JP2003173522A - 磁気転写用マスター担体 - Google Patents
磁気転写用マスター担体Info
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- JP2003173522A JP2003173522A JP2002184448A JP2002184448A JP2003173522A JP 2003173522 A JP2003173522 A JP 2003173522A JP 2002184448 A JP2002184448 A JP 2002184448A JP 2002184448 A JP2002184448 A JP 2002184448A JP 2003173522 A JP2003173522 A JP 2003173522A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マスター担体とスレーブ媒体を密着させ転写
用磁界を印加して磁気転写を行う際の、マスター担体に
おける基板のパターン表面に設けた磁性層の付着力を増
大し、この磁性層の欠落を防止して、耐久性の向上およ
び転写不良を抑制する。 【解決手段】 マスター担体3は基板31に形成したパ
ターン上に磁性層32を備え、基板31と磁性層32と
の付着力が1×109N/m2以上であると共に、基板31
の表面に酸化処理を施し、磁性層側表面での酸素濃度D
oが表面からの距離が大きくなるに従って少なくなり、
パターン形成深さ部位での酸素濃度Dhに対して、Do
>Dhの関係にある。
用磁界を印加して磁気転写を行う際の、マスター担体に
おける基板のパターン表面に設けた磁性層の付着力を増
大し、この磁性層の欠落を防止して、耐久性の向上およ
び転写不良を抑制する。 【解決手段】 マスター担体3は基板31に形成したパ
ターン上に磁性層32を備え、基板31と磁性層32と
の付着力が1×109N/m2以上であると共に、基板31
の表面に酸化処理を施し、磁性層側表面での酸素濃度D
oが表面からの距離が大きくなるに従って少なくなり、
パターン形成深さ部位での酸素濃度Dhに対して、Do
>Dhの関係にある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スレーブ媒体に磁
気転写する転写情報を担持した磁気転写用マスター担体
に関するものである。
気転写する転写情報を担持した磁気転写用マスター担体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体においては一般に、情報量
の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価
で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せ
る、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてい
る。それらの一例としてハードディスク装置やフレキシ
ブルディスク装置に用いられる高密度磁気記録媒体(磁
気ディスク媒体)が知られ、その大容量化を実現するた
めには、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドが走査し、
高いS/N比で信号を再生する、いわゆるトラッキング
サーボ技術が大きな役割を担っている。このトラッキン
グサーボを行うために、ディスク中に、ある間隔でトラ
ッキング用のサーボ信号、アドレス情報信号、再生クロ
ック信号等が、いわゆるプリフォーマットとして記録さ
れている。
の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価
で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せ
る、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてい
る。それらの一例としてハードディスク装置やフレキシ
ブルディスク装置に用いられる高密度磁気記録媒体(磁
気ディスク媒体)が知られ、その大容量化を実現するた
めには、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドが走査し、
高いS/N比で信号を再生する、いわゆるトラッキング
サーボ技術が大きな役割を担っている。このトラッキン
グサーボを行うために、ディスク中に、ある間隔でトラ
ッキング用のサーボ信号、アドレス情報信号、再生クロ
ック信号等が、いわゆるプリフォーマットとして記録さ
れている。
【0003】このプリフォーマットを正確にかつ効率よ
く行う方法として、マスター担体が担持するサーボ信号
等の情報を磁気記録媒体へ磁気的に転写する磁気転写方
法が特開昭63−183623号公報、特開平10−4
0544号公報、特開平10−269566号公報等に
開示されている。
く行う方法として、マスター担体が担持するサーボ信号
等の情報を磁気記録媒体へ磁気的に転写する磁気転写方
法が特開昭63−183623号公報、特開平10−4
0544号公報、特開平10−269566号公報等に
開示されている。
【0004】この磁気転写は、磁気ディスク媒体等の磁
気記録媒体(スレーブ媒体)に転写すべき情報に対応す
る、表面に磁性層を有する複数の凸部からなるパターン
を有するマスター担体を用意し、このマスター担体とス
レーブ媒体を密着させた状態で、転写用磁界を印加する
ことにより、マスター担体の凸部パターンが担持する情
報(例えばサーボ信号)に対応する磁気パターンをスレ
ーブ媒体に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒
体との相対的な位置を変化させることなく静的に記録を
行うことができ、正確なプリフォーマット記録が可能で
あり、しかも記録に要する時間も極めて短時間であると
いう利点を有している。
気記録媒体(スレーブ媒体)に転写すべき情報に対応す
る、表面に磁性層を有する複数の凸部からなるパターン
を有するマスター担体を用意し、このマスター担体とス
レーブ媒体を密着させた状態で、転写用磁界を印加する
ことにより、マスター担体の凸部パターンが担持する情
報(例えばサーボ信号)に対応する磁気パターンをスレ
ーブ媒体に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒
体との相対的な位置を変化させることなく静的に記録を
行うことができ、正確なプリフォーマット記録が可能で
あり、しかも記録に要する時間も極めて短時間であると
いう利点を有している。
【0005】磁気転写に使用されるマスター担体は、シ
リコン基板、ガラス基板等に、フォトファブリケーショ
ン、スパッタ、エッチングなどの処理を施して磁性体に
よる凹凸パターンを形成したもので構成されている。
リコン基板、ガラス基板等に、フォトファブリケーショ
ン、スパッタ、エッチングなどの処理を施して磁性体に
よる凹凸パターンを形成したもので構成されている。
【0006】また、半導体などで使用されているリソグ
ラフィー技術、あるいは光ディスクスタンパー作成に使
用されているスタンパー作成技術を応用し、磁気転写用
マスター担体を作成することが考えられている。
ラフィー技術、あるいは光ディスクスタンパー作成に使
用されているスタンパー作成技術を応用し、磁気転写用
マスター担体を作成することが考えられている。
【0007】上記磁気転写における転写品質を高めるた
めには、マスター担体とスレーブ媒体とをいかに隙間な
く密着させることが重要な課題である。つまり密着不良
があると、磁気転写が起こらない領域が生じ、磁気転写
が起こらないとスレーブ媒体に転写された磁気情報に信
号抜けが発生して信号品位が低下し、記録した信号がサ
ーボ信号の場合にはトラッキング機能が十分に得られず
に信頼性が低下するという問題がある。
めには、マスター担体とスレーブ媒体とをいかに隙間な
く密着させることが重要な課題である。つまり密着不良
があると、磁気転写が起こらない領域が生じ、磁気転写
が起こらないとスレーブ媒体に転写された磁気情報に信
号抜けが発生して信号品位が低下し、記録した信号がサ
ーボ信号の場合にはトラッキング機能が十分に得られず
に信頼性が低下するという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な磁気転写においては、平坦なマスター担体によってス
レーブ媒体を片側からまたは両側から挟むように圧接し
て密着させるために、塵埃は高いレベルで除去されてい
なければならない。密着部において、塵埃が存在する
と、安定に磁気転写ができないばかりでなく、マスター
担体やスレーブ媒体自体に損傷を与える可能性があるか
らである。
な磁気転写においては、平坦なマスター担体によってス
レーブ媒体を片側からまたは両側から挟むように圧接し
て密着させるために、塵埃は高いレベルで除去されてい
なければならない。密着部において、塵埃が存在する
と、安定に磁気転写ができないばかりでなく、マスター
担体やスレーブ媒体自体に損傷を与える可能性があるか
らである。
【0009】また、磁気転写では、マスター担体とスレ
ーブ媒体とに比較的強い圧力を印加し、全面密着を行う
ために、多数回の磁気転写を繰り返して密着回数が多く
なると、この工程により、基板上に作成した磁性層が剥
がれ落ち、これが密着部に介在して転写信号品位が低下
すると共に、マスター担体の耐久性が劣化する要因とな
っている。
ーブ媒体とに比較的強い圧力を印加し、全面密着を行う
ために、多数回の磁気転写を繰り返して密着回数が多く
なると、この工程により、基板上に作成した磁性層が剥
がれ落ち、これが密着部に介在して転写信号品位が低下
すると共に、マスター担体の耐久性が劣化する要因とな
っている。
【0010】マスター担体の磁性層の剥離等が生じる原
因としては、磁性層とスレーブ媒体の磁性層、保護層、
潤滑剤層との化学親和力が大であること、磁性層自体の
外力に対する脆さ等が挙げられる。すなわち、マスター
担体をスレーブ媒体と密着させて磁気転写を行った後、
該スレーブ媒体と剥離する際、密着部であるマスター担
体の磁性層とスレーブ媒体の潤滑剤層、保護層、磁性層
間の化学親和力が大きいためにマスター担体の磁性層に
基板側と逆向きに力がかかり、これが繰り返されて剥離
が生じ、また、繰返しの使用において、マスター担体が
衝撃等の外力を受けることにより、磁性層が一部剥離も
しくは欠落が生じることもある。
因としては、磁性層とスレーブ媒体の磁性層、保護層、
潤滑剤層との化学親和力が大であること、磁性層自体の
外力に対する脆さ等が挙げられる。すなわち、マスター
担体をスレーブ媒体と密着させて磁気転写を行った後、
該スレーブ媒体と剥離する際、密着部であるマスター担
体の磁性層とスレーブ媒体の潤滑剤層、保護層、磁性層
間の化学親和力が大きいためにマスター担体の磁性層に
基板側と逆向きに力がかかり、これが繰り返されて剥離
が生じ、また、繰返しの使用において、マスター担体が
衝撃等の外力を受けることにより、磁性層が一部剥離も
しくは欠落が生じることもある。
【0011】マスター担体の磁性層の剥離等を低減する
方法としては、マスター担体の磁性層表面にDLC膜
(ダイヤモンドライクカーボン膜)を設ける手法、ある
いはさらにスレーブ媒体との接触面となる最上層に潤滑
剤層を設ける手法等が特開2000−195048公
報、もしくは特開2001−14665公報等に開示さ
れている。DLC膜あるいは潤滑剤層を設けることによ
りマスター担体の磁性層の剥離等はある程度低減され耐
久性は向上するが十分とは言えず、磁性層の剥離等が完
全になくなるわけではない。また、従来の磁性層は、剥
離等による剥離物等のサイズが大きくなることが多いた
め、一旦剥離が生じるとこの剥離物等により転写不良が
生じて転写性能が低下する。
方法としては、マスター担体の磁性層表面にDLC膜
(ダイヤモンドライクカーボン膜)を設ける手法、ある
いはさらにスレーブ媒体との接触面となる最上層に潤滑
剤層を設ける手法等が特開2000−195048公
報、もしくは特開2001−14665公報等に開示さ
れている。DLC膜あるいは潤滑剤層を設けることによ
りマスター担体の磁性層の剥離等はある程度低減され耐
久性は向上するが十分とは言えず、磁性層の剥離等が完
全になくなるわけではない。また、従来の磁性層は、剥
離等による剥離物等のサイズが大きくなることが多いた
め、一旦剥離が生じるとこの剥離物等により転写不良が
生じて転写性能が低下する。
【0012】また、磁性層の剥離等の箇所が広範囲に亘
る場合には、転写信号の欠落量が許容範囲を超えてしま
いマスター担体が使用不能となる。このマスター担体は
高価なものであり、1枚のマスター担体で何枚のスレー
ブ媒体に転写することができるかが製造コストを抑制す
るにあたって非常に重要である。
る場合には、転写信号の欠落量が許容範囲を超えてしま
いマスター担体が使用不能となる。このマスター担体は
高価なものであり、1枚のマスター担体で何枚のスレー
ブ媒体に転写することができるかが製造コストを抑制す
るにあたって非常に重要である。
【0013】一方、磁性層が剥離等した場合でも剥離等
の箇所が小さく、剥離物、欠落物のサイズが小さい場合
には、転写信号の欠落、密着性不良による転写不良等へ
の影響は小さいため、転写品質の低下には繋がらず、マ
スター担体としても継続して使用できると考えられる。
の箇所が小さく、剥離物、欠落物のサイズが小さい場合
には、転写信号の欠落、密着性不良による転写不良等へ
の影響は小さいため、転写品質の低下には繋がらず、マ
スター担体としても継続して使用できると考えられる。
【0014】本発明は、上記事情に鑑み、耐久性の向上
した、かつ転写不良を抑制した磁気転写用マスター担体
を提供することを目的とする。
した、かつ転写不良を抑制した磁気転写用マスター担体
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の磁気転写
用マスター担体は、基板に形成したパターン上に磁性層
を備えた磁気転写用マスター担体であって、前記基板と
磁性層との付着力が1×109N/m2以上であると共
に、前記基板の磁性層側表面の酸素濃度Doが表面から
の距離が大きくなるに従って少なくなり、パターン形成
深さ部位での酸素濃度Dhに対して、Do>Dhの関係
にあることを特徴とするものである。
用マスター担体は、基板に形成したパターン上に磁性層
を備えた磁気転写用マスター担体であって、前記基板と
磁性層との付着力が1×109N/m2以上であると共
に、前記基板の磁性層側表面の酸素濃度Doが表面から
の距離が大きくなるに従って少なくなり、パターン形成
深さ部位での酸素濃度Dhに対して、Do>Dhの関係
にあることを特徴とするものである。
【0016】前記基板の磁性層側表面には酸化処理が施
され、磁性層側表面の酸素濃度Doとパターン形成深さ
部位での酸素濃度Dhとの比、Dh/Doが0.05以
上、0.8以下の範囲にあるのが好ましい。また、基板
の磁性層側表面からパターン形成深さ部位までの深さ方
向への平均酸素濃度が15at%以下であることが好ま
しい。
され、磁性層側表面の酸素濃度Doとパターン形成深さ
部位での酸素濃度Dhとの比、Dh/Doが0.05以
上、0.8以下の範囲にあるのが好ましい。また、基板
の磁性層側表面からパターン形成深さ部位までの深さ方
向への平均酸素濃度が15at%以下であることが好ま
しい。
【0017】上記磁気転写用マスター担体においては、
前記基板と前記磁性層との間にセラミック層が設けられ
ていることが望ましい。
前記基板と前記磁性層との間にセラミック層が設けられ
ていることが望ましい。
【0018】基板と磁性層との付着力が1×109N/m2
以上あると、磁気転写時の密着の繰り返しによっても磁
性層が剥がれ落ちることがなくなる。様々な材料を検討
した結果、密着力向上にはセラミック材料が非常に有効
であることが分かった。しかし、セラミック材料は、非
常に大きな内部応力を有している。基板上にセラミック
層を設けると、磁性層とセラミック層との密着は向上す
るが、セラミック層と基板表面との間では、セラミック
層の内部応力により膜剥がれが発生する可能性がある。
このセラミック層と基板との密着を上げるには、基板表
面自体を酸化処理、同結晶系酸化物を形成することで大
幅に密着力が改善でき、また、基板表面の酸素濃度を高
くすることで、セラミック膜厚が薄くなり、内部応力に
よる膜剥がれも発生しなくなった。
以上あると、磁気転写時の密着の繰り返しによっても磁
性層が剥がれ落ちることがなくなる。様々な材料を検討
した結果、密着力向上にはセラミック材料が非常に有効
であることが分かった。しかし、セラミック材料は、非
常に大きな内部応力を有している。基板上にセラミック
層を設けると、磁性層とセラミック層との密着は向上す
るが、セラミック層と基板表面との間では、セラミック
層の内部応力により膜剥がれが発生する可能性がある。
このセラミック層と基板との密着を上げるには、基板表
面自体を酸化処理、同結晶系酸化物を形成することで大
幅に密着力が改善でき、また、基板表面の酸素濃度を高
くすることで、セラミック膜厚が薄くなり、内部応力に
よる膜剥がれも発生しなくなった。
【0019】なお、前記基板のパターン上の磁性層は、
軟磁性もしくは半硬質磁性であることが望ましい。
軟磁性もしくは半硬質磁性であることが望ましい。
【0020】本発明の第2の磁気転写用マスター担体
は、基板上に、少なくとも表面に磁性層を有する複数の
凸部からなるパターンが設けられてなる磁気転写用マス
ター担体であって、前記磁性層が、酸化、窒化および/
または炭化した部分を少なくとも表面に有していること
を特徴とするものである。
は、基板上に、少なくとも表面に磁性層を有する複数の
凸部からなるパターンが設けられてなる磁気転写用マス
ター担体であって、前記磁性層が、酸化、窒化および/
または炭化した部分を少なくとも表面に有していること
を特徴とするものである。
【0021】「酸化、窒化および/または炭化した部分
を・・・有している」とは、酸化した部分、窒化した部
分、炭化した部分を同時に有していてもよいし、これら
のうちの任意の一つだけを有していてもよいし、あるい
は任意の二つを組み合わせて有していてもよい意であ
る。
を・・・有している」とは、酸化した部分、窒化した部
分、炭化した部分を同時に有していてもよいし、これら
のうちの任意の一つだけを有していてもよいし、あるい
は任意の二つを組み合わせて有していてもよい意であ
る。
【0022】前記磁性層は、表面のみならず、全域に亘
って窒化、酸化、および/または炭化した部分を有して
いることがさらに好ましい。
って窒化、酸化、および/または炭化した部分を有して
いることがさらに好ましい。
【0023】なお、前記磁性層の表面側の酸化、窒化お
よび/または炭化量は、前記磁性層の前記基板側の酸
化、窒化および/または炭化量よりも大きいこと、すな
わち、磁性層の表面側の酸素、窒素、および/または炭
素濃度が、基板側の酸素、窒素、および/または炭素濃
度よりも大きいことが望ましく、この場合、表面側の酸
化、窒化および/または炭化量が磁性層全体の酸化、窒
化および/または炭化量の平均値よりも大きくなるよう
にすることが望ましい。
よび/または炭化量は、前記磁性層の前記基板側の酸
化、窒化および/または炭化量よりも大きいこと、すな
わち、磁性層の表面側の酸素、窒素、および/または炭
素濃度が、基板側の酸素、窒素、および/または炭素濃
度よりも大きいことが望ましく、この場合、表面側の酸
化、窒化および/または炭化量が磁性層全体の酸化、窒
化および/または炭化量の平均値よりも大きくなるよう
にすることが望ましい。
【0024】なお、前記酸化、窒化および/または炭化
した部分の酸素、窒素および/または炭素の総量は、前
記磁性層の全元素量に対して0.5at%以上、40a
t%以下、好ましくは1at%以上、30at%以下で
あることが望ましい。
した部分の酸素、窒素および/または炭素の総量は、前
記磁性層の全元素量に対して0.5at%以上、40a
t%以下、好ましくは1at%以上、30at%以下で
あることが望ましい。
【0025】なお、上記凸部表面の磁性層は、軟磁性も
しくは半硬質磁性であることが望ましい。
しくは半硬質磁性であることが望ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明の第1のマスター担体によれば、
基板と磁性層との付着力が高くしかも基板の磁性層側表
面の酸素濃度が表面で高く内部で低くなることにより、
磁気転写に応じてマスター担体とスレーブ媒体が強い圧
力で繰り返し全面密着されても、磁性層が剥がれ落ちる
ことなく、破損片が介在した転写不良による記録信号抜
けが発生せず、転写信号品位の低下を抑制できると共
に、マスター担体の耐久性を高めて転写回数を増大でき
る。
基板と磁性層との付着力が高くしかも基板の磁性層側表
面の酸素濃度が表面で高く内部で低くなることにより、
磁気転写に応じてマスター担体とスレーブ媒体が強い圧
力で繰り返し全面密着されても、磁性層が剥がれ落ちる
ことなく、破損片が介在した転写不良による記録信号抜
けが発生せず、転写信号品位の低下を抑制できると共
に、マスター担体の耐久性を高めて転写回数を増大でき
る。
【0027】また、基板と磁性層との間にセラミック層
を介在させて密着力を向上した際にも、基板表面自体を
酸化処理、同結晶系酸化物を形成して表面部分の酸素濃
度を高めることにより、セラミック膜厚を薄くでき、内
部応力による膜剥がれが防止できる。
を介在させて密着力を向上した際にも、基板表面自体を
酸化処理、同結晶系酸化物を形成して表面部分の酸素濃
度を高めることにより、セラミック膜厚を薄くでき、内
部応力による膜剥がれが防止できる。
【0028】また、本発明の第2のマスター担体は、表
面に磁性層を有する複数の凸部からなるパターンの該磁
性層が酸化、窒化および/または炭化した部分を少なく
とも表面に有しているので、スレーブ媒体である磁気記
録媒体の潤滑剤層、保護層、磁性層表面との化学親和力
が従来のものと比較して小さくなる。
面に磁性層を有する複数の凸部からなるパターンの該磁
性層が酸化、窒化および/または炭化した部分を少なく
とも表面に有しているので、スレーブ媒体である磁気記
録媒体の潤滑剤層、保護層、磁性層表面との化学親和力
が従来のものと比較して小さくなる。
【0029】この酸化、窒化および/または炭化した部
分は、酸化等していない磁性層と比較して強靭なものと
なり、磁性層に部分的にもしくは全体的にこの酸化等し
た部分を有することにより磁性層骨格自体が従来のもの
と比較して強靭となるため、外力に対する耐性が高い。
分は、酸化等していない磁性層と比較して強靭なものと
なり、磁性層に部分的にもしくは全体的にこの酸化等し
た部分を有することにより磁性層骨格自体が従来のもの
と比較して強靭となるため、外力に対する耐性が高い。
【0030】また、一部に剥離、欠落等が生じても酸
化、窒化および/または炭化された磁性層からの剥離
物、欠落物は、凝集性が小さく、そのサイズが小さいた
め転写品質に悪影響を与えない。すなわち、従来の磁性
層からの剥離物はサイズが大きいために転写品質の著し
い劣化を生じさせたが、本発明のマスター担体の磁性層
からの剥離物はサイズが小さいために転写品質の劣化を
抑制することができる。
化、窒化および/または炭化された磁性層からの剥離
物、欠落物は、凝集性が小さく、そのサイズが小さいた
め転写品質に悪影響を与えない。すなわち、従来の磁性
層からの剥離物はサイズが大きいために転写品質の著し
い劣化を生じさせたが、本発明のマスター担体の磁性層
からの剥離物はサイズが小さいために転写品質の劣化を
抑制することができる。
【0031】なお、上記の効果により、磁気転写用マス
ター担体の耐久性を向上し寿命を長くすることができる
ために、結果として磁気転写済み磁気記録媒体の製造コ
ストを抑制することができる。
ター担体の耐久性を向上し寿命を長くすることができる
ために、結果として磁気転写済み磁気記録媒体の製造コ
ストを抑制することができる。
【0032】前記磁性層の表面側の酸化、窒化および/
または炭化量を、該磁性層の基板側の酸化、窒化および
/または炭化量よりも大きくすれば、磁性層全体の酸
化、窒化および/または炭化量を抑制しつつ、表面にお
ける耐性の向上、スレーブ媒体の潤滑剤層、保護層、磁
性層との化学親和力の低下を効果的に達成することがで
きる。
または炭化量を、該磁性層の基板側の酸化、窒化および
/または炭化量よりも大きくすれば、磁性層全体の酸
化、窒化および/または炭化量を抑制しつつ、表面にお
ける耐性の向上、スレーブ媒体の潤滑剤層、保護層、磁
性層との化学親和力の低下を効果的に達成することがで
きる。
【0033】なお、前記酸化、窒化および/または炭化
した部分の酸素、窒素および/または炭素の総量を、前
記磁性層の全元素量に対して0.5〜40at%の範囲
とすれば、上記効果を十分に得ることができ、かつ、磁
気特性に悪影響を与えることのない磁性層とすることが
できる。
した部分の酸素、窒素および/または炭素の総量を、前
記磁性層の全元素量に対して0.5〜40at%の範囲
とすれば、上記効果を十分に得ることができ、かつ、磁
気特性に悪影響を与えることのない磁性層とすることが
できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は本発明の一つの実施の形態にかかる
マスター担体を使用した磁気転写方法の工程を示す図で
ある。なお、図1に示す形態は面内記録方式である。ま
た、図は模式図であり各部の寸法は実際とは異なる比率
で示している。
に説明する。図1は本発明の一つの実施の形態にかかる
マスター担体を使用した磁気転写方法の工程を示す図で
ある。なお、図1に示す形態は面内記録方式である。ま
た、図は模式図であり各部の寸法は実際とは異なる比率
で示している。
【0035】面内記録による磁気転写方法の概要は次の
ようなものである。まず図1(a)に示すように、最初に
基板2aと磁性層(磁気記録面)2bを備えたスレーブ
媒体2に初期静磁界Hinをトラック方向の一方向に印加
して予め初期磁化を行う。その後、図1(b)に示すよう
に、このスレーブ媒体2の磁気記録面と、マスター担体
3の基板31の微細凹凸パターンに磁性層32が被覆さ
れてなる情報担持面の凸部パターン32aの頂面とを密
着させ、スレーブ媒体2のトラック方向に前記初期磁界
Hinとは逆方向に転写用磁界Hduを印加して磁気転写を
行う。転写用磁界Hduが凸部パターン32aの磁性層3
2に吸い込まれてこの部分の磁化は反転せず、その他の
部分の磁界が反転する結果、図1(c)に示すように、ス
レーブ媒体2のトラックにはマスター担体3の情報担持
面の磁性層32の密着凸部パターン32aと凹部空間と
の形成パターンに応じた磁化パターンが転写記録され
る。
ようなものである。まず図1(a)に示すように、最初に
基板2aと磁性層(磁気記録面)2bを備えたスレーブ
媒体2に初期静磁界Hinをトラック方向の一方向に印加
して予め初期磁化を行う。その後、図1(b)に示すよう
に、このスレーブ媒体2の磁気記録面と、マスター担体
3の基板31の微細凹凸パターンに磁性層32が被覆さ
れてなる情報担持面の凸部パターン32aの頂面とを密
着させ、スレーブ媒体2のトラック方向に前記初期磁界
Hinとは逆方向に転写用磁界Hduを印加して磁気転写を
行う。転写用磁界Hduが凸部パターン32aの磁性層3
2に吸い込まれてこの部分の磁化は反転せず、その他の
部分の磁界が反転する結果、図1(c)に示すように、ス
レーブ媒体2のトラックにはマスター担体3の情報担持
面の磁性層32の密着凸部パターン32aと凹部空間と
の形成パターンに応じた磁化パターンが転写記録され
る。
【0036】マスター担体3はディスク状に形成され、
その片面にサーボ信号に対応した磁性層32による微細
凹凸パターンが形成された転写情報担持面を有し、これ
と反対側の面が不図示のホルダに保持され、スレーブ媒
体2と密着される。図1には、スレーブ媒体2の片面2
bのみを示したが、スレーブ媒体2としては、基板2a
の両面に磁性層を有するものであってもよく、この場合
片面づつマスター担体を密着させて片面逐次転写を行う
場合と、スレーブ媒体2の両面にそれぞれマスター担体
を密着させて両面同時転写を行う場合とがある。
その片面にサーボ信号に対応した磁性層32による微細
凹凸パターンが形成された転写情報担持面を有し、これ
と反対側の面が不図示のホルダに保持され、スレーブ媒
体2と密着される。図1には、スレーブ媒体2の片面2
bのみを示したが、スレーブ媒体2としては、基板2a
の両面に磁性層を有するものであってもよく、この場合
片面づつマスター担体を密着させて片面逐次転写を行う
場合と、スレーブ媒体2の両面にそれぞれマスター担体
を密着させて両面同時転写を行う場合とがある。
【0037】上記のようなマスター担体3において、基
板31と磁性層32との付着力が1×109N/m2以上
である。また、この基板31の表面部分には酸化処理が
施され、基板31の磁性層側表面(凹凸パターンの凸部
頂面)での酸素濃度Doに対し、表面から底面方向への
距離が大きくなるに従って酸素濃度は低くなり、パター
ン形成深さ部位h(凹凸パターンの凹部底面高さ)での
酸素濃度Dhは、Do>Dhの関係にある。その際、磁
性層側表面の酸素濃度Doとパターン形成深さ部位hで
の酸素濃度Dhとの比、Dh/Doが0.05以上、
0.8以下の範囲である。さらに、基板31の表面から
パターン形成深さ部位hまでの深さ方向への平均酸素濃
度が15at%以下であるように処理されている。
板31と磁性層32との付着力が1×109N/m2以上
である。また、この基板31の表面部分には酸化処理が
施され、基板31の磁性層側表面(凹凸パターンの凸部
頂面)での酸素濃度Doに対し、表面から底面方向への
距離が大きくなるに従って酸素濃度は低くなり、パター
ン形成深さ部位h(凹凸パターンの凹部底面高さ)での
酸素濃度Dhは、Do>Dhの関係にある。その際、磁
性層側表面の酸素濃度Doとパターン形成深さ部位hで
の酸素濃度Dhとの比、Dh/Doが0.05以上、
0.8以下の範囲である。さらに、基板31の表面から
パターン形成深さ部位hまでの深さ方向への平均酸素濃
度が15at%以下であるように処理されている。
【0038】上記酸化処理としては、イオン打ち込み
法、その他のドライプロセスまたはウェットプロセスに
よる酸化手法が採用でき、例えば、基板31の表面を軽
く逆スパッタリングした後、高濃度オゾン雰囲気に一定
時間曝すことで、表面近くが部分酸化される。
法、その他のドライプロセスまたはウェットプロセスに
よる酸化手法が採用でき、例えば、基板31の表面を軽
く逆スパッタリングした後、高濃度オゾン雰囲気に一定
時間曝すことで、表面近くが部分酸化される。
【0039】マスター担体3の基板31の表面部分の酸
化により酸素濃度が高まることにより、磁性層32との
密着性が高まり、基板31と磁性層32との付着力が1
×109N/m2以上となり、繰り返しての磁気転写によ
っても磁性層32が欠落することがなく、塵埃の発生要
因とならず、転写信号品位が確保できると共に、マスタ
ー担体3の耐久性が高まる。
化により酸素濃度が高まることにより、磁性層32との
密着性が高まり、基板31と磁性層32との付着力が1
×109N/m2以上となり、繰り返しての磁気転写によ
っても磁性層32が欠落することがなく、塵埃の発生要
因とならず、転写信号品位が確保できると共に、マスタ
ー担体3の耐久性が高まる。
【0040】なお、上記マスター担体3の基板31の凹
凸パターンが図1のポジパターンと逆の凹凸形状のネガ
パターンの場合であっても、初期磁界Hinの方向および
転写用磁界Hduの方向を上記と逆方向にすることによっ
て同様の磁化パターンが転写記録できる。
凸パターンが図1のポジパターンと逆の凹凸形状のネガ
パターンの場合であっても、初期磁界Hinの方向および
転写用磁界Hduの方向を上記と逆方向にすることによっ
て同様の磁化パターンが転写記録できる。
【0041】なお、磁性層32の上にダイヤモンドライ
クカーボン(DLC)等の保護膜を設けることが好まし
く、潤滑剤層を設けても良い。また保護膜として5〜3
0nmのDLC膜と潤滑剤層が存在することがさらに好
ましい。また、磁性層32と保護膜の間に、Si等の密
着強化層を設けてもよい。潤滑剤は、スレーブ媒体2と
の接触過程で生じるずれを補正する際の、摩擦による傷
の発生などの耐久性の劣化を改善する。
クカーボン(DLC)等の保護膜を設けることが好まし
く、潤滑剤層を設けても良い。また保護膜として5〜3
0nmのDLC膜と潤滑剤層が存在することがさらに好
ましい。また、磁性層32と保護膜の間に、Si等の密
着強化層を設けてもよい。潤滑剤は、スレーブ媒体2と
の接触過程で生じるずれを補正する際の、摩擦による傷
の発生などの耐久性の劣化を改善する。
【0042】マスター担体3の基板31としては、ニッ
ケル、シリコン、アルミニウム、合金等を使用する。凹
凸パターンの形成は、スタンパー法等によって行われ
る。
ケル、シリコン、アルミニウム、合金等を使用する。凹
凸パターンの形成は、スタンパー法等によって行われ
る。
【0043】スタンパー法は、表面が平滑なガラス板
(または石英板)の上にスピンコート等でフォトレジス
トを形成し、このガラス板を回転させながらサーボ信号
に対応して変調したレーザー光(または電子ビーム)を
照射し、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば
サーボ信号に相当するパターンを円周上の各フレームに
対応する部分に露光する。その後、フォトレジストを現
像処理し、露光部分を除去しフォトレジストによる凹凸
形状を有する原盤を得る。次に、原盤の表面の凹凸パタ
ーンをもとに、この表面にメッキ(電鋳)を施し、ポジ
状凹凸パターンを有するNi基板を作成し、原盤から剥
離する。この基板に酸化処理を施した後、凹凸パターン
上に磁性層、保護膜を被覆してマスター担体とする。
(または石英板)の上にスピンコート等でフォトレジス
トを形成し、このガラス板を回転させながらサーボ信号
に対応して変調したレーザー光(または電子ビーム)を
照射し、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば
サーボ信号に相当するパターンを円周上の各フレームに
対応する部分に露光する。その後、フォトレジストを現
像処理し、露光部分を除去しフォトレジストによる凹凸
形状を有する原盤を得る。次に、原盤の表面の凹凸パタ
ーンをもとに、この表面にメッキ(電鋳)を施し、ポジ
状凹凸パターンを有するNi基板を作成し、原盤から剥
離する。この基板に酸化処理を施した後、凹凸パターン
上に磁性層、保護膜を被覆してマスター担体とする。
【0044】また、前記原盤にメッキを施して第2の原
盤を作成し、この第2の原盤を使用してメッキを行い、
ネガ状凹凸パターンを有する基板を作成してもよい。さ
らに、第2の原盤にメッキを行うか樹脂液を押し付けて
硬化を行って第3の原盤を作成し、第3の原盤にメッキ
を行い、ポジ状凹凸パターンを有する基板を作成しても
よい。
盤を作成し、この第2の原盤を使用してメッキを行い、
ネガ状凹凸パターンを有する基板を作成してもよい。さ
らに、第2の原盤にメッキを行うか樹脂液を押し付けて
硬化を行って第3の原盤を作成し、第3の原盤にメッキ
を行い、ポジ状凹凸パターンを有する基板を作成しても
よい。
【0045】一方、前記ガラス板にフォトレジストによ
るパターンを形成した後、エッチングしてガラス板に穴
を形成し、フォトレジストを除去した原盤を得て、以下
前記と同様に基板を形成してもよい。
るパターンを形成した後、エッチングしてガラス板に穴
を形成し、フォトレジストを除去した原盤を得て、以下
前記と同様に基板を形成してもよい。
【0046】基板31の凹凸パターンの深さ(突起の高
さ)は、80nm〜800nmの範囲が好ましく、より
好ましくは100nm〜600nmである。
さ)は、80nm〜800nmの範囲が好ましく、より
好ましくは100nm〜600nmである。
【0047】前記磁性層32の形成は、磁性材料を真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等
の真空成膜手段、メッキ法などにより成膜する。その磁
性材料としては、Co、Co合金(CoNi、CoNi
Zr、CoNbTaZr等)、Fe、Fe合金(FeC
o、FeCoNi、FeNiMo、FeAlSi、Fe
Al、FeTaN)、Ni、Ni合金(NiFe)が用
いることができる。特に好ましくはFeCo、FeCo
Niである。磁性層32の厚みは、50nm〜500n
mの範囲が好ましく、さらに好ましくは100nm〜4
00nmである。
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等
の真空成膜手段、メッキ法などにより成膜する。その磁
性材料としては、Co、Co合金(CoNi、CoNi
Zr、CoNbTaZr等)、Fe、Fe合金(FeC
o、FeCoNi、FeNiMo、FeAlSi、Fe
Al、FeTaN)、Ni、Ni合金(NiFe)が用
いることができる。特に好ましくはFeCo、FeCo
Niである。磁性層32の厚みは、50nm〜500n
mの範囲が好ましく、さらに好ましくは100nm〜4
00nmである。
【0048】垂直記録方式の場合にも、上記面内記録と
ほぼ同様のマスター担体3が使用される。この垂直記録
の場合には、スレーブ媒体2の磁化を、予め垂直方向の
一方に初期直流磁化しておき、マスター担体3と密着さ
せてその初期直流磁化方向と略逆向きの垂直方向に転写
用磁界を印加して磁気転写を行うものであり、この転写
用磁界がマスター担体3の凸部パターン32aの磁性層
32に吸い込まれ、凸部パターン32aに対応する部分
の垂直磁化が反転し、凹凸パターンに対応した磁化パタ
ーンがスレーブ媒体2に記録できる。
ほぼ同様のマスター担体3が使用される。この垂直記録
の場合には、スレーブ媒体2の磁化を、予め垂直方向の
一方に初期直流磁化しておき、マスター担体3と密着さ
せてその初期直流磁化方向と略逆向きの垂直方向に転写
用磁界を印加して磁気転写を行うものであり、この転写
用磁界がマスター担体3の凸部パターン32aの磁性層
32に吸い込まれ、凸部パターン32aに対応する部分
の垂直磁化が反転し、凹凸パターンに対応した磁化パタ
ーンがスレーブ媒体2に記録できる。
【0049】初期磁界および転写用磁界を印加する磁界
生成手段は、面内記録の場合には、例えば、スレーブ媒
体2の半径方向に延びるギャップを有するコアにコイル
が巻き付けられたリング型電磁石装置が上下両側に配設
されてなり、上下で同じ方向にトラック方向と平行に発
生させた転写用磁界を印加する。磁界印加時には、スレ
ーブ媒体2とマスター担体3との密着体を回転させつつ
磁界生成手段によって転写用磁界を印加する。磁界生成
手段を回転移動させるように設けてもよい。前記磁界生
成手段は、片側にのみ配設するようにしてもよく、永久
磁石装置を両側または片側に配設してもよい。
生成手段は、面内記録の場合には、例えば、スレーブ媒
体2の半径方向に延びるギャップを有するコアにコイル
が巻き付けられたリング型電磁石装置が上下両側に配設
されてなり、上下で同じ方向にトラック方向と平行に発
生させた転写用磁界を印加する。磁界印加時には、スレ
ーブ媒体2とマスター担体3との密着体を回転させつつ
磁界生成手段によって転写用磁界を印加する。磁界生成
手段を回転移動させるように設けてもよい。前記磁界生
成手段は、片側にのみ配設するようにしてもよく、永久
磁石装置を両側または片側に配設してもよい。
【0050】垂直記録の場合の磁界生成手段は、極性の
異なる電磁石または永久磁石をスレーブ媒体2とマスタ
ー担体3との密着体の上下に配置し、垂直方向に磁界を
発生させて印加する。部分的に磁界を印加するもので
は、スレーブ媒体2とマスター担体3との密着体を移動
させるか磁界を移動させて全面の磁気転写を行う。
異なる電磁石または永久磁石をスレーブ媒体2とマスタ
ー担体3との密着体の上下に配置し、垂直方向に磁界を
発生させて印加する。部分的に磁界を印加するもので
は、スレーブ媒体2とマスター担体3との密着体を移動
させるか磁界を移動させて全面の磁気転写を行う。
【0051】次に、図2は他の実施の形態のマスター担
体の断面図である。この実施の形態においては、マスタ
ー担体4の基板41には凹凸形状のパターン上に予め薄
いセラミック層43が被覆されてなり、その上に磁性層
42が積層されている。
体の断面図である。この実施の形態においては、マスタ
ー担体4の基板41には凹凸形状のパターン上に予め薄
いセラミック層43が被覆されてなり、その上に磁性層
42が積層されている。
【0052】図示の場合には、上記セラミック層43お
よび磁性層42はスパッタリング等によって所定の厚さ
に成膜され、基板41の凹凸パターンの凸部頂面と凹部
底面とに積層成膜されている。セラミック層43と磁性
層42との付着力は高く、セラミック層43と基板41
(ベース材)表面との付着力を高めるために、基板41
(ベース材)の表面には前述と同様に酸化処理が施さ
れ、表面部分が酸化されるか、セラミック層43と同結
晶系酸化物が形成されている。
よび磁性層42はスパッタリング等によって所定の厚さ
に成膜され、基板41の凹凸パターンの凸部頂面と凹部
底面とに積層成膜されている。セラミック層43と磁性
層42との付着力は高く、セラミック層43と基板41
(ベース材)表面との付着力を高めるために、基板41
(ベース材)の表面には前述と同様に酸化処理が施さ
れ、表面部分が酸化されるか、セラミック層43と同結
晶系酸化物が形成されている。
【0053】これにより、基板41のセラミック層43
と磁性層42との付着力、および、セラミック層43と
基板41(ベース材)との付着力が、1×109N/m2
以上となっている。また、セラミック層43を含む基板
41の磁性層側表面(凸部頂面)での酸素濃度Doに対
し、表面から底面方向への距離が大きくなるに従って酸
素濃度は低くなり、パターン形成深さ部位h(凹部底面
高さ)での酸素濃度Dhは、Do>Dhの関係にある。
その際、磁性層側表面の酸素濃度Doとパターン形成深
さ部位hでの酸素濃度Dhとの比、Dh/Doが0.0
5以上、0.8以下の範囲である。さらに、基板41の
表面からパターン形成深さ部位hまでの深さ方向への平
均酸素濃度が15at%以下であるようにされている。
と磁性層42との付着力、および、セラミック層43と
基板41(ベース材)との付着力が、1×109N/m2
以上となっている。また、セラミック層43を含む基板
41の磁性層側表面(凸部頂面)での酸素濃度Doに対
し、表面から底面方向への距離が大きくなるに従って酸
素濃度は低くなり、パターン形成深さ部位h(凹部底面
高さ)での酸素濃度Dhは、Do>Dhの関係にある。
その際、磁性層側表面の酸素濃度Doとパターン形成深
さ部位hでの酸素濃度Dhとの比、Dh/Doが0.0
5以上、0.8以下の範囲である。さらに、基板41の
表面からパターン形成深さ部位hまでの深さ方向への平
均酸素濃度が15at%以下であるようにされている。
【0054】上記セラミック層43により磁性層42と
の密着力が向上する。一方、セラミック層43は大きな
内部応力を有し、これによりセラミック層43と基板4
1(ベース材)との間では膜剥がれが発生する可能性が
あるが、基板41表面自体を酸化処理、同結晶系酸化物
を形成することで大幅に密着力が向上できた。また、基
板41表面の酸素濃度を高くすることで、セラミック層
43の膜厚が薄くでき、内部応力による膜剥がれもさら
に防止できた。
の密着力が向上する。一方、セラミック層43は大きな
内部応力を有し、これによりセラミック層43と基板4
1(ベース材)との間では膜剥がれが発生する可能性が
あるが、基板41表面自体を酸化処理、同結晶系酸化物
を形成することで大幅に密着力が向上できた。また、基
板41表面の酸素濃度を高くすることで、セラミック層
43の膜厚が薄くでき、内部応力による膜剥がれもさら
に防止できた。
【0055】次に、図3はさらに他の実施の形態のマス
ター担体の断面図である。この実施の形態においては、
マスター担体10は、図3(a)に示すとおり、転写すべ
き情報(例えばサーボ信号)に応じた凸部パターンを表
面に有する基板11と、該基板11の凸部パターンの凸部11
aの上面と凹部11bの上面の両方に形成された磁性層12と
を備えてなる。基板11の凸部パターン上に磁性層12が形
成されることにより、結果としてマスター担体10は、表
面に磁性層を有する複数の凸部15からなるパターンを備
えたものとなっている。なお、マスター担体10は、本実
施の形態の構成に限るものではなく、磁性層が基板の凸
部パターンの凸部11a上面にのみ形成されていてもよ
い。さらには、平面状の基板表面の上に磁性層からなる
凸部をパターン状に形成した凸部自体が磁性層からなる
ものであってもよい。
ター担体の断面図である。この実施の形態においては、
マスター担体10は、図3(a)に示すとおり、転写すべ
き情報(例えばサーボ信号)に応じた凸部パターンを表
面に有する基板11と、該基板11の凸部パターンの凸部11
aの上面と凹部11bの上面の両方に形成された磁性層12と
を備えてなる。基板11の凸部パターン上に磁性層12が形
成されることにより、結果としてマスター担体10は、表
面に磁性層を有する複数の凸部15からなるパターンを備
えたものとなっている。なお、マスター担体10は、本実
施の形態の構成に限るものではなく、磁性層が基板の凸
部パターンの凸部11a上面にのみ形成されていてもよ
い。さらには、平面状の基板表面の上に磁性層からなる
凸部をパターン状に形成した凸部自体が磁性層からなる
ものであってもよい。
【0056】この磁性層12は、部分的に酸化、窒化、お
よび/または炭化されており、この酸化、窒化、および
/または炭化量が、表面側から基板側に向けて徐々に小
さくなるように形成されている。ここでは一例として磁
性層12が酸化のみされているものとする。
よび/または炭化されており、この酸化、窒化、および
/または炭化量が、表面側から基板側に向けて徐々に小
さくなるように形成されている。ここでは一例として磁
性層12が酸化のみされているものとする。
【0057】図3(b)は磁性層の膜厚方向における酸
化量の分布を示すものであり、マスター担体の一部拡大
図をマスター担体10の磁性層12の膜厚方向が横軸となる
ように示している。図示のように、磁性層12の表面側の
酸素量Dsは、基板側の酸素量Dmと比較して大きく、
表面側から基板側へ向けて徐々に酸素量が小さくなって
いる。なお、磁性層の全元素に対して全酸素量は0.5at
%〜40at%の範囲であることが好ましく、更に好ましく
は1at%〜30at%である。磁性層12が酸化のみならず、
窒化、炭化部分を有する場合には、酸素量、窒素量およ
び炭素量の総和量が磁性層の全元素に対して前述の範囲
となるようにする。
化量の分布を示すものであり、マスター担体の一部拡大
図をマスター担体10の磁性層12の膜厚方向が横軸となる
ように示している。図示のように、磁性層12の表面側の
酸素量Dsは、基板側の酸素量Dmと比較して大きく、
表面側から基板側へ向けて徐々に酸素量が小さくなって
いる。なお、磁性層の全元素に対して全酸素量は0.5at
%〜40at%の範囲であることが好ましく、更に好ましく
は1at%〜30at%である。磁性層12が酸化のみならず、
窒化、炭化部分を有する場合には、酸素量、窒素量およ
び炭素量の総和量が磁性層の全元素に対して前述の範囲
となるようにする。
【0058】凸部パターンを有する基板11への磁性層12
の形成は、磁性材料を真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレーティング法等の真空成膜手段を用いて行う
ことができる。この磁性層12の成膜中に反応ガスを導入
することにより、酸化、窒化、および/または炭化部分
を有する磁性層とすることができる。例えば、スパッタ
成膜時に、Arに酸化性ガス(例えば酸素)を加えたも
のを使用して反応性スパッタを行うことにより、酸化部
分を有する磁性層を成膜することができる。窒化させる
ためにはArに窒素を加え、炭化させるためにはArに
メタン等の炭化水素を加えたものをそれぞれ使用すれば
よい。なお、成膜中のガス流量を調整することにより容
易に磁性層の膜厚方向で酸素量に分布を持たせることが
できる。
の形成は、磁性材料を真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレーティング法等の真空成膜手段を用いて行う
ことができる。この磁性層12の成膜中に反応ガスを導入
することにより、酸化、窒化、および/または炭化部分
を有する磁性層とすることができる。例えば、スパッタ
成膜時に、Arに酸化性ガス(例えば酸素)を加えたも
のを使用して反応性スパッタを行うことにより、酸化部
分を有する磁性層を成膜することができる。窒化させる
ためにはArに窒素を加え、炭化させるためにはArに
メタン等の炭化水素を加えたものをそれぞれ使用すれば
よい。なお、成膜中のガス流量を調整することにより容
易に磁性層の膜厚方向で酸素量に分布を持たせることが
できる。
【0059】あるいは、反応ガスを用いることなく通常
の手法により磁性層を成膜した後に部分的に酸化、窒化
および/または炭化させてもよい。この場合、イオン打
ち込み法をはじめ、ドライあるいはウェットの酸化、窒
化、炭化手法を用いることができる。例えば、スパッタ
成膜後の磁性層表面を軽く逆スパッタしてクリーニング
した後、高濃度オゾン雰囲気に一定時間曝すことで、表
面近く(例えば表面から10〜30nmの領域)を容易に部
分酸化させることができる。さらには、反応性スパッタ
による成膜と、成膜後の酸化、窒化、炭化処理とを組み
合わせてもよい。
の手法により磁性層を成膜した後に部分的に酸化、窒化
および/または炭化させてもよい。この場合、イオン打
ち込み法をはじめ、ドライあるいはウェットの酸化、窒
化、炭化手法を用いることができる。例えば、スパッタ
成膜後の磁性層表面を軽く逆スパッタしてクリーニング
した後、高濃度オゾン雰囲気に一定時間曝すことで、表
面近く(例えば表面から10〜30nmの領域)を容易に部
分酸化させることができる。さらには、反応性スパッタ
による成膜と、成膜後の酸化、窒化、炭化処理とを組み
合わせてもよい。
【0060】磁性層が酸化、窒化および/または炭化さ
れている本実施形態の磁気転写用マスター担体であれ
ば、凸部を構成する磁性層が従来のものと比較して強靭
であるため衝撃等の外力に強く、スレーブ媒体の磁性層
との化学親和力が小さいためにスレーブ媒体との密着剥
離時の磁性層剥離を抑制することができ、従来以上に多
数の磁気記録媒体に対して繰返し使用することができ
る。また仮に凸部表面の磁性層の剥離等が生じても、そ
の剥離物等の破片は小さいものとなるため転写品質に悪
影響を与えることなく使用することができる。このよう
に、磁気転写用マスター担体の耐久性を向上し寿命を長
くすることができる。その結果として、磁気転写済み磁
気記録媒体の製造コストを抑制することができる。
れている本実施形態の磁気転写用マスター担体であれ
ば、凸部を構成する磁性層が従来のものと比較して強靭
であるため衝撃等の外力に強く、スレーブ媒体の磁性層
との化学親和力が小さいためにスレーブ媒体との密着剥
離時の磁性層剥離を抑制することができ、従来以上に多
数の磁気記録媒体に対して繰返し使用することができ
る。また仮に凸部表面の磁性層の剥離等が生じても、そ
の剥離物等の破片は小さいものとなるため転写品質に悪
影響を与えることなく使用することができる。このよう
に、磁気転写用マスター担体の耐久性を向上し寿命を長
くすることができる。その結果として、磁気転写済み磁
気記録媒体の製造コストを抑制することができる。
【0061】
【実施例】次に、本発明の磁気転写用マスター担体の実
施例を用いて磁気転写を繰り返した後の耐久性の実験を
行った結果を説明する。
施例を用いて磁気転写を繰り返した後の耐久性の実験を
行った結果を説明する。
【0062】まず、実施例として使用したマスター担体
の作製について説明する。
の作製について説明する。
【0063】実施例のマスター担体の基板としては、ス
タンパー作製法により作製したNi基板を用いた。具体
的には、ビット長0.5μm、トラック幅10μm、トラッ
クピッチ12μmの凹凸パターン信号が、円盤中心から半
径方向20〜40mmの範囲に形成されたNi基板を用い
た。
タンパー作製法により作製したNi基板を用いた。具体
的には、ビット長0.5μm、トラック幅10μm、トラッ
クピッチ12μmの凹凸パターン信号が、円盤中心から半
径方向20〜40mmの範囲に形成されたNi基板を用い
た。
【0064】基板表面の酸化処理は、Ni基板の表面酸
素プラズマで暴露して行った。ここでは、アルゴンと酸
素の混合ガスを使用し、スパッタ圧は、アルゴン、酸素
ともに、1.16Pa(8.7mTorr)に設定した。
素プラズマで暴露して行った。ここでは、アルゴンと酸
素の混合ガスを使用し、スパッタ圧は、アルゴン、酸素
ともに、1.16Pa(8.7mTorr)に設定した。
【0065】その後、表面処理後の基板上に磁性層Fe
Co30at%層を25℃で形成した。磁性層の膜厚は200
nmとし、スパッタによる形成時のArスパッタ圧は、
1.44×10-1Pa(1.08mTorr)とした。
Co30at%層を25℃で形成した。磁性層の膜厚は200
nmとし、スパッタによる形成時のArスパッタ圧は、
1.44×10-1Pa(1.08mTorr)とした。
【0066】実施例1〜3および比較例1、2は、それ
ぞれ、前述の基板表面の酸化処理において、暴露時間等
を変化させることにより、表面の酸素濃度Doと、パタ
ーン形成深さ部位での酸素濃度Dhとの関係、および、
基板の表面からパターン形成深さ部位までの深さ方向へ
の平均酸素濃度(at%)が異なるように作製されたも
のである。
ぞれ、前述の基板表面の酸化処理において、暴露時間等
を変化させることにより、表面の酸素濃度Doと、パタ
ーン形成深さ部位での酸素濃度Dhとの関係、および、
基板の表面からパターン形成深さ部位までの深さ方向へ
の平均酸素濃度(at%)が異なるように作製されたも
のである。
【0067】実施例1のマスター担体は、表面の酸素濃
度とパターン形成部位での酸素濃度との比Dh/Doが
0.05、すなわちDo>Dhとなるように、また平均酸素
濃度3at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
度とパターン形成部位での酸素濃度との比Dh/Doが
0.05、すなわちDo>Dhとなるように、また平均酸素
濃度3at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
【0068】実施例2のマスター担体は、Dh/Doが
0.7、すなわちDo>Dhとなるように、また平均酸素
濃度10at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
0.7、すなわちDo>Dhとなるように、また平均酸素
濃度10at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
【0069】実施例3のマスター担体は、Dh/Doが
0.7、すなわちDo>Dhとなるように、また平均酸素
濃度17at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
0.7、すなわちDo>Dhとなるように、また平均酸素
濃度17at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
【0070】比較例1のマスター担体は、実施例1のマ
スター担体と同様の基板を用い、該基板とその上層に設
けられる磁性層との付着力が8.8×108N/m2となるよ
うに磁性層が形成されてなるものである。
スター担体と同様の基板を用い、該基板とその上層に設
けられる磁性層との付着力が8.8×108N/m2となるよ
うに磁性層が形成されてなるものである。
【0071】比較例2のマスター担体は、Dh/Doが
1、すなわちDo=Dhとなるように、また平均酸素濃
度100at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
1、すなわちDo=Dhとなるように、また平均酸素濃
度100at%となるように表面処理された基板に、該基
板とその上層に設けられる磁性層との付着力が1.2×109
N/m2となるように磁性層が形成されてなるものであ
る。
【0072】また、スレーブ媒体としては、真空成膜装
置(芝浦メカトロニクス:S-50Sスパッタ装置)によ
り、室温にて1.33×10-5Pa(1×10-4mTorr)まで減
圧した後に、アルゴンを導入して0.4Pa(3mTorr)と
した条件下で、アルミ板を200℃に加熱し、CrTiを6
0nm、CoCrPtを25nm順次積層し、飽和磁化M
s:5.7T(4700Gauss)、保磁力Hcs:199kA/m
(2500Oe)の3.5インチ型の円盤状磁気記録媒体を作製
して使用した。
置(芝浦メカトロニクス:S-50Sスパッタ装置)によ
り、室温にて1.33×10-5Pa(1×10-4mTorr)まで減
圧した後に、アルゴンを導入して0.4Pa(3mTorr)と
した条件下で、アルミ板を200℃に加熱し、CrTiを6
0nm、CoCrPtを25nm順次積層し、飽和磁化M
s:5.7T(4700Gauss)、保磁力Hcs:199kA/m
(2500Oe)の3.5インチ型の円盤状磁気記録媒体を作製
して使用した。
【0073】ピーク磁界強度が398kA/m(5000Oe:
スレーブ媒体保磁力Hcsの2倍)となるように電磁石
装置を用いて、スレーブ媒体の初期直流磁化を行い、次
に初期直流磁化したスレーブと磁気転写用マスター担体
とを密着させ、電磁石装置を用いて199kA/m(2500O
e)の磁界を印加して磁気転写を行った。
スレーブ媒体保磁力Hcsの2倍)となるように電磁石
装置を用いて、スレーブ媒体の初期直流磁化を行い、次
に初期直流磁化したスレーブと磁気転写用マスター担体
とを密着させ、電磁石装置を用いて199kA/m(2500O
e)の磁界を印加して磁気転写を行った。
【0074】耐久性の評価方法として、マスター担体と
スレーブ媒体とを接触圧力0.49MPa(5.0kgf/cm2)と
し、1000回接触・剥離を繰り返した後、マスター担体表
面を、微分干渉型顕微鏡で480倍の拡大率でランダムに5
0視野観測する。この50視野中に磁性層の摩耗・亀裂箇
所が2箇所以下であれば、良好な磁気転写が可能な状態
(○)、3ヶ所〜5箇所であれば磁気転写が可能な状態
(△)、5箇所以上であれば磁気転写精度が不良となる
状態(×)と評価した。
スレーブ媒体とを接触圧力0.49MPa(5.0kgf/cm2)と
し、1000回接触・剥離を繰り返した後、マスター担体表
面を、微分干渉型顕微鏡で480倍の拡大率でランダムに5
0視野観測する。この50視野中に磁性層の摩耗・亀裂箇
所が2箇所以下であれば、良好な磁気転写が可能な状態
(○)、3ヶ所〜5箇所であれば磁気転写が可能な状態
(△)、5箇所以上であれば磁気転写精度が不良となる
状態(×)と評価した。
【0075】各実施例および比較例のマスター担体を用
いて上述のスレーブ媒体に対する磁気転写を行い、耐久
性の評価を行った。その結果を表1に示す。
いて上述のスレーブ媒体に対する磁気転写を行い、耐久
性の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
表1に示すとおり、実施例1〜3のように、Do>D
h、基板と磁性層の付着力1.0×109N/m2以上である
という本発明のマスター担体の条件を満たすものは、10
00回の磁気転写後にも使用可能な状態を維持しており、
特に、平均酸素濃度がそれぞれ3at%,10at%で
ある実施例1、2は、磁性層の摩擦・亀裂箇所が0もし
くは1と非常に少なくマスター担体として良好な状況を
維持していることが分かる。一方、比較例1、2は、本
発明の条件を満たさないマスター担体であり、1000回の
磁気転写後には摩耗、亀裂箇所が8箇所、12箇所とな
り、実施例1〜3と比較して摩耗・亀裂箇所が多数生じ
ていることが明らかになった。
h、基板と磁性層の付着力1.0×109N/m2以上である
という本発明のマスター担体の条件を満たすものは、10
00回の磁気転写後にも使用可能な状態を維持しており、
特に、平均酸素濃度がそれぞれ3at%,10at%で
ある実施例1、2は、磁性層の摩擦・亀裂箇所が0もし
くは1と非常に少なくマスター担体として良好な状況を
維持していることが分かる。一方、比較例1、2は、本
発明の条件を満たさないマスター担体であり、1000回の
磁気転写後には摩耗、亀裂箇所が8箇所、12箇所とな
り、実施例1〜3と比較して摩耗・亀裂箇所が多数生じ
ていることが明らかになった。
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るマスター担体
を使用した磁気転写方法の工程を示す図
を使用した磁気転写方法の工程を示す図
【図2】他の実施の形態に係るマスター担体の要部断面
図
図
【図3】さらに他の実施の形態に係るマスター担体の要
部断面図
部断面図
2 スレーブ媒体
2 磁気記録媒体(スレーブ媒体)
2a 支持体
2b 磁性層(記録再生層)
3,4,10 磁気転写用マスター担体
11 基板
12 磁性層
15 表面に磁性層を有する凸部
31,41 基板
32,42 磁性層
43 セラミック層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G11B 5/738 G11B 5/738
5/82 5/82
Claims (11)
- 【請求項1】 基板に形成したパターン上に磁性層を備
えた磁気転写用マスター担体であって、 前記基板と磁性層との付着力が1×109N/m2以上で
あると共に、前記基板の磁性層側表面の酸素濃度Doが
表面からの距離が大きくなるに従って少なくなり、パタ
ーン形成深さ部位での酸素濃度Dhに対して、Do>D
hの関係にあることを特徴とする磁気転写用マスター担
体。 - 【請求項2】 前記基板の磁性層側表面が酸化処理され
たものであることを特徴とする請求項1記載の磁気転写
用マスター担体。 - 【請求項3】 前記基板の磁性層側表面の酸素濃度Do
と前記パターン形成深さ部位での酸素濃度Dhとの比、
Dh/Doが0.05以上、0.8以下の範囲であるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の磁気転写用マス
ター担体。 - 【請求項4】 前記基板の磁性層側表面から前記パター
ン形成深さ部位までの深さ方向への平均酸素濃度が15
at%以下であることを特徴とする請求項1から3いず
れか1項記載の磁気転写用マスター担体。 - 【請求項5】 前記基板と前記磁性層との間にセラミッ
ク層が設けられていることを特徴とする請求項1から4
いずれか1項記載の磁気転写用マスター担体。 - 【請求項6】 基板上に、少なくとも表面に磁性層を有
する複数の凸部からなるパターンが設けられてなる磁気
転写用マスター担体であって、 前記磁性層が、酸化、窒化および/または炭化した部分
を少なくとも表面に有していることを特徴とする磁気転
写用マスター担体。 - 【請求項7】 前記磁性層が、全域に亘って窒化、酸
化、および/または炭化した部分を有していることを特
徴とする請求項6記載の磁気転写用マスター担体。 - 【請求項8】 前記磁性層の表面側の酸化、窒化および
/または炭化量が、前記磁性層の前記基板側の酸化、窒
化および/または炭化量よりも大きいことを特徴とする
請求項7記載の磁気転写用マスター担体。 - 【請求項9】 前記磁性層の表面側の酸化、窒化および
/または炭化量が、前記磁性層全体の酸化、窒化および
/または炭化量の平均値よりも大きいことを特徴とする
請求項8記載の磁気転写用マスター担体。 - 【請求項10】 前記酸化、窒化および/または炭化し
た部分の酸素、窒素および/または炭素の総量が、前記
磁性層の全元素量に対して0.5at%以上、40at
%以下であることを特徴とする請求項6から9いずれか
1項記載の磁気転写用マスター担体。 - 【請求項11】 前記酸化、窒化および/または炭化し
た部分の酸素、窒素および/または炭素の総量が、前記
磁性層の全元素量に対して1at%以上、30at%以
下であることを特徴とする請求項10記載の磁気転写用
マスター担体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002184448A JP2003173522A (ja) | 2001-06-25 | 2002-06-25 | 磁気転写用マスター担体 |
Applications Claiming Priority (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001191315 | 2001-06-25 | ||
| JP2001-191315 | 2001-06-25 | ||
| JP2001-193180 | 2001-06-26 | ||
| JP2001193180 | 2001-06-26 | ||
| JP2001-302235 | 2001-09-28 | ||
| JP2001302235 | 2001-09-28 | ||
| JP2002184448A JP2003173522A (ja) | 2001-06-25 | 2002-06-25 | 磁気転写用マスター担体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003173522A true JP2003173522A (ja) | 2003-06-20 |
Family
ID=27482370
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002184448A Withdrawn JP2003173522A (ja) | 2001-06-25 | 2002-06-25 | 磁気転写用マスター担体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003173522A (ja) |
-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002184448A patent/JP2003173522A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |