JP2003206502A - 鉄道用枕木及びその製造方法 - Google Patents
鉄道用枕木及びその製造方法Info
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Abstract
振現象を抑制して振動や騒音を低減することができ、木
製枕木と同様に簡便に施工することができ、さらに振動
が大きく軌道の位置修正が頻繁な分岐部にも用いること
ができる、鉄道用枕木を提供する。 【解決手段】熱硬化性ウレタン発泡体と、前記熱硬化性
ウレタン発泡体のセル壁中に、互いに離れて粒子状に分
散されており、かつガラス転移点が0〜50℃の範囲に
あるビニル重合体粒子と、前記熱硬化性ウレタン発泡体
の長手方向に対して長手方向が平行となるように前記熱
硬化性ウレタン発泡体に分散されている長繊維補強材と
を含む、鉄道用枕木である。
Description
し、より詳細には、繊維補強材で補強された熱硬化性ウ
レタン発泡体または硬化物からなる鉄道用枕木及びその
製造方法に関する。
動や騒音が大きくなる原因の1つとして、軌道の共振が
挙げられる。そこで、振動や騒音を軽減するために、レ
ールと枕木との間、枕木とバラスト床もしくはコンクリ
ート床との間に、いわゆる軌道パッドを設ける方法が提
案されている(特開2000−281745号公報)。
また、内面に弾性体が配置された防振作用を有する箱に
枕木を収める方法(特開2001−172901号公
報)も提案されている。
前記軌道パッドを接着したり、あるいは施工中にパッド
を挿入したりする作業が煩雑であった。また、枕木の他
に、防振作用を有する箱を施工現場に持ち込み、取り付
ける作業も煩雑となる。すなわち、上述した先行技術に
記載の何れの方法においても、振動を軽減させるのは、
軌道パッドや防振作用を有する箱であり、枕木自体は振
動や騒音を軽減させるように構成されていない。
は、振動や騒音を軽減させる機能を有するコンクリート
製の枕木が開示されている。しかしながら、枕木がコン
クリートからなるため、重量が大きく、手作業で施工す
ることが困難であった。
釘や犬釘を自由に位置に打つことができないという問題
もあった。さらに、コンクリートを型枠に流し込むバッ
チ成形により枕木が形成されるので、枕木の長さを自由
に変えることが困難であり、各枕木の長さが異なり、か
つ振動が大きいために軌道の位置修正が頻繁に必要な分
岐部に用いることはできなかった。
は、従来、木製枕木や合成樹脂複合材料からなる枕木が
用いられている。合成樹脂複合材料からなる枕木は耐久
性に優れており、木製枕木と同様に簡便に施工すること
ができる。この種の合成樹脂複合材料からなる枕木は、
主として、ガラス繊維強化熱硬化性ウレタン発泡体によ
り構成されている。
吸収性をもたせる試みが従来より種々なされている(例
えば、特開平11−286566号公報など)。しかし
ながら、振動吸収性がもたせられた従来の熱硬化性ウレ
タン発泡体は、振動を吸収するために比較的に柔らかく
されている。従って、大きな重量が加わる鉄道用枕木と
して用いた場合には、ガラス繊維で補強されているとい
えども、巨大な荷重に耐えることは到底できないもので
あった。
来技術の現状に鑑み、鉄道車両の巨大な荷重に耐えるこ
とができ、共振現象を抑制して振動や騒音を低減するこ
とができ、木製枕木と同様に簡便に施工することがで
き、さらに振動が大きく軌道の位置修正が頻繁な分岐部
にも用いることができる、鉄道用枕木を提供することを
目的とする。
明(本発明1)の鉄道用枕木は、熱硬化性ウレタン発泡
体と、前記熱硬化性ウレタン発泡体のセル壁中に、互い
に離れて粒子状に分散されており、かつガラス転移点が
0〜50℃の範囲にあるビニル重合体粒子と、前記熱硬
化性ウレタン発泡体の長手方向に対して長手方向が平行
となるように前記熱硬化性ウレタン発泡体に分散されて
いる長繊維補強材とを含むことを特徴とする。
鉄道用枕木の製造方法は、本発明1の鉄道用枕木の製造
方法であって、前記ビニル重合体の少なくとも一部がグ
ラフト重合されたポリオールと、ポリイソシアネートと
からなる熱硬化性ウレタン原液を熱硬化性ウレタン発泡
体を形成するための原料として用いることを特徴とす
る。
鉄道用枕木の製造方法は、本発明1の鉄道用枕木の製造
方法であって、前記ビニル重合体の少なくとも一部がグ
ラフト重合されているポリマーポリオールと、前記ビニ
ル重合体がグラフト重合されていないポリオールと、ポ
リイソシアネートとからなる熱硬化性ウレタン原液を熱
硬化性ウレタン発泡体を形成するための原料として用い
ることを特徴とする。
では、前記熱硬化性ウレタン原液が、ガラス転移点が0
〜50℃の範囲内にあるビニル重合体を、全樹脂量に対
して5〜45重量%の割合で含む混合物であるのが好ま
しい(本発明4)。
は、前記熱硬化性ウレタン発泡体を構成するための原料
を長繊維に含浸させた後、硬化・発泡するのが好ましい
(本発明5)。
は、長手方向が平行となるような長繊維補強材に熱硬化
性ウレタン原液を含浸し、熱硬化して得られる鉄道用枕
木であって、前記熱硬化性ウレタン原液が、ガラス転移
点が0〜50℃の範囲内にあるビニル重合体または融点
が0〜50℃の結晶性重合体を、全樹脂量に対して20
〜60重量%の割合で含む混合物であり、硬化後、前記
ビニル重合体または融点が0〜50℃の結晶性重合体が
樹脂中に分散しており、樹脂硬化物に対して動的粘弾性
試験を行ったときのtanδの値が0〜50℃において
0.1以上であることを特徴とする。
タン原液が、ポリオール原液とポリイソシアネート原液
とからなる二液硬化型のものであって、前記ポリオール
原液が、結晶性ポリマー鎖を分子内にもつ平均分子量7
00〜4500のポリオールAと、前記ポリマー鎖と類
似構造のポリマー鎖を分子内にもつ平均分子量300〜
1500のポリオールBと、ポリマー鎖を分子内にもた
ない水酸基値400mgKOH/g以上のポリオールC
との混合物であり、前記ポリオールAがポリオール原液
全体の30〜80重量%、前記ポリオールBがポリオー
ル原液全体の5〜35重量%、前記ポリオールCがポリ
オール原液全体の5〜45重量%であることが好ましい
(本発明7)。
前記長繊維補強材が、全体の10〜25容量%含まれて
いるのが好ましい(本発明8)。
壁中とは、ビニル重合体粒子がセル壁を構成している熱
硬化性ウレタン発泡体中に埋もれている状態、及びビニ
ル重合体粒子が熱硬化性ウレタン発泡体のセル壁面に露
出している状態をも含むものとする。前記ビニル重合体
粒子がセル壁を完全に貫通していたり、粒子状ではなく
連続層を形成していたりした場合には、ビニル重合体部
分が熱硬化性ウレタン発泡体における欠陥点となり、鉄
道用枕木の強度や繰り返し荷重に対する耐久性が低下す
る。
振動数及び昇温速度2℃/分で動的粘弾性を測定した場
合のtanδのピーク温度である。ガラス転移点が0〜
50℃の範囲外では、枕木の実用温度において振動や騒
音を十分に低減させる効果が得られなくなる。
ウレタンは、ポリイソシアネートとポリオールとを混合
し、反応させることにより得られるが、前記ビニル重合
体は、ポリイソシアネートとポリオールとの混合前にポ
リイソシアネート及び/またはポリオールに分散されて
もよく、ポリイソシアネートとポリオールとを混合する
際また混合後に、分散させてもよい。
なくとも一部がポリオールにグラフト重合されているこ
とが望ましい。グラフト重合により、ビニル重合体がポ
リオール中に微細な粒子として安定に分散され、ビニル
重合体がグラフト重合されたポリオールを原料として用
いることにより、熱硬化性ウレタン発泡体のセル壁中に
ビニル重合体粒子を互いに離れた状態に分散し易くな
る。
ルにグラフト重合されている場合、ビニル重合体のポリ
オールにグラフトされている割合は5重量%以上である
ことが望ましい。5重量%より低くなると、ビニル重合
体粒子が凝集し、連続層を形成したり、セル壁の壁面か
ら飛び出したりすることがあり、複合材料の強度や繰り
返し荷重に対する耐久性が低下することがある。
てビニル重合体を構成するモノマーを同時にラジカル重
合することにより行われ得る。ポリオールに移動したラ
ジカルを起点としてビニル重合体を構成するモノマー成
分が重合したり、ポリオールに移動したラジカルとビニ
ル重合体の重合成長末端とが停止反応を行うことによ
り、ポリオールとビニル重合体とが結合される。
ないが、(A)スチレン、または(メタ)アクリル酸エ
ステルから選ばれた少なくとも1種の単量体と、(B)
(メタ) アクリル酸脂肪族エステル及び脂肪族カルボン
酸ビニルエステルから選ばれた少なくとも1種の単量体
との共重合体を用いることが望ましい。
クリル酸メチルが好ましく用いられる。(B)の単量体
としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、酢酸ビニルなどが好ましく用いられる。
せて用いることにより、本発明に係る鉄道用枕木の振動
や騒音を低減する作用を高精度に制御することができ
る。また、本発明においては、ビニル重合体を構成する
成分として、前記単量体(A),(B)以外に、靱性や
強度の改善を図るために、ブタジエンやアクリルニトリ
ルなどの単量体を用いてもよい。
と単量体(B)との重量比は、ビニル重合体のガラス転
移点が0〜50℃の範囲に入るように調整されればよ
い。
炭素繊維などの無機繊維、またはアラミド繊維などの有
機繊維からなるロービンク等を一方向にまとめたものが
用いられ、長繊維補強材は複数種併用されてもよい。
タン発泡体の原料としては、前記のポリイソシアネート
及びポリオールが用いられる。ポリイソシアネートとし
ては、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)
やトリレンジイソシアネート(TDI)のような芳香族
系ポリイソシアネートやこれらの多核体(いわゆるクル
ード品);ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロ
ンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネートや
これらの多核体などが使用され得る。
コール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコールなどのポリエーテルポリオール;脂肪族系ポ
リエステルポリオール;これらの共重合体や混合物など
が用いられ得る。なかでも、耐加水分解性及び耐低温衝
撃性並びに低吸水性などを考慮すると、ポリプロピレン
グリコールやポリテトラメチレングリコールを用いるこ
とが好ましい。
て、適宜の発泡剤が添加され得る。発泡剤としては、
水、二酸化炭素などのガスや気化される化合物、あるい
は熱分解性発泡剤などが挙げられる。
は、前記長繊維補強材を引き揃えた状態で、未硬化の熱
硬化性ウレタン発泡体を構成するための原料を含浸さ
せ、あるいは含浸後に長繊維を引き揃え、引き揃えた状
態で連続ベルトで構成した金型に導入し、発泡・硬化さ
せる連続法;金型中に長繊維を引き揃えておき、ここに
未硬化の熱硬化性ウレタン発泡体原料を振りかけ、金型
を閉じ、発泡・硬化させるバッチ法などが用いられる。
ウレタン原液は、ガラス転移点が0〜50℃の範囲内に
あるビニル重合体を、全樹脂量に対して5〜45重量%
の割合で含む混合物である。
セル壁中に互いに離れて粒子状に存在している。上記発
泡セル壁中とは、ビニル重合体の粒子が発泡セル壁を形
成している発泡体中に埋もれていに状態と、ビニル重合
体の粒子が発泡セル壁面から露出している状態を含むも
のとする。ビニル重合体または結晶性重合体は、全樹脂
量に対して5〜45重量%の割合で混合されているのが
好ましい。5重量%未満であると振動を抑える効果が少
なくなり、45重量%を超えると発泡セル壁中に互いに
離れて粒子状に分散することが難しくなり、発泡セル壁
よりも大きな粒子ができ易くなる。このような大きな粒
子は発泡セル壁を完全に貫通していたり、粒子状ではな
く連続層を形成していたりした場合には、鉄道用枕木の
強度や繰り返し荷重に対する耐久性が低下する。
が、ポリオール原液とポリイソシアネート原液とからな
る二液硬化型のものであって、前記ポリオール原液が、
ビニル重合体の少なくとも一部がグラフト重合されてい
るポリマーポリオールと、ビニル重合体がグラフト重合
されていないポリオールとの混合物であるのが好まし
い。
脂量に対して20〜60重量%の割合で混合されてい
る。20重量%未満であると相溶量が不足し、振動を抑
える効果がなくなり、60重量%を超えると、相溶量が
過剰となり、鉄道用枕木として必要な強度、耐久性を得
ることが困難となる。また、長繊維補強材を含まない樹
脂硬化物に対して動的粘弾性試験を行ったときのtan
δの値が0〜50℃において0.1以上である必要があ
る。0.1未満であると、振動を抑えることができな
い。
性重合体は樹脂中に相溶して存在している。前記結晶性
重合体は、0〜50℃の融点をもち、二液硬化型である
熱硬化性ウレタン原液中の、ポリオール原液として供せ
られるのが好ましい。このようなポリオールとしては、
一般式−R−で表される直列炭素数4以上の任意のアル
キレン基を含む化合物を重合して得られる長鎖のポリマ
ー鎖:例えば、一般式〔−R−O−〕n で表されるポリ
エーテル鎖、一般式〔CO−R−O−〕n または〔CO
−R−CO−O−R′−O−〕n で表されるポリエステ
ル鎖等を分子内にもつ、好ましくは平均分子量が300
〜4500のポリオールが挙げられる。平均分子量が3
00未満であると、振動を抑える効果がなくなる。ま
た、4500を超えると、樹脂中に相溶して分散するこ
とが困難となる。これらポリオールは公知の方法によっ
て製造すればよいが、市販品で入手可能なものとして
は、末端に水酸基を含有するポリテトラメチレングリコ
ール(HO−〔−R−O−〕n −H,R−(C
H2 )4 )、ポリカプロラクトングリコール(HO−
〔−CO−R−O−〕n −H,R=(CH2 )5 )が例
示される。
量に対して20〜60重量%の割合で混合されている。
20重量%未満であると相溶量が不足し、振動を抑える
効果がなくなり、60重量%を超えると、相溶量が過剰
となり、鉄道用枕木として必要な強度、耐久性を得るこ
とが困難となる。また、長繊維補強材を含まない樹脂硬
化物に対して動的粘弾性試験を行ったときのtanδの
値が0〜50℃において0.1以上である必要がある。
0.1未満であると、振動を抑えることができない。
が、ポリオール原液とポリイソシアネート原液とからな
る二液硬化型のものであって、前記ポリオール原液が、
結晶性ポリマー鎖を分子内にもつ平均分子量700〜4
500のポリオールAと、前記ポリマー鎖と類似構造の
ポリマー鎖を分子内にもつ平均分子量300〜1500
のポリオールBと、ポリマー鎖を分子内にもたない水酸
基値400mgKOH/g以上のポリオールCとの混合
物であるのが好ましい(本発明7)。
式〔−R−O−〕n で表されるポリエーテル鎖、一般式
〔−CO−R−O−〕n または〔−CO−R−CO−O
−R′−O−〕n で表されるポリエステル鎖より選ばれ
る、比較的長鎖のポリマー鎖を分子内にもつ平均分子量
700〜4500のポリオールである。ここに、−R−
H直列炭素数4以上の任意のアルキレン基であり、ポリ
オールAは結晶性のものである。これらポリオールは公
知の方法によって製造すればよいが、市販品で入手可能
なものとしては、末端に水酸基を含有するポリテトラメ
チレングリコール(HO−〔−R−O−〕n −H,R=
(CH2 )4 )、ポリカプロラクトングリコール(HO
−〔−CO−R−O−〕n −H,R=(CH2 )5 )が
例示される。
式〔−R−O−〕n で表されるポリエーテル鎖、一般式
〔−CO−R−O−〕n または〔−CO−R−CO−O
−R′−O−〕n で表されるポリエステル鎖より選ばれ
る、比較的短鎖のポリマー鎖を分子内にもつ平均分子量
300〜1500のポリオールである。ここに、−R−
H直列炭素数2以上の任意のアルキレン基であり、結晶
性の有無を問わないが、ポリオールAと類似の構造を有
するものである。これらポリオールは公知の方法によっ
て製造すればよいが、市販品で入手可能なものとして
は、末端に水酸基を含有するポリエチレングリコール
(HO−〔−R−O−〕n −H,R=(CH 2 )2 )、
ポリプロピレングリコール(HO−〔−R−O−〕n −
H,R=CH(CH3 )CH2 )、ポリテトラメチレン
グリコール(HO−〔−R−O−〕n−H,R=(CH
2 )2 )、ポリカプロラクトングリコール(HO−〔−
CO−R−O−〕n −H,R=(CH2 )5 )が例示さ
れる。
マー鎖を分子内にもたない水酸基値400mgKOH/
g以上、好ましくは500mgKOH/g以上のポリオ
ールである。水酸基値が400mgKOH/g未満であ
ると、鉄道用枕木として必要な強度や耐久性を得ること
が困難となる。
オール原液全体の30〜80重量%、ポリオールBがポ
リオール原液全体の5〜35重量%、ポリオールCがポ
リオール原液全体の5〜45重量%である必要がある。
ポリオールAが前記範囲内にあると、鉄道用枕木の樹脂
のガラス転移点を下げ、振動を抑える効果があるのに対
して、量が少なすぎる場合には振動を抑える効果がすく
なく、量が多すぎる場合には樹脂中に相溶化することが
難しくなり、ポリオールの水酸価値数が安定せず、反応
性に問題を生ずる。ポリオールBが前記範囲内にある
と、分子量の高いポリオールAを樹脂中に相溶化するこ
とができるのに対して、量が少なすぎる場合には樹脂中
に相溶化することが難しくなり、水酸価数が安定せず、
反応性に問題を生ずる。ポリオールCが前記範囲内にあ
ると、樹脂の架橋密度を高め、鉄道用枕木として必要な
強度や耐久性を付与することができるのに対して、量が
少なすぎる場合には、鉄道用枕木として必要な強度や耐
久性を得ることが難しくなり、量が多すぎると振動を押
さえる効果が少なくなる。
は、長繊維補強材が鉄道用枕木全体に対して10〜25
容量%含まれることが望ましい(本発明8)。長繊維補
強材の含有量が10容量%を下回ると、ビニル重合体の
ガラス転移点以上の温度でビニル重合体が柔軟になり、
鉄道用枕木として必要な曲げ弾性率を保持し得なくなる
ことがある。
ると、鉄道用枕木にレールを固定するための犬釘やネジ
釘を打ち込むためのドリルによる下孔穿孔が困難となる
ことがあり、ドリルの摩耗が早まったり、犬釘やネジ釘
を打ち込んだ際に枕木表面にクラックが入ることがあ
る。
説明することにより、本発明を明らかにする。なお、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
リプロピレンレングリコール(旭電化工業社製「P−1
000」、平均分子量1000、水酸基価110mgK
OH/g)120重量部に、スチレンモノマー40重量
部、アクリル酸n−ブチルモノマー60重量部を加え、
窒素雰囲気下で80℃に加熱し均一に攪拌した。そこに
過酸化ベンゾイル0.1重量部を加えてグラフト重合を
行い、重合終了後、テフロン(登録商標)シートを敷いた
アルミバット上に液状のポリマーを薄くキャストし、加
熱減圧によって残存モノマーを除去した後、ビニルポリ
マー含量38重量%、安定懸濁液状のビニル重合体含有
ポリオールBを得た。
ニル重合体含有ポリオール80重量部と、ポリエーテル
ポリオール(住化バイエルウレタン社製「スミフェン1
703」、水酸化価380mgKOH/g)20重量部
とを、室温で激しく混合して得られる安定懸濁液をポリ
オール原液とし、ポリイソシアネート原液としてポリメ
リックMDI(住化バイエルウレタン社製「スミジュー
ル44V20」、NCO%=31%)44重量部、発泡
剤として水0.6重量部、触媒としてジブチル錫ラウレ
ート0.15重量部を激しく混合し、ビニル重合体含量
21重量%の熱硬化性ウレタン原液を得た。この熱硬化
性ウレタン原液50重量部を金型中に引き揃えたEガラ
スロ─ビング(17ミクロンモノフィラメント重合体)
50重量部に振りかけ、80℃で30分発泡硬化させ、
ガラス繊維含量18%の鉄道用枕木を得た。
ニル重合体含有ポリオール20重量部と、ポリエーテル
ポリオール(住化バイエルウレタン社製「スミフェン1
703」、水酸化価380mgKOH/g)30重量部
とを、室温で激しく混合して得られる安定懸濁液をポリ
オール原液とし、ポリイソシアネート原液としてポリメ
リックMDI(住化バイエルウレタン社製「スミジュー
ル44V20」、NCO%=31%)38重量部、発泡
剤として水0.3重量部、触媒としてジブチル錫ラウレ
ート0.07重量部を激しく混合し、ビニルポリマー含
量9重量%の熱硬化性ウレタン原液を得た。この熱硬化
性ウレタン原液50重量部を金型中に引き揃えたEガラ
スロ─ビング(17ミクロンモノフィラメント重合体)
50重量部に振りかけ、80℃で30分発泡硬化させ、
ガラス繊維含量18%の鉄道用枕木を得た。
レングリコール(住化バイエルウレタン社製、品番:ス
ミフェン1703)のみを50重量部と、ポリイソシア
ネートとしてMDI(住化バイエルウレタン社製、品
番:スミジュール44V20)54重量部とを用いたこ
と以外は、実施例1と同様にして熱硬化性ウレタン発泡
体複合材料を得た。得られた複合材料中のガラス繊維含
有量は18容量%であった。
とアクリル酸ブチルとの共重合体(ガラス転移点が80
℃)をミルにより粉砕し、篩い目が0.5mm角の篩い
を通したものを25重量部用意し、ポリオールとしてポ
リプロピレングリコール(住化バイエルウレタン社製、
品番:スミフェン1703)50重量部と、ポリイソシ
アネートとしてMDI(住化バイエルウレタン社製、品
番:スミジュール44V20)54重量部と、発泡剤と
して水0.3重量部と、整泡剤(東レダウコーニング社
製、品番:SRX295)0.3重量部とを用意し、こ
れらを激しく混合し、未硬化の熱硬化性ウレタン発泡体
用原料を得た。この原料60重量部を、金型中に引き揃
えられたガラスロービング(素繊維の径17μm)40
重量部に振りかけ、実施例1と同様にして発泡・硬化さ
せ、熱硬化性ウレタン発泡体複合材料を得た。この複合
材料中のガラス繊維含有量は18容量%であった。
とアクリル酸ブチルとの共重合体(ガラス転移温度が−
15℃)25重量部と、ポリオールとしてポリプロピレ
ングリコール(住化バイエルウレタン社製、品番:スミ
フェン1703)50重量部と、ポリイソシアネートと
してMDI(住化バイエルウレタン社製、品番:スミジ
ュール44V20)54重量部と、発泡剤として水0.
3重量部と、整泡剤(東レダウコーニング社製、品番:
SRX295)0.3重量部とを用意し、これらを混合
し、未硬化の熱硬化性ウレタン発泡体用原料を得た。こ
の原料60重量部を、金型中に引き揃えられているガラ
スロービング(素繊維の径17μm)40重量部に振り
かけ、実施例1と同様にして発泡・硬化し、熱硬化性ウ
レタン発泡体複合材料を得た。この複合材料中のガラス
繊維含有量は18容量%であった。
実施例1,2及び比較例1〜3で用いたビニル重合体の
ガラス転移点の測定と、各熱硬化性ウレタン発泡体用複
合材料の振動テスト及びビニル重合体の分散状態を以下
の要領で評価した。結果を下記の表1に示す。
20℃〜+80℃の範囲で昇温速度2℃/分、歪み0.
2%、及び10Hzの条件でデュアルカンチレバー法に
よりtanδを測定し、そのピーク位置からガラス転移
点を求めた。
0Hz及び加振加速度1Gにて複合材料全体を振動さ
せ、複合材料表面における振動方向の加速度を試料材料
表面に固定された加速度ピックアップにより測定した。
この加速度が小さいほど共振性に優れていることを意味
する。
後、断面を走査型電子顕微鏡にて観察した。
用いられている構造である、比較例1の複合材料では、
共振現象により振動が増幅されているのに対し、実施例
1,2の複合材料では共振現象が抑制されていることが
わかる。すなわち、共振現象が抑制されているため、実
施例の複合材料鉄道用枕木として用いた場合、振動によ
る軌道のずれや騒音の低減を図り得ることがわかる。ま
た、比較例2,3の各複合材料においても、振動テスト
の結果から、共振現象を抑制することができず、振動が
増幅されていることがわかる。
明らかなように、比較例2及び3では、ビニル重合体の
形状が安定せずに、連続層を形成したり、セル壁から分
離して存在しており、曲げ強度や繰り返し荷重に対する
耐久性が低下し得ることが推測される。これに対して、
実施例1,2の複合材料では、ビニル重合体粒子がセル
壁中に樹脂として互いに離れた状態で存在しているた
め、曲げ強度や繰り返し荷重に対する耐久性が高められ
ると考えられる。
ル(保土谷化学社製「PTG2000」、平均分子量2
000、水酸基価56mgKOH/g、融点27℃)6
0重量部、ポリプロピレングリコール(旭電化工業社製
「P−700」、平均分子量700、水酸基価155)
10重量部、ポリエーテルポリオール(住化バイエルウ
レタン社製「SBUポリオール0517」、水酸基化4
75)30重量部を、室温で激しく混合して得られる安
定懸濁液をポリオール原液とし、ポリイソシアネート原
液としてポリメタリックMDI(住化バイエルウレタン
社製「スミジュール44V20」、NCO%=31%)
55重量部、発泡剤として水0.1重量部、触媒として
ジブチル錫ラウレート0.1重量部を激しく混合し、結
晶性ポリマー含量41重量%の熱硬化性ウレタン原液を
得た。この熱硬化性ウレタン原液60重量部を金型中に
引きそろえたEガラスロービング(17ミクロンモノフ
ィラメント集合体)40重量部にふりかけ、80℃で3
0分発泡硬化させ、ガラス繊維含量18%の鉄道用枕木
を得た。
ル(保土谷化学社製「PTG2000」、平均分子量2
000、水酸基価56mgKOH/g、融点27℃)2
5重量部、ポリプロピレングリコール(旭電化工業社製
「P−700」、平均分子量700、水酸基価155m
gKOH/g)35重量部、ポリエーテルポリオール
(住化バイエルウレタン社製「SBUポリオール051
7」、水酸基価475mgKOH/g)40重量部を、
室温で激しく混合して得られる安定懸濁液をポリオール
原液とし、ポリイソシアネート原液としてポリメタリッ
クMDI(住化バイエルウレタン社製「スミジュール4
4V20」、NCO%=31%)78重量部、発泡剤と
して水0.1重量部、触媒としてジブチル錫ラウレート
0.1重量部を激しく混合し、結晶性ポリマー含量15
重量%の熱硬化性ウレタン原液を得た。この熱硬化性ウ
レタン原液60重量部を金型中に引きそろえたEガラス
ロービング(17ミクロンモノフィラメント集合体)4
0重量部にふりかけ、80℃で30分発泡硬化させ、ガ
ラス繊維含量18%の鉄道用枕木を得た。
ル(保土谷化学社製「PTG3000」、平均分子量3
000、水酸基価37mgKOH/g、融点30℃)3
5重量部、ポリプロピレングリコール(旭電化工業社製
「P−700」、平均分子量700、水酸基価115m
gKOH/g)15重量部、ポリエーテルポリオール
(住化バイエルウレタン社製「SBUポリオール051
7」、水酸基価475mgKOH/g)40重量部を、
室温で激しく混合して得られる安定懸濁液をポリオール
原液とし、ポリイソシアネート原液としてポリメタリッ
クMDI(住化バイエルウレタン社製「スミジュール4
4V20」、NCO%=31%)87重量部、発泡剤と
して水0.1重量部、触媒としてジブチル錫ラウレート
0.1重量部を激しく混合し、結晶性ポリマー含量19
重量%の熱硬化性ウレタン原液を得た。この熱硬化性ウ
レタン原液60重量部を金型中に引きそろえたEガラス
ロービング(17ミクロンモノフィラメント集合体)4
0重量部にふりかけ、80℃で30分発泡硬化させ、ガ
ラス繊維含量18%の鉄道用枕木を得た。
実施例3及び比較例1,4,5で得られた鉄道用枕木に
ついて、tanδの測定と実施例1と同様の振動テスト
を行って評価した。その結果を表2に示す。尚、tan
δの測定に次のようにして行った。鉄道用枕木の一部を
採取し、動的粘弾性試験機を用い、試験温度:−20〜
80℃、昇温速度:2℃/分、歪み:0.02%、振動
数:10Hzの条件で、引張法にて0〜50℃における
tanδを測定した。
枕木に相当する比較例1の鉄道用枕木は共振が増幅され
ているのに対して、実施例3の鉄道用枕木はこのような
現象は押さえられている。また、比較例4,5の鉄道用
枕木においても共振現象は抑制されていない。また、実
施例3では、十分量の結晶性重合体が相溶しているた
め、結晶性重合体を含まない比較例1に対して、室温領
域でのtanδ値が大幅に上昇しているのに対して、結
晶性重合体の少ない比較例4,5では上昇が少なく、共
振現象が押さえられなかったものと考えられる。
レタン発泡体と、前記熱硬化性ウレタン発泡体のセル壁
中に、互いに離れて粒子状に分散されており、かつガラ
ス転移点が0〜50℃の範囲にあるビニル重合体粒子
と、前記熱硬化性ウレタン発泡体の長手方向に対して長
手方向が平行となるように前記熱硬化性ウレタン発泡体
に分散されている長繊維補強材とを含むため、上記ビニ
ル重合体粒子の作用により共振現象が抑制され、それに
よって振動や騒音を低減することができる。また、熱硬
化性ウレタン発泡体複合材料を用いて構成されているの
で、本発明に係る鉄道用枕木は、木製枕木と同様に簡便
に施工することができ、さらに振動の大きい分岐部に使
用した場合においても、軌道の位置修正の頻度を低減す
ることができる。
記ビニル重合体の少なくとも一部がグラフト重合された
ポリオールと、ポリイソシアネートとからなる熱硬化性
ウレタン原液を熱硬化性ウレタン発泡体を形成するため
の原料として用いるので、共振現象が抑制され、それに
よって振動や騒音を低減することができ、振動の大きい
分岐部に使用した場合においても、軌道の位置修正の頻
度を低減することができる鉄道用枕木を製造することが
できる。
行となるような長繊維補強材に熱硬化性ウレタン原液を
含浸し、熱硬化して得られる鉄道用枕木であって、前記
熱硬化性ウレタン原液が、ガラス転移点が0〜50℃の
範囲内にあるビニル重合体または融点が0〜50℃の結
晶性重合体を、全樹脂量に対して20〜60重量%の割
合で含む混合物であり、硬化後、前記ビニル重合体また
は融点が0〜50℃の結晶性重合体が樹脂中に分散して
おり、樹脂硬化物に対して動的粘弾性試験を行ったとき
のtanδの値が0〜50℃において0.1以上である
ので、上記ビニル重合体又は結晶性重合体の粒子の作用
により共振現象が抑制され、それによって振動や騒音を
低減することができる。また、熱硬化性ウレタン発泡体
複合材料を用いて構成されているので、本発明に係る鉄
道用枕木は、木製枕木と同様に簡便に施工することがで
き、さらに振動の大きい分岐部に使用した場合において
も、軌道の位置修正の頻度を低減することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 熱硬化性ウレタン発泡体と、前記熱硬化
性ウレタン発泡体のセル壁中に、互いに離れて粒子状に
分散されており、かつガラス転移点が0〜50℃の範囲
にあるビニル重合体粒子と、前記熱硬化性ウレタン発泡
体の長手方向に対して長手方向が平行となるように前記
熱硬化性ウレタン発泡体に分散されている長繊維補強材
とを含むことを特徴とする鉄道用枕木。 - 【請求項2】 請求項1に記載の鉄道用枕木の製造方法
であって、前記ビニル重合体の少なくとも一部がグラフ
ト重合されたポリオールと、ポリイソシアネートとから
なる熱硬化性ウレタン原液を熱硬化性ウレタン発泡体を
形成するための原料として用いることを特徴とする鉄道
用枕木の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の鉄道用枕木の製造方法
であって、前記ビニル重合体の少なくとも一部がグラフ
ト重合されているポリマーポリオールと、前記ビニル重
合体がグラフト重合されていないポリオールと、ポリイ
ソシアネートとからなる熱硬化性ウレタン原液を熱硬化
性ウレタン発泡体を形成するための原料として用いるこ
とを特徴とする鉄道用枕木の製造方法。 - 【請求項4】 前記熱硬化性ウレタン原液が、ガラス転
移点が0〜50℃の範囲内にあるビニル重合体を、全樹
脂量に対して5〜45重量%の割合で含む混合物である
ことを特徴とする請求項2または3に記載の鉄道用枕木
の製造方法。 - 【請求項5】 前記熱硬化性ウレタン発泡体を構成する
ための原料を長繊維に含浸させた後、硬化・発泡するこ
とを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の鉄
道用枕木の製造方法。 - 【請求項6】 長手方向が平行となるような長繊維補強
材に熱硬化性ウレタン原液を含浸し、熱硬化して得られ
る鉄道用枕木であって、前記熱硬化性ウレタン原液が、
ガラス転移点が0〜50℃の範囲内にあるビニル重合体
または融点が0〜50℃の結晶性重合体を、全樹脂量に
対して20〜60重量%の割合で含む混合物であり、硬
化後、前記ビニル重合体または融点が0〜50℃の結晶
性重合体が樹脂中に分散しており、樹脂硬化物に対して
動的粘弾性試験を行ったときのtanδの値が0〜50
℃において0.1以上であることを特徴とする鉄道用枕
木。 - 【請求項7】 熱硬化性ウレタン原液が、ポリオール原
液とポリイソシアネート原液とからなる二液硬化型のも
のであって、前記ポリオール原液が、結晶性ポリマー鎖
を分子内にもつ平均分子量700〜4500のポリオー
ルAと、前記ポリマー鎖と類似構造のポリマー鎖を分子
内にもつ平均分子量300〜1500のポリオールB
と、ポリマー鎖を分子内にもたない水酸基値400mg
KOH/g以上のポリオールCとの混合物であり、前記
ポリオールAがポリオール原液全体の30〜80重量
%、前記ポリオールBがポリオール原液全体の5〜35
重量%、前記ポリオールCがポリオール原液全体の5〜
45重量%であることを特徴とする請求項6に記載の鉄
道用枕木。 - 【請求項8】 前記長繊維補強材が、全体の10〜25
容量%含まれていることを特徴とする請求項1,6また
は7に記載の鉄道用枕木。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002324147A JP2003206502A (ja) | 2001-11-07 | 2002-11-07 | 鉄道用枕木及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001342064 | 2001-11-07 | ||
| JP2001-342064 | 2001-11-07 | ||
| JP2002324147A JP2003206502A (ja) | 2001-11-07 | 2002-11-07 | 鉄道用枕木及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003206502A true JP2003206502A (ja) | 2003-07-25 |
Family
ID=27666968
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002324147A Withdrawn JP2003206502A (ja) | 2001-11-07 | 2002-11-07 | 鉄道用枕木及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003206502A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002324147A patent/JP2003206502A/ja not_active Withdrawn
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