JP2003192402A - 耐衝撃性および耐剥離性に優れた合わせガラス - Google Patents
耐衝撃性および耐剥離性に優れた合わせガラスInfo
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Landscapes
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Abstract
破壊貫通性に優れ、外部からの侵入等も困難な防犯性能
を有する耐衝撃性および耐剥離性に優れた合わせガラス
を提供する。 【解決手段】ヤング率の異なる2種類以上の樹脂製の中
間え膜を重ね合わせてガラス板間に挿入して接着一体化
し、前記2枚のガラス板間の中間膜として、高ヤング率
の中間膜の表裏両面に低ヤング率の中間膜を重ね合わせ
て3層構造とし、前記低ヤング率の中間膜のヤング率が
常温で10〜100KPa、高ヤング率の中間膜のヤン
グ率が100〜500MPaとして、耐衝撃性および耐
剥離性を向上させた。
Description
貫通性に優れ、外部からの侵入等も困難な防犯性能を有
する建築用窓ガラスなどの耐衝撃性および耐剥離性に優
れた合わせガラスに関する。
ポートによれば、近年、空き巣の件数、被害額ともに増
加しつつあり、空き巣などの犯罪行為を目的とした外部
侵入者は、施錠された建物に侵入する際、建物のガラス
窓の破壊、ドアの破壊、または玄関ドアの鍵などを開錠
することによって建物内部に侵入する。
入が多く、更に、窓からの侵入は、窓ガラスの一部を破
壊または穴を開けてサッシに設けられたクレセントを開
ける、または窓ガラスの全面を割ることによって行われ
るので、侵入防止のためには、容易に穴が開かない、ま
たは容易に割れない様にした窓ガラスとすることが好ま
しい。
ウト法などにより製造され、強化処理が施されていない
生板ガラスや、製造後に、再加熱し風冷処理した強化ガ
ラスや、ガラス中のナトリウムを一部カリウムで置換さ
せるなどの化学処理によって、ガラス表面に圧縮応力を
発生させて割れにくくした化学強化ガラス、また、2枚
のガラス板をポリビニルブチラール膜(以下、PVB膜
と略称する)などからなる中間膜により接着した合わせ
ガラスがあるが、ガラスが割れたとしても中間膜である
PVB膜に穴の開くことが少ない合わせガラスが最も防
犯性能は高い。
ては、打ち破りと称され、バールやハンマーなどでガラ
ス窓を破壊したり、こじ破りと称され、ドライバーなど
で大きな音を出さないようにガラス窓を割って穴を開
け、クレセント錠などを開けて密かに侵入する手段が挙
げられるが、大きな破壊音のする打ち破りに比べ、破壊
音の小さなこじ破りの方が空き巣の被害件数は多い。
限り、打ち破りにより破壊されてしまう点で防犯上問題
となる。
くく穴の開きにくい、即ち、物理的衝撃に対しての耐衝
撃性および耐貫通性を重視した防犯ガラス、例えば、合
わせガラスの中間膜であるPVBを容易に穴が開かない
ように分厚くした合わせガラス、合わせガラスの中間層
に耐衝撃性の高いポリカーボネート板を挿入し、エチレ
ン−ビニルアセテート共重合体(EVA)によって、接
着一体化させた合わせガラス、ガラス板とポリエチレン
テレフタレート(PET)シートを、接着後固化する接
着剤により貼り合わせた積層ガラスなどが防犯ガラスと
して市販されている。
はないが、欧米ではストアーフロント、ホテルはもとよ
り住宅、事務所、病院などの建造物において、防犯基準
があり、特に米国では、ストアーフロント、ホテルには
防犯合わせガラスを用いることが推奨されている。
uropean Commiteefor Stand
ardization)TC129に板ガラスの耐衝撃
性試験が標準化されており、その結果より板ガラスを防
犯クラスP1A〜P5AおよびP6B〜P8Bに分類し
ている。
ラスと比較して、約3〜5倍の強度があるが、飛来物等
で割れた場合その飛来物が貫通したり、またサッシ若し
くはモールなどから割れたガラス板が脱落するため、例
えば外部からの侵入が容易であり防犯性は無いといった
問題点がある。
でガラスが割れた場合でも、PVB膜等の合わせ中間膜
によってガラス板は保持され、サッシ若しくはモールな
どから割れたガラス板が脱落しにくく、外部からの侵入
等も困難であり、また、飛来物等も貫通しにくいといっ
た利点がある。
ては、この合わせガラスでも充分な強度を持っていると
は云えず、近年では通常合わせガラスに用いられている
PVB膜のヤング率が常温下で50kPa程度であるの
に対し、約300MPa程度の非常に大きなヤング率の
中間膜が上市されてきており、この中間膜は強度が高
く、飛来物の貫通等に関しては非常に効果が認められ、
接着性も常温下で従来のPVB膜と遜色無い接着強度を
備えているが、万一割れた場合には断片化されたガラス
が剥離しやすいという問題点があった。
る合わせガラスの耐久性を上げるためには、ガラスおよ
び/または中間層の樹脂層の厚みを厚くしたり、ガラス
板を3枚以上積層し、積層したガラス間にPVB膜など
の樹脂を挟み込んだ積層構造とすることなどが挙げられ
るが、これらの方法では窓ガラスの厚みおよび重量が増
すことで、使用できるサッシおよび窓が限られてしま
い、一般住宅用としては使い辛いものになるという問題
があった。
を解決するために成されたものであり、市販されている
従来の防犯合わせガラスに比較して、打ち破り、こじ破
りにより容易に破壊されたり穴が開いたりすることがな
く、また耐貫通性についてはCEN規格TC129に標
準化された板ガラスの耐衝撃性試験によって、防犯クラ
スP5Aを満足し、飛来物による破壊貫通性に優れ、か
つ、中間膜が剥き出しになる量を少なくして、短時間で
穴の開くことのない極めて防犯性能にも優れた合わせガ
ラスを提供することを目的とするものである。
種類以上の樹脂製の中間膜を重ね合わせてガラス板間に
挿入して接着一体化し、耐衝撃性および耐剥離性を向上
させたことを特徴とする耐衝撃性および耐剥離性に優れ
た合わせガラスである。
間の中間膜として、高ヤング率の中間膜の表裏両面に低
ヤング率の中間膜を重ね合わせて3層構造としたことを
特徴とする上述の耐衝撃性および耐剥離性に優れた合わ
せガラスである。
間膜のヤング率が常温で10〜100KPa、高ヤング
率の中間膜のヤング率が100〜500MPaであるこ
とを特徴とする上述の耐衝撃性および耐剥離性に優れた
合わせガラスである。
間膜の厚さの合計を90mil(2.286mm)以上
としたことを特徴とする上述の耐衝撃性および耐剥離性
に優れた合わせガラスである。
間膜がポリビニルブチラール膜(PVB)からなること
を特徴とする上述の耐衝撃性および耐剥離性に優れた合
わせガラスである。
ス間に、ヤング率の異なる2種類以上の樹脂製の中間膜
を全面に亘って重ね合わせてガラス板間に挿入し、加熱
及び加圧状態の中で接着一体化した合わせガラスであ
る。
発明は、前記中間膜として、高ヤング率の中間膜の表裏
両面に、低ヤング率の中間膜を重ね合わせて3層構造の
中間膜とし、この3層構造の中間膜をガラス板間に挿入
してガラス板同士を接着したものである。
間膜は、それぞれ相対的に互いを比較して表したもので
あり、前記低ヤング率の中間膜が常温で10〜100K
Paであるのに対し、高ヤング率の中間膜が100〜5
00MPaである。
計を90mil(2.286mm)以上とすると充分な
強度が得られるため好ましい。
ては、厚くするほど強度が増すので、厚い方が望まし
い。これについては、所望の耐衝撃強度に合わせて決め
ればよい。
ラスに用いるポリビニルブチラール膜(PVB)からな
り、該PVB膜を用いて接着した合わせガラスは割れて
もガラス片は中間膜から剥離し難い。
いる有機物からなる透明もしくは半透明の樹脂製の膜で
あれば良く、例えば、エチレン−メタクリル酸共重合体
があげられるが、これに限定されるものではない。
衝撃性に優れ、ガラス板との接着力も通常のPVB膜と
大差はないが、衝撃によってガラス板が割れたときに、
ガラス片との剥離が見られるのが難点であるが、前記低
ヤング率の中間膜と重ね合わせたことによってこの問題
点を解決したものである。
破壊貫通性に優れた防犯性能に優れた建築物用窓ガラス
向けであることを考慮して、1.8mm以上、6mm以
下の板厚であることが好ましい。
るが、本発明は以下の実施例により限定されるものでは
ない。
わせガラスの各実施例、および比較例について、各構成
およびCEN規格に準じた耐衝撃性試験結果、およびガ
ラス板と中間膜との剥離状況についての合否の判定結果
を表1に示すと共に、以下に詳細に述べる。
m×900mmの2枚のフロートガラス板2、2を対向
させ、該ガラス板2、2と略同寸法の下記3枚の中間膜
を重ね合わせて前記ガラス板間に挿入配置した。
ング率:50KPaのPVB膜、 第2層目の中間膜4:膜厚60mil、ヤング率:30
0MPaの中間膜(エチレン−メタクリル酸共重合
体)、 第3層目の中間膜3:膜厚15mil、ヤング率:50
KPaのPVB膜 上記3枚の中間膜の合計膜厚は90mil(2.286
mm)となり、該中間膜を挟んだ合わせガラス板を予備
接着工程にて脱気および予備接着し、オートクレーブ等
の圧力容器内で通常の合わせガラス板の製造条件と同様
な条件下で、圧力1.03〜1.32MPa、温度摂氏
120〜145度まで所定時間加圧、および加熱して合
わせガラスとした。
CEN規格に準じて、板ガラス上に鋼球を落下させる耐
衝撃性試験によって評価した。
の防犯クラスP5Aに従って本発明の合わせガラスを鋼
製の支持枠上に水平姿勢で固定し、直径100mm、重
さ4.11kgの鋼球を高さ9mまで上げ、水平姿勢の
ガラス板面上の定められた落下位置3カ所に各3回づつ
合計9回剛球を自由落下させた。
させた鋼球によって割れることはあっても貫通すること
はなかった。
からのガラスと中間膜の剥離量は20cm2未満と少な
く、問題は認められなかった。
しになり、ガラスに比べて刃物や熱に弱い有機膜では多
くの問題が出てくる。この剥離量の目安としては、その
形状にもよるが、約20cm2未満が一つの合格基準と
なる。
いが、車両用合わせガラスのヘッドフォーム試験におい
て、同様の規格があり、参考とした。
に合格となった。 [実施例2]実施例1と同一の板厚、寸法のフロートガ
ラス板2間に、実施例1と同様に3層の中間膜を重ね合
わせて前記ガラス板間に挿入配置したものであり、第2
層目の中間膜の膜厚を90milと厚くしたものであ
り、その他の中間膜等の構成は、実施例と同一である。
ング率:50KPaのPVB膜、 第2層目の中間膜4:膜厚90mil、ヤング率:30
0MPaの中間膜(エチレン−メタクリル酸共重合
体)、 第3層目の中間膜3:膜厚15mil、ヤング率:50
KPaのPVB膜 上記3枚の中間膜の合計膜厚は120mil(3.04
8mm)となり、該合わせガラス板を予備接着工程にて
脱気および予備接着した後、オートクレーブ等の圧力容
器内で通常の合わせガラス板の製造条件と同様な条件下
で、圧力1.03〜1.32MPa、温度摂氏120〜
145度まで所定時間加圧、および加熱して合わせガラ
スとした。
N規格に準じて、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃
性試験によって評価した結果、落下させた鋼球によって
割れることはあっても貫通することはなく、合格となっ
た。
からのガラスと中間膜の剥離量も20cm2未満と少な
く、問題は認められなかった。 [比較例1]実施例1と同一の板厚、寸法のフロートガ
ラス板2間に、膜厚60mil(1.524mm)で、
ヤング率が300MPaの高ヤング率の中間膜(エチレ
ン−メタクリル酸共重合体)を前記ガラス板間に挿入配
置した構成である。
および予備接着した後、オートクレーブ等の圧力容器内
で実施例と同一の条件下で、所定圧力、および所定温度
まで所定時間減圧、および加熱して合わせガラスとし
た。
N規格に準じて、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃
性試験によって評価した結果、落下させた鋼球によって
割れるが貫通しないものもあったが、一部貫通するもの
も発生し、総合的に不合格となった。
からのガラスと中間膜の剥離量が20cm2以上とな
り、問題が顕在化された。 [比較例2]実施例1と同一の板厚、寸法のフロートガ
ラス板2間に、膜厚60mil(1.524mm)で、
ヤング率が50KPaの通常一般的に合わせガラスに使
用されているPVB膜を前記ガラス板間に挿入配置した
構成である。
および予備接着した後、オートクレーブ等の圧力容器内
で実施例と同一の条件下で、所定圧力、および所定温度
まで減圧、および加熱して合わせガラスとした。
規格に準じて、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃性
試験によって評価した結果、落下させた鋼球によってガ
ラス板の割れと同時に中間膜であるPVB膜をもすべて
貫通し、不合格となった。
れた部分からのガラスとPVB膜の剥離量は20cm2
以内となり、剥離に限っては問題はなかったが、総合的
な評価としては不合格であった。 [比較例3]比較例1と同一の板厚、寸法のフロートガ
ラス板2間に、膜厚90mil(2.286mm)で、
ヤング率が300MPaの高ヤング率の中間膜(エチレ
ン−メタクリル酸共重合体)を前記ガラス板間に挿入配
置した構成である。
および予備接着した後、オートクレーブ等の圧力容器内
で実施例と同一の条件下で、所定圧力、および所定温度
まで減圧、および加熱して合わせガラスとした。
N規格に準じて、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃
性試験によって評価した結果、落下させた鋼球によって
割れることはあっても貫通することはなく、合格となっ
た。
れた部分からのガラスとPVB膜の剥離量が20cm2
以上となり問題が顕著化され、総合的な評価としては不
合格であった。 [比較例4]比較例2と同一の板厚、寸法のフロートガ
ラス板2間に、膜厚90mil(2.286mm)で、
ヤング率が50KPaの通常一般的に使用されているP
VB膜を前記ガラス板間に挿入配置した構成である。
および予備接着した後、オートクレーブ等の圧力容器内
で実施例と同一の条件下で、所定圧力、および所定温度
まで減圧、および加熱して合わせガラスとした。
規格に準じて、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃性
試験によって評価した結果、落下させた鋼球によってガ
ラス板の割れと同時に中間膜であるPVB膜をも貫通す
るものが一部あり、不合格となった。
れた部分からのガラスとPVB膜の剥離量は20cm2
以内となり、剥離量に限って問題はなかったが、総合的
な評価としては不合格であった。 [比較例5]実施例1と同一寸法で、板厚8mmのフロ
ートガラス板のみからなる単板ガラスとした構成であ
る。
て、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃性試験によっ
て評価した結果、落下させた鋼球によってガラス板が破
損すると共に、鋼球の貫通もみられ、不合格となった。 [比較例6]実施例1と同一寸法で、板厚6.8mmの
網入り板ガラスのみからなる単板ガラスとした構成であ
る。
て、板ガラス上に鋼球を落下させる耐衝撃性試験によっ
て評価した結果、落下させた鋼球によってガラス板が破
損すると共に、鋼球の貫通もみられ、不合格となった。
て割れたときにガラス片との剥離が見られるヤング率の
非常に大きな中間膜の両面に、衝撃によって割れたとき
にガラス片との剥離が少ない低ヤング率の中間膜を重ね
合わせた多層の中間膜としてガラス板間に挿入したの
で、従来の合わせガラスに比べて衝撃によってガラス板
が割れても貫通しないだけで無く、剥離もほとんどな
く、耐衝撃性を大幅に向上させることができた。
剥離性に優れた合わせガラスは、飛来物等によってガラ
ス板が割れても、耐衝撃性および耐貫通性、さらに耐剥
離性に優れているので、優れた防犯性能を示すという効
果があった。
従来のPVB膜のみを用いた合わせガラスでは得られな
いようなセキュリティガラスの分野にも応用が可能であ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】ヤング率の異なる2種類以上の樹脂製の中
間膜を重ね合わせてガラス板間に挿入して接着一体化
し、耐衝撃性および耐剥離性を向上させたことを特徴と
する耐衝撃性および耐剥離性に優れた合わせガラス。 - 【請求項2】前記2枚のガラス板間の中間膜として、高
ヤング率の中間膜の表裏両面に低ヤング率の中間膜を重
ね合わせて3層構造としたことを特徴とする請求項1記
載の耐衝撃性および耐剥離性に優れた合わせガラス。 - 【請求項3】前記低ヤング率の中間膜のヤング率が常温
で10〜100KPa、高ヤング率の中間膜のヤング率
が100〜500MPaであることを特徴とする請求項
1乃至2のいずれかに記載の耐衝撃性および耐剥離性に
優れた合わせガラス。 - 【請求項4】前記重ね合わせた中間膜の厚さの合計を9
0mil(2.286mm)以上としたことを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれかに記載の耐衝撃性および耐
剥離性に優れた合わせガラス。 - 【請求項5】前記低ヤング率の中間膜がポリビニルブチ
ラール膜(PVB)からなることを特徴とする請求項1
乃至4のいずれかに記載の耐衝撃性および耐剥離性に優
れた合わせガラス。
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