JP2003177235A - Uvフィルター素子 - Google Patents

Uvフィルター素子

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JP2003177235A
JP2003177235A JP2002289866A JP2002289866A JP2003177235A JP 2003177235 A JP2003177235 A JP 2003177235A JP 2002289866 A JP2002289866 A JP 2002289866A JP 2002289866 A JP2002289866 A JP 2002289866A JP 2003177235 A JP2003177235 A JP 2003177235A
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JP2002289866A
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Timothy C Schunk
チャールズ シャンク ティモシー
Kurt Michael Schroeder
マイケル シュローダー カート
Charles H Appell
ハワード アペル チャールズ
Daniel T Linehan
タルボット リネハン ダニエル
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 UVと可視光領域との間に大きなシャープカ
ットを提供し、UV領域全体に効率のよい吸収を提供
し、且つ良好な熱安定性も提供するUVフィルター素子
を提供する。 【解決手段】 a)式(I): 【化1】 (R1〜R5は、独立に、水素、ハロゲン、ニトロ、または
ヒドロキシル、あるいはさらに置換されているかまたは
非置換のアルキル、アルケニル、アリール、アルコキ
シ、アシルオキシ、エステル、カルボキシ、アルキルチ
オ、アリールチオ、アルキルアミン、アリールアミン、
アルキルニトリル、アリールニトリル、アリールスルホ
ニル、または5〜6員の複素環式基である)の第一紫外
光吸収性ジベンゾイルメタン化合物、および b)前記第一化合物が吸収性を欠いている波長のところ
で紫外光を吸収する第二紫外光吸収性化合物が分子分散
されているポリマー相を含んでなる紫外光吸収性の、ポ
リマーフィルム、コーティング、または成型品のUVフ
ィルター素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方がジベンゾイ
ルメタンの誘導体であり、もう一方が、前記ジベンゾイ
ルメタン化合物がUV光吸収性を欠いている波長のとこ
ろでUV光を吸収する、少なくとも2種の紫外光吸収化
合物含有するポリマー相を含んでなるUVフィルター素
子に関する。具体的な態様では、本発明は、ディスプレ
イ用途に使用する偏光子製造用の酢酸セルロースフィル
ムに、特定のUV吸収性化合物を使用することに関す
る。
【0002】
【従来の技術】紫外(UV)光フィルターは、光学装置
においてUV光をブロックして可視光を透過するか、ま
たは下にある素子を保護するためのシャープカットフィ
ルターとして用いられる。そのような用途には、光学記
録時(例えば、ハロゲン化銀写真またはデジタル写真に
おいて)の画像の色補正、ディスプレイ装置(例えば、
バックライト型もしくは反射型液晶ディスプレイまたは
発光ディスプレイ、OLED)の色補正、またはマルチ
コンポーネント装置の外観および機能の維持が含まれ
る。そのようなUVフィルター素子の保護機能を、UV
光暴露によってもたらされる光学特性および機械特性の
劣化(例えば、LCDディスプレイ中の液晶成分の劣
化)に対して随伴する材料を安定化するために用いられ
る、保護ポリマーオーバーコート、中間層、または流延
もしくは成型フィルムまたは他の製品の形態で提供する
ことができる。
【0003】UVフィルター素子は特定の波長より長い
光を完全に透過し、その波長より短い光を完全にブロッ
クすることが要求される。最適な特性は、これらの波長
の間を非常にシャープに移行(即ち、シャープカット)
することによって提供される。さらに、可視領域におい
て透過される光は人間の目に知覚される(例えば、CI
E、国際照明委員会に従って測定)ような中性色相であ
るのがよい。UVフィルター素子の機能特性は用途の規
定の有効期間において、且つ標準的な使用環境において
できるだけ一定のままであるのがよい。即ち、機械的特
性を安定化することに加えて、UVフィルター素子は、
意図する用途での正常な使用のもとで、可視光を透過す
る能力を大きく失う(変色)ことが無く、あるいはUV
光をブロックする能力を失う(褪色)ことの無いのが好
ましい。
【0004】種々のクラスのUV吸収性化合物が知られ
ており、多くのものがUVフィルター素子に使用するこ
とが提案されている。例えば、米国特許第4,043,639号
明細書では、LCDディスプレイ中において液晶成分の
劣化防止のために、偏光子フィルムに結合した三酢酸セ
ルロースフィルムにおいて、UV光吸収剤として、サリ
チル酸エステル、ヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾト
リアゾールおよびそれらの誘導体を用いることが提案さ
れている。この開示には、装置の高温および高湿耐性の
改善に関する説明がある。しかし、ポリマーUVフィル
ター素子の用途のために今まで開示された多くのクラス
のUV吸収性化合物は、付随する種々の問題点、特に、
おおよそ390〜400nmのところで所望のシャープ
カットを提供し、同時にUV領域全体に完全な保護も提
供することに関するという問題点を有している。米国特
許第5,806,834号明細書には、ベンゾトリアゾールまた
はベンゾフェノン誘導体の高充填の結果としてフィルタ
ーの黄変が少ない、400nm領域におけるシャープカ
ットUVフィルターを提供するアミノブタジエン誘導体
の使用が開示されている。記載されている配合物には、
主たるアミノブタジエン化合物によっては吸収できない
より短い波長の光を吸収するために、ポリマーに添加す
る第二のUV吸収性化合物が含まれている。ベンゾトリ
アゾール、サリチル酸塩、ベンゾフェノンおよびそれら
の誘導体のような化合物は、この機能を果たすとして記
載されている。しかし、アミノブタジエン化合物は熱安
定性が悪いという欠点がある。
【特許文献1】米国特許第4,043,639号明細書
【特許文献2】米国特許第5,806,834号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さらに、従来技術に提
案されているような種々の化合物を使用しても、依然と
して紫外スペクトルと可視スペクトルとの間に所望する
ほどのシャープなカットオフ吸収を提供できない。従っ
て、UV領域と可視光領域との間の透過において大きな
シャープカットを提供するとともに、UV領域全体にわ
たって効率のよいUV吸収を提供し、且つ良好な熱安定
性も提供するUVフィルター素子を提供することが望ま
れている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、紫外光
吸収性の、ポリマーフィルム、コーティング、または成
型品のUVフィルター素子は、a)式(I):
【0007】
【化2】
【0008】(上式中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水
素、ハロゲン、ニトロ、またはヒドロキシル、あるいは
さらに置換されているかまたは非置換のアルキル、アル
ケニル、アリール、アルコキシ、アシルオキシ、エステ
ル、カルボキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキ
ルアミン、アリールアミン、アルキルニトリル、アリー
ルニトリル、アリールスルホニル、または5〜6員の複
素環式基である)の第一紫外光吸収性ジベンゾイルメタ
ン化合物、およびb)前記第一化合物が吸収性を欠いて
いる波長のところで紫外光を吸収する第二紫外光吸収性
化合物が分子分散されているポリマー相を含んでなって
いると説明される。
【0009】特定の態様では、前記第二紫外光吸収性化
合物はヒドロキシフェニル-s-トリアジン、ヒドロキシ
フェニルベンゾトリアゾール、ホルムアミジン、ベンゾ
フェノン、またはベンゾオキサジノン化合物を含むこと
ができる。さらに、本発明のポリマーUVフィルター素
子の別の態様において、ブロッケージ安定性、可視スペ
クトルカラー安定性、および寸法安定性に関する、光、
熱、水分、および酸素の作用に対する耐久性の増大を、
ヒンダードアミン光安定剤、ヒンダードフェノール、酸
スカベンジャーおよびUV安定剤等の化学安定剤によっ
て付与することができる。本発明の特定の態様では、上
記UV吸収性化合物および安定剤の使用を、ディスプレ
イ用途に使用する偏光子の製造のための酢酸セルロース
フィルムに利用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明はポリマーフィルム、コー
ティングまたは成型品のポリマー相に分子分散された複
数のUV吸収剤化合物の使用であって、少なくとも1種
のUV吸収性化合物がジベンゾイルメタン誘導体を含ん
でなることを記載する。本発明に用いられるタイプのジ
ベンゾイルメタン誘導体化合物は、それ自体は既知であ
って、日焼け止め組成物中のUV光をブロックするオイ
ルエマルジョンで主として使用することが、例えば、米
国特許第4,387,089号、同第5,783,173号、同第5,849,27
3号、同第5,788,954号、同第5,993,789号、および同第
6,129,909号明細書に記載されている
【0011】さらに、Wu等の「β−ジケトン類の光安定
化挙動の研究(Study of the Photo-stabilizing Behavi
ours of beta-Diketones)」,Polym. Degrad. Stab., 16
(1986)169-186には、ポリブタジエン溶液の粘性保持の
ためのUV暴露安定剤としてジベンゾイルメタン誘導体
を使用することが記載されている。さらに、特開平04-2
13348号公報には、フィルムから外への移動を少なくす
るために樹脂フィルム中に分散された架橋ポリマー粒子
内部にUV吸収剤を導入することによって、アクリル樹
脂フィルムの耐候性を改善するジベンゾイルメタン誘導
体の使用が記載されている。
【0012】式I中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水
素、ハロゲン、ニトロ、またはヒドロキシル、あるいは
さらに置換されているかまたは非置換のアルキル、アル
ケニル、アリール、アルコキシ、アシルオキシ、エステ
ル、カルボキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキ
ルアミン、アリールアミン、アルキルニトリル、アリー
ルニトリル、アリールスルホニル、または5〜6員の複
素環式基である。好ましくは、そのような基は20個ま
たはさらに少ない炭素原子を有する。さらに好ましく
は、式IのR1〜R5は、下式I−Aに従って配置されてい
る。
【0013】
【化3】
【0014】特に好ましい式I−Aの化合物は、R1およ
びR5が、炭素数1〜6のアルキルまたはアルコキシ基を
表し、そしてR2〜R4が水素原子を表すものである。
【0015】本発明に従って使用することができる代表
的な式Iの化合物には以下のものが含まれる。 (I-1):4-(1,1-ジメチルエチル)-4'-メトキシジベンゾイ
ルメタン(PARSOL 1789) (1-2):4-イソプロピルジベンゾイルメタン(EUSOLEX 802
0) (1-3):ジベンゾイルメタン(RHODIASTAB 83)
【0016】本願発明者は、式Iのジベンゾイルメタン
誘導体がUV領域と可視領域との間にシャープカットオ
フを有利に提供することに気づいたが、同時にそのよう
な化合物はUVスペクトルの実質的な部分全体にわたっ
て望んでたほどの吸収を提供しないことにも気づいた。
特に、式Iの紫外吸収剤は、おおよそ390〜400n
mの波長のところで急勾配で立ち上がる透過曲線を示す
が、この紫外吸収剤は紫外領域の一部(即ち、350n
mより短い、一般的に約250nm〜約350nm、と
りわけ300nm付近)の光を十分に吸収できない。
【0017】UVと可視光スペクトル領域との間のシャ
ープカットオフ吸収、並びにさらに多くのUVスペクト
ルにわたる保護の増加の両方を提供するために、主たる
ジベンゾイルメタン化合物と組合せて第二のUV吸収化
合物を用いる。第二の紫外吸収化合物は、可視光(一般
的に、400〜750nmの波長領域)を透過すると同
時に、第一吸収化合物が欠いている紫外領域の部分の光
を吸収するように選択する。本発明では、UVフィルタ
ー素子に良好な光学特性を提供するために、前記第一お
よび第二化合物を当該素子のポリマー相内に分子分散さ
せる。
【0018】本発明の特定の態様では、第二の紫外光吸
収性化合物は、好ましくは、ヒドロキシフェニル-s-ト
リアジン、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ホ
ルムアミジン、ベンゾフェノン、またはベンゾオキサジ
ノン化合物を含む。使用できる他の可能なUV吸収剤に
は、サリチル酸塩化合物、例えば、サリチル酸4-t-ブチ
ルフェニルおよび[2,2'チオビス-(4-t-オクチルフェノ
レート)]n-ブチルアミンニッケル(II)が含まれる。その
ような紫外光吸収性化合物は、それ自体は公知であり、
種々のポリマー素子での用途が判っている。好ましいも
のは、ヒドロキシフェニル-s-トリアジンおよびヒドロ
キシフェニルベンゾトリアゾール化合物である。
【0019】第二UV吸収性化合物として使用できるヒ
ドロキシフェニル-s-トリアジン化合物は、例えば、米
国特許第4,619,956号明細書に記載されているようなト
リス-アリール-s-トリアジン化合物の誘導体となること
ができる。そのような化合物を式IIで表すことができ
る。
【0020】
【化4】
【0021】上式中、X、YおよびZは、それぞれ、3個
未満の6員環の芳香族、炭素環式基であって、X、Yおよ
びZの少なくとも1つは、トリアジン環との結合点に対
してオルソの位置でヒドロキシ基で置換されており、R1
〜R9はそれぞれ、水素、ヒドロキシ、アルキル、アルコ
キシ、スルホン酸、カルボキシ、ハロ、ハロアルキルお
よびアシルアミノから成る群より選ばれる。特に好まし
いものは、次式II-Aのヒドロキシフェニル-s-トリアジ
ン類である。
【0022】
【化5】
【0023】ここでRは水素または炭素数1〜18のア
ルキルである
【0024】第二UV吸収性化合物として使用できるヒ
ドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物は、例え
ば、式IIIで表される化合物の誘導体と成ることができ
る。
【0025】
【化6】
【0026】上式中、R1〜R5は、独立に、水素、ハロゲ
ン、ニトロ、ヒドロキシ、またはさらに置換されている
かもしくは非置換の、アルキル、アルケニル、アリー
ル、アルコキシ、アシルオキシ、アリールオキシ、アル
キルチオ、モノもしくはジアルキルアミノ、アシルアミ
ノまたは複素環式基となることができる。本発明に従っ
て使用できるベンゾトリアゾール化合物の具体例には、
2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-メチルフェニル)-5-
クロロベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-
ジ-t-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール;オクチル5-
tert-ブチル-3-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イ
ル)-4-ヒドロキシベンゼンプロピオネート;2-(ヒドロ
キシ-5-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-
(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル;2-(2'-ヒドロキシ-3'-ドデシル-5'-メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール;および2-(2'-ヒドロキシ-3',
5'-ジ-t-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
が含まれる。
【0027】第二UV吸収性化合物として使用できるホ
ルムアミジン化合物は、例えば、米国特許第4,839,405
明細書に記載されているようなホルムアミジン化合物と
なることができる。そのような化合物を次式IVまたはV
で表すことができる。
【0028】
【化7】
【0029】上式中、R1は炭素数1〜約5のアルキル基
であり;YはH、OH、Clまたはアルコキシ基であり;R2
フェニル基または炭素数1〜約9のアルキル基であり;
Xは、H、カルボアルコキシ、アルコキシ、アルキル、ジ
アルキルアミノおよびハロゲンから成る群より選ばれ;
そしてZは、H、アルコキシおよびハロゲンから成る群よ
りえらばれる。
【0030】
【化8】
【0031】上式中、Aは、--COOR、--COOH、--CONR'
R"、--NR'COR、--CN、またはフェニル基であり;ここ
で、Rは炭素数1〜約8のアルキル基であり;R'および
R"はそれぞれ独立に、水素または炭素数1〜約4の低級
アルキル基である。本発明に従って使用されるホルムア
ミジン化合物の具体例には、米国特許第4,839,405号明
細書に記載のもの、そして特には4-[[(メチルフェニル
アミノ)メチレン]アミノ]-,エチルエステルが含まれ
る。
【0032】第二UV吸収性化合物として使用できるベ
ンゾフェノン化合物には、例えば、2,2'-ジヒドロキシ-
4,4'ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メト
キシベンゾフェノンおよび2-ヒドロキシ-4-n-ドデシル
オキシベンゾフェノンが含まれる。
【0033】本発明は400nmを超える波長領域の光
を完全に透過し、400nmより短い波長領域の光を完
全に吸収する紫外吸収性の、ポリマーフィルム、コーテ
ィングまたは成型品を提供する。本発明の好ましい態様
では、第一および第二UV吸収性化合物を選定し、ポリ
マーフィルムにおいて使用して、380nmの波長のと
ころで10%以下(より好ましくは5%以下)、そして
390nmのところでは25%以下(より好ましくは2
0%以下)の透過率を提供し、そして400nmの波長
のところで55%以上(より好ましくは60%以上)、
そして420nmの波長のところで85%以上(より好
ましくは90%以上、最も好ましくは、420〜750
nmの可視波長領域をとおして90%以上)の透過率を
提供する。さらに、このポリマーフィルムは、好ましく
は、370nmのところで3%以下、特に1%以下の透
過率を示す。詳細に説明すると、式(I)の化合物の使
用は、おおよそ390〜400nmの間の波長で急勾配
で立ち上がる部分(ポイント)を有する透過曲線を提供
し、第二の紫外吸収性化合物の使用は、式(I)の化合
物が相対的に吸収を欠いている紫外領域の部分の光吸収
を提供する。
【0034】このUVフィルター素子は偏光シートの保
護フィルムとして有利に用いられ、この偏光シートは偏
光板および当該偏光板の片面または両面に提供された保
護フィルムを有する。さらに、このフィルター素子は紫
外用シャープカットフィルター(例えば、偏光ガラス、
UVカットフィルター)に好適に用いることができる。
さらに、本発明のフィルター素子を、他の光学フィルタ
ーと組合せて、シャープカットフィルター、カラー写真
撮影用色補正フィルター、カラープリンタ用色補正フィ
ルターまたは特殊用途(例えば、分離フィルター、フォ
トメカニカルプロセス用マスキングフィルター、視感度
フィルター)用フィルターに用いることができる。
【0035】本発明のフィルター素子のポリマー相に用
いることができるポリマーの例には、ポリエステル類
(例えば、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチ
レン-2,6-ナフタレート);セルロースエステル類(例え
ば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピ
オン酸セルロース、および酢酪酸セルロース);ポリオ
レフィン類(例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレ
ン);塩化ビニルから誘導されるポリマー(例えば、ポリ
塩化ビニルおよび塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマ
ー);アクリル樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレー
ト);ポリカーボネートエステル類(例えば、ポリカーボ
ネート);ノルボルネン樹脂;並びに水溶性樹脂(例え
ば、ポリビニルアルコール類、ゼラチン)が含まれる。
【0036】特に好ましい態様でな、本発明のUVフィ
ルター素子は、ポリマーフィルムの形態であり、ポリマ
ーフィルムが、酢酸セルロース、特に三酢酸セルロース
のようなセルロースエステルである。そのような態様で
はUVフィルター素子は、偏光シートの保護フィルムと
して有利に用いられ、この偏光シートは偏光板および当
該偏光板の片面または両面に提供された保護フィルムを
有する。
【0037】さらに、三酢酸セルロースのような既知の
材料を用いることができる。酢酸セルロースのアセチル
価は、35%〜70%、特に、55%〜65%の範囲が
好ましい。酢酸セルロースの質量平均分子量は、70,
000〜200,000、特に、80,000〜19
0,000の範囲が好ましい。酢酸セルロースの多分散
性指数(質量平均分子量/数平均分子量)は、2〜7、
特に、2.5〜4である。酢酸セルロースは、木材パル
プまたはコットンリンターから誘導されるセルロース出
発原料から得ることができる。酢酸セルロースは、アセ
チル価が所望の範囲を満たす限りは、プロピオン酸また
は酪酸等の脂肪酸を用いてエステル化してもよい。
【0038】酢酸セルロースフィルムは一般的に可塑剤
を含有する。可塑剤の例には、ホスフェートエステル
類、例えば、トリフェニルホスフェート、ビフェニリル
ジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニル
ホスフェート、トリオクチルホスフェート、およびトリ
ブチルホスフェート;ならびにフタレートエステル類、
例えばジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、およびジオクチルフタレート
が含まれる。グリコール酸エステルの好ましい例は、ト
リアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリ
コレート、エチルフタリルエチルグリコレート、および
メチルフタリルエチルグリコレートである。上記した2
種以上の可塑剤を組合せてもよい。可塑剤はフィルム中
に20質量%以下、特に、5%〜15質量%の量で含ま
れるのが好ましい。三酢酸セルロース以外のポリマーか
ら調製されるフィルムも上述の可塑剤を適当に含有する
ことができる。
【0039】式(I)の紫外吸収剤および他の紫外吸収
剤(2種以上の紫外吸収剤の他方)の両者は一般的に、
ポリマー中に、紫外吸収剤を含有しないポリマー100
質量部に対して0.01〜20質量部の量、好ましくは
0.01〜10質量部の量、特に、0.05〜2質量部
で含有する。
【0040】式(I)の紫外吸収剤および他の紫外吸収
剤(2種以上の紫外吸収剤の他方)の比は一般的に、質
量比で1:30〜5:1(式Iの吸収剤:他の吸収
剤)、好ましくは1:20〜2:1の範囲である。透過
曲線中のシャープカット位置(波長値)を、添加される
紫外吸収剤の量を変えることによってシフトすることが
できる。
【0041】本発明のフィルター素子は、無機または有
機化合物の粒子を含有して、表面の滑らかさを提供する
ことができる。無機化合物の例には、二酸化ケイ素、二
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭
酸カルシウム、タルク、クレー、焼成カオリン、焼成ケ
イ酸カルシウム、含水ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸マグネシウム、およびリン酸カルシウム
が含まれる。好ましいものは、二酸化ケイ素、二酸化チ
タン、酸化ジルコニウムであり、とりわけ二酸化ケイ素
が好ましい。有機化合物(ポリマー)には、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂およびアクリル樹脂が含まれる。好まし
いものはアクリル樹脂である。
【0042】本発明に従うUVフィルター素子は、ポリ
マーフィルムの形態である。このポリマーフィルムは溶
剤流延法によって調製されるのが好ましい。詳細には、
溶剤流延法は、溶液供給装置のスリット(ダイ)から供
給されるポリマー溶液を支持体上に流延する行程、およ
びこの流延層を乾燥してフィルムを形成する工程を含
む。大規模製造では、この方法は例えば、ポリマー溶液
(例えば、三酢酸セルロースのドープ)を連続的に移動し
ているベルトコンベヤー(例えば、エンドレスベルト)ま
たは連続的に回転しているドラム上に流延し、そして流
延層から溶剤を蒸発させる各工程で実施することができ
る。小規模製造では、この方法を例えば、溶液供給装置
のスリットから供給されるポリマー溶液を金属板または
ガラス板等の定型サイズの支持体上に供給装置を移動さ
せることによって流延し、そしてこの流延層から溶剤を
蒸発させる各工程によって行うことができる。
【0043】溶剤流延法では支持体がその上に形成され
たフィルムをそこから剥がすことができる特性を有する
限りいずれの支持体も用いることができる。上記特性を
有する限り金属およびガラス板以外の支持体(例えば、
プラスチックフィルム)を用いることができる。均一な
速度で溶液を供給できれば、いずれのダイも用いること
ができる。さらに、ダイに溶液を供給する方法として、
ポンプで溶液を均一速度で供給する方法を用いることが
できる。小規模製造では、適当な量の溶液を保持できる
ダイを用いることができる。
【0044】溶剤流延法に用いられるポリマーは、溶剤
に溶解できることが要求される。さらに、このポリマー
から形成されるフィルムは、一般的に、光学製品に適用
するために、高透明度を有すること、そして光学的異方
性が殆ど無いことが要求される。さらに、このポリマー
は紫外吸収剤との適合性を有するのが好ましい。溶剤流
延法に用いられるポリマーとして好ましいものは三酢酸
セルロースである。しかし上記条件を満たすならば、他
のポリマーも用いることができる。
【0045】溶剤流延法以外のポリマーUVフィルター
素子の作製方法としては、ポリマーおよび紫外吸収剤を
混合し、溶融しそしてこの混合物を押出することからな
る既知の押出溶融法を挙げることができる。この方法は
一般的に溶剤流延法が適用できないポリマーに適用され
る。
【0046】本発明の特定の態様に従って、光学ポリマ
ーフィルムの形態のUVフィルター素子の調製プロセス
を三酢酸セルロースフィルムを引用して詳細に説明す
る。撹拌容器に、溶剤、三酢酸セルロースおよび可塑剤
を入れ、撹拌しながら(加熱下、必要ならば加圧下で)
酢酸セルロースを溶解してドープを調製する。もう一つ
の撹拌容器に、溶剤および2種類の紫外吸収剤を入れ、
撹拌してこれらの吸収剤を溶解する。表面平滑性を改善
する粒子を添加する場合は、この粒子を得られた吸収剤
含有溶液に入れてもよく、分散機械を使ってこの混合物
を分散させて分散物を調製する。
【0047】この吸収剤含有溶液の適量をドープを保持
する容器に供給し、それらを混合する。混合物(ドー
プ)をドープ用フィルターを適当に通して流延ヘッドに
供給し、その流延ヘッドから金属のドラムまたは連続金
ベルト(支持体)上に流延する。この流延フィルムを支
持体が1回転する間に乾燥させて自立特性を有するフィ
ルムを形成し、そして乾燥させたフィルムを支持体と分
離し、その後このフィルムを十分に乾燥させて巻き取
る。
【0048】このドープおよび吸収剤含有溶液を、流延
ヘッドより前にある配管に取り付けられた静的ミキサー
を使って混合し、流延ヘッドに供給し、そしてこの流延
ヘッドから金属ドラム(支持体)上に流延することがで
きる。使用するポリマー(例えば、三酢酸セルロース)を
溶解できるならば、いずれの溶剤も溶剤流延法に用いる
ことができる。この溶剤は単一溶剤でもよく、溶剤を組
合せたものでもよい。溶剤流延法に用いられる溶剤の例
には、脂肪族炭化水素類、例えば、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンおよびシクロヘ
キサン;芳香族炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエ
ンおよびキシレン;塩素化炭化水素、例えば、クロロメ
タン、ジクロロメタン、四塩化炭素およびトリクロロエ
タン;アルコール類、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール類およびn-ブチルアルコー
ル類;ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、およびシクロヘキサノン;ならびにエステル類、例
えば、メチルホルメート、エチルホルメート、メチルア
セテートおよびエチルアセテート、またはジオキサラン
(dioxalane)が含まれる。
【0049】ポリマーとして三酢酸セルロースを用いる
場合、ジクロロメタンとメタノールの混合溶剤を一般的
に用いる。三酢酸セルロースが沈殿しない限りは(例え
ば、ドープの調製時またはこのドープに粒子を添加する
際)、他の溶剤、例えば、イソプロピルアルコール類お
よびn-ブチルアルコール類を用いることができる。溶剤
中の三酢酸セルロースと溶剤との比は、質量比で10:
90〜30:70(三酢酸セルロース:溶剤)である。
【0050】ドープまたは分散物の調製では、種々の添
加物、例えば、分散剤、蛍光色素、消泡剤、滑剤、酸化
防止剤、ラジカルスカベンジャー、酸スカベンジャー、
褪色抑制剤、および保恒剤を、このドープまたは分散物
に加えることができる。さらに、UV光ブロッケージ安
定性、可視スペクトルカラー安定性、および寸法安定性
に関する、光、熱、水分、および酸素の作用に対する耐
久性の増大を、ヒンダードアミン光安定剤、ヒンダード
フェノール、酸スカベンジャーおよびUV安定剤等のリ
ストの化学安定剤を添加することによって付与すること
ができる。安定剤組合せ技法も用いることができる。本
発明のポリマーUVフィルター素子に有用なヒンダード
アミン光安定剤(HALS化合物)は公知の化合物であり、例
えば、米国特許第4,619,956明細書、第5〜11欄、お
よび米国特許第4,839,405明細書、第3〜5欄に記載さ
れているような2,2,6,6-テトラアルキルピペリジン化合
物、またはその金属化合物との酸添加塩類もしくは錯体
が含まれる。そのような化合物には、下式VIの化合物が
含まれる。
【0051】
【化9】
【0052】上式中、R1およびR2は、Hまたは置換基で
ある。ヒンダードアミン光安定化合物の具体例には、4-
ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-アリ
ル-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-
ベンジル-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジ
ン;1-(4-tert-ブチル-2-ブテニル)-4-ヒドロキシ-2,2,
6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアロイルオキシ-
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-エチル-4-サリチ
ロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-メ
タクリロイルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジ
ン;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル-β(3,5
-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネー
ト;1-ベンジル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル
マレネート;(ジ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-
イル)-アジペート;(ジ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジ
ン-4-イル)-セバケート;(ジ-1,2,3,6-テトラメチル-2,
6-ジエチル-ピペリジン-4-イル)-セバケート;
【0053】(ジ-1-アリル-2,2,6,6-テトラメチル-ピペ
リジン-4-イル)-フタレート;1-アセチル-2,2,6,6-テト
ラメチルピペリジン-4-イル-アセテート;トリメリット
酸-トリ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)エ
ステル;1-アクリロイル-4-ベンジルオキシ-2,2,6,6-テ
トラメチルピペリジン;ジブチル-マロン酸-ジ-(1,2,2,
6,6-ペンタメチル-ピペリジン-4-イル)-エステル;ジベ
ンジル-マロン酸-ジ-(1,2,3,6-テトラメチル-2,6-ジエ
チル-ピペリジン-4-イル)-エステル;ジメチル-ビス-
(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-オキシ)-シラン;
トリス-(1-プロピル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-
4-イル)-ホスフィット;トリス-(1-プロピル-2,2,6,6-
テトラメチルピペリジン-4-イル)-ホスフェート;N,N'-
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ヘキ
サメチレン-1,6-ジアミン;N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラ
メチルピペリジン-4-イル)-ヘキサメチレン,1,6-ジアセ
トアミド;1-アセチル-4-(N-シクロヘキシルアセトアミ
ド)-2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン;4-ベンゾイル
アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
【0054】N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチルピペリ
ジン-4-イル)-N,N'-ジブチル-アジパミド;N,N'-ビス-
(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N,N'-ジシ
クロヘキシル-(2-ヒドロキシプロピレン);N,N'-ビス-
(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-p-キシリレ
ン-ジアミン;4-(ビス-2-ヒドロキシエチル)-アミノ-1,
2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン;4-メタクリルアミド
-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン;α-シアノ-β-メ
チル-β-[N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イ
ル)]-アミノ-アクリル酸メチルエステルが含まれる。
【0055】本発明のポリマーUVフィルター素子に有
用なヒンダードフェノール類酸化防止化合物も既知の化
合物であり、例えば、米国特許第4,839,405号明細書、
第12欄〜14欄に記載されているような2,6-ジアルキ
ルフェノール誘導体化合物が含まれる。そのような化合
物には下式VIIのものが含まれる。
【0056】
【化10】
【0057】上式中、R1、R2およびR3は、さらに置換さ
れているかまたは非置換のアルキル置換基である。ヒン
ダードフェノール化合物の具体例には、n-オクタデシル
3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオ
ネート;n-オクタデシル3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロ
キシフェニル)-アセテート;n-オクタデシル3,5-ジ-t-
ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;n-ヘキシル3,5-ジ-
t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルベンゾエート;n-ドデ
シル3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルベンゾエー
ト;ネオ-ドデシル3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート;ドデシルβ(3,5-ジ-t-ブチル-
4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート;エチルα-(4-
ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-イソブチレー
ト;オクタデシルα-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフ
ェニル)イソブチレート;オクタデシルα-(4-ヒドロキ
シ-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート;2-(n-オクチルチオ)エチル3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒ
ドロキシ-ベンゾエート;2-(n-オクチルチオ)エチル3,5
-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニルアセテート;2-(n
-オクタデシルチオ)エチル3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニルアセテート;2-(n-オクタデシルチオ)エチル
3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンゾエート;2-(2-ヒ
ドロキシエチルチオ)エチル3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロ
キシベンゾエート;ジエチルグリコールビス-(3,5-ジ-t
-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロピオネート;2-(n
-オクタデシルチオ)エチル3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート;
【0058】ステアラミドN,N-ビス-[エチレン3-(3,5-
ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];
n-ブチルイミノN,N-ビス-[エチレン3-(3,5-ジ-t-ブチル
-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];2-(2-ステア
ロイルオキシエチルチオ)エチル3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒ
ドロキシベンゾエート;2-(2-ステアロイルオキシエチ
ルチオ)エチル7-(3-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフ
ェニル)ヘプタノエート;1,2-プロピレングリコールビ
ス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート];エチレングリコールビス-[3,5-ジ-t-ブチル
-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];ネオペンチ
ルグリコールビス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート];エチレングリコールビス-
[3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニルアセテー
ト);グリセリン-1-n-オクタデカノエート-2,3-ビス-
(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルアセテート);
ペンタエチルトリトール-テトラキス-[3-(3',5'-ジ-t-
ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];1,1,
1-トリメチロールエタン-トリス-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4
-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];ソルビタール
ヘキサ-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)
プロピオネート];2-ヒドロキシエチル7-(3-メチル-5-t
-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロピオネート;2-ス
テアロイルオキシエチル7-(3メチル-5-t-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)ヘプタノエート;1,6-n-ヘキサンジオ
ール-ビス[(3',5'-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)
プロピオネート];ペンタエリトリトール-テトラキス
(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシハイドロシンナメー
ト)が含まれる。上記タイプのヒンダードフェノール酸
化防止化合物は市販されており、例えば、Ciba Special
ty Chemicals製の商品名「Irganox 1076」および「Irga
nox 1010」である。
【0059】本発明のポリマーUVフィルター素子に有
用な酸スカベンジャーには、例えば、エポキシ化合物、
例えば、米国特許第4,137,201号明細書に記載されてい
るような酸受容性エポキシ化合物が含まれる。そのよう
な酸受容性エポキシ化合物は、当該技術分野では公知で
あって、種々のポリグリコール類のジグリシジルエーテ
ル、特に、ポリグリコール製品1モル当たり例えば8〜
40モルの酸化エチレンの縮合から誘導されるポリグリ
コール類;グリセロール等のジグリシジルエーテル類;
金属化合物(例えば、塩化ビニルポリマー組成物にまた
はこれと一緒に通常用いられるものt);エポキシ化エー
テル縮合製品;ビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ル類 (即ち、4,4'-ジヒドロキシジフェニルジメチルメ
タン);エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類(特に、炭
素数4〜2)または炭素数2〜22の脂肪酸のアルキル
エステル類、例えば、ブチルエポキシステアレート
等;ならびに種々のエポキシ化長鎖脂肪酸トリグリセリ
ド類等、例えば、エポキシ化大豆油のような組成物によ
って特徴付けられるエポキシ化された植物性および他の
不飽和天然オイル(ときに、エポキシ化天然グリセリド
または不飽和脂肪酸と呼ばれ、脂肪酸は通常炭素数12
〜22である)が含まれる。特に好ましいものは、市販
のエポキシ基含有エポキシド樹脂コンパウンドEPON 815
cおよび式VIIIの他のエポキシ化エーテルオリゴマー縮
合製品である。
【0060】
【化11】
【0061】上式中、nは0〜12である。使用できる
追加の可能性のある酸スカベンジャーには、特開平05-1
94788号公報、段落87〜105に記載されたものが含
まれる。
【0062】酸スカベンジャー対ヒンダードアミン化合
物およびヒンダードフェノール化合物の合計濃度の比
は、質量比で好ましくは、10:1〜1:10、好まし
くは、4:1〜1:5、特に、2:1〜1:2の範囲で
ある。ヒンダードアミン光安定剤(HALS)対ヒンダードフ
ェノール(HP)の比は、質量比で好ましくは1:20〜2
0:1(HALS:HP)、より好ましくは、1:10〜10:
1、特に、1:5〜5:1の範囲である。
【0063】ジベンゾイルメタン誘導体と組合せて用い
る追加の安定剤は、例えば、米国特許第5,783,173号、
同第5,849,273号、同第5,788,954号、同第5,993,789
号、および同第6,129,909号明細書に提案されており、
それらの化合物を本発明の素子に追加的に用いることが
できる。
【0064】特に好ましい態様では、本発明に従うUV
フィルター素子は、0.01〜5質量%(総質量に基づ
く)の式(I)の第一紫外吸収性ジベンゾイルメタン化
合物、例えば、化合物I−1(Parsol 1789)(UV-1)、第
二紫外吸収性化合物として0.01〜5質量%のTinuvi
n 326(UV-3)および0.01〜5質量%のTinuvin 328(U
V-2)、0.01〜10質量%のヒンダードアミン光安定
剤化合物、例えば、Tinuvin 622(HALS-1)、0.01〜
10質量%のヒンダードフェノール化合物、例えば、Ir
ganox 1010(HP-1)、ならびに0.01〜10質量%のエ
ポキシ含有酸スカベンジャー化合物、例えば、Epon 815
c(式E-1のモノマーから得られるエポキシ基含有オリゴ
マーエポキシド樹脂)、0.1〜20質量%の可塑剤、
例えば、トリフェニルホスフェートを含有する三酢酸セ
ルロースフィルムを含んで成る。
【0065】
【化12】
【0066】
【化13】
【0067】
【実施例】試験手順:以下の例に記載したUVフィルタ
ー素子の有効性を、フィルム調製以後の初期条件下で評
価した。通常の手順で、220nm〜800nmの波長
範囲にわたって、試験フィルムの透過スペクトルを空気
基準で得た。CIEの人の視覚の色因子L*、a*、および
*の測定をD65標準照明を使って行った。
【0068】例1 ポリマードープ用混合容器に、100質量部の酢酸セル
ロース(CTA)(合計酢酸値:60.8%)、11.8質量
部のトリフェニルホスフェート(TPP)、399質量部の
ジクロロメタン、ならびに33.4質量部のメタノール
および9.3質量部のn-ブタノールを入れ、加熱下で撹
拌して酢酸セルロースを溶解し、ドープを調製した。
【0069】別の混合容器に、3.3質量部の紫外吸収
剤(式UV-1の化合物)、27.3質量部のUV-2、5.2
質量部のUV-3、145質量部のジクロロメタン、12質
量部のメタノール、および3.4質量部のn-ブタノール
を入れ、撹拌してUV吸収剤を溶解し溶液を調製した。
【0070】CTAドープ(302質量部)に、10質量部
の前述の紫外吸収剤含有溶液を加え、これらを十分に撹
拌して均一溶液(ドープ)を調製した。混合したドープ
を押出ダイに供給し、移動している金属支持体上に流延
した。流延面から流延フィルムを分離した後、このフィ
ルムを加熱ゾーンに通して乾燥させ、80μm厚の酢酸
セルロースフィルムを調製して、偏光板の保護構成部品
に好適なポリマーフィルムを用意した。
【0071】比較例1 紫外吸収剤UV-1を加えなかった以外は、例1と同じ手順
を用いた。CTAフィルムを同様に調製した。
【0072】例2 別の混合容器に、10.3質量部の紫外吸収剤(UV-
1)、4.6質量部のUV-4、5.1質量部のHALS-2(構造
を下に示す)、145質量部のジクロロメタン、12質
量部のメタノール、および3.4質量部のn-ブタノール
を入れ、撹拌してUV吸収剤を溶解し溶液を調製した。
そしてCTAドープと混合するために例1と同じ手順を用
いて、CTAフィルムを同様に調製した。
【0073】
【化14】
【0074】例1および2ならびに比較例1の各フィル
ムの透過スペクトルを図1に示す。例1および2の透過
曲線は395nm付近で急勾配で立ち上がっており、3
80nmで1%未満、390nmで20%未満、そして
420nmで90%を超える透過率をはっきりと示して
いる。これに対して、比較例1のスペクトルは、より浅
い立ち上がりを示し、透過率は380nmで4%を超
え、390nmで30%を超えると同時に420nmで
90%超を維持している。従って、比較例1の性能はシ
ャープにUV光をカットオフせず、UVフィルター素子
としては例1および2のフィルムより劣っている。これ
は、ジベンゾイルメタン(式I)含有UVフィルター素
子の改善された性能を実証している。例2に示したよう
に、ラジカルスカベンジャー安定剤(HALS-2)を添加して
も、透過分光レスポンスを損なわない。
【0075】各例のフィルムのスペクトルレスポンスパ
ラメータを表Iに示す。
【0076】
【表1】
【0077】表Iから明らかなように、550nmおよ
びL*、a*、b*色での透過率を維持すると同時に、3
80nmでの低い透過率および狭い透過(T)率カット
オフ範囲の両方の点で、ジベンゾイルメタン化合物を含
有する両方の例フィルムの性能が、比較例1よりも優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、例1および2ならびに比較例1で得ら
れたUVフィルター素子の350nm〜450nmの波
長範囲での光透過率曲線のグラフを表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カート マイケル シュローダー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,シェルダン テラス 14 (72)発明者 チャールズ ハワード アペル アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,ラッタ ロード 1050 (72)発明者 ダニエル タルボット リネハン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14624, ロチェスター,ローンズバリー ドライブ 11 Fターム(参考) 2H048 CA04 CA13 CA17 CA29 2H049 BA02 BB33 BB66 BC22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)式(I): 【化1】 (上式中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素、ハロゲ
    ン、ニトロ、またはヒドロキシル、あるいはさらに置換
    されているかまたは非置換のアルキル、アルケニル、ア
    リール、アルコキシ、アシルオキシ、エステル、カルボ
    キシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミン、
    アリールアミン、アルキルニトリル、アリールニトリ
    ル、アリールスルホニル、または5〜6員の複素環式基
    である)の第一紫外光吸収性ジベンゾイルメタン化合
    物、および b)前記第一化合物が吸収性を欠いている波長のところ
    で紫外光を吸収する第二紫外光吸収性化合物が分子分散
    されているポリマー相を含んでなる紫外光吸収性の、ポ
    リマーフィルム、コーティング、または成型品のUVフ
    ィルター素子。
  2. 【請求項2】 前記第二紫外光吸収性化合物が、ヒドロ
    キシフェニル-s-トリアジン、ヒドロキシフェニルベン
    ゾトリアゾール、ホルムアミジン、ベンゾオキサジノ
    ン、またはベンゾフェノン化合物を含む請求項1記載の
    素子。
  3. 【請求項3】 380nmの波長のところで10%以
    下、そして390nmのところで25%以下の透過率を
    提供し、そして400nmの波長のところで55%以
    上、そして420nmの波長のところで85%以上の透
    過率を提供する請求項1記載の素子。
  4. 【請求項4】 370nmの波長のところで1%以下、
    380nmのところで5%以下、そして390nmの波
    長のところで20%以下の透過率を提供し、そして40
    0nmの波長のところで60%以上、そして420nm
    の波長のところで90%以上の透過率を提供する請求項
    3記載の素子。
  5. 【請求項5】 セルロースエステルフィルムを含んでな
    る請求項1〜4のいずれか一項に記載の素子。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のセルロースエステルフ
    ィルム素子を含む保護フィルムを含んで成る液晶ディス
    プレイ偏光子。
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