JP2003175385A - アンモニア含有廃水の浄化方法 - Google Patents
アンモニア含有廃水の浄化方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アンモニア含有廃水からアンモニアを効率よ
く放散させて浄化する方法を提供する。 【解決手段】 アンモニア含有廃水からのアンモニアの
放散を減圧下に行う。
く放散させて浄化する方法を提供する。 【解決手段】 アンモニア含有廃水からのアンモニアの
放散を減圧下に行う。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアンモニア含有廃水
の浄化方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アンモニア含有廃水からアンモニアを放
散させて浄化することは一般に知られている。例えば、
過酸化水素とアンモニアとを含む廃水については、過酸
化水素を触媒の存在下に分解し、一方アンモニアは放散
処理により分離除去して浄化する方法が特開平5−26
9475号公報、特開平11−290870号公報など
に記載されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報に記
載されているような一般的な条件下でアンモニア放散を
行ったのではアンモニアを十分に除去することができ
ず、放散処理後の処理水中にはアンモニアが少なからず
残留するという問題があった。 【0004】そこで、本発明はアンモニア含有廃水から
アンモニアを効率よく放散させて浄化する方法を提供し
ようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、アンモニア放散処理を減圧下に行うことにより前記
目的が達成できることがわかった。 【0006】すなわち、本発明は、アンモニア含有廃水
からアンモニアを放散させて浄化するにあたり、該放散
処理を減圧下に行うことを特徴とするアンモニア含有廃
水の浄化方法である。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の方法によって浄化するア
ンモニア含有廃水(以下、単に「廃水」ということもあ
る。)には特に制限はなく、アンモニアを含有する廃水
であればいずれでもよい。そのほか、例えば、アンモニ
ア放散の際にアンモニアとともに放散可能な含窒素有機
化合物、例えば、ジメチルアミン、トリメチルアミンな
どを含有していてもよい。 【0008】廃水中のアンモニア濃度には特に制限はな
いが、本発明の方法は、アンモニア濃度が200mg/
L(リットル;以下同じ。)以上、さらには500〜1
00,000mg/Lのようなアンモニア濃度の高い廃
水の浄化に好適に用いられる。なお、本発明にいうアン
モニアとは、廃水中に溶存している分子状アンモニア
(NH3)のほかに、アンモニウムイオンとして存在す
る、例えば、NH4OH、(NH4)2SO4、NH4
Clなどをも意味するものである。 【0009】本発明におけるアンモニア放散処理は、放
散塔にステンレス鋼などの金属、プラスチックまたはセ
ラミック製のメッシュ状、粒状、リング状、あるいはハ
ニカム状などの構造体を充填し、放散用ガスとして空
気、窒素などの不活性ガス、あるいは水蒸気を供給して
行う。上記充填物としては、ラシヒリング、ボールリン
グ、インタロックサドル、IMTP、カスケード・ミニ
リング、メタレット、テラレットなどの不規則充填物、
スルザーパッキンなどの規則充填物を使用することがで
きる。なかでも、ポリプロピレンなどのプラスチック製
充填物は安価であり、塩素などによる腐食に強いという
利点がある。 【0010】アンモニア放散処理は、減圧下、好ましく
は−50〜−0.5kPa(ゲージ圧)、より好ましく
は−15〜−1kPa(ゲージ圧)の圧力下に行うとい
う点を除けば、アンモニアの放散に従来から一般に用い
られている条件下で行うことができる。例えば、放散用
ガスとして水蒸気を用いる場合には、放散塔内、具体的
には充填物層内の温度を100℃未満、好ましくは90
℃以上100℃未満に調整するのがよい。放散塔内の圧
力および温度を上記範囲に調整することにより、廃水中
のアンモニアをより効率よく放散させることができる。 【0011】アンモニア放散処理に前に、アルカリ性物
質、例えば水酸化ナトリウムを添加して、アンモニア含
有廃水のpHを10〜13の範囲に調整するのがアンモ
ニア放散効率が高まるという点において好適である。 【0012】放散塔および配管には微少な間隙などがあ
った場合、加圧運転ではそのような間隙などからアンモ
ニア臭気が漏れるが、減圧運転では逆に大気を吸い込む
ので環境および安全面で好適である。 【0013】放散塔内の温度が低いので、ポリプロピレ
ンなどのプラスチック製充填物を用いても、その劣化は
抑制され、充填物の交換頻度が低下するので経済的に有
利となる。また、放熱量が減少し、必要な保温材も削減
できる。 【0014】したがって、本発明の好適な態様によれ
ば、アンモニアのほかに塩素イオン(Cl−)などを含
む廃水をプラスチック製充填物を充填してなるアンモニ
ア放散塔に供給し、ここで減圧下にアンモニア放散処理
を行うことにより、特に放散用ガスとして水蒸気を用い
て減圧下、90℃以上100℃未満の温度でアンモニア
放散処理を行うことにより長期にわたり効率よく、かつ
工業的に有利にアンモニア含有廃水の浄化を行うことが
できる。 【0015】放散用ガスの使用量については、放散用ガ
スとして空気や窒素ガスを用いる場合には、放散塔に導
入する廃水に対して100〜10,000倍(容量)、
好ましくは1,000〜5,000倍(容量)とするの
がよい。水蒸気を用いて放散処理を行う場合、放散塔に
導入する廃水に対し0.05〜10倍(質量)、好まし
くは0.1〜1倍(質量)とするのがよい。放散用ガス
の供給量を上記範囲に調整することにより、廃水中のア
ンモニアをより効率よく放散させることができる。前記
のとおり、減圧下での運転ではアンモニアを効率よく除
去できるので従来の加圧下の運転に比べて放散用ガスの
使用量が低減され、特に空気、窒素ガスあるいは水蒸気
の場合には、ランニングコストを低下させることができ
る。 【0016】上記アンモニア含有廃水の代表例として
は、過酸化水素とアンモニアとを含有する廃水であって
過酸化水素を分解除去した後のアンモニア含有廃水を挙
げることができる。本発明は、このような過酸化水素と
アンモニアとを含有する廃水の浄化に好適に用いられ
る。 【0017】廃水中の過酸化水素濃度については、アン
モニア濃度と同様に特に制限はないが、本発明の方法
は、過酸化水素濃度が500mg/L以上、さらには
1,000〜100,000mg/Lのような過酸化水
素濃度が高い廃水の浄化に好適に用いられる。 【0018】廃水中の過酸化水素は、例えば、過酸化水
素分解触媒に接触させることにより効率よく分解するこ
とができる。 【0019】上記過酸化水素分解触媒としては、過酸化
水素の分解に一般に知られている触媒を用いることがで
きる。例えば、活性炭、あるいは触媒活性成分として白
金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、
コバルト、マンガン、銅、ニッケルなどをアルミナ、チ
タニア、ジルコニア、酸化鉄、セリア、シリカ、シリカ
−アルミナ、炭化ケイ素などの金属酸化物に担持してな
る担持触媒を挙げることができる。なかでも、活性炭、
あるいは第1の成分としてチタン、ジルコニウム、鉄お
よびセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種の
金属の酸化物と、第2の成分として白金、パラジウム、
イリジウム、ルテニウムおよびマンガンよりなる群から
選ばれる少なくとも1種の金属および/または金属酸化
物とを含有している触媒が好適に用いられる。さらに、
ステンレス鋼などの金属、プラスチック、あるいはセラ
ミックス製のメッシュ状、粒状物、ハニカム状などの構
造体に触媒活性を付与したものも使用できる。上記構造
体にはその構造体単独で過酸化水素分解活性を有するも
のもあるが、一般的には、触媒活性の付与は構造体に触
媒活性成分を担持する方法、あるいは構造体に薬液処
理、焼成などを施すことによって達成される。上記構造
体として具体的には、例えば、ラシヒリング、ボールリ
ング、インタロックサドル、IMTP、カスケード・ミ
ニリング、メタレット、テラレットなどの不規則充填
物、スルザーパッキンなどの規則充填物が挙げられる。 【0020】上記過酸化水素分解触媒の存在下での過酸
化水素の分解条件については特に制限はなく、一般に用
いられている条件下に実施することができる。具体的に
は、例えば、20℃以上100℃未満、好ましくは20
〜95℃、更に好ましくは30〜85℃の温度、20k
Pa(ゲージ圧)以下の圧力で過酸化水素の分解を行う
ことができる。過酸化水素とアンモニアとを含有する廃
水は、例えば、減圧下での放散処理によりアンモニアを
除去する工程(アンモニア放散工程)と、過酸化水素分
解触媒と接触させて過酸化水素を分解除去する工程(過
酸化水素分解工程)とを含む方法によって効率よく浄化
することができる。アンモニア放散工程と過酸化水素分
解工程との順序については適宜決定することができる。 【0021】上記のアンモニア放散処理の後で、アンモ
ニア放散塔から排出されるアンモニア含有ガスはアンモ
ニア分解装置、特にアンモニア接触分解塔に導入して分
解しても、あるいはアンモニア回収装置に導入してアン
モニアを回収してもよい。なお、アンモニアの接触分解
およびアンモニアの回収には一般に用いられている方法
を採用し、また公知の条件下に行うことができる。 【0022】アンモニア分解装置では以下の式にしたが
ってアンモニアが窒素と水に酸化分解される。 NH3+(3/4)・O2 →(1/2)・N2+(3
/2)・H2O 窒素あるいは水蒸気を放散用ガスとして用いる場合は、
放散塔より排出されるアンモニア含有ガスに酸素含有ガ
ス(例えば、空気)を必要量追加してアンモニア分解装
置に導入すればよい。 【0023】上記アンモニア分解触媒としては、アンモ
ニアの分解に一般的に知られている触媒を用いることが
できる。チタニア、シリカ、ジルコニア、アルミナ、バ
ナジウム、タングステン、モリブデン、セリウム、鉄、
白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウ
ム、マンガン、クロムおよび銅よりなる群より選ばれる
少なくとも一種の金属またはその酸化物を用いることが
でき、好ましくはチタニア、シリカ、ジルコニウムおよ
びアルミナからなる群より選ばれる少なくとも一種の金
属酸化物または金属複合酸化物であるA成分と、バナジ
ウム、タングステン、モリブデン、セリウムおよび鉄よ
りなる群より選ばれる少なくとも一種の金属酸化物であ
るB成分と、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウ
ム、ルテニウム、マンガン、クロムおよび銅よりなる群
より選ばれる少なくとも一種の金属またはその酸化物で
あるC成分とを含有している触媒が好ましい。 【0024】 【発明の効果】本発明の方法によれば、アンモニア含有
廃水からアンモニアを効率よく放散させることができ
る。 【0025】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 実施例1 アンモニア態窒素4,000mg/L、塩化ナトリウム
400mg/Lを含む合成廃水を図1に示す系統図にし
たがって処理した。 【0026】上記合成廃水を廃水タンク1からポンプ2
を用いて7,000kg/hの流量で送液し、加熱器7
で80℃に昇温した後、内部にポリプロピレン製ポール
リング(称呼寸法25mm)1.6m3を充填した放散
塔8に、その上部から供給した。なお、加熱器7の前で
25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.0kg/hの
流量で添加して合成廃水のpHを11.8に調整した。 【0027】放散塔8の下部にはライン11から0.2
MPa(ゲージ圧)の水蒸気を850kg/hで供給し
た。放散塔8内の圧力は、後記のようにアンモニア分解
反応器18に付随して設けたブロワ20で吸引すること
により、−2kPa(ゲージ圧)に維持された。放散塔
8の充填物層内の温度は95〜99℃であった。 【0028】放散塔8の下部では液面コントローラ(L
C)により液面を検出し一定の液面を保持するようにポ
ンプ13で処理水を排出した。 【0029】放散塔8で放散処理された処理水は冷却器
12で40℃に冷却した後、ライン14から系外に排出
した。排出した処理水中のアンモニア含量は検出限界以
下(1mg/L未満)であった。 【0030】一方、アンモニア含有ガスは放散塔8の塔
頂からライン15を経て、加熱器16で加熱した空気と
混合することによりアンモニア濃度を8,000ppm
(容量)に調整した。その後、電気ヒータ17で350
℃まで昇温し、アンモニア分解反応器18に導入してア
ンモニアの分解を行った。 【0031】なお、アンモニア分解触媒としては、Ti
−Si複合酸化物:V2O5:WO 3:Pd=89.
1:6.9:3:1(質量比)を組成を有し、BET比
表面積120m2/g、細孔容積0.45cc/gの触
媒を用いた。 【0032】アンモニア分解反応器18からのガスはラ
イン19を経てブロワ20で吸引されライン21から大
気に放出した。なお、放出ガスを分析したところ、アン
モニアは3ppm、窒素酸化物は8ppmであった。 【0033】本装置付近で臭気は感じられなかった。本
装置を一年間連続して稼働させた後、装置を停止させて
機器の点検を行ったところ、充填物に特に大きな破壊や
変形もなく交換の必要は認められなかった。
の浄化方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アンモニア含有廃水からアンモニアを放
散させて浄化することは一般に知られている。例えば、
過酸化水素とアンモニアとを含む廃水については、過酸
化水素を触媒の存在下に分解し、一方アンモニアは放散
処理により分離除去して浄化する方法が特開平5−26
9475号公報、特開平11−290870号公報など
に記載されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報に記
載されているような一般的な条件下でアンモニア放散を
行ったのではアンモニアを十分に除去することができ
ず、放散処理後の処理水中にはアンモニアが少なからず
残留するという問題があった。 【0004】そこで、本発明はアンモニア含有廃水から
アンモニアを効率よく放散させて浄化する方法を提供し
ようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、アンモニア放散処理を減圧下に行うことにより前記
目的が達成できることがわかった。 【0006】すなわち、本発明は、アンモニア含有廃水
からアンモニアを放散させて浄化するにあたり、該放散
処理を減圧下に行うことを特徴とするアンモニア含有廃
水の浄化方法である。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の方法によって浄化するア
ンモニア含有廃水(以下、単に「廃水」ということもあ
る。)には特に制限はなく、アンモニアを含有する廃水
であればいずれでもよい。そのほか、例えば、アンモニ
ア放散の際にアンモニアとともに放散可能な含窒素有機
化合物、例えば、ジメチルアミン、トリメチルアミンな
どを含有していてもよい。 【0008】廃水中のアンモニア濃度には特に制限はな
いが、本発明の方法は、アンモニア濃度が200mg/
L(リットル;以下同じ。)以上、さらには500〜1
00,000mg/Lのようなアンモニア濃度の高い廃
水の浄化に好適に用いられる。なお、本発明にいうアン
モニアとは、廃水中に溶存している分子状アンモニア
(NH3)のほかに、アンモニウムイオンとして存在す
る、例えば、NH4OH、(NH4)2SO4、NH4
Clなどをも意味するものである。 【0009】本発明におけるアンモニア放散処理は、放
散塔にステンレス鋼などの金属、プラスチックまたはセ
ラミック製のメッシュ状、粒状、リング状、あるいはハ
ニカム状などの構造体を充填し、放散用ガスとして空
気、窒素などの不活性ガス、あるいは水蒸気を供給して
行う。上記充填物としては、ラシヒリング、ボールリン
グ、インタロックサドル、IMTP、カスケード・ミニ
リング、メタレット、テラレットなどの不規則充填物、
スルザーパッキンなどの規則充填物を使用することがで
きる。なかでも、ポリプロピレンなどのプラスチック製
充填物は安価であり、塩素などによる腐食に強いという
利点がある。 【0010】アンモニア放散処理は、減圧下、好ましく
は−50〜−0.5kPa(ゲージ圧)、より好ましく
は−15〜−1kPa(ゲージ圧)の圧力下に行うとい
う点を除けば、アンモニアの放散に従来から一般に用い
られている条件下で行うことができる。例えば、放散用
ガスとして水蒸気を用いる場合には、放散塔内、具体的
には充填物層内の温度を100℃未満、好ましくは90
℃以上100℃未満に調整するのがよい。放散塔内の圧
力および温度を上記範囲に調整することにより、廃水中
のアンモニアをより効率よく放散させることができる。 【0011】アンモニア放散処理に前に、アルカリ性物
質、例えば水酸化ナトリウムを添加して、アンモニア含
有廃水のpHを10〜13の範囲に調整するのがアンモ
ニア放散効率が高まるという点において好適である。 【0012】放散塔および配管には微少な間隙などがあ
った場合、加圧運転ではそのような間隙などからアンモ
ニア臭気が漏れるが、減圧運転では逆に大気を吸い込む
ので環境および安全面で好適である。 【0013】放散塔内の温度が低いので、ポリプロピレ
ンなどのプラスチック製充填物を用いても、その劣化は
抑制され、充填物の交換頻度が低下するので経済的に有
利となる。また、放熱量が減少し、必要な保温材も削減
できる。 【0014】したがって、本発明の好適な態様によれ
ば、アンモニアのほかに塩素イオン(Cl−)などを含
む廃水をプラスチック製充填物を充填してなるアンモニ
ア放散塔に供給し、ここで減圧下にアンモニア放散処理
を行うことにより、特に放散用ガスとして水蒸気を用い
て減圧下、90℃以上100℃未満の温度でアンモニア
放散処理を行うことにより長期にわたり効率よく、かつ
工業的に有利にアンモニア含有廃水の浄化を行うことが
できる。 【0015】放散用ガスの使用量については、放散用ガ
スとして空気や窒素ガスを用いる場合には、放散塔に導
入する廃水に対して100〜10,000倍(容量)、
好ましくは1,000〜5,000倍(容量)とするの
がよい。水蒸気を用いて放散処理を行う場合、放散塔に
導入する廃水に対し0.05〜10倍(質量)、好まし
くは0.1〜1倍(質量)とするのがよい。放散用ガス
の供給量を上記範囲に調整することにより、廃水中のア
ンモニアをより効率よく放散させることができる。前記
のとおり、減圧下での運転ではアンモニアを効率よく除
去できるので従来の加圧下の運転に比べて放散用ガスの
使用量が低減され、特に空気、窒素ガスあるいは水蒸気
の場合には、ランニングコストを低下させることができ
る。 【0016】上記アンモニア含有廃水の代表例として
は、過酸化水素とアンモニアとを含有する廃水であって
過酸化水素を分解除去した後のアンモニア含有廃水を挙
げることができる。本発明は、このような過酸化水素と
アンモニアとを含有する廃水の浄化に好適に用いられ
る。 【0017】廃水中の過酸化水素濃度については、アン
モニア濃度と同様に特に制限はないが、本発明の方法
は、過酸化水素濃度が500mg/L以上、さらには
1,000〜100,000mg/Lのような過酸化水
素濃度が高い廃水の浄化に好適に用いられる。 【0018】廃水中の過酸化水素は、例えば、過酸化水
素分解触媒に接触させることにより効率よく分解するこ
とができる。 【0019】上記過酸化水素分解触媒としては、過酸化
水素の分解に一般に知られている触媒を用いることがで
きる。例えば、活性炭、あるいは触媒活性成分として白
金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、
コバルト、マンガン、銅、ニッケルなどをアルミナ、チ
タニア、ジルコニア、酸化鉄、セリア、シリカ、シリカ
−アルミナ、炭化ケイ素などの金属酸化物に担持してな
る担持触媒を挙げることができる。なかでも、活性炭、
あるいは第1の成分としてチタン、ジルコニウム、鉄お
よびセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種の
金属の酸化物と、第2の成分として白金、パラジウム、
イリジウム、ルテニウムおよびマンガンよりなる群から
選ばれる少なくとも1種の金属および/または金属酸化
物とを含有している触媒が好適に用いられる。さらに、
ステンレス鋼などの金属、プラスチック、あるいはセラ
ミックス製のメッシュ状、粒状物、ハニカム状などの構
造体に触媒活性を付与したものも使用できる。上記構造
体にはその構造体単独で過酸化水素分解活性を有するも
のもあるが、一般的には、触媒活性の付与は構造体に触
媒活性成分を担持する方法、あるいは構造体に薬液処
理、焼成などを施すことによって達成される。上記構造
体として具体的には、例えば、ラシヒリング、ボールリ
ング、インタロックサドル、IMTP、カスケード・ミ
ニリング、メタレット、テラレットなどの不規則充填
物、スルザーパッキンなどの規則充填物が挙げられる。 【0020】上記過酸化水素分解触媒の存在下での過酸
化水素の分解条件については特に制限はなく、一般に用
いられている条件下に実施することができる。具体的に
は、例えば、20℃以上100℃未満、好ましくは20
〜95℃、更に好ましくは30〜85℃の温度、20k
Pa(ゲージ圧)以下の圧力で過酸化水素の分解を行う
ことができる。過酸化水素とアンモニアとを含有する廃
水は、例えば、減圧下での放散処理によりアンモニアを
除去する工程(アンモニア放散工程)と、過酸化水素分
解触媒と接触させて過酸化水素を分解除去する工程(過
酸化水素分解工程)とを含む方法によって効率よく浄化
することができる。アンモニア放散工程と過酸化水素分
解工程との順序については適宜決定することができる。 【0021】上記のアンモニア放散処理の後で、アンモ
ニア放散塔から排出されるアンモニア含有ガスはアンモ
ニア分解装置、特にアンモニア接触分解塔に導入して分
解しても、あるいはアンモニア回収装置に導入してアン
モニアを回収してもよい。なお、アンモニアの接触分解
およびアンモニアの回収には一般に用いられている方法
を採用し、また公知の条件下に行うことができる。 【0022】アンモニア分解装置では以下の式にしたが
ってアンモニアが窒素と水に酸化分解される。 NH3+(3/4)・O2 →(1/2)・N2+(3
/2)・H2O 窒素あるいは水蒸気を放散用ガスとして用いる場合は、
放散塔より排出されるアンモニア含有ガスに酸素含有ガ
ス(例えば、空気)を必要量追加してアンモニア分解装
置に導入すればよい。 【0023】上記アンモニア分解触媒としては、アンモ
ニアの分解に一般的に知られている触媒を用いることが
できる。チタニア、シリカ、ジルコニア、アルミナ、バ
ナジウム、タングステン、モリブデン、セリウム、鉄、
白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウ
ム、マンガン、クロムおよび銅よりなる群より選ばれる
少なくとも一種の金属またはその酸化物を用いることが
でき、好ましくはチタニア、シリカ、ジルコニウムおよ
びアルミナからなる群より選ばれる少なくとも一種の金
属酸化物または金属複合酸化物であるA成分と、バナジ
ウム、タングステン、モリブデン、セリウムおよび鉄よ
りなる群より選ばれる少なくとも一種の金属酸化物であ
るB成分と、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウ
ム、ルテニウム、マンガン、クロムおよび銅よりなる群
より選ばれる少なくとも一種の金属またはその酸化物で
あるC成分とを含有している触媒が好ましい。 【0024】 【発明の効果】本発明の方法によれば、アンモニア含有
廃水からアンモニアを効率よく放散させることができ
る。 【0025】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 実施例1 アンモニア態窒素4,000mg/L、塩化ナトリウム
400mg/Lを含む合成廃水を図1に示す系統図にし
たがって処理した。 【0026】上記合成廃水を廃水タンク1からポンプ2
を用いて7,000kg/hの流量で送液し、加熱器7
で80℃に昇温した後、内部にポリプロピレン製ポール
リング(称呼寸法25mm)1.6m3を充填した放散
塔8に、その上部から供給した。なお、加熱器7の前で
25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.0kg/hの
流量で添加して合成廃水のpHを11.8に調整した。 【0027】放散塔8の下部にはライン11から0.2
MPa(ゲージ圧)の水蒸気を850kg/hで供給し
た。放散塔8内の圧力は、後記のようにアンモニア分解
反応器18に付随して設けたブロワ20で吸引すること
により、−2kPa(ゲージ圧)に維持された。放散塔
8の充填物層内の温度は95〜99℃であった。 【0028】放散塔8の下部では液面コントローラ(L
C)により液面を検出し一定の液面を保持するようにポ
ンプ13で処理水を排出した。 【0029】放散塔8で放散処理された処理水は冷却器
12で40℃に冷却した後、ライン14から系外に排出
した。排出した処理水中のアンモニア含量は検出限界以
下(1mg/L未満)であった。 【0030】一方、アンモニア含有ガスは放散塔8の塔
頂からライン15を経て、加熱器16で加熱した空気と
混合することによりアンモニア濃度を8,000ppm
(容量)に調整した。その後、電気ヒータ17で350
℃まで昇温し、アンモニア分解反応器18に導入してア
ンモニアの分解を行った。 【0031】なお、アンモニア分解触媒としては、Ti
−Si複合酸化物:V2O5:WO 3:Pd=89.
1:6.9:3:1(質量比)を組成を有し、BET比
表面積120m2/g、細孔容積0.45cc/gの触
媒を用いた。 【0032】アンモニア分解反応器18からのガスはラ
イン19を経てブロワ20で吸引されライン21から大
気に放出した。なお、放出ガスを分析したところ、アン
モニアは3ppm、窒素酸化物は8ppmであった。 【0033】本装置付近で臭気は感じられなかった。本
装置を一年間連続して稼働させた後、装置を停止させて
機器の点検を行ったところ、充填物に特に大きな破壊や
変形もなく交換の必要は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様の系統図である。
【符号の説明】
1 廃水タンク、8 アンモニア放散塔、18 アンモ
ニア分解塔
ニア分解塔
─────────────────────────────────────────────────────
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Fターム(参考) 4D011 AA12 AA16 AB03
4D037 AA11 AB12 BA23 BB07
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アンモニア含有廃水からアンモニアを放
散させて浄化するにあたり、該放散処理を減圧下に行う
ことを特徴とするアンモニア含有廃水の浄化方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001378182A JP2003175385A (ja) | 2001-12-12 | 2001-12-12 | アンモニア含有廃水の浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001378182A JP2003175385A (ja) | 2001-12-12 | 2001-12-12 | アンモニア含有廃水の浄化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003175385A true JP2003175385A (ja) | 2003-06-24 |
Family
ID=19185980
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001378182A Pending JP2003175385A (ja) | 2001-12-12 | 2001-12-12 | アンモニア含有廃水の浄化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003175385A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013202475A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Sumitomo Metal Mining Engineering Co Ltd | アンモニア含有排水からのアンモニア除去方法 |
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-
2001
- 2001-12-12 JP JP2001378182A patent/JP2003175385A/ja active Pending
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| US11607627B2 (en) | 2016-08-08 | 2023-03-21 | Taiyo Nippon Sanso Corporation | Method for producing a gas |
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