JP2003190876A - パターンシートの製造方法および微細パターン形成方法 - Google Patents

パターンシートの製造方法および微細パターン形成方法

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JP2003190876A
JP2003190876A JP2001397035A JP2001397035A JP2003190876A JP 2003190876 A JP2003190876 A JP 2003190876A JP 2001397035 A JP2001397035 A JP 2001397035A JP 2001397035 A JP2001397035 A JP 2001397035A JP 2003190876 A JP2003190876 A JP 2003190876A
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Tadahiro Kikazawa
忠宏 気賀沢
Hideo Nagano
英男 永野
Shotaro Ogawa
正太郎 小川
Yoshihito Hodozawa
善仁 保土沢
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面に親水−撥水パターンが形成されたをシー
ト状物の、親水性を有する部分に塗布液を塗布して固化
させることによりパターンシートを製造するパターンシ
ートの製造方法、およびそのようなパターンシートの製
造方法によって製造されたパターンシートを用いた微細
パターン形成方法に関し、塗布液の性能を低下させるこ
とがない親水−撥水パターンを有するシート状物を用い
たパターンシートの製造方法、およびそのようなパター
ンシートの製造方法によって製造されたパターンシート
を用いた微細パターン形成方法を提供する。 【解決手段】シート状物2表面に微細な凹凸構造により
液体をはじくロータス効果を有効ならしめる凹凸構造2
1の部分を、凹凸構造21よりも平滑な部分を挟んで配
列させ、次いで、シート状物2表面の平滑な部分に塗布
液を塗布して固化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に親水−撥水
パターンが形成されたをシート状物の、親水性を有する
部分に塗布液を塗布して固化させることによりパターン
シートを製造するパターンシートの製造方法、およびそ
のようなパターンシートの製造方法によって製造された
パターンシートを用いた微細パターン形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーフィルタ、有機ELなどの
電子ディスプレイ用の材料として、シート上に、単色ま
たは複数色、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)3色
の、ミクロンオーダの微細なストライプ状もしくはマト
リクス状のパターンを形成したパターンシートが用いら
れている。
【0003】このパターンシートの製造方法として、ま
ず、表面に、親水性を有する部分と撥水性を有する部分
とからなる親水−撥水パターンを有するシート状物を用
意し、次いで、このシート状物の親水性を有する部分に
塗布液を塗布して固化させることで、パターニングされ
た塗布層を有するパターンシートを製造する方法が知ら
れている。シート状物表面に親水−撥水パターンを得る
には、様々な方法が提案されている(特開2000−8
7016号公報,特開2000−282240号公報,
特開2000−223270号公報,特開2001−2
57073号公報,特開平7−244370号公報等参
照)。例えば、特開2000−87016号公報には、
光照射によって親水化する光触媒を含むシート状物を利
用することが提案されている。この公報には、シート状
物表面を微細凹凸構造にすることにより、予想外に未露
光部分の撥水性が高まることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公
報では、微細凹凸構造が撥水性を高めるメカニズムにつ
いては明らかにされておらず、撥水性を高めるための好
ましい微細凹凸構造の粗度として、中心線平均粗さが
0.1〜50μmであることが記載されている反面、比
較例1についての記載では、中心線平均粗さが0.26
μmであると撥水性が十分に向上されないと記載されて
おり、微細凹凸構造による撥水性の向上ついての説明は
論理性を欠いていると言わざるを得ない。また、シート
状物表面に含まれる光触媒が塗布液に影響し、塗布液の
性能を低下させてしまう恐れがある。
【0005】また、電子ディスプレイ用の材料として、
このようにして製造したパターンシートを用いずに、こ
のパターンシートに形成された塗布層を、電極が形成さ
れた支持体表面に転写し、塗布層が転写された支持体を
電子ディスプレイ用の材料として用いることもある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、塗布液の性能
を低下させることがない親水−撥水パターンを有するシ
ート状物を用いたパターンシートの製造方法、およびそ
のようなパターンシートの製造方法によって製造された
パターンシートを用いた微細パターン形成方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のうちのパターンシートの製造方法は、シート状物表
面に微細な凹凸構造により液体をはじくロータス効果を
有効ならしめる凹凸構造の部分を、該凹凸構造よりも平
滑な部分を挟んで配列させ、次いで、そのシート状物表
面の平滑な部分に塗布液を塗布して固化させることを特
徴とする。
【0008】本発明のパターンシートの製造方法によれ
ば、上記平滑な部分と、ロータス効果を有効ならしめる
凹凸構造とで親水―撥水パターンを得るため、塗布液の
性能を低下させる恐れがない。
【0009】また、本発明のパターンシートの製造方法
において、上記シート状物表面の凹凸構造の部分の高さ
が10nm以上3μm以下であることや、あるいは上記
シート状物表面の凹凸構造の部分のピッチが10nm以
上3μm以下であることが好ましい。
【0010】このようにすることで、ロータス効果を確
実に有効ならしめることができる。
【0011】さらに、本発明のパターンシートの製造方
法において、上記シート状物表面の凹凸構造の部分の高
さ、ピッチ共に10nm以上3μm以下であることがよ
り好ましい。
【0012】このように、上記凹凸構造の部分の高さと
ピッチの両方を規定することで、ロータス効果をより確
実に有効ならしめることができる。
【0013】また、本発明のパターンシートの製造方法
において、上記シート状物表面の凹凸構造をエンボス法
により形成することが好ましい。
【0014】エンボス法を採用することで、親水−撥水
パターンを有するシート状物を簡単に得ることができ
る。
【0015】さらに、本発明のパターンシートの製造方
法において、上記エンボス法を100℃以上の温度で行
うことがより好ましい。
【0016】このようにすることで、親水−撥水パター
ンを有するシート状物をより効率良く得ることができ
る。
【0017】ここで、本発明のパターンシートの製造方
法において、上記塗布液が、有機エレクトロルミネッセ
ンス材料であってもよく、あるいは、上記シート状物
が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフ
ォン、およびポリイミドからなる群から選ばれた一つで
あってもよい。
【0018】上記目的を達成する本発明のうちの微細パ
ターン形成方法は、本発明のパターンシートの製造方法
によって製造されたパターンシートを、電極の形成され
た支持体上にのせ、上記塗布液を上記支持体側へ転写す
ることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態として有
機薄膜層を形成する場合について説明する。この実施形
態で形成される有機薄膜層は、一対の対向電極に挟み込
まれて発光素子として使用される。すなわち、有機薄膜
層を挟み込んだ一対の対向電極間に電界を印加すること
で、有機薄膜層内に陰極から電子を注入するとともに、
陽極から正孔を注入する。注入された電子と正孔は有機
薄膜層中で再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電
子帯に戻る際にエネルギーが光として放出され、有機薄
膜層は発光する。
【0020】以下の説明では、パターニングした有機薄
膜層をシート状の仮支持体の表面に一旦形成し、その有
機薄膜層を、支持体表面に転写することにより、支持体
表面に有機薄膜層を形成する方法について説明する。
【0021】図1は、仮支持体に有機薄膜層を形成して
いる最中の仮支持体処理ラインの様子を簡略化して示し
た図である。
【0022】図1に示す仮支持体処理ライン1は、本発
明のうちのパターンシートの製造方法の一実施形態であ
る、仮支持体の表面に有機薄膜層を形成する方法を実施
するためのラインであって、仮支持体を搬送しながら、
仮支持体に、エンボス加工、塗布処理、および乾燥処理
を順次施すラインである。このような仮支持体処理ライ
ン1には、上流端に送出ロール10が配備され、搬送経
路に沿って、加熱ロール20、回転ロール30、塗布装
置40、および乾燥装置50も配備されている。またさ
らに、この仮支持体処理ライン1には、回転ロール30
に対向する位置にエンボスロール60が配備されてい
る。
【0023】図1に示す仮支持体2は、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)からなる厚さ100μmの長尺
なシート状物である。このシート状物の表面は、平滑な
ものであって、ミクロ的に見たときの凹凸構造の高さと
ピッチはともに10nm未満であり、水との接触角に換
算して60度の親水性を有する。このような仮支持体2
は、ロール状に巻回された状態で送出ロール10にセッ
トされ、この仮支持体処理ライン1の搬送経路を搬送さ
れる(図中の矢印参照)。なお、仮支持体は、本実施形
態のものに限らず、化学的及び熱的に安定であって、表
面が親水性を有する、可撓性のシート状物であればよ
い。具体的には、ポリエーテルサルフォン(PES)、
ポリイミド、ポリエステル[例えばポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート(PEN))]、
ポリアリレート、ポリカーボネート等の薄いシート、又
はこれらの積層体であることが好ましい。また、仮支持
体の厚さは、1μm〜300μmであってもよく、特に
微細パターン状の有機薄膜層を形成する場合には、3μ
m〜20μmであることが好ましい。
【0024】送出ロール10から送り出された仮支持体
2は、加熱ロール20によって120℃程度にまで加熱
された後、エンボス加工が施される。なお、加熱ロール
20による仮支持体の加熱温度が100℃以上である
と、エンボス加工を効率よく行うことができる。
【0025】エンボス加工は、回転ロール30とエンボ
スロール60との間で行われる。このエンボスロール6
0の周面には凹凸パターンが形成されている。
【0026】ここで、図1から一旦離れて、図2を用い
てエンボスロールの周面について詳述する。
【0027】図2は、図1に示すエンボスロールの周面
の一部を示す図である。
【0028】図2の左側には、エンボスロール60の周
面61の一部を示す平面図が示されており、図2の右側
には、この左側の平面図中の1点鎖線で囲んだ範囲を拡
大した部分拡大図が示されている。
【0029】この図2に示すエンボスロール60の周面
61には、マトリクス状に複数の矩形領域511が設け
られている。これらの矩形領域511それぞれは、右側
の部分拡大図に示すように、縦の長さが100μm、横
の長さが50μmである。また、互いに隣接する矩形領
域511どうしの縦、横それぞれの間隔は10μmであ
る。エンボスロール60の周面61のうち、これらの矩
形領域511を除いた面には、高さ、ピッチともに30
0nmの凹凸パターンが形成されている。反対に、これ
らの矩形領域511それぞれは、平滑な領域であって、
ミクロ的に見たときの凹凸構造の高さとピッチはともに
10nm未満である。
【0030】仮支持体は、回転ロール30に巻き掛けら
れた状態で、エンボスロール60の、図2に示すような
周面61によって型押しされることでエンボス加工が施
される。エンボス加工が施された仮支持体の表面には、
矩形の平滑面を挟んで、高さ、ピッチともに300nm
の凹凸パターンが型付けられる。仮支持体表面に型付け
られた凹凸パターンは、液体をはじくロータス効果を有
効ならしめる凹凸構造であり、仮支持体表面のうち、凹
凸パターンが型付けされた部分が撥水化される。仮支持
体表面の、撥水化された部分は、水との接触角に換算し
て104度の撥水性を有する。一方、仮支持体表面のう
ち、矩形の平滑面の部分は、水との接触角に換算して6
0度の親水性を保ったままである。
【0031】以上説明したようなエンボス加工により、
仮支持体表面は、撥水化された部分が、矩形の親水性を
有する部分を挟んで配列されたものとなる。このよう
に、本実施形態の仮支持体処理ラインでは、仮支持体
を、回転ロール30とエンボスロール60との間を通過
させるだけで、その表面に親水―撥水パターンを形成す
ることができる。また、仮支持体が搬送されてくる間、
このようなエンボス加工を連続して行うことができ、処
理効率は良好である。
【0032】なお、溶融状態のポリエチレンテレフタレ
ート(PET)を回転する冷却ドラムの周面上に流延さ
せ、その周面上で冷却することによりシート状の仮支持
体を製造する工程で、冷却ドラムの周面を、図2に示
す、エンボスロール60の周面61のようにして、冷却
ドラムの周面上で、仮支持体の表面に親水―撥水パター
ンを形成してもよく、この場合には、エンボス加工は不
要となる。
【0033】ここで図1を再び用いて、仮支持体処理ラ
イン1におけるエンボス加工より後の処理について説明
する。
【0034】親水―撥水パターンが形成された仮支持体
2は、塗布装置40に搬送されて塗布処理される。この
塗布処理で塗布される塗布液3は、少なくとも一種の発
光性化合物を含有するものである。発光性化合物の含有
量は、特に制限されないが、例えば0.1〜70質量%
であり、1〜20質量%であることが好ましい。発光性
化合物の含有量が0.1質量%未満であるか、70質量
%を超えると、発光効果が十分に発揮されない場合があ
る。また、発光性化合物は特に限定的されるものではな
く、蛍光発光性化合物であっても燐光発光性化合物であ
ってもよいし、あるいは蛍光発光性化合物及び燐光発光
性化合物を同時に用いてもよい。
【0035】本実施形態においては、発光輝度及び発光
効率の点から燐光発光性化合物を用いている。具体的に
は、三重項励起子から発光することができる化合物であ
るオルトメタル化錯体を用いている。ここにいうオルト
メタル化錯体とは、山本明夫著「有機金属化学 基礎と
応用」, 150頁及び232頁, 裳華房社(198
2年)、H. Yersin著「Photochemi
stry and Photophysics of
Coordination Compounds」,
71〜77頁及び135〜146頁, Springe
r−Verlag社(1987年)等に記載されている
化合物群の総称である。オルトメタル化錯体を形成する
配位子は特に限定されないが、2−フェニルピリジン誘
導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、2−(2−チエ
ニル)ピリジン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン
誘導体又は2−フェニルキノリン誘導体であることが好
ましい。これら誘導体は置換基を有していてもよい。ま
た、これらのオルトメタル化錯体形成に必須の配位子以
外に他の配位子を有していてもよい。オルトメタル化錯
体を形成する中心金属としては、遷移金属であればいず
れも使用可能であり、ロジウム、白金、金、イリジウ
ム、ルテニウム、パラジウム等を好ましく用いることが
できる。このようなオルトメタル化錯体を含む有機化合
物層は、発光輝度及び発光効率に優れている。オルトメ
タル化錯体については、特願2000−254171号
の段落番号0152〜0180にもその具体例が記載さ
れている。また、本実施形態で用いたオルトメタル化錯
体は、Inorg. Chem., 30, 168
5, 1991、Inorg. Chem., 27,
3464, 1988、Inorg. Chem.,
33, 545, 1994、Inorg. Chi
m. Acta, 181, 245, 1991、
J. Organomet. Chem., 335,
293, 1987、J. Am. Chem. S
oc., 107, 1431, 1985 等に記載
の公知の手法で合成することができる。
【0036】また、オルトメタル化錯体に代えて、ポル
フィリン錯体を用いてもよい。ポルフィリン錯体もオル
トメタル化錯体と同じく燐光発光性化合物である。ポル
フィリン錯体の中ではポルフィリン白金錯体が好まし
い。なお、燐光発光性化合物は単独で使用しても2種以
上を併用してもよい。
【0037】さらに、発光性化合物として蛍光発光性化
合物を用いる場合には、ベンゾオキサゾール誘導体、ベ
ンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ス
チリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニ
ルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導
体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン
誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ア
ルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエ
ン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリ
ドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリ
ジン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリデ
ン化合物、金属錯体(8−キノリノール誘導体の金属錯
体、希土類錯体等)、高分子発光性化合物(ポリチオフ
ェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビ
ニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等)等を用いるこ
とができる。これらは単独で用いても二種以上を混合し
て用いてもよい。
【0038】またさらに、塗布液3には必要に応じて、
ホスト化合物、ホール輸送材料、電子輸送材料、電気的
に不活性なポリマーバインダー等を含有させてもよい。
【0039】ホスト化合物とはその励起状態から発光性
化合物へエネルギー移動が起こり、その結果、その発光
性化合物を発光させる化合物である。その具体例として
は、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサ
ゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導
体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、ア
リールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチ
リルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラ
ゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香
族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族
ジメチリデン化合物、ポルフィリン化合物、アントラキ
ノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノ
ン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミ
ド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリル
ピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラ
カルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリ
ノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベン
ゾオキサゾールやベンゾチアゾール等を配位子とする金
属錯体、ポリシラン化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾ
ール)誘導体、アニリン共重合体、チオフェンオリゴマ
ー、ポリチオフェン等の導電性高分子、ポリチオフェン
誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレ
ン誘導体、ポリフルオレン誘導体等があげられる。ホス
ト化合物は1種単独で使用しても2種以上を併用しても
よい。
【0040】ホール輸送材料は陽極からホールを注入す
る機能、ホールを輸送する機能、及び陰極から注入され
た電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであ
れば特に限定されず、低分子材料であっても高分子材料
であってもよい。その具体例としては、カルバゾール誘
導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリー
ルアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導
体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導
体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン
誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチ
ルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化
合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン化合
物、ポルフィリン化合物、ポリシラン化合物、ポリ(N
−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン共重合体、チ
オフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分
子、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポ
リフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等
があげられる。これらは単独で使用しても2種以上を混
合して使用してもよい。
【0041】電子輸送材料は陰極から電子を注入する機
能、電子を輸送する機能、及び陽極から注入されたホー
ルを障壁する機能のいずれかを有しているものであれば
特に限定されず、例えばトリアゾール誘導体、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘
導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導
体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘
導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン
誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレ
ン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン
誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタロフ
タロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾール
等を配位子とする金属錯体、アニリン共重合体、チオフ
ェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子、ポ
リチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェ
ニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等が使用
可能である。
【0042】ポリマーバインダーとしては、ポリ塩化ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメ
タクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステ
ル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタ
ジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹
脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステ
ル、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルアセタール等が使用可能
である。塗布液にポリマーバインダーを含有させると、
塗布液を、容易に且つ大面積に塗布することができる。
【0043】このような塗布液3を塗布する塗布装置4
0は、ロールコート法を採用した塗布装置であって、ロ
ールコータ401を備えている。このロールコータ40
1は、その表面が搬送されてきた仮支持体表面に接する
ように配置されており、塗布処理中には回転させられ
る。塗布処理では、ロールコータ401を回転させるこ
とで、ロールコータ表面に塗布液3を供給しつつ仮支持
体表面に塗布液を塗布する。なお、スピンコート法、ス
クリーン印刷法、グラビアコート法(例えばマイクログ
ラビアコート法)、ディップコート法、キャスト法、ダ
イコート法、バーコート法、エクストルージェンコート
法、インクジェット塗布法等を採用した塗布装置を用い
てもよい。
【0044】以上説明したような塗布処理が施される
と、搬送されてきた仮支持体の、撥水性を有する部分で
は塗布された塗布液がはじかれ、親水性を有する部分の
みに塗布液3が残留する。このように、本実施形態で
は、塗布処理を施す前に、仮支持体表面に他の塗布液を
塗布することがないため、塗布液の性能を低下させる恐
れがない。
【0045】なお、青色の発光性化合物を含有する塗布
液と、緑色の発光性化合物を含有する塗布液と、赤色の
発光性化合物を含有する塗布液それぞれを用意し、それ
らの塗布液を塗布用マスクを介して順次所定のパターン
に塗布することにより、青、緑及び赤の3原色の発光画
素がパターニングされた有機薄膜層を仮支持体の表面に
形成することもできる。塗布用マスクの材質は限定的で
ないが、金属、ガラス、セラミック、耐熱性樹脂等の耐
久性があって安価なものが好ましい。またこれらの材料
を組み合わせて使用することもできる。また機械的強度
及び有機薄膜層の発光画素のパターン精度の観点から、
マスクの厚さは2〜100μmであることが好ましく、
5〜60μmがより好ましい。
【0046】最後に、塗布液が塗布された仮支持体2
は、乾燥装置50に搬送されて乾燥処理される。この乾
燥処理では、先の塗布処理で塗布された塗布液が乾燥さ
れて固化される。固化された塗布液は有機薄膜層にな
る。したがって、乾燥処理が施された仮支持体には、親
水パターンにそって有機薄膜層が形成される。
【0047】続いて、このようにして製造された仮支持
体の表面に形成された有機薄膜層を、電極の形成された
支持体表面に転写することにより、支持体表面に有機薄
膜層を形成する方法について説明する。
【0048】図3は、仮支持体における有機薄膜層の形
成から支持体における有機薄膜層の形成までの大まかな
流れを仮支持体と支持体とを用いて示した図である。
【0049】図3の(a)から(c)までは、上述した
仮支持体における有機薄膜層の形成の流れを示したもの
であって、(a)は、エンボス加工の様子を模式的に示
す図であり、(b)はそのエンボス加工が施された後の
仮支持体を模式的に示す図である。(a)に示すエンボ
ス加工は、上述したように、仮支持体の親水性を有する
表面に、エンボスロール60の、図2に示すような周面
61を型押しすることで、ロータス効果を利用した撥水
化パターンを形成するものである。このようなエンボス
加工を施すことで、(b)に示すように、仮支持体2の
表面には、高さ、ピッチともに300nmの凹凸パター
ン21が型付けされ、親水―撥水パターンが形成され
る。(c)は、有機薄膜層が形成された仮支持体を模式
的に示す図である。仮支持体2の表面のうち、凹凸パタ
ーン21が型付けされなかった部分のみに有機薄膜層3
0が形成されている。
【0050】図3の(d)と(e)は、支持体表面に有
機薄膜層を形成する流れを示したものであって、この支
持体表面への有機薄膜層の形成においては、大きく分け
て転写処理と剥離処理が行われる。(d)は、その転写
処理の様子を示す図であり、(e)は、その剥離処理の
様子を示す図である。
【0051】まず、支持体4は、基板41の上に透明電
極42が形成されたものである。したがって、支持体4
の表面は透明電極42の表面になる。
【0052】基板41は、ガラスからなるものである。
しかしながら、ガラスに限らず、ジルコニア安定化イッ
トリウム(YSZ)等の無機材料、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート等のポリエステルやポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、
アリルジグリコールカーボネート、ポリイミド、ポリシ
クロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリ
フルオロエチレン)、テフロン(登録商標)、ポリテト
ラフルオロエチレン−ポリエチレン共重合体等の高分子
材料等からなるものであってよい。中でも、支持体4に
フレキシブルな有機薄膜層を形成するためには高分子材
料が好ましく、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶
縁性及び加工性に優れ、且つ低通気性及び低吸湿性であ
るポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスル
ホンや、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、テフロ
ン、ポリテトラフルオロエチレン−ポリエチレン共重合
体等のフッ素原子を含む高分子材料がより好ましい。な
お、基板41は、これらの単一材料で形成しても、2種
以上の材料で形成してもよい。
【0053】また、基板41は板状の単層構造であるが
積層構造であってもよく、基板41の形状、大きさ等は
有機薄膜層の用途及び目的に応じて適宜選択することが
できる。さらに、有機薄膜層から発せられる光を散乱又
は減衰させることがない点で、基板41は無色透明であ
るが、有色透明であってもよい。
【0054】このような基板41の上に形成される透明
電極42は、有機薄膜層にホール(正孔)を供給する陽
極としての機能を有するが、陰極として機能させること
もできる。以下、透明電極42を陽極とする場合につい
て説明する。
【0055】本実施形態の透明電極42は、酸化インジ
ウムスズ(ITO)からなるものである。この透明電極
42の形状、構造、大きさ等は特に制限されず、有機薄
膜層の用途及び目的に応じて適宜選択することができ
る。なお、透明電極42を形成する材料としては、酸化
インジウムスズ(ITO)に限られることなく、様々な
金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの
混合物等を用いることができ、仕事関数が4eV以上の
材料であることが好ましい。具体的には、アンチモンを
ドープした酸化スズ(ATO)、フッ素をドープした酸
化スズ(FTO)、半導性金属酸化物(酸化スズ、酸化
亜鉛、酸化インジウム、、酸化亜鉛インジウム(IZ
O)等)、金属(金、銀、クロム、ニッケル等)、これ
ら金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、無機
導電性物質(ヨウ化銅、硫化銅等)、有機導電性材料
(ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等)及
びこれらとITOとの積層物等があげられる。
【0056】また、透明電極42は真空蒸着法により基
板上に形成されたものである。なお、透明電極42の形
成方法は、透明電極材料との適性を考慮して適宜選択す
ればよく、印刷法、コーティング法等の湿式方法、真空
蒸着法をはじめとするスパッタリング法、イオンプレー
ティング法等の物理的方法、CVD、プラズマCVD法
等の化学的方法等があげられる。本実施形態のように透
明電極材料としてITOを用いる場合には、真空蒸着法
の他、直流又は高周波スパッタ法、イオンプレーティン
グ法等を用いることができる。また透明電極42の材料
として有機導電性材料を用いる場合には、湿式製膜法が
好適である。
【0057】このようにして形成された透明電極42の
厚さは10μmであるが、その材料に応じて10nm〜
50μmの範囲で適宜選択すればよく、50nm〜20
μmの範囲で適宜選択することが好ましい。また、透明
電極42の抵抗値は103Ω/□以下にすることが好ま
しく、102Ω/□以下にすることがより好ましい。さ
らに、透明電極42は無色透明であっても有色透明であ
ってもよい。またさらに、透明電極側から有機薄膜層の
発光を取り出すためには、その透過率を60%以上にす
ることが好ましく、70%以上にすることがより好まし
い。透過率は分光光度計を用いた公知の方法に従って測
定することができる。なお、「透明導電膜の新展開」
(沢田豊監修、シーエムシー刊、1999年)等に詳細
に記載されている電極も本実施形態の透明電極として適
用することができる。特に耐熱性の低いプラスチック基
板の上に透明電極を形成する場合には、透明電極材料と
してITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で
製膜することが好ましい。
【0058】(d)に示す転写処理は、仮支持体2の表
面に形成された有機薄膜層30を、このような支持体4
の透明電極42表面に対面させた状態で、仮支持体2と
支持体3との間に挟み込み、透明電極42表面に密着さ
せる。この際、熱ヘッドを用いて、有機薄膜層30を加
熱して軟化させる。熱ヘッドとしては、例えば熱転写プ
リント用の熱ヘッド等を用いることができる。また、有
機薄膜層30の加熱は、熱ヘッドを用いることに限ら
ず、ラミネータ、赤外線ヒータ、レーザ等を用いた加熱
方法を用いることもできる。また、有機薄膜層30を加
熱する温度(転写温度)は特に限定的でなく、有機薄膜
層の材質において変更することができるが、ほとんどの
有機被膜層の耐熱温度が200℃以下であるという実情
から、転写温度も200℃以下にすることが好ましい。
このような転写処理により、仮支持体2の表面に形成さ
れた有機薄膜層30は、透明電極42表面に接着する。
【0059】(e)に示す剥離処理は、転写処理によっ
て透明電極42表面に接着した有機薄膜層30から仮支
持体2を引きはがし、透明電極42表面に有機薄膜層3
0のみを残留させる処理である。この剥離処理を終える
ことにより、支持体4表面に有機薄膜層42が形成され
る。このようにして形成する有機薄膜層の厚さは10〜
200nmにすることが好ましく、20〜80nmにす
ることがより好ましい。厚さが200nmを超えると駆
動電圧が上昇する場合があり、10nm未満であると有
機薄膜層が短絡する場合がある。
【0060】なお、以上説明した有機薄膜層を形成する
方法は、電子ディスプレイ用の多色微細パターンの形成
に、広く適用することができる。
【0061】
【実施例】以下、本発明の微細パターン形成方法を適用
した実施例について説明する。
【0062】(実施例1)水との接触角に換算して60
度の親水性を有する、厚さが100μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムを、120℃に加熱
した状態で、図2に示すエンボスロールの周面を用いて
型押しするエンボス加工を行った。このエンボス加工に
より、PETフィルムの表面には、高さ、ピッチともに
300nmの凹凸パターンが型付けされた。続いて、こ
のような凹凸パターンが型付けされたPETフィルムの
表面に、有機EL発光素材をロールコータにて10m/
minの速度で塗布した。この結果、PETフィルム表
面のうち、凹凸パターンが型付けされなかった部分のみ
に30cc/m2の有機EL発光素材が塗布された。そ
の後、PETフィルムを100℃で乾燥することで、P
TEフィルム表面に、有機EL発光層の微細パターンを
形成した。
【0063】続いて、酸化インジウムスズ(ITO)か
らなる透明電極が形成されたガラス基板上に、その透明
電極に有機EL発光層が対面するようにPETフィルム
を導き、回転する2本のゴムロール間にてラミネートす
るタイプのラミネータ(大成ラミネータ(株)製ファー
ストラミネータVA−400III)を用いて、圧力3
kg/cm2、温度160℃、送出速度5.0cm/m
inの条件で、ガラス基板とPTEフィルムを熱圧着さ
せ、PETフィルム表面に形成された有機EL発光層を
透明電極表面に転写し、ガラス基板上に有機EL発光層
を形成した。
【0064】また、以下に説明する実施例2から実施例
4まではいずれも、実施例1で用いたエンボスロールの
凹凸パターンとは異なる高さおよびピッチの凹凸パター
ンを有するエンボスロールを用いてエンボス加工を行っ
た他は、実施例1と同じ条件でガラス基板上に有機EL
発光層を形成した。
【0065】(実施例2)この実施例2におけるエンボ
ス加工では、周面に、高さ3μm、ピッチ4μmの凹凸
パターンが形成されたエンボスロールを用いた。その結
果、PETフィルムの表面には、高さ3μm、ピッチ4
μmの凹凸パターンが型付けされた。
【0066】(実施例3)この実施例3におけるエンボ
ス加工では、周面に、高さ4μm、ピッチ3μmの凹凸
パターンが形成されたエンボスロールを用いた。その結
果、PETフィルムの表面には、高さ4μm、ピッチ3
μmの凹凸パターンが型付けされた。
【0067】(実施例4)この実施例4におけるエンボ
ス加工では、周面に、高さ、ピッチともに3μmの凹凸
パターンが形成されたエンボスロールを用いた。その結
果、PETフィルムの表面には、高さ、ピッチともに3
μmの凹凸パターンが型付けされた。
【0068】さらに、実施例2から実施例4までと同じ
く、実施例1とは、エンボスロール周面の凹凸パターン
のピッチおよび高さのみを異ならせて、ガラス基板上に
有機EL発光層を形成しようとしたところ、うまく形成
できなかった2つの例が生じたので、比較例として紹介
する。
【0069】(比較例1)この比較例1におけるエンボ
ス加工では、周面に、高さ、ピッチともに5μmの凹凸
パターンが形成されたエンボスロールを用いた。その結
果、PETフィルムの表面には、高さ、ピッチともに5
μmの凹凸パターンが型付けされた。
【0070】(比較例2)この比較例2におけるエンボ
ス加工では、周面に、高さ、ピッチともに8nmの凹凸
パターンが形成されたエンボスロールを用いた。その結
果、PETフィルムの表面には、高さ、ピッチともに8
nmの凹凸パターンが型付けされた。
【0071】表1に、各実施例および各比較例ごとの、
ガラス基板上における有機EL発光層の形成具合と撥水
化判定結果を横一列ずつ示す。
【0072】
【表1】
【0073】表1における、形成具合とは、エンボスロ
ールの周面に形成された、平滑な矩形領域の大きさを1
00%とし、この矩形領域の大きさに対する、ガラス基
板上に形成した有機EL発光層の一つの微細な矩形パタ
ーンの大きさの比率(形成率)を示すものである。しか
しながら、比較例1によって形成された有機EL発光層
の中には、未形成部分が点在する矩形パターンが多々あ
ったことから、形成率を求めずに「未形成部分あり」と
した。また、比較例2によって形成された有機EL発光
層は、ガラス基板のほぼ全面に形成されてしまいパター
ン形成が行われなかったことから、形成率を求めずに
「パターン形成されず」とした。撥水化判定結果は、P
TEフィルム表面の撥水化を判定した結果である。すな
わち、各実施例および各比較例における形成具合から、
ガラス基板上での有機EL発光層の形成率が高いという
ことは、PTEフィルム上での形成率も高いことを表
し、PTEフィルム上での形成率が高いということは、
PTEフィルム表面の撥水化が確実に行われていること
を表すものとしてPTEフィルム表面の撥水化を判定し
た。ここでは、形成率98%以上を◎、形成率80%以
上を○とし、各比較例についは、凹凸パターンの部分
が、ロータス効果を十分発揮しておらず撥水化されてい
ないものと判定した。
【0074】実施例1、実施例2、および比較例1それ
ぞれにおける形成具合を比べると、PETフィルム表面
に型付けされる凹凸パターンの凹凸構造のピッチを3μ
m以下にすると撥水性が向上することがわかり、実施例
1、実施例3、および比較例1それぞれにおける形成具
合を比べると、その高さを3μm以下にしても撥水性が
向上することがわかる。また、これらの2つの撥水性の
向上から、PETフィルム表面に型付けされる凹凸構造
のピッチと高さを別々に規定にしても撥水性が向上する
ことがわかるが、両方をともに規定することが好ましい
ことがわかる。すなわち、PETフィルム表面に型付け
される凹凸構造のピッチと高さをともに3μm以下にす
ることが好ましいことがわかる。さらに、比較例2にお
ける形成具合から、PETフィルム表面に型付けされる
凹凸構造のピッチにしても高さにしても、あまりに小さ
くしずぎると平滑面に近づき、ロータス効果が発揮され
ないことがわかる。PETフィルム表面に型付けされる
凹凸構造のピッチと高さはともに10nm以上にするこ
とが好ましい。またさらに、本発明者らは、PETフィ
ルム表面に型付けされる凹凸構造のピッチと高さについ
てさらなる検討を進めた結果、ピッチと高さをともに、
100nm以上1μm以下にすることがより好ましく、
最も好ましくは、200nm以上400nm以下にする
ことであるという結論に達した。
【0075】また、本発明者らは、ガラス基板とPTE
フィルムを熱圧着させる際の温度(転写温度)について
も検討を進めた結果、転写温度が、有機EL発光素材の
耐熱温度を超えると有機EL発光素材を失効させてしま
う恐れがあり、反対にあまり低すぎても転写効率に劣る
ことが判明した。そこで、本発明者らは、転写温度は、
60℃以上200℃以下であることが好ましく、80℃
以上180℃以下であることがさらに好ましく、最も好
ましくは100℃以上150℃以下であるという結論に
達した。
【0076】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、シート状物の表面に、塗布液の性能を低下させるこ
とがない親水−撥水パターンを有するシート状物を用い
たパターンシートの製造方法、およびそのようなパター
ンシートの製造方法によって製造されたパターンシート
を用いた微細パターン形成方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮支持体に有機薄膜層を形成している最中の仮
支持体処理ラインの様子を簡略化して示した図である。
【図2】図1に示すエンボスロールの周面の一部を示す
図である。
【図3】仮支持体における有機薄膜層の形成から支持体
における有機薄膜層の形成までの大まかな流れを仮支持
体と支持体とを用いて示した図である。
【符号の説明】
1 仮支持体処理ライン 20 加熱ロール 30 回転ロール 40 塗布装置 50 乾燥装置 60 エンボスロール 601 周面 2 仮支持体 21 凹凸パターン 3 塗布液 30 有機薄膜層 4 支持持体 41 基板 42 透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 正太郎 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 保土沢 善仁 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC21 AC43 AC72 AC96 AE02 BB06Y BB26Z BB93Y CA36 CB08 CB26 CB33 CB37 DA04 DA06 DB13 DB14 DB36 DB37 DB39 DB48 DB53 DB55 DC24 EA07 EB07 EB08 EB12 EB14 EB15 EB19 EB22 EB33 EB35 EB36 EB38 EB39 EB43 EB44 EC07 EC60

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状物表面に微細な凹凸構造により
    液体をはじくロータス効果を有効ならしめる凹凸構造の
    部分を、該凹凸構造よりも平滑な部分を挟んで配列さ
    せ、 次いで、該シート状物表面の平滑な部分に塗布液を塗布
    して固化させることを特徴とするパターンシートの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記シート状物表面の凹凸構造の部分の
    高さが10nm以上3μm以下であることを特徴とする
    請求項1記載のパターンシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シート状物表面の凹凸構造の部分の
    ピッチが10nm以上3μm以下であることを特徴とす
    る請求項1記載のパターンシートの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記シート状物表面の凹凸構造の部分の
    高さ、ピッチ共に10nm以上3μm以下であることを
    特徴とする請求項1記載のパターンシートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記シート状物表面の凹凸構造をエンボ
    ス法により形成することを特徴とする請求項1記載のパ
    ターンシートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記エンボス法を100℃以上の温度で
    行うことを特徴とする請求項5記載のパターンシートの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記塗布液が、有機エレクトロルミネッ
    センス材料であることを特徴とする請求項1から6のう
    ちいずれか1項記載のパターンシートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記シート状物が、ポリエチレンテレフ
    タレートであることを特徴とする請求項1から7のうち
    いずれか1項記載のパターンシートの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記シート状物が、ポリエーテルサルフ
    ォンであることを特徴とする請求項1から7のうちいず
    れか1項記載のパターンシートの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記シート状物が、ポリイミドである
    ことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項記
    載のパターンシートの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のうちいずれか1項
    記載のパターンシートの製造方法によって製造されたパ
    ターンシートを、電極の形成された支持体上にのせ、前
    記塗布液を前記支持体側へ転写することを特徴とする微
    細パターン形成方法。
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