JP2003128709A - 乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤 - Google Patents
乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤Info
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Abstract
少なく、かつ乳化剤又は分散剤としての優れた性質を有
する乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤を提供す
る。 【解決手段】 下記の一般式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は、炭素数の合計が7〜9の数とな
る炭素数2〜7の直鎖アルキル基を表わし、AOはオキ
シアルキレン基を表わし、Xは水素原子又はアニオン性
親水基を表わし、nは1〜1000の数を表わす)で表
わされる乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤。
Description
又は懸濁重合用分散剤に関する。
乳化剤又は懸濁重合用分散剤、特にオレフィンとフェノ
ールの反応により得られるノニルフェノール、オクチル
フェノール、ドデシルフェノール等のアルキルフェノー
ルにエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付
加したようなエーテル型の非イオン性乳化重合用乳化剤
又はこれを硫酸エステル化したサルフェート型アニオン
性乳化重合用乳化剤は、価格が安い、構造によってHL
Bを調節するのが容易である、樹脂の重合に悪影響を及
ぼさない等の多くの優れた特徴を持っている。このよう
な特徴のため、アルキルフェノール残基を疎水基とする
型の非イオン性又はアニオン性の乳化重合用乳化剤又は
懸濁重合用分散剤は、アクリル系エマルジョン、ABS
ラテックス等の乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤
等として広範に使用されている。
ン性の乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤の原料と
して、上記のようなアルキルフェノールが使用されてき
た背景には、価格が安い割には性能が優れている、即ち
コストパフォーマンスに優れているといった事情があっ
た。しかし、アルキルフェノール残基を疎水基とする型
の非イオン性又はアニオン性の界面活性剤は、乳化重合
用乳化剤又は懸濁重合用分散剤として優れた性能を有す
るが、難生分解性であるため、環境中へ放出された場合
に長期間分解を受けず、環境を汚染する恐れがあった。
又、近年ではノニルフェノールが生物に対し擬似ホルモ
ン作用を発現し内分泌系を撹乱する作用があるのではな
いかといういわゆるエンドクリン問題の懸念もあり、ア
ルキルフェノール残基を疎水基とする型の非イオン性又
はアニオン性の界面活性剤についても代替品が模索され
ていた。そのため、界面活性剤のベースとしてはアルキ
ルフェノールからアルコールへ移行したいという業界の
要請がある。
界面活性剤としては、特開昭52−3676号公報では
炭素数10〜14の直鎖率80%のオキソアルコールの
エチレンオキサイド30モル付加物が開示され、特開2
001−2715号公報では分子中の平均メチル基数が
3以上となる分岐の1級ドデカノールのエトキシレート
が開示されている。しかし、特開昭52−3676号公
報で開示されている界面活性剤では、乳化重合用乳化剤
又は懸濁重合用分散剤としての重合安定性が不充分であ
り、特開2001−2715号公報では、開示されてい
る界面活性剤では生分解性が不充分であった。又、これ
らの界面活性剤により、乳化重合若しくは懸濁重合して
得られる重合物は、乳化安定性若しくは懸濁安定性が十
分とは言えず、特に、電解質安定性が不充分であった。
そこで、本発明者らは、乳化重合や懸濁重合の界面活性
剤について鋭意検討し、疎水基として特定のアルコール
残基を有する界面活性剤が、アルキルフェノール残基を
有する界面活性剤と同等の性能を有し、しかも環境に対
する悪影響がほとんどないことを見いだし本発明を完成
させた。
一般式(1):
〜9の数となる炭素数2〜7の直鎖アルキル基を表わ
し、AOはオキシアルキレン基を表わし、Xは水素原子
又はアニオン性親水基を表わし、nは0〜1000の数
を表わす)で表わされる乳化重合用乳化剤又は懸濁重合
用分散剤である。
R2は、炭素数の合計が7〜9の数となる炭素数2〜7
の直鎖アルキル基を表わす。このような直鎖アルキル基
としては、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチルが挙げられる。R1又はR2が、
分岐アルキル基、脂環式炭化水素基又はアリール基の場
合には、生分解性が不充分となる場合があり、好ましく
ない。又、R1及びR2の炭素数、又は炭素数の合計が、
この範囲以外の場合には、乳化重合用乳化剤又は懸濁重
合用分散剤としての重合安定性、及び重合後のポリマー
乳化物若しくは懸濁物の安定性が不充分となる。前記一
般式(1)の構造の中で、次記一般式(2)で表わされ
る部分は、同じく次記一般式(3)で表わされるアルコ
ールの残基である。
は、n−ペンタノールのゲルベ反応による2量体化アル
コール、又は炭素数8から10の直鎖状の内部オレフィ
ン(末端以外の部分に二重結合を有するオレフィン)を
原料とするオキソアルコールとして入手することができ
る。一般式(3)で表わされるアルコールのうちでも、
炭素数11であるものが好ましい。一般式(3)で表わ
されるアルコールが、他のアルコールとの混合物である
場合には、一般式(3)で表わされるアルコールの含量
が70モル%以上であることが好ましく、80モル%以
上であることがより好ましく、90モル%以上であるこ
とが最も好ましい。
記一般式(3)で表わされるアルコールに、1種のアル
キレンオキサイドの単独重合又は2種以上のアルキレン
オキサイドの共重合することによって得られる化合物中
のポリオキシアルキレン基部分を表わす。アルキレンオ
キサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロ
フラン(1,4−ブチレンオキサイド)、長鎖α−オレ
フィンオキサイド、スチレンオキサイド等が挙げられ、
その中でも、エチレンオキサイドが好ましい。(AO)
nが2種以上のアルキレンオキサイドの共重合によって
得られるポリオキシアルキレン基である場合、共重合の
形態は特に限定されず、ランダム共重合、ブロック共重
合又はランダム/ブロック共重合等であってよい。
のうち1種はエチレンオキサイドであることが好まし
く、(AO)nの部分は、オキシエチレン基を50〜1
00モル%以上含有していることが好ましく、60〜1
00モル%以上含有していることがより好ましい。又、
2種以上のアルキレンオキサイドのうち1種はエチレン
オキサイドである場合には、特に、一般式(1)の水酸
基側の末端がオキシエチレン基であるブロック共重合が
好ましい。重合度nは0〜1000の範囲の数であり、
好ましくは0〜200、より好ましくは1〜100、更
に好ましくは2〜50である。
剤又は懸濁重合用分散剤は、(AO)n中のオキシエチ
レン基含量及びnの数により親水性や疎水性を調整する
ことができ、使用する乳化重合又は懸濁重合のモノマー
に応じて(AO)nの部分を適切に設計することがより
好ましい。
アニオン性親水基を表わす。アニオン性親水基として
は、−SO3M、−R4−SO3M、−R5−COOM、−
PO3M2、−PO3MH、−CO−R6−COOMで表わ
される基等が挙げられる。上記のアニオン性親水基を表
わす式中、Mは水素原子、金属原子又はアンモニウムを
表わす。金属原子としては例えば、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属原子、マグネシウム、カ
ルシウム等のアルカリ土類金属原子(但し、アルカリ土
類金属原子は通常2価であるから、1/2)等が挙げら
れ、アンモニウムとしては例えばアンモニア、メチルア
ミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミ
ン、モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノール
アミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノ(イソ)プロパ
ノールアミン、ジ(イソ)プロパノールアミン、トリ
(イソ)プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル
−1,3−プロパンジオール、アミノエチルエタノール
アミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロ
キシプロピル)エチレンジアミン等のアンモニウムが挙
げられる。
ピレン、ブチレン、ペンテン、ペンタメチレン、ヘキサ
メチレン等のアルキレンを表わす。なかでも原料の都合
から、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン等の
炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。
ボキシル基を除いた残基である。二塩基酸としては、例
えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二
酸、テトラデカン二酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;シ
クロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メ
チルヘキサヒドロフタル酸等の飽和脂環族ジカルボン
酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリレン
ジカルボン酸、キシリレンジカルボン酸等の芳香族ジカ
ルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、メサコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;テ
トラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ナ
ジック酸(エンドメチレンテトラヒドロフタル酸)、メ
チルナジック酸、メチルブテニルテトラヒドロフタル
酸、メチルペンテニルテトラヒドロフタル酸等の不飽和
脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。これらは製造段階
では無水物の形で用いられても良い。
SO3M、−PO3M2又は−PO3MHで表わされる基等
が好ましい。本発明の界面活性剤のうちXが水素原子で
あるものは、Xがアニオン性基であるものを併用すると
重合安定性が更に向上する場合がある。併用する場合
は、Xが水素原子であるもの100重量部に対して、X
がアニオン性基であるものは10〜200重量部の範囲
であることが好ましい。
ノール系の界面活性剤と比較して生分解性に優れている
ため、環境中に残留することが少ない。又、ノニルフェ
ニル基をもたないため、ノニルフェノールに由来する、
いわゆるエンドクリン問題への懸念が解消される。従っ
て、本発明の界面活性剤が環境中に排出されたとして
も、環境への悪影響が極めて少ない。又、本発明の界面
活性剤は、乳化重合用若しくは懸濁重合用の界面活性剤
として、従来のノニルフェノール系の界面活性剤と同等
の優れた性能を有している。本発明の界面活性剤を乳化
重合時の乳化剤とする重合体エマルジョンは、従来のア
ルコールベースの界面活性剤を乳化剤とするのに較べ
て、特に電解質安定性が優れている。電解質安定性は、
電解質添加に起因するショックに対する安定性であり、
電解質安定性が不良な重合体エマルジョンは、無機顔料
等を配合するときに凝集物が発生し易くなる。本発明の
界面活性剤を乳化重合時の乳化剤とする重合体エマルジ
ョンは、電解質安定性が優れていることから、例えば、
水性塗料、紙塗工剤等の無機顔料等を配合して使用され
る用途にも好適に使用できる。
分散剤は、他の成分と併用することができる。他の成分
としては、例えば、アルキルフェノールエトキシレー
ト、オレイルアルコールエトキシレート、アルキルポリ
グリコシド、アルカノールアミド等の非イオン性界面活
性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィン
スルホネート、アシル化イセチオネート、アシル化アミ
ノ酸、アシル化ポリペプチド、アゼライン酸石鹸、樹脂
酸石鹸、脂肪酸石鹸等のアニオン性界面活性剤;ステア
リルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモ
ニウム、ポリジメチルジアリルアンモニウム等のカチオ
ン性界面活性剤;アルキルカルボベタイン、アミドプロ
ピルカルボベタイン、イミダゾリニウムベタイン等の両
性界面活性剤;アルキルアミンオキサイド等の半極性界
面活性剤等と併用することができる。本発明の乳化重合
用乳化剤は、従来公知の乳化重合用乳化剤の通常の使用
量の範囲で任意に使用することができるが、概ね原料モ
ノマーに対して、好ましくは0.1〜20重量%、更に
好ましくは0.2〜10重量%の範囲で使用することが
できる。又、本発明の乳化重合用乳化剤と他の反応性又
は非反応性乳化剤との併用も可能である。
化重合する単量体に特に制限はないが、アクリレート系
エマルジョン、スチレン系エマルジョン、酢酸ビニル系
エマルジョン、SBR(スチレン/ブタジエンゴム)エ
マルジョン、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/
スチレン)エマルジョン、BR(ブタジエンゴム)エマ
ルジョン、IR(イソプレンゴム)エマルジョン、NB
R(アクリロニトリル/ブタジエンゴム)エマルジョン
等の乳化重合に好適に使用することができる。
えば、(メタ)アクリル酸(エステル)同士、(メタ)
アクリル酸(エステル)/スチレン、(メタ)アクリル
酸(エステル)/酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸(エ
ステル)/アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸(エ
ステル)/ブタジエン、(メタ)アクリル酸(エステ
ル)/塩化ビニリデン、(メタ)アクリル酸(エステ
ル)/アリルアミン、(メタ)アクリル酸(エステル)
/ビニルピリジン、(メタ)アクリル酸(エステル)/
アルキロールアミド、(メタ)アクリル酸(エステル)
/N,N―ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)ア
クリル酸(エステル)/N,N−ジエチルアミノエチル
ビニルエーテル等が挙げられる。
ン単独の他、例えば、スチレン/アクリロニトリル、ス
チレン/ブタジエン、スチレン/フマルニトリル、スチ
レン/マレインニトリル、スチレン/シアノアクリル酸
エステル、スチレン/酢酸フェニルビニル、スチレン/
クロロメチルスチレン、スチレン/ジクロロスチレン、
スチレン/ビニルカルバゾール、スチレン/N,N−ジ
フェニルアクリルアミド、スチレン/メチルスチレン、
アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、スチレン/
アクリロニトリル/メチルスチレン、スチレン/アクリ
ロニトリル/ビニルカルバゾール、スチレン/マレイン
酸等が挙げられる。
ビニル単独の他、例えば、酢酸ビニル/スチレン、酢酸
ビニル/塩化ビニル、酢酸ビニル/アクリロニトリル、
酢酸ビニル/マレイン酸(エステル)、酢酸ビニル/フマ
ル酸(エステル)、酢酸ビニル/エチレン、酢酸ビニル/
プロピレン、酢酸ビニル/イソブチレン、酢酸ビニル/
塩化ビニリデン、酢酸ビニル/シクロペンタジエン、酢
酸ビニル/クロトン酸、酢酸ビニル/アクロレイン、酢
酸ビニル/アルキルビニルエーテル等が挙げられる。
懸濁重合用分散剤の通常の使用量の範囲で任意に使用す
ることができるが、概ね原料モノマーに対して、好まし
くは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.2〜10
質量%の範囲で使用することができる。又、本発明の懸
濁重合用分散剤と他の反応性又は非反応性分散剤、例え
ばポリビニルアルコール等との併用も可能である。又、
懸濁重合する単量体に特に制限はないが、好ましくはハ
ロゲン化オレフィン系、酢酸ビニル系等の重合に好適に
使用することができる。
塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレン、塩化ビニ
ル/マレイン酸(エステル)、塩化ビニル/フマル酸
(エステル)、塩化ビニル/酢酸ビニル、塩化ビニル/塩
化ビニリデン、塩化ビニリデン/酢酸ビニル、塩化ビニ
リデン/安息香酸ビニル等が挙げられる。酢酸ビニル系
の重合については上記と同様である。
分散剤により乳化重合又は懸濁重合を行う際には、一般
的に重合開始剤、重合促進剤、架橋剤、分子量調整剤、
連鎖移動剤等を使用する。使用できる重合開始剤は、例
えば過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;アゾビス(2−メチ
ルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス−(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソ酪酸
ジメチル、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビスシアノ吉草
酸クロライド、1,1’−アゾビス−(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスメチルブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス−
(4−シアノペンタノール)、2,2’−アゾビス−
(2−シアノプロパノール)、2,2’−アゾビス−
(2−メチル−N−2−ヒドロキシプロピオン酸アミ
ド)等のアゾ化合物類;2−エチルヘキシルパーオキシ
カーボネート、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の過酸
化物系等が挙げられる。又、亜硫酸塩とパーオキサイド
化合物、過酸化水素とFe2+塩等のレドックス開始剤等
も使用できる。
水素ナトリウム、硫酸第一鉄アンモニウム等を使用する
ことができる。又、架橋剤としては、例えば、ジビニル
ベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート
等を使用することができる。重合調節剤としては、例え
ば、ドデシルメルカプタン等を加えることができる。
又、他の添加剤、例えば、ハルス、コロイダルシリカ、
ハイブリッドシリカ等の存在下に重合させてもよい。
る。例えば、水、メタノール、2−プロパノール、n−
ブタノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、塩化亜鉛水溶
液、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸メチル、酢酸
エチル、ジオキサン等が挙げられる。本発明の乳化重合
用乳化剤又は懸濁重合用分散剤を使用した乳化重合又は
懸濁重合によって得られた重合体エマルジョンは、塗
料、接着剤、粘着剤、インク、フィルム、コーティング
剤、紙塗工剤、サイズ剤、シーラー等に使用することが
できる。
明する。なお、以下の実施例中、部及び%は特に記載が
無い限り質量基準である。試験に使用した本発明の乳化
重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤、及び比較品は以下
の表1に示す構造のものである。
を原料とするオキソアルコール残基。このアルコールの
平均メチル基数をNMR分析により求めたところ、2.
0であった。又、炭素数の分布は、アルコールのGC−
MS分析の結果、以下とおりであることがわかった。 C10: 5% C11: 93% C12: 2% *2:混合比は重量比である。 *3:炭素数10〜13のαオレフィン(直鎖状末端オ
レフィン)を原料とするオキソアルコール残基。このア
ルコールの直鎖率は80モル%である。 *4:比較品10のアルコールは、プロピレンとブテン
とをオリゴマー化したオレフィンのオキソ反応により得
た多分枝のアルコールであり、NMR分析により求めた
平均メチル基数が3.2であった。又、炭素数の分布は
GC−MS分析の結果、以下とおりであることがわかっ
た。 C10: 13% C11: 81% C12: 6%
8、及び比較品1〜4、7、8について、JISK01
02の方法に従い、生分解性の試験を行った。即ち、B
ODは生物化学的酸素消費量であって、水中の好気性微
生物によって消費される溶存酸素の量である。ここで
は、試料を希釈水で希釈し、20℃で5日間放置したと
きに消費された溶存酸素の量である。又、TODは各試
料の化学構造から求められる定数である。これらの測定
結果から求められた生分解率を以下の表2に示す。
9、10、及び比較品1、3、4、6、7、9〜11に
ついて、乳化重合用乳化剤としての性能を評価するため
に、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸の混合
物をモノマーとして乳化重合を行った。得られたポリマ
ーエマルジョンについてその粒径、粘度、凝集物量、機
械安定性及び電解質安定性を測定した。これらの結果を
下記の表3に示す。
応容器に、水150部を仕込み、系内を窒素ガスで置換
した。別にアクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸
=97/3(重量比)の混合モノマー100部に本発明
品又は比較品の乳化重合用乳化剤を各2部を溶解し、こ
のうちの10部と、過硫酸アンモニウム0.1部を反応
容器に加えて60℃で重合を開始した。その後、残りの
モノマー/乳化重合用乳化剤混合物を2時間にわたって
反応容器内に連続的に滴下し、滴下終了後2時間熟成し
エマルジョンを得た。
合を行って得られたそれぞれの重合体エマルジョンにつ
いて、その粒径、粘度、凝集物量、機械安定性及び電解
質安定性を以下のようにして求めた。 <粒径>電気泳動光散乱光度計(ELS−800、大塚
電子製)を使用して測定した。 <粘度>25℃における粘度をB型粘度計(10rp
m)で測定した。 <凝集物量>重合後の重合体エマルジョンを325メッ
シュの金網でろ過し、ろ過残渣を水で洗浄後、105℃
で2時間乾燥させ、この重量を測定した、一方、ろ過前
の重合体エマルジョンの乾燥残渣の重量別途測定してこ
れを固形分とし、この固形分に対するろ過残渣の割合を
%で表した。 <機械安定性>エマルジョンをディスパーにて、2,0
00rpmで2分間撹拌した後、上記の方法で凝集物の
重量を測定し、前記凝集物量と同様にろ過前の重合体エ
マルジョンの固形分に対するこの凝集物量の割合(%)
を機械安定性として表わした。 <電解質安定性>塩化ナトリウム(以下NaCl)の1
質量%、3質量%、5質量%の各水溶液にエマルジョン
を1滴添加し、軽く振り混ぜた後に、凝集物の発生の有
無により以下の基準で評価した。 ◎:5質量%NaCl水溶液でも凝集物が発生しない。 ○:5質量%NaCl水溶液では凝集物が発生したが、
3質量%NaCl水溶液では凝集物が発生しない。 △:3質量%NaCl水溶液では凝集物が発生したが、
1質量%NaCl水溶液では凝集物が発生しない。 ×:1質量%NaCl水溶液で凝集物が発生した。
9、10、及び比較品1、3、4、6、7、9〜11に
ついて、乳化重合用乳化剤としての性能を評価するため
に、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチルの混合物をモ
ノマーとして乳化重合を行った。得られたポリマーエマ
ルジョンについてその粒径、粘度、凝集物量、機械安定
性及び電解質安定性を測定した。これらの結果を下記の
表4に示す。
応容器に、水100部を仕込み、系内を窒素ガスで置換
した。別にアクリル酸エチル/アクリル酸ブチル=50
/50の混合モノマー100部に本発明品又は比較品の
乳化重合用乳化剤2.5部を溶解し、このうちの10部
と、過硫酸アンモニウム0.2部を反応容器に加えて6
0℃で重合を開始した。その後、残りのモノマー/乳化
重合用乳化剤混合物を2時間にわたって反応容器内に連
続的に滴下し、滴下終了後2時間熟成しエマルジョンを
得た。
合を行って得られたそれぞれの重合体エマルジョンにつ
いて、その粒径、粘度、凝集物量、機械安定性及び電解
質安定性を実施例2と同様の方法によって求めた。
較品1、3、4、7、11について、乳化重合用乳化剤
としての性能を評価するために、ブタジエン及び、スチ
レン/アクリロニトリルの混合物をモノマーとして乳化
重合を行った。得られた樹脂ラテックスについてその粒
径、粘度、凝集物量、機械安定性及び排水の生分解性を
測定した。これらの結果を下記の表5に示す。
圧反応容器に、水110部を仕込み、系内を窒素ガスで
置換した。別に、ブタジエン100部と本発明品又は比
較品の乳化重合用乳化剤を2部溶解し、このうちの8.
4部と過硫酸カリウム0.2部を反応容器内に加え、5
0℃で重合を開始した。その後、残りのモノマー/乳化
重合用乳化剤混合物を2時間にわたって反応容器内に連
続的に滴下し、滴下終了後50時間熟成しポリブタジエ
ンラテックスを得た。次に、上記設備を備えた反応容器
に水100部、ポリブタジエンラテックス45部を仕込
み、別にスチレン30部、アクリロニトリル70部と本
発明品又は比較品の乳化重合用乳化剤を1部溶解し、こ
のうちの8.4部と過硫酸カリウム0.2部、ターシャ
リードデシルメルカプタン0.1部を反応容器内に加
え、50℃で重合を開始した。その後、残りのモノマー
/乳化重合用乳化剤混合物を2時間にわたって反応容器
内に連続的に滴下し、滴下終了後2時間熟成しABS樹
脂ラテックスを得た。
合を行って得られたそれぞれの重合体エマルジョンにつ
いて試験を行った。なお、その粒径、粘度、凝集物量及
び機械安定性は実施例2と同様の方法により、又排水の
生分解性は下記の方法によって求めた。 <排水の生分解性>得られたそれぞれのABS樹脂ラテ
ックスを酸析した後、これらの排水のBOD及びTOD
を実施例1と同様の方法で測定して、排水の生分解性を
評価した。
9、10、及び比較品1、3、4、6、7、9〜11に
ついて、乳化重合用乳化剤としての性能を評価するため
に、スチレン及びブタジエンの混合物をモノマーとして
乳化重合を行った。得られた樹脂ラテックスについてそ
の凝集物量、機械安定性及び電解質安定性を測定した。
これらの結果を下記の表6に示す。
圧反応容器に、水65部を仕込み、系内を窒素ガスで置
換した。別に、スチレン30部及びブタジエン70部と
本発明品又は比較品の乳化重合用乳化剤を1部溶解し、
このうちの8.4部と過硫酸カリウム1部、パラメタン
ヒドロパーオキサイドを0.1部、硫酸第一鉄を0.0
03部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムを0.06
部及びナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.05部を反応容器内に加え、10℃で重合を開始し
た。その後、残りのモノマー/乳化重合用乳化剤混合物
を2時間にわたって反応容器内に連続的に滴下し、滴下
終了後2時間熟成し樹脂ラテックスを得た。
合を行って得られたそれぞれの樹脂ラテックスについ
て、その凝集物量、機械安定性及び電解質安定性を実施
例2と同様の方法によって求めた。
1〜8について、懸濁重合用分散剤としての性能を評価
するために、酢酸ビニル及びエチレンをモノマーとして
懸濁重合を行った。得られたポリマーエマルジョンにつ
いてその凝集物量、酢酸ビニル含有量及び接着性を測定
した。これらの結果を下記の表7に示す。
部、重合度350の部分ケン化ポリビニルアルコール
(ケン化度89%)13部、重合度550の部分ケン化
ポリビニルアルコール(ケン化度89%)13部及び本
発明品又は比較品の懸濁重合用分散剤を22部を仕込
み、30℃で1時間撹拌後、硫酸第一鉄0.02部及び
7%ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート水溶
液52部を添加して更に1時間撹拌して均一な水溶液を
得た。この均一な水溶液に酢酸ビニル1000部を添加
し、オートクレーブ内をエチレンで置換後、撹拌しなが
ら60℃に昇温し、エチレンで4.4MPaに加圧し
た。0.3%過酸化水素水溶液を38部/hrの速度で
6.5時間添加すると同時に、酢酸ビニル450部を7
5部/hrの速度で添加した。過酸化水素水溶液の添加
終了後、未反応酢酸ビニルの含量が0.5%未満になっ
た時点を反応終了とし、未反応モノマーを除いて、重合
体を得た。なお、過酸化水素水溶液の添加開始から反応
終了までオートクレーブ内の温度は60℃に保ち、圧力
はエチレンで加圧し4.4MPaに保った。
合を行って得られたそれぞれの重合体について、その凝
集物量、酢酸ビニル含有量及び接着性を以下の方法によ
って求めた。 <凝集物量>実施例2と同様の方法によって求めた。 <酢酸ビニル含有量>得られた各重合体について、その
揮発分を除去して固形分を求め、さらにJIS K67
30(エチレン−酢酸ビニル樹脂測定方法)に準拠して
酢酸ビニルの含有量を測定、し固形分に対する%で表し
た。なお、酢酸ビニル含有量の低いものは、相対的にエ
チレンの共重合率が高いことを示す。 <接着性>30cm×30cmのラワン合板に上記の各
重合体を0.15mmの厚さで塗布し、この上に厚さ2
mmの塩化ビニールシートを貼り合わせ、ゴムローラー
で圧着した。次に、25℃、湿度65%で48時間乾燥
した後、幅3cmに切断して試験片とした。これらの試
験片について、25℃、湿度65%にて、幅3cmの試
験片から塩化ビニールシートが剥離する時の引っ張り力
(単位をkg/3cmで表わす)を測定して、180度
剥離強度を求めた。なお、剥離強度は値の大きいものほ
ど好ましい。
1〜8について、懸濁重合用分散剤としての性能を評価
するために、塩化ビニルをモノマーとして懸濁重合を行
った。得られた重合体エマルジョンについてその凝集物
量及び機械安定性を測定した。これらの結果を下記の表
8に示す。
濁重合用分散剤を3.5部及びジ−2−エチルヘキシル
パーオキシカーボネート0.2部を仕込み、脱気して系
内から酸素を除いた後、塩化ビニル100部を仕込み、
57℃で撹拌し重合を行った。重合開始時、オートクレ
ーブ内の圧力は0.8MPaであったが、7時間後に
0.4MPaとなったのでこの時点で重合を停止し、未
反応モノマーを除いて、重合体を得た。
合を行って得られたそれぞれの重合体について、その凝
集物量及び機械安定性を実施例2と同様の方法によって
求めた。
式(1)で表わされる化合物は優れた生分解性を有して
いるうえに、なお、これを乳化重合用乳化剤又は懸濁重
合用分散剤として使用した場合には、比較品1又は比較
品2のようなアルキルフェノール基を有する従来の界面
活性剤と同等の、優れた乳化性能又は分散性能を有する
ことがわかる。
体に比べて、良好な生分解性を有して環境に対する影響
が少なく、かつ乳化剤又は分散剤としての優れた性質を
有する乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤を提供し
たことにある。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の一般式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は、炭素数の合計が7〜9の数とな
る炭素数2〜7の直鎖アルキル基を表わし、AOはオキ
シアルキレン基を表わし、Xは水素原子又はアニオン性
親水基を表わし、nは1〜1000の数を表わす)で表
わされる乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤。 - 【請求項2】 一般式(1)において、AOがオキシエ
チレン基である請求項1に記載の乳化重合用乳化剤又は
懸濁重合用分散剤。 - 【請求項3】 一般式(1)において、アニオン性親水
基が、−SO3M、−PO3M2、−CH2COOM又は−
CO−R3−COOM(式中、R3は二塩基酸からカルボ
キシル基を除いた残基を表し、Mは水素原子、金属原子
又はアンモニウムを表わす)で表わされる基である請求
項1又は2に記載の乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分
散剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の乳化
重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤を用いて得られた水
性樹脂分散体。
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| JP2001320642A JP3894288B2 (ja) | 2001-10-18 | 2001-10-18 | 乳化重合用乳化剤又は懸濁重合用分散剤 |
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