JP2003165109A - 粉末成形プレス装置及びその粉末成形方法並びにこれを用いた流路部材の製造方法 - Google Patents

粉末成形プレス装置及びその粉末成形方法並びにこれを用いた流路部材の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】段付き貫通孔を有するセラミック成形体を精度
良く量産することができる粉末成形プレス成形装置を提
供する。 【解決手段】第一の貫通孔1aを有するダイ1と、ダイ
1の第一の貫通孔1a内に挿入され、第二の貫通孔3a
を有する固定パンチ3と、固定パンチ3の第ニの貫通孔
3a内に挿入され、先端に突出部4aを有する浮動パン
チ4と、上記ダイ1の第一の貫通孔1a内に挿入され、
浮動パンチ4の突出部4aが挿入される第三の貫通孔2
aを有する上パンチ2とから粉末成形プレス装置を構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段付き貫通孔を有
するセラミック成形体を成形するための粉末成形プレス
装置及びその粉末成形方法並びにこれを用いた流路部材
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック焼結体を効率良く量産
するための粉末成形方法としてプレス成形法が用いられ
ている。
【0003】一般的な粉末成形プレス装置のプレス工程
の概略を図5(a)〜(c)に示す。
【0004】まず図5(a)に示すように、ダイ31と
下パンチ33とで形成された凹部34内にセラミック原
料粉末を充填し、図5(b)に示すように、上パンチ3
2を降下させてセラミック原料粉末を加圧することによ
りセラミック成形体を成形した後、図5(c)に示すよ
うに、上パンチ32を上昇させるとともに、ダイ31を
下降させ、セラミック成形体Sをダイ31上面まで押し
出すことにより取り出すようになっていた。
【0005】このように単なる板状の成形体を成形する
場合、セラミック成形体の全面にほぼ均一に圧力を加え
ることができるため、得られたセラミック成形体内部の
密度差は小さく、成形時やその後の焼成時におけるセラ
ミック成形体内部の収縮差によるクラックの発生がない
品質の良いセラミック焼結体を量産することができると
いう利点があった。
【0006】また、段形状を有するセラミック焼結体に
関しては、図6(a)〜(c)に示すように、金型を分
割し、個別に加圧力を制御することにより、厚みの異な
る部分における成形体密度差を抑える工夫がなされてい
た。
【0007】即ち、まず図6(a)に示すように、ダイ
41、固定パンチ43、及び浮動パンチ44で形成され
る凹部45内にセラミック原料粉末を充填する。この際
浮動パンチ45をセラミック成形体の段差にセラミック
原料粉末の圧縮比を乗じた分だけ固定パンチ43より上
昇させておく、次に、図6(b)に示すように、上パン
チ42を降下させてセラミック原料粉末を加圧するので
あるが、この時、加圧力により浮動パンチ44がセラミ
ック成形体の段差位置まで降下し、平面部と段差部の成
形体密度を均一にした後、図6(c)に示すように、上
パンチ42を上昇させるとともに、ダイ41と浮動パン
チ44を降下させることでダイ41上面までセラミック
成形体を押し出して取り出すようになっていた。
【0008】一方、図4(a)〜(c)に示すような段
付き貫通孔を有するセラミック製の流路部材21を製造
する場合、図5(a)〜(c)に示す粉末成形プレス装
置にて板状のセラミック成形体を製作した後、ブラスト
加工等にて溝部22とこの溝部22に連通する小径の貫
通孔23を形成したものを焼成するか、あるいは射出成
形法により成形したものを焼成することにより製造され
ていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4
(a)〜(c)に示すようなセラミック製の流路部材2
1を製作する場合、図5(a)〜(c)に示す粉末成形
プレス装置にて成形した板状のセラミック成形体に段付
き貫通孔をブラスト加工等にて形成する方法では、形状
が安定せず寸法がばらつくこと、及び加工時間がかかる
こと等から製品品質に問題があるとともに、量産には適
していなかった。
【0010】一方、射出成形法により段付き貫通孔を有
するセラミック成形体を成形する場合、このような複雑
な形状をしたものでも比較的容易に精度良く成形するこ
とができるものの、複雑な製品形状に対応した複雑な形
状の金型が必要となり高価なものになってしまうととも
に、成形速度が遅いため、量産性が粉末成形プレス装置
と比較して劣るといった課題があった。しかも、使用す
る原料には多量のバインダーが含まれているため、粉末
成形プレス装置により成形したセラミック成形体と比較
して脱脂に4〜5倍の時間を要し、生産性が悪いといっ
た課題もあった。
【0011】そこで、本件発明者は、量産性に優れた図
6(a)〜(c)に示す粉末成形プレス装置にて図4
(a)〜(c)に示す段付き貫通孔を有する流路部材2
1を成すセラミック成形体を一体的に成形することがで
きないかを検討したが、図4(a)〜(c)に示すセラ
ミック成形体の場合、A部に示す段差部底面24が傾斜
しているため、このように成形体の厚みが連続的に変化
する成形体を図6(a)〜(c)に示すように金型を分
割するだけでは段差部底面24の傾斜部の成形体密度を
均一に保つことが難しく、成形クラックが発生したり、
焼成時の収縮によって変形してしまうといった課題があ
った。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、段付き貫通孔を有するセラミック成形体を成
形するための粉末成形プレス装置を、第一の貫通孔を有
するダイと、ダイの第一の貫通孔内に挿入され、第二の
貫通孔を有する固定パンチと、固定パンチの第ニの貫通
孔内に挿入され、先端に突出部を有する浮動パンチと、
上記ダイの第一の貫通孔内に挿入され、浮動パンチの突
出部が挿入される凹部又は第三の貫通孔を有する上パン
チとから構成したことを特徴とする。
【0013】また、本発明は上記粉末成形プレス装置を
用い、ダイの第一貫通孔内に固定パンチの一部を挿入す
るとともに、上記固定パンチの第二の貫通孔内に浮動パ
ンチの一部を挿入し、上記ダイ、固定パンチ、及び浮動
パンチとで段付き凹部を形成し、この段付き凹部内にセ
ラミック原料粉末を充填した後、上記浮動パンチを上昇
させてその先端の突出部をセラミック原料粉末より突出
させ、次いで上記上パンチを降下させて上記浮動パンチ
の突出部を上パンチの凹部又は第三の貫通孔内に嵌入さ
せ、さらに上パンチを降下させてセラミック原料粉末を
加圧し、圧縮完了手前で上記浮動パンチを強制的に降下
させ、しかる後、上記上パンチを圧縮完了位置まで降下
させることにより、段付き貫通孔を有するセラミック成
形体を成形するようにしたことを特徴とする。
【0014】さらに、本発明は上記粉末成形方法により
成形した段付き貫通孔を有するセラミック成形体を焼成
することにより、段付き貫通孔を有する流路部材を製造
するようにしたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0016】図1(a)〜(d)は本発明の粉末成形プ
レス装置の成形工程を説明するための側面から見た断面
図、図2(a)〜(d)は本発明の粉末成形プレス装置
の成形工程を説明するための正面から見た断面図、図3
は本発明の粉末成形プレス装置における各構成部材の作
動を示すタイムチャート図である。
【0017】この粉末成形プレス装置は、図4(a)〜
(c)に示すような段付き貫通孔を有する流路部材21
を成すセラミック成形体を一体的に成形するためのもの
で、1はダイ、2は上パンチ、3は固定パンチ、4は浮
動パンチである。
【0018】ここで、ダイ1はセラミック成形体の外形
を形成するための役割をなし、第一の貫通孔1aを有し
ている。固定パンチ3はセラミック原料粉末を加圧する
役割をなし、ダイ1の第一の貫通孔1a内に挿入される
とともに、第二の貫通孔3aを有している。浮動パンチ
4は段付き貫通孔を形成する役割をなし、固定パンチ3
の第二の貫通孔3a内に挿入されるとともに、その先端
には図4(a)〜(c)に示すセラミック成形体の段付
き部に対応したテーパ面4bと、貫通穴23に対応した
突出部4aを有している。上パンチ2は固定パンチ3と
同様にセラミック原料粉末を加圧する役割をなし、ダイ
1の第一の貫通孔1a内に挿入されるとともに、浮動パ
ンチ4の突出部4aが挿入される第三の貫通孔2aを有
している。
【0019】また、これらダイ1、上パンチ2、固定パ
ンチ3、及び浮動パンチ4は、不図示の回転軸によって
一連の動作を行うようになっており、上記回転軸に備え
る上ラムの回転角によって各構成部材の動きを管理する
ようになっている。
【0020】この粉末成形プレス装置にて図4(a)〜
(c)に示す流路部材21を成すセラミック成形体を一
体的に成形するには、まず、図3のa領域において図1
(a)及び図2(a)に示すように、ダイ1の第一の貫
通孔1a内に固定パンチ3の一部を挿入するとともに、
固定パンチ3の第二に貫通孔3a内に浮動パンチ4の一
部を挿入し、これらダイ1、固定パンチ3、及び浮動パ
ンチ4で段付き凹部8を形成する。また、この段階で
は、浮動パンチ4の突出部4aがダイ1の上面より若干
低く位置するように配置され、また上パンチ2は段付き
凹部8の上方に配置されている。
【0021】そして、段付き凹部8内にセラミック原料
粉末を供給し、ダイ1上面まで充填する。
【0022】次に、図3のb領域において、図1(b)
及び図2(b)に示すように、浮動パンチ4を若干上昇
させ、浮動パンチ4の突出部4aの一部をセラミック原
料粉末上面より突出させる。この時、同時に上パンチ2
を下降させ始める。
【0023】次いで、上パンチ4をさらに降下させて上
パンチ2の第三の貫通孔2aに浮動パンチ4の突出部4
aを挿入させるとともに、さらに上パンチ2を徐々に降
下させ、セラミック原料粉末を徐々に加圧する。この
時、浮動パンチ4も上パンチ2の降下とともに徐々に降
下させる。
【0024】そして、図3のc領域である上パンチ3が
圧縮完了手前(下死点手前)まで来た時に、図1(c)
及び図2(c)に示すように、浮動パンチ4を強制的に
若干降下させた後、上パンチ3を圧縮完了位置(下死
点)まで降下させることにより成形を完了する。
【0025】このように、上パンチ3の圧縮完了手前
(下死点手前)で浮動パンチ4を若干降下させ、さらに
上パンチ3を圧縮完了位置(下死点)まで降下させるこ
とにより、図4(b)のA部におけるセラミック原料粉
末を流動化させてセラミック原料粉末の詰まりを良くす
ることができるため、A部の成形密度とA部以外の部分
における成形密度を近似させことができる。
【0026】しかる後、図3のd領域において、図1
(d)及び図2(d)に示すように、上パンチ3を上昇
させるとともに、ダイ1を下降させることによりセラミ
ック成形体を取り出すようになっている。
【0027】このように本発明の粉末成形プレス装置を
用いて粉末成形すれば、図4(a)〜(c)に示すよう
な段付き貫通孔を有するセラミック成形体でも成形密度
のバラツキを抑え、精度の高い段付き貫通孔を有するセ
ラミック成形体を量産することができる。
【0028】その為、本発明の粉末成形プレス装置によ
り成形したセラミック成形体を焼成することにより、図
4(a)〜(c)に示すセラミック製の流路部材21を
破損なく製作することができる。
【0029】なお、本実施形態におけるダイ1、上パン
チ2、固定パンチ3、浮動パンチ4の形状としては、図
1,2に示す形状のものに限定されるものではなく、セ
ラミック成形体の外形や段付き貫通孔の形状にあわせて
適宜選択して用いれば良く、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で改良や変更したものにも適用できることは言う迄
もない。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第一の
貫通孔を有するダイと、ダイの第一の貫通孔内に挿入さ
れ、第二の貫通孔を有する固定パンチと、固定パンチの
第ニの貫通孔内に挿入され、先端に突出部を有する浮動
パンチと、上記ダイの第一の貫通孔内に挿入され、浮動
パンチの突出部が挿入される凹部又は第三の貫通孔を有
する上パンチとから粉末成形プレス装置を構成し、ダイ
の第一貫通孔内に固定パンチの一部を挿入するととも
に、上記固定パンチの第二の貫通孔内に浮動パンチの一
部を挿入し、上記ダイ、固定パンチ、及び浮動パンチと
で段付き凹部を形成し、この段付き凹部内にセラミック
原料粉末を充填した後、上記浮動パンチを上昇させてそ
の先端の突出部をセラミック原料粉末より突出させ、次
いで上記上パンチを降下させて上記浮動パンチの突出部
を上パンチの凹部又は第三の貫通孔内に嵌入させ、さら
に上パンチを降下させてセラミック原料粉末を加圧し、
圧縮完了手前で上記浮動パンチを強制的に降下させ、し
かる後、上記上パンチを圧縮完了位置まで降下させるこ
とにより、段付き貫通孔を有するセラミック成形体を成
形するようにしたことから、成形密度のバラツキを抑
え、段付き貫通孔を有するセラミック成形体を精度良く
量産することができる。
【0031】さらに、本発明は上記粉末成形方法により
段付き貫通孔を有するセラミック成形体を成形し、次い
で焼成することにより段付き貫通孔を有する流路部材を
製造するようにしたことから、精度の高い流路部材を効
率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の粉末成形プレス装置
の成形工程を説明するための側面側から見た断面図であ
る。図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明の粉末成形プレス装置
の成形工程を説明するための正面側から見た断面図であ
る。
【図3】本発明の粉末成形プレス装置における各構成部
材の作動を示すタイムチャート図である。
【図4】段付き貫通孔を有するセラミック製の流路部材
を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)のX−X
線断面図、(c)は(a)のY−Y線断面図である。
【図5】(a)〜(c)は従来の粉末成形プレス装置に
おけるプレス工程を側面側から見た断面図である。
【図6】(a)〜(c)は従来の他の粉末成形プレス装
置におけるプレス工程を側面側から見た断面図である。
【符号の説明】
1:ダイ 1a:第一の貫通孔 2:上パンチ 2a:
第三の貫通孔 3:固定パンチ 3a:第二の貫通孔 4:浮動パンチ
4a:突出部 8:段付き凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】段付き貫通孔を有するセラミック成形体を
    成形するための粉末成形プレス装置であって、第一の貫
    通孔を有するダイと、該ダイの第一の貫通孔内に挿入さ
    れ、第二の貫通孔を有する固定パンチと、該固定パンチ
    の第ニの貫通孔内に挿入され、先端に突出部を有する浮
    動パンチと、上記ダイの第一の貫通孔内に挿入され、浮
    動パンチの突出部が挿入される凹部又は第三の貫通孔を
    有する上パンチとからなることを特徴とする粉末成形プ
    レス装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の粉末成形プレス装置にお
    けるダイの第一貫通孔内に固定パンチの一部を挿入する
    とともに、上記固定パンチの第二の貫通孔内に浮動パン
    チの一部を挿入し、上記ダイ、固定パンチ、及び浮動パ
    ンチとで段付き凹部を形成し、該段付き凹部内にセラミ
    ック原料粉末を充填した後、上記浮動パンチを上昇させ
    てその先端の突出部をセラミック原料粉末より突出さ
    せ、次いで上記上パンチを降下させて上記浮動パンチの
    突出部を上パンチの凹部又は第三の貫通孔内に嵌入させ
    た後、上記上パンチをさらに降下させてセラミック原料
    粉末を加圧し、圧縮完了手前で上記浮動パンチを強制的
    に降下させ、しかる後、上記上パンチを圧縮完了位置ま
    で降下させることにより、段付き貫通孔を有するセラミ
    ック成形体を成形するようにしたことを特徴とする粉末
    成形方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の粉末成形方法により成形
    した段付き貫通孔を有するセラミック成形体を焼成する
    ことを特徴とする流路部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009125765A (ja) * 2007-11-21 2009-06-11 Panasonic Electric Works Co Ltd 段付き穴を有する筒状成形体の圧縮成形用金型および圧縮成形方法
JP2011527952A (ja) * 2008-07-02 2011-11-10 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 幾何学的酸化物成形体の製造方法
US9802252B2 (en) 2015-10-06 2017-10-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method for controlling powder compacting apparatus and compacting apparatus
KR101835790B1 (ko) * 2016-10-27 2018-03-07 박승복 소결체 제조방법

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