量のイソフタル
酸を添加して得られる変性ポリエステルが好ましく用い
られる。
【0041】一方、延伸一方向配列不織布2がポリプロ
ピレンの場合も、延伸一方向配列不織布2との接着力を
高めるために、乾式不織布3もポリプロピレンを選択す
るのが好ましい。この場合、乾式不織布3は、ポリプロ
ピレンからなる第一成分と、第一成分よりも20℃以上
低い融点を有するプロピレンを主体とするオレフィン系
の共重合体からなる第二成分とを、並列型または芯鞘型
に複合紡糸した熱融着型複合ステープル繊維、または、
この熱融着型複合ステープル繊維とポリプロピレンステ
ープル繊維とを混紡したものからなる。この場合の乾式
不織布3における熱融着型複合ステープル繊維の割合は
30質量%以上とすることが好ましい。熱融着型複合ス
テープル繊維の重量比が30%未満では、ポリエステル
の場合と同様に、延伸一方向配列不織布2との接着力が
弱く、剥離強度が小さくなってしまうので好ましくな
い。
【0042】第二成分であるオレフィン系の共重合体と
しては、プロピレンとエチレンのランダム共重合体やプ
ロピレンとエチレン、さらにブテン−1からなる三元共
重合体などを挙げることができる。
【0043】本実施形態の乾式不織布3で用いられる熱
融着型複合ステープル繊維、ポリエステルステープル繊
維、またはポリプロピレンステープル繊維は、繊度が1
〜10dTex、繊維長が25〜150mmであること
が望ましい。繊度が1dTex未満では、カーディング
によるウェブの製造が困難となる。一方、繊度が10d
Texを超えると、延伸一方向配列不織布2とのニード
ルパンチ加工による繊維同士の絡合が不十分となり、結
果的に剥離強度が低下する。乾式不織布3の坪量は、1
5〜40g/m2の範囲にあることが好ましい。坪量が
15g/m2未満では、カーディングによるウェブの製
造が困難であり、たとえ製造しても地合いが不均一とな
り好ましくない。一方、坪量が40g/m2を超える
と、中間層を構成する延伸一方向配列不織布2が乾式不
織布3を通して認識されにくくなって意匠性が低下し、
また、坪量をこれ以上大きくすることはコスト面でも不
利となる。
【0044】乾式不織布3は、カード機によって作製さ
れ、延伸一方向配列不織布2のフィラメントの配列方向
に応じてパラレルウェブまたはクロスウェブが選択され
る。すなわち、延伸一方向配列不織布2がタテ延伸不織
布である場合には、最終製品である複合不織布1のタテ
方向およびヨコ方向の強度バランスを考慮し、乾式不織
布3はクロスウェブを用いることが好ましい。クロスウ
ェブは、カード機のローラカードのドッファの後にクロ
スラッパを設置し、コンベア上に積層させることで繊維
配列をヨコ方向にして得られる。一方、延伸一方向配列
不織布2がヨコ延伸不織布である場合には、同様の理由
により、乾式不織布3はパラレルウェブを用いることが
好ましい。パラレルウェブは、ドッファからそのまま剥
ぎ取ることで得られる。
【0045】以上、乾式不織布3の間に挟まれる中間層
として延伸一方向配列不織布2を用いた複合不織布1に
ついて説明したが、この中間層は単層である必要はな
く、複数の層で構成することもできる。
【0046】図2に、本発明の他の実施形態による、中
間層を複数の層で構成した複合不織布の断面図を示す。
図2に示す複合不織布31は、中間層として延伸交差積
層不織布32を用い、その両面に乾式不織布33を設け
ている。延伸交差積層不織布32は、前述した2枚の延
伸一方向配列不織布32a,32bを、互いのフィラメ
ントの配列方向が交差(好ましくは直交)するように積
層したものである。このように、フィラメントの配列方
向を交差させて積層することにより、タテ方向と横方向
の強度のバランスに優れた中間層とすることができる。
延伸交差積層不織布32と乾式不織布33とは、図1に
示したものと同様に、ニードルパンチ加工によって絡合
され、さらに熱カレンダー処理によって一体化されるこ
とで複合されている。なお、図2においても図1と同様
に、延伸交差積層不織布32と乾式不織布33との絡合
状態は示しておらず、単に積層した状態として示してい
る。
【0047】延伸一方向配列不織布32a,32bに
は、前述したようにタテ延伸不織布とヨコ延伸不織布と
があるが、延伸交差積層不織布32を構成するために
は、フィラメントの配列方向が互いに交差するように積
層されていれば、これらの何れも使用することができ、
また組み合わせも任意である。ただし、タテ延伸不織布
とヨコ延伸不織布との組み合わせとする場合には、これ
らはそのまま用いるのが望ましい。これにより、タテ延
伸不織布とヨコ延伸不織布とを積層する際に、両者をそ
のまま繰出して、繋ぎ目のない連続した均一な延伸交差
積層不織布33を得ることができる。また、予めタテ延
伸不織布を作製しておき、ヨコ延伸不織布の製造段階
で、タテ延伸不織布を繰出しながらこのタテ延伸不織布
上にヨコ延伸不織布を作製し、これらを積層すること
で、延伸交差積層不織布32を効率よく製造することが
できる。
【0048】延伸交差積層不織布32を製造する際の延
伸一方向配列不織布32a,32b同士の積層は、特公
平3−36948号公報に開示されているエンボス法
や、熱ロールを用いた圧着によって行うことができる。
エンボス法は、前述したように表面に凹凸が形成され、
意匠性や印刷特性を低下させる要因となるが、本実施形
態に適用する場合には、延伸交差積層不織布32の両面
に乾式不織布33が設けられ、延伸交差積層不織布32
の表面の凹凸による影響が低減されるので、エンボス法
による積層も可能である。ただし、エンボスの程度によ
っては、乾式不織布33と複合された後でも若干の凹凸
が表面に現われることがあるので、延伸一方向配列不織
布32a,32b同士の積層方法としては、表面に凹凸
が形成されない熱ロールによる圧着が好ましい。
【0049】熱ロールによる延伸一方向配列不織布32
a,32b同士の圧着は、延伸一方向配列不織布32
a,32bを構成する熱可塑性樹脂の融点よりも30〜
130℃低い温度で行うのが好ましい。なお、熱ロール
による圧着では、延伸一方向配列不織布32a,32b
が強固に一体化されるには至らない。しかし、乾式不織
布33との一体化の際の熱カレンダー処理によって延伸
一方向配列不織布32a,32b同士を強固に一体化す
ることができる。従って、延伸交差積層不織布32の製
造段階では、延伸一方向配列不織布32a,32bは、
熱カレンダー処理が終了するまでの間、積層状態を維持
することができる程度に一体化されていれば十分であ
る。
【0050】中間層を延伸交差積層不織布32とした場
合でも、乾式不織布33は、前述した繊維構造および繊
度のものを用いることができる。ただし、複合不織布3
1としたときのタテ方向とヨコ方向との強度バランスを
考慮すると、延伸交差積層不織布32が既に強度バラン
スがとれているので、乾式不織布33は繊維配列がラン
ダムであるランダムウェブを用いることが好ましい。
【0051】上述したように、中間層を構成する不織布
(具体的には、図1に示す延伸一方向配列不織布2およ
び図2に示す延伸交差積層不織布32をいい、本明細書
ではこれらをまとめて「配列不織布」ともいう)は、フ
ィラメントの配列方向について高い強度を有するので、
坪量の小さいものを使用することができる。配列不織布
の坪量は5〜40g/m2であることが好ましい。5g
/m2未満の坪量では、乾式不織布3,33で挟んで複
合不織布1,31としたとき、配列不織布のフィラメン
トの配列が目視で認識され難くなり、通常の乾式不織布
と外観上大差ないものとなる。また、フィラメントの配
列に乱れが生じ易くなることから複合不織布1,31の
表面平滑性が劣り、印刷特性が低下することがある。一
方、坪量が40g/m2を超えると、乾式不織布3,3
3とのニードルパンチ加工の際に生産性が低下し、ま
た、フィラメントの配列による意匠性は40g/m2
十分に達成されているため、これよりも坪量を高くする
ことは結果的に製造コストの上昇につながり好ましくな
い。なお、坪量の小さい配列不織布を使用できるという
ことは、言い換えると、薄手の配列不織布を用いること
ができるということである。配列不織布の厚さは、坪量
と比例関係にあるが、30〜200μmの範囲が好まし
い。厚さが30μm未満では配列不織布におけるフィラ
メントの配列による意匠性が低下し、一方、200μm
を超えると、後のニードルパンチ加工が難しくなる。
【0052】以上説明したように、意匠性、低い坪量で
の地合いの均質性、光沢感、および表面の平滑性に優れ
る配列不織布の両面に乾式不織布を配し、この乾式不織
布のヒートシール性を利用して、熱カレンダー処理によ
って配列不織布と乾式不織布とを一体化することによ
り、配列不織布の特性を生かし、フィラメントの整然と
した配列による意匠性に優れ、かつ表面への印刷特性に
優れた複合不織布を得ることができる。しかも、配列不
織布と乾式不織布との熱カレンダー処理に先立ってニー
ドルパンチ加工を施すことで、配列不織布と乾式不織布
とが絡合するので、単に熱カレンダー処理だけを行った
場合に比べて、熱カレンダー処理の際の配列不織布と乾
式不織布との接着性をより向上させ、両者の剥離強度を
向上させることができる。配列不織布と乾式不織布との
剥離強度を向上させることは、配列不織布のフィラメン
トの配列方向だけでなくそれ以外の方向についても複合
不織布自身の強度を向上させることにつながる。さら
に、ニードルパンチ加工を施すことで、その後の熱カレ
ンダー処理によって配列不織布のフィラメント同士も効
果的に融着するので、フィラメントの毛羽立ちも抑えら
れ、上記の配列不織布の特性が損なわれることはない。
【0053】従って、上述のように構成された複合不織
布は、意匠性および印刷特性に優れ、かつ高い強度を有
しており、ロールカーテン、プリーツカーテンあるいは
壁紙などのインテリア素材、さらには袋物などの各種包
装資材に好適に用いることができる。
【0054】次に、複合不織布の製造方法の一例につい
て、図1に示す複合不織布1を製造する場合を例に挙げ
て、図3を用いて説明する。
【0055】カード機(不図示)によって作製された乾
式不織布3は、繰り出し機によって供給される延伸一方
向配列不織布2の上方および下方からそれぞれコンベア
11によって搬送され、延伸一方向配列不織布2をサン
ドウィッチした状態でメッシュ状のコンベア14に供給
される。
【0056】コンベア14の上方には熱風エアスルー設
備12が配置され、その下方には、コンベア14を間に
おいて吸引設備13が配置されている。熱風エアスルー
設備12からは、コンベア14の表裏を通過するように
矢印A方向に熱風が吹き出され、これにより、コンベア
14上では、延伸一方向配列不織布2と乾式不織布3と
が仮接着される。
【0057】延伸一方向配列不織布2および乾式不織布
3は、熱風により仮接着された後、コンベア15によっ
てさらに搬送され、ニードルパンチ装置16に供給され
る。ニードルパンチ装置16は、延伸一方向配列不織布
2および乾式不織布3が載置されるベットプレート20
と、ベットプレート20の上方に配置されたニードル基
台17と、ベットプレート20とニードル基台17との
間に配置されたストリッパプレート19とを有する。ニ
ードル基台17は、延伸一方向配列不織布2および乾式
不織布3の厚み方向(矢印B方向)に移動可能に設けら
れている。また、ニードル基台17の下面には多数本の
ニードル18が植針されている。ストリッパプレート1
9およびベットプレート20には、ニードル18に対応
する位置に、ニードル18が貫通する穴が形成されてい
る。
【0058】ベットプレート20上に供給された延伸一
方向配列不織布2および乾式不織布3は、ニードル基台
17を上下動させることによりニードル18が貫通し、
これによって互いの繊維が絡合され、ニードルパンチ加
工が施される。
【0059】ニードルパンチ加工が施された延伸一方向
配列不織布2および乾式不織布3は、その後、搬送ロー
ラ21によってさらに搬送され、一対の熱カレンダーロ
ール22に挟持される。この熱カレンダーロール22で
の熱カレンダー処理によって、乾式不織布3中の熱融着
繊維が融解して延伸一方向配列不織布2と乾式不織布3
とが一体化し、複合不織布1とされる。このようにして
連続的に成形された複合不織布1は、巻取機23によっ
て巻き取られる。
【0060】また、図3に示した例では、延伸一方向配
列不織布2および乾式不織布3は、ニードルパンチ装置
16によるニードルパンチ加工に先立って、熱風エアス
ルー設備12によって仮接着されるが、この工程は必ず
しも行わなくてもよい。ただし、仮接着を行わない場合
には、延伸一方向配列不織布2および乾式不織布3を安
定的に搬送することが難しく、ニードルパンチ加工を均
一に行うことが困難になるので、延伸一方向配列不織布
2および乾式不織布3は、ニードルパンチ加工に先立っ
て仮接着しておくことが好ましい。仮接着する場合の熱
風の温度は、乾式不織布3に用いられる熱融着繊維の第
二成分を構成する低融点繊維の種類にもよるが、概ね1
00℃〜200℃に設定される。
【0061】ニードルパンチ加工を行う際は、強いニー
ドルパンチを行うと中間に位置する延伸一方向配列不織
布2のフィラメントの配列が乱れたり切断され、複合不
織布1の強度が著しく低下するおそれがあるので、その
ようなことのないように条件設定に注意が必要である。
【0062】また、ニードルパンチ加工を行う際のニー
ドル18の太さは、延伸一方向配列不織布2および乾式
不織布3の繊維径に応じて選択されるが、本発明におい
ては、#30〜#40番手の、正三角形断面のブレード
が好ましい。#30番手未満の太いブレードを用いる
と、延伸一方向配列不織布2と乾式不織布3との絡合が
不十分となり、剥離強度が低下する。また、表面にニー
ドル跡が鮮明に残るため、印刷特性が低下するととも
に、特に包装資材やインテリア素材として用いる場合に
は外観上好ましくない。さらに、ニードル18に設けら
れているバーブの形状、数、位置、間隔等によっても、
延伸一方向配列不織布2と乾式不織布3との絡合状態は
左右されるので、注意が必要である。延伸一方向配列不
織布2と乾式不織布3とのニードルパンチ加工には、例
えば、バーブの数が1〜9個、アンダーカットアングル
が20〜40°、キックアップが20〜40μm、スロ
ートディプスが30〜60μm、スロート長が1mm、
ニードル先端からのバーブ位置が3mmのニードル18
が用いられる。
【0063】ニードルパンチ加工を行う際のニードル1
の針密度は、500本/cm2以下であることが好まし
い。針密度が500本/cm2を超えると、延伸一方向
配列不織布2のフィラメントを著しく切断し、複合不織
布1の強度を低下させてしまうおそれがある。
【0064】熱カレンダー処理は、乾式不織布3に用い
られる熱融着繊維の第二成分を構成する低融点繊維の種
類によって処理温度が設定され、低融点繊維の融点以上
の温度に設定することが好ましい。また、熱カレンダー
処理の際に熱カレンダーロール22によって与えられる
線圧は、概ね196〜588N/cmに設定するのが望
ましい。
【0065】なお、図3では図1に示した複合不織布1
を製造する場合を説明したが、図2に示した複合不織布
31を製造する場合は、延伸一方向配列不織布2の代わ
りに延伸交差積層不織布32を供給すればよい。
【0066】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について、比
較例とともに説明する。
【0067】(実施例1)まず、延伸一方向配列不織布
を以下のようにして作製した。原料樹脂としてポリエス
テル樹脂(IV値0.63、融点260℃)を用いて押
出機により溶融混練し、ギアポンプにより定量的に押出
し、熱風とともにメルトブローダイスよりフィラメント
状に紡出した。紡出したフィラメントをコンベア上に集
積し、これを延伸ロールを用いてタテ方向に6倍に延伸
し、フィラメントがタテ方向に配列された延伸一方向配
列不織布(タテ延伸不織布)を得た。得られた延伸一方
向配列不織布の坪量は10g/m2であった。フィラメ
ントの太さは、写真に撮影して測定したところ、1dT
exを中心とする太さであった。
【0068】一方、ポリエステルを第一成分として、第
二成分がイソフタル酸を含有する変性ポリエステル(融
点200℃)である芯鞘型複合ステープル繊維(繊度
1.5dTex、繊維長50mm)と、ポリエステルス
テープル繊維(繊度1.5dTex、繊維長50mm)
とを混合し、開繊後、カード機に通して、クロスラッパ
により乾式不織布を得た。芯鞘型複合ステープル繊維お
よびポリエステルステープル繊維の質量比は、芯鞘型複
合ステープル繊維が70質量%、ポリエステルステープ
ル繊維が30質量%とした。また、得られた乾式不織布
の坪量は20g/m2であった。
【0069】次いで、延伸一方向配列不織布の両面を乾
式不織布でサンドウィッチするように繰り出し、150
℃の熱風エアスルー設備により仮接着した後、ニードル
パンチ加工を施した。ニードルパンチ加工では、#36
番手、バーブ数が6個のニードルを用いた。また、ニー
ドルの針密度は100本/cm2、深度は10mmとし
た。
【0070】その後、ニードルパンチ加工によって絡合
された3層の不織布を、200℃に過熱された熱カレン
ダーロールによって一体化させ、複合不織布を得た。
【0071】得られた複合不織布は、坪量が50g/m
2、タテ方向の引張強度が150N/50mm、ヨコ方
向の引張強度が180N/50mmであった。一般的な
スパンボンド不織布に比べ、タテ方向およびヨコ方向と
も十分な強度を有し、しかもタテ方向とヨコ方向との強
度バランスも格段に優れたものとなった。また、得られ
た複合不織布は、外観的には、延伸一方向配列不織布の
フィラメントがタテ方向に整然と配列された状態が両面
に確認でき、意匠性も優れたものであった。さらに、得
られた複合不織布にグラビア印刷および熱転写印刷を施
したところ、鮮明な印刷を行うことができ、印刷面は光
沢感に優れていた。
【0072】(実施例2)まず、原料樹脂としてポリエ
ステル樹脂(IV値0.63、融点260℃)を用いて
押出機により溶融混練し、ギアポンプにより定量的に押
出し、スプレーノズルに導いた。ノズルから紡出された
フィラメントに熱風を吹き付けることによりコンベアの
進行方向に直角な方向(ヨコ方向)に飛散させ、コンベ
ア上に、フィラメントがヨコ方向に配列されたウェブを
形成した。続いて、このウェブをプーリ式のヨコ延伸装
置によりヨコ方向に6.5倍に延伸して、フィラメント
がヨコ方向に配列された延伸一方向配列不織布(ヨコ延
伸不織布)を得た。得られた延伸一方向配列不織布の坪
量は10g/m2であった。フィラメントの太さは、写
真に撮影して測定したところ、1dTexを中心とする
太さであった。
【0073】一方、実施例1と同様の芯鞘型複合ステー
プル繊維(繊度1.5dTex、繊維長50mm)70
質量%とポリエステルステープル繊維(繊度1.5dT
ex、繊維長50mm)30質量%とを混合し、カード
機に通して繊維がタテ方向に配列したパラレル配列の乾
式不織布を得た。得られた乾式不織布の坪量は20g/
2であった。
【0074】次いで、実施例1と同様の条件で、延伸一
方向配列不織布を乾式不織布でサンドウィッチしてニー
ドルパンチ加工を施し、その後、熱カレンダーロールに
より3層の不織布を一体化させ、複合不織布を得た。
【0075】得られた複合不織布は、坪量が50g/m
2、タテ方向の引張強度が160N/50mm、ヨコ方
向の引張強度が140N/50mmであった。一般的な
スパンボンド不織布に比べ、タテ方向およびヨコ方向と
も十分な強度を有し、しかもタテ方向とヨコ方向との強
度バランスも格段に優れたものとなった。また、得られ
た複合不織布は、外観的には、延伸一方向配列不織布の
フィラメントがヨコ方向に整然と配列された状態が両面
に確認でき、意匠性も優れたものであった。さらに、得
られた複合不織布にグラビア印刷および熱転写印刷を施
したところ、鮮明な印刷を行うことができ、印刷面は光
沢感に優れていた。
【0076】(実施例3)本実施例では、中間層として
延伸交差積層不織布を用いた。
【0077】延伸交差積層不織布は、以下のようにして
製造した。まず、延伸倍率を10倍としたこと以外は実
施例1と同様にしてタテ延伸不織布を作製した。得られ
たタテ延伸不織布の坪量は5g/m2、フィラメントの
太さは0.8dTexを中心とする太さであった。ま
た、延伸倍率を10倍としたこと以外は実施例2と同様
にしてヨコ延伸不織布を作製した。得られたヨコ延伸不
織布の坪量は5g/m2、フィラメントの太さは0.8
dTexを中心とする太さであった。次いで、タテ延伸
不織布とヨコ延伸不織布とを互いにフィラメントの配列
方向を経緯直交させて積層し、熱ロールによって圧着
し、延伸交差積層不織布を得た。熱ロールの温度は15
0℃とした。得られた延伸交差積層不織布の坪量は10
g/m2であった。また、得られた延伸交差積層不織布
は、従来にない織物生地と同様な外観(コメント:どの
ような外観でしょうか)を呈し、地合いが均一なもので
あった。
【0078】一方、乾式不織布を実施例1と同様にして
作製した。得られた乾式不織布の坪量は20g/m2
あった。
【0079】その後、実施例1と同様の条件で、延伸交
差積層不織布を乾式不織布でサンドウィッチしてニード
ルパンチ加工を施し、その後、熱カレンダーロールによ
り3層の不織布を一体化させ、複合不織布を得た。
【0080】得られた複合不織布は、坪量が50g/m
2、タテ方向の引張強度が170N/50mm、ヨコ方
向の引張強度が160N/50mmであった。一般的な
スパンボンド不織布に比べ、タテ方向およびヨコ方向と
も十分な強度を有し、しかもタテ方向とヨコ方向との強
度バランスも格段に優れたものとなった。また、得られ
た複合不織布は、外観的には、延伸一方向配列不織布の
フィラメントが整然と配列された状態が両面に確認で
き、意匠性も優れたものであった。さらに、得られた複
合不織布にグラビア印刷および熱転写印刷を施したとこ
ろ、鮮明な印刷を行うことができ、印刷面は光沢感に優
れていた。
【0081】(比較例1)実施例1と同様にして延伸一
方向配列不織布および乾式不織布を作製し、これらを用
いて、ニードルパンチ加工を施さないこと以外は実施例
1と同様にして複合不織布を作製した。
【0082】得られた複合不織布は、坪量が50g/m
2、タテ方向の引張強度が120N/50mm、ヨコ方
向の引張強度が90N/50mmであった。この複合不
織布は、ニードルパンチ加工を施していないので、延伸
一方向配列不織布と乾式不織布とはその界面で乾式不織
布の熱融着繊維によって接着しているだけなので、実施
例1と比較してヨコ方向およびタテ方向とも引張強度が
大きく低下した。また、延伸一方向配列不織布は繊維の
融着が不十分であるため繊維の毛羽立ちが目立ち、グラ
ビア印刷および熱転写印刷を行うと、印刷特性は極端に
低下し、鮮明な印刷を行うことができなかった。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
なくとも単層の延伸一方向配列不織布で構成された中間
層を、熱融着性繊維を主成分とする乾式不織布からなる
表層でサンドウィッチし、これらをニードルパンチ加工
で絡合させた後、熱カレンダー処理で一体化させること
により、延伸一方向配列不織布のフィラメントが整然と
配列されていることによる意匠性、および表面の良好な
平滑性による印刷特性を向上させ、しかも強度を向上さ
せた、包装資材やインテリア素材として好適な複合不織
布とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による複合不織布の断面図
である。
【図2】本発明の他の実施形態による、中間層を複数の
層で構成した複合不織布の断面図である。
【図3】図1に示す複合不織布の製造方法の一例を説明
するための、複合不織布製造装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1,31 複合不織布 2,32a,32b 延伸一方向配列不織布 3,33 乾式不織布 11,14,15 コンベア 12 熱風エアスルー設備 13 吸引設備 16 ニードルパンチ装置 17 ニードル基台 18 ニードル 19 ストリッパプレート 20 ベットプレート 21 搬送ローラ 22 熱カレンダーロール 23 巻取機 32 延伸交差積層不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK07A AK41 AK41A AL01A AR00B AR00C BA03 BA06 BA10B BA10C BA32 DG01B DG01C DG04A DG15B DG15C EJ37A GB08 GB15 HB00 HB31 JA04A JA13A JA13B JA13C JK01 JL12B JL12C YY00A 4L047 AA14 AA21 AA27 AA28 AB02 AB03 BA03 BA09 BB06 BB09 CA05 CA19 CB10 CC16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から紡糸されフィラメント
    が一方向に配列されかつ延伸された、少なくとも単層の
    延伸一方向配列不織布で構成された中間層と、 前記中間層の両面に設けられ、前記一方向配列不織布と
    ニードルパンチ加工によって絡合され、その後、熱カレ
    ンダー処理によって一体化された、熱融着性繊維を主成
    分とする乾式不織布からなる表層とを有する複合不織
    布。
  2. 【請求項2】 前記中間層は、フィラメントの配列方向
    が互いに交差するように前記延伸一方向配列不織布を積
    層した延伸交差積層不織布である、請求項1に記載の複
    合不織布。
  3. 【請求項3】 前記中間層はポリエステルからなり、 前記乾式不織布は、ポリエステルからなる第一成分と、
    該第一成分の融点より20℃以上低い融点を有するポリ
    エステルを主体とする共重合体からなる第二成分とを有
    する、並列型または芯鞘型に複合紡糸して得られた、熱
    融着型の複合ステープル繊維、または、該熱融着型の複
    合ステープル繊維とポリエステルのステープル繊維とを
    前記熱融着型の複合ステープル繊維の含有量を30質量
    %以上で混紡したものからなる、請求項1または2に記
    載の複合不織布。
  4. 【請求項4】 前記中間層はポリプロピレンからなり、 前記乾式不織布は、ポリプロピレンからなる第一成分
    と、該第一成分の融点より20℃以上低い融点を有する
    ポリプロピレンを主体とする共重合体からなる第二成分
    とを有する、並列型または芯鞘型に複合紡糸して得られ
    た、熱融着型の複合ステープル繊維、または、該熱融着
    型の複合ステープル繊維とポリプロピレンのステープル
    繊維とを前記熱融着型の複合ステープル繊維の含有量を
    30質量%で混紡したものからなる、請求項1または2
    に記載の複合不織布。
  5. 【請求項5】 前記ニードルパンチ加工は、500本/
    cm2以下の針密度で行われ、前記熱カレンダー処理
    は、前記乾式不織布の第二成分の融点近傍の温度で行わ
    れる、請求項3または4に記載の複合不織布。
  6. 【請求項6】 前記中間層の坪量は5〜40g/m2
    範囲であり、かつ、前記各乾式不織布の坪量はそれぞれ
    15〜40g/m2の範囲である、請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載の複合不織布。
JP2001320564A 2001-10-18 2001-10-18 複合不織布 Pending JP2003127260A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001320564A JP2003127260A (ja) 2001-10-18 2001-10-18 複合不織布

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001320564A JP2003127260A (ja) 2001-10-18 2001-10-18 複合不織布

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003127260A true JP2003127260A (ja) 2003-05-08

Family

ID=19137937

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001320564A Pending JP2003127260A (ja) 2001-10-18 2001-10-18 複合不織布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003127260A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009000844A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Asahi Kasei Fibers Corp 印刷用基材
CN106988022A (zh) * 2017-05-27 2017-07-28 杭州友凯船艇有限公司 一种无纺布
JP2021143449A (ja) * 2020-03-10 2021-09-24 ライフェンホイザー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト・マシイネンファブリーク 旋回可能なスクリーンベルト装置
CN117661194A (zh) * 2023-12-06 2024-03-08 浙江中超新材料股份有限公司 一种夹心式絮片制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009000844A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Asahi Kasei Fibers Corp 印刷用基材
CN106988022A (zh) * 2017-05-27 2017-07-28 杭州友凯船艇有限公司 一种无纺布
JP2021143449A (ja) * 2020-03-10 2021-09-24 ライフェンホイザー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト・マシイネンファブリーク 旋回可能なスクリーンベルト装置
JP7627571B2 (ja) 2020-03-10 2025-02-06 ライフェンホイザー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト・マシイネンファブリーク 旋回可能なスクリーンベルト装置
CN117661194A (zh) * 2023-12-06 2024-03-08 浙江中超新材料股份有限公司 一种夹心式絮片制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100655215B1 (ko) 부직포 천공 장치 및 방법
JP4191855B2 (ja) 横延伸不織布の製造方法及び横延伸装置
JP3657700B2 (ja) カサ高性不織布の製造方法
EP1101855A1 (en) Cross laminated nonwoven fabric having intermediate layer
US10737459B2 (en) Hydraulically treated nonwoven fabrics and method of making the same
JP4113271B2 (ja) 縦延伸不織布の製法
JP4339131B2 (ja) 切り込みネック付与によるスパンボンド方法及び材料
JP2003064570A (ja) 複合不織布
JP2004076237A (ja) 強化延伸不織布
JP2002155463A (ja) 複合不織布及びその製造方法
JP2003127260A (ja) 複合不織布
JP2016183430A (ja) 伸縮性長繊維不織布
JP3519158B2 (ja) 薄手軽量強化熱融着不織布およびその製造方法
JPH01148861A (ja) 延伸直交不織布の製法
JP7815681B2 (ja) 不織布製造方法
JP2003236964A (ja) 強化延伸不織布
JP2002356656A (ja) 不織布を用いた両面粘着テープ用基布、これを用いた両面粘着テープ、および該両面粘着テープの製造方法
JP4535637B2 (ja) 直交積層不織布を用いた粘着テープ用基布およびこれを用いた粘着テープ
JP7333189B2 (ja) 吸音材
JP7800141B2 (ja) 不織布製造装置及び不織布の製造方法
JP2003286648A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2003213560A (ja) 直交積層不織布
JP2003286649A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2001032160A (ja) 伸縮性を有する複合シート、該複合シートの製造方法、及び前記複合シートの製造装置
JP2026014015A (ja) 不織布製造方法および不織布製造装置