JP2003138193A - 筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 - Google Patents

筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具

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JP2003138193A
JP2003138193A JP2001335332A JP2001335332A JP2003138193A JP 2003138193 A JP2003138193 A JP 2003138193A JP 2001335332 A JP2001335332 A JP 2001335332A JP 2001335332 A JP2001335332 A JP 2001335332A JP 2003138193 A JP2003138193 A JP 2003138193A
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ink composition
eraser
writing
particles
resin
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JP2001335332A
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English (en)
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Tsutomu Kito
勤 鬼頭
Hiroyuki Hayashi
宏幸 林
Nobuyuki Kitaoka
伸之 北岡
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Pilot Ink Co Ltd
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙に筆記して得られる筆跡が消しゴムで容易
に消去でき、且つ、前記筆跡は通常の指や紙同士の擦過
程度では消去されない筆跡保持性を共に満足させる筆記
用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した
筆記具を提供する。 【解決手段】 粒子の粒子分布が2μm〜20μmの範
囲に70重量%以上含まれる染料を含む熱硬化性着色樹
脂粒状体、及び、粒子の粒子分布が2μm〜20μmの
範囲に70重量%以上含まれる粘着性樹脂粒状体を含有
してなる筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物、及
び、それを内蔵したマーキングペンやボールペン等の筆
記具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は筆記用消しゴム消去
性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具に関す
る。更に詳細には、紙に筆記して得られる筆跡が消しゴ
ムで容易に消去でき、且つ、前記筆跡は通常の指や紙同
士の擦過程度では消去されない筆跡保持性を有する筆記
用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した
筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、消しゴムにより消去できる筆
跡をもたらすインキ組成物としては、塩基性染料を含む
熱可塑性着色樹脂粒状体と粘着性樹脂粒状体を含んでな
り、それぞれの粒状体の粒子分布がいずれも2μm〜2
0μmの範囲に70重量%以上含まれる筆記用消しゴム
消去性水性インキ組成物が開示されている(特開200
1−19889号公報)。前記筆記用消しゴム消去性水
性インキ組成物は、着色樹脂粒状体及び粘着性樹脂粒状
体が特定粒子径に存在するため、紙面上に形成された乾
燥後の筆跡中で粒子相互間及び粒子と紙面との間で点接
着状態で存在し、筆跡は消しゴムで容易に消去でき、且
つ、前記筆跡は通常の指や紙同士の擦過程度では消去さ
れない筆跡保持性を有するインキ組成物である。しかし
ながら、前記着色樹脂粒状体は、染料を含有させる樹脂
として熱可塑性樹脂を用いるため、インキ中の溶剤によ
る影響を受けて該粒状体から染料が溶出する虞があり、
よって、紙に筆記して得られる筆跡中の染料が紙内部に
浸透して消しゴムで消去しても筆跡が残り、消去できな
いことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記し
た従来の消しゴム消去性インキ組成物について更に鋭意
検討した結果、特定粒子径の染料を含む熱硬化性着色樹
脂粒状体と粘着性樹脂粒状体を用いることにより、紙面
上に形成された乾燥後の筆跡が通常の指や紙同士の擦過
程度では消去されない筆跡保持性を示すと共に、消しゴ
ムによる擦過で筆跡を容易に消去できることを見いだし
て本発明を完成させた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、染料を含む熱
硬化性着色樹脂粒状体と、粘着性樹脂粒状体と、水と、
水溶性極性溶剤とから少なくともなり、前記熱硬化性着
色樹脂粒状体と粘着性樹脂粒状体の粒子分布がいずれも
2μm〜20μmの範囲に70重量%以上含まれる筆記
用消しゴム消去性水性インキ組成物を要件とする。更に
は、前記染料が塩基性染料であること、熱硬化性着色樹
脂粒状体に含まれる染料の重量比率が0.1〜20重量
%であること、前記熱硬化性着色樹脂粒状体に含まれる
熱硬化性樹脂がグアナミン系樹脂及び/又はメラミン系
樹脂であること、熱硬化性着色樹脂粒状体を5〜30重
量%、粘着性樹脂粒状体を0.5〜15重量%含んでな
り、且つ、熱硬化性着色樹脂粒状体と粘着性樹脂粒状体
の重量比率が100:2〜200であること、前記粘着
性樹脂粒状体は、紙面上に形成された乾燥後の筆跡中で
粒子相互間及び粒子と紙面との間で点接着状態で存在し
てなること等を要件とする。 更には、前記筆記用消し
ゴム消去性水性インキ組成物を内蔵してなるマーキング
ペンを要件とする。更には、インキ組成物中に剪断減粘
性付与剤を含んでなり、100rpmでの粘度が25〜
160mPa・s(EMD型粘度計25℃の値)であ
り、且つ、剪断減粘指数が0.1〜0.7を示すボール
ペン用消しゴム消去性水性インキ組成物、インキ組成物
中に含まれる熱硬化性着色樹脂粒状体及び粘着性樹脂粒
状体の粒子分布が2μm〜10μmの範囲に80重量%
以上含まれること、前記ボールペン用消しゴム消去性水
性インキ組成物を内蔵してなるボールペンを要件とす
る。
【0005】前記熱硬化性着色樹脂粒状体は筆跡の色調
を与えるための粒状体であり、且つ、紙への浸透を防ぐ
ためにその粒子分布が2μm〜20μmの範囲に70重
量%以上含まれることを必要とする。粒子径が2μm未
満の熱硬化性着色樹脂粒状体が多量に存在すると、紙面
内部に前記粒状体が浸透して、消しゴムによる筆跡の消
去が困難になる。また、粒子径が20μmを越える熱硬
化性着色樹脂粒状体が多量に存在すると、該インキを充
填した筆記具の先端部よりインキが出難くなり、筆跡の
かすれや筆記不能になる不具合を生じ易くなる。
【0006】前記熱硬化性着色樹脂粒状体は目視可能な
筆跡を与えるための着色された粒状体であり、且つ、紙
への浸透を防ぐためにその粒子分布が2μm〜20μm
の範囲に70重量%以上含まれることを必要とする。前
記熱硬化性着色樹脂粒状体は、熱硬化性樹脂粒子中に染
料が均質又は不均質に分散又は溶解された着色樹脂粒状
体が挙げられる。なお、染料が樹脂中で会合したり、或
いは、偏在して発色を損なうことを防止するため、樹脂
中に均質に溶解することが好ましい。
【0007】前記着色樹脂粒状体を構成する熱硬化性樹
脂としては、エポキシ系樹脂、エポキシアクリレート系
樹脂、キシレン系樹脂、トルエン系樹脂、グアナミン系
樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系
樹脂、アルキッド系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹
脂、ポリアミドエステル系樹脂、尿素系樹脂、シリコー
ン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
前記熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂と比較して耐溶剤
性、耐熱性に優れると共に、含有される染料の耐移行性
にも優れており、よって、含有させる染料の溶出を抑制
でき、筆跡を消去させる本発明の消しゴム消去性インキ
組成物の着色剤として好適である。また、前記熱硬化性
樹脂のうち、グアナミン系樹脂或いはメラミン系樹脂
は、含有させる染料の溶出を妨げる機能に優れているた
め、好適に用いられる。
【0008】前記樹脂を着色する染料としては、酸性染
料、塩基性染料、直接染料、油溶性染料が挙げられる。
前記染料のうち、塩基性染料は、酸性染料や直接染料と
比較して、熱硬化性樹脂と結合し易く、インキ組成物中
で染料の溶出を生じ難いため、特に好適に用いられる。
前記酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16
255)、タートラジン(C.I.19140)、アシ
ッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギ
ニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブ
ルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレ
ット6BN(C.I.43525)、ソルブルブルー
(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.
I.44025)、エオシン(C.I.45380)、
フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン
(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.504
20)、アシッドフラビン(C.I.56205)等を
例示できる。塩基性染料としては、クリソイジン(C.
I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.
42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42
555)、マラカイトグリーン(C.I.4200
0)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレ
ンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB
(C.I.52015)等を例示できる。また、蛍光性
塩基染料としては、C.I.BASIC YELLOW
1、C.I.BASIC YELLOW 9、C.
I.BASIC YELLOW 35、C.I.BAS
IC YELLOW 40、C.I.BASIC RE
D1、C.I.BASIC RED 1─1、C.I.
BASIC RED 2、C.I.BASIC RED
12、C.I.BASIC RED 13、C.I.
BASIC RED 14、C.I.BASIC RE
D 15、C.I.BASIC RED 36、C.
I.BASIC VIOLET 7、C.I.BASI
C VIOLET 10、C.I.BASIC VIO
LET 11、C.I.BASIC VIOLET 1
5、C.I.BASIC VIOLET16、C.I.
BASIC VIOLET 27、C.I.BASIC
ORANGE 15、C.I.BASIC ORAN
GE 22、C.I.BASICBLUE 1、C.
I.BASIC BLUE 3、C.I.BASIC
BLUE 7、C.I.BASIC BLUE 9、
C.I.BASIC GREEN 1等を例示できる。
前記直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22
120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24
400)、バイオレットBB(C.I.27905)、
ダイレクトディープブラックEX(C.I.3023
5)、カヤラスブラックGコンク(C.I.3522
5)、ダイレクトファストブラックG(C.I.352
55)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)
等を例示できる。前記油溶性染料としては、C.I.S
OLVENT BLACK 7、C.I.SOLVEN
T BLACK 123、C.I.SOLVENT B
LUE2、C.I.SOLVENT BLUE 25、
C.I.SOLVENT BLUE 55、C.I.S
OLVENT BLUE 70、C.I.SOLVEN
T RED 8、C.I.SOLVENT RED 4
9、C.I.SOLVENT RED 100、C.
I.SOLVENT VIOLET 8、C.I.SO
LVENT VIOLET 21、C.I.SOLVE
NT GREEN3、C.I.SOLVENT GRE
EN 3、C.I.SOLVENT YELLOW 2
1、C.I.SOLVENT YELLOW 44、
C.I.SOLVENT YELLOW 61、C.
I.SOLVENT ORANGE 37等を例示でき
る。
【0009】前記熱硬化性着色樹脂粒状体に含まれる染
料の重量比率としては、0.1〜20重量%であること
が好ましい。0.1重量%未満では所望の色調を呈する
筆跡が得られ難く、また、20重量%を越えると溶出の
度合いが激しくなり、筆跡の十分な消去性が得られ難く
なる。また、前記熱硬化性着色樹脂粒状体中には、所望
により顔料を添加することもできるし、別途調製した粒
子分布が2μm〜20μmの範囲に70重量%以上含ま
れる顔料を含む熱硬化性着色樹脂粒状体或いは熱可塑性
着色樹脂粒状体を添加することもできる。前記顔料とし
ては、アゾ系、アンスラキノン系、縮合ポリアゾ系、チ
オインジゴ系、金属錯塩系、フタロシアニン系、ペリノ
ン系、ペリレン系、ジオキサジン系及びキナクリドン系
の有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、群
青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄等の無機顔料、更には、
特殊な顔料としてアルミニウム等の金属粉顔料、雲母、
ガラス片、酸化アルミニウムの表面を酸化チタン等等の
金属酸化物で被覆したパール顔料を用いることもでき
る。
【0010】前記熱硬化性着色樹脂粒状体は、従来より
公知の粉砕法、重合法及びスプレードライ法等の製造方
法を利用して得ることができる。前記重合法として具体
的には、懸濁重合法、懸濁重縮合法、分散重合法、乳化
重合法等が挙げられる。本発明に用いられる大部分が2
〜20μmの粒子径を有する着色粒状体を得るためには
粉砕法、懸濁重合法、懸濁重縮合法、分散重合法が好適
に用いられ、更に好適には、懸濁重合法、粉砕法が用い
られる。乳化重合法は粒子径分布のほとんどが1μm以
下の微細粒子として得られるため着色樹脂粒状体の調製
には適さない。
【0011】前記熱硬化性着色樹脂粒状体を粉砕法によ
って微粒子状に調製する方法について説明すると、粉砕
法とは粉砕機を用いて被粉砕物に衝撃、圧縮、摩擦、剪
断などの力を及ぼして固体を破壊に導く方法をいう。本
発明においては、バルクの形態で重縮合された熱硬化性
着色樹脂のブロックを粗く粉砕した後、更に粉砕機によ
って微粒子化する方法が挙げられる。
【0012】次に、前記熱硬化性着色樹脂粒状体と併用
してインキ組成物中に添加される粘着性樹脂粒状体につ
いて説明する。前記粘着性樹脂粒状体は、紙面に対し接
着又は粘着性を示さない前記熱硬化性着色樹脂粒状体を
紙面に接着させ、耐軽擦過性を付与すると共に消しゴム
での消去性を付与する役割を有する。粘着性樹脂粒状体
自体の粘着力とインキ組成中における配合量は消しゴム
消去性と耐軽擦過性を満たす良好な範囲で決定される。
粘着性樹脂粒状体についても紙面への浸透を防止、低減
させるためにその粒子分布は2μm〜20μmの範囲に
70重量%以上含まれることを必要とする。前記粘着性
樹脂粒状体は、少なくとも表層部が粘着性を有していれ
ば特に製造方法に制約を受けるものではなく、従来公知
の樹脂粒子合成方法を用いることができる。
【0013】粘着性樹脂粒状体の具体的な形態として
は、粘着性樹脂粒状体を形成する樹脂の全体が粘着性を
有する均質ポリマー組成物であるもの、粘着性樹脂粒状
体の全表面が粘着性を有するポリマー組成物で被覆され
たもの、粘着性樹脂粒状体が多層構造状のもので、少な
くとも表面の一部が粘着性を有するもの、粘着性樹脂粒
状体の少なくとも表面の一部が連続又は非連続状態の粘
着性を有するポリマー組成物で構成されたものが挙げら
れる。
【0014】前記の粘着性樹脂粒状体を得る方法として
は、懸濁重合法、懸濁重縮合法、懸濁付加反応法、シー
ド重合法、分散重合法、液中溶媒蒸発法等が適用でき
る。粒状体を形成する樹脂の全部が粘着性を有する均質
ポリマー組成のものを得るには、主として懸濁重合法、
分散重合法、シード重合法、液中溶媒蒸発法が適用で
き、一方、粒状体が多層構造状であるものを得るには、
懸濁重合法、懸濁重縮合法、懸濁付加反応法、シード重
合法、分散重合法、液中溶媒蒸発法を適宜組み合わせた
り、二次処理的な表面改質の手段を適用することができ
る。前記多層構造の例としては、中心部が硬質で表層部
が粘着性を有するものが挙げられる。粘着性付与のため
の二次処理とは、粘着性の有無に関わらず得られた一次
粒子に対して、更に前記一次粒子を改質して粘着性を付
与する処理をいう。
【0015】なお、粘着性樹脂粒状体を調製する方法と
しては懸濁重合法、分散重合法、シード重合法から選ば
れる少なくとも1つの重合法により調製されることが好
ましく、より好ましくはシード重合法、分散重合法が挙
げられ、鋭敏(鋭角的)な粒子分布曲線を示す粒状体
(粒子分布の狭い粒状体)を得ることができるため、反
応後の分級処理を実質上省略することもできる。
【0016】前記粘着性樹脂粒状体が示す粘着性とは、
それ自体が消しゴムでの摩擦により除去可能であり、且
つ、軽擦過に対して必要最低限の粘着力を示す程度を意
味する。即ち、粘着力が強すぎれば消しゴムでの消去性
が低下したり、あるいは消去時に消しゴムでの強い摩擦
力を要する。逆に、粘着力が弱すぎれば軽擦過により粘
着性樹脂粒状体は容易に剥離するため、良好な消しゴム
消去性と耐軽擦過性を満たすように粘着力を調整するこ
とが必要である。粘着性樹脂粒状体に好適な粘着性を付
与する指標として、得られた粘着性樹脂粒状体のガラス
転移点が40℃未満であることが好ましく、より好まし
くは20℃未満である。ガラス転移点が40℃を越える
粘着性樹脂を用いると概して室温条件下において粘着性
の程度が弱く、耐軽擦過性を伴ない難くなる。
【0017】粘着性樹脂粒状体の調製に用いられるポリ
マー類としては粘着性を有していれば特に限定されない
が、具体的なポリマーを例示すると、アクリル酸エステ
ル樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂、アクリル酸エス
テル共重合樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、メタクリ
ル酸エステル共重合樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、エ
チレンアクリル共重合樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
【0018】次に前記熱硬化性着色樹脂粒状体及び粘着
性樹脂粒状体を前述した粒子分布に調整する方法につい
て説明する。熱硬化性着色樹脂粒状体及び粘着性樹脂粒
状体は湿式分級法や乾式分級法によって所望の粒子分布
に調整することができる。湿式分級法としては、水等の
媒体中に前記粒状体を分散した後、遠心沈降法、又は、
自然沈降法により粒子を分級する方法が適用できる。
又、粗大粒子の除去には、ろ紙、フィルター等によるろ
過処理も効果的である。一方、乾式分級法は、乾燥状態
にした粒状体をバリアブルインパクター、サイクロン、
クラシクロン、ターボクラシファイアー、ミクロンセパ
レーター等の機具を用いて分級する方法が適用できる。
所望の粒度分布が得られるように分級を複数回繰り返し
行ってもよい。
【0019】粘着性樹脂粒状体は室温下で粘着性を有す
るため、乾式分級は概して適用が困難である。そのため
できるかぎり粒子調製段階で2μm〜20μmの範囲に
70重量%以上が含まれるように前記粒状体を調製する
ことが好ましい。仮に分級が必要な場合は、湿式分級法
が適用でき、ろ紙、フィルター等によるろ過処理、及び
遠心沈降法などが適している。
【0020】次に、インキ組成中における、熱硬化性着
色樹脂粒状体及び粘着性樹脂粒状体の配合重量及びこれ
らの重量比率について説明する。インキ組成物中のそれ
ぞれの粒状体の配合量は、熱硬化性着色樹脂粒状体が5
〜30重量%、粘着性樹脂粒状体が0.5〜15重量%
であり、熱硬化性着色樹脂粒状体と粘着性樹脂粒状体の
重量比率が100:2〜200であることが好ましい。
熱硬化性着色樹脂粒状体が5重量%未満では良好な光輝
性と色濃度が得られず、30重量%を越えるとインキ組
成物中での固形分比率が高くなり、円滑なインキの吐出
を妨げ易くなる。粘着性樹脂粒状体が0.5重量%未満
では良好な耐軽擦過性が得られず、15重量%を越える
と良好な消しゴム消去性が得られ難くなることがある。
又、着色樹脂粒状体との配合比率が100:2未満で
は、良好な耐軽擦過性が得られず、100:200を越
えると良好な消しゴム消去性が得られ難くなることがあ
る。前記筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物を用い
て筆記された紙面上の筆跡に関する形態的な特徴を説明
すると、前記熱硬化性着色樹脂粒状体と粘着性樹脂粒状
体を含むインキ組成物によって得られる紙面上に形成さ
れた乾燥後の筆跡はインキ組成中に含まれていた粒状体
が粒子相互間及び紙面と粒子の間で点接着状態で接着し
ている。かかる作用により粘着性樹脂粒状体を核とする
二次元的な網目構造が紙面に連続状又は不連続状に形成
される。この形態的な特徴が良好な消しゴム消去性と耐
軽擦過性を同時に満足させている。
【0021】インキ組成物の調製方法としては、水及び
水溶性極性溶剤を含むビヒクル中に熱硬化性着色樹脂粒
状体と粘着性樹脂粒状体を均質に混合分散することによ
って調製することができる。前記水溶性極性溶剤は、筆
記先端でのインキの乾燥抑制、筆跡の耐水性の付与等の
目的で用いられる。水溶性極性溶剤としては水に相溶性
のある従来汎用の溶剤が全て有効であり、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、チ
オジエチレングリコール、ソルビトール、グリセリン、
ポリエチレングリコール等の多価アルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、トリエタノールアミン、2−ピロ
リドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルム
アミド等を一種又は二種以上併用することができ、添加
量はインキ組成物中2〜35重量%が好ましい。
【0022】また、所望に応じて防腐剤、消泡剤、酸化
防止剤、安定剤、pH調整剤、界面活性剤等の慣用の添
加剤を添加することもできる。前記添加剤は、pH調整
剤として、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ソ
ーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基
性化合物が適用できる。 防錆剤としてベンゾトリアゾ
ール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニ
ウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイト
ライト、サポニン等が使用できる。防腐剤、防黴剤とし
ては、石炭酸、1,2−ベンズチアゾリン3−オンのナ
トリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリ
ウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピ
ル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスル
フォニル)ピリジン等が使用できる。湿潤剤としては、
尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニッ
ト、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロ
リン酸ナトリウム等が使用できる。その他、インキの浸
透性向上剤としてのフッ素系界面活性剤やシリコン系、
ノニオン、アニオン、カチオン系の界面活性剤、ジメチ
ルポリシロキサン等の消泡剤、分散剤等を使用してもよ
い。前記添加剤はいわゆる慣用的添加剤と呼ばれるもの
で、公知の化合物から適宜必要に応じて使用することが
できる。更には、水性ビヒクル媒体にはインキの流動性
の向上や分散安定化、粘着性の微調整の目的で従来公知
の水溶性樹脂や、水性樹脂エマルジョンを添加すること
もできる。
【0023】次に、筆記用消しゴム消去性水性インキ組
成物を内蔵する筆記具について説明する。本発明の筆記
用消しゴム消去性水性インキ組成物は、繊維チップ、フ
ェルトチップ、プラスチックチップを筆記先端部に装着
し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体に
前記インキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する
構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ
流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介
在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機
構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構
造のマーキングペンが挙げられる。
【0024】一方、本発明のインキ組成物をボールペン
に適用する場合には、比較的大きな粒状体を用いるため
に、インキ組成物中で粒状体が沈降しやすい性質があ
る。かかる理由からインキ組成物中に剪断減粘性付与剤
を添加して、得られたインキ組成物の25℃におけるE
MD型粘度計を用いた100rpmの粘度が25〜16
0mPa・sであり、且つ、剪断減粘指数が0.1〜
0.7であれば粒状体の沈降、分離もなく経時的に安定
な筆記具を得ることができる。前記100rpmにおけ
るインキ粘度が160mPa・sを越えるとインキ吐出
性が低下して、筆記不能になったり、かすれを生じる。
また、25mPa・s未満では粒状体の分散安定性が充
分に保てない。即ち、剪断減粘指数が前記範囲外では剪
断減粘性による効果が適正でなく、熱硬化性着色樹脂粒
状体及び粘着性樹脂粒状体の分離防止、インキ吐出性及
び筆跡性能に支障を来す。なお、前記におけるインキの
剪断減粘指数は、剪断応力値(T)及び剪断速度値
(j)の如き粘度計による流動学測定から得られる実験
式(T=Kjn :K及びnは計算された定数である)に
あてはめることによって計算されるn値である。
【0025】前記剪断減粘性付与剤としては、従来公知
の化合物を用いることが可能であり、キサンタンガム、
ウエランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの
有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均
分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカス
トビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロ
ース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸の
アルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万
の重合体、グリコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻
より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデ
ンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれ
らの誘導体、架橋性アクリル酸重合体等を例示でき、単
独或いは混合して使用することができる。更に、剪断減
粘性付与剤としてポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレ
ンヒマシ油類、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリン
アルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、
脂肪酸アミド類等から選ばれるHLB値が8〜12の範
囲のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニ
ルスルホコハク酸の中和物、N−アルキル−2−ピロリ
ドンとアニオン系活性剤の混合物、ポリビニルアルコー
ルとアクリル系樹脂の混合物等を例示でき、単独或いは
混合して使用することができる。前記剪断減粘性付与剤
はインキ組成物中0.1〜20重量%の範囲で用いるこ
とが好ましい。
【0026】次に、ボールペン筆記用消しゴム消去性水
性インキ組成物に適用される粒状体の粒子径について説
明すると、インキ組成物中に含まれる熱硬化性着色樹脂
粒状体及び粘着性樹脂粒状体の粒子分布が2μm〜10
μmの範囲に80重量%以上含まれることが好ましく、
より好ましくは、2μm〜10μmの範囲に90重量%
以上含まれることである。ボールペン筆記用のインキ組
成物中の粒子分布はボールペンチップ部におけるボール
収容部近傍の狭い間隙を粒状体が円滑に通過するため
に、粒子サイズについて他の筆記具に比べてより大きな
制約を必要とする。ボールペンチップの構造にもよる
が、2μm〜10μmの範囲に80重量%以上含まれる
ような粒状体を適用するのが好ましい。更に好ましく
は、2μm〜10μmの範囲に90重量%以上含まれる
粒子分布の粒状体が適用される。10μm以上の粒子の
割合が多くなると、前記ボール収容部近傍で粗大な粒子
が通過することなく累積し、筆記不良になる場合がある
ためである。次に、ボールペン用消しゴム消去性水性イ
ンキ組成物を調製する際の粘着性樹脂粒状体の安定化剤
について説明する。前記粒状体は、筆記時のボールの回
転に伴い、ボール収容部近傍における極圧作用により粘
着性樹脂粒状体間で凝集、又は団塊化する傾向がある。
このためインキ組成物中に粘着性樹脂粒状体の安定化剤
を配合することが好ましい。前記安定化剤としては、ア
ニオン性界面活性剤や両性界面活性剤が挙げられ、好適
には両性界面活性剤、或いは、アニオン性界面活性剤と
両性界面活性剤の併用であり、粘着性樹脂粒状体表面に
配向してボール収容部近傍で粘着性樹脂粒状体同士が凝
集や団塊化することを防止する著しい効果を有する。
【0027】前記アニオン性界面活性剤としては、アル
キル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩、スルホコハク酸塩、スルホン酸塩、タウリン誘導
体、サルコシン誘導体、アマイドエーテルサルフェ−
ト、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル燐酸塩、脂肪酸塩、アルキルエーテル脂肪酸塩等が
挙げられ、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリ
エタノールアミン塩、ミリスチル硫酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールア
ミン塩、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ラウリ
ルスルホ酢酸ナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリ
ンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリントリエ
タノールアミン塩、ラウロイルサルコシンナトリウム、
オレイルサルコシンカリウム、ミリストイルサルコシン
ナトリウム、ポリオキシヤシ油脂肪酸モノエタノールア
ミド硫酸ナトリウム、ラウリル燐酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンセチルエーテル燐酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル燐酸トリエタノール
アミン塩、ジポリオキシエチレンラウリルエーテル燐酸
トリエタノールアミン塩、トリポリオキシエチレンラウ
リルエーテル燐酸トリエタノールアミン塩、ヤシ油脂肪
酸トリエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル酢酸ナトリウム等を例示できる。
【0028】前記両性界面活性剤としては、アルキルベ
タイン型、アルキルアミノベタイン型、イミダゾリン
型、グリシン型、エーテルアミンオキシド型の界面活性
剤が挙げられ、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、2−アルキル
−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダ
ゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイ
ン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、ラウリル
ジメチルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油ア
ルキルジメチルアミンオキシド等を例示できる。
【0029】ボールペン自体の構造、形状は特に限定さ
れるものではなく、従来より汎用のものが適用でき、例
えば、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を
有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチッ
プに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用
の液栓が密接しているボールペンが例示できる。
【0030】前記インキ組成物を充填するボールペンに
ついて更に詳しく説明すると、筆記先端部(チップ)の
構造は、従来より汎用の機構が有効であり、金属製のパ
イプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール
抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材
料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持
部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパ
イプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持
するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適
用できる。又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス
鋼、ルビー、セラミック等の0.3〜1.2mm径程度
のものが適用できる。
【0031】前記インキ組成物を収容するインキ収容管
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体
が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられ
る。又、前記インキ収容管は、2.5〜10mmの内径
を有するものが好適に用いられる。更に、前記インキ収
容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用
いることにより、インキ色やインキ残量等を確認でき
る。前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接
続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結しても
よい。尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィル
の形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するもので
もよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ
収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよ
い。前記軸筒内に収容するレフィルの内径は、2.5〜
5mmのものが好適に用いられ、インキを直接収容する
軸筒の内径は、4〜10mmのものが好適に用いられ
る。
【0032】前記インキ収容管に収容したインキ組成物
の後端にはインキ逆流防止体を充填することが好まし
い。前記インキ逆流防止体としては、液状または固体の
いずれを用いることもでき、前記液状のインキ逆流防止
体としては、ポリブテン、シリコーン油等の不揮発性媒
体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸ア
ルミニウム等を添加することもできる。また、固体のイ
ンキ逆流防止体としては樹脂成形物が挙げられる。更
に、前記液状及び固体のインキ逆流防止体を併用するこ
ともできる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の筆記用消しゴム消去性水
性インキ組成物は、水と水溶性極性溶剤から媒体中に、
塩基性染料を含む熱硬化性着色樹脂粒状体と、粘着性樹
脂粒状体を添加し、添加剤が配合される場合には適宜添
加剤を投入して攪拌して分散することにより調製され、
ボールペン、サインペンやフェルトペン等のマーキング
ペン、万年筆、筆ペン等の形態の筆記具に充填して使用
される。
【0034】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実
施例によって何ら限定されるものではない。又、実施例
における粒子径分布の測定にはレーザー回折式粒度分布
測定機〔(株)島津製作所製;SALD 1100〕を
用いて測定した。尚、実施例中の配合数字は重量部を示
す。
【0035】実施例1 粘着性樹脂粒状体の調製 撹拌機付きセパラブルフラスコ(2リットル)に水60
0部を入れ、更にラウリル硫酸ナトリウム0.2部、メ
チルセルロース(商品名メトローズ90SH−100、
信越化学(株)製)20部を溶解して分散媒とした。前
記分散媒にブチルアクリレート120部、メタクリル酸
メチル10部、エチレングリコールジメタクリレート2
部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル2.0部か
らなる油相溶液を加え、400rpmで平均粒子径が約
6μmとなるよう撹拌を続けた。ついで、窒素雰囲気下
で懸濁液を70℃に昇温して撹拌を6時間続けて懸濁重
合を行なった。その後室温まで冷却し、水1000部を
加えて希釈した後、遠心分離法によって固液分離し、水
で固形分を30%に調整して粘着性樹脂粒状体分散体A
を得た。前記粘着性樹脂粒状体分散体A中の粒状体の平
均粒子径は7.8μmであり、粒子は2μm〜20μm
の範囲に全粒状体の85重量%が含まれるものであっ
た。
【0036】熱硬化性着色樹脂粒状体の調製 反応容器に、p−トルエンスルホンアミド72部、ホル
ムアルデヒド18部、蛍光黄色染料〔ダイアレジンブリ
リアントイエロー6G、油溶性染料、三菱化学(株)
製〕3部を投入し、150℃まで加温して均一溶解した
後、メラミン18部を加えて1時間反応させた。更に、
熱風乾燥機を用いて150℃で3時間加熱処理を行な
い、室温下で放冷した後、ハンマーミルで粗粉砕し、つ
いで、ジェットミルで微粉砕し、風力分級機で分級を行
って熱硬化性蛍光黄色樹脂粒状体Aを得た。前記熱硬化
性蛍光黄色樹脂粒状体A中の粒状体の平均粒子径は6.
3μmであり、粒子は2μm〜20μmの範囲に全粒状
体の91重量%が含まれるものであった。
【0037】 インキ組成物の調製 熱硬化性蛍光黄色樹脂粒状体A 5.0 粘着性樹脂粒状体分散体A 15.0 エチレングリコール 10.0 浸透剤 0.3 〔商品名:アセチノールEH、川研ファインケミカル(株)製〕 シリコーン変性消泡剤 0.1 防腐剤(商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ製) 0.1 水 69.5 合計 100.0
【0038】前記配合物を混合しディスパーにて均質に
なるまで撹拌してインキ組成物を得た。得られたインキ
組成物の粘度は5.8mPa・s(ELD型粘度計、2
5℃)であった。
【0039】実施例2 熱硬化性着色樹脂粒状体の調製 反応容器に、p−トルエンスルホンアミド48部、ホル
ムアルデヒド水溶液(37%)22部、蛍光黄色染料
〔ダイアレジンブリリアントイエロー6G、油溶性染
料、三菱化学(株)製〕3部を投入し、150℃まで加
温して均一溶解した後、γ−2,4−ジアミノ−6−ト
リアジル−γ−フェニル−ピログアナミン41部を加え
て1時間反応させた。更に、熱風乾燥機を用いて150
℃で3時間加熱処理を行ない、室温下で放却した後、ハ
ンマーミルで粗粉砕し、ついで、ジェットミルで微粉砕
し、風力分級機で分級を行って熱硬化性蛍光黄色樹脂粒
状体Bを得た。前記熱硬化性蛍光黄色樹脂粒状体B中の
粒状体の平均粒子径は8.1μmであり、粒子は2μm
〜20μmの範囲に全粒状体の88重量%が含まれるも
のであった。
【0040】 インキ組成物の調製 熱硬化性蛍光黄色樹脂粒状体B 5.0 粘着性樹脂粒状体分散体A 15.0 エチレングリコール 10.0 浸透剤 0.3 〔商品名:アセチノールEH、川研ファインケミカル(株)製〕 シリコーン変性消泡剤 0.1 防腐剤(商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ製) 0.1 水 69.5 合計 100.0
【0041】前記配合物を混合しディスパーにて均質に
なるまで撹拌してインキ組成物を得た。得られたインキ
組成物の粘度は6.1mPa・s(ELD型粘度計、2
5℃)であった。
【0042】実施例3 粘着性樹脂粒状体の調製 実施例1の粘着性樹脂粒状体Aの油相溶液をブチルアク
リレート78部、エチルメタクリレート52部、t−ブ
チルパーオキピバレート1部とする以外は実施例6と同
様の手順で反応を行った。但し回転数を500rpmと
して平均粒子径が4μmとなるように調整した。得られ
た粘着性樹脂粒状体の固形分を水で30%に調整して粘
着性樹脂粒状体分散液Bを得た。前記粘着性樹脂粒状体
分散液B中の粒状体の平均粒子径は4.8μmであり、
粒子は2μm〜10μmの範囲に全粒状体の90重量%
が含まれるものであった。
【0043】熱硬化性着色樹脂粒状体の調製 実施例1の蛍光黄色染料3部を蛍光赤色染料(スミブラ
ストピンクB、塩基性染料)3部に換えた以外は実施例
1と同様の組成、同様の方法にて熱硬化性蛍光赤色樹脂
粒状体Cを得た。前記熱硬化性蛍光赤色樹脂粒状体C中
の粒状体の平均粒子径は6.5μmであり、粒子は2μ
m〜10μmの範囲に全粒状体の89重量%が含まれる
ものであった。
【0044】 インキ組成物の調製 熱硬化性蛍光赤色樹脂粒状体C 10.0 粘着性樹脂粒状体分散液B 20.0 エチレングリコール 10.0 尿素 5.0 シリコーン変性消泡剤 0.1 サクシノグリカン 0.2 (有機酸修飾ヘテロ多糖体、平均分子量約100万乃至800万) リン酸エステル系界面活性剤 0.5 〔商品名:プライサーフM208B、第一工業製薬(株)製〕 水 54.2 合計 100.0
【0045】前記配合物を混合しディスパーにて均質に
なるまで撹拌してインキ組成物を得た。得られたインキ
組成物は粘度(25℃、EMD型粘度計による100r
pmでの粘度)が48mPa・sであり、剪断減粘指数
(n)は0.364であった。
【0046】実施例4 熱硬化性着色樹脂粒状体の調製 撹拌機付きセパラブルフラスコに、ベンゾグアナミン1
20部、p−トルエンスルホンアミド30部、ホルムア
ルデヒド水溶液(37%)118部、炭酸ナトリウム水
溶液(10%)0.5部を投入し、撹拌しながら95℃
で2時間反応させてベンゾグアナミン、p−トルエンス
ルホンアミド、ホルムアルデヒドの溶融性樹脂を得た。
ついで、ポリビニルアルコール〔商品名:クラレポバー
ル205、(株)クラレ製〕6部を水600部に溶解し
た水溶液に前記溶融性樹脂を添加し、500rpmで平
均粒子径が約5μmとなるよう撹拌を行なった後、蛍光
赤色染料(スミブラストピンクB、塩基性染料)5部を
加え、更に室温下で30分間撹拌して染色した。次いで
1N硫酸40部を加えて40℃、50℃、60℃、70
℃、80℃、90℃の各温度で2時間ずつ加熱撹拌し、
硬化物の懸濁液を得た。懸濁液より硬化物を濾別し、1
00℃で乾燥させ、更に熱風乾燥機を用いて150℃で
3時間加熱処理した後、500mesh金網ふるいを通
して、熱硬化性蛍光赤色樹脂粒状体Dを得た。前記熱硬
化性蛍光赤色樹脂粒状体D中の粒状体の平均粒子径は
5.8μmであり、粒子は2μm〜10μmの範囲に全
粒状体の87重量%が含まれるものであった。
【0047】 インキ組成物の調製 熱硬化性蛍光赤色樹脂粒状体D 10.0 粘着性樹脂粒状体分散液B 20.0 エチレングリコール 10.0 尿素 5.0 シリコーン変性消泡剤 0.1 サクシノグリカン 0.2 (有機酸修飾ヘテロ多糖体、平均分子量約100万乃至800万) リン酸エステル系界面活性剤 0.5 〔商品名:プライサーフM208B、第一工業製薬(株)製〕 水 54.2 合計 100.0
【0048】前記配合物を混合しディスパーにて均質に
なるまで撹拌してインキ組成物を得た。得られたインキ
組成物は粘度(25℃、EMD型粘度計による100r
pmでの粘度)が48mPa・sであり、剪断減粘指数
(n)は0.365であった。
【0049】試料マーキングペンの作成 実施例1及び2のインキ組成物を、各々アルミニウム製
軸筒内に弁機構を有し、筆記先端部に設けた繊維束を樹
脂で結着させてなるチップを筆記時に紙面に押しつけて
弁を開き、軸筒内のインキをチップに導出するタイプの
マーキングペンに充填して試料マーキングペンとした。
【0050】試料ボールペンの作成 実施例3及び4のインキ組成物を、各々直径0.7mmの
超硬合金ボールを抱持するステンレススチール製チップ
がポリプロピレン製軸筒一端に嵌着されたボールペンに
充填し、更に、前記インキ後端面に密接させてインキ逆
流防止体(シリコーングリース系)を充填して遠心処理
を施した後、尾栓を嵌着するタイプのボールペンに充填
して試料ボールペンとした。
【0051】消去性試験及び耐軽擦過性試験 前記各試料ペンで、レポート用紙(コクヨ製、品番レ−
116AN)の紙面に直径約2cmの円を連続して描
き、得られた筆跡を消しゴム〔シードゴム工業(株)
製、商品名:STAR Radar〕を用いて、筆記か
ら5秒後及び1日後に擦過して消去性の難易度を判定し
た。耐軽擦過性については、筆記して1時間後の筆跡上
に、ろ紙(ADVANTEC製、No.2ろ紙)を平滑
面が筆跡側になるように載置し、その上方から45.5
g/平方センチメートルの荷重をかけて筆跡上を10回
スライドさせて、耐軽擦過性を判定した。
【0052】筆跡の色調、消去性及び耐軽擦過性試験結
果を以下の表に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表中の消去性及び耐軽擦過性試験結果の判
定記号は以下のとおり。 消去性 ◎:極めて容易に消去できる。 ○:容易に消去できる。 耐軽擦過性 ○:殆ど筆跡が剥離しない。
【0055】
【発明の効果】本発明は、粒子分布がいずれも2μm〜
20μmの範囲に70重量%以上含まれる染料を含む熱
硬化性着色樹脂粒状体及び粘着性樹脂粒状体を媒体中に
分散させたインキ組成物であって、適用する粒状体の紙
内部への浸透性が極めて低く、しかも、消しゴム消去性
と耐軽擦過性の両方の性質を満たすため、紙に筆記して
得られる筆跡が消しゴムで容易に消去でき、且つ、前記
筆跡は通常の指や紙同士の擦過程度では消去されない筆
跡保持性を共に満足させる筆記用消しゴム消去性水性イ
ンキ組成物及びそれを内蔵した筆記具を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C350 GA03 GA04 NA19 4J039 AD08 AD10 AE02 AE03 AE04 AE05 AE06 AE08 AE11 BA04 BA12 BA23 BA32 BA35 BC10 BC11 BC15 BC35 BC36 BC39 BC60 BE01 BE02 BE03 BE04 BE05 BE07 BE12 CA03 EA28 EA37 EA39 GA27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料を含む熱硬化性着色樹脂粒状体と、
    粘着性樹脂粒状体と、水と、水溶性極性溶剤とから少な
    くともなり、前記熱硬化性着色樹脂粒状体と粘着性樹脂
    粒状体の粒子分布がいずれも2μm〜20μmの範囲に
    70重量%以上含まれる筆記用消しゴム消去性水性イン
    キ組成物。
  2. 【請求項2】 前記染料が塩基性染料である請求項1記
    載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。
  3. 【請求項3】 前記熱硬化性着色樹脂粒状体に含まれる
    染料の重量比率が0.1〜20重量%である請求項1又
    は2記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。
  4. 【請求項4】 前記熱硬化性着色樹脂粒状体に含まれる
    熱硬化性樹脂が、グアナミン系樹脂及び/又はメラミン
    系樹脂である請求項1乃至3のいずれかの一項に記載の
    筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。
  5. 【請求項5】 熱硬化性着色樹脂粒状体を5〜30重量
    %、粘着性樹脂粒状体を0.5〜15重量%含んでな
    り、且つ、熱硬化性着色樹脂粒状体と粘着性樹脂粒状体
    の重量比率が100:2〜200である請求項1乃至4
    のいずれかの一項に記載の筆記用消しゴム消去性水性イ
    ンキ組成物。
  6. 【請求項6】 前記粘着性樹脂粒状体は、紙面上に形成
    された乾燥後の筆跡中で粒子相互間及び粒子と紙面との
    間で点接着状態で存在してなる請求項1乃至5のいずれ
    か一項に記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載のいずれか一項に記
    載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物を内蔵して
    なるマーキングペン。
  8. 【請求項8】 インキ組成物中に剪断減粘性付与剤を含
    んでなり、100rpmでの粘度が25〜160mPa
    ・s(EMD型粘度計25℃の値)であり、且つ、剪断
    減粘指数が0.1〜0.7を示す請求項1乃至6記載の
    いずれか一項に記載のボールペン用消しゴム消去性水性
    インキ組成物。
  9. 【請求項9】 インキ組成物中に含まれる熱硬化性着色
    樹脂粒状体及び粘着性樹脂粒状体の粒子分布が2μm〜
    10μmの範囲に80重量%以上含まれる請求項8記載
    のボールペン用消しゴム消去性水性インキ組成物。
  10. 【請求項10】 請求項8又9記載のボールペン用消し
    ゴム消去性水性インキ組成物を内蔵してなるボールペ
    ン。
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