JP2003188601A - 導波管プレート及び高周波装置 - Google Patents

導波管プレート及び高周波装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は、必要な電気特性を得るために、各接
続面に対して、機械的に非常に高い加工精度、平坦度が
要求されていたため、加工費が非常に高価であるという
問題があった。また、複数の導波管を同一平面内で接続
する場合、隣接する導波管において結合や共振によりア
イソレーション特性が得られなかった。 【解決手段】 導波管プレートの接続面において、各々
の導波管長辺の導波管端から信号周波数における自由空
間伝搬波長の概略1/4オフセットさせた位置に、信号
周波数における自由空間伝搬波長の概略1/4の幅と深
さと少なくとも長辺以上の長さの掘り込みにより形成し
たチョーク構造を設けることにより、当該構造によって
発生する信号帯域での共振を避け、隣接間の導波管の結
合を抑圧することができ、良好な通過・反射、アイソレ
ーション特性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、UHF,VHF
帯、マイクロ波帯及びミリ波帯等の高周波信号を伝送す
る単一もしくは複数導波管接続構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の導波管プレートの一例を
示す上面図である。図4は、図3のA部の詳細図であ
る。図において、1a,1bは対向する導波管プレート、
2は2つの導波管プレートの当たり面、3は当たり面に
掘り込みを設けることにより構成したチョーク構造、4
は2つの導波管プレートの隙間、10a〜12a,10b
は複数の導波管を示している。
【0003】次に動作について説明する。導波管プレー
ト1a及び1bは板厚方向にUHF,VHF帯、マイクロ
波帯及びミリ波帯等の各周波数帯の高周波信号を導波管
モードで伝送する導波管10a及び10bが対向して単一
もしくは複数設けられており、例えば、図示しない高周
波帯のモジュールとアンテナ、高周波モジュール同士、
あるいは高周波モジュールと導波管治具などの一部に導
波管接続構造として用いられ、導波管10aから10b
へ高周波信号を伝送させる。この際、2つの導波管プレ
ートの隙間4が発生した場合に、導波管10aから10
bへの高周波信号の伝送特性が劣化するため、導波管プ
レート1bの当たり面側には、2つの導波管プレートの
密着性を高めるために、例えば機械加工により当たり面
2及び当たり面に掘り込みを形成したチョーク構造3
(以下、チョーク構造とする)が設けられている。
【0004】上記の当たり面は、2つの導波管プレート
に単一あるいは複数設けられた導波管同士の密着性を高
め、導波管内を伝送する高周波信号の良好な通過・反射
特性を得るために、例えば精度の高い機械加工により形
成される。しかし、十分な電気特性を得るためには、当
たり面の面粗度、平坦度の要求が厳しく、非常に精度の
高い機械加工が必要となり、高価な加工費がかかってし
まうという問題がある。また一般に、図示のチョーク構
造は導波管周囲の当たり面の密着性を高めるために用い
られているが、導波管周囲の当たり面の外周寸法(図3
の上面から見た場合の当たり面とチョークの境界の長
さ)によって決まる特定の周波数において共振を生じ
て、当該周波数において2つの導波管プレート間の導波
管内を伝送する高周波信号の良好な通過・反射特性が得
られないという問題がある。また、図3のように同一面
内に複数の導波管接続構造が設けられていた場合、上記
共振によって例えば2つの導波管10b,11bの結合
が生じて、隣接する導波管同士のアイソレーション特性
が得られないという問題も生じる。特に、伝送線路の通
過損失を低減するために、ミリ波帯(30GHz〜30
0GHz)では導波管が用いられるが、回路の小型化を
図るために上記チョーク構造は機械加工の限界値となる
数mm程度の寸法が選ばれるケースが多く、この数mmの寸
法はミリ波帯の信号周波数における自由空間伝搬波長の
寸法に近接してくるため、チョーク構造により共振が発
生しやすい。図5は、導波管を伝送する信号周波数f0
がチョーク構造により発生する共振周波数となる場合
の、伝送線路の通過および反射特性を示す図であり、S
11は反射損失、S21は通過損失、S41はアイソレ
ーションを示す。図において、信号周波数f0がチョー
ク構造により発生する共振周波数となる前後において、
通過、反射及びアイソレーション特性が急峻に劣化する
のが判る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の導波管プレート
は以上のように構成されており、必要な電気特性を得る
ために、各導波管プレートの当たり面に対して機械的に
非常に高い加工精度、平坦度が要求されていたため、加
工費が非常に高価であるという問題があった。また、複
数の導波管を同一平面内で接続する場合、隣接する導波
管において結合や共振によりアイソレーション特性が得
られないという問題があった。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解決す
るために為されたもので、当該構造によって発生する信
号帯域での共振を避け、隣接間の導波管の結合を抑圧す
ることができ、かつ、電気特性確保のために要求される
機械加工精度を大幅に緩和させることができる導波管接
続構造を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明の導波管プレートは、面方向に高周波
信号を伝送させるために形成した導波管を有する導波管
プレートにおいて、上記導波管長辺の導波管端から信号
周波数における自由空間伝搬波長の概略1/4オフセッ
トさせた位置に、信号周波数における自由空間伝搬波長
の概略1/4の幅と深さと少なくとも長辺以上の長さを
もつチョーク構造を有したものである。
【0008】また、第2の発明の導波管プレートは、面
方向に高周波信号を伝送させるために形成した複数の導
波管を有する導波管プレートにおいて、上記各々の導波
管長辺の導波管端から信号周波数における自由空間伝搬
波長の概略1/4オフセットさせた位置に、信号周波数
における自由空間伝搬波長の概略1/4の幅と深さと少
なくとも長辺以上の長さをもつチョーク構造を有したも
のである。
【0009】また、第3の発明の高周波装置は、上記第
1、第2のいずれかの発明の導波管プレートを搭載し、
導波管プレートとの間で入力もしくは出力されるミリ波
もしくはマイクロ波を送信または受信する手段を備えた
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示す導波管プレートの上面図である。図
において、1a,1bは対向する導波管プレート、2は2
つの導波管プレートの当たり面、4は2つの導波管プレ
ートの隙間、10a,10bはそれぞれの導波管プレート
の板厚方向に形成された導波管、100はチョークを示
している。
【0011】次に動作について説明する。図1におい
て、導波管プレート1a及び1bは板厚方向にUHF,V
HF帯、マイクロ波帯及びミリ波帯等の各周波数帯の高
周波信号を導波管モードで伝送する導波管10a及び1
0bが対向して設けられており、異なる導波管を有する
筐体管の接続構造として用いられ、導波管10aから1
0bへ高周波信号を伝送させる。この際、2つの導波管
プレートの隙間4が発生した場合に、導波管10aから
10bへの高周波信号の伝送特性が劣化するため、導波
管プレート1aの当たり面側には、2つの導波管10aお
よび10bの接続端面において電気的に短絡とするため
に、導波管10bの長辺方向にチョーク100が設けら
れている。
【0012】上記チョークは、導波管長辺の導波管端か
ら信号周波数における自由空間伝搬波長の概略1/4オ
フセットさせた位置に、信号周波数における自由空間伝
搬波長の概略1/4の幅と深さと少なくとも長辺以上の
長さをもつ掘り込みを設けた構造となっており、当該構
造により2つの導波管10aおよび10bの接続端面にお
いて導波管長辺の導波管端を等価的に電気的短絡点とす
る寸法となっている。この構造によって、2つの導波管
の接続面で生じる共振を避け、良好な通過・反射特性を
得ることができる。図1では、導波管長辺からのオフセ
ット長Dが伝搬波長λの概略1/4、掘り込みの幅W、
及び深さHが伝搬波長λの概略1/4、長さLが導波管
長辺よりも長くなるように設定し(例えば、信号周波数
が76.5GHz、伝搬波長λが3.9mmの場合、
D,W,Hの長さを、各々1mm、Lを3mmとして)、
上記チョーク構造により2つの導波管10aおよび10b
の接続端面において導波管長辺の導波管端を等価的に信
号周波数での電気的短絡点として、信号周波数付近での
良好な通過・反射特性が得られるようにしている。
【0013】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形
態2を示す導波管プレートの上面図である。図において
10a〜12a,10bはそれぞれの導波管プレートの板
厚方向に形成された複数の導波管を示している。また、
図1に示した例と同一部分には同一符号を付している。
【0014】次に動作について説明する。図2におい
て、導波管プレート1a及び1bは板厚方向にUHF,V
HF帯、マイクロ波帯及びミリ波帯等の各周波数帯の高
周波信号を導波管モードで伝送する導波管10a〜12a
及び10b〜12bが対向して複数設けられており、例
えば、図示しない同一平面内に複数の導波管を持つ高周
波モジュールとアンテナ、高周波モジュール同士、ある
いは高周波モジュールと導波管治具などの一部に導波管
接続構造として用いられ、各々のプレートに設けられた
対向する複数の導波管間の高周波信号を伝送させる。こ
の際、2つの導波管プレートの隙間4が発生した場合
に、特定の周波数おける共振による伝送特性の劣化や、
導波管10b,11bの結合による隣接する導波管同士
のアイソレーション特性劣化が発生するため、導波管プ
レート1aの当たり面側には、2つの対向する導波管同
士の接続端面において電気的に短絡とするために、導波
管10a〜12aの長辺方向にチョーク100が設けられ
ている。
【0015】上記チョークは、導波管長辺の導波管端か
ら信号周波数における自由空間伝搬波長の概略1/4オ
フセットさせた位置に、信号周波数における自由空間伝
搬波長の概略1/4の幅と深さと少なくとも長辺以上の
長さをもつ掘り込みを設けた構造となっており、当該構
造により対向する複数の導波管同士の接続端面において
導波管長辺の導波管端を等価的に電気的短絡点とする寸
法となっている。この構造によって、信号周波数におい
て共振を避け、また、対向する複数の導波管同士の結合
を抑圧し、良好な通過・反射、アイソレーション特性を
得ることができる。
【0016】また、複数の導波管を同一平面内に構成す
ることで、導波管プレートとしては広い面積を要したた
め、従来の導波管プレートは各々の導波管同士の接続に
おける良好な電気特性を確保するために非常に精度の高
い平坦度が要求されたが、上記チョーク構造を採用する
ことにより、機械加工精度の要求を大幅に緩和させるこ
とができ、ダイカスト成型やプレス加工などの安価な加
工法で良好は電気特性を得る導波管プレートを製造する
ことも可能である。
【0017】実施の形態3.この発明の実施の形態3で
は、実施の形態1或いは2の導波管プレートとの間で、
入力もしくは出力されるミリ波やマイクロ波等の高周波
電波を、送信または受信する高周波装置について述べ
る。この高周波装置として、例えばミリ波帯のRF信号
を送信し、周囲からの反射波を受信することによって周
囲に存在する物体までの距離や方向を計測するミリ波レ
ーダや、マイクロ波の通信信号を送信する送信機或いは
マイクロ波の通信信号を受信する受信機を備えたマイク
ロ波通信装置や、ミリ波帯の送信ビームを走査し、受信
波から画像を生成して、周囲に存在する物体のビデオ画
像を得るミリ波画像装置等がある。
【0018】図1或いは図2に示した導波管プレートに
おいて、高周波のRF信号を入出力する入出力端子10
a〜12a,10b〜12bを、図示しないアンテナ素
子等や高周波モジュールに接続する。特に、ミリ波帯
(30GHz〜300GHz)ではマイクロストリップ
線路などの伝送損失の多い平面線路ではなく、低損失な
導波管が用いられるが、上記のように複数の導波管を有
する導波管プレートをミリ波レーダやミリ波通信装置等
の高周波装置の外部インタフェースとして活用すること
により、導波管接続部における良好な通過・反射特性、
隣接導波管のアイソレーション特性が得られるため、ア
レイ(送受信チャネルの複数化)化やモジュール構造の
多彩化に大きく貢献できる。また、機械加工精度の要求
が緩和されるために、従来の機械加工品に比べて、高周
波装置全体として低コストな装置を構成することが可能
である。
【0019】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、面
方向に高周波信号を伝送させるために形成した導波管を
有する導波管プレートにおいて、導波管長辺の導波管端
から信号周波数における自由空間伝搬波長の概略1/4
オフセットさせた位置に、信号周波数における自由空間
伝搬波長の概略1/4の幅と深さと少なくとも長辺以上
の長さをもつチョーク構造を有することにより、信号周
波数付近での共振を避け、良好な通過・反射特性を持つ
導波管プレートを得ることができる。
【0020】また、第2の発明によれば、面方向に高周
波信号を伝送させるために形成した複数の導波管を有す
る導波管プレートにおいて、各々の導波管長辺の導波管
端から信号周波数における自由空間伝搬波長の概略1/
4オフセットさせた位置に、信号周波数における自由空
間伝搬波長の概略1/4の幅と深さと少なくとも長辺以
上の長さをもつチョーク構造を有することにより、信号
周波数において共振を避け、また、対向する複数の導波
管同士の結合を抑圧し、良好な通過・反射、アイソレー
ション特性を持つ導波管プレートを得ることができる。
【0021】さらにまた、第3の発明によれば、より安
価で安定に動作する高周波装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す導波管プレー
トの上面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す導波管プレー
トの上面図である。
【図3】 従来の導波管プレートの一例を示す上面であ
る。
【図4】 従来の導波管プレートの一例を示す上面詳細
図である。
【図5】 従来の導波管プレート上に形成された導波管
の接続面部における通過、反射およびアイソレーション
特性の一例である。
【符号の説明】
1a,1b 導波管プレート、2 当たり面、3 従来
のチョーク、4 導波管接合面の隙間、10a〜12
a、10b〜12b 導波管、100 チョーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面方向に高周波信号を伝送させるために
    形成した導波管を有する導波管プレートにおいて、上記
    導波管長辺の導波管端から信号周波数における自由空間
    伝搬波長の概略1/4オフセットさせた位置に、信号周
    波数における自由空間伝搬波長の概略1/4の幅と深さ
    と少なくとも長辺以上の長さをもつチョーク構造を有し
    たことを特徴とする導波管プレート。
  2. 【請求項2】 面方向に高周波信号を伝送させるために
    形成した複数の導波管を有する導波管プレートにおい
    て、上記各々の導波管長辺の導波管端から信号周波数に
    おける自由空間伝搬波長の概略1/4オフセットさせた
    位置に、信号周波数における自由空間伝搬波長の概略1
    /4の幅と深さと少なくとも長辺以上の長さをもつチョ
    ーク構造を有したことを特徴とする導波管プレート。
  3. 【請求項3】 上記請求項1、2のいずれかに記載の導
    波管プレートを搭載し、導波管プレートとの間で入力も
    しくは出力されるミリ波やマイクロ波等の高周波信号を
    送信または受信する手段を備えた高周波装置。
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