JP2003183482A - 脂肪族ポリエステル樹脂組成物、成形体およびその製造方法 - Google Patents
脂肪族ポリエステル樹脂組成物、成形体およびその製造方法Info
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Abstract
しかも力学特性に優れた脂肪族ポリエステルを提供する
ものである。 【解決手段】ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマ
ーがブレンドされていることを特徴とする脂肪族ポリエ
ステル樹脂組成物。
Description
エステルよりも低溶融粘度でしかも力学特性に優れた脂
肪族ポリエステルに関するものである。
て、自然環境の中で分解するポリマー素材の開発が切望
されており、脂肪族ポリエステル等、様々なポリマーの
研究・開発、また実用化の試みが活発化している。そし
て、微生物により分解されるポリマー、すなわち生分解
性ポリマーに注目が集まっている。
を原料としているが、石油資源が将来的に枯渇するので
はないかということ、また石油資源を大量消費すること
により、地質時代より地中に蓄えられていた二酸化炭素
が大気中に放出され、さらに地球温暖化が深刻化するこ
とが懸念されている。しかし、二酸化炭素を大気中から
取り込み成長する植物資源を原料としてポリマーが合成
できれば、二酸化炭素循環により地球温暖化を抑制でき
ることが期待できるのみならず、資源枯渇の問題も同時
に解決できる可能性がある。このため、植物資源を原料
とするポリマー、すなわちバイオマス利用ポリマーに注
目が集まっている。
解性ポリマーが大きな注目を集め、石油資源を原料とす
る従来のポリマーを代替していくことが期待されてい
る。しかしながら、バイオマス利用の生分解性ポリマー
は一般に力学特性、耐熱性が低く、また高コストとなる
といった課題あった。これらを解決できるバイオマス利
用の生分解性ポリマーとして、現在、最も注目されてい
るのはポリ乳酸である。ポリ乳酸は植物から抽出したで
んぷんを発酵することにより得られる乳酸を原料とした
ポリマーであり、バイオマス利用の生分解性ポリマーの
中では力学特性、耐熱性、コストのバランスが最も優れ
ている。そして、これを利用した繊維、フィルムの開発
が急ピッチで行われている。
鎖間相互作用が小さいため、延伸性に乏しく、曳糸性や
製膜性を確保するためには、重量平均分子量を10万以上
にする必要がある。このため、溶融粘度が過度に高く、
溶融紡糸や製膜時の溶融ポリマー移送工程、濾過工程、
口金吐出工程での工程圧力が、汎用ポリマーであるポリ
エチレンテレフタレート(PET)に比べ、異常に高くな
る傾向がある。なお、PETは通常、重量平均分子量は4.5
万程度であり、溶融粘度が低くそのような問題はないの
である。このように、脂肪族ポリエステルの溶融成形
(繊維、フィルム等)装置は高い工程圧力に耐えられる
材質選定、専用設計が必要であり、従来のPET用設備が
流用できず、溶融成形プロセスでのコストアップをまね
く問題があった。このため、分子量は高く保ちながら、
低粘度の脂肪族ポリエステルが望まれていた。
点が低く、高融点に属するポリ乳酸でさえ融点は約170
℃と、汎用ポリマーであるPETやナイロン6に比べると
非常に低くいものである。このため、ポリ乳酸ではポリ
L乳酸とポリD乳酸をブレンドし、分子鎖1対で結晶を
形成するステレオコンプレックスにより、融点が220℃
程度まで向上させられることが報告されている。このた
め、ステレオコンプレックスの溶融成形温度は260℃以
上とする必要があったが、ポリ乳酸の熱分解温度は250
〜260℃であるため、溶融成型時の発煙や分子量低下が
著しいという問題があった。一方、熱分解を抑制するた
め、ステレオコンプレックスの溶融成形温度を240℃付
近に設定すると溶融粘度がさらに高くなり、溶融成形が
困難になるという問題があった。このため、溶融成形温
度を低下させるためにも、分子量は高く保ちながら、低
粘度の脂肪族ポリエステルが望まれていた。
ルの中で最もバランスのとれたポリ乳酸でさえ、力学特
性は従来の汎用ポリマーであるPETには及ばず、さらな
る力学特性の向上が望まれていた。
の問題点を抱えているが、これらを同時に解決できれ
ば、脂肪族ポリエステルの性能を大きく向上させるとと
もに、コストダウンも可能となり、用途展開を大きく拡
げられる可能性があった。このため、低粘度でしかも力
学特性が高い、従来の脂肪族ポリエステルを超えたもの
が切望されていた。
族ポリエステルよりも低溶融粘度でしかも力学特性に優
れた脂肪族ポリエステルを提供するものである。
よび/またはラクタムオリゴマーがブレンドされている
ことを特徴とする脂肪族ポリエステル樹脂組成物により
達成される。
はラクタムオリゴマーが脂肪族ポリエステルに対し、上
記課題を解決できる優れた添加剤となることを見いだ
し、従来の脂肪族ポリエステルよりもはるかに高性能で
ある脂肪族ポリエステルを設計したものである。
肪族アルキル鎖がエステル結合で連結されたポリマーの
ことをいい、例えばポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレー
ト、ポリブチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポ
リカプロラクトン等が挙げられる。このうち、前記した
ようにポリ乳酸が最も好ましい。また、ポリ乳酸とは乳
酸を重合したものを言い、L体あるいはD体の光学純度
は90%以上であると、融点が高く好ましい。また、ポリ
乳酸の性質を損なわない範囲で、乳酸以外の成分を共重
合していても、ポリ乳酸以外のポリマーや粒子、難燃
剤、帯電防止剤等の添加物を含有していても良い。ただ
し、バイオマス利用、生分解性の観点から、ポリマーと
して乳酸モノマーの含有量は50重量%以上とすることが
重要である。乳酸モノマーの含有量は好ましくは75重量
%以上、より好ましくは96重量%以上である。また、ポリ
乳酸ポリマーの分子量は、重量平均分子量で10万〜50万
であると、力学特性と成形性のバランスが良く好まし
い。
物およびその誘導体のことをいい、例えばβ−ブチロラ
クタム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε
−カプロラクタム、1,1−ジメチル−γ−ブチロラクタ
ム等が挙げられるが、ε−カプロラクタムが最も汎用的
であり好ましい。また、アミド結合は1つのみならず2
つ以上を分子の中に有していても良い。また、ラクタム
オリゴマーとはラクタムが開環重合したもののことをい
い、脂肪族ポリエステルとの相溶性を良好に保つために
は、分子量としては5000以下であることが好ましい。ま
た、ラクタムはアミド結合が1ヶ所であると、鎖連結の
ような副反応が無く、好ましい。また、ラクタムは他の
分子と結合した形でも良く、例えばイソシアネートにε
−カプロラクタムが結合したもの(ラクタムブロックイ
ソシアネート)等が挙げられる。ε−カプロラクタム単
体は潮解性があるため、乾燥や窒素雰囲気下でハンドリ
ングする装置が必要であるが、このラクタムブロックイ
ソシアネートは吸湿性がほとんど無いため、乾燥工程、
窒素雰囲気下とする装置が必要ないという利点がある。
タムオリゴマーが脂肪族ポリエステルにブレンドされて
いることが重要であるが、ここでブレンドとは以下のこ
とをいうものである。すなわち、ブレンドされたラクタ
ムおよび/またはラクタムオリゴマーと脂肪族ポリエス
テルとは相溶しているが、共重合はほとんどしていない
ことが重要である。ラクタムおよび/またはラクタムオ
リゴマーが脂肪族ポリエステルに共重合されると、融点
低下が発生するため、積極的に反応させないようにし、
共重合をなるべく回避することが好ましい。融点低下
は、バージン脂肪族ポリエステルのものから0〜-3℃の
範囲に納めることが好ましい。
リゴマーのブレンド比は、溶融成形工程でのブリードを
抑制するため、ブレンドポリマー全体に対し0.01〜5wt%
とすることが好ましい。特に、ラクタムの単量体を用い
る場合は、ブレンド比は0.01〜1wt%とすることが好まし
い。ブレンド比は、より好ましくは0.1〜0.5wt%であ
る。
ムオリゴマーがブレンドされている脂肪族ポリエステル
は、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがブレ
ンドされていないバージン脂肪族ポリエステルに比べ、
粘度が著しく低下する効果が発現する。実際に、バージ
ン脂肪族ポリエステルに比べ溶融粘度を2/3以下にす
ることも可能である。このラクタムおよび/またはラク
タムオリゴマーによる減粘効果の理由はよくわからない
が、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーが脂肪
族ポリエステル分子鎖間に入り込みコロのようにはたら
いていると考えられる。
従来のPET用の溶融成形装置を流用できるため、プロセ
スコストを低く抑えることができるメリットがある。こ
れを用いた成形体としては、繊維、フィルム、シート、
射出成形体、押出成形体、ブロー成形体等が挙げられ
る。
とは、ステレオコンプレックスポリ乳酸の溶融成形にお
いて、溶融成形温度を低下させられるという利点もある
のである。
に紡糸工程や延伸工程での分子配向をバージン脂肪族ポ
リエステルに比べ低下させられるという、効果が発現す
る。このため、例えば繊維おいては、同一紡速で得た未
延伸糸を使用した場合、本発明では従来のバージン脂肪
族ポリエステルを用いたものに比べ延伸倍率を高く設定
することが可能である。すなわち、同一繊度で比較する
と、本発明では紡糸での単位時間当たりのポリマーの吐
出量を増大させることができ、単位時間当たりの生産性
を大きく向上させることができるのである。このため、
繊維においては製糸プロセスでのコストダウンも可能と
なるのである。
以下に示す。第1にラクタムおよび/またはラクタムオ
リゴマーをブレンドした脂肪族ポリエステルを溶融する
工程、第2に溶融ポリエステルを移送する工程、第3に
溶融ポリエステルを濾過する工程、第4に溶融ポリエス
テルを口金から吐出する工程、第5に吐出された糸条を
引き取る工程、第6に糸条を延伸する工程により脂肪族
ポリエステル繊維を得ることができる。得られた脂肪族
ポリエステルは必要により、捲縮加工等の糸加工がなさ
れても良い。ラクタム/およびまたはラクタムオリゴマ
ーを脂肪族ポリエステルにブレンドする工程は、脂肪族
ポリエステル重合中にラクタムおよび/またはラクタム
オリゴマーを添加することも可能であるが、共重合を極
力抑制する観点から、重合終了した脂肪族ポリエステ
ル、すなわち一旦チップ化された脂肪族ポリエステルに
ブレンドすることが好ましい。ブレンド方法としては、
脂肪族ポリエステルチップにラクタムおよび/またはラ
クタムオリゴマーを固体でブレンドした後、押出混練機
や静止混練機にて溶融ブレンドしても良いし、脂肪族ポ
リエステルとラクタムおよび/またはラクタムオリゴマ
ーを別々に溶融した後、押出混練機や静止混練機にて溶
融ブレンドしても良い。溶融ブレンドの温度は、充分な
流動性を得ながら熱分解を抑制するため脂肪族ポリエス
テルの融点+20℃〜融点+80℃とすることが好ましい。
また、第2〜第4工程においても充分な流動性を得なが
ら熱分解を抑制するため、工程温度は脂肪族ポリエステ
ルの融点+20℃〜融点+80℃とすることが好ましい。特
に、紡糸工程にあたる第4工程においては、紡糸の際の
バラスを抑制する意味から、紡糸温度は脂肪族ポリエス
テルの融点+20℃以上とすることが好ましい。また、脂
肪族ポリエステルの熱分解を抑制する観点から紡糸温度
は脂肪族ポリエステルの融点+80℃以下とすることが好
ましい。第5工程での糸条の引き取り速度は、糸切れを
抑制しつつ生産効率を向上させる観点から、1000〜1200
0m/分とすることが好ましい。
は、繊維製品にする際の工程通過性や製品の力学的強度
を充分高く保つためには、強度は3.0cN/dtex以上とする
ことが好ましく、より好ましくは4.0cN/dtex以上であ
る。また、脂肪族ポリエステル繊維の伸度は15〜70%で
あると、繊維を繊維製品にする際の工程通過性が向上
し、好ましい。伸度は、より好ましくは25〜50%であ
る。
については丸断面、中空断面、三葉断面等の多葉断面、
その他の異形断面についても自由に選択することが可能
である。また、繊維の形態は、長繊維、短繊維等特に制
限は無く、長繊維の場合マルチフィラメントでもモノフ
ィラメントでも良い。
は、織物、編物、不織布の他、カップ等の熱圧縮成形品
等の様々な繊維製品の形態を採ることができる。
クタムオリゴマーがブレンドされた脂肪族ポリエステル
を用いた成形体は、バージン脂肪族ポリエステルを用い
たものに比べ、力学特性が顕著に向上するという利点も
有している。例えば、繊維化した場合は、バージン脂肪
族ポリエステルを用いたものに比べ、強度を15%以上、
降伏応力を30%以上向上させることも可能である。
は、繊維およびそれを用いた製品としてシャツやブルゾ
ン、パンツといった衣料用途のみならず、カップやパッ
ド等の衣料資材、カーテンやカーペット、マット、家具
等のインテリアや自動車内装やベルト、ネット、ロー
プ、重布、袋類、縫い糸、フェルト、不織布、フィルタ
ー、人工芝等の産業資材用途にも好適に用いることがで
きる。
成物は、前記したように繊維に用いる他に、フィルム、
シート、押出成形品、射出成形品、ブロー成形品等にも
好適に用いることができる。
る。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
た。これをGPCで測定し、ポリスチレン換算で重量平均
分子量を求めた。
溶液を調整し20℃で測定した。
00mm/分とし、JIS L1013に示される条件で荷重−伸長曲
線を求めた。次に破断時の荷重値を初期の繊度で割り、
それを強度とし、破断時の伸びを初期試料長で割り伸度
として強伸度曲線を求めた。そして、降伏応力は下降伏
応力として読んだ。
た。この時、試料重量を10mg、昇温速度を16℃/分とし
た。
度1216sec-1で溶融粘度を測定した。
力計により測定した。
酸)にε−カプロラクタムを2軸押し出し混練機を用い
て220℃でブレンドした。この時、ε−カプロラクタム
はブレンドポリマーに全体に対し1.0重量%となるように
調整した。ここで得られたブレンドポリマーの融点は17
0℃、溶融粘度は1100poiseであった。このブレンドポリ
マーチップを乾燥し、220℃で溶融紡糸し、チムニー4
により25℃の冷却風で糸を冷却固化させた後、集束給油
ガイド6により繊維用油剤を塗布し、交絡ガイド7によ
り糸に交絡を付与した(図2)。この時の工程圧力は1
2.6MPaと、ε−カプロラクタムをブレンドしないバージ
ンポリ乳酸を用いたもの(比較例1)に比べ工程圧力を
抑えることができた。その後、周速1250m/分の非加熱の
第1引き取りローラー8で引き取った後、非加熱の第2
引き取りローラー9を介し糸を巻き取った。この糸11
を第1ローラー13温度90℃で予熱した後延伸し、第2
ローラー14で130℃で熱セットを行い、非加熱の第3
ローラー15を介し巻き取り、84dtex、24フィラメン
ト、丸断面の延伸糸16を得た(図3)。この時の延伸
倍率は4.1倍とε−カプロラクタムをブレンドしないバ
ージンポリ乳酸を用いたもの(比較例1)に比べ大幅に
延伸倍率を高くすることができた。これの物性値は表1
に、強伸度曲線は図1に示すが、ε−カプロラクタムを
ブレンドしないバージンポリ乳酸を用いた繊維(比較例
1)に比べ、力学特性が大幅に向上していた。
と同様に溶融紡糸、延伸を行った。この時、延伸倍率は
3.7倍とした。これの物性値は表1に示すが、ε−カプ
ロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いた
繊維(比較例1)に比べ、力学特性が大幅に向上してい
た。また、ε−カプロラクタムの添加量が少ないため、
実施例1に比べ紡糸での発煙が少ないものであった。
酸)を用い、ε−カプロラクタム添加量を0.3重量%とな
るようにし、240℃でブレンドし、紡糸温度を240℃とし
て実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行った。この時、
延伸倍率は3.3倍とした。紡糸の際の工程圧力は21.0MPa
とε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳
酸を用いたもの(比較例2)に比べ、工程圧力が大幅に
低下していた。また、ε−カプロラクタムの添加量が少
ないため、実施例1に比べ紡糸での発煙が少ないもので
あった。
l当量をε−カプロラクタム(2.5mol当量)のパラキシ
レン溶液に攪拌下滴下した。滴下終了後30分攪拌を続
け、その後室温まで冷却し、固形分を濾別後水洗し、ラ
クタムブロックイソシアネートを得た。これは、ジフェ
ニルメタンジイソシアネートの2つの末端を2分子当量
のε−カプロラクタムがブロックしているが、約180℃
で可逆的にε−カプロラクタムを解離/再結合する性質
を有しているものである(図4)。
クタムブロックイソシアネートを1重量%添加(ε−カプ
ロラクタムで0.3重量%相当)して、実施例3と同様に溶
融紡糸、延伸を行った。この時、延伸倍率は2.8倍とし
た。紡糸の際の工程圧力は21.3MPaとε−カプロラクタ
ムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いたもの(比
較例2)に比べ、工程圧力が大幅に低下していた。ま
た、ε−カプロラクタムの添加量が少ないため、実施例
1に比べ紡糸での発煙が少ないものであった。
ise、融点170℃)を乾燥した後、実施例1と同様に220
℃で溶融紡糸、延伸し、84dtex、24フィラメント、丸断
面の延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力19.2MPa、また
延伸倍率は2.8であった。
施例3と同様に240℃で溶融紡糸し、84dtex、24フィラ
メント、丸断面の延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力3
4.2MPaと高く、口金が変形してしまった。また延伸倍率
は2.5であった。
であるオレイン酸アミドを用い、実施例1と同様に220
℃で溶融紡糸、延伸し、84dtex、24フィラメント、丸断
面の延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力19.0MPa、また
延伸倍率は2.4であり、減粘効果や延伸倍率向上効果は
発現しなかった。さらに、オレイン酸アミドは脂肪族ア
ルキル鎖が長すぎるためポリ乳酸との相溶性が悪く、紡
糸が不安定になり糸切れが頻発した。また、力学特性も
向上しなかった。
延伸を行い、84dtex、144フィラメントの延伸糸を得
た。この時の延伸倍率は2.3倍であった。この延伸糸の
強度は4.0cN/dtex、伸度は31%であった。
延伸を行い、84dtex、144フィラメントの延伸糸を得
た。この時の延伸倍率は1.4倍であった。この延伸糸強
度は3.4cN/dtex、伸度は30%であった。
糸を行い56dtex、24フィラメントの巻き取り糸を得た。
この巻き取り糸の強度は3.3cN/dtex、伸度は25%であっ
た。
糸、延伸を行い、56dtex、24フィラメントの延伸糸を得
た。紡糸の際の工程圧力が40.5MPaと高く、口金が変形
してしまった。この巻き取り糸の強度は1.0cN/dtex、伸
度は15%であった。
をヒーター18温度130℃、延伸倍率2.2倍として延伸仮
撚加工し、仮撚加工糸を得た(図5)。この時、回転子
20としてはウレタンディスクの3軸ツイスターを用い
た。ε−カプロラクタムを添加しないバージンポリ乳酸
を用いたもの(比較例6)に比べ、延伸倍率を高くする
ことができた。
を実施例7と同様に延伸仮撚加工し、仮撚加工糸を得
た。この時の延伸倍率は1.3倍であった。
乳酸)と重量平均分子量10万のホモポリD乳酸(光学純
度99%D乳酸)を1:1とし、2軸押し出し混練機を用
いて260℃でブレンドした。このL体/D体ブレンドポ
リ乳酸の融点は220℃とホモLポリ乳酸に比べ大幅に向
上していた。ここで得られたL体/D体ブレンドポリ乳
酸チップを乾燥し、これにε−カプロラクタム0.5重量%
を固体でブレンドしたものを240℃で実施例5と同様に
溶融紡糸、延伸を行い、60dtex、24フィラメントのステ
レオコンプレックスを形成した延伸糸を得た。延伸時の
第2ローラー14温度は160℃とした。得られた繊維の
強度は3.2cN/dtex、伸度は35%であった。
プロラクタムを添加して、実施例8と同様に溶融紡糸、
延伸を行い、60dtex、24フィラメントのステレオコンプ
レックスを形成した延伸糸を得た。なお、2軸押し出し
機でのポリマーブレンドは240℃で行った。得られた繊
維の強度は3.8cN/dtex、伸度は36%であった。
得た。これにε−カプロラクタムを添加しないで、紡糸
温度を260℃として実施例8と同様に溶融紡糸、延伸を
行い、60dtex、24フィラメントのステレオコンプレック
スを形成した延伸糸を得た。しかし、紡糸温度が高すぎ
るため、ポリ乳酸の熱分解に伴う発煙が多く見られた。
このため紡糸での分子量低下が著しく、得られた繊維の
強度は1.8cN/dtex、伸度35%と、力学特性に劣るもので
あった。
ポリ乳酸にε−カプロラクタムを添加し、2軸押し出し
混練機を用いて220℃でブレンドした。この時、ナイロ
ン11はブレンドポリマーに全体に対し10重量%、ε−
カプロラクタムはブレンドポリマーに全体に対し1.0重
量%となるように調整した。ここで得られたブレンドポ
リマーチップを乾燥し、実施例1と同様に溶融紡糸、延
伸を行い、84dtex、72フィラメントの延伸糸を得た。紡
糸での工程圧力は15.0MPa、延伸での延伸倍率は3.3倍で
あった。得られた繊維の強度は3.0cN/dtex、伸度は42
%、降伏応力は1.7cN/dtexであった。
と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、72フィラメン
トの延伸糸を得た。紡糸での工程圧力は22.0MPa、延伸
での延伸倍率は3.2倍であった。得られた繊維の強度は
2.9cN/dtex、伸度は58%、降伏応力は0.8cN/dtexであっ
た。
リゴマーを用いたこと以外は実施例1と同様に溶融紡
糸、延伸を行い、84dtex、24フィラメント、丸断面の延
伸糸を得た。紡糸での工程圧力は13.0MPa、延伸での延
伸倍率は3.8倍であった。また、紡糸での発煙は実施例
1に比べ少ないものであった。得られた繊維の強度は4.
1cN/dtex、伸度は48%、降伏応力は1.1cN/dtexであっ
た。
ナイロン6を用いて、240℃で実施例1と同様にブレン
ドポリマーチップを得た。しかし、ナイロン6の分子量
が高すぎるため、ポリ乳酸との相溶性が不良であり、ガ
ットが白濁していた。このチップを乾燥し、実施例1と
同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、24フィラメン
ト、丸断面の延伸糸を得た。紡糸での工程圧力は21.0MP
a、延伸での延伸倍率は2.8倍であった。得られた繊維の
強度は3.0cN/dtex、伸度は42%、降伏応力は0.7cN/dtex
であった。
(目付80g/m2)を作製した。得られた平織りを常法にし
たがい60℃で精練した後、140℃で中間セットを施し
た。さらに常法にしたがい100℃で染色した。この時の
染色条件は下記に示す。
して優れた風合いを有し、また発色性にも優れる(L*=
13.3)ものであった。
を作製し、染色を施した。しかし、実施例12に比べ発
色性に劣る(L*=20.2)ものであった。
乳酸を乾燥し、240℃に加熱された直径150mmのスクリュ
ーを備えた単軸押出機に投入して、溶融押出を行い、繊
維焼結ステンレス金属フィルター内で濾過した後、Tダ
イよりシート状に吐出し、該シートを表面温度25℃の冷
却ドラム上に、ドラフト比3で20m/分の速度で密着固化
させ急冷し、実質的に無配向の未延伸フィルムを得た。
複数のロール群からなる縦延伸機を用い、ロールの周速
差を利用して、85℃の温度でフィルムの縦方向に5.0倍
の倍率で延伸した。その後、このフィルムの両端部をク
リップで把持して、テンターに導き、延伸温度85℃、延
伸倍率4.5倍でフィルムの幅方向に延伸した。次いで、1
40℃の温度で熱処理を行った後、室温まで冷却した後、
フィルムエッジを除去し、厚さ20μmの二軸配向フィル
ムを得た。
180MPa、縦方向熱収縮は1.5%、横方向熱収縮は1.5%であ
り、強度、収縮とも充分なものであった。なお、熱収縮
は乾熱120℃雰囲気中に無荷重下30分間放置した時の寸
法変化から求めた。
3と同様にして、製膜を行い、厚さ20μmの二軸配向フ
ィルムを得た。この時の延伸倍率は縦方向が3.5倍、横
方向が3.0倍と実施例13に比べ小さいものであった。
150MPa、縦方向熱収縮は2.5%、横方向熱収縮は2.5%であ
りった。
(昭和高分子“ビオノーレ”融点118℃)を用い、これ
にε−カプロラクタムを0.5重量%添加し、220℃で実施
例1と同様に2軸押し出し混練機でブレンドした。得ら
れたチップを乾燥し、やはり実施例1と同様に溶融紡
糸、延伸を行い、84dtex、36フィラメント、丸断面の延
伸糸を得た。この時の工程圧力は15.0MPa、延伸倍率は
3.2倍、延伸温度は75℃、熱セット温度は85℃であっ
た。得られた繊維の強度は3.4cN/dtex、伸度は38%であ
った。
カプロラクタムを添加することなく比較例1と同様に22
0℃で溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、36フィラメン
ト、丸断面の延伸糸を得た。この時の工程圧力は25.0MP
a、延伸倍率は2.2倍であった。得られた繊維の強度は2.
7cN/dtex、伸度は39%であった。
肪族ポリエステルより低溶融粘度であるため、成形性が
向上し、しかも工程圧力を低下させることができる。さ
らに力学特性も大幅に向上させることもでき、脂肪族ポ
リエステル成形体のコストダウン、用途拡大に大いに寄
与できるのである。
線を示す図である。
である
Claims (6)
- 【請求項1】ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマ
ーがブレンドされていることを特徴とする脂肪族ポリエ
ステル樹脂組成物 - 【請求項2】脂肪族ポリエステルがポリ乳酸であること
を特徴とする脂肪族ポリエステル樹脂組成物 - 【請求項3】ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマ
ーがブレンドされている脂肪族ポリエステルを少なくと
も一部に含むことを特徴とする成形体。 - 【請求項4】成形体が繊維であることを特徴とする請求
項3記載の成形体。 - 【請求項5】ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマ
ーがブレンドされている脂肪族ポリエステル樹脂組成物
を脂肪族ポリエステルの融点+20℃以上の温度で溶融紡
糸を行い、紡速1000〜12000m/分の速度で引き取ること
を特徴とする脂肪族ポリエステル繊維の製造方法。 - 【請求項6】脂肪族ポリエステル重合終了後から溶融紡
糸直前までの間に、ラクタムおよび/またはラクタムオ
リゴマーを脂肪族ポリエステルにブレンドすることを特
徴とする請求項5記載の脂肪族ポリエステル繊維の製造
方法。
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|---|---|---|---|
| JP2001385866A JP3786004B2 (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 脂肪族ポリエステル樹脂組成物、成形体およびその製造方法 |
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| JP2001385866A JP3786004B2 (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 脂肪族ポリエステル樹脂組成物、成形体およびその製造方法 |
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|---|---|
| JP2003183482A true JP2003183482A (ja) | 2003-07-03 |
| JP3786004B2 JP3786004B2 (ja) | 2006-06-14 |
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| JP (1) | JP3786004B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2005248160A (ja) * | 2004-02-06 | 2005-09-15 | Osaka Gas Co Ltd | 生分解性プラスチック材料及び成形体 |
| JP2005299067A (ja) * | 2004-03-15 | 2005-10-27 | Toray Ind Inc | ポリ乳酸繊維 |
| JP2008007908A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Toray Ind Inc | 座屈捲縮糸およびカーペット |
| JP2018204142A (ja) * | 2017-06-02 | 2018-12-27 | 国立大学法人京都工芸繊維大学 | ポリ乳酸溶融紡糸繊維 |
-
2001
- 2001-12-19 JP JP2001385866A patent/JP3786004B2/ja not_active Expired - Fee Related
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