JP2003181706A - 切削工具装置 - Google Patents

切削工具装置

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JP2003181706A JP2001385358A JP2001385358A JP2003181706A JP 2003181706 A JP2003181706 A JP 2003181706A JP 2001385358 A JP2001385358 A JP 2001385358A JP 2001385358 A JP2001385358 A JP 2001385358A JP 2003181706 A JP2003181706 A JP 2003181706A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内側に別の軸が嵌合された中空軸に工具ホル
ダを強固に取り付けることを可能とする切削工具装置を
提供する。 【解決手段】 中空軸の先端に固定のアダプタ10と工
具ホルダ40とを嵌合突部20と嵌合穴250とにおい
て嵌合させる。工具ホルダ40の本体42にテーパ内周
面278を設ける一方、アダプタ10に鋼球272を保
持する保持穴270を設け、クランプ部材256の外周
面に鋼球272を半径方向外向きに押し出すカム溝28
0を設ける。クランプ部材256に一体的にウォームホ
イール294を形成し、アダプタ10に保持させたウォ
ーム286と噛み合わせる。ウォーム286の回転操作
により、ウォームホイール294およびクランプ部材2
56を回転させれば、鋼球272がカム溝280の底面
により押し出されてテーパ内周面278に係合し、工具
ホルダ40の後端面48をアダプタ10の前端面16に
押し付けてクランプする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内側に別の軸が嵌
合された中空軸に、切削工具を保持する工具ホルダが着
脱可能に取り付けられるタイプの切削工具装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】切削工具装置の中には、第一軸,第二
軸,工具ホルダおよびホルダ固定装置を備えるものがあ
る。第一軸は、概して中空軸状を成し、前端部が第一嵌
合部とされる。第二軸は、第一軸の内側に同軸にかつ第
一軸に対して相対回転と軸方向の相対移動との少なくと
も一方が可能な状態で嵌合される。工具ホルダは、第一
軸の第一嵌合部の外周側に嵌合される第二嵌合部と、切
削工具を保持する工具保持部とを備えたものとされる。
その工具ホルダの第二嵌合部が第一軸の第一嵌合部に嵌
合された状態で、ホルダ固定装置により工具ホルダが第
一軸に固定される。
【0003】この種の切削工具装置においては、工具ホ
ルダを第一軸に強固に固定し得ることが望まれる。工具
ホルダの取り付け剛性が低ければ、加工精度が低下し、
あるいは重切削を行うことができないからである。しか
し、工具ホルダが装着されるべき第一軸の内側に第二軸
が嵌合されているため、工具ホルダを第一軸に固定する
ホルダ固定装置は第二軸との干渉を避けて構成すること
が必要であり、これら2つの要求を共に満たすことは容
易ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】本発明は、上記事情を背景とし、内側に別の軸が嵌
合された中空軸に工具ホルダを強固に取り付けることを
可能とすることを課題としてなされたものであり、本発
明によって、下記各態様の切削工具装置が得られる。各
態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付
し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載す
る。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするため
であり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組
合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈さ
れるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載
されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用し
なければならないわけではない。一部の事項のみを選択
して採用することも可能なのである。
【0005】なお、以下の各項のうち、 (1)項が請求項
1に相当し、 (2)項が請求項2に、 (3)項が請求項3
に、(4)項が請求項4に、 (6)項ないし(8)項を合わせた
ものが請求項5に、(19)項と(20)項とを合わせたものが
請求項6に、(27)項と(28)項とを合わせたものが請求項
7にそれぞれ相当する。
【0006】(1) 概して中空軸状を成し、前端部が
第一嵌合部とされた第一軸と、その第一軸の内側に同軸
にかつ第一軸に対して相対回転と軸方向の相対移動との
少なくとも一方が可能な状態で嵌合された第二軸と、前
記第一嵌合部の外周側に嵌合される第二嵌合部と、その
第二嵌合部の内周面に前向きにかつ前傾して形成された
テーパ面と、切削工具を保持する工具保持部とを備えた
工具ホルダと、前記第一嵌合部を半径方向に貫通して形
成された複数の保持穴と、それら保持穴の各々に半径方
向に移動可能に保持され、かつ保持穴の内周側および外
周側の両端開口から同時に突出可能な寸法を有する複数
のロック部材と、前記第一嵌合部の内周側でかつ前記第
二軸の外周側に、第一嵌合部と同軸にかつ相対回転可能
に配設され、前記保持穴に対向する外周面に周方向に進
むにつれて第一軸の軸線からの距離が漸変する駆動面を
複数備え、一方向に回転することにより、各駆動面によ
り前記ロック部材を外周側へ押し出して前記工具ホルダ
のテーパ面に押し付け、前記一方向とは逆方向に回転す
ることによってロック部材が内周側へ引っ込むことを許
容する駆動回転体と、その駆動回転体と前記第一軸との
間に設けられ、駆動回転体を前記正,逆両方向に回転さ
せる回転駆動装置と、前記第一嵌合部と前記第二嵌合部
との軸方向における嵌合限度を規定する嵌合限度規定手
段とを含む切削工具装置。嵌合限度規定手段としては、
工具ホルダと第一軸とにそれぞれ設けられ、軸方向にお
いて互いに当接する端面,肩面等の当接面や、工具ホル
ダと第一軸とにそれぞれ設けられ、互いに締まり嵌合す
るテーパ外周面とテーパ内周面等を採用することができ
る。また、第一軸とは別体に製造され、後に第一軸に固
定された部材も第一軸の一部とみなすものとし、後述の
第二軸および第三軸についても同様とする。本発明によ
れば、工具ホルダが装着されるべき第一軸の内側に第二
軸が嵌合されているにもかかわらず工具ホルダを第一軸
に強固に固定し得るホルダ固定装置を、第二軸との干渉
を避けて容易に構成することができる。 (2)前記駆動面が、前記駆動回転体の外周面に周方向
に延びる状態で形成され、かつ、深さが周方向に漸変す
る溝の底面により構成された (1)項に記載の切削工具装
置。横断面形状が円形である部材の外周面に、深さが周
方向に漸変する溝を形成することは容易であり、安価に
駆動回転体を製造することができる。 (3)前記ロック部材が球形のボールである(1)項また
は (2)項に記載の切削工具装置。前記溝の同断面形状は
前記ボールの半径とほぼ等しい半径の弓形とされること
が望ましい。ボールと溝の底面との接触面積が大きくな
り、クランプ時における両者間の面圧を小さくして耐久
性の向上を図ることができる。 (4)回転駆動装置が、前記駆動回転体と同軸にかつ一
体的に回転可能に設けられたウォームホイールと、前記
第一軸に、その第一軸の軸線とほぼ直角に立体交差する
回転軸線のまわりに回転可能に保持され、前記ウォーム
ホイールと噛み合うウォームと、そのウォームを回転操
作するための回転操作部とを含む (1)項ないし (3)項の
いずれかに記載の切削工具装置。回転操作部としては、
ウォームの一端面に設けられた回転工具係合部が好適で
ある。回転工具係合部としては、例えば、横断面形状が
六角形の六角穴や、横断面形状が四角形,六角形等非円
形である係合突部を採用し得る。回転駆動装置をウォー
ムホイールおよびウォームを含むものとすれば、回転駆
動装置と第二軸との干渉を避けることも容易となり、本
項の切削工具装置は、第一軸の内側に第二軸が嵌合され
ている場合に、特に好適なものである。 (5)前記第一軸に、その第一軸の軸線とほぼ直角に立
体交差する直線に沿って横断面形状が円形の有底穴が形
成され、その有底穴に前記ウォームが回転可能に嵌合さ
れ、第一軸に固定の抜止め部材により抜け止めされた
(4)項に記載の切削工具装置。第一軸へのウォームの取
付装置を単純化することができ、コスト低減を図り得
る。組立ての都合上、ウォームは円筒形のものを採用す
ることが望ましい。 (6)前記工具ホルダに前記第一軸の軸線と斜めに交差
する方向に移動可能にスライダが保持され、そのスライ
ダと前記第二軸との間に、第二軸の第一軸に対する軸方
向の相対移動をスライダの移動に変換する運動変換機構
が設けられた (1)ないし (5)項のいずれかに記載の切削
工具装置。例えば、エンジンのバルブシートのように、
寸法精度のよいテーパ面を切削加工するのに適した切削
工具装置が得られる。 (7)前記スライダに、切削工具を着脱可能に保持する
工具保持部が設けられた(6)項に記載の切削工具装置。 (8)前記スライダが、一直線に沿って同一の横断面形
状および寸法で延び、その横断面形状が非円形である被
案内部を有し、前記工具ホルダに、その被案内部を前記
一直線に平行な方向には移動可能であるがその一直線と
直交するあらゆる方向の移動は不能な状態で案内する複
数の案内面を備えたガイドが設けられ、かつ、それら被
案内部とガイドとの間に、弾性部材を含み、その弾性部
材の弾性力に基づいて被案内部を前記複数の案内面の少
なくとも一つに押し付ける押し付け装置が配設された
(7)項に記載の切削工具装置。スライダがガイドに案内
されつつ摺動すれば、スライダとガイドとの摺動面が摩
耗し、両者の間のクリアランスが増大する。摩耗量が大
きい場合には、スライダに保持された切削工具の刃先の
位置が変わり、加工精度低下の一因となるが、摩耗量が
小さくても、びびりが生じ易くなり、切削された被加工
面の面粗さが悪化して加工品質の要求を満たし得なくな
る。それに対し、本項に記載の特徴によれば、摺動面が
摩耗しても、スライダの被案内部は押し付け装置により
ガイドの案内面に押し付けられるため、びびりの発生が
良好に回避でき、被加工面の面粗に関する要求品質を満
たすことが容易となる。また、摩耗量が大きくなった時
点においても、スライダのガイドに対する相対位置が安
定するため、切削工具の刃先位置の変化も安定し、それ
に対処することが容易となって、加工精度の低下を防止
することが容易となる。 (9)前記ガイドが、底面と一対の側面とを有する溝で
あって、幅が底面から遠い部分において狭くなっている
ガイド溝を有し、前記スライダの被案内部がそのガイド
溝に摺動可能に嵌合された(8)項に記載の切削工具装
置。 (10)前記スライダの被案内部の横断面形状が、一対
の腕部と一つの脚部とを備えたTの字が上下逆転させら
れた逆T字形である (9)項に記載の切削工具装置。 (11)前記押し付け装置が、前記弾性部材により前記
一対の腕部の各々の前記脚部側の面に押し付けられ、そ
れら一対の腕部の反対側の面をその面に対向する前記案
内面に押し付ける一対の押し付け部材を含む(10)項に記
載の切削工具装置。 (12)前記押し付け部材が、前記一対の腕部の前記脚
部側の面に押し付けられる第一部の他に、その第一部か
らそれぞれ直角に延び出し、前記脚部の一側面に沿って
延びる第二部と前記一対の腕部の端面に沿って延びる第
三部との少なくとも一方を備える(11)項に記載の切削工
具装置。押し付け部材は、第一部の他に第二部と第三部
との一方を備える場合には、L形部材となり、第二部と
第三部との両方を備える場合には、Z形部材となる。押
し付け部材の傾きを防止する機能は後者の方が優れてい
る。 (13)前記スライダが底面と一対の側面とを有し、一
対の側面の少なくとも一部が底面から遠ざかるにつれて
互いに接近する一対の第一傾斜面とされた (9)項に記載
の切削工具装置。 (14)前記押し付け装置が、前記第一傾斜面の各々に
対応する第二傾斜面をそれぞれ有し、前記弾性部材によ
り第二傾斜面が第一傾斜面に押し付けられる押し付け部
材を含む(13)項に記載の切削工具装置。弾性部材により
第二傾斜面が第一傾斜面に押し付けられれば、スライダ
は底面側のみならず側面側にも押され、前述のびびりや
加工精度低下の発生を一層良好に防止することができ
る。 (15)前記弾性部材が皿ばねである (8)項ないし(14)
項のいずれかに記載の切削工具装置。弾性部材として
は、板ばね,圧縮コイルスプリング等種々のものが採用
可能であるが、皿ばねは弾性力の大きなものを狭いスペ
ースに配設可能であり、特に好適である。 (16)前記押し付け装置が、軸部の一端に頭部を備え
るとともに軸部の少なくとも他端部が雄ねじ部とされた
ボルトを含み、そのボルトが、前記皿ばねと前記押し付
け部材とを上記記載の順に貫通して雄ねじ部が前記工具
ホルダの雌ねじ穴に螺合され、頭部が皿ばねを弾性変形
させた状態で、それら皿ばねと押し付け部材とを前記工
具ホルダに取り付けている(15)項に記載の切削工具装
置。上記構成によれば、皿ばねがボルトの頭部と押し付
け部材との間も弾性変形させられた状態で挟まれ、押し
付け部材をスライダに押し付け、スライダを案内面に押
し付ける。ボルトに皿ばねと押し付け部材とを所定の位
置に保持する保持部材の役割を果たさせることができ、
押し付け装置を簡単な構造で実現し得る。 (17)前記押し付け装置が、前記ガイド溝の前記底面
と前記スライダの被案内部との間に配設され、被案内部
を底面から遠ざかる向きに付勢している (9)項に記載の
切削工具装置。 (18)前記ガイドの底面と、前記スライダの被案内部
の底面とが幅方向に互いに傾斜させられて、両底面間に
くさび形の隙間が形成されており、前記押し付け装置
が、前記くさび形の隙間に配設されたくさび部材と、そ
のくさび部材を前記スライダと前記ガイドとの少なくと
も一方に対して、前記くさび形の隙間の狭い側へ付勢す
る付勢装置とを含む(17)項に記載の切削工具装置。被案
内部をガイドの底面から遠ざかる向きに付勢する押し付
け装置をコンパクトに構成し得る。被案内部にばね受け
部を設け、そのばね受け部とスライダとの間に圧縮コイ
ルスプリング,板ばね等の弾性部材を配設して付勢装置
とすれば、底面に平行な方向の力はスライダの内力とな
り、スライダを単純にガイドの底面から遠ざかる向きに
付勢することができる。 (19)前記第二軸も中空軸であり、その内側にさらに
第三軸が同軸に、相対回転不能かつ軸方向に相対移動可
能に配設され、その第三軸の前端部に回転切削工具を保
持するチャック装置が設けられた (1)項ないし(18)項の
いずれかに記載の切削工具装置。チャック装置にリーマ
等の穴加工工具を保持させれば穴加工を行うことがで
き、 (6)項ないし(18)項のいずれかに記載の特徴と合わ
せて採用すれば、例えば、エンジンのバルブシートと、
バルブガイドのガイド穴内周面との切削加工を行うこと
ができる加工工具装置が得られる。 (20)前記チャック装置が、回転切削工具のシャンク
の軸方向の進入は許容するが抜け出しは阻止する抜止め
装置と、前記シャンクの進入限度を規定するストッパ装
置と、前記シャンクの少なくとも一方向の回転を阻止す
る回転阻止装置とをそれぞれ別個に備える(19)項に記載
の切削工具装置。従来、この種のチャック装置において
は、チャックにシャンクを強固に把持させることによっ
て、シャンクの抜け出しと回転とを共に阻止することが
行われていた。シャンクに横断面形状が非円形の係合部
を設けて、チャック装置本体の係合部に係合させ、シャ
ンクのチャック装置本体に対する相対回転を防止するこ
とは行われていたが、その場合でも、チャック装置はシ
ャンクを強固に把持するようにされており、万一、その
把持力が不足してシャンクが相対回転してしまった場合
に、係合部の係合により一定限度以上の相対回転は生じ
ないようにされていたに過ぎない。それに対し、本項に
記載のチャック装置においては、抜止め装置によりシャ
ンクの回転を阻止することは予定されておらず、回転は
当初から回転阻止装置により阻止される。したがって、
抜止め装置はシャンクの抜け出しを阻止し得るものであ
ればよく、シャンクを強固に把持させるための締付け操
作を行う必要がない。シャンクの進入を許容する一方、
抜け出しを阻止するものであればよく、回転切削工具を
チャック装置に取り付ける際には、単純にシャンクをス
トッパ装置により許される深さまで挿入すればよい。し
たがって、回転切削工具の取り付けが容易になり、短時
間で装着することができる。また、後述の解除装置を採
用すれば、抜止め装置による抜止めも容易に解除し得る
ため、その場合には、回転切削工具の交換を迅速に行う
ことが可能となる。「「「さらに、本項に記載のチャッ
ク装置によれば、回転切削工具を着脱する際に工具を用
いずに済む。」」」 (21)前記抜止め装置が、前記第三軸に設けられた筒
状のチャック装置本体であって、内周面に前側ほど第三
軸の軸線に近づく向きに傾斜した傾斜面を備えたもの
と、概して中空円筒状を成し、前記チャック装置本体の
内側に軸方向に相対移動可能に嵌合され、前記テーパ面
に対応する部分に複数個の保持穴を半径方向に貫通した
状態で有するスリーブと、そのスリーブの保持穴の各々
に半径方向に移動可能に保持され、スリーブの外周面お
よび内周面から同時に突出可能な直径を有する複数個の
ボールと、それらボールが前記保持穴から内周側へ離脱
することを防止する離脱防止手段と、前記スリーブを前
方に向かって付勢する付勢装置とを含むボール式チャッ
クである(20)項に記載の切削工具装置。本項に記載のボ
ール式チャックにおいては、シャンクの挿入時にはボー
ルとシャンクとの間に作用する摩擦力が、ボールをチャ
ック装置本体の傾斜面とシャンクの外周面との間のくさ
び形の隙間から離脱させる向きに作用するため、ボール
はシャンクの進入を妨げず、シャンクはボール式チャッ
クに容易に挿入することができる。それに対して、挿入
されたシャンクが離脱しようとする際は、ボールとシャ
ンクとの間に作用する摩擦力が、ボールをくさび形の隙
間に食い込ませる向きに作用し、その結果、摩擦力が増
大する。つまり、シャンクの抜け出し方向に関してはボ
ールとシャンクとがデッドロック状態となるのであり、
シャンクの抜け出しは完全に防止される。また、この状
態でシャンクに回転トルクが加えられた場合には、ボー
ルとシャンクとの間の摩擦力が発生するが、シャンクの
回転を妨げる向きの力は無視できるほど小さい。したが
って、回転切削工具に切削抵抗に基づく回転トルクが作
用した場合には、シャンクが回転阻止装置により回転を
阻止されるまでは回転することになるが、その回転によ
ってボールやシャンクが損傷することはない。また、ボ
ール式チャックによってもある程度の回転抵抗はシャン
クに加えられるため、切削抵抗に基づく回転トルクが振
動的に変動した場合に、シャンクが回転阻止装置により
回転を阻止された位置から逆方向に回転することは防止
される。 (22)前記スリーブを前記付勢装置の付勢力に抗して
後方へ押し戻すことにより前記ボール式チャックの保持
状態を解除する解除装置を含む(21)項に記載の切削工具
装置。スリーブを付勢装置の付勢力に抗して後方へ押し
戻せば、ボールがチャック装置本体とシャンクの外周面
との間の隙間が広い部分に保たれてボール式チャックが
抜け止め防止機能を果たさなくなり、シャンクの抜き出
しが可能になる。 (23)前記解除装置が、前記工具ホルダの、前記第一
軸の軸線から偏心した位置に、その第一軸の軸線にほぼ
平行な方向に相対移動可能に設けられた操作ロッドと、
その操作ロッドからほぼ直角に前記第一軸の軸線に向か
って延び出し、先端部が前記スリーブに係合可能な操作
アームと、それら操作ロッドおよび操作アームを前記ス
リーブから離れる向きに付勢する付勢装置とを含む(22)
項に記載の切削工具装置。操作ロッドを付勢装置の付勢
力に抗して工具ホルダ内へ押込操作するのみで、ボール
式チャックの保持状態を解除することができ、作業者に
よる解除操作が容易となることは勿論、自動操作装置に
よる解除操作も容易に実現し得る。 (24)前記解除装置が、前記工具ホルダに、前記第一
軸の軸線とほぼ直角に立体交差する回転軸線のまわりに
回転可能に設けられた操作シャフトと、その操作シャフ
トからほぼ直角に前記第一軸の軸線に向かって延び出
し、先端部が前記スリーブに係合可能な操作アームと、
それら操作シャフトおよび操作アームを、操作アームが
それの自由端部が前記スリーブから離れる向きに回動す
る向きに付勢する付勢装置とを含む(22)項に記載の切削
工具装置。操作シャフト自体に操作レバー部等の操作部
を設けることも可能であるが、操作シャフトに横断面形
状が非円形の工具係合部を設け、その工具係合部に回転
操作工具を係合させ、操作シャフトを回転操作し得るよ
うにすることが望ましい。 (25)前記回転阻止装置が、前記回転切削工具のシャ
ンクに設けられた横断面形状が非円形である嵌合軸部
と、前記第三軸に設けられて嵌合軸部と軸方向には相対
移動可能であるが相対回転は不能な状態で嵌合する嵌合
穴とを含む(19)項ないし(22)項のいずれかに記載の切削
工具装置。 (26)前記回転阻止装置が、前記第三軸に相対回転不
能に設けられ、前記シャンクの外周面と嵌合される一方
向クラッチを含む(20)項ないし(22)項のいずれかに記載
の切削工具装置。一方向クラッチは一方向の回転は伝達
するが、他方向の回転は伝達しない。すなわち、シャン
クがチャック装置本体に対して一方向に回転することを
許容しないのであり、その一方向が回転切削工具の切削
抵抗に基づく回転トルクの方向と一致する一方向クラッ
チを設ければ、回転切削工具のチャック装置本体に対す
る相対回転を防止することができる。 (27)前記ストッパ装置が、前記シャンクと前記チャ
ック装置本体とにそれぞれ設けられ、軸方向において互
いに当接してシャンクのチャック装置本体への挿入限度
を規定する第一ストッパ部材および第二ストッパ部材を
含む(20)項ないし(26)項のいずれかに記載の切削工具装
置。これら第一ストッパ部材および第二ストッパ部材は
それぞれ、シャンクおよびチャック装置本体と一体に構
成されてもよい。 (28)前記第一ストッパ部材と前記第二ストッパ部材
との少なくとも一方が、前記シャンクと前記チャック装
置本体との少なくとも一方に軸方向に平行に形成された
雌ねじ穴に螺合された調節ねじである(27)項に記載の切
削工具装置。調節ねじの雌ねじ穴への螺合量を変えてシ
ャンクまたはチャック装置本体からの突出量を変えれ
ば、シャンクのチャック装置本体への挿入限度を変える
ことができ、回転切削工具の刃先の位置を調節すること
ができる。この調節作業の容易さの観点からすれば、シ
ャンクに雌ねじ穴を形成し、調節ねじを取り付けること
が望ましい。 (29) 概して中空軸状を成し、前端部が第一嵌合部
とされた第一軸と、その第一軸の内側にその第一軸に対
して軸方向の相対移動が可能な状態で嵌合された第二軸
と、前記第一軸の前端部に取り付けられ、かつ、第一軸
の軸線と斜めに交差する方向に延びるガイドを備えた工
具ホルダと、前記ガイドに摺動可能に嵌合され、かつ、
切削工具を保持する工具保持部を備えたスライダと、そ
のスライダと前記第二軸との間に設けられ、第二軸の第
一軸に対する軸方向の相対移動をスライダの移動に変換
する運動変換機構とを含み、かつ、前記スライダが、一
直線に沿って同一の横断面形状および寸法で延び、その
横断面形状が非円形である被案内部を備え、前記ガイド
が、その被案内部を前記一直線に平行な方向には移動可
能であるが、その一直線と直交するあらゆる方向の移動
は不能な状態で案内する複数の案内面を備えたものであ
り、かつ、それら被案内部とガイドとの間に、弾性部材
を含み、その弾性部材の弾性力に基づいて被案内部を前
記複数の案内面の少なくとも1つに押し付ける押し付け
装置が配設された切削工具装置。前記 (8)項に関連して
行った説明が本項にも当てはまる。前記 (1)項ないし
(5)項、 (9)項ないし(28)項の各々に記載の特徴は本項
の切削工具装置においても採用することができる。 (30)切刃を有するボデーと横断面形状が円形である
シャンクとを備えた回転切削工具をそのシャンクにおい
て保持するチャック装置であって、共通のチャック装置
本体内に、前記シャンクの軸方向の進入は許容するが抜
け出しは阻止する抜止め装置と、前記シャンクの進入限
度を規定するストッパ装置と、前記シャンクの少なくと
も一方向の回転を阻止する回転阻止装置とがそれぞれ別
個に構成されたことを特徴とするチャック装置。前記(2
0)項に関連して行った説明が本項にも当てはまる。前記
(1)項ないし(19)項、(21)項ないし(28)項の各々に記載
の特徴は本項の切削工具装置においても採用することが
できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
バルブシート加工工具装置を図面に基づいて詳細に説明
する。図1において、10はアダプタであり、二点鎖線
で示す工作機械の主軸2に取り付けられる。アダプタ1
0は、段付きの円筒状を成し、主軸2の回転軸線に平行
な方向(以下、単に軸方向と称する)に貫通する嵌合穴
12が形成されている。アダプタ10は半径方向外向き
のフランジ部14を備え、その前端面16と後端面18
とはそれぞれ軸方向に直角な平面とされている。フラン
ジ部14の前端面16にはフランジ部14より小径の嵌
合突部20が形成され、嵌合突部20は前端面16から
遠ざかるほど径の小さいテーパ外周面22を有してい
る。一方、後端面18には取付部24が形成されてい
る。取付部24は、工作機械のスピンドル穴4の嵌合穴
部6に嵌合されることにより、主軸2に同軸にかつ軸方
向に位置決めされて取り付けられる。
【0008】図5に示すように、アダプタ10にはフラ
ンジ部14の前端面16から後端面18へ軸方向に貫通
するボルト穴30が等角度間隔に複数個(図示の例では
4個)形成されており、これらボルト穴30にボルト3
2(図1参照)が挿通されて主軸2に形成された雌ねじ
穴に締め込まれることにより、アダプタ10が主軸2に
固定される。フランジ部14の前端面16には、ボルト
穴30とは位相を異にする1箇所にピン穴が形成され、
そのピン穴に係合ピン34が圧入されて、一部が前端面
16から軸方向に突出する状態とされる。
【0009】アダプタ10には、工具ホルダ40が着脱
可能に取り付けられる。工具ホルダ40のホルダ本体4
2は概して円筒状の基部44と概して円錐状の先端部4
6とを有しており、基部44の後端面48には、アダプ
タ10に設けられた前記係合ピン34が係合可能な係合
凹部(二点鎖線で図示)50がホルダ本体42の中心線
を中心とする円弧に沿って一定の長さで形成されてい
る。
【0010】ホルダ本体42は、先端部46のテーパ外
周面に沿って先端側ほど軸心に接近する向きに傾斜した
傾斜T溝60およびその傾斜T溝60から軸方向に平行
に延びる軸方向溝62を備えている。傾斜T溝60は断
面形状が逆T字形であり、互いに直角な複数の溝面を有
している。一方、軸方向溝62は断面形状が矩形であ
る。
【0011】傾斜T溝60の底面64に沿って板状のス
ペーサ66が設けられている。傾斜T溝60の底面64
が軸方向溝62に近い側の端部において段部67(図4
参照)を備え、その段部67にスペーサ66が当接する
ことにより、スペーサ66の前記回転軸線に接近する向
きの移動が阻止される。スペーサ66にそれを厚さ方向
に貫通し部分円錐状の座面を有するボルト穴68が形成
されるとともに、傾斜T溝60の底面64においてボル
ト穴68に対向する位置に雌ねじ穴70が底面64に直
角に形成されている。雌ねじ穴70は厳密にはボルト穴
68の中心に対して軸方向溝62に近い方に偏心して形
成されており、ボルト72がボルト穴68を経て雌ねじ
穴70に螺合されることにより、スペーサ66が傾斜T
溝60の段部に押し付けられている。ボルト72の頭部
はスペーサ66から突出しない形状とされている。
【0012】傾斜T溝60および軸方向溝62には、T
字形スライダ(以下、単にスライダと称する)80が摺
動可能に嵌合されている。スライダ80は、傾斜T溝6
0に嵌合される傾斜部82と軸方向溝62に嵌合される
軸方向部84とを備えており、傾斜部82の断面形状が
逆T字形とされ、軸方向部84の断面形状が矩形とされ
ている。傾斜部82は、図10に示すように、傾斜T溝
60の底面64に沿って延びる一対の腕部86と、それ
ら腕部86に直交し底面64から遠ざかる向きに突出す
る脚部88とを有する。前述のスペーサ66は傾斜T溝
60とスライダ80の傾斜部82とにより挟まれて配設
されている。
【0013】傾斜T溝60は実際には複数の部材により
形成されている。具体的には、ホルダ本体42に矩形の
傾斜溝が形成され、それの溝底面が底面64を構成して
いる。一対の押付部材90が傾斜溝に固定され、それら
押付部材90により傾斜T溝60の他の面が構成されて
いる。押付部材90は横断面形状がZ字形をなし、スラ
イダ80の腕部86の上面92に押し付けられる押付部
94と、その押付部94の一方の端部から直角に延び出
し、前記脚部88の側面に沿って延びる第一案内部96
と、押付部94の他方の端部から前記一対の腕部86の
側面に沿って延びる第二案内部98とを備えている。第
二案内部98のスペーサ66に対向する底面はスペーサ
66に平行な平面に形成されている。押付部94と第二
案内部98とを底面64に直角な方向に貫通する貫通穴
100が形成されている。貫通穴100は傾斜T溝69
の長手方向に隔たった箇所において設けられている。ス
ペーサ66の上記貫通穴100に対向する部位にも押付
部材90の貫通穴100より大径の貫通穴102が形成
され、ホルダ本体42にそれら貫通穴100,102と
同心に雌ねじ穴104が形成されている。固定部材とし
てのボルト106が押付部材90とスペーサ66との貫
通穴100,102を経て雌ねじ穴104に螺合され
る。ボルト106の螺合限度は、スペーサ107により
規定されており、そのボルト106の頭部108と押付
部材90との間には弾性部材としての皿ばね110が配
設されている。ボルト106が締め付けられれば皿ばね
110の付勢力により押付部材90がスライダ80の一
対の腕部86に押し付けられ、それによってスライダ8
0の傾斜部82がホルダ本体42(厳密にはスペーサ6
6)から浮き上がることが防止された状態となり、傾斜
T溝60の底面64に沿った方向の移動のみ許容され
る。この状態においても、押付部材90とスペーサ6
6,107との間には隙間が残る。
【0014】図4に示すように、スライダ80には工具
保持部として、軸方向部84の前端面120から軸方向
に延びる工具保持穴122が形成されており、バイト1
24が嵌合されている。バイト124は、軸方向に延び
るシャンク126の先端部に切刃が形成されたものであ
り、シャンク126の大半の部分が工具保持穴122に
嵌合されている。シャンク126の後端面には傾斜面1
28が形成されている。スライダ80の軸方向部84に
は、軸方向と直交する方向に延びて工具保持穴122に
連通する雌ねじ穴130が形成されており、調整ねじ1
32が螺合されている。調整ねじ132の先端には、シ
ャンク126の傾斜面128に対応したテーパ面134
が形成されている。調整ねじ132が回転させられてテ
ーパ面134の位置が変えられることにより、バイト1
24の軸方向位置が変化させられ、切刃の位置が調整さ
れるようになっているのである。なお、バイトは、刃具
保持部材としてのシャンクと刃具としてのスローアウェ
イチップとが別体に構成されてもよい。
【0015】スライダ80の傾斜部82には、スライダ
80の頂面から底面へ貫通する嵌合穴150が形成され
ている。嵌合穴150には、底面側から駆動部材152
が嵌合されている。駆動部材152は、その本体部15
4が後述するプランジャ200の外周面の一部に形成さ
れた切欠202にボルトおよび位置決めピンにより相対
移動不能に固定される一方、本体部154から斜め上方
に延び出す係合部156がスペーサ66を経てスライダ
80の嵌合穴150に嵌合されている。前述のスペーサ
66には、長手方向に延びる長穴158が形成されてお
り、係合部156の長穴158に沿った方向の移動を許
容する。
【0016】ホルダ本体42の後端面48からは、軸方
向に延びる有底の嵌合穴250が形成されている。嵌合
穴250は横断面形状が円形に形成され、アダプタ10
の嵌合突部20のテーパ外周面22に対応するテーパ内
周面252を有し、両テーパ周面22,252がしまり
嵌合させられることにより、アダプタ10と工具ホルダ
40との心出しが実現されるとともに、ホルダ本体42
の後端面48がフランジ部14の前端面16に当接する
ことにより軸方向位置が規定される。
【0017】これらアダプタ10と工具ホルダ40とが
軸方向に離脱することを防止するロック機構254が設
けられている。アダプタ10の嵌合穴12に段付き円筒
状のクランプ部材256がほぼ隙間なく相対回転可能に
嵌合され、クランプ部材256の段部258が段つき円
筒状の嵌合穴12の肩面260に当接することにより、
アダプタ10とクランプ部材256との軸方向相対位置
が規定されている。その状態でクランプ部材256の後
端面に当接するリテーナ262が現合され、C型止め輪
264によりクランプ部材256が軸方向後方に抜け出
すことが防止されている。
【0018】アダプタ10の嵌合突部20にそれを厚さ
方向に貫通して保持穴270が複数個設けられ、それぞ
れの保持穴270に鋼球272が配設されている。鋼球
272は、ほぼ軸方向に直交する方向にのみ移動可能と
され、嵌合突部20の外周面(テーパ外周面22)と内
周面との両方から突出する大きさとされている。テーパ
外周面22には、保持穴270と部分的に干渉する状態
で溝が形成され、その溝にC形の鋼線274が嵌めこま
れることにより、鋼球272が嵌合突部20の外側へ抜
け出すことが禁止されている。工具ホルダ40の内周に
おいて保持穴270に対向する部位に鋼球272と係合
する係合溝276が形成されている。係合溝276の軸
方向後側の側面は後方ほど小径となるテーパ内周面27
8とされている。鋼球272が嵌合突部20のテーパ外
周面22から突出してテーパ内周面278に係合させら
れれば、斜面の効果により工具ホルダ40の後端面48
がアダプタ10の前端面16に強く押し付けられ、両者
が互いに固定される。
【0019】クランプ部材256の外周面であって、上
記鋼球272と対向する部分に鋼球272を嵌合突部2
0のテーパ外周面22から突出させるカム溝280が形
成されている。カム溝280は断面形状が鋼球272と
ほぼ等しい半径の弓形とされ、周方向に沿って溝の深さ
が変化している(図6参照)。鋼球272がカム溝28
0に係合した状態でクランプ部材256をアダプタ10
に対して相対回転させれば、鋼球272の嵌合突部20
からの突出量が変化させられる。鋼球272が嵌合突部
20から外側へ突出しないようにされれば、工具ホルダ
40がアダプタ10から抜け出すことを許容する開放状
態となり、鋼球272が嵌合突部20から突出させられ
てテーパ内周面278に押し付けられれば、工具ホルダ
40とアダプタ10とを相対移動不能に固定するロック
状態を実現することができる。カム溝280の内側面が
ロック部材としての鋼球272を外周側へ押し出す駆動
面として機能するのである。
【0020】アダプタ10には、さらに、クランプ部材
256を回転駆動する回転駆動装置282が設けられて
いる。アダプタ10のフランジ部14に、軸方向に直角
な向きに延びる有底の保持穴284が形成されている。
保持穴284は断面形状が円形の穴であり、図4に示す
ように、部分的に嵌合穴12と干渉するように形成さ
れ、その保持穴284内に円筒状のウォーム286が保
持されている。図5に示すように、ウォーム286の開
口側端面288に隣接して抜止め部材289が配設され
ており、このことにより、ウォーム286は保持穴28
4内においてそれの回転軸線方向に移動不能に、かつ主
軸の回転軸線まわりに回転可能に保持されている。開口
側端面288に工具係合部としての六角穴290が形成
され、それに図示しない工具を係合させて作業者により
ウォーム286を回転することができる。クランプ部材
256の外周に上記ウォーム286の歯と噛み合う歯2
92が形成され、クランプ部材256と一体的に回転す
るウォームホイール294が形成されている。このこと
により、作業者がウォーム286を回転させれば、クラ
ンプ部材256が回転させられ、それにより、ロック部
材たる鋼球272がロック状態と開放状態とに交互に切
りかえられる。本実施形態においては、図6に示す状態
において、カム溝280が時計方向に向かって深さが漸
減されているので、作業者がウォーム286を回転させ
てクランプ部材256を反時計方向に回転させれば、鋼
球272が外側へ押し出されてアダプタ10と工具ホル
ダ40とがロック状態とされ、反対にクランプ部材25
6を時計方向に回転させれば、鋼球272が内側へ移動
することが許容され、アダプタ10が工具ホルダ40か
ら抜け出すことを許容する開放状態となる。
【0021】さらに、クランプ部材256の先端面に、
図7に示すように、工具ホルダ40の嵌合穴250の底
面をけり上げるけり上げ凸部295が軸方向に突出して
形成されている。けり上げ凸部295は、互いに直径方
向に隔たった2箇所に形成され(ただし図には1箇所の
み示されている)、周方向に対して傾斜した傾斜面29
6を有する。一方、工具ホルダ40の嵌合穴250の底
面であって、前記ロック状態においてけり上げ凸部29
5と対向する部位に、けり上げ凸部295に干渉しない
深さの逃げ溝297が形成されている。逃げ溝297
は、クランプ部材256と工具ホルダ40とがロック状
態から開放状態に切り替わる際に、けり上げ凸部295
と対向する部位をやや超える周方向寸法で形成されてい
る。クランプ部材256が開放状態へと切り替わった後
さらに回転させられることにより、傾斜面296を経て
けり上げ凸部295の頂面が嵌合穴250の底面と接触
させられるようにされているのである。したがって、ア
ダプタ10が工具ホルダ40から抜け出すことが許容さ
れた状態で、さらにクランプ部材256が回転させられ
ることにより、アダプタ10と工具ホルダ40とが強制
的に押し離される。
【0022】ホルダ本体42の嵌合穴250の底面から
は、さらに、軸方向に延びる有底のガイド穴300が形
成されている。ガイド穴300は横断面形状円形の穴で
あり、プランジャ200が軸方向に移動可能に嵌合され
ている。ガイド穴300の内周面には軸方向に延びるキ
ー溝302が形成され、プランジャ200の外周面に固
定された駆動部材152の本体部154の一部がこのキ
ー溝302に嵌入させられることにより、プランジャ2
00のガイド穴300内での相対回転が防止されてい
る。
【0023】プランジャ200は概して円筒状を成し、
軸方向に貫通する貫通穴304が形成されている。貫通
穴304は、軸方向後方において比較的大径の係合穴部
306を有する。係合穴部306の内周部に環状の係合
溝308が形成され、係合溝308からプランジャ20
0の後端に連通する切欠310が等角度間隔に形成され
ている(図13参照)。
【0024】主軸2内には第一可動軸320が設けられ
ている。第一可動軸320は概して円筒状を成し、図示
しないアクチュエータにより軸方向に移動させられる。
第一可動軸320はキー322によりアダプタ10に対
して相対回転不能とされている。本実施形態において
は、アダプタ10に軸方向に直交する向きに貫通する貫
通穴324が形成されるとともに、クランプ部材256
を厚さ方向に貫通して周方向に延びる長穴326が形成
され、それら貫通穴324と長穴326とに挿通された
キー322がクランプ部材256の内周面から突出させ
られ、第一可動軸320の外周面に形成された軸方向に
延びるキー溝328に係合させられることにより、第一
可動軸320がアダプタ10と共に工具主軸に対して相
対回転不能とされ、かつ、アダプタ10に対して軸方向
移動可能とされている。クランプ部材256はアダプタ
10および第一可動軸320の間にほぼ隙間なく配設さ
れており、長穴326の端面がキー322に当接するこ
とにより、クランプ部材256のアダプタ10に対する
相対回転量が規定されている。第一可動軸320の前端
部には、プランジャ200の係合穴部306と係合可能
な係合部330が形成されている。係合部330は、直
径が係合穴部306と嵌合可能な大きさとされ、先端部
において外向きに突出する係合片332が等角度間隔に
形成されている。係合片332は切欠310よりやや小
さく形成され、軸方向の厚さが前述の係合溝308とほ
ぼ隙間なく係合可能な大きさとされている。係合片33
2が切欠310を経て係合溝308内に進入させられ、
その状態でプランジャ200と第一可動軸320とが相
対的に回転させられれば、係合穴部306と係合部33
0とが軸方向にほぼ相対移動不能に係合する。このこと
により、第一可動軸320がプランジャ200に連結さ
れ、第一可動軸320の前進,後退に伴ってプランジャ
200がガイド穴300内を軸方向に摺動させられる。
【0025】上記第一可動軸320とともに、駆動部材
152が軸方向に移動させられれば、係合部156の外
周面とスライダ80の嵌合穴150の内周面とが摺動し
つつ、スライダ80が傾斜T溝60に沿って主軸回転軸
線に対して傾斜した方向に移動させられる。駆動部材1
52と嵌合穴150とが第一可動軸320の軸方向の移
動をスライダ80の傾斜T溝60に沿った方向の移動に
変換する運動変換機構を構成しているのである。
【0026】図2に示すように、ホルダ本体42におい
て工具保持穴122とはそれぞれ位相を異にする2箇所
には、別の工具保持部340,342が形成され、先端
に刃具としてのチップを保持したバイト344,346
がそれぞれ嵌合されている。3つのバイト124,34
4,346は、それぞれエンジンのバルブシートのテー
パ内周面を加工するものであり、バルブシートの軸方向
において互いに隣接する3箇所にそれぞれ角度の異なる
テーパ内周面348,350,352を形成する(図3
参照)。最も精度の要求される中央のテーパ内周面(シ
ート面と称する)350は、工具ホルダ40に保持され
たバイト124により切削される。それらテーパ内周面
348,350,352より軸方向前方にバルブガイド
354が形成されており、次項に記載するリーマ366
によりガイド穴356の内周面が切削加工される。
【0027】ホルダ本体42の軸線上には、その前端面
360からガイド穴300の底面へ貫通する軸方向穴3
62が形成されている。軸方向穴362とガイド穴30
0およびプランジャ200の貫通穴304とは同軸とさ
れており、軸方向穴362はガイド穴300および貫通
穴304と連通している。軸方向穴362には、ホルダ
本体42の前端部側からスリーブ364が挿入されてい
る。スリーブ364にはリーマ366(図1参照)が挿
通される。ホルダ本体42には、軸方向と直交する方向
に延びて軸方向穴362に連通する雌ねじ穴368(図
3参照)が形成されており、ボルト370が締め込ま
れ、スリーブ364の周壁に形成された嵌合穴に嵌入さ
せられることにより、スリーブ364のホルダ本体42
からの抜け出しおよび相対回転が防止されている。
【0028】前記第一可動軸320内には、第二可動軸
400が回転不能かつ軸方向に移動可能に嵌合されてい
る。第二可動軸400の外周部にキー401が固定さ
れ、第一可動軸320の内周面に形成されたキー溝40
2に嵌合されることにより、第二可動軸400の第一可
動軸320に対する相対回転が防止されるとともに、第
一可動軸320に対する軸方向移動が案内されている。
第二可動軸400は円筒状を成し、軸方向に延びる工具
挿入穴403を有している。第二可動軸400の後端部
は図示しないリーマ移動装置に連結される。工具挿入穴
403の軸方向の先端部は大径穴部404とされてお
り、リーマ366が挿入されることは許容するが抜け出
しは防止する抜止め装置410が配設されている。
【0029】大径穴部404の底部に軸方向に移動不能
にシール部材406が配設されている。シール部材40
6は円筒状をなし、それの外周面と内周面とにそれぞれ
Oリングを保持するためのOリング溝が形成されてい
る。シール部材406の外周面には、さらに、軸方向に
直交する向きに直線状の溝416が形成され、第二可動
軸400に挿通されたピン418と係合させられること
により、軸方向に移動不能とされている。
【0030】抜止め装置410は、大径穴部404の先
端側に軸方向移動可能に配設されたスリーブ412を備
え、そのスリーブ412とシール部材406との間に圧
縮コイルスプリング(以下、単にスプリングと称する)
414が配設されることにより、スリーブ412がシー
ル部材406から離間する方向、すなわち軸方向前方に
向かって付勢されている。スリーブ412は、段付き円
筒状を成し、先端側が後端側より大径とされている。ス
リーブ412の後部に形成された小径部420の外周面
には軸方向に延びるキー溝422が形成され、そのキー
溝422に、第二可動軸400に螺合されたボルト42
4の先端部が係合させられることにより、スリーブ41
2が第二可動軸400に対して相対回転不能とされてい
る。図11に示すように、スリーブ412の小径部42
0において、キー溝422とは異なる位相に周壁を貫通
する貫通穴430が形成されている。貫通穴430は、
軸対称位置に複数個(図示の例では3個)形成されてお
り、それら貫通穴430の各々に鋼球432が配設され
ている。鋼球432は周壁の厚さより大きな直径を有
し、貫通穴430の両側の開口から内周側と外周側との
両方に同時に突出可能とされている。貫通穴430は略
円柱状であるが、内周側の開口近傍部431の直径が僅
かに小さくされて、鋼球432が内周側の開口から部分
的に突出することは許容するが、内周側へ脱落すること
は防止する脱落防止部とされている。前記第二可動軸4
00の内周面の、貫通穴430と対向する部分に、鋼球
432が貫通穴430から外側へ突出することを許容す
る溝433が軸方向に沿って形成されている。溝433
の軸方向前側部分に軸線に対して傾斜させられた傾斜面
434が形成されている。傾斜面434は先端側ほど軸
線に接近する向きに傾斜させられており、鋼球432が
軸方向前方へ移動するほどスリーブ412の内周側へ移
動させられるようにされている。
【0031】リーマ366のシャンク440がスリーブ
364を貫通して抜止め装置410に挿入されれば、鋼
球432がシャンク440に係合してスリーブ412が
若干後退させられる。その結果、鋼球432が外周側へ
移動することが許容され、シャンク440は鋼球432
を通過してスリーブ412から後方へ突出することが可
能である。しかし、スリーブ412はスプリング414
により常に前進方向へ付勢されているため、シャンク4
14の通過を許容するに必要な限度において後退するの
みであり、シャンク414が停止すれば直ちに、その位
置からの前進を阻止する状態となる。リーマ366を抜
き出す向きの力が加えられれば、鋼球432と傾斜面4
34との斜面の効果により鋼球432がシャンク440
に押し付けられてシャンク440の前進方向の移動を阻
止するのであり、スリーブ412とスプリング414と
鋼球432と第二可動軸400の溝433とにより抜止
め装置410が構成されているのである。
【0032】ホルダ本体42には、軸方向穴362と平
行に延びる段付きの嵌合穴450が形成されている。嵌
合穴450は一端がガイド穴300の底面に開口する一
方、他端がホルダ本体42の前端部に形成された切欠4
52に開口する貫通穴とされている。嵌合穴450に
は、操作部材454が回転不能かつ軸方向に移動可能に
嵌合されている。操作部材454は円柱状をなし、嵌合
穴450の両側に突出する長さを有している。操作部材
454のガイド穴300内に突出した突出端部に、抜止
め装置410のスリーブ412の先端に係合する係合部
456が固定的に設けられている。図9に示すように、
係合部456は軸方向に直交する向きに延び、自由端部
に切欠468が形成されて、リーマ366のシャンク4
40との干渉を回避しつつスリーブ412と係合し得る
ようにされている。
【0033】操作部材454の外周面と嵌合穴450の
内周面との間にはブッシュ460が嵌装されており、ね
じ部材462により固定されている。また、ブッシュ4
60の前端面と、操作部材454に固定されたスプリン
グリテーナ464との間には弾性部材たる圧縮コイルス
プリング(以下、単にスプリングと称する)466が配
設されている。したがって、係合部456は通常は、ス
プリング466の付勢力によりブッシュ460を介して
ホルダ本体42に当接させられた状態で保持され、スリ
ーブ412とは接触しないようにされている。
【0034】これに対して、操作部材454の切欠45
2側に突出する突出端部が作業者等により押されて操作
部材454が軸方向後方へ移動させられれば、係合部4
56がスリーブ412の前端面に当接し、さらに操作部
材454が移動させられることにより、スリーブ412
がスプリング414の付勢力に抗して後退させられる。
このとき、斜面の効果により鋼球432がシャンク44
0に押し付けられることがなくなり、リーマ366が抜
き出し可能となる。
【0035】シャンク440の軸方向の後端部480は
互いに平行な一対の平面により面取りされた形状とされ
ている(図14参照)。工具挿入穴403の底部から、
リーマ366の第二可動軸400に対する相対回転を防
止する回転止め穴482が形成されている。回転止め穴
482は、横断面形状が矩形とされており、狭い方の幅
が上記シャンク440の面取りされた後端部480がほ
ぼ隙間なく嵌合される大きさとされている。したがっ
て、シャンク440の後端部480が回転止め穴482
に嵌合されることにより、シャンク440の第二可動軸
400に対する相対回転が禁止される。
【0036】シャンク440の後端部480の内部に
は、シャンク440の挿入深さを調節するための調節ね
じ484が設けられている。後端部480に後端面に開
口する雌ねじ穴486が形成され、調節ねじ484が螺
合されているのである。調節ねじ484の後端面に工具
係合部が形成されており、それに工具を係合させて回転
させることにより、調節ねじ484のシャンク440か
らの突出量を調節することができる。シャンク440は
予め調節ねじ484の突出量が調節された状態で工具挿
入穴403内に挿入され、規定部材500に当接するこ
とにより、挿入が停止させられる。図1に示すように、
規定部材500は円筒状の部材であって後端部が雄ねじ
部506とされ、第二可動軸400に形成された嵌合穴
502にほぼ隙間なく嵌合されるとともに、雄ねじ部5
06が雌ねじ穴504に螺合されることにより、規定部
材500が軸方向移動不能に固定されている。雄ねじ部
506は、規定部材500とは別体で、規定部材500
に当接して規定部材500を固定する雄ねじ部材とされ
てもよい。規定部材500の中央に軸方向に延びるクー
ラント穴508が形成されるとともに、規定部材500
の先端面512の調節ねじ484と干渉しない部分に開
口する複数の連通穴514に分岐させられており、嵌合
穴502と回転止め穴482との間に形成されたクーラ
ント穴516にクーラント液が供給可能とされている。
クーラント穴516は回転止め穴482を経ずに直接工
具挿入穴403に連通させられており、シャンク440
の工具挿入穴403内に位置する部分に形成された、外
周側開口518からシャンク440の内部を通ってリー
マ366の先端までクーラント液を供給することができ
る。
【0037】以上のように構成されたバルブシート加工
工具装置における工具ホルダ40のアダプタ10への取
付を説明する。まず、バイト124をスライダ80の工
具保持穴122に取り付け、調整ねじ132を回転させ
てバイト124の切刃の軸方向の刃先位置調整を行う。
また、バイト344,346をそれぞれホルダ本体42
の工具保持部340,342に取り付ける。
【0038】次に、第一可動軸320をアクチュエータ
により後退端位置に位置させた状態で、その第一可動軸
320の係合片332とプランジャ200の切欠310
が軸方向に嵌合,離脱可能である特定位相とされ、か
つ、クランプ部材256が、カム溝280が最も深い部
分において鋼球272と対向して鋼球272がアダプタ
10の嵌合突部20の外周から突出しない位相とされた
状態で、係合片332を切欠310を経て係合溝308
内に進入させると共に、ホルダ本体42の前記係合凹部
50にアダプタ10に突設された前記係合ピン34を嵌
入させる。この状態で、ホルダ本体42とアダプタ10
とを、係合ピン34が係合凹部50の位置決め端部に当
接するまで一定角度回転させれば、係合片332と係合
穴部306とが係合位相となって、プランジャ200と
第一可動軸320とが連結される。
【0039】続いて、ウォーム286の六角穴290に
外部より工具を係合させて、クランプ部材256を鋼球
272が外側へ押し出される方向(図6において反時計
方向)に回転させれば、鋼球272がホルダ本体42の
係合溝276のテーパ内周面278に押し付けられ、工
具ホルダ40の後端面48がアダプタ10の前端面16
に強く押し付けられ、工具ホルダ40がアダプタ10に
クランプされる。工具ホルダ40がアダプタ10を介し
て主軸に強固に取り付けられるのである。
【0040】第二可動軸400をリーマ移動装置により
前進端位置へ前進させ、スリーブ412をプランジャ2
00の貫通穴304内に進入させる。一方スリーブ36
4の前端部からリーマ366を挿入し、それのシャンク
400を貫通穴304内に侵入させ、抜止め装置410
に嵌入させる。さらに、シャンク440を、回転止め穴
482に嵌入可能な特定位相において回転止め穴482
に嵌入させ、予めリーマ366の挿入限度に調節された
状態の調節ねじ484を規定部材500に当接させる。
その後、リーマ366に作用させていた押込力を解除し
ても、抜止め装置410の鋼球432と傾斜面434と
の斜面の作用により、シャンク440が軸方向前方へ抜
け出すことは阻止される。リーマ移動装置を逆方向に作
動させて第二可動軸400を後退させ、リーマ336を
工具ホルダ40側、厳密にはスリーブ364側へ引き込
む。
【0041】以上で準備が完了し、バルブシートの各テ
ーパ内周面348,350,352の切削が行なわれ
る。すなわち、主軸および切削工具が回転させられつつ
送り装置により軸方向に前進させられ、バイト344に
より、シート面350に対してガイド穴側とは反対側に
位置するテーパ内周面348の切削が行なわれるととも
に、バイト346により、テーパ内周面348とは反対
側においてシート面350に隣接するテーパ内周面35
2の切削が行なわれる。続いて、第一可動軸320が前
進させられてバイト124によるシート面350の切削
が行なわれ、さらに、第二可動軸400が前進させられ
てリーマ366によるバルブガイド354のガイド穴3
56の内周面切削が行われる。このように、シート面3
50の切削加工とバルブガイド354のガイド穴356
の仕上げ加工とが主軸を移動させることなく連続的にま
たは並行して行なわれるため、シート面350とガイド
穴356との同心度が確保される。また、上記のように
第一可動軸320およびプランジャ200の前進によ
り、スライダ80が傾斜T溝60に沿って移動させられ
るので、シート面350が傾斜T溝60の傾斜角度と同
じ角度で精度良く加工される。
【0042】工具ホルダ40を主軸2から取り外す際に
は、まず、操作部材454の操作によって抜止め装置4
10のスリーブ412を後退させ、鋼球432がスリー
ブ412の内周面から突出してシャンク440に係合す
ることがないようにした状態で、リーマ366を取外
す。このように、本実施形態においては、特に工具を用
いることなくリーマ366の着脱を行うことができる。
リーマ366の取外しは必ずしも不可欠ではないが、通
常は行なわれる。次に、ウォーム286をクランプ時と
は逆方向に回転させれば、クランプ部材256が時計方
向(図6参照)に回転させられて複数の鋼球272が内
側へ移動することを許容する状態となり、工具ホルダ4
0とアダプタ10とのクランプが解除される。さらにク
ランプ部材256を時計方向に回転させれば、けり上げ
凸部295が工具ホルダ40をけり上げ、嵌合突部20
と工具ホルダ40とのしまり嵌合を解除する。したがっ
て、工具ホルダ40とアダプタ10とを取付時とは逆向
きに相対回転させることができ、係合片332と切欠3
10とが特定位相となれば、アダプタ10,クランプ部
材256等を主軸側に残して、工具ホルダ40を軸方向
に取り外すことができる。
【0043】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、アダプタ10を備えた主軸2が「第一
軸」を構成し、嵌合突部20が「第一嵌合部」を、第一
可動軸320が「第二軸」を、第二可動軸400が「第
三軸」をそれぞれ構成している。保持穴270が「保持
穴」を構成し、鋼球272が「ロック部材」を、クラン
プ部材256が「駆動回転体」をそれぞれ構成し、ウォ
ーム282とウォームホイール294とが互いに共同し
て「回転駆動装置」を構成している。抜止め装置410
が「抜止め装置」を構成し、調節ねじ484と規定部材
500とが「ストッパ装置」を構成し、シャンク440
の後端部480と回転止め穴482とが互いに共同して
「回転阻止装置」を構成している。
【0044】本バルブシート加工工具装置においては、
短円筒状ないし円環状のクランプ部材256の回転によ
って、工具ホルダ40が主軸2の一部としてのアダプタ
10にクランプされるため、工具ホルダ40が装着され
るべき第一軸(主軸2およびアダプタ10)の内側に第
二軸としての第一可動軸320が嵌合されているにもか
かわらず、工具ホルダ40を第一軸に強固に固定するこ
とができる。また、クランプ部材256を回転させる回
転駆動装置282がウォームホイール294およびウォ
ーム286を含むものとされているため、容易に第二軸
との干渉を避けることができる。しかも、上記のよう
に、クランプ部材256が円環状の部材とされているこ
とと、回転駆動装置がウォームホイール294およびウ
ォーム286を含むものとされていることとにより、工
具ホルダ40を主軸2(厳密には主軸2の一部としての
アダプタ10)に迅速に着脱し得る工具取付装置を、軸
方向の寸法の短いものとすることができ、容易に第一軸
の先端部に配設することができる。なお、工具取付装置
は、クランプ部材256,アダプタ10,鋼球272,
ウォームホイール294,ウォーム286等により構成
されていると考えることも可能である。
【0045】リーマ366の着脱がきわめて容易である
ことも、本バルブシート加工工具装置の特長の一つであ
る。前述のように、リーマ366のシャンク440を抜
止め装置410に挿入し、リーマ366の予め調節され
た調節ねじ484を規定部材500に当接させるのみ
で、リーマ366は第二可動軸400に対し、軸方向の
相対移動も相対回転も不能な状態となり、かつ、第二可
動軸からの突出量も所定の長さに調節された状態となっ
て、第二可動軸400への装着作業が終了するのであ
る。また、スリーブ412を圧縮コイルスプリング41
4の付勢力に抗して後方へ押し戻せば、抜止め装置41
0が抜け出し防止機能を果たさない状態となり、リーマ
366を第二可動軸400から抜き出すことが可能とな
る。
【0046】さらに、本バルブシート加工工具装置は、
スライダ80のホルダ本体42による案内機能が長く良
好に維持される特長を有している。スライダ80が、ホ
ルダ本体42に形成された傾斜T溝60および軸方向溝
62内を摺動すれば、摺動面が摩耗する。摩耗量が大き
い場合には、スライダ80に保持された切削工具の刃先
の位置が変わり、加工精度低下の一因となるが、摩耗量
が小さくても、びびりが生じ易くなり、切削された被加
工面の面粗さが悪化して加工品質の要求を満たし得なく
なる。それに対し、本バルブシート加工工具装置におい
ては、皿ばね110の付勢力により押付部材90がスラ
イダ80の一対の腕部86に押し付けられ、それによっ
てスライダ80がホルダ本体42から浮き上がることが
防止されるため、傾斜T溝60の底面64に沿った方向
の移動のみ許容される。この状態は、スライダ80やホ
ルダ本体42の摺動面が摩耗しても維持され、びびりの
発生が良好に回避でき、被加工面の面粗に関する要求品
質を満たすことが容易となる。また、摩耗量が大きくな
った時点においても、スライダ80のホルダ本体42に
対する相対位置が安定するため、リーマ366の刃先位
置の変化も安定し、それに対処することが容易となっ
て、加工精度の低下を防止することが容易となる。ま
た、本バルブシート加工工具装置においては、傾斜T溝
60に別体としてのスペーサ66を配設しており、スペ
ーサ66の硬度を向上させたり、表面処理を施すことに
より、耐磨耗性向上を図ることが容易である。
【0047】リーマ366の回転を阻止する回転止め装
置は、図15に示すように、ワンウェイクラッチ600
とすることが可能である。ワンウェイクラッチ600は
一般に良く知られたものであるので詳細な図示および説
明は省略するが、主軸2により第二可動軸400が回転
させられる際には、第二可動軸400の回転をリーマ3
66に伝達し(両者の相対回転を禁止し)、逆方向の回
転は伝達しない(相対回転を許容する)ようにされてい
る。前述のシール部材406が配設されるべき位置にワ
ンウェイクラッチ600を配設すれば、リーマ366の
シャンク440が、抜止め装置410により軸方向前方
へ抜け出すことが禁止されると共に、第二可動軸400
に対する相対回転が阻止された状態で把持される。この
態様によれば、回転止め穴482を形成することが必要
でなくなるので、その部位にOリング602等のシール
部材を配設して、シャンク440と第二可動軸400と
の間のシールを行うことができる。
【0048】さらに、リーマ366の抜止め装置410
を解除する解除装置を図15に示す態様とすることがで
きる。本解除装置650は、前述の係合部456と同様
に、板状の係合部材652を有する。係合部材652
は、スリーブ412に係合する係合端部654とは反対
側の端部656近傍において、第二可動軸400の軸方
向に直交する回動軸線まわりに回動可能に支持されてお
り、係合部材652が回動させられることにより係合端
部654がほぼ軸方向に移動可能とされている。ホルダ
本体42に、上述の回動軸線に沿って嵌合穴658が形
成され、その嵌合穴658に相対回転可能に支持軸66
0が嵌合されている。支持軸660に、長手方向に延び
るスロット661が形成され、そのスロット661に上
記係合部材652が嵌合されている。それら係合部材6
52と支持軸660とに互いに同径の貫通穴662,6
64が形成され、それら貫通穴662,664に共通の
スプリングピン666が挿通されることにより両者が固
定されている。支持軸660の一端面には、図示は省略
するが、六角穴等の工具係合部が設けられている。リー
マ360を取り外す際には、その工具係合部に六角棒ス
パナ等の回転操作工具が係合させられ、支持軸660が
回動軸線まわりに回転させられる。
【0049】プランジャ200に、係合部材652との
干渉を回避するための切欠670が形成されている。切
欠670の底面から軸方向に平行な有底円筒状のばね穴
672が形成されており、弾性部材としての圧縮コイル
スプリング(以下、単にスプリングと称する)674が
配設されている。スプリング674はばね穴672から
軸方向前方に突出するさ長さとされている。係合部材6
52のスプリング674に対向する部位に係合凹部67
6が形成され、スプリング674の前端部が係合させら
れており、係合部材652を、係合端部654が軸方向
前方へ移動する向き(図において反時計方向)に回動す
るように付勢している。係合部材652は軸方向前側の
側面であってスプリング674より係合端部654に近
い側において、ストッパ部材としてのボルト678に当
接させられている。ホルダ本体42に、ガイド穴300
に向かって開口する雌ねじ穴680が形成され、ボルト
678が雌ねじ穴680にスペーサ682を貫通して螺
合されている。係合部材652は、ボルト678の頭部
に当接することにより係合端部654が軸方向前方へ移
動する向きの回動限度が規定される。
【0050】係合部材652は、通常は係合部材652
がボルト678に当接した状態に保持されている。作業
者により支持軸660がスプリング674の付勢力に抗
して時計方向に回転操作されれば、支持軸660と一体
的に係合部材652が回動させられる。係合端部654
がスリーブ412に当接し、スリーブ412がスプリン
グ414の付勢力に抗して軸方向後方に移動させられる
ので、抜止め装置410が解除状態となり、リーマ36
6を抜き出すことが可能となる。本態様においても、作
業者により簡単な操作で抜止め装置410を解除状態と
することが可能である。
【0051】押付部材90を別の態様とすることが可能
である。図16に示すように、スライダ80の傾斜部7
00の横断面形状が台形とされ、それに対応する形状の
傾斜溝702によりスライダ80の移動が案内される。
傾斜部700は底面64から互いに平行に延びる側面7
04を備える基部706と、底面64から遠ざかるにつ
れて互いに接近する一対の傾斜側面708を備える先端
部710とを有する。傾斜溝702は前記態様における
傾斜T溝60と同様に、実際には複数の部材からなり、
ホルダ本体42に形成された傾斜溝702の底面64に
向かってスライダ80を押し付ける一対の押付部材72
0を備える。押付部材720はそれぞれ、スライダ80
の傾斜側面708に沿って延びる押付面722を有す
る。押付部材720は、長手方向に隔てられた2箇所に
おいてボルト106により傾斜溝702に固定されてい
る。押付部材720は、押付面722がスライダ80に
接触した状態においてスペーサ66から僅かに浮き上が
った状態となるように形成されている。前記押付部材9
0と同様に、ボルト106の頭部108と押付部材72
0との間に皿ばね110が配設され、押付部材720を
底面64に直交する向きに付勢している。本態様におい
ては、底面64に直交する向きの力が、押付面722と
傾斜面708との斜面の効果により、スライダ80が、
傾斜溝702の底面を形成するスペーサ66に押し付け
られるとともに、一対の押付部材720により両側から
挟まれた状態となるので、スライダ80はそれの幅方向
への移動も良好に防止されて傾斜溝702に沿った方向
の移動のみが許容される。皿ばね110の弾性力は、ス
ライダ80の両側において等しいものとされている。こ
の態様によれば、スライダ80の両側において等しい力
で押付部材720を付勢することとなり、スライダ80
が幅(横)方向の中央位置に位置させられる。
【0052】なお、皿ばね110の弾性力がスライダ8
0の左右において常に等しいならば、スライダ80の幅
方向における位置が常に一定となるが、互いに異なる場
合には、スライダ80が一方の押付部材720側へ片寄
った位置に位置させられることとなり、しかもいずれの
側に片寄るかがまちまちとなるので、スライダ80の幅
方向における位置が複数の工具ホルダ間で一致しない恐
れがある。これを回避するために、スライダ80の左右
の押付部材720を付勢する皿ばね110のうち一方の
側の皿ばね110の弾性力を他方の側の皿ばね110の
弾性力より大きいものを用いるようにすることが望まし
い。予め、一方の押し付け力が他方の押し付け力より明
瞭に大きくなるようにするのである。このことにより、
皿ばね110の弾性力が強い側の押付部材720がスラ
イダ80の傾斜面722とスペーサ66の上面との両方
に当接させられると共に、スライダ80を他方の押付部
材720に向かって押し付けるので、この態様によれ
ば、スライダ80が常に皿ばねの弱い側の押付部材72
0に片寄った状態で保持される。
【0053】上記各態様においては、押付部材90,7
20は、スライダ80の両側に設けられているが、片側
にのみ設けられ、他方の側にはスライダ80の幅方向へ
の移動を阻止するための案内部材が設けられるようにし
てもよい。この態様においても、スライダ80の幅方向
の位置を容易に安定させることができる。
【0054】さらに、スライダ80の両側に押付部材を
配設する場合に、それら押付部材の形状が互いに異なる
ものを配設してもよい。例えば、一方の押付部材を底面
64に平行な面においてスライダ80と接触する上記押
付部材90とし、他方の押付部材を底面64に対して傾
斜した押付面722においてスライダ80と接触する押
付部材720とすることができる。このような組み合わ
せによれば、押付部材720と当接する側については、
底面64に向かって押し付けられる向きの力と、他方の
押付部材90に向かって押し付けられる向きの力とが作
用して、他方の押付部材である押付部材90に押し付け
られるとともに、その押付部材90により底面64に向
かって押し付けられる向きの力が加えられるので、幅方
向の位置が一定する。
【0055】さらに、上記各態様においては、押付部材
90,720がスライダ80を傾斜溝の底面64に向か
って押し付けるようにされていたが、逆向きに押し付け
るように構成することも可能である。図17に示すよう
に、傾斜部800は、底面64に並行に延びる一対の腕
部816とその腕部816から直角に延びる脚部818
とを備える逆T字形に形成され、一対の腕部816の上
面において一対の案内部材820にそれぞれ当接させら
れている。案内部材820は腕部816の両側において
腕部816の側面に沿って延びる案内部830と、腕部
816の上面にオーバハングして腕部816の上面に当
接するオーバハング部832とを有する。案内部材82
0が、図示しない固定部材によりホルダ本体42に固定
されることにより傾斜T溝833が形成されている。傾
斜部800の底面802において開口する嵌合溝804
が形成され、それに溝形の押付部材806が摺動可能に
嵌合されている。押付部材806は、二本のボルト80
8によりスペーサ66を介してホルダ本体42に固定さ
れている。押付部材806に座繰り穴810が形成され
ており、その座繰り穴810にボルト808の頭部81
2が収容されることにより、傾斜部800と押付部材8
06との当接が妨げられないようにされている。スペー
サ66と押付部材806との間に皿ばね814が配設さ
れており、押付部材806を底面64から遠ざかる向き
に付勢している。
【0056】スライダ80と案内部材820とが配設さ
れれば、押付部材806は皿ばね814の付勢力に抗し
て押し下げられる。この状態で第一可動軸320が軸方
向に移動させられれば、傾斜部800が、上記腕部81
6が案内部材820のオーバハング部832に押しつけ
られた状態で、傾斜T溝833に沿って移動させられ
る。
【0057】さらに、スライダ周辺を図18および図1
9に示す態様とすることができる。本態様においては、
図17に示す態様と同様に、スライダ80の傾斜部90
0が、傾斜T溝に配設されたスペーサ66から離間する
向きに力が加えられ、案内部材820に押しつけられた
状態で摺動可能とされている。本態様においては、傾斜
部900を案内部材820に押しつける押付装置の構成
において上記実施形態と異なるので異なる部分について
特に詳細に説明する。
【0058】スライダ80の傾斜部900は、底面64
に並行に延びる一対の腕部816とその腕部816から
直角に延びる脚部818とを備える逆T字形に形成され
ている。傾斜部900は、腕部816の厚さが案内部材
820のオーバハング部832とスペーサ66との間隔
より僅かに薄くなるようにされている。傾斜部900の
スペーサ66と対向する側に開口して楔部材904を保
持する保持凹部902が形成されている。本態様におい
ては、保持凹部902は2箇所に設けられ、傾斜部90
0の軸方向先端側に位置する保持凹部902aの幅方向
に直交する方向の寸法が、軸方向後方に位置する保持凹
部902bの寸法より小さくされている。以下、両方の
保持凹部902a,bを示す際には、単に保持凹部90
2と称する。それら保持凹部902は、両側の腕部81
6を貫通して形成され、一方の腕部816側の開口から
他方の開口に向かって深さが直線的に減少させられてい
る。換言すれば、保持凹部902のスペーサ66に対向
する面が、上記他方の腕部816の開口に接近するほど
スペーサ66に接近する向きに傾斜させられた傾斜面9
06とされている。
【0059】それら保持凹部902それぞれに、楔部材
904がスライダ80の傾斜部900の幅方向に相対移
動可能、かつ、傾斜部900の長手方向に相対移動不能
に嵌合されている。楔部材904は、傾斜部900の幅
方向において厚さが変化する形状とされ、スペーサ66
に平行な底面908と上記傾斜面906に平行な上面9
10とを備えている。楔部材904に、底面908と上
面910との間隔が大きい側の側面912において開口
する有底の保持穴914が複数個、幅方向に延びて形成
されている。各保持穴914内に圧縮コイルスプリング
(以下、単にスプリングと称する)916が配設されて
おり、それらスプリング916は保持穴914から突出
する長さとされている。
【0060】スライダ80の傾斜部900において、楔
部材904の上記保持穴914が開口している側面91
2に対向する位置において、楔部材904に保持された
スプリング916を受けるためのスプリング受け918
が固定的に設けられている。スプリング受け918は板
状に形成され、傾斜部900に形成された切欠920に
収容されて傾斜部900の傾斜T溝833に対する相対
移動を妨げないようにされている。2つの保持凹部90
2a,902bの間において腕部816に雌ねじ穴92
2が形成され、スプリング受け918に形成されたボル
ト穴924を経てボルト926が締め付けられることに
より、スプリング受け918は傾斜部900に一体的に
固定されている。ボルト穴924はボルト926の頭部
を収容可能に形成されている。保持凹部902に楔部材
904が配設されれば、その楔部材904から突出して
いるスプリング916がスプリング受け918に当接す
ることにより、楔部材904をスプリング受け908か
ら遠ざかる向きに付勢する。このとき楔部材904の上
面910と保持凹部902の傾斜面906とのくさび効
果により傾斜部900がスペーサ66から遠ざかる向き
に押されて案内部材820に押しつけられる。上述のよ
うに、傾斜部900の腕部816の厚さは、傾斜T溝8
33内の厚さより僅かに小さくされているので、傾斜部
900はスペーサ66には接触せず、案内部材820に
より案内される。
【0061】この実施形態においても、スライダ80の
傾斜部900が楔部材904により、常に案内部材82
0に向かって押しつけられることとなり、スライダ80
が安定して保持される。さらに、楔部材904やスライ
ダ80の傾斜部900が磨耗したとしても、スプリング
916の付勢力により、楔部材904が傾斜部900に
対して幅方向に相対移動させられることにより、傾斜部
900を案内部材820に良好に押しつけ続けることが
できる。
【0062】以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細
に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記
〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識
に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるバルブシート加工工
具装置の工具保持装置を示す正面断面図である。
【図2】上記工具保持装置を示す側面図である。
【図3】上記工具保持装置の一部を拡大して示す正面断
面図である。
【図4】図1の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図5】図1におけるV-V断面図(一部省略)である。
【図6】図1におけるVI-VI断面図である。
【図7】上記工具保持装置の別の要部を拡大して示す正
面図(一部断面)である。
【図8】上記工具保持装置のうち駆動部材を示す平面図
である。
【図9】図1におけるIX-IX断面図である。
【図10】上記工具保持装置のうちスライダの側面断面
図である。
【図11】図1におけるXI-XI断面図(一部省略)であ
る。
【図12】図1におけるXII-XII断面図(一部省略)で
ある。
【図13】図1におけるXIII-XIII断面図(一部省略)
である。
【図14】上記工具保持装置の回転止め装置を示す側面
断面図である。
【図15】上記工具保持装置とは別の態様の工具保持装
置を部分的に示す正面断面図である。
【図16】上記スライダとは別の態様のスライダを示す
側面断面図である。
【図17】さらに別の態様のスライダを示す側面断面図
である。
【図18】さらに別の態様のスライダを示す分解斜視図
である。
【図19】図18のスライダを示す側面断面図である。
【符号の説明】
10:アダプタ 40:工具ホルダ 60:傾
斜T溝 80:スライダ 82:傾斜部 84:軸方向
部 86:腕部 88:脚部 90:押付部材 92:上面
94:押付部 96:第一案内部 98:第二案内部 10
6:ボルト 110:皿ばね 150:嵌合穴
152:駆動部材 156:係合部 256:クランプ部材 282:ウォーム 29
4:ウォームホイール 270:保持穴 27
2:鋼球 320:第一可動軸 400:第二
可動軸 410:抜止め装置 412:スリー
ブ 414:スプリング 430:貫通穴
431:開口近傍部 432:鋼球 43
3:溝 434:傾斜面 440:シャンク
480:後端部 482:回転止め穴 48
4:調節ねじ 486:雌ねじ穴 500:規
定部材 700:傾斜部 702:傾斜溝 704:側面 708:傾斜側面 720:押
付部材 722:押付面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富岡 三彦 愛知県豊田市吉原町平子26番地 富士精工 株式会社内 (72)発明者 西 俊行 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松永 了 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3C032 BB23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概して中空軸状を成し、前端部が第一嵌
    合部とされた第一軸と、 その第一軸の内側に同軸にかつ第一軸に対して相対回転
    と軸方向の相対移動との少なくとも一方が可能な状態で
    嵌合された第二軸と、 前記第一嵌合部の外周側に嵌合される第二嵌合部と、そ
    の第二嵌合部の内周面に前向きにかつ前傾して形成され
    たテーパ面と、切削刃具を保持する刃具保持部とを備え
    た工具ホルダと、 前記第一嵌合部を半径方向に貫通して形成された複数の
    保持穴と、 それら保持穴の各々に半径方向に移動可能に保持され、
    かつ保持穴の内周側および外周側の両端開口から同時に
    突出可能な寸法を有する複数のロック部材と、 前記第一嵌合部の内周側でかつ前記第二軸の外周側に、
    第一嵌合部と同軸にかつ相対回転可能に配設され、前記
    保持穴に対向する外周面に周方向に進むにつれて第一軸
    の軸線からの距離が漸変する駆動面を複数備え、一方向
    に回転することにより、各駆動面により前記ロック部材
    を外周側へ押し出して前記工具ホルダのテーパ面に押し
    付け、前記一方向とは逆方向に回転することによってロ
    ック部材が内周側へ引っ込むことを許容する駆動回転体
    と、 その駆動回転体と前記第一軸との間に設けられ、駆動回
    転体を前記正,逆両方向に回転させる回転駆動装置と、 前記第一嵌合部と前記第二嵌合部との軸方向における嵌
    合限度を規定する嵌合限度規定手段とを含む切削工具装
    置。
  2. 【請求項2】 前記駆動面が、前記駆動回転体の外周面
    に周方向に延びる状態で形成され、かつ、深さが周方向
    に漸変する溝の底面により構成された請求項1に記載の
    切削工具装置。
  3. 【請求項3】 前記ロック部材が球形のボールである請
    求項1または2に記載の切削工具装置。
  4. 【請求項4】 回転駆動装置が、 前記駆動回転体と同軸にかつ一体的に回転可能に設けら
    れたウォームホイールと、 前記第一軸に、その第一軸の軸線とほぼ直角に立体交差
    する回転軸線のまわりに回転可能に保持され、前記ウォ
    ームホイールと噛み合うウォームと、 そのウォームを回転操作するための回転操作部とを含む
    請求項1ないし3のいずれかに記載の切削工具装置。
  5. 【請求項5】 前記工具ホルダに、切削工具を着脱可能
    に保持する工具保持部を有するスライダが前記第一軸の
    軸線と斜めに交差する方向に移動可能に保持され、その
    スライダと前記第二軸との間に、第二軸の第一軸に対す
    る軸方向の相対移動をスライダの移動に変換する運動変
    換機構が設けられ、かつ、前記スライダが、一直線に沿
    って同一の横断面形状および寸法で延び、その横断面形
    状が非円形である被案内部を有し、前記工具ホルダに、
    その被案内部を前記一直線に平行な方向には移動可能で
    あるがその一直線と直交するあらゆる方向の移動は不能
    な状態で案内する複数の案内面を備えたガイドが設けら
    れ、かつ、それら被案内部とガイドとの間に、弾性部材
    を含み、その弾性部材の弾性力に基づいて被案内部を前
    記複数の案内面の少なくとも一つに押し付ける押し付け
    装置が配設された請求項1ないし4のいずれかに記載の
    切削工具装置。
  6. 【請求項6】 前記第二軸も中空軸であり、その内側に
    さらに第三軸が同軸に、相対回転不能かつ軸方向に相対
    移動可能に配設され、その第三軸の前端部に回転切削工
    具を保持するチャック装置が設けられ、かつ、そのチャ
    ック装置が、回転切削工具のシャンクの軸方向の進入は
    許容するが抜け出しは阻止する抜止め装置と、前記シャ
    ンクの進入限度を規定するストッパ装置と、前記シャン
    クの少なくとも一方向の回転を阻止する回転阻止装置と
    をそれぞれ別個に備えた請求項1ないし5項のいずれか
    に記載の切削工具装置。
  7. 【請求項7】 前記ストッパ装置が、前記シャンクと前
    記チャック装置本体とにそれぞれ設けられ、軸方向にお
    いて互いに当接してシャンクのチャック装置本体への挿
    入限度を規定する第一ストッパ部材および第二ストッパ
    部材を含み、かつ、それら第一ストッパ部材と第二スト
    ッパ部材との少なくとも一方が、前記シャンクと前記チ
    ャック装置本体との少なくとも一方に軸方向に平行に形
    成された雌ねじ穴に螺合された調節ねじである請求項8
    に記載の切削工具装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009107086A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Fuji Seiko Ltd バルブシート加工工具
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CN114080170A (zh) * 2019-07-08 2022-02-22 飞机客舱改装有限公司 带锁、带锁系统和飞机安全带

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