JP2003226893A - 生化学分析装置のセルの洗浄方法 - Google Patents
生化学分析装置のセルの洗浄方法Info
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Abstract
有試薬を用いたときにセル等に強固に付着する合成ラテ
ックス複合汚れを洗浄する。 【解決手段】 合成ラテックス複合汚れが付着した生化
学分析装置のセル等を、(a)洗浄除去有機溶媒、(b)希
釈有機溶媒および(c)界面活性剤からなる洗浄液で洗浄
する。
Description
洗浄方法に関し、とくに血液、尿等の臨床検査試料の分
析、免疫学的試験等の多数の生体関連試料を連続的に多
岐にわたる分析を行う臨床生化学自動分析装置のセル等
の洗浄液およびそれを用いた洗浄方法に関する。
験は、臨床医学的診断等における基礎的な資料を得る手
段として極めて重要である。これらの分析、試験は、多
数の検体のそれぞれについて、数十項目もの多数の分析
・試験項目を行い、かつできるだけ短時間に結果を得る
ことが必要とされるために、近年では自動化された分析
装置によって行われるようになってきている。自動化に
よって、測定結果報告の敏速化や省力化が進み、今後さ
らに多種多様の反応原理を用いた分析試薬があらわれ、
同時測定が行われてゆくだろう。
て血液を検体とする場合のおよその手順を説明すると次
のようである。検体である血液をまず遠心分離して検体
トレイ中に収める。上澄みである血清をピペットでとり
出して、希釈ターンテーブルに収められた希釈セルに移
して生理食塩水等で希釈する。その希釈液をサンプリン
グして、回転反応器の反応セルホルダーに収められた反
応セルに注入する。そこへ各種分析・試験に必要な試薬
を添加し、攪拌して反応させる。反応セル中の反応済の
サンプルを吸光度測定等の光学的測定により、測定値を
得る。測定終了後、反応セルは洗浄・乾燥される。な
お、自動分析装置は、検体、希釈液、反応液、試薬、そ
れぞれについて、これらを入れる多数のセルもしくはカ
ップを収容して回転式に動作する、検体トレイ、希釈タ
ーンテーブル、回転反応器、試薬ターンテーブルを備え
ている。
いため、これら試験において正確な測定値を得るために
は、セル類、とくに光学的測定が行われる反応セルは常
に清浄化された状態で用いられねばならない。そこで、
従来より、使用後の反応セル等は界面活性剤を含むアル
カリ性の水系の洗浄剤等を用いて洗浄することが行われ
てきた。
れる試薬類は分析項目と同様、数十種類に及ぶが、なか
には、ポリスチレンラテックス等の合成ラテックスを含
有する試薬がかなりの数ある。合成ラテックスは、微細
な合成樹脂粒子からなり、その表面には保護層、機能性
層が形成されたものであり、表面に抗原を固定してい
て、透明なものである。これを試薬として試料中に添加
すると、試料中に含まれている抗体と抗原抗体反応を起
こして、合成樹脂粒子間の架橋・凝集が起こり、試料は
光の透過度が落ちたものとなる。この濁度の変化を吸光
度測定して試料中の抗体の濃度を把握する。このような
原理の合成ラテックス粒子を利用した分析方法は、各種
ホルモン、細菌、ウイルス、糖尿病検査等の分析におい
て極めて重要なものとなっている。たとえば、ヘモグロ
ビンA1c(糖化ヘモグロビン)(糖尿病検査試薬)な
どは合成ラテックスを多量に含有し、しかも極めて頻度
高く使用されている。
汚れとして残るが、合成ラテックスを含有する試薬によ
る試験後の汚れは、試薬中、試料中の蛋白質や試料中の
脂質の汚れと相俟って複合汚れとして頑固にこびりつい
たものとなる。
汚れは、界面活性剤を含むアルカリ性洗浄剤での洗浄の
ほか、洗浄水の噴射あるいは超音波洗浄など物理的手段
を併用しても、従来の洗浄方法では十分に洗浄すること
が困難であり、とくにヘモグロビンA1cなど合成ラテ
ックスを多量に含有する試薬を用いた測定に多用する場
合には、極めて短期間のうちに合成ラテックス複合汚れ
によって使用不能になり、新しい反応セルに取り替えざ
るを得なかった。
落とすためには、有機高分子を溶解する強力な有機溶媒
の使用が考えられるが、あまりに強い溶解力であると、
ポリエチレンやABSなど合成樹脂を構成材料とする反
応セルそのものを溶解、膨潤作用等により損傷を与える
可能性がある。
は、人体や生物に対する毒性があったり、劇物や危険物
であったりすることが少なくない。したがって、作業者
の人体の安全性へ影響を及ぼすものであったり、洗浄液
の排出が各自治体の環境問題に関する排出規制に抵触す
るものとなったりしかねない。
装置、とくに自動分析装置において、合成ラテックス粒
子等が強固に吸着した吸光度測定セル等の使用後セルを
洗浄して、再利用可能とするための洗浄剤および洗浄方
法を提供することを課題とするものである。さらに、本
発明は、単に汚れを落とすというだけでなく、セルの素
材を損傷するものでないこと、また、洗浄作業者の人体
の安全性に影響を及ぼすことがないこと、洗浄液の排出
が環境問題を引き起こすようなものでないこと等の条件
をも満たす、高洗浄性能でかつ実用性が高い前記の洗浄
液、洗浄方法を提供することを課題とする。
を解決すべく、生化学分析装置のセルの汚れや洗浄の実
態等を考慮しつつ、洗浄剤、洗浄方法を種々探索した結
果、合成ラテックス混合汚れ等頑固な汚れを落とせる溶
解力の強力な「洗浄除去有機溶媒」と、洗浄力は有する
が、セル等の樹脂に損傷は与えない程度の溶解力を有す
る「希釈有機溶媒」と、複合汚れ中の脂質等に働いて洗
浄溶媒の洗浄を助ける「界面活性剤」からなる構成の有
機溶媒系洗浄液とすれば、上記の多くの課題を解決した
生化学分析装置のセルの洗浄剤および洗浄方法が得られ
ることを知見し、本発明を完成した。
媒、(b)希釈有機溶媒および(c)界面活性剤からなる生
化学分析装置のセルの洗浄液である。その配合割合は、
前記(a)成分と(b)成分の重量比が10:90〜70:
30であり、前記(c)成分が前記(a)成分と(b)成分の
合計量に対して、0.001〜5重量%であることが好
ましい。
は水を含有していてもよく、(a)洗浄除去有機溶媒と
(水を含めた)(b)希釈有機溶媒の合計量のうち25重
量%までの水を含有していてもよい。
とが好ましい。
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N-メチル-2-ピロリドン、酢酸エチル、ベンジ
ルアルコール、ジメチルスルホキシド、オレンジオイ
ル、リモネンからなる群から選ばれ、好ましい希釈有機
溶媒は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロ
ピレングリコール、イソブチレングリコール、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールから
なる群から選ばれ、かつ、好ましい界面活性剤は、フッ
素系界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤からなる群
から選ばれる。
学分析装置の接液部を機器本体に装着した状態で注入す
るか、あるいは機器本体からセル等を取り外して当該洗
浄液浴中に浸漬することにより行う生化学分析装置のセ
ルの洗浄方法を提供する。
セルの洗浄液、洗浄方法についてその実施の形態を詳細
に説明する。
ックス混合汚れ等頑固な汚れを落とすための主洗浄溶媒
としての役割を果たし、次のような条件を満たすもので
ある。 合成ラテックス混合汚れをも溶解することができる強
力な溶解力を有する有機溶媒であること。 毒物、劇物、危険物として、厳しい法規制の対象にな
るようなものではないこと。 洗浄液として排出されたとき、河川、海で魚毒性等、
環境汚染が大きく懸念されるものでないこと。
ようなものが例示できる。N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロ
リドン、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ジメチルス
ルホキシド、オレンジオイル、リモネン等であり、これ
ら有機溶媒の1種または2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。これら有機溶媒のうち、合成ラテックス
混合汚れの洗浄除去効果が最もすぐれ、安全性も高いも
のとして、N-メチル-2-ピロリドンが最も好ましく用
いることができる。
それのみでは、合成ラテックス複合汚れの洗浄除去に極
めて有効であるものの、反応セル等の樹脂をも溶解、膨
潤して損傷するおそれがある。そこで本発明の洗浄液で
は、次のような条件を満たす有機溶媒を用いて洗浄除去
溶媒を希釈する。 有機汚れに対する洗浄性があるほどの溶解力を有する
こと。 洗浄排水中では希釈されるよう水溶性であること。 反応セル等の樹脂に対して損傷、腐食などの影響を及
ぼさないこと。 毒性、危険物性、環境汚染性等が小さいこと。
ようなものが例示できる。3-メトキシ-3-メチル-1-
ブタノール、プロピレングリコール、イソブチレングリ
コール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のグリコール系有機溶媒またはエタノ
ール、メタノール、イソプロピルアルコール等からなる
有機溶媒であり、これらの1種または2種以上を組み合
わせて用いることができる。なかでも上記条件を最もよ
く満たすものとして、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタ
ノールが最も好ましく用いることができる。
媒との混合比率は、合成ラテックス複合汚れが十分に除
去でき、かつセル等の樹脂に損傷を与えず、安全性、環
境汚染性のないような比率が選択される。それら適切な
混合比率は、洗浄除去溶媒種と希釈溶媒種の組み合わせ
により異なり、また、頻度が多い検査項目の差異(試薬
の相違)により生ずる、対象となる合成ラテックス混合
汚れの性質の相違(合成ラテックスの樹脂の種類、試薬
や試料中からくる蛋白質や脂質の汚れの種類)、さらに
は、反応セル等の素材等、個別状況に応じて異なってく
る。
(PP)等の有機溶剤耐性にすぐれるセル素材に対して
は、(a)成分と(b) 成分の混合系において、(a)成分
は、合成ラテックス洗浄除去性能から10重量%以上を
要し、樹脂への損傷性がほとんどないことから100重
量%近くまで用いてもよい。しかし、他のセル素材とし
て、あるいはセルを収めるホルダー等、セルとともに洗
浄液に曝される周辺部品の素材として、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート
(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)など各種の
樹脂素材がある。このような広範囲の樹脂素材に対して
も樹脂への損傷性の問題をなくするには、(a)成分の混
合比率の上限は70重量%程度に抑えられねばならな
い。すなわち、ほぼ汎用性のある好ましい混合比率は、
前記(a)成分と(b)成分の重量比が10:90〜70:
30の範囲である。
−(b)希釈有機溶媒混合系において、水溶性である(b)
希釈有機溶媒は、(a)成分と(b) 成分の合計量の25
重量%程度まで水で置き換えてもよい。しかし、このよ
うな含水系においては、合成ラテックスの洗浄除去力を
落とさないために、前記(a)成分は、当該含水混合溶媒
系において、少なくとも60重量%以上混合される必要
がある。
着性の一因である、試薬や試料中からくる蛋白質や脂質
の汚れを乳化してセル壁面から剥がれ易くするために、
界面活性剤を用いる。界面活性剤は、合成ラテックス汚
れがひどいとき、試薬の種類によって極めて落ち難い混
合汚れになっているとき、あるいは、長期間放置された
合成ラテックス混合汚れのときなどに特に洗浄除去効果
の向上に寄与し得る。
が挙げられる。パ−フルオロアルキルアミンオキサイ
ド、パ−フルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、
パ−フルオロアルキルカルボン酸塩、パ−フルオロアル
キル隣酸塩、パ−フルオロアルキルベタイン、パ−フル
オロトリメチルアンモニウム塩などのフッ素系界面活性
剤;アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルジフェニ
ルエーテルスルホン酸塩、アシルグルタミン酸塩、メタ
キシレンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ア
ルキルチオ脂肪酸塩などの陰イオン界面活性剤;モノア
ルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウ
ムクロライド、ジアルキルEO付加型アンモニウムクロラ
イド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、テトラアルキルアンモニウムクロライドなどの陽イ
オン界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレングリセリルアルキル
エーテル、アルキルアミノキシド、ポリオキシエチレン
ブロックポリマー、ポリオキシプロピレンジグルセリル
エーテル、シロキサンオキシエチレン共重合体などの非
イオン界面活性剤;アルキルベタイン、イミダゾリウム
ベタインなどの両性界面活性剤などが挙げられる。上記
界面活性剤は単独で、または2種以上の組み合わせて用
いられる。
の強いものとして、フッ素系界面活性剤、ケイ酸系の非
イオン界面活性剤であるシロキサンオキシエチレン共重
合体、陰イオン界面活性剤であるアルキルチオ脂肪酸塩
やケイ素含有カルボン酸塩などが好ましく、フッ素系界
面活性剤がとくに好ましい。
添加量は、(a)洗浄除去有機溶媒と(b)希釈有機溶媒の
合計量に対して(固形分として)0.001〜5重量%
が好ましい。なお、界面活性剤は通常、粉末もしくは水
溶液の形で入手できるが、水溶液の形であっても、本発
明の洗浄液における添加量は多くないので、希釈有機溶
媒が含水していてもよいのと同様に、その水分は本発明
洗浄液の有機溶媒的洗浄特性にほとんど影響しない。
有機溶媒、 (b)希釈有機溶媒および(c)界面活性剤か
らなるが、その他に必要に応じて防腐剤、アルカリ化
剤、酸性化剤等の成分を添加することができる。
加える場合においても、結果としての本発明の洗浄液の
pHは、安全性の点から、また洗浄排水の排出規制の観
点から、5.0〜9.0の中性範囲に維持されることが
好ましい。
って、生化学分析装置のセル等を洗浄する方法はとくに
制限されるものではなく、セルが機器本体に装着した状
態で注入されてもよく、あるいは機器本体からセル等を
取り外して当該洗浄液の浴の中に浸漬することにより行
ってもよい。
は、次のような手順で行われる。吸光度測定が終わった
反応セルはノズル等から内部に洗浄水を注入し、洗浄し
た後、乾燥される。次いで、反応セル内に、本発明の有
機溶媒系洗浄液を注液して所定時間放置した後に、洗浄
液を排出し、再度新規の有機溶媒系洗浄液で洗浄する操
作を繰り返した後に、乾燥を行うことによって洗浄を終
了する。
洗浄処理するには、複数のセルを収容しているホルダー
が分解し易くなっている装置であれば、そのホルダーご
と複数のセルを取り出して洗浄液の浴の中に浸漬するの
が簡便である。その場合、装置構造として、一つのホル
ダーが全セルを収容しているのでなく、複数のホルダー
に分割されておれば、浸漬操作が容易であり、洗浄浴も
それほど大きくなくて済むので好ましい。
もしくは40℃程度まで加温してもよい。また、洗浄液
またはその浴への浸漬時間は、30秒〜10分間程度で
十分である。洗浄液またはその浴から出したセル等は、
蒸留水で10回程度すすぎ洗いを行い、水切りして、自
然乾燥する。
合成ラテックス複合汚れが付着している反応セルが主な
ものであるが、他に、反応液を攪拌するための攪拌翼・
攪拌棒等、合成ラテックス汚れに汚染されているものも
洗浄でき、検体試料からの蛋白質、脂質汚れが付着した
希釈セルを洗浄してもよい。なお、セルのホルダーごと
浸漬洗浄するのであるから、この点からも洗浄液は合成
樹脂を損傷するものであってはならない。
するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限りこれらの
実施例に限定されるものではない。なお、以下において
配合比率もしくは%は重量基準である。
(日本電子株式会社製)を使用し、ヘモグロビンA1c
分画測定等に使用される合成ラテックス粒子のセル内壁
への吸着により使用不能となった反応セル(PE製)
を、(a)洗浄除去有機溶媒、(b)希釈有機溶媒(もしく
はその一部又は全部を水に置き換えたもの)および(c)
界面活性剤の混合系よりなる洗浄液に浸漬した。ここ
で、(a)洗浄除去有機溶媒としてはN−メチル−2−ピ
ロリドン、(b)希釈有機溶媒としては3−メトキシ−3
−メチル−1−ブタノ−ル、(c)界面活性剤としてはパ
−フルオロアルキルアミンオキサイド(30%水溶液と
して添加;下記表1〜表3においては純分として表示し
た)を用いた。
渣の除去性の試験として以下の試験を行った。ラテック
ス粒子等の吸着した反応セル中に、各種配合割合の前記
洗浄液を加入し、液温を37±2℃に保持して10分間
放置することにより、浸漬洗浄した。その後、洗浄液を
排出し、蒸留水で10回すすぎ洗いを行い、水切りを行
って室内で自然乾燥した。乾燥が終わったセルを、ル−
ペを用いて目視判定でラテックス残渣の有無を確認し
た。試験結果は次の四段階で評価した。 ◎・・・ラテックス残渣全くなし ○・・・ラテックス残渣僅かに残存 △・・・ラテックス残渣残存 ×・・・ラテックス残渣ほとんど落ちず
いて、以下の樹脂に対する影響を調べた。 配合No.1〜64の洗浄液中に上記各種合成樹脂片を
浸漬し、液温37±2℃で24時間後の樹脂表面の状態
を調べた。試験結果は次の三段階で評価した。 ◎・・・樹脂表面異状なし ○・・・樹脂表面僅かに変化有り △・・・樹脂表面膨潤、収縮、軟化状態
との混合比について調べた表1の配合No.1〜8の非
水系洗浄液において、ラテックス汚れの除去に関しては
(a)N−メチル・2−ピロリドンと(b)3−メトキシ・
3−メチル・1−ブタノ−ルの配合比が60:40〜1
00:0で最も良好な洗浄性が得られ、合成樹脂への影
響については、80:20〜100:0で一部の樹脂に
ついて樹脂表面に膨潤、収縮、軟化状態等の変化が現れ
た。すなわち、良好なラテックス汚れの洗浄除去性と樹
脂への影響がないこととが両立する範囲は、(a)成分:
(b)成分が60:40〜70:30の狭い範囲であっ
た。もっとも、PE、PP等の樹脂をセル素材とすれ
ば、(a)成分:(b)成分が100:0であっても樹脂に
ほとんど損傷は認められない。
No.17〜24の洗浄液は、(a)洗浄除去有機溶媒と
(b)希釈有機溶媒に加えて、(c)界面活性剤をそれぞれ
0.003%、0.006%添加したものであるが、
0.003%添加では、合成ラテックス汚れの洗浄除去
性は(c)成分無添加の場合に比べて良好であり、良好な
ラテックス汚れの洗浄除去性と樹脂への影響がないこと
とが両立した範囲は、(a)成分:(b)成分が40:60
〜70:30であった。0.006%添加の場合も同様
の結果であった。すなわち、(c)界面活性剤の効果によ
って洗浄性と樹脂非損傷性が両立する範囲が広がってい
る。
合No.33〜40の洗浄液、配合No.41〜48の洗
浄液は、(c)界面活性剤をそれぞれ0.03%、0.3
%、3%添加したものであるが、ラテックス汚れの洗浄
除去性、樹脂非損傷性いずれも、前記の(c)成分0.0
03%添加の場合と同様の結果となっている。なお、ラ
テックス残渣の洗浄性の試験において、中途でセルを引
き上げて観察すると、(c)界面活性剤の濃度が増すにつ
れ、短時間でラテックス汚れの落ち方がよくなる傾向を
認めた。
と水との混合比について調べた表3の含水系洗浄液にお
いて、配合No.49〜63、すなわち(a)N−メチル
・2−ピロリドンが60〜80%では樹脂素材への影響
はみられなかったが、配合No.64、65、すなわち
(a)N−メチル・2−ピロリドンが90%では、影響の
受けやすい樹脂素材の表面に膨潤、収縮、軟化状態等の
変化が現れた。
響がみられない範囲において、No.50およびNo.6
3、すなわち(a)N−メチル・2−ピロリドンと(b)3
−メトキシ・3−メチル・1−ブタノ−ルと水の配合比
がそれぞれ60:30:10および80:10:10で
最も良好であった。
は、(a)N−メチル・2−ピロリドンの割合が多くなっ
ても水分含量が増加すれば、樹脂に対する影響が少なく
なるが、ラテックスの洗浄性に関しては、水分重量%に
比例して低下し、水分が30%以上では、ラテックスの
汚れはほとんど落ちなかった。すなわち、含水系洗浄液
においても水分含量は25%以下であることが好まし
い。
洗浄液を用いることにより、従来は再生不能であったラ
テックス粒子の吸着によるプラスチック製反応セルの汚
れが効率良く確実に洗浄でき、かつ、それは反応セル等
の樹脂素材に影響の少ないものである。そして、測定値
の正確性・精密性の向上はもとより、取扱い上の安全性
にもすぐれ、省資源化及び環境への配慮が可能になる。
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)洗浄除去有機溶媒、(b)希釈有機溶
媒および(c)界面活性剤からなる生化学分析装置のセル
の洗浄液。 - 【請求項2】 前記(a)成分と(b)成分の重量比が1
0:90〜70:30であり、前記(c)成分が前記(a)
成分と(b)成分の合計量に対して、0.001〜5重量
%である請求項1記載の洗浄液。 - 【請求項3】pHが5.0〜9.0である請求項1〜6
のいずれかにある請求項1記載の洗浄液。 - 【請求項4】 (a)洗浄除去有機溶媒がN,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メ
チル-2-ピロリドン、酢酸エチル、ベンジルアルコー
ル、ジメチルスルホキシド、オレンジオイル、リモネン
からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、(b1)
希釈有機溶媒が3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノー
ル、プロピレングリコール、イソブチレングリコール、
エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコ
ールからなる群から選ばれる少なくとも一種であり、
(c)界面活性剤がフッ素系界面活性剤、陰イオン界面活
性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性
界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一種であ
る請求項1ないし3のいずれかに記載の洗浄液。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の洗
浄液を、生化学分析装置のセルを機器本体に装着した状
態で注入するか、あるいは機器本体からセル等を取り外
して当該洗浄液浴中に浸漬することにより行う生化学分
析装置のセルの洗浄方法。
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